特開2021-92983(P2021-92983A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 梅田 相俊の特許一覧 ▶ 三原 泳仁の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-92983(P2021-92983A)
(43)【公開日】2021年6月17日
(54)【発明の名称】清掃効率化のための管理運用システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20210521BHJP
【FI】
   G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2019-223318(P2019-223318)
(22)【出願日】2019年12月10日
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】519441877
【氏名又は名称】梅田 相俊
(71)【出願人】
【識別番号】519441888
【氏名又は名称】三原 泳仁
(74)【代理人】
【識別番号】100174791
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 敬義
(72)【発明者】
【氏名】梅田 相俊
(72)【発明者】
【氏名】三原 泳仁
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】多種多様な宿泊施設における清掃作業を管理・運用するためのシステムを提供する。
【解決手段】管理・運用システムは、清掃作業発注者の発注者端末と、清掃作業を受注する受注事業者端末と、清掃作業員端末と、を備える。発注者端末は、清掃作業の対象となる施設の管理を行う施設管理部と、清掃作業の発注を行う清掃作業発注部と、清掃作業受注者からの報告を受信する報告受信部と、を備える。受注事業者端末は、清掃作業の発注を受信する清掃作業受信部と、受注した清掃作業案件を管理する清掃案件管理部と、清掃完了後の報告を行う報告送信部と、を備える。報告送信部において、少なくとも清掃作業を行った施設における写真または動画の送信が含まれる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
清掃作業の管理・運用を行うためのシステムであって,
前記システムは,清掃作業発注者の発注者端末と,清掃作業を受注する受注者端末とからなり,
前記発注者端末は,
清掃作業の対象となる施設の管理を行う施設管理部と,
清掃作業の発注を行う清掃作業発注部と,
清掃作業受注者からの報告を受信する報告受信部と,
からなり,
前記受注者端末は,
清掃作業の発注を受信する清掃作業受信部と,
受注した清掃作業案件を管理する清掃案件管理部と,
清掃完了後の報告を行う報告送信部と,
からなり,
前記報告送信部において,少なくとも清掃作業を行った施設における写真または動画の送信が含まれることを特徴とする清掃作業のための管理・運用システム。
【請求項2】
前記受注者端末が,受注事業者端末と清掃作業員端末とで構成されており,
前記受注事業者端末が,
清掃作業の発注を受信する清掃作業受信部と,
受注した清掃作業案件を管理する清掃案件管理部と,
作業員からの清掃状況の報告を受信する作業員報告受信部と,
清掃完了後の報告を行う報告送信部と,
清掃作業員の管理を行う清掃作業員管理部と,
清掃作業員への清掃作業指示を行う清掃作業指示部と,
とからなり,
前記清掃作業員端末が,
受注事業者端末からの指示を受信する指示受信部と,
指示を受けた清掃作業案件を管理するための指示案件管理部と,
清掃作業を完了した後,報告を送信する作業員報告送信部と,
からなる請求項1に記載の清掃作業のための管理・運用システム。
【請求項3】
発注者端末における施設管理部において,
施設における清掃項目の設定を可能とするとともに,
さらに受注者端末または/および清掃作業員端末において,
施設における清掃項目を表示する清掃項目表示部を備える請求項1又は2に記載の清掃作業のための管理・運用システム。
【請求項4】
発注者端末における施設管理部において,
施設における鍵管理情報の設定を可能とするとともに,
さらに受注者端末または/および清掃作業員端末において,
施設における鍵管理情報を表示する鍵管理情報表示部を備える請求項1から3のいずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システム。
【請求項5】
発注者端末における施設管理部において,
施設における住所情報の設定を可能とするとともに,
さらに受注者端末または/および清掃作業員端末において,
施設における住所,または/およびこれの地図表示を行う施設住所表示部を備える請求項1から4のいずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システム。
【請求項6】
受注者端末において,
対応可能な作業項目の設定が可能な対応項目設定部を備える請求項1から5のいずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システム。
【請求項7】
受注者端末において,
対応可能な地域の設定が可能な対応地域設定部を備える請求項1から6のいずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システム。
【請求項8】
受注者端末において,
さらに補充する物品のための物品補充管理部を備える請求項1から7のいずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システム。
【請求項9】
送信される施設における写真または動画において,ゴミの撮影ないし撮像情報が含まれる請求項1から8のいずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システム。
【請求項10】
さらに,発注者端末と,受注者端末とを媒介する中間者端末を備え,
前記中間者端末が,
発注者の管理を行う発注者管理部と,
受注者の管理を行う受注者管理部と,
清掃作業の発注の媒介を行う清掃作業媒介部と,
