【解決手段】本発明のパレット進入方法は、貨物を載置する載置台を支持する左右1対の脚部材を有するパレットの載置台下部へキャリアパレット車を進入させる方法において、キャリアパレット車が有するレーザセンサからレーザ光を走査し、パレットの前端部にある第1検出面Aまでの第1距離及び第2検出面A’までの第2距離をそれぞれ検出する第1検出ステップと、第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車との第1傾斜角度及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車との第2傾斜角度をそれぞれ検出する第2検出ステップと、第1距離及び第2距離と、第1傾斜角度及び第2傾斜角度とに基づいて、キャリアパレット車を位置調整する位置調整ステップとを有する。
前記キャリアパレット車が前記載置台下部へ進入可能な所定位置に配置された状態において、前記レーザセンサからレーザ光を走査し、前記第1検出面までの第3距離及び前記第2検出面までの第4距離をそれぞれ検出する第1予備検出手段と、
前記キャリアパレット車が前記所定位置に配置された状態において、前記レーザセンサからレーザ光を走査し、前記第1検出面に対してレーザ光を走査したときの光軸と前記キャリアパレット車との第3傾斜角度及び前記第2検出面に対してレーザ光を走査したときの光軸と前記キャリアパレット車との第4傾斜角度をそれぞれ検出する第2予備検出手段とを有し、
前記位置調整手段は、
前記第1検出手段で検出した前記第1距離が前記第1予備検出手段で検出した前記第3距離と等しくなると共に、前記第1検出手段で検出した前記第2距離が前記第1予備検出手段で検出した前記第4距離と等しくなるように前記キャリアパレット車を位置調整する第1位置調整手段と、
前記第2検出手段で検出した前記第1傾斜角度が前記第2予備検出手段で検出した前記第3傾斜角度と等しくなると共に、前記第2検出手段で検出した前記第2傾斜角度が前記第2予備検出手段で検出した前記第4傾斜角度と等しくなるように前記キャリアパレット車を位置調整する第2位置調整手段とを有することを特徴とする請求項1に記載のキャリアパレット車。
前記キャリアパレット車が前記載置台下部へ進入可能な所定位置に配置された状態での前記第1検出面までの第3距離及び前記第2検出面までの第4距離をそれぞれ検出する第1予備検出ステップと、
前記キャリアパレット車が前記所定位置に配置された状態での前記第1検出面についての前記キャリアパレット車の第3傾斜角度及び前記第2検出面についての前記キャリアパレット車の第4傾斜角度をそれぞれ検出する第2予備検出ステップとを有し、
前記位置調整ステップは、
前記第1検出ステップで検出した前記第1距離が前記第1予備検出ステップで検出した前記第3距離と等しくなると共に、前記第1検出ステップで検出した前記第2距離が前記第1予備検出ステップで検出した前記第4距離と等しくなるように前記キャリアパレット車を位置調整する第1位置調整ステップと、
前記第2検出ステップで検出した前記第1傾斜角度が前記第2予備検出ステップで検出した前記第3傾斜角度と等しくなると共に、前記第2検出ステップで検出した前記第2傾斜角度が前記第2予備検出ステップで検出した前記第4傾斜角度と等しくなるように前記キャリアパレット車を位置調整する第2位置調整ステップとを有することを特徴とする請求項4に記載のパレット進入方法。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0023】
(第1実施形態)
キャリアパレット車1は、
図1に示すように、車体2と、車体2に対して昇降可能に設けられた荷台3とを有している。
【0024】
車体2は、左右一対の前側車輪5a及び左右一対の後側車輪5b(
図1では、車体2の左方を前部、右方を後部としている)の4つの車輪5を有している。4つの車輪5は、それぞれ、車体2に対する向きが変化することにより、車体2の進行方向を変更可能に設けられる。
【0025】
車体2には、レーザセンサ6が設けられている。レーザセンサ6は、車体2の前端部において幅方向中央部に配置されている。レーザセンサ6としては、レーザ光を発射する投光器と、その反射光を受ける受光器と、投光器および受光器を水平に円弧を描くように回動させるモータとを備えた光学スキャナが使用されている。
【0026】
レーザセンサ6は、レーザ光を走査して所定部分までの距離を検出すると共に、所定部分に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との傾斜角度を検出可能である。
【0027】
パレット10は、
図2に示すように、貨物が載置される載置台11と、載置台11の下面の4隅において載置台11と一体に形成された4つの脚部材12とを有している。4つの脚部材12は、パレット10の前端部(
図2では、パレット10の左方を前端部、右方を後端部としている)の左側に配置された脚部材12aと、パレット10の前端部の右側に配置された脚部材12bとを含んでいる。脚部材12は、直方体形状であり、その水平断面は略矩形状である。また、本実施形態における脚部材12の形状は直方体形状に限らず、レーザ光を反射する検出面を有する形状であればよい。
【0028】
