特開2021-95669(P2021-95669A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-95669(P2021-95669A)
(43)【公開日】2021年6月24日
(54)【発明の名称】床下浸水防止装置
(51)【国際特許分類】
   E04H 9/14 20060101AFI20210528BHJP
【FI】
   E04H9/14 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-225005(P2019-225005)
(22)【出願日】2019年12月13日
(71)【出願人】
【識別番号】519445783
【氏名又は名称】田中 俊男
(74)【代理人】
【識別番号】100136250
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 博臣
(74)【代理人】
【識別番号】100198719
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 良裕
(72)【発明者】
【氏名】田中 俊男
【テーマコード(参考)】
2E139
【Fターム(参考)】
2E139AA07
2E139AA09
2E139AC04
2E139AD03
2E139AD08
(57)【要約】
【課題】通常時には床下通気を十分に確保し、かつ、浸水時には急激な水位の上昇に対応することが可能な床下浸水防止装置の提供。
【解決手段】床下浸水防止装置1は、建物10の基礎部に形成された床下通気口100に設けられ、建物内部に配置される。床下浸水防止装置1は、通気口21が形成された通気部材2と可動式開閉蓋3と容器5とを備える。可動式開閉蓋3は、通気口21を開放する開放位置PS1と通気口21を閉鎖する閉鎖位置との間を移動可能に構成されている。容器5は、可動式開閉蓋3に間接的に接続され、建物外部から床下通気口100を通って床下に向かう水を収容する。可動式開閉蓋3は、容器5に水が収容されていない場合には開放位置PS1に配置され、容器5に水が溜まるにつれて開放位置PS1から閉鎖位置に向けて移動し、容器5に所定容量以上の水が収容された場合には閉鎖位置に配置される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の基礎部に形成された床下通気口に設けられ、建物内部に配置される床下浸水防止装置であって、
通気口が形成された通気部材と、
前記通気口を開放する開放位置と前記通気口を閉鎖する閉鎖位置との間を移動可能に構成された可動式開閉部材と、
前記可動式開閉部材に接続され、建物外部から前記床下通気口を通って床下に向かう水を収容する容器と、
を備え、
前記可動式開閉部材は、前記容器に水が収容されていない場合には前記開放位置に配置され、前記容器に水が溜まるにつれて前記開放位置から前記閉鎖位置に向けて移動し、前記容器に所定容量以上の水が収容された場合には前記閉鎖位置に配置されるように構成されていることを特徴とする床下浸水防止装置。
【請求項2】
前記通気部材は、前記床下通気口の上側から建物内部に向かって斜め下側に傾斜するように配置され、
前記可動式開閉部材は、前記容器に水が収容されていない場合には略水平状態となって前記開放位置に配置され、前記容器に水が溜まるにつれて前記略水平状態から前記通気部材に沿って傾斜する傾斜状態に遷移し、前記容器に所定容量以上の水が収容された場合には前記傾斜状態となって前記閉鎖位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の床下浸水防止装置。
【請求項3】
回動軸部材を更に備え、
前記可動式開閉部材のうち建物内部側は、前記回動軸部材に連結されており、
前記容器は、前記回動軸部材を挟んで前記可動式開閉部材とは反対側に配置され、かつ、前記回動軸部材に連結されており、
前記容器に水が溜まるにつれて前記容器が下側に移動することで前記容器に連結された前記回動軸部材が回動し、もって、前記回動軸部材に連結された前記可動式開閉部材が前記開放位置から前記閉鎖位置に向けて回動することを特徴とする請求項2に記載の床下浸水防止装置。
【請求項4】
前記容器の底面には、前記容器に水が溜まる速さよりも遅い速さで容器に溜まった水を外部に排出する大きさを有する排出穴が形成されていることを特徴とする請求項1から3のうち何れかに記載の床下浸水防止装置。
【請求項5】
