特許第5647593号(P5647593)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5647593
(24)【登録日】2014年11月14日
(45)【発行日】2015年1月7日
(54)【発明の名称】キャリアフィルム付き保護フィルム
(51)【国際特許分類】
   C09J 7/02 20060101AFI20141211BHJP
   H05K 3/00 20060101ALI20141211BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20141211BHJP
【FI】
   C09J7/02 Z
   H05K3/00 L
   B32B27/00 M
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-251981(P2011-251981)
(22)【出願日】2011年11月17日
(65)【公開番号】特開2013-107940(P2013-107940A)
(43)【公開日】2013年6月6日
【審査請求日】2012年10月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000155698
【氏名又は名称】株式会社有沢製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】矢野 雅枝
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 慎一
【審査官】 ▲吉▼澤 英一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−110570(JP,A)
【文献】 実開昭63−084335(JP,U)
【文献】 特開平09−151359(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 7/02
B32B 27/00
H05K 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面と第2の面とを有する保護フィルム基材層と、粘着剤層(a)と、キャリアフィルム基材層と、粘着剤層(b)と、セパレートフィルム層と、を含むキャリアフィルム付き保護フィルムであって、
前記保護フィルム基材層の第1の面に前記粘着剤層(a)が積層され、前記粘着剤層(a)において前記保護フィルム基材層が積層された面とは反対側の面に前記キャリアフィルム基材層が積層され、
前記保護フィルム基材層の第2の面に前記粘着剤層(b)が積層され、前記粘着剤層(b)において前記保護フィルム基材層が積層された面とは反対側の面に前記セパレートフィルム層が積層され
前記保護フィルム基材層と前記キャリアフィルム基材層との間の粘着力が、50〜500mN/25mmであり、前記保護フィルム基材層と前記セパレートフィルム層との間の粘着力が、1〜50mN/25mmであり、
前記セパレートフィルム層を前記保護フィルム基材層から剥離した後、前記保護フィルム基材層を被着体に貼り合わせたときの、前記保護フィルム基材層と前記被着体との間の粘着力が、100〜2000mN/25mmである、キャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項2】
前記セパレートフィルム層を前記保護フィルム基材層から剥離した後、前記保護フィルム基材層を被着体に貼り合わせたときの、前記保護フィルム基材層と前記キャリアフィルム基材層との間の粘着力が、前記保護フィルム基材層と前記被着体との間の粘着力よりも小さい、請求項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項3】
前記保護フィルム基材層はポリイミド樹脂を含む、請求項1又は2項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項4】
前記キャリアフィルム基材層は、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、及びポリイミド樹脂からなる群から選択されるいずれか1種以上の樹脂を含む、請求項1〜のいずれか1項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項5】
前記セパレートフィルム層は、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、及びポリブチレンテレフタレート樹脂からなる群から選択される1種以上の樹脂を含む、請求項1〜のいずれか1項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項6】
前記粘着剤層(a)及び/又は粘着剤層(b)は、アクリル系樹脂及びエポキシ樹脂からなる群から選択される1種以上の樹脂を含む、請求項1〜のいずれか1項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項7】
