【解決手段】基板41は、円弧状または円環状の抵抗線パターンR1、R2を含む導体層L1と補強層49とをを有す。抵抗線パターンR1、R2は、複数の抵抗線r1、r2と、複数の折り返し部位r11、r12とを含む。複数の抵抗線r1、r2は、円形体の半径方向に延び、または、円形体の半径方向に対して周方向一方側に一定角度傾斜して延びる。複数の折り返し部位r11、r12は、複数の抵抗線r1、r2のそれぞれの端部同士を接続する。複数の抵抗線r1、r2は、周方向に等間隔に配列されて、周方向に隣り合う抵抗線の端部同士が、半径方向の両側で交互に折り返し部位により接続されて、全体として直列に接続される。円形体を軸方向に見たときに、補強層49は、折り返し部位r11、r12と重複する領域に位置する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、動力伝達装置の中心軸と平行な方向を「軸方向」、動力伝達装置の中心軸に直交する方向を「半径方向」、動力伝達装置の中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。ただし、上記の「平行な方向」は、略平行な方向も含む。また、上記の「直交する方向」は、略直交する方向も含む。
【0010】
<1.第1実施形態>
<1−1.動力伝達装置の構成>
図1は、第1実施形態に係る動力伝達装置1の縦断面図である。
図2は、
図1のA−A位置から見た動力伝達装置1の横断面図である。この動力伝達装置1は、モータから得られる第1回転数の回転運動を、第1回転数よりも低い第2回転数に減速させつつ後段へ伝達する装置である。動力伝達装置1は、例えば、ロボットの関節に、モータとともに組み込まれて使用される。ただし、本発明の動力伝達装置は、アシストスーツ、無人運搬車などの他の装置に用いられるものであってもよい。
【0011】
図1および
図2に示すように、本実施形態の動力伝達装置1は、インタナルギア10、フレックスギア20、波動発生器30、および歪み検出センサ40を備えている。
【0012】
インタナルギア10は、内周面に複数の内歯11を有する円環状のギアである。インタナルギア10は、動力伝達装置1が搭載される装置の枠体に、例えばねじ止めで固定される。インタナルギア10は、中心軸9と同軸に配置される。また、インタナルギア10は、フレックスギア20の後述する筒状部21の半径方向外側に位置する。インタナルギア10の剛性は、フレックスギア20の筒状部21の剛性よりも、はるかに高い。このため、インタナルギア10は、実質的に剛体とみなすことができる。インタナルギア10は、円筒状の内周面を有する。複数の内歯11は、当該内周面において、周方向に一定のピッチで配列されている。各内歯11は、半径方向内側へ向けて突出する。
【0013】
フレックスギア20は、可撓性を有する円環状のギアである。フレックスギア20は、中心軸9を中心として回転可能に支持される。フレックスギア20は、本発明における「円形体」の一例である。
【0014】
本実施形態のフレックスギア20は、筒状部21と平板部22とを有する。筒状部21は、中心軸9の周囲において、軸方向に筒状に延びる。筒状部21の軸方向の先端は、波動発生器30の半径方向外側、かつ、インタナルギア10の半径方向内側に位置する。筒状部21は、可撓性を有するため、半径方向に変形可能である。特に、インタナルギア10の半径方向内側に位置する筒状部21の先端部は、自由端であるため、他の部分よりも大きく半径方向に変位可能である。
【0015】
フレックスギア20は、複数の外歯23を有する。複数の外歯23は、筒状部21の軸方向の先端部付近の外周面において、周方向に一定のピッチで配列されている。各外歯23は、半径方向外側へ向けて突出する。上述したインタナルギア10が有する内歯11の数と、フレックスギア20が有する外歯23の数とは、僅かに相違する。
【0016】
平板部22は、ダイヤフラム部221と肉厚部222とを有する。ダイヤフラム部221は、筒状部21の軸方向の基端部から、半径方向外側へ向けて平板状に広がり、かつ、中心軸9を中心として円環状に広がる。ダイヤフラム部221は、軸方向に僅かに撓み変形可能である。肉厚部222は、ダイヤフラム部221の半径方向外側に位置する、円環状の部分である。肉厚部222の軸方向の厚みは、ダイヤフラム部221の軸方向の厚みよりも、厚い。肉厚部222は、動力伝達装置1が搭載される装置の、駆動対象となる部品に、例えばねじ止めで固定される。
【0017】
波動発生器30は、フレックスギア20の筒状部21に、周期的な撓み変形を発生させる機構である。波動発生器30は、カム31と可撓性軸受32とを有する。カム31は、中心軸9を中心として回転可能に支持される。カム31は、軸方向に見たときに楕円形の外周面を有する。可撓性軸受32は、カム31の外周面と、フレックスギア20の筒状部21の内周面との間に介在する。したがって、カム31と筒状部21とは、異なる回転数で回転できる。
【0018】
