特開2021-90916(P2021-90916A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-90916(P2021-90916A)
(43)【公開日】2021年6月17日
(54)【発明の名称】テーブル
(51)【国際特許分類】
   B08B 3/02 20060101AFI20210521BHJP
   B23Q 3/06 20060101ALN20210521BHJP
【FI】
   B08B3/02 D
   B08B3/02 B
   B23Q3/06 304B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-223465(P2019-223465)
(22)【出願日】2019年12月11日
(71)【出願人】
【識別番号】000132161
【氏名又は名称】株式会社スギノマシン
(74)【代理人】
【識別番号】110000165
【氏名又は名称】グローバル・アイピー東京特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】光江 豊彰
【テーマコード(参考)】
3B201
3C016
【Fターム(参考)】
3B201AA46
3B201AB03
3B201AB33
3B201AB47
3B201BB43
3B201BB92
3C016CA01
3C016CA07
3C016CC02
3C016EA01
(57)【要約】
【課題】 多様な対象物を装着できるテーブルを提供する。
【解決手段】 テーブル33は、対象物17を載せるテーブル板34と、ピン回転軸46を中心に回転可能で、テーブル板34に配置された第1の回転装置39と、第1の回転装置39に配置され、ピン回転軸46を中心に回転可能な第1のオフセット回転板43と、ピン回転軸46と離間して、第1のオフセット回転板43に配置された位置決めピン44と、を有する位置決め装置35と、テーブル板34に配置され、対象物17を固定するクランプ61と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を載せるテーブル板と、
ピン回転軸を中心に回転可能な位置決め装置であって、
前記テーブル板に配置された第1の回転装置と、
前記第1の回転装置に配置され、前記ピン回転軸を中心に回転可能な第1のオフセット回転板と、
前記ピン回転軸と離間して、前記第1のオフセット回転板に配置された位置決めピンと、
を有する位置決め装置と、
前記テーブル板に配置され、前記対象物を固定するクランプと、
を有するテーブル。
【請求項2】
前記ピン回転軸は、前記テーブル板に垂直に延び、
前記位置決めピンは、前記テーブル板に垂直に延びる、
請求項1に記載のテーブル。
【請求項3】
前記クランプは、
前記テーブル板に配置された第2の回転装置と、
前記第2の回転装置に配置され、クランプ回転軸を中心に回転可能な第2のオフセット回転板と、
前記クランプ回転軸と離間して、前記第2のオフセット回転板に配置されたクランプ部材と、を有する、
請求項1又は2に記載のテーブル。
【請求項4】
前記クランプ部材は、前記クランプ回転軸と平行に延びるローラ回転軸を中心に回転可能に、前記第2のオフセット回転板に支持されたクランプローラである、
請求項3に記載のテーブル。
【請求項5】
前記クランプ回転軸は、前記テーブル板に垂直に延びる、
請求項3又は4に記載のテーブル。
【請求項6】
前記クランプローラは、前記テーブル板に向かうにしたがって径が小さくなる、
請求項3〜5のいずれかに記載のテーブル。
【請求項7】
基準座回転軸を中心に回転可能な回転基準座であって、
前記テーブル板に配置された第3の回転装置と、
前記第3の回転装置に配置され、前記基準座回転軸を中心に回転可能な第3のオフセット回転板と、
前記対象物を載せる基準座面を有する基準座であって、前記基準座回転軸と離間して、前記第3のオフセット回転板に配置された基準座と、
を有する回転基準座を有する、
請求項1〜6のいずれかに記載のテーブル。
【請求項8】
前記回転基準座は、
圧縮空気源と、
前記基準座面に配置され、前記対象物によって塞がれる噴口と、
