(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記連結ステントの前記収縮状態は、円錐形であり、遠位方向に先細りにテーパー状であり、前記バルーンカテーテルは、略円錐形のノーズコーンを自身の遠位端上にさらに含み、該ノーズコーンは、前記心臓弁を通って延在し、該収縮状態にある連結ステントの遠位端に係合する、請求項1に記載のシステム。
前記ハンドルは、直列に連結されて連続管腔を形成し得る近位セクションと遠位セクションとを備え、該遠位セクションは、該近位ハンドルセクションとの接続の前に、前記ホルダのハブに連結して、該遠位セクションを使用した前記心臓弁の手動操作を可能にするように適合される、請求項1に記載のシステム。
【図面の簡単な説明】
【0029】
ここで、本発明を説明し、添付概略図面を参照すると、他の利点および特徴が現れるであろう。
【
図1】
図1は、内部心腔および隣接構造を示すために、複数部分が分解および断面状態である、ヒトの心臓の解剖学的前面図である。
【
図2】
図2は、心周期の心室拡張(心室充満)期中に、三尖弁および僧帽弁は開放しており、大動脈弁および肺動脈弁は閉鎖している、右心房における三尖弁、左心房における僧帽弁、およびその間の大動脈弁を示す、ヒトの心臓のある区分の解剖学的上面図である。
【
図3】
図3は、心周期の心室収縮(心室排出)期中に、三尖弁および僧帽弁は閉鎖しており、大動脈弁および肺動脈弁は開放している、
図2に示されたヒトの心臓のある区分の解剖学的上面図である。
【
図4】
図4は、心腔の内部、ならびに卵円窩、冠状静脈洞、および大心臓静脈等の関連構造を示すために、複数部分が分解および断面状態である、左心房および右心房の解剖学的前方斜視図である。
【
図5-1】
図5A〜5Eは、上行大動脈より下側の隣接する左心室の一部分を示し、本明細書で開示される例示的な一体的人工心臓弁システムの縫合のない展開におけるいくつかのステップを図示する、単離した大動脈弁輪を通る断面図である。
図5Aは、大動脈弁輪内の適所へ前進するバルーンカテーテル上に載置された一体的人工心臓弁を示す。
【
図5-2】
図5A〜5Eは、上行大動脈より下側の隣接する左心室の一部分を示し、本明細書で開示される例示的な一体的人工心臓弁システムの縫合のない展開におけるいくつかのステップを図示する、単離した大動脈弁輪を通る断面図である。
図5Bは、連結ステントとの係合から外してノーズコーンを変位させるように、バルーンカテーテルがより遠くに前進させられている、大動脈弁輪における所望の埋込位置にある一体的人工心臓弁を示す。
図5Cは、大動脈弁輪に対し、かつそれより下側で広口ステントを拡張および展開するように膨張させられた、カテーテル上のバルーンを示す。
【
図5-3】
図5A〜5Eは、上行大動脈より下側の隣接する左心室の一部分を示し、本明細書で開示される例示的な一体的人工心臓弁システムの縫合のない展開におけるいくつかのステップを図示する、単離した大動脈弁輪を通る断面図である。
図5Dは、心臓弁内から除去されているノーズコーンとともに、カテーテル上の収縮したバルーンを示す。
図5Eは、本発明の完全に展開した一体的人工心臓弁を示す。
【
図6】
図6は、一体的人工心臓弁を送達するための例示的なシステムの分解図である。
【
図7】
図7は、弁連結ステントの遠位端上に延在するノーズコーンを示す、
図6の送達システムの組立図である。
【
図8】
図8は、
図7のようであるが、連結ステントからノーズコーンを係脱するようにバルーンカテーテルが遠位に変位されている図である。
【
図9-1】
図9Aおよび9Bは、弁ホルダ上に組み立てられた例示的な一体的人工心臓弁の斜視図である。
【
図9-2】
図9Cは、
図9Aおよび9Bのアセンブリの側面図である。
図9Dおよび9Eは、
図9Aおよび9Bのアセンブリの遠位および近位平面図である。
【
図10】
図10Aおよび10Bは、それぞれ、平坦および管状拡張構成の両方で示された、例示的な連結ステントを図示する。
【
図11】
図11A〜11Bは、平坦および管状拡張構成の両方で、不連続上端を有する代替的な連結ステントを図示する。
【
図12】
図12A〜12Dは、なおもさらに代替的な連結ステントの平面図である。
【
図13-1】
図13A〜13Kは、上行大動脈より下側の隣接する左心室の一部分を示し、本明細書で開示される代替的な一体的人工心臓弁システムの展開におけるいくつかのステップを図示する、大動脈弁輪を通る斜視断面図である。
図13Aは、貯蔵および配送用瓶からの除去後、および心臓弁ホルダへの雌ネジ式弁尖分離スリーブの取付中の心臓弁を示す。
【
図13-2】
図13A〜13Kは、上行大動脈より下側の隣接する左心室の一部分を示し、本明細書で開示される代替的な一体的人工心臓弁システムの展開におけるいくつかのステップを図示する、大動脈弁輪を通る斜視断面図である。
図13Bは、ガイド縫合糸の設置を含む、心臓弁を受容するための大動脈弁輪を準備する際の予備ステップを示す。
図13Cは、ガイド縫合糸に沿って大動脈弁輪内の適所へ前進する送達ハンドルの遠位セクション上に載置された心臓弁を示す。
【
図13-3】
図13A〜13Kは、上行大動脈より下側の隣接する左心室の一部分を示し、本明細書で開示される代替的な一体的人工心臓弁システムの展開におけるいくつかのステップを図示する、大動脈弁輪を通る斜視断面図である。
図13Dは、大動脈弁輪における所望の埋込位置にあり、縫合糸スネアの配置中の心臓弁を示す。
図13Eは、心臓弁および埋込部位へのアクセスを向上させるように、外向きに縫合糸スネアの上端を屈曲させる鉗子を示す。
【
図13-4】
図13A〜13Kは、上行大動脈より下側の隣接する左心室の一部分を示し、本明細書で開示される代替的な一体的人工心臓弁システムの展開におけるいくつかのステップを図示する、大動脈弁輪を通る斜視断面図である。
図13Fは、送達ハンドル、ホルダ、および心臓弁を通した挿入前に埋込部位に向かって降下する、バルーンカテーテルを示す。
【
図13-5】
図13A〜13Kは、上行大動脈より下側の隣接する左心室の一部分を示し、本明細書で開示される代替的な一体的人工心臓弁システムの展開におけるいくつかのステップを図示する、大動脈弁輪を通る斜視断面図である。
図13Gは、バルーンの膨張前の、噛合された送達ハンドル近位および遠位セクション、ならびに心臓弁の連結ステントより下側のバルーンカテーテルの遠位端を示す。
【
図13-6】
図13A〜13Kは、上行大動脈より下側の隣接する左心室の一部分を示し、本明細書で開示される代替的な一体的人工心臓弁システムの展開におけるいくつかのステップを図示する、大動脈弁輪を通る斜視断面図である。
図13Hは、連結ステントを拡張するためのバルーンカテーテル膨張のバルーンを示す。
図13Iは、収縮されたバルーンを示す。
【
図13-7】
図13A〜13Kは、上行大動脈より下側の隣接する左心室の一部分を示し、本明細書で開示される代替的な一体的人工心臓弁システムの展開におけるいくつかのステップを図示する、大動脈弁輪を通る斜視断面図である。
図13Jは、スネアの除去後にガイド縫合糸を降下する3つの締結具クリップを示す。
図13Kは、ガイド縫合糸の除去中に締結具クリップが縫製輪の近位面上に固定されている、完全に埋め込まれた一体的人工心臓弁を示す。
【
図14】
図14および15は、弁ホルダ上に組み立てられた代替的な一体的人工心臓弁の上方および下方斜視図である。
【
図15】
図14および15は、弁ホルダ上に組み立てられた代替的な一体的人工心臓弁の上方および下方斜視図である。
【
図17】
図17A〜17Fは、
図14および15の代替的な一体的人工心臓弁およびホルダのいくつかの平面図および立面図である。
【
図18】
図18A〜18Cは、第2端が収縮状態であり、円錐形状を形成する、
図14〜17の心臓弁の連結ステントの立面図、ならびに上面および底面図である。
【
図19】
図19A〜19Dは、第2端が拡張状態であり、同様に円錐形状を形成する、
図14〜17の心臓弁の連結ステントの立面図、上面および底面図、ならびに斜視図である。
【
図20】
図20A〜20Cは、広口構成のバルーンカテーテル上のバルーンを示し、心臓弁の連結ステントを省略する、
図14〜17の心臓弁を送達するためのシステムの斜視図、立面図、縦断面図である。
【
図22】
図22は、バルーンカテーテル、心臓弁、およびホルダがない、
図21の送達システムのいくつかの構成要素の分解図である。
【
図24】
図24A〜24Dは、
図20A〜20Cの送達システムのバルーンカテーテルおよび近位ハンドルセクションの斜視図、立面図、および縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は、従来の心臓切開手術と関連する欠点を克服しようとする一方で、また、治療手技の持続時間を減少する、より新しい技術の技法のうちのいくつかも採用する。本発明の人工心臓弁は、主に、前述の心臓切開手術を含む従来の外科技法を使用して、送達され、埋め込まれることを目的としている。そのような手術にはいくつかのアプローチがあり、その全ては、特定の心臓弁輪への直接アクセス経路の形成をもたらす。明確にするために、直接アクセス経路は、心臓弁輪の直接(すなわち、肉眼)可視化を可能にするものである。加えて、本明細書で説明される一体的人工心臓弁の実施形態はまた、経皮的アプローチを使用した送達、および間接可視化を使用した弁の遠隔埋込を必要とする低侵襲外科的アプローチのために構成されてもよいことが認識されるであろう。
【0031】