前記保護フィルム基材層の厚さが8〜50μmである、請求項1〜のいずれか1項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項8】
前記キャリアフィルム基材層の厚さが10〜100μmである、請求項1〜のいずれか1項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項9】
前記キャリアフィルム基材層の厚さが前記保護フィルム基材層の厚さよりも大きい、請求項1〜のいずれか1項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項10】
前記セパレートフィルム層の厚さが12〜150μmである、請求項1〜のいずれか1項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項11】
前記粘着剤層(a)の厚さが2〜50μmである、請求項1〜10のいずれか1項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項12】
前記粘着剤層(b)の厚さが2〜50μmである、請求項1〜11のいずれか1項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項13】
前記粘着剤層(a)及び/又は前記キャリアフィルム基材層が着色剤を含む、請求項1〜12のいずれか1項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【請求項14】
前記セパレートフィルム層において前記粘着剤層(b)が積層された面に離型処理が施されている、請求項1〜13のいずれか1項記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキャリアフィルム付き保護フィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回路基板等の製造においてはエッチングやプレスといった種々の加工工程があり、それらの工程中においては、既に処理を行った場所の保護を目的として、各種加工工程を行った後に剥離可能な保護フィルムが使用されている。また、近年の基板配線板は軽薄短小化が進み、高密度で複雑な回路形成技術が必要となっている。そのような高密度で複雑な回路形成のためには、例えば同一面内で異なる処理を行うなどの工程が必要となる。
このような用途に使用する保護フィルムの基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)などが用いられている。例えば、特許文献1には、特定のアクリル系粘着剤層をPET基材上に設けた粘着テープが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−19915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年の保護フィルムは、配線板の形状に追従しやすくしたり、保護フィルムに起因する凹凸形状による不具合をなくすため、薄い保護フィルムが求められている。しかしながら、特許文献1に開示されているような薄い保護フィルムは、フィルムにコシがないため粘着剤層同士が粘着してしまう、位置合わせが難しい、といった問題を有しており、手扱いの観点から改良の余地がある。さらには、薄い保護フィルムは、被着体に貼付した際にシワが入りやすいという問題を有している。
上記事情に鑑み、本発明は、手扱いに優れ、かつ、被着体に粘着させた際のシワの発生を防止することのできる保護フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、保護フィルム上にキャリアフィルムを積層したキャリアフィルム付き保護フィルムが、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
即ち、本発明は以下のとおりである。
[1]
第1の面と第2の面とを有する保護フィルム基材層と、粘着剤層(a)と、キャリアフィルム基材層と、粘着剤層(b)と、セパレートフィルム層と、を含むキャリアフィルム付き保護フィルムであって、
前記保護フィルム基材層の第1の面に前記粘着剤層(a)が積層され、前記粘着剤層(a)において前記保護フィルム基材層が積層された面とは反対側の面に前記キャリアフィルム基材層が積層され、
前記保護フィルム基材層の第2の面に前記粘着剤層(b)が積層され、前記粘着剤層(b)において前記保護フィルム基材層が積層された面とは反対側の面に前記セパレートフィルム層が積層されている、キャリアフィルム付き保護フィルム。
[2]
前記保護フィルム基材層と前記キャリアフィルム基材層との間の粘着力が、前記保護フィルム基材層と前記セパレートフィルム層との間の粘着力よりも大きい、上記[1]記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[3]
前記セパレートフィルム層を前記保護フィルム基材層から剥離した後、前記保護フィルム基材層を被着体に貼り合わせたときの、前記保護フィルム基材層と前記キャリアフィルム基材層との間の粘着力が、前記保護フィルム基材層と前記被着体との間の粘着力よりも小さい、上記[1]又は[2]記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[4]
