(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-94370(P2021-94370A)
(43)【公開日】2021年6月24日
(54)【発明の名称】バルーンカテーテル
(51)【国際特許分類】
A61M 25/10 20130101AFI20210528BHJP
A61B 17/24 20060101ALI20210528BHJP
A61M 25/092 20060101ALI20210528BHJP
【FI】
A61M25/10
A61B17/24
A61M25/092 500
A61M25/092 510
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-84034(P2020-84034)
(22)【出願日】2020年5月12日
(11)【特許番号】特許第6822709号(P6822709)
(45)【特許公報発行日】2021年1月27日
(31)【優先権主張番号】10-2019-0166557
(32)【優先日】2019年12月13日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】520164851
【氏名又は名称】アイメディコム カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】ジュ、ドン ス
【テーマコード(参考)】
4C160
4C267
【Fターム(参考)】
4C160MM06
4C267AA06
4C267AA32
4C267BB02
4C267BB04
4C267BB10
4C267BB27
4C267BB52
4C267CC15
4C267EE11
(57)【要約】
【課題】使用者が所望の角度でカテーテル末端を使用者が所望の位置に撓ませた後、オンオフ方式で手軽く固定することができるバルーンカテーテルを提供する。
【解決手段】バルーンカテーテルは、バルーンガイドチューブ1の末端を撓ませる撓み調整部4を含む。撓み調整部4は、バルーンガイドチューブ1の末端に固定されたリング部41と、リング部41に一端が固定された第1及び第2ワイヤ42,43と、第1及び第2ワイヤ42,43の他端が固定されるステアリングハンドル44とを含む。ステアリングハンドル44はその回動時の中心部がバルーンガイドチューブ1の中心線の延長線上に位置している。第1及び第2ワイヤ42,43の他端は、ステアリングハンドル44の中心部から同一距離に形成されたステアリングハンドル44のワイヤ案内孔に挿入され、第1及び第2ワイヤ42,43が形成する平面はステアリングハンドル44の中心部に対して垂直である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部カバーと下部カバーとを具備する本体部と、バルーンガイドチューブと、前記バルーンガイドチューブに沿ってバルーンをスライド移動させるバルーン移動部と、前記バルーンガイドチューブの末端を撓ませる撓み調整部とを含み、
前記撓み調整部は、
前記バルーンガイドチューブの末端に固定して内包されたリング部と、
前記リング部に一端がそれぞれ固定された第1及び第2ワイヤと、
前記第1及び第2ワイヤの他端が固定されるステアリングハンドルと、
を含み、
前記ステアリングハンドルは、その中心部を基準として時計回りまたは反時計回りに回動可能であり、
前記ステアリングハンドルの中心部は、前記バルーンガイドチューブの中心線の延長線上に位置し、
前記第1及び第2ワイヤの他端は、前記ステアリングハンドルの中心部から同一距離に形成された前記ステアリングハンドルのワイヤ案内孔にそれぞれ挿入され、
前記第1及び第2ワイヤが形成する平面は、前記ステアリングハンドルの中心部に対して垂直であるバルーンカテーテル。
【請求項2】
前記上部カバーは、
前記ステアリングハンドルの胴体部が突き出して出るステアリングハンドル貫通孔と、
前記ステアリングハンドル貫通孔の周りから前記上部カバーの内部に延長した壁部と、
を含み、
前記ステアリングハンドルのフランジが前記壁部にかかって前記ステアリングハンドルが前記上部カバーから離脱しない請求項1に記載のバルーンカテーテル。
【請求項3】
前記ステアリングハンドルの回動を停止する回動ストッパーがさらに具備され、
前記回動ストッパーは、
前記上部カバー及び前記下部カバーを貫通するバーと、
前記バーから延長するバーフランジ部と、
前記バーフランジ部から延長し、前記ステアリングハンドルの複数個の係止溝に選択的に結合する係止突起と、
