【解決手段】本発明の航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスハウジングは、燃料入口と、燃料出口と、燃料入口から航空機燃料の流れを受け入れ円筒形エレメントを備える主ハウジング本体と、複数の離隔氷捕獲フィルタを有する円筒形中空挿入物とを備える。各離隔氷捕獲フィルタは前端、後端、上壁、第1及び第2の側面、底開口部及び上壁を貫通する複数の開口を有し、各離隔氷捕獲フィルタの前端の上壁は、円筒形エレメントの内面から持ち上げられて開口部を形成し、燃料入口は、円筒形エレメント及び円筒形挿入物の周りに接線の方向に動く燃料流が得られるように構成され、円筒形挿入物は、多孔質航空機燃料フィルタエレメントを備える航空機燃料フィルタを受け入れるように構成される。
前記複数の離隔氷捕獲フィルタのそれぞれが、前記第1の側面及び前記第2の側面を貫通する複数の開口を含む、請求項1に記載の航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスハウジング。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】航空機燃料入口と、本発明の一実施形態による複数の離隔氷捕獲フィルタを備える円筒挿入物とを含む例示的な航空機燃料氷捕獲デバイスハウジング本体(トップカバーが取り除かれている)の上方からの斜視図であり、航空機燃料入口流のための円筒形エレメントの切り欠きと位置合わせされた挿入物の切り欠きも示す。
【
図1B】円筒形挿入物がない例示的な航空機燃料氷捕獲デバイスハウジング本体の上方からの斜視図である。
【
図2A】複数の離隔氷捕獲フィルタを備えた挿入物(円筒を形成するように丸められている)の上方からの斜視図であり、航空機燃料入口流のための切り欠きも示す。
【
図2B】
図2Aに示された、丸められた挿入物の上面図である。
【
図3A】本発明の一実施形態による個別氷フィルタの上面図である。
【
図3B】本発明の一実施形態による個別氷フィルタの、
図3Aの線B−Bに沿った断面図であり、前方上向き角度付き縁も示す。
【
図3C】本発明の一実施形態による個別氷フィルタの斜視図である。
【
図3D】本発明の一実施形態による個別氷フィルタの底面図である。
【
図4A】ハウジング及び航空機燃料フィルタを備える、組み立てられた航空機燃料氷捕獲デバイスの斜視図であり、航空機燃料氷捕獲デバイスのハウジングトップカバー、航空機燃料入口、航空機燃料出口、及びフィルタの一部分を示す。
【
図4B】デバイスの上方からの斜視図を示す図である。
【
図4D】デバイスの、
図4Cの線A−Aに沿った断面図を示す図であり、中空円筒形航空機燃料フィルタも示す。
【
図4E】デバイスの、
図4Dの線C−Cに沿った断面図を示す図であり、中空円筒形航空機燃料フィルタがひだ付きフィルタである、も示す。
【
図4F】ひだ付きフィルタの部分的破断図であり、内部コア及び外部包みも示す。
【
図5A】別の航空機燃料氷捕獲デバイスの外側の図であり、航空機燃料入口及び航空機燃料出口も示す斜視図である。
【
図5B】別の航空機燃料氷捕獲デバイスの外側の図であり、航空機燃料入口及び航空機燃料出口も示す正面図である。
【
図5C】別の航空機燃料氷捕獲デバイスの外側の図であり、航空機燃料入口及び航空機燃料出口も示す底面図である。
【
図6】複数の離隔氷捕獲フィルタによって捕獲された氷を示す、試験された航空機燃料氷捕獲挿入物の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0014]本発明の一実施形態は、航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスハウジングを提示し、この航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスハウジングは、(a)航空機燃料入口と、(b)航空機燃料出口と、(c)航空機燃料入口から航空機燃料の流れを受け入れる主ハウジング本体であり、中心空洞、内面、外面