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特開2021-92728波長変換素子、蛍光体ホイール、光源装置、及び投写型映像表示装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-92728(P2021-92728A)
(43)【公開日】2021年6月17日
(54)【発明の名称】波長変換素子、蛍光体ホイール、光源装置、及び投写型映像表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/20 20060101AFI20210521BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20210521BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20210521BHJP
   C09K 11/80 20060101ALI20210521BHJP
【FI】
   G02B5/20
   G03B21/00 F
   G03B21/14 A
   C09K11/80
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2019-224697(P2019-224697)
(22)【出願日】2019年12月12日
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】池田 貴司
(72)【発明者】
【氏名】前田 誠
(72)【発明者】
【氏名】西川 勇作
【テーマコード(参考)】
2H148
2K203
4H001
【Fターム(参考)】
2H148AA01
2H148AA07
2H148AA19
2H148AA22
2H148AA26
2K203FA03
2K203FA07
2K203FA25
2K203FA32
2K203FA34
2K203FA44
2K203FA45
2K203FA54
2K203GA32
2K203GA35
2K203HA30
2K203MA04
4H001XA08
4H001XA13
4H001XA39
4H001XA71
4H001YA58
(57)【要約】
【課題】後段の光学系との結合効率と信頼性とを両立できる波長変換素子を提供する。
【解決手段】波長変換素子は、ガーネット構造を有し、特定波長の光を、異なる波長の光に波長変換する蛍光体層と、蛍光体層の厚み方向の一方の面に配置され、ガーネット構造を有し、特定波長の光を波長変換する機能を実質的に有しない第1の光透過層と、が厚み方向に配置されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガーネット構造を有し、特定波長の光を、異なる波長の光に波長変換する蛍光体層と、
前記蛍光体層の厚み方向の一方の面に配置され、ガーネット構造を有し、前記特定波長の光を波長変換する機能を実質的に有しない第1の光透過層と、
が厚み方向に配置された、波長変換素子。
【請求項2】
前記蛍光体層の厚み方向の他方の面に配置され、ガーネット構造を有し、前記特定波長の光を波長変換する機能を実質的に有しない第2の光透過層を有する、請求項1に記載の波長変換素子。
【請求項3】
前記第2の光透過層は、賦活剤の含有量が0.05原子%未満である、請求項2に記載の波長変換素子。
【請求項4】
前記第1の光透過層 は、賦活剤の含有量が0.05原子%未満である、請求項1から3のいずれか一項に記載の波長変換素子。
【請求項5】
前記蛍光体層は、賦活剤を賦活されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の波長変換素子。
【請求項6】
前記賦活剤は、Ceである、請求項3から5のいずれか一項に記載の波長変換素子。
【請求項7】
前記蛍光体層の化学式が、YAl12である、請求項1から6のいずれか一項に記載の波長変換素子。
【請求項8】
前記蛍光体層の化学式が、LuAl12である、請求項1から6のいずれか一項に記載の波長変換素子。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の前記波長変換素子と、
前記波長変換素子を載置する基板と、
前記基板を回転させるモータと、
を備えた、蛍光体ホイール。
【請求項10】
前記波長変換素子は、リング状であって、前記リング状の一部が欠落した欠落部を含むセグメント形状であり
前記基板は、前記波長変換素子の前記欠落部に相当する開口部を有し、
前記波長変換素子と前記基板の前記開口部とが前記蛍光体ホイールの回転中心から同一距離に配置されている、請求項9に記載の蛍光体ホイール。
【請求項11】
前記波長変換素子が、リング状であって、前記リング状の一部の表面に反射層を設けた、請求項9又は10に記載の蛍光体ホイール。
【請求項12】
請求項9から11のいずれか一項に記載の蛍光体ホイールを備えた光源装置。
【請求項13】
請求項12に記載の光源装置を備えた投写型映像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば投写型映像表示装置の光源装置に使用される波長変換素子および蛍光体ホイールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の蛍光層(波長変換素子)501を用いた蛍光体ホイールは、図5に示すように、蛍光体粒子511略均一に含んで構成されている。この波長変換素子の厚みは、蛍光体ホイールを構成する基板504と蛍光層(波長変換素子)501の線膨張係数の差異を、接着層503の厚みをある一定以上の厚みにすることで補償している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開WО2018/042949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
波長変換素子の効率を向上させるためには、
1)蛍光体層に励起光が吸収される効率を向上させる。
2)蛍光体の波長変換効率を向上させる。
3)波長変換された蛍光のエテンデュ(Etendue)を小さくすることで、後段の光学系での利用効率である結合効率を向上する。
という3つの方法が考えられる。
【0005】
上記3つの方法のうち、後段の光学系での結合効率を向上するためには、蛍光体層での発光スポットのエテンデュ(Etendue)を小さくする必要がある。このエテンデュ(Etendue)は、発光部の体積と出射光の出射角(立体角)との積で表わされるが、蛍光体の出射角は全方位への出射であり、制限することは、難しいため、蛍光発光スポットの体積を小さくする必要がある。
なお、通常、エテンデュは、断面積と立体角との積として表されるが、蛍光体においては入射光を波長変換して蛍光を出射するために、入射光の吸収に必要な厚さが存在する。そこで、ここではエテンデュとして、蛍光体の厚さと断面積とを乗じた体積と立体角(出射角)との積を用いる。
【0006】
蛍光発光スポットの体積を小さくする方法としては、単純に蛍光体層の厚みを薄くすることが考えられるが、この場合には、蛍光体層が薄くなるため、強度が不足し信頼性が低下する。逆に、信頼性を確保するためには、一定の厚みを確保する必要があり、蛍光発光スポットサイズを小さくできない。以上を整理すると、後段の光学系との結合効率の向上と信頼性の確保が両立できないという課題がある。
【0007】
本開示は、後段の光学系との結合効率の向上と信頼性の確保を両立させることができる波長変換素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る波長変換素子は、ガーネット構造を有し、特定波長の光を、異なる波長の光に波長変換する蛍光体層と、
前記蛍光体層の厚み方向の一方の面に配置され、ガーネット構造を有し、前記特定波長の光を波長変換する機能を実質的に有しない第1の光透過層と、
が厚み方向に配置されている。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る波長変換素子によれば、上記構成とすることにより、蛍光体層と同じガーネット構造を有しながら波長変換の機能を実質的に有しない光透過層を設け、波長変換を行う蛍光体層の厚みを一定以下としている。これによって、全て蛍光体層とした場合に比べ、蛍光発光スポットを小さくすることで後段の光学系との結合効率を向上させることができる。それとともに、一定以上の厚みを維持することで信頼性を確保することができ、結合効率の向上と信頼性の確保を両立することができる。また、同一の結晶構造とすることで、焼成する際に、同時に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る波長変換素子の構成を示す図である。
