(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係るフリーアクセスフロア用パネルを実施するための最良の形態について、図面に基づいて具体的に説明する。
【0022】
以下において、本発明はその実施例の数が多いので、これら複数の実施例のそれぞれを、重複するものも含めて、互いに共通点を有するグループ毎に各実施の形態に分けて説明することにする。
【0023】
図1から
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る、第1の実施例のフリーアクセスフロア用パネル20について説明するために参照する図である。前記第2の従来技術に係るフリーアクセスフロア用パネル10と同様の部分には同じ符号を用いて説明し、従来と同様の構成についての重複する説明はできるだけ省略するものとする。
【0024】
本実施例に係るフリーアクセスフロア用パネル20(以下、パネル20と呼ぶこともある)は、
図1に示すように、そのパネル本体部12と、その複数のリブ6の下部に接合される補強板部材21を備えている。この補強板部材21はその平面形状が、パネル本体部12の平板部4(表板部)と同じ四辺形であって、その平板部4の平面形状の大きさより僅かに小さ目の大きさの平面形状を有している。
【0025】
この補強板部材21は、
図1に示すように、そのパネル本体部12側の面において、複数のリブ6の全部と接触しているが、
図2に示すように、補強板部材21は、これらのリブ6のうち、上記平板部4の四辺形の最も外周側に配置され、四辺形の各辺に沿って形成された4本のリブ6(以下、第1のリブ6aという)の先端部に接合されている。
このときの接合は、摩擦撹拌接合手段(Friction Stir Welding)により接合されている。
【0026】
ここで、摩擦撹拌接合手段とは、例えば、特許第2712838号,第2792233号公報に記載されているように、略円柱形状の部分と、その部分の先端面から同一軸線上に突出するネジ棒状の突起部(以下、プローブと呼ぶ)とを有する工具を、その軸線回りに回転させながら接合部材同士の接合部分に対応する面、又はその近傍部の面にほぼ垂直に押し付ける。
【0027】
このときの、回転するプローブと接合部材との間の摩擦熱で、接合部材を液状化手前まで軟化させると共に、この軟化した接合部材の肉厚内に前記プローブがその先端部から入り込んで、接合部材同士間において回転するプローブによる撹拌作用により塑性流動を生じさせ、接合部材同士の接合部分の組織を練り混ぜることにより一体化させた後、温度降下により固化するような接合手段をいう。
【0028】
パネル20におけるパネル本体部12の第1のリブ6aと補強板部材21との間の摩擦撹拌接合の作業は、補強板部材21の、パネル本体部12とは反対側の平面における、その裏側(パネル本体部12側)の第1のリブ6aに対応する位置に、その摩擦撹拌接合を行なう不図示の装置の回転する工具のプローブ先端部が押し当てられる。
【0029】
そして、このプローブが補強板部材21を熱により前記のように軟化させて、第1のリブ6aに向かって進んで、補強板部材21の肉厚を貫通し、プローブ先端部が第1のリブ6aの先端部内にも潜り込んで、その部分を液状化手前まで軟化させる。その後、前記プローブが第1のリブ6aの長さ方向に沿って移動していくことにより、第1のリブ6aと補強板部材21との間の摩擦撹拌接合が行なわれる。
【0030】
図3は、パネル20の補強板部材21が、その平面形状の周部において、パネル本体部12における平板部4の最外周の第1のリブ6a(図示せず)と実際に接合されている接合領域の部分を示し、これをハッチングにより示すようにしたパネル20の底面図である。このような接合領域の形状は、
図2に示すパネル本体部12の平板部4における最外周の4本の第1のリブ6aの位置や長さに沿って、及び補強板部材21の周部に沿って、四辺形の四辺のそれぞれを構成する帯状に形成される。
【0031】
なお、
図3中においては、パネル本体部12の平板部4における最外周の第1のリブ6a、及びそれ以外の複数のリブ6それぞれの輪郭を示す実線や破線(
図2参照)については、図面が複雑化するのを防止するために図示していない。
【0032】
このような本発明の第1の実施の形態に係る、第1の実施例のフリーアクセスフロア用パネル20によれば、その補強板部材21が、パネル本体部12の最外周の第1のリブ6aの先端部に対して、
図3にハッチングにより示す接合領域において、上記摩擦撹拌接合により接合されているので、パネル20全体の強度や剛性を向上させることができると共に、パネル本体部12の重量化やコストアップを防止することができる。
【0033】