、及び垂直軸線を有する円筒形エレメントを備える主ハウジング本体と、(d)主ハウジング本体の内面に接触する円筒形中空挿入物であり、複数の離隔氷捕獲フィルタを有する円筒形中空挿入物とを備え、複数の離隔氷捕獲フィルタのそれぞれが前端、後端、上壁、第1の側面、第2の側面、底開口部、及び上壁を貫通する複数の開口を有し、複数の離隔氷捕獲フィルタのそれぞれの前端における上壁は、円筒形エレメントの内面からある距離だけ持ち上げられて、航空機燃料流に対して直角に配置された開口部を形成し、航空機燃料入口は、円筒形エレメントの垂直軸線に対して略垂直に配置され、円筒形エレメント及び円筒形挿入物のまわりに接線の方向に動く航空機燃料流が得られるように構成され、主ハウジング本体内の円筒形挿入物は、多孔質航空機燃料フィルタエレメントを備える航空機燃料フィルタを受け入れるように構成される。
【0010】
[0015]本発明の一実施形態による航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスは、一実施形態の航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスハウジングを備え、この航空機燃料入口及び航空機燃料出口は、航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスハウジングを通り抜ける燃料流路を画定し、航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスは、燃料流路を横切ってハウジング内に配置された多孔質航空機燃料フィルタエレメントを備える航空機燃料フィルタをさらに具備する。
【0011】
[0016]本発明の一実施形態は、航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスハウジングを備える航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスを提示し、この航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスハウジングは、(a)航空機燃料入口と、(b)航空機燃料出口と、(c)航空機燃料入口から航空機燃料の流れを受け入れる主ハウジング本体であり、中心空洞を有する円筒形エレメント、内面、外面、及び垂直軸線を備える主ハウジング本体と、(d)主ハウジング本体の内面に接触する円筒形中空挿入物であり、複数の離隔氷捕獲フィルタを有する円筒形中空挿入物とを具備し、複数の離隔氷捕獲フィルタのそれぞれが前端、後端、上壁、第1の側面、第2の側面、底開口部、及び上壁を貫通する複数の開口を有し、複数の離隔氷捕獲フィルタのそれぞれの前端における上壁は、円筒形エレメントの内面からある距離だけ持ち上げられて、航空機燃料流に対して直角に配置された開口部を形成し、航空機燃料入口は、円筒形エレメントの垂直軸線に対して略垂直に配置され、円筒形エレメント及び円筒形中空挿入物のまわりに接線の方向に動く航空機燃料流が得られるように構成され、円筒形エレメント内の円筒形中空挿入物は、多孔質航空機燃料フィルタエレメントを備える航空機燃料フィルタを受け入れるように構成され、航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスハウジングはさらに、ハウジング内に配置された多孔質航空機燃料フィルタエレメントを備える航空機燃料フィルタを具備する。
【0012】
[0017]本発明の別の実施形態によれば、航空機燃料を濾過する方法が提供され、この方法は、航空機燃料を一実施形態の航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスに通すことを含み、航空機燃料の一部分が複数の離隔氷捕獲フィルタの開口を通過する。
【0013】
[0018]この方法の好ましい一実施形態では、航空機燃料が氷を含み、この方法は、複数の離隔氷捕獲フィルタの氷を捕獲することを含む。
【0014】