可撓性軸受32の内輪は、カム31の外周面に接触する。可撓性軸受32の外輪は、フレックスギア20の筒状部21の内周面に接触する。このため、フレックスギア20の筒状部21は、カム31の外周面に沿った楕円形状に変形する。その結果、当該楕円の長軸の両端に相当する2箇所において、フレックスギア20の外歯23と、インタナルギア10の内歯11とが噛み合う。周方向の他の位置においては、外歯23と内歯11とが噛み合わない。
【0019】
カム31は、直接または他の動力伝達機構を介して、モータに接続される。モータを駆動させると、カム31は、中心軸9を中心として第1回転数で回転する。これにより、フレックスギア20の上述した楕円の長軸も、第1回転数で回転する。そうすると、外歯23と内歯11との噛み合い位置も、周方向に第1回転数で変化する。また、上述の通り、インタナルギア10の内歯11の数と、フレックスギア20の外歯23の数とは、僅かに相違する。この歯数の差によって、カム31の1回転ごとに、外歯23と内歯11との噛み合い位置が、周方向に僅かに変化する。その結果、インタナルギア10に対してフレックスギア20が、中心軸9を中心として、第1回転数よりも低い第2回転数で回転する。したがって、フレックスギア20から、減速された第2回転数の回転運動を取り出すことができる。
【0020】
<1−2.歪み検出センサについて>
歪み検出センサ40は、フレックスギア20の歪みを検出するセンサである。
図1に示すように、本実施形態では、円板状のダイヤフラム部221の円形の表面に、歪み検出センサ40の裏面が固定されている。
【0021】
図3は、歪み検出センサ40を軸方向に見た平面図である。
図3に示すように、歪み検出センサ40は、基板41を備える。本実施形態の基板41は、柔軟に変形可能なフレキシブル基板である。基板41は、中心軸9を中心とする円環状の本体部411と、本体部411から半径方向外側へ向けて突出したフラップ部412とを有する。基板41は、導体層L1を有する。本実施形態の導体層L1は、基板41の軸方向における一方側の端面(表面)に位置する。
【0022】
図3に示すように、導体層L1は、第1抵抗線パターンR1および第2抵抗線パターンR2を含む。
図4は、第1抵抗線パターンR1および第2抵抗線パターンR2の部分拡大図である。後述するように、第1抵抗線パターンR1および第2抵抗線パターンR2は、ホイートストンブリッジ回路42に組み込まれる。別の言い方をすれば、本体部411の表面にホイートストンブリッジ回路42が実装されている。また、信号処理回路43が、フラップ部412に実装されている。
【0023】
図3に示すように、第1抵抗線パターンR1は、1本の導体が曲折しながら周方向に延びる、全体として円弧状または円環状のパターンである。本実施形態では、中心軸9の周囲の約360°の範囲に、第1抵抗線パターンR1が設けられている。第1抵抗線パターンR1の材料には、例えば、銅または銅を含む合金が用いられる。
図3および
図4に示すように、第1抵抗線パターンR1には、複数の第1抵抗線r1と、複数の折り返し部位r11とが含まれる。複数の第1抵抗線r1は、互いに略平行な姿勢で、周方向に等間隔に配列される。第1抵抗線パターンR1においては、周方向に隣り合う第1抵抗線r1同士が、半径方向の一方側と他方側とで折り返し部位r11により交互に接続されて、全体として直列に接続されている。各第1抵抗線r1は、基板41の軸方向における一方側から見たときに、フレックスギア20の半径方向に対して、周方向一方側に傾斜している。半径方向に対する第1抵抗線r1の傾斜角度は、例えば45°とされる。
【0024】
図3に示すように、第2抵抗線パターンR2は、1本の導体が曲折しながら周方向に延びる、全体として円弧状または円環状のパターンである。本実施形態では、中心軸9の周囲の約360°の範囲に、第2抵抗線パターンR2が設けられている。第2抵抗線パターンR2の材料には、例えば、銅または銅を含む合金が用いられる。第2抵抗線パターンR2は、第1抵抗線パターンR1よりも、半径方向内側に位置する。すなわち、第1抵抗線パターンR1と第2抵抗線パターンR2とは、互いに重ならない位置に配置される。
図3および
図4に示すように、第2抵抗線パターンR2には、複数の第2抵抗線r2と、複数の折り返し部位r12とが含まれる。複数の第2抵抗線r2は、互いに略平行な姿勢で、周方向に等間隔に配列される。第2抵抗線パターンR2においては、周方向に隣り合う第2抵抗線r2同士が、半径方向の一方側と他方側とで折り返し部位r12により交互に接続されて、全体として直列に接続されている。各第2抵抗線r2は、基板41の軸方向における一方側から見たときに、フレックスギア20の半径方向に対して、周方向他方側に傾斜している。半径方向に対する第2抵抗線r2の傾斜角度は、例えば−45°とされる。
【0025】
図5は、第1抵抗線パターンR1および第2抵抗線パターンR2を含むホイートストンブリッジ回路42の回路図である。
