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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-93350(P2021-93350A)
(43)【公開日】2021年6月17日
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20210521BHJP
   H01R 13/11 20060101ALI20210521BHJP
【FI】
   H01R13/52 Z
   H01R13/11 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2020-112187(P2020-112187)
(22)【出願日】2020年6月29日
(31)【優先権主張番号】特願2019-221622(P2019-221622)
(32)【優先日】2019年12月6日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】390012977
【氏名又は名称】イリソ電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陸 一也
(72)【発明者】
【氏名】坂本 徹馬
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 仁
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE02
5E087EE11
5E087FF06
5E087GG06
5E087LL02
5E087MM04
5E087RR12
5E087RR25
(57)【要約】
【課題】雄端子挿入口側とは反対側の組付開口部を封止材で封止しても、雄端子との良好な接続を実現することができるコネクタを得る。
【解決手段】端子30は、端子収容室24における組付開口部28側の通路断面積を狭めるように形成されて接触片部32側への液体の流入を阻止する流入阻止部40を備える。流入阻止部40は、収容壁部25の下面25Aに密着し、ハウジング20の組付開口部28に対向するように配置された本体部42と、本体部42に対して接触片部32側に配置されて組付開口部28側から見て密着部44から収容壁部25の下面25Aに対して離れる方向に延出された延長片部46と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に端子収容室が形成され、前記端子収容室に通じかつ接続対象物である雄端子が挿入される雄端子挿入口と、前記端子収容室に通じかつ前記雄端子挿入口側とは反対側に形成された端子組付用の組付開口部と、を備えるハウジングと、
前記端子収容室において前記雄端子挿入口側に収容されて前記雄端子挿入口から挿入される前記雄端子と接触することで弾性変形する接触片部と、前記端子収容室における前記組付開口部側の通路断面積を狭めるように形成されて前記接触片部側への液体の流入を阻止する流入阻止部と、を備える端子と、
を有するコネクタ。
【請求項2】
前記端子は、前記流入阻止部の端子幅方向の両端部に対して端子幅方向に隙間を介して隣接配置される構成部を備えず、前記流入阻止部の端子幅方向の両端部は、前記端子収容室の内面に対して端子幅方向に直接対向している、請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
前記端子における前記組付開口部側から見た形状には、端子幅方向の端部側から端子幅方向と交差する方向に曲げ形成された曲げ部が含まれていない、請求項1又は請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記流入阻止部は、端子幅方向に沿って延在された部位とされて端子幅方向外側を向く板厚面を有し、前記板厚面が前記端子収容室の内面に対して端子幅方向に直接対向している、請求項2を引用する請求項3記載のコネクタ。
【請求項5】
前記端子において前記端子収容室に収容される被収容部は、前記端子収容室における互いに対向する一対の内面にそれぞれ対面する壁部と、それらの壁部の一方に接続された前記流入阻止部と、それらの壁部同士を繋ぐ部位と、を備えると共に、前記一対の内面に向けて押圧付勢するように曲げ形成されている、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記端子は、
前記流入阻止部における前記端子収容室の内面側の一端から曲げられて前記端子収容室の内面に沿って前記雄端子挿入口側へ向けて延在された第一壁部と、
前記第一壁部における前記雄端子挿入口側の端部から端子側面視で略U字状に折り返された部位とされて前記端子における前記雄端子挿入口側の端部を構成する第一繋ぎ部と、
前記第一繋ぎ部における前記第一壁部側とは反対側の端部から前記流入阻止部側へ向けて延在された第二壁部と、
前記第二壁部における前記流入阻止部側の端部から端子側面視で略U字状に折り返された部位とされた第二繋ぎ部と、
前記第二繋ぎ部における前記第二壁部側とは反対側の端部から前記雄端子挿入口側へ向けて延在された前記接触片部と、
を備える請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記端子は、前記雄端子が前記雄端子挿入口から前記端子収容室に挿入された場合に当該雄端子の先端が前記流入阻止部と直接対向するように構成されている、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記端子は、
片持ち状に形成されて前記雄端子挿入口側へ向けて延在された前記接触片部と、
前記接触片部と対向配置されて前記接触片部との間に前記雄端子が挿入されると共に前記流入阻止部における前記端子収容室の内面側の一端に接続された接触受部と、
端子側面視で前記接触片部に対して前記接触受部側とは反対側に配置され、前記接触片部の基端部を支持する支持壁部と、
を備え、
前記接触受部と前記支持壁部との各々の前記雄端子挿入口側の端部同士を繋ぐ部位には、前記雄端子の挿通用とされた貫通部が形成されている、請求項7記載のコネクタ。
【請求項9】
前記端子には、前記接触受部における前記雄端子挿入口側でかつ端子幅方向両側の部位に対して端子平面視で重なる部位に押さえ治具通過用の切欠部が形成されている、請求項8記載のコネクタ。
【請求項10】
前記接触受部における前記雄端子挿入口側の端部の端子幅方向中央部には、前記雄端子挿入口側に突出する突出部が形成されている、請求項8又は請求項9に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記端子は、
前記端子収容室の内面に沿って前記組付開口部側から前記雄端子挿入口側へ向けて延在された第一壁部と、
前記第一壁部から切り起こしされて形成された前記接触片部と、
前記第一壁部における前記雄端子挿入口側の端部から端子側面視で略U字状に折り返された部位とされて前記端子における前記雄端子挿入口側の端部を構成する繋ぎ部と、
前記繋ぎ部における前記第一壁部側とは反対側の端部から前記組付開口部側へ向けて延在された第二壁部と、
前記第二壁部における前記組付開口部側の端部から前記第一壁部側に曲げられて延在され、前記接触片部よりも前記組付開口部側に配置された前記流入阻止部と、
を備える、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記端子の前記被収容部は、前記流入阻止部が前記第一壁部側へ向けて前記接触片部側又はその反対側に傾斜してかつ前記第一壁部を押圧するように構成されている、請求項5を引用する請求項11記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、ハウジングの孔に雌型コンタクトが挿着されたコネクタに関する技術が開示されている。簡単に説明すると、雌型コンタクトは、前記孔の中に配置されて弾性変形可能な弾持片(接触片部)を有し、この弾持片には、前記孔に挿入される雄型のピンコネクタ(雄端子)が接続される構成になっている。また、雌型コンタクトの弾持片の可動領域を確保するために、前記孔の開口は比較的大きく形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平5−59776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記先行技術では、例えば防水や感電防止や短絡防止等の観点から、前記孔においてピンコネクタが挿入される挿入口側とは反対側の組付開口部を封止材によって封止しようとすると、硬化前の封止材が弾持片にまで達してしまう可能性がある。そして、封止材が弾持片にまで達してしまうと、弾持片とピンコネクタとの導通接続に影響を与える可能性がある。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮して、雄端子挿入口側とは反対側の組付開口部を封止材で封止しても、雄端子との良好な接続を実現することができるコネクタを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載する本発明のコネクタは、内部に端子収容室が形成され、前記端子収容室に通じかつ接続対象物である雄端子が挿入される雄端子挿入口と、前記端子収容室に通じかつ前記雄端子挿入口側とは反対側に形成された端子組付用の組付開口部と、を備えるハウジングと、前記端子収容室において前記雄端子挿入口側に収容されて前記雄端子挿入口から挿入される前記雄端子と接触することで弾性変形する接触片部と、前記端子収容室における前記組付開口部側の通路断面積を狭めるように形成されて前記接触片部側への液体の流入を阻止する流入阻止部と、を備える端子と、を有する。
【0007】
上記構成によれば、ハウジングの内部には、端子収容室が形成されており、端子収容室に通じる雄端子挿入口には、接続対象物である雄端子が挿入される。また、ハウジングは、端子収容室に通じかつ雄端子挿入口側とは反対側に形成された組付開口部を有する。一方、端子は、端子収容室において雄端子挿入口側に収容される接触片部を備えており、この接触片部は、雄端子挿入口から挿入される雄端子と接触することで弾性変形する。ここで、端子は流入阻止部を備えており、この流入阻止部は、端子収容室における組付開口部側の通路断面積を狭めるように形成されて接触片部側への液体の流入を阻止する。このため、雄端子挿入口側とは反対側の組付開口部が封止材で封止される場合に、流入阻止部は、硬化前の液体状態の封止材が接触片部側へ流入するのを阻止する。
【0008】
請求項2に記載する本発明のコネクタは、請求項1記載の構成において、前記端子は、前記流入阻止部の端子幅方向の両端部に対して端子幅方向に隙間を介して隣接配置される構成部を備えず、前記流入阻止部の端子幅方向の両端部は、前記端子収容室の内面に対して端子幅方向に直接対向している。
【0009】
上記構成によれば、流入阻止部の端子幅方向の両側に端子自体が作り出す隙間が存在しないので、その分だけ、接触片部側への液体状態の封止材の流入が抑えられる。
【0010】
請求項3に記載する本発明のコネクタは、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記端子における前記組付開口部側から見た形状には、端子幅方向の端部側から端子幅方向と交差する方向に曲げ形成された曲げ部が含まれていない。
【0011】
上記構成によれば、端子収容室の組付開口部側において、製造公差に起因して端子の曲げ部と端子収容室の内面との間に隙間が生じてしまうといった不利を回避することができる。このため、接触片部側への液体状態の封止材の流入が効果的に抑えられる。
