(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
例えば、従来のパルス洗浄器は、
図17〜
図20に示すようなものであった。以下、詳細に説明する。
【0003】
従来のパルス洗浄器101は、例えば、
図17に示すような構成になっている。まず、ケース103があり、このケース103内には、モータ105が設置されている。上記モータ105の出力軸105aには、歯車107が取り付けられている。また、上記ケース内には、歯車109が内装されていて、この歯車109は上記歯車107に歯合されている。上記歯車109には歯車110が同軸上に取り付けられている。上記ケース内には別の歯車111が内装されており、この歯車111が上記歯車110に歯合されている。上記歯車111の偏心した位置には凸部111aが固着されている。
【0004】
一方、上記ケース103内には往復動体113が設けられている。上記往復動体113の一端側(
図17中右端)には長穴113aが設けられており、他端側(
図17中左端)には蛇腹113bが設けられている。上記往復動体113の長穴113aには、上記歯車111の凸部111aが内接されている。そして、上記モータ105を起動すると、上記歯車107、109、110を介して上記歯車111が回転し、この歯車111の回転により上記凸部111aが回転偏移する。それによって、上記長孔113aを介して上記往復動体113が
図17中左右方向に往復動することになる。また、この往復動体113の往復動により、上記蛇腹113bが伸縮するようになっている。
【0005】
上記往復動体113にはハウジング115が接続されており、このハウジング115内には図示しない逆止弁が内装されている。上記ハウジング115には、ハウジング115内に生理食塩水等を供給する給水管117と上記往復動体113によって供給された生理食塩水等を噴射するノズル119が接続されている。上記逆止弁は、上記蛇腹113bが伸びて上記給水管117から生理食塩水等を吸い込む場合には、上記ノズル119側への供給口を閉鎖し、上記給水管117側の導入口を開放する。また、上記蛇腹113bが縮んで上記ノズル119側へ生理食塩水等を噴出する場合には、上記給水管側の導入口を閉鎖し、上記ノズル119側への供給口を開放するものである。
【0006】
図17及び
図18に示すように、上記ケース103内には、可変抵抗121が設置されている。また、上記ケース103には、レバ123が支点123aを中心に回動可能に取り付けられている。上記レバ123には係合部123bが設けられている。また、上記レバ123と上記ケース103との間には、コイルばね123cが介挿されている。また、上記ケース103にはストッパ125が設置されている。上記ストッパ125には板ばね部125aが形成されている。
【0007】
上記モータ105の一方の端子と上記レバ123の反支点123a側の端部には、コイルばね127が接続されている。また、上記可変抵抗121の近傍には接点129が設置されている。また、上記可変抵抗121の上記接点129側方向には、上記可変抵抗121から離れるほど径が大きくなるようにした円錐面状の斜面130が設けられている。上記モータ105の他方の端子128にはリード線131が接続されている。また、上記接点129にはリード線133が接続されている。また、上記可変抵抗121にはリード線135が接続されている。上記モータ105、上記可変抵抗121、上記コイルばね127、上記接点129、上記リード線131、133、135は、図示しない電池と共に電気的に接続され、電気回路を構成している。
【0008】
次に、上記パルス洗浄器101において、上記モータ105の出力を調整し、上記ノズル119からの生理食塩水等の噴射を制御する仕組みについて説明する。
上記ノズル119からの生理食塩水等の噴射を制御するための操作は、上記パルス洗浄器101を手で握って、上記コイルばね123cの弾性力に抗して、上記支点123aを支点として上記レバ123を回動させることによって行われる。
【0009】
図17に示した状態は、上記レバ123の回動操作を行っていない状態である。
次に、上記レバ123を
図17中反時計回りに回動させ、上記ケース103側に若干押し込むと、
図18(a)に示すような状態となる。このとき、上記コイルばね127が上記可変抵抗121と接触して、上記モータ105が所定の低電圧(例えば、6V)で動作する。このモータ105の動作により、上記往復動体113を介して上記蛇腹113bが伸縮を繰り返す。この蛇腹113bの伸縮により、上記給水管117から供給された生理食塩水等が上記ノズル119から噴射される。この状態が、上記パルス洗浄器101の低速動作状態である。
【0010】
また、上記レバ123を回動させると、上記可変抵抗121と上記コイルばね127の接触している位置が変化し、その位置が反接点129側であるほど抵抗値は大きく、上記接点129に近いほど小さくなる。そのため、上記モータ105に流れる電流が変化し、上記モータ105の出力を細かく調整することができる。そして、上記レバ123を上記ケース103側に押し込むと、上記モータ105の出力を大きくすることができ、上記レバ123が上記コイルばね123cによって押し戻されることにより、上記モータ105の出力が小さくすることができる。
【0011】
上記レバ123を上記ケース103側へと更に押し込んで回動させると、上記コイルばね127は上記斜面130に乗り上げ、上記可変抵抗121と接触しない状態となる。それと同時に、上記コイルばね127は、上記接点129と接触した状態となる。このとき、上記モータ105は所定の高電圧(例えば、12V)で動作する。この状態が、上記パルス洗浄器101の高速動作状態である。
【0012】
また、この状態で上記ストッパ125を上記ケース103側に押し込むと、
図18(b)に示すように、上記ストッパ125が上記レバ125の係合部123bと係合し、上記ばね123cによって上記レバ123が
図17中時計回り方向に回動して戻されるのを防止して、高速動作状態を維持することができる。
この高速動作状態の維持を解除するためには、上記レバ123を更に上記ケース103側へと押し込む操作を行う。すると、上記ストッパ125と上記レバ123の係合部123bとの係合は解除され、上記板ばね部125aの弾性力により上記ストッパ125が元の状態に戻される。