図2(a)】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第1の実施例の蛍光体ホイールの正面図である。
図2(b)】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第1の実施例の蛍光体ホイールの断面図である。
図3(a)】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第2の変形例の蛍光体ホイールの正面図である。
図3(b)】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第2の変形例の蛍光体ホイールの断面図である。
図4(a)】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第3の変形例の蛍光体ホイールの正面図である。
図4(b)】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第3の変形例の蛍光体ホイールの断面図である。
図5(a)】従来の波長変換素子を用いた蛍光体ホイールの正面図である。
図5(b)】従来の波長変換素子を用いた蛍光体ホイールの断面図である。
図6(a)】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた蛍光体ホイールでの蛍光スポットの状態を示す図である。
図6(b)】従来の波長変換素子を用いた蛍光体ホイールでの蛍光スポットの状態を示す図である。
図7】実施の形態2に係る波長変換素子の構成を示す断面図である。
図8(a)】実施の形態2に係る波長変換素子を用いた第1の蛍光体ホイールの正面図である。
図8(b)】実施の形態2に係る波長変換素子を用いた第1の蛍光体ホイールの断面図である。
図9(a)】実施の形態2に係る波長変換素子を用いた第2の蛍光体ホイールの正面図である。
図9(b)】実施の形態2に係る波長変換素子を用いた第2の蛍光体ホイールの断面図である。
図10】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第1の実施例の蛍光体ホイールを用いた光源装置の構成を示す図である。
図11】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第2の変形例の蛍光体ホイールを用いた光源装置の構成を示す図である。
図12】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第3の変形例の蛍光体ホイールを用いた光源装置の構成を示す図である。
図13】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第1の実施例の蛍光体ホイールを用いた光源装置を搭載した投写型映像表示装置の構成を示す図である。
図14】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第2の実施例の蛍光体ホイールを用いた光源装置を搭載した投写型映像表示装置の構成を示す図である。
図15】実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第3の実施例の蛍光体ホイールを用いた光源装置を搭載した投写型映像表示装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
第1の態様に係る波長変換素子は、ガーネット構造を有し、特定波長の光を、異なる波長の光に波長変換する蛍光体層と、
前記蛍光体層の厚み方向の一方の面に配置され、ガーネット構造を有し、前記特定波長の光を波長変換する機能を実質的に有しない第1の光透過層と、
が厚み方向に配置されている。
【0012】
第2の態様に係る波長変換素子は、上記第1の態様において、前記蛍光体層の厚み方向の他方の面に配置され、ガーネット構造を有し、前記特定波長の光を波長変換する機能を実質的に有しない第2の光透過層を有してもよい。
【0013】
第3の態様に係る波長変換素子は、上記第2の態様において、前記第2の光透過層は、賦活剤の含有量が0.05原子%未満であってもよい。
【0014】
第4の態様に係る波長変換素子は、上記第1から第3のいずれかの態様において、前記第1の光透過層は、賦活剤の含有量が0.05原子%未満であってもよい。
【0015】
第5の態様に係る波長変換素子は、上記第1から第4のいずれかの態様において、前記蛍光体層は、賦活剤を賦活されていてもよい。
【0016】
第6の態様に係る波長変換素子は、上記第3から第5のいずれかの態様において、前記賦活剤は、Ceであってもよい。
【0017】
第7の態様に係る波長変換素子は、上記第1から第6のいずれかの態様において、前記蛍光体層の化学式が、YAl12であってもよい。
【0018】
第8の態様に係る波長変換素子は、上記第1から第6のいずれかの態様において、前記蛍光体層の化学式が、LuAl12であってもよい。
【0019】
第9の態様に係る蛍光体ホイールは、上記第1から第3のいずれかの態様に係る前記波長変換素子と、
前記波長変換素子を載置する基板と、
前記基板を回転させるモータと、
を備える。
【0020】
第10の態様に係る蛍光体ホイールは、上記第9の態様において、前記波長変換素子は、リング状であって、前記リング状の一部が欠落した欠落部を含むセグメント形状であり
前記基板は、前記波長変換素子の前記欠落部に相当する開口部を有し、
前記波長変換素子と前記基板の前記開口部とが前記蛍光体ホイールの回転中心から同一距離に配置されていてもよい。
【0021】
第11の態様に係る蛍光体ホイールは、上記第9又は第10の態様において、前記波長変換素子が、リング状であって、前記リング状の一部の表面に反射層を設けてもよい。
【0022】
第12の態様に係る光源装置は、上記第9から第11のいずれかの態様に係る蛍光体ホイールを備える。
【0023】
第13の態様に係る投写型映像表示装置は、上記第12の態様に係る光源装置を備えた投写型映像表示装置。
【0024】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。また、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
【0025】
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0026】
(実施の形態1)
[1−1−1−1 波長変換素子の構成]
以下、実施の形態1に係る波長変換素子1の構成について詳細に説明する。
図1は、実施の形態1に係る波長変換素子1の構成を示す断面図である。
図1の通り、実施の形態1に係る波長変換素子101は、ガーネット構造の複数の粒子で構成される層111、112、113で構成されている。層112は、賦活剤を賦活されることで波長変換機能を有した蛍光層で、それ以外の層111、113は、賦活剤を実質的に賦活しないことで波長変換の機能を実質的に有しない光透過層となっている。
なお、図1では、波長変換素子101を構成する層111,112、113の粒子のサイズを変えているが、これは、各層が区別しやすくするためであり、同一の粒子サイズで合っても、逆に、層112の粒子のサイズに対して層111、層113の粒子のサイズが小さくてもよい。
また、上記のガーネット構造の化学式は、例えば、YAl12であったり、LuAl12であってもよい。また、(Y,Lu)Al12であってもよい。
また、賦活剤は、例えば、CeやGdでもよい。賦活剤の含有量は、光透過層である層111、層113の場合には、例えば、各層の上記化学式全体に対してそれぞれ0.05原子%未満であってもよい。さらに、0.01原子%以下であってもよい。あるいは実質的に賦活剤を含まなくてもよい。これによって層111、層113は、波長変換の機能を実質的に有しない。
【0027】
この波長変換素子1(101)によれば、ガーネット構造の蛍光体層である層112と、ガーネット構造の光透過層とを積層して構成している。上述のように、層111、113は、層112と同じガーネット構造でありながら、賦活剤を実質的に有しないことによって波長変換の機能を実質的に有しない光透過層である。これによって、同じガーネット構造の層111,112,113を積層して構成できるので、波長変換素子1(101)として製造を簡易に行うことができる。
【0028】
また、この波長変換素子1(101)では、ガーネット構造を有する層の厚さを保持したままで、蛍光体層である層112の厚さを薄くできるので、強度を維持できる。また、同時に、後述するように、蛍光体ホイールに用いた場合に、蛍光体層に形成される蛍光スポットの大きさを小さくできるので、エテンデュを小さくでき、後段の光学系での取り込み効率、つまり結合効率を高くできる。
【0029】
[1−1−1−2 波長変換素子を用いた蛍光体ホイールの構成]