一端は前記バーフランジ部に接触し、他端は前記下部カバーの内壁に接触する弾性部材と、
を含む請求項2に記載のバルーンカテーテル。
【請求項4】
前記バルーン移動部は、
前記バルーンガイドチューブを内包しながら前記バルーンガイドチューブに沿って相対的にスライドし、一端に前記バルーンが固定されたチューブ管と、
前記チューブ管に固定され、前記チューブ管を前記バルーンガイドチューブが延長する方向及びその反対方向に移動させるチューブ管移動部と、
を含む請求項3に記載のバルーンカテーテル。
【請求項5】
前記チューブ管は前記バルーンと同一の材質でコーティングされ、前記バルーンは前記チューブ管上に融着する請求項4に記載のバルーンカテーテル。
【請求項6】
前記バルーンガイドチューブには3個の貫通孔が形成され、
この中で2個の貫通孔には前記第1及び第2ワイヤがそれぞれ通過し、
前記バルーンガイドチューブの中心に位置する残りの1個の貫通孔にはLED繊維が通過する請求項1に記載のバルーンカテーテル。
【請求項7】
前記本体部には前記LED繊維に電源を供給する電源供給部が具備され、
前記上部カバーのスリットに挿入されて前記電源供給部から前記LED繊維への電源供給を選択的に遮断することができる遮断プレートを具備する請求項6に記載のバルーンカテーテル。
【請求項8】
前記バルーンに流体を供給可能な流体ポートが具備され、
前記流体ポートから延長する流体供給チューブは、前記チューブ管を取り囲みながら前記チューブ管の外壁に固定された流体供給チューブ固定管に連結され、
前記チューブ管の外壁には、前記流体供給チューブから流出された流体が流入される流体流入孔が形成され、
前記流体は、前記流体ポート、前記流体供給チューブ、そして前記流体流入孔に順次に流入されて、前記チューブ管の内壁と前記バルーンガイドチューブの外壁との間の流路を通じて前記バルーンに供給される請求項4に記載のバルーンカテーテル。
【請求項9】
前記ステアリングハンドルの下面には、前記第1及び第2ワイヤの他端がそれぞれ巻かれる固定部が前記ステアリングハンドルの中心部から同一距離に位置する請求項2に記載のバルーンカテーテル。
【請求項10】
前記ステアリングハンドルのフランジ上には突起部が具備され、前記突起部は、前記ステアリングハンドルの回動時に、前記上部カバーの壁部の底面に形成された複数個の溝部に順次に挿入及び離脱する請求項9に記載のバルーンカテーテル。
【請求項11】
前記バルーン移動部は、前記チューブ管及び前記流体供給チューブ固定管と連動して一体で移動する請求項8に記載のバルーンカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルーンカテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
人間の顔骨の中には幾つかの空の空間があり、この空の空間を副鼻洞と呼ぶ。そして、副鼻洞と呼ぶ空の空間の中に細菌やウイルスが浸透して炎症が発生することを副鼻洞炎という。
【0003】
このような副鼻洞炎を治療するための方法としてバルーンカテーテルの施術方法が使用されており、この方法は、既存の手術方法より施術後に回復が速いという長所を有する。
【0004】
バルーンカテーテルを使用する副鼻洞炎施術は、先ずカテーテルを鼻腔に挿入し、副鼻洞入口部でカテーテルの末端に位置するバルーンを拡張させて副鼻洞内部の炎症、分泌物などを除去する方式で施される。
【0005】
図13には、特許文献1に開示された副鼻洞炎手術に使用されることができるバルーンカテーテルを図示している。参考として、
図13は、該特許文献の
図1に該当するもので、便宜上、図面符号などは修正せずにそのまま表示した。
【0006】
ところで、該バルーンカテーテルは、副鼻洞の適切な位置にバルーンカテーテルを挿入するためには、バルーンカテーテルの末端を所望の角度に撓ませた後、オンオフ方式で手軽く撓まれた角度を固定することができないという問題点を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国公開特許公報第10−2018−0113660号(2018.10.17.)