清掃作業受注者からの報告の受信を媒介する報告受信媒介部と,
を備える請求項1から9のいずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システム。
【請求項11】
さらに,各端末において共通して使用可能なチャット機能部を備える請求項1から10のいずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システム。
【請求項12】
清掃作業の管理・運用を行うためのプログラムであって,
前記プログラムは,清掃作業発注者の発注者端末と,清掃作業を受注する受注者端末とに用いられ,
前記発注者端末において,
清掃作業の対象となる施設の管理を行う施設管理工程と,
清掃作業の発注を行う清掃作業発注工程と,
清掃作業受注者からの報告を受信する報告受信工程と,
が実行され,
前記受注者端末において,
清掃作業の発注を受信する清掃作業受信工程と,
受注した清掃作業案件を管理する清掃案件管理工程と,
清掃完了後の報告を行う報告送信工程と,
が実行され,
前記報告送信工程において,少なくとも清掃作業を行った施設における写真または動画の送信が含まれることを特徴とする清掃作業のための管理・運用プログラム。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,清掃効率化のための管理運用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ホテルや旅館などでは,宿泊者がチェックアウトした後に,清掃作業員が部屋の清掃作業を行うのが通常である。また,近年では,民泊やウィークリーマンションなどのように,ホテルや旅館等の宿泊を専門としない施設での宿泊形態も出てきており,宿泊施設の清掃は多様化しているのが現状である。
このような事情から,宿泊施設での清掃を管理・運用するための技術が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−146954
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には,ホテルの部屋毎に清掃作業の優先度が記載されている作業メッセージを管理するための制御方法ないしプログラムに関する技術が開示されている。
この先行技術は,ホテル内にシステムを構築し,LANなどを用いて,部屋毎の優先度を管理しながら清掃作業を行いうる点において有用である。
しかるに,かかる先行技術では,あくまでホテルや旅館などの一つの施設内において完結できるシステムであり,施設内LANの使用を前提としている。そのため,民泊やウィークリーマンションのように,通常の賃貸物件と宿泊物件が混在する施設においては,先行技術の適用は困難である。
なお,以下では,ホテルや旅館など主として宿泊を専門とする施設を「専門型宿泊施設」と略し,民泊やウィークリーマンションなどの宿泊と賃貸物件が混在する施設を「混在型宿泊施設」と略する。
【0005】
現在,混在型宿泊施設に見られるように,宿泊が多様化していることから,従来にはない,清掃作業の管理・運用が課題となってきた。
すなわち,一つの施設内のみではなく,物理的に離れている複数の施設ないし部屋での清掃作業を,横断的に管理・運用できる手法の構築が必要となってきたものである。
【0006】
また,清掃作業の多種多様化も課題となっている。すなわち,施設・部屋によって,清掃作業の内容が変わってくるという課題である。
例えば,専門型宿泊施設では,従来と同様,ベッドメイキングや清掃,部屋内設備の点検などの標準的な作業が必要となってくる。
これに対し混在型宿泊施設では,標準的な作業に加え,ベランダの点検や布団の交換,鍵の管理など,専門型宿泊施設にはなく,かつ,施設ごとに様々な作業が必要となる場合がある。
このように,施設ないし部屋毎に異なる作業を,清掃作業員が確実に行うことができる手法の構築が必要となってくる。
【0007】
これに加え,清掃作業員の確保も困難になってきているという事情がある。
すなわち,清掃作業のみならず,労働人口の減少化により,清掃作業員を確保すること自体が困難となってきている。そのため,外国人や高齢者などを含めた人材の確保が必要となってきている。かかる多種多様な人材であっても,容易に管理・運用できる手法の構築が必要となってくる。
【0008】
さらに,清掃業界における様々な事情が,管理・運用を困難としていると発明者らは感じていた。
【0009】
一つが,作業を行う事業者の事情である。
例えば,清掃作業は,清掃作業の委託を受ける法人ないし個人が担うものであるが,これとは別に,布団の交換は,別事業者が担うのが通常である。そのため,一つの部屋であっても,業者が異なったり,複数の事業者が必要となったりする場合があり,これにより,管理・運用が複雑となっているという現状がある。
【0010】
もう一つが,清掃作業担当者の質の確保の問題である。
すなわち,前述のとおり,労働人口の減少化により,これまでとは異なる様々な人材が清掃作業を担うようになってきており,これに伴い,清掃作業のトラブルも発生してきている。
例えば,清掃作業を完了したという報告がなされているにも関わらず,これがなされていなかったり,物品が紛失するなどである。かかる場合,専門型宿泊施設であれば,これを確認することは比較的容易であるが,混在型宿泊施設のように,施設として異なり,かつ,物理的にも離れている部屋を,常時,確認することは,事実上,困難である。このことから,質が低い,もしくはトラブルが生じる清掃作業担当者を,教育ないし除外していく仕組みが必要である。
加えて,清掃作業員について人材の流動性も高く,比較的,経験の浅い人材が採用されることもあり,このような場合でも可能な限り初期から,清掃作業員として一定の質の発揮が期待できる管理・運用の手法が必要となってくる。
【0011】
上記事情を背景として本発明では,多種多様な宿泊施設における清掃作業を管理・運用するための手法の開発を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
