特開2021-93809(P2021-93809A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-93809(P2021-93809A)
(43)【公開日】2021年6月17日
(54)【発明の名称】ワイヤレス給電ケース
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/10 20160101AFI20210521BHJP
   B60R 7/04 20060101ALI20210521BHJP
【FI】
   H02J50/10
   B60R7/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-222282(P2019-222282)
(22)【出願日】2019年12月9日
(71)【出願人】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】特許業務法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】向井 貴大
(72)【発明者】
【氏名】市川 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】柴田 実
【テーマコード(参考)】
3D022
【Fターム(参考)】
3D022CA07
3D022CB01
3D022CC19
3D022CD09
3D022CD26
(57)【要約】
【課題】給電対象である電子機器を収容する収容ケースと、そのケースに容易に取り付け、取外し可能な構造を有するワイヤレス給電ユニットを備えたワイヤレス給電ケースを提供する。
【解決手段】本発明の一態様として、ワイヤレス受電用コイル41を内部に有する電子機器40を立てた状態で収容するポケット状のケース10と、ワイヤレス給電用の給電用コイル21と、給電用コイル21に電流を流すための給電用コイル21に接続された回路基板25と、回路基板25を収容する筐体23と、を有し、給電用コイル21がケース10の側壁の裏面101に対向する状態でケース10の側壁の裏面101に着脱可能に取り付けられるワイヤレス給電ユニット20と、を備えた、ワイヤレス給電ケース1を提供する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス受電用コイルを内部に有する電子機器を立てた状態で収容するポケット状のケースと、
ワイヤレス給電用の給電用コイルと、前記給電用コイルに電流を流すための前記給電用コイルに接続された回路基板と、前記回路基板を収容する筐体と、を有し、前記給電用コイルが前記ケースの側壁の裏面に対向する状態で前記ケースの側壁の裏面に着脱可能に取り付けられるワイヤレス給電ユニットと、
を備えた、
ワイヤレス給電ケース。
【請求項2】
前記筐体が、その平面方向の中心よりも上側の両側部から側方に突出した板状の第1の突出部と、平面方向の下端から下方に突出したネジ止め孔を有する第2の突出部と、を有し、
前記ケースの側壁が、前記第1の突出部が下方から嵌め込まれる下方に開口した溝を有し、前記第1の突出部を下方から前記溝に嵌め込む際に、前記ワイヤレス給電ユニットの前記ケースに対する上下方向の位置を決めるガイドとして機能する2つの第1の固定部と、前記ネジ止め孔を貫通するネジにより前記第2の突出部がネジ止めされる第2の固定部と、を前記裏面に有する、
請求項1に記載のワイヤレス給電ケース。
【請求項3】
前記2つの第1の固定部が、前記筐体を両側から挟み込むように配置され、前記第1の突出部を下方から前記溝に嵌め込む際に、前記ワイヤレス給電ユニットの前記ケースに対する横方向の位置を決めるガイドとして機能する、
請求項2に記載のワイヤレス給電ケース。
【請求項4】
前記第2の突出部が、前記筐体の下端の中心よりも右側に1つ、中心よりも左側に1つ設けられ、
前記ケースが、前記2つの第2の突出部に対応する位置に2つの前記第2の固定部を有する、
請求項2又は3に記載のワイヤレス給電ケース。
【請求項5】
前記ワイヤレス給電ユニットが、前記回路基板に接続された外部から電力を供給するためのコネクターを有し、
前記コネクターが、
請求項4に記載のワイヤレス給電ケース。
【請求項6】
自動車のセンターコンソールに設置される、
請求項1〜5のいずれか1項に記載のワイヤレス給電ケース。
【請求項7】
ワイヤレス受電用コイルを内部に有する電子機器を立てた状態で収容するポケット状のケースと、
前記ケースの外側に、前記ケースの側壁の裏面に対向するように設置されたワイヤレス給電用の給電用コイルと、
を備え、