特に補強板部材21をパネル本体部12の最も外周側に形成された第1のリブ6aの先端部に接合することにより、補強板部材21を第1のリブ6aの内側領域内の他のリブ6のみに接合した場合に比べ、パネル全体の強度や剛性をより大きく向上させることができる。
【0034】
次に、
図4及び
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る、上記した第1の実施例のパネル20を含め、第2から第20までの実施例のフリーアクセスフロア用パネル22から40について説明するために参照する一覧図である。これらの図のそれぞれは、上記した第1の実施例のパネル20を説明する際に参照した
図3に相当するものである。
【0035】
図4及び
図5において、これら一覧にした各図の左上側に付した括弧内に、ハイフンを挟んで記載される2つの数字は、ハイフンの前側の数字が、本発明の実施の形態に対応する番号であり、ハイフンの後ろ側の1から20の数字が、その実施例のそれぞれに付した通し番号である。例えば、〔1−2〕との表記は、その図が第1の実施の形態に係るものであって、第2の実施例のパネルであることを表しているものとする。
【0036】
以下、第2から第4の実施の形態に係る、各実施例のパネルにおいても、同様の表記を付するものとする。
【0037】
図4中において〔1−1〕と付した、第1の実施の形態に係る、第1の実施例のパネル20においては、
図4に示すように、その補強板部材21が、そのハッチング領域の図中裏側に配置されたパネル本体部12の不図示の最外周の第1のリブ6aに対してのみ、このハッチング領域で接合されるようになっている。
【0038】
そして、
図4及び
図5に示すように、第1の実施の形態に係る、第2から第20の実施例〔1−2〕から〔1−20〕のパネル22から40においては、補強板部材21は、このようなパネル本体部12の不図示の最外周の第1のリブ6aに接合されている点においては共通しているが、この最外周の第1のリブ6aの内側に形成される他の不図示のリブ6に対しても図中ハッチング領域で接合されている点において、それぞれの実施例は、前記第1の実施例のパネル20と異なっている。
【0039】
また、これらの第1の実施の形態に係る、第2から第20までの実施例のパネル22から40のそれぞれは、その補強板部材21の平面上における、縦方向、横方向又は斜め方向に伸びるように形成された、或いは、円周方向に連続して円環状に形成されたような、帯状のハッチングで示す領域(接合領域)以外の他の領域の図中裏側に、パネル本体部12が有する他のリブ6が形成されているかどうかについてはどちらでもよいが、ハッチングで示す帯状領域の図中裏側には、必ずそのハッチングに対応するリブ6が配置されているものとする。
【0040】
このような本発明の第1の実施の形態に係る、第2から第20までの実施例〔1−2〕から〔1−20〕のフリーアクセスフロア用パネル22から40によれば、上記した本実施の形態に係る第1の実施例〔1−1〕のフリーアクセスフロア用パネル20と同様に、その補強板部材21が、パネル本体部12の最外周の第1のリブ6aに対して、上記摩擦撹拌接合により接合されているので、パネル全体の強度や剛性を向上させることができると共に、パネル本体部12の重量化やコストアップを防止することができる。
【0041】
また、本実施の形態に係る、第2から第20までの実施例のパネル22から40によれば、その補強板部材21が、パネル本体部12の複数のリブ6のうちの、その最外周の第1のリブ6aに対してだけでなく、この最外周の第1のリブ6aの内側に形成される他のリブ6に対しても、各種の接合領域において、上記摩擦撹拌接合により接合されているので、補強板部材21を上記第1のリブ6aの先端部に接合しただけの場合に比べ、パネル全体の強度や剛性をさらに大きく向上させることができる。
【0042】
次に、
図6及び
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る、第1の実施例のフリーアクセスフロア用パネル50について説明するために参照する図である。前記第1の実施の形態に係る、第1の実施例のフリーアクセスフロア用パネル20と同様の部分には同じ符号を用いて説明し、同様の構成についての重複する説明はできるだけ省略するものとする。
【0043】
この第2の実施の形態に係る、第1の実施例のフリーアクセスフロア用パネル50(以下、パネル50と呼ぶこともある)も、前記各実施例のフリーアクセスフロア用パネルと同様に、パネル本体部12と補強板部材51を備えている。
【0044】
そして、このパネル50の補強板部材51には、
図6に示すように、パネル本体部12の平板部4の四隅部、すなわち、その平板部4の最も外周側に形成された、第1のリブ6aの四隅部に対応する、補強板部材51の四隅部に、切欠き部51aが形成されている。