【0012】
請求項4に記載する本発明のコネクタは、請求項2を引用する請求項3記載の構成において、前記流入阻止部は、端子幅方向に沿って延在された部位とされて端子幅方向外側を向く板厚面を有し、前記板厚面が前記端子収容室の内面に対して端子幅方向に直接対向している。
【0013】
上記構成によれば、流入阻止部を組付開口部側から見た形状をシンプルな形状にすることができるので、端子収容室の組付開口部側の形状もシンプルな形状に設定することができる。このため、流入阻止部と端子収容室の内面との隙間を抑える設計を容易にすることが可能となる。
【0014】
請求項5に記載する本発明のコネクタは、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の構成において、前記端子において前記端子収容室に収容される被収容部は、前記端子収容室における互いに対向する一対の内面にそれぞれ対面する壁部と、それらの壁部の一方に接続された前記流入阻止部と、それらの壁部同士を繋ぐ部位と、を備えると共に、前記一対の内面に向けて押圧付勢するように曲げ形成されている。
【0015】
上記構成によれば、端子を構成する二つの壁部が端子収容室の一対の内面に密着し、二つの壁部の一方には流入阻止部が接続されている。このため、端子収容室における組付開口部側の通路断面積が容易に狭められる。
【0016】
請求項6に記載する本発明のコネクタは、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の構成において、前記端子は、前記流入阻止部における前記端子収容室の内面側の一端から曲げられて前記端子収容室の内面に沿って前記雄端子挿入口側へ向けて延在された第一壁部と、前記第一壁部における前記雄端子挿入口側の端部から端子側面視で略U字状に折り返された部位とされて前記端子における前記雄端子挿入口側の端部を構成する第一繋ぎ部と、前記第一繋ぎ部における前記第一壁部側とは反対側の端部から前記流入阻止部側へ向けて延在された第二壁部と、前記第二壁部における前記流入阻止部側の端部から端子側面視で略U字状に折り返された部位とされた第二繋ぎ部と、前記第二繋ぎ部における前記第二壁部側とは反対側の端部から前記雄端子挿入口側へ向けて延在された前記接触片部と、を備える。
【0017】
上記構成によれば、接触片部は、端子の構成部の一部から切り起されて形成されたものではないので、接触片部の端子幅方向の長さを容易に確保することができ、雄部材に対する接触片部での接触圧を容易に確保することが可能となる。
【0018】
請求項7に記載する本発明のコネクタは、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の構成において、前記端子は、前記雄端子が前記雄端子挿入口から前記端子収容室に挿入された場合に当該雄端子の先端が前記流入阻止部と直接対向するように構成されている。
【0019】
上記構成によれば、雄端子を深く挿入することができる。よって、端子を小型化しても雄端子との有効嵌合長を確保できる。
【0020】
請求項8に記載する本発明のコネクタは、請求項7記載の構成において、前記端子は、片持ち状に形成されて前記雄端子挿入口側へ向けて延在された前記接触片部と、前記接触片部と対向配置されて前記接触片部との間に前記雄端子が挿入されると共に前記流入阻止部における前記端子収容室の内面側の一端に接続された接触受部と、端子側面視で前記接触片部に対して前記接触受部側とは反対側に配置され、前記接触片部の基端部を支持する支持壁部と、を備え、前記接触受部と前記支持壁部との各々の前記雄端子挿入口側の端部同士を繋ぐ部位には、前記雄端子の挿通用とされた貫通部が形成されている。
【0021】
上記構成によれば、貫通部から流入阻止部までの範囲を有効に使って雄端子を挿入させるエリアを形成することができる。
【0022】
請求項9に記載する本発明のコネクタは、請求項8記載の構成において、前記端子には、前記接触受部における前記雄端子挿入口側でかつ端子幅方向両側の部位に対して端子平面視で重なる部位に押さえ治具通過用の切欠部が形成されている。
【0023】
上記構成によれば、曲げ成形時において押さえ治具が切欠部を通過して接触受部に押し当てられることで、端子において雄端子挿入口側に配置される部位の曲げ部の曲げ精度を向上させることができる。
【0024】
請求項10に記載する本発明のコネクタは、請求項8又は請求項9に記載の構成において、前記接触受部における前記雄端子挿入口側の端部の端子幅方向中央部には、前記雄端子挿入口側に突出する突出部が形成されている。
【0025】
上記構成によれば、雄端子の挿入時に、雄端子が貫通部の中心軸方向に対して接触受部側に若干斜めに挿入されようとした場合に、雄端子の先端部を突出部で受けることができる。そして、突出部に当たった雄端子は、突出部によって接触受部と接触片部との間に案内される。
【0026】
請求項11に記載する本発明のコネクタは、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の構成において、前記端子は、前記端子収容室の内面に沿って前記組付開口部側から前記雄端子挿入口側へ向けて延在された第一壁部と、前記第一壁部から切り起こしされて形成された前記接触片部と、前記第一壁部における前記雄端子挿入口側の端部から端子側面視で略U字状に折り返された部位とされて前記端子における前記雄端子挿入口側の端部を構成する繋ぎ部と、前記繋ぎ部における前記第一壁部側とは反対側の端部から前記組付開口部側へ向けて延在された第二壁部と、前記第二壁部における前記組付開口部側の端部から前記第一壁部側に曲げられて延在され、前記接触片部よりも前記組付開口部側に配置された前記流入阻止部と、を備える。
【0027】
上記構成によれば、端子の折り返しの回数が抑えられるので、端子の展開長さが抑えられる。
【0028】
請求項12に記載する本発明のコネクタは、請求項5を引用する請求項11記載の構成において、前記端子の前記被収容部は、前記流入阻止部が前記第一壁部側へ向けて前記接触片部側又はその反対側に傾斜してかつ前記第一壁部を押圧するように構成されている。
【0029】
上記構成によれば、流入阻止部を第一壁部に安定的に密着させることができるので、硬化前の液体状態の封止材が接触片部側へ流入するのを良好に阻止することができる。
【発明の効果】
【0030】
以上説明したように、本発明のコネクタによれば、雄端子挿入口側とは反対側の組付開口部を封止材で封止しても、雄端子との良好な接続を実現することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の第1の実施形態に係るコネクタを示す斜視図である。
図2図1のコネクタの一部を拡大した状態で示す半断面の斜視図である。
図3図1の端子を拡大した状態で示す斜視図であり、端子孔に挿入された場合の周辺構造の一部を簡略化して二点鎖線で示す。
図4図3の端子を図3とは別の方向から見た状態で示す斜視図であり、端子孔に挿入された場合の周辺構造の一部を簡略化して二点鎖線で示す。
図5図3の端子を側方側から見た状態で示す側面図であり、端子孔に挿入された場合の周辺構造を簡略化して二点鎖線で示す。
図6図1の端子の挿入状態を拡大して示す背面視の断面図である。
図7図1の端子の挿入状態を拡大して示す側断面図である。
図8図1の端子の挿入状態を拡大して示す半断面の斜視図である。
図9図1のハウジングの一部を端子の差し込み前の状態で拡大して示す半断面の斜視図である。
図10図3の端子を曲げ加工する前の状態の一部を示す平面図である。
図11】本発明の第2の実施形態に係るコネクタを示す背面視の断面図である。
図12】本発明の第3の実施形態に係るコネクタに適用される端子を示す斜視図であり、端子孔に挿入された場合の周辺構造の一部を簡略化して二点鎖線で示す。
図13】本発明の第4の実施形態に係るコネクタに適用される端子を示す斜視図であり、端子孔に挿入された場合の周辺構造の一部を簡略化して二点鎖線で示す。
図14図13の端子を側方側から見た状態で示す側面図であり、端子孔に挿入された場合の周辺構造を簡略化して二点鎖線で示す。
図15図13の端子の曲げ成形時における押さえ治具の配置位置を示す側面図である。
図16】第4の実施形態の変形例に係るコネクタに適用される端子等を側方側から見た状態で示す側面図である。
図17】本発明の第5の実施形態に係るコネクタに適用される端子を示す斜視図であり、端子孔に挿入された場合の周辺構造の一部を簡略化して二点鎖線で示す。
図18図17の端子を側方側から見た状態で示す側面図であり、端子孔に挿入された場合の周辺構造を簡略化して二点鎖線で示す。
図19】第5の実施形態の第1の変形例に係るコネクタに適用される端子等を側方側から見た状態で示す側面図である。
図20】第5の実施形態の第2の変形例に係るコネクタに適用される端子等を側方側から見た状態で示す側面図である。
図21】第5の実施形態の第3の変形例に係るコネクタに適用される端子等を側方側から見た状態で示す側面図である。
図22】本発明の第6の実施形態に係るコネクタに適用される端子を示す斜視図であり、端子孔に挿入された場合の周辺構造の一部を簡略化して二点鎖線で示す。
図23図22の端子を側方側から見た状態で示す側面図であり、端子孔に挿入された場合の周辺構造を簡略化して二点鎖線で示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係るコネクタについて図1図10を用いて説明する。なお、説明の便宜上、各図中に適宜記す矢印FRをコネクタ10の前方とし、矢印LHをコネクタ10の左方とし、矢印UPをコネクタ10の上方とする。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合、コネクタ10に対する方向を示すものとする。また、各図においては、図面を見易くする関係から、一部の符号を省略している場合がある。
【0033】
図1には、本実施形態に係るコネクタ10が斜視図で示されている。また、図2には、コネクタ10の一部が拡大された状態の半断面の斜視図で示されている。図1及び図2に示されるように、コネクタ10は、ハウジング20を有する。ハウジング20は、図示しない平板状の基板の実装面に固定される。
【0034】
ハウジング20は、例えば合成樹脂等の絶縁性材料によって製造されたものである。ハウジング20には、コネクタ前後方向に貫通してその貫通方向を長手方向とする端子孔22が形成されている。端子孔22は、ハウジング20におけるハウジング本体20Hの上段及び下段のそれぞれに複数列(一例として10列)形成されている。
【0035】
図2に示されるように、ハウジング20は、ハウジング本体20Hの上側を離間して覆う上壁部20Aを備える。ハウジング本体20Hと上壁部20Aとは、背面側の縦壁部20Xで接続されている。また、ハウジング20は、ハウジング本体20Hを左右両側から離間して覆う側壁部20B、20C(図1参照)を備える。ハウジング本体20Hと側壁部20B、20C(図1参照)とは背面側で接続されている。一方、ハウジング本体20Hの下側は、背面側から垂下された縦壁部20Yのみ形成されている。ハウジング本体20Hの下側には、図示しない平板状の基板が配置される。なお、このような構成が採られることで、コネクタ10の低配置化を実現することができる。
【0036】