図5に示すように、本実施形態のホイートストンブリッジ回路42は、第1抵抗線パターンR1、第2抵抗線パターンR2、第1固定抵抗Ra、および第2固定抵抗Rbを含む。第1抵抗線パターンR1と第2抵抗線パターンR2とは、直列に接続される。第1固定抵抗Raと第2固定抵抗Rbとは、直列に接続される。そして、電源電圧の+極と−極との間において、2つの抵抗線パターンR1,R2の列と、2つの固定抵抗Ra,Rbの列とが、並列に接続される。また、第1抵抗線パターンR1および第2抵抗線パターンR2の中点M1と、第1固定抵抗Raおよび第2固定抵抗Rbの中点M2とが、電圧計Vに接続される。
【0026】
第1抵抗線パターンR1および第2抵抗線パターンR2の各抵抗値は、フレックスギア20に掛かるトルクに応じて変化する。例えば、フレックスギア20に、軸方向の一方側から見たときに、中心軸9を中心として周方向の一方側へ向かうトルクが掛かると、第1抵抗線パターンR1の抵抗値が低下し、第2抵抗線パターンR2の抵抗値が増加する。一方、フレックスギア20に、軸方向の一方側から見たときに、中心軸9を中心として周方向の他方側へ向かうトルクが掛かると、第1抵抗線パターンR1の抵抗値が増加し、第2抵抗線パターンR2の抵抗値が低下する。このように、第1抵抗線パターンR1と第2抵抗線パターンR2とは、トルクに対して互いに逆向きの抵抗値変化を示す。
【0027】
そして、第1抵抗線パターンR1および第2抵抗線パターンR2の各抵抗値が変化すると、第1抵抗線パターンR1および第2抵抗線パターンR2の中点M1と、第1固定抵抗Raおよび第2固定抵抗Rbの中点M2との間の電位差が変化するので、電圧計Vの計測値が変化する。したがって、この電圧計Vの計測値に基づいて、フレックスギア20に掛かるトルクの向きおよび大きさを検出することができる。
【0028】
信号処理回路43は、電圧計Vにより計測される中点M1,M2の間の電位差信号に基づいて、フレックスギア20の歪みを検出することにより、フレックスギア20に掛かるトルクを検出するための回路である。別の言い方をすれば、信号処理回路43は、ホイートストンブリッジ回路42の出力信号に基づいて、フレックスギア20に掛かるトルクを検出する。第1抵抗線パターンR1および第2抵抗線パターンR2を含むホイートストンブリッジ回路42は、信号処理回路43と電気的に接続されている。信号処理回路43には、例えば、中点M1,M2の間の電位差を増幅する増幅器や、増幅後の電気信号に基づいて、トルクの向きおよび大きさを算出するための回路が含まれる。検出されたトルクは、有線または無線により信号処理回路43に接続された外部の装置へ出力される。
【0029】
以上のような構成の動力伝達装置1において、フレックスギア20の回転に伴ってダイヤフラム部221は撓み変形を繰り返す。特に、フレックスギア20のダイヤフラム部221の径方向外側の端部、およびダイヤフラム部221の径方向内側の端部において、ダイヤフラム部221は大きく撓む。そのため、単に第1抵抗線パターンR1および第2抵抗線パターンR2の全面を均一な固着力で基板41の本体部411に固着させた場合、第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11、および第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12に直接的にダイヤフラム部221の歪みが伝わり、応力が集中し易い。そのため、当該折り返し部位r11,r12において、断線が生じる虞がある。この点、本実施形態では、折り返し部位r11,r12の断線を防ぐための特有の構成を有している。
【0030】
<1−3.本実施形態に特有の構成について>
以下では、歪み検出センサ40が有する特有の構成について、
図6を参照して説明する。
図6は、歪み検出センサ40の断面図である。歪み検出センサ40は、第1固着層45、第2固着層46、絶縁層47、第3固着層48、および補強層49を有する。
【0031】
第1固着層45は、基板41の本体部411とダイヤフラム部221との間に位置する。本実施形態では、第1固着層45は、基板41の本体部411の裏面に位置する。第1固着層45は、軸方向に一定の厚みを有する。本実施形態の第1固着層45は、両面接着テープである。両面接着テープは、接着力を有する材料がテープ状に成形されて、形状を維持できる程度に硬化されたものである。
【0032】
第2固着層46は、基板41の本体部411を挟んで第1固着層45とは反対側に位置する。本実施形態では、第2固着層46は基板41の導体層L1の表面を覆う。第2固着層46は、軸方向に一定の厚みを有する。本実施形態の第2固着層46は、両面接着テープである。
【0033】
絶縁層47は、第2固着層46を挟んで基板41の本体部411とは反対側に位置する。絶縁層47の素材は、絶縁体である。本実施形態では、絶縁層47は、第2固着層46を介して導体層L1の表面を覆う。これにより、基板41の導体層L1が保護されると共に、後述する補強層49と導体層L1との接触が回避されている。