[0019]この方法のいくつかの実施形態では、この方法はさらに、溶けた氷を航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスの出口に通すことを含む。
【0015】
[0020]フィルタは氷保持能力が得られるように設計されなくてもよいので、小型のフィルタ及びフィルタデバイスを利用することができ、そのため、フットプリントの低減及び重量の低減が実現することが有利である。
【0016】
[0021]本発明によるフィルタ及びフィルタデバイスは、全水が288ppmにおける水濃度試験「緊急システム動作」、及び85±5°Fにおける水飽和を超える2cc/ガロンである水濃度試験「バイパス機能動作付きフィルタ」が含まれる、現在の業界標準Aircraft Fuel System and Component Icing Test SAE ARP1401B(2012年6月6日)を含む複数の条件下で、氷を捕獲する。
【0017】
[0022]次に、本発明の構成要素のそれぞれについて以下でより詳細に説明する。同様の構成要素は同様の参照番号を有する。
【0018】
[0023]
図1Aは、航空機燃料入口1と、航空機燃料出口2と、主ハウジング本体10と、主ハウジング本体の中に配置された、複数の離隔氷捕獲フィルタ100を備える円筒形挿入物20とを含む(
図1Bは、円筒形挿入物がない主ハウジング本体を示す)、航空機燃料氷捕獲フィルタデバイスハウジング1000の一実施形態を示す。主ハウジングは、航空機燃料入口からの航空機燃料の流れを受け入れるように構成され、主ハウジング本体(又はボウル)10は、中心空洞11,内面12、外面13及び垂直軸線A−Aを有する円筒形エレメントを備える。
図1Aに示されるように、複数の離隔氷捕獲フィルタを備えた円筒形中空挿入物20は、中心空洞21、挿入物内面22、及び外面23を有し、挿入物の外面23は円筒形エレメントの内面12と接触し、この挿入物は、入ってくる航空機燃料のための切り欠き25を含む(より詳細に
図2Aに示す)。
【0019】
[0024]以下で
図2A及び
図3Cに関してより詳細に論じるように、挿入物は、内面22及び外面23を貫通する離隔切り欠き101を含み、離隔切り欠き101と、主ハウジング本体10の内面12の露出付随部分とは、氷捕獲ポケット102が形成されるように氷捕獲フィルタ100の基礎になる。
【0020】
[0025]航空機燃料入口1(内面12を貫通する穴を形成する切り欠きを含み、この切り欠きは、円筒形中空挿入物の切り欠き25と位置合わせされている)は、円筒形エレメントの垂直軸線に対して略垂直に配置され、円筒形中空挿入物/円筒形エレメントの内面のまわりに接線の方向に動く航空機燃料流が得られるように構成され、この円筒形エレメント及び収容された円筒形中空挿入物は、多孔質航空機燃料フィルタエレメント201を備える航空機燃料フィルタ200を受け入れて航空機燃料氷捕獲デバイス2000を形成するように構成される(
図4D及び
図4E参照)。
【0021】
[0026]いくつかの実施形態では、航空機燃料入口1は、接線方向にある燃料入口内径が約2インチの場合に、円筒形中空挿入物/円筒形エレメントのまわりに接線方向に動く少なくとも約0.55m/sの航空機燃料流が得られるように構成される。当業者には理解されるように、小型の航空機エンジンは一般に燃料流量が少なく、システムのサイズ及び重量を最小限にするために入口直径が減少することになる。入口の接線方向に動く流れが高速度燃料回転を与えて、航空機燃料を円筒形エレメントの内面12及び円筒形中空挿入物の内面22に強制的に向けることが有利である。氷及び水は航空機燃料よりも密度が高いので、入口で接線方向に動く流れが航空機燃料からの氷/水の遠心分離を可能にする。
【0022】
[0027]
図3A〜3Dに示されるように、複数の離隔氷捕獲フィルタ100のそれぞれは、主ハウジング本体の内面に配置されており、各氷フィルタは、前端105、後端106、上壁107、第1の側面108A、第2の側面108B、及び底開口部(切り欠き101)、並びに少なくとも上壁を貫通する複数の開口110を有し(これらの図では、開口は後端並びに第1及び第2の側面も貫通している)、離隔氷捕獲フィルタのそれぞれの前端における上壁の面は、主ハウジング本体10の内面12からある距離だけ持ち上げられて、入ってくる航空機燃料流に対して直角に配置された開口部102Aを形成する。