以下、実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第1の実施例の蛍光体ホイール2の構成について詳細に説明する。
なお、実施の形態1に係る波長変換素子101の構成は、既に説明済みのため詳細な説明を省略し、それ以外の部分を説明する。
図2(a)は、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第1の蛍光体ホイール2の正面図であり、図2(b)は、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第一の蛍光体ホイール2の断面図である。
【0030】
実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第1の実施例の蛍光体ホイール2は、図2(a)に示す通り、モータ取付穴206を有した基板204を有する。基板204は例えばアルミなどの金属基板であり、その片側の表面に反射層205を有している。
【0031】
図2(b)の断面図に示す通り、基板204の表面に設けられた反射層205の上に、実施の形態1に係る波長変換素子101を、接着層203で接着している。接着層203は、シリコーンなどのバインダー232に、高反射率で高熱伝導性を有する含有粒子231を混ぜた構成となっている。また、リング形状の実施の形態1に係る波長変換素子101の接着層203とは反対側の表面に反射防止層202を有している。
なお、上記の構成では、基板204は反射層205を有していたが、基板の反射率が十分高いもしくは、接着層203に含める含有粒子231の効果により、波長変換素子101の基板204側の反射率が確保できるのであれば、反射層205を設けなくてもよい。また、基板204はアルミに特定されず、他の金属でも、ガラスやサファイヤなどの透過基板で合ってもよい。
【0032】
(第2の変形例)
以下、実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第2の変形例の蛍光体ホイール3の構成について詳細に説明する。
図3(a)は、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第2の変形例の蛍光体ホイール3の正面図であり、図3(b)は、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第2の変形例の蛍光体ホイール3の断面図である。
なお、以下の説明では、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第2の変形例の蛍光体ホイール3での新規要素について説明し、図2(a)及び図2(b)で説明した構成要素については説明を省略する。
【0033】
実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第2の変形例の蛍光体ホイール3は、図3(a)に示す通り、セグメント形状の波長変換素子101を有すると共に、モータ取付穴206と開口部307を有した基板304を有する。基板304は、例えばアルミなどの金属基板であり、その表面の片面に反射層305を有している。
なお、開口部307は、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第2の変形例の蛍光体ホイール3の回転中心から波長変換素子101の円周位置と同じ位置に設けられている。
また、波長変換素子101は、リング形状から開口部307に相当する部分が欠落しているセグメント形状になっている。
【0034】
図3(b)に示す断面図の通り、基板304の表面に設けられた反射層305の上にセグメント形状の波長変換素子101を接着層203で接着している。接着層203および反射防止層202の記載は、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた蛍光体ホイールの第1の実施例2の図2(b)で説明したので、詳細な説明を省略する。
なお、上記の構成では、基板304は反射層305を有していたが、基板の反射率が十分高いもしくは、接着層203に含める含有粒子231の効果により、波長変換素子101の基板304の反射率が確保できるのであれば、反射層305を設けなくてもよい。また、基板304はアルミに特定されず、他の金属でも、ガラスやサファイヤなどの透過基板であってもよい。また、透過型構成の場合は、セグメント形状の波長変換素子101を接着するだけで機能的に開口部を有することとなるため、特別に開口部を形成する必要はない。
【0035】
(第3の変形例)
以下、実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第3の変形例の蛍光体ホイール4の構成について詳細に説明する。
図4(a)は、実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第3の変形例の蛍光体ホイール4の正面図である。図4(b)は、実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第3の変形例の蛍光体ホイール4の断面図である。
なお、以下の説明では、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第三の実施例の蛍光体ホール4に特有の新規構成につき説明する。これまで、図2(a)及び図2(b)、図3(a)及び図3(b)で説明した実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第1の実施例、第2の変形例の蛍光体ホイール2、3について説明した部分と同様の構成部品については、詳細な説明を省略する。
【0036】
実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第3の変形例の蛍光体ホイール4は、図4(a)に示す通り、リング形状の波長変換素子101を有すると共に、モータ取付穴206を有した基板204を有する。基板204は、例えばアルミなどの金属基板であり、その片方の表面に反射層205を有している。
【0037】
図4(b)に示す断面図の通り、基板204の表面に設けられた反射層205の上に、リング形状の波長変換素子101を接着層203で接着している。接着層203は、シリコーンなどのバインダー232に、高反射率で高熱伝導性を有する含有粒子231を混ぜた構成となっている。また、リング形状の波長変換素子101の接着層203とは反対側の表面に反射防止層202を有している。反射防止層202の上に、励起光を反射する特性を有する反射層402を有している。反射層402は、図4(a)に示すように、リング形状の波長変換素子101の一部の領域のみに形成されている。
【0038】
[1−1−2 効果]
実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第1の実施例、第2の変形例、及び第3の変形例の蛍光体ホイール2、3、4の効果について説明するにあたって、まず、従来の蛍光体ホイールの構成について説明する。
図5(a)は、従来の蛍光体ホイール5の正面図であり、図5(b)は、従来の蛍光体ホイール5の断面図である。
従来の蛍光体ホイール5は、図5(a)に示す通り、モータ取付穴506である開口部を備えた基板504を有する。基板504は、例えばアルミなどの金属基板であり、その片側の表面に反射層505を有している。
図5(b)の断面図に示す通り、基板504の表面に設けられた反射層505の上に、賦活剤を賦活し波長変換機能を有した蛍光体粒子511のみで構成された波長変換素子501を、接着層503で接着している。この波長変換素子501は、実施の形態1に係る波長変換素子101のうち蛍光体層112のみで構成された場合に相当する。
接着層503は、シリコーンなどのバインダー532に、高反射率で高熱伝導性を有する含有粒子531を混ぜた構成となっている。また、リング形状の従来の波長変換素子501の接着層503とは反対側の表面に反射防止膜502を有している。
【0039】
続いて、図6(a)及び図6(b)を用いて、実施の形態1に係る波長変換素子を用いた蛍光体ホイールと、従来の蛍光体ホイールとの比較を行う。図6(a)は、実施の形態1の波長変換素子を用いた蛍光体ホイールの蛍光スポット603を示した図である。図6(b)は、従来の蛍光体ホイールの蛍光スポット604を示した図である。
図6(a)及び図6(b)には、基板204、504とは反対の側から、実施の形態1に係る波長変換素子101と従来の波長変換素子501に励起光601が矢印の方向から入射し、蛍光602が矢印の方向へ出射する。その際、波長変換素子101、501ではそれぞれ、波長変換される蛍光スポット603、604で、励起光601から蛍光602に波長変換され全方向へ出射される。蛍光スポットのエテンデュ(Etendue)は、蛍光スポットの体積と立体角を乗じたもので求められるが、立体角は全方向であるため、エテンデュ(Etendue)の大小は蛍光スポットの体積の大小で検討すればよい。