キャリアパレット車1のレーザセンサ6は、レーザ光をパレット10に向かって走査して、そのレーザセンサ6からパレット10の前端部にある2つの脚部材12a、12bまでの距離を検出する。また、レーザセンサ6は、レーザ光をパレット10に向かって走査して、パレット10の前端部にある2つの脚部材12a、12bに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との傾斜角度を検出する。レーザセンサ6を使用して距離及び傾斜角度を検出する方法は、後で説明する。
【0029】
本実施形態では、脚部材12aの所定高さにある内側端部が、パレット10の前端部の左側にある第1検出面Aであり、脚部材12bの所定高さにある内側端部が、パレット10の前端部の右側にある第2検出面A’である。
【0030】
そのため、パレット10の前端部に配置された2つの脚部材12a、12bまでの距離として、脚部材12a、12bの地上から所定高さにある内側端部までの距離がそれぞれ検出される。また、レーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との傾斜角度として、脚部材12a、12bの地上から所定高さにある内側端部に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との傾斜角度が検出される。
【0031】
キャリアパレット車1は、荷台3を下降させた状態で、パレット10の載置台11の下へ進入し、荷台3を上昇させて、パレット10を荷台3上に搭載し、その状態でパレット10ごと搬送する。その後、パレット10を所定の場所まで搬送すると、キャリアパレット車1は、荷台3を下降させて、パレット10を所定の場所に設置する。
【0032】
キャリアパレット車1の制御部30は、
図3に示すように、例えば、マイクロコンピュータなどで構成されており、CPUと、キャリアパレット車1の動作を制御するプログラムが格納されたROMと、上記プログラムを実行する際に用いられるデータ等が一時的に記憶されるRAMとを備えている。これらの記憶媒体は、上記の物に限られない。キャリアパレット車1の運転動作は、この制御部30によって制御される。キャリアパレット車1を遠隔操作する場合、または、その遠隔操作のアシストをする場合、パレット周辺までは運転席からオペレータが運転した後でパレット進入アシストとして活用する場合、 オペレータが運転動作を制御部30に入力してもよい。
【0033】
制御部30は、第1検出部31と、第2検出部32と、位置調整部33とを有している。位置調整部33は、第1位置調整部33aと、第2位置調整部33bとを有している。また、制御部30には、車体2の前端部に配置されたレーザセンサ6と、4つの車輪5とが接続されている。
【0034】
第1検出部31は、キャリアパレット車1の無人運転を行う際、キャリアパレット車1が有するレーザセンサ6からレーザ光を走査し、パレット10の前端部にある第1検出面A及び第2検出面A’までの距離を検出する。
【0035】
レーザセンサ6から第1検出面A及び第2検出面A’までの距離の検出方法について、
図4に基づいて説明する。
【0036】
レーザセンサ6から、
図4に示すように、パレット10の前端部にある第1検出面A及び第2検出面A’を含むエリアに、レーザ光を走査して複数のデータを取得する。
【0037】
上述した複数のデータから、パレット10の左側に配置された脚部材12aの前面と、パレット10の右側に配置された脚部材12bの前面とにおいて、起点データ(データ点T、T’)を設定する。起点データの設定については、脚部材12a及び12bの前面において、上述した複数のデータから任意のデータを1つ選択すればよい。この選択のため、例えばレーザセンサ6からの距離が所定範囲内にあることを基準とすることができる。
【0038】
脚部材12a及び脚部材12bのそれぞれについて、データ点T、T’を起点として、起点データを含む複数のデータの中から、脚部材12aの前面及び脚部材12bの前面の最内端部に位置する最端データ点を探索する。具体的には、脚部材12aの前面及び脚部材12bの前面を内側へ順に探索をすることで、最内端部に位置する最端データ点を得る。本実施形態では、最端データ点の探索の際に、複数のデータの検出位置の内側へ順に走査間隔に基づいて探索される。
【0039】
まず、起点データに係るデータ点の番号が1に設定される。これにより、起点データの検出位置が「第1データ点」となる。その後、第1データ点からパレット10の内側方向に走査間隔分だけ隔たれた位置の近傍にデータが有るか無いかを判断する。データが有る場合、そのデータに係るデータ点を第2データ点に設定する共に、データ点の番号が2に設定される。
【0040】
パレット10の内側方向でデータが無くなるまでこれが繰り返され、最後のデータにおけるデータ点T
a、T
a’を最端データ点(最も内側のデータ点)として設定する。なお、最初に設定した起点データが最も内側のデータ点と判断されると、起点データが最端データ点(最も内側のデータ点)として設定される。
【0041】
図4では、レーザセンサ6からパレット10の前端部にある第1検出面Aまでの第1距離をT
n1で示し、レーザセンサ6からパレット10の前端部にある第2検出面Aまでの第2距離をT
n2で示している。
【0042】