前記保護フィルム基材層はポリイミド樹脂を含む、上記[1]〜[3]のいずれか記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[5]
前記キャリアフィルム基材層は、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、及びポリイミド樹脂からなる群から選択されるいずれか1種以上の樹脂を含む、上記[1]〜[4]のいずれか記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[6]
前記セパレートフィルム層は、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、及びポリブチレンテレフタレート樹脂からなる群から選択される1種以上の樹脂を含む、上記[1]〜[5]のいずれか記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[7]
前記粘着剤層(a)及び/又は粘着剤層(b)は、アクリル系樹脂及びエポキシ樹脂からなる群から選択される1種以上の樹脂を含む、上記[1]〜[6]のいずれか記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[8]
前記保護フィルム基材層の厚さが8〜50μmである、上記[1]〜[7]のいずれか記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[9]
前記キャリアフィルム基材層の厚さが10〜100μmである、上記[1]〜[8]のいずれか記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[10]
前記キャリアフィルム基材層の厚さが前記保護フィルム基材層の厚さよりも大きい、上記[1]〜[9]のいずれか記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[11]
前記セパレートフィルム層の厚さが12〜150μmである、上記[1]〜[10]のいずれか記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[12]
前記粘着剤層(a)の厚さが2〜50μmである、上記[1]〜[11]のいずれか記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[13]
前記粘着剤層(b)の厚さが2〜50μmである、上記[1]〜[12]のいずれか記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[14]
前記粘着剤層(a)及び/又は前記キャリアフィルム基材層が着色剤を含む、上記[1]〜[13]のいずれか記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
[15]
前記セパレートフィルム層において前記粘着剤層(b)が積層された面に離型処理が施されている、上記[1]〜[14]のいずれか記載のキャリアフィルム付き保護フィルム。
【発明の効果】
【0007】
本発明のキャリアフィルム付き保護フィルムは、手扱いに優れ、かつ、被着体に粘着させた際のシワの発生を防止するができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態におけるキャリアフィルム付き保護フィルムの断面図の一例を示す。
図2】実施例における粘着力測定のサンプル作製の際のプレス構成の概略図を示す。
図3】実施例における引き剥がし強さ測定に用いたロードセル型抗張力試験機の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に記載する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
【0010】
本実施形態におけるキャリアフィルム付き保護フィルムは、
第1の面と第2の面とを有する保護フィルム基材層と、粘着剤層(a)と、キャリアフィルム基材層と、粘着剤層(b)と、セパレートフィルム層と、を含むキャリアフィルム付き保護フィルムであって、
前記保護フィルム基材層の第1の面に前記粘着剤層(a)が積層され、前記粘着剤層(a)において前記保護フィルム基材層が積層された面とは反対側の面に前記キャリアフィルム基材層が積層され、
前記保護フィルム基材層の第2の面に前記粘着剤層(b)が積層され、前記粘着剤層(b)において前記保護フィルム基材層が積層された面とは反対側の面に前記セパレートフィルム層が積層されている。
なお、本明細書においては、キャリアフィルム基材層と粘着剤層(a)とが積層されたものをキャリアフィルムといい、保護フィルム基材層と粘着剤層(b)とが積層されたものを保護フィルムという場合がある。
【0011】
