(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2022-3331(P2022-3331A)
(43)【公開日】2022年1月11日
(54)【発明の名称】ひずみゲージまたは可撓性ポリイミド系抵抗器の製造方法
(51)【国際特許分類】
G01B 7/16 20060101AFI20211217BHJP
H05K 1/16 20060101ALI20211217BHJP
H01C 17/065 20060101ALI20211217BHJP
H01C 17/235 20060101ALI20211217BHJP
【FI】
G01B7/16 R
H05K1/16 C
H01C17/065 500
H01C17/065 800
H01C17/065 200
H01C17/235
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2021-99715(P2021-99715)
(22)【出願日】2021年6月15日
(31)【優先権主張番号】275618
(32)【優先日】2020年6月23日
(33)【優先権主張国】IL
(71)【出願人】
【識別番号】519231050
【氏名又は名称】ヴィシェイ アドヴァンスド テクノロジーズ、リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(74)【代理人】
【識別番号】100170184
【弁理士】
【氏名又は名称】北脇 大
(72)【発明者】
【氏名】ギラード ヤロン
(72)【発明者】
【氏名】アモス ヘルコウィッツ
(72)【発明者】
【氏名】シャーリー マナー
(72)【発明者】
【氏名】オフィル イスラエリ
(72)【発明者】
【氏名】オフィル サドリー
【テーマコード(参考)】
2F063
4E351
5E032
【Fターム(参考)】
2F063AA25
2F063EC03
2F063EC14
2F063EC15
2F063EC26
4E351AA04
4E351BB05
4E351BB37
4E351DD04
4E351GG20
5E032BA04
5E032BA25
5E032CC07
5E032CC09
5E032TC02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ひずみゲージまたは可撓性ポリイミド系抵抗器の製造方法を提供する。
【解決手段】可撓性ポリイミド基板を提供するステップ、可撓性ポリイミド基板に導体箔を結合させるステップ、導体箔にフォトレジストの層を塗布するステップ、および、その後でフォトレジストを用いたエッチングによって導体箔をパターニングすることを含み、それが以下のステップのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とし、ステップは:機械的表皮剥脱を用いた可撓性ポリイミド基板の表面調整、パターニング前の導体箔のスクラビング、パターニング後のスクラビングによるフォトレジストの除去、パターニング後の脱イオン水を用いた加圧クリーニング、自動アルゴリズム的抵抗較正およびシャントトリミング、ならびに、パターニング後に導体箔全体にエポキシの乳剤層を形成することである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ひずみゲージまたは可撓性ポリイミド系抵抗器の製造方法であって、当該方法は以下のステップを有し、該ステップは:
導体箔に結合された可撓性ポリイミド基板を提供するステップ;
前記導体箔にフォトレジストの層を塗布するステップ;および、
その後で前記フォトレジストを用いたエッチングによって前記導体箔をパターニングするステップであり、
前記方法は、それが以下のステップのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とし、該ステップは:
機械的表面剥脱を用いた前記可撓性ポリイミド基板の表面調整;
前記パターニング前の前記導体箔のスクラビング;
前記パターニング後のスクラビングによるフォトレジストの除去;
前記パターニング後の脱イオン水を用いた加圧クリーニング;
自動アルゴリズム的抵抗較正およびシャントトリミング;ならびに、
前記パターニング後に前記導体箔全体にエポキシの乳剤層を形成することである、
前記製造方法。
【請求項2】
前記の導体箔に結合された可撓性ポリイミド基板を提供することが、樹脂を用いることによって前記可撓性ポリイミド基板に前記導体箔を取り付けることを有する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記の導体箔に結合された可撓性ポリイミド基板を提供することが、前記導体箔上にポリイミド樹脂を流し込むことによって前記可撓性ポリイミド基板を形成することを有する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記の前記可撓性ポリイミド基板の表面調整が、その上に前記導体箔が結合された前記基板の表面とは反対側の前記基板の表面に適用される、先行する請求項のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