前記基準座回転軸の回りに配置された環状流路と、
前記基準座に配置され、前記環状路と前記噴口を接続する第1の流路と、
前記環状流路と前記圧縮空気供給源を接続する第2の流路と、
前記第2の流路に配置され、前記対象物が前記基準座面に載置されることによる前記第2の流路内の圧力の変化を検知する圧力スイッチと、を有する、
請求項7に記載のテーブル。
【請求項9】
着座検知スイッチであって、
圧縮空気源と、
前記テーブル板に配置されたシリンダと、
前記シリンダを貫通するステムと、前記ステムに配置された検出溝と、前記ステムの先端に配置された座板を有するピストンであって、前記シリンダに進退可能に配置され、前記座板に前記対象物が載せられたときに、検知位置に押し下げられるピストンと、
前記ピストンを前記テーブル板から押し上げる方向に付勢する弾性体と、
前記ピストンが押し上げられたときに前記検出溝に面し、前記対象物が載置されて前記ピストンが前記検知位置にあるときに前記検出溝から外れて前記ステムに面するように位置する噴口と、
前記圧縮空気源と前記噴口を接続する第3の流路と、
前記第3の流路に配置され、前記第3の流路内の圧力の変化を検知する圧力スイッチと、を有する、
着座検知スイッチを有する、
請求項1〜7のいずれかに記載のテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
位置決めピン及びリンク式クランプを設置された洗浄テーブルを有するジェット洗浄機が提供されている(例えば、スギノマシン社カタログ「汎用型高効率洗浄システムJCC series ジェットクリーンセンタシリーズ」(カタログ番号Q2426N)12頁「テーブル(オプション)」、以下、非特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
非特許文献1に記載のテーブルでは、装着面の位置決め穴や設置面が実質的に同一の構成の対象物だけしか装着できない。
本発明は、多様な対象物を装着できるテーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の代表的な側面は、
対象物を載せるテーブル板と、
ピン回転軸を中心に回転可能な位置決め装置であって、
前記テーブル板に配置された第1の回転装置と、
前記第1の回転装置に配置され、前記ピン回転軸を中心に回転可能な第1のオフセット回転板と、
前記ピン回転軸と離間して、前記第1のオフセット回転板に配置された位置決めピンと、
を有する位置決め装置と、
前記テーブル板に配置され、前記対象物を固定するクランプと、
を有するテーブルである。
【0005】
テーブルは、例えば、清掃機に利用される。清掃機は、例えば、洗浄機、エアブロー機、吸引式清掃機である。清掃機は、清掃ノズル(例えば、洗浄ノズル、エアブローノズル、吸引ノズル)を有する。清掃機は、好ましくは、移動装置を有する。移動装置は、ノズルをテーブルに対して相対的に移動させる。
移動装置は、例えば、トラバースコラム、及び、トラバースコラム上に配置された送り台を有する。移動装置は、例えば、多関節ロボットでも良い。例えば、ノズルは、移動装置に配置される。移動装置は、例えば、複数のノズルが配置されたタレットを有しても良い。
【0006】
洗浄ノズルは、洗浄液を噴出する。洗浄機は、洗浄液の噴流によって対象物を洗浄する。洗浄機は、例えば、噴流によるバリ取り機である。洗浄は、例えば、噴流によるバリ取りである。
吸引ノズルは、吸引装置と共に設置される。吸引ノズルは、吸引装置に接続され、ノズル口から異物等を吸引する。
例えば、洗浄ノズルは、対象物とテーブル板の間に挿入可能である。例えば、洗浄ノズルは、軸と、軸の先端に配置された噴口を有する。望ましくは、洗浄ノズルの軸は、ノズル回転軸に沿って延び、噴口は、ノズルの軸に垂直方向に流体を噴出する。このとき、ノズルは、ノズル回転軸を中心に回転可能に、移動装置に配置される。例えば、軸の直径は、対象物とテーブルとの間隔よりも小さい。
【0007】
テーブル板は、例えば、平板である。便宜上、テーブル板に対して対象物が配置される面を上面と、表面の反対面を下面と呼ぶ。テーブルの表面は、山形に形成されて良い。