図1に示すように、本実施形態におけるキャリアフィルム付き保護フィルム10は、保護フィルム基材層1の一方の面に粘着剤層(a)2が積層され、さらにその外側にキャリアフィルム基材層3が積層されている。また、保護フィルム基材層1の他方の面に粘着剤層(b)4が積層され、さらにその外側にセパレートフィルム層5が積層された構造を有する。図1に示すように、キャリアフィルム7はキャリアフィルム基材層3と粘着剤層(a)2を含む形態を示し、保護フィルム6は保護フィルム基材層1と粘着剤層(b)4を含む形態を示す。
【0012】
本実施形態におけるキャリアフィルム付き保護フィルムは、保護フィルムにキャリアフィルムを積層することで、保護フィルムに適度なコシが付与されるため、セパレートフィルムを剥がして使用する際に粘着剤層同士が粘着してしまう、位置合わせが難しいといった問題を解消することができ、フィルムの手扱いを大幅に改善することができる。さらに、保護フィルムを被着体に貼付する際に、フィルムにシワが入り難くなるという利点を有している。
以下、各層について説明する。
【0013】
[保護フィルム基材層]
保護フィルム基材層は、配線板上に形成された回路等を保護するための層である。保護フィルム基材層を構成する樹脂としては、特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニルなどから選択される1種以上の樹脂等を挙げることができる。上記の中でも、高温下における寸法変化率を低くする観点から、ポリイミド樹脂が好ましい。
【0014】
保護フィルム基材層の厚さは、用途によって適宜選択することができるが、好ましくは8〜50μm、より好ましくは12〜25μmである。保護フィルム基材層の厚さが8μm以上であると、回路等の保護効果が良好となる傾向にあり、50μm以下であると、被着体への追従性が良好となる傾向にある。
【0015】
[粘着剤層(a)及び粘着剤層(b)]
粘着剤層(a)は、保護フィルム基材層とキャリアフィルム基材層とを粘着させるための層であり、粘着剤層(b)は、保護フィルム基材層とセパレートフィルム層とを粘着させるための層である。粘着剤層(a)及び粘着剤層(b)を構成する樹脂としては、特に限定されず、例えば、アクリル系樹脂等が挙げられる。
【0016】
アクリル系樹脂とは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルや(メタ)アクリル酸を重合することにより得られる重合体を示す。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メチル)アクリレート等が挙げられる。
【0017】
アクリル系樹脂の製造方法としては、特に限定されず、従来公知の方法により製造することができる。
【0018】
粘着剤層(a)及び粘着剤層(b)には、上記樹脂の他にも、硬化剤、硬化促進剤、その他の添加剤等が配合されていてもよい。硬化剤及び硬化促進剤としては、特に限定されるものではなく、各種公知のものを適宜選択して用いることができる。
【0019】
硬化剤としては、特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、イソシアネート系硬化剤、イミダゾール系硬化剤が挙げられる。硬化剤の配合量は、粘着剤層を構成する樹脂100質量部に対して、好ましくは0.5〜200質量部、より好ましくは5〜80質量部である。硬化剤の配合量が上記範囲である場合、被着体に貼り合わせ後の引き剥がしの際に、糊残りが生じ難くなる傾向にある。
【0020】
エポキシ樹脂としては、特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェールS型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0021】
イソシアネート系硬化剤としては、特に限定されず、例えば、TDI−TMP(トリレンジイソシアネート−トリメチルプロパンアダクト)、HMDI−ビューレットタイプ、HMDI−イソシアヌレート、HMDI−TMPアダクト(ヘキサメチレンジイソシアネート−トリメチルプロパンアダクト)、XDI−TMPアダクト(キシリレンジイソシアネート−トリメチルプロパンアダクト)等のイソシアネート系化合物が挙げられる。
【0022】
イミダゾール系硬化剤としては、特に限定されず、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物が挙げられる。
【0023】
その他の添加剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系等の酸化防止剤;耐光安定剤、耐候安定剤、熱安定剤等の安定剤;トリス(ジブロモプロピル)ホスフェート、トリアリルホスフェート、酸化アンチモン等の難燃剤;アニオン系、カチオン系、ノニオン系の界面活性剤;帯電防止剤;有機フィラー、無機フィラー等の樹脂改質剤;有機充填剤;無機充填剤;可塑剤;滑剤等の各種公知の添加剤を用いることができる。添加剤の配合量は、目的に応じて適宜調整することができる。
【0024】
粘着剤層(a)の厚さは、好ましくは2〜50μm、より好ましくは5〜30μmである。粘着剤層(a)の厚さが2μm以上であると、保護フィルム基材層とキャリアフィルム基材層との間の粘着性が良好となる傾向にあり、50μm以下であると、糊残りが生じ難くなる傾向にある。