前記の前記可撓性ポリイミド基板の表面調整が、前記導体箔の前記スクラビングの下流で実行される、先行する請求項のいずれかに記載の製造方法。
【請求項6】
前記の前記可撓性ポリイミド基板の表面調整が、前記導体箔の前記スクラビングの上流で実行される、先行する請求項のいずれかに記載の製造方法。
【請求項7】
前記の前記導体箔のスクラビングが、機械的表面剥脱を含み、かつ、前記導体箔上に堆積した材料をすり減らすことを採用する、先行する請求項のいずれかに記載の製造方法。
【請求項8】
前記の前記導体箔のパターニングが、概して導体箔のみを完全に覆うパターニングされたマスクを通してUV照射を適用することを採用し、該箔は次に、前記のフォトレジストの層によって覆われる、先行する請求項のいずれかに記載の製造方法。
【請求項9】
前記の前記パターニング後のスクラビングによるフォトレジストの除去が、機械的スクラバーおよび溶剤を採用する、先行する請求項のいずれかに記載の製造方法。
【請求項10】
前記加圧クリーニングが、前記パターニングの下流で前記導体箔のトリミング後に行われる、先行する請求項のいずれかに記載の製造方法。
【請求項11】
前記自動抵抗較正およびシャントトリミングが、前記のパターニングされた導体箔の測定された抵抗にしたがってシャントトリミングを自動的に制御するアルゴリズムを採用する、先行する請求項のいずれかに記載の製造方法。
【請求項12】
前記のパターニングされた導体箔の測定された抵抗にしたがってシャントトリミングを自動的に制御する前記アルゴリズムが、以下のステップを含み、該ステップは:
初期抵抗測定を実行するステップであり;
標的抵抗が達成されていれば、いかなるシャントトリミングも実行されず;
前記標的抵抗が達成されていなければ、第1シャントのトリミング;
前記の第1シャントのトリミング後に前記標的抵抗が達成されれば、いかなるさらなるシャントトリミングも実行されず;
前記の前記第1シャントのトリミング後に前記標的抵抗が達成されていなければ、前記の第1シャントのトリミングから生じた抵抗変化が予想通りであったか否かを自動的に確認するステップであり;
前記の第1シャントのトリミングから生じた抵抗変化が予想通りでなかったことが確認されれば、前記ひずみゲージまたは可撓性ポリイミド系抵抗器をスクラップするステップであり;
前記の第1シャントのトリミングから生じた抵抗変化が予想通りであったことが確認されれば、第2シャントをトリミングするステップであり;
前記の第2シャントのトリミング後に前記標的抵抗が達成されれば、いかなるさらなるシャントトリミングも実行されず;
前記第2シャントのトリミング後に前記標的抵抗が達成されていなければ、前記の第2シャントのトリミングから生じた抵抗変化が予想通りであったか否かを自動的に確認するステップであり;
前記の前記第2シャントのトリミングから生じた抵抗変化が予想通りでなかったことが確認されれば、前記ひずみゲージまたは可撓性ポリイミド系抵抗器をスクラップするステップであり;かつ、
前記の前記第2シャントのトリミングから生じた抵抗変化が予想通りであったことが確認されれば、第3シャントをトリミングするステップである、
請求項11に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、可撓性でありパターニングされた伝導体、および、その製作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
本技術分野では、種々のタイプの可撓性でありパターニングされた伝導体が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、可撓性でありパターニングされた伝導体の改善された製作方法を提供することを求める。
【課題を解決するための手段】
【0004】
したがって、本発明の好ましい実施形態によれば、ひずみゲージまたは可撓性ポリイミド系抵抗器の製造方法が提供され、当該方法は、導体箔に結合された可撓性ポリイミド基板を提供するステップ、導体箔にフォトレジストの層を塗布するステップ、および、その後でフォトレジストを用いたエッチングによって導体箔をパターニングするステップを含み、当該方法は、それが以下のステップのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とし、該ステップは:
機械的表皮剥脱を用いた可撓性ポリイミド基板の表面調整;
パターニング前の導体箔のスクラビング;