本発明の1つの主な側面は、弁部材と同時に組織アンカを埋め込むステップを含む一体的人工心臓弁であり、ある利点が結果的に生じる。本発明の例示的な一体的人工心臓弁は、非拡張型および拡張型部分を有するハイブリッド弁部材を有する。拡張型弁部材に連結された拡張型ステントを利用することによって、固着動作の継続時間は、縫合糸のアレイを利用する従来の縫製手技と比較して、大いに削減される。拡張型ステントは、単純に、埋込部位と接触するように半径方向外向きに拡張されてもよく、または、鉤等の付加的な固着手段が提供されてもよい。手術は、従来の心臓切開アプローチおよび心肺バイパスを使用して実行されてもよい。1つの有利な特徴において、拡張型ステントを埋め込む相対的速度により、バイパスにかかる時間が大いに削減される。
【0032】
定義の目的のため、「ステント」または「連結ステント」という用語は、心臓弁輪の組織に付着することが可能な心臓弁の構造構成要素を指す。本明細書で説明される連結ステントは、最も一般的には、管状ステント、または様々な形状あるいは直径を有するステントである。ステントは、通常、ステンレス鋼またはNitinol等の生体適合性金属フレームで形成される。より好ましくは、本発明との関連で、ステントは、塑性拡張型金属のレーザ切断管類でできている。本発明の弁とともに使用することができる他の連結ステントは、剛性リング、らせん状に巻かれた管、および弁輪内で緊密に嵌合し、血液の通過のためにそれを通る開口を画定する、他のそのような管を含む。しかしながら、連結ステントは、連続周辺を画定しない別個のクランプまたはフックになり得ることが完全に考えられる。そのようなデバイスは、いくらかの接触均一性、ならびに展開の速度および容易性を犠牲にするが、これらのデバイスは、特定の弁部材と併せて稼働するように構成することができる。
【0033】
自己拡張式およびバルーン拡張式ステントの間の区別が、当分野に存在する。自己拡張式ステントは、小さい管の中へ圧着または別様に圧縮されてもよく、外側シース等の拘束が除去されると、独力で外向きに跳ねるのに十分な弾力性を保有する。対照的に、バルーン拡張式ステントは、大幅に弾力性が低い材料でできており、実際に、圧縮直径から拡張直径に変換するときに、内側から外側へ塑性的に拡張されなければならない。バルーン拡張式ステントという用語は、ステントを実際に拡張するためにバルーンが使用されるか否かにかかわらず、塑性拡張型ステントを包含することを理解されたい(例えば、機械的指部を有するデバイスがステントを拡張することができる)。ステントの材料は、膨張バルーンまたは拡張式機械的指部等の変形力の印加後に、塑性的に変形する。従って、「バルーン拡張型ステント」という用語は、特定の拡張手段に対峙した材料および種類のステントを指すと見なされるべきである。
【0034】
「弁部材」という用語は、1つの方向への血流を妨げる一方で、別の方向への血流を可能にするような流体閉塞面を保有する、心臓弁の構成要素を指す。上記のように、可撓性弁尖を有する構造、ならびに剛性弁尖またはボールおよびケージ配設さえも伴う構造を含む、弁部材の種々の構造が利用可能である。弁尖は、生体、合成、金属、または他の好適な手段であってもよい。
【0035】
本発明の主な焦点は、外科医が、1つのユニットまたは部品として、ハイブリッド連結ステントおよび弁部材を固定する単階埋込みを有する一体的人工心臓弁である。ハイブリッド連結ステントおよび弁部材のある特徴は、その内容が本明細書に明示的に組み込まれる、2008年12月19日出願の同時係属米国仮出願第61/139,398号で説明されている。前述の出願で開示されている「2段階」人工弁送達は、(a)構造を弁輪に固着するステップ、次いで、(b)弁部材を接続するステップという、2つの主なステップを指し、それは、必ずしも弁を2つだけの部品に限定しないことに留意されたい。同様に、本明細書で説明される一体的弁は、単段埋込み手技で特に有益であるが、それは、必ずしも全体的なシステムを2つだけの部品に限定しない。例えば、本明細書で開示される心臓弁30はまた、拡張式基礎ステントを使用することもでき、それは次いで、後に埋め込まれた心臓弁によって補強される。心臓弁30は、非拡張型で非折畳み式の環状支持構造と、塑性拡張型連結ステント36とを有するので、自己拡張した基礎ステントの跳ね返りに効果的に抵抗する。そうはいっても、本明細書に添付された種々の請求項は、1つより多い部品を除外してもよい。
【0036】
さらなる定義の点として、「拡張型」という用語は、第1の送達直径から第2の埋込直径に拡張することが可能な心臓弁の構成要素を指すために本明細書で使用される。したがって、拡張型構造とは、温度の上昇、あるいは弁尖または交連に作用する流体力等の他のそのような偶発的原因から、わずかな拡張を受ける場合があるものを意味しない。逆に、「非拡張型」とは、例えば、従来の「非拡張型」心臓弁のいくらかのわずかな拡張が観察されてもよいので、完全剛性または寸法安定性であることを意味すると解釈されるべきではない。
【0037】
以下の説明では、「身体流路」という用語は、体内の血液導管または血管を定義するために使用される。当然ながら、人工心臓弁の特定の用途が、問題の身体流路を判定する。例えば、大動脈弁置換は、大動脈弁輪に、またはそれに隣接して埋め込まれる。同様に、僧帽弁置換は、僧帽弁輪に埋め込まれる。本発明のある特徴は、特に大動脈弁輪の中の一方または他方の埋込部位にとって特に有利である。しかしながら、組み合わせが構造的に不可能ではない限り、または請求項の言葉によって除外されない限り、本明細書で説明される心臓弁の実施形態のうちのいずれかを、任意の身体流路に埋め込むことができる。
【0038】
本明細書で説明される「迅速接続」生体大動脈弁は、大動脈弁狭窄の治療用の外科的に埋め込まれた医療デバイスである。例示的な迅速接続デバイスは、埋込型生体弁と、その展開のための送達システムとを備える。デバイス、送達システム、および使用方法は、その使用の容易性を向上させ、総手技時間を削減しながら、Edwards Lifesciences(Irvine,California)から入手可能なCarpentier−Edwards PERIMOUNT Magna(登録商標)大動脈心臓弁等の、既存の市販されている非拡張型人工心臓弁の証明された血液動態性能および耐久性を活用する。これは主に、標準的な外科的実践によって現在行われているように、生体弁を天然弁輪上に縫合する必要性を排除することによって達成され、一般的には、弁周囲に12−24本の手動で結ばれた縫合糸を必要とする。また、該技法は、石灰化弁の弁尖を切除し、弁輪を創傷清拭または平滑化する必要性を未然に防ぐ。
【0039】
図5A〜5Eは、隣接する左心室LVおよび動脈洞Sを有する上行大動脈の一部分を示す、分離した大動脈弁輪AAを通る断面図である。2つの冠状静脈洞がまた示されている。一連の図は、一体的システムを備える、本発明の例示的な人工心臓弁システムの配備におけるいくつかのステップのスナップショットを示す。一体的人工弁の連結ステントは、天然弁尖に対して、または弁尖が切除される場合は創傷清拭した大動脈弁輪AAに対して配備される連結ステントである。
【0040】
図5Aは、遠位端付近に収縮状態のバル−ン40(
図5B)を有し、ほぼ軸方向で大動脈弁輪AAに中心があるように適所へと前進する、バルーンカテーテル32上に載置された一体的心臓弁30を示す。一体的心臓弁30は、人工弁34と、その遠位端に取り付けられ、そこから突出する連結ステント36とを備える。その半径方向収縮または未展開状態で、連結ステント36は、遠位方向に円錐形の内向きのテーパーを呈する。カテーテル32は、弁構成要素30を通って延在し、円錐形または釣鐘形を有し、連結ステント36のテーパー状の遠位端を覆う遠位ノーズコーン38の中で終端する。以下で示されるように、カテーテル32は、導入カテーテルおよび弁ホルダを通って延在する。
【0041】
大動脈弁置換術に使用されるとき、人工弁34は、好ましくは、天然弁尖の機能に取って代わるように流体閉塞面を提供する3つの可撓性弁尖を有する。種々の好ましい実施形態では、弁尖は、別のヒトの心臓(死体)、牛(ウシ)、豚(ブタの弁)、または馬(ウマ)から採取されてもよい。他の好ましい変化例では、弁部材は、生物組織よりもむしろ機械的構成要素を備えてもよい。3つの弁尖は、非拡張型で非折畳み式の環状支持構造、および流出方向に突出する複数の交連によって支持される。可撓性弁尖を伴う一般的な人工心臓弁は、弁尖の取付を容易にするために布で覆われた1つ以上の構成要素の合成(金属および/またはポリマー)支持構造を含む。
【0042】
例えば、好ましい実施形態では、人工弁34は、Edwards Lifesciencesから入手可能なCarpentier−Edwards PERIMOUNT Magna(登録商標)大動脈心臓弁等の、市販の非拡張型人工心臓弁を備える。この意味で、「市販の」人工心臓弁は、その中に非拡張型で非折畳み式の支持構造を画定し、心臓切開外科的手技で縫製輪を通る縫合糸を使用して埋め込まれることが可能な縫製輪を有する、既製の(すなわち、単独販売および使用に好適な)人工心臓弁である。使用される心臓の中への特定のアプローチは異なってもよいが、心臓が機能的なままである、鼓動している心臓の手技とは対照的に、外科的手技では、心臓が停止されて切開される。繰り返すと、「非拡張型」および「非折畳み式」という用語は、完全剛性および寸法安定性を意味すると解釈されるべきではなく、弁が、いくつかの提案されている低侵襲的または経皮的に送達された弁のように非拡張可能/折り畳み可能であることを意味するにすぎない。
【0043】
人工弁34には、弁を弁輪に固定するために、連結ステント36の形態の拡張型連結機構が提供される。連結ステント36が示されているものの、連結機構は、種々の異なる形態を成してもよいが、接続縫合糸の必要性を排除し、それを弁輪に縫合するという時間のかかる過程を必要としないため、高速接続手段を提供する。
【0044】
