【実施例】
【0048】
省略語
【0049】
【表1】
【0050】
(実施例1 3,3−ジメチル−3H−インドールの調製[Fischerインドール反応])
【0051】
【化6】
【表2】
【0052】
2Lの乾燥させた丸底フラスコに、窒素下、10〜12℃でフェニルヒドラジン(200g)およびヘプタン(600mL)を入れ、この容器を窒素/減圧で3回脱気し、次いで、20℃未満の温度でイソブチルアルデヒド(146.7g)を滴下した。得られた混合物を18〜20℃で1時間撹拌するか、または転化率が99A%になるまで撹拌した。5Lの反応器に、MSA(1.422kg)を入れた後、2L丸底フラスコ内で調製した上述の反応混合物をゆっくりと加えた。反応混合物を18〜20℃で一晩撹拌し、3,3−ジメチル−3H−インドールの未精製の混合物を得た(出発物質は2A%未満、アッセイ:収率91%)。
【0053】
以下のFischerインドール反応研究(実施例1A〜1S)を、上に記載した方法によって、特に記載されていない場合には、溶媒、酸および温度を変えずに調製した。例えば、1A〜1D、1J〜1K、1O〜1Sで、ヒドラゾンは系中で生成した。
【0054】
A:TFA/DCM/35℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラジン(5.41g)、400mL DCM、イソブチルアルデヒド(4.69g)、TFA(11.5mL)、35℃で17時間、所望の生成物は、わずか5A%。
【0055】
B:TFA/ACN/35℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラジン(5.41g)、50mL ACN、イソブチルアルデヒド(4.69g)、TFA(11.5mL)、35℃で17時間、所望の生成物は、わずか15A%。
【0056】
C:TFA/THF/35℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラジン(5.41g)、50mL ACN、イソブチルアルデヒド(4.69g)、TFA(11.5mL)、35℃で17時間、所望の生成物は、わずか10A%。
【0057】
D:AcOH/60℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラジン(5.40g)、イソブチルアルデヒド(3.97g)、AcOH(9g)、60℃で17時間、所望の生成物は、わずか57A%。
【0058】
J:MSA/トルエン/20℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラジン(2.16g)、イソブチルアルデヒド(1.59g)、40mL トルエン、MSA(5.77g)、20℃で17時間、所望の生成物は90A%。
【0059】
K:MSA/ヘプタン/20℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラジン(8.64g)、イソブチルアルデヒド(6.36g)、24mL ヘプタン、MSA(38.4g)、20℃で2日間、所望の生成物は92A%。
【0060】
O:TFA/DCM/25℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラジン(2.163g)、50mL DCM、イソブチルアルデヒド(1.59g)、TFA(4.62mL)、室温で17時間、所望の生成物は1A%未満。
【0061】
P:ギ酸/THF/20℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラジン(2.163g)、イソブチルアルデヒド(1.59g)、40mL THF、ギ酸(2.76g、3g Sieve)、20℃で17時間、35℃で2時間、所望の生成物は3A%。
【0062】
Q:MSA/ヘプタン/25℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラジン(100g)、300mL ヘプタン、イソブチルアルデヒド(73.35g)、MSA(711.14g)、18〜25℃で17時間、所望の生成物は91A%。
【0063】
R:MSA/ヘプタン/30℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラジン(4.32g)、12mL ヘプタン、イソブチルアルデヒド(3.18g)、MSA(19.2g)、30℃で17時間、所望の生成物は85A%。
【0064】
S:TFA/60℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラジン(5.40g)、イソブチルアルデヒド(3.97g)、TFA(17g)、60℃で17時間、所望の生成物は1A%未満。
【0065】
(実施例2 ヒドラゾンの調製)
フェニルヒドラジン(21.64g)、モレキュラーシーブ10g、THF(100ml)を240mlの乾燥した丸底フラスコに、窒素下、0〜5℃で入れ、次いで、この容器を窒素/減圧で3回脱気した後、イソブチルアルデヒド(15.86g)を加えた。得られた混合物を0.5時間撹拌した(転化率99A%)。モレキュラーシーブを濾去し、減圧下でTHFを除去し、ヒドラゾンを油状物として得た(38g)。
【0066】
例えば、1E−1Iおよび1L−1Nで、実施例2の単離したヒドラゾンを直接環化した。
【0067】
E:TFA/IPAC/40℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラゾン(1.62g)、20mL IPAC、TFA(3.42g)、40℃で17時間によって、所望の生成物は1A%未満。
【0068】
F:H
2SO
4/THF/40℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラゾン(1.62g)、15mL THF、50% H
2SO
4(2.94g)、40℃で3時間、所望の生成物は40A%。
【0069】
G:p−トルエンスルホン酸/THF/40℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラゾン(1.62g)、15mL THF、p−トルエンスルホン酸(5.7g)、40℃で3時間、所望の生成物は58A%。
