【解決手段】駐車場管制装置5は、監視情報取得部55と、ヒートマップ生成部57と、駐車場情報生成部58と、通信部とを具備する。監視情報取得部は、駐車場を監視可能な監視システムから監視情報を取得する。ヒートマップ生成部は、監視情報に基づいて、駐車場内の位置と走行危険度とが関連付けられたマップ情報を生成する。駐車場情報生成部は、マップ情報に基づいて、駐車場の利用又は管理に関する駐車場情報を生成する。通信部は、生成された駐車場情報を、外部に送信可能である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0033】
<第1の実施形態>
[駐車場管理システムの構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る駐車場管理システムの構成例を示す概略図である。
駐車場管理システム500は、駐車場を利用する利用者から申請される予約の管理、駐車状況の監視、及び駐車場の利用に関する種々の料金の算出等、駐車場に関する種々の処理を実行可能である。
【0034】
駐車場管理システム500は、駐車場管制装置5と、利用者端末6と、駐車場管理装置7と、管理機関端末8と、決済機関9が有する決済サーバ装置(図示せず)と、ETC(Electronic Toll Collection System)管理機関10が有するETC管理サーバ装置(図示せず)とを有する
これらの端末及び装置は、ネットワーク1を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク1は、例えばインターネットや広域通信回線網等により構築される。
その他、任意のWAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)等が用いられてよく、ネットワーク1を構築するためのプロトコルは限定されない。
【0035】
駐車場管制装置5は、各駐車場11に設置される。後に説明するように、本実施形態では、駐車場管制装置5を中心として、本発明に係る駐車場管制システムが構築される。
駐車場管制装置5は、駐車場11内に設置される各装置の動作を包括的に制御することが可能である。
また駐車場管制装置5は、駐車場11内に設置される各装置から種々の情報を集約し、駐車場管理装置7等に送信することが可能である。
また駐車場管制装置5は、駐車場管理装置7や管理機関端末8等から種々の情報を受信し、種々の動作を実行することが可能である。
【0036】
駐車場管制装置5は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等のコンピュータの構成に必要なハードウェアを有する。
また駐車場管制装置5は、ネットワーク1を介して他の装置と通信するための通信部を有する。通信部としては、例えばWiFi等の無線LANモジュールや、モデムやルータ等の通信機器が用いられる。
駐車場管制装置5として、例えばPC(Personal Computer)等の任意のコンピュータが用いられる。
【0037】
図1に示す例では、各駐車場11にゲート装置28が設置されている。
ゲート装置28は、車両の入場/出場を規制することが可能である。ゲート装置28に代えて、未精算での駐車スペースからの出庫を規制するフラップ装置(ロック装置)等が設置されてもよい。
なお、ゲート装置やフラップ装置が設置されない所謂フラップレス式駐車場に対しても、本発明を適用することが可能である。
【0038】
利用者端末6は、駐車場11を利用する利用者により使用される端末である。
利用者端末6として、スマートフォン、タブレット端末、種々のPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末や、ノートPC(Personal Computer)等の、任意のコンピュータが用いられてよい。
【0039】
駐車場管理装置7は、本実施形態に係る駐車場管理サービスをWebサービスとして提供可能である。
本実施形態では、複数のサーバ装置12と、データベース(DB)13とにより駐車場管理装置7が構成される。
【0040】
各サーバ装置12は、CPU、ROM、RAM、HDD等のコンピュータの構成に必要なハードウェアを有する。
また各サーバ装置12は、ネットワーク1を介して他の装置と通信するための通信部を有する。通信部としては、例えばWiFi等の無線LANモジュールや、モデムやルータ等の通信機器が用いられる。
サーバ装置12として、例えばPC等の任意のコンピュータが用いられる。
【0041】
DB13は記憶部として機能し、本駐車場管理サービスに関する種々の情報を記憶する。
例えばDB13内には、会員登録DB、予約情報DB、在車DB、及び超過情報DBが構築される。
その他、例えば駐車場DB、提携店舗DB、割引DB、出庫情報DB、オーナー情報DB、種々の履歴DB、管理情報DB等の、種々のDBが構築されてもよい。
各種のDBは、駐車場管理装置7内のDBサーバにより包括的に管理され、例えば駐車場管理サービスを利用する利用者の会員登録及び退会、各利用者から受付けた予約情報の登録、変更及び削除、各駐車場11のオーナー情報の登録及び保管、運営収支情報の記録及び保管等が実行される。
【0042】
また駐車場管理装置7内のWebサーバにより、例えばWWW(World Wide Web)システムを用いて、本実施形態に係る駐車場管理サービスが提供される。
例えばWebサーバは、HTML文書でなる種々のWebページを作成する。Webページには、他のWebページへのハイパーリンクや、種々の処理を実行するためのリンク情報(例えば実行ファイル名、URL等)が埋め込まれる。
また駐車場管理装置7内のWeb/APIサーバにより、種々のリクエストに応じた種々の処理が実行される。例えばWeb/APIサーバにより、各駐車場11の満空車情報の収集及び出力、管理機関端末8からの遠隔操作の中継等が実行される。
駐車場管理装置7内により生成されたWebページは、
図1に示す各装置に備えられるWebブラウザにより画面上に表示される。
例えば駐車場11を利用する利用者は、利用者端末6を操作することで、種々のWebページを閲覧したり、種々のWebアプリケーションを利用することが可能である。
【0043】
管理機関端末8は、駐車場オーナーから駐車場11の管理業務を委託された管理機関のオペレーターにより使用される。
オペレーターにより、例えば日常の問い合わせ対応、ユーザ対応、駐車場管制装置5の故障時の保守メンテ作業の情報提供等が行われる。
管理機関端末8としては、PCやタブレット端末等が用いられる。
なお駐車場11を所有するオーナー自身で、駐車場11の管理業務を行う場合もある。この場合、オーナーが所有する端末が管理機関端末8として機能し得る。
また管理業務を委託された管理機関が駐車場管理装置7を保有し、本実施形態に係る駐車場管理サービスを提供することもあり得る。
【0044】
決済機関9は、例えば銀行や信販会社等であり、銀行振り込みやクレジットカード決済等により駐車料金の決済(精算)を実行する。
駐車場管理装置7は、決済機関9の決済サーバ装置に対して、駐車料金の精算の指示や、精算が済んでいるか否か等の精算情報の問い合わせ等を実行する。
【0045】
ETC管理機関10は、ETCシステムを実現するための機関であり、ETCシステムを利用する利用者の情報、ETCカード情報、決済情報、及び車両情報等を管理する。
例えば、車両に搭載されたETC車載器にETCカードを挿入する。これにより、ETCアンテナが設置されたETC対応の駐車場11に対して、ETC決済による駐車場11の利用が可能となる。
【0046】
[自動バレー駐車システム]
本発明は、自動バレー駐車システムが構築された駐車場11に対して適用可能である。
自動バレー駐車システムは、自動運転機能(自律運転機能)を有する車両による自動バレー運転(自動バレー駐車すなわち自動バレー入庫運転と、自動バレー出庫運転)が実行可能なシステムである。自動バレー駐車システムが構築された駐車場11は、自動バレー駐車サービス対応の駐車場11とも言える。
例えば利用者は、利用者端末6を操作して、自動バレー駐車サービスを提供するアプリケーションにアクセスする。そして必要な情報を入力して会員登録等を行うことで、自動バレー駐車サービスを利用することが可能となる。
本実施形態では、
図1に示す駐車場管理システム500に含まれるシステムとして、自動バレー駐車システムが構築される。すなわち駐車場管理装置7により提供される駐車場管理サービスに含まれるサービスとして、自動バレー駐車サービスが提供される。DB13には、自動バレー駐車システムに関する種々のDBが構築される。
これに限定されず、駐車場管理システム500とは別のシステムとして、自動バレー駐車システムが構築されてもよい。例えば、
図1には図示していない別の管理装置等により自動バレー駐車システムが構築され、駐車場11と個別に契約等が行われてもよい。
その他、自動バレー駐車システムを構築するための構成や方法等は限定されない。
【0047】
例えば利用者は、利用者端末6を操作して、自動バレー駐車の予約を行う。そして予約時間に合わせて、自動運転機能を有する車両を手動で運転(手動運転モード)して、駐車場11内に入場する。もちろん自動運転でも構わない。
利用者は、駐車場11内の所定の位置に設けられた自動バレー駐車サービス対応の駐車スペース(以下、自動バレー乗降スペースと記載する)に車両を駐車する。そして、車両から降りた利用者により、自動バレー駐車の実行が指示される。自動バレー駐車の実行の指示は、例えば利用者端末6を介して実行される。あるいは、駐車場11内に設定された専用の端末等が操作されてもよい。
当該指示に応じて、車両は無人による自動運転(自動運転モード)により、駐車場11内の所定の駐車スペースに移動し、車両を駐車させる(自動バレー入庫運転)。なお予約をすることなく、好きな時間に駐車場11内に入場して、自動バレー駐車を実行させることも可能である。
利用者が駐車場に戻ってくる際には、例えば何分後に駐車場内の自動バレー乗降スペースに、自動運転機能を有する車両を移動させる旨等の指示が入力される。当該指示に応じて、車両は無人による自動運転(自動運転モード)により、駐車スペースから自動バレー乗降スペースに車両を移動させ駐車させる(自動バレー出庫運転)。
