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特開2021-91456液体提供装置及び液体提供装置用ノズル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-91456(P2021-91456A)
(43)【公開日】2021年6月17日
(54)【発明の名称】液体提供装置及び液体提供装置用ノズル
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/08 20060101AFI20210521BHJP
   A61L 2/10 20060101ALI20210521BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20210521BHJP
【FI】
   B67D1/08 Z
   A61L2/10
   H02J50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-223825(P2019-223825)
(22)【出願日】2019年12月11日
(71)【出願人】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】千野根 康仁
【テーマコード(参考)】
3E082
4C058
【Fターム(参考)】
3E082AA02
3E082BB01
3E082FF01
3E082FF09
4C058AA24
4C058AA26
4C058BB06
4C058DD01
4C058DD13
4C058EE26
4C058KK02
4C058KK22
4C058KK42
(57)【要約】
【課題】電気的なコネクタを用いることなくノズルの光源に給電可能で、かつノズルを容易に交換可能にする液体提供装置を提供する。
【解決手段】ドリンクサーバ10は、殺菌用の紫外光を生成するLED39を内蔵するノズル17と、ノズル17が着脱自在に装着される本体装置29と、ワイヤレス給電部80とを備える。ワイヤレス給電部80は、ノズル17に配備されてLED39に接続された受電用コイル58と、本体装置29に配備されて交流が入力する送電用コイル70とを備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体の送液通路と、該送液通路の出口部に設けられたノズル用装着部とを有する本体装置と、
受液通路が内部に形成され透過性を有する通路形成部材と、該通路形成部材の外側から前記受液通路に紫外光を放射する光源とを有し、前記受液通路が前記本体装置の前記送液通路に接続されるように、着脱自在に前記本体装置の前記ノズル用装着部に装着されるノズルと、を備え、
さらに、前記本体装置の前記ノズル用装着部には送電用コイルが配置されており、
前記ノズルの前記ノズル用装着部側には前記光源と電気的に接続された受電用コイルが配置されており、
前記送電用コイルから前記受電用コイルに対して電力が供給されるワイヤレス給電部を構成する液体提供装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液体提供装置において、
前記ノズルは、円筒状形状を有するとともに、前記本体装置側の端部において径方向に張り出すフランジ部を有し、
前記受電用コイルは、前記ノズルの中心軸に関して周回するように、前記フランジ部に配設され、
前記送電用コイルは、前記本体装置への前記ノズルの装着時に前記受電用コイルと共軸となるように、前記フランジ部と接触する前記本体装置側の接触部分に配設されていることを特徴とする液体提供装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の液体提供装置において、
前記本体装置は、前記送電用コイルへの給電を制御する制御装置を有することを特徴とする液体提供装置。
【請求項4】
請求項3に記載の液体提供装置において、
前記制御装置は、
前記本体装置から前記ノズルへの前記液体の送出期間と非送出期間とを検出する送出検出部と、
前記送電用コイルに給電する給電期間と給電を中止する非給電期間とを切り替える給電切替部と、
前記送出期間は、全期間を前記非給電期間とし、また、前記非送出期間は、前記給電期間と前記非給電期間とを交互に繰り返すように、前記給電切替部を制御する切替制御部と、