【0045】
すなわち、このパネル50の補強板部材51は、その平面形状がパネル本体部12の平板部4より僅かに小さ目の大きさの正方形であって、この正方形の四隅部のそれぞれに、第1のリブ6aの四隅部に対応する小さい正方形が切り取られた形状の、切欠き部51aが形成されている。
【0046】
このため、パネル本体部12の平板部4の最も外周側に形成された、第1のリブ6aの四隅部だけは補強板部材51に覆われないで、
図6中手前側(パネル取付施工時は下地コンクリート床面側)に露出している。
【0047】
パネル50がアルミダイカスト製パネルの場合は、例えば
図6中の、パネル本体部12の四隅のリブ6aの、斜線の入ったL字形部分で示す載置部6eは、パネル支持調整台の支持平面部に載置されるため、その載置部6eの高さは、それ以外の部分のリブ6の高さよりも、
図6中手前側(取付施工時は下地床面側)に少し突出するように高く製作されている。そして、パネルの四隅部を上記パネル支持調整台の支持平面部上に安定して載置させるためには、載置部6eには平坦度が必要であり、一般に載置部6eには機械加工が施されている。
【0048】
このため、例えば溶接のように接合箇所が盛り上がる等、補強板部材51をリブに接合するための加工により、上記載置部6eの、せっかく出した平坦度が失われる可能性があるので、このようなことを防ぐために、補強板部材51がその載置部6eを避けて、補強板部材51の四隅部には切欠き部51aが形成されている。
【0049】
図7は、このような補強板部材51と、パネル本体部12における第1のリブ6aとの接合領域を示し、これをハッチングにより示すようにしたパネル50の底面図である。補強板部材51は、その外周の長さ方向の全体にわたって、パネル本体部12の第1のリブ6aに接合されている。
図7において、第1のリブ6aの四隅部や他のリブ6は、図中ハッチングにより示す接合領域を明確にするために、省略するものとする。
【0050】
このような本発明の第2の実施の形態に係る、第1の実施例のパネル50によれば、その補強板部材51が、パネル本体部12における複数のリブ6のうちの、最外周の第1のリブ6aに対して
図7にハッチングにより示す接合領域において、上記摩擦撹拌接合により接合されているので、パネル全体の強度や剛性を向上させることができると共に、パネル本体部12の重量化やコストアップを防止することができる。
【0051】
そして特に、補強板部材51をパネル本体部12の最も外周側に形成された第1のリブ6aの先端部に接合することにより、補強板部材51を第1のリブ6aの内側領域内の他のリブ6のみに接合した場合に比べ、パネル全体の強度や剛性をより大きく向上させることができる。
【0052】
また、本実施例のパネル50によれば、補強板部材51の四隅に切欠き部51aが形成されているので、例えば溶接のように接合箇所が盛り上がる等、補強板部材51をリブ6aに接合するための加工により、前記載置部6eの、せっかく出した平坦度が失われるおそれを防ぐことができる。
【0053】
次に
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る、上記した第1の実施例〔2−1〕のパネル50を含め、第2から第10までの実施例〔2−2〕から〔2−10〕のフリーアクセスフロア用パネル55から63について説明するために参照する一覧図である。
【0054】
図8に示すように、第2の実施の形態に係る、第2から第10の実施例のパネル55から63においては、その補強板部材51は、上記した本実施の形態に係る第1の実施例のパネル50と同様に、
図6に示す第1のリブ6aと同様のパネル本体部12の第1のリブ6a(
図8中において不図示)に接合されるが、この第1のリブ6aだけでなく、その内側の他のリブ6に対しても接合されている。
【0055】
このような本発明の第2の実施の形態に係る、第2から第10までの実施例〔2−2〕から〔2−10〕のパネル55から63によれば、上記した本実施の形態に係る第1の実施例〔2−1〕のパネル50と同様に、その補強板部材51が、パネル本体部12における複数のリブ6のうちの、最外周の第1のリブ6aに対して各種の接合領域において、上記摩擦撹拌接合により接合されているので、パネル全体の強度や剛性を向上させることができると共に、パネル本体部12の重量化やコストアップを防止することができる。
【0056】
また、第2の実施の形態に係る、第2から第10までの実施例のパネル55から63によれば、上記した本実施の形態に係る第1の実施例のパネル50と同様に、その補強板部材51の四隅に切欠き部51a(