ハウジング本体20Hの内部には、端子孔22の内部を構成する端子収容室24が形成されている。端子収容室24は、収容壁部25によって形成されている。また、端子孔22の前端部はハウジング本体20Hの前面に開口する雄端子挿入口26とされている。雄端子挿入口26は、端子収容室24に通じかつ接続対象物である雄端子12が挿入される。これに対して、端子孔22の後端部はハウジング本体20Hの背面に開口する組付開口部28とされる。組付開口部28は、端子収容室24に通じかつ雄端子挿入口26側とは反対側に形成されている。なお、組付開口部28は、封止材(図示省略)によって封止可能とされる。
【0037】
ハウジング20の複数の端子収容室24には、それぞれ端子30の一部が収容されるようになっている。言い換えれば、本実施形態のコネクタ10は、端子30を複数有すると共に、ハウジング20には端子30ごとに端子収容室24が設けられている。
【0038】
図3には、端子30を拡大した状態の斜視図が示され、図4には、端子30を図3とは別の方向から見た状態の斜視図が示されている。図3及び図4では、端子30が端子孔22に挿入された場合の周辺構造の一部を簡略化して二点鎖線で示す。また、図5には、端子30を側方側から見た状態の側面図が示され、図中では端子30が端子孔22に挿入された場合の周辺構造が簡略化されて二点鎖線で示されている。
【0039】
図3及び図5に示されるように、端子30は、雄端子12(図5参照)と接触される接触片部32を備える。接触片部32は、端子収容室24において図5に示される雄端子挿入口26側に収容されて雄端子挿入口26から挿入される雄端子12と接触することで弾性変形するように構成されている。
【0040】
また、端子30は、接触片部32を支持する基部34を備える。基部34は、ハウジング20の組付開口部28から挿入されて端子収容室24に収容される。図6には、端子30の挿入状態が拡大された背面視の断面図で示されている。図6に示されるように、基部34は、ハウジング20の組付開口部28(図3参照)側から見て曲げ部34A、34Bを有する曲げ形状に形成されている。すなわち、基部34は、図4に示される右側縦壁部34Rと上壁部34Uとが第一の曲げ部34Aによって繋がれ、図3に示される左側縦壁部34Lと上壁部34Uの後部とが第二の曲げ部34Bによって繋がれている。
【0041】
右側縦壁部34R及び左側縦壁部34Lの各下端部側は、端子収容室24の所定の組付位置に固定される。なお、右側縦壁部34R及び左側縦壁部34Lを所定の組付位置に固定する構造については公知構造が適用されるため、詳細説明を省略する。左側縦壁部34Lは、右側縦壁部34Rの後部に対向して配置され、左側縦壁部34Lに支持される接触片部32は、右側縦壁部34Rの前部の側方側に配置されている。
【0042】
また、端子30は、図4に示される基部34の一部である右側縦壁部34Rにおいて、組付開口部28側を向く平坦状の端面部としての第一端面部34Eを備える。さらに、端子30は、図3に示される基部34の一部である左側縦壁部34Lにおいて、組付開口部28側を向く平坦状の第二端面部34Fを備える。第一端面部34E及び第二端面部34Fは、基部34を端子収容室24の組付位置まで挿入する際に押圧治具16(図5参照)で押圧可能とされている。
【0043】
図5に示されるように、端子30は、基部34における後端部34Z(組付開口部28側の端部)の一部である上側後端部34Z1(すなわち上壁部34Uの後端部)から端子収容室24の外側へ帯状に延出された脚部36を備える。脚部36は、その先端部側において図示しない基板上の(雄端子12とは別の)接続対象物14に接続される接続部36Cを有すると共に、基部34に連続して組付開口部28への基部34の挿入方向(矢印X方向参照)とは反対方向に直線状に伸長する伸長部36Aを有する。伸長部36Aの後端と接続部36Cの前端とは、繋部36Bによって上下方向に繋がれている。
【0044】
図3に示されるように、端子30は、接触片部32、基部34及び脚部36と一体に設けられて組付開口部28側から接触片部32側への液体の流入を阻止する流入阻止部40を備える。図2に示されるように、流入阻止部40は、端子収容室24における組付開口部28側の通路断面積を狭めるように形成されている。また、本実施形態の端子30は、雄端子12が雄端子挿入口26から端子収容室24に挿入された場合に当該雄端子12の先端が流入阻止部40と直接対向するように構成されている。図4に示されるように、流入阻止部40は、基部34における後端部34Z(組付開口部28側の端部)の一部であるサイド後端部34Z2(すなわち右側縦壁部34Rの上部後端部)で曲げられた曲げ連結部38を介して基部34に接続されている。曲げ連結部38は、組付開口部28側から見て、前述した第一端面部34Eに近接する位置に配置されている。なお、組付開口部28側から見て、前述した第二端面部34Fは流入阻止部40を挟んで第一端面部34Eとは反対側に配置されている。
【0045】
図7には、端子孔22への端子30の挿入状態が拡大された側断面図で示され、図8には、端子30の挿入状態が拡大された状態の半断面の斜視図で示されている。図6図8に示されるように、流入阻止部40は、収容壁部25の一部の内面である下面25Aに密着する密着部44を備える。この流入阻止部40は、密着部44側の部位が弾性変形して収容壁部25の内面としての下面25Aに弾性的に接触するように構成されている。なお、密着部44と収容壁部25の下面25Aとの密着位置は、右側縦壁部34R及び左側縦壁部34Lの各下端面の配置位置よりも、高い位置に設定されている。
【0046】
図2の部分拡大図に示されるように、流入阻止部40は、ハウジング20の組付開口部28に対向するように配置された壁状の本体部42を備える。本体部42は、蓋状部としても把握することができる要素である。本体部42における表面(組付開口部28側を向く面)のコネクタ前後方向位置は、第一端面部34E及び第二端面部34F(図8参照)よりも僅かにコネクタ前方側の位置に設定されている。また、流入阻止部40は、本体部42に対して接触片部32側に配置されて組付開口部28側から見て密着部44から収容壁部25の下面25Aに対して離れる方向に延出された延長片部46を備える。延長片部46は、密着部44から収容壁部25の上面25B側へ向けて接触片部32側に傾斜している。
【0047】
また、図8に示されるように、端子30において、流入阻止部40及び曲げ連結部38と、基部34における第一端面部34E側の部位と、の間には、切欠部48が形成されている。切欠部48は、背面視で上方側に向かう方向に切り欠かれた第一構成部48Aと、第一構成部48Aの上端部に連続して側面視でコネクタ前方側に向かう方向に切り欠かれた第二構成部48Bと、で構成されている。第一構成部48Aは、第二構成部48Bに比べて幅広に形成されている。また、端子30において、曲げ連結部38の上端部と、基部34の右上の曲げ部34Aにおける後端部と、の間には、スリット状に切り欠かれたスリット状部49が形成されている。
【0048】
図10には、曲げ加工する前の状態の端子30の一部が平面図(展開図)で示されている。この図に示されるように、端子30は、金属板から切欠部48及びスリット状部49となる部位等が例えばプレス金型等で打ち抜かれ、その後に曲げ加工されることで形成される。なお、図10において付される符号は、便宜上、端子30の曲げ加工後の符号と同じ符号としている。
【0049】
図8に示されるように、ハウジング20は、流入阻止部40と基部34における第一端面部34E側の部位との間に入り込む凸状部50を有する。図9には、端子30(図8参照)の差し込み前の状態のハウジング20の一部が半断面の斜視図で示されている。この図に示されるように、本実施形態では、凸状部50は、端子孔22の長手方向に沿って延在されている。
【0050】
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
【0051】
本実施形態では、図2に示されるハウジング20の内部には、端子収容室24が形成されており、端子収容室24に通じる雄端子挿入口26には、接続対象物である雄端子12が挿入される。また、ハウジング20は、端子収容室24に通じかつ雄端子挿入口26側とは反対側に形成された組付開口部28を有する。なお、この組付開口部28が封止材で封止されると、組付開口部28側から端子収容室24の内部への水の浸入が抑えられる。
【0052】
一方、端子30は、端子収容室24において雄端子挿入口26側に収容される接触片部32を備えており、この接触片部32は、雄端子挿入口26から挿入される雄端子12と接触することで弾性変形する。ここで、端子30は、接触片部32と一体に設けられた流入阻止部40を備えており、この流入阻止部40は、端子収容室24における組付開口部28側の通路断面積を狭めるように形成されて接触片部32側への液体の流入を阻止する。このため、雄端子挿入口26側とは反対側の組付開口部28が封止材で封止される場合に、流入阻止部40は、硬化前の液体状態の封止材が接触片部32側へ流入するのを阻止する。
【0053】
また、本実施形態では、流入阻止部40の密着部44が収容壁部25の下面25Aに密着しているので、硬化前の封止材が接触片部32側へ流入するのを効果的に阻止することができる。
【0054】
また、本実施形態では、流入阻止部40の本体部42は、壁状とされてハウジング20の組付開口部28に対向するように配置され、流入阻止部40の延長片部46は、本体部42に対して接触片部32側に配置されて組付開口部28側から見て密着部44から収容壁部25の下面25Aに対して離れる方向に延出されている。このため、仮に硬化前の封止材が流入阻止部40の本体部42を通り抜けて接触片部32側へ向けて流動しようとしても、本体部42と延長片部46との間を含む延長片部46の周囲に封止材が溜まることで、封止材が接触片部32に到達しにくくなる。
【0055】
また、本実施形態では、密着部44は収容壁部25の下面25Aに密着し、延長片部46は、密着部44から収容壁部25の上面25B側へ向けて接触片部32側に傾斜している。このため、仮に硬化前の封止材が流入阻止部40の本体部42を通り抜けて接触片部32側へ向けて流動しようとしても、硬化前の封止材を重力及び表面張力作用で延長片部46の周囲に集中させることができる。これにより、封止材が接触片部32に一層到達しにくくなる。
【0056】
また、本実施形態では、流入阻止部40は、密着部44側の部位が弾性変形して収容壁部25の下面25Aに弾性的に接触している。このため、例えば流入阻止部の一部を収容壁部の内面に食い込ませて密着部とするような構成に比べて、密着部44に起因したハウジング20の損傷の発生を抑えることができ、ハウジング20から削りカスが発生するのを抑えることができる。なお、削りカスが接触片部32に付着すると、雄端子12と接触片部32との導通接続に影響を与える可能性があるが、本実施形態ではそのような事態の発生を抑えることができる。
【0057】
また、本実施形態では、コネクタ10は複数の端子30を有し、ハウジング20には端子30ごとに端子収容室24が設けられている。また、図3に示されるように、端子30は、組付開口部28から挿入されて端子収容室24に収容される基部34を備え、この基部34は、接触片部32を支持すると共に組付開口部28側から見て曲げ部34A、34Bを有する曲げ形状に形成されている。端子30は、曲げ加工前の展開状態では左右幅方向の長さが長くて面積が大きいが、曲げ加工された状態では、左右方向の長さが抑えられる。一方、端子30は、基部34の上側後端部34Z1から端子収容室24の外側へ帯状に延出された脚部36を備え、脚部36の先端部側を構成する接続部36Cは、雄端子12とは別の接続対象物14(図5参照)に接続される。
【0058】
