【解決手段】報酬と引き換えに利用客から携帯電子機器を受付けるキオスクは、アプリケーションプログラムを携帯電子機器上で実行するときに、遠隔オペレータから受信した命令に基づいて、携帯電子機器の特徴を検出するために、1台以上のカメラの位置または画角の変更制御を行い、遠隔オペレータと通信した状態で、検出された特徴を含む態様に基づいて携帯電子機器の対価を決定し、決定された対価に基づく報酬を利用客に提供し、次の収集のために、携帯電子機器をキオスクに蓄積し、さらに携帯電子機器とのネットワーク接続を確立し、キオスクで選択した音声ファイルを携帯電子機器のスピーカで再生するためにアプリケーションプログラムをネットワークを介して制御し、スピーカからの受信した音声を遠隔オペレータに送信する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書に開示される典型的な実施形態は、金銭的対価又は他の対価物と引き換えに行われる電子機器類の分散型遠隔収集を容易にする電子機器収集キオスクを含む。これらのキオスクに収集される電子機器は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、ゲーム機、パーソナルヘルスモニタリング機器、又は他のプロセッサ系電子機器等の、家庭用電子機器又は携帯電子機器を含み得るが、これらに限定されない。一部の例においては、本明細書に開示されるキオスクは、広く使用されており、かつ、多くの消費者によって比較的短い(例えば、2〜4年の)取替周期で頻繁に新しいバージョンと取り替えられるスマートフォン等を、より頻繁に収集することが期待される。これらの実施形態を、付随する図面を参照して説明する。なお、以下で説明する実施形態は、例えば、本明細書の開示に係る電子機器収集キオスクの構成及び動作を説明するための一例であり、本明細書の開示に係る電子機器収集キオスク等を以下に記載する特定の構成に限定するものではない。他の特定の構成が、各実施形態に応じて適宜採用されてもよい。
【0015】
図1は、ある例示的実施形態に係る分散型電子機器収集キオスクのネットワークから構成されるシステム100を示す。複数の電子機器収集キオスク(以下、単に「キオスク」と称する)102は、地理的に分散した様々な場所に設置されている。各キオスク102は、キオスク敷地104内に物理的に設置されていてもよい。上記キオスク敷地104は、例えば、小売店や他の会社の管理下にあるビル又は他の区域であってもよい。
【0016】
上記キオスク102は、1つ以上の通信ネットワーク106を介して、データ処理サーバ108、データストレージ110、及びコールセンター112に接続されている。上記ネットワーク106は、インターネット、並びに/或いは、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、セルラー接続、及び/又はポイント・ツー・ポイント通信接続等の1つ以上の他の通信ネットワークを含み得るが、これらに限定されない。
【0017】
上記処理サーバ108、ストレージサーバ110、及びコールセンター112は、地理的に同じ場所にあってもよく、別の場所にあってもよい。上記処理サーバ108は、1台以上の任意の種類のコンピュータを含んでいてもよく、キオスク102にて収集されたデータ及びキオスク102にて収集されている電子機器に関する情報の、処理及び/又は分析を行うよう構成されている。
【0018】
上記データストレージサーバ110は、キオスクにて収集される得る電子機器に関する情報及びキオスクにて収集されたデータ(例えば、セッションデータ、利用客情報、利用客が分析のために提出した家庭用電子機器に関する情報等)を記憶するよう構成されている。また、上記データストレージサーバ110は、任意の種類のデジタルデータストレージ機器を含んでいてもよく、記憶されたデータを収集及び維持するために任意の種類のデータベース及び/又はファイル構造を用いてもよい。
【0019】
上記コールセンター112は、1名以上のオペレータ(「コールセンター応答係」又は「コールセンターオペレータ」)が、何れか一台のキオスク102の近くにいるユーザ(例えば、利用客)と遣り取りを行えるよう構成されている。上記の遣り取りは、音声、動画、及びデータフィードのうちの1種類以上を含んでいてもよい。例えば、ある人物が自身の電子機器114をキオスクに提出するために1台のキオスク102のすぐ近くにいる場合、1名以上のオペレータが、コールセンター112における端末を介して、該電子機器114の提出に関して該利用客と遣り取りを行ってもよい。上記の遣り取りは、キオスク102及び/又はユーザの機器114の音声、動画、及び/又はデータインターフェースによって促進されてもよい。後述の通り、いくつかの例示的実施形態において、コールセンターオペレータにより提供されるサービスが2つ以上のサービスクラスにグループ分けされていてもよい。また、いくつかの実施形態において、コールセンターオペレータのうちの少なくとも幾人かが完全に又は部分的に自動化されていてもよい。
【0020】
図2A及び2Bは、それぞれ、ある例示的実施形態に係るモデル電子機器収集キオスクの正面図及び斜視図である。
図3〜5は、いくつかの実施形態に係る電子機器収集キオスクの様々な態様を概略的に示す。
【0021】
図3は、ある例示的実施形態に係る電子機器収集キオスク302の前面図(左側)、前面斜視図(中央)、及び後面斜視図(右側)を概略的に示す。
【0022】
キオスク302は、利用客に対して指示及びメッセージ等を表示するためのスクリーン304を備えている。スクリーン304はメッセージ、画像、及び/又は動画を表示するよう構成されていてもよい。表示されるコンテンツは、キオスクに記憶されていてもよく、利用客及び/又はコールセンターオペレータとの遣り取りに基づいて動的に生成されてもよく、並びに/或いは、例えば処理サーバ108、ストレージ110、及び/又はコールセンター112等の外部ソースからネットワークを介して受信されてもよい。また、少なくともいくつかの実施形態において、スクリーン304は、利用客が指及び/又はスタイラスを用いてキオスクに入力を行うことのできるタッチスクリーン(例えば、タッチパネルを備えたディスプレイスクリーン)を備えていてもよい。上記タッチスクリーンは、利用客が入力を行うためのキーボード等を表示するよう構成されていてもよい。また、上記タッチスクリーンは、上記キーボードに加えて又は該キーボードの代わりに、キオスク302上で実行されているコンピュータプログラムに対して入力を行うために、ユーザが「タッチ」することのできるボタン等を表示してもよい。
【0023】
上記キオスク302は機器投入ドア306を備えており、該機器投入ドア306は、利用客がスキャニング及び処理のために機器を提出できるように、また場合によっては、利用客がキオスク302から上記機器を回収できるように、開放される。上記機器投入ドア306は、1台以上のカメラを用いて機器がスキャンされるスキャニングエリア(以下、カメラ室と称する)へのアクセスを制御するため操作される。ある例示的実施形態において、上記機器投入ドア306は、利用客との取引中のある時点においてのみ開放されるように電子的に制御される。例えば、スクリーン304に表示されたメッセージがスキャニング及び処理のために機器を提出するよう顧客に示している場合、又は、メッセージが電子機器を回収するよう顧客に示している場合を除き、キオスク302は上記ドア306を常に閉じたままになるように制御する。また、いくつかの実施形態において、上記機器投入ドア306は利用客によって手動で開閉されてもよい。
【0024】
また、キオスク302は現金払出機(
図3では不図示)を備えていてもよく、該現金払出機は、関連した現金払出機カメラ308、及び、現金払出機へのアクセスを制御する現金払出機シャッタードア310を備えている。上記現金払出機は利用客に対して現金を払い出すよう構成されており、保管されている1種類以上の額面の現金のうち、知らされた額のお金にアクセスする。ある例示的実施形態において、上記現金払出機シャッタードア310は、取引中のある時点においてのみ現金払出機へのアクセスが可能なように、電子的に制御される。上記現金払出機カメラ308は、現金払出機ドアをモニターするよう構成されている。いくつかの実施形態において、現金払出機シャッタードアが起動されると、上記現金払出機カメラ308は選択的に起動され、画像の撮影及び/又は動画の録画を行う。例えば、上記現金払出機カメラは、現金払出機シャッタードアが開かれる直前から閉められる直後までの期間にわたり起動され、動画の録画を行ってもよい。いくつかの実施形態において、上記現金払出機カメラが起動している期間のうちの全て又は一部の期間、キオスクの1台以上の他のカメラが一緒に起動されてもよい。記録した画像/動画は、現在キオスクと遣り取りしている1人または複数人の利用客の身分証明書と関連付けて記憶されてもよい。
【0025】
IDカードユニット311は、例えば、運転免許証等のIDカードを受け付けるために設けられている。上記IDカードユニット311は、IDカードリーダ312及びIDカード受取口314を備えていてもよい。上記IDカードリーダ312は、提出された運転免許証等のIDカードを受け付け、該IDカードをスキャン領域(別途図示しない)へ移動させ、該IDカードの磁気ストライプ、スマートカードチップ、又はRFIDのうちの1種類以上を読み取り、並びに/或いは該IDカードがスキャン領域内にある間に該IDカードの片面又は両面をスキャン又は撮影するよう構成され得る。IDカードリーダ312において処理された後、IDカードはIDカード受取口314へ投下されてもよく、いくつかの実施形態においては、該IDカードが挿入されたカードスロットと同じ又は類似のカードスロットを通して返却されてもよい。上記IDカード受取口は、IDカードを回収するために開放することのできる、電子的に又は手動で制御されるドアを有していてもよい。上記IDカードユニットは、上記IDカードリーダに関連付けられたステータスを表示するインジケータ328を備えていてもよい。いくつかの実施形態において、上記インジケータ328は、例えば、IDカードの受付準備ができている、スキャンが進行中である、IDカードが受取口にある等の1つ以上の動作ステータスを表示する、1個以上のインジケータライトを備えていてもよい。また、いくつかの実施形態において、上記インジケータ328は、短いステータスメッセージを表示可能なLCDディスプレイスクリーンを備えていてもよい。いくつかの他の実施形態において、上記IDカードユニット311は、十分な解像度でIDカードの画像を撮影することのできるカメラ、及び、撮影したIDカードの画像を処理して身分証明情報を特定するための関連光学式文字認識(OCR)又はその他の技術を備えていてもよい。例えば、上記ユニット311によって、キオスクのユーザに、十分な解像度の画像が撮影できるようにIDカードの各面をカメラに向けて保持するよう促してもよく、そして、撮影した画像をOCRソフトウェアで処理してIDカードに含まれる関連した運転免許証番号、氏名等を検出してもよい。
【0026】
キオスク302に組み込まれたプリンタ316は、キオスク内の1個以上のプロセッサからの命令に従って、レシート、見積書、ラベル等のうちの1種類以上を印刷するよう構成され得る。インジケータ326は、上記プリンタとそのステータスを表示するために関連付けられていてもよい。いくつかの実施形態において、上記インジケータ326は、プリンタの動作ステータス(例えば、「プリンタ使用中」、「用紙切れ」等)を視覚的に表示するためにプリンタと関連付けられた、1個以上のインジケータライトを備えていてもよい。また、いくつかの他の実施形態において、上記インジケータ326はLCDディスプレイスクリーンであってもよい。
【0027】