以下、自動バレー駐車サービス対応の駐車場11を例に挙げて、本発明を説明する。
【0048】
[駐車場の構成例]
図2及び
図3は、自動バレー駐車サービス対応の駐車場の構成例を示す模式図である。
駐車場11は、入場口15、出場口16、構内通路17、複数の駐車スペース18、自動バレー乗降スペース19、階段20、エレベータ21(エレベータホール)、事前精算機22、案内装置23、監視システム24、バンプ25、及び照明装置26を有する。
なお
図3では、図示を分かりやすくするために、照明装置26以外の構成について、適宜図示が省略されている。
【0049】
入場口15から駐車場11の内部に向かって入場レーンが構成される。入場レーンには、には、入口ループコイル27a、入場ゲート装置28a、入口カメラ29a、及び入口スピーカ30aが設けられる。
入口ループコイル27aから出力される信号に基づいて、入場レーンへの車両3の進入が検出される。
入場ゲート装置28aにより、入場レーンから駐車場11内部への車両3の入場が適宜規制される。
入口カメラ29aにより、入場レーンに進入した車両3を撮影することが可能である。
入口スピーカ30aにより、入場レーンに進入した車両3を運転する運転手や同乗者に向かって、音声を通知することが可能である。
各デバイスの具体的な構成は限定されず、任意の構成が採用されてよい。
【0050】
駐車場11内部から出場口16に向かって出場レーンが構成される。出場レーンには、出口ループコイル27b、出場ゲート装置28b、出口カメラ29b、及び出口スピーカ30bが設けられる。
出口ループコイル27bから出力される信号に基づいて、出場レーンへの車両3の進入が検出される。
出口ゲート装置28bにより、出場レーンから駐車場11外部への車両3の出場が適宜規制される。
出口カメラ29bにより、出場レーンに進入した車両3を撮影することが可能である。
出口スピーカ30bにより、出場レーンに進入した車両3を運転する運転手や同乗者に向かって、音声を通知することが可能である。
各デバイスの具体的な構成は限定されず、任意の構成が採用されてよい。
【0051】
また図示は省略しているが、入場レーン及び出場レーンには、ETC車載器を搭載した車両3を検出する、ETCアンテナがそれぞれ設置されている。
【0052】
構内通路17は、駐車場11に入場した車両3が走行する通路である。また構内通路17は、駐車車両から降りた運転手等が歩行する通路である。
以下、構内通路17を歩行する人物や、走る人物、立ち止まる人物等を、総称して歩行者4と記載する。すなわち歩行者4は、駐車場11内において車両3に乗っていない人物を意味する。
また本開示において、自動運転モードで走行している自動運転機能を有する車両3を、自動運転車両3aとする。一方、運転手が手動で運転している車両3を、非自動運転車両3bとする。例えば、手動運転モードで走行している自動運転機能を有する車両3も、非自動運転車両3bとなる。なお非自動運転車両3bは、手動運転車両とも言える。
図2では、頭部と肩の部分を表現する図により、歩行者4が図示されている。二重の略長方形状により、自動運転車両3aが図示されている。一重の略長方形状により、非自動運転車両3bが図示されている。
図2に示すように、構内通路17に対して、車両3の走行方向を規定する標識(矢印等)が設けられてもよい。また、歩行者4が歩くための通路が規定されてもよい。
【0053】
複数の駐車スペース18は、駐車場11内に設けられる。
図2に示す例では、スペースナンバーがA1〜A9、B1〜B9、C1〜C9、D1〜D9、E1〜E9、F1〜F9、G1〜G9、H1〜H9、J1〜J15、K1〜K24となる、複数の駐車スペース18が配置される。
駐車スペース18は、自動バレー駐車を実行する自動運転車両3a、及び非自動運転車両3bの両方が駐車可能なスペースである。すなわち本実施形態では、構内通路17を、自動運転車両3a、及び非自動運転車両3bの両方が、混在して走行することになる。
【0054】
自動バレー乗降スペース19は、自動バレー駐車サービス対応の駐車スペースである。すなわち自動バレー乗降スペース19は、運転手や同乗者が自動バレー駐車場を実行する車両3から降りたり、乗ったりするためのスペースである。
図2に示す例では、入場口15及び出場口16に近い位置に、スペースナンバーがV1及びV2となる2つの自動バレー乗降スペース19が設けられる。
例えば、自動バレー駐車サービスを利用する利用者は、入場口15から駐車場11に入場した後、右折して自動バレー乗降スペース19に車両3を駐車させる。そして自動バレー乗降スペース19にて、車両3から降り、自動バレー駐車の実行を指示する。当該指示に応じて、自動運転車両3aが、自動バレー乗降スペース19から、いずれかの駐車スペース18に移動する。
自動運転車両3aが駐車される駐車スペース18は、予め決められていていてもよいし、その都度選択されてもよい。例えば、駐車場11内の最も隅にあり、あまり便がよくない駐車スペース18が優先的に自動バレー駐車のために割り当てられてもよい。
自動バレー駐車サービスを利用する利用者が駐車場11に戻ってきた場合には、そのタイミングに合わせて、駐車スペース18から自動バレー乗降スペース19に、自動運転車両3aが移動する。ユーザは、車両3に乗り込み、手動運転にて、出場口16から外部に車両3を出場させる。
【0055】
階段20、及びエレベータ21は、例えば駐車場11の利用者により利用される。階段20、及びエレベータ21の近辺のエリアは、歩行者4が通行する可能性が高いエリアとなる。
【0056】
事前精算機22は、駐車場11の利用者が駐車場11から車両3を出場させる前に事前精算を実行することが可能な装置である。例えば、タッチパネル等を有する装置が、事前精算機22として設置される。
案内装置23は、駐車場11及び本駐車場管理システム500(自動バレー駐車システムを含む)に関する種々の情報を案内するための装置である。例えばディスプレイ装置等を有し案内情報を表示可能な装置等が、案内装置23として用いられる。
【0057】
監視システム24は、駐車場11を監視可能なシステムである。
図2に示す例では、以下のデバイスが、監視システム24として設置される。
入口カメラ29a及び入口スピーカ30a
出口カメラ29b及び出口スピーカ30b
主に構内通路17を撮影する場内カメラ32(図中の白丸)
主に駐車スペース18を撮影する駐車スペースカメラ33(図中の黒丸)
構内に設けられた複数の場内スピーカ34
構内に設けられた複数の場内マイク35
本開示にて説明するカメラとして、例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサやCCD(Charge Coupled Device)センサ等のイメージセンサを備えるデジタルカメラが用いられる。その他、赤外線カメラ等が用いられてもよい。
監視システム24は、駐車場11の監視結果として、監視情報を出力することが可能である。本実施形態では、各種カメラにより撮影された撮影画像や、各種マイクにより取得された音声が監視情報として出力される。
なお本開示において、画像は、静止画像及び動画像(映像)の両方を含む。
場内カメラ32や駐車スペースカメラ33は、駐車場11の全体を極力カバーできるように配置される。すなわち可能な限り死角が存在しないように、複数の場内カメラ32及び複数の駐車スペースカメラ33が適宜配置される。
【0058】
バンプ25は、構内通路17の所定の位置に、複数設置される。
バンプ25は、例えば比較的見通しの悪い通路の出口や、場内カメラ32の画角に入りにくい箇所の路面等に設置される。
バンプ25は、例えば構内通路17の進行方向を横断する方向に設置される単数か複数の凸稜部により構成され、本来の目的は一部を隆起させた路面を通過する車両に上下の振動を生じさせることで、運転車に減速を促すことである。典型的には、蒲鉾上の凸稜線形状であるが、短い凸部や半球状の凸部が一定間隔で並んでいてもよい。その場合は、車両3のタイヤ幅よりも狭い間隔であることが望ましい。また横断本数は、3本程度が良い。
またバンプ25は、通行速度を強制的に低減させるために視覚的に牽制効果のある奥行き幅の長く凸高さの高い大型のバンプと併用することで構成されてもよい。
またバンプ25は、それ自体が場内カメラ32で撮像した画像の中で像認識しやすいように、路面とのコントラストが大きい色で着色するのが良い。例えば、赤外線発光塗料で塗装されていると、運転者には視認しにくく、カメラ画像では認識しやすくなり、様々な応用性がある。
【0059】
バンプ25の近辺(例えば天井)には、監視システム24に含まれる複数の場内マイク35が設置される。複数の場内マイク35により、車両3(自動運転車両3a、非自動運転車両3b)がバンプ25を通過した際の音声を検出することが可能である。
例えば、車両3がバンプ25を通過する際のタイヤの上下音が「ガタンガタン」といった音声として検出可能である。
【0060】
図3に示すように、照明装置26は、駐車場11の全体を照明可能なように設置される。例えば、照明装置26として、蛍光灯やLED等の光源が、天井等に設置される。照明装置26として用いられる光源の種類や、設置される位置等は限定されず、任意に設計されてよい。また照明装置26に調光機能等の種々の機能が備えられてもよい。
照明装置26を、監視システム24に含まれるデバイスと見做すことも可能である。
【0061】
[駐車場管制システム]
図4は、駐車場管制システム100の構成例を示すブロック図である。
駐車場管制システム100は、駐車場11に対して構築されるシステムである。
図4に例示する駐車場管制システム100は、駐車場管制装置5、監視システム24、事前精算機22、案内装置23、自動バレー管理装置37、照明装置26、及び駐車場DB38を有する。
図4に示す各ブロックは、例えば駐車場11の構内に設置された図示しない構内LANを介して、互いに通信可能に接続されている。その他、無線/有線を介した任意の通信技術が用いられてもよい。
【0062】
監視システム24は、