を備えることを特徴とする液体提供装置。
【請求項5】
請求項4に記載の液体提供装置において、
前記制御装置は、さらに、
前記ノズルの前記受液通路の残液において繁殖する菌の世代交代の時間間隔が書き込まれた記憶部を備え、
前記切替制御部は、前記非送出期間中の各非給電期間の長さを、前記記憶部から読み出した前記時間間隔より短くなるように、前記給電切替部を制御することを特徴とする液体提供装置。
【請求項6】
液体が内部を通過するように形成され、紫外光に対する透過性を有する通路形成部材と、
前記通路形成部材の外側に配置され、前記通路形成部材内に紫外光を放射する光源と、
前記光源と電気的に接続され、前記通路形成部材の一端側に配置された受電用コイルと、を備えたことを特徴とする液体提供装置用ノズル。
【請求項7】
請求項6に記載の液体提供装置用ノズルにおいて、
前記通路形成部材の前記一端側において径方向に張り出すフランジ部を有し、
前記受電用コイルは、前記液体提供装置用ノズルの中心軸に関して周回するように、前記フランジ部に配置されていることを特徴とする液体提供装置用ノズル。
【請求項8】
請求項6又は請求項7に記載の液体提供装置用ノズルにおいて、
前記光源はLEDであり、前記LEDと前記受電用コイルとの間に交流電流を直流電流に変換する回路を備えることを特徴とする液体提供装置用ノズル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドリンクバー等においてドリンクサーバ等として設置される液体提供装置及び液体提供装置用ノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
ドリンクサーバでは、ノズルからの飲み物の放出終了後、少量の飲み物がノズル内に残存することがある。残存液は、次に飲み物が放出される時に次の飲み物に混ざって、ノズルから放出される。しかしながら、次の飲み物の放出時までの時間間隔が長いと、残存液内で菌が繁殖して、次の飲み物の品質が悪化する傾向が強まる。
【0003】
特許文献1は、紫外光の光源がノズルの先端部に取り付けられ、該光源から紫外光をノズル内に放射して、殺菌を行う殺菌装置を開示する。該殺菌装置では、光源の電力の供給は、ノズルから外に配線を延ばし、外部の電源から配線を介して行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018−61618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のように、ノズルの先端部の光源に外付けの配線を介して給電するときの問題点を列挙すると次のとおりである。
【0006】
(a)外部配線がノズルに一体的に接続されているので、ノズルを交換する際は、配線をノズルから取り外す必要がある。しかしながら、ノズルからの配線の取り外し作業は、きわめて煩雑であり、実質上、ノズルの交換は無理となる。
(b)ノズルと外部配線とを分離自在のコネクタで電気的に接続すると、コネクタが外部に露出し、漏電を防止するために電気コネクタに防水対策が必要になる。これは、コスト増につながる。
(c)配線が外に露出しているので、見栄えが悪い。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、電気的なコネクタを用いることなくノズルの光源に給電可能で、かつノズルを容易に交換可能にする液体提供装置及び液体提供装置用ノズルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の液体提供装置は、
液体の送液通路と、該送液通路の出口部に設けられたノズル用装着部とを有する本体装置、
受液通路が内部に形成され透過性を有する通路形成部材と、該通路形成部材の外側から前記受液通路に紫外光を放射する光源とを有し、前記受液通路が前記本体装置の前記送液通路に接続されるように、着脱自在に前記本体装置に装着されるノズル、及び
前記本体装置に配設された送電用コイルと、前記ノズルに配設され、前記光源に接続されている受電用コイルとを有するワイヤレス給電部、
を備える。
【0009】
本発明によれば、本体装置とノズルとの間に設けられたワイヤレス給電部を介して本体装置からノズルの光源に給電が行われる。これにより電気的なコネクタを用いることなく、ノズルの光源に給電可能で、かつノズルを容易に交換可能にすることができる。
