【解決手段】サーバ装置は、仕事を発注する発注者が使用する発注者端末と、仕事を実行する会員が使用する会員端末と、発注者端末と会員端末と通信可能に接続され、発注者端末と会員端末に対して業務管理サービスを提供する。サーバ装置は、会員に関する会員情報と発注者から発注された仕事の内容を示す受注情報とをもとに、会員端末に仕事紹介の情報を提供する受注管理モジュールと、会員端末から会員が仕事紹介の情報をもとに選択した仕事の実施に関する作業報告情報と会員が仕事を実施したことを報告するための就業報告情報を受信し、発注者端末から就業報告情報に対応する承認を示す就業承認情報を受信する就業管理モジュールとを有する。
仕事を発注する発注者が使用する発注者端末と、仕事を実行する会員が使用する会員端末と、前記発注者端末と前記会員端末と通信可能に接続され、前記発注者端末と前記会員端末に対して業務管理サービスを提供するサーバ装置とを備えた業務管理システムであって、
前記サーバ装置は、
前記会員に関する会員情報と前記発注者から発注された仕事の内容を示す受注情報とをもとに、前記会員端末に仕事紹介の情報を提供する受注管理モジュールと、
前記会員端末から前記会員が前記仕事紹介の情報をもとに選択した仕事の実施に関する作業報告情報と前記会員が前記仕事を実施したことを報告するための就業報告情報を受信し、前記発注者端末から前記就業報告情報に対応する承認を示す就業承認情報を受信する就業管理モジュールと、を有し、
前記会員端末は、
前記仕事紹介の情報をもとに選択した仕事の実施に関する前記作業報告情報を前記サーバ装置に送信する第1送信手段と、
前記仕事を実施したことを報告するための前記就業報告情報を前記サーバ装置に送信する第2送信手段と、を有し、
前記発注者端末は、
前記就業報告情報に対する承認を示す前記就業承認情報を前記サーバ装置に送信する第3送信手段を有する、業務管理システム。
仕事を発注する発注者が使用する発注者端末と、仕事を実行する会員が使用する会員端末と、前記発注者端末と前記会員端末と通信可能に接続され、前記発注者端末と前記会員端末に対して業務管理サービスを提供するサーバ装置であって、
前記業務管理サービスを実現する業務管理プログラムを実行可能なプロセッサを備え、
前記業務管理プログラムは、
前記会員に関する会員情報と前記発注者から発注された仕事の内容を示す受注情報とをもとに、前記会員端末に仕事紹介の情報を提供する受注管理モジュールと、
前記会員端末から前記会員が前記仕事紹介の情報をもとに選択した仕事の実施に関する作業報告情報と前記会員が前記仕事を実施したことを報告するための就業報告情報を受信し、前記発注者端末から前記就業報告情報に対応する承認を示す就業承認情報を受信する就業管理モジュールと、
を有するサーバ装置。
前記作業報告情報、前記就業報告情報、及び前記就業承認情報に基づいて、前記仕事を実施した前記会員に対する報酬とする配分金を決定し、配分金明細書を作成して前記会員端末に送信する配分金管理モジュールを、さらに有する請求項6記載のサーバ装置。
仕事を発注する発注者が使用する発注者端末と、仕事を実行する会員が使用する会員端末と、前記発注者端末と前記会員端末と通信可能に接続され、前記発注者端末と前記会員端末に対して業務管理サービスを提供するコンピュータに、
前記会員に関する会員情報と前記発注者から発注された仕事の内容を示す受注情報とをもとに、前記会員端末に仕事紹介の情報を提供する受注管理機能と、
前記会員端末から前記会員が前記仕事紹介の情報をもとに選択した仕事の実施に関する作業報告情報と前記会員が前記仕事を実施したことを報告するための就業報告情報を受信し、前記発注者端末から前記就業報告情報に対応する承認を示す就業承認情報を受信する就業管理機能と、を実現させるための業務管理プログラム。
仕事を発注する発注者が使用する発注者端末と、仕事を実行する会員が使用する会員端末と、前記発注者端末と前記会員端末と通信可能に接続され、前記発注者端末と前記会員端末に対して業務管理サービスを提供する業務管理方法であって、
前記会員に関する会員情報と前記発注者から発注された仕事の内容を示す受注情報とをもとに、前記会員端末に仕事紹介の情報を提供し、
前記会員端末から前記会員が前記仕事紹介の情報をもとに選択した仕事の実施に関する作業報告情報と前記会員が前記仕事を実施したことを報告するための就業報告情報を受信し、前記発注者端末から前記就業報告情報に対応する承認を示す就業承認情報を受信する業務管理方法。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明の実施形態に係る、シルバー人材センター事業等に好適な業務管理システムを、図面を参照して説明する。以下、本実施形態における業務管理システムは、シルバー人材センター事業において適用されるものとして説明する。
【0023】
シルバー人材センター(センター事務局)では、仕事(業務)の実行を希望する高齢者等の人材を会員として登録し、また仕事の発注者を登録すると共に発注者から仕事の発注を受け付けて登録して、会員に対して仕事を提供する。一般に、シルバー人材センターでは発注者から依頼される請負業務を取り扱うが、本実施形態における業務管理システムでは、派遣業務などの他の就業形態を対象とすることも可能である。
【0024】
図1は、本実施形態における業務管理システムの構成の一例を示す図である。業務管理システムは、シルバー人材センター(センター事務局)に設置されるサーバ装置10と、複数の会員がそれぞれ使用する会員端末60(60−1〜60−N)、複数の発注者がそれぞれ使用する発注者端末62(62−1〜62−M)とが、有線または無線の通信ネットワーク70を介して通信可能に接続されて構成される。サーバ装置10は、シルバー人材センター業務を支援する業務管理機能を提供して、シルバー人材センターにおける業務管理を効率的にするものである。
【0025】
会員端末60及び発注者端末62は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、タブレット、スマートフォン等の電子機器により構成される。本実施形態では、会員端末60は、カメラ機能により画像を撮影して記録することができるものとする。サーバ装置10は、業務管理プログラム10Aを実行することにより、通信ネットワーク70を介して、会員端末60及び発注者端末62に対して業務管理サービスを提供する。会員端末60及び発注者端末62には、サーバ装置10が提供する業務管理サービスを利用するためのアプリケーションプログラム(携帯アプリ)がインストールされるものとする。
【0026】