発明者らは,鋭意研究の結果,インターネット回線を通じ,スマートフォンなどの端末で管理・運用が可能な管理・運用システムに想到し,発明を完成させたものである。加えて発明者らは,清掃作業後の様子について画像等を用いて報告させることにより,清掃作業員の質の向上や品質管理などに寄与しうる管理・運用システムに想到し,発明を完成させたものである。
【0013】
本発明は,以下の構成からなる。
本発明の第一の構成は,
清掃作業の管理・運用を行うためのシステムであって,
前記システムは,清掃作業発注者の発注者端末と,清掃作業を受注する受注者端末とからなり,
前記発注者端末は,
清掃作業の対象となる施設の管理を行う施設管理部と,
清掃作業の発注を行う清掃作業発注部と,
清掃作業受注者からの報告を受信する報告受信部と,
からなり,
前記受注者端末は,
清掃作業の発注を受信する清掃作業受信部と,
受注した清掃作業案件を管理する清掃案件管理部と,
清掃完了後の報告を行う報告送信部と,
からなり,
前記報告送信部において,少なくとも清掃作業を行った施設における写真または動画の送信が含まれることを特徴とする清掃作業のための管理・運用システムである。
【0014】
本発明の第二の構成は,前記受注者端末が,受注事業者端末と清掃作業員端末とで構成されており,
前記受注事業者端末が,
清掃作業の発注を受信する清掃作業受信部と,
受注した清掃作業案件を管理する清掃案件管理部と,
作業員からの清掃状況の報告を受信する作業員報告受信部と,
清掃完了後の報告を行う報告送信部と,
清掃作業員の管理を行う清掃作業員管理部と,
清掃作業員への清掃作業指示を行う清掃作業指示部と,
とからなり,
前記清掃作業員端末が,
受注事業者端末からの指示を受信する指示受信部と,
指示を受けた清掃作業案件を管理するための指示案件管理部と,
清掃作業を完了した後,報告を送信する作業員報告送信部と,
からなる第一の構成に記載の清掃作業のための管理・運用システムである。
【0015】
本発明の第三の構成は,発注者端末における施設管理部において,
施設における清掃項目の設定を可能とするとともに,
さらに受注者端末または/および清掃作業員端末において,
施設における清掃項目を表示する清掃項目表示部を備える第一又は第二の構成に記載の清掃作業のための管理・運用システムである。
本発明の第四の構成は,発注者端末における施設管理部において,
施設における鍵管理情報の設定を可能とするとともに,
さらに受注者端末または/および清掃作業員端末において,
施設における鍵管理情報を表示する鍵管理情報表示部を備える請求項1から3のいずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システムである。
本発明の第五の構成は,発注者端末における施設管理部において,
施設における住所情報の設定を可能とするとともに,
さらに受注者端末または/および清掃作業員端末において,
施設における住所,または/およびこれの地図表示を行う施設住所表示部を備える第一から第四の構成いずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システムである。
【0016】
本発明の第六の構成は,受注者端末において,
対応可能な作業項目の設定が可能な対応項目設定部を備える第一から第五の構成いずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システムである。
本発明の第七の構成は,受注者端末において,
対応可能な地域の設定が可能な対応地域設定部を備える第一から第六の構成いずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システムである。
本発明の第八の構成は,受注者端末において,
さらに補充する物品のための物品補充管理部を備える第一から第七の構成のいずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システムである。
本発明の第九の構成は,送信される施設における写真または動画において,ゴミの撮影ないし撮像情報が含まれる第一から第八の構成のいずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システムである。
【0017】
本発明の第十の構成は,さらに,発注者端末と,受注者端末とを媒介する中間者端末を備え,
前記中間者端末が,
発注者の管理を行う発注者管理部と,
受注者の管理を行う受注者管理部と,
清掃作業の発注の媒介を行う清掃作業媒介部と,
清掃作業受注者からの報告の受信を媒介する報告受信媒介部と,
を備える第一から第九の構成のいずれかに記載の清掃作業のための管理・運用システムである。
【0018】
本発明の第十一の構成は,清掃作業の管理・運用を行うためのプログラムであって,
前記プログラムは,清掃作業発注者の発注者端末と,清掃作業を受注する受注者端末とに用いられ,
前記発注者端末において,
清掃作業の対象となる施設の管理を行う施設管理工程と,
清掃作業の発注を行う清掃作業発注工程と,
清掃作業受注者からの報告を受信する報告受信工程と,
が実行され,
前記受注者端末において,
清掃作業の発注を受信する清掃作業受信工程と,
受注した清掃作業案件を管理する清掃案件管理工程と,
清掃完了後の報告を行う報告送信工程と,
が実行され,
前記報告送信工程において,少なくとも清掃作業を行った施設における写真または動画の送信が含まれることを特徴とする清掃作業のための管理・運用プログラムである。
【発明の効果】
【0019】
本発明により,多種多様な宿泊施設における清掃作業を管理・運用するための手法の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明のシステムを使用する各事業者の典型例を示した図。
図2】本発明のシステムを使用する各事業者の別の例を示した図。
図3】本発明のシステムを使用する各事業者の別の例を示した図。
図4】本発明のシステムを使用する各事業者の別の例を示した図。
図5】本発明のシステムを使用する各事業者の別の例を示した図。
図6】本発明のシステムを使用する各事業者の別の例を示した図。
図7】本発明のシステム構成例を示した図。
図8】本発明のシステム構成の別態様を示した図。
図9】本発明のシステム構成の別態様を示した図。
図10】本発明の管理・運用システム(マンスリー清掃管理システム)のログイン画面。