【0010】
好ましくは、本発明において、
前記ノズルは、円筒状形状を有するとともに、前記本体装置側の端部において径方向に張り出すフランジ部を有し、
前記受電用コイルは、前記ノズルの中心軸に関して周回するように、前記フランジ部に配設され、
前記送電用コイルは、前記本体装置への前記ノズルの装着時に前記受電用コイルと共軸となるように、前記フランジ部と接触する前記本体装置側の接触部分に配設されている。
【0011】
この構成によれば、本体装置へのノズルの装着時では、送電用コイルと受電用コイルとが、共軸となることにより、過小とならない寸法を確保することができる。これにより、本体装置とノズルとの間で十分な電力量でワイヤレス給電を実現することができる。
【0012】
好ましくは、本発明において、
前記本体装置は、前記送電用コイルへの給電を制御する制御装置を有する。
【0013】
この構成によれば、光源からの紫外光の出射時期を適切に管理することができる。
【0014】
好ましくは、本発明において、
前記制御装置は、
前記本体装置から前記ノズルへの前記液体の送出期間と非送出期間とを検出する送出検出部と、
前記送電用コイルに給電する給電期間と給電を中止する非給電期間とを切り替える給電切替部と、
前記送出期間は、全期間を前記非給電期間とし、また、前記非送出期間は、前記給電期間と前記非給電期間とを交互に繰り返すように、前記給電切替部を制御する切替制御部と、
を備える。
【0015】
この構成によれば、光源からの紫外光の出射は、本体装置からノズルへの液体の非送出期間に離散的に実施することができる。これにより、消費電力を節約することができる。
【0016】
好ましくは、本発明において、
前記制御装置は、さらに、
前記ノズルの前記受液通路の残液において繁殖する菌の世代交代の時間間隔が書き込まれた記憶部を備え、
前記切替制御部は、前記非送出期間中の各非給電期間の長さを、前記記憶部から読み出した前記時間間隔より短くなるように、前記給電切替部を制御する。
【0017】
この構成によれば、これにより、菌の世代が入れ替わる前に、前の世代を殺菌して、菌の増殖を効率的に抑えることができる。
【0018】
本発明の液体供給装置用ノズルは、
液体が内部を通過するように形成され、紫外光に対する透過性を有する通路形成部材と、
前記通路形成部材の外側に配置され、前記通路形成部材内に紫外光を放射する光源と、
前記光源と電気的に接続され、前記通路形成部材の一端側に配置された受電用コイルと、を備える。
【0019】
本発明によれば、液体供給装置用ノズルは、本体装置と共に、液体提供装置に装備されたときには、本体装置からワイヤレス給電により光源の電力の供給を受けることができる。これにより、電気的なコネクタを用いることなく、ノズルの光源に給電可能になるとともに、ノズルを容易に交換可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】ドリンクサーバの正面図である。
図2】ドリンクサーバが装備するサーバ制御装置の構成図である。
図3】ノズルの縦断面図である。
図4図3のノズルが着脱自在に装着される本体部側の構造図である。
図5】ノズルが本体部に取り付けられたときの模式図である。
図6】サーバ制御装置のブロック図である。
図7】サーバ制御装置の電気回路図である。
図8】ドリンクサーバにおける液体制御方法のメインルーチンのフローチャートである。
図9】給液処理ルーチンのフローチャートである。
図10】殺菌処理ルーチンのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、数字が同一で添え字のアルファベットのみが異なる符号は、対又は同一群の要素であることを示している。また、それらの要素を総称するときは、添え字を省略し、数字のみの符号を使用している。
【0022】
(ドリンクサーバ)
図1は、ドリンクサーバ10の正面図である。ドリンクサーバ10は、例えば、レストランや従業員食堂等の飲食施設に配備され、顧客や関係者に飲み物18を提供する。
【0023】
ドリンクサーバ10は、筐体11を備える。筐体11は、上から順番に本体部12、容器セット部13、及び台部14を有する。容器セット部13は、カップ15の出し入れを確保するために、外部に開放されている。
【0024】