業務管理サービスは、シルバー人材センターと、仕事を実施する会員、仕事を発注する発注者との間で、それぞれ必要となる多くの手続きを、通信ネットワーク70を介して、会員端末60及び発注者端末62を利用して実施できるようにすることで、業務管理を効率的にすることを目的として提供されるものである。
【0027】
会員は、会員端末60を操作することによって、サーバ装置10にアクセスし、業務管理サービスを利用することができる。同じく、発注者は、発注者端末62を操作することによって、サーバ装置10にアクセスし、業務管理サービスを利用することができる。すなわち、業務管理サービスは、Webアプリとして実現される。また、サーバ装置10は、必ずしも実体的なサーバ(コンピュータ)である必要はなく、クラウドで構築してもよい。
【0028】
なお、
図1に例示するようなネットワーク環境には、イーサネット(登録商標)等のLAN、あるいは公衆回線や専用回線を介して複数のLANが接続されるWAN、インターネット等を含み得る。LANの場合には、必要に応じてルータを介した多数のサブネットから構成される。また、WANの場合には、公衆回線に接続するためのファイアウォール等を適宜備えているが、ここではその図示及び詳細説明を省略する。
【0029】
図2は、サーバ装置10の電子回路構成例を示す機能ブロック図である。
【0030】
サーバ装置10の電子回路は、バス11によって互いに接続されたCPU12、記録媒体読取部14、表示部16、入力部17、通信部18、メモリ20、及び記憶装置40を備えている。
【0031】
メモリ20は、業務管理サービスを実現する業務管理プログラムとして、会員管理モジュール21、会費管理モジュール22、発注者管理モジュール23、受注管理モジュール24、就業管理モジュール25、請求管理モジュール26、配分金管理モジュール27、入金管理モジュール28、統計管理モジュール29を記憶している。
【0032】
これらプログラムモジュール21〜29は、メモリ20に予め記憶されていてもよいし、あるいはメモリカード等の外部記録媒体13から記録媒体読取部14を介してメモリ20に読み込まれて記憶されたものであってもよい。
【0033】
メモリ20には、このような書き換え不可能なエリアの他に、書き換え可能なデータを記憶するエリアとして、書込可能データエリア(図示せず)が確保されている。
【0034】
CPU12は、各プログラムモジュール21〜29を実行可能な1つまたは複数のプロセッサの一例であって、各プログラムモジュール21〜29に従い回路各部の動作を制御する。
【0035】
記憶装置40は、例えばSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard disk drive)等からなる。記憶装置40には、業務管理プログラム(プログラムモジュール21〜29)の実行に伴って、各種の情報が記憶される。記憶装置40に記憶される情報には、例えば会員情報41、発注者情報42、受注情報43、作業報告情報44、就業報告情報45、就業承認情報46、入金情報47、配分金明細書情報48などがある。
【0036】
表示部16は、CPU12による処理内容等を表示するもので、LCD(Liquid Crystal Display)などにより構成される。
【0037】
入力部17は、サーバ装置10の管理者(センター事務局の職員)などにより入力操作がされるもので、キーボードやタッチパネル、マウスなどのポインティングデバイス、OCR(Optical Character Reader)の機能を利用できるスキャナ装置などにより構成される。
【0038】
通信部18は、通信ネットワーク70に接続されており、通信ネットワーク70を介してなされる会員端末60あるいは発注者端末62と、サーバ装置10との間の情報の送受信を司る。会員端末60あるいは発注者端末62と、サーバ装置10との間では、多くの情報の送受信がなされるが、これらはすべて、通信部18を介してなされる。以下の説明では、会員端末60とサーバ装置10との間でなされる情報の送受信が、通信部18でなされるとの重複説明を避ける。
【0039】
次に、本実施形態における業務管理システムの動作について説明する。
【0040】
図3及び
図4は、シルバー人材センター(センター事務局)のサーバ装置10、会員が使用する会員端末60、発注者が使用する発注者端末62のそれぞれにおいて実行される処理の流れを説明するための図である。以下、
図3及び
図4に示す図を参照しながら業務管理システムの動作について説明する。サーバ装置10のCPU12は、会員端末60及び発注者端末62からのアクセスに応じて、業務管理プログラム10Aのプログラムモジュール21〜29の何れかに基づく機能を実現して、必要な業務管理サービスを提供する。
【0041】
まず、シルバー人材センターを通じて仕事を得ようとするユーザは、シルバー人材センターに会員登録する必要がある。会員端末60は、ユーザの操作に応じて、新規入会の処理をするためにサーバ装置10にアクセスする(
図3、A1)。CPU12は、会員管理モジュール21により会員の新規入会のための処理を実行する(
図3、B1)。
【0042】
会員管理モジュール21は、業務管理サービスを利用するためにサーバ装置10にアクセスした会員端末60に対して、会員登録のための会員登録画面、会員認証のための会員認証画面(入会申込書)等を提供し、新規入会を希望するユーザに対して、会員登録情報のための入力や、会員認証のための入力を促す。
【0043】
これに応じて、会員が、会員端末60から、会員登録のための入力や、会員認証のための入力を行うと(A11)、会員管理モジュール21は、その内容に応じて、会員登録処理や、会員認証処理を行い、会員登録及び会員認証が問題なく完了すると、この会員による業務管理サービスの利用を許可する(B11)。会員管理モジュール21は、会員から入力された情報を会員情報41として記憶装置40に記憶させる(B12)。
【0044】
会員登録のために入力される情報としては、例えば名前(カナ、漢字)、性別、生年月日、居住地区、入会経路、入会動機、配分金支払い方法、希望職種、主な職歴などがある。
【0045】
会員管理モジュール21は、新規入会した会員に対して会員証を発行して、発注者端末62に送信する。会員端末60は、サーバ装置10から受信された会員証を表示させて、入会手続が完了したことを会員に通知する(A12)。
【0046】
会員登録は、初回の利用開始時に一度行われればよく、会員登録のために会員端末60から入力された情報と、会員認証のための会員認証情報(例えば、会員ID及びパスワード)を含む会員情報41が、会員毎に記憶装置40に蓄積され、次回の利用からは、会員認証処理のみが必要とされる。会員認証処理では、会員端末60から入力された会員認証情報と、記憶装置40に蓄積されている会員認証情報との一致が判定される。なお、会員登録及び会員認証については、従来の任意の手法を使用することができるので、詳細については省略する。また、会員登録のために入力された情報(名前、性別、生年月日など)、会員認証情報を含む会員情報41については、必要に応じて、随時、変更することができるものとする。