図2で例示した、入口カメラ29a、入口スピーカ30a、出口カメラ29b、出口スピーカ30b、場内カメラ32、駐車スペースカメラ33、場内スピーカ34、及び場内マイク35を含む。
図4に示す例では、これらのデバイスに加えて、複数の赤外線カメラ(サーモグラフィ)39も設置される。
赤外線カメラ39は、赤外線画像を撮影可能である。本実施形態では、駐車スペースカメラ33と同じ画角となるように、赤外線カメラ39が設置される。従って、主に駐車スペース18に駐車された車両3や、車両3に乗降する歩行者4についての、赤外線画像を撮影することが可能である。
【0063】
自動バレー管理装置37は、自動バレー駐車システムを構築するための装置である。本実施形態では、自動バレー管理装置37が、駐車場管理装置7や駐車場管制装置5と協働することで、自動運転車両3aによる自動バレー運転が管理される。
例えば、自動バレー管理装置37により、自動運転車両3aによる自動運転動作が制御される。例えば、自動バレー乗降スペース19から所定の駐車スペース18への自動運転が指示される。あるいは、所定の駐車スペース18からの自動バレー乗降スペース19への自動運転が指示される。
その他、自動バレー駐車場の予約管理等、種々の処理が実行される。
本実施形態では、自動バレー管理装置37により、自動運転車両3aに対して、後に説明するヒートマップが送信される。
自動バレー管理装置37は、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD等のコンピュータの構成に必要なハードウェアを有する。また自動バレー管理装置37に、
図1に示すネットワーク1を介して他の装置と通信するための通信部が備えられる。通信部としては、例えばWiFi等の無線LANモジュールや、モデムやルータ等の通信機器が用いられる。
自動バレー管理装置37として、例えばPC等の任意のコンピュータが用いられる。
【0064】
駐車場DB38には、駐車場11に関する種々のデータが格納され、例えば在車DBや履歴DB等の任意のDBが構築される。もちろん
図1に示す駐車場管理装置7のDB13に格納されたデータが共有される場合もあり得る。
本実施形態では、後に説明するヒートマップに関する情報や、ヒートマップに基づいて生成される駐車場情報が駐車場DB38に記憶され、駐車場管制装置5や自動バレー管理装置37により適宜参照される。また自動バレー駐車に関する種々の情報が駐車場DB38に記憶される。
【0065】
[自動運転車両]
図5は、自動運転機能を有する車両の構成例を示す模式図である。ここでは、自動運転モードが選択された状態である自動運転車両3aとして説明を行う。
自動運転車両3aは、通信部41と、車載カメラ42と、認識装置43と、ETCアンテナ44と、ETC車載器45と、制御部46とを有する。
通信部41は、他の装置と通信するためのデバイスである。本実施形態では、通信部41を介して、自動バレー管理装置37からの指示等を含む種々の情報が取得される。
通信部41としては、例えばWiFi等の無線LANモジュールや、モデムやルータ等の通信機器が用いられる。その他任意の通信デバイスが用いられてよい。
【0066】
車載カメラ42は、自動運転車両3aの周囲を撮影可能である。
車載カメラ42としては、CCDカメラ等のデジタルカメラが用いられる。その他、ToFカメラやステレオカメラ等の測距デバイスが用いられてもよい。また赤外線カメラ等が用いられてもよい。
認識装置43は、車載カメラ42により撮影された画像に基づいて、自動運転車両3aの周囲の状況を認識する。状況認識のためのアルゴリズムは限定されない。
ETCアンテナ44、及びETC車載器45により、ETC決済による駐車場11の利用が可能である。
【0067】
制御部46は、CPU、ROM、RAM、HDD等のコンピュータの構成に必要なハードウェアを有する。
図4に示す例では、制御部46により、ソフトウェアブロックとして、走行ルート決定部47、及び走行制御部48が実現される。
走行ルート決定部47は、自動バレー管理装置37からの指示、認識装置43による認識結果、駐車場11の地図情報等に基づいて、自動運転を行う走行ルートを決定する。
走行制御部48は、決定された走行ルートに沿った自動運転を実現するために、自動運転車両3aが備える駆動系(図示は省略)等を適宜制御する。
例えば
図4に例示するように、走行制御部48により、エンジン・モータ制御装置49、ブレーキ制御装置50、ヘッドライト制御装置51、ハザードランプ(ウィンカー)制御装置52、及びクラクション制御装置53等に制御信号が出力される。これにより走行ルートに沿った自動運転や、危機回避運動等が実現される。
その他、自動運転を実現するための周知の技術が適宜されてよい。
【0068】
本駐車場管制システム100では、自動運転車両3aに、後に説明するヒートマップが送信される。制御部46は、受信したヒートマップを用いて、自動運転を自律的に制御することが可能である。例えば、ヒートマップに基づいた走行ルートの決定や、ヒートマップに基づいた走行制御等を実行することが可能である。
その他、自動運転車両3aは、ヒートマップに基づいた種々の車両制御(車速制限やルート変更等)を実行することが可能である。
【0069】
図6は、駐車場管制装置5の機能的な構成例を示すブロック図である。
駐車場管制装置5は、監視情報取得部55、状況認識部56、ヒートマップ生成部57、駐車場情報生成部58、情報出力部59、デバイス制御部60、及び管制処理部61を有する。
これらのブロックは、駐車場管制装置5のCPUが所定のプログラムを実行し、装置内のハードウェア資源と協働することで構成され、本実施形態に係る駐車場管制方法が実現される。
駐車場管制装置5にプログラムをインストールする方法は限定されない。
【0070】
監視情報取得部55は、監視システム24により検出された監視情報を取得する。
本実施形態では、
図4等に示す入口カメラ29a、出口カメラ29b、場内カメラ32、駐車スペースカメラ33、赤外線カメラ39により撮影された撮影画像が取得される。また場内マイク35により取得された音声が取得される。
【0071】
図7は、場内カメラ32により撮影される撮影画像の一例を示す模式図である。なお、図中の格子状に図示された点線は、駐車場11の構内に設定される仮想的な2次元座標(X‐Y座標)を表す図であり、実際に撮影画像中に表示される訳ではない。
図7に示す撮影画像には、駐車スペース18に駐車している車両3や、構内通路17を走行中の車両3が撮影されている。
【0072】
図8は、赤外線カメラ39により撮影される赤外線画像の一例を示す模式図である。
赤外線画像により、赤外線成分(赤外線の発光状態)を抽出可能であり、空間の温度状態(熱状態)を検出することが可能である。
図8に示す赤外線画像では、奥側の向こう側を向いている車両3のマフラーの部分が、高温状態から温度が低下している状態が撮影される。また手前側のこちら側を向いている真ん中の車両3のボンネット及び運転席が、高温状態として撮影されている。
【0073】
状況認識部56は、監視情報に基づいて、駐車場11内の状況に関する状況情報を生成する。
例えば、状況情報として、駐車場11内の自動運転車両3aに関する情報(以下、自動運転車両情報と記載する)、駐車場11内の非自動運転車両3bに関する情報(以下、非自動運転車両情報と記載する)、又は駐車場11内の歩行者4に関する情報(以下、歩行者情報と記載する)が生成される。
また状況情報として、自動運転車両3a、非自動運転車両3b、及び歩行者4のいずれとも異なる他の物体に関する情報(以下、他の物体情報と記載する)が生成される。その他、駐車場11の状況に関する任意の情報が、状況情報に含まれ得る。
【0074】
自動運転車両情報には、例えば以下の情報が含まれる。
自動運転車両3aの位置
なお駐車場11内における物体の位置情報は、例えば、予め駐車場11に設定された仮想的な座標系に基づいて、座標値により規定することが可能である。座標系として、例えば、絶対座標系(ワールド座標系)が用いられてもよいし、相対座標系が用いられてもよい。相対座標系が用いられる場合、基準となる原点は、任意に設定されてよい。
例えば
図6を参照して、駐車場11に設定された仮想的な2次元座標と、撮影画像における2次元座標(画素の座標)とが互いに変換される。この座標変換は、カメラの位置、高さ、画角、撮影方向(注視点)、駐車場11のレイアウト等に基づいて、射影変換等を用いることで実行可能である。
例えば、撮影画像に含まれる物体の基準位置(例えば重心の位置)に対して、撮影画像における座標から、駐車場11に設定された仮想的な座標への座標変換を実行する。これにより、駐車場11における物体の位置情報を算出することが可能である。
例えば、駐車場11を上方から俯瞰して見た場合の2次元座標系により、物体の位置情報を算出することが可能である。
これに限定されず、高さ方向を含めた3次元座標系(XYZ座標系)により、物体の位置情報を算出することも可能である。すなわち撮影画像における2次元座標から、駐車場11における3次元座標への、座標変換を実行することも可能である。
【0075】
自動運転車両3aの移動状態
駐車場11内における物体の移動状態は、例えば移動の有無(移動しているか否か)、移動速度、移動方向、移動経路等を含む。その他、物体の移動状態に関する任意の情報が含まれる。
自動運転車両3aの状態
例えば、自動運転車両3aの向き、エンジン起動の有無、ヘッドライトの点等の有無、停止時間(駐車時間)、停止してからの経過時間等の、自動運転車両3aの状態に関する任意の情報が含まれる。
自動運転車両の車種
車両ナンバー(陸運支局名、分類番号、平仮名、4桁の一連番号等)
その他、自動運転情報として、自動運転車両3aに関する任意の情報が生成されてもよい。
【0076】
非自動運転車両情報には、例えば以下の情報が含まれる。
非自動運転車両3bの位置
非自動運転車両3bの移動状態
非自動運転車両3bの状態
例えば、非自動運転車両3bの向き、エンジン起動の有無、ヘッドライトの点等の有無、停止時間(駐車時間)、停止してからの経過時間等の、非自動運転車両3bの状態に関する任意の情報が含まれる。