このような端子30を端子収容室24に収容させる際には、端子30を一本ずつ組付開口部28から挿入する(すなわち、ステッチング方式が用いられる)。この形態を採ることで、互いに隣り合う端子孔22同士の間隔が短く設定されても端子30を組付開口部28から挿入することができる。ここで、端子30の脚部36は、基部34に連続する伸長部36Aを有し、この伸長部36Aは、組付開口部28への基部34の挿入方向とは反対方向に直線状に伸長している。このため、伸長部36Aをその厚み方向から治具(図示省略)で掴むことができ、そのように掴んだ状態で端子30を組付開口部28から仮挿入することができる。
【0059】
また、図4に示されるように、流入阻止部40は、基部34のサイド後端部34Z2で曲げられた曲げ連結部38を介して基部34に接続されている。このため、伸長部36Aにおいて治具(図示省略)で掴まれる領域を確保する前提に立つと、例えば伸長部から曲げ部を介して流入阻止部が接続されているような構成と比べて、伸長部36Aの伸長方向の長さを抑えることができる。その結果、コネクタ10の前後方向の長さが抑えられる。
【0060】
また、本実施形態では、端子30において、流入阻止部40及び曲げ連結部38と、基部34における第一端面部34E側の部位と、の間には、切欠部48が形成されている。この切欠部48は、硬化前の封止材が接触片部32(図3参照)側へ流入するのを阻止するうえでは不利な構造部である。しかしながら、本実施形態では、図8に示されるように、ハウジング20は、流入阻止部40と基部34における第一端面部34E側の部位との間に入り込む凸状部50を有しているので、硬化前の封止材が切欠部48を通って接触片部32(図3等参照)側へ流入しようとするのを凸状部50によって阻止することができる。
【0061】
切欠部48に関して補足説明すると、曲げ連結部38よりも上側及び下側において基部34の構成部を残しながら曲げ連結部38を曲げ形状とするためには、曲げ連結部38の上下に切り欠き部分(例えばスリット状の部分)を形成する必要がある。このような切り欠き部分は、プレス金型で金属板を打ち抜くことで形成することができる。一方、限られた端子30のサイズの中で、第一端面部34Eの面積をできるだけ広く確保するためには、第一端面部34Eを曲げ連結部38に対してできるだけ近接位置に設定することになるが、その場合には、切り欠き部分の幅が狭くなる。そして、そのような構成では、切り欠き部分を打ち抜くための金型の部品も細幅になるので、金型の部品が破損し易くなってしまう。それを防止するためには、切り欠き部分を打ち抜くための金型の部品の根本側部分(切欠部48の第一構成部48Aに対応する部分)を太幅にすればよい。しかしながら、切り欠き部分を打ち抜くための金型の部品の根本側部分を太幅に形成すると、本実施形態の切欠部48の第一構成部48Aのような太幅の欠損部分が生じてしまう。そこで、本実施形態では、切欠部48の第一構成部48Aに入り込むような凸状部50をハウジング20に形成して、切欠部48の第一構成部48Aによって生じた太幅の通路を凸状部50によって狭めている。
【0062】
以上説明したように、本実施形態のコネクタ10によれば、雄端子挿入口26側とは反対側の組付開口部28を封止材で封止しても、雄端子12との良好な接続を実現することができる。
【0063】
また、本実施形態では、図3に示される端子30の基部34における第一端面部34Eと第二端面部34Fを押圧治具16(図5参照)で押圧することで、端子30の基部34を端子収容室24の組付位置に配置することができる。このため、端子30の基部34は、安定的に押されて端子収容室24の組付位置に配置される。すなわち、端子30が傾いた状態で(正しくない姿勢で)ハウジング20に保持されてしまうといった事態を効果的に防ぐことができる。
【0064】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係るコネクタについて、図11を用いて並びに図5及び図8を援用して説明する。図11には、本実施形態に係るコネクタ60が背面視の断面図(第1の実施形態における図6に相当する図)で示されている。本実施形態は、以下に説明する点以外は第1の実施形態と実質的に同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
【0065】
本実施形態における端子62は、以下に説明する曲げ連結部68及び流入阻止部70を除いて、第1の実施形態における端子30(図1図8参照)と実質的に同様の構成とされる。流入阻止部70は、基部34におけるサイド後端部34Z2(図8参照)で曲げられた曲げ連結部68を介して基部34に接続されている。
【0066】
曲げ連結部68は、以下に説明する点を除いて第1の実施形態における曲げ連結部38(図8参照)と実質的に同様の構成とされ、流入阻止部70は、以下に説明する点を除いて第1の実施形態における流入阻止部40(図8参照)と実質的に同様の構成とされる。なお、流入阻止部70の密着部72は、第1の実施形態における流入阻止部40の密着部44(いずれも図8参照)と同様に、収容壁部25の一部の内面(より具体的には下面25A)に密着する部位であるが、便宜上、符号を変えている。
【0067】
本実施形態における曲げ連結部68は、第1の実施形態における曲げ連結部38(図8参照)よりも剛性が低い。曲げ連結部68は、基部34が端子収容室24に配置された状態では密着部72が受ける収容壁部25の内面(より具体的には下面25A)からの反力によって弾性変形するように構成されている。図中では、前記反力がないと仮定した場合の曲げ連結部68の位置を二点鎖線68で図示する。言い換えると、流入阻止部70は、基部34が端子収容室24に配置された状態では、密着部72が受ける収容壁部25の内面(より具体的には下面25A)からの反力によって、当該反力がないと仮定した場合の位置(二点鎖線70で図示)よりも当該反力の方向側(図中上側)に変位して配置されるように構成されている。
【0068】
本実施形態によれば、流入阻止部70における密着部72側とは反対の端部74の上側に形成される隙を小さくするように配置されるので、硬化前の封止材が接触片部32(図5参照)側へ流入するのを効果的に阻止することができる。なお、本実施形態では、一例として、前記隙が若干形成されてしまう構成になっているが、前記隙が実質的に無くなるように設定されてもよい。
【0069】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係るコネクタについて、図12を用いて更に図5を援用して説明する。図12には、本実施形態に係るコネクタ80に適用される端子82が斜視図(第1の実施形態における図3に相当する図)で示されている。また、図12では、端子82が端子孔22に挿入された場合の周辺構造の一部を簡略化して二点鎖線で示す。本実施形態は、以下に説明する点以外は第1の実施形態と実質的に同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
【0070】
図12に示されるように、端子82は、第1の実施形態の流入阻止部40(図3参照)に代えて、流入阻止部84を備えている。端子82は、金属板が曲げられて形成されたものであるが、端子82における組付開口部28側から見た形状には、端子幅方向の端部側から端子幅方向と交差する方向に曲げ形成された曲げ部が含まれていない。流入阻止部84は、基部34よりも組付開口部28側に配置され、一定幅の帯板状に形成されている。流入阻止部84の上端部は、基部34の上端部側に曲げられており、基部34の上壁部34Uの上側後端部34Z1から組付開口部28側に延出された接続部86に接続されている。また、流入阻止部84の下端部は、組付開口部28側に曲げられて端子収容室24の下面25Aに配置される下壁部88に連続している。下壁部88の組付開口部28側の端部における端子幅方向中央部からは脚部36が端子収容室24の外側へ帯状に延出されている。
【0071】
下壁部88における組付開口部28側の端面88Aは、基部34を端子収容室24の組付位置まで挿入する際に押圧治具16(図5参照)で押圧可能とされている。また、下壁部88の端子幅方向両側からは保持突起88Bが突出形成されており、保持突起88Bは、ハウジング20に形成された位置決め案内用の凹部(図示省略)に圧入されるようになっている。
【0072】
流入阻止部84は、端子収容室24における組付開口部28側の通路断面積を狭めるように形成されて接触片部32側への液体の流入を阻止する。流入阻止部84を備えた端子82は、流入阻止部84の端子幅方向の両端部に対して端子幅方向に隙間を介して隣接配置される構成部を備えず、流入阻止部84の端子幅方向の両端部は、端子収容室24の側部内面25Cに対して端子幅方向に直接対向している。すなわち、流入阻止部84は、端子幅方向に沿って延在された部位とされて端子幅方向外側を向く板厚面84Aを有し、板厚面84Aが端子収容室24の側部内面25Cに対して端子幅方向に直接対向している。
【0073】
また、端子82は、雄端子12(図5参照)が雄端子挿入口26(図5参照)から端子収容室24に挿入された場合に当該雄端子12の先端が流入阻止部84と直接対向するように構成されている。
【0074】
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
【0075】
本実施形態では、組付開口部28が封止材で封止される場合に、流入阻止部84は、硬化前の液体状態の封止材が接触片部32側へ流入するのを阻止する。また、本実施形態では、流入阻止部84の端子幅方向の両側に端子82自体が作り出す隙間が存在しないので、その分だけ、接触片部32側への液体状態の封止材の流入が抑えられる。
【0076】
また、本実施形態では、端子82における組付開口部28側から見た形状には、端子幅方向の端部側から端子幅方向と交差する方向に曲げ形成された曲げ部が含まれていない。このため、端子収容室24の組付開口部28側において、製造公差に起因して端子曲げ部と端子収容室24の内面(下面25A、上面25B、及び側部内面25C)との間に隙間が生じてしまうといった不利を回避することができる。
【0077】
また、本実施形態では、流入阻止部84を組付開口部28側から見た形状がシンプルな形状になっているので、端子収容室24の組付開口部28側の形状もシンプルな形状に設定することができる。このため、流入阻止部84と端子収容室24の内面(下面25A、上面25B、及び側部内面25C)との隙間を抑える設計を容易にすることが可能となる。
【0078】
以上説明したように、本実施形態のコネクタ80によっても、雄端子挿入口26(図5参照)側とは反対側の組付開口部28を封止材で封止しても、雄端子12(図5参照)との良好な接続を実現することができる。
【0079】
また、本実施形態では、雄端子12(図5参照)を深く挿入することができるので、端子82を小型化しても雄端子12との有効嵌合長を確保できる。
【0080】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態に係るコネクタについて、図13図15を用いて説明する。図13には、本実施形態に係るコネクタ90に適用される端子92が斜視図で示され、図14には、端子92を側方側から見た状態の側面図が示されている。図13及び図14では、端子92が端子孔22に挿入された場合の周辺構造が簡略化されて二点鎖線で示されている。なお、本実施形態のコネクタ90に適用されるハウジング20は、第1の実施形態のハウジング20と実質的に同様の構成となっている。また、本実施形態において、第1、第3の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
【0081】