さらに、キオスク302には、例えば、フロント広角カメラ318、機器投入モニタリングカメラ320、及び上部カメラ322等の、1台以上の外向きカメラが組み込まれていてもよい。上記フロント広角カメラ318及び上部カメラ322は、利用客がキオスクへ接近している間及び/又はキオスクとやり取りしている間、該利用客の画像を撮影するよう構成することができる。また、上記機器投入モニタリングカメラ320は、機器投入ドア306及び周辺領域をモニターし、キオスクへの機器の提出及びキオスクからの機器の回収に関する様子が確実に確認できるよう構成されている。少なくともいくつかの実施形態においては、もう1台の外向きカメラとして、現金払出機モニタリングカメラ308が設けられている。キオスクは、これらのカメラのうち2つ以上が協調的に起動されるように構成されていてもよい。例えば、いくつかの例においては、キオスクの制御されているシャッター又はドアが開放されたことにより作動した時、指紋リーダが起動された時、タッチスクリーンがタッチされた時等、上記カメラのうちの1台によって検出されたきっかけ(例えば、上部カメラ322又は広角カメラ318からの動き検出)に基づいて上記カメラのうち1台以上を起動してもよい。
【0028】
利用客がキオスク302を介して利便性良く指紋のスキャン画像を提供することができるように、指紋スキャナ324がキオスク302の表面に配置されていてもよい。様々な実施形態において、ユーザの指紋は、キオスクにより利用客のIDカードと関連付けて記憶されてもよく、上記利用客のサインとして同意書等と関連付けて使用されてもよく、かつ/又は制御されているシャッターのうちの1個以上に対するアクセス確認を行うために使用されてもよい。
【0029】
また、キオスク302の構造には、充電ステーション330及び/又はごみ箱332が組み込まれていてもよい。上記充電ステーション330は、利用客がキオスク302を用いて取り引きしたいと願う電子機器等の機器を充電できるように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、上記充電ステーション330は、利用客が自身の電子機器を充電するために電源コードを差し込むことのできる電源コンセントを備えていてもよい。また、いくつかの他の実施形態においては、利用客が適切な充電ケーブルを選択することができるように、1本以上の異なる種類の異なる充電ケーブル/コネクタ(例えば、iPhone(登録商標)用コネクタ、Samsung Galaxy S5用コネクタ、異なる種類のUSBコネクタ等)が備えられていてもよい。さらに他の実施形態においては、上記2つの技術が組み合わせられていてもよい。また、上記充電ステーションは、電子制御式ドアの背後にあってもよい。いくつかの実施形態において、上記充電ステーションは、機器が充電ステーションに差し込まれたままになっている間、該差し込まれた機器を充電してもよい。また、いくつかの他の実施形態において、上記充電ステーションは、各差し込まれた機器に対して一定量の充電するよう構成されていてもよい。上記一定量の充電は、充電が認められた一定時間に基づいて提供されてもよく、一定期間及び提供される電力の量に基づいて提供されてもよく、充電済みの電池の割合に基づいて提供されてもよい。
【0030】
上記ごみ箱332は、利用客にとって、少量のごみ(例えば、電子機器の包装材又は梱包材、ラベル、レシート、及びキオスクに提出された電子機器に関連する追加部品等)を捨てるのに利便であるように設計されている。いくつかの実施形態においては、上記ごみ箱の代わり又は上記ごみ箱に加えて、さらなる周辺機器用容器(付属品用容器)が備えられていてもよい。上記周辺機器用容器は、制御されたドアによって保護されていてもよく、いくつかの実施形態においては、取引処理のうちの所定の段階(例えば、キオスクによってスキャンされる電子機器を実際に提出した段階、身分証明書類を提出することによって本人確認を完了した段階等)を完了した利用客に対してのみ開放されてもよい。上記容器に蓄積された周辺機器はシュートに集められてもよい。該集められた周辺機器等はリサイクルされてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態においては、上記周辺機器用容器に提出された周辺機器に、キオスクに提出された電子機器に関連するものとしてタグ又は印を付けて、必要に応じて下流の作業で適切な電子機器と関連付けされてもよい。
【0031】
図4は、ある例示的実施形態に係るキオスク302のいくつかの側面図を、上段及び下段に整理して、概略的に示す。画像の下段には、左側面図(ページの最も左)、正面図(左から2番目)、右側面図(左から3番目)、及び背面図(ページの最も右)が示されている。また、上段には、キオスク302の上面図(つまり、上から見た図)が示されている。
図4に示される通り、充電ステーション330及びごみ箱332は、比較的使用頻度が低いと予測されるため、キオスクの側面に配置することができる。ディスプレイスクリーンは、キオスクの利用客が楽に見られるように、わずかに上向きに角度が付けられていてもよい。指紋センサ324及び電子機器蓄積ドア306は、概ね利用客の手の高さにある平面に配置されていてもよい。
【0032】
図5は、キオスク302のある部分をより詳細に示す。キオスクキャビネット下部側面及び後部502、キャビネット上部504、上部フロントドア508、下部フロントドア510、及びプラトー(plateau)アセンブリ506が図示されている。また、現金払出機512、プリンタ514、タッチスクリーン516、広角カメラ518、及び、フロントカバー522、524、526(それぞれ、上部フロントドア508の予備開口部、プリンタ開口部、及びIDカードユニット開口部に対応)も図示されている。
【0033】
図6は、一実施形態に係る、キオスク102、302等の、電子機器収集キオスクの構成要素同士を繋ぐネットワーク600を、概略的に示す。いくつかの実施形態によると、キオスク302は、例えば、キオスクコンピュータ602、インターフェイスタッチスクリーン604、宣伝スクリーン606、現金払出機608、プリンタ610、機構612、指紋スキャナ614、ルータ616、モデム618、バッテリ620、及び電源スイッチ622を含み得る。
【0034】
いくつかの実施形態によると、上記キオスクコンピュータ602は、例えば、Windows(登録商標) Embedded 8 Standard等のプラットフォームに基づくものであってもよい。キオスクコンピュータ602が利用客又は潜在的利用客に対して表示するメイングラフィカルユーザインターフェイススクリーンは、例えば、Chromium(例えば、https://www.chromium.org参照)をコンテナとして用い、HTML5/Javascript(登録商標)/CSSのうちの1種類以上を言語として用い、そして、JQuery等のライブラリにアクセスすることによって形成されていてもよい。キオスクの上記メイングラフィカルユーザインタフェースは、グラフィック要素、アニメーション、音声、及び、利用客とキオスクとのやり取りと対応付けられたロジックを全て含んでいてもよい。上記メインGUI及び/又はキオスクコンピュータ602は、処理サーバ108等のサーバと直接通信してもよく、AJAXコールによってハードウェアサービスと直接通信してもよく、また、WebSocketによってイベントの受信を行ってもよい。また、マーケティング画像及び/又は動画を所定の順序又は遠隔で指定された順序に基づいて表示するための電子署名インターフェイスが、上記メインGUIに含まれている、又は、上記メインGUIとは別に実現されている。上記順序は、例えば、キオスクソフトウェアにおいて実現される電子署名管理インターフェイスを用いて、処理サーバ108等の遠隔サーバから指定される。上記電子署名インターフェイスも、HTML5/Javascript(登録商標)/CSS等の1種類以上の言語、JQuery等のライブラリ、及びChromiumコンテナを用いて形成されていてもよい。
【0035】
上記メインインターフェイス及び電子署名インターフェイスに加え、キオスクはさらに、サービス技術者又は他の業者によって起動されると該メインインターフェイス及び/又は電子署名インターフェイスに取って代わるサービスインターフェイスを実現してもよい。上記サービスインターフェイスは、サービス技術者の、構成、キャリブレーション、及びシステム検査へのアクセスを可能にし、キオスクで起こっている障害又は問題の解消を補助し得る。上記サービスインターフェイスロジックは、AJAXコールによってハードウェアサービスと直接やり取りを行う。上記サービスインターフェイスも、HTML5/Javascript(登録商標)/CSS等の1種類以上の言語、JQuery等のライブラリ、及びChromiumコンテナを用いて形成されていてもよい。
【0036】
上記ハードウェアサービスを実現するソフトウェアロジックは、C++等のコンピュータプログラミング言語を用い、また、CURL、OpenCV、ZBar、及びDirectShow等のライブラリのうちの1種類以上を用いて構築されてもよい。上記ハードウェアサービスは、Windows(登録商標)サービス(例えば、自動起動及びリカバリを含む)として実現されてもよい。上記ハードウェアサービスは、オペレーティングシステム及びキオスク302上のハードウェア周辺機器とやり取りを行うロジックを含んでいる。また、上記ハードウェアサービスは、キオスクインターフェイス及びサービスインターフェイスからの呼び出しを受信するHTTPサーバを含んでいてもよい。さらに、上記ハードウェアサービスは、インターフェイスに対してイベントを送信するためにWebSocketの接続を受け付けてもよい。上記サービスは、自己更新(self−updating)、自己設定(self−configuring)、及び、自己回復(self−healing)するのものであってもよい。ここで、自己更新とは、起動の際に、上記サービスが、利用可能なアップデートあるかどうかをサーバに問い合わせ、最新のバージョンに到達するまで漸増的にアップデートを実行することを意味する。問題が発生した場合、上記サービスは良好な状態の既知の旧バージョンに戻る。自己設定とは、起動の際に、上記サービスがオペレーティングシステムの設定を確認し、不具合を修正することを意味する。また、上記サービスは設定オプション(つまり、COMポート番号及びカメラの割り当て)を全て確認し、問題を自動的に修正するよう試みる。そして、自動回復とは、ハードウェアエラーが発生した際に、最後の手段として修理依頼の電話を促す前に、上記サービスが不具合のある機器の再起動を自動的に行い、再初期化を試みることを意味する。
【0037】
いくつかの実施形態において、上記キオスクコンピュータは、AMD A6−6400K等のCPUプロセッサ、Gigabyte GA−F2A78M−D3H等のマザーボード、および、4GBのRAMを有するパーソナル・コンピュータ(PC)を備えていてもよい。
【0038】
上記タッチスクリーンは、1920×1080の解像度を有するタッチスクリーン「ELO E496859 22」等のモデルであってもよい。また、上記タッチスクリーンは、DVIインターフェイスを介して上記キオスクコンピュータに接続されていてもよい。上記電子署名スクリーンは、例えば、1920×1080等の解像度を有していてもよく、また、VGAインターフェイスと接続されていてもよい。デバイスカメラは、例えば、E−Con Systems See3CAMCU13を含んでもよく、解像度は4912×3684であり得る。また、焦点距離が6mm等のレンズを用いてもよい。キオスクとの通信のために、USB接続を用いてもよい。フェイスカメラは、解像度が2654×1956であり、レンズの焦点距離が2.8mmである「E−on Systems See3CAMCU50」等のUSB接続カメラを含んでもよい。セキュリティカメラは、解像度が2654×1956であり、焦点距離が2.1mmであるカメラ「E−Con
Systems See3CAMCU50」等のUSB接続カメラを含んでもよい。
【0039】
キオスクルータは、OpenWRT 14.07等のファームウェアを実行するTP−Link TL−WDR3600等のルータを含んでもよい。上記ルータは、モデムへのWANイーサネット(登録商標)接続、PCへのLANイーサネット(登録商標)接続、及び電源スイッチへのLANイーサネット(登録商標)接続を含む。また、上記ルータは、OpenWRTで迅速に伝達され、そして、キオスクの特定の要求に合わせて構成されていてもよい。例えば、上記ルータは、WiFi(登録商標)接続され、かつ、キオスクアプリがアプリストア等からダウンロードされると、ハードウェアサービスと通信するよう構成されていてもよい。上記ルータは、ハードウェアサービスにより制御されるWiFi(登録商標)通信を開始及び終了させるインターフェイスを曝してもよい。モデムは、ルータに対してイーサネット(登録商標)接続を提供してもよく、セルラー接続に基づくものであってもよい。