【0077】
非自動運転車両3bに乗車している人物の乗車状況
例えば、乗車している人物の有無、乗車人数、乗車している人物の種別(運転手かその他の同乗者か)、乗車位置(助手席、後部座席右側等)、降車人数、降車した位置(どのドアから降車したか等)等の情報が含まれる。
非自動運転車両3bの車種
車両ナンバー(陸運支局名、分類番号、平仮名、4桁の一連番号等)
その他、非自動運転情報として、非自動運転車両3bに関する任意の情報が生成されてもよい。
【0078】
歩行者情報には、例えば以下の情報が含まれる。
歩行者の位置
歩行者の移動状態
例えば、歩行者の往来等の情報が含まれる。
歩行者の状態
例えば、座っている、倒れている等の姿勢に情報が含まれる。また所定のジェスチャをしているかどうかの情報が含まれる。例えば、両手を大きく振っている等のジェスチャを判定することも可能である。
また、性別や身長等の情報が、歩行者情報として生成されてもよい。また、挙動不審な動作を検出して不審者情報を生成してもよい。
【0079】
他の物体情報には、例えば以下の情報が含まれる。
他の物体の位置
他の物体の種類
例えば、物体は段ボールであるといった情報が生成される。
他の物体の状態
例えば物体の大きさや色等の情報が生成される。
【0080】
例えば、
図8を参照して、赤外線画像から検出される空間の温度状態に基づいて、種々の状況情報を生成することが可能である。
例えば、
図8に示す例では、奥側の向こう側を向いている車両3は、駐車した直後であるといった旨の状況情報を生成することが可能である。
例えば、当該車両3が、自動運転車両3aとして検出されていた場合には、自動運転車両3aの状態を示す自動運転車両情報を生成することが可能である。
当該車両3が、非自動運転車両3bとして検出されていた場合には、駐車した直後であって運転手や同乗者が降りた直後であるといった非自動運転車両3bの状態や、非自動運転車両3bに乗車している人物の乗車状況を示す非自動運転車両情報を生成することが可能である。
また、手前側のこちら側を向いている真ん中の車両3については、駐車中でエンジンが起動しており、運転席に運転手が乗車しているといった旨の状況情報を生成することが可能である。すなわち、非自動運転車両3bの移動状態、非自動運転車両3bの状態、及び非自動運転車両3bに乗車している人物の乗車状況を示す非自動運転車両情報を生成することが可能である。
その他、非自動運転車両3bの乗車している人物の動き、乗車位置等、通常のカラー画像では認識が難しい位置にいる人物の有無や状態等を判定し、状況情報として生成することが可能である。
【0081】
また状況認識部56は、状況情報として、駐車場11で発生した音声に関する情報を生成することが可能である。
音声に関する情報として、以下の情報が含まれる。
音声の発生位置
音声の発生位置については、特定の1地点により規定されてもよいし、音声の発生領域のように駐車場11内の領域により規定されてもよい。
音声の種類
例えば、音声の種類として、駐車場11内の所定の位置に設置されたバンプ25を通過した際の音声、クラクション、又は人物の発話といった情報が生成される。
叫び声としては、例えば「危ない!」といった警告の発話や、「キャー!」といった悲鳴(叫び声)等が挙げられる。これらの発話を種類別に判定し、状況情報として生成することが可能である。
その他、車両の衝突音等や救急車のサイレン等、音声に関する任意の情報が、状況情報として生成されてよい。
【0082】
また状況認識部56は、監視情報に基づいて、駐車場11内の状況に関する予測情報を生成することが可能である。
予測情報としては、例えば以下の情報が含まれる。
物体(自動運転車両3a、非自動運転車両3b、歩行者4、他の物体)の移動状態に関する予測情報(移動の開始予測、予測経路、予測速度等)
物体(自動運転車両3a、非自動運転車両3b、歩行者4、他の物体)の状態に関する予測情報(ドアの開閉予測等)
新規の歩行者4の出現可能性
例えば、非自動運転車両3bからの人物の降車予測(この位置のドアから人物が降りてくる可能性等)
【0083】
状況情報や予測情報を生成するための技術は限定されず、画像解析技術、音声認識技術等、任意の技術(アルゴリズム)が用いられてよい。例えばDNN(Deep Neural Network:深層ニューラルネットワーク)等を用いた任意の機械学習アルゴリズムが用いられてもよい。例えばディープラーニング(深層学習)を行うAI(人工知能)等を用いることで、状況情報の生成精度を向上させることが可能となる。なお機械学習アルゴリズムの適用は、本開示内の他の任意の処理に対しても実行可能である。
【0084】
ヒートマップ生成部57は、監視情報に基づいて、ヒートマップを生成する。具体的には、状況認識部56により生成された状況情報に基づいて、ヒートマップが生成される。
【0085】
図9は、ヒートマップの一例を示す模式図である。
図9は、
図2に示す駐車場11内の状況に応じたヒートマップの一例である。
ヒートマップHMは、駐車場11内の位置と走行危険度とが関連付けられたマップ情報である。典型的には、駐車場11内の位置座標と、走行危険度とが関連付けられることで、ヒートマップHMが生成される。
ヒートマップHMを規定するデータとしては、例えば(位置、危険度)の組み合わせ、あるいは(領域、危険度)の組み合わせが挙げられる。もちろんこれに限定される訳ではない。
なお
図9では、説明のために、ヒートマップHMが視認可能に図示されている。本実施形態では、ヒートマップHMは可視化されていないデータとして生成される。
利用者が視認可能な可視化されたヒートマップHMは、後に説明するマップ画像の1つとして生成される。
【0086】
走行危険度は、その位置を走行する際の危険度を表す。なお走行する際の危険度は、歩行する際の危険度とも言える。従って、歩行危険度と言い換えることも可能である。
例えば、車両3や歩行者4が存在する位置は、走行すると衝突してしまう可能性が非常に高いので、走行危険度は相対的に高くなる。構内通路17内の周囲に車両3や歩行者4等が存在しない位置は、走行しても衝突等が発生する可能性は低いので、走行危険度は相対的に低くなる。
例えば、走行危険度0(最低値)から走行危険度MAX(最高値)の間の数値となるように適宜正規化されて走行危険度が設定される。あるいは、走行危険度0レベル(最低レベル)から走行危険度MAXレベル(最高レベル)までの複数のレベルにより、段階的に走行危険度が設定されてもよい。その他、走行危険度の算出や設定については、任意の方法を採用することが可能である。
なお、走行危険度は、走行安全度(歩行安全度)を表すパラメータとも言える。すなわちヒートマップHMは、、駐車場11内の位置と走行安全度とが関連付けられたマップ情報とも言える。例えば、算出された走行危険度の逆数により、走行安全度を算出することが可能である。もちろんこれに限定される訳ではない。
【0087】
駐車場情報生成部58は、ヒートマップHMに基づいて、駐車場11の利用又は管理に関する駐車場情報を生成する。例えば、駐車場情報として、画像情報、音声情報、又は制御情報等が生成される。例えば、これらのうち少なくとも1つが生成される。
【0088】
画像情報としては、例えばマップ画像が生成される。
本開示において、マップ画像は、駐車場11の構内の状況を示す画像を含む。例えば、駐車場11の全体の構成を俯瞰的に示す画像(例えば
図1参照)は、マップ画像に含まれる。また駐車場11内の一部分を示す画像(例えば
図7及び8参照)も、マップ画像に含まれる。
例えば、マップ画像として、危険度マップ、安全度マップ、混雑度マップ、誘導マップ等、駐車場11を利用又は管理する際に有用な任意のマップ画像を生成することが可能である。
【0089】
危険度マップは、駐車場11の構内の危険度を視認可能なマップ画像である。例えば、ヒートマップHMを可視化することで、危険度マップを生成することが可能である。もちろんこれに限定されず、非自動運転車両3bの走行のために適宜加工されたマップ画像や、歩行者の歩行のために適宜加工されたマップ画像等が、危険度マップとして生成されてもよい。
【0090】
安全度マップは、駐車場11の構内の安全度を視認可能なマップ画像である。例えば、ヒートマップHM内の走行危険度の逆数を安全度として設定し可視化することで、安全度マップを生成することが可能である。もちろんこれに限定される訳ではない。
【0091】
混雑度マップは、駐車場11の構内の混雑度を視認可能なマップ画像である。例えば、ヒートマップHMの車両3の位置に基づいて車両の密度を算出することで、混雑度マップを生成することが可能である。また駐車スペース18の占有度(入庫率)に基づいて、混雑度マップを生成することも可能である。もちろん、空いている駐車スペース18が強調されたマップ画像を生成することも可能である。
なお車両3のみならず歩行者4も含めて、混雑度マップを生成することも可能である。
【0092】
誘導マップは、車両3を所定の位置(領域)に誘導するためのマップ画像である。典型的には、非自動運転車両3bを、走行危険度が低い領域(走行安全度が高い領域)に誘導することが可能なマップ画像が生成される。例えば、誘導対象となる車両3の現在位置から、推奨誘導エリア(例えば空いている駐車スペース18)に向けて、走行危険度が低い領域を通るような矢印等が表示される。もちろんこれに限定される訳ではない。
その他、任意のマップ画像が生成されてよい。
【0093】
画像情報として、マップ画像とは異なる画像情報が生成されてもよい。例えば、現状のヒートマップHMに基づいて、より安全な運転を推奨するための報知画像等が生成されてもよい。あるいは、自動運転車両3aが多く走行している旨等の情報を含む画像が生成されてもよい。
【0094】
音声情報としては、ヒートマップHMに関連する任意の音声情報が生成される。
例えば、走行危険度、安全度、又は混雑度等を通知するための音声情報が生成される。あるいは、車両3を誘導するための音声情報が生成される。
例えば、「非常に混雑しております、気をつけて運転してください」「右折して安全ルートを進んで下さい」「一旦停止してください」「奥側の駐車スペースに入庫してください」「対向車が近付いています」等の種々の音声情報を生成することが可能である。