端子92は、金属板が曲げられて形成されたものであるが、端子幅方向の寸法を短くするような曲げ形成部分は有さず、端子92における組付開口部28側から見た形状には、端子幅方向の端部側から端子幅方向と交差する方向に曲げ形成された曲げ部が含まれていない。この端子92は、その側面視における一方の端部から他方の端部に向かって順に、脚部36、下壁部88、流入阻止部84、接触受部としての第一壁部94、第一繋ぎ部96、支持壁部としての第二壁部98、第二繋ぎ部100及び接触片部102を有する。
【0082】
脚部36、下壁部88及び流入阻止部84は、第3の実施形態における脚部36、下壁部88及び流入阻止部84(いずれも図12参照)と実質的に同様の構成であるため、同一符号を付して適宜説明を省略する。本実施形態の流入阻止部84は、端子収容室24における組付開口部28側の通路断面積を狭めるように形成されて接触片部102側への液体の流入を阻止する。また、図13に示されるように、端子92は、第3の実施形態の端子82(図12参照)と同様に、流入阻止部84の端子幅方向の両端部に対して端子幅方向に隙間を介して隣接配置される構成部を備えない構成となっている。
【0083】
図14に示されるように、第一壁部94は、流入阻止部84における端子収容室24の上面25B側(内面側)の一端から曲げられて(言い換えれば流入阻止部84における端子収容室24の上面25B側の一端に接続されて)端子収容室24の上面25B(内面)に沿って雄端子挿入口26側へ向けて延在されている。第一壁部94は、端子収容室24の上面25Bに対面している。第一壁部94における雄端子挿入口26側の端部からは第一繋ぎ部96が端子側面視で略U字状に折り返されており、この第一繋ぎ部96は、端子92における雄端子挿入口26側の端部を構成している。第一繋ぎ部96における第一壁部94側とは反対側の端部からは第二壁部98が端子収容室24の下面25A(内面)に沿って流入阻止部84側へ向けて延在されている。すなわち、第二壁部98は端子収容室24の下面25Aに対面し、前述した第一繋ぎ部96は、第一壁部94と第二壁部98との各々の雄端子挿入口26側の端部同士を繋ぐ部位とされている。
【0084】
図13に示されるように、第一繋ぎ部96には、雄端子12(図14参照)の挿通用とされた貫通部としての貫通孔96Hが形成されている。貫通孔96Hの縁部は面取りされている。また、第一壁部94における雄端子挿入口26(図14参照)側の端部の端子幅方向中央部には、雄端子挿入口26側に突出する突出部95が形成されている。さらに、第一繋ぎ部96の下部から第二壁部98にかけての部位には、第一壁部94における雄端子挿入口26(図14参照)側でかつ端子幅方向両側の部位に対して端子平面視で重なる部位に押さえ治具通過用の切欠部としての第一切欠部97Aが形成されている。
【0085】
一方、第二壁部98における流入阻止部84側の端部からは第二繋ぎ部100が端子側面視で略U字状に折り返されている。第二繋ぎ部100は、第二壁部98との接続部から第一壁部94に接近する側に配置されるように折り返され、流入阻止部84の一部と対向している。また、第二繋ぎ部100における第二壁部98側とは反対側の端部からは接触片部102が雄端子挿入口26側へ向けて延在されている。この接触片部102は片持ち状に形成されている。なお、端子92が曲げ形成される前の形状である展開形状(図示省略)で見た場合、接触片部102は、流入阻止部84よりも長手方向の先端側に設定されている。
【0086】
接触片部102は、図14に示される雄端子12と接触され、端子収容室24において雄端子挿入口26側に収容されて雄端子挿入口26から挿入される雄端子12と接触することで弾性変形するように構成されている。また、図13に示されるように、接触片部102には、第一壁部94における雄端子挿入口26(図14参照)側でかつ端子幅方向両側の部位に対して端子平面視で重なる部位に押さえ治具通過用の切欠部としての第二切欠部102Aが形成されている。接触片部102における第二切欠部102Aは、接触片部102の左右中心線に対して左右対称に形成されている。
【0087】
ここで、前述した第一壁部94を接触片部102との関係で補足説明すると、第一壁部94は、接触片部102と対向配置されて接触片部102との間に雄端子12(図14参照)が挿入される部位とされる。また、前述した第二壁部98を接触片部102との関係で補足説明すると、第二壁部98は、端子側面視で接触片部102に対して第一壁部94側とは反対側に配置され、第二繋ぎ部100を介して接触片部102の基端部を支持している。
【0088】
以上の構成により、端子92は、図14に示される雄端子12が雄端子挿入口26から端子収容室24に挿入された場合に当該雄端子12の先端が流入阻止部84と直接対向するように構成されている。
【0089】
(作用・効果)
本実施形態によっても、前述した第3の実施形態と実質的に同様の作用及び効果を得ることができる。
【0090】
また、本実施形態では、図13及び図14に示される接触片部102は、端子92の構成部の一部から切り起されて形成されたものではないので、接触片部102の端子幅方向の長さを容易に確保することができ、雄端子12に対する接触片部102での接触圧を容易に確保することが可能となる。また、本実施形態では、貫通孔96Hから流入阻止部84までの範囲を有効に使って雄端子12を挿入させるエリアを形成することができる。なお、貫通孔96Hの縁部は、挿入される雄端子12をガイドする場合もある。
【0091】
また、本実施形態では、雄端子12の挿入時に、雄端子12が端子92の貫通孔96Hの中心軸方向に対して第一壁部94側に若干斜めに挿入されようとした場合に、雄端子12の先端部を突出部95で受けることができる。そして、突出部95に当たった雄端子12は、突出部95によって第一壁部94と接触片部102との間に案内される。
【0092】
また、本実施形態では、図15に示されるように、曲げ成形時において押さえ治具108を図中下側から図中上側に移動させて(矢印108A参照)第一切欠部97A及び第二切欠部102Aを通過させ第一壁部94に押し当てることができる。これによって、端子92において雄端子挿入口26(図14参照)側に配置される部位の上側の曲げ部(すなわち第一繋ぎ部96の上端側の曲げ部)の曲げ精度を向上させることができる。
【0093】
また、本実施形態では、図13に示される端子92を展開した状態(図示省略)で見ると端子92の幅方向の長さ(並列配置される端子92の配列方向の長さ)を第1〜第3の実施形態の場合と比べて抑えることができる。このため、製造時に、帯状の金属板を打ち抜いて曲げ加工することで、複数の端子92と、当該複数の端子92を並列方向に繋ぐキャリアと、を含むキャリア付き端子を形成し、このキャリア付き端子における各端子92をそれぞれ組付開口部28から端子収容室24に一括で挿入してからキャリアを切除すれば組付作業性が向上する。補足説明すると、本実施形態では、コネクタ90の小型化を図るために、並列方向に互いに隣り合う組付開口部28同士の間隔を短く設定しても、前記キャリア付き端子の状態で各端子92をそれぞれ組付開口部28から挿入することができる。
【0094】
[第4の実施形態の変形例]
次に、本発明の第4の実施形態の変形例について、図16を用いて更に図13及び図14を援用して説明する。図16には、第4の実施形態の変形例に係るコネクタ110に適用される端子112を側方側から見た状態の側面図が示されている。図16では、端子112が端子孔22に挿入された場合の変形形状を二点鎖線で示している。この変形例に適用される端子112においては、第4の実施形態の端子92における第二壁部98(いずれも図13及び図14参照)に代えて、図16に示される支持壁部としての第二壁部114が設けられている。端子112の他の構成、及びハウジング20(図中では端子収容前の状態の一部を二点鎖線で図示)は、第4の実施形態と実質的に同様の構成となっている。よって、第4の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
【0095】
図16に示されるように、端子112の第二壁部114は、端子112が端子収容室24に収容される前の状態では第一繋ぎ部96との接続部側から第二繋ぎ部100との接続部側へ向かうに従って第一壁部94から離間する方向に若干傾斜している。すなわち、端子112において端子収容室24に収容される被収容部112Aの一部は、組付開口部28側から端子収容室24への挿入時に端子収容室24の内面(より具体的には下面25A及び上面25B)によって二点鎖線で示される形状に変形されるように構成されている。そして、端子112の被収容部112Aの一部は、端子収容室24の内面(より具体的には下面25A及び上面25B)から反力を受けることによって、当該反力がないと仮定した場合の仮想位置よりも当該反力の方向側に変形して配置されるように構成されている。すなわち、端子112の被収容部112Aは、端子収容室24における互いに対向する一対の内面である下面25A及び上面25Bに向けて押圧付勢するように曲げ形成されている。端子112は、被収容部112Aが端子収容室24に収容された状態では第4の実施形態における端子92(図13及び図14参照)と同様の形状になる。
【0096】
上記構成によっても、前述した第4の実施形態と同様の作用及び効果が得られる。また、この変形例では、端子112を構成する第一壁部94及び第二壁部114が、端子収容室24における互いに対向する一対の内面である下面25A及び上面25Bに密着し、第一壁部94には流入阻止部84が接続されている。このため、端子収容室24における組付開口部28側の通路断面積が容易に狭められる。
【0097】
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態に係るコネクタについて、図17及び図18を用いて説明する。図17には、本実施形態に係るコネクタ120に適用される端子122が斜視図で示され、図18には、端子122を側方側から見た状態の側面図が示されている。図17及び図18では、端子122が端子孔22に挿入された場合の周辺構造が簡略化されて二点鎖線で示されている。なお、本実施形態のコネクタ120に適用されるハウジング20は、第1の実施形態のハウジング20と実質的に同様の構成となっている。また、本実施形態において、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
【0098】
端子122は、金属板が曲げられて形成されたものであるが、端子幅方向の寸法を短くするような曲げ形成部分は有さず、端子122における組付開口部28側から見た形状には、端子幅方向の端部側から端子幅方向と交差する方向に曲げ形成された曲げ部が含まれていない。この端子122は、その側面視における一方の端部から他方の端部に向かって順に、脚部36、支持壁部としての第一壁部124、繋ぎ部126、接触受部としての第二壁部128及び流入阻止部130を有し、第一壁部124からは、接触片部132が切り起こされて形成されている。
【0099】
図18に示されるように、脚部36に連続する第一壁部124は、端子収容室24の下面25A(内面)に沿って組付開口部28側から雄端子挿入口26側へ向けて延在されている。第一壁部124は、端子収容室24の下面25Aに対面している。図17に示されるように、第一壁部124は、脚部36よりも幅広に形成され、第一壁部124における組付開口部28側の左右の端面124Aは、端子122を端子収容室24に挿入するための押圧治具16(図5参照)で押圧可能とされている。なお、図中では図示を省略しているが、第一壁部124において流入阻止部130よりも組付開口部28側に配置される部位の端子幅方向の両端面側には、第3の実施形態における保持突起88B(図12参照)と同様の保持突起が形成されている。
【0100】