後段の光学系で取り込めるエテンデュ(Etendue)は決まっているため、蛍光スポットのエテンデュ(Etendue)が大きくなれば大きくなるほど、後段の光学系での取り込み効率が低くなる。
【0040】
実施の形態1に係る波長変換素子を用いた実施例(変形例を含む)の蛍光体ホイールと、従来の波長変換素子を用いた蛍光体ホイールとを比較すると、本実施例の蛍光体ホイールの方が蛍光スポット603の体積が小さくなっているので、後段の光学系での取り込み効率は高くなる。
【0041】
なお、図6(b)の従来の波長変換素子501の厚みを、図6(a)の波長変換素子101の蛍光体層112と同じ厚みにすれば、蛍光スポットの体積は同じとなり、後段の光学系での取り込み効率は同じになる。しかしながら、この場合、従来の波長変換素子の厚みは薄くなることで、耐えられる応力が小さくなり、線膨張係数の異なる基板、接着層との組み合わせと、使用時の温度変化で発生する応力に耐えられなくなり破壊する危険があり信頼性が低下する。
【0042】
したがって、図6(a)に示す実施の形態1に係る波長変換素子を用いた蛍光体ホイールの場合には、後段の光学系の取り込み効率の向上と、信頼性の確保を両立する構成となっている。
【0043】
[1−2−1 蛍光体ホイールを備える光源装置]
以下、実施の形態1に係る蛍光体ホイールを用いた第1の実施例の蛍光体ホイールを用いた光源装置10の詳細を説明する。
図10は、実施の形態1に係る蛍光体ホイールを用いた第1の実施例の蛍光体ホイール2を用いた光源装置10の構成を示す図である。以降は、図2で示す実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第1の実施例の蛍光体ホイール2を用いて光源装置10の説明を行う。
図10に示すように、複数のレーザー光源1001から出射した青色の波長域のレーザー光は、レーザー光源1001のそれぞれに対応して設けられる複数のコリメータレンズ1002でコリメートされる。コリメートされた青色光は、後段の凸レンズ1003に入射し、その光束幅を小さくし、続く拡散板1004に入射し拡散され光の均一度を改善する。光の均一性を改善された青色光は、後段の凹レンズ1005に入射し平行光束化される。
【0044】
凹レンズ1005で平行光束化された青色光は、光軸に対して約45度傾けて配置された色分離合成ミラー1006に入射し、光の進行方向を変えずに、そのまま後段の凸レンズ1007へ入射する。上記色分離合成ミラー1006は、レーザー光源1001と、後述するレーザー光源1021から出射する青色光の波長域の光は通過させる。一方、上記色分離合成ミラー1006は、後述する蛍光体ホイール2で、レーザー光源1001からの青色光を励起光として波長変換される蛍光の波長域の光を反射させる分光特性を有する。
【0045】
なお、ここでは、色分離合成ミラー1006は、レーザー光源からの青色光と波長変換された蛍光の波長に注目した分光特性を有することとしたが、これに限られず、例えば、偏光と波長に着目した分光特性を持たせてもよい。具体的には、レーザー光源の偏光方向に着目し、レーザー光源からの青色光の偏光方向を同一方向に調整することにより、レーザー光源からの青色の波長域で偏光方向の光を透過させ、波長変換された蛍光の波長域の光を反射させるようにしてもよい。
【0046】
前記凸レンズ1007に入射した青色光は、後段の凸レンズ1008との組み合わせで、後段の蛍光体ホイール2に設けられたリング状の波長変換素子101へと入射する。蛍光体ホイール2には、モーター209が設けられており、その回転軸を中心に、凸レンズ1007、1008で集光された青色光の励起光が、リング状の波長変換素子101への入射するように配置されている。
【0047】
前記凸レンズ1007、1008で、蛍光体ホイール2の波長変換素子101上に集光された青色光は、蛍光に波長変換されるとともに、光の進行方向を180度変えて、再び、凸レンズ1008、1007にこの順で入射し、平行光束化される。ここで波長変換された蛍光は、後述するレーザー光源1021から出射される青色光と組み合わせて、例えば、白色光を構成するように波長領域を最適化されている。
【0048】
前記、凸レンズ1007を出射し平行光束化された蛍光は、色分離合成ミラー1006へと前述したレーザー光源1001からの青色光とは逆方向から入射する。色分離合成ミラー1006は、前述の通り、蛍光の波長域の光を反射する特性を有し、光の進行方向に対して略45度傾けて配置されているので、蛍光の進行方向を90度変更する。
【0049】
色分離合成ミラー1006で光の進行方向を90度変えた蛍光は、後段の光学系である凸レンズ1009へと入射する。
【0050】
また、複数のレーザー光源1021から出射した青色の波長域のレーザー光は、レーザー光源1021のそれぞれに対応して設けられる複数のコリメータレンズ1022でコリメートされる。コリメートされた青色光は、後段の凸レンズ1023に入射し、その光束幅を小さくし、続く拡散板1024に入射し拡散され光の均一性を改善する。光の均一性を改善された青色光は、後段の凹レンズ1025に入射し平行光束化される。
【0051】
凹レンズ1025で平行光束化された青色光は、光軸に対して約45度傾けて配置された色分離合成ミラー1006に入射し、その進行方向を変えずにそのまま、後段の凸レンズ1009に入射する。色分離合成ミラー1006は、前述したレーザー光源1001とレーザー光源1021から出射する青色光の波長域の光は透過する特性を有する。
【0052】
凸レンズ1009に入射した蛍光体ホイール2からの蛍光と、レーザー光源1021からの青色光とは集光し、凸レンズ1009の略集光位置に入射端を配置したロッドインテグレータ1010に入射する。ロッドインテグレータ1010で均一化された光が、ロッドインテグレータ1010から出射する。
【0053】
なお、図10では、色分離合成ミラー1006は、光軸に略45度の角度で配置を行ったが、その分光特性を最大化するために、色分離合成ミラー1006の光軸に対する角度は、45度とは異なる角度を有してもよく、その場合には、その角度に合わせて、その他の光学部品を配置してもよい。
【0054】
また、図10では、色分離合成ミラー1006は、青色の波長域の光を透過、蛍光の波長域の光を反射する特性を有するものとして説明を行ったが、これに限られない。例えば、青色光の波長域の光を反射し、蛍光の波長域の光を透過する特性を有するものとして、適宜その他の部品の配置を最適化してもよい。
【0055】
また、レーザー光源1001からのレーザー光は、青色光の波長域の光ではなく、紫外線領域の光でもよい。その場合は、色分離合成ミラー1006の特性や、その他部品の配置および特性等は、レーザー光源1001のレーザー光の波長域に合わせて最適化されればよい。
【0056】
<第2の変形例の蛍光体ホイールを備えた光源装置>
以下、実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第2の変形例の蛍光体ホイール3を用いた光源装置11の詳細を説明する。
図11は、実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第二の変形例の蛍光体ホイール3を用いた光源装置11の構成を示す図である。以降は、図3で示す実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第二の変形例の蛍光体ホイール3を用いて説明を行う。
【0057】
複数のレーザー光源1101から出射した青色の波長域のレーザー光は、レーザー光源1101のそのそれぞれに対応して設けられる複数のコリメータレンズ1102でコリメートされる。コリメートされた青色光は、後段の凸レンズ1103に入射し、その光束幅を小さくし、続く拡散板1104に入射し拡散され光の均一性を改善する。光の均一性を改善された青色光は後段の凹レンズ1105に入射し平行光束化される。
【0058】
凹レンズ1105で平行光束化された青色光は、光軸に対して約45度傾けて配置された色分離合成ミラー1106に入射し、光の進行方向を90度変更し、後段の凸レンズ1107に入射する。色分離合成ミラー1106は、レーザー光源1101から出射される青色光の波長域の光は反射し、後述する蛍光体ホイール3で、レーザー光源1101から出射する青色光を励起光として波長変換される蛍光の波長域の光を通過させる分光特性を有する。
【0059】
なお、ここでは、色分離合成ミラー1106は、レーザー光源からの青色光と波長変換された蛍光の波長特性に着目した分光特性としては、前述した光源装置10の色分離合成ミラー1006と同様に、レーザー光源からの青色光の偏光方向を同一方向に調整してもよい。これによって、レーザー光源からの青色の波長域と偏光方向の光を反射し、波長変換された蛍光の波長域の光を透過するような偏光と波長に着目した分光特性を持たせてもよい。