自動車のセンターコンソールに設置される、ワイヤレス給電ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤレス給電ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両内の携帯電話機などの電子機器の収容部に、電子機器のワイヤレス給電機能を付与する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、車両のドアトリムのアームレストに、電子機器を収容する収納部が設けられ、収容部の側壁の裏側、すなわちアームレストの内部にワイヤレス給電用の給電コイルが設置されたドアトリム構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019−94027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1には、ワイヤレス給電用装置の具体的な構造は開示されておらず、そのメンテナンス性については不明である。電子機器である給電用装置は、メンテナンス性を高めるため、電子機器の収容部への取り付け、取り外しが容易であることが好ましい。
【0006】
本発明の目的は、上記の課題を解決するため、給電対象である電子機器を収容する収容ケースと、そのケースに容易に取り付け、取外し可能な構造を有するワイヤレス給電ユニットを備えたワイヤレス給電ケースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、上記目的を達成するために、下記[1]〜[7]のワイヤレス給電ケースを提供する。
【0008】
[1]ワイヤレス受電用コイルを内部に有する電子機器を立てた状態で収容するポケット状のケースと、ワイヤレス給電用の給電用コイルと、前記給電用コイルに電流を流すための前記給電用コイルに接続された回路基板と、前記回路基板を収容する筐体と、を有し、前記給電用コイルが前記ケースの側壁の裏面に対向する状態で前記ケースの側壁の裏面に着脱可能に取り付けられるワイヤレス給電ユニットと、を備えた、ワイヤレス給電ケース。
[2]前記筐体が、その平面方向の中心よりも上側の両側部から側方に突出した板状の第1の突出部と、平面方向の下端から下方に突出したネジ止め孔を有する第2の突出部と、を有し、前記ケースの側壁が、前記第1の突出部が下方から嵌め込まれる下方に開口した溝を有し、前記第1の突出部を下方から前記溝に嵌め込む際に、前記ワイヤレス給電ユニットの前記ケースに対する上下方向の位置を決めるガイドとして機能する2つの第1の固定部と、前記ネジ止め孔を貫通するネジにより前記第2の突出部がネジ止めされる第2の固定部と、を前記裏面に有する、上記[1]に記載のワイヤレス給電ケース。
[3]前記2つの第1の固定部が、前記筐体を両側から挟み込むように配置され、前記第1の突出部を下方から前記溝に嵌め込む際に、前記ワイヤレス給電ユニットの前記ケースに対する横方向の位置を決めるガイドとして機能する、上記[2]に記載のワイヤレス給電ケース。
[4]前記第2の突出部が、前記筐体の下端の中心よりも右側に1つ、中心よりも左側に1つ設けられ、前記ケースが、前記2つの第2の突出部に対応する位置に2つの前記第2の固定部を有する、上記[2]又は[3]に記載のワイヤレス給電ケース。
[5]前記ワイヤレス給電ユニットが、前記回路基板に接続された外部から電力を供給するためのコネクターを有し、前記コネクターが、上記[4]に記載のワイヤレス給電ケース。
[6]自動車のセンターコンソールに設置される、上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載のワイヤレス給電ケース。
[7]ワイヤレス受電用コイルを内部に有する電子機器を立てた状態で収容するポケット状のケースと、前記ケースの外側に、前記ケースの側壁の裏面に対向するように設置されたワイヤレス給電用の給電用コイルと、を備え、自動車のセンターコンソールに設置される、ワイヤレス給電ケース。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、給電対象である電子機器を収容する収容ケースと、そのケースに容易に取り付け、取外し可能な構造を有するワイヤレス給電ユニットを備えたワイヤレス給電ケースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施の形態に係るワイヤレス給電ケースの斜視図である。
図2図2は、電子機器のケースへの収容の仕方を概略的に示す図である。
図3図3は、本発明の実施の形態に係るワイヤレス給電ケースの設置位置を概略的に示す図である。
図4図4は、本発明の実施の形態に係るワイヤレス給電ユニットの斜視図である。
図5図5は、受電用コイルを内部に有する電子機器が収容された状態のワイヤレス給電ケースの垂直断面図である。
図6図6は、本発明の実施の形態に係るワイヤレス給電ケースの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔実施の形態〕
(ワイヤレス給電ケースの構成)
図1は、本発明の実施の形態に係るワイヤレス給電ケース1の斜視図である。ワイヤレス給電ケース1は、ワイヤレス受電用コイルを内部に有するケース10と、ワイヤレス給電用のコイルを有する、ケース10内に収容された電子機器に給電するためのワイヤレス給電ユニット20とを備える。ここで、ケース10内に収容される電子機器は、典型的には、スマートフォンなどの携帯電話機である。