使用者は、ドリンクサーバ10からコーヒーやジュース等の飲み物18の提供を受けようとするとき、カップ15を、容器セット部13内に挿入して、ノズル17の真下の位置で台部14に置いてから、給液スイッチ16を押す。この後、飲み物18が、ノズル17からカップ15内に放出され、放出量が所定量になると、放出は、自動的に停止する。
【0025】
(サーバ制御装置)
図2は、ドリンクサーバ10が装備するサーバ制御装置28の構成図である。サーバ制御装置28は、ノズル17及び本体装置29を備える。本体装置29は、筐体11の本体部12(図1)に収容されている。
【0026】
飲料タンク30は、飲み物18を貯留する。飲料タンク30は、パッケージ式又は補給式であり、内部に飲み物18を貯留する。パッケージ式の場合、飲料タンク30が空になると、パッケージとしての飲料タンク30ごと新規の飲料タンク30に交換される。固定式の場合は、飲料タンク30が空になると、キャップを開けて、飲料タンク30に飲み物18を補給する。
【0027】
送液通路31は、飲料タンク30とノズル用装着部32とを接続し、飲料タンク30の飲み物18をノズル用装着部32に導く。ポンプ33は、送液通路31に配設され、飲み物18を飲料タンク30から吸入して、ノズル用装着部32へ圧送する。
【0028】
ノズル17は、本体装置29のノズル用装着部32に着脱自在に装着される。ノズル17は、飲み物18が通る受液通路38と、紫外光を放射するLED39とを備えている。ノズル17がノズル用装着部32に装着されるのに伴い、受液通路38は、送液通路31に接続されて、送液通路31から受液通路38への飲み物18の供給が可能になる。
【0029】
制御装置40は、給液スイッチ16からの入力信号等に基づいてポンプ33及びLED39を制御する。
【0030】
(ノズル)
図3は、ノズル17の縦断面図である。ノズル17は、径方向に内側の円筒状のノズル本体45と、ノズル本体45の外周部にかぶせられるカバー46とを備える。受液通路38は、直線通路としてノズル本体45の中心軸に沿ってノズル本体45内に延在している。
【0031】
ノズル本体45は、少なくとも先端部(図3では、下端部)において紫外光を透過する材料(例:石英)からなる。1対の突起49は、ノズル本体45の基端部(図3では、上端部)の外周部に、相互に周方向に180°離れて形成されている。
【0032】
カバー46は、フランジ部53付きの筒部54を有する。フランジ部53は、筒部54の基端部(筒部54側の端部)に形成され、径方向の外側に張り出している。環状溝57は、フランジ部53の上面に所定の深さで形成されている。受電用コイル58は、円筒状のノズル本体45の中心軸の周りを周回するように巻かれた状態で環状溝57内に嵌挿されている。なお、受電用コイル58は、環状溝57内に樹脂等で覆われた状態であっても良い。液体の付着を防ぎ、ショート等の不具合を防止しやすくなる。
【0033】
1対の凹部59は、ノズル17の先端部においてノズル本体45の外周部とカバー46の内周部との間に形成されている。1対の凹部59は、周方向に相互に180°離れた位置に存在し、各凹部59には、紫外光を放射するLED39が収容されている。
【0034】
LED39は、受電用コイル58から供給される電力により作動する。LED39が生成した紫外光は、ノズル本体45の先端部の透過部を介して受液通路38を放射する。受液通路38には、後述するように、飲み物18の残液や結露により生じた水滴が付着することがある。紫外光の照射による殺菌対象の菌は、残液等の中で繁殖する。
【0035】
(送電側構造)
図4は、図3のノズル17が着脱自在に装着される本体部12側(ノズル用装着部32)の構造図である。円形の挿通孔66は、本体部12の下壁65においてノズル17の上端部が挿入される箇所に形成され、下壁65を貫通している。
【0036】
ノズル17がノズル用装着部32(図2)に装着されたときは、挿通孔66の周辺部の下壁65の部分は、フランジ部53が接触する本体装置29側の接触部分となる。なお、フランジ部53と該接触部分との接触は、面接触である。
【0037】
環状溝69は、挿通孔66と同軸となるように、下壁65の上面に開口して形成されている。送電用コイル70は、受電用コイル58の周回半径と同一の周回半径で挿通孔66の中心軸の周りに周回するように、巻かれて、環状溝69内に嵌挿されている。