【0060】
前記凸レンズ1107に入射した青色光は、後段の凸レンズ1108との組み合わせで、後段の蛍光体ホイール3に設けられたリング形状の一部が欠落したセグメント形状の波長変換素子101と開口部307へと入射する。
【0061】
蛍光体ホイール3には、モータ309が設けられている。このモータ309の回転軸を中心に、凸レンズ1107、1108で集光された青色の励起光が、セグメント形状の波長変換素子101と開口部307が配置された回転中心からの同一の半径領域に入射するように配置されている。
【0062】
まず、凸レンズ1107、1108で、蛍光体ホイール3の波長変換素子101上に集光された青色光は、蛍光に波長変換されるとともに、光の進行方向を180度変えて、再び、凸レンズ1108、1107にこの順に入射し、平行光束化される。ここで波長変換される蛍光は、レーザー光源1101から出射される青色光と組合せて、例えば白色光を構成するように波長領域を最適化されている。
【0063】
凸レンズ1107を出射し平行光束化された蛍光は、色分離合成ミラー1106へと再び入射する。色分離合成ミラー1106は、前述の通り、蛍光の波長域の光を透過させる特性を有し、光軸に対して略45度の角度で配置されているので、蛍光の進行方向をそのまま変更せずに透過させる。
【0064】
次に、蛍光体ホイール3の開口部307に集光されたレーザー光源1101からの青色光は、蛍光体ホイール3を通過し、その後段の凸レンズ1121、1122で平行光束化される。次いで、その後段に設けられた、3枚のミラー1123、1125、1127と三枚の凸レンズ1124、1126、1128で構成されるリレーレンズ系によって、色分離合成ミラー1106に、レーザー光源1101からの光が入射する方向とは180度逆の方向から平行光束化されて入射するように導光される。
【0065】
なお、ここでは、3枚のミラーと3枚の凸レンズでリレー光学系を構成したが、同様の性能を有するのであれば、他の構成を用いてもよい。
【0066】
色分離合成ミラー1106は、レーザー光源1101からの青色光を反射する特性を有しているので、凸レンズ1128から色分離合成ミラー1106に入射した青色光は、光の進行方向を90度変更して反射される。
【0067】
このようにして、上記構成によって、色分離合成ミラー1106で時分割に合成された蛍光と青色光が、後段の光学系である凸レンズ1109に入射することになる。
【0068】
色分離合成ミラー1106から凸レンズ1109に入射した時分割の蛍光と青色光とは、凸レンズ1109で後述するロッドインテグレータ1111の入射端付近に集光される。凸レンズ1109を出射した光は、ロッドインテグレータ1111に入射する前に、カラーフィルター付きホイール1110に入射する。カラーフィルター付きホイール1110は蛍光体ホイール3と図示されていない同期回路を用いて同期されており、光学系の特性に合わせて、青色光および蛍光の一部もしくは全波長域を透過させるような分光特性を有する複数のフィルターで構成されている。
【0069】
カラーフィルター付きホイール1110は、蛍光体ホイール3からの黄色の蛍光に対して、蛍光の波長域をそのまま透過する領域、蛍光の中の赤色の波長域の光を反射し緑色の波長域の光を透過する領域、蛍光の中で緑色の波長域の光を反射し赤色の波長域の光を透過する領域と、蛍光体ホイール3からの開口部307を通過する青色の波長域の光をそのまま透過する領域を有している。蛍光体ホイール3とカラーフィルター付きホイール1110が同期して回転することで、ロッドインテグレータ1111の入射端付近に、時系列で波長域の異なる光が集光する。
【0070】
ロッドインテグレータ1111に入射した時分割で波長域の異なる光は、ロッドインテグレータで均一化されて、出射端から出射される。
なお、図11の説明では、カラーフィルター付きホイール1110をロッドインテグレータの入射側近傍に配置したが、出射側近傍に配置しても良い。
【0071】
<蛍光体ホイールの第三の変形例を備えた光源装置>
以下、実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第3の変形例の蛍光体ホイールを用いた光源装置12の詳細を説明する。
図12は、実施の形態1に係る波長変換素子を用いた第3の変形例の蛍光体ホイール4を用いた光源装置12の構成を示す図である。以降は、図4で示す実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第3の蛍光体ホイール4を用いて説明を行う。
【0072】
複数のレーザー光源1201から出射された青色の波長域のレーザー光は、レーザー光源1201のそのそれぞれに対応して設けられた複数のコリメータレンズ1202でコリメートされる。コリメートされた青色光は、後段の凸レンズ1203に入射し、その光束幅を小さくし、続く拡散板1204に入射し拡散され、光の均一性を改善する。前記拡散板1204で均一性を改善された青色光は、後段の凹レンズ1205に入射し平行光束化される。
【0073】
なお、凹レンズ1205を出射した状態で、レーザー光の偏光方向が、後述する偏光及び色分離合成ミラー1206に対してS偏光になるように、凹レンズ1205までの光学系で調整されている。
【0074】
凹レンズ1205で平行光束化された青色光は、光軸に対して略45度傾けて配置された偏光及び色分離合成ミラー1206に入射し、光の進行方向を90度変更し、後段のλ/4波長板1207に入射する。偏光及び色分離合成ミラー1206は、レーザー光源1201から出射された青色の波長域でS偏光の光は反射すると共に、レーザー光源1201から出射された青色の波長域でP偏光の光と後述する蛍光体ホイール4で、レーザー光源1201からの青色光を励起光として波長変換された蛍光の波長域の光を通過する分光特性を有する。
【0075】
λ/4波長板1207に入射したレーザー光源1201からの青色光の偏光方向を回旋し、円偏光に変化させる。
【0076】
λ/4波長板1207を出射した光は、凸レンズ1208へと入射し、後段の凸レンズ1209との組み合わせで、後段の蛍光体ホイール4に設けられたリング形状の一部の表面に反射層402を設けた波長変換素子101へと入射する。蛍光体ホイール4には、モータ409が設けられており、その回転軸を中心に、凸レンズ1208、1209で集光された青色の励起光が、リング形状の一部に反射層402が設けられた波長変換素子101へと入射するように配置される。
【0077】
まず、凸レンズ1208、1209で蛍光体ホイール4の波長変換素子101上に集光された青色光は、蛍光に変換されるとともに、光の進行方向を180度変えて、再び、凸レンズ1209、1208にこの順で入射し、平行光束化される。ここで波長変換される蛍光は、レーザー光源1201から出射される青色光と組み合わせて、白色光を構成するようにそれぞれの波長域を最適化されている。
【0078】
凸レンズ1208で平行光束化し出射した蛍光は、λ/4波長板1207を通過し、光軸に対して45度の角度に配置された偏光及び色分離合成ミラー1206へと再び入射する。偏光及び色分離合成ミラー1206は、前述の通り、蛍光の波長域の光を透過させる特性を有しているので、光の方向をそのまま変更せずに蛍光を通過させ、蛍光は、後段の凸レンズ1210に入射する。
【0079】
次に、蛍光体ホイール4の反射層402に集光されたレーザー光源1201からの青色光は、蛍光体ホイール4の反射層402で反射し、その進行方向を180度変更し、凸レンズ1209、1208にこの順で入射し、平行光束化される。
【0080】
凸レンズ1209、1208で平行光束化された青色光は、後段の前記λ/4波長板1207に入射し、その偏光方向を回旋して、P偏光に変換されて出射する。
【0081】
λ/4波長板1207を出射した青色の波長域のP偏光の光は、光軸に対して略45度の角度に配置された偏光及び色分離合成ミラー1206に入射する。偏光及び色分離合成ミラー1206は、レーザー光源1201から出射された青色の波長域のS偏光の光は反射し、レーザー光源1201から出射された青色の波長域のP偏光の光と蛍光体ホイール4で波長変換された蛍光の波長域の光を透過する特性を有している。そこで、λ/4波長板1207を出射した青色の波長域のP偏光の光は、光の進行方向を変更せずにそのまま通過し、後段の凸レンズ1210に入射する。
【0082】
凸レンズ1210には、蛍光体ホイール4の回転に応じて、蛍光と青色光が時系列に入射し、後述するロッドインテグレータ1212の入射端近傍に集光する。凸レンズ1210で集光した光は、カラーフィルター付きホイール1211に入射する。カラーフィルター付きホイール1211は、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第2の蛍光体ホイールを採用した光源装置11に採用されているカラーフィルター付きホイール1211と同様の構成となっており、蛍光体ホイール4とカラーフィルター付きホイール1211が同期して回転することで、ロッドインテグレータ1212の入射端近傍に、光の波長域が異なる光が時系列に集光する。