【0095】
制御情報は、駐車場11に設置されたデバイスを制御するための情報である。
例えば、ゲート装置28、監視システム24に含まれる各デバイス、事前精算機22、案内装置23、照明装置26等を制御するための制御情報が、駐車場情報として生成される。
制御対象となるデバイスは限定されず、駐車場11に設置された任意の光源、任意のスピーカ、任意の表示デバイス等が含まれる。すなわち駐車場情報として、光源を制御する光源制御情報、スピーカを制御する音声制御情報、表示デバイスを制御する表示制御情報等が任意に生成され得る。
なお、スピーカを制御するための音声制御信号に、出力対象となる音声情報が含まれる場合もあり得る。この場合、当該音声情報が、ヒートマップHMに基づいて生成された駐車場情報である場合と、そうではない場合の両方があり得る。
また表示デバイスを制御する表示制御情報に、表示対象となる画像情報が含まれる場合もあり得る。この場合、当該画像情報が、ヒートマップHMに基づいて生成された駐車場情報である場合と、そうではない場合の両方があり得る。
【0096】
情報出力部59は、ヒートマップ生成部57により生成されたヒートマップHM、及び駐車場情報生成部58により生成された駐車場情報を、駐車場管制装置5の外部に送信可能である。例えば、駐車場管制装置5が有する通信部を介して、
図1に示す駐車場管理装置7、
図2に示す自動運転車両3a、あるいは
図4に示す自動バレー管理装置37等に、ヒートマップHMや駐車場情報を送信することが可能である。
本実施形態では、自動バレー管理装置37により、ヒートマップHMに基づいて、自動バレー運転(自動バレー駐車)が制御される。具体的には、自動バレー管理装置37から自動運転車両3aにヒートマップHNが送信され、自動バレー駐車が実行される。
従って、自動バレー管理装置37により、駐車場管制システム100の外部の装置である自動運転車両3aに、ヒートマップHMが送信される。
上記でも述べたが、自動運転車両3aは、受信したヒートマップに基づいた種々の車両制御(車速制限やルート変更等)を実行することが可能である。
【0097】
また本実施形態では、駐車場11を利用する利用者の利用者端末6、駐車場11を管理するための管理側端末、及び駐車場11内の車両3に設置された装置等に、駐車場情報を送信することが可能である。
例えば利用者端末6に、種々のマップ画像や音声情報を送信することが可能である。
管理側端末は、駐車場11を管理するための任意の装置を含む。例えば、駐車場11の管理人等が携帯する携帯端末は、管理側端末に含まれる。また、駐車場11に設置された管理室や管制室等に配置されるコンピュータ等も、管理側端末に含まれる。また、
図1に示す案内装置23等も、管理側端末に含まれる。
これらの管理側端末に、種々のマップ画像や音声情報を送信することが可能である。
【0098】
また駐車場11に設置された種々のデバイスを制御するためのコンピュータが、管理側端末として設置される場合には、当該コンピュータ等に種々の制御情報を送信することが可能である。なお当該コンピュータ等が駐車場管制システム100に含まれる場合には、当該コンピュータは、本発明に係るデバイス制御部の一実施形態としても機能する。
【0099】
駐車場11内の車両3に設置された装置としては、例えばカーナビゲーション装置が挙げられる。自動運転車両3aや非自動運転車両3bに設置されたカーナビゲーション装置に種々のマップ画像や音声情報を送信することが可能である。
【0100】
デバイス制御部60は、駐車場11に設置されたデバイスを制御することが可能である。すなわち本実施形態では、駐車場管制装置5に、各デバイスを制御するための機能が備えられている。
デバイス制御部60は、駐車場情報として生成された制御情報に基づいて、駐車場11に設置されたデバイスを制御することが可能である。例えば、ゲート装置28、監視システム24に含まれる各デバイス、事前精算機22、案内装置23、照明装置26等を制御することが可能である。
【0101】
管制処理部61は、駐車場11の管制に関する種々の処理を実行する。
例えば、車両3の検知、事前精算の確認、
図1に示すネットワーク1上の他の装置との通信、駐車場DB38への情報の書き込みや読出し、その他、駐車場11の管制に関する種々の処理を実行する。
【0102】
本実施形態では、監視情報取得部55により、駐車場11を監視可能な監視システム24から監視情報を取得する取得部が実現される。
ヒートマップ生成部57により、監視情報に基づいて、駐車場11内の位置と走行危険度とが関連付けられたマップ情報を生成する第1の生成部が実現される。
駐車場情報生成部58により、駐車場の利用又は管理に関する駐車場情報を生成する第2の生成部が実現される。
デバイス制御部60により、駐車場11に設置されたデバイスを制御するデバイス制御部が実現される。
状況認識部56により、監視情報に基づいて、駐車場11内の状況に関する状況情報を生成する状況認識部が実現される。
情報出力部59により、生成された駐車場情報を、(駐車場管制システム100の)外部に送信可能な通信部が実現される。もちろん、情報出力部59により、マップ情報を外部に送信することも可能である。
【0103】
自動バレー管理装置37により、駐車場11内での自動運転車両3aによる自動バレー運転を制御するバレー運転制御部が実現される。また自動バレー管理装置37により、マップ情報に基づいて、自動バレー運転が制御される。
さらに自動バレー管理装置37により、生成されたマップ情報を、(駐車場管制システム100の)外部に送信可能である。また自動バレー管理装置37により、駐車場情報を外部に送信することも可能である。すなわち自動バレー管理装置37が、通信部として機能する場合もあり得る。
なお、
図4に例示する駐車場管制システム100において、監視システム24や自動バレー管理装置37を除いた構成で、本発明に係る駐車場管制システムが実現されてもよい。例えば、駐車場管制装置5のみにより、本発明に係る駐車場管制システムが実現されてもよい。
【0104】
[ヒートマップの生成]
図10は、ヒートマップHMの生成の一例を示すフローチャートである。
監視情報取得部55により、監視システム24から監視情報が取得される(ステップ101)。
状況認識部56により、監視情報に基づいて、状況情報が生成される(ステップ102)。
ヒートマップ生成部57により、状況情報に基づいて、ヒートマップHMが生成される(ステップ103)。
情報出力部59により、生成されたヒートマップHMが、外部の装置へ送信される。あるいは、自動バレー管理装置37により、生成されたヒートマップHMが、外部の装置へ送信される(ステップ104)。
例えば、
図10に示すステップ101〜104の生成ループが繰り返されることで、ヒートマップHMが適宜更新される。例えばリアルタイムで逐次ヒートマップHMを更新することも可能である。
これにより、駐車場11の最新の状況に対応するヒートマップHMを生成することが可能となり、自動運転車両3a等に送信することが可能となる。この結果、自動運転機能を有する車両が利用可能な駐車場11において、高い安全性を実現することが可能となる。
ステップ101〜104の生成ループを繰り返すタイミングは限定されない。すなわち所定のタイミングでヒートマップHMが更新されればよい。
例えば、所定の時間間隔でヒートマップHMが更新される。あるいは、監視情報や状況情報等に関して所定の条件が設定され、その条件が満たされた場合にヒートマップHMが更新されてもよい。例えば、監視情報や状況情報に所定の変化等が発生した場合にヒートマップHMが更新される。
あるいは、自動運転車両3aからの要求に応じてヒートマップHMが更新されて送信されてもよい。または駐車場管理システム500の管理者や利用者等の指示に基づいて、ヒートマップHMが更新されてもよい。
【0105】
図11は、ヒートマップHMの生成の具体的な処理例を示すフローチャートである。
駐車場11内に存在する物体が検出される(ステップ201)。
駐車場11内で検出された物体ごとに走行危険度が設定される(ステップ202)。
設定された走行危険度が、検出された物体の位置を基準としてマッピングされる(ステップ203)。
【0106】
例えば
図9に示す例では、自動運転車両3a、非自動運転車両3b、歩行者4が、物体として検出される。
検出された自動運転車両3a、非自動運転車両3b、歩行者4に対して、走行危険度が設定される。
【0107】
図12は、走行危険度の一例を示す模式図である。
図12Aは、移動中の車両に対する走行危険度の一例を示す模式図である。
図12Bは、駐車中の車両に対する走行危険度の一例を示す模式図である。
図12Cは、歩行者に対する走行危険度の一例を示す模式図である。
ここでは、走行危険度0レベル(最低レベル)から走行危険度5レベル(最高レベル)までの複数のレベルにより、段階的に走行危険度が設定されるとする。
【0108】
図12A〜Cに示すように、車両3や歩行者4の位置を基準として、車両3や歩行者4からの距離が大きくなるのに応じて段階的にレベルが減少するように、走行危険度が設定される。
図12A〜Cに示すように、車両3や歩行者4自体に対応する領域は、走行危険度5レベルとなる。
図12Aに示すように、移動中の車両3については、車両3からの距離が大きくなるほど、走行危険度5〜2の3段階に分けて段階的に走行危険度が減少している。
図12Bに示すように、駐車中の車両3については、車両3からの距離が大きくなるほど、走行危険度5及び2の2段階に分けて段階的に走行危険度が減少している。
図12Cに示すように、歩行者4については、移動中及び停止中の区別なく、歩行者4からの距離が大きくなるほど、危険度5〜2の3段階に分けて段階的に走行危険度が減少している。
走行危険度の設定方法は限定されず、任意の設定方法を採用可能である。例えば、自動運転車両3a両及び非自動運転車両3bを区別して、各々に適宜走行危険度が設定されてもよい。その他、自動運転車両情報、非自動運転車両情報、及び歩行者情報等に基づいて、さまざまな形態で柔軟に走行危険度を設定することが可能である。
【0109】