インプラント手技は、心臓弁30を送達するステップと、大動脈弁輪において連結ステント36を拡張するステップとを伴う。弁34が非拡張可能であるため、手技全体は、一般的には、従来の心臓切開技法を使用して行われる。しかしながら、連結ステント36が、低減した縫合を用いて単純な拡張によって埋め込まれるため、手術全体がより少ない時間を要する。このハイブリッドアプローチはまた、心臓切開手技および市販の心臓弁を熟知している外科医にとって、さらに快適となる。
【0045】
また、証明された心臓弁の使用と併用される手技の比較的小さな変化が、厳密に拡張型の遠隔手技よりもはるかに容易な規制経路を作成するべきである。たとえ、(510k提出とは対照的な)FDAによるPre−Market Approval(PMA)過程を満たすように、臨床試験を通してシステムの正当性が立証されなければならなくても、少なくとも外科医による迅速接続心臓弁30の受け入れは、Magna(登録商標)大動脈心臓弁等のすでに承認されている市販の心臓弁を用いて、大いに合理化される。
【0046】
図5Bでは、心臓弁30は、大動脈弁輪AAにおける所望の埋込位置まで前進している。人工弁34は、望ましくは大動脈弁輪AAに隣接する、縫合糸透過可能輪42を含んでもよい。より好ましくは、縫製輪42は、弁輪内に配置された弁よりも大きい開口サイズの選択を可能にするよう、弁輪上に、または大動脈弁輪AAの最も狭い点より上側に設置される。さらに、連結ステント36および弁輪上配置を使用した弁輪拡張により、外科医は、以前に考えられたよりも1または2つの増分で大きいサイズを有する弁を選択してもよい。既述のように、人工弁34は、望ましくは、縫製輪42を有する市販の心臓弁である。バルーンカテーテル32は、連結ステント36との係合から外してノーズコーン38を変位させるように、心臓弁30に対して前進している。連結ステント36の遠位端をちょうど越えた、カテーテル32上の拡張バルーン40を見ることができる。
【0047】
図5Cは、弁輪に対して連結ステント36を拡張および展開するように膨張させられた、カテーテル32上のバルーン40を示す。バルーン40は、望ましくは、制御され、加圧された滅菌生理食塩水を使用して、膨張させられる。連結ステント36は、その円錐形収縮状態と、その略管状またはわずかに円錐形の拡張状態との間で遷移する。連結ステント36と弁輪との間の単純な干渉は、心臓弁30を固着するのに十分であってもよく、または、突起、フック、鉤、織物等の相互作用特徴が利用されてもよい。
【0048】
好ましい実施形態では、連結ステント36は、塑性拡張型の布で覆われたステンレス鋼管状ステントを備える。塑性拡張型ステントを使用することの1つの利点は、そうでなければ従来の手術で可能となるよりも大きい弁サイズを受容するように、天然弁輪を拡張する能力である。望ましくは、左心室流出路(LVOT)は、少なくとも10%、または、例えば1.0〜5mmだけ有意に拡張され、外科医は、拡張していない弁輪と比べて、より大きい開口直径を伴う心臓弁30を選択することができる。勾配が半径の4乗に比例すると見なされるため、弁輪サイズの1mmの増加さえも有意である。
【0049】
ステント本体は、好ましくは、天然弁尖を押しのけ、拡張状態で天然弁尖を開いたまま保つために十分な半径方向強度を伴って構成される。天然弁尖は、ステントを保持するための安定した基礎を提供し、それにより、体内でステントをしっかりと固着するのに役立つ。ステントを周辺組織にさらに固定するために、下部分は、例えば、フックまたは鉤(図示せず)等の固着部材を伴って構成されてもよい。連結ステント36は、望ましくは、事前配備された基礎ステントがない場合に、(弁尖切除術を伴って、または伴わずに)天然弁輪に直接対して心臓弁30を固着するように十分頑丈であることを理解されたい。
【0050】
また、バルーン40は、人工弁34よりも連結ステント36の自由端に多くの力を印加するように、その近位拡張端よりも大きい遠位拡張端を有してもよい。このようにして、人工弁34およびその中の可撓性弁尖は、バルーン40からの高い拡張力を受けない。実際に、バルーン展開が示されているが、連結ステント36はまた、自己拡張型のステントであってもよい。後者の構成では、ノーズコーン38は、大動脈弁輪内の心臓弁30に設置する前に、その収縮状態で連結ステント36を保持するように適合される。
【0051】
上記のように、本明細書で説明される連結ステント36は、示されたダイヤモンド形/山形開口部または他の構成を有するものを含む、種々の設計となり得る。さらに、連結ステント36は、ステントを組織にさらに固定するように、鉤または他の組織アンカを含んでもよい。鉤は、バルーンの拡張によって展開可能となり得る(例えば、半径方向外向きに延在するか、または押されるように構成される)。代替として、埋込時に鉤が屈曲または湾曲するように、形状記憶材料が利用されてもよい。連結ステント36の材料は、送達の様態(すなわち、バルーンまたは自己拡張式)に依存し、ステントは、裸の支柱材料となり得るか、または、内方成長を推進するように、および/または弁傍漏出を低減するように覆うことができる。好ましくは、連結ステント36は、Dacron管または同等物等で、内方成長を推進するように、および/または弁傍漏出を低減するように覆われる。
【0052】
図5Dは、心臓弁30内から除去されているノーズコーン38とともに、カテーテル32上の収縮したバルーン40を示す。最後に、
図5Eは、大動脈弁輪AAに連結された心臓弁30を含む、本発明の完全に展開された人工心臓弁システムを示す。
【0053】
図6は、分解図であり、
図7および8は、本発明の人工心臓弁を送達するための例示的なシステム50の組立図である。送達システム50は、その遠位端上のバルーン40と、近位端上の栓塞子54とを有する、バルーンカテーテル52を含む。栓塞子54は、Y字付属品58のルアーコネクタまたは他のそのような固定具を受容する、近位連結器56を提示する。
【0054】
前述のノーズコーン38は、カテーテル52の最遠位端に付着してもよいが、より好ましくは、バルーンカテーテル52の中心管腔を通して挿入されるワイヤ(図示せず)に付着する。ノーズコーン38は、好ましくは、0.035”ガイドワイヤの端に固定し、それを保護し、天然石灰化大動脈弁の中へ前進するにつれてステント捕捉によって引き起こされる偶発的なカルシウム抜去を防止するために、テーパー状の連結ステント36のテーパー状の幾何学形状の上に嵌合するテーパー状の幾何学形状を有する。ノーズコーン38は、展開のためにデバイスを大動脈始部の中へ設置する前に、心臓弁30の遠位端上に集合する。ノーズコーン38は、バルーンカテーテル52の貫通管腔の中へガイドワイヤを遠位に搭載し、それが定着してテーパー状の連結ステント36に一致するまで近位に前進することによって、集合させられる。いったん人工弁が所望の場所に来ると、バルーン拡張前に、外科医は、心室方向にノーズコーン38を前進させて、バルーン拡張を可能にする。心室方向に前進し、ステントフレームを係脱するにつれて、ノーズコーン38は、展開した大動脈弁を通した回収を可能にするサイズに折り畳まれる。
【0055】
カテーテル52およびノーズコーン38は、近位セクション62および遠位セクション64を有する中空ハンドル60を通過する。遠位ハンドルセクション64の遠位端は、弁ホルダ68のハブ66に堅く付着し、それは次に、人工心臓弁30に付着する。
図9A〜9Eを参照して、弁ホルダ68の詳細を以下に挙げる。
【0056】
ハンドル60の2つのセクション62、64は、望ましくは、成形プラスチック等の剛性材料で形成され、その遠位端に取り付けられた人工心臓弁30を操作するための比較的剛性の細長い管を形成するように、相互に連結される。具体的には、遠位セクション64は、ホルダハブ66に容易に連結され、したがって、術前洗浄ステップ中に心臓弁30を管理するための便利なツールを提供してもよい。この目的で、遠位セクション64は、ホルダハブ66に連結する遠位管状セグメント70と、近位ハンドルセクション62の管状延長部74を受容する開口部をその近位端に有する、拡大近位セグメント72とを特色とする。
【0057】
図6は、2つのセクションが係脱することを防止するように、摩擦締まり嵌めのために管状延長部74の外部上に提供されてもよい、Oリング76を示す。示されていないが、遠位管状セグメント70はまた、ホルダハブ66に堅く連結するためのOリングを有してもよく、または螺合あるいは同等物で取り付けられてもよい。1つの好ましい実施形態では、カテーテル52上のバルーン40は、保護および取扱いやすさのために、近位ハンドルセクション62内に包装される。したがって、近位および遠位ハンドルセクション62、64を連結することにより、バルーンカテーテル52が、心臓弁30につながる連続管腔を通して前進させられてもよいように、システム50を「搭載」する。
【0058】
好ましい実施形態では、人工心臓弁30は、生体組織弁尖を組み込み、ホルダ68に取り付けられるが、他の導入システム50の構成要素とは別に包装および保管される。一般的には、生体組織が、長い保管期間にわたって、保存液を有する瓶の中で包装および保管される一方で、他の構成要素は、乾燥状態で包装および保管される。
【0059】
図7および8で見られるように組み立てられると、細長い管腔(番号付けされていない)は、Y字付属品58の近位端からバルーン40の内部まで延在する。Y字付属品58は、望ましくは、吹送システムに取り付けるためのメスネジ式コネクタ80、またはルアー付属品84を有する側面ポート82を含み、または同様の手段がバルーン40の吹送に使用されてもよい。
【0060】
図7および8は、ハンドル60およびその関連構造に対する、カテーテル52および関連構造の2つの縦位置を示す。
図7に示された後退位置では、バルーン40は主に、遠位ハンドルセクション64内に存在する。