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決するためのもので、本発明の目的は、使用者が所望の角度でカテーテル末端を使用者が所望の位置に撓ませた後、オンオフ方式で手軽く固定することができるバルーンカテーテルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の一実施例によるバルーンカテーテルは、上部カバーと下部カバーとを具備する本体部と、バルーンガイドチューブと、前記バルーンガイドチューブに沿ってバルーンをスライド移動させるバルーン移動部と、前記バルーンガイドチューブの末端を撓ませる撓み調整部とを含み、前記撓み調整部は、前記バルーンガイドチューブの末端に固定して内包されたリング部と、前記リング部に一端がそれぞれ固定された第1及び第2ワイヤと、前記第1及び第2ワイヤの他端が固定されるステアリングハンドルとを含み、前記ステアリングハンドルは、その中心部を基準として時計回りまたは反時計回りに回動可能であり、前記ステアリングハンドルの中心部は、前記バルーンガイドチューブの中心線の延長線上に位置し、前記第1及び第2ワイヤの他端は、前記ステアリングハンドルの中心部から同一距離に形成された前記ステアリングハンドルのワイヤ案内孔にそれぞれ挿入され、前記第1及び第2ワイヤが形成する平面は、前記ステアリングハンドルの中心部に対して垂直である。
【0010】
また、前記上部カバーは、前記ステアリングハンドルの胴体部が突き出して出るステアリングハンドル貫通孔と、前記ステアリングハンドル貫通孔の周りから前記上部カバーの内部に延長した壁部とを含み、前記ステアリングハンドルのフランジが前記壁部にかかって前記ステアリングハンドルが前記上部カバーから離脱しない。
【0011】
また、前記ステアリングハンドルの回動を停止する回動ストッパーがさらに具備され、前記回動ストッパーは、前記上部カバー及び前記下部カバーを貫通するバーと、前記バーから延長するバーフランジ部と、前記バーフランジ部から延長し、前記ステアリングハンドルの複数個の係止溝に選択的に結合する係止突起と、一端は前記バーフランジ部に接触し、他端は前記下部カバーの内壁に接触する弾性部材とを含む。
【0012】
また、前記バルーン移動部は、前記バルーンガイドチューブを内包しながら前記バルーンガイドチューブに沿って相対的にスライドし、一端に前記バルーンが固定されたチューブ管と、前記チューブ管に固定され、前記チューブ管を前記バルーンガイドチューブが延長する方向及びその反対方向に移動させるチューブ管移動部とを含む。
【0013】
また、前記チューブ管は前記バルーンと同一の材質でコーティングされ、前記バルーンは前記チューブ管上に融着するバルーンカテーテル。
【0014】
また、前記バルーンガイドチューブには3個の貫通孔が形成され、この中で2個の貫通孔には前記第1及び第2ワイヤがそれぞれ通過し、前記バルーンガイドチューブの中心に位置する残りの1個の貫通孔にはLED繊維が通過する。
【0015】
また、前記本体部には前記LED繊維に電源を供給する電源供給部が具備され、前記上部カバーのスリットに挿入されて前記電源供給部から前記LED繊維への電源供給を選択的に遮断することができる遮断プレートを具備する。
【0016】
また、前記バルーンに流体を供給可能な流体ポートが具備され、前記流体ポートから延長する流体供給チューブは、前記チューブ管を取り囲みながら前記チューブ管の外壁に固定された流体供給チューブ固定管に連結され、前記チューブ管の外壁には、前記流体供給チューブから流出された流体が流入される流体流入孔が形成され、前記流体は、前記流体ポート、前記流体供給チューブ、そして前記流体流入孔に順次に流入されて、前記チューブ管の内壁と前記バルーンガイドチューブの外壁との間の流路を通じて前記バルーンに供給される。
【0017】
また、前記ステアリングハンドルの下面には、前記第1及び第2ワイヤの他端がそれぞれ巻かれる固定部が前記ステアリングハンドルの中心部から同一距離に位置する。
【0018】
また、前記ステアリングハンドルのフランジ上には突起部が具備され、前記突起部は、前記ステアリングハンドルの回動時に、前記上部カバーの壁部の底面に形成された複数個の溝部に順次に挿入及び離脱する。
【0019】
また、前記バルーン移動部は、前記チューブ管及び前記流体供給チューブ固定管と連動して一体で移動する。
【発明の効果】
【0020】
上述した構成を有する本発明の実施例によるバルーンカテーテルは、次のような効果を有する。
【0021】