図8中において、符号は不図示)が形成されているので、例えば溶接のように接合箇所が盛り上がる等、補強板部材51をリブ6aに接合するための加工により、前記載置部6eの、せっかく出した平坦度が失われるおそれを防ぐことができる。
【0057】
また、本実施の形態に係る、第2から第10までの実施例のパネル55から63によれば、その補強板部材51が、パネル本体部12の最外周の第1のリブ6aに対してだけでなく、この第1のリブ6aの内側に形成される他のリブ6に対しても各種の接合領域において、上記摩擦撹拌接合により接合されているので、補強板部材51を上記第1のリブ6aの先端部に接合しただけの場合に比べ、パネル全体の強度や剛性をさらに大きく向上させることができる。
【0058】
次に
図9から
図11は、本発明の第3の実施の形態に係る、第1から第21までの実施例〔3−1〕から〔3−21〕のフリーアクセスフロア用パネル71から91について説明するために参照する一覧図である。
【0059】
この第3の実施の形態に係る、第1から第21までの実施例のパネル71から91のそれぞれは、上記した第1又は第2の実施の形態に係る各実施例のパネルの一部と互いに重複してはいるが、本実施の形態に係る各種パネルの特徴となる構成を明確にするために、以下に改めて説明することとする。前記第1及び前記第2の実施の形態に係る各実施例の説明中において既に説明した構成と重複する構成についての説明は、できるだけ省略するものとする。
【0060】
図9から
図11に示すように、第3の実施の形態に係る、第1から第21までの実施例のパネル71から91のそれぞれにおいては、その補強板部材21又は51上のハッチング領域の裏側に形成される、パネル本体部12の不図示の複数のリブ6の一部として、このような複数のリブ6のうちの、最外周の第1のリブ6a(
図2及び
図6参照)の内側の領域内に、パネル本体部12の平板部4の四辺のうちのいずれかと平行方向に伸びる不図示のリブ6(第2のリブに相当)が形成されている。
【0061】
すなわち、第3の実施の形態に係る、第1から第21までの実施例のパネル71から91のそれぞれにおいては、パネル本体部12における複数のリブ6のうちの、最外周の第1のリブ6a(
図2及び
図6参照)の内側の領域内に形成されるリブ6の全部又は一部が、パネル本体部12の平板部4の四辺のうちのいずれかと平行方向に伸びるように形成されている。
【0062】
そして、第1から第15までの実施例〔3−1〕から〔3−15〕のパネル71から85のそれぞれにおいては、補強板部材21(
図2参照)が、このような最外周の第1のリブ6aの内側領域内において、平板部4の四辺のうちのいずれかと平行方向に伸びるように形成されたリブ6のうちの、少なくとも1つ以上のリブ6に対しても接合されている。
【0063】
また、第16から第21までの実施例〔3−16〕から〔3−21〕のパネル86から91のそれぞれにおいては、四隅に切欠き部52(
図6参照)を有する補強板部材51が、このような最外周の第1のリブ6aの内側領域内において、平板部4の四辺のうちのいずれかと平行方向に伸びるように形成されたリブ6のうちの、少なくとも1つ以上のリブ6に対しても接合されている。
【0064】
このような本発明の第3の実施の形態に係る、第1から第21までの実施例〔3−1〕から〔3−21〕のパネル71から91によれば、その補強板部材21又は51が、パネル本体部12の最外周の第1のリブ6aに対してだけでなく、その内側においてパネル本体部12の平板部4の四辺のうちのいずれかと平行方向に伸びるよう形成されたリブ6のうちの、少なくとも1つ以上のリブ6に対しても、各種の接合領域において、上記摩擦撹拌接合により接合されているので、補強板部材21又は51を上記第1のリブ6aの先端部に接合しただけの場合に比べ、パネル全体の強度や剛性をさらに大きく向上させることができる。
【0065】
次に
図12及び
図13は、本発明の第4の実施の形態に係る、第1から第13までの実施例〔4−1〕から〔4−13〕のフリーアクセスフロア用パネル101から113について説明するために参照する一覧図である。
【0066】
この第4の実施の形態に係る第1から第13までの実施例のパネル101から113のそれぞれは、上記した第1、第2の実施の形態のいずれか1つ又は複数の実施の形態に係る各実施例の一部のパネルと互いに重複してはいるが、本実施の形態に係る、各種パネルの特徴となる構成を明確にするために、以下に改めて説明することとする。前記第1、第2の実施の形態に係る各実施例のパネルについて既に説明した構成と重複する構成についての説明は、できるだけ省略するものとする。
【0067】
図12及び
図13に示すように、第4の実施の形態に係る、第1から第13までの実施例のパネル101から113のそれぞれにおいては、その補強板部材21又は51上のハッチング領域の裏側に形成される、パネル本体部12における不図示の複数のリブ6のうちの、最外周の第1のリブ6a(