【0012】
ワイヤレス給電ケース1においては、ワイヤレス給電ユニット20の給電用コイルと、ケース10に収容された電子機器の受電用コイルを用いた電磁誘導によりワイヤレス給電が行われる。電子機器をケース10に収容する(挿し入れる)ことにより、ワイヤレス給電ユニット20の給電用コイルと電子機器の受電用コイルが平行に近い状態で近づき、電磁誘導による給電が開始される。
【0013】
ケース10は、電子機器を立てた状態で収容する、上方に開口する開口部を有するポケット状の容器である。ここで、立てた状態とは、電子機器の短辺の側面がケース10の内側の底面に対向する状態をいう。
【0014】
図2は、電子機器40のケース10への収容の仕方を概略的に示す図である。図2に示されるように、電子機器40を立てた状態で上方からケース10の開口部106に挿し入れ、ケース10内に収容する。
【0015】
ケース10は、図1に示されるように、開口部106に被せられるキャップ11を有していてもよい。キャップ11はスリット12を有し、スリット12に電子機器を挿し込むことにより、電子機器をケース10内に収容することができる。キャップ11は、ケース10に収容された電子機器を保持して走行中のガタツキを抑えたり、溢れた飲料などのケース10内への侵入を抑えたりすることができる。
【0016】
ケース10は、例えば、板状の取り付け対象物の開口部に嵌め込まれるようにして取り付けられる。図1に示される例では、取付パネル30の開口部に嵌め込まれて固定されている。
【0017】
図3は、ワイヤレス給電ケース1の設置位置を概略的に示す図である。図3に示される例では、ワイヤレス給電ケース1は、自動車50の運転席51と助手席52の間に配置されたセンターコンソール53に設置される。この場合、センターコンソール53のアッパーパネルが取付パネル30として用いられる。
【0018】
ワイヤレス給電ケース1に設置されるがセンターコンソール53に設置される場合、運転席51に座った乗員と助手席52に座った乗員のいずれもワイヤレス給電ケース1の近傍に容易に手が届くため、ワイヤレス給電ケース1を利用することができ、かつ、窮屈でない姿勢でワイヤレス給電ケース1に電子機器を収容し、また、取り出すことができる。
【0019】
比較例としては、例えば、上述の特許文献1のドアトリム構造が挙げられる。特許文献1のドアトリム構造によれば、そのドアトリム構造を備えたドアに隣接する座席に座る乗員しか利用することができず、また、電子機器の収容部がアームレストに設けられているために、乗員が電子機器を収容する際に腕を深く曲げた窮屈な姿勢を強いられる場合がある。また、ドアの内部への配線の引き込みが容易ではないため、ドア内に設置される給電が必要な機器を増やすことは好ましくない。
【0020】
図4は、ワイヤレス給電ユニット20の斜視図である。ワイヤレス給電ユニット20は、ワイヤレス給電用の1つの給電用コイル21と、給電用コイル21に給電用の電流を流すための回路を有する、給電用コイル21に接続された回路基板25(図5参照)と、回路基板25を収容する筐体23と、回路基板25に接続された外部から電力を供給するためのコネクター24とを有する。給電用コイル21は、典型的には平面コイルである。
【0021】
筐体23は、図1、2及び後述する図5に示される例では、回路基板25を載せる金属製の底板231と、底板231に被せられて回路基板25を覆う金属製の上板239と、底板231に固定される上板239の外側の樹脂製のカバー232を有する。給電用コイル21と回路基板25との間に上板239を配置することにより、電磁ノイズをカットすることができる。
【0022】
ワイヤレス給電ユニット20は、ケース10の側壁の裏面(外側の面)101に着脱可能に取り付けられる。ワイヤレス給電用の機器類をワイヤレス給電ユニット20としてケース10に取り付け、取り外しができるため、メンテナンス性に優れる。給電用コイル21は、ワイヤレス給電ユニット20がケース10の側壁の裏面101に取り付けられた状態で、ケース10の側壁の裏面101に対向する位置に設けられている。
【0023】
筐体23、給電用コイル21を露出させるための開口部235をケース10の側壁の裏面101に対向する面236に有してもよい。給電用コイル21を開口部235の内側に収めることにより、給電用コイル21をワイヤレス給電ユニット20の表面(ケース10側の面)近くに配置させることができる。それにより、ケース10に収容された電子機器の受電用コイルに給電用コイル21をワイヤレス給電に適した距離、例えば5mm程度、まで近付けることが容易になる。なお、図4に示される例では、開口部235はカバー232に設けられる。
【0024】
なお、給電用コイル21を電子機器の受電用コイルに十分に近づけることができる場合は、給電用コイル21の表面はカバー232に覆われていてもよい。この場合、結露により生じる水分などの給電用コイル21への付着を抑えることができる。また、給電用コイル21の表面はノイズ低減フィルターなどのカバー232以外の部品で覆われていてもよい。
【0025】