【0023】
[0028]個別氷捕獲フィルタは、約0.21インチ(約5.3mm)の最小長さ(前端105から後端106まで)、約0.21インチ(約5.3mm)の最小高さ(面12から上壁107の前端105まで)、約0.22インチ(約5.6mm)の最小幅(第1の側面108Aから第2の側面108Bまで)を有することが好ましい。通常、開口部102Aは少なくとも約0.20インチ(約5mm)である。
【0024】
[0029]個別氷捕獲フィルタ同士は離隔される。その結果、流れはハウジングに入り、氷捕獲がある領域と氷捕獲がない領域に分割される。氷捕獲デバイスがない領域では、流れが円筒形中空挿入物/円筒形エレメントの内側で接線方向に動いて回転するので、速度の変化が低減される。ハウジングの上部で氷捕獲フィルタ同士の間隔を離して配置すると、燃料流を遮ることがある氷捕獲フィルタ間の氷橋絡も回避される(
図6参照、試験ハウジング内で使用後の航空機燃料フィルタ挿入物を示しており、氷橋絡が氷捕獲フィルタ間に見えない)。
【0025】
[0030]個別氷捕獲フィルタは、航空機燃料フィルタが円筒形エレメントIDと同心であると仮定すれば、航空機燃料フィルタ外径(OD)と円筒形エレメント内径(ID)の間の所定の隙間G(
図3E参照)に基づく最大高さを有することが好ましい。例示として、円筒形エレメントIDが4インチ(約102mm)であり、航空機燃料フィルタODが3.5インチ(約89mm)であるならば、最大氷フィルタ高さは、干渉を防止するために約0.25インチ(約6mm)でなければならない。
【0026】
[0031]各氷フィルタに開口110が存在すると、航空機燃料入口1のよどみ圧が最小になる。
図2A及び
図3Cでは、開口が環状の形で、平行な水平列に配置されているように示されているが、開口は別の形を有すること、及び別の形態で配置することもできる。例えば、開口は楕円の形とすることができ、その楕円が垂直若しくは水平に、又はある角度に配置されている。個々の開口は、前端から後端まで、又は第1の側面から第2の側面まで延びることができる。フィルタは、複数の形の複数の組み合わせによる開口を有することができる。通常、個々の開口は、最大直径が0.125インチ(約3.2mm)であり、好ましくは、小さい直径が約0.010インチ(約0.3mm)である。個々の開口の深さは通常、挿入物シートの厚さに等しく、例えば、約0.01インチ(約0.3mm)〜約0.04インチ(約1mm)の範囲にある。
【0027】
[0032]いくつかの実施形態では、
図3B及び
図3Cに示すように、個々の氷捕獲フィルタは前端105に、前方上向き角度付き縁105Aを有する。氷フィルタが前方上向き角度付き縁を有するこれらの実施形態では、縁は通常、上壁の非角度付き部分によって画定された水平軸線から約5°〜約45°の範囲の角度で配置される。特定の理論に束縛されるものではないが、縁は、氷捕獲の確率を高めながら、氷フィルタを通る氷の流速の維持を補助することができる。
【0028】
[0033]航空機燃料フィルタ200及び航空機燃料フィルタエレメント201は、任意の適切な孔構造を有することができ、例えば、孔寸法(例えば、泡立ち点によって、若しくは例えば米国特許第4,340,479号に記載のK
Lによって明示される、又は毛管凝縮フローポロメトリによって明示される)、孔レーティング、孔直径(例えば米国特許第4,925,572号に記載の修正OSU F2試験を用いて、例えば特性が示される場合)、又は、流体がエレメントを通過するときに1つ又は複数の対象の材料が通過するのを低減又は可能にする除去レーティングを有することができる。
【0029】