【0025】
粘着剤層(b)の厚さは、好ましくは2〜50μm、より好ましくは5〜20μmである。粘着剤層(b)の厚さが2μm以上であると、保護フィルム基材層と、セパレートフィルム層との粘着性が良好となる傾向にあり50μm以下であると、糊残りが生じ難くなる傾向にある。
【0026】
[キャリアフィルム基材層]
キャリアフィルム基材層は、保護フィルムに適度なコシを付与するための層であり、この層が存在することにより、保護フィルムの手扱い性や、フィルムを被着体に貼付した際のシワの発生を顕著に改善することができる。キャリアフィルム基材層を構成する樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニルなどから選択される1種以上の樹脂等を挙げることができる。
【0027】
また、上述した粘着剤層(a)及び/又はキャリアフィルム基材層には、視認性を向上させる観点から、着色剤が含まれていることが好ましい。粘着剤(a)及び/又はキャリアフィルム基材層に着色剤が含まれていることにより、保護フィルムを被着体に貼付した後のキャリアフィルムの剥がし忘れを有効に防止することができる。着色剤としては、保護フィルム基材層を構成する樹脂と同色でなければ特に限定されず、必要に応じて染料、顔料等の着色剤を用いることができる。染料としては、塩基性染料、酸性染料、直接染料、酸性媒染染料、及び媒染染料から選択される1種以上を使用することができる。染料の分類は様々であり、化学構造による分類としては、アゾ染料、アントラキノン染料、トリフェニルメタン染料、ピラゾロン染料、スチルべン染料、ジフェニルメタン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、アリザリン染料、アクリジン染料、キノンイミン染料(アジン染料、オキサジン染料、チアジン染料)、シアニン染料、キノリン染料、チアゾール染料、メチン染料、ニトロ染料等が挙げられる。また顔料としては、例えば、アゾ顔料、アントラキノン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、ぺリレン・ぺリノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、キノフタロン顔料、イソインドリノン顔料、ピロール系顔料、フタロシアニン顔料、アニリンブラック顔料、カーボンブラック顔料などの有機顔料;酸化チタン系顔料、酸化鉄系顔料などの金属酸化物系顔料;クロム酸塩系顔料、硫化物系顔料、ケイ酸塩系顔料、炭酸塩系顔料、フェロシアン化合物などの無機顔料等が挙げられる。上記の中でも、分散性に優れ、少量で着色することが容易な酸化チタンが好ましい。
【0028】
キャリアフィルム基材層の厚さは、好ましくは10〜100μm、より好ましくは12〜50μmである。キャリアフィルム基材層の厚さが10μm以上であると、保護フィルムの手扱い性が一層良好となる傾向にあり、100μm以下であると、保護フォルム基材層との粘着力が安定する傾向にある。
【0029】
また、キャリアフィルム基材層の厚さは、保護フィルム基材層の厚さよりも大きいことが好ましい。キャリアフィルム基材層の厚さが保護フィルム基材層の厚さよりも大きい場合、保護フィルムの手扱い性をより一層向上させることができる。
【0030】
[セパレートフィルム層]
セパレートフィルム層は、保護フィルムの片面に設けられており、保護フィルムを使用する際には、このセパレートフィルム層を剥離した後、保護フィルムを被着体に貼付する。セパレートフィルム層を構成する樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、及びポリブチレンテレフタレート樹脂からなる群から選択される1種以上の樹脂が挙げられ、中でも、製造コストを低減する観点から、ポリエチレンテレフタレート樹脂が好ましい。
【0031】
セパレートフィルム層の厚さは、好ましくは12〜150μm、より好ましくは25〜75μmである。セパレートフィルム層の厚さが12μm以上であると、セパレーターフィルムを容易に剥がすことができる傾向にあり、150μm以下であると、保護フィルム層との密着性が安定する傾向にある。
【0032】
セパレートフィルム層には、粘着剤層(b)が積層された面に離型処理が施されていてもよい。セパレートフィルム層に離型処理が施されていることにより、セパレートフィルムを保護フィルムから容易に剥離することが可能になるため、保護フィルムの取扱い性が向上する。離型処理としては、特に限定されず、例えば、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、長鎖アルキルグラフトポリマー系離型剤等の離型剤や、プラズマ処理により表面処理する方法等を用いることができる。
【0033】
本実施形態におけるキャリアフィルム付き保護フィルムは、保護フィルム基材層とキャリアフィルム基材層との間の粘着力が、保護フィルム基材層とセパレートフィルム層との間の粘着力よりも大きいことが好ましい。粘着力の関係が上記を満たす場合、保護フィルムからセパレートフィルムを剥離する際に、キャリアフィルムが剥れてしまうことを防ぐことができる。
【0034】