第1及び第2ワイヤの他端は、ステアリングハンドルの中心部から同一距離に形成されたステアリングハンドルのワイヤ案内孔にそれぞれ挿入され、第1及び第2ワイヤが形成する平面は、ステアリングハンドルの中心部に対して垂直な関係により、ステアリングハンドルの回動時に第1及び第2ワイヤが形成する平面上でバルーンガイドチューブの末端が撓まれることで、使用者がガイドチューブの末端の撓む方向を正確に調節することができる。また、ステアリングハンドルの中心部をバルーンガイドチューブの中心線の延長線上に位置させることで、使用者がバルーンガイドチューブの末端が撓む程度を容易に調節することができる。
【0022】
突起部がステアリングハンドルの回動時に、上部カバーの壁部の底面に形成された複数個の溝部に順次に挿入及び離脱することで、使用者にとって感覚的にステアリングハンドルの回動角度を見積ることができるようにする。
【0023】
チューブ管外面をバルーンと同一の材質で先にコーティングした後、バルーンをチューブ管に融着させることで、バルーン膨脹時にバルーンの外に流体が漏れることを確実に防止することができる。
【0024】
回動ストッパーを使用して、オン−オフ方式で手軽くステアリングハンドルの回動を防止してカテーテル末端が撓まれた角度で固定及び固定解除されるようにすることができる。
【0025】
一方、本発明は、明示的に記載されてはいないが、上述した構成から期待できる他の効果ももちろん含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】(a)は本発明の一実施例によるバルーンカテーテルの平面図であり、(b)はその側面図あり、(c)は他の方面からみた側面図である。
【
図2】
図1のバルーンカテーテルで上部カバーを除去した状態における主要構成図を示す。
【
図3】
図1のバルーンカテーテルでステアリングハンドルの中心部がバルーンガイドチューブの中心線の延長線上に位置する様子を示す。
【
図4】
図3において、ステアリングハンドル部分の部分拡大図である。
【
図5】
図1のバルーンカテーテルでステアリングハンドルと回動ストッパーの結合関係を示す。
【
図6】
図1のバルーンカテーテルでステアリングハンドルが装着される上部カバーを上下からみた主要構成図である。
【
図9】
図1のカテーテルでバルーン膨脹のための流体の流動と関連した構成要素を示す図面である。
【
図10】
図1のバルーンカテーテルのステアリングハンドルを下部からみた図面である。
【
図11】
図1のバルーンカテーテルでステアリングハンドルが回動してバルーンガイドチューブの末端が撓まれた状態を示す。
【
図12】
図11において、チューブ管移動部が前方に移動してバルーンをバルーンガイドチューブに沿ってスライドさせた状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図面を参考として本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態で具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【0028】
図1には、本発明の一実施例によるバルーンカテーテルの模式図が示されている。
【0029】
本バルーンカテーテルは、上部カバー51と下部カバー52とを具備する本体部5と、バルーンガイドチューブ1と、バルーンガイドチューブ1に沿ってバルーン2をスライド移動させるバルーン移動部3と、バルーンガイドチューブ1の末端を撓ませる撓み調整部4とを含む。
【0030】
図2に示すように、撓み調整部4は、バルーンガイドチューブ1の末端に固定して内包されたリング部41と、リング部41に一端がそれぞれ固定された第1及び第2ワイヤ42、43と、第1及び第2ワイヤ42、43の他端が固定されるステアリングハンドル44とを含む。
【0031】
バルーンガイドチューブ1は、編組線(ブレイデッドワイヤ)(braided wire)からなり、チューブの強直性を具備した可撓性(flexible)チューブである。また、ブレイデッドワイヤの周りを再び取り囲む追加的な管2を具備することができる。
【0032】
図4に示すように、ステアリングハンドル44は、その中心部(中心軸)Aを基準として時計回りまたは反時計回りに回動可能である。ここで、ステアリングハンドル44の中心部Aは
図3に示すように、バルーンガイドチューブ1の中心線C1の延長線上に位置する。
【0033】
図5に示すように、第1及び第2ワイヤ42、43の他端は、ステアリングハンドル44の中心部Aから同一距離に形成されたステアリングハンドル44のワイヤ案内孔441、442にそれぞれ挿入される。また、
図4及び