【0083】
ロッドインテグレータ1212に入射した時分割で波長域の異なる光は、ロッドインテグレータで均一化されて、出射端から出射される
なお、図12の説明では、カラーフィルター付きホイール1211をロッドインテグレータの入射側近傍に配置したが、出射側近傍に配置しても良い。
【0084】
[1−2−2 効果]
実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第1の実施例の蛍光体ホイール2を用いた光源装置10では、採用した波長変換素子101での蛍光スポットが小さくなる。これによって、後段の光学系での取り込み効率が高くなり、最終的に光源装置から出射される白色光の明るさが明るくなる。併せて、波長変換素子101の厚みを確保できることで、蛍光体ホイール2の信頼性を向上させて光源装置自体の信頼性が向上する。このことにより、光源装置の明るさ向上と信頼性の向上を両立することができる。
【0085】
実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第2の変形例の蛍光体ホイール3を用いた光源装置11と、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第3の変形例の蛍光体ホイールの4用いた光源装置12とについても、前述の光源装置10と同様に、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いていることから、光源装置の明るさ向上と信頼性の向上を両立することができる。
【0086】
[1−3−1 光源装置を備える投写型映像表示装置]
以下、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第1の実施例の蛍光体ホイール2を用いた光源装置10を採用した投写型映像表示装置の詳細を説明する。
図13は、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第1の実施例の蛍光体ホイール2を用いた光源装置10を採用した投写型映像表示装置13の構成を示す図である。
【0087】
なお、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第1の実施例の蛍光体ホイール2を用いた光源装置の構成については、前述しているので、ここでは説明を省略し、ロッドインテグレータ1010を出射したあとの光の挙動に付き、詳細の説明を行う。
【0088】
ロッドインテグレータ1010を出射した光は、凸レンズ1301、1302、1303で構成されるリレーレンズ系で、後述するDMD1331、1332、1333へと写像する。
【0089】
凸レンズ1301、1302、1303で構成されたリレーレンズを出射した光は、微小ギャップ1312を設けた全反射プリズム1311に入射する。リレーレンズ系を出射し、全反射プリズム1311に入射した光は、微小ギャップ1312に全反射角以上の角度で入射し光の進行方向を変えて、微小ギャップ1322を設けた3つのガラスブロックで構成された色分離合成プリズム1321に入射する。
【0090】
前記色分離合成プリズム1321の第一のガラスブロックに全反射プリズム1311から入射した青色光と蛍光は、まず微小ギャップ1322の前段に設けられた青色の波長域の光を反射する特性を有するダイクロイック膜で反射し、その進行方向を変えて全反射プリズムへと進行し、全反射プリズム1311と色分離合成プリズム1321との間に設けられた微小ギャップに全反射角以上の角度で入射し、青色の映像を表示するDMD1333に入射する。
【0091】
次に、前述する微小ギャップ1322を通過した蛍光は、色分離合成プリズム1321の第二と第三のガラスブロックの境界面に設けられた赤色の波長域の光は反射し、緑色の波長域の光を透過する特性を有するダイクロイック膜で反射し、赤色の波長域の光は、色分離合成プリズム1321の第一のガラスブロックへとその進行方向を変更する。
【0092】
光の進行方向を変えた赤色の波長域の光は、色分離合成プリズム1321の第一と第二のガラスブロックの間に設けられた微小ギャップ1322に全反射角度よりも大きい角度で入射することで反射してその進行方向を変えて、赤色の映像を表示するDMD1332に入射する。
【0093】
さらに、色分離合成プリズム1321の第二と第三のガラスブロックの間の、赤色の波長域の光は反射し。緑色の波長域の光を透過するダイクロイック膜を通過した残りの緑色の光は、第三ブロックを通過し、そのまま緑色の映像を表示するDMD1331へ入射する。
【0094】
DMD1331、1332、1333は、図示しない映像回路から、各色の映像信号に応じて画素毎にミラーの方向を変えることで、光の進行方向を変更する。
【0095】
以降、DMD1331、1332、1333で映像信号に応じて光の進行方向を変えた光に付き順次説明する。
【0096】
まず、緑色の映像表示用のDMD1331から出射した緑色の波長域の光は、色分離合成プリズム1321の第三のガラスブロックに入射し、第二と第三の間に設けられたダイクロイック膜を通過する。
【0097】
続いて、赤色の映像表示用のDMD1332から出射した赤色の波長域の光は、色分離合成プリズムの第二のガラスブロックに入射し、第二と第一のガラスブロックの間に設けられた微小ギャップ1322に全反射角以上の角度で入射することで反射する。次いで、その進行方向を第三ブロックの方へ変更し、第二ブロックと第三ブロックとの間のダイクロイック膜で反射し光の進行方向を変え、このダイクロイック膜を透過してきた緑色の波長域の光と合成され、第一ブロックに向かって進行する。
【0098】
最後に、青色の映像表示層のDMD1333から出射した青色の波長域の光は、色分離合成プリズムの第一のガラスブロックに入射し、全反射プリズムの方向へ向かう。全反射プリズムの方へ向かった青色光は、色分離合成プリズム1321と全反射プリズム1311との間の微小ギャップに、全反射角度以上の角度で入射することで反射し、第一と第二ブロックの境界面に光の進行方向を変更する。第一と第二ブロックの境界のダイクロイック膜で反射して光の進行方向を変えて、このダイクロイック膜を透過してきた前述の赤色および緑色の光と合成され、全反射プリズム1311へと向かう。
【0099】
青色、赤色、緑色の波長域の光は、全反射プリズム1311と色分離合成プリズム1321との間の微小ギャップを全反射角度よりも小さい角度で入射することで、そのまま通過し、全反射プリズム1311に入射する。全反射プリズム1311に入射した光は、微小ギャップ1312に全反射角度以下の角度で入射することで、そのまま通過し、全反射プリズムを透過した光は、投写レンズ1341に入射し、図示されないスクリーンへと投写される。
【0100】
以下、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第2の変形例の蛍光体ホイール3を用いた光源装置11を採用した投写型映像表示装置14の詳細を説明する。
図14は、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第2の変形例の蛍光体ホイール3を用いた光源装置11を採用した投写型映像表示装置14の構成を示す図である。
【0101】
なお、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第二の変形例の蛍光体ホイール3を用いた光源装置11の構成については、前述しているので、ここでは説明を省略し、ロッドインテグレータ1111を出射した後の光の挙動に付き、詳細の説明を行う。
【0102】
ロッドインテグレータ1111を出射した光は、凸レンズ1401、1402、1403で構成されるリレーレンズ系で、後述するDMD1421へと写像する。
【0103】
凸レンズ1401、1402、1403を透過して全反射プリズム1411に入射した光は、全反射プリズム1411の微小ギャップ1412に全反射角以上の角度で入射し、反射することで、光の進行方向を変えてDMD1421に入射する。
【0104】
DMD1421は、蛍光体ホイール3とカラーフィルター付きホイール1110の組み合わせで出射される色光に同期して、図示しない映像回路からの信号に応じて、微小ミラーの方向を変えて光の進行方向を変えて出射する。
DMD1421で映像信号に応じて進行方向が変わった光は、全反射プリズム1411の微小ギャップ1412に全反射角度以下の角度で入射することで、そのまま透過し、投写レンズ1431に入射し、図示しないスクリーンに投写される。