図7は、外科医が体外から標的弁輪に隣接する場所へ人工心臓弁30を前進させる、導入システム50の送達構成を図示する。ノーズコーン38は、円錐形の未展開連結ステント36の遠位端の周囲に延在し、それを保護する。この構成は、
図5Aでも見られるが、明確にするためにホルダ68が除去されている。近位連結器56とハンドル60の近位端との間の間隔Sに留意されたい。
【0061】
図5A〜5Eに関して上記で説明されるように、外科医は、弁輪におけるその所望の埋込位置に人工心臓弁30を前進させ、次いで、心臓弁を通してバルーン40を前進させ、それを膨張させる。そうするために、連結ステント36からノーズコーン38を係脱するように、バルーンカテーテル40が矢印78によって示されるように遠位に変位された状態で、操作者は、
図7の後退構成から
図8の展開構成に送達システム50を変換する。近位連結器56がハンドル60の近位端に接触し、
図7に示された空間Sを排除することに留意されたい。
【0062】
送達システム50の動作のさらなる説明の前に、心臓弁30および弁ホルダ68のより詳細な説明が必要である。
図9A〜9Eは、本発明の送達ホルダ68上に載置された例示的な心臓弁30のいくつかの斜視図および他の図を示す。既述のように、心臓弁30は、その流入端に取り付けられた連結ステント36を有する、人工弁34を備える。好ましい実施形態では、人工弁34は、市販されている既製の非拡張型で非折畳み式の業務用人工弁を備える。連結ステント36を取り付けるように、任意の数の人工心臓弁を改造することができ、したがって、本発明との関連で使用するために好適となり得る。例えば、人工弁34は、合成または生体である、機械的な弁または可撓性弁尖を伴う弁であってもよい。しかしながら、好ましい実施形態では、人工弁34は、生体組織弁尖86(
図9A)を含む。さらに、上記のように、人工弁34は、望ましくは、Edwards Lifesciences(Irvine,California)から入手可能なCarpentier−Edwards PERIMOUNT Magna(登録商標)大動脈心臓弁(例えば、モデル3000TFX)である。
【0063】
連結ステント36は、好ましくは、縫製輪の完全性を保存する方法で、製造過程中に弁の縫製輪42の心室(または流入)側面に付着し、弁の有効開口面積(EOA)の縮小を防止する。望ましくは、連結ステント36は、縫製輪の外側輪郭を維持する方式で、縫製輪42に連続的に縫合される。縫合糸は、ステント骨格の開口または小穴に、または順に骨格に縫い合わせられる布被膜に通過させられてもよい。他の接続法は、ステント、紐、Velcro(登録商標)、スナップ、接着剤等から内向きに延在する、突起またはフックを含む。代替として、連結ステント36は、人工弁34内の剛性構成要素により堅く接続されてもよい。したがって、埋込中に、外科医は、従来の手術に従って、弁輪に対して縫製輪42を設置することができる。これは、適正な患者・人工弁合致が達成されていることを確実にするように、外科医になじみのある触覚フィードバックを与える。また、弁輪の流出側に対する縫製輪42の配置は、心室に向かった心臓弁30の移行の確率を低減するのに役立つ。
【0064】
連結ステント36は、圧着前のテーパー状の316Lステンレス鋼バルーン拡張型ステントであってもよく、望ましくは、いったん弁輪内に埋め込まれると、弁傍漏出に対して密閉し、組織内方成長を推進することに役立つように、ポリエステルスカート88によって覆われる(
図5E参照)。連結ステント36は、
図5A〜5Bおよび
図9A〜9Eのテーパー状の収縮形状と、
図5C〜5Eに示された広口拡張形状との間で遷移する。
【0065】
連結ステント36は、望ましくは、3つの略軸方向に延在する柱92に接続された、複数の鋸歯状または別様に角度を成す、蛇行性または水かき様支柱90を備える。以下で分かるように、柱92は、望ましくは、適所にポリエステルスカート88を保持する縫合糸が固着されてもよい、一連の均等に離間した開口を特色とする。
図5Eにおいて最も良く見られるように、拡張されたときのステント36は、外向きに広がり、弁輪の内面に対して密接に一致し、人工弁34と同じ程度の、またはそれより大きい軸長を有する。連結ステントと弁輪との間の摩擦保持を強化するために、連結ステント36からの鉤または他の突出部等の固着デバイスが提供されてもよい。
【0066】
直線または曲線支柱90を保有するかどうかにかかわらず、連結ステントの特定の構成は、必要に応じて修正されてもよいことを理解されたい。
図10−12Dを参照して以下で説明されるように、多数のステント設計があり、そのうちのいずれかが、潜在的に好適であってもよい。同様に、好ましい実施形態は、バルーン拡張型連結ステント36を組み込むが、自己拡張式ステントは、主に送達システムに対する、ある修正と代替することができる。好ましい実施形態では、連結ステント36は、望ましくは、天然弁尖を伴うか、または伴わない弁輪に、弁34に対するより堅いアンカを提供するように、塑性的に拡張可能である。ステントは、下記で説明されるように、バルーンまたは機械的拡張器を使用して拡張されてもよい。
【0067】
依然として9A〜9Eを参照すると、ホルダ68は、前述の近位ハブ66と、ホルダの中心部分を形成する、そのより細い遠位延長部94とを備える。中心延長部94の周囲において円周方向に等距離に離間し、そこから半径方向外向きに突出する3つの脚部96a、96b、96cは、内側支柱98と、外側交連静置部100とを備える。人工弁34は、好ましくは、流出方向に突出する、一般的には3つである複数の交連102を含む。示されていないが、交連静置部100は、好ましくは、交連102の先端が嵌合するくぼみを組み込む。
【0068】
一実施形態では、ホルダ68は、埋込手技の可視性を増加させるために透明である、Delrinまたはポリプロピレン等の剛性ポリマーで形成される。
図9Eで最も良く見られるように、ホルダ68は、弁尖86の良好な可視性を外科医に提供するように、脚部96a、96b、96cの間に開口部を呈し、脚部の透明性は、可視性をさらに促進し、影を最小化するように、それを通る光の透過を可能にする。本明細書で詳細に説明されていないが、
図9Eはまた、人工弁34の織物を通して、かつ各脚部の切断ガイドを横断して、接続縫合糸が通過させられることを可能にする、脚部96a、96b、96cの中の一連の貫通穴も図示する。当技術分野で公知であるように、ホルダ68に接続され、弁を通過する中間長さの縫合糸を切断することにより、所望される時にホルダが弁から引き離されることを可能にする。
【0069】
図9Cおよび9Dは、支柱90および軸方向に延在する柱92がより良好に画定されている、
図9Aおよび9Bに示されたものからいくらか修正された連結ステント36を図示する。具体的には、後者が、示された円錐形からより管状の構成に拡張する能力をステント36に提供するため、柱92は、支柱90よりもいくらか幅広くて頑丈である。また、略円形補強輪104が、弁縫製輪42に隣接する。柱92および輪104の両方はさらに、縫合糸または同等物を使用して、ポリエステルスカート88をステント36に固定するために使用されてもよい、一連の貫通穴106を含む。連結ステント36のいくつかの変化例も以下で説明する。
【0070】
図10A〜10Bは、平坦および管状構成の両方で例示的な連結ステント36を図示し、後者は、概して拡張形状である。既述のように、水かき様支柱90および補強輪104は、3つの略軸方向に延在する柱92を接続する。複数の均等に離間した開口106は、適所にポリエステルスカート88(
図9B参照)を保持するためのアンカを提供する。図示した実施形態では、水かき様支柱90はまた、一連の軸方向に延在する支柱108も含む。弁の縫製輪に接続し、補強輪104によって画定される連結ステント36の上端は、交互する弓形谷間110と頂点112とを有する起伏のある経路を辿る。
図9Cから分かるように、例示的な人工弁34は、連結ステント36の上端が一致する、起伏のある縫製輪42を有する。好ましい実施形態では、ステント36の幾何学形状は、起伏のある縫製輪42の幾何学形状に合致する。当然ながら、人工弁の縫製輪が平面的である場合には、連結ステント36の上端も平面的になる。また、
図10Bの管状変形は、拡張構成の例証であるが、バルーン40は、最終的にわずかに円錐形になるように、ステント36の自由(下)端を過剰に拡張してもよいことに留意されたい。
【0071】
図11Aおよび11Bは、再び、それぞれ平坦および管状構成で、代替的な連結ステント120を示す。第1の実施形態と同様に、連結ステント120は、一連の軸方向に延在する支柱124の間に延在する、水かき様支柱122を含む。本実施形態において、軸方向に延在する支柱124のすべては、実質的に同一の薄い断面サイズである。ステント120の上端または接続端は、再び、補強輪126を含むが、この変形は、間隙によって分離された一連の短い長さで中断される。上端は、複数の交互する谷間128と頂点130とを画定し、補強輪126の長さが頂点を画定する。軸方向に延在する支柱124は、ステント120の上端の波形と一致しており、かつ頂点および谷間の中央と一致する。
【0072】
補強輪126を構成する長さの間の間隙は、ステント120が、いくつかの異なるサイズの人工弁34と合致されることを可能にする。つまり、ステント120の大多数は、可変直径を有し、拡張可能であり、補強輪126に間隙を提供することにより、対応する縫製輪のサイズに合致するよう成形することができるように、上端も可変直径を有することを可能にする。これは、対応するサイズのステントがそれぞれの異なるサイズの弁に使用される必要がないため、製造費を削減する。
【0073】
図12Aは、一連の軸方向に延在する支柱136の間に接続される水かき様支柱134を含む、連結ステント120と極めて同様である、なおもさらに代替的な連結ステント132の平面図であり、上端は、一連の短い長さの支柱によって形成される補強輪138によって画定される。