【0034】
第3固着層48は、絶縁層47を挟んで第2固着層46とは反対側に位置する。本実施形態では、第3固着層48は、絶縁層47の表面の一部に位置する。具体的には、第3固着層48は、絶縁層47の表面のうち、軸方向に見たときに第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11が位置する領域と、軸方向に見たときに第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12が位置する領域とに、位置する。第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11に対応して設けられる第3固着層48は、軸方向に見たときに円環状である。第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12に対応して設けられる第3固着層48も、軸方向に見たときに円環状である。別の言い方をすれば、第3固着層48は、軸方向に見たときに上記折り返し部位r11,r12を覆う二重の円環状となっている。第3固着層48は、軸方向に一定の厚みを有する。本実施形態の第3固着層48は、両面接着テープである。
【0035】
補強層49は、基板41の本体部411を挟んでダイヤフラム部221とは反対側に位置する。また、補強層49は、第3固着層48を挟んで絶縁層47とは反対側に位置する。本実施形態では、補強層49は、第3固着層48の表面の全面に位置する。補強層49の素材は、SUS等の金属であってもよく、あるいはゴム等のより柔らかい素材であってもよい。補強層49は、軸方向にみたときに、第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11が位置する領域と、第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12が位置する領域とに対応する、二重の円環状となっている(
図3を参照)。補強層49は、軸方向に一定の厚みを有する。
【0036】
以上のような構成の歪み検出センサ40において、軸方向に見たときに、第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11が位置する領域と、第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12が位置する領域とに、補強層49が重ねられている。これによれば、基板41の本体部411のうち、第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11が位置する領域と、第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12が位置する領域とが、補強層49により補強されて、変形し難くなる。よって、第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11、および、第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12に、ダイヤフラム部221の歪みが伝わり難くなる。その結果、当該折り返し部位r11,12が断線してしまうことが抑制される。
【0037】
なお、本実施形態のように歪み検出センサ40が補強層49を有することにすると、ダイヤフラム部221が補強層49により押さえ込まれて、ダイヤフラム部221の全体が変形し難くなる。しかしながら、ダイヤフラム部221が変形し難くなる度合いに比べて、折り返し部位r11,r12の応力が低減される度合いの方が、はるかに大きい。したがって、補強層49を設けて折り返し部位r11,r12の応力を低減しても、導体層L1のセンシング部(第1抵抗線r1および第2抵抗線r2)で、ダイヤフラム部221の歪みを精度よく検出することができる。
【0038】
<1−4.まとめ>
以上に示したように、本実施形態に係る歪み検出センサ40は、基板41の一部を覆う補強層49を備える。フレックスギア20のダイヤフラム部221を軸方向に見たときに、補強層49は、折り返し部位r11,r12と重複する領域に位置する。これにより、抵抗線パターンR1,R2の折り返し部位r11,r12にフレックスギア20のダイヤフラム部221の歪みが伝わることを抑制できる。したがって、抵抗線パターンR1,R2の断線を抑制できる。
【0039】
また、本実施形態に係る歪み検出センサ40においては、フレックスギア20の軸方向に見たときに、補強層49は、第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11、および第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12の全てと、重複する領域に位置する。これにより、全ての折り返し部位r11,r12において応力が集中するのを抑制することができ、抵抗線パターンR1,R2の断線を抑制できる。