図12に示すように、ヒートマップHMに、走行条件に関する情報が付与されてもよい。すなわちヒートマップHMが、駐車場11内の位置に関連付けられた走行条件を含んでもよい。
走行条件は、駐車場11内をどのように走行するかに関する任意の条件を含む。例えば、制限速度(最高速度)、停止の有無、ハンドル操作等が、走行条件として設定される。
典型的には、走行条件は、ヒートマップHMにおいて、位置に関連付けられた走行危険度に応じた設定される。もちろん走行条件を、走行危険度に関連付けられた情報として設定することも可能である。
【0110】
図12に示す例では、走行危険度5の位置(領域)に対して、進入禁止が関連付けられる。すなわち走行危険度5の位置(領域)に対しては、車両3は進入が禁止される。
走行危険度4の位置(領域)に対して、停止が関連付けられる。すなわち走行危険度4の位置(領域)に進入した場合には、車両3の停止が求められる。
走行危険度3の位置(領域)に対して、制限速度1km/hが設定される。すなわち走行危険度3の位置(領域)では、時速1km以下での走行が求められる。
走行危険度2の位置(領域)に対して、制限速度3km/hが設定される。すなわち走行危険度2の位置(領域)では、時速3km以下での走行が求められる。
走行危険度1の位置(領域)に対して、周囲注意が設定される。すなわち走行危険度3の位置(領域)では、周囲を注意しながらの走行が求められる。
走行危険度0の位置(領域)に対しては、走行条件の制限はない。
【0111】
設定される走行条件の内容や、走行条件の設置方法は限定されない。
例えば、
図12に示す例では、車両3や歩行者4の区別なく、走行危険度の領域に対する走行条件が共通して設定される。
これに限定されず、走行危険度が設定される対象物体の種類(車両、歩行者)や、対象物体の移動状態(移動中、停止)等に基づいて、走行条件が適宜設定されてもよい。例えば、
図12Aに示す走行中の車両3に対する走行危険度4と、
図12Cに示す歩行者4に対する走行危険度4とに対して、異なる走行条件が設定されてもよい。
【0112】
このように、ヒートマップHMに走行条件を付与することも可能である。これにより、例えばヒートマップHMに基づいて、自動運転車両3aの走行を直接的に制御することが可能となる。この結果、高い安全性を実現することが可能となる。
もちろんヒートマップHMを受信した自動運転車両3aが、ヒートマップHMに付与された走行条件を必ず遵守しないといけない場合に限定されるわけではない。ヒートマップHMに付与された走行条件を参照しつつ、最も安全な走行方法等を自ら判定するといったことも可能である。
【0113】
図9に示すように、検出された自動運転車両3a、非自動運転車両3b、歩行者4の各々の位置を基準として、
図12に例示したような走行危険度がマッピングされる。これによりヒートマップHMを生成することが可能となる。
なお、自動バレー乗降スペース19に駐車している車両3については、走行危険度を設定しないといった処理も可能である。また駐車場11内の壁等の位置を鑑みて、走行危険度の上方から見た形状(領域)が適宜区分されてもよい。
【0114】
図13は、走行危険度の設定の一例を示すフローチャートである。
検出された物体が新規車両であるか否か判定される(ステップ301)。
例えば状況情報に基づいて、物体の種類が車両であるか否かを判定することが可能である。また検出された物体が新規に検出された物体か否かを判定することも可能である。例えば、駐車場11内にて検出された物体に順次インデックス情報を付与することとする。この場合、検出された物体にインデックス情報が付与されていない場合は、新規の物体として判定することが可能である。もちろん他の方法が採用されてもよい。
検出された物体が新規車両である場合(ステップ301のYES)、初期レベルの走行危険度が設定される(ステップ302)。
検出された物体が新規車両ではない場合(ステップ301のNO)、検出された物体が新規歩行者であるか否か判定される(ステップ303)。
検出された物体が新規歩行者である場合(ステップ303のYES)、初期レベルの走行危険度が設定される(ステップ302)。
初期レベルの走行危険度は、典型的には予め設定され、駐車場DB38等に記憶されている。例えば、
図12に例示するような走行危険度が、初期レベルの走行危険度として記憶されていてもよい。
【0115】
検出された物体が新規歩行者ではない場合(ステップ303のNO)、検出された物体が新規の他の物体であるか否か判定される(ステップ304)。
検出された物体が新規の他の物体である場合(ステップ304のYES)、本実施形態では、事象が検索される(ステップ305)。
他の物体に関する事象は、例えば、どのような物体がどのような状態でいつから存在するかといった、他の物体に関する任意の事象を含む。
駐車場DB38等には、種々の事象の情報が、走行危険度と関連付けられて記憶されている。例えば「段ボールが構内通路17上に存在している」といった事象や、「サイズ(大)の物体が駐車スペース18に昨日から存在している」といった事象等が、走行危険度に関連付けられて記憶されている。また、どの事象にも当てはまらない場合の走行危険度が記憶されていてもよい。
ステップ305では、新規の他の物体が検出された場合に、現状の事象に当てはまる事象が検索される。そして、当てはまる事象が存在した場合には、その事象に関連付けられた走行危険度が設定される(ステップ306)。
どの事象にも当てはまらない場合の走行危険度が記憶されている場合等において、現状の事象にあてはまる事象が存在しない場合には、その走行危険度が設定される。
検出された物体が新規の他の物体ではない場合(ステップ304のNO)、物体は既知の物体(車両3、歩行者4、他の物体)であると判定される。そして、既に設定されている走行危険度が更新される(ステップ307)。
【0116】
走行危険度の更新方法は限定されず、任意の方法を採用可能である。
例えば、ステップ307を実行するタイミングにおける状況情報(自動運転情報、非自動運転情報、歩行者情報、他の物体情報等)に基づいて、走行危険度が改めて設定される。
また、前回の走行危険度の設定タイミングにおける状況情報と、現状の状況情報との差分に基づいて、走行危険度が更新されてもよい。
また、本発明では、時間の経過に基づいて変化するように走行危険度を設定することも可能である。この場合、時間の経過に基づいて、走行危険度が更新される。
例えば、時間の経過に基づいた変化として、以下の内容が挙げられる。
時間の経過に基づいて、走行危険度が減少/増加する
時間の経過に基づいて、走行危険度が設定される領域の大きさ(面積)が減少/増加する
時間の経過に基づいて、走行危険度が設定される領域の位置が変化する
時間の経過に基づいて、走行危険度が設定される領域の形状が変化する
その他、様々な変化態様が採用されてよい。
変化態様を規定するパラメータとしては、変化の内容、持続時間、変化率等が挙げられる。
【0117】
図14は、走行危険度の更新の一例を示す模式図である。
図14Aの状況から15秒経過後に、
図14Bの状況になったとする。
図14A及びBに示すように、駐車中の車両3に対する走行危険度について、時間の経過に基づいて、走行危険度レベル2が設定される領域の大きさが減少している。そして所定の時間の経過後は、車両3に対応する領域のみに走行危険度5レベルが設定される。
このことは、駐車直後の車両はまだ動く可能性があり、また人物が降りてくる可能性(新たな歩行者4が出現する可能性)があることに基づいている。十分長い時間の経過後は、車両が動く可能性や、人物が降りてくる可能性は十分に低くなると考えられ、走行危険度レベル2が設定される領域がなくなり、その領域は走行危険度レベル0となる。
このような走行危険度の更新が実行されることで、駐車場11の最新の状況に対応するヒートマップHMを精度よく生成することが可能となり、自動運転車両3a等に送信することが可能となる。この結果、自動運転機能を有する車両が利用可能な駐車場11において、高い安全性を実現することが可能となる。
もちろん
図14に示す例に限定されず、走行危険度の設定について種々の設定が可能である。
【0118】
図14に示す例では、ヒートマップHMに、移動中の車両3や歩行者4の推定移動経路63、及び予測経路64が付与されている。推定移動経路63は、状況情報の移動状態に関する情報である。また予測経路64は、予測情報に含まれる。
このように、ヒートマップHMが、上記した種々の状況情報や予測情報等を含んでもよい。例えば、駐車車両から人が降りてくる可能性といった情報が、ヒートマップHMに含まれてもよい。これにより、ヒートマップHMを用いた安全性の高い自動運転が実現可能となる。
またヒートマップHMに、自動運転車両3aの走行予定経路が付与されてもよい。例えば、自動バレー管理装置37により走行予定経路が設定される場合には、自動バレー管理装置37から走行予定経路を取得してヒートマップHMに付与する。自動運転車両3a自身により走行予定経路が設定される場合には、自動運転車両3aから走行予定経路を取得してヒートマップHMに付与する。
走行予定経路を、予測情報と見做すことも可能である。
【0119】
走行危険度の設定バリエーションをいくつか挙げる。
予測経路に沿うような形状で、走行危険度を設定する、
物体の移動速度に応じて、走行危険度の設定領域の大きさを変化させる。
車種に応じて、走行危険度の設定領域の大きさや形状を変化させる。
非自動運転車両3bに乗っている人物の乗車位置に応じて、走行危険度の設定領域の大きさや形状を変化させる。例えば助手席に人が乗っている場合は、助手席の周りだけ走行危険度を相対的に高く設定する。
人物が降りる可能性の高いドア付近は、相対的に走行危険度を高く設定する。すなわち新たな歩行者4が検出される可能性の高い位置は、相対的に走行危険度を高く設定する。
車両3、歩行者4(乗降者)の挙動から次の動作(行動)を予測した「車両発進の可能性」、「車両から降車の可能性」、「歩行者(子供)の在否」等に基づいて、走行危険度を設定する。
予測される動作(行動)の種別毎に、走行危険度、持続時間等が割り振られ、時間経過と共に常時走行危険度を変化させる。