保護フィルム基材層とキャリアフィルム基材層との間の粘着力は、好ましくは50〜500mN/25mmであり、より好ましくは80〜120mN/25mmである。また、保護フィルム基材層とセパレートフィルム層との間の粘着力は、好ましくは1〜50mN/25mmであり、より好ましくは5〜20mN/25mmである。
ここで、粘着力は、後述する実施例に記載された方法により測定することができる。
【0035】
また、本実施形態におけるキャリアフィルム付き保護フィルムは、セパレートフィルム層を保護フィルム基材層から剥離した後、保護フィルム基材層を被着体に貼り合わせたときの、保護フィルム基材層とキャリアフィルム基材層との間の粘着力が、保護フィルム基材層と被着体との間の粘着力よりも小さいことが好ましい。粘着力の関係が上記を満たす場合、キャリアフィルムを剥離する際に、保護フィルムが被着体から剥れてしまうことを防ぐことができる。
【0036】
保護フィルム基材層と被着体との間の粘着力は、加工処理に応じて適宜調整することができるが、好ましくは100〜2000mN/25mmであり、より好ましくは300〜1000mN/25mmである。
【0037】
各層間及び保護フィルム基材層と被着体の間の粘着力は、例えば、粘着剤の組成を変えることや、フィルム表面に離型処理を施すことで調整することができる。また、被着体としては、通常、配線板や回路に使用されるポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、銅、プリプレグ、ポリエステル系樹脂、金若しくは銀などのメッキ、シールド材又はこれらの材料が複数組み合わされたもの等が挙げられる。
【0038】
上述した各層は単層で用いられても、2層以上の積層体で用いられてもよい。
【0039】
本実施形態におけるキャリアフィルム付き保護フィルムは、その目的に応じて、上述した各層以外にも適宜その他の層が含まれていてもよい。
【0040】
[キャリアフィルム付き保護フィルム製造方法]
本実施形態におけるキャリアフィル付き保護フィルムの製造方法としては、特に限定されず、例えば以下の(a)〜(d)の工程を有する方法により製造することができる。
(a)保護フィルム基材層を構成するフィルムの片面に粘着剤を含有するワニスを塗布し、乾燥することにより保護フィルムを得る工程、
(b)上記(a)工程で得られた保護フィルムの粘着剤が塗布された面に、セパレートフィルムを対向させて貼り合わせることによりセパレートフィルム付き保護フィルムを得る工程、
(c)キャリアフィルム基材層を構成するフィルムの片面に粘着剤を含有するワニスを塗布し、乾燥することによりキャリアフィルムを得る工程、
(d)上記(b)工程で得られたセパレートフィルム付き保護フィルムのセパレートフィルムが積層された面とは反対側の面と、上記(b)工程で得られたキャリアフィルムの粘着剤が塗布された面とを対向させて貼り合わせる工程。
【0041】
(a)及び(c)工程におけるワニスとは、粘着剤層に含まれる樹脂、硬化剤等と、溶剤とを含むものである。ワニスに用いられる溶剤としては、例えば、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
【0042】
ワニスを塗布する方法としては、塗布厚さに応じて、コンマコーター、ダイコーター、グラビアコーターなどを適宜採用することができる。
【0043】
(a)及び(c)工程におけるワニスの乾燥は、インラインドライヤー等により実施することができ、その際の乾燥条件は、樹脂や硬化剤の種類及び量等により適宜調整することができる。
【0044】
(b)及び(d)工程において、フィルム同士を貼り合わせる方法としては、プレスによる方法、熱ロールを使用したラミネート方法等を用いることができる。貼り合わせ条件は、例えば、温度40〜120℃、圧力0.1〜3MPaの範囲で行うことができる。
【0045】
本実施形態におけるキャリアフィルム付き保護フィルムは、各種用途に用いることができ、例えば、めっき時の端子部プロテクト、めっき時のシールド材プロテクト、はんだフロー時のフラックス飛散プロテクト、ビルドアップ不要エリアのプロテクト等の用途に使用することができる。
【0046】
本明細書中の各物性の測定及び評価は、特に明記しない限り、以下の実施例に記載された方法に準じて行うことができる。
【実施例】
【0047】
以下、本発明を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれら
の実施例のみに限定されるものではない。
実施例及び比較例において、各物性の測定及び評価は以下の方法により行った。
【0048】
(1)フィルムの厚さ測定
JIS B 7502に規定されたマイクロメータにより測定した。
【0049】
(2)手扱いの評価
10センチ角のサンプルを切り出し、当該サンプルにおいて、セパレーターフィルムを剥離後、被着体であるポリイミドに載せるまでにシワが発生したものや粘着面同士が張り付いたものをNGとした。この評価を10回行い、NG回数が0〜2回以下のものを○、それ以外を×とした。
【0050】
(3)シワの発生有無