第2検出部32は、キャリアパレット車1の無人運転を行う際、キャリアパレット車1が有するレーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面A及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との傾斜角度を検出する。
【0043】
レーザセンサ6から第1検出面A及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との傾斜角度の検出方法について、
図4に基づいて説明する。
【0044】
例えば、レーザセンサ6からパレット10の前端部の左側にある第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸は、平面視において、レーザセンサ6の光軸の始点と第1検出面Aとを通過する直線N
1であり、その光軸とキャリアパレット車1との傾斜角度は、光軸を示す直線N
1と、レーザセンサ6の光軸の始点を通過し且つキャリアパレット車1の幅方向中心線Cと垂直な直線C
Nの左側部分C
N1(直線C
Nのレーザセンサ6より左側の部分)との間に形成される傾斜角度θ
n1である。
【0045】
また、レーザセンサ6からパレット10の前端部の右側にある第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸は、平面視において、レーザセンサ6の光軸の始点と第2検出面A’とを通過する直線N
2であり、その光軸とキャリアパレット車1との傾斜角度は、光軸を示す直線N
2と、レーザセンサ6の光軸の始点を通過し且つキャリアパレット車1の幅方向中心線Cと垂直な直線C
Nの右側部分C
N2(直線C
Nのレーザセンサ6より右側の部分)との間に形成される傾斜角度θ
n2である。
【0046】
位置調整部33は、4つの車輪5を制御して、キャリアパレット車1を位置調整する。
【0047】
第1位置調整部33aは、第1検出部31で検出した第1検出面Aまでの第1距離と、第2検出面A’までの第2距離とが等しくなるように、4つの車輪5を制御して、キャリアパレット車1を位置調整する。第1位置調整部33aは、4つの車輪5をそれぞれ独立して制御する。
【0048】
第2位置調整部33bは、第2検出部32で検出した第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との第1傾斜角度と、第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との第2傾斜角度とが等しくなるように、4つの車輪5を制御して、キャリアパレット車1を位置調整する。第2位置調整部33bは、4つの車輪5をそれぞれ独立して制御する。
【0049】
本実施形態のキャリアパレット車1がパレット10の下に進入するときの手順について、
図5及び
図6に基づいて説明する。
【0050】
(ステップS1)
まず、
図6(a)に示すように、キャリアパレット車1がパレット10の前方に移動する。なお、キャリアパレット車1には、自立走行制御装置が別途搭載されており、パレット10の前方までの移動は、自立走行制御装置により行われる。また、自律走行させなくても、パレット10の前方までは運転手がキャリアパレット車1を運転しても、遠隔操作してもよい。
【0051】
(ステップS2)
キャリアパレット車1のレーザセンサ6により、パレット10の前端部に配置された2つの脚部材12a、12bまでの第1距離T
1及び第2距離T
2を検出する。
【0052】
(ステップS3)
パレット10の前端部の左側に配置された脚部材12aまでの第1距離T
1と、パレット10の前端部の右側に配置された脚部材12bまでの第2距離T
2とが同一であるか否かを判定する。第1距離T
1と第2距離T
2とが同一であると判定された場合、ステップS7に進む。
【0053】
(ステップS4)
ステップS3において第1距離T
1と第2距離T
2が同一でないと判定された場合、ステップS4に進んで、第1距離T
1が第2距離T
2より小さいか否かを判定する。
【0054】
(ステップS5)
ステップS4において第1距離T
1が第2距離T
2より小さいと判定された場合、ステップS5に進んで、第1距離T
1及び第2距離T
2が同一の距離T
3(但し、T
3=(T
1+T
2)/2)となるように、キャリアパレット車1の4つの車輪5をそれぞれ制御する。これにより、キャリアパレット車1は、レーザセンサ6が脚部材12a及び脚部材12bから等距離T
3となる位置に移動する。
【0055】
(ステップS6)
ステップS4において第1距離T
1が第2距離T
2より大きいと判定された場合、ステップS6に進んで、第1距離T
1及び第2距離T
2が同一の距離T
3(但し、T
3=(T
1+T
2)/2)となるように、キャリアパレット車1の4つの車輪5をそれぞれ制御する。これにより、キャリアパレット車1は、
図6(b)に示すように、レーザセンサ6が脚部材12a及び脚部材12bから等距離T
3となる位置に移動する。
【0056】
(ステップS7)
図6(c)に示すように、キャリアパレット車1のレーザセンサ6からパレット10の前端部に配置された脚部材12aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との第1傾斜角度θ
1と、レーザセンサ6からパレット10の前端部に配置された脚部材12bに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との第2傾斜角度θ