第一壁部124から切り起こされて形成された接触片部132は、図18に示される端子収容室24において雄端子挿入口26側に収容されて雄端子挿入口26側へ向けて延在されている。すなわち、接触片部132は、片持ち状に形成され、その基端部が第一壁部124によって支持されている。この接触片部132は、雄端子挿入口26から挿入される雄端子12と接触することで弾性変形するように構成されている。
【0101】
また、第一壁部124における雄端子挿入口26側の端部からは繋ぎ部126が端子側面視で略U字状に折り返されており、この繋ぎ部126は、端子122における雄端子挿入口26側の端部を構成している。繋ぎ部126における第一壁部124側とは反対側の端部からは第二壁部128が端子収容室24の上面25B(内面)に沿って組付開口部28側へ向けて延在されている。すなわち、第二壁部128は、端子収容室24の上面25Bに対面し、前述した繋ぎ部126は、第一壁部124と第二壁部128との各々の雄端子挿入口26側の端部同士を繋ぐ部位とされている。図17に示されるように、繋ぎ部126には、雄端子挿入口26(図18参照)から挿入される雄端子12(図18参照)の挿通用とされた貫通部としての貫通孔126Hが形成されている。
【0102】
一方、流入阻止部130は、第二壁部128における組付開口部28側の端部から第一壁部124側に曲げられて延在され、接触片部132よりも組付開口部28側に配置されている。なお、端子122が曲げ形成される前の形状である展開形状(図示省略)で見た場合、流入阻止部130は、接触片部132よりも長手方向の先端側に設定されている。この流入阻止部130は、端子収容室24における組付開口部28側の通路断面積を狭めるように形成されて接触片部132側への液体の流入を阻止する。
【0103】
流入阻止部130における第一壁部124側の端面は、第一壁部124に対面して(一例として面接触して)配置されている。流入阻止部130を備えた端子122は、流入阻止部130の端子幅方向の両端部に対して端子幅方向に隙間を介して隣接配置される構成部を備えず、流入阻止部130の端子幅方向の両端部は、端子収容室24の側部内面25Cに対して端子幅方向に直接対向している。すなわち、流入阻止部130は、端子幅方向に沿って延在された部位とされて端子幅方向外側を向く板厚面130Aを有し、板厚面130Aが端子収容室24の側部内面25Cに対して端子幅方向に直接対向している。
【0104】
ここで、前述した第二壁部128を接触片部132及び流入阻止部130との関係で補足説明すると、第二壁部128は、接触片部132と対向配置されて接触片部132との間に雄端子12(図18参照)が挿入されると共に流入阻止部130における端子収容室24の上面25B側(内面側)の一端に接続されている。また、前述した第一壁部124を第二壁部128との関係で補足説明すると、図18に示されるように、第一壁部124は、端子側面視で接触片部132に対して第二壁部128側とは反対側に配置されている。
【0105】
以上の構成により、端子122は、雄端子12が雄端子挿入口26から端子収容室24に挿入された場合に当該雄端子12の先端が流入阻止部130と直接対向するように構成されている。
【0106】
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
【0107】
本実施形態では、組付開口部28が封止材で封止される場合に、流入阻止部130は、硬化前の液体状態の封止材が接触片部132側へ流入するのを阻止する。また、本実施形態では、図17に示される流入阻止部130の端子幅方向の両側に端子122自体が作り出す隙間が存在しないので、その分だけ、接触片部132側への液体状態の封止材の流入が抑えられる。
【0108】
また、本実施形態では、端子122における組付開口部28側から見た形状には、端子幅方向の端部側から端子幅方向と交差する方向に曲げ形成された曲げ部が含まれていない。このため、端子収容室24の組付開口部28側において、製造公差に起因して端子曲げ部と端子収容室24の内面(下面25A、上面25B、及び側部内面25C)との間に隙間が生じてしまうといった不利を回避することができる。
【0109】
また、本実施形態では、流入阻止部130を組付開口部28側から見た形状がシンプルな形状になっているので、端子収容室24の組付開口部28側の形状もシンプルな形状に設定することができる。このため、流入阻止部130と端子収容室24の内面(下面25A、上面25B、及び側部内面25C)との隙間を抑える設計を容易にすることが可能となる。
【0110】
以上説明したように、本実施形態のコネクタ120によれば、組付開口部28を封止材で封止しても、雄端子12(図18参照)との良好な接続を実現することができる。
【0111】
また、本実施形態では、図18に示されるように、雄端子12を深く挿入することができる。よって、端子122を小型化しても雄端子12との有効嵌合長を確保できる。また、本実施形態では、図17に示されるように、貫通孔126Hから流入阻止部130までの範囲を有効に使って雄端子12(図18参照)を挿入させるエリアを形成することができる。
【0112】
また、本実施形態では、端子122の折り返しの回数が抑えられるので、端子122の展開長さを抑えることができる。
【0113】
また、本実施形態では、端子122を展開した状態で見ると端子122の幅方向の長さ(並列配置される端子122の配列方向の長さ)を第1〜第3の実施形態の場合と比べて抑えることができる。このため、製造時に、帯状の金属板を打ち抜いて曲げ加工することで、複数の端子122と、当該複数の端子122を並列方向に繋ぐキャリアと、を含むキャリア付き端子を形成し、このキャリア付き端子における各端子122をそれぞれ組付開口部28から端子収容室24に一括で挿入してからキャリアを切除すれば組付作業性が向上する。補足説明すると、本実施形態では、コネクタ120の小型化を図るために、並列方向に互いに隣り合う組付開口部28同士の間隔を短く設定しても、前記キャリア付き端子の状態で各端子122をそれぞれ組付開口部28から挿入することができる。
【0114】
[第5の実施形態の第1の変形例]
次に、本発明の第5の実施形態の第1の変形例について、図19を用いて更に図17及び図18を援用して説明する。図19には、第5の実施形態の第1の変形例に係るコネクタ140に適用される端子142を側方側から見た状態の側面図が示されている。図19では、端子142が端子孔22に挿入された場合の変形形状を二点鎖線で示している。この変形例に適用される端子142においては、第5の実施形態の端子122における第二壁部128(いずれも図17及び図18参照)に代えて、図19に示される接触受部としての第二壁部144が設けられている。端子142の他の構成、及びハウジング20(図中では端子収容前の状態の一部を二点鎖線で図示)は、第5の実施形態と実質的に同様の構成となっている。よって、第5の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
【0115】
図19に示されるように、端子142の第二壁部144は、端子142が端子収容室24に収容される前の状態では繋ぎ部126との接続部側から流入阻止部130との接続部側へ向かうに従って第一壁部124から離間する方向に若干傾斜している。すなわち、端子142において端子収容室24に収容される被収容部142Aの一部は、組付開口部28側から端子収容室24への挿入時に端子収容室24の内面(より具体的には下面25A及び上面25B)によって二点鎖線で示される形状に変形されるように構成されている。そして、端子142の被収容部142Aの一部は、端子収容室24の内面(より具体的には下面25A及び上面25B)から反力を受けることによって、当該反力がないと仮定した場合の仮想位置よりも当該反力の方向側に変形して配置されるように構成されている。すなわち、端子142の被収容部142Aは、端子収容室24における互いに対向する一対の内面である下面25A及び上面25Bに向けて押圧付勢するように曲げ形成されている。端子142は、被収容部142Aが端子収容室24に収容された状態では第5の実施形態における端子122(図17及び図18参照)と同様の形状になる。
【0116】
上記構成によっても、前述した第5の実施形態と同様の作用及び効果が得られる。また、この変形例では、端子142を構成する第一壁部124及び第二壁部144が、端子収容室24における互いに対向する一対の内面である下面25A及び上面25Bに密着し、第二壁部144には流入阻止部130が接続されている。このため、端子収容室24における組付開口部28側の通路断面積が容易に狭められる。
【0117】
[第5の実施形態の第2の変形例]
次に、本発明の第5の実施形態の第2の変形例について、図20を用いて説明する。図20には、第5の実施形態の第2の変形例に係るコネクタ150に適用される端子152を側方側から見た状態の側面図が示されている。図20では、端子152が端子孔22に挿入された場合の変形形状を二点鎖線で示している。この図に示されるように、この変形例は、第5の実施形態の第1の変形例の更なる変形例である。この変形例に係るコネクタ150に適用される端子152においては、第5の実施形態の第1の変形例の端子142における流入阻止部130(いずれも図19参照)に代えて、図20に示される流入阻止部154が設けられている。端子152の他の構成、及びハウジング20(図中では端子収容前の状態の一部を二点鎖線で図示)は、第5の実施形態の第1の変形例と実質的に同様の構成となっている。よって、第5の実施形態の第1の変形例と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
【0118】
図20に示される端子152は、金属板が曲げられて形成されたものであるが、端子幅方向の寸法を短くするような曲げ形成部分を有さない。端子152の流入阻止部154は、端子152が端子収容室24に収容される前の状態で第一壁部124側へ向けて接触片部132側とは反対方向側(図中では右側)に傾斜している。より具体的に説明すると、流入阻止部154は、第5の実施形態の第1の変形例の流入阻止部130(図19参照)と比べて、端子収容室24に収容される前の状態で端子側面視における第一壁部124に垂直な方向に対する傾きが大きく設定されている。また、流入阻止部154における第一壁部124側の端部は、第5の実施形態の第1の変形例の流入阻止部130(図19参照)における第一壁部124側の端部と比べて、端子収容室24に収容される前の状態で第一壁部124に対する最短の距離が若干短く設定されている。流入阻止部154の他の構成は、第5の実施形態の第1の変形例の流入阻止部130と実質的に同様とされている。
【0119】
端子152において端子収容室24に収容される被収容部152Aの一部は、組付開口部28側から端子収容室24への挿入時に端子収容室24の内面(より具体的には下面25A及び上面25B)によって二点鎖線で示される形状に変形されるように構成されている。そして、端子152の被収容部152Aの一部は、端子収容室24の内面(より具体的には下面25A及び上面25B)から反力を受けることによって、当該反力がないと仮定した場合の仮想位置よりも当該反力の方向側に変形して配置されるように構成されている。すなわち、端子152の被収容部152Aは、端子収容室24における互いに対向する一対の内面である下面25A及び上面25Bに向けて押圧付勢するように曲げ形成されている。
【0120】