図11】発注者端末における画面(物件管理画面)。
図12】発注者端末における物件に関する基本情報画面。
図13】発注者端末における物件に関する基本情報画面(鍵関連情報画面)。
図14】発注者端末における物件に関する基本情報画面(家電・家具情報画面)。
図15】発注者端末における物件に関する基本情報画面(備品情報画面)。
図16】発注者端末における物件に関する基本情報画面(補充品情報画面)。
図17】受注者端末における画面(受注管理画面)。
図18】受注者端末における受注案件に関する基本情報画面。
図19】受注者端末における受注案件に関する基本情報画面(鍵関連情報画面)。
図20】受注者端末における受注案件に関する基本情報画面(家電・家具情報画面)。
図21】受注者端末における受注案件に関する基本情報画面(備品・補充品情報画面,報告書状況)。
図22】清掃作業員端末における予定表画面(時系列表示)。
図23】清掃作業員端末における予定表画面(時系列表示,スマートフォン画面)。
図24】清掃作業員端末における画面(報告書提出画面)。
図25】清掃作業員端末における画面(家電・家具項目チェック画面)。
図26】清掃作業員端末における画面(備品項目チェック,補充数選択)。
図27】清掃作業員端末における画面(ファイル選択画面)。
図28】清掃作業員端末における画面(ファイル選択画面)。
図29】清掃作業員端末における画面(ファイル選択画面,スマートフォン画面)。
図30】清掃作業員端末における画面(文字入力画面)。
図31】受注者端末における月間補充表の画面。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<<I.発明の概要>>
本発明の清掃作業のための管理・運用システムは,清掃作業の管理・運用を行うためのシステムであって,前記システムは,清掃作業発注者の発注者端末と,清掃作業を受注する受注者端末とからなり,前記発注者端末は,清掃作業の対象となる施設の管理を行う施設管理部と,清掃作業の発注を行う清掃作業発注部と,清掃作業受注者からの報告を受信する報告受信部とからなり,前記受注者端末は,清掃作業の発注を受信する清掃作業受信部と,受注した清掃作業案件を管理する清掃案件管理部と清掃完了後の報告を行う報告送信部とからなり,前記報告送信部において,少なくとも清掃作業を行った施設における写真または動画の送信が含まれることを特徴とする。
これにより,清掃作業発注者と,清掃作業受注者の効率的なやり取りと運用が可能となる効果を有する。加えて,清掃作業員による清掃後の室内の様子が,画像ないし動画で報告され,清掃作業発注者が確認することが可能となり,評価がフィードバックされることにより,清掃の質の担保や向上を図ることができる効果を有する。さらに本発明のシステムにおいてインターネット回線を用いるなどによって,物理的に離れている複数の施設での清掃作業のやり取りや管理,清掃作業受注者の選択を行うことができ,効率的な運用が可能となる効果を有する。
【0022】
本発明のシステムは,基本的には,パソコン,スマートフォン,タブレット端末など,通常用いられる端末から構成され,これら端末上で専用のウェブプログラムないしアプリケーションプログラムを操作することにより,使用されるものである。
なお,前記端末は,汎用端末を用いることが好ましいが,当然のことながらこれに限定されるものではなく,当該システムのための専用端末として構成することもできる。
【0023】
本発明において「清掃作業」とは,ホテルや旅館,民泊施設,ウィークリーマンション等の宿泊施設において清掃員が行うべき必要な作業として定義される。この意味において,清掃作業は,清掃のみに限定されず,他の作業も含む概念として定義され,「処置作業」とも換言できるものである。
このような作業として,例えば,純粋清掃作業(掃除を行う作業),シーツ交換作業,布団交換作業,物品動作確認作業,物品状態確認作業,故障物品交換作業,物品洗浄作業,備品補充作業,ゴミ廃棄作業,鍵回収作業,写真撮影作業,動画撮影作業などが挙げられる。また,オプション的な作業として,洗濯作業,室内装飾作業,室内アロマ処置作業(アロマによるにおい付け作業)などが挙げられる。
これらの作業は,基本的には,宿泊が終了した後に行われる作業(宿泊後処置作業)であるが,宿泊中に必要に応じ行われる場合もある(宿泊中処置作業)。
【0024】
本発明において清掃作業発注者は,清掃作業を発注する人または法人として定義され,通常,宿泊施設(もしくは,対象となる部屋)の管理を行う不動産管理業者である。このような不動産管理業者としては,例えば,不動産の所有者,賃貸人(転貸を受けている者を含む),ないしこれらの者から管理委託を受けている者などであり,不動産の実質的な管理権限を有している主体である。
清掃作業発注者が用いる発注者端末は,通常用いられる端末を用いればよく,例えば,パソコン,スマートフォン,タブレットなどが挙げられる。
【0025】
本発明において清掃作業受注者は,清掃作業を受注する人または法人として定義され,通常,清掃の委託を受ける事業者,布団等の販売・交換を行う事業者などである。なお,後述する清掃作業員については,実際に清掃作業を行う人として定義されるが,清掃作業受注者が清掃作業員と同一となる場合もある(例えば,図2の清掃作業員c1,図3の清掃作業員dなど)。
清掃作業受注者が用いる受注者端末は,発注者端末と同様,通常用いられる端末を用いればよい。
【0026】
本発明において施設管理部は,清掃作業の対象となる施設の管理を行う。施設管理部は,施設の管理のために有用な情報である限り特に限定する必要はなく,種々の施設に関する情報の登録・編集・削除・表示を行うことができる。このような施設有用情報として,例えば,施設名称,施設住所,施設部屋番号,施設部屋担当者名,鍵情報,物品(家電)情報,家具情報,備品(補充品)情報,清掃項目情報,写真情報,動画情報などが挙げられる。
【0027】
発注者端末における施設管理部において,施設における清掃項目の設定を可能とすることが好ましい。
これにより,後述する受注者端末(清掃作業員端末)において,施設における清掃項目を表示すること(清掃項目表示部)が可能となり,清掃作業員が,必要な事項を端末上で確認しながら,清掃作業を完了することができる。そのため,物理的に異なる複数の施設においても清掃作業を行うことが容易となり清掃作業の質向上につながるとともに,経験の浅い清掃作業員でも確実な清掃作業を行うことができる効果を有する。