【0038】
(ノズルの着脱)
図5は、ノズル17が本体部12に取り付けられたときの模式図である。挿通孔66の周縁には、周方向に180°離れた2箇所には、切欠き孔(図示せず)が形成されている。操作者は、周方向にノズル17の上端部の各突起49の位置を下壁65の各切欠き孔の位置に合わせてからノズル17を上方へ押し込む。これにより、突起49は、切欠き孔を通過して、本体部12のノズル用装着部32(図2)の内周側に進入する。
【0039】
次に、操作者は、ノズル17を周方向に所定量回転させる。これにより、突起49がノズル用装着部32の内面の円周案内溝(図示せず)に沿って進み、ノズル用装着部32の内面に係止されて、ノズル用装着部32へのノズル17の装着が完了する。ノズル用装着部32からのノズル17の離脱は、装着とは逆の手順で行う。
【0040】
(サーバ制御装置)
図6は、サーバ制御装置28のブロック図である。制御装置40は、ポンプ駆動部75、制御部76、給電切替部77及び記憶部78を備えている。
【0041】
ポンプ駆動部75は、給液スイッチ16のオン操作に応動して、ポンプ33に対する駆動電流の供給を制御して、ポンプ33の駆動の実行及び停止を切り替える。
【0042】
ポンプ駆動部75がポンプ33に駆動電流を供給している期間は、ノズル17への飲み物18の送出期間となる。ポンプ駆動部75がポンプ33に駆動電流の供給を停止している期間は、ノズル17への飲み物18の非送出期間となる。この結果、ポンプ駆動部75は、本体装置29からノズル17への給液スイッチ16の送出期間と非送出期間とを検出する送出検出部の機能を備える。
【0043】
給電切替部77は、ワイヤレス給電部80の送電用コイル70に給電する給電期間と給電を中止する非給電期間とを切り替える。制御部76は、送出期間は、全期間を非給電期間とし、また、非送出期間は、給電期間と前記非給電期間とを交互に繰り返すように、給電切替部77を制御する。
【0044】
記憶部78は、ノズル17の受液通路38の残液において繁殖する菌の世代交代の時間間隔に係るデータが書き込まれている。制御部76は、非送出期間中の各非給電期間の長さを、記憶部78から読み出した世代交代の時間間隔より短くなるように、給電切替部77のオン、オフを制御する。
【0045】
ノズル17において、受電用コイル58は、LED39に接続されている。受電用コイル58及び送電用コイル70は、ワイヤレス給電部80を構成する。
【0046】
図7は、サーバ制御装置28の電気回路図である。サーバ制御装置28は、外部の交流電源83から例えば24Vの交流を受ける。
【0047】
制御装置40は、AC分配器84、AC−DC変換器85、交流スイッチ86、直流スイッチ87、ON−OFF制御器88及び電気コネクタ89を備える。AC分配器84は、交流電源83からの交流をAC−DC変換器85及び交流スイッチ86に分配する。
【0048】
AC−DC変換器85は、AC分配器84からの交流を直流に変換する。交流スイッチ86は、AC分配器84と電気コネクタ89との間に介在する。直流スイッチ87は、AC−DC変換器85と電気コネクタ89との間に介在する。ON−OFF制御器88は、給液スイッチ16からの信号に基づいて交流スイッチ86及び直流スイッチ87を制御する。
【0049】
電気コネクタ89,90は、分離自在に接続される。電気コネクタ90は、送電用コイル70に接続されている。電気コネクタ90は、また、端子接続部92を介してポンプ33に接続されている。
【0050】
AC−DC変換器95及び定電流回路96は、LED39と共にノズル17に内蔵されている。AC−DC変換器95及び定電流回路96は、LED39と受電用コイル58との間に介在する。
【0051】
(ワイヤレス給電)
交流スイッチ86がオンであるとき、送電用コイル70は、電気コネクタ89,90を介してAC分配器84からの交流を受け、磁束を変化させる。この磁束変化は、ワイレスでノズル17の受電用コイル58に伝わり、受電用コイル58は交流を生成する。
【0052】
受電用コイル58が生成した交流は、AC−DC変換器95において直流に変化される。定電流回路96は、AC−DC変換器95が出力する直流から定電流を生成し、LED39に出力する。LED39は、定電流回路96から供給された定電流により紫外光を生成する。なお、LED39は、受電用コイル58が生成した交流電流を受けて発光するように、複数のLEDを逆並列に接続した構成であってもよい。