図11Aおよび11Bの実施形態とは対照的に、起伏のある上端の頂点は、支柱とは対照的な間隙を有する。これを表す別の方法としては、軸方向に延在する支柱136がステント132の上端の波形と不一致であり、頂点および谷間の中央に対応しない。
【0074】
図12Bは、軸方向に延在する支柱144と上部補強輪146との間に拡張型支柱142を再び有する、例示的な連結ステント140を図示する。軸方向に延在する支柱144は、ステントの上端の頂点および谷間と一致する。補強輪146は、その周囲で連続的であるが、可変厚さまたはワイヤ直径も有するため、前述のそのような輪の中間物である。つまり、輪146は、可変長のより細いブリッジ部分150によって接続される、または言い換えれば、延長可能である、固定長の一連の長さの支柱148を備える。ブリッジ部分150はそれぞれ、直線化する(引き延ばす)か、またはより屈曲(圧縮)することができるように、半径部分を伴って形成される。一連の開口152もステント142の上端に形成され、ステントを対応する人工弁の縫製輪に固定する時に、縫合糸または他の取付手段の固着点を提供する。
【0075】
図12Cでは、代替的な連結ステント154は、
図12Bのステント140と同一であるが、軸方向に延在する支柱156は、起伏のある上端の頂点および谷間と不一致である。
【0076】
図12Dは、軸方向に延在する支柱164を接続する鋸歯パターンで、一連の拡張型水かき様支柱162を有する、連結ステント160のなおもさらなる変化例を示す。
図10Aおよび10Bに示された変形と同様に、水かき様支柱162も、一連の軸方向に延在する支柱166によって接続されるが、これらは、主要軸支柱164よりも薄い。補強輪168も、水かき様支柱162より厚く、輪が不連続的で拡張可能であるように、各谷間の中野1つ以上の間隙170を特色とする。軸方向に延在する支柱164、166上の鉤172、174は、連結ステント160と、内側でそれが着座する環状組織との間の保持を強化するために使用されてもよい。
【0077】
バルーンの代替案として、上記で示される連結ステント36を拡張するために、機械的拡張器(図示せず)が使用されてもよい。例えば、機械的拡張器は、上記で組み込まれた米国仮出願第61/139,398号で見られるように、シリンジ様装置によって作動させられる、複数の拡散型指部を含んでもよい。指部は、軸方向に固定されるが、バレルに対して旋回または屈曲することが可能である。プランジャの遠位端は、バレルに対するプランジャの遠位移動が徐々に、連結ステント内で外向きに指部にカム作用するように、拡散型指部の内面によって外接される直径よりも大きい外径を有する。したがって、「塑性拡張型」という用語は、異なる形状を呈するように印加された力によって実質的に変形させることができる材料を包含する。いくつかの自己拡張式ステントは、それらの最大拡張寸法を超えた程度まで、印加された力によって変形させられてもよいが、形状変更の主な原因は、塑性的変形とは対照的な弾性反発である。
【0078】
上記で説明される一体的心臓弁30は、その上の埋込位置に前進させられたバルーンカテーテル上に載置されてもよく、またはバルーンカテーテルは、弁が弁輪に送達された後に導入されてもよい。
図13A−13Kは、埋込順序を図示し、外科医は最初に、代替の一体的心臓弁200を大動脈弁輪に送達し、次いで、バルーンカテーテルを導入して連結ステント202を配備する。前述の心臓弁30、ならびに本明細書で開示される弁および連結ステントの任意の組み合わせを使用して、同じ手順が実行されてもよいことを理解されたい。
【0079】
図13Aは、貯蔵および配送用瓶からの除去後、および心臓弁ホルダ206への雌ネジ式弁尖分離スリーブ204の取付け中の一体的心臓弁200を示す。心臓弁200は、人工弁208と、それの流入端に取り付けられ、流入端から突出する連結ステント202とを備えるという点で、上記で説明される心臓弁30と同様である。人工弁208は、望ましくは、非拡張型で非折畳み式の環状支持構造212、および流出方向に突出する複数の交連柱214によって支持される3つの可撓性弁尖210を有する。縫合糸透過可能輪216は、人工弁208の流入端を囲む。上述のように、人工弁208は、弁尖を取り付けやすくするために、布で覆われた1つ以上の構成要素の合成(金属および/またはポリマー)支持構造を備える。1つの例示的形態では、人工弁208は、Edwards Lifesciencesから入手可能なCarpentier−Edwards PERIMOUNT Magna(登録商標)大動脈心臓弁等の、市販の非拡張型人工心臓弁である。一体的心臓弁200のさらなる詳細を、
図14−19を参照して以下に説明する。
【0080】
図13Aおよび次の手順図面において、一体的心臓弁200は、流入端を下方にし、流出端を上方にして配向されている。従って、流入および下方という用語、ならびに流出および上方という用語は、時には交換可能に使用されてもよい。さらに、近位および遠位という用語は、最初に弁流入端を送達する外科医の視点から定義され、したがって、近位は上方または流出と同義であり、遠位は下方または流入と同義である。
【0081】
弁尖分離スリーブ204は、アセンブリ管220の一端に載置している。示されていないが、スリーブ204は、好ましくは、そこから容易に分離されてもよいように、わずかな干渉によって管220の端の上にぴったり嵌合している。連結ステント202は、人工弁208の流入端に接続される第1端(図示せず)と、埋込位置への送達のために収縮状態で示される下方の第2端222とを有する。収縮状態で、連結ステント202は、截頭円錐形状を呈し、下方の第2端222は、その間に隙間を伴って、弁尖分離スリーブ204を受容するように十分大きい開口部を画定する。スリーブ204は、弁ホルダ206の下向きに方向付けられた突起226上の雄ネジ山に合致する雌ネジ山224を含む。技術者は、ステントの第2端222に、管220の端の上のスリーブ204を通過させ、流入側から可撓性弁尖210を分離し、スリーブを突起226にネジで取り付ける。いったん技術者がしっかりとスリーブ204を取り付けると、アセンブリ管220は、弁200の内側から容易に引かれ、除去されてもよい。結果として生じるサブアセンブリが
図13Cで見られる。
【0082】
このような弁尖分離スリーブ204の取付は、いくつかの利点を提供する。何よりもまず、スリーブ204は、流出側からのバルーンカテーテルの通過のために、弁尖210の高さで貫通孔を画定する。一般的に、3つの弁尖210が、支持構造212によって画定される開口に及び、中心線で交差する、概して120°離して配向された3つの線分に沿って、団結または「接合」する自由縁を有する。この構成は、天然弁を模倣し、一方の方向に血流を許可するが、他方の方向には許可しないことでうまく機能する。使用中に極めて耐久性があるが、弁尖210は、特に、ウシ心膜またはブタ異種移植片等の生体組織でできている場合に、比較的脆弱で、埋込手技中の固体との接触による損傷を受けやすい。その結果として、分離スリーブ204は、以下で見られるように、弁尖210を開き、それらの間の保護障壁、および弁を通過するバルーンカテーテルを提供する。スリーブ204がなければ、バルーンカテーテルは、接合弁尖自由縁を越えて、無理に後方へ進まなければならない。分離スリーブ204のさらなる利点は、それがホルダ206に組み立てられる容易性である。弁200を通したホルダ206への取付は直観的であり、アセンブリスリーブ220の除去は簡単である。弁220およびホルダ206アセンブリは、しばしば、グルタルアルデヒドまたは他の保存料の貯蔵溶液の中で、使用前に一緒に貯蔵される。分離スリーブ204は、好ましくは、それとの長期接触により弁尖210のへこみを引き起こすことを回避するように、ホルダ206に事前に取り付けられない。つまり、弁尖210は、それらの弛緩または接合状態で貯蔵される。
【0083】
図13Bは、ガイド縫合糸230の設置を含む、心臓弁200を受容するための大動脈弁輪AAを準備する際の予備ステップを示す。大動脈弁輪AAは、単離されて概略的に示されており、明確にするために、種々の解剖学的構造が示されていないことを理解されたい。弁輪AAは、周辺心臓壁から内向きに突出する、組織の線維輪を含む。弁輪AAは、上行大動脈AOと左心室LVとの間の開口を画定する。示されていないが、天然弁尖は、弁輪AAにおいて内向きに突出し、開口において一方向弁を形成する。弁尖は、手技前に除去されるか、または上記のように適所に残されてもよい。弁尖が除去される場合、骨鉗子等を用いて、石灰化弁輪のうちのいくらかも除去されてもよい。上行大動脈AOは、3つの外向き隆起または洞を伴って弁輪AAにおいて開始し、そのうちの2つは、冠状動脈CAにつながる冠状動脈口(開口部)COに中心がある。以下で分かるように、交連214が冠状動脈口COと整合されず、したがって、それを遮断しないように、人工弁208を配向することが重要である。
【0084】
外科医は、大動脈弁輪AAの周囲の3つの均等に離間した場所で、ガイド縫合糸230を取り付ける。図示した実施形態では、ガイド縫合糸230は、冠状動脈口COより下側の場所または冠状動脈口COに対応する場所に付着する(つまり、2本のガイド縫合糸が動脈口と整合され、第3の縫合糸は非冠動脈洞より下側に中心がある)。ガイド縫合糸230は、流出または上行大動脈側から流入または心室側へ、弁輪AAを通して2回輪状になって示されている。当然ながら、外科医の選好に応じて、他の縫合方法または綿撒糸が使用されてもよい。
【0085】