【0028】
また,施設項目の設定に替えて/もしくはこれに加えて,清掃マニュアル動画(動画情報)の設定を可能とすることが好ましい。これにより,具体的な清掃作業を動画として確認することが可能となり,清掃作業の理解を深め品質向上につながるとともに,言語の理解が十分でない外国人などに対しても対応がより容易となるという効果を有する。
かかる場合,例えば,多くの施設に共通する作業処置の動画については中間者や受注事業者が作製を行い,基本マニュアル的な動画として設定を行い,施設固有の作業処置の動画については発注者(もしくは発注者の委託を受けた者)が設定を行うなどである。撮像された動画は,システムサーバー上にアップロードして,各端末から閲覧可能な状態としたり,適宜,端末にダウンロードできるようにすればよい。
【0029】
発注者端末における施設管理部において,施設における鍵管理情報の設定を可能とすることが好ましい。
これにより,後述する受注者端末(清掃作業員端末)において,施設における鍵管理情報を表示すること(鍵管理情報表示部)が可能となり,清掃作業員が,必要に応じ,宿泊者が使用した鍵の回収を行うことができるとともに,鍵の回収忘れを防止することができ,本発明の有用性を向上させる効果を有する。
【0030】
発注者端末における施設管理部において,施設における住所情報の設定を可能とすることが好ましい。
これにより,後述する受注者端末(清掃作業員端末)において,施設における住所の表示や地図表示を行うこと(施設住所表示部)が可能となり,清掃作業員が,迷うことなく,目的とする施設・部屋に到着できるという効果を有する。
特に,混在型宿泊施設では有用である。すなわち,専用宿泊施設は,通常,一見して宿泊施設であることが分かるとともに,建屋内で作業が完了するため,目的とする部屋までの到達に迷うことはない。
一方,混在型宿泊施設では,一見すると通常の賃貸マンションであることが多く,また,見ただけではどの部屋が民泊の部屋であるかは不明である。加えて,混在型宿泊施設は,様々な場所に点在していることから,場所の把握が,専用宿泊施設と比較すると困難である。このことから,住所表示と地図表示を備えることにより,清掃作業員は,迷うことなく,対象となる清掃場所へ到着することができるものである。
なお,地図表示においては,端末上で地図を表示しうる限り特に限定する必要はなく,種々の手法を採用することができる。地図表示の手法として,例えば,端末で用いられる専用アプリ内において表示機能を持たせてもよいし,地図アプリへのリンクを表示することで行ってもよい。
【0031】
本発明において清掃作業発注部では,清掃作業の発注を行う。清掃作業発注部では,清掃作業の発注が可能な限り特に限定する必要はなく,種々の構成ないし態様とすることができる。
典型的には,清掃作業の対象となる施設情報,日時,作業内容,付加的情報,これら必要情報を,インターネット回線等を通じて,受注者端末に送信することにより,行うことができる。
【0032】
本発明において報告受信部は,清掃作業受注者からの報告を受信する。報告受信部は,清掃作業受注者からの報告を受信する限り特に限定する必要はなく,種々の構成ないし態様とすることができる。
典型的には,清掃作業受注者からインターネット回線を通じて送信される電磁的情報を受信することにより,行うことができる。
【0033】
本発明において清掃作業受信部は,清掃作業の発注を受信する。清掃作業受信部は,清掃作業の受信が可能な限り特に限定する必要はなく,種々の構成ないし態様とすることができる。また,清掃作業案件を請け負うことの合意をもって,清掃作業受信部とすることもできる。
典型的には,清掃作業発注者からインターネット回線を通じて送信される清掃作業の必要情報を受信することにより,行うことができる。
【0034】
本発明において清掃案件管理部は,受注した清掃作業案件を管理する。清掃案件管理部は,清掃案件の管理が可能である限り特に限定する必要はなく,種々の構成ないし態様とすることができる。
典型的には,受注した清掃案件の施設名称や日時,清掃作業担当者などが情報として記録されるとともに,これ一覧もしくは詳細を確認しうる態様として構成すればよい。
【0035】
本発明において報告送信部は,清掃完了後の報告を行う。加えて,報告送信部において,少なくとも清掃作業を行った施設における写真または動画の送信が含まれるものである。報告送信部は,かかる写真等の送信を伴った清掃完了後の報告が可能である限り特に限定する必要はなく,種々の構成ないし態様とすることができる。
典型的には,清掃作業員からインターネット回線を通じて送信される電磁的な報告書を送信することにより,報告送信を行うことができる。この場合,清掃作業員の端末として,スマートフォン端末やタブレット端末などを用いて,清掃完了後の写真や清掃作業中の動画を撮影したりするなどし,これをファイルとして送信することにより行えばよい。合わせて,文字情報やチェック情報を合わせて,送信することにより行えばよい。
施設において撮影ないし撮像する場合,これらの対象については,特に限定する必要はなく,清掃作業の完了に必要と考えられる種々のものを対象とすることができる。このような対象として,例えば,物品,家具,備品(補充品)などが挙げられる。
撮影ないし撮像の対象として,ゴミの撮影情報を含むことが好ましい。これにより,ゴミを事後的に解析することで,宿泊者の嗜好や行動様式の解析が可能となり,商品購入の機会向上や宿泊リピートにつながることが期待できる効果を有する。
【0036】
受注者端末において,対応可能な清掃作業項目の設定が可能な清掃項目設定部を備えることが好ましい。
これにより,発注される清掃作業と受注業者(清掃業者)とのマッチングが可能となることで,最適な受注者の選択や清掃作業の漏れ防止を図ることができ,本発明の性能を向上させる効果を有する。
【0037】
受注者端末において,対応可能な地域の設定が可能な対応地域設定部を備えることが好ましい。
これにより,発注される清掃作業の施設と受注業者(清掃作業者)とのマッチングが可能となることで,最適な受注者の選択や対応可能場所の把握(対応ができない場所の把握)を行うことができ,本発明の性能を向上させる効果を有する。