好ましくは、オフセット回転板、位置決めピンは、テーブル板の上面に配置される。好ましくは、回転装置は、テーブルの下面に配置される。
位置決めピンは、例えば、先端部にテーパ面を有する円柱状である。位置決めピンは、軸方向から見てダイヤ型にカットされても良い。
【0008】
第1の回転装置、第2の回転装置及び第3の回転装置は、同一の構造である。
回転装置は、モータを有して良い。モータは、例えば、サーボモータ、ステッピングモータである。ピン回転モータの出力軸は、カップリングによって、ピン回転軸に結合されて良い。ピン回転モータは、減速機構(例えば、ギヤ機構やタイミングベルト機構)を介して、ピン回転軸に接続されて良い。望ましくは、カップリング、減速機構、サーボモータは、カバーで覆われる。
モータは、回転シリンダに置き換えても良い。
【0009】
回転装置は、シャフト、回転レバー及び伸縮シリンダを有しても良い。シャフトは、テーブル板を貫通し、回転可能にテーブル板に支持される。オフセット回転板及び回転レバーは、シャフトに固定される。伸縮シリンダは、回転可能にテーブルに支持される。シリンダロッドは、例えば、ナックル継手で回転レバーに接続される。
【0010】
クランプ部材は、例えば、オフセット回転板に配置されたクランプピン又はクランプ爪である。クランプピンは、テーブル面に垂直方向に配置されて良い。クランプピンは、対象物の側面から、回転方向に対象物に力を加える。クランプピンは、例えば、円柱形又は円錐形である。クランプピンは、テーブル面に近づくにつれて小径になる断面形状を有して良い。
クランプ爪は、オフセット回転板の回転方向に突出する。クランプ爪は、例えば、テーブル面に向かって見て三角形又は台形の突起である。クランプ部材は、オフセット回転板に固定される。クランプ部材は、取り外し可能でも良い。クランプ部材は、オフセット回転板と一体に形成されても良い。
【0011】
検出溝は、例えば、ステムの周囲に環状に配置される。検出溝と外部とを接続する流路が配置されて良い。着座検知スイッチのピストンの往復方向は、位置決めピンの軸方向と同一である。対象物がテーブルに設置されたときに、対象物がピストンを検出位置まで押し下げる。
【0012】
クランプローラは、円筒でも良い。好ましくは、クランプローラは、テーパ面を有する。クランプローラの上部に、フランジが配置されても良い。ローラは、対象物の側面から、ローラーピンの軌跡に沿った方向に対象物に力を加える。ローラが傾斜面を有する場合、ローラーピンが対象物を側面から押圧するときに、テーブルに向かう方向の分力が対象物に働く。ローラが対象物を押圧することにより、対象物がテーブルに固定される。
【0013】
テーブルには更に、固定基準座が配置されて良い。固定基準座は、例えば、テーブル板に配置されたステムと、ステムの先端に配置された基準座面を有する。対象物は、基準座面に載置される。基準座面は、複数の形状の対象物が配置されたときに、異なる位置で対象物を受けられる。
【0014】
テーブルには、複数の回転基準座が配置されて良い。複数の回転基準座の内の一部に、着座検知スイッチ機能が設けられてよい。このとき、好ましくは、2つの回転基準座に着座検知スイッチ機能が設けられる。
【0015】
テーブルは、回転基準座と固定基準座を併用しても良い。テーブルは、回転基準座又は固定基準座のいずれか一方のみを有しても良い。
【発明の効果】
【0016】
本発明のテーブルによれば、多様な対象物を装着できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態の洗浄機の斜視図
図2】実施形態のテーブルの平面図
図3】実施形態の一例の位置決め装置の縦断面図
図4】実施形態の異なる例の位置決め装置の縦断面図
図5図4のV矢視図
図6】実施形態のクランプの縦断面図
図7】実施形態の固定式基準座の側面図
図8】実施形態の着座検知スイッチの縦断面図
図9】実施形態の回転式の基準座の縦断面図
図10】実施形態の洗浄ノズルの縦断面図