図10に示すように、ステアリングハンドル44の下面には、第1及び第2ワイヤ42、43の他端がそれぞれ巻かれる固定部446、447がステアリングハンドル44の中心部Aから同一距離に位置することができる。具体的に、固定部446、447は、雌ねじが形成されたボルト状であることができ、この周りに第1及び第2ワイヤ42、43が巻かれた状態で、ステアリングハンドル44の下面に形成された孔に挿入されることができる。
【0034】
そして、第1及び第2ワイヤ42、43の形成する平面は、ステアリングハンドル44の中心部Aに対して垂直である。つまり、第1及び第2ワイヤ42、43が通る単一の平面をステアリングハンドル44の中心軸が垂直に貫通する。
【0035】
これにより、
図12に示すように、ステアリングハンドル44の回動時(
図1に対比して時計回りに回転された状態を表示)、第1及び第2ワイヤ42、43が形成する平面上でバルーンガイドチューブ1の末端が撓むことで、使用者がガイドチューブ1の末端の撓む方向を正確に直観的に調節可能になる。また、ステアリングハンドル44の中心部Aをバルーンガイドチューブ1の中心線C1の延長線上に位置させることで、使用者がバルーンガイドチューブ1の末端が撓む程度を容易に調節することができる。
【0036】
図6に示すように、本体部5の上部カバー51はステアリングハンドル44の胴体部443が突き出して出るステアリングハンドル貫通孔511と、ステアリングハンドル貫通孔511の周りから上部カバー51の内部に延長した壁部512とを含む。
【0037】
ステアリングハンドル44のフランジ444が上部カバー51の壁部512にかかってステアリングハンドル44が上部カバー51から離脱しない。そして、上部カバー51と下部カバー52を結合した時に形成される内部空間は、ステアリングハンドル44が上下への遊びを最小化するように形成されることが好ましい。
【0038】
また、
図5に示すように、ステアリングハンドル44のフランジ444上には突起部448が具備される。この突起部448は、
図6に示すように、ステアリングハンドル44の回動時に、上部カバー51の壁部512の底面に形成された複数個の溝部513に順次に挿入及び離脱することで、使用者にとって物理的にステアリングハンドル44の回動角度を見積ることができるようにする。そのため、複数個の溝部513は相互間に予め定められた角度、例えば7〜8゜で間隔を置いて形成されることができる。
【0039】
図5に示すように、回動ストッパー45は、ステアリングハンドル44の回動を防ぐ。そのため、回動ストッパー45は、上部カバー51及び下部カバー52を貫通するバー451、バー451から延長するバーフランジ部452、バーフランジ部452から延長し、ステアリングハンドル44の複数個の係止溝445に選択的に結合する係止突起453及び、一端はバーフランジ部452に接触し、他端は下部カバー52の内壁に接触する弾性部材、例えばバネ454を含む。
【0040】
具体的に、ステアリングハンドルのフランジ444の下部には、複数個の係止溝445がフランジ444の周り方向に形成される。
【0041】
図2及び
図9に示すように、バルーン移動部3は、チューブ管31及びチューブ管移動部32を含む。そして、バルーン移動部3は、チューブ管31及び流体供給チューブ固定管11と連動して一体で移動する。そのため、
図1の(c)に示すように、本体部5には長方向溝53が本体部5の長さ方向に形成されている。
【0042】
チューブ管31は、バルーンガイドチューブ1を内包しながらバルーンガイドチューブ1に沿って相対的にスライドし、一端に膨脹可能なバルーン2が固定される。
【0043】
チューブ管移動部32はチューブ管31に固定され、チューブ管31をバルーンガイドチューブ1に沿って前後に移動させる。
【0044】
ここで、チューブ管31はバルーン2と同一の材質でコーティングされ、バルーン2はチューブ管31上に融着される。例示として、チューブ管31は、ステンレススチールで製作されることができる。従来は該チューブ管31に直ぐバルーン2を融着させて製作したが、この場合、異種材質が互いに融着しており、バルーンに流体が流入されながら膨脹する時、チューブ管とバルーンが互いに充分に融着できずバルーンの外に流体が漏れる場合が度々あった。本実施例では、これを防止するために、チューブ管31の外面をバルーン2と同一の材質で先にコーティングした後、バルーン2をチューブ管31に融着させる。参考として、チューブ管31の外面にバルーンと同一の材質をコーティングする時は、リフロー(reflow)工程が例示として使用されることができる。