特に,民泊施設等は,様々な場所に点在していることから,受注者が,どの範囲までカバーしているかを認識でき,必要に応じ,清掃事業者のさらなる選択や清掃事業者のすみわけを効率的に行うことが有用である。
【0038】
受注者端末において,補充する物品のための物品補充管理部を備えることが好ましい。
これにより,補充すべき物品を,容易に確認することで,補充物品の漏れを防止することが可能となり,本発明の性能を向上させる効果を有する。
【0039】
本発明において,受注者端末が,受注事業者端末と清掃作業員端末とで構成されており,
前記受注事業者端末が,清掃作業の発注を受信する清掃作業受信部と,受注した清掃作業案件を管理する清掃案件管理部と,作業員からの清掃状況の報告を受信する作業員報告受信部と,清掃完了後の報告を行う報告送信部と,清掃作業員の管理を行う清掃作業員管理部と,清掃作業員への清掃作業指示を行う清掃作業指示部とからなり,前記清掃作業員端末が,受注事業者端末からの指示を受信する指示受信部と,指示を受けた清掃作業案件を管理するための指示案件管理部と,清掃作業を完了した後,報告を送信する作業員報告送信部とからなる構成とすることができる。
すなわち,清掃作業受注者において,清掃作業の受注・管理を行う者(受注事業者)と,清掃作業の実務を行う清掃作業員とを分けることにより,清掃事業者の実態に即した態様とするものである。
【0040】
かかる場合,前記した清掃作業受信,清掃案件管理,報告送信は,受注事業者における受注事業者端末が担うものである。また,これに付随するものとして受注事業者端末は,作業を行う清掃作業員の管理(清掃作業員管理部),清掃作業員への清掃作業の指示(清掃作業指示部),清掃作業員からの報告の受信(作業員報告受信部)を担うものである。
一方,清掃作業員における清掃作業員端末は,受注事業者からの清掃作業の指示の受信(指示受信部),指示された案件の管理(指示案件管理部),清掃作業完了後の受注事業者への報告(作業員報告送信部)を担うものである。また,清掃作業員端末においては,写真ないし動画による報告が必要となることから,撮影機能部を備えるものである。加えて,清掃作業完了後,遅滞なく報告を行うこと必要であり,好ましくは,通信機能部を備えるものである。
【0041】
本発明において,発注者端末と,受注者端末とを媒介する中間者端末を備え,中間者端末が,発注者の管理を行う発注者管理部と,受注者の管理を行う受注者管理部と,清掃作業の発注の媒介を行う清掃作業媒介部と,清掃作業受注者からの報告の受信を媒介する報告受信媒介部とを備える構成とすることができる。
すなわち,清掃作業発注者と,清掃作業受注者の間を媒介する中間業者を介在させ,清掃作業事業全体の円滑化を図るものである。また,かかる中間業者により,全体のシステム管理としての役割を担うことも可能となる。
このように中間業者は,事業全体の円滑化やシステム管理などを担うものであり,これらの機能をまとめて1つの中間業者が担ってもよいし,これらの機能を分けて2つ以上の中間業者が介在してもよい。
【0042】
中間業者が介在する場合,中間業者による中間者端末により,発注者の管理(発注者管理部),受注者の管理(受注者管理部),清掃作業の発注の媒介・取次(清掃作業媒介部),清掃作業受注者から清掃作業発注者への報告の送信を媒介・取次(報告受信媒介部)を基本的な機能として担うものである。
【0043】
本発明におけるシステムにおいて,各端末にチャット機能または/および電話番号情報を備えることが好ましい。これにより,緊急時におけるチャットないし電話でのコミュニケーションが可能となり,清掃作業自体のトラブル対応等が容易となる効果を有する。
特に,清掃作業員においては,例えば,清掃作業の際に,所定の場所に鍵がなかったり,物品が破損したりするなど,即時の対応が必要となる場合がある。かかる場合には,清掃作業員と,現場の決定権を持つ不動産管理会社との直接的なコミュニケーションが必要となるが,清掃会社が情報を共有することも重要である。このような場合に,システム全体を通じて,コミュニケーションをとることで,情報の共有化と迅速な意思決定ならびに対応が可能となるものである。
【0044】
本発明の清掃作業のための管理・運用システムは,これを実行するためのプログラムないし方法としても構成されるものである。
すなわち,一の態様として,本発明の清掃作業のための管理・運用プログラムは,清掃作業の管理・運用を行うためのプログラムであって,前記プログラムは,清掃作業発注者の発注者端末と,清掃作業を受注する受注者端末とに用いられ,前記発注者端末において,清掃作業の対象となる施設の管理を行う施設管理工程と,清掃作業の発注を行う清掃作業発注工程と,清掃作業受注者からの報告を受信する報告受信工程とが実行され,前記受注者端末において,清掃作業の発注を受信する清掃作業受信工程と,受注した清掃作業案件を管理する清掃案件管理工程と清掃完了後の報告を行う報告送信工程とが実行され,前記報告送信工程において,少なくとも清掃作業を行った施設における写真または動画の送信が含まれることを特徴とする。
【0045】
本発明の清掃作業のための管理・運用プログラムは,好ましい態様として,前記システムが有する各機能部を達成するための工程ないし手段を備える一つのウェブプログラムとして構成することができる。
すなわち,サーバーにおいて,本発明の清掃作業のための管理・運用プログラムが,ウェブプログラムとして各機能が備えられるとともに,各種情報が蓄積される構成となっている。これに受注者,中間者,受注事業者,清掃作業員,これら主体毎に,インターネット回線を通じてアクセスを行い,IDにより機能がコントロールされることにより,管理・運用プログラムとしての使用・運用が可能となるものである。
なお,本発明の清掃作業のための管理・運用プログラムの趣旨に沿う限り,上記構成に限定されるものではなく,他の構成とすることが可能である。また,本発明の清掃作業のための管理・運用プログラムを,適宜,機能的に分離された2つ以上のプログラムとして構成することもできる。このような構成として,例えば,受注者,中間者,受注業者が使用するウェブプログラムと,清掃作業員が使用する端末専用アプリケーションプログラムに分けるなどである。