【0040】
上記機構は、USBを介して仮想COMポートに接続されたArduino Mega制御器を備えていてもよい。Arduinoファームウェアは、干渉が無いことを確認しながらモータ及びライトを制御するための単純なロジックのみを含むよう構成されていてもよい。上記ハードウェアサービスは、上記機構が良好に機能することと関連付けられているロジックの全て又はほとんどを備えている。
【0041】
上記現金払出機は、USBを介して仮想COMポートに接続された、WBE GBM−10M等のモデルであってもよい。上記キオスク電源スイッチは、Digital Loggers LPC738270スイッチ等の製品であってもよい。上記電源スイッチは、イーサネット(登録商標)を介してルータに接続されていてもよく、また、充電のためにバッテリに電力を供給してもよい。いくつかの実施形態において、上記電源スイッチは、イーサネット(登録商標)マネージド電源スイッチであってもよい。全てのデバイスは、HTTPコールによって制御することが可能なソケットにそれぞれ接続されている。上記ハードウェアサービスは、この機能性を用いて不具合のある装置の再起動を行ってもよい。上記バッテリはUPS型のものであってもよい。いくつかの実施形態において、上記UPSは、電源障害が起こった場合に現在進行中の処理が遂行されるよう、常に十分な電力を少なくとも有し得る。例えば、上記UPSは、電源障害が起こった場合に、キオスクが、シャットダウンする前に、キオスク中に置かれた取引機器を返却し、そして、全てのアクセスドアを閉鎖するために必要な、少なくとも所定の量の電力を有するよう構成されていてもよい。
【0042】
上記サーバは、例えば、Amazon Web Services (AWS)等のクラウドプロバイダによって提供されるものであってもよく、Ubuntu 14.04等のオペレーティングシステムを用いてもよく、また、Apache、PHP、MongoDB、OpenERP等のサブシステムを備えていてもよい。また、上記サーバは複数のコールセンターキューを操作してもよい。いくつかの実施形態において、上記サーバは、ステータスとアクティブセッションの記録を行うために、各キオスクとのWebSocket接続を生かしたままにする。ロジックによりコールセンター応答係のセッションへの関与が指示されると、必要とされる応答係のレベルに基づいて、該セッションがキューに登録される。そして、セッションは応答可能な応答係へ送られる。上記キューは、ラウンドロビン・サービス規則に基づくサービスされてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態において、キオスクにおけるセッションは、サーバによってアーカイブされる。全てのセッション情報はJSONフォーマットで記録されてもよい。このデータファイルは、セッションの終りにデータベース(例えば、MongoDB)に書き込まれる。アーカイブされたセッションを分析、診断し、パターンを特定することができる。例えば、各種電子機器において最も頻繁に起こる不具合、最も頻度の高い不具合の組み合わせ、等をこの分析から特定することが可能であり、これらはキオスクにおける機器の受け付け処理の向上に用いられ得る。
【0044】
いくつかの実施形態においては、キオスクハードウェアの在庫、取引機器の在庫、販売取引、及び会計の記録を行うために、OpenERPが用いられる。各キオスクセッションが完了すると、各セッションはERPシステムに取引を書き込む。取引機器が現場で引き取られると、キオスクオペレータによって発送されると予測される電話機に対して注文書が作成される。
【0045】
コールセンター応答係インターフェイスは、サーバとのWebSocket接続を構築し、セッションが割り当てられるのを待つ。各応答係には、後述の通り、扱うことのできるセッションの種類を示すレベルが付与されている。上記インターフェイスは、HTML5/Javascript(登録商標)/CSS等の1種類以上の言語、JQuery等のライブラリ、及びChromium等のコンテナを用いて形成されていてもよい。
【0046】
コールセンター応答係は、複数のレベルに分類され、該分類に従って利用客の応対に割り当てられてもよい。いくつかの実施形態において、上記システムは、3つレベルのコールセンター応答係を備えていてもよい。レベル1の応答係は、利用客と直接のやり取りを行うことができない。そのため、レベル1の応答係が扱うセッションの種類は、ID及び取引機器を確認する必要がある最良ケースのシナリオのみである。レベル2の応答係は、利用客と直接やり取りを行い、利用客によるキオスクインターフェイスのナビゲートを補助することができる。また、レベル2の応答係は、作動しない取引機器を評価し、得られた物理的なメトリクスに基づいて、当該取引機器をシステムが提供するリストと照合することができる。レベル2の応答係は、レベル1のセッションを扱うこともできる。レベル3の応答係は、レベル1と2のセッションを扱うことができるだけでなく、特定のキオスク制御部へアクセスし、キオスク上の障害を修復、及び/又は、報告することができる。
【0047】
上記システムは、さらに、管理インターフェイス又は監督インターフェイスを備えていてもよい。当該インターフェイスは、HTML5/Javascript(登録商標)/CSS等の1種類以上の言語、JQuery等のライブラリ、及び任意のブラウザ形式のコンテナを用いて形成されていてもよい。上記監督インターフェイスは、WebSocketを介してサーバと接続し、上記システムへの全ての変更に関わるイベントを受信する。これにより、監督者はキューとキオスクステータスをリアルタイムで見ることができる。監督者は、(過去又は進行中の)任意のセッションを開き、経過及び応答係とのやり取りのリアルタイムな更新を取得することができる。キオスクにおける問題の診断、修復、及び報告を行うために、ツールセットが利用可能となる。
【0048】
図7〜17は、ある例示的実施形態に係るキオスク102に含まれる機器スキャンユニット及び/又はドラムアセンブリの態様を概略的に示す。
図7は、一実施形態に係る機器スキャンユニット700の概略図を示す。ユニット700は、機器スキャン室として使用されるグローブ状のエリアを取り囲むように配置された、上部ドーム704及び下部ドーム706を備えている。機器投入ユニット702は、機器投入ドア708を備えている。プラトー710は、上記機器スキャンユニット700をキオスク302等のキオスクに取付けるために使用される。
【0049】
上記機器スキャン室は、特に、いくつかの目的が容易に達成されるように構成されていてもよい。一例示的実施形態において、上記機器スキャン室は、スキャンされている機器の無影画像を生成するのに適した設計となっている。例えば、上記機器スキャン室は、無影写真の生成に理想的に合うマットホワイトの面に反射する拡散光用に構成されている。
【0050】
横方向に切断された2つのドーム704、706は、互いに対向する形で搭載されている。両ドームは同じ半径で回り、互いに機械的に連結されている。この形状により、最も小さなスペースで、最も大きな写真撮影利益をもたらすことができる。例えば、図示した実施形態においては、360度全ての方向からスキャン中の機器の画像を撮影することができる。
【0051】
一方のドームの頂部(例えば、ドーム704の頂部)にはカメラが取付けられており、該カメラは、グローブ状の上記スキャン室内部の中央のエリア(透明ガラストレイに置かれた状態で機器が移動させられる場所)に焦点が合わせられている。もう一方のドームは、一定の無彩色な背景として機能する。これにより、機器(例えば、スマートフォン)の前面全体写真又は背面全体写真の背景が完全にモノトーンで均一なものになり、この背景をトリミングすることで該スマートフォンの鮮明な全体画像のみを残すことができる。
【0052】
上記2つのドームにより、ほぼ無限の角度からの写真撮影が可能になる。この柔軟性は、提出された機器の状態を判定する際に非常に有益である。画像撮影における柔軟性は、特に、機器に画面割れ等があるかどうかを確認しようとする際に重要になり得る。カメラのフラッシュを起動し、かつ、様々な角度から写真を撮影することにより、撮影画像に基づいて上記判定を行うことがより容易となる。また、上記画像撮影のうちの少なくとも数手順をコールセンターオペレータに制御させることにより、より詳細で効率的な画像撮影処理を実現してもよい。いくつかの実施形態において、コールセンターオペレータは、例えば、ドームの回転、カメラのフォーカス及び/又は角度、カメラの位置、フラッシュの作動タイミング及び持続時間、光のレベル等の態様を制御してもよい。また、いくつかの実施形態において、コールセンターオペレータは、例えば、カメラ室内での機器を保持するトレイの移動、上記機器の位置調整、移動、及び/又は回転をさらに制御してもよい。さらに他の実施形態において、コールセンターオペレータは、カメラ及び関連設備を制御して、所定量の物質(例えば、粉末、液体等)を堆積させ、撮影画像の質と有効性を向上させてもよい。
【0053】
また、上記の設計により、いくつかの実施形態においては、上記2つのドームが会うであろう場所(かつ、機器を保持するトレイが通る場所)に間隙が形成される。完全に密閉されたキオスクにおいて、上記頂部から約45度で写真を撮影すると(例えば、カメラを保持するトレイが水平であると)、このエリアは殆ど黒色と認識される。カメラを回転させて写真を撮影すると、この暗いエリアが機器のスクリーンに対して異なるように映るある角度があることがある。上記暗いエリアは、機器のスクリーンにひび割れがあるかどうかを判定する際に非常に役立つ。例えば、
図15Bはひび割れを検出するための画像撮影の様子を示している。
【0054】
いくつかの実施形態においては、可視光のみを撮像するカメラに加えて又は該カメラの代わりに、赤外線又は紫外線等(ただし、これらに限定されない)の他の光波長を撮像するカメラ、及び、対応する光源を用いてもよい。いくつかの実施形態においては、(人の目に対し)可視のスペクトル及び不可視のスペクトルの両方の光を捉えることのできる、フルスペクトルカメラを用いてもよい。発明者らは、スクリーン上のある種の細いひび割れは、通常の可視光よりも紫外線光又は赤外線光下でより効果的に見つけることができることを発見した。コールセンターオペレータは、1つ以上の画像について光波長を制御してもよい。いくつかの実施形態において、光波長の選択は、自動化されていてもよく、電子機器の種類及び/又は該電子機器の審査中に検出された特徴に基づいてキオスク又は遠隔サーバによって制御されてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態においては、可動カメラを備えたドームの代わりに、一連の固定カメラを用いてもよく、場合によっては、所望の角度で電子機器の撮像を行えるように該電子機器を回転又は移動するよう制御してもよい。また、1台以上のカメラ及び/又は3D撮像技術を用いて、機器の寸法、種類、状態、特徴等の判定に用いることのできるデータを取得してもよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、(機器上で実行中の)キオスクアプリを用いて該機器のディスプレイ上に一連のパターン(例えば、直線、円等)を描き、同時に、1台以上のカメラを用いて該機器のディスプレイ上の画像を撮影してもよい。該パターンにおける歪みを測定することにより、該機器のスクリーンにおける不具合の位置の特定が可能となる。いくつかの実施形態において用いられるこれらの技術は、機器の受付前に細いひび割れ等を検出する確率を実質的に向上させると考えられる。
【0057】
さらに他の実施形態においては、3D撮影装置を単独又は上記カメラ室内の他のカメラとの組み合わせて用いることにより、取引対象機器のサイズ、形、及び色の概要をまとめるのを補助してもよい。