【0047】
なお、会費管理モジュール22は、会員管理モジュール21による会員登録に伴って、会員端末60から業務管理サービスの利用料金を徴収するための処理を行う。料金徴収手法としては、クレジットカード払い、銀行振込、コンビニ決済、通信料金に加える手法など、従来の任意の手法を使用することができる。
【0048】
一方、CPU12は、発注者管理モジュール23により発注者の新規登録のための処理を実行する(
図3、B2)。発注者管理モジュール23は、業務管理サービスを利用するためにサーバ装置10にアクセスした発注者端末62に対して、発注者登録のための発注者登録画面、発注者認証のための発注者認証画面等を提供し、発注者に対して、発注者登録情報のための入力や、発注者認証のための入力を促す。
【0049】
これに応じて、発注者が、発注者端末62から、発注者登録のための入力や、発注者認証のための入力を行うと(C1)、発注者管理モジュール23は、その内容に応じて、発注者登録処理や、発注者認証処理を行い、発注者登録及び発注者認証が問題なく完了すると、この発注者による業務管理サービスの利用を許可する(B21)。発注者管理モジュール23は、発注者から入力された情報を発注者情報42として記憶装置40に記憶させる(B22)。
【0050】
会員登録は、初回の利用開始時に一度行われればよく、会員登録のために会員端末60から入力された情報と、会員認証のための会員認証情報(例えば、会員ID及びパスワード)を含む会員情報41が、会員毎に記憶装置40に蓄積され、次回の利用からは、会員認証処理のみが必要とされる。会員認証処理では、会員端末60から入力された会員認証情報と、記憶装置40に蓄積されている会員認証情報との一致が判定される。なお、会員登録及び会員認証については、従来の任意の手法を使用することができるので、詳細については省略する。
【0051】
なお、前述した説明では、サーバ装置10は、会員情報41を会員端末60から入力し、また発注者情報42を発注者端末62から入力しているが、入力部17から入力することも可能である。例えば、新規入会を希望するユーザは、紙媒体の入会申込書に必要な情報を記入してセンター事務局に提出する。センター事務局では、職員などによる入力部17の操作によって、入会申込書に記入された情報を入力する。これにより、記憶装置40に会員情報41を記録することができる。同様にして、発注者情報42についても、発注者により発注者登録書に記入された情報を、入力部17から入力することで記録することが可能である。
【0052】
図5は、サーバ装置10に登録された会員情報41を表示部16に表示させた画面の一例を示す図である。CPU12は、入力部17の操作によって会員情報41の表示が指示されると、記憶装置40から会員情報41を読み出して、表示部16の画面に表示させる。
【0053】
図5に示すように、会員情報41の表示画面には、名前(カナ、漢字)、性別、生年月日、入会経路、入会動機、配分金支払い方法(振り込み先情報)などが表示されている。会員情報41の表示画面には、複数のタブ(「希望」「職歴」「表彰」、…)が設けられており、任意にタブを選択することで関連する情報、例えば「希望」のタブを選択することで希望職種などに関する情報が表示された画面に切り替えることができる。各画面では、各種の情報に対する処理を実行することができる。
【0054】
図6は、サーバ装置10に登録された発注者情報42を表示部16に表示させた画面の一例を示す図である。CPU12は、入力部17の操作によって発注者情報42の表示が指示されると、記憶装置40から発注者情報42を読み出して、表示部16の画面に表示させる。
【0055】
図6に示すように、発注者情報42の表示画面には、顧客(発注者)情報、作業場所情報(住所、連絡先等)、支払条件、未収情報などが表示されている。発注者情報42の表示画面には、複数のタブ(「対応」「発注履歴」…)が設けられており、任意にタブを選択することで関連する情報、例えば「発注履歴」のタブを選択することで発注者が過去に発注した仕事(業務)などに関する情報が表示された画面に切り替えることができる。各画面では、各種の情報に対する処理を実行することができる。
【0056】
次に、受注管理モジュール24による受注管理について説明する。受注管理モジュール24は、発注者からの仕事申し込みに対する処理、申し込まれた仕事(業務)についての受注情報の管理、会員への仕事紹介の処理などを実行する。
【0057】
まず、シルバー人材センターを通じて仕事を発注(仕事申し込み)しようとする発注者は、発注者端末62を通じて、サーバ装置10にアクセスする(
図3、C2)。CPU12は、受注管理モジュール24により仕事を受注するための受注処理を実行する(
図3、B3)。
【0058】
受注管理モジュール24は、仕事申し込みをするためにサーバ装置10にアクセスした発注者端末62に対して、受注入力のための受注画面を提供し、依頼する仕事に関する情報の入力を促す。
【0059】
これに応じて、発注者が発注者端末62から依頼する仕事に関する情報の入力を行うと、受注管理モジュール24は、その入力された情報を受注情報43として記憶装置40に記憶させる(
図3、B31、B32)。
【0060】
仕事申し込みのために入力される情報としては、例えば発注者に関する情報(住所、連絡先等)、仕事内容に関する情報(職分、職種、仕事内容についての説明、備考情報など)、仕事依頼の契約に関する情報(支払方法、契約期間、業務実施曜日/時間、希望人数(男性、女性))、就業場所情報(就業場所住所、連絡先、就業地区など)などがある。
【0061】
受注管理モジュール24は、複数の発注者から受注した仕事の受注情報を蓄積し、複数の会員に対してお仕事紹介として提供することができる。
【0062】
図7は、サーバ装置10に登録された受注情報43を表示部16に表示させた画面の一例を示す図である。CPU12は、入力部17の操作によって受注情報43の表示が指示されると、記憶装置40から受注情報43を読み出して、表示部16の画面に表示させる。
【0063】
図7に示すように、受注情報43の表示画面には、発注者に関する情報、仕事内容に関する情報、仕事依頼の契約に関する情報、就業場所情報などが表示されている。受注情報43の表示画面には、複数のタブ(「見積」「受注」「不調」…)が設けられており、任意にタブを選択することで関連する情報が表示された画面に切り替えることができる。各画面では、各種の情報に対する処理を実行することができる。