バンプを通過した音、クラクション、人物の発話(叫び声等)が発生した位置(領域)は、走行危険度が高い領域として設定する。
乗車人数と降車人数とを比較して、降車人数と乗車人数とが等しくなるまでは、相対的に高い走行危険度を継続的に設定する。降車人数と乗車人数とが等しくなったのちは、時間の経過に応じて、走行危険度を減少させる。
自動運転車両3a、非自動運転車両3b、歩行者4に対して、種々の事象に基づいて走行危険度を設定する。
【0120】
駐車場11の設計構成に基づいて、ヒートマップHMは生成されてもよい。
例えば、歩行者4の動線となるように構成された通路等は、予め全体的に走行危険度を高く設定する。例えば
図2や
図9に示す例では、階段20やエレベータ21(エレベータホール)の近辺は、相対的に走行危険度を高く設定する。
その他、入場口/出場口の位置や、重点監視エリア等については、走行危険度を予め高く設定しておく。
【0121】
図15に示すように、車両3や歩行者4等に対して、距離が大きくなるほど走行危険度が連続的に減少するような設定も可能である。走行危険度のグラデーションの態様は任意に設定されてよい。
【0122】
[駐車場情報の生成]
図16は、駐車場情報の生成の一例を示すフローチャートである。
ヒートマップ生成部57により、ヒートマップHMが生成される(ステップ401)。
駐車場情報生成部58により、生成されたヒートマップHMに基づいて、駐車場情報が生成される(ステップ402)。
情報出力部59により、生成された駐車場情報が、外部の装置へ送信される。あるいは、自動バレー管理装置37により、生成された駐車場情報が、外部の装置へ送信される(ステップ403)。
図10等に示すように、所定のタイミングでヒートマップHMが更新される場合には、更新されたヒートマップHMに基づいて、駐車場情報が生成される。
これにより、駐車場11の最新の状況に対応する駐車場情報を生成することが可能となり、自動運転機能を有する車両が利用可能な駐車場11において、高い安全性を実現することが可能となる。
【0123】
[マップ画像の生成]
図17は、マップ画像の生成の一例を示すフローチャートである。
ヒートマップ生成部57により、ヒートマップHMが生成される(ステップ501)。
駐車場情報生成部58により、生成されたヒートマップHMに基づいて、マップ画像が生成される(ステップ502)。
情報出力部59により、生成されたマップ画像が、外部の装置へ送信される。あるいは、自動バレー管理装置37により、生成された駐車場情報が、外部の装置へ送信される(ステップ503)。
【0124】
図18は、利用者の利用者端末6に表示されるマップ画像の一例を示す模式図である。
図18に示す例では、マップ画像MIとして、車両3、歩行者4、及び他の物体14に危険度がマッピングされた危険度マップが表示される。他の物体14に対しては、検索された事象に関連付けられた走行危険度が設定される。
またマップ画像MIには、移動中の車両3や歩行者4の推定移動経路63、及び予測経路64が表示されている。このように、上記で列挙した種々の状況情報や、種々の予測情報等が、マップ画像MI内に表示されてもよい。
すなわちマップ画像MIが、駐車場11内の状況に関する状況情報や、駐車場11内の状況に関する予測情報含むように生成されてもよい。
例えば、ヒートマップHMに付与された状況情報や予測情報がそのまま可視化されてもよい。あるいは、ヒートマップHMに基づいて生成されたマップ画像MIに、状況情報や予測情報が別途付与されてもよい。
その他、安全度マップ、混雑度マップ、誘導マップ等、駐車場11を利用する際に有用な任意のマップを、マップ画像MIとして、利用者端末6に表示することが可能である。
これにより歩行者4や非自動運転車両3bの運転者が、駐車場11の構内の状況を容易にまた直感的に把握することが可能となる。例えば、駐車場11の構内の危険度や安全度等を容易に把握することが可能となる。また安全に車両3を駐車スペース18まで移動させることが可能となる。
例えば、マップ画像MIに自動運転車両3aの走行予定進路を表示させる。これにより、駐車場11内を走行する自動運転車両3aの走行予定進路を容易に把握することが可能となる。この結果、自動運転車両3aに対する不安等が十分に軽減され、安全な歩行や安全な走行を実現することが可能となる。
この結果、非自動運転車両3bを運転する利用者や歩行者4にとって高い安全性が実現され、駐車場11の利用に関する利便性や利用効率を向上させることが可能となる。
【0125】
図19は、駐車場11内の車両3に設置されたカーナビゲーション装置66に表示されるマップ画像の一例を示す模式図である。
図19に示す例では、マップ画像MIとして危険度マップが表示されている。その他、安全度マップ、混雑度マップ、誘導マップ等、駐車場11を利用する際に有用な任意のマップを、マップ画像MIとしてカーナビゲーション装置66に表示することが可能である。
また種々の状況情報や、種々の予測情報等を、マップ画像MI内に表示することも可能である。
これにより非自動運転車両3bの運転者が、駐車場11の構内の状況を容易にまた直感的に把握することが可能となる。例えば、駐車場11の構内の危険度や安全度等を容易に把握することが可能となる。また安全に車両3を駐車スペース18まで移動させることが可能となる。
例えば、マップ画像MIに自動運転車両3aの走行予定進路を表示させる。これにより、駐車場11内を走行する自動運転車両3aの走行予定進路を容易に把握することが可能となる。この結果、自動運転車両3aに対する不安等が十分に軽減され、安全な走行を実現することが可能となる。
この結果、非自動運転車両3bを運転する利用者にとって高い安全性が実現され、駐車場11の利用に関する利便性や利用効率を向上させることが可能となる。
【0126】
図20は、管理側端末68に表示されるマップ画像の一例を示す模式図である。
例えば、駐車場11に設置された管制室にディスプレイを含む管理側端末68が設置される。当該管制側端末68に、マップ画像MIが送信され表示される。
例えば、管制室等にはディスプレイ装置等が設置され、管制画面として用いられる場合が多い。例えば、監視システム24により取得されるライブ映像等が管制画面に表示され、構内の事故や不審者等に対する監視が行われる。
また駐車場11の全体を俯瞰的に視認可能なレイアウト画像等が表示され、駐車スペース18の空き/占有状況等が、全体的に監視される。
例えば、後者のレイアウト画像と同様に、
図20に例示するようなマップ画像MIが表示される。
図20に示す例では、マップ画像MIとして危険度マップが表示されている。その他、安全度マップ、混雑度マップ、誘導マップ等、駐車場11を利用する際に有用な任意のマップを、マップ画像MIとして、管理側端末68に表示することが可能である。
また種々の状況情報や、種々の予測情報等を、マップ画像MI内に表示することも可能である。
例えば、マップ画像MIにおいて、自動運転車両3a、非自動運転車両3b、歩行者4、他の物体14等のそれぞれが識別可能に表示する。これにより、駐車場11内の状況を高い精度で監視することが可能となる。例えば、通常の映像では目立たないところにある歩行者4や他の物体14等が、走行危険度等とともに表示されるので、効率よく状況を把握することが可能となる。また、非自動運転車両3bの推定移動経路63(移動軌跡)等が表示されている場合には、駐車場11の管理上非常に有用である。
このようにマップ画像MIを表示することで、駐車場11に対する監視業務や管理業務等を効率よく、また高い精度で行うことが可能となる。例えば、利用者への通知や誘導、他のシステムへの連絡等を効率よく行うことも可能となる。
【0127】
[制御情報の生成]
図21は、制御情報の生成の一例を示すフローチャートである。
ヒートマップ生成部57により、ヒートマップHMが生成される(ステップ601)。
駐車場情報生成部58により、生成されたヒートマップHMに基づいて、制御情報が生成される(ステップ602)。
図6に例示する駐車場管制装置5では、デバイス制御部60が構成されている。従って、生成された制御情報に基づいて、デバイス制御部60により、駐車場11に設置されたデバイスが制御される(ステップ603)。
駐車場11に設置されたデバイスを制御するコンピュータ等が、駐車場管制装置5とは別に構成されているとす。この場合、情報出力部59により、当該コンピュータ等へ制御情報が送信される。
【0128】
図22は、制御情報に基づいたデバイスの制御の一例を説明するための模式図である。
例えば、
図22に示すように、照明装置26が制御される。
例えば、デバイス制御部60により、ヒートマップHMの走行危険度に応じた照明となるように、照明装置26が制御される。例えば、走行危険度が高い領域が相対的に暗くなり、走行危険度が低い領域が相対的に明るくなるように、照明装置26が制御される。
図22に示す例では、調光機能を有する照明装置26が用いられる。そして、照明レベルを(暗い)/(中間)/(明るい)の3段階に調整可能となっている。
照明装置26の点灯状態を適宜制御することで、ヒートマップHMで危険な位置を含むエリアごとに明暗状態を変化させる。また危険度のレベルに応じて明暗状態を変化させることも可能である。例えば危険度が高くなるほど、照明を暗くするといった制御も可能である。
このように照明装置26を制御することで、歩行者4や非自動運転車両3bの運転者が、危険な位置(領域)を予想しやすくなる。また、歩行者4や非自動運転車両3bの運転者に対して、危険な位置(領域)に進行しにくくなる印象を与えることが可能となる。この結果、非常に高い安全性を発揮することが可能となり、利用効率を向上させることも可能となる。
【0129】
その他、駐車場11に設置されたデバイスの制御として、種々の制御を実行することが可能である。
例えば、歩行者4や非自動運転車両3bの位置に応じて、照明状態を変化させる。具体的には、歩行者4や非自動運転車両3bが進む位置は照明を明るくする。例えば、走行危険度が比較的高く照明が暗くなっている領域に、歩行者4や非自動運転車両3bが進行したとする。この場合、その領域の照明を明るくする。これにより、歩行者4や非自動運転車両3bにとっての安全性を向上させることが可能となる。