【0053】
(液体制御方法)
図8は、ドリンクサーバ10における液体制御方法のメインルーチンのフローチャートである。
【0054】
ステップS101では、制御部76は、ドリンクサーバ10の電源がオンになったか否かを判定する。制御部76は、該判定の結果が肯定的(YES)であれば、処理をステップS102に進め、否定的(NO)であれば、該判定の結果が肯定的になるまでステップS101を繰り返す。
【0055】
次に、制御部76は、ステップS102の給液処理ルーチン及びステップS103の殺菌処理ルーチンを順番に実施する。
【0056】
ステップS104では、制御部76は、ドリンクサーバ10の電源がオフになったか否かを判定する。制御部76は、該判定の結果が肯定的であれば、メインルーチンを終了し、否定的であれば、処理をステップS102に戻す。
【0057】
図9は、給液処理ルーチンのフローチャートである。
【0058】
ステップS110では、制御部76は、給液スイッチ16がオフからオンに切替わったか否かを判定する。制御部76は、該判定が肯定的であれば、処理をステップS111に進ませ、否定的であれば、該ルーチンを終了する(メインルーチンに戻る)。
【0059】
ステップS111では、制御部76は、ワイヤレス給電を強制的に終了させる。制御部76は、具体的には、給電切替部77(交流スイッチ86)をオフにして、ワイヤレス給電を強制的に終了させる。これは、給液スイッチ16がオンに切り替わったときにワイヤレス給電が実施されていた場合にこれを終了させるためのステップである。
【0060】
ステップS112では、ポンプ駆動部75は、ポンプ33の駆動を開始する。ポンプ駆動部75は、具体的には、直流スイッチ87をオンにして、ポンプ33への駆動電流を供給開始することによりポンプ33の駆動を開始する。
【0061】
ステップS113では、ポンプ駆動部75は、ポンプ33の駆動時間Toが所定値Cpを超えたか否かを判定する。To=Cpは、図1においてノズル17からの飲み物18の放出量が所定値に達し、カップ15内に規定量の飲み物18が供給されたことを意味する。
【0062】
ポンプ駆動部75は、ステップS113の判定が肯定的になるまで、ステップS113の判定を繰り返す。そして、該判定が肯定的になりしだい、処理をステップS114に進める。
【0063】
ステップS114では、ポンプ駆動部75は、ステップS114においてポンプ33の駆動を停止する。これにより、ノズル17からカップ15への飲み物18の放出が停止する。
【0064】
ノズル17からの飲み物18の放出は、途絶えるものの、一部の飲み物18がノズル17から放出されることなく、ノズル17の受液通路38に付着して残る。このようにして残った飲み物18は、次の給液スイッチ16のオン操作時に次に放出される飲み物18と混ざって、ノズル17から放出される。
【0065】
しかしながら、次の給液スイッチ16のオン操作時までの時間間隔が長くなると、残液中で菌が繁殖して、飲み物18の品質低下につながることがある。さらには、ノズル17の内面の受液通路38に残液がなくても、結露により大気中の水蒸気が受液通路38に付着して、菌が繁殖することがある。その菌は、次の飲み物18の放出時に該次の飲み物18に混ざるので、これも飲み物18の品質低下につながる。
【0066】
したがって、ノズル17からの飲み物18の非放出期間において定期的に紫外光を残液に照射して、殺菌することが望ましい。殺菌処理は、次の図10の殺菌処理ルーチンで説明する。
【0067】
制御部76は、ステップS116において給電タイマーの計測時間Tcをリセットし、さらに、次のステップS117において給電タイマーの計測を開始する。給電タイマーは、次の図10の殺菌処理ルーチンにおいてワイヤレス給電部80の非給電期間の長さを検出するために用いられる。
【0068】
図10は、殺菌処理ルーチンのフローチャートである。
【0069】
ステップS121では、制御部76は、計測時間Tcが所定値C1を超えたか否かを判定する。所定値C1は、菌の世代交代の時間として予め記憶部78に記憶されている。
【0070】