さらに、端子152の被収容部152Aは、組付開口部28側から端子収容室24への挿入時に第二壁部144が端子収容室24の内面(より具体的には上面25B)から反力を受けることによって流入阻止部154における第一壁部124側の端部が第一壁部124に密着されてかつ接触片部132側とは反対方向(図中では右方向)に変位するように構成されている。すなわち、端子152の被収容部152Aは、流入阻止部154が第一壁部124側へ向けて接触片部132側とは反対側(図中では右方向)に傾斜してかつ第一壁部124を押圧するように構成されている。
【0121】
なお、第一壁部124における端子幅方向外側でかつ脚部36側に保持突起(図12の保持突起88Bと同様の構成部)を設ける場合には、その保持突起に対応してハウジング20に形成される凹部(図示省略)の位置よりも、流入阻止部154における第一壁部124側の端部の方が接触片部132側(図中では左側)に位置するように設定されるのが好ましい。
【0122】
上記構成によっても、前述した第5の実施形態の第1の変形例と同様の作用及び効果が得られる。また、この変形例では、端子152の挿入時に流入阻止部154の変位量に多少ばらつきがあっても流入阻止部154を第一壁部124に安定的に密着させることができるので、硬化前の液体状態の封止材が接触片部132側へ流入するのを良好に阻止することができる。なお、この変形例では、雄端子12を挿入した場合の有効嵌合長に影響が及びにくい。
【0123】
[第5の実施形態の第3の変形例]
次に、本発明の第5の実施形態の第3の変形例について、図21を用いて説明する。図21には、第5の実施形態の第3の変形例に係るコネクタ160に適用される端子162を側方側から見た状態の側面図が示されている。図21では、端子162が端子孔22に挿入された場合の変形形状を二点鎖線で示している。この図に示されるように、この変形例は、第5の実施形態の第1の変形例の更なる変形例で第2の変形例とは別の形態の変形例である。この変形例に係るコネクタ160に適用される端子162においては、第5の実施形態の第1の変形例の端子142における流入阻止部130(いずれも図19参照)に代えて、図21に示される流入阻止部164が設けられている。端子162の他の構成、及びハウジング20(図中では端子収容前の状態の一部を二点鎖線で図示)は、第5の実施形態の第1の変形例と実質的に同様の構成となっている。よって、第5の実施形態の第1の変形例と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
【0124】
図21に示される端子162は、金属板が曲げられて形成されたものであるが、端子幅方向の寸法を短くするような曲げ形成部分を有さない。端子162の流入阻止部164は、端子162が端子収容室24に収容される前の状態で第一壁部124側へ向けて接触片部132側(図中では左側)に傾斜している。また、流入阻止部164における第一壁部124側の端部は、第5の実施形態の第1の変形例の流入阻止部130(図19参照)における第一壁部124側の端部と比べて、端子収容室24に収容される前の状態で第一壁部124に対する最短の距離が若干短く設定されている。流入阻止部164の他の構成は、第5の実施形態の第1の変形例の流入阻止部130と実質的に同様とされている。
【0125】
端子162において端子収容室24に収容される被収容部162Aの一部は、組付開口部28側から端子収容室24への挿入時に端子収容室24の内面(より具体的には下面25A及び上面25B)によって二点鎖線で示される形状に変形されるように構成されている。そして、端子162の被収容部162Aの一部は、端子収容室24の内面(より具体的には下面25A及び上面25B)から反力を受けることによって、当該反力がないと仮定した場合の仮想位置よりも当該反力の方向側に変形して配置されるように構成されている。すなわち、端子162の被収容部162Aは、端子収容室24における互いに対向する一対の内面である下面25A及び上面25Bに向けて押圧付勢するように曲げ形成されている。
【0126】
さらに、端子162の被収容部162Aは、組付開口部28側から端子収容室24への挿入時に第二壁部144が端子収容室24の内面(より具体的には上面25B)から反力を受けることによって流入阻止部164における第一壁部124側の端部が第一壁部124に密着されてかつ接触片部132側の方向(図中では左方向)に変位するように構成されている。すなわち、端子162の被収容部162Aは、流入阻止部164が第一壁部124側へ向けて接触片部132側(図中では左側)に傾斜してかつ第一壁部124を押圧するように構成されている。
【0127】
上記構成によっても、前述した第5の実施形態の第1の変形例と同様の作用及び効果が得られる。また、この変形例では、端子162の挿入時に流入阻止部164の変位量に多少ばらつきがあっても流入阻止部164を第一壁部124に安定的に密着させることができるので、硬化前の液体状態の封止材が接触片部132側へ流入するのを良好に阻止することができる。なお、この変形例では、封止材による封止状態に影響を与えにくい。
【0128】
[第6の実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態に係るコネクタについて、図22及び図23を用いて説明する。図22には、本実施形態に係るコネクタ170に適用される端子172が斜視図で示され、図23には、端子172を側方側から見た状態の側面図が示されている。図22及び図23では、端子172が端子孔22に挿入された場合の周辺構造が簡略化されて二点鎖線で示されている。なお、本実施形態のコネクタ170に適用されるハウジング20は、第1の実施形態のハウジング20と実質的に同様の構成となっている。また、本実施形態において、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
【0129】
端子172は、金属板が曲げられて形成されたものであるが、端子幅方向の寸法を短くするような曲げ形成部分は有さず、端子172における組付開口部28側から見た形状には、端子幅方向の端部側から端子幅方向と交差する方向に曲げ形成された曲げ部が含まれていない。この端子172は、その側面視における一方の端部から他方の端部に向かって順に、脚部36、下壁部89、流入阻止部84、第一壁部174、第一繋ぎ部176、第二壁部178、第二繋ぎ部180及び接触片部182を有している。
【0130】
脚部36及び流入阻止部84は、第3の実施形態における脚部36及び流入阻止部84と実質的に同様の構成であるため、同一符号を付して適宜説明を省略する。本実施形態の流入阻止部84は、端子収容室24における組付開口部28側の通路断面積を狭めるように形成されて接触片部182側への液体の流入を阻止する。また、端子172は、第3の実施形態の端子82(図12参照)と同様に、流入阻止部84の端子幅方向の両端部に対して端子幅方向に隙間を介して隣接配置される構成部を備えない構成となっている。また、下壁部89は、第3の実施形態における下壁部88(図12参照)と実質的に同様の構成となっている。なお、下壁部89は、図中では端子幅方向の両端面側の図示を簡略化しており、第3の実施形態の保持突起88B(図12参照)と同様の保持突起の図示を省略している。
【0131】
図23に示されるように、第一壁部174は、流入阻止部84における端子収容室24の上面25B(内面)側の一端から曲げられて端子収容室24の上面25B(内面)に沿って雄端子挿入口26側へ向けて延在されている。第一壁部174における雄端子挿入口26側の端部からは第一繋ぎ部176が端子側面視で略U字状に折り返されており、この第一繋ぎ部176は端子172における雄端子挿入口26側の端部を構成している。第一繋ぎ部176における第一壁部174側とは反対側の端部からは第二壁部178が流入阻止部84側へ向けて延在されている。
【0132】
第二壁部178における流入阻止部84側の端部からは第二繋ぎ部180が端子側面視で略U字状に折り返されている。この第二繋ぎ部180は、第二壁部178との接続部から第一壁部174に対して離間する側に配置されるように折り返され、流入阻止部84の一部と対向している。第二繋ぎ部180における第二壁部178側とは反対側の端部からは接触片部182が雄端子挿入口26側へ向けて延在されている。接触片部182と第二壁部178との間隔は、第二壁部178と第一壁部174との間隔よりも広く設定されている。接触片部182は、端子収容室24において雄端子挿入口26側に収容されて雄端子挿入口26から挿入される雄端子12と接触することで弾性変形するように構成されている。なお、端子172が曲げ形成される前の形状である展開形状(図示省略)で見た場合、接触片部182は、流入阻止部84よりも長手方向の先端側に設定されている。
【0133】
(作用・効果)
本実施形態によっても、前述した第3の実施形態と実質的に同様の作用及び効果を得ることができる。また、本実施形態では、第5の実施形態のように接触片部132(図17参照)が切り起こされて形成される場合と比べて、接触片部182の端子幅方向の長さを容易に確保することができ、雄端子12に対する接触片部182での接触圧を容易に確保することが可能となる。
【0134】
また、本実施形態では、端子172を展開した状態(図示省略)で見ると端子172の幅方向の長さ(並列配置される端子172の配列方向の長さ)を第1〜第3の実施形態の場合と比べて抑えることができる。このため、製造時に、帯状の金属板を打ち抜いて曲げ加工することで、複数の端子172と、当該複数の端子172を並列方向に繋ぐキャリアと、を含むキャリア付き端子を形成し、このキャリア付き端子における各端子172をそれぞれ組付開口部28から端子収容室24に一括で挿入してからキャリアを切除すれば組付作業性が向上する。補足説明すると、本実施形態では、コネクタ170の小型化を図るために、並列方向に互いに隣り合う組付開口部28同士の間隔を短く設定しても、前記キャリア付き端子の状態で各端子172をそれぞれ組付開口部28から挿入することができる。
【0135】
[実施形態の補足説明]
なお、図1図11に示される上記第1、第2の実施形態では、流入阻止部40、70は、密着部44、72を備えており、このような構成が好ましいが、流入阻止部は、収容壁部(25)の一部の内面に密着する密着部(44、72)を備えない構成であってもよい。
【0136】
また、上記第1、第2の実施形態では、流入阻止部40、70が本体部42及び延長片部46を備えており、このような構成が好ましいが、流入阻止部は、延長片部(46)を備えないような構成であってもよい。
【0137】
また、上記第1、第2の実施形態の変形例として、流入阻止部は、側面視で(図7と同様の方向視で)略U字状になるように延長片部が設定されてもよい。また、他の変形例として、流入阻止部は、端子孔(22)の長手方向を軸方向とする短円柱状に形成されてもよい。
【0138】
また、上記第1、第2の実施形態の変形例として、流入阻止部は、その一部を収容壁部の内面に食い込ませることで密着部を備えるような構成としてもよい。
【0139】
また、上記第1、第2の実施形態の変形例として、流入阻止部は、脚部(36)の一部に曲げ部を介して接続されているような構成としてもよい。
【0140】
また、上記第1、第2の実施形態の変形例として、流入阻止部は、例えば、接触片部(32)、基部(34)及び脚部(36)を含む端子本体部分とは別体で形成されたものが基部(34)に接合されることで、前記端子本体部分と一体化された(一体的に設けられた)ものでもよい。
【0141】
また、上記第1、第2の実施形態では、端子30、62に切欠部48が形成され、ハウジング20に凸状部50が形成されており、このような構成が好ましいが、ハウジングに凸状部(50)が形成されないような構成も採り得る。
【0142】