【0040】
また、本実施形態に係る歪み検出センサ40においては、フレックスギア20の軸方向に見たときに、補強層49は、複数の抵抗線r1,r2が周方向に配列される領域を避けた領域に位置する。これにより、フレックスギア20のダイヤフラム部221の歪みが抵抗線r1,r2に良好に伝わる。したがって、精度よく歪み検出結果を得るととともに、抵抗線パターンR1,R2の断線を抑制できる。
【0041】
また、本実施形態に係る歪み検出センサ40においては、固着層45,46,48は、両面接着テープである。これにより、容易にフレックスギア20のダイヤフラム部221に歪み検出センサ40の基板41の本体部411を取り付けたり、基板41の本体部411に補強層49を取り付けたりすることができる。
【0042】
また、本実施形態に係る歪み検出センサ40においては、第1抵抗線パターンR1および第2抵抗線パターンR2は、ホイートストンブリッジ回路42に組み込まれる。これにより、ホイートストンブリッジ回路42を用いて、フレックスギア20に掛かるトルク(歪み)を検出することができる。
【0043】
また、本実施形態に係る動力伝達装置1においては、フレックスギア(円形体)20はダイヤフラム部221を備える。基板41の本体部411は、ダイヤフラム部221に固定される。これにより、フレックスギア20のダイヤフラム部221に掛かるトルク(歪み)を検出することができる。
【0044】
<2.第2実施形態>
以下では、第2実施形態に係る動力伝達装置1について、
図7を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、上述した実施形態で示したのと同様の構成・機能の部材については、上述の実施形態で示したのと同一の符号を付し、重複説明を省略する。
【0045】
図7は、第2実施形態に係る歪み検出センサ240の断面図である。歪み検出センサ240は、第1固着層45、第2固着層246、および補強層249を有する。
【0046】
第2固着層246は、基板41の本体部411を挟んで第1固着層45とは反対側に位置する。本実施形態では、第2固着層246は、導体層L1の表面の一部を覆う。具体的には、第2固着層246は、導体層L1の表面のうち、軸方向に見たときに第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11が位置する領域と、軸方向に見たときに第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12が位置する領域とに、位置する。第2固着層246は、これらの折り返し部位r11,r12と、軸方向において重なる。第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11に対応して設けられる第2固着層246は、軸方向に見たときに円環状である。第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12に対応して設けられる第2固着層246も、軸方向に見たときに円環状である。別の言い方をすれば、第2固着層246は、軸方向に見たときに上記折り返し部位r11,r12を覆う二重の円環状となっている。第2固着層246は、軸方向に一定の厚みを有する。本実施形態の第2固着層246は、両面接着テープである。
【0047】
補強層249は、第2固着層246を挟んで基板41の本体部411とは反対側に位置する。本実施形態では、補強層249は、第2固着層246の表面の全面に位置する。補強層249の素材は、ゴム等の絶縁体である。補強層249は、軸方向に見たときに、第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11が位置する領域と、第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12が位置する領域とに重なる、二重の円環状となっている。補強層249は、軸方向に一定の厚みを有する。
【0048】
このような構成によっても、基板41の本体部411のうち、応力が集中し易い折り返し部位r11,r12に対応する領域が、補強層249により補強される。これにより、当該折り返し部位r11,r12に、ダイヤフラム部221の歪みが伝わり難くなる。その結果、当該折り返し部位r11,r12が断線してしまうことが抑制される。
【0049】
また、第2実施形態に係る歪み検出センサ240においては、補強層249自体が絶縁体である。これにより、補強層249と、基板41の本体部411と、の間に別部材としての絶縁体を設けることなく、補強層249により、抵抗線パターンR1,R2の折り返し部位r11,r12が配置される領域を補強することができる。その結果、歪み検出センサ40を軸方向において薄型化することができる。
【0050】
<3.第3実施形態>
以下では、第3実施形態に係る動力伝達装置1について、