【0058】
図8は、
図7のように右角度から見た機器スキャンユニット700の図を示し、明確化のために各構造を概略的に示す。
図8は、特に、機器保持構造712、該機器保持構造712に取付けられた機器保持ガラス714、及び該機器保持ガラスに置かれた機器716を示している。上記機器保持構造712は、機器保持ガラス714を保持するように構成されたトレイとして形成されていてもよい。モータ718・シャフト720アセンブリは、機器を機器投入エリアからスキャニングエリアに移動させるよう、作動される。これは以下の順番で行われる。すなわち、モータ・ベルトアセンブリ722を作動させることにより、機器投入ドア708を閉鎖位置から回転させる。該機器が機器保持ガラス714に置かれていることをキオスクが(センサによって)検出すると、モータ718を作動させることにより、上記機器保持構造をカメラエリアまで回転させる。カメラ724は、上部ドーム704の頂部に配置され、カメラアーム726によりその位置に保持されている。上記カメラアーム726は、上部及び下部ドーム両方の外周の広範囲にまたがる、単独のユニット又は相互に連結された複数のユニットとして形成されていてもよい。モータ・ベルトアセンブリ722が動作することによって、上記機器投入ドア708が制御される。また、上記機器投入ドア708は、キオスクコンピュータにより制御されてもよい。
【0059】
図9は、
図8と反対の角度(例えば、左角度)から見た上記機器スキャンユニット700の図を示し、各構造を概略的に示す。
図9は、特に、カメラモータ730及びカメラモーターホルダ732を示している。また、
図9は、機器投入ドア708が閉鎖されるとシャッター736を作動させて開く、シャッターアクチュエータレバー734も示している。
【0060】
図10は
図9と同じ図であるが、カメラモータ730及びベルト733をより詳細に示すために、該カメラモータ730及びカメラモーターホルダ732を透過モードで示している。
【0061】
図11は、
図9及び
図10と同じ角度のさらに別のワイヤーフレーム画像を示す図である。シャッターアクチュエータ734、シャッター736、シャフトアセンブリ720、及びモータ・ベルトアセンブリ722等のある特定の特徴をより明確に示すため、
図11においては、ドーム704及び706、機器投入ユニット702、及びプラトー710の一部が省略されている。
【0062】
図12は上から見た図を概略的に示し、ガラス714の上に置かれている機器716の上側が見えるよう、ある特定の部分を透明にしている。ガラス714は、上記機器保持構造712により保持されている。
【0063】
図13は、下から見た図を概略的に示し、ガラス714の上に置かれている機器716の下側が見えるよう、ある特定の部分を透明にしている。
【0064】
図14は、一実施形態に係る、カメラアーム726及びカメラ724が所定の位置にある状態の2つの半ドーム704及び706を概略的に示す。
【0065】
図15は、一実施形態に係る、シャッターアクチュエータ736と共にシャッター738を概略的に示す。なお、シャッターアクチュエータレバー734は、シャッター738により隠れているため図示されていない。いくつかの実施形態において、上記シャッター738は、ドア708の閉鎖により開放され、ドア708の開放により閉鎖されるよう作動されてもよい。また、
図15Aには、スキャン済みの取引機器を収集するために用いられるドラムアセンブリ740が示されている。
【0066】
図15Bは、ドーム704及び706によって規定されるカメラ室内でガラス714上に配置された取引機器716の画像を撮影する際に、機器716のスクリーン上のひび割れ762等のひび割れの検出が容易になる方法で、(例えば、45度の)回転位置にあるカメラ724を用いる様子を概略的に示す。キオスク内に光は存在しないため、ドームの外から来る光線764は非常に薄暗い。対照的に、ドーム内の光源766から来る光線768は非常に明るい。機器のガラス716に破損がなく平らである場合、上記カメラに当たる光線のほとんどはドームの外側から来るものである。上記ガラス762にひび割れがある場合、ドーム内部から来る光線を上記カメラに反射する、ガラス表面に対して垂直な端部が形成される。結果として得られた画像では、ひび割れが浮き上がるが、残りのガラス表面は暗いままである。そして、ソフトウェアが上記画像を分析し、機器のガラス上のひび割れを表す白線を検出する。
【0067】
図16は、キオスクによって受け付けられた電子機器を収集するために用いられるドラムアセンブリ740を概略的に示す。上記ドラム740は、車輪付きの台車742に配置されていてもよい。上記ドラム内部には、示された電子機器748等の、受け付けられた電子機器を収集するための、機器用トレイ746及びトレイ用スリーブ744が備えられている。
【0068】
図17は、機器用バッグ750、及び、1つのユニットとして連結された複数の機器用トレイ752、753、754、及び755を明確に見ることができるように、上記ドラム740の外側を透明にした状態のドラムアセンブリを概略的に示す。機器がトレイ746上に投下されると、上記トレイ746を降下させる機構(例えば、ウォームねじ)を駆動する、上記ドラム740の下部に配置されたモータ(図示しない)が作動される。上記ドラム740の上部に配置されたセンサは、トレイが該トレイ上に置かれている機器にとって十分に降下しドラム上部を片付けたことを検出すると、上記モータが停止する。いくつかの実施形態において、上記センサの代わり又は該センサに加え、例えば、アクチュエータ又はモーターコントローラに送信された命令に基づいて、又は、所定量の電力を所定時間送ることにより、ある特定の距離又は角度だけ上記トレイを移動させる。上記トレイがドラムの下部に到達すると、サービスコールが送出され、キオスクオペレータに、ドラムが満杯で空にする必要であることを通知する。そして、サービス技術者がドラムを回転させ、機器を収容したバッグ750を取り出す。
【0069】
図18〜30は、いくつかの実施形態に係る1台以上の電子機器収集ブースの動作を容易にする処理のフローチャートを示す図である。
【0070】
処理800は、
図1に示されるキオスク102等の1台以上のキオスクにより実施されてもよい。動作802では、キオスクは利用客引き寄せモードで動作している。このモードがキオスクのデフォルトの動作モードであってもよい。例えば、キオスクは、利用客を引き寄せるため、連続的に繰り返すループで、1つ以上の動画メッセージをスクリーン上に表示してもよい。キオスクは、動作802で利用客を引き寄せるためのイメージを表示している間、利用客の存在を検知するために、1つ以上の入力をモニターしてもよい。いくつかの実施形態において、キオスクは、1個以上のモーションセンサを備えていてもよい。上記モーションセンサを備えることにより、近くに潜在的利用客がいないことが動きに基づいて検出された場合に、キオスクは節電状態及び/又停止状態になることが可能になる。いくつかの実施形態において、上記引き寄せループは、キオスクの1台以上のスピーカを通して再生される所定の音声を含んでもよい。上記引き寄せループの動画及び/又は音声は、宣伝又はその他のプログラミングを含んでもよく、また、少なくとも部分的に、遠隔サーバ(例えば、キオスクのネットワークにプログラミングを提供する中央遠隔サーバ)及び/又は現地オペレータによって提供されるものであってもよい。例えば、いくつかの実施形態において、特定のキオスクの引き寄せループは、該キオスクが位置する現地施設に関連する宣伝を含んでいてもよく、また、遠隔サーバ又は該現地施設のオペレータによって提供されるものであってもよい。
【0071】
動作804では、利用客の検出が行われる。上記検出は、人間がキオスクに近い距離(例えば、1〜2フィートの距離で)で該キオスクに対面していることを検出することに基づくものであってもよい。この人間の存在の検出は、
図3に示されるキオスク302で説明したカメラのうちの1台に基づくものであっても、別個のモーションセンサに基づくものであってもよい。また、該検出は、上記に加えて又は上記の代わりに、キオスクで受信されたタッチ入力、音声入力、又はボタンの押下に基づくものであってもよい。いくつかの実施形態において、キオスクは、モーションセンサが検出した動きに基づいて、ウェルカムスクリーンの表示を開始し、スクリーン上に表示された仮想ボタンをタッチするよう利用客に要求してもよい。
【0072】
利用客の存在が検出された後、動作806において、ウェルカムスクリーンが表示される。上記ウェルカムスクリーンは、キオスクアプリケーションをダウンロードするよう利用客に促す情報を含んでいてもよい。上記ウェルカムスクリーンは、1つ以上のスクリーン及び/又は表示画像及び/又はメッセージから構成されていてもよい。いくつかの実施形態においては、メッセージを、(場合によっては、表示されている動画メッセージと同期した)音声として送ることができる。また、上記ウェルカムスクリーンは、身元情報を提供するよう利用客に促してもよい。
【0073】
動作808では、キオスクでユーザセッションが作成される。上記ユーザセッションは、例えば、法律上/契約上の目的、記録保持の目的、及びデータ収集の目的等の目的のために、取引全体を記録するのに十分な情報を取得することを意図したものである。
【0074】
動作810では、利用客により提供されたIDカードが検出される。例えば、利用客はIDカードユニット311に運転免許証(又はその他の類似のIDカード)を挿入する。利用客のID情報を取得するため、上記IDカードの片面又は両面がスキャン及び/又は撮影される。いくつかの実施形態においては、(例えば、IDカードユニットへの挿入を要求することなく)外向きカメラによって取得されたIDカードの1枚以上の写真を分析することによって、該IDカードの認識及びその情報の抽出が行われてもよい。
【0075】
動作812では、提出されたIDが有効なものであるかどうかの判定が行われる。いくつかの実施形態においては、スキャン/撮影されたIDカード情報は、該情報を確認して承認又は不承認を通知するコールセンター応答係に送信されてもよい。他の実施形態においては、この段階で、スキャン/撮影されたIDカードについて、ある特定の基本パラメータが満たされる場合、該IDは有効であるとみなされる。例えば、提供されたIDカードが運転免許証である場合、キオスクは、スキャン/撮影されたIDカードに対して光学式文字認識等を行うことによって運転免許証番号及び氏名を判定してもよく、また、その情報はIDカード情報の信憑性を検証することのできるインターネットリソースに送信されてもよい。
【0076】
いくつかの実施形態によると、上記IDカードスキャンシステムは、市販のIDカードスキャンシステムと比べて、コストを削減できるよう作られている。一実施形態において、上記IDカードスキャナは、IDカードがスキャナを一方向に通過した後、該IDカードを受取口に投下する単向名刺スキャナを備えている。これによって、スキャナからカードを返却するためにモータを反転させる必要が無くなるため、機械的処理がかなり単純になり、故障に対してより強くなる。
【0077】
カードがスキャンされた後、表面及び裏面両方の写真はOCRサーバに送信されてもよい。API(例えば、Google TesseractおよびInlite ClearImage)を使用することで、上記サーバは、IDカード又は写真に存在するであろうバーコードを検出及び復号し、また、OCRを用いて文字を読み取る。その後、OCRデータがバーコードから検出されたデータと一致するかどうかの確認が行われる。これは、カードが有効であるかどうかを自動的に評価するのに役立つ。
【0078】