また、上記第1、第2の実施形態の変形例として、端子は、基部を端子収容室の組付位置まで挿入する際に押圧治具で押圧可能な平坦状の端面部が一個のみとされる構成(例えば第二端面部34Fに相当する構成部が設けられていないような構成)も採り得る。
【0143】
また、上記第2の実施形態の変形例として、曲げ連結部(68)は、基部(34)が端子収容室(24)に配置された状態で密着部(72)が受ける収容壁部(25)の内面(より具体的には下面(25A))からの反力によって塑性変形するように構成されていてもよい。
【0144】
また、上記第3〜第6の実施形態の変形例として、端子は、例えば、流入阻止部(84、130)の端子幅方向外側の両端部から張り出してかつ組付開口部(28)側又はその反対側に曲げられた部分を備えているようなものであってもよい。
【0145】
また、上記第4の実施形態の変形例として、押さえ治具通過用の切欠部(第一切欠部97A及び第二切欠部102A)が端子に形成されていない構成も採り得る。また、上記第4の実施形態の他の変形例として、突出部95が端子に形成されていない構成も採り得る。
【0146】
また、上記第4、5の実施形態の貫通孔96H、126Hに代えて、貫通部としての切欠が形成されてもよい。
【0147】
なお、上記実施形態及び上述の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
【0148】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0149】
(付記1)
前記流入阻止部は、前記端子収容室を形成する収容壁部の一部の内面に密着する密着部を備える、請求項1記載のコネクタ。
【0150】
付記1記載の構成によれば、流入阻止部の密着部が収容壁部の一部の内面に密着しているので、硬化前の封止材が接触片部側へ流入するのを効果的に阻止することができる。
【0151】
(付記2)
前記流入阻止部は、
前記組付開口部に対向するように配置された壁状の本体部と、
前記本体部に対して前記接触片部側に配置されて前記組付開口部側から見て前記密着部から前記収容壁部の前記一部の内面に対して離れる方向に延出された延長片部と、
を備える、付記1記載のコネクタ。
【0152】
付記2記載の構成によれば、流入阻止部の本体部は、壁状とされてハウジングの組付開口部に対向するように配置され、流入阻止部の延長片部は、本体部に対して接触片部側に配置されて組付開口部側から見て密着部から収容壁部の前記一部の内面に対して離れる方向に延出されている。このため、仮に硬化前の封止材が流入阻止部の本体部を通り抜けて接触片部側へ向けて流動しようとしても、本体部と延長片部との間を含む延長片部の周囲に封止材が溜まることで、封止材が接触片部に到達しにくくなる。
【0153】
(付記3)
前記密着部は前記収容壁部の下面に密着し、
前記延長片部は、前記密着部から前記収容壁部の上面側へ向けて前記接触片部側に傾斜している、付記2記載のコネクタ。
【0154】
付記3記載の構成によれば、仮に硬化前の封止材が流入阻止部の本体部を通り抜けて接触片部側へ向けて流動しようとしても、硬化前の封止材を重力及び表面張力作用で延長片部の周囲に集中させることができる。このため、封止材が接触片部に一層到達しにくくなる。
【0155】
(付記4)
前記流入阻止部は、前記密着部側の部位が弾性変形して前記収容壁部の内面に弾性的に接触するように構成されている、請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載のコネクタ。
【0156】
付記4記載の構成によれば、流入阻止部は収容壁部の内面に弾性的に接触するので、例えば流入阻止部の一部を収容壁部の内面に食い込ませて密着部とするような構成に比べて、密着部に起因したハウジングの損傷の発生を抑えることができる。
【0157】
(付記5)
前記端子を複数有すると共に、前記ハウジングには前記端子ごとに前記端子収容室が設けられており、
前記端子は、
前記組付開口部から挿入されて前記端子収容室に収容されると共に前記接触片部を支持しかつ前記組付開口部側から見て曲げ部を有する曲げ形状に形成された基部と、
前記基部における前記組付開口部側の端部の一部から前記端子収容室の外側へ帯状に延出され、その先端部側において前記接続対象物とは別の接続対象物に接続される接続部と、前記基部に連続すると共に前記組付開口部への前記基部の挿入方向とは反対方向に直線状に伸長する伸長部と、を有する脚部と、
を備え、
前記流入阻止部は、前記基部における前記組付開口部側の端部の他の一部で曲げられた曲げ連結部を介して前記基部に接続されている、請求項1及び付記1〜付記4、のいずれか1項に記載のコネクタ。
【0158】
付記5記載の構成によれば、コネクタは複数の端子を有し、ハウジングには端子ごとに端子収容室が設けられている。端子は、組付開口部から挿入されて端子収容室に収容される基部を備え、この基部は、接触片部を支持すると共に組付開口部側から見て曲げ部を有する曲げ形状に形成されている。また、端子は、基部における組付開口部側の端部の一部から端子収容室の外側へ帯状に延出された脚部を備え、脚部の先端部側を構成する接続部は、雄端子とは別の接続対象物に接続される。
【0159】
このような端子を端子収容室に収容させる際には、端子を一本ずつ組付開口部から挿入する。ここで、端子の脚部は、基部に連続する伸長部を有し、この伸長部は、組付開口部への基部の挿入方向とは反対方向に直線状に伸長している。このため、伸長部を治具で掴むことができ、そのように掴んだ状態で端子を組付開口部から仮挿入することができる。
【0160】
また、流入阻止部は、基部における組付開口部側の端部の他の一部で曲げられた曲げ連結部を介して基部に接続されている。このため、伸長部において治具で掴まれる領域を確保する前提に立つと、例えば伸長部から曲げ部を介して流入阻止部が接続されているような構成と比べて、伸長部の伸長方向の長さを抑えることができる。
【0161】
(付記6)
前記端子は、
前記基部の一部を構成して前記組付開口部側から見て前記曲げ連結部に近接する位置に配置されて前記組付開口部側を向くと共に前記基部を前記端子収容室の組付位置まで挿入する際に押圧治具で押圧可能な平坦状の端面部と、
前記流入阻止部及び前記曲げ連結部と、前記基部における前記端面部側の部位と、の間に形成された切欠部と、
を備え、
前記ハウジングは、前記流入阻止部と前記基部における前記端面部側の部位との間に入り込む凸状部を有する、付記5記載のコネクタ。
【0162】
付記6記載の構成によれば、基部の一部を構成して組付開口部側から見て曲げ連結部に近接する位置に配置されて組付開口部側を向く平坦状の端面部は、基部を端子収容室の組付位置まで挿入する際に押圧治具で押圧可能となっている。一方、端子において、流入阻止部及び曲げ連結部と、基部における端面部側の部位と、の間には、切欠部が形成されている。この切欠部は、硬化前の封止材が接触片部側へ流入するのを阻止するうえでは不利な構造部である。しかしながら、ハウジングは、流入阻止部と基部における端面部側の部位との間に入り込む凸状部を有しているので、硬化前の封止材が切欠部を通って接触片部側へ流入しようとするのを凸状部によって阻止することができる。
【0163】
(付記7)
前記端面部を第一端面部とし、
前記端子は、前記基部の一部を構成して前記組付開口部側から見て前記流入阻止部を挟んで前記第一端面部とは反対側に配置されて前記組付開口部側を向くと共に前記基部を前記端子収容室の組付位置まで挿入する際に前記押圧治具で押圧可能な平坦状の第二端面部を備える、付記6記載のコネクタ。
【0164】
付記7記載の構成によれば、基部を端子収容室の組付位置まで挿入する際に端子の基部における第一端面部と第二端面部を押圧治具で押圧することで、端子の基部を端子収容室の組付位置に配置することができる。このため、端子の基部は、安定的に押されて端子収容室の組付位置に配置される。
【0165】
(付記8)
前記端子は、前記組付開口部から挿入されて前記端子収容室に収容されると共に前記接触片部を支持しかつ前記組付開口部側から見て曲げ部を有する曲げ形状に形成された基部を備え、
前記流入阻止部は、前記基部における前記組付開口部側の端部で曲げられた曲げ連結部を介して前記基部に接続され、前記基部が前記端子収容室に配置された状態では、前記密着部が受ける前記収容壁部の内面からの反力によって、当該反力がないと仮定した場合の位置よりも当該反力の方向側に変位して配置されるように構成されている、付記1〜付記4のいずれか1項に記載のコネクタ。
【0166】
付記8記載の構成によれば、端子は、組付開口部から挿入されて端子収容室に収容される基部を備え、この基部は、接触片部を支持すると共に組付開口部側から見て曲げ部を有する曲げ形状に形成されている。これに対して、流入阻止部は、基部における組付開口部側の端部で曲げられた曲げ連結部を介して基部に接続され、基部が端子収容室に配置された状態では、密着部が受ける収容壁部の内面からの反力によって、当該反力がないと仮定した場合の位置よりも当該反力の方向側に変位して配置される。このため、流入阻止部における密着部側とは反対の端部は、密着部側とは反対側の隙を小さくする又は無くすように配置されるので、硬化前の封止材が接触片部側へ流入するのを効果的に阻止することができる。
【0167】
(付記9)
前記流入阻止部は、前記基部が前記端子収容室に配置された状態では、前記密着部が受ける前記収容壁部の内面からの反力によって、当該反力がないと仮定した場合の位置よりも当該反力の方向側に変位して配置されるように構成されている、付記1〜付記4のいずれか1項を引用する付記5〜付記7のいずれか1項に記載のコネクタ。
【0168】
付記9記載の構成によれば、流入阻止部は、基部が端子収容室に配置された状態では、密着部が受ける収容壁部の内面からの反力によって、当該反力がないと仮定した場合の位置よりも当該反力の方向側に変位して配置される。このため、流入阻止部における密着部側とは反対の端部は、密着部側とは反対側の隙を小さくする又は無くすように配置されるので、硬化前の封止材が接触片部側へ流入するのを効果的に阻止することができる。
【0169】
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0170】
10 コネクタ
12 雄端子
20 ハウジング
24 端子収容室
25A 下面(端子収容室の内面)
25B 上面(端子収容室の内面)
25C 側部内面(端子収容室の内面)
26 雄端子挿入口
28 組付開口部
30 端子
32 接触片部
40 流入阻止部
60 コネクタ
62 端子
70 流入阻止部
80 コネクタ
82 端子
84 流入阻止部
84A 板厚面
90 コネクタ
92 端子
94 第一壁部(接触受部)
95 突出部
96 第一繋ぎ部
97A 第一切欠部(押さえ治具通過用の切欠部)
96H 貫通孔(貫通部)
98 第二壁部(支持壁部)
100 第二繋ぎ部
102 接触片部
102A 第二切欠部(押さえ治具通過用の切欠部)
110 コネクタ
112 端子
112A 被収容部
120 コネクタ
122 端子
124 第一壁部(支持壁部)
126 繋ぎ部
126H 貫通孔(貫通部)
128 第二壁部(接触受部)
130 流入阻止部
130A 板厚面
132 接触片部
140 コネクタ
142 端子
142A 被収容部
150 コネクタ
152 端子
152A 被収容部
154 流入阻止部
160 コネクタ
162 端子
162A 被収容部
164 流入阻止部
170 コネクタ
172 端子
174 第一壁部
176 第一繋ぎ部
178 第二壁部
180 第二繋ぎ部
182 接触片部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23