図2及び
図6参照)の内側の領域内に、パネル本体部12の平板部4の対角線のうちのいずれかの方向(平板部4の各辺と所定の角度で傾いた方向)と平行方向に伸びる不図示のリブ6(第3のリブに相当)が形成されている。
【0068】
すなわち、第1から第13までの実施例のパネル101から113のそれぞれにおいては、パネル本体部12における複数のリブ6のうちの、最外周の第1のリブ6a(
図2及び
図6参照)の内側の領域内に形成されるリブ6の全部又は一部が、パネル本体部12の平板部4の対角線のうちのいずれかの方向と平行方向に伸びるように形成されている。
【0069】
そして、第1から第9までの実施例〔4−1〕から〔4−9〕のパネル101から109のそれぞれにおいては、補強板部材21が、パネル本体部12の最外周の第1のリブ6aの内側領域内において、平板部4の対角線のうちのいずれかの方向と平行方向に伸びるように形成されたリブ6のうちの、少なくとも1つ以上のリブ6に対しても接合されている。
【0070】
また、第10から第13までの実施例〔4−10〕から〔4−13〕のパネル110から113のそれぞれにおいては、四隅に切欠き部51a(
図6参照)を有する補強板部材51が、パネル本体部12の最外周の第1のリブ6aの内側領域内において、平板部4の対角線のうちのいずれかの方向と平行方向に伸びるように形成されたリブ6のうちの、少なくとも1つ以上のリブ6に対しても接合されている。
【0071】
このような第4の実施の形態に係る、第1から第13までの実施例〔4−1〕から〔4−13〕のパネル101から113によれば、その補強板部材21又は51が、パネル本体部12の最外周の第1のリブ6aに対してだけでなく、この最外周の第1のリブ6aの内側においてパネル本体部12の平板部4の対角線のうちのいずれかの方向と平行方向に伸びるよう形成されたリブ6のうちの、少なくとも1つ以上のリブ6に対しても、各種の接合領域において、上記摩擦撹拌接合により接合されているので、補強板部材21又は51を上記第1のリブ6aの先端部に接合しただけの場合に比べ、パネル全体の強度や剛性をさらに大きく向上させることができる。
【0072】
なお、前記各実施の形態に係る、各実施例のパネルのそれぞれにおいては、その補強板部材21又は51と、パネル本体部12の最外周の第1のリブ6aや他のリブ6とが、リブの伸びる方向に連続して接合されていたが、リブの伸びる方向に断続的に接合されていてもよい。また、このような場合には、接合部分がスポット状の接合領域で接合されていてもよい。
【0073】
また、前記各実施の形態に係る各実施例のパネルのそれぞれにおいては、そのパネル本体部12におけるリブ6の全部が同じ高さを有するように形成されていたが、補強板部材21又は51に対して接合されないリブが、接合されるリブ6よりも低い高さとなるように形成されていてもよい。
【0074】
また、
図8に〔2−1〕で示す、前記第2の実施の形態に係る、第1の実施例のパネル50においては、
図6にも示すように、パネル本体部12の平板部4の最外周の第1のリブ6aは、その四隅部には載置部6eを有するリブ6aが存在して、切欠き部が形成されるようにはなっていなかったが、パネルの支持脚の支持型式によっては、最外周の第1のリブ6aの四隅部に切欠き部が形成されていてもよく、この場合は、その平板部4の四隅部だけがパネル本体部12に存在し、その平板部4の四隅部だけが支持脚により支持されるようになっていてもよい。
【0075】
また、第2の実施の形態に係る第2から第10の実施例〔2−2〕から〔2−10〕のパネル55から63においても、上記と同様になっていてもよい。
【0076】
また、前記第4の実施の形態に係る、第1から第13までの実施例のパネル101から113においては、平板部4の対角線のうちのいずれかの方向と平行方向に伸びるリブ6を有していたが、平板部4が正方形の場合はその対角線は平板部4の各辺に対して、45°の角度で傾く方向に伸びるリブ6を有することになるが、平板部4の各辺に対して45°以外の角度で傾く方向に伸びるリブ6を有するようにしてもよい。
【0077】
また、前記第3、第4の実施の形態に係る、各実施例においては、補強板部材21又は51が、前記第1のリブ6aだけでなく、平板部4の四辺のうちのいずれかと平行方向に伸びるように形成された第2のリブ6のうちの、「少なくとも1つ以上」のリブ6に対しても接合する場合と、平板部4の対角線のうちのいずれかの方向と平行方向に伸びるように形成された第3のリブ6のうちの、「少なくとも1つ以上」のリブ6に対しても接合する場合について説明したが、上記第2、第3のリブ6の数が少ない場合は、「すべての」第2、第3のリブ6に対して接合してもよい。