パターニング後のスクラビングによるフォトレジストの除去;
パターニング後の脱イオン水を用いた加圧クリーニング;
自動アルゴリズム的抵抗較正およびシャント(shunt)トリミング;ならびに、
パターニング後に導体箔全体にエポキシの乳剤層を形成することである。
【0005】
本発明の1つの実施形態によれば、導体箔に結合された可撓性ポリイミド基板を提供することは、樹脂を用いることによって可撓性ポリイミド基板に導体箔を取り付けることを含む。
【0006】
本発明の別の実施形態によれば、導体箔に結合された可撓性ポリイミド基板を提供することは、導体箔上にポリイミド樹脂を流し込む(cast)ことによってポリイミド基板を形成することを含む。
【0007】
好ましくは、可撓性ポリイミド基板の表面調整は、その上に導体箔が結合された基板の表面とは反対側の基板の表面に適用される。
【0008】
本発明の実施形態によれば、可撓性ポリイミド基板の表面調整は、導体箔のスクラビングの下流で実行される。
【0009】
本発明の別の実施形態によれば、可撓性ポリイミド基板の表面調整は、導体箔のスクラビングの上流で実行される。
【0010】
好ましくは、導体箔のスクラビングは、機械的表面剥脱(abrasiоn)を含み、かつ、導体箔上に堆積した材料をする減らすことを採用する。
【0011】
好ましくは、導体箔をパターニングすることは、概して導体箔のみを完全に覆うパターニングされたマスクを通してUV照射を適用することを採用する(該箔は次に、フォトレジストによって覆われる)。
【0012】
好ましくは、パターニング後のスクラビングによるフォトレジストの除去は、機械的スクラバーおよび溶剤を採用する。
【0013】
好ましくは、加圧クリーニングは、パターニングの下流で導体箔のトリミング後に行われる。
【0014】
本発明の好ましい実施形態によれば、自動抵抗較正およびシャントトリミングは、パターニングされた導体箔の測定された抵抗にしたがってシャントトリミングを自動的に制御するアルゴリズムを採用する。
【0015】
さらに、本発明の好ましい実施形態によれば、パターニングされた導体箔の測定された抵抗にしたがってシャントトリミングを自動的に制御するアルゴリズムは、以下のステップを含み、該ステップは:
初期抵抗測定を実行するステップであり;
標的抵抗が達成されていれば、いかなるシャントトリミングも実行されず;
標的抵抗が達成されていなければ、第1シャントのトリミング;
第1シャントのトリミング後に標的抵抗が達成されれば、いかなるさらなるシャントトリミングも実行されず;
第1シャントのトリミング後に標的抵抗が達成されていなければ、第1シャントのトリミングから生じた抵抗変化が予想通りであったか否かを自動的に確認するステップであり;
第1シャントのトリミングから生じた抵抗変化が予想通りでなかったことが確認されれば、ひずみゲージまたは可撓性ポリイミド系抵抗器をスクラップ(scrap;廃棄・解体)するステップであり;
第1シャントのトリミングから生じた抵抗変化が予想通りであったことが確認されれば、第2シャントをトリミングするステップであり;
第2シャントのトリミング後に標的抵抗が達成されれば、いかなるさらなるシャントトリミングも実行されず;
第2シャントのトリミング後に標的抵抗が達成されていなければ、第2シャントのトリミングから生じた抵抗変化が予想通りであったか否かを自動的に確認するステップであり;
第2シャントのトリミングから生じた抵抗変化が予想通りでなかったことが確認されれば、ひずみゲージまたは可撓性ポリイミド系抵抗器をスクラップするステップであり;
第2シャントのトリミングから生じた抵抗変化が予想通りであったことが確認され
れば、第3シャントをトリミングするステップである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明は、図面とともに考慮される以下の詳細な説明からいっそう完全に理解および把握されるであろう。
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の好ましい実施形態にしたがう、可撓性でありパターニングされた伝導体の製作における初期ステージの簡略図である。
【
図2】
図2は、本発明の別の好ましい実施形態にしたがう、可撓性でありパターニングされた伝導体の製作における初期ステージの簡略図である。
【
図3】
図3は、本発明の好ましい実施形態にしたがう、可撓性でありパターニングされた伝導体の製作におけるさらなるステージの簡略図である。
【
図4】
図4は、本発明の好ましい実施形態にしたがう、可撓性でありパターニングされた伝導体の製作におけるまださらなるステージの簡略図である。
【
図5】
図5は、
図4に示されている抵抗較正ステップのオペレーションを示す簡略化されたフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