前記通気部材には、前記可動式開閉部材が前記閉鎖位置に配置された場合に前記可動式開閉部材を前記閉鎖位置で保持するための保持部材が設けられていることを特徴とする請求項1から4のうち何れかに記載の床下浸水防止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台風やゲリラ豪雨によって引き起こされる洪水から家屋を守るために、家屋の基礎部分に形成された通気孔に設置される床下浸水防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、非常時に通気孔からの浸水を防止することのできる装置が提案されている。例えば、特許文献1に記載の浸水緩和装置である。具体的には、浸水緩和装置(1)は、多数の微細な通気孔が形成された第1の側面(47)と、複数の通気孔が形成された第2の側面(44)と、これらの側面間に画成される移動空間(45)とを備えて、床下通気孔(3)前面を覆うように配置される箱体(4)である。箱体(4)には、水面の上昇に伴って箱体(4)の移動空間(45)に沿って上昇し、遮蔽シートを用いて第2の側面(44)に形成された複数の通気孔(43)を順次閉鎖する通気孔遮蔽機構(5)が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−227736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の浸水緩和装置のように、床下通気孔(3)に微細な通気孔が多数形成された側面(メッシュ様)を用いると、塵埃等の付着により、通常時の床下の通気が不十分になるという問題がある。また、埃等の付着により、非常時において通気孔遮蔽機構(5)が上手く作動しない虞もあるし、巻き上げ式であるがゆえに、急激な水位の上昇への対応に問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、通常時には床下通気を十分に確保し、かつ、浸水時には急激な水位の上昇に対応することが可能な床下浸水防止装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、建物の基礎部に形成された床下通気口に設けられ、建物内部に配置される床下浸水防止装置であって、通気口が形成された通気部材と、前記通気口を開放する開放位置と前記通気口を閉鎖する閉鎖位置との間を移動可能に構成された可動式開閉部材と、前記可動式開閉部材に接続され、建物外部から前記床下通気口を通って床下に向かう水を収容する容器と、を備え、前記可動式開閉部材は、前記容器に水が収容されていない場合には前記開放位置に配置され、前記容器に水が溜まるにつれて前記開放位置から前記閉鎖位置に向けて移動し、前記容器に所定容量以上の水が収容された場合には前記閉鎖位置に配置されるように構成されていることを特徴とする床下浸水防止装置を提供している。
【0007】
ここで、前記通気部材は、前記床下通気口の上側から建物内部に向かって斜め下側に傾斜するように配置され、前記可動式開閉部材は、前記容器に水が収容されていない場合には略水平状態となって前記開放位置に配置され、前記容器に水が溜まるにつれて前記略水平状態から前記通気部材に沿って傾斜する傾斜状態に遷移し、前記容器に所定容量以上の水が収容された場合には前記傾斜状態となって前記閉鎖位置に配置されることが好ましい。
【0008】
また、回動軸部材を更に備え、前記可動式開閉部材のうち建物内部側は、前記回動軸部材に連結されており、前記容器は、前記回動軸部材を挟んで前記可動式開閉部材とは反対側に配置され、かつ、前記回動軸部材に連結されており、前記容器に水が溜まるにつれて前記容器が下側に移動することで前記容器に連結された前記回動軸部材が回動し、もって、前記回動軸部材に連結された前記可動式開閉部材が前記開放位置から前記閉鎖位置に向けて回動することが好ましい。
【0009】
また、前記容器の底面には、前記容器に水が溜まる速さよりも遅い速さで容器に溜まった水を外部に排出する大きさを有する排出穴が形成されていることが好ましい。
【0010】
更に、前記通気部材には、前記可動式開閉部材が前記閉鎖位置に配置された場合に前記可動式開閉部材を前記閉鎖位置で保持するための保持部材が設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、容器に水が収容されていない場合には可動式開閉部材が開放位置に配置される。また、容器に水が溜まるにつれて可動式開閉部材が開放位置から閉鎖位置に向けて移動する。そして、容器に所定容量以上の水が収容された場合には可動式開閉部材が閉鎖位置に配置される。従って、容器に水が収容されていない通常時において床下通気を十分に確保することが可能である。また、容器に水が収容される浸水時においては、水が容器に溜まる速度に応じて可動式開閉部材が開放位置から閉鎖位置に移動する速度も変化するので、急激な水位の上昇に対応することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態による床下浸水防止装置(開放時)を示す斜視図。
図2図1のII−II位置で切った断面図。
図3】床下浸水防止装置(閉鎖時)の状態を示す斜視図。
図4図3のIV−IV位置で切った断面図。
図5】変形例による床下浸水防止装置(開放時)を示す図。
図6】変形例による床下浸水防止装置(閉鎖時)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<1.実施形態>
本発明の実施形態による床下浸水防止装置について、図1から図4を参照しながら説明する。以下では、床下浸水防止装置の一例として、図1に示す床下浸水防止装置1を例示する。
【0014】