図8を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、上述した実施形態で示したのと同様の構成・機能の部材については、上述の実施形態で示したのと同一の符号を付し、重複説明を省略する。
【0051】
図8は、第3実施形態に係る歪み検出センサ340の断面図である。歪み検出センサ340は、第1固着層45および補強層349を有する。
【0052】
補強層349は、基板41の本体部411を挟んで第1固着層45とは反対側に位置する。本実施形態では、補強層349は、導体層L1の表面の一部に位置する。具体的には、補強層349は、導体層L1の表面のうち、軸方向に見たときに第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11が位置する領域と、軸方向に見たときに第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12が位置する領域とに、位置する。補強層349は、これらの折り返し部位r11,r12と、軸方向において重なる。第1抵抗線パターンR1の半径方向外側の折り返し部位r11に対応して設けられる補強層349は、軸方向に見たときに円環状である。第2抵抗線パターンR2の半径方向内側の折り返し部位r12に対応して設けられる補強層349も、軸方向に見たときに円環状である。別の言い方をすれば、補強層349は、軸方向に見たときに上記折り返し部位r11,r12を覆う二重の円環状となっている。補強層349は、軸方向に一定の厚みを有する。本実施形態の補強層349は、片面接着テープである。また、補強層349の素材は、絶縁体である。
【0053】
このような構成によっても、基板41の本体部411のうち、応力が集中し易い折り返し部位r11,r12に対応する領域が、補強層349により補強される。これにより、当該折り返し部位r11,r12に、ダイヤフラム部221の歪みが伝わり難くなる。その結果、当該折り返し部位r11,r12が断線してしまうことが抑制される。
【0054】
また、第3実施形態に係る歪み検出センサ340においては、補強層349自体が固着層であるとともに、絶縁体でもある。これにより、補強層349と、基板41の本体部411と、の間に別部材としての絶縁体および固着層を設けることなく、補強層349により、抵抗線パターンR1,R2の折り返し部位r11,r12が配置される領域を補強することができる。その結果、歪み検出センサ40を軸方向において薄型化することができる。
【0055】
<4.第4実施形態>
以下では、第4実施形態に係る動力伝達装置1について、
図9を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、上述した実施形態で示したのと同様の構成・機能の部材については、上述の実施形態で示したのと同一の符号を付し、重複説明を省略する。
【0056】
図9に示すように、第3抵抗線パターンR3は、1本の導体が曲折しながら周方向に延びる、全体として円弧状のパターンである。本実施形態では、中心軸9の周囲の約180°の範囲に、第3抵抗線パターンR3が、半円状に設けられている。第3抵抗線パターンR3の材料には、例えば、銅または銅を含む合金が用いられる。第3抵抗線パターンR3には、複数の第3抵抗線r3と、複数の折り返し部位r13とが含まれる。複数の第3抵抗線r3は、互いに略平行な姿勢で、周方向に等間隔に配列される。第3抵抗線パターンR3においては、周方向に隣り合う第3抵抗線r3同士が、半径方向の一方側と他方側とで折り返し部位r13により交互に接続されて、全体として直列に接続されている。各第3抵抗線r3は、基板41の軸方向における一方側から見たときに、フレックスギア20の半径方向に対して、周方向一方側に傾斜している。半径方向に対する第3抵抗線r3の傾斜角度は、例えば45°とされる。
【0057】
第4抵抗線パターンR4は、1本の導体が曲折しながら周方向に延びる、全体として円弧状のパターンである。本実施形態では、中心軸9の周囲の約180°の範囲に、第4抵抗線パターンR4が、半円状に設けられている。第4抵抗線パターンR4の材料には、例えば、銅または銅を含む合金が用いられる。第4抵抗線パターンR4には、複数の第4抵抗線r4と、複数の折り返し部位r14とが含まれる。複数の第4抵抗線r4は、互いに略平行な姿勢で、周方向に等間隔に配列される。第4抵抗線パターンR4においては、周方向に隣り合う第4抵抗線r4同士が、半径方向の一方側と他方側とで折り返し部位r14により交互に接続されて、全体として直列に接続されている。各第4抵抗線r4は、基板41の軸方向における一方側から見たときに、フレックスギア20の半径方向に対して、周方向他方側に傾斜している。半径方向n対する第4抵抗線r4の傾斜角度は、例えば−45°とされる。
【0058】