2とを検出する。
【0057】
(ステップS8)
パレット10の前端部の左側に配置された脚部材12aとの第1傾斜角度θ
1と、パレット10の前端部の右側に配置された脚部材12bとの第2傾斜角度θ
2とが同一であるか否かを判定する。第1傾斜角度θ
1と第2傾斜角度θ
2とが同一であると判定された場合、キャリアパレット車1の長手方向中心線とパレット10の長手方向中心線とが一致しているため、ステップS10に進む。
【0058】
(ステップS9)
ステップ8において第1傾斜角度θ
1と第2傾斜角度θ
2とが同一でないと判定された場合、ステップS9に進んで、第1傾斜角度θ
1及び第2傾斜角度θ
2が同一の傾斜角度θ
3(但し、θ
3=(θ
1+θ
2)/2)となるように、キャリアパレット車1の4つの車輪5をそれぞれ制御する。そのとき、レーザセンサ6が脚部材12a及び脚部材12bから等距離T
3となる位置を維持する。これにより、
図6(d)に示すように、キャリアパレット車1は、レーザセンサ6が脚部材12a及び脚部材12bから等距離T
3となると共に、レーザセンサ6が脚部材12a及び脚部材12bから等傾斜角度θ
3となる位置に移動する。
【0059】
(ステップS10)
ステップS9において、キャリアパレット車1の長手方向中心線とパレット10の長手方向中心線とが一致しているため、ステップS11に進んで、
図6(e)に示すように、キャリアパレット車1をパレット10の下に進入させる。
【0060】
以上のように、本実施形態のキャリアパレット車1は、貨物を載置する載置台11を支持する左右1対の脚部材12を有するパレット10の載置台11下部へ進入するキャリアパレット車1であって、キャリアパレット車1が有するレーザセンサ6からレーザ光を走査し、パレット10の前端部にある第1検出面Aまでの第1距離及び第2検出面A’までの第2距離をそれぞれ検出する第1検出部31と、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との第1傾斜角度及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との第2傾斜角度をそれぞれ検出する第2検出部32と、第1検出部31で検出した第1距離及び第2距離と、第2検出部32で検出した第1傾斜角度及び第2傾斜角度とに基づいて、キャリアパレット車1を位置調整する位置調整部33とを有する。
【0061】
本実施形態のパレット進入方法は、貨物を載置する載置台11を支持する左右1対の脚部材12を有するパレット10の載置台11下部へキャリアパレット車1を進入させるパレット進入方法において、キャリアパレット車1が有するレーザセンサ6からレーザ光を走査し、パレット10の前端部にある第1検出面Aまでの第1距離及び第2検出面A’までの第2距離をそれぞれ検出する第1検出ステップと、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との第1傾斜角度及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との第2傾斜角度をそれぞれ検出する第2検出ステップと、第1検出ステップで検出した第1距離及び第2距離と、第2検出ステップで検出した第1傾斜角度及び第2傾斜角度とに基づいて、キャリアパレット車1を位置調整する位置調整ステップとを有する。
【0062】
これにより、本実施形態のキャリアパレット車1及びパレット進入方法では、キャリアパレット車1が有するレーザセンサ6によりパレット10の前端部にある第1検出面Aまでの第1距離及び第2検出面A’までの第2距離を検出すると共に、第1検出面A及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車1との第1傾斜角度及び第2傾斜角度を検出し、それらに基づいてキャリアパレット車1を位置調整する。よって、キャリアパレット車1を無人運転化した場合、キャリアパレット車1を遠隔操作する場合、または、その遠隔運転のアシストをする場合、キャリアパレット車1の運転席からオペレータがパレット10の前方まで運転した後でパレット進入アシストとして活用する場合において、パレット10の配列状態にかかわらず、1つのレーザセンサ6により、キャリアパレット車1をパレット10の下に適正に進入させることが可能である。
【0063】
本実施形態のキャリアパレット車1において、レーザセンサ6は、キャリアパレット車1の幅方向中央部に配置されており、位置調整部33は、第1検出部31で検出した第1距離と第2距離とが等しくなるようにキャリアパレット車1を位置調整する第1位置調整部33aと、第2検出部32で検出した第1傾斜角度と第2傾斜角度とが等しくなるようにキャリアパレット車1を位置調整する第2位置調整部33bとを有する。
【0064】
本実施形態のパレット進入方法において、レーザセンサ6は、キャリアパレット車1の幅方向中央部に配置されており、位置調整ステップは、第1検出ステップで検出した第1距離と第2距離とが等しくなるようにキャリアパレット車1を位置調整する第1位置調整ステップと、第2検出ステップで検出した第1傾斜角度と第2傾斜角度とが等しくなるようにキャリアパレット車1を位置調整する第2位置調整ステップとを有する。
【0065】