【0045】
図7に示すように、バルーンガイドチューブ1には3個の貫通孔12、13、14が形成されることができる。この中で2個の貫通孔12、13には第1及び第2ワイヤ42、43がそれぞれ通過し、バルーンガイドチューブ1の中心に位置する残りの1個の貫通孔14にはLED繊維6が通過することができる。
【0046】
図2に示すように、本体部5には、LED繊維6に電源を供給する電源供給部、例えば、バッテリー7が具備されることができる。
【0047】
そして、上部カバー51にはスリット514が形成され、該スリット514に挿入されて電源供給部7からLED繊維6への電源供給を選択的に遮断することができる遮断プレート8を具備することができる。
【0048】
一方、本バルーンカテーテルには、膨脹可能なバルーン2に流体を供給可能な流体ポート9が具備される。
【0049】
図8及び
図9に示すように、流体ポート9から延長する流体供給チューブ10は、チューブ管31を取り囲みながらチューブ管31の外壁に固定された流体供給チューブ固定管11に連結される。
【0050】
そして、チューブ管31の外壁には、流体供給チューブ10から流出された流体が流入される流体流入孔311が形成される。
【0051】
これを通じて、流体は、流体ポート9、流体供給チューブ10、流体供給チューブ固定管11、流体流入孔311に順次に流入されて、チューブ管31の内壁と、バルーンガイドチューブ1を取り囲む第2チューブ管33との間の流路を通じてバルーン2に供給される。
【0052】
以下では、上述した構成を有する本発明の一実施例によるバルーンカテーテルの作用について説明する。本バルーンカテーテルは、例示として副鼻洞炎(sinusitis)手術に使用されることができる。
【0053】
先ず、
図1に示すような状態で、本バルーンカテーテルを副鼻洞を形成する前頭洞、上顎洞、篩骨洞などの治療のために鼻の中に挿入する。
【0054】
次に、副鼻洞内の所望の位置にバルーンガイドチューブ1の末端が位置するように、必要に応じてステアリングハンドル44を回動させてバルーンガイドチューブ1の末端を撓ませる。そのため、バー451を上部カバー51から下部カバー52方向に押して係止突起453が係止溝445から離脱するようにしてステアリングハンドル44の回動を可能にする。一方、第1及び第2ワイヤ42、43が形成する平面は、ステアリングハンドル44の中心部(中心軸)Aに対して垂直であり、ステアリングハンドル44の中心部Aをバルーンガイドチューブ1の中心線C1の延長線上に位置させることで、使用者がガイドチューブ1の末端の撓む方向及び程度を正確に調節することができる。
【0055】
そして、遮断プレート8を上部カバー51のスリット514から分離してLED繊維6に電源が供給されるようにして、バルーンガイドチューブ1が副鼻洞内で所望の位置に挿入されたかを視覚的に確認することができる。
【0056】
また、ステアリングハンドル44の回動時に、ステアリングハンドル44の突起部448が上部カバー51の溝部513に順次に挿入、離脱することで、使用者はステアリングハンドル44の回動角度を物理的に見積ることができるようになる。
【0057】
次に、
図11に示すように、バルーンガイドチューブ1の末端が所望の位置に位置するようにバルーンガイドチューブ1の末端が撓んだ状態で、バー451に加えられる力を除去すれば、弾性部材454の復元力によってバー451は下部カバー52から上部カバー51方向に移動しながら係止突起453が係止溝445に結合して、ステアリングハンドル44が回動した状態で固定される。これを通じて、バルーンガイドチューブ1の末端は撓んだ状態で固定される。
【0058】
次に、
図12に示すように、チューブ管移動部32を前方に押せば、これに連動してチューブ管31が前方に移動し、この時、バルーン2はバルーンガイドチューブ1に沿ってスライドしながらバルーンガイドチューブ1の末端に移動する。
【0059】
次に、流体ポート9で流体を注入すると、流体が流体供給チューブ10、流体流入孔311、そしてチューブ管31の内壁とバルーンガイドチューブ1を取り囲む第2チューブ管33の外壁との間の流路を通じてバルーン2に供給され、バルーン2は膨らむようになる。
【0060】
以上、本発明の好ましい実施例について詳しく説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0061】