【0070】
H:MSA/THF/40℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラゾン(1.62g)、15mL THF、MSA(1.45g)、40℃で3時間、所望の生成物は60A%。
【0071】
I:F
2CHCOOH/THF/40℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラゾン(1.62g)、15mL THF、F
2CHCOOH(1.44g)、40℃で3時間、所望の生成物の20A%。
【0072】
L:AcOH/40℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラゾン(1.62g)、AcOH(5mL)、室温で1時間、40℃で24時間によって、所望の生成物は20A%。
【0073】
M:ギ酸/70℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラゾン(1.62g)、ギ酸(5mL)、70℃で17時間によって、所望の生成物は1A%未満。
【0074】
N:TFA/トルエン/48℃:上のFischerインドール反応と同じ手順、フェニルヒドラゾン(1.62g)、20mL トルエン、TFA(3.42g)、48℃で17時間によって、所望の生成物は1A%未満。
【0075】
【表3】
【0076】
(実施例3 3,3−ジメチルインドリンHCl塩の調製)
【0077】
【化7】
【0078】
【表4】
【0079】
実施例1で得た混合物に、NaBH
4(84g)の脱イオン水溶液400mL溶液を5NのNaOH(pH約13)水で塩基性にしたものを10℃未満の温度でゆっくりと加えて処理し、次いで、室温付近まで加温した。反応物を14.5NのNH
4OHを用いてpHを8に調節することにより後処理し、次いで相を分離させた。水相をIPACで抽出した(300mL×2回)。有機相を合わせ、脱イオン水(80mL)および飽和ブライン(80mL)で洗浄し、対応するインドリン溶液(3,3−ジメチルインドリン231gを含む、アッセイ収率85%)を得た。
【0080】
このインドリン溶液(ヘプタン/IPAC溶液)に、プロパン−2−オール194mLを加えた後、IPA中の5NのHCl溶液(408mL)を加えて懸濁物を作成し、これを2時間撹拌した後、濾過した。濡れたケーキをヘプタンで洗浄し(100mL×2回)、3,3−ジメチルインドリンHCl塩を得た(255.6g、収率75.5%、HCl塩として98.4A%)。
【0081】
(実施例4 3,3−ジメチル−6−ニトロインドリンの調製)
【0082】
【化8】
【0083】
【表5】
【0084】
H
2SO
4(1.42kg)および3,3−ジメチルインドリンHCl塩(実施例3、200g)を乾燥した5L丸底フラスコに、窒素下、20〜25℃で入れた。反応混合物を−15〜10℃まで冷却した。HNO
3(75.6g)の水(18.89g)溶液を滴下した。得られた反応混合物を1時間撹拌した。この混合物を、0〜5℃で、30%のNH
4OH 2.084Lおよび水600mLの混合物に移した。NH
4OHを用いてpHを8〜9に調節し、IPAC 800mLを加えた後に、相を分離した。水相をIPAC(400mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和ブライン(400mL)で洗浄し、3,3−ジメチル−6−ニトロインドリン溶液を得た(190.5g、91%、94A%)。
【0085】
(実施例5 1−(3,3−ジメチル−6−ニトロインドリン−1−イル)エタノンの調製)
【0086】
【化9】
【0087】
【表6】
【0088】
3,3−ジメチル−6−ニトロインドリン(実施例4、190.5g)のIPAC 1200mL溶液、Et
3N(200.6g)を1−Lのジャケット付反応器に入れ、その後、反応温度を25℃未満に維持しつつ、塩化アセチル(155.4g)を滴下した。反応内容物を20〜25℃で1時間撹拌した。脱イオン水1200mLを30℃未満でゆっくりと入れ、懸濁物を作成した。この生成物を濾過によって単離した。濡れたケーキを脱イオン水で洗浄し(200mL×2回)、ヘプタン(200mL)で洗浄し、減圧下、一定重量になるまで50℃で乾燥させた(193g、補正した収率83.2wt%、99.15A%、99.5重量%(乾燥))。
【0089】
(実施例6 1−(6−アミノ−3,3−ジメチル−インドリン−1−イル)エタノンの調製)
【0090】
【化10】
【0091】
【表7】
【0092】
1−(3,3−ジメチル−6−ニトロインドリン−イル)エタノン(実施例5、50g)、5% Pd/C(1g、50湿重量%)、THF(200mL)を400mLの水素化反応器に入れた。スラリーを減圧/水素で3回脱気し、水素下(30PSI)、60℃で6時間撹拌した。得られた混合物をCelite
TMの薄層で濾過し、ケーキをTHFで洗浄した(150mL×2回)。濾液および洗液を合わせ、減圧下で濃縮し、次いで、トルエン(150mL)を加えた。生成物を濾過によって単離し、濡れたケーキを脱イオン水で洗浄し(100mL×2回)、トルエン50mLで洗浄し、1−(6−アミノ−3,3−ジメチル−インドリン−1−イル)エタノンを得た(38.5g、収率94%、99.9 A%超、100重量%)。
【0093】
本明細書で、分子量のような物理特性のために、または化学式のような化学特性のために、範囲を用いる場合、特定の実施形態の範囲のすべての組み合わせ、および部分的な組み合わせを含むことが意図される。
【0094】
この文献に引用されているか、または記載されているそれぞれの特許、特許明細書、刊行物の開示は、その全体が参照により組み込まれる。
【0095】
当業者は、本発明の好ましい実施形態に対して多くの変更および改変を行うことができ、このような変更および改変は、本発明の精神から逸脱することなく行うことができることを理解するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の正しい精神および範囲内にあるような等価な改変をすべて含むことを意図している。