これにより、本実施形態のキャリアパレット車1及びパレット進入方法では、キャリアパレット車1の無人運転を行うまでの予備検出として、キャリアパレット車1が載置台11下部へ進入可能な所定位置に配置された状態での第1検出面A及び第2検出面A’についての距離や傾斜角度をあらかじめ検出しなくても、1つのレーザセンサ6により、キャリアパレット車1を載置台11下部へ進入可能な位置に調整することが可能である。
【0066】
(第2実施形態)
本実施形態のキャリアパレット車101と第1実施形態のキャリアパレット車1とが異なる点は、キャリアパレット車1は、車体2の前端部の幅方向中央部に配置されたレーザセンサ6を有するのに対し、キャリアパレット車101は、車体2の前端部の左端に配置されたレーザセンサ6を有する点である。なお、キャリアパレット車101の構造において、キャリアパレット車1と同様の構造については詳細説明を省略する。
【0067】
キャリアパレット車101の車体2の前端部の左端には、
図7に示すように、レーザセンサ6が設けられている。レーザセンサ6は、第1実施形態と同様のものである。
【0068】
制御部130は、
図8に示すように、第1予備検出部131と、第2予備検出部132と、第1検出部133と、第2検出部134と、位置調整部135とを有している。位置調整部135は、第1位置調整部135aと、第2位置調整部135bとを有している。また、制御部130には、車体2の前端部に配置されたレーザセンサ6と、4つの車輪5とが接続されている。
【0069】
第1予備検出部131は、キャリアパレット車101の無人運転を行うまでの第1予備検出として、キャリアパレット車101が載置台11下部へ進入可能な所定位置に配置された状態(キャリアパレット車101の長手方向中心線とパレット10の長手方向中心線とが一致している状態)において、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面Aまでの第3距離及び第2検出面A’までの第4距離をそれぞれ検出する。
【0070】
第2予備検出部132は、キャリアパレット車101の無人運転を行うまでの第2予備検出として、キャリアパレット車101が所定位置に配置された状態において、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第3傾斜角度及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第4傾斜角度をそれぞれ検出する。
【0071】
第1検出部133は、キャリアパレット車101の無人運転を行う際、キャリアパレット車101が有するレーザセンサ6からレーザ光を走査し、パレット10の前端部にある第1検出面A及び第2検出面A’までの距離を検出する。本実施形態において、レーザセンサ6から第1検出面A及び第2検出面A’までの距離の検出方法は、第1実施形態と同様であり、脚部材12aの所定高さにある内側端部が、パレット10の前端部にある第1検出面Aであり、脚部材12bの所定高さにある内側端部が、パレット10の前端部にある第2検出面A’である。
【0072】
第2検出部134は、キャリアパレット車101の無人運転を行う際、キャリアパレット車101が有するレーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面A及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との傾斜角度を検出する。
【0073】
位置調整部135は、4つの車輪5を制御して、キャリアパレット車101を位置調整する。
【0074】
第1位置調整部135aは、第1検出部133で検出した第1検出面Aまでの第1距離と、第1予備検出部131で検出した第1検出面Aまでの第3距離とが等しくなると共に、第1検出部133で検出した第2検出面A’までの第2距離と、第1予備検出部131で検出した第2検出面A’までの第4距離とが等しくなるように、4つの車輪5を制御して、キャリアパレット車101を位置調整する。第1位置調整部135aは、4つの車輪5をそれぞれ独立して制御する。
【0075】
第2位置調整部33bは、第2検出部134で検出した第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第1傾斜角度と、第2予備検出部132で検出した第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第3傾斜角度とが等しくなると共に、第2検出部134で検出した第2検出面A’ に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第2傾斜角度と、第2予備検出部132で検出した第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第4傾斜角度とが等しくなるように、4つの車輪5を制御して、キャリアパレット車101を位置調整する。第2位置調整部33bは、4つの車輪5をそれぞれ独立して制御する。
【0076】
本実施形態のキャリアパレット車101がパレット10の下に進入するときの手順について、
図9及び
図10に基づいて説明する。
【0077】
(ステップS101)
キャリアパレット車101の無人運転を行うまでの第1予備検出として、まず、