図1及び図2に示すように、床下浸水防止装置1は、通気部材2と可動式開閉蓋3と屈曲部材4と容器5とヒンジ(回動軸部材)6と容器支持部材7とを備えて構成される。
【0015】
通気部材2には、建物10(図2)の基礎部に形成された床下通気口100(図2)に連通して床下に空気を流通させるための通気口21が形成されている。
【0016】
通気部材2は、床下通気口100の上側から建物内部に向かって斜め下側に傾斜するように配置される。
【0017】
具体的には、通気部材2のうち床下通気口100の側の端部は、床下通気口100の上側かつ建物10のうち内側の面に固定される。また、通気部材2のうち建物内部の側の端部は、後述の屈曲部材4に連続している。
【0018】
可動式開閉蓋3は、本発明に係る可動式開閉部材の一例であり、通気口21を開放する開放位置PS1(図2参照)と通気口21を閉鎖する閉鎖位置PS2(図4参照)との間を移動可能に構成されている。
【0019】
具体的には、可動式開閉蓋3のうち建物内部側の端部は、可動式開閉蓋3の回動軸となるヒンジ6に連結されている。つまり、可動式開閉蓋3は、ヒンジ6を介して略水平状態となる開放位置PS1(図2参照)と傾斜状態となる閉鎖位置PS2(図4参照)との間を回動可能に構成されている。
【0020】
屈曲部材4は、通気部材2のうち建物内部側の端部から下方に連続して延在する断面略L字状の板状部材である。屈曲部材4のうち床下通気口100の側の端部は、床下通気口100の下側かつ建物10のうち内側の面に固定される。
【0021】
図1に示すように、通気部材2及び屈曲部材4の左右側方には、側板41,42が設けられている。これにより、通気部材2と屈曲部材4と側板41,42とに囲まれる空間SPが形成される。図4に示すように、浸水時に床下通気口100を介して流れ込んだ水WTの一部は空間SPに溜まる。なお、図4では、水WTをドットで示している。
【0022】
容器5は、容器支持部材7及びヒンジ6を介して可動式開閉蓋3に間接的に接続されている。容器5は、浸水時に建物外部から床下通気口100及び通気口21を通って床下に向かう水(図2の破線矢印参照)の一部を収容可能な位置に設けられている。
【0023】
図2及び図4に示すように、ヒンジ6は、本発明に係る回動軸部材の一例であり、2本の羽61,62を備えて構成される。
【0024】
また、容器支持部材7は、ヒンジ6に接続される接続面71と、容器5を支持する容器支持部72と、接続面71と容器支持部72とを回動可能に連結する回動軸73とを備えて構成される。
【0025】
可動式開閉蓋3及び容器支持部材7の接続面71は、共に、ヒンジ6の羽61に接続されている。また、屈曲部材4は、ヒンジ6の羽62に接続されている。屈曲部材4は建物10に固定されているため、回動しないが、可動式開閉蓋3及び容器支持部材7の接続面71はヒンジ6を介して回動する。
【0026】
容器5は、ヒンジ6を挟んで可動式開閉蓋3とは反対側に配置され、かつ、容器支持部材7を介してヒンジ6に連結されている。
【0027】
容器5は、容器支持部材7を構成する容器支持部72によって支持されている。図2に示すように、容器5に水が収容されていない場合には、可動式開閉蓋3が略水平状態となって開放位置PS1に配置される。
【0028】
容器5に水が溜まるにつれて容器5が水の重さで下側に向けて移動する。その際、接続面71は、回動軸73を中心として容器支持部72から離れる方向に回動する。
【0029】
接続面71が容器支持部72から離れる方向に回動すると、接続面71に接続されたヒンジ6の羽61と、羽61に接続された可動式開閉蓋3とが回動する。
【0030】
その結果、可動式開閉蓋3は、略水平状態から通気部材2に沿って傾斜する傾斜状態に徐々に遷移する。換言すれば、可動式開閉蓋3は、開放位置PS1から閉鎖位置PS2に向けて回動する。
【0031】
そして、容器5に所定容量以上の水が収容された時点で、可動式開閉蓋3は、図3及び図4に示すように、閉鎖位置PS2に配置される。これに伴い、通気部材2の通気口21が可動式開閉蓋3によって塞がれ、床下への浸水が防止される。
【0032】
また、可動式開閉蓋3は、一旦閉鎖位置PS2に配置されると、通気部材2に設けられる図示しないマグネット(本発明に係る保持部材の一例)によって閉鎖位置PS2に保持される。
【0033】
また、図2及び図4に示すように、容器5の底面には排出穴51が形成されている。排出穴51は、容器5に水が溜まる速さよりも遅い速さで容器5に溜まった水を外部に排出する大きさを有している。
【0034】
そのため、浸水時においては、容器5に一気に水が溜まって、可動式開閉蓋3が閉鎖位置PS2に移動し、通気部材2の通気口21が塞がれる。その後、容器5に溜まった水が排出穴51を介してゆっくりと床下に排出される。
【0035】
上述した実施形態によれば、容器5に水WTが収容されていない場合には可動式開閉蓋3が開放位置PS1(図2)に配置される。また、容器5に水WTが溜まるにつれて可動式開閉蓋3が開放位置PS1(図2)から閉鎖位置PS2(図4)に向けて移動する。そして、容器5に所定容量以上の水WTが収容された場合には可動式開閉蓋3が閉鎖位置PS2(図4)に配置される。