セパレーターフィルムを剥離後、被着体であるポリイミドに保護フィルムを載せ、高速プレスにて180℃×5min×3MPaの条件にて貼り合せることにより、評価サンプルを作製した。その後、評価サンプルのシワの有無を目視で確認した。シワの発生が見られなかった場合を○、シワが発生した場合を×と評価した。
【0051】
(4)フィルムの剥がれ易さ
キャリアフィルム及びセパレートフィルムの剥がれ易さは、各フィルムを剥がした際、特に良好に剥がれた場合を◎、良好に剥がれた場合を○、剥がれない又は剥がれにくい場合を×と評価した。
また、保護フィルムの被着体からの剥がれ易さは、上記評価サンプルを用いて保護フィルムを剥がした際、特に良好に剥がれた場合を◎、良好に剥がれた場合を○、剥がれない又は剥がれにくい場合を×と評価した。
【0052】
(5)粘着力の測定
(5−1)キャリアフィルム−保護フィルム間の粘着力A
キャリアフィルム付き保護フィルムを25±1mm(TD方向)×150±1mm(MD方向)にカットし、その後、下記の引き剥がし強さ測定方法に沿ってキャリアフィルム引きで粘着力測定を行った。このときの粘着力を粘着力Aとした。
【0053】
(5−2)セパレートフィルム−保護フィルム間の粘着力B
キャリアフィルム付き保護フィルムを25±1mm(TD方向)×150±1mm(MD方向)にカットし、その後、下記の引き剥がし強さ測定方法に沿ってセパレートフィルム引きで粘着力測定を行った。このときの粘着力を粘着力Bとした。
【0054】
(5−3)保護フィルム−被着体間の粘着力C
キャリアフィルム付き保護フィルムからセパレートフィルムを剥がし、被着体であるポリイミド(PI)に積層した。下記プレス条件にてキャリアフィルム/保護フィルム/PIのサンプルを作製した。プレス後、キャリアフィルムを剥がし、25±1mm(TD方向)×150±1mm(MD方向)にカットした。その後、下記引き剥がし測定方法に沿って保護フィルム引きで粘着力測定を行った。このときの粘着力を粘着力Cとした。
プレス条件
加熱方法 Cold−Hot(180℃)−Cold
加熱時間 45分(熱盤温度が180℃に達してから45分)
圧力 2.94Mpa
図2は粘着力測定のサンプル作製の際のプレス構成の概略図を示す。
【0055】
引き剥がし強さ測定
図3に示すように、ロードセル型抗張力試験機(島津製作所製、卓上型精密万能試験機オートグラフAGS−500)を用いて、引き剥がし角度は180°、引張速度を200mm/分とし、対象となるフィルムをMD方向に引き剥がすことにより粘着力を測定した。各試料の荷重はチャートの平均値とした。
【0056】
[製造例1]
アクリル系共重合体1
酢酸エチル100質量部を加えた反応容器の中に、ブチルアクリレートを85質量部、N−メチルメタクリレートを5質量部、アクリル酸を10質量部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を0.2質量部加えた後、窒素ガスを吹き込みながら、70℃にて8時間撹拌しながら重合した。その後、室温まで冷却し、所定の粘度となるまでメチルエチルケトン及びトルエンの希釈溶液を加えてアクリル系共重合体1を得た。得られたアクリル系共重合体1の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析によるポリスチレン換算で約70万であった。
【0057】
[製造例2]
アクリル系共重合体2
酢酸エチル100質量部を加えた反応容器の中に、ブチルアクリレートを61質量部、n−メチルメタクリレートを34質量部、アクリル酸を5質量部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を0.2質量部加えた後、窒素ガスを吹き込みながら、70℃にて8時間撹拌しながら重合した。その後、室温まで冷却し、所定の粘度となるまでメチルエチルケトンの希釈溶液を加えてアクリル系共重合体2を得た。得られたアクリル系共重合体2の重量平均分子量は、GPC分析によるポリスチレン換算で約30万であった。
【0058】
[製造例3]
アクリル系共重合体3
酢酸エチル100質量部を加えた反応容器の中に、ブチルアクリレートを40質量部、n−メチルメタクリレートを50質量部、2−ヒドロキシエチルメタアクリレートを10質量部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を0.2質量部加えた後、窒素ガスを吹き込みながら、70℃にて8時間撹拌しながら重合した。その後、室温まで冷却し、所定の粘度となるまでメチルエチルケトン等の希釈溶液を加えてアクリル系共重合体3を得た。得られたアクリル系共重合体3の重量平均分子量は、GPC分析によるポリスチレン換算で約20万であった。
【0059】
[実施例1]
保護フィルム用粘着剤ワニスAの調製
アクリル系共重合体1を100質量部、アクリル系共重合体2を30質量部に、硬化剤としてイミダゾール(四国化成社製、商品名C11Z)を0.2質量部、エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ社製、商品名AER260)を7質量部添加し、さらにメチルエチルケトンを添加してよく攪拌することによりワニスAを調製した。
【0060】