第3抵抗線パターンR3と第4抵抗線パターンR4とは、同心かつ線対称に配置される。具体的には、軸方向に視たときに、中心軸9を通る仮想直線Lに対して、一方側に第3抵抗線パターンR3が配置され、他方側に第4抵抗線パターンR4が配置される。すなわち、第3抵抗線パターンR3と第4抵抗線パターンR4とは、互いに重ならない位置に配置される。また、第3抵抗線パターンR3と第4抵抗線パターンR4とは、中心軸9に対する径が同一である。
【0059】
この第4実施形態の構造でも、第3抵抗線パターンR3と第4抵抗線パターンR4とは、トルクに対して互いに逆向きの抵抗値変化を示す。このため、第3抵抗線パターンR3および第4抵抗線パターンR4を含むブリッジ回路からの出力信号に基づいて、フレックスギア20に掛かるトルクを検出できる。
【0060】
第5抵抗線パターンR5は、スラスト歪みを検出するためのものである。第5抵抗線パターンR5は、信号処理回路43と電気的に接続されている。第5抵抗線パターンR5の材料には、例えば、銅または銅を含む合金が用いられる。第5抵抗線パターンR5は、1本の導体が曲折しながら周方向に延びる、全体として円弧状または円環状のパターンである。本実施形態では、中心軸9の周囲の約360°の範囲に、第5抵抗線パターンR5が設けられている。第5抵抗線パターンR5は、第3抵抗線パターンR3および第4抵抗線パターンR4よりも、半径方向外側に位置する。すなわち、第5抵抗線パターンR5は、第3抵抗線パターンR3および第4抵抗線パターンR4と重ならない位置に配置されている。第5抵抗線パターンR5には、複数の第5抵抗線r5が含まれる。複数の第5低抵抗線r5は、互いに略平行な姿勢で、周方向に配列される。各第5抵抗線r5は、フレックスギア20の半径方向に延びる。
【0061】
第6抵抗線パターンR6は、スラスト歪みを検出するためのものである。第6抵抗線パターンR6は、信号処理回路43と電気的に接続されている。第6抵抗線パターンR6の材料には、例えば、銅または銅を含む合金が用いられる。第6抵抗線パターンR6は、1本の導体が曲折しながら周方向に延びる、全体として円弧状または円環状のパターンである。本実施形態では、中心軸9の周囲の約360°の範囲に、第6抵抗線パターンR6が設けられている。第6抵抗線パターンR6は、第3抵抗線パターンR3および第4抵抗線パターンR4よりも、半径方向内側に位置する。すなわち、第6抵抗線パターンR6は、第3抵抗線パターンR3および第4抵抗線パターンR4と重ならない位置に配置されている。第6抵抗線パターンR6には、複数の第6抵抗線r6が含まれる。複数の第6抵抗線r6は、互いに略平行な姿勢で、周方向に配列される。各第6抵抗線r6は、フレックスギア20の半径方向に延びる。
【0062】
このように、第5抵抗線パターンR5に含まれる複数の第5抵抗線r5と、第6抵抗線パターンR6に含まれる複数の第6抵抗線r6とは、いずれも半径方向に延びる。このため、周方向のトルクによる第5抵抗線パターンR5および第6抵抗線パターンR6の抵抗値の変化は、極めて小さい。ただし、フレックスギア20のダイヤフラム部221に軸方向の歪みが発生すると、第5抵抗線パターンR5および第6抵抗線パターンR6の抵抗値は、大きく変化する。したがって、第5抵抗線パターンR5および第6抵抗線パターンR6の各測定値を測定すれば、ダイヤフラム部221の軸方向の歪みを反映した信号を取得できる。
【0063】
信号処理回路43は、第3抵抗線パターンR3および第4抵抗線パターンR4を含むブリッジ回路からの出力信号を、第5抵抗線パターンR5および第6抵抗線パターンR6の各抵抗値で補正する。具体的には、ブリッジ回路からの出力信号の値を、ダイヤフラム部221の軸方向の変位の影響をキャンセルする方向に、増加または減少させる。そして、補正後の出力信号に基づいて、トルクを検出する。このようにすれば、ダイヤフラム部221の軸方向の変位の影響を抑制して、フレックスギア20に掛かるトルクを精度よく検出できる。
【0064】
特に、本実施形態の歪み検出センサ40は、スラスト歪み検出用の抵抗線パターンとして、第5抵抗線パターンR5と第6抵抗線パターンR6との2つの抵抗線パターンを有する。このようにすれば、第5抵抗線パターンR5と第6抵抗線パターンR6とを含むブリッジ回路を構成することができる。したがって、当該ブリッジ回路からの出力信号に基づいて、ダイヤフラム部221の軸方向の歪みを、精度よく検出できる。
【0065】
図10は、外側抵抗線パターンRoと内側抵抗線パターンRiとを含むブリッジ回路の例を示した図である。
図10のブリッジ回路は、外側抵抗線パターンRo、内側抵抗線パターンRi、第3固定抵抗Rc、および第4固定抵抗Rdを含む。外側抵抗線パターンRoと第3固定抵抗Rcとは、この順に直列に接続される。第4固定抵抗Rdと内側抵抗線パターンRiとは、この順に直列に接続される。そして、電源電圧の+極と−極との間において、外側抵抗線パターンRoおよび第3固定抵抗Rcの列と、第4固定抵抗Rdおよび内側抵抗線パターンRiの列とが、並列に接続される。また、外側抵抗線パターンRoおよび第3固定抵抗Rcの中点M3と、第4固定抵抗Rdおよび内側抵抗線パターンRiの中点M4とが、電圧計Vに接続される。