【0046】
<<II.実施形態>>
本発明の清掃作業のための管理・運用システムについて図面を例にとり説明を行う。
【0047】
図1は,本発明のシステムを使用する各事業者の典型例を示した図である。
不動産管理会社(発注者)は,宿泊対象となる施設や物件を実質的に管理している。この不動産管理会社が,清掃作業を発注する主体であり,発注者端末を使用する。
清掃会社は,通常,宿泊施設の清掃作業の委託を受ける法人である。この清掃会社が,受注者となって受注者端末(受注事業者端末)を使用する。また,清掃会社は,一つの場合もあれば,図1のように,複数の場合もある。すなわち,清掃会社が対応できる地域,作業種別,物件特性など種々の観点に応じて,不動産管理会社は,委託する清掃会社を分けるなどすることができる。
清掃作業員は,清掃会社に所属する人(清掃会社から委託を受ける個人を含む)であり,清掃作業の実務を行うものである。清掃作業員は,清掃作業員端末を使用する。
【0048】
図2は,本発明のシステムを使用する各事業者の別の例を示した図である。
図2においては,不動産管理会社と直接やりとりする受注者として,清掃会社Aと清掃作業員c1が存在する構成である。
【0049】
図3は,本発明のシステムを使用する各事業者の別の例を示した図である。
図3においては,不動産管理会社が,清掃作業の実務を行う複数の清掃作業員d1からd5とつながっており,それぞれやり取りを行う構成である。
【0050】
図4は,本発明のシステムを使用する各事業者の別の例を示した図である。
図4においては,不動産管理会社と直接やりとりする受注者として,清掃会社Aと布団会社D1が存在する構成である。布団会社D1は,清掃は行わず,布団の交換のみを行う事業者であり,清掃作業員D2が布団交換の実務を行うものとして,作業員端末を使用するものである。
【0051】
図5は,本発明のシステムを使用する各事業者の別の例を示した図であり,委託管理会社(中間者)が介在する構成である。
委託管理会社(中間者)は,複数の不動産管理会社から委託を受け,清掃作業の発注の媒介を行うものである。加えて,委託管理会社は,複数の清掃会社と提携しており,地域特性や清掃作業対応項目等に応じて,受注した清掃作業を清掃会社毎に振り分けるものである。本発明においては,清掃作業案件と清掃事業者における地域特性と清掃作業対応項目のマッチングを行うマッチング機能部を備えることにより,自動的な振り分けを行うことができるものである。また,委託管理会社は,本発明のシステム管理を行う主体として機能することがあり(システム管理業者),端末に用いられるウェブプログラムやアプリ,サーバーなどのメインテナンスを行う。
【0052】
図6は,本発明のシステムを使用する各事業者の別の例を示した図であり,委託管理会社(中間者)が二つ存在する構成である。
委託管理会社Pは,図5と同様に,清掃事業の提携・媒介を主として行う法人である。委託管理会社Qは,本発明のシステムそのものの保守・管理を行う法人(システム管理業者)であり,主として委託管理会社Pとやり取りを行う。
【0053】
図7は,本発明のシステム構成例を示した図である。
発注者端末は,施設管理部,清掃作業発注部,報告受信部を備える。受注事業者端末は,清掃案件管理部,清掃作業受信部,報告送信部,清掃作業管理部,清掃作業指示部,作業員報告受信部を備える。清掃作業員端末は,指示案件管理部,指示案件受信部,作業員報告送信部を備える。また,各端末により作成・登録等される情報については,適宜,サーバー(不図示)に記録・蓄積され,適宜,各種端末から参照される。
発注者端末の清掃作業発注部から清掃作業の発注が行われ,受注事業者端末の清掃作業受信部で受信される。これを受け,受注事業者端末の清掃作業指示部から,清掃作業の実務指示が行われ,清掃作業員端末の指示案件受信部で受信される。清掃作業員は,実際の清掃実務を行い,これの完了をもって所定の内容の報告を作業員報告送信部から送信する。この報告が,受注事業者端末の作業員報告受信部により受信され,適宜,チェックを行ったうえで,報告送信部から送信され,発注者端末の報告受信部により受信される。
【0054】
図8は,本発明のシステム構成の別態様を示した図であり,中間者(中間者端末)が介在する場合の例である。
中間者は,発注者からの清掃作業発注と,受注者(受注事業者)からの報告,それぞれの媒介を行うものである。
【0055】
図9は,本発明のシステム構成の別態様を示した図である。
清掃作業の発注から報告までの流れは,図5の例と同様である。ここでは,発注者端末の施設管理部において,住所情報,清掃項目,鍵情報の設定が行われる。これらの情報はそれぞれ対応する表示部として,受注事業者端末,清掃作業員端末上で表示される。
特に,清掃作業員は,端末上の地図情報を参照しながら目的の宿泊施設に向かうことができる。また,清掃作業員は,宿泊施設到着後においても,清掃項目を確認しながら,確実に清掃作業を行うことができる。さらに,鍵情報を参照しながら,鍵の回収を行うことができる。
また,受注事業者端末においては,物品補充管理部が備えられており,受注している清掃案件において,どの程度,補充物品が生じているかを把握することができる。また,かかる物品補充管理部の一部ないし全部が,清掃作業員端末の物品補充表示部で表示され,清掃作業の際に物品補充を行う。
【0056】
<<III.試作例>>
本発明の清掃作業のための管理・運用システムについて,試作例の図を参照しながら説明を行う。
【0057】
図10は,本発明の管理・運用システム(マンスリー清掃管理システム,MCS)のログイン画面である。
この試作例は,ウェブサービス型のプログラムとして構成されている。この試作例に,発注者(不動産管理会社),受注者(清掃事業受注者),清掃作業員が,それぞれの端末のウェブブラウザないしアプリを通じてアクセスできるようになっている。
アクセスすると,図10のようなログイン画面が表示され,IDとパスワードを入力することにより,システムの利用が可能となる。なお,IDとパスワードに紐づけされる形で,各機能へのアクセスコントロールがなされている。
【0058】
図11は,発注者端末における画面である。
すなわち,発注者(不動産管理会社X)の物件管理画面であり,各宿泊施設に関する情報が表示されている。