このIDカードユニットによって確認された関連情報は、その後、キオスクに送信され、場合によって、該取引の残りの処理において使用される。例えば、上記IDカードユニットによって利用客の氏名が抽出された場合、キオスクはその氏名を用いて利用客とコミュニケーションを続けてもよい。また、いくつかの実施形態においては、キオスクのグラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)は喋るアバターを用いてもよく、このアバターが、IDカードユニットによって判定された氏名で利用客に「話し掛け」てもよい。IDカードから取得された生年月日、年齢、又は住所/州情報を用いて、アバター及び/又は利用客からの質問をさらにカスタマイズしてもよい。また、そのような情報を用いて、取引機器に対して申し入れる報酬をカスタマイズすることができる。例えば、取引機器に対する報酬として申し入れされ得る数種類のクーポンから選択を行う際に、年齢及び/又は住所が用いられてもよい。
【0079】
取引が首尾よく完了する可能性を高めるために、また、利用客は、通常、より個人向けの取引に対して好意的に応答するという理由から、いくつかの実施形態において、キオスクは、喋るアバターを用いて、取引全体を通して利用客の補助を行ってもよい。上記アバターは、まず、事前に作成された音声/動画ファイルを用いて一般的な言葉で利用客に対して「話し掛け」るよう構成されていてもよい。利用客との取引が進むにつれて、また、システムが該利用客及び取引される予定の機器についてより多く学習するにつれて、該システムは、事前に記録された多数の様々な音声/動画ファイルからパーツを選択し、選択したパーツを連結し(例えば、音声と動画とは別々に連結されてもよい)、そして、該音声/動画ファイルを一緒にして、より個人的な言葉で利用客に「話し掛け」る1つのシームレスなファイルを再生できるようにしてもよい。これにより、1つ1つの取引が独特に個人的なものとなるよう、アバターの話し言葉だけでなくその外見及びジェスチャーが取引ごとに変更される。
【0080】
キオスクは、事前に録音された複数の音声ファイルを内蔵している。これら音声ファイルのそれぞれは細かい断片的なフレーズを含んでいてもよい。該細かい断片的なフレーズのマスターレコードは、スタジオでライブボイスアーティストを用いて専門的に製作される。また、これらの音声トラックのそれぞれは、何らかの周辺音、ピッチ修正、及びその他のスタジオ技術を用いて製作されていてもよい。独立した音声ファイルの選択及び連結は、連結後のファイルが、中断無しの1テイクで再生される音声に相当するように、例えば、全体の音声ファイルが元々1テイクで録音されたかのように聞こえるように行われる。
【0081】
事前に記憶された動画ファイルのそれぞれは、細かい断片的な、アバターの動き(例えば、身体又は顔面)のキャラクターアニメーションレンダリングを含んでいる。動画は専門的にアニメ化されていてもよい。これらレンダリングのそれぞれは、複数の「ベースフレーム」のうちの1つで開始し、複数の「ファイナルフレーム」のうちの1つで終了する。これら複数の動画ファイルは、1人以上の特定の利用客、取引される機器、時刻、場所、環境等を考慮した上で、(例えば、所定の設定に基づいて決定された)適切な外見のアニメ化されたアバターを形成するため、アニメーションごとに連結されていてもよい。
【0082】
上記アバターの個人化に使用可能なデータを集めるため、ある種の情報が収集されてもよい。キオスクの場所が、キオスク内部のGPS及び/又はインターネット接続から判定されてもよく、その場所の情報は、州の名前、市の名前、場所の名前(例えば、ショッピングモール、店舗、学校等)、現在の現地の天気及び気温、現地の天気予報、本拠地としているスポーツチームの独自性及びその最新のスコア、現在の現地の交通状況等のさらなる態様を判定するために使用さえることができる。ソフトウェアを用いて、キオスクのカメラのうちのいずれかにより撮影されたビデオストリーム及び/又は画像から性別、年齢、人種、顔面の特徴、身長等を判定することができる。また、利用客又は提示されたIDカードから直接収集することのできる情報(例えば、氏名、年齢、住所等)、該利用客が取引しようとしている機器に関する情報、及び、(キオスクアプリによる支援の有無に関わらず)該利用客から得られるその他の情報の使用もアバターの個人化に有効である。
【0083】
画像認識はCPUに負荷がかかる処理であるため、この処理をセントラルサーバで行えば、ハードウェアをカスタマイズしてパフォーマンスを向上させる機会が得られる。APIを利用客の機器で実行する多くの市販のシステムとは対照的に、いくつかの実施形態では、そういった種類の作業負荷に対して最適化されていない低出力のCPUを用いている。
【0084】
加えて、キオスクから遠隔設置された処理サーバにおける特殊なハードウェア及び/又はソフトウェアは、キオスクにおいて撮影された利用客の写真から、年齢、性別、及び身長等の、より多くの情報を検出するための顔面検出/分析ソフトウェアを用いてもよい。これにより、上記処理サーバは、コールセンター応答係に対し、上記ソフトウェアが照合の確実性の所定の閾値を超えたかどうかを通知することができる。
【0085】
利用客が識別されると、システムは、その情報を用いて、取引を個人化することにより、利用客が認識するキオスクの行動を変更することができる。これにより、取引の成功率のみでなく該取引の安全性が向上する。例えば、アバターに(事前に記録された音声ファイル又は市販のテキスト音声変換ソフトウェアを用いて)利用客の氏名を用いて該利用客に話し掛けさせることができ、かつ/又は、より年代にあったフレーズを用いることでアバターの発話を該利用客向けに個人化してもよい。加えて、安全性の理由で、1人の利用客との初期の段階における取引数を所定回数に制限しておいてもよく、該利用客の利用回数及び時間と共にその回数を増加させてもよい。
【0086】
ID情報が有効でない場合、利用客は拒絶され、上記ユーザセッションは動作813で終了されてもよい。
【0087】
ID情報が有効であるとわかった場合、動作814において、ユーザセッションが利用客の身分証明情報を含むように更新される。この段階では、上記ユーザセッションはメモリに維持されていてもよい。
【0088】
動作816では、更新された上記ユーザセッションが記憶される。上記記憶は、キオスクにおける不揮発性のメモリに行われもよい。また、いくつかの実施形態において、上記記憶は、遠隔設置されたストレージサーバに行われてもよい。
【0089】
図19は、動作818〜840を含む、フローチャート800の一部を示す。動作816の後、フローチャート800は動作818へ進む。動作818では、利用客は、取引機器(つまり、利用客が取引しようとしている、又は、利用客がキオスクによる分析のために提出しようとしている電子機器)をキオスクネットワーク接続に接続するよう、促される。一実施形態によると、取引機器の接続に利用可能なオプションのうちの少なくとも1つは、例えば、WiFi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)による接続を含むワイヤレスネットワーク接続である。上記接続は、取引機器をキオスク利用客ネットワークに接続するよう利用客に要求する表示メッセージ及び/又は音声プロンプトを用いることにより促されてもよい。いくつかの実施形態において、取引機器とキオスクとの接続は、近距離無線通信(NFC)プロトコルの別の形態を用いて行われてもよい。
【0090】
動作820では、取引機器が新たにキオスク利用客ネットワーク接続に接続されたかどうかが判定される。この検出は、キオスク内のルータ及び/又は該キオスクの制御プロセッサにより行われてもよい。また、上記検出は、ルータにおける新規接続のモニタリングに基づいて行われてもよく、かつ/又は、該ルータで要求されるサイン・イン操作に基づいて行われてもよい。
【0091】
キオスク利用客ネットワークに取引機器が接続されている場合、動作822では、利用客は、キオスクアプリケーション(キオスクアプリ)を該取引機器にダウンロードするよう促される。上記ダウンロードは、キオスクのスクリーンにメッセージを表示することによって促されてもよい。また、このプロンプトは、接続の確立が行われている間に検出された機器の種類に合わせてカスタマイズされてもよい。
【0092】
動作824では、キオスクアプリが取引機器へ首尾よくダウンロードされたかどうかが判定される。この判定は、ルータを介して該取引機器に転送されたデータの量に基づいて行われてもよい。いくつかの実施形態において、上記判定は、既知のホストに対する接続をトンネルし、該接続をモニターするルータのプロキシを用いることによって行われてもよい。また、いくつかの実施形態において、上記判定は、キオスクアプリが取引機器に自動的にインストールされ、該アプリがキオスクと通信する際に行われてもよい。
【0093】
動作826では、取引機器上でキオスクアプリが実行される。キオスクアプリは、例えば、ダウンロードが完了次第、自動的に、取引機器にインストールされ、該取引機器上で実行されるように構成されていてもよい。いくつかの実施形態においては、利用客は、キオスクアプリをインストールして実行するように促される。
【0094】
動作828では、キオスクアプリが成功裡に取引機器上で実行されたかどうかが判定される。この判定は、該取引機器で現在実行されているキオスクアプリから予めプログラムされたメッセージをキオスクが受信しているかどうかに基づいて行われてもよい。
【0095】
キオスクアプリが成功裡に実行された場合、動作830において、利用客は、評価のために取引機器をキオスク内に置くよう促される。置くことは、キオスクのスクリーン及び/又は取引機器のスクリーンを介して促されてもよい。
【0096】
動作832では、取引機器がキオスクの開口部内にあるかどうかが判定される。この判定は、開口部内のセンサ及び/又はカメラが映す開口部の映像に基づいて行われてもよい。いくつかの実施形態において、上記開口部へのドアは、利用客に取引機器を置くよう促すメッセージが表示されると開くように電子的に制御されている。上記ドアを開く量は、例えば、取引機器を水平方向に置くのにちょうど十分な空間が開口部内に設けられるように、該置かれる取引機器の種類に応じて制御されてもよい。いくつかの他の実施形態においては、上記ドアは利用客により手動で開放される。
【0097】
キオスク開口部で取引機器が検出されると、動作834において、上記取引機器が現在評価中であることを示すためメッセージが利用客に表示される。そして、動作836では、取引機器の評価が始動される。
【0098】
ある実施形態において、上記キオスクアプリは、利用客への指示を表示するため、また、安全対策として、機器についての情報をキオスク及び/又はコールセンターへ伝えるために使用される。上記アプリとキオスクは連携して動作し、各ユーザ機器の広範囲にわたる検査を可能にする。金銭と引き換えに中古電子機器を受け付けるいくつかのネット企業及び「従来型(ブリック・アンド・モルタル)」の企業は、実際に電話機を受領した(そして、全ての機能を物理的に検査し、該電話機の状態を見て価格を調整した)後でのみ支払いを行う。対して、本明細書において説明する例示的実施形態では、サービスプロバイダ(例えば、取引機器を買い取る業者)又はその人間オペレータが物理的に機器を受け取る前に、キオスクにおいて該機器の報酬が利用客へ支払われるため、該プロバイダは該機器の価値を可能な限り確実に確認することを望むであろう。
【0099】
利用客がキオスクにいるとき、利用客が身分証明を(例えば、写真及び正式なIDカードの写真を介して)行った後、キオスクはWiFi(登録商標)ホットスポット機能を開放してもよい(不正使用を防ぐため、少なくともいくつかの実施形態においては、WiFi(登録商標)は短時間のみ利用可能であって、OSのアプリケーションストア上のキオスクアプリを示すのみであってよい)。そして、上記利用客は、取引機器にキオスクアプリを前もって既にダウンロードしている場合、キオスクアプリを実行するよう促されてもよい。上記アプリは、起動後、キオスクに接続し、利用客は、取引機器及び/又はキオスクのスクリーンに表示される指示に従うように指示される。
【0100】
利用客がキオスクアプリのダウンロードをまだ行っていない場合、システムは、該アプリのダウンロード方法を(例えば、キオスクのGUIを介して)利用客に案内する。その後、利用客は、上記アプリを起動して指示に従うように指示される。
【0101】