[0034]航空機燃料フィルタは、追加のエレメント、層、又は構成要素を含むことができ、これらは、異なる構造及び/又は機能を有すること、例えば次のもの、すなわち事前濾過、支持、排水、間隔確保、及び緩衝のうち少なくとも1つ又は1つ以上を有することができる。例示として、航空機燃料フィルタは、コア、メッシュ及び/又はスクリーンなどの少なくとも1つの追加のエレメントを含むこともできる。
図4Fに示された実施形態では、フィルタは内部コア及び外部包みを有する。
【0030】
[0035]本発明の諸実施形態によれば、航空機燃料フィルタは、少なくとも1つの多孔質航空機燃料フィルタエレメントを備える。この航空機燃料フィルタエレメントは通常、繊維性メディアを備える。航空機燃料フィルタ及び/又は航空機燃料フィルタエレメントには、ひだ付き及び中空円筒形を含む様々な形態があり得る。1つの好ましい実施形態では、
図4D〜4Fに示されるように、航空機燃料フィルタは中空円筒形のひだ付き形態を有する。
【0031】
[0036]入口及び出口、並びに挿入物及び航空機燃料フィルタ用の空洞を形成する、適切な形状の任意のハウジングが使用され得る。
図4A、4B、及び
図5A〜5Cは、様々な例示的ハウジングを示す。
【0032】
[0037]ハウジングのそれぞれは、
図1Bに示された実施形態に関して説明したように、航空機燃料入口と、航空機燃料出口と、複数の離隔氷捕獲フィルタを備える円筒形挿入物を受け入れるのに適している中心空洞がある円筒形エレメントを備える主ハウジング本体とを有し(例えば、
図2Aに関して上述したように)、航空機燃料入口は、円筒形エレメントの垂直軸線に対して略垂直に配置され、中空円筒形エレメント/円筒形エレメントの内面のまわりに接線の方向に動く航空機燃料流が得られるように構成され、多孔質航空機燃料フィルタエレメントを備える航空機燃料フィルタが、ハウジングの中で挿入物内に配置され得る。
【0033】
[0038]
図4A〜4Fを参照のために用いると、航空機燃料フィルタ200は、航空機燃料氷捕獲デバイスハウジング1000において挿入物20の空洞21の中に配置され、ハウジング1000は、入口1及び出口2を備え、入口と出口の間の航空機燃料流量を画定し、航空機燃料フィルタ200は、航空機燃料流路を横切って、航空機燃料氷フィルタデバイス2000を形成する。
【0034】
[0039]ハウジング及び挿入物は、濾過される航空機燃料との適合性がある任意の適切な剛性の不浸透性材料(例えば、一般的な航空宇宙金属及びポリマー)から製作することができる。例えばハウジングは、アルミニウム、マグネシウム、ステンレス鋼などの金属又は金属合金から、又は金属を含む複合材料から製作することができる。必要に応じて、ハウジングは例えば、ビレット、鋳造、鍛造、付加製造、押し出し、及び光重合によって製造することができる。
【0035】
[0040]例えば、ハウジングはモノリシックとし、付加製造(場合により「付加層製造」又は「3D印刷」と呼ばれる)によって製造し、通常は、活性化可能結合剤と結合された金属粉末の繰り返し堆積(例えば、結合剤噴射、場合により「ドロップオンパウダ」と呼ばれる)によって形成することができ、通常は、例えば焼結によって粉末を塊にすることが後に続く。他の適切な方法には、押し出し(例えば、ペースト押し出し、溶融フィラメント製作及び溶融堆積モデリング)、並びに光重合(例えば、光造形装置(SLA)及びデジタル光処理(DLP))が含まれる。
【0036】
[0041]任意の適切な付加製造機器を使用することができ、様々な生産3Dプリンタが適しており、市販されている。
【0037】
[0042]以下の例は本発明をさらに例示するが、当然、本発明の範囲を何らか限定するものと解釈されるべきではない。
【実施例】
【0038】
[0043]この実施例では、本発明の一実施形態による試験ハウジング内に航空機燃料氷捕獲挿入物を使用して氷を捕獲することを実証する。
【0039】
[0044]