【0064】
例えば、入力部17の操作によって「不調」タブが選択された場合、受注管理モジュール24は、表示対象としている受注情報43の仕事について不調情報を入力することができる。例えば、
図8に示すように、受注No「00010100」の仕事についての受注情報43を表示している画面において、「不調」タブが選択された場合、
図9に示すように、受注No「00010100」の仕事についての不調情報を処理するための画面を入力部17において表示させる。
【0065】
図9に示す不調情報を処理するための画面では、受注No「00010100」の仕事について、不調となった日付、不調理由、不調詳細などの情報の他、不調に関係する会員についての情報(会員No、氏名、連絡先など)を含む不調情報を入力することができる。不調情報は、受注情報43に含まれる情報である。
【0066】
不調情報は、例えば、発注者から入力された受注情報が適切でない場合、受注した仕事を会員に提供しても引き受ける会員がいない場合、会員が仕事を引き受けたが適切に業務が実施されなかった場合などに、管理者(センター事務局の職員)の操作により入力される。
【0067】
次に、発注者から受注した仕事を会員へ紹介する処理について説明する。
【0068】
受注管理モジュール24は、複数の発注者から受注した仕事の受注情報43を蓄積し、会員からの要求に応じてお仕事紹介として提供する。
【0069】
会員は、シルバー人材センターを通じて仕事を得ようとする場合、会員端末60によりサーバ装置10にアクセスして会員認証情報(会員ID及びパスワード)を入力する(
図3、A2)。サーバ装置10は、会員端末60から入力された会員認証情報をもとに会員情報41を検索して、アクセスしてきた会員を特定すると共に、会員に対するメッセージ等に関する情報などを提供して、会員用のトップページ(
図11(A)参照)を会員端末60において表示させる。
【0070】
受注管理モジュール24は、会員端末60のトップページにおいて、お仕事紹介の要求が入力されると(後述するお仕事紹介ボタンB22の操作)、会員に紹介可能な仕事を受注情報43から特定し、会員端末60にお仕事紹介の情報を提供する。例えば、受注管理モジュール24は、会員の居住地区、希望職種、主な職歴などの情報をもとに、会員の居住地区に近い作業場所で実施され、かつ会員が希望する職種あるいは職歴に該当する仕事を受注情報43から特定する。なお、受注管理モジュール24は、会員に応じて提供する仕事を特定することなく、発注者から受注した全ての仕事についての情報を提供することも可能である。また、複数の会員に対して公平に仕事を提供するために、受注管理モジュール24は、他の会員が受けている仕事の状況、過去の仕事の実績などを参考にして、お仕事紹介として提供する情報を調整することも可能である。
【0071】
会員端末60は、サーバ装置10からお仕事紹介の情報が受信されると、お仕事紹介用の画面を表示させる(A21)。お仕事紹介用の画面には、例えば、お仕事紹介一覧画面がある(A22)。
【0072】
図10は、会員端末60において表示されるお仕事紹介一覧画面の一例を示す図である。お仕事紹介一覧画面には、トップページへの表示に切り替えるためのトップページボタンB11、仕事の検索のためにキーワード(検索語)を入力するための入力エリアAR11、キーワード(検索語)をもとに検索を実行させて仕事の一覧を表示させる表示ボタンB12、仕事の一覧を表示する仕事一覧エリアAR12が設けられている。仕事一覧エリアAR12には、仕事毎に、例えば仕事の分類、仕事の種類、就業場所、就業日、就業時間、配分金、人数、備考などの情報がそれぞれ表示される。
【0073】
会員端末60では、仕事一覧エリアAR12に表示される情報を1画面に表示できない場合には、仕事一覧エリアAR12の一部を画面に表示させて、スクロールさせることで、情報全体を閲覧できるようにしている。
【0074】
会員端末60は、会員により入力エリアAR11にキーワードが入力され、表示ボタンB12の操作により検索実行が指示されると、キーワードに該当する仕事のみに仕事一覧エリアAR12の一覧表示を変更する。また、会員端末60は、仕事一覧エリアAR12において何れかの仕事が選択され、詳細表示が指示された場合、選択された仕事に関する詳細情報を表示させることができる。
【0075】
会員は、会員端末60に表示された仕事に関する情報をもとに、就業を希望する仕事を選択することができる。会員端末60は、会員の操作によって就業対象とする仕事が仕事一覧エリアAR12から選択されると、選択された仕事をサーバ装置10に通知する。
【0076】
受注管理モジュール24は、会員端末60から通知された仕事の受注情報43に、就業を希望した会員を示す情報を追加すると共に、会員の会員情報41に就業予定の仕事情報を追加して記憶させる。
【0077】
以後、会員が就業予定の仕事については、就業管理モジュール25によってスケジュール管理、作業報告管理、就業実績管理等が実行される。
【0078】
次に、就業管理モジュール25による就業管理について説明する。
【0079】
会員は、シルバー人材センターから紹介された仕事を実施する場合、仕事を正しく実施したことを報告するための作業報告及び就業入力が必要となる。本実施形態における業務管理システムでは、シルバー人材センター(サーバ装置10)は、会員端末60を通じて作業報告及び就業報告に必要な情報を収集して、就業管理を実行することができる(
図3、B4)。
【0080】
会員端末60は、会員の操作によってサーバ装置10にアクセスし、会員認証情報(会員ID及びパスワード)が入力されると、会員用のトップページを表示させる。
【0081】
図11(A)は、会員端末60に表示されるトップページ一例を示す図である。トップページには、メッセージエリアAR21、配分金明細書ボタンB21、お仕事紹介ボタンB22、安否確認ボタンB23、作業報告ボタンB24、就業報告ボタンB25が設けられている。
【0082】
メッセージエリアAR21には、会員の名称と共に、会員宛のメッセージ等が表示される。
図11(A)に示す例では、例えば「3月の配分金が支給されました」のメッセージが表示されている。メッセージエリアAR21には、就業予定の仕事に関する情報(仕事の実施日、場所、時間など)を表示させるようにしても良い。メッセージエリアAR21に表示されるメッセージに関する情報は、サーバ装置10の会員情報41に、会員毎に必要に応じて、予め記憶されているものとする。
【0083】
まず、会員が仕事を実施する際に、就業管理モジュール25により作業報告のための情報を受信して、作業報告情報44を記憶するための処理について説明する。
【0084】