好ましい実施形態の詳細な説明
ここで
図1を参照すると、該図は、本発明の好ましい実施形態にしたがう、可撓性でありパターニングされた伝導体の製作における初期ステージの簡略図である。
【0019】
図1に見られるように、典型的には厚さが20ミクロンであるポリイミドの層102の第1表面100が表面調整に供され、該表面調整は好ましくは高圧表面剥脱104を含み、該高圧表面剥脱104は好ましくは、表面100の上にアルミナのような摩耗性材料を30psiのような高圧で噴霧することによって実行される。その後、ステップ106に示されているように、すり減った表面100は好ましくは、脱イオン(DI)水ですすがれ、かつその後、ステップ108に示されているように乾かされる。
【0020】
好ましくは、前記表面調整の下流で、典型的には厚さが2.5〜5ミクロンであり、かつ、ポリイミドの層102のものと対応するその他の寸法を有する導体箔の層110が、ポリイミドの層102に、その第2表面112において、好ましくは接着性樹脂の使用によって結合される。
【0021】
ここで
図2を参照すると、該図は、本発明の別の好ましい実施形態にしたがう、可撓性でありパターニングされた伝導体の製作における初期ステージの簡略図である。
【0022】
図2に見られるように、ステップ120として示されている初期ステップにおいて、典型的には厚さが2.5〜5ミクロンである導体箔の層130の上に、液体ポリイミド122が好ましくは流し込まれる。結果として生じたポリイミド層は、好ましくはステップ134に示されているように熱によって硬化して、導体箔130の上に好ましくは厚さが30〜40ミクロンである硬化ポリイミド層140が提供される。
【0023】
図2に見られるように、硬化ポリイミド層140の第1表面150が続いて表面調整に供され、該表面調整は好ましくは高圧表面剥脱154を含み、該高圧表面剥脱154は好ましくは、表面150の上にアルミナのような摩耗性材料を30psiのような高圧で噴霧することによって実行される。その後、ステップ156に示されているように、すり減った表面150は好ましくは、脱イオン水ですすがれ、かつその後、ステップ158に示されているように乾かされる。
【0024】
ここで
図3を参照すると、該図は、本発明の好ましい実施形態にしたがう、可撓性でありパターニングされた伝導体の製作におけるさらなるステージの簡略図である。
図3に示されているステージは、
図1および2のいずれかを参照して上記された初期ステージの後に続く。
【0025】
図3に見られるように、上記のポリイミドの表面調整、すすぎ、および、乾燥の下流で、導体箔の表面200が、好ましくは表面200の上に堆積したアルミナスラリーのような摩耗性材料および好ましくはポリビニルアセテート(PVA)で形成されたローラー204を用いて機械的にすり減らされることによって、ステップ202において好ましくはスクラビングされる。その後、すり減った表面200は、ステップ208に示されているように、好ましくはすり減った表面200の上に噴霧される水酸化ナトリウムのような表面クリーナーおよび好ましくはPVAで形成されたローラー206を用いてクリーニングされる。その後、ステップ210に示されているように、クリーニング済みのすり減った表面200は好ましくは、ステップ212において示されているように脱イオン水ですすがれ、かつ、ステップ214に示されているように乾かされる。
【0026】
図3にさらに示されているように、ステップ250において、フォトリソグラフィーによってフォトレジスト層252が形成され、かつ、パターニングされる。ステップ250は、導体箔(ここでは、参照数字270によって示されている)のクリーニングされ、すり減り、すすがれ、かつ、乾かされた表面200(ここでは、参照数字260によって示されている)の上へのフォトレジスト層252の堆積、フォトレジスト層252の焼成およびフォトレジスト層252のパターニング曝露を含む。曝露が、概して導体箔270のみを完全に覆うマスク272を採用し、そのことによってフォトレジスト層252の曝露の最中の極度に正確なフォーカスを可能にし、したがってフォトレジスト層252の極度に正確なパターニングを可能にすることは、本発明の実施形態の独特の特徴である。曝露の後には好ましくは、ステップ274におけるパターニングされたフォトレジスト層252を発展させる(develоp;現像する・顕色させる)こと、および、ステップ276に示されているような発展済みのパターニングされたフォトレジスト層252の焼成が続く。
【0027】
図3に追加的に示されているように、フォトリソグラフィーパターニングステップ250に続いて、エッチングステップ280が実行される。ステップ280は、フォトレジスト層252が先行するフォトリソグラフィーパターニングステップ250において除去された領域の下にある導体箔270のそれらの部分のエッチング、ステップ284におけるエッチングされた導体箔の好ましくは脱イオン(DI)水でのすすぎ、および、ステップ286における乾燥を含む。