【0036】
従って、容器5に水WTが収容されていない通常時において床下通気を十分に確保することが可能である。また、容器に水WTが収容される浸水時においては、水WTが容器5に溜まる速度に応じて可動式開閉蓋3が開放位置PS1から閉鎖位置PS2に移動する速度も変化するので、急激な水位の上昇に対応することが可能である。
【0037】
また、上述した実施形態によれば、通気部材2は、床下通気口100の上側から建物内部に向かって斜め下側に傾斜するように配置されている。そして、可動式開閉蓋3は、容器5に水WTが収容されていない場合には略水平状態となって開放位置PS1に配置される。また、可動式開閉蓋3は、容器5に水WTが溜まるにつれて略水平状態から通気部材2に沿って傾斜する傾斜状態に遷移する。そして、可動式開閉蓋3は、容器5に所定容量以上の水WTが収容された場合には傾斜状態となって閉鎖位置PS2に配置される。
【0038】
そのため、通気部材2が鉛直方向に延在するように配置され、可動式開閉蓋3が90度程度回動するもの等に比べ、開放位置から閉鎖位置への可動式開閉蓋3の回動距離を短くすることができ、浸水時において比較的早期に通気部材2の通気口21を閉鎖することが可能である。
【0039】
また、上述した実施形態によれば、容器5の底面には、容器5に水が溜まる速さよりも遅い速さで容器5に溜まった水を外部に排出する大きさの排出穴51が形成されている。そのため、容器5に溜まった水の重さを利用して可動式開閉蓋3を閉鎖位置PS2に移動させ、通気部材2の通気口21を閉鎖した後に、容器5に溜まった水を床下に排出することが可能である。その結果、容器5に溜まった水を排出するためだけに作業者が床下に入る必要がない。
【0040】
また、上述した実施形態によれば、可動式開閉蓋3は、通気部材2に設けられる図示しないマグネットによって閉鎖位置PS2に保持される。よって、可動式開閉蓋3のバタつきを抑制し、床下への浸水をより確実に防止することが可能である。
【0041】
<2.変形例>
本発明による床下浸水防止装置は上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
【0042】
例えば、上述した実施形態では、本発明の思想を図1〜4に示す床下浸水防止装置1に適用する場合を例示したが、これに限定されず、図5,6に示す床下浸水防止装置8に適用するようにしてもよい。
【0043】
図5及び図6に示すように、床下浸水防止装置8は、通気面81と、可動式開閉面83と、容器85とを備えて構成される。
【0044】
通気面81は、床下通気口の近傍において建物のうち内側の面に固定される面であり、本発明に係る通気部材の一例である。通気面81には、上下に離間した2箇所の通気口81Hが形成されている。
【0045】
可動式開閉面83は、通気面81と建物10との間で挟持される面であり、本発明に係る可動式開閉部材の一例である。可動式開閉面83には、上下に離間した2箇所の通気口83Hが形成されている。
【0046】
容器85は、上述した可動式開閉面83の下端に連結される部材であり、内部に水を収容することが可能になっている。
【0047】
図5に示すように、可動式開閉面83は、容器85に水WTが収容されていない場合(非浸水時)には通気口81Hと通気口83Hとが連通する開放位置PS1に配置される。
【0048】
浸水時において、通気口81H及び通気口83Hを介して建物内部に水WTが侵入し、容器85に水WTが溜まり始めると、可動式開閉面83は、水WTの重さで開放位置PS1(図5)から通気口81Hと通気口83Hとが連通しない閉鎖位置PS2(図6)に向けて移動する。
【0049】
そして、容器85に所定容量以上の水WTが収容された場合には、可動式開閉面83は、閉鎖位置PS2に配置され、水WTの侵入が完全に阻止される。
【0050】
上述した変形例によれば、容器85に水WTが収容されていない通常時において床下通気を十分に確保することが可能である。また、容器85に水WTが収容される浸水時においては、水WTが容器85に溜まる速度に応じて可動式開閉面83が開放位置PS1から閉鎖位置PS2に移動する速度も変化するので、急激な水位の上昇に対応することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上のように本発明に係る床下浸水防止装置は、災害発生時に床下に水が流れ込むのを防止するのに適している。
【符号の説明】
【0052】
1 床下浸水防止装置、2 通気部材、3 可動式開閉蓋、4 屈曲部材、5 容器、
6 ヒンジ、7 容器支持部材、8 床下浸水防止装置、10 建物、21 通気口、
41,42 側板、51 排出穴、61,62 羽、71 接続面、72 容器支持部、
73 回動軸、81 通気面、81H 通気口、83 可動式開閉面、83H 通気口、
85 容器、100 床下通気口、PS1 開放位置、PS2 閉鎖位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6