図10(a)に示すように、キャリアパレット車101が載置台11下部へ進入可能な所定位置に配置された状態において、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面Aまでの第3距離T
3及び第2検出面A’までの第4距離T
4をそれぞれ検出する。第3距離T
3及び第4距離T
4は、制御部130の記憶部に記憶しておく。
【0078】
(ステップS102)
キャリアパレット車101の無人運転を行うまでの第2予備検出として、キャリアパレット車101が所定位置に配置された状態において、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第3傾斜角度θ
3及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第4傾斜角度θ
4をそれぞれ検出する。第3傾斜角度θ
3及び第4距離θ
4は、制御部130の記憶部に記憶しておく。
【0079】
(ステップS103)
ステップS101の第1予備検出及びS102の第2予備検出が行われた後において、
図10(b)に示すように、キャリアパレット車101がパレット10の前方に移動する。なお、キャリアパレット車101には、自立走行制御装置が別途搭載されており、パレット10の前方までの移動は、自立走行制御装置により行われる。また、自律走行させなくても、パレット10の前方までは運転手がキャリアパレット車101を運転しても、遠隔操作してもよい。
【0080】
(ステップS104)
キャリアパレット車101のレーザセンサ6により、パレット10の前端部に配置された2つの脚部材12a、12bまでの第1距離T
1及び第2距離T
2を検出する。
【0081】
(ステップS105)
ステップS104で検出された第1距離T
1が、ステップS101で検出された第3距離T
3と一致すると共に、ステップS104で検出された第2距離T
2が、ステップS101で検出された第4距離T
4と一致するように、キャリアパレット車1の4つの車輪5をそれぞれ制御する。これにより、
図10(c)に示すように、キャリアパレット車101は、レーザセンサ6から脚部材12a及び脚部材12bまでの距離が、ステップS101の第1予備検出で検出された距離と同一となる位置に移動する。
【0082】
(ステップS106)
キャリアパレット車101のレーザセンサ6から、パレット10の前端部に配置された脚部材12aに対してレーザ光を走査したときの光軸と脚部材12aとの第1傾斜角度θ
1と、レーザセンサ6から、パレット10の前端部に配置された脚部材12bに対してレーザ光を走査したときの光軸と脚部材12bとの第2傾斜角度θ
2とを検出する。
【0083】
(ステップS107)
ステップS106で検出された第1傾斜角度θ
1が、ステップS102で検出された第3傾斜角度θ
3と一致すると共に、ステップS106で検出された第2傾斜角度θ
2が、ステップS102で検出された第4傾斜角度θ
4と一致するように、キャリアパレット車101の4つの車輪5をそれぞれ制御する。そのとき、レーザセンサ6から脚部材12a及び脚部材12bまでの距離が、ステップS101の第1予備検出で検出された距離と同一となる位置を維持する。これにより、
図10(d)に示すように、キャリアパレット車101は、レーザセンサ6から脚部材12a及び脚部材12bに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との傾斜角度が、ステップS102の第2予備検出で検出された傾斜角度と同一となる位置に移動する。
【0084】
(ステップS108)
ステップS107において、キャリアパレット車101の長手方向中心線とパレット10の長手方向中心線とが一致しているため、ステップS108に進んで、
図10(e)に示すように、キャリアパレット車101をパレット10の下に進入させる。
【0085】
以上のように、本実施形態のキャリアパレット車101は、貨物を載置する載置台11を支持する左右1対の脚部材12を有するパレット10の載置台11下部へ進入するキャリアパレット車101であって、キャリアパレット車101が有するレーザセンサ6からレーザ光を走査し、パレット10の前端部にある第1検出面Aまでの第1距離及び第2検出面A’までの第2距離をそれぞれ検出する第1検出部133と、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第1傾斜角度及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第2傾斜角度をそれぞれ検出する第2検出部134と、第1検出部133で検出した第1距離及び第2距離と、第2検出部134で検出した第1傾斜角度及び第2傾斜角度とに基づいて、キャリアパレット車101を位置調整する位置調整手段135とを有する。
【0086】
本実施形態のパレット進入方法は、貨物を載置する載置台11を支持する左右1対の脚部材12を有するパレット10の載置台11下部へキャリアパレット車101を進入させるパレット進入方法において、キャリアパレット車101が有するレーザセンサ6からレーザ光を走査し、パレット10の前端部にある第1検出面Aまでの第1距離及び第2検出面A’までの第2距離をそれぞれ検出する第1検出ステップと、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第1傾斜角度及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第2傾斜角度をそれぞれ検出する第2検出ステップと、第1検出ステップで検出した第1距離及び第2距離と、第2検出ステップで検出した第1傾斜角度及び第2傾斜角度とに基づいて、キャリアパレット車101を位置調整する位置調整ステップとを有する。