図11】実施形態の洗浄機の使用状態を表す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1に示すように、実施形態の洗浄機10は、洗浄室11、移動装置14、ノズル15、テーブル33及び制御装置29を有する。洗浄機10は、ポンプ18、タレット13を有しても良い。洗浄機10は、対象物17を洗浄する。移動装置14、ノズル15、タレット13及びテーブル33は、洗浄室11内に配置される。タレット13は、移動装置14に配置される。ノズル15は、移動装置14又はタレット13に配置される。ノズル15は、例えば、直射ノズル151、オフセットノズル153である。望ましくは、ノズル15は、ノズル回転軸16を中心に回転する。望ましくは、テーブル33は、テーブル回転軸21を中心に回転する。テーブル回転軸21は、ノズル回転軸16に垂直である。制御装置29は、例えば、数値制御装置であり、移動装置14、タレット13及びテーブル33を制御する。
【0019】
図2に示すように、テーブル33は、テーブル板34、位置決め装置35、クランプ61、固定基準座73及び着座検知スイッチ86を有する。対象物17は、例えば、対象物171、172である。対象物171、172は、それぞれ位置決め用穴の位置、外形形状やクランプ位置が異なる。対象物17は、固定基準座73上に載せられる。位置決め装置35およびクランプ61は、設置される対象物17の形状に応じて、それぞれ回転する。位置決め装置35は、例えば、図3に示される位置決め装置351、図4に示される位置決め装置352である。着座検知スイッチ86や固定基準座73に代えて、図9に示される回転基準座75(図9参照)が配置されても良い。
【0020】
図3図5に示すように、位置決め装置351は、回転装置(第1の回転装置)39、オフセット回転板(第1のオフセット回転板)43及び位置決めピン44を有する。回転装置39は、例えば、図3に示される回転装置391や、図4図5に示される回転装置392である。回転装置39は、テーブル板34の下面側に配置される。オフセット回転板43は、テーブル板34の上面側に配置され、ピン回転軸46を中心に回転する。オフセット回転板43は、例えば、円板や棒状である。位置決めピン44は、円柱状であり、オフセット回転板43に固定される。位置決めピン44は、ピン回転軸46から離間して配置される。位置決めピン44の先端は、先細りのテーパである。オフセット回転板43が回転すると、位置決めピン44が移動する。
【0021】
図3に示すように、位置決め装置351は、回転装置391を有する。回転装置391は、モータ支持台36、モータ37、カップリング38、及びカバー45を有する。回転装置391は、軸受40、シャフト42、シール41を有しても良い。軸受40は、テーブル板34の内部に配置される。シャフト42は、テーブル板34を貫通し、軸受40に支持される。シャフト42は、ピン回転軸46と同軸である。オフセット回転板43は、シャフト42に固定される。モータ支持台36は、台状であり、テーブル板34の下面に配置される。モータ37は、出力軸371を有し、モータ支持台36に固定される。出力軸371は、ピン回転軸46と同軸に配置される。カップリング38は、シャフト42と出力軸371を連結する。カバー45は、テーブル板34の下面に設けられ、回転装置391を囲う。カバー45は、回転装置39への洗浄液の侵入を抑制する。
なお、モータ37に減速機を設けても良い。減速機は、例えば、ウォームギヤ、はすば歯車、遊星歯車機構、タイミングベルト機構である。
【0022】
図4図5に示すように、位置決め装置352は、回転装置392を有する。回転装置392は、レバー53、ナックルピン54、ナックルジョイント52、シリンダ55、シリンダ支持軸56を有する。レバー53は、シャフト42に固定される。レバー53の一端部は、シャフト42の基端部に固定される。ナックルピン54は、レバー53の他端部に配置される。シリンダ55のシリンダロッドに、ナックルジョイント52が固定される。ナックルジョイント52は、ナックルピン54に回転可能に接続される。シリンダ支持軸56は、テーブル板34に配置される。シリンダ55は、シリンダ支持軸56に回転可能に支持される。シリンダ支持軸56は、シリンダ55の基端部や前端部に配置される。
【0023】