【0066】
外側抵抗線パターンRoおよび内側抵抗線パターンRiの各抵抗値は、ダイヤフラム部221の軸方向の変位に応じて変化する。例えば、ダイヤフラム部221の内周部が、インタナルギア10から離れる方向に変位すると、外側抵抗線パターンRoおよび内側抵抗線パターンRiの各抵抗値が低下する。一方、ダイヤフラム部221の内周部が、インタナルギア10に近づく方向に変位すると、外側抵抗線パターンRoおよび内側抵抗線パターンRiの各抵抗値が増加する。このように、外側抵抗線パターンRoと内側抵抗線パターンRiとは、ダイヤフラム部221の軸方向の変位に対して同じ向きの抵抗値変化を示す。
【0067】
そして、外側抵抗線パターンRoおよび内側抵抗線パターンRiの各抵抗値が変化すると、外側抵抗線パターンRoおよび第3固定抵抗Rcの中点M3と、第4固定抵抗Rdおよび内側抵抗線パターンRiの中点M4との間の電位差が変化するので、電圧計Vの計測値が変化する。したがって、この電圧計Vの計測値に基づいて、ダイヤフラム部221の軸方向の変位量を、精度よく検出することができる。その結果、第3抵抗線パターンR3および第4抵抗線パターンR4を含むブリッジ回路42からの出力信号に対する補正値を、より適正に算出できる。
【0068】
なお、スラスト歪み検出用の抵抗線パターンR5,R6は、上述した任意の実施形態の歪み検出センサ40に追加することができる。例えば、第1実施形態の歪み検出センサ40に、本実施形態と同様のスラスト歪み検出用の抵抗線パターンR5,R6を追加してもよい。
【0069】
図9において二点鎖線で示したように、本実施形態の歪み検出センサ40は、2つの円環状の補強層449を有する。2つの補強層449の一方は、軸方向に視たときに、第5抵抗線パターンR5の半径方向外側の折り返し部位r15が位置する領域に、上述と同様の固着層や絶縁層等を介して、重ねられている。これにより、軸方向に視たときに、第5抵抗線パターンR5の半径方向外側の折り返し部位r15が位置する領域は、補強層449によって補強されて、変形し難くなる。その結果、本実施形態では、第5抵抗線パターンR5の半径方向外側の折り返し部位r15において、ダイヤフラム部221の歪みが伝わり難く、断線が生じ難い。
【0070】
2つの補強層449の他方は、軸方向に視たときに、第6抵抗線パターンR6の半径方向内側の折り返し部位r16が位置する領域に、上述と同様の固着層や絶縁層等を介して、重ねられている。これにより、軸方向に視たときに、第6抵抗線パターンR6の半径方向内側の折り返し部位r16が位置する領域は、補強層449によって補強されて、変形し難くなる。その結果、本実施形態では、第6抵抗線パターンR6の半径方向内側の折り返し部位r16において、ダイヤフラム部221の歪みが生じ難く、断線が生じ難い。
【0071】
<5.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態には限定されない。
【0072】
上記の実施形態で示した固着層46,48,246が、補強層を兼ねることにしてもよい。すなわち、補強層は、フレックスギア20の軸方向において複数箇所に備えられていてもよい。これにより、抵抗線パターンR1,R2の折り返し部位r11,r12にフレックスギア20のダイヤフラム部221の歪みが伝わることをより効果的に抑制できる。したがって、抵抗線パターンR1,R2の断線をより一層抑制できる。
【0073】
上記の実施形態では、補強層49,249,349は円環状であるとしたが、これに限らず、補強層を円弧状としてもよい。具体的には、導体層L1が半円状の抵抗線パターンを含む場合に、補強層を半円状としてもよい。また、補強層を、複数の円弧状の補強層が組み合わされて構成されるものとしてもよい。
【0074】
上記の実施形態のフレックスギア20では、ダイヤフラム部221が、筒状部21の基端部から半径方向外側へ向けて広がっていた。しかしながら、ダイヤフラム部221は、筒状部21の基端部から半径方向内側へ向けて広がるものであってもよい。
【0075】
また、上記の実施形態では、歪み検出の対象物が、フレックスギア20であった。しかしながら、上記実施形態と同等の構造を有する歪み検出センサ40を、フレックスギア20以外の円形体に掛かるトルクを検出するために、用いてもよい。
【0076】
上記の実施形態の抵抗線パターンは、全て、円形体の歪みを検出するために用いられる抵抗線パターンである。これらの抵抗線パターンの数や形状や位置は、適宜に設計変更可能である。その他、歪み検出センサおよび動力伝達装置の細部の構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変更してもよい。また、上記の各実施形態および各変型例に登場した要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。