就業管理モジュール25は、会員端末60において、トップページの作業報告ボタンB24が操作されると、作業報告に必要な情報を提供して、作業報告処理を実行させる。
【0085】
図11(B)は、会員端末60の作業報告処理開始時の画面の一例を示す図である。
図11(B)に示す例では、例えば、本日、会員が就業する予定の作業件数(2件)と、各作業についての詳細情報がそれぞれ詳細情報表示エリアAR22、AR23に表示されている。これにより、会員は、作業報告が必要な作業を容易に把握することができる。
【0086】
例えば、詳細情報表示エリアAR22、AR23には、作業名、作業場所(住所)、連絡先(連絡相手の名前、電話番号)、予定時間の各情報が表示されている。また、詳細情報表示エリアAR22、AR23には、地図の表示を指示することができる地図ボタンM1,M2がそれぞれ設けられている。例えば、詳細情報表示エリアAR22の地図ボタンM1が操作された場合、会員端末60は、詳細情報表示エリアAR22に表示された作業の場所の周辺地図を表示させる。
【0087】
図12(A)は、例えば詳細情報表示エリアAR22に表示された作業の場所「品川区東品川○−○−○」の周辺地図が表示された一例を示している。これにより、会員は、作業場所を住所だけでなく、地図上おいても確認することができるので、作業場所を確実に把握することができる。
【0088】
なお、詳細情報表示エリアAR22に対して、所定の操作(例えば、ダブルタップなど)をすることにより、作業内容についての詳細情報(作業手順、発注者との連絡事項、注意事項など)を表示させることも可能である。
【0089】
以後、会員端末60は、作業の実施に合わせて、所定の操作を受け付けることで、作業報告に必要な情報を入力することができる(
図3、A3)。会員端末60は、会員の操作に応じて、作業報告用の画面を表示させる。作業報告に必要な情報には、例えば、作業開始時刻と作業開始前の現場を撮影した画像、作業完了時刻と作業完了後の現場を撮影した画像が必要とする。
【0090】
図12(B)は、作業報告用の画面の一例を示す図である。
図12(B)に示すように、作業報告用の画面には、作業開始ボタンB31、作業途中ボタンB32、作業完了ボタンB33、作業報告ボタンB34が設けられている。
【0091】
会員は、作業開始時に、作業開始ボタンB31を選択する操作をする。会員端末60は、作業開始ボタンB31が操作されることにより、作業開始ボタンB31が操作された時刻を作業開始時刻として記録する。また、会員端末60は、作業開始前の現場の画像を撮影するために撮影モードへの移行確認画面を表示させる。
【0092】
図13(A)は、撮影モードへの移行確認画面の一例を示す図である。撮影モードへの移行確認画面では、記録された作業開始時刻と共に撮影モードへの移行を会員に促すためのメッセージが表示されたエリアAR25と、撮影モードへの移行を指示するための撮影ボタンB36が設けられている。
【0093】
会員端末60は、撮影ボタンB36への操作によって撮影モードへの移行が指示されると、撮影モードに移行してカメラ機能を起動する。ここで、会員は、作業を開始する前の現場の画像を撮影することができる。会員端末60は、撮影操作がされることにより画像を撮影し、撮影した画像を表示させる。
【0094】
図13(B)は、会員端末60において表示された画像の一例を示す図である。会員端末60は、撮影された画像を表示した後、所定時間(例えば3秒)がすると、作業開始前の現場を撮影した画像として記録するか確認するための画像確認画面を表示させる。
【0095】
図14(A)は、会員端末60において表示された画像確認画面の一例を示す図である。
図14(A)に示すように、画像確認画面には、撮影された画像を縮小表示する画像エリアAR27、画像の記録を指示するための完了ボタンB37、再撮影の実行を指示するための再撮影ボタンB38が設けられている。
【0096】
会員端末60は、完了ボタンB37が操作された場合、画像エリアAR27に表示された画像を、作業開始前の現場を撮影した画像として記録する。また、会員端末60は、再撮影ボタンB38が操作された場合、前述と同様にして、撮影モードに移行してカメラ機能を起動し、再度、会員の操作によって画像を撮影することができる。
【0097】
こうして、会員が作業開始前に作業報告ボタンB24を操作することで、作業報告に必要な作業開始時刻と共に、作業開始前の現場を撮影した画像を忘れずに記録することができる。
【0098】
なお、作業報告に使用する画像は、撮影開始時に1枚の画像のみを記録するのではなく、複数枚の画像を記録しても良い。例えば、複数前の画像を作業報告としてシルバー人材センターに送信したり、作業報告を送信する前に何れかの画像を任意に選択できるようにしたりすることができる。
【0099】
さらに、会員端末60では、作業開始時の画像を記録した後、作業途中の画像を撮影できるように設定することもできる。例えば、会員端末60は、作業開始時の画像を記録した後、作業途中の撮影有無を設定する画面を表示し、撮影有が設定された場合に作業途中の画像を撮影する、現在からの経過時間(例えば、90分後)あるいは時刻(例えば、10時30分)を設定できるようにしておく。会員端末60は、設定された経過時間あるいは時刻に応じてアラーム(音、振動、表示など)を出力して、会員に対して作業途中の情報の記録を促す。また、アラームが出力された時に、画像の撮影ができない状況の場合には、アラームの出力を再設定(現在からの経過時間あるいは時刻)できるようにしても良い。
【0100】
会員は、作業途中に時に、
図12(B)に示す作業途中ボタンB32を選択する操作をする。以下、前述した作業開始ボタンB31が操作された場合と同様に処理を実行する。これにより、作業途中時刻と、作業途中の現場を撮影した画像を記録することができる。
【0101】
また、会員は、完了開始時に、
図12(B)に示す作業完了ボタンB33を選択する操作をする。以下、前述した作業開始ボタンB31が操作された場合と同様に処理を実行する。これにより、作業完了時刻と、作業完了後の現場を撮影した画像を記録することができる。
【0102】
こうして、会員端末60は、作業の実施に合わせて(作業開始時、作業途中、作業完了時)、それぞれ所定の操作(ボタンB31〜B33)を受け付けることで、作業報告に必要な情報(時刻、画像)の収集をすることができる。
【0103】
会員端末60は、