1…バルーンガイドチューブ、2…バルーン、3…バルーン移動部、4…撓み調整部、5…本体部、41…リング部、42…第1ワイヤ、43…第2ワイヤ、44…ステアリングハンドル。
【手続補正書】
【提出日】2020年9月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部カバーと下部カバーとを具備する本体部と、バルーンガイドチューブと、前記バルーンガイドチューブに沿ってバルーンをスライド移動させるバルーン移動部と、前記バルーンガイドチューブの末端を撓ませる撓み調整部とを含み、
前記撓み調整部は、
前記バルーンガイドチューブの末端に固定して内包されたリング部と、
前記リング部に一端がそれぞれ固定された第1及び第2ワイヤと、
前記第1及び第2ワイヤの他端が固定されるステアリングハンドルと、
を含み、
前記ステアリングハンドルは、その中心部を基準として時計回りまたは反時計回りに回動可能であり、
前記ステアリングハンドルの中心部は、前記バルーンガイドチューブの中心線の延長線上に位置し、
前記第1及び第2ワイヤの他端は、前記ステアリングハンドルの中心部から同一距離に形成された前記ステアリングハンドルのワイヤ案内孔にそれぞれ挿入され、
前記ステアリングハンドルの下面には、前記第1及び第2ワイヤの他端がそれぞれ巻かれる固定部が前記ステアリングハンドルの中心部から同一距離に位置しており、
前記第1及び第2ワイヤが形成する平面は、前記ステアリングハンドルの中心部に対して垂直であり、
前記上部カバーは、
前記ステアリングハンドルの胴体部が突き出して出るステアリングハンドル貫通孔と、
前記ステアリングハンドル貫通孔の周りから前記上部カバーの内部に延長した壁部と、を含み、
前記ステアリングハンドルのフランジが前記壁部にかかって前記ステアリングハンドルが前記上部カバーから離脱しないようになっており、
前記ステアリングハンドルの前記フランジ上には突起部が具備され、前記突起部は、前記ステアリングハンドルの回動時に、前記上部カバーの前記壁部の底面に形成された複数個の溝部に順次に挿入及び離脱するようになっており、
前記ステアリングハンドルの回動を停止する回動ストッパーがさらに具備され、
前記回動ストッパーは、
前記上部カバー及び前記下部カバーを貫通するバーと、
前記バーから延長するバーフランジ部と、
前記バーフランジ部から延長し、前記ステアリングハンドルの前記フランジの下部に形成された複数個の係止溝に選択的に結合する係止突起と、
一端は前記バーフランジ部に接触し、他端は前記下部カバーの内壁に接触する弾性部材と、を含むバルーンカテーテル。
【請求項2】
前記バルーン移動部は、
前記バルーンガイドチューブを内包しながら前記バルーンガイドチューブに沿って相対的にスライドし、一端に前記バルーンが固定されたチューブ管と、
前記チューブ管に固定され、前記チューブ管を前記バルーンガイドチューブが延長する方向及びその反対方向に移動させるチューブ管移動部と、
を含む請求項1に記載のバルーンカテーテル。
【請求項3】
前記チューブ管は前記バルーンと同一の材質でコーティングされ、前記バルーンは前記チューブ管上に融着する請求項2に記載のバルーンカテーテル。
【請求項4】
前記バルーンガイドチューブには3個の貫通孔が形成され、
この中で2個の貫通孔には前記第1及び第2ワイヤがそれぞれ通過し、
前記バルーンガイドチューブの中心に位置する残りの1個の貫通孔にはLED繊維が通過する請求項1に記載のバルーンカテーテル。
【請求項5】
前記本体部には前記LED繊維に電源を供給する電源供給部が具備され、
前記上部カバーのスリットに挿入されて前記電源供給部から前記LED繊維への電源供給を選択的に遮断することができる遮断プレートを具備する請求項4に記載のバルーンカテーテル。
【請求項6】
前記バルーンに流体を供給可能な流体ポートが具備され、
前記流体ポートから延長する流体供給チューブは、前記チューブ管を取り囲みながら前記チューブ管の外壁に固定された流体供給チューブ固定管に連結され、
前記チューブ管の外壁には、前記流体供給チューブから流出された流体が流入される流体流入孔が形成され、
前記流体は、前記流体ポート、前記流体供給チューブ、そして前記流体流入孔に順次に流入されて、前記チューブ管の内壁と前記バルーンガイドチューブの外壁との間の流路を通じて前記バルーンに供給される請求項2に記載のバルーンカテーテル。
【請求項7】
前記バルーン移動部は、前記チューブ管及び前記流体供給チューブ固定管と連動して一体で移動する請求項6に記載のバルーンカテーテル。