図2Aに全体的に示された航空機燃料氷捕獲挿入物が透明な試験ハウジングに入れられ、この試験ハウジングは、氷フィルタ開口部の方向に遠心力及び流れベクトルを生成するために超高分子量のポリウレタンから作られた、螺旋溝付き螺旋ノーズコーンを収容する。挿入物は、0.032インチ(約0.8mm)の厚さを有するアルミニウム6061のシートであり、0.032インチ(約0.8mm)の開口直径が、0.074インチ(約1.9mm)の交互の孔パターンの形でシート上に間隔をおいて配置され、中心間で0.074インチ(約1.9mm)の間隔があけられている。
【0040】
[0045]試験ハウジングには、氷を含まない航空機燃料が入れられる。氷を含む27〜33°Fの温度の航空機燃料が試験デバイスに8GPMの流速で通され、燃料は、ノーズコーン螺旋溝を進むことによって急速に加速する(螺旋溝が燃料流の回転を与える)。試験中、試験ハウジングは、氷捕獲が重力の効果だけに起因しないことを確実にするために、垂線から45°に傾けられている。
【0041】
[0046]透明の試験ハウジングを通して見たとき、氷は氷捕獲フィルタによって均一に捕獲されている。
図6に示されるように、氷が捕獲されており、氷捕獲フィルタ間には氷橋絡がない。
【0042】
[0047]出版物、特許申請書、及び特許を含む、本明細書で引用されたすべての参照文献は、あたかも各参照文献が参照によって組み込まれるように個々に明確に示されたかのように、その全体が本明細書に示されたのと同じ程度に参照によって本明細書に組み込まれる。
【0043】
[0048]本発明を説明する文脈における(特に添付の特許請求の範囲の文脈における)、用語の「1つの(a)」及び「1つの(an)」、並びに「その」及び「少なくとも1つの」及び同様の指示対象の使用は、本明細書で特に指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形も複数形も包含するものと解釈される。1つ又は複数の項目のリストが後に続く用語の「少なくとも1つの」(例えば、「A及びBのうちの少なくとも1つ」)の使用は、本明細書で特に指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、列記された項目(A又はB)から選択された1つの項目、又は列記された項目(A又はB)のうちの2つ以上の任意の組み合わせを意味するものと解釈される。用語の「備える」、「有する」、「含む」、及び「包含する」は、特にことわらない限り、制限のない用語(すなわち、「含むが限定されない」を意味する)として解釈されるべきである。本明細書の値の範囲の記述は、特にことわらない限り、その範囲に入るそれぞれの別個の値を個々に参照する簡略な方法として機能するものにすぎず、それぞれの別個の値は、あたかもそれが本明細書で個々に記述されたかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載のすべての方法は、本明細書で特に指示がない限り、又はそれとは別に文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行することができる。本明細書で提示される、いずれか及びすべての例、又は例示的な言語(例えば、「などの」)の使用は、本発明をより明確にするものにすぎず、特にことわらない限り、本発明の範囲を限定しない。本明細書の言語は、どの非特許請求要素も本発明の実践に不可欠とは示していないと解釈されるべきである。
【0044】
[0049]本発明の好ましい実施形態が本明細書に、本発明を実践するための本発明者に知られているベストモードを含めて記載されている。これらの好ましい実施形態の変形形態が、当業者には上記の説明を読めば明らかになろう。本発明者らは、当業者がこのような変形形態を適宜に用いることを予測し、また本発明者らは、本明細書に明確に記載されたものとは別の方法で本発明が実践されることを意図している。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲に記述された主題のすべての修正形態及び等価物を、適用法令によって許されるものとして含む。さらに、本明細書に別に示されていない限り、又はそれとは別に文脈によって明らかに矛盾しない限り、上述の要素の任意の組み合わせが、そのすべての可能な変形形態として本発明に包含される。