【0087】
これにより、本実施形態のキャリアパレット車101及びパレット進入方法では、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0088】
本実施形態のキャリアパレット車101において、キャリアパレット車101が載置台11下部へ進入可能な所定位置に配置された状態において、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面Aまでの第3距離及び第2検出面A’までの第4距離をそれぞれ検出する第1予備検出部131と、キャリアパレット車101が所定位置に配置された状態において、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、キャリアパレット車101が所定位置に配置された状態において、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第3傾斜角度及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第4傾斜角度をそれぞれ検出する第2予備検出手段132とを有し、位置調整部135は、第1検出部133で検出した第1距離が第1予備検出部131で検出した第3距離と等しくなると共に、第1検出部133で検出した第2距離が第1予備検出部131で検出した第4距離と等しくなるようにキャリアパレット車101を位置調整する第1位置調整部135aと、第2検出部134で検出した第1傾斜角度が第2予備検出部132で検出した第3傾斜角度と等しくなると共に、第2検出部134で検出した第2傾斜角度が第2予備検出部132で検出した第4傾斜角度と等しくなるようにキャリアパレット車101を位置調整する第2位置調整部135bとを有する。
【0089】
本実施形態に係るパレット進入方法において、キャリアパレット車101が載置台11下部へ進入可能な所定位置に配置された状態において、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面Aまでの第3距離及び第2検出面A’までの第4距離をそれぞれ検出する第1予備検出ステップと、キャリアパレット車101が所定位置に配置された状態において、レーザセンサ6からレーザ光を走査し、第1検出面Aに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第3傾斜角度及び第2検出面A’に対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との第4傾斜角度をそれぞれ検出する第2予備検出ステップとを有し、位置調整ステップは、第1検出ステップで検出した第1距離が第1予備検出ステップで検出した第3距離と等しくなると共に、第1検出ステップで検出した第2距離が第1予備検出ステップで検出した第4距離と等しくなるようにキャリアパレット車101を位置調整する第1位置調整ステップと、第2検出ステップで検出した第1傾斜角度が第2予備検出ステップで検出した第3傾斜角度と等しくなると共に、第2検出ステップで検出した第2傾斜角度が第2予備検出ステップで検出した第4傾斜角度と等しくなるようにキャリアパレット車101を位置調整する第2位置調整ステップとを有する。
【0090】
これにより、本実施形態のキャリアパレット車101及びパレット進入方法では、キャリアパレット車101が載置台11下部へ進入可能な所定位置に配置された状態での第1検出面Aまでの第3距離及び第2検出面A’までの第4距離や、第1検出面A及び第2検出面A’についてのキャリアパレット車101の第3傾斜角度及び第4傾斜角度を検出しておいて、その距離及び傾斜角度と等しくなるようにキャリアパレット車101を位置調整することで、1つのレーザセンサ6により、キャリアパレット車101を載置台11下部へ進入可能な位置に調整することが可能である。
【0091】
なお、具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0092】
例えば、上記第1実施形態では、レーザセンサ6がキャリアパレット車1の前端部の幅方向中央部に配置され、上記第2実施形態は、レーザセンサ6がキャリアパレット車101の前端部の左端に配置されているが、レーザセンサの配置は任意である。例えば、レーザセンサがキャリアパレット車の後端部に配置されてよい。
【0093】
上記第1及び第2実施形態では、キャリアパレット車1、101が、1つのレーザセンサ6を有しているが、キャリアパレット車が複数のレーザセンサを有してよい。キャリアパレット車が複数のレーザセンサを有する場合でも、複数のレーザセンサに含まれるいずれか1つのレーザセンサを使用することにより、本発明の効果が得られる。
【0094】
上記第1及び第2実施形態のキャリアパレット車1、101は、前側車輪5a及び後側車輪5bを含む4つの車輪5を有しているが、キャリアパレット車の車輪の数及び配置は任意である。