図13Cは、それぞれが、弁輪AAから手術部位の外へ複数対の自由長で延在するように固定されている、ガイド縫合糸230を示す。一体的心臓弁200は、送達ハンドルの遠位セクション240上に載置し、外科医は、ガイド縫合糸230に沿って大動脈弁輪AA内の適所へ弁を前進させる。つまり、外科医は、縫合糸透過可能輪216の周囲の均等に離間した場所を通して、3対のガイド縫合糸230を螺入する。図示されるように、ガイド縫合糸230が、大動脈洞より下側の弁輪AAに固着する場合、弁交連柱214の中間で輪216を通って螺入する。支持構造212はしばしば、代替的な交連および尖頭の起伏のある形状を含み、したがって、ガイド縫合糸230は、弁の尖頭において縫合糸透過可能輪216を通過する。さらに、例示的な輪216は、尖頭の場所が交連の場所よりも軸方向に厚く、それがガイド縫合糸230を固定するための材料を提供するように、起伏のある流入側を有する。
【0086】
ここで
図13Dを参照すると、心臓弁200は、大動脈弁輪AAにおける所望の埋込位置で静置する。縫合糸透過可能輪216は、望ましくは、弁輪AAの大動脈側に接触し、したがって、弁輪上位置にあるといわれる。そのような位置は、定義により、弁輪AA内で、または弁輪下で、弁開口を包囲する、輪216を配置することとは対照的に、より大きい開口の人工弁200の選択を可能にする。
【0087】
外科医は、縫合糸透過可能輪216の上方または流出側と接触するように、各自由長のガイド縫合糸230を下って複数の縫合糸スネア250を送達する。スネア250は、下向きの圧力が、埋込手技中に、輪216、したがって弁200に印加されることを可能にし、それは、弁輪AA上の輪216の良好な着座を確実にする。スネア250はまた、可撓性ガイド縫合糸230のそれぞれの周囲に剛性包囲を提供し、それは、理解されるように、下行バルーンカテーテルとの絡み合いを回避するのに役立つ。3本のガイド縫合糸230および6つの自由長があるため、6つのスネア250が利用されるが、より多数または少数が可能である。スネア250は、一般的には、医療グレードプラスチックのストロー様管状部材である。
【0088】
図13Eでは、鉗子252は、縫合糸スネア250の上端を締め付け、心臓弁200および埋込部位へのアクセスを向上させるように1対を外向きに屈曲させて見られる。
図13Fは、バルーンカテーテル260の前進前に外向きに屈曲させられた、複数対の縫合糸スネア250の全てを示す。以下でより詳細に説明されるが、送達システムは、ホルダ206上の心臓弁200を操作するための前述のハンドル遠位セクション240を含む。遠位セクション240は、管状であり、その遠位端上に非膨張状態のバルーン262を有するバルーンカテーテル260を受容するための管腔242を画定する。
【0089】
ここで
図13Gを参照すると、送達ハンドル近位セクション244が遠位セクション240と噛合されて示されており、遠位バルーン262は、バルーンの膨張前に心臓弁200の連結ステント202を越えて延在して示されている。
【0090】
図13Hおよび13Iは、弁輪AAおよび左心室LVの一部分に対して連結ステント202を塑性的に拡張する、バルーンカテーテル260のバルーン262の膨張および収縮を示す。以下でさらに説明されるように、バルーン262は、ステント202の下方の第2端222が第1端よりも広く外向きに拡張するように、円錐形外面を伴って拡張する。結果として生じる拡張したステント202は、截頭円錐形表面を形成する。
【0091】
後に、外科医は、
図13Jで見られるように、スネア250の除去後にガイド縫合糸230を下って3つの締結具クリップ270を送達する。
図13Kは、縫合糸透過可能輪216の近位面上に固定された締結具クリップ270を伴う完全に埋め込まれた一体的人工心臓弁200を示し、かつガイド縫合糸230の除去を示す。従来の糸結びを含む、任意の数の方法が、輪216の流出側で複数対のガイド縫合糸230を固定するために利用可能であるが、締結具クリップ270は、埋込手技を短縮するという全体的な目標と一致する。ガイド縫合糸230の包含は主に、既述のように、弁200の適正な回転配向を確実にするが、弁輪AAにおいて適所に弁200を固定するのにも役立つ。そうは言っても、ガイド縫合糸230は、随意で、弁を固着する単独の手段が拡張した連結ステント202であるように、弁200の送達後に除去されてもよい。後者のオプションは、完全には縫合がないわけではなくても、真の「結び目がない」弁取付をもたらす。
【0092】
締結具クリップ270を伴う図示された構成は、縫合糸の結び目を作る必要性を排除し、天然弁および人工弁の尖頭におけるガイド縫合糸230の配置は、交連からクリップを分離し、したがって、アクセス可能性を増加させる。たとえ結び目がクリップ270の代わりに使用されても、そのうちのいくつかが交連柱の後ろにあった、以前のような複数の結び目(12〜24)よりもむしろ、結び目の数は交連柱の間で3に削減される。3本の縫合糸の使用は、弁200を正しく設置し、交連柱の間で縫合糸を中心に置くことは、尖頭が弁輪の最下点であるため、結び目を作るために最もアクセス可能である。弁輪の最下点における結び目(またはクリップ)の配置はまた、冠状動脈閉塞のリスクも最小化する。
【0093】
一体的心臓弁200およびホルダ206のより詳細な理解が、
図14−19を参照して続く。
図14および15を参照すると、人工弁208および連結ステント202を含む心臓弁200が、ホルダ206に取り付けられて示されている一方で、ホルダは、
図16において単独で示されている。アセンブリはまた、
図17A〜17Eでも見られる。
【0094】
上記で説明されるように、人工弁208は、その流入端を囲む縫合糸透過可能輪216とともに、非拡張型で非折畳み式の環状支持構造212および流出方向に突出する複数の交連柱214によって支持される、3つの可撓性弁尖210を有する。一実施形態では、心臓弁200は、
図15で見られるように、織物(例えば、Dacron)スカート218によって裏打ちされる、および/または覆われる、事前に圧着されたテーパー状のステンレス鋼連結ステント202に取り付けられる、Carpentier−Edwards PERIMOUNT Magna 大動脈生体弁等の、縫製輪216を有する市販の非拡張型人工心臓弁208である。外部織物カバーまたはスリーブは、
図18〜19の詳細なステントの図面を参照して以下で示される。
【0095】
図16で見られるように、ホルダ206は、下端上で下向きに方向付けられた突起を有する中心管状本体226と、上端上の上向きに方向付けられたハブ227と、ハブ下方の狭い管状セクション228と、3つの外向きに方向付けられた固着指部229を伴うセクション(
図14参照)とを含む。連続円筒形管腔が、上述のように、バルーンカテーテル260の遠位端の通過のために、上から下へホルダ206の長さに延在する。指部229は、人工弁208上の直立交連柱214のそれぞれへの取付けを可能にする、説明されるような固着構造を含む。
【0096】
図16は、弁尖分離スリーブ204と噛合するための雄ネジ山を有する、下向きに方向付けられた突起226を図示する。3つの間隙231は、各固着指部229の下向きに延在する部分から突起226を分離し、管状スリーブ204のための管状隙間を提供する。各固着指部229の内面上に提供される小型ラチェット歯232は、分離スリーブ204の外部、好ましくは、その粗面部分に接触し、突起上でスリーブを固定するように回転防止摩擦を提供する。歯232はそれぞれ、スリーブ204が容易にネジで締まるが、反時計回り方向にスリーブをねじって外すことに対して抵抗を示すように、底部から見て時計回り方向内向きに片持ち状態である。
【0097】
各固着指部229は、下向きに延在するU字形レール234によって外縁上で境界される、略平坦な下面233を含む。複数の貫通穴235が、
図17Dで見られるように、各指部229を通って上面まで軸方向に延在する。具体的には、第1対の貫通穴235aが、上部切断ガイド236から半径方向内向きに開口し、第2対の貫通穴235bが、切断ガイドから半径方向外向きに開口する。
図15で最もよく見られるように、各交連柱214の先端は、U字形レール234内で固着指部229のうちの1つの下面233に接触する。交連柱214は、好ましくは、織物で覆われ、またはそうでなければ縫合糸透過性であり、縫合糸(図示せず)は、柱214を固着指部229の裏面に固定するために使用される。縫合糸は、中間部分が切断ガイド236の離間した切り込み237を横断して延在するように、第1および第2対の貫通穴235a、235bを通過する(
図17Dを再び参照)。指部229の裏面上等で、縫合糸の自由端をホルダ206に固定することによって、ホルダから交連柱214を解放するように切断ガイド236の切断ウェル238を横断して延在する、中間部分を切断するために、外科用メスが使用されてもよい。3本全ての縫合糸を切断することにより、ホルダ206から人工弁208を解放する。
【0098】
図17A〜17Fは、人工弁208の流入端を囲む、好ましい縫合糸透過可能輪216を図示する。輪216は、比較的平面的な上面239、および起伏のある下面241を画定する。環状支持構造212の尖頭は、下面241が頂点を画定する場所の反対側の上面239に隣接する。逆に、弁交連柱214は、下面241が谷を画定する場所と整合する。下面241の起伏のある形状は、弁輪AAの大動脈側の解剖学的輪郭に有利に合致する。輪216は、好ましくは、巻いた合成織物または合成織物によって覆われたシリコーン内核等の縫合糸透過性材料を備える。後者の場合、シリコーンは、下面241の輪郭を画定するように成形されてもよく、織物カバーがそれを覆って一致する。
【0099】
連結ステント202(