図12(B)に示す作業報告ボタンB34を選択する操作がされると、作業開始時、作業途中、作業完了時のそれぞれにおいて記録された情報を確認するための画面を表示させる。すなわち、作業開始時、作業途中、作業完了時のそれぞれにおける時刻と才英された画像を一覧表示させる。なお、必ずしも全てを表示させる必要はなく、記録された情報の一部を表示するようにしても良い。また、作業開始時、作業途中、作業完了時のそれぞれにおいて複数の画像を撮影している場合には、この段階で、作業報告としてシルバー人材センターに送信する画像を選択できるようにしても良い。例えば、作業開始時、作業途中、作業完了時のそれぞれにおいて撮影された画像の対応が正しい画像(例えば、同じ現場を同じ方向から撮影した画像)を選択できるようにする。これにより、作業報告として正しい画像をシルバー人材センターに送信することができる。
【0104】
会員端末60は、会員により作業報告の送信指示が入力されると、作業報告処理によって記憶された作業報告に必要な情報をサーバ装置10に送信する。その後、会員端末60は、作業報告に関するコメントを記録するためのコメント保守画面を表示させる。
【0105】
図14(B)は、会員端末60において表示されたコメント保守画面の一例を示す図である。
図14(B)に示すように、コメント保守画面には、作業報告の対象とする作業についての詳細情報が表示される詳細情報表示エリアAR28(地図ボタンM3を含む)、音声によってコメントを入力するためのコメント音声ボタンB41、テキストによりコメントを入力するためのコメント文字ボタンB42、入力されたコメントを表示するためのコメント表示エリアAR29、前画面に表示を切り替えるための戻るボタンB43が設けられている。
【0106】
会員端末60は、コメント音声ボタンB41が操作された場合、音声入力モードに移行して、コメントとする音声を入力する。入力された音声は、コメント用の音声データとして記憶しても良いし、音声認識処理を実行することでテキスト化して記憶しても良い。また、会員端末60は、コメント文字ボタンB42が操作された場合、例えばソフトウェアキーボードを表示させ、ソフトウェアキーボードに対する操作によりコメントとするテキストを入力する。会員端末60は、入力されたコメントをコメント表示エリアAR29において表示させる。
図14(B)に示す例では、「昨日から2日間、植木の剪定を実施」のコメントがコメント表示エリアAR29に表示されている。
【0107】
会員端末60は、コメント保守画面において入力されたコメント情報を、例えば前述した作業報告の情報と同様にしてサーバ装置10に送信する。
【0108】
一方、サーバ装置10の就業管理モジュール25は、会員端末60から受信した情報を、会員端末60を使用する会員及び受注情報43に記憶された会員が就業した仕事と対応づけて、作業報告情報44として記憶装置40に記憶させる(
図3、B41)。また、サーバ装置10は、会員端末60から受信したコメント情報を、作業報告情報44の一部として記憶しても良いし、会員に関係する情報として会員情報41として記憶しても良い。
【0109】
次に、就業管理モジュール25により就業報告のための情報を受信して、就業報告情報45を記憶するための処理について説明する。
【0110】
就業管理モジュール25は、会員端末60において、トップページの就業報告ボタンB25が操作されると、就業報告に必要な情報を提供して、就業報告処理を実行させる。以後、会員端末60は、所定の操作を受け付けることで、就業報告に必要な情報を入力することができる(
図3、A4)。
【0111】
図15(A)は、会員端末60の就業報告処理開始時の画面の一例を示す図である。例えば、会員端末60は、就業報告の対象とする日時が指定されることで、該当する日時についての就業報告用の画面を表示するものとする。
図15(A)に示す例では、例えば、「9月1日(日)」の就業報告用の画面が表示された状態を示している。
【0112】
就業報告用の画面には、例えば、就業報告の対象とする作業についての情報が表示される作業情報表示エリアAR31、発注者による就業承認の有無(承認/未承認)を示す就業承認エリアAR32、コメントを音声または文字により入力するためのコメントボタンB45、前画面に表示を切り替えるための戻るボタンB46、次の就業報告用の画面への切り替えを指示するための次へボタンB47が設けられている。
【0113】
就業承認エリアAR32は、後述する発注者(発注者端末62)によって、会員が就業した仕事について就業報告承認(仕事が実施された確認)がされている場合に、就業承認の有を示す表示がされる。従って、会員は、自分が実施した仕事について発注者により確認されているかを確認することができる。また、会員は、コメントボタンB45を操作することにより、表示対象日の月次報告についてコメントを記録しておくことができる。
【0114】
次へボタンB47が操作されると、会員端末60は、月次集計画面を表示させる。
【0115】
図15(B)は、会員端末60の月次集計画面の一例を示す図である。月次集計画面には、例えば会員が該当月に仕事を実施した就業日数を表示する就業日表示エリアAR35、音声によってコメントを入力するためのコメント音声ボタンB51、テキストによりコメントを入力するためのコメント文字ボタンB52、入力されたコメントを表示するためのコメント表示エリアAR36、前画面に表示を切り替えるための戻るボタンB53、会員が就業した仕事を一覧表示させるための一覧確認ボタンB54が設けられている。
【0116】
月次集計画面では、就業日表示エリアAR35の表示により、仕事をした日数を容易に確認することができる。また、会員は、コメント音声ボタンB51あるいはコメント文字ボタンB52の操作により、月間コメントを音声あるいはテキストにより記録しておくことができる。さらに、一覧確認ボタンB54を操作することにより、仕事をした内容を一覧表示させることができる。
【0117】
一覧確認ボタンB54が操作されると、会員端末60は、該当月に会員が就業した仕事を一覧表示するための一覧表示画面を表示させる。
【0118】
図16(A)は、会員端末60の一覧表示画面の一例を示す図である。一覧表示画面には、例えば仕事を一覧表示する一覧表示エリアAR38、前画面に表示を切り替えるための戻るボタンB56、コメントを表示させるためのコメント確認ボタンB57が設けられている。
【0119】
一覧表示エリアAR38には、仕事を実施した月日、就業件数、作業場所、コメント有無を示す情報が対応づけて一覧表示されている。一覧表示エリアAR38では、例えば縦方向のスワイプなどの操作に応じて、表示内容をスクロールさせて一覧表示の表示範囲を変更させることができる。
【0120】
会員端末60は、就業報告処理において入力されたコメント情報を、例えば前述した作業報告の情報と同様にしてサーバ装置10に送信する。
【0121】
サーバ装置10の就業管理モジュール25は、会員端末60から受信したコメント情報を、会員端末60を使用する会員及び受注情報43に記憶された会員が就業した仕事と対応づけて、就業報告情報45として記憶装置40に記憶させる(