ここでは,宿泊施設として宿泊施設A,宿泊施設B,宿泊施設C,これらの名称と,それぞれの住所,地図へのリンクが,「棟情報」として表示されている。また,これらそれぞれの施設において宿泊に該当する部屋番号と,これらの部屋担当者(不動産管理会社Xにおける担当従事者)が表示されている。
これらの情報については,「+棟新規作成」から新たな宿泊施設を追加することができ,「部屋操作」欄の「詳細」で具体的な情報の確認,「編集」で詳細情報の編集,「削除」で該当する部屋番号の項目の削除を行うことができる。
また,図中左における「予定表」では,発注した清掃作業がカレンダー状もしくは時系列的なイベントとして表示される。加えて,「発注管理」では,発注を行った清掃作業案件の概要が,時系列的に列挙されており,確認を行うことが容易となっている。さらに,「ユーザー管理」では,各物件担当者の名前,電話番号,メールアドレス,住所等の基本情報が記載されている。
なお,図中左における「通知」は,後述する受注者からの報告書提出のイベントや,チャットの更新などが通知される。
【0059】
図12から図16は,図11における「部屋操作」欄の「詳細」を選択した際の画面である。これら詳細として表示される画面は,発注者により,適宜,編集が可能な情報として表示されるものである。
【0060】
図12では,基本情報として,登録した際の日時,宿泊施設名(建屋名),住所,地図リンク,部屋番号,担当者が表示されている。また,必要に応じ,付加的情報を「メモ」として追記することができる。かかる情報のうち,住所,地図リンクについては,住所情報として,受注者端末や清掃作業員端末において,同様の表示がなされるものである(図18)。
【0061】
図13では,部屋への入退出や,回収のための鍵に関する情報が表示されている。かかる情報は,鍵管理情報として設定しうるものであり,受注者端末や清掃作業員端末において,同様の表示がなされるものである(図19)。
【0062】
図14では,設備・備品における情報が表示されており,このうち家電,家具に関する情報が表示されている。かかる表示は,清掃項目として設定できるものであり,受注者端末や清掃作業員端末において,同様の表示がなされるものである(図20図24)。
【0063】
図15ならびに図16は,図14と同様,設備・備品における情報表示であり,図15では備品に関する情報が,図16では補充品に関する情報が表示されている。
これらの情報についても,清掃項目(物品補充)として設定できるものであり,受注者端末や清掃作業員端末において,同様の表示がなされるものである(図21図25)。
【0064】
図17は,受注者端末における画面である。
すなわち,受注者(清掃事業会社Y)の受注管理画面であり,清掃案件として受注している日時情報(作業開始予定日時,作業終了予定日時),物件情報,作業員名,状態などが表示されている。
また,受注した清掃案件に対し,作業員が割り当てられていない場合は,上部のように注意情報(作業員未割当の受注が1件あります)が表示される。
図中左における「予定表」は,受注した清掃案件がカレンダー状もしくは時系列的なイベントとして表示される。また,「受注管理」では受注した清掃作業案件の概要が,時系列的に列挙されており,確認を行うことが容易となっている。加えて,「ユーザー管理」では,清掃作業員の名前,電話番号,メールアドレス,住所等の基本情報が記載されている。さらに,月間補充表では,各物件ごとに補充すべき物品の数が,一覧として確認できる(後述する図29)。
なお,図中左における「通知」は,清掃作業員からの報告書提出のイベントや,チャットの更新などが通知される。
【0065】
図18から図21は,受注案件に関する情報詳細である。
図18では,受注案件に関する受注日時や物件情報,受注種別(清掃),担当作業員名などが表示され確認できるものである。図19では,受注案件に関する鍵情報が確認できるものである。図20では,確認項目(清掃作業項目)のうち,家電,家具に関する情報が確認できるものである。図21では,確認項目(清掃作業項目)のうち,備品,補充品に関する情報,ならびに報告書提出の有無が確認できるものである。
【0066】
図22ないし図23は,清掃作業員端末における画面である。
すなわち,清掃作業員の予定表の画面であり,作業を行う清掃作業案件の概要が,時系列的に表示されており,図22はこれまでと同様,パソコンのウェブブラウザ上で表示した画面,図23は,スマートフォン上で表示した画面である。
図22中左における「受注管理」では,作業を行う清掃作業案件の概要が項目として時系列的に列挙されており,確認を行うことが容易となっている。また,「通知」は,報告書に関するイベントや,チャットの更新などが通知される。
【0067】
図24から図29は,清掃作業員の報告書提出の画面である。
【0068】
図24では,受注事業者端末に表示される図18と同様の作業案件に関する基本情報が表示されている。なお,本画面を下にスクロールすると,図19と同様の鍵に関する画面が表示される(不図示)。かかる鍵情報を確認することにより,宿泊者が使用した後の鍵の回収などを行うこともできる。
【0069】
図25から図29は,具体的な報告書作成の画面である。
すなわち,報告書作成として,各チェックボックスのチェック(図25図26),補充数の選択(図26),ファイルのアップロード(図27図28図29)により,基本的な報告書作成作業は完了する。また,文字情報については,ファイルのアップロードとともに付与することができるし,必要に応じて付加することが可能な構成となっている(図30)。
受注事業者端末は,通信機能を備えた情報端末(スマートフォン)として構成されており,これにより対象物の撮影や撮像を行い,写真や動画を選択することでアップロードできる構成となっている。また,各清掃項目はチェックボックスのチェックのみで足り,補充数についても数字の選択のみで足りることから,報告書作成操作そのものは,比較的容易に完了できる構成となっている。
なお,報告書提出により,各施設における補充物品の数が更新・整理され,清掃事業者端末に概要として表示される(図31)。



図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31