キャリアフィルム用粘着剤ワニスBの調製
アクリル系共重合体3を100質量部に硬化剤としてイソシアネート(綜研化学社製、商品名TD−75)を12質量部、着色剤として酸化チタン(堺化学社製、商品名SR−1)を3質量部添加し、さらにメチルエチルケトンを添加してよく攪拌することによりワニスBを調製した。
【0061】
保護フィルムの作製
保護フィルム基材層を形成するポリイミドフィルム(デュポン社製、商品名カプトン50EN、厚さ12.5μm)の片面に、ワニスAを乾燥後の厚さが15μmとなるようにメイヤーバーを用いて塗布後、乾燥することにより、ポリイミドフィルム上に粘着剤層を設けた。この粘着剤塗布面に、シリコーン離型剤で表面処理した離型性ポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック社製、商品名PET7511、厚さ75μm)をラミネートにより貼り合わせた。
【0062】
キャリアフィルム付き保護フィルムの作製
キャリアフィルム基材層を形成するポリエステルフィルム(東レ社製、商品名ルミラーS10、厚さ38μm)の片面に、ワニスBを乾燥後の厚さが10μmとなるようにメイヤーバーを用いて塗布後、乾燥することにより、ポリエステルフィルム上に粘着剤層を設けた。この粘着剤塗布面に、上記で得られたセパレートフィルム付き保護フィルムのポリイミドフィルム面をラミネートにより貼り合せた。
得られたキャリアフィルム付き保護フィルムの各評価を行い、結果を表1に示した。
【0063】
[比較例1]
実施例1で得られた、キャリアフィルムを貼り合わせる前のセパレート付き保護フィルムを用いて各評価を行い、結果を表1に示した。
【0064】
参考実施例2]
ワニスBのイソシアネートの量を12質量部から6質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法によりキャリアフィルム付き保護フィルムを作製した。
得られたキャリアフィルム付き保護フィルムの各評価を行い、結果を表1に示した。
【0065】
参考実施例3]
ワニスAのアクリル系共重合体2の量を30質量部から0質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法によりキャリアフィルム付き保護フィルムを作製した。
得られたキャリアフィルム付き保護フィルムの各評価を行い、結果を表1に示した。
【0066】
[実施例4]
ワニスBの酸化チタンの量を3質量部から0質量部に変更したこと以外は実施例1と同様の方法によりキャリアフィルム付き保護フィルムを作製した。
得られたキャリアフィルム付き保護フィルムの各評価を行い、結果を表1に示した。
【0067】
[実施例5]
キャリアフィルム基材層を形成するポリエステルフィルムを着色ポリエステル(京阪セロハン社製、品番PET1225ブルー、厚さ40μm)に変更したこと以外は実施例4と同様の方法によりキャリアフィルム付き保護フィルムを作製した。
得られたキャリアフィルム付き保護フィルムの各評価を行い、結果を表1に示した。
【0068】
【表1】
【0069】
表1の結果から、本実施形態におけるキャリアフィルム付き保護フィルム(実施例1〜5)は、いずれも手扱いに優れ、かつ、被着体に貼付した際のシワの発生を防止していることが分かる。特に、実施例1のキャリアフィルム付き保護フィルムは、各層間、及び保護フィルムと被着体との粘着力が好適な範囲に調整されているため、セパレートフィルムやキャリアフィルムの剥離が容易であり、また、保護フィルムの被着体からの剥離も容易に行うことができた。
これに対して、比較例1のキャリアフィルムを有していない保護フィルムは、フィルムが薄いため手扱いが悪く、また、被着体に貼付した際にシワが発生した。
参考実施例2のキャリアフィルム付き保護フィルムは、キャリアフィルムと保護フィルムの間の粘着力が大きすぎるため、キャリアフィルムが剥がれ難かった。また、保護フィルムを被着体に貼付した後、キャリアフィルムを剥がそうとしたところ剥がれ難かった。
参考実施例3のキャリアフィルム付き保護フィルムは、保護フィルムと被着体との粘着力が大きすぎるため、被着体から保護フィルムを剥がす際に剥がれ難い又は糊残りが発生する場合があった。
実施例4と実施例5のキャリアフィルム付き保護フィルムを比較した場合、実施例4においてはキャリアフィルム又は粘着剤層(a)が着色されていないため、保護フィルムを被着体に貼付した後、キャリアフィルムを剥がし忘れる場合があったが、実施例5においてはキャリアフィルムの着色により剥がし忘れを有効に防止することができた。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本実施形態におけるキャリアフィルム付き保護フィルムは、回路基板等の既に処理を行った場所を保護するための剥離可能な保護フィルムとしての産業上利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0071】
1 保護フィルム基材層
2 粘着剤層(a)
3 キャリアフィルム基材層
4 粘着剤層(b)
5 セパレートフィルム層
6 保護フィルム
7 キャリアフィルム
10 キャリアフィルム付き保護フィルム
図1
図2
図3