空いている駐車スペース18に対して照明を強くする。あるいは空いている駐車スペース18に対して通常とは異なる色で照明する。これにより、利用者が空いている駐車スペース18を容易に発見することが可能となる。
不審物が発見された位置や、人が倒れている位置等に対して、危険を知らせる旨の警戒照明が実行される。例えば、赤色の照明や、照明が点滅状態となるような制御が実行される。
【0130】
駐車場11に設置されたスピーカや誘導灯を制御することも可能である。
例えば、走行危険度が低い領域に車両3を誘導するように、スピーカや誘導灯を制御する。また走行危険度が高い領域への進行を回避可能なように、スピーカや誘導灯を制御する。
また走行危険度、安全度、又は混雑度等を通知するための種々の音声を出力することも可能である。また車両3を誘導するための種々の音声を出力することも可能である。
自動運転車両3aの予定進行方向を、歩行者4や非自動運転車両3bに最も近いスピーカを介して、音声案内として出力することも可能である。「自動運転車両が停止しています」といった案内を出力することで、歩行者4は自動運転車両3aの前を横断することができる。
例えば、自動運転車両3a自身により音声を出力することが可能な場合もあるが、そのような機能を有していない自動運転車両3aが走行している場合にも、本技術により適宜音声案内を実行することが可能となる。
ヘッドライトを消し忘れている非自動運転車両3bを検出した場合には、運転手が構内から出るまでに「〇〇〇〇のお車のハザードが点いています」といった案内をすることも可能である。
案内装置23等に、マップ画像MIを表示することも可能である。
その他、ヒートマップHMに基づいて、駐車場11内の照明、警報ブザー、スピーカによる音声警告、非自動運転車両3bのナビゲーションシステムへの通知、駐車場案内板、事前精算機への表示など、任意の制御を実行することが可能である。
【0131】
以上、本実施形態に係る駐車場管制システム100では、監視情報に基づいて、駐車場11内の位置と走行危険度とが関連付けられたヒートマップHMが生成される。またヒートマップHMに基づいて、駐車場の利用又は管理に関する駐車場情報が生成される。生成されたヒートマップHM及び駐車場情報は、外部に送信可能である。
例えば上記で説明したように、自動運転機能を有する車両にヒートマップHMを送信することで、ヒートマップHMを用いた安全性の高い自動運転が実現可能となる。この結果、自動運転機能を有する車両が利用可能な駐車場において、高い安全性を実現することが可能となる。
上記で説明した自動バレーサービス対応の駐車場11において、ヒートマップHMにより、自動運転車両3aに対して駐車場11内の危険な位置を認識させることができるので、走行ルートの決定や変更が適宜可能となる。また、危険な位置の近辺での走行速度の制限をかける等の安全の配慮が可能となる。
また駐車場情報としてマップ画像MIを送信することで、歩行者4や非自動運転車両3bの運転手、駐車場の係員等に対して、駐車場11内の危険な位置を認識させることができる。この結果、歩行ルートや走行ルートの決定や変更、危険な領域のへの誘導を行わない等の安全の配慮が可能となる。
この結果、非自動運転車両3bを運転する利用者や歩行者4にとっても高い安全性が実現され、駐車場11の利用に関する利便性や利用効率を向上させることが可能となる。
すなわち本技術を実施することで、自動運転車両3aと非自動運転車両3bの両方が混在して利用する駐車場11において、安全に配慮しつつ利用効率を高めることが可能となる。
【0132】
<その他の実施形態>
本発明は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態で実現することができる。
【0133】
図14に例示したように、ヒートマップHMの生成において、時間の経過に基づいて変化するように走行危険度が設定されるとする。この場合、走行危険度の時間の経過に基づく変化が反映された駐車場情報を生成することも可能である。
例えば、走行危険度が時間の経過に基づいて変化するような危険度マップを、マップ画像MIとして生成することが可能である。
もちろんヒートマップHMの走行危険度の時間の経過に基づく変化が反映された安全度マップ、混雑度マップ、誘導マップ等が、マップ画像MIとして生成されてもよい。
またヒートマップHMの走行危険度の時間の経過に基づく変化が反映されるように、駐車場11に設置された種々のデバイスが適宜制御されてもよい。例えば、走行危険度の変化に応じて照明レベルが変化するように照明装置26が制御されてもよい。
【0134】
上記では、主に駐車場11を上方から俯瞰した場合の2次元座標系に基づいてヒートマップHMが生成される場合を説明した。これに限定されず高さ方向を含めた3次元座標系(XYZ座標系)に対応したヒートマップHMを生成することも可能である。これにより、さらに高い安全性を発揮することが可能である。また、高さ方向において複数の段差が存在するような駐車場11に対しても、十分に対応可能となる。
【0135】
図23は、駐車場情報として生成される画像情報の一例を説明するための図である。
図23Aは、歩行者4が駐車場11の構内を目視している場合の視界を示す模式図である。
図23Bは、歩行者4が利用者端末6(例えば、スマートフォン等)により、同じ視界をカメラで撮影している場合のディスプレイを示す模式図である。
図23Bに示すように、ディスプレイには、現実世界に対して、AR(Augmented Reality)画像(拡張現実画像)70が重畳されて表示される。具体的には、手前の3台の車両3の向こう側を走行する車両3の仮想画像71を含むAR画像70が表示される。またAR画像70には、「車が移動中」というテキストも含まれる。
このように画像情報として、AR画像70が生成され、利用者端末6に送信されてもよい。AR画像70は、AR技術により認識可能な画像情報とも言える。
利用者端末6、カーナビゲーション装置66、管制画面等に、AR画像70を表示することで、歩行者4、非自動運転車両3bの運転手、駐車場11の係員等は、危険な位置(領域)等を予め認識することが容易となる。この結果、高い安全性を発揮することが可能となる。
AR画像70に、自動運転車両3aの予定進行方向や、非自動運転車両3bの走行軌跡等が含まれてもよい。
なお、
図23に示すAR画像70は、駐車場11の構内の状況を示す画像であり、マップ画像MIに含まれる。
【0136】
マップ画像MIとして、2次元マップや3次元マップが生成されてもよい。すなわち2次元のマップ画像MIや、3次元のマップ画像MIを生成することが可能である。
またマップ画像MIとして、重畳画像が生成されてもよい。重畳画像は、他の画像と重畳して表示することが可能な画像である。例えば、管制画面に表示されるレイアウト画像に、マップ画像MIを重畳して表示することも可能である。これにより、より詳細に駐車場11の状況を把握することが可能となる。
【0137】
上記では、監視システム24により監視情報が出力され、駐車場管制装置5により状況情報が生成された。これに限定されず、監視システム24により状況情報が生成されてもよい。この場合、駐車場管制システムが具備する監視システム24により、状況認識部が実現される。あるいは、監視システム24により生成される状況情報が、監視情報として出力されていると見做すことも可能である。
監視システム24として、ビーコン装置等の信号出力装置が用いられてもよい。例えば、BLE(Bluetooth Low Energy:Bluetoothは登録商標)規格に準拠したビーコン信号を出力可能な、ビーコン装置等を用いることが可能となる。例えば、ビーコン信号の受信結果に基づいて、周囲に存在する物体の有無や、物体まので距離等を検出することが可能である。
【0138】
図4で例示した駐車場管制装置5と自動バレー管理装置37とが、同じコンピュータにより実現されてもよい。また
図1に例示した駐車場管理装置7により、駐車場管制装置5及び/又は自動バレー管理装置37の機能が実現されてもよい。
すなわち本発明に係る駐車場管理システム、駐車場管制システム、及び自動バレー駐車システムを実現するためのコンピュータのシステム構成は限定されず、任意に設計されてよい。
例えば、本発明に係る駐車場管制システムが備える「取得部」「第1の生成部」「第2の生成部」「通信部」「デバイス制御部」「状況認識部」「バレー運転制御部」等が駐車場管制システムを構成する各装置のいずれかにより実現されるかは限定されず、任意に設定可能である。また複数の装置が協働することにより、これらの要素が実現されてもよい。
同様に、本発明に係る駐車場管制方法、及びプログラムは、単体のコンピュータにより構成されたコンピュータシステムにより実行されてもよいし、複数のコンピュータが連動して動作するコンピュータシステムにより実行されてもよい。例えば本発明に係る駐車場管制方法及びプログラムは、クラウドコンピューティングの構成にも適用することが可能である。
【0139】
各図面を参照して説明した駐車場管理システム、駐車場、駐車場管制システム、駐車場管制装置、駐車場管理装置、ヒートマップ、マップ画像等の構成、各処理フロー等はあくまで一実施形態であり、本技術の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変形可能である。すなわち本技術を実施するための他の任意の構成やアルゴリズム等が採用されてよい。
【0140】
以上説明した本発明に係る特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。すなわち各実施形態で説明した種々の特徴部分は、各実施形態の区別なく、任意に組み合わされてもよい。また上記で記載した種々の効果は、あくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果が発揮されてもよい。
【0141】
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う駐車場管理装置・方法・システムもまた本発明の技術思想に含まれる。