ノズル17からの紫外光の非照射時間の長さが所定値C1を超えてしまうと、ノズル17の受液通路38における残液内の菌が大量に増殖してしまい、紫外光の照射時間を大幅に増大させるか、紫外光の強度を大幅に増大させる必要が生じる。したがって、効率的な殺菌処理のためには、C1より短い時間間隔で紫外光を残液に照射すればよい。
【0071】
制御部76は、ステップS121の判定が肯定的であれば、処理をステップS122に進ませ、否定的であれば、該ルーチンを終了する。
【0072】
ステップS122では、制御部76は、ワイヤレス給電を一定時間、実施する。具体的には、制御部76は、給電切替部77(交流スイッチ86)をオンに切り替えて、送電用コイル70に交流を供給することによりワイヤレス給電を実施する。
【0073】
ステップS123では、制御部76は、ワイヤレス給電を終了する。具体的には、制御部76は、給電切替部77(交流スイッチ86)をオフに切り替えて、送電用コイル70への交流の供給を中止することによりワイヤレス給電を終了する。
【0074】
ステップS124では、制御部76は、給電タイマーの計測時間Tcをリセットし、次のステップS125において給電タイマーの計測を開始する。給電タイマーは、紫外光の非照射時間の長さを測定するために使用されている。
【0075】
制御部76は、ステップS124の処理が実行された後、該ルーチンを終了する(メインルーチンに戻る)。
【0076】
(変形例)
ドリンクサーバ10は、本発明の液体提供装置の実施形態である。本発明の液体提供装置は、ドリンクサーバ10に限定されることなく、飲み物以外の液体(例:薬品や洗浄水)を提供する液体提供装置にも適用可能である。
【0077】
実施形態では、受液通路38が内部に形成された通路形成部材としてのノズル本体45は、LED39が外側に配設されている先端側の筒状部分のみが紫外光に対する透過性を有する石英で作られている。しかしながら、ノズル本体45の全体を石英等の紫外光に対して透過性を有する円筒形状の部材にすることもできる。
【0078】
実施形態では、送液通路31にポンプ33のみが設けられているが、ポンプ33より下流側に開閉弁を設けることもできる。そして、該開閉弁の開閉切替により飲み物18の送出及び非送出の切替も実施することができる。その場合、ポンプ33に対して並列に開放弁を設けて、開閉弁が閉位置になって、ポンプ33の吐出圧が所定値以上になると、飲み物18がポンプ33と開放弁とのループを循環するように、構成することができる。
【0079】
実施形態では、送液通路31にポンプ33が設けられているが、飲料タンク30をノズル17より高い場所に配設し、重力で飲み物18を飲料タンク30からノズル17に導いて、ポンプ33を省略することもできる。なお、その場合、飲み物18の送出及び非送出の切替は、開閉弁により行う。
【0080】
実施形態では、紫外光を放射する光源としてLED39が採用されている。本発明の光源は、LED39に限定されることなく、LED39以外で紫外光を放射する光源を用いることもできる。
【0081】
実施形態では、受電用コイル58と送電用コイル70とは、ノズル用装着部32へのノズル17の装着時には、ノズルの中心軸を共軸としてノズルの中心軸の方向に沿う配列関係になる。これに代えて、受電用コイル58と送電用コイル70の各周回半径について、受電用コイル58と送電用コイル70とのうちの一方が他方よりも大きいものにし、ノズル用装着部32へのノズル17の装着時には、ノズルの中心軸を共軸としてノズルの中心軸に対して径方向の外側及び内側の配列となる装着構造にしてもよい。
【符号の説明】
【0082】
10・・・ドリンクサーバ、16・・・給液スイッチ、17・・・ノズル、18・・・飲み物、28・・・サーバ制御装置、29・・・本体装置、31・・・送液通路、32・・・ノズル用装着部、33・・・ポンプ、38・・・受液通路、39・・・LED(光源)、40・・・制御装置、45・・・ノズル本体、46・・・カバー、53・・・フランジ部、54・・・筒部、58・・・受電用コイル、65・・・下壁、69・・・環状溝、70・・・送電用コイル、75・・・ポンプ駆動部、76・・・制御部、77・・・給電切替部、78・・・記憶部、80・・・ワイヤレス給電部、83・・・交流電源、86・・・交流スイッチ、87・・・直流スイッチ、88・・・ON−OFF制御器、89,90・・・電気コネクタ。
図1
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図10