図6に示すように、クランプ61は、回転装置(第2の回転装置)39、オフセット回転板(第2のオフセット回転板)43、ローラーピン(ローラ回転軸)64、フランジ67、クランプローラ(クランプ部材)65、ブッシュ66を有する。クランプ61は、支持軸62を有しても良い。オフセット回転板43は、クランプ回転軸47を中心に回転する。支持軸62は、クランプ回転軸47と離間して、オフセット回転板43に固定される。ローラーピン64は、支持軸62の先端に固定される。フランジ67は、ローラーピン64の先端に配置される。ブッシュ66は、ローラーピン64に挿入される。クランプローラ65は、ブッシュ66に挿入され、ローラーピン64を中心に回転する。クランプローラ65は、円錐台であり、テーブル板34に向かって細くなる円錐面を有する。オフセット回転板43が回転すると、クランプローラ65が移動する。
なお、クランプローラ65を支持軸62、又はオフセット回転板43に固定しても良い。
【0024】
図7に示すように、固定基準座73は、ステム732と座板731を有する。ステム732は、例えば、円柱であり、テーブル板34に立てられる。座板731は、例えば、円板であり、ステム732の先端に固定される。座板731とステム732は一体でも良い。座板731の先端面は、基準座面69である。基準座面69は、対象物17の設置基準となる。
【0025】
対象物17は、座板731に載せられる。座板731が広いため、座面形状、座面位置が異なる多種の対象物171、172を座板731に載せられる。洗浄ノズル15を対象物17とテーブル板34の間に挿入して対象物17を洗浄するときに、ステム732が細いため、洗浄ノズル15をステム732の中心軸に近接できる。そのため、洗浄ノズル15を移動できる領域が広くなる。
【0026】
図8に示すように、着座検知スイッチ86は、シリンダ90、ピストン87、ブッシング89、コイルばね(弾性体)91、ノズルボディ84、流路(第3の流路)83を有する。シリンダ90は、中空円筒状であり、テーブル板34に配置される。ブッシング89は、テーブル板34に埋め込まれる。ピストン87は、座板871、ステム872、ストッパ873及び検出溝874を有する。
ステム872は、シリンダ90とテーブル板34を貫通する。座板871は、ステム872の先端に配置される。ストッパ873は、シリンダ90の内部に配置される。ストッパ873は、ピストン87が先端方向に抜けることを防ぐ。
【0027】
コイルばね91は、シリンダ90の内部に、ストッパ873とテーブル板34の間に配置される。コイルばね91には、ステム872が通される。コイルばね91は、圧縮コイルばねであり、ステム872を先端方向に押し上げる。
検出溝874は、ステム872の基端部に配置される。検出溝874は、例えばテーブル板34の下面に配置される。検出溝874は、円周方向に配置された環状溝である。
【0028】
ノズルボディ84は、噴口88を有し、テーブル板34に配置される。ノズルボディ84は、例えば、中空円筒状であり、テーブル板34の下面に配置される。ステム872は、ノズルボディ84を貫通してもよい。例えば、噴口88は、ノズルボディ84の内面に、検出溝874に面するように配置される。対象物17が座板871に載せられて、ピストン87が下降したときに、噴口88はステム872と向かい合う。このピストン87の位置を検知位置と呼ぶ。
流路83は、噴口88と圧力スイッチ77とを接続する。流路95は、ステム872の基端部に配置され、検出溝874を外部に接続する。流路95は、例えば、ステム872の外周に配置された溝である。
【0029】
テーブル33に対象物17が載せられていないときは、着座検知スイッチ86のピストン87は上昇位置にある。このとき、検出溝874が噴口88に面する。圧縮空気源76から噴口88に供給された圧縮空気は、検出溝874及び流路95を通って大気に放出され、流路83内の圧力は大気圧となる。
テーブル33に対象物17が載せられたときに、ピストン87が下降し、ステム872が噴口88に接する。すると、噴口88からの圧縮空気の流出が抑制され、流路83内の圧力が上昇する。圧力スイッチ77は、圧力の上昇を検知して、着座信号を発する。制御装置29は、対象物17の着座を検出する。
【0030】