図3、B42)。また、サーバ装置10は、会員端末60から受信したコメント情報を、会員に関係する情報として会員情報41として記憶しても良い。
【0122】
次に、発注者による発注者端末62を用いた就業報告承認について説明する。
【0123】
発注者は、シルバー人材センターに発注した仕事が、会員によって実施されたことを確認して、就業報告承認(就業完了入力)として、発注者端末62を通じてシルバー人材センター(サーバ装置10)に通知することができる(
図3、C3)。
【0124】
発注者端末62は、発注者の操作によりサーバ装置10にアクセスすると、会員認証情報を入力するための認証画面を表示させる。
【0125】
図16(A)は、発注者端末62に表示される認証画面の一例を示す図である。認証画面には、会員認証情報(発注者ID及びパスワード)を入力するための入力エリアAR41が設けられている。
【0126】
入力エリアAR41に発注者ID及びパスワードが入力されると、サーバ装置10は、発注者端末62から入力された会員認証情報をもとに発注者情報42を検索して、アクセスしてきた発注者を特定すると共に、会員に対するメッセージ等に関する情報などを提供して、会員用のトップページを発注者端末62において表示させる。例えば、サーバ装置10は、発注者端末62において、「就業報告承認をお願いします」のメッセージを表示して、就業報告承認処理の実行を促す。
【0127】
発注者端末62は、発注者の操作により就業報告承認処理の実行が指示されると、就業報告承認画面を表示させる。
【0128】
図17(A)は、発注者端末62の就業報告承認画面の一例を示す図である。
図17(A)に示すように、就業報告承認画面には、就業報告承認の対象とする承認月を指定するための年月入力エリアAR42、承認方法を指定するための発注作業完了日順ボタンB61及び発注作業番号順ボタンB62、仕事に就業した会員についての評価の有無が表示される会員評価エリアAR44、前画面に表示を切り替えるための戻るボタンB63が設けられている。
【0129】
発注作業完了日順ボタンB61が操作された場合、発注者端末62は、指定された承認月(例えば2019年9月)に完了された仕事を完了日順に一覧表示し、発注者の操作によって承認チェックを実行させる。
【0130】
また、発注作業番号順ボタンB62が操作された場合、発注者端末62は、指定された承認月(例えば2019年9月)に発注された仕事を発注番号順に一覧表示し、発注者の操作によって承認チェックを実行させる。
【0131】
何れの場合も仕事の一覧表示には仕事毎に承認欄を設けて、例えば発注者による承認欄へのタッチ操作あるいは承認ボタンに対する操作によって承認設定させる。発注者端末62は、承認設定された仕事の承認欄に、承認設定されたことを示す「レ」点を表示させる。発注者は、発注した仕事が会員によって問題無く実施されたことを確認している場合、該当する仕事について承認設定することができる。
【0132】
ここで、承認設定された仕事については、前述した会員端末60における就業報告用の画面の就業承認エリアAR32において(
図15(A)に示す)、発注者による就業承認有りを示す表示がされる。
【0133】
発注者端末62は、承認設定されると、承認設定された仕事に就業した会員に対する評価を設定するための評価設定画面を表示させる。
【0134】
図17(B)は、発注者端末62の評価設定画面の一例を示す図である。
図17(B)に示すように、評価設定画面には、承認欄AR47(「レ」点表示)、仕事内容が表示される仕事情報表示エリアAR45、仕事に就業した会員に対する評価値を入力するための評価エリアAR49、コメントを音声または文字により入力するためのコメントボタンB63、前画面に表示を切り替えるための戻るボタンB64、評価設定の完了(承認)を指示するための承認ボタンB65が設けられている。
【0135】
評価エリアAR49には、仕事に就業した会員の氏名が表示され、氏名と対応づけて評価値を入力するエリアが設けられている。
図17(B)に示す例では、作業番号109の仕事については、2名の会員が就業したことから、2名の会員の氏名が表示されている。評価値としては、例えば、「0」:わからない、「1」:低い(悪い)〜「10」:高い(良い)の何れかが入力されるものとする。
【0136】
発注者端末62は、承認ボタンB65が操作されると、承認設定された仕事を示す情報、会員に対する評価値、及びコメントが入力されている場合にはコメント情報を含めて、就業報告承認の情報としてサーバ装置10に送信する。
【0137】
サーバ装置10の就業管理モジュール25は、発注者端末62から受信した就業報告承認の情報を、発注者端末62を使用する発注者及び受注情報43に記憶された発注者が発注した仕事と対応づけて、就業承認情報46として記憶装置40に記憶させる(
図3、B43)。また、サーバ装置10は、発注者端末62から受信したコメント情報を、発注者に関係する情報として発注者情報42として記憶しても良い。
【0138】
このようにして、本実施形態における業務管理システムでは、サーバ装置10の就業管理モジュール25により、会員端末60から受信した情報をもとに作業報告情報44及び就業報告情報45を記憶し、また発注者端末62から受信した情報をもとに就業承認情報46を記憶させることができる。従って、シルバー人材センターの管理者(センター事務局の職員)の作業が大幅に軽減され、業務管理を効率的にすることができる。また、会員及び発注者にとっても、会員端末60あるいは発注者端末62に対する操作のみで各種情報をサーバ装置10に提供できるので、書類の作成やセンター事務局への提出などの作業が省略され、容易に業務管理サービスを利用することができる。
【0139】
図18は、サーバ装置10に登録された就業報告情報45を表示部16に表示させた画面の一例を示す図である。CPU12は、入力部17の操作によって就業報告情報45の表示が指示されると、記憶装置40から就業報告情報45を読み出して、表示部16の画面に表示させる。
【0140】
図18に示すように、就業報告情報45の表示画面には、仕事に関する情報、仕事に就業した会員に関する情報、就業期間、配分金などが表示されている。
【0141】
サーバ装置10の就業管理モジュール25は、会員端末60から受信された情報に基づいて作業報告情報44と就業報告情報45が記憶され、発注者端末62から受信された情報に基づいて就業承認情報46が記憶されることで、発注者から発注された仕事が会員によって実施されたことが確定されると(
図3、B45)、会員に対する就業報告書を作成する。就業管理モジュール25は、会員端末60からの要求に応じて就業報告書を提供して、出力させる(