給電用コイル21の大きさや形状は、例えば、ワイヤレス給電の規格に応じて設定される。給電用コイル21の形状は、典型的には図4に示されるような角が丸められた四角形や円形であるが、電子機器の給電可能な位置の調整などのために、角が丸められた三角形や卵型などの他の形状を採用してもよい。
【0026】
図5は、受電用コイル41を内部に有する電子機器40が収容された状態のワイヤレス給電ケース1の垂直断面図である。図5に示されるように、電子機器40は、ワイヤレス給電ユニット20が取り付けられている側の側壁の内面104に沿うように、かつ受電用コイル41が配置されている側の面(例えば、電子機器40がスマートフォンである場合は表示画面が設けられた面の反対側の面)が内面104側を向くように、ケース10に収容される。
【0027】
図5中の一点鎖線Cは、電子機器40の面内方向の中心位置を示している。一般的には、受電用コイル41は電子機器40の中心近くに配置されている。このため、受電用コイル41の面内方向の中心位置は、一点鎖線Cで表される位置とほぼ一致する。
【0028】
ワイヤレス給電ユニット20の給電用の給電用コイル21と電子機器40の受電用コイル41は、電磁誘導によるワイヤレス給電を行うために、給電用コイル21に流れる電流により生じる磁界が受電用コイル41の内側を通るような位置関係にある。このため、給電用コイル21の面内方向の中心位置と受電用コイル41の面内方向の中心位置がある程度近ければワイヤレス給電が可能であり、種々のサイズの電子機器40に対応することができる。
【0029】
電子機器40は、ケース10内に立てた状態で収容されるため、上下方向の位置はケース10の内側の底面105の深さにより決まる。そのため、電子機器40の上下方向の位置ずれはほぼなく、給電用コイル21が1つだけであっても、電子機器40を給電可能な位置へ精度よく収めることができる。このため、ワイヤレス給電ケース1は、従来の平置き型のワイヤレス給電装置のように、複数の給電用コイルを用いる方法などにより給電可能な電子機器の設置範囲を広げる必要がなく、製造コストを抑えることができる。
【0030】
ワイヤレス給電ケース1においては、電子機器40は、その上側の部分401がケース10の外に突出した状態でケース10内に収容される。このため、この突出した部分401を掴んで電子機器40をケース10から取り出すことができる。
【0031】
また、電子機器40がケース10に収容された状態でも部分401を容易に視認することができるため、電子機器40の置き忘れなどを防ぎやすい。一般的に、電子機器に含まれるワイヤレス給電用の受電用コイルは、電子機器の中心付近に配置されるため、これを収容する収容部の深さは、特許文献1のドアトリム構造のように、電子機器の長さよりも大きく設定される。このため、収容部に収容された電子機器は収容部内に完全に隠れて、外部からの視認が困難になり、置き忘れなどの原因となるおそれがある。
【0032】
なお、図5に示される例では、ケース10は硬質樹脂からなるアウターケース10aとその内側に設置される軟質樹脂からなるインナーケース10bを有するが、ケース10の構成は図5に示されるものに限られない。図5に示される例では、ケース10の側壁の裏面101は、アウターケース10aの側壁の裏面であり、ケース10の側壁の内面104とケース10の内側の底面105は、それぞれインナーケース10bの側壁の内面とインナーケース10bの内側の底面である。この場合、異なる深さを有する種々のインナーケース10bを用いることにより、底面105の深さを変更することができる。
【0033】
(ワイヤレス給電ユニットのケースへの取り付け方法)
図6は、ワイヤレス給電ユニット20をケース10へ取り付ける前の状態を示すワイヤレス給電ケース1の分解斜視図である。以下、図6と、ワイヤレス給電ユニット20をケース10へ取り付けた後の状態を示す図1を用いて、ワイヤレス給電ユニット20をケース10へ取り付ける方法について説明する。
【0034】
筐体23は、ワイヤレス給電ユニット20をケース10へ取り付けるための、筐体23の平面方向の中心よりも上側の両側部、すなわち筐体23の両側部の給電用コイル21を挟む位置から側方に突出した板状の第1の突出部233と、平面方向の下端から下方に突出したネジ止め用の孔237を有する第2の突出部234とを有する。ここで、ワイヤレス給電ユニット20における上下などの方向は、ワイヤレス給電ユニット20がケース10に取り付けられた状態での方向を言うものとする。
【0035】
第1の突出部233を筐体23の両側部から側方に突出させることにより、筐体23の上端から上方に突出させる場合と比較して、ワイヤレス給電ユニット20のケース10への取り付け位置をより上側(ケース10の開口部106側)に設定することができる。これによって、電子機器40上側のケース10の外に突出した部分401の高さがより大きくなり、電子機器40を取り出すことがより容易になる。また、第1の突出部233を筐体23の両側部から側方に突出させることにより、ケース10に対する給電用コイル21の位置決め精度が高くなる。
【0036】