【0105】
以下、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第3の変形例の蛍光体ホイール4を用いた光源装置12を採用した投写型映像表示装置15の詳細を説明する。
図15は、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第3の変形例の蛍光体ホイール4を用いた光源装置12を採用した投写型映像表示装置15の構成を示す図である。
【0106】
なお、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた蛍光体ホイールの第3の変形例4を用いた光源装置12の構成については、前述しているので、ここでは説明を省略する。また、ロッドインテグレータ1212を出射した後の光の挙動は、図14で説明したロッドインテグレータ1010を出射した後の光の挙動と実質的に同じであるので、ここでの説明は省略する。
【0107】
[1−3−2 効果]
実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第1の実施例の蛍光体ホイール2を用いた光源装置10を用いた投写型映像表示装置13では、採用した波長変換素子101での蛍光スポットが小さくなることで、後段の光学系での取り込み効率が高くなる。その結果、最終的に光源装置から出射される白色光の明るさが明るくなり、この光源装置を使用している投写型映像表示装置13の明るさも明るくなる。併せて、波長変換素子101の厚みを確保できることで、蛍光体ホイール2の信頼性および光源装置自体の信頼性が向上することで、投写型映像表示装置の信頼性も向上する。このことにより、投写型映像表示装置の明るさ向上と信頼性の向上を両立することができる。
【0108】
実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第2の変形例の蛍光体ホイール3を用いた光源装置11を用いた投写型映像表示装置14と実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第3の変形例の蛍光体ホイール4を用いた光源装置12を用いた投写型映像表示装置15についても、前述の投写型映像表示装置13と同様に、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いていることから、投写型映像表示装置の明るさ向上と信頼性の向上を両立することができる。
【0109】
(実施の形態2)
[2−1−1−1 波長変換素子の構成]
以下、実施の形態2における波長変換素子7の構成について詳細に説明する。
図7は、実施の形態2に係る波長変換素子7の構成を示す断面図である。
図7に示す通り、実施の形態2に係る波長変換素子701は、ガーネット構造の複数の粒子で構成される層711、712で構成されている。層712は、賦活剤を賦活されることで波長変換機能を有した蛍光体層であり、それ以外の層711は、賦活剤を賦活しないことで波長を変換しない光透過層となっている。
なお、図7では、波長変換素子701を構成する層711,712の粒子のサイズを変えているが、これは、各層が区別しやすいようにするためであり、同一の粒子サイズで合っても、逆に層712の粒子に対して層711の粒子のサイズが小さくてもよい。
【0110】
また、上記のガーネット構造の化学式は、例えば、YAl12であったり、LuAl12であってもよい。
また、賦活剤は、例えば、CeやGdでもよい。
【0111】
[2−1−1−2 波長変換素子を用いた蛍光体ホイールの構成]
<第1の蛍光体ホイール>
以下、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた第1の蛍光体ホイール8の構成について詳細に説明する。
図8(a)は、実施の形態2に係る波長変換素子を用いた第1の蛍光体ホイール8の正面図である。図8(b)は、実施の形態2に係る波長変換素子を用いた第1の蛍光体ホイールの断面図である。
第一の蛍光体ホイール8の基本構成は、図2(a)に示す実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第1の蛍光体ホイール2と実質的に同様である。図8(a)に示す第一の蛍光体ホイール8では、図2(a)と対比すると、波長変換素子101の代わりに、基板804側の光透過層を設けることなく、蛍光体層712を基板804側に配置した波長変換素子701を用いた点で相違する。そこで、第一の蛍光体ホイール8のその他の詳細な説明は省略する。
【0112】
また、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた蛍光体ホイール2に対して、開口部を設けた第2の変形例や、波長変換素子の表面に反射層を設けた第3の変形例が構成できたのと同様に、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた第1の蛍光体ホイール8にも、第2および第3の変形例が構成できる。その詳細に関しては、実施の形態1で詳細に記載しているので、ここでは省略する。
【0113】
<第2の蛍光体ホイール>
以下、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた第2の蛍光体ホイール9の構成について詳細に説明する。
図9(a)は、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた第2の蛍光体ホイール9の正面図である。図9(b)は、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた第2の蛍光体ホイール9の断面図である。
第2の蛍光体ホイール9の基本構成は、図2(a)に示す実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた第1の蛍光体ホイール2と実質的に同様である。図9(a)に示す第2の蛍光体ホイール9では、図2(a)と対比すると、波長変換素子101の代わりに、表面側の光透過層を設けることなく、蛍光体層712を表面側に配置し、光透過層711を基板904側に配置した波長変換素子701を用いた点で相違する。そこで、第2の蛍光体ホイールのその他の詳細な説明は省略する。
【0114】
また、実施の形態1に係る波長変換素子101を用いた蛍光体ホイール2に対して、開口部を設けた第2の変形例や、波長変換素子の表面に反射層を設けた第3の変形例が構成できたのと同様に、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた第2の蛍光体ホイール9にも、第2および第3の変形例が構成できる。その詳細に関しては、実施の形態1で詳細に記載しているので、ここでは省略する。
【0115】
[2−1−2 効果]
実施の形態1と実施の形態2との違いは、実施の形態1に係る波長変換素子101では、蛍光体層112の両側に光透過層111、113を設けているのに対し、実施の形態2に係る波長変換素子701では、蛍光体層712の片側にのみ光透過層711を設けている点である。
従来の蛍光体ホイールに対しては、蛍光体層の厚みは薄くなることで後段の光学系の取り込み効率が向上するとともに、光透過層と積層することで線膨張係数の差によって発生する応力への耐性を確保し、後段の光学系との結合効率の向上と信頼性の確保とを両立することができる。
【0116】
[2−2−1 蛍光体ホイールを備える光源装置]
実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた第1および第2の蛍光体ホイールの第1の実施例を、図10の蛍光体ホイール2の代わりに配置することにより、光源装置を構成することが可能である。なお、光の挙動・効果に関しては、図10で説明した内容と重複するので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0117】
同じく、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた第1および第2の蛍光体ホイールの第2の変形例を、図11の蛍光体ホイール3の代わりに配置することにより、光源装置を構成することが可能である。なお、光の挙動・効果に関しては、図11で説明した内容と重複するので、ここでは詳細の説明は省略する。
【0118】
さらに、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた第1および第2の蛍光体ホイールの第3の変形例を、図12に示す蛍光体ホイール4の代わりに配置することにより、光源装置を構成することが可能である。なお、光の挙動・効果に関しては、図12で説明した内容と重複するので、ここでは詳細の説明は省略する。
【0119】
[2−2−2 効果]