キオスクアプリは、取引機器上で起動された際に、該取引機器がキオスクのWiFi(登録商標)に接続されているかどうかを確認してもよい。取引機器がまだ接続されていない場合、(上記アプリ及び/又はキオスク上の)GUIは、利用客にキオスクのWiFi(登録商標)(例えば、Buy Back boothのWi−Fi(登録商標))に接続するように指示を行う。
【0102】
接続が完了すると、上記アプリケーションは取引機器の情報(例えば、(可能であれば)IMEI/MEID/ESN、ブランド名、モデル番号、キャリア、CPU、RAM、SDカード等)を収集し、直接該取引機器に取り付けられた周辺機器(例えば、イヤホン、バッテリパック、充電ケーブル、アダプタ等)、及び、ワイヤレスで該取引機器に取り付けられた周辺機器(例えば、時計、ヘッドセット、電話、温度計等)の検出を行う。上記アプリはこれらの情報を収集してキオスクに転送し、その後、さらなる指示を受けるために待機する。
【0103】
キオスクスクリーン上に表示される指示は、キオスクアプリケーションに基づいて同時に表示されてもよい。なお、この指示として、例えば、取引機器をキオスクに入れるようにとの指示、又は、もし取り外しが必要な付属品(例えば、プラスチックカバー)が該取引機器に取り付けられていることが検出された場合の指示が挙げられる。
【0104】
取引機器(例えば、電話機)は検査のためにキオスク内部に置かれている必要があるが、キオスクは、利用客に、該電話機をキオスクから取り出して所定の作業を行うよう要求しなければならない場合がある(例えば、「イヤホン、補助バッテリパック、及び充電ケーブルの取り外しをお忘れのようです。申し訳御座いませんが、キオスクから電話機を取り出し、それらを取り外して下さい。」等のメッセージを通して要求する)。また、(例えば、キオスク外で電話機がユーザの手にある間)利用客が全ての付属品を実際に取り外したかどうかを知る便利な方法が無いため、該利用客が上記要求の一部しか完了していない場合には、これが数回続いてもよい。利用客に取引機器のキオスクへの挿入及びキオスクからの取り出しを何度も行わせないために、電話機をキオスクに挿入する前に該電話機の準備を十分に行うよう、ワイヤレスでキオスクに接続されたキオスクアプリを通じて、利用客は求められる。
【0105】
(故障したボタンは取引機器の価値を著しく低下させるため、)利用客がまだ取引機器を操作している間、キオスクアプリは(いくつかの実施形態においては、キオスク及び/又はコールセンターの制御下で)利用客に該取引機器の物理ボタンの検査を行わせてもよい。この場合、キオスクアプリ及びキオスクの両方が、音量ボタン、ホームボタン、及び電源ボタンを押下するよう、利用客に指示を行う(各電話機のモデルはキオスクアプリによってキオスク又はコールセンターオペレータに通知されているため、押下するよう指示されるボタンは、例えば、そのモデルに特有の他のボタンも含む)。この間、キオスク又はコールセンターオペレータは、キオスクアプリに(利用客に見えない形で)加速度計、ジャイロスコープ、GPS、Bluetooth(登録商標)等についての検査を行わせてもよい。アプリが所定の標準検査ルーチンを行った、かつ/又は、キオスク又はコールセンターオペレータが、取引機器をキオスク内へ置く準備ができた、と確信した場合においてのみ、利用客は、さらなる評価のために該機器をキオスク開口部内に置くことが許可される。
【0106】
電話機がキオスクに置かれると、上記アプリ及びキオスクはさらに連携して動作し、検査を続行する。例えば、上記アプリは、電話機に一方または両方のカメラを用いて(キオスクの内部のではあるが)写真を撮影させ、これらをサーバに送信させて、コールセンターオペレータが該写真を評価に使用できる状態にする。また、キオスクは、1つ以上の特定のマーキングを伴って構成されていてもよい。この目的は、取引機器のカメラによって撮影された画像において該マーキングが検出された場合の品質の分析を行うためである。
【0107】
取引機器がキオスクに置かれてドアが閉鎖されると、キオスクは、該取引機器に独自の識別子を送信してもよい。該取引機器は、その後、上記識別子をスクリーン上にQRコード(登録商標)として表示する。キオスクは、取引機器の写真を撮影しながら上記QRコード(登録商標)を読み取る。これにより、該キオスク内にある取引対象機器が、アプリケーションを実行している取引機器で間違いないと確認する。いくつかの実施形態においては、QRコード(登録商標)以外のパターンがこの目的のために表示され検出されてもよい。上記の安全対策は、利用客が2台の機器でアプリケーションを実行し、価値の低い方を取引機器としてキオスクに入れようとするようなシチュエーションを回避するために、重要である。
【0108】
また、キオスクアプリは、キオスクに、キオスク内のマイクが録音を行っている間に音声ファイルを再生するように該アプリに対して指示を出させ、その結果を処理サーバ(例えば、処理サーバ108)に送信させることによって、取引機器のスピーカの検査を行うことも可能である。逆も可能である。この場合、キオスクがキオスク内部のスピーカを介してファイルを再生し、キオスクアプリに対して、それを録音し、その結果をサーバ又はキオスクアプリに送信するように指示を出す。上記サーバ又はキオスクアプリは、既知の音声ファイルを検出し、もし取引機器のマイク又はスピーカが破損している場合、応答係に警告を送るよう構成されていてもよい。また、キオスクアプリ又はキオスク内にあるその他のプログラムを用いて、黒一色、白一色、及び/又はカラー画像を表示し、キオスクカメラを用いてスクリーンの写真を撮影し、その写真をさらなる確認のためにサーバに送信することによって、ドット落ちの検査を行うことも可能である。いくつかの実施形態においては、取引機器上で実行されるプログラムは、該取引機器からウェブページにアクセスすることによって、起動されてもよい。
【0109】
また、機器上で実行されているキオスクアプリとキオスクとの通信により、ネットワーク接続を検査することも可能である。例えば、キオスクにおいてWiFi(登録商標)、セルラー、Bluetooth(登録商標)等に対する信号強度を測定し、既知の数値又は所定の数値と比較することができる。キオスクには1つ以上のBluetooth(登録商標)及び/又は他の近距離無線通信が可能な、利用客の機器と対になることのできる取引機器が備えられていてもよく、これにより、該機能性の検査を行う手段を提供してもよい。
【0110】
また、アプリケーションの命令を取引機器の遠隔操作に用いることも可能である。これにより、キオスク又はコールセンターオペレータは、より多くの情報を読み出す、又は、スクリーン上に特定の物を表示することができる。例えば、コールセンターオペレータは、より包括的な検査を特定の機能ごとに行ってもよい。例えば、取引機器のスクリーンが様々な画像を表示している間に様々な角度から撮影された該取引機器の写真がより多く必要な場合、コールセンターオペレータはアプリ及びキオスクのうちの一方又は両方に、その動作を行うよう指示することができる。
【0111】
プログラムによってIMEIを読み出すことができない場合、キオスクアプリは企業のインストール証明書を用いてもよい。該証明書を利用客が承認する必要があり、これによって、IMEIへのアクセスが許可される。この機能は、各企業がその携帯機器群に関する更新及びアプリケーションを識別し、該携帯機器群に該更新及びアプリケーションのインストールを自動的に行うための手段として用いられ得る。音声品質の分析及び検出の一部又は全てをキオスクで行うことが可能である。また、分析及び検出の一部又は全てをキオスク及び/又はコールセンターオペレータの完全な制御下で行ってもよい。
【0112】
動作838では、外から検出可能な、取引機器のメトリクス(例えば、画写真、体積、重さ、形状、サイズ等)が取得される。まず、取引機器が評価のためにキオスク内のスキャン室に移動される。取引機器の画像を撮影するため1台以上のカメラが用いられてもよい。撮影された画像は取引機器の外見的特徴(例えば、該取引機器の種類及びモデル、表面上のひび割れ、へこみ、ひっかき傷等、ボタン等の欠損等の、目に見えるしるし)の判定に用いられ得る。また、いくつかの実施形態において、キオスクは、取引機器の体積、サイズ、及び/又は形状を、複数のカメラによって撮影された画像に基づいて自動的に判定してもよい。いくつかの実施形態においては、取引機器がスキャン室内にある際、又は、スキャン室に入る前に該取引機器を保持するプラットフォームと、取引機器の重さを検出することのできる重量計とが一体化されていてもよい。
【0113】
動作840では、取引機器上で実行されているキオスクアプリを用いて該取引機器の内部メトリクスが取得される。上記内部メトリクスは、オペレーティングシステム、メモリ、製造会社、モデル番号、ハードウェアの機能及び構成、バッテリステータス、ネットワークステータス、信号強度、音声品質、動画表示品質等を含み得る。
【0114】
いくつかの実施形態は、取引機器を識別する1つ以上の技術に合わせて構成されている。一実施形態によると、機器を識別する第1の技術が、機器を識別する第2の技術の成功率を継続的に向上するためにも用いられる。いくつかの実施形態において、どの技術を用いるかの判断基準は、取引機器がキオスクアプリを実行できるかどうかのみに基づくものであってもよい。
【0115】
取引機器がキオスクアプリを実行可能な場合、該アプリは、該取引機器を識別するために必要な情報の全てを該機器からシステムのサーバに転送させるようプログラムされていてもよい。いくつかの実施形態において、上記情報は100%正確なものと見なされてもよい。そして、キオスクは取引機器の写真を撮影し、スクリーン上に示されたQRコード(登録商標)から解読された情報と、該取引機器から直接受信した情報とを照合する。全ての写真とデータとはコールセンターに送信されてもよく、これにより、オペレータは、受信した情報及び取引機器の状態(ひっかき傷、ボタンの欠損等)を評価することができる。こうして取得された写真は、確実に識別された機器の正確な写真であると見なされるため、1つ以上の中央データベースにさらなるデータを追加するために使用可能である。
【0116】
取引機器が、(該機器がスマートフォンではない、該機器が互換性のあるプロセッサに基づく機器ではない、該機器が故障している等の理由で)アプリケーションを実行できない場合、利用客は、該取引機器をそのままキオスクに入れるように指示される。そして、キオスクは、取引機器の写真を撮影し、撮影した写真をコールセンター又は処理サーバへ送信する。これらの写真は、コールセンターで、機器の特徴(機器の表面積、スクリーンの表面積、幅と高さとの比、色、ボタンの配置、角の特徴、マーキング等)を検出するアルゴリズムに通される。これらの数値は、データベースに記憶されている写真と比較され、可能性のある候補と照合される。そして、確実性を示すパーセンテージ等で表される上位の候補(例えば、上位5位までの候補)がコールセンター応答係に提示され、そして、該応答係が正しいものを選択する。
【0117】
図20は、動作842〜856を含む、フローチャート800の一部を示す図である。動作840の後、フローチャート800は動作842へ進む。動作842では、収集したメトリクス等の態様を含むようユーザセッションが更新される。
【0118】
動作844では、取得したメトリクスの処理が行われる。上記処理は、収集したメトリクスの一部について妥当性検査を行うことを含んでいてもよい。また、上記処理は、取得したパラメータに基づいて1つ以上のパラメータを導出することを含んでいてもよい。例えば、バッテリの強度、バッテリの種類、及び取引機器の種類及びモデルといった収集済みのメトリクスに基づいて、残りのバッテリの寿命を判定してもよい。
【0119】
動作846では、ユーザセッションが遠隔オペレータ(例えば、コールセンターオペレータ)へ割り当てられる。一実施形態によると、キオスクにいる利用客にサービスを提供することのできる遠隔オペレータが複数レベル存在する場合、ユーザセッションの特定の基準に基づいて、レベル1の遠隔オペレータが該ユーザセッションに割り当てられる。
【0120】