図18〜19で分離されて示されている)は、好ましくは、輪の完全性を保存する方法で、製造過程中に縫合糸透過可能輪216に付着し、弁の有効開口面積(EOA)の縮小を防止する。望ましくは、連結ステント202は、輪の輪郭を維持する方式で、輪216に連続的に縫合される。この点に関して、縫合糸は、ステント202の上端または第1端245に沿って配列される開口または小穴243に通過させられてもよい。他の接続法は、ステント、紐、Velcro(登録商標)、スナップ、接着剤等から内向きに延在する、突起またはフックを含む。代替として、連結ステント202は、人工弁208内の剛性構成要素により堅く接続されてもよい。
【0100】
塑性拡張型連結ステント202は、
図18A〜18Cでは収縮状態で、
図19A〜19Dでは拡張状態で、より詳細に見られる。ステント202の一般的機能は、人工弁208を天然大動脈起始部に取り付ける手段を提供することである。この取付方法は、生体人工大動脈弁を縫合する本標準手術方法の代替案として意図される。さらに、この取付方法は、全てではないがほとんどの縫合を排除することによって、使用しやすさを向上させる。
【0101】
天然弁構造へのデバイス取付は、織物(例えば、Dacron)スカート218によって覆われるステントを拡張し、配備するように、バルーンカテーテルを使用して達成される。
図17Fおよび18〜19では、織物スカート218は、ステント202の外側を包囲し、透視で示されているが、ステントの内側にも提供されてもよい。このスリーブ218の主な機能は、弁傍漏出を防止するのに役立ち、大動脈弁尖(適所に残された場合)および/または大動脈弁輪上でカルシウム結節をしっかりと封入する手段を提供することである。
【0102】
図17Fにおいて最も良く見られるように、弁200の好ましい実施形態は、内径(ID)上のPTFE編布および、端部、および外径(OD)の一部の組み合わせで流入連結ステント202全体を覆う、織物スリーブ218を含む。縫製輪216に最も近い外径(OD)の一部はまた、漏出を密閉するように、PET編布で覆われる。連結ステント202全体を覆うことにより、露出金属を排除し、血栓塞栓事象および摩耗のリスクを減少させる。
【0103】
ステント202は、Edwards SAPIEN経カテーテル心臓弁で使用される拡張型ステンレス鋼ステントと同様であってもよい。しかしながら、材料は、ステンレス鋼に限定されず、Co−Cr合金等の他の材料が使用されてもよい。
【0104】
図18A〜18Cは、石灰化天然大動脈弁を通した挿入(
図13C参照)を促進する、その事前圧着されたテーパー状構成のステント202を示す。ステント下縁222は、上端または第1端245によって表される円よりも小さい直径を有する、円を表す。上端245は、縫合糸透過可能輪216の裏面241の起伏のある輪郭(
図15参照)に概して対応する、頂点および谷を伴う起伏のある経路を辿る。ステント202の中間セクションは、
図12Bで見られるステント140といくらか同様であり、軸方向に延長する支柱247と、より厚いワイヤ上端245との間の鋸歯パターンで3列の拡張型支柱246を有する。軸方向に延長する支柱247は、ステントの上端245の頂点および谷間と一致する。上端245によって画定される補強輪は、その周囲で連続的であり、または前述の小穴243によって中断される、実質的に一定の厚さまたはワイヤ直径を有する。
【0105】
覆われたステント202の上端245の最小内径は、それが付着する人工弁208の内径よりも常に大きくなる。例えば、上端245は、弁の支持構造212を包囲する縫合糸透過可能輪216の裏面に固定する場合、定義により、支持構造212の内径よりも大きくなる。
【0106】
図19A〜19Cは、心臓弁200を石灰化天然大動脈弁に固着する(
図13K参照)、その拡張状態のステント202を示す。ステント下端222’は、
図19Cでは、
図18Cのその収縮寸法から拡張されて見られる。形状は正確には円形ではなく、収縮および拡張サイズを定義するための「直径」という用語の使用は、必然的に近似であることに留意されたい。以下で説明されるように、手技は、望ましくは、
図18Aのその初期円錐形状から
図19Aのその最終円錐形状にステント202を拡張する、成形拡張バルーン262を組み込む。拡張ステップでは、上端245が実質的に同じままであるように、バルーン262は主に、ステント202の下部分により大きい外向きの力を及ぼす。これは、ステント202が付着する縫合糸透過可能輪216の歪曲を防止する。
【0107】
塑性拡張型ステント202は、望ましくは、心臓弁200に対する十分な固着力を提供し、また、弁輪自体のいくらかの拡張も可能にすることに留意されたい。そうは言っても、自己拡張式材料が使用されてもよいが、そのようなステントはおそらく、鉤、ステープル等の補足連結手段を必要とする。
【0108】
図20A〜20Cは、
図14〜17の一体的心臓弁200を送達するためのシステム300を示す。送達または展開システム300は、二部品ハンドルから成り、1つの部品が取外し可能かつ中空であり、生体人工弁とのハンドルインターフェースとして使用される。
【0109】
図20A〜20Cのシステム300は、ホルダ206に取り付けられた人工弁208とともに図示されているが、バルーン262の機能の視認および理解において明確にするために、連結ステント202を省略している。システム300は、Y字形付属品302を伴う近位端上で始まり、遠位先端304で終端する、前述のバルーンカテーテル260を含む。バルーンカテーテル260は、システム300の全長に延在し、
図24A−24Dを参照して以下でさらに説明される。システム全体は、好ましくは、約100から500mmの間のY字形付属品302の近位端から遠位先端304までの長さLを有する。
【0110】
本願は、ハンドル306が、好ましくは、ポリプロピレン等の剛性ポリマーでできているという点で、本質的に剛性の送達システムを説明する。代替的なシステムは、道を外れて屈曲させられ、最大800mmの長さを有してもよい、可撓性送達システムを検討する。主要アクセスルートが直接アクセス経路を通り、小さい直径が必要ではないため、そのような送達システムの直径は、以前の経皮的デバイスほど小さくならない。
【0111】
システム300はまた、近位セクション244と噛合される前述の遠位セクション240を組み合わせる、二部品ハンドルアセンブリ306も含む。ハンドル構成要素は、
図21および22を参照してさらに説明される。ハンドル306の長さlは、好ましくは、約150から300mmの間である。Y字形付属品302は、近位ハンドルセクション244に直列で接続し、近位ハンドルセクションは順に、ホルダ206に取り付けられた遠位セクション240に連結する。バルーン262が人工弁208を通って延在してもよいように、貫通管腔が、バルーンカテーテル260の摺動通過のために、これらの接続された構成要素の長さに延在する。構成要素間の接続は、同心管状連結器を備え、それを通って進行するにつれて、バルーン262の妨害の可能性を低減するように、遠位管が近位管内で嵌合する。
【0112】
図21が、連結ステント202を含む
図20A〜20Cの送達システム300の立面図である一方で、
図22は、分解された構成要素を示すが、バルーンカテーテル260、弁200、およびホルダ206がない。遠位および近位ハンドルセクション240、244は、それぞれの受容開口(そのうちの1つが弁ホルダ206のハブ227の上にある)に形成される相補的陥凹の中へ嵌り込む方持ち歯の形態で、それらの噛合端上にスナップ式連結器310を含む。同様に、噛合部品上の螺合、ならびに他の同様の手段も使用することができる。遠位ハンドルセクション240は、それに取り付けられると心臓弁200の操作を促進する、近位グリップ312を含む。同様に、近位ハンドルセクション244は、ユーザが、隣接構成要素に対してそれを容易に連結および分断すること、また、遠位セクショングリップ308との連続性を提供することも可能にするように、外部グリップ314を有する。
【0113】
図21が、弁連結ステント202を拡張するために膨張させられたバルーン262を示す一方で、
図23および24A〜24Dは、バルーン262の好ましい形状を示す。既述のように、連結ステント202の最終または拡張形状は截頭円錐形であり、バルーン262は、連結ステント202に接触する上方テーパー状中間区分320を含む。中間区分320は、材料の反発に対処するために、同一か、またはわずかに大きい内包テーパー角度θを有する。
図24Dに見られるように、テーパー角度θは、好ましくは、約0〜45°の間であり、より好ましくは、約38°である(0°は円筒形拡張である)。短い近位導入部上方テーパー322および遠位下方テーパー324は、上方テーパー中間区分320に並置する。代替として、バルーン262は、連結ステント202を種々の望ましい形状に変形させて、特定の弁輪内でより良好に嵌合するように、曲線または非軸対称輪郭を含んでもよい。実際に、種々の潜在的な形状が、その開示が本明細書に明示的に組み込まれる、2008年1月24日公開のSystem for Deploying Balloon−Expandable Heart Valvesと題された米国特許公報第2008−0021546号で説明されている。
【0114】
使用中、人工心臓弁200(または弁30)は、種類およびサイズに基づいて選択される。一般的には、心臓弁200は、ウシ心膜弁尖等の生体弁尖を含み、汚染物を含まない瓶の中の保存液中に貯蔵されたままである。ホルダ206が、好みに応じて、縫合糸で弁に付着する場合、ホルダはまた、貯蔵および配送中にも瓶の中に存在する。
【0115】
外科医は、心臓を停止させ、弁輪を露出させてサイズのために測定した後、弁輪よりも大きい弁サイズを選択する。技術者は、選択された弁を含有する瓶を開け、心臓弁200およびホルダ206の組み合わせが依然として瓶の中にある間に、遠位ハンドルセクション240をホルダハブ227に嵌め込む。結果として生じるアセンブリは、手技前の準備(すなわち、洗浄ステップ等)中に生体人工弁の取扱いを容易にする。遠位ハンドルセクション240のグリップ312は、これらの準備ステップを促進する。