【0028】
図3にさらに示されているのは、好ましくは機械的スクラバー290および適切な溶剤を採用する、ステップ288として概して示されているスクラビングによるフォトレジスト除去である。ステップ292において示されているさらなるクリーニングは、洗浄剤およびローラー294を採用する。その後、ステップ296に示されているように、クリーニング済みのパターニングされた導体箔表面297は好ましくは、脱イオン水298ですすがれ、かつ、ステップ299に示されているように乾かされる。
【0029】
ここで
図4を参照すると、該図は、本発明の好ましい実施形態にしたがう、可撓性でありパターニングされた伝導体の製作におけるまださらなるステージの簡略図である。
【0030】
図4に示されているように、
図3を参照して上記された導体箔270のエッチングに続いて、パターニングされた導体箔(ここでは参照数字300によって示されている)は、参照数字302によって示されているステップにおいて、正確な抵抗較正のためにトリミングされる。ステップ302は好ましくは、コンピューター化されたアルゴリズム(その好ましい実施形態は、
図5を参照して以下に記載される)によって制御される。
【0031】
トリミングステップ302に続いて、参照数字310によって示されている結果として生じた生産物(prоduct;製品)(パターニングされ、かつ、トリミングされた導体箔および曝露された下にあるポリイミド層を含む)は、参照数字312によって示されているステップにおける脱イオン水でのクリーニングに供され、該クリーニングは、ステップ314における脱イオン水の高圧噴霧でのクリーニング、ステップ316における脱イオン水でのすすぎ、および、ステップ318における乾燥を含む。
【0032】
その後、ステップ321に示されているように、クリーニングされた生産物310全体にエポキシ乳剤320が提供され、結果として生じた乳剤層322は、ステップ324に示されているように焼成され、かつ、ステップ326に示されているように曝露される。曝露が、概して導体箔のみを完全に覆うマスク328を採用し、そのことによって曝露の最中の極度に正確なフォーカスを可能にし、したがって乳剤層322の極度に正確なパターニングを可能にすることは、本発明の実施形態の独特の特徴である。その後、曝露された乳剤層322は、参照数字330によって示されているステップにおいて発展し、かつ、参照数字332によって示されているステップにおいて焼成される。
【0033】
最終的に、生産物のダイシングが行われ、好ましくは個別の抵抗器、または、ひずみゲージが提供される。
【0034】
ここで
図5を参照すると、該図は、
図4を参照して上記で言及された抵抗較正ステップ302のオペレーションを示す簡略化されたフローチャートである。
【0035】
図5に見られるように、初期抵抗測定が実行される。標的抵抗が達成されていれば、いかなるシャントトリミングも必要とされない。標的抵抗が達成されていなければ、第1シャントのトリミングが実行される。このトリミングステップ後に標的抵抗が達成されれば、いかなるさらなるシャントトリミングも必要とされない。トリミングステップ後に標的抵抗が達成されていなければ、トリミングから生じた抵抗変化が予想通りであったか否かについて分析が実行される。トリミングから生じた抵抗変化が予想通りでなければ、生産物はスクラップされる。トリミングから生じた抵抗変化が予想通りであれば、このことは、標的抵抗が追加のシャントのトリミングによって場合によって達成され得ることを示し、かつ、生産物の第2シャントがトリミングされる。この第2トリミングステップ後に標的抵抗が達成されれば、いかなるさらなるトリミングも必要とされない。第2トリミングステップ後に標的抵抗が達成されていなければ、第2トリミングステップから生じた抵抗変化が予想通りであったか否かについて分析が実行される。第2トリミングから生じた抵抗変化が予想通りでなければ、生産物はスクラップされる。第2トリミングから生じた抵抗変化が予想通りであれば、このことは、標的抵抗が追加のシャントのトリミングによって場合によって達成され得ることを示し、かつ、生産物の第3シャントがトリミングされる。標的抵抗が達成されるまで、または、標的抵抗は達成され得ないので生産物をスクラップする決定がなされるまで、プロセスは続き、かつ、さらなるシャントがトリミングされる。
【0036】
本発明は、具体的に示され、かつ、上記されたものに限定されないことが当業者によって把握されるであろう。むしろ、本発明の範囲は、本明細書に記載され、かつ、請求された種々の特徴の組み合わせ、および、部分的組み合わせの両方、ならびに、先行技術にはないそれらの修正および変形を含む。
【外国語明細書】