動作848では、遠隔オペレータが利用客の確認を行う。利用客の確認は、取得された情報(例えば、IDカード情報)と、1台以上のキオスクカメラで撮影された利用客の画像とに基づいて行われてもよい。例えば、遠隔オペレータは、運転免許証の画像とカメラによって撮影された画像とが一致するかどうかを判定するため、それらを比較してもよい。一致すると判定した場合、遠隔オペレータは、上記利用客が、実際に、挿入されたカードによって識別される人物と同一人物であるかどうかの判定を行う。
【0121】
いくつかの実施形態によると、コールセンター応答係は、1つ1つの取引についての最終決定を行う者であってもよい。通常、取引を満足に完了させるために、コールセンターオペレータの決定にはいくつかの要素が用いられる。
【0122】
いくつかの実施形態において、コールセンターオペレータは、撮影された利用客の写真と、利用客の正式なIDカード上の写真とが一致すると確信する必要がある。これにより、例えば、信頼性のある確実な識別を行うことができる。コールセンターオペレータがより多くの写真が必要と感じれば、キオスクにより多くの写真を取得するよう命令することができる。いくつかの実施形態において、コールセンターオペレータは、指定された撮影パラメータ(例えば、撮影角度、ズームレベル、光レベル等)を用いて写真を取得するようキオスクに命令してもよい。撮影された写真は、撮影後すぐに、要求中のコールセンターオペレータへ転送されてもよい。
【0123】
また、コールセンターオペレータは、テキストメッセージ又はその他の信号をキオスクのGUIに送信して、次の画像が撮影される前に、サングラス、帽子、スカーフ等を外すように、又は、特定の要領で立つ及び/又は顔を向けるように(例えば、カメラに真っ直ぐ顔を向ける、顔を上げる、左を見る等)利用客に要求するメッセージを表示するよう、該GUIに命令してもよい。
【0124】
また、コールセンターオペレータは、データベースが提供可能な助けを借りてでも、利用客がキオスクで提出した機器を正確に識別できると確信する必要もある。
【0125】
また、コールセンターオペレータは、利用客に対して申し入れた、機器に対する金額が、その時点までに収集された(提出された機器の全体的な状態を含む)情報の残り全てと合致していると確信する必要もある。
【0126】
また、コールセンターオペレータは、(利用客が取引機器を誤って置いた場合に)該機器を利用客に送り返し、ドアを開放し、利用客に該機器をひっくり返すよう要求することで、又は、取引を中断する旨のメッセージを利用客に送りながら単に取引を終了することにより、取引の進行に影響を与えることも可能である。
【0127】
動作850では、利用客が成功裡に確認されたかどうかが判定される。
【0128】
動作852では、取引機器が有効であるかどうかが判定される。コールセンターオペレータは、メトリクスと、スキャンやキオスクアプリの実行によって現時点までに収集された上記取引機器に関するその他の情報との全てに基づいて、この判定を行ってもよい。
【0129】
動作854では、オペレータが取引機器の状態を選択する。コールセンターオペレータには、様々な目に見える状態のオプション(例えば、スクリーンのひび割れ、汚れ、ひっかき傷、ボタンの欠損、裏蓋の欠損、バッテリの欠損等)が提示されてもよい。また、オペレータには、全体的な状態を示す選択子(つまり、劣悪、不良、良好、優良等)が提示されていてもよく、これは価格に直接影響する。この時点で、例えば、不要な付属品(つまり、イヤホン、ケーブル、純正品でないカバー等)を理由として、オペレータが取引機器の状態を拒絶する選択を行ってもよい。
図21は、動作856〜864を含む、フローチャート800の一部を示す。動作854の後、フローチャート800は動作856へ進む。動作856では、収集した情報とあらかじめ選択した状態とに基づいて、取引機器の対価が決定される。
【0130】
動作858では、取引機器の見積価格でユーザセッションが更新される。
【0131】
動作860では、取引機器が取引可能かどうかが判定される。例えば、取引機器の見積価格が所定の閾値を超える場合、該機器が取引可能であると見なされる。そうでない場合は取引不可能と見なされる。上記所定の閾値としては、例えば、0ドルが挙げられる。
【0132】
取引機器が取引可能であると判定された場合、動作862において、取引機器に対する申し入れが利用客に提示される。上記申し入れは、キオスクオペレータが取引機器に対して利用客に支払う意思のある値段を含み得る。上記値段は、見積価格と同じであっても、それに基づくものであってもよい。また、上記申し入れは、値段と、利用客が該申し入れを承諾又は拒否する旨を示すために使用することのできる仮想ボタンとを表示することによって提示されてもよい。
【0133】
本明細書で説明するキオスクのようなキオスクを運営するあるビジネスモデルでは、同じ企業に、直接、各キオスクを所有、配置、及び点検するよう求めている。このモデルでは、上記企業の財務状況だけでなく、人的資源にとっても大きな負担になりがちである。
【0134】
いくつかの実施形態においては、各キオスク102(又は、場合によっては、キオスクの各グループ)は独立事業主(IBO)に販売される。上記IBOは、その後、第1企業のサービスを「定期購入」する。このモデルの目的は、柔軟性を提供すること、及び/又は、地域限定型価格設定を促進することであり得る。この運営モデルを実現するために、複数の様々な「定期購入パッケージ」が提供されてもよい。上記IBOは、キオスク及び該キオスクを運営するためのソフトウェアの全てにより構成されるパッケージを購入する(又は、場合によってはリースする)ことから始めてもよい。ここで、キオスクは集約化されたコールセンターオペレータ及び処理サーバに接続された状態で機能するものと理解される。柔軟な定期購入モデルの例として、基本モデル、地域限定型価格設定モデル、又は組み合わせ型価格設定技術が挙げられる。
【0135】
基本価格設定モデルによると、IBOは、キオスクに加えて該キオスクを動作させるソフトウェア(コールセンターオペレータ等も含む)を購入する。取引対象機器に対してユーザに支払われるものは、該取引対象機器の現在の卸売価格、予想小売価格、該特定の機器の現在の在庫量又は予想される在庫量等の要素に基づいて決定される。
【0136】
一実施例によると、取引対象機器に対するIBOの報酬は、利用客へ支払われた金額、該IBOが所定の時間内に受け取ったユニットの合計数、該IBOによって運営されているキオスクの総数等を含む1つ以上の要素を集約したものであるスケールに基づいて決定される。
【0137】
地域限定型価格設定モデルによると、IBOは、キオスクに加えて該キオスクを動作させるソフトウェア(コールセンターオペレータも含む)を購入する。システムは、該特定の機器の在庫量における取引機器の予想再販売価格等の要素に基づいて、該特定の機器に対して利用客に何を支払うかを判定する。この価格設定は、上記キオスクの地理的な場所に基づいて変更されてもよい。
【0138】
IBOは、(取引機器に対して支払われた金額、IBOが所定の時間内に受け取ったユニットの合計数、該IBOによって運営されているキオスクの総数等を含む1つ以上の要素に基づく)スケールに基づいて決定される各売上高から、少額を確保してもよい。
【0139】
組み合わせ型価格設定によると、IBOは、キオスクに加えて該キオスクを動作させるソフトウェア(コールセンターオペレータ等も含む)を購入する。システムは、該機器が販売された際に支払われた金額、在庫量等の要素に基づいて、特定の機器に対して支払われるべき推奨金額を決定してもよい。上記IBOは、自身の基準に基づいて(最小/最大範囲内で)利用客に支払う金額を変更してもよい。取引機器収集業者(例えば、第1企業)は損益を共有してもよいが、どのような場合においても最低額は受け取るものと考えられる。いくつかの実施形態においては、過去の取引及び/又はその他の取引の情報源が処理され、報酬額の判定、及び/又は、利用客へ表示可能なその他の取引情報の判定が行われてもよい。例えば、様々なソースからの過去の取引データを分析し、類似する種類及び特徴の取引機器に対して競争相手が支払った価格を決定してもよい。
【0140】
動作864では、利用客が申し入れを承諾したかどうかの判定が行われる。利用客は、キオスクのスクリーンに表示された適切な仮想ボタンをタッチすることによって、申し入れを承諾する旨を示してもよい。利用客は、拒否したい場合、拒否用の別の仮想ボタンを代わりにタッチすればよい。
【0141】
図22は、動作866〜874を含む、フローチャート800の一部を示す。動作864の後、フローチャート800は動作866へ進む。動作866では、取引機器を取引するための同意書が利用客に提示される。上記同意書は、利用客の身元及び住所に関する情報、取引機器の識別に関する情報、及び(場合によっては)該取引機器と引き換えられる対価に関する情報で所定の欄が埋められた標準形式の契約書であってもよい。
【0142】
動作868では、利用客が同意書を承諾するかどうかが判定される。利用客は、表示された仮想ボタンを押下することによって同意書に同意する旨を示してもよい。その後、キオスクアプリ又はサーバは同意書IDを生成し、生成した同意書IDと、取引において収集した、利用客を一意的に識別するその他の情報とを対応付けすることができる。
【0143】
動作870では、取引機器がキオスク内に保管される。いくつかの実施形態においては、例えば、取引機器の種類及び/又は状態に応じて複数の取引機器収集容器から選択された容器に、該取引機器が収納される。いくつかの実施形態においては、選択した容器に取引機器を送る前に、キオスクは自動的に(例えば、ステッカーを張ることにより)該機器に識別情報をラベル表示してもよい。
【0144】
動作872では、利用客への報酬の提供が行われる。同意された額の利用客への報酬は、現金または他の手段によって提供されてもよい。例えば、現金に加えて又は現金の代わりとして、ペイパルによる送金、Eメールによる電信送金、又は他の信用手段による入金が用いられてもよい。取引機器と引き換えに提供される報酬の他の形式として、キオスクが設置されている現地施設又はその他の施設で引き換え可能なクーポンが挙げられる。
【0145】
動作874では、取引機器に関するレシートが利用客へ提供される。上記レシートは、取引機器の識別情報、取引の時間及び日付、及び該取引機器と引き換えに利用客に支払われた金額を示すものであってもよい。いくつかの実施形態において、利用客は、Eメールでレシートを受け取るか、その他の電子転送でレシートを受け取るかを選択することが可能である。また、上記レシートはクーポンを含んでいてもよく、該クーポンはQRコード(登録商標)、バーコード、又は、その他の、商店主がクーポンを受け付けるために認識可能な識別子の形式で提供されてもよい。本発明の一実施形態においては、例えば、取引機器の価値がほとんどない又は全くない場合に配布されるクーポンを含むクーポンを代替支払方法として配布させる設定オプションをIBOに提供してもよい。また、キオスクによってクーポンを配布する指示を、サーバからキオスク又はキオスクのグループに送信してもよい。
【0146】
図23は、取引機器をキオスク内に保管するための処理900のフローチャートを示す。処理900は、動作902〜908を含み得る。一実施形態によると、処理900は、動作870が行われる際に実行されてもよい。
【0147】
動作902では、ユーザセッション及び/又は取得済みのメトリクスから、機器の種類、モデル情報、製造情報、取得済みのメトリクス、構成等の取引機器情報が作成される。
【0148】
動作904では、作成された情報がタグ(例えば、ある種のステッカー)に印刷される。また、(在庫追跡番号が生成されていない場合は)在庫追跡番号が生成され、上記タグに印刷されてもよい。作成されたタグは取引機器に添付される。いくつかの実施形態においては、上記タグを取引機器に添付するようキオスクによって制御することのできるロボットアーム等が含まれていてもよい。別の実施形態においては、Bluetooth(登録商標)追跡タグ又はRFIDタグ等が各取引機器に添付されてもよい。その後、追跡情報は、キオスクのネットワーク全体を通して動作を調整するために、取引情報と共にセントラルサーバへ転送される。さらに、上記構成に加えて又はその代わりに、キオスクの追跡を可能にするために、Bluetooth(登録商標)追跡装置が該キオスクに取り付けられるか、又は、該キオスクに何らかの方法で配置されてもよい。このような追跡装置によって、たとえキオスクが無断で移動させられても、例えば、その場所を所定のサーバに送信するか、又は、追跡プログラムを実行している、Bluetooth(登録商標)が使用可能になっている近くの機器(例えば、スマートフォン)にキオスクの存在を検出させることにより、キオスクを追跡することができる。