図9に示すように、回転基準座75は、回転装置(第3の回転装置)39、オフセット回転板(第3のオフセット回転板)43、基準座81を有する。基準座81は、例えば、円柱である。基準座81の先端は、基準座面69である。基準座81は、基準座回転軸48と離間する。オフセット回転板43が回転すると、基準座81が移動する。
【0031】
回転基準座75は、着座検知機能96を有しても良い。着座検知機能96は、噴口85、環状流路80、流路(第1の流路)82、シール79及び流路(第2の流路)78を有する。噴口85は、基準座面69に配置される。環状流路80は、シャフト42の中央部に、例えば、軸受40の中間に配置される。環状流路80は、例えば、シャフト42の円周方向に配置された円環溝である。シール79は、回転シールであり、環状流路80の両側に配置される。
流路82は、噴口85と環状流路80とを接続する。流路78は、環状流路80と圧力スイッチ77とを接続する。流路78は、例えば、テーブル板34に配置される。対象物17が基準座面69に設置されていないときは、流路78内の圧力は大気圧を示す。対象物17が基準座面69と接触すると、流路78内の圧力が上昇し、圧力スイッチ77は着座信号を発する。
【0032】
図10に示すように、移動装置14又はタレット13は、主軸ケース23、軸受25、主軸26、環状流路92、シール24、流路93を有する。主軸ケース23は、中空円筒状である。軸受25は、主軸ケース23に配置される。主軸26は、軸受25に支持される。環状流路92は、主軸26の周りに配置される。シール24は、回転シールであり、環状流路92の両側に配置される。流路93は、主軸ケース23に配置され、ポンプ18と環状流路92とを接続する。
【0033】
オフセットノズル153は、オフセットブロック153a、軸体153b、噴口153c及び流路94を有する。オフセットブロック153aは、例えば、矩形板で、その一端が主軸26に固定される。軸体153bは、ノズル回転軸16に沿って延びて、オフセットブロック153aの他端部に配置される。噴口153cは、軸体153bの先端部に配置される。例えば、噴口153cは、軸体153bとノズル回転軸16とを通る平面上に、ノズル回転軸16に垂直に、ノズル回転軸16に向かって配置される。
【0034】
次に、図1図2及び図11を参照して、テーブル33の使用方法を説明する。制御装置29は、対象物17の形状に合わせて、位置決め装置35の回転装置39を制御する。つまり、対象物17の位置決め穴の穴間距離と、位置決めピン44の距離が一致し、対象物17の設置面(不図示)が固定基準座73に一致するように、回転装置39を回転させる。作業者又は搬入装置(例えばロボット)は、対象物17をテーブル33に設置する。すると、着座検知スイッチ86は、対象物17の設置を検出する。次いで、制御装置29は、クランプ61を回転させて、クランプローラ65が対象物17を押し付ける。対象物17は、テーブル33に固定される。
【0035】
制御装置29は、ポンプ18を駆動し、ノズル15から洗浄液を噴射させる。制御装置29は、移動装置14を洗浄プログラムに基づいて移動させ、対象物17をノズル15から噴出した洗浄液噴流97によって洗浄する。
【0036】
図11に示すように、オフセットノズル153は、テーブル板34と対象物17の間に挿入できる。噴口153cから、対象物17のテーブル板34側の面を洗浄できる。オフセットノズル153は、ノズル回転軸16からオフセットした軸体153bを有する。そのため、軸体153bを対象物17とテーブル板34の間に挿入して移動するときに、移動装置14が干渉しにくい。また、回転装置39がテーブル板34の裏面にあるため、回転装置39はノズル15の移動の邪魔にならない。
【0037】
本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0038】
10 洗浄機
33 テーブル
34 テーブル板
35、351、352 位置決め装置
39、391、392 回転装置
43 オフセット回転板
44 位置決めピン
46 ピン回転軸
47 クランプ回転軸
61 クランプ
65 クランプ部材(クランプローラ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11