実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた蛍光体ホイールの第1の実施例を搭載した光源装置では、採用した波長変換素子701での蛍光スポットが小さくなることで、後段の光学系での取り込み効率が高くなり、最終的に光源装置から出射される白色光の明るさが明るくなる。併せて、波長変換素子701の厚みを確保できることで、蛍光体ホイール2の信頼性を向上させて光源装置自体の信頼性が向上する。このことにより、光源装置の明るさ向上と信頼性の向上とを両立することができる。
【0120】
実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた蛍光体ホイールの第2の変形例を用いた光源装置と、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた蛍光体ホイールの第3の変形例4を用いた光源装置についても、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた蛍光体ホイールの第2の変形例を用いた光源装置と同様に、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いていることから、光源装置の明るさ向上と信頼性の向上を両立することができる。
【0121】
[2−3−1 光源装置を備える投写型映像表示装置]
実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた第1および第2の蛍光体ホイールの第1の実施例を、図13の蛍光体ホイール2の代わりに配置することにより投写型映像表示装置を構成することが可能である。なお、光の挙動・効果に関しては、図13で説明した内容と重複するので、ここでは詳細の説明は省略する。
【0122】
同じく、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた第1および第2の蛍光体ホイールの第2の変形例を、図14の蛍光体ホイール3の代わりに配置することにより投写型映像表示装置を構成することが可能である。なお、光の挙動・効果に関しては、図14で説明した内容と重複するので、ここでは詳細の説明は省略する。
【0123】
さらに、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた第1および第2の蛍光体ホイールの第3の変形例を、図15の蛍光体ホイール4の代わりに配置することにより投写型映像表示装置を構成することが可能である。なお、光の挙動・効果に関しては、図15で説明した内容と重複するので、ここでは詳細の説明は省略する。
【0124】
[2−3−2 効果]
実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた蛍光体ホイールの第1の実施例を投写型映像表示装置13の蛍光体ホイール2と交換して構成した投写型映像表示装置では、採用した波長変換素子701での蛍光スポットが小さくなる。これによって、後段の光学系での取り込み効率が高くなり、最終的に光源装置から出射される白色光の明るさが明るくなり、この光源装置を使用している投写型映像表示装置の明るさも明るくなる。併せて、波長変換素子701の厚みを確保できることで、蛍光体ホイールの信頼性および光源装置自体の信頼性が向上する。そこで、投写型映像表示装置の信頼性も向上する。このことにより、投写型映像表示装置の明るさ向上と信頼性の向上を両立することができる。
【0125】
投写型映像表示装置14の蛍光体ホイール3の代わりに、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた蛍光体ホイールの第2の変形例を用いた投写型映像表示装置や、投写型映像表示装置15の蛍光体ホイール4の代わりに、実施の形態2に係る波長変換素子701を用いた蛍光体ホイールの第3の変形例を用いた投写型映像表示装置も同様に、採用した波長変換素子701での蛍光スポットが小さくなる。これによって、後段の光学系での取り込み効率が高くなり、最終的に光源装置から出射される白色光の明るさが明るくなり、この光源装置を使用している投写型映像表示装置の明るさも明るくなる。併せて、波長変換素子701の厚みを確保できることで、蛍光体ホイールの信頼性および光源装置自体の信頼性が向上する。そこで、投写型映像表示装置の信頼性も向上する。このことにより、投写型映像表示装置の明るさ向上と信頼性の向上を両立することができる。
【0126】
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態及び/又は実施例のうちの任意の実施の形態及び/又は実施例を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態及び/又は実施例が有する効果を奏することができる。
【産業上の利用可能性】
【0127】
本発明に係る波長変換素子によれば、蛍光体層と同じガーネット構造を有しながら波長変換の機能を実質的に有しない光透過層を設け、波長変換を行う蛍光体層の厚みを一定以下としている。これによって、全て蛍光体層とした場合に比べ、蛍光発光スポットを小さくすることで後段の光学系との結合効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0128】
1 波長変換素子
101 波長変換素子
111 光透過層
112 蛍光体層
113 光透過層
2 蛍光体ホイール
202 反射防止層
203 接着層
231 含有粒子
232 バインダー
204 基板
205 反射層
206 モータ取付穴
3 蛍光体ホイール
304 基板
305 反射層
307 開口部
4 蛍光体ホイール
402 反射層
5 蛍光体ホイール
501 蛍光層(波長変換素子)
511 蛍光体粒子
502 反射防止膜
503 接着層
531 含有粒子
532 バインダー
504 基板
505 反射層
506 モータ取付穴
601 励起光
602 蛍光
603 蛍光スポット
604 蛍光スポット
7 波長変換素子
701 波長変換素子
711 光透過層
712 蛍光体層
8 蛍光体ホイール
802 反射防止層
803 接着層
831 含有粒子
832 バインダー
804 基板
805 反射層
806 モータ取付穴
9 蛍光体ホイール
902 反射防止層
903 接着層
931 含有粒子
932 バインダー
904 基板
905 反射層
906 モータ取付穴
10 光源装置
1001 レーザー光源
1002 コリメータレンズ
1003 凸レンズ
1004 拡散板
1005 凹レンズ
1006 色分離合成ミラー
1007 凸レンズ
1008 凸レンズ
209 モーター
1009 凸レンズ
1010 ロッドインテグレータ
1021 レーザー光源
1022 コリメータレンズ
1023 凸レンズ
1024 拡散板
1025 凹レンズ
11 光源装置
1101 レーザー光源
1102 コリメータレンズ
1103 凸レンズ
1104 拡散板
1105 凹レンズ
1106 色分離合成ミラー
1107 凸レンズ
1108 凸レンズ
309 モータ
1109 凸レンズ
1110 カラーフィルター付きホイール
1111 ロッドインテグレータ
1121 凸レンズ
1122 凸レンズ
1123 ミラー
1124 凸レンズ
1125 ミラー
1126 凸レンズ
1127 ミラー
1128 凸レンズ
12 光源装置
1201 レーザー光源
1202 コリメータレンズ
1203 凸レンズ
1204 拡散板
1205 凹レンズ
1206 偏光及び色分離合成ミラー
1207 λ/4波長板
1208 凸レンズ
1209 凸レンズ
409 モータ
1210 凸レンズ
1211 カラーフィルター付きホイール
1212 ロッドインテグレータ
13 投写型映像表示装置
1301 凸レンズ(リレーレンズ)
1302 凸レンズ(リレーレンズ)
1303 凸レンズ(リレーレンズ)
1311 全反射プリズム
1312 微小ギャップ
1321 色分離合成プリズム
1322 微小ギャップ
1331 DMD
1332 DMD
1333 DMD
1341 投写レンズ
14 投写型映像表示装置
1401 凸レンズ(リレーレンズ)
1402 凸レンズ(リレーレンズ)
1403 凸レンズ(リレーレンズ)
1411 全反射プリズム
1412 微小ギャップ
1421 DMD
1431 投写レンズ
15 投写型映像表示装置
1501 リレーレンズ
1502 リレーレンズ
1503 リレーレンズ
1511 全反射プリズム
1512 微小ギャップ
1521 DMD
1531 投写レンズ
図1
図2(a)】
図2(b)】
図3(a)】
図3(b)】
図4(a)】
図4(b)】
図5(a)】
図5(b)】
図6(a)】
図6(b)】
図7
図8(a)】
図8(b)】
図9(a)】
図9(b)】
図10
図11
図12
図13
図14
図15