図1、4に示される例では、第1の突出部233は底板231の一部である部分233aとこれを覆うカバー232の一部である部分233bを含んで構成されている。同様に、第2の突出部234は底板231の一部である部分234aとこれを覆うカバー232の一部である部分234bを含んで構成されている。第1の突出部233及び第2の突出部234が部分233a、234aを含むことにより、第1の突出部233及び第2の突出部234の機械的強度が大きくなる。また、第1の突出部233が部分234bを含むことにより、後述するケース10の第1の固定部102の溝107の内面との隙間を埋めて、ケース10に取り付けられたワイヤレス給電ユニット20のガタつきを抑えることができる。また、第1の突出部233及び第2の突出部234が部分233b、234bを含むことにより、底板231に対するカバー232の位置決めや固定が容易になる。
【0037】
一方、ケース10は、第1の突出部233が下方から嵌め込まれる下方に開口した溝107を有する2つの第1の固定部102と、孔237を貫通するネジ13により第2の突出部234がネジ止めされる第2の固定部103とをその側壁の裏面101に有する。
【0038】
ワイヤレス給電ユニット20をケース10へ取り付けるには、まず、ワイヤレス給電ユニット20を下方からケース10へ近づけ、2つの第1の突出部233の各々を対応する第1の固定部102の溝107にスライドさせて嵌め込む。これにより、ワイヤレス給電ユニット20のケース10に対する上下方向の位置が決まり、第2の突出部234の孔237と第2の固定部103のネジ止め用の孔108の位置を合わせることができる。その後、第2の突出部234の孔237を通してネジ13を第2の固定部103の孔108にねじ込み、第2の突出部234を第2の固定部103に固定する。例えば、第2の固定部103が樹脂からなる場合は、ネジ13としてタッピングネジを用いて、ネジ溝が形成されていない孔108にねじ込むことができる。
【0039】
2つの第1の固定部102は、ワイヤレス給電ユニット20をケース10へ取り付けたときに筐体23を両側から挟み込むように配置されていることが好ましい。この場合、2つの第1の固定部102が、第1の突出部233を下方から第1の固定部102の溝107に嵌め込む際に、ワイヤレス給電ユニット20のケース10に対する横方向の位置を決めるガイドとして機能する。このため、図1、6に示されるように、2つの第1の固定部102は、筐体23の幅に応じた間隔で互いに対向する面109を有することが好ましい。
【0040】
ワイヤレス給電ユニット20をケース10へより確実に固定するため、第2の突出部234は、図1、6に示されるように、筐体23の下端の中心よりも右側に1つ、中心よりも左側に1つ設けられていることが好ましい。この場合、ケース10が、2つの第2の突出部234に対応する位置に2つの第2の固定部103を有する。
【0041】
また、この場合、回路基板25に接続されたコネクター24が、ワイヤレス給電ユニット20の下側の2つの第2の突出部234の間に配置されることが好ましい。ワイヤレス給電ユニット20のコネクター24の両側がケース10に固定されているため、コネクター24に電源ケーブルを抜き挿しするなどの際のワイヤレス給電ユニット20の位置ずれを抑えることができる。図1、6に示される例では、コネクター24は、2つの第2の突出部234の間に設けられた筐体23の開口部238から下方に露出し、電源ケーブルの差込口が下方を向いている。
【0042】
(実施の形態の効果)
上記の本発明の実施の形態に係るワイヤレス給電ケース1によれば、給電用コイル21や回路基板25などのワイヤレス給電用の機器類がワイヤレス給電ユニット20としてユニット化されており、ケース10に容易に取り付け、取り外しができるため、それら機器類のメンテナンス性に優れる。
【0043】
また、ワイヤレス給電ケース1を自動車50のセンターコンソール53に設置することにより、運転席51に座った乗員と助手席52に座った乗員のいずれもワイヤレス給電ケース1の近傍に容易に手が届くため、ワイヤレス給電ケース1を利用することができ、かつ、窮屈でない姿勢でワイヤレス給電ケース1に電子機器を収容し、また、取り出すことができる。
【0044】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。また、発明の主旨を逸脱しない範囲内において上記実施の形態の構成要素を任意に組み合わせることができる。
【0045】
また、上記の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【符号の説明】
【0046】
1 ワイヤレス給電ケース
10 ケース
13 ネジ
101 裏面
102 第1の固定部
103 第2の固定部
107 溝
20 ワイヤレス給電ユニット
21 給電用コイル
22 口出線
23 筐体
233 第1の突出部
234 第2の突出部
25 回路基板
40 電子機器
41 受電用コイル
53 センターコンソール
図1
図2
図3
図4
図5
図6