【0095】
上記第1実施形態では、キャリアパレット車1のレーザセンサ6が脚部材12a及び脚部材12bから等距離T
3となる位置に移動した後で、レーザセンサ6が脚部材12a及び脚部材12bから等傾斜角度θ
3となる位置に移動するように制御したが、その制御方法は、それに限られない。等距離となる距離及び等傾斜角度となる傾斜角度は任意である。キャリアパレット車1のレーザセンサ6が脚部材12a及び脚部材12bから等傾斜角度となる位置に移動した後で、レーザセンサ6が脚部材12a及び脚部材12bから等距離となる位置に移動するように制御してよい。キャリアパレット車1のレーザセンサ6が脚部材12a及び脚部材12bから等距離となる位置に移動する制御と、レーザセンサ6が脚部材12a及び脚部材12bから等傾斜角度となる位置に移動する制御とを同時に行ってもよい。
【0096】
上記第2実施形態では、キャリアパレット車101のレーザセンサ6から脚部材12a及び脚部材12bまでの距離が、第1予備検出で検出された距離と同一となる位置に移動した後で、レーザセンサ6から脚部材12a及び脚部材12bに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との傾斜角度が、第2予備検出で検出された傾斜角度と同一となる位置に移動するように制御したが、その制御方法は、それに限られない。キャリアパレット車101のレーザセンサ6から脚部材12a及び脚部材12bに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との傾斜角度が、第2予備検出で検出された傾斜角度と同一となる位置に移動した後で、レーザセンサ6から脚部材12a及び脚部材12bまでの距離が、第1予備検出で検出された距離と同一となる位置に移動するように制御してよい。キャリアパレット車101のレーザセンサ6から脚部材12a及び脚部材12bまでの距離が、第1予備検出で検出された距離と同一となる位置に移動する制御と、レーザセンサ6から脚部材12a及び脚部材12bに対してレーザ光を走査したときの光軸とキャリアパレット車101との傾斜角度が、第2予備検出で検出された傾斜角度と同一となる位置に移動する制御とを同時に行ってもよい。また、上記第2実施形態では、第1予備検出・第2予備検出をキャリアパレット車101が有するレーザセンサ6を使用して行ったが、第1予備検出・第2予備検出は、キャリアパレット車が有するレーザセンサ以外の別のセンサを使用したり、キャリアパレット車の幅や中心線などのデータ、パレットの幅や中心線などのデータから距離や傾斜角度を計算してもよい。
【0097】
上記第1及び第2実施形態では、レーザセンサ6が、キャリアパレット車1、101の車体2に配置されているが、例えば荷台などの車体2以外の部分に配置されてよい。また、レーザセンサ6は、キャリアパレット車1、101の車体2の外周面から外側に向かって突出した突出部(例えばサイドミラー等)に配置されてよい。その場合、その突出部は、車体2の外周面より内側に収容可能に形成されてよい。
【0098】
上記実施形態では、パレット10が、載置台11の下面の4隅において載置台11と一体に形成された4つの脚部材12を有し、キャリアパレット車1、101のレーザセンサ6は、パレット10の前端部における2つの脚部材12a、12bまでの距離を検出しているが、それに限られない。
【0099】
すなわち、キャリアパレット車1、101のレーザセンサ6が、パレット10の前端部における任意の所定部分についての距離及び傾斜角度を検出する場合に、本発明の効果が得られる。
【0100】
例えば、パレット10の前端部における2つの脚部材12a、12b以外の任意の所定位置についての距離及び傾斜角度を検出してよい。パレットの前端部(例えば2つの脚部材12a、12b)に検出面となる部材が取り付けられてよい。
【0101】
本発明において、パレットの前端部にある第1検出面及び第2検出面について、例えば、第1検出面及び第2検出面がパレット(車体や荷台など)の前面にある場合や、第1検出面及び第2検出面がパレット(車体や荷台など)の前面近傍において前面より後方に配置された前方を向いた面にあり且つパレットを前方から見たときに見える位置にある場合などを意味する。
【0102】
上記第1及び第2実施形態では、パレット10の前端部にある脚部材12aの所定高さにある内側端部が、パレット10の前端部にある第1検出面Aであり、パレット10の前端部にある脚部材12bの所定高さにある内側端部が、パレット10の前端部にある第2検出面A’であるが、それに限られない。例えば、脚部材12aの所定高さにある外側端部が、パレット10の前端部にある第1検出面Aであり、脚部材12bの所定高さにある外側端部が、パレット10の前端部にある第2検出面A’でもよい。また、第1検出面A及び第2検出面A’は、脚部材12a、12bの内側端部または外側端部に限られない。
【0103】
上記第1及び第2実施形態では、制御部30、130に設けられた位置調整部33、133がキャリアパレット車1、101の位置調整を行ったが、位置調整方法はこれに限られない。例えば、制御部30、130から外部のサーバ等にデータを送り、キャリアパレット車1、101の位置調整を行うためのパラメータを計算してもよい。また、制御部30、130をキャリアパレット車1、101の外部に設置してもよい。