【0116】
外科医は、尖頭の場所における弁輪の中へ、次いで、対応する場所の弁縫製輪を後退して外へ、およびそれを通して誘導縫合糸230を配置する。外科医は、
図13Cで見られるように、弁輪内の適所に弁を押し込むように、ハンドルアセンブリ306の遠位端240を使用して、誘導縫合糸230の下方へ弁を摺動する。誘導縫合糸230が弁200の回転および軸方向設置を促進するため、弁は、
図13Dで見られるように、環状動脈口を遮断せず、弁輪の最上部に対して着座する。
図13Eで見られるように、弁200が誘導縫合糸230およびスネア250によって適所に固定された後、外科医は、
図13Gに示されるように、遠位セクション240を通してバルーンカテーテル260(
図13F参照)を配置し、近位セクション244を使用してそれを適所に係止する。次いで、外科医は、
図13Hに示されるように、バルーン262を膨張させ、弁輪を拡張し、正しい位置で弁200を固定する連結ステント202を拡張する。
図13Iに示されるように、バルーン収縮後、外科医は、弁200からホルダ206を分離し、ハンドル上のグリップ312、314(
図22参照)を使用して、患者からホルダ、ハンドルハンドル306、およびバルーンカテーテル260を引き出す。
【0117】
一体的心臓弁30がバルーンカテーテル32上に載置する、第1の実施形態の場合、その中心管腔の中に事前に組み立てられたバルーン40を組み込む近位セクション62は、遠位セクション64上に嵌り込んで中空ハンドル60を形成する。両方のハンドル部品がともに嵌め込まれると、包まれたバルーンを伴うバルーンカテーテルは、2つの噛合ハンドル部品によって形成されるハンドルシャフトに封入される。
【0118】
送達システム300は、バルーンカテーテルのための2つの位置を提供する。
i.手技の連結ステント配備前段階で使用される、後退バルーン位置
ii.連結ステント配備に使用される前進バルーン位置。前進位置は、いったん心臓弁200が所望の大動脈起始部に配置されると使用され、連結ステントを拡張し、インプラントを適所に固定するためにバルーン拡張が必要とされる。
【0119】
弁200の適正な配置が確保されると、外科医は、その最大サイズまで、生理食塩水または同様の手段を使用して、または所定の量の膨張流体を用いて、バルーン262を膨張させる。これは、弁輪(または弁尖)に対して、連結ステント202をその埋込サイズまで拡張する。その後、バルーン262は収縮され、心臓弁200内から除去される。配備を完了すると、弁ホルダ縫合糸は外科用メスで切断され、送達システム300は配備手技を完了するように弁尖を通して後退させられる。
【0120】
別の有利な特徴では、先行図に図示された2構成要素弁システムは、天然弁尖を除去した後に組織に縫合される置換弁と比較して、外科的手技の時間を大幅に削減するデバイスおよび方法を提供する。例えば、連結ステント36、202は、心臓弁200、30が急速に弁輪に取り付けられてもよいように、迅速に展開されてもよい。これは、体外循環に必要とされる時間を削減し、それにより、患者へのリスクを大幅に低減する。
【0121】
埋込過程を加速することに加えて、弁およびその頑丈な塑性拡張型ステントを有する本発明は、弁輪が、そうでなければ可能であるよりも大きい弁に適応するように拡張されることを可能にする。具体的には、臨床研究は、バルーン拡張型ステントによって、左心室流出路(LVOT)を有意に拡張でき、依然として正常な機能を保持できることを示している。これに関連して、LVOTを「有意に拡張すること」は、少なくとも5%、より好ましくは約5〜30%の間、一般的には10〜20%の間でそれを拡張することを意味する。絶対項では、LVOTは、正常な開口サイズに応じて、1.0〜5mm拡張されてもよい。この弁輪の拡張は、外科的に埋め込まれた人工弁のサイズを増加させる機会を生じる。本発明は、人工弁の流入端において、大動脈弁輪またはその直下でLVOTの拡張を可能にする、バルーン拡張型弁ステントを採用する。連結ステントの外側とLVOTとの間で生成される締まり嵌めは、望ましくは空間を占める綿撒糸または縫合糸を伴わずに弁を固定し、それにより、最大可能弁サイズの配置を可能にする。そうでなければ従来の手術で利用可能であるよりも大きい弁は、体積血流を増進し、弁を通る圧力勾配を低減する。
【0122】
本発明の実施形態は、重要な新しいデバイスおよび方法を提供し、弁は、迅速かつ効率的に身体管腔にしっかりと固着されてもよいことが、当業者によって理解されるであろう。本発明の実施形態は、大動脈弁置換で一般的に使用される12〜24本の縫合糸よりもむしろ、わずか3本の縫合糸を用いた外科的手技で人工弁を埋め込むための手段を提供する。したがって、外科的手技時間が大幅に減少させられる。さらに、弁に対する連結ステントを提供することに加えて、ステントは、拡張状態で天然弁を維持するために使用されてもよい。結果として、外科医が天然弁尖を除去する必要がなく、それにより、手技時間をさらに削減する。
【0123】
また、本発明は、改良されたシステムを提供し、弁部材は、より迅速かつ効率的に置換されてもよいことも理解されるであろう。より具体的には、弁を除去するために、いずれの縫合糸も切断する必要はない。むしろ、弁部材は、連結ステントから断絶されてもよく、新しい弁部材が、その場所で接続されてもよい。これは、生物組織弁または限定された設計寿命を有する他の弁を使用する時に、重要な利点である。
【0124】
迅速接続心臓弁、システム、および方法の変化例は、外科医の選好、実証的検定、経済等に基づいて変化してもよい。いくつかの可能な変化例は、以下を含む。
【0125】
取付手段を提供し、また、流動に干渉する天然石灰化弁尖を予防するステントフレーム。
【0126】
取付を向上させるように縫合輪の大動脈側に載置される二次部品。
【0127】
本発明は、上述のように、人工弁208を連結ステント202に連結する多数の方法を包含する。しかしながら、好ましい変形は、
図25〜28を参照して説明されるように、縫合糸で連結ステント202を弁208の流入端に取り付けることを含む。
【0128】
図25Aは、第1の一時縫合糸350がその間に接続されている、連結ステント202より上側でわずかに分離した弁208を示す。第1の一時縫合糸350は、弁208の縫製輪と合成支持構造212(例えば、Elgiloyバンド、図示せず)との間の交連214の中心で、縫製輪216の最上部から下向きに通過する縫合材料(例えば、P/N 400830001)を伴う3重巻きループを含む。針352は、弁208の流入端に向かって縫製輪216を通して下方へ、連結ステント202上の交連穴354を(
図25Bで概略的に示される)通ってステントの内側まで、および締められるべき3重巻きループを通して縫製輪216を通って上方へ戻って螺入する。次いで、技術者が、ステント202上の巻いたタブの上で1回の返し縫いを行い、緩んだ端を切り取る。3本のそのような一時縫合糸350が、弁208の3つの交連に設置される。これら3本の縫合糸は、永久縫合糸が設置されている間に弁208より下側にステント202を設置するために使用される。
【0129】
この変形では、ステント202の上端245が、縫製輪216の起伏のある輪郭に概して対応する、頂点および谷を有する起伏のある経路を辿ることに留意されたい。したがって、一時縫合糸350は、ステント202の上端245の頂点、弁の交連214の下に位置する縫製輪216の谷に合致することを確実にする。
【0130】
図26A〜26Dは、永久縫合糸360の例示的設置におけるいくつかの初期ステップを図示する。好ましくは、技術者が、長さ約30インチの1本の縫合材料(例えば、PTFE糸、P/N 491176003)を切断し、針362に二重に螺入する。交連中心で、かつ縫製輪とElgiloyバンドとの間から始まって、流入端に向かって縫製輪216を通して下方に針362を配置する。連結ステント202上の交連穴354(
図25B)を通してステントの内側まで進み、縫製輪216を通して上方に戻り、縫合糸ループ364を通して締める。縫製輪216を通して下方に進み、交連支柱穴354と次の垂直支柱穴356(
図25B)との間でステント202を捕捉し、ステントの内側まで進み、縫製輪を通して上方に戻り、以前の縫い目を捕捉して締める。いったん次の交連穴に達すると、一時的な縫い目350を除去する。
【0131】
各ステント穴および各ステント穴の間で縫い目を継続させ、
図27および28に図示されるように、36の縫い目を作る。図示した実施形態では、ステント202は、
図25Bで見られるように、上端245に沿った18個の穴、頂点における3つの交連穴354、および5つの中間穴356を有する。当然ながら、ステント202は、より多いかまたは少ない穴を有してもよく、または穴が全くなくてもよいが、穴は、確実な固着、明確な間隔、および組立技術者にとって良好な標的を提供する。技術者は、起始交連穴に再び縫合糸360を通過させ、第1の縫い目を捕捉し、単一の係止結び目を作ることによって、縫い目を完成させる。次いで、縫合糸360は、ステント202上の巻いたタブに移動させられ、別の二重空間単一係止結び目が作られる。技術者は、縫合糸360を埋設し、糸を切断する。
【0132】
図29に見られるように、縫製輪216の領域上の縫い目の間には間隙が残されない。縫製輪216とステント202との間には縫い目が残されない。
【0133】
本発明を、その好ましい実施形態で説明してきたが、使用されてきた用語は、限定ではなく説明の用語であることを理解されたい。したがって、本発明の真の範囲から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が行われてもよい。