【0149】
動作906では、収集容器の選択が行われる。いくつかの実施形態において、各キオスクは、複数の収集容器と共に構成されている。取引機器は、その種類、価値、又はその他の基準に従ってカテゴリ分けされ、別々の容器に収集されてもよい。例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、及びスマートウォッチを別々の容器に送ってもよい。
【0150】
動作908では、取引機器が、選択された容器へ入れられる又は投下される。
【0151】
続いて、小売店のオペレータ又は施設のオペレータが、様々な容器から取引機器を収集し、キオスクオペレータ又は該キオスクオペレータに指定されたその他のサービスへ発送してもよい。
【0152】
図24は、利用客に報酬を提供するための処理1000のフローチャートを示す。処理1000は、動作1002〜1014を含み得る。一実施形態によると、処理1000は動作872が行われる際に実行されてもよい。
【0153】
動作1002では、利用客は、報酬の受け取り方法を選択するよう促される。このプロンプトは、キオスクのスクリーンに表示されてもよい。利用可能な方法として、例えば、現金、クーポン、利用客のペイパル又はその他の指定口座への入金、及びデビットカードのうち1つ以上が挙げられる。
【0154】
動作1004では、現金払いが選択されたかどうかが判定される。
【0155】
利用客が現金払いを選択した場合は、動作1010において、同意済みの報酬額に相当する金額の現金が利用客に提供される。
【0156】
利用客が現金以外の受け取り方法を選択した場合は、動作1006において、支払いを処理するための追加情報が取得される。上記追加情報は、正確な支払い方法、口座番号等を含み得る。
【0157】
動作1006の後、動作1008において、利用客によって選択されたその他の手段によって報酬が提供される。利用客が希望する支払いオプションとしてペイパルを選択した場合、同意済みの報酬に相当する金額が指定口座に入金される。利用客がデビットカードでの受け取りを選択した場合、キオスクはデビットカードに報酬額を打ち込み、そのカードを出力する。また、本発明と併せて、利用客のアプリ(例えば、Venmo)への直接の電子資金決済、ギフトカード、又はスマートカード等の別の支払い方法を検討することも可能である。
【0158】
動作1010又は動作1008における報酬の提供後、処理1000は動作1012に進み、利用客はレシートに関する指示を入力するよう促される。この時、利用客は、レシートが必要かどうか及びレシートの受け取り方法を指定し得る。
【0159】
動作1014では、レシートが提供される。上記レシートは、該レシートを印刷する、及び/又は、1つ以上の指定Eメールアドレスを用いて該レシートの写しを利用客にEメールで送ることにより提供されてもよい。
【0160】
図25は、キオスクから利用客に取引機器を返却するための処理1100のフローチャートを示す。処理1100は、動作1102〜1108を含み得る。取引機器の返却は、利用客が取引をキャンセルした段階、又は、利用客が見積価格を拒否した、利用客が同意書を承諾しない、取引機器が取引又はリサイクルに適していない等の理由で、システムが取引をキャンセルした段階の、どの段階で行われてもよい。
【0161】
動作1102では、取引機器の返却準備が行われる。例えば、キオスク又はコールセンターオペレータの制御下でキオスクアプリが実行されている場合、該アプリはシャットダウンされ、かつ/又は、上記取引機器のシステムに対して行われた変更が完全に又はある程度まで元に戻される。
【0162】
動作1104では、取引機器がスキャニングエリアからキオスク開口部まで運搬される。
【0163】
動作1106では、利用客は、キオスク開口部から上記取引機器を回収するよう促される。回収を容易にするため、上記キオスク開口部へのドアは、電子的に制御されていてもよい。
【0164】
動作1108では、ユーザセッションが終了される。ユーザセッションの終了は、該セッションの写しをアーカイブ、及び/又は、保存することを含んでいてもよい。
【0165】
図26は、取引同意書に対する利用客の承認を得るための処理1200のフローチャートを示す。処理1200は、動作1202〜1206を含み得る。一実施形態によると、処理1200は、例えば、同意書を承諾するかどうかを示すよう利用客に促す動作868が行われる際に実行されてもよい。
【0166】
動作1202では、同意書を承諾することを示す、利用客からの入力が受信される。この入力は、例えば、承諾に相当する、表示された仮想ボタンを利用客がタッチすることによって行われてもよい。
【0167】
動作1204では、利用客は、上記承諾を確認するよう促される。上記確認はキオスクのスクリーンを介して促されてもよい。例えば、利用客は、上記承諾の確認として指紋を提供するよう要求されてもよい。いくつかの実施形態においては、例えば、目のスキャン、音声認識、顔面パターン認識等、別の生体メトリックスを上記承諾の確認として用いることができる。
【0168】
動作1206では、利用客の確認を得るために指紋リーダが起動される。
【0169】
図27は、取引機器をリサイクルするかどうかを判定する処理1300のフローチャートを示す。処理1300は、動作1302〜1304を含み得る。一実施形態によると、処理1300は、動作860で取引機器に取引価値が無いと判定された際に実行されてもよい。
【0170】
動作1302では、利用客は、取引機器をリサイクルするオプションを承諾するよう促される。こうしたオプションは、例えば、取引機器に十分な取引価値が無いとシステムが判定した場合に提供されてもよい。
【0171】
動作1304では、ユーザがリサイクルのオプションを選択したかどうかが判定される。その後、続いて、利用客に同意書を提示し、取引機器をリサイクルのために回収してもよい。
【0172】
図28は、利用客の身元情報を取得するための処理1400のフローチャートを示す。処理1400は、動作1402〜1406を含み得る。一実施形態によると、処理1400は、動作810が行われる際に実行されてもよい。
【0173】
動作1402では、利用客は、IDを提供するよう促される。
【0174】
動作1404では、利用客によるIDの挿入を検出するために、IDユニットのモニターが行われる。
【0175】
IDのIDユニットへの挿入が検出されると、動作1406において、該IDのスキャン/撮影が行われる。いくつかの実施形態においては、利用客から追加情報及び/又は補足情報が取得されてもよい。例えば、身元確認処理に役立てるため、電話番号、郵便番号等を手動で入力するよう、利用客に要求してもよい。
【0176】
図29は、取引機器が動かない、又は、何らかの理由でキオスクアプリを実行しない場合に該取引機器を処理するための処理1500のフローチャートを示す。処理1500は、動作1502〜1520を含み得る。一実施形態によると、処理1500は動作824又は動作828が行われる際に実行されてもよい。
【0177】
動作1502では、利用客は、取引機器をキオスク開口部に置くよう促される。
【0178】
動作1504では、取引機器の存在を検出するために上記キオスク開口部のモニターが行われる。
【0179】
取引機器が検出されると、動作1506において、該機器の評価が完了するまで待機するよう利用客に要求する通知が表示される。
【0180】
動作1508では、取引機器の評価が開始される。この動作は、上記取引機器をキオスク開口部の領域からスキャン室へ移動させることを含む。
【0181】
動作1510では、スキャン室において取引機器の評価が行われる。上記評価は、外から見てわかるメトリクス(サイズ、形状、上記取引機器の画像を撮影することで判定することのできるその他の目に見える特徴)を検出することを含む。加えて、重量等の特徴を検出してもよい。しかしながら、キオスクアプリが起動していないため、ある種の内部メトリクスは取得不可能である。
【0182】
動作1512では、取得したメトリクスでユーザセッションが更新される。
【0183】
動作1514では、取引機器の価値が決定される。上記決定は、上述の動作で取得されたメトリクスに基づくものであってもよい。
【0184】
動作1516では、取引機器に十分な取引価値があるかどうかが判定される。十分な取引価値が無い場合、上記取引機器のリサイクル又は利用客への返却が検討される。十分な取引価値がある場合、処理500は動作1518へ進み、対応するユーザセッションがコールセンターオペレータに割り当てられる。いくつかの実施形態において、取引機器においてキオスクアプリを実行できない場合、上記ユーザセッションはレベル2のオペレータに割り当てられるよう、キューに登録される。
【0185】
上記キューサービスは、別々のキオスクで待機中の利用客が平等に扱われるよう、ラウンドロビン・サービス規則に基づくものであってもよい。動作1520では、対応可能なレベル2のオペレータにユーザセッションが割り当てられる。レベル2のオペレータは、レベル1のオペレータよりも高いレベルで利用客と関わる権限が与えられ、また、態勢が整っている。
【0186】
図30は、レベル2のオペレータによってユーザセッションを処理するための処理1600のフローチャートを示す。処理1600は、動作1602〜1620を含み得る。一実施形態によると、処理1600は、例えば、キオスクアプリを実行しない取引機器に関する取引のユーザセッションのときに実行されてもよい。
【0187】
動作1602では、割り当てられたレベル2のコールセンターオペレータによってユーザセッションが取得される。
【0188】
動作1604では、上記オペレータが、利用客が補助又は援助を要求しているかどうかを判定する。
【0189】
利用客が問題を抱えている旨を示している場合、動作1606において、上記オペレータは該問題を解決するために利用客と直接やり取りを行う。
【0190】
一方、利用客が問題を抱えている旨を示していない場合、動作1608において、上記オペレータは、1台以上のキオスクカメラ、及び/又は、マイク/スピーカを用いて、該利用客により提供されたID情報をさらに確認又は判定してもよい。
【0191】
動作1610において、IDが首尾よく確認された場合、処理1600は動作1612に進んでもよい。動作1612では、取得した取引機器のメトリクスのオペレータによる確認が行われてもよい。
【0192】
動作1614では、取引機器が有効な機器であるかどうかの判定が行われる。
【0193】
動作1616では、再度、キオスクアプリが取引機器において実行されているかどうかの判定が行われる。
【0194】
取引機器において上記アプリが現在実行されていると判定された場合、動作1618において、オペレータは上記アプリを用いて取引機器の状態をさらに判定してもよい。
【0195】
一方、取引機器において上記アプリが実行されていない場合、又は、上記アプリが実行されている場合に該アプリの補助により該取引機器のある特定の状態が判定された後、動作1620において、オペレータは、システムにより選択された機器リストの中からデバイスオプションを選択してもよい。
【0196】
以上に特定の実施形態を説明したが、本開示内容が与えられた当業者は、異なる実施形態の態様を様々な組み合わせで用いることにより、センサ付きアンカーのさらに他の実施形態を実現することが可能であることを理解するであろう。また、本明細書に示す実施形態を詳細に説明したが、上述の説明はあらゆる面において単なる例にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。開示された実施形態の範囲から逸脱することなく数多の改良と変更を行うことが可能であると理解される。