図3、A5)。
【0142】
一方、請求管理モジュール26は、発注者が発注した仕事が実施されたことにより、仕事の発注元の発注者に対して、仕事の実施に対する代金の支払いを要求するための請求管理を実詞する(
図4、B6)。請求管理モジュール26は、発注者に対する請求書を発行して、発注者端末62に送信する。発注者端末62は、サーバ装置10から受信した請求書を出力して、発注者に提供する。発注者は、請求書に提示された代金の支払いを実行する。代金支払い手法としては、クレジットカード払い、銀行振込、コンビニ決済、通信料金に加える手法など、従来の任意の手法を使用することができる。例えば、発注者は、銀行振込処理を実行する(
図4、C5)。なお、発注者による代金の支払いは、発注者端末62を通じて実行することも可能である。
【0143】
入金管理モジュール28は、請求管理モジュール26により発行された請求書に対応する入金管理を実行する(
図4、B8)。入金管理モジュール28は、シルバー人材センター宛てに発注者から入金があった場合、発注者端末62あるいは入金方法に応じた金融機関等からの通知を受信して、入金に関する入金情報47を記憶装置40に記憶する(
図4、B81)。
【0144】
図19は、サーバ装置10の入金情報47を表示部16に表示させた画面の一例を示す図である。CPU12は、入力部17の操作によって入金情報47の表示が指示されると、記憶装置40から入金情報47を読み出して、表示部16の画面に表示させる。
【0145】
図19に示すように、入金情報47の表示画面には、入金に関する情報(日付、区分、請求額など)、請求先に関する情報などが表示されている。
【0146】
また、配分金管理モジュール27は、就業管理モジュール25により取得された作業報告情報44、就業報告情報45及び就業承認情報46に基づいて、各会員に対する配分金の決定、及び配分金明細書の作成等を実行する(
図4、B5)。配分金管理モジュール27は、就業管理モジュール25によって各会員が作業を実施することで記憶された作業報告情報44、就業報告情報45及び就業承認情報46をもとに、仕事を実施した会員に対する報酬とする配分金を決定し(
図4、B51)、配分金明細書及び配分金支払証明書を作成して配分金明細書情報48として記憶装置40に記憶させる(
図4、B52)。配分金管理モジュール27は、会員端末60からの要求に応じて、会員に対応する配分金明細書及び配分金支払証明書を送信する。
【0147】
会員端末60は、サーバ装置10から受信された配分金明細書または配分金支払証明書を、会員の操作に応じて出力(表示)させる(
図4、A6)。
【0148】
図20及び
図21は、会員端末60に表示される配分金明細書の一例を示す図である(
図4、A61)。
図20は、配分金明細書全体を表示した配分金明細書画面(例えば、パソコンブラウザ画面)の例を示している。
【0149】
配分金明細書画面には、配分金明細書を表示する配分金明細書エリアAR51、トップページへの表示に切り替えるためのトップページボタンB67、表示対象とする配分金明細書の年月を指定するための年月指定ボタンB68、指定した年月の配分金明細書に表示の切り替えを指示するための表示ボタンB69が設けられている。
【0150】
配分金明細書エリアAR51には、該当月に会員が就業した仕事内容に関する情報(日数、単価、規模、配分金等)、各仕事についての発注者及び作業場所に関する情報と配分金の内訳に関する情報(追加配分金、交通費等、控除、会員材料費、差引支払額)が対応づけて、仕事毎にそれぞれ表示される。
【0151】
図21は、配分金明細書の一部を表示した配分金明細書画面(例えば、スマートフォンブラウザ画面)の例を示している。会員端末60の画面サイズが小さい場合には、
図21に示すように、一部を表示して、配分金明細書エリアAR51に対する、例えば横方向のスワイプなどの操作に応じて、表示内容をスクロールさせて表示範囲を変更させることができる。
【0152】
図22は、会員端末60の配分金支払証明書を表示した配分金支払証明書画面の一例を示す図である(
図4、A62)。配分金支払証明書画面には、配分金支払証明書を表示する配分金支払証明書エリアAR55、トップページへの表示に切り替えるためのトップページボタンB71、表示対象とする配分金支払証明書の支払対象期間(開始年月、終了年月)を指定するための年月指定ボタンB72、指定した期間の配分金支払証明書に表示の切り替えを指示するための表示ボタンB73が設けられている。
【0153】
配分金支払証明書エリアAR55には、支払いを受けた者(会員)に関する情報(住所、氏名、支払金額等)、支払者(発注者)に関する情報(住所、名称)が表示される。
【0154】
配分金明細書及び配分金支払証明書は、サーバ装置10から会員端末60に対して電子データとして提供される。従って、会員端末60では、配分金明細書及び配分金支払証明書の電子データをもとに紙媒体に印刷して、配分金明細書及び配分金支払証明書の書類を作成することが可能である。
【0155】
なお、統計管理モジュール29は、各モジュール21〜28よる機能の実施に伴って記憶装置40に記憶される各情報41〜46をもとに、各種の統計データ49を作成して記憶装置40に記憶させる(
図4、B7,B71)。統計データ49は、入力部17に対する操作に応じて読み出して、表示部16において表示させることができる。
【0156】
統計データ49として記憶される統計データには、例えば会員に関する会員数推移、入会動機推移、退会理由推移などがあり、また、発注者に関する契約金推移、月別実績前年比較データなどがある。その他、各情報41〜46をもとに、シルバー人材センター業務の運営に必要な統計データを作成することが可能である。
【0157】
このようにして、本実施形態における業務管理システムでは、サーバ装置10の業務管理プログラム10Aにより実現される各モジュール21〜29により、シルバー人材センター業務を支援する業務管理機能を提供することで、業務管理を効率的にすることができる。
【0158】
以上、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0159】
また、前述した実施の形態において記載した処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に提供することができる。また、通信媒体により伝送して各種装置に提供することも可能である。コンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、または通信媒体を介してプログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。