【0013】
また、従来のパルス洗浄器としては、
図19に示すようなものも存在する。このパルス洗浄器141は、前述のパルス洗浄器101とモータ105、歯車107、109、110、111、往復動体113、ハウジング115、給水管117、ノズル119などの構成要素は共通するが、モータ出力の調整をスイッチ143によって行う点でその構成が異なっているものである。以下、上記パルス洗浄器141についての説明を行う。
なお、前記のパルス洗浄器101と共通する構成要素については同一の符号を付して示し説明を省略する。
【0014】
上記スイッチ143には操作部145があり、この操作部145は支点145aを中心に回動可能な状態でケース103に取り付けられている。上記操作部145には、上記支点145aの両側に可動接点板147、149が設置されている。また、上記可動接点板147、149の間には、固定接点板151がケース103に固定されている。
これら、上記操作部145、上記可動接点板147、149、上記固定接点板151が、上記スイッチ143を構成しているものである。
【0015】
また、上記モータ105の一方の端子にはリード線153が接続されている。また、上記モータ105の他方の端子にはリード線155が接続されている。また、上記可動接点板147にはリード線157が接続されている。また、上記可動接点板149にはリード線159が接続されている。また、上記固定接点板151にはリード線161が接続されている。これらのリード線153、155、157、159、161は、図示しない電池と接続され、電気回路を構成している。
【0016】
次に、上記パルス洗浄器141において、上記モータ105の出力を調整し、上記ノズル119からの生理食塩水等の噴射を制御する仕組みについて説明する。
まず、
図20(a)に示すように、上記可動接点板147、149の何れも、固定接点板151に接触していない状態では、上記モータ105には電流が流れておらず、停止した状態となっている。
【0017】
次に、上記操作部145を
図20(a)中時計回り方向に回動させ、上記可動接点板147を上記固定接点板151に接触させると、
図20(b)に示すような状態となり、上記モータ105は所定の低電圧(例えば、6V)で動作することとなる。この状態が、上記パルス洗浄器141の低速動作状態である。
【0018】
次に、上記操作部145を
図20(a)中反時計回り方向に回動させ、上記可動接点板149を上記固定接点板151に接触させると、
図20(c)に示すような状態となり、上記モータ105は所定の高電圧(例えば、12V)で動作することとなる。この状態が、上記パルス洗浄器141の高速動作状態である。
【0019】
上記パルス洗浄器141は、上記スイッチ143によって、停止状態と、低速動作状態と、高速動作状態とを切り替えて、上記ノズル119からの生理食塩水等の噴射を制御するものである。
【0020】
また、この種の外科手術に用いる洗浄器を開示するものとして、例えば、特許文献1が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
上記従来の構成によると、次のような問題があった。
まず、従来の構成では、パルス洗浄器の動作の停止やノズルからの生理食塩水等の噴射の調整が面倒であった。
すなわち、前述のパルス洗浄器101において、低速動作状態でモータ105の出力を調整して、ある一定の出力で動作させたい場合には、レバ123の回転操作量を所定量に調整して、可変抵抗121の抵抗値を所定の抵抗値にする必要がある。しかしながら、その状態を維持しようとすると、上記レバ123の所定量の回転操作状態を手で保持しなければならず、極めて面倒であった。
また、前述のパルス洗浄器101において、高速動作状態を維持するには、レバ123がコイルばね123cによって押し戻されないように、手で上記レバ123を握り続けるか、ストッパ125を押し込んで上記レバ123を固定する必要があり、上記低速動作状態の場合と同様に面倒であった。
また、上記ストッパ125は上記パルス洗浄器101の後側に位置し、上記レバ123を操作する手によって操作できるものではなく、上記ストッパ125を操作するためには、もう一方の手を使わなければならない。そのため、操作が煩雑となる。その上、上記ストッパ125の周辺には、給水管117やリード線131等が存在し、上記ストッパ125をもう一方の手で操作する際の邪魔となっている。
【0023】
また、前述のパルス洗浄器141の場合には、スイッチ143によって、モータ105の停止、低速動作状態、高速動作状態の3つの状態を切り替えている。上記パルス洗浄器141では、上記スイッチ143の操作部145が中央にあるときは停止状態で、上記操作部145を中央から
図20中時計回り方向に回動させると低速動作状態となり、上記操作部145を中央から
図19中反時計回り方向に回動させると高速動作状態となる。そのため、上記操作部145を一定方向に回動していっても、停止状態、低速動作状態及び高速動作状態が、速い順若しくは遅い順に変化していくわけではないので、直感的な操作が困難であり、操作性に劣るものである。
【0024】
本願発明はこのような点に基づいてなされたもので、その目的とするところは、操作が容易で、構成も単純なパルス洗浄器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記課題を解決するべく請求項1記載のパルス洗浄器は、本体ケースと、上記本体ケースに設けられ、洗浄液を噴射する洗浄液噴射手段と、上記本体ケースに設けられ、上記洗浄液噴射手段を駆動する駆動手段と、上記本体ケースに
その操作部を露出させた状態で上記本体ケースの内側に向けて回動可能に取り付けられ、出力保持用係合部が設けられ、
出力調整レバ用弾性部材によって一方向に常時付勢され、上記駆動手段による出力を調整する出力調整レバと、
その操作部を上記本体ケースに対して上記出力調整レバの操作部と同じ側に隣接・配置させた状態で上記本体ケースに回動可能に設けられ、上記出力保持用係合部と選択的に係合することにより出力を保持するロック用係合部が設けられていて、
ロックレバ用弾性部材によって一方向に常時付勢されたロックレバと、を具備し、上記出力調整レバが
出力調整レバ用弾性部材の付勢力に抗して他方向に回動されると、上記ロックレバが上記出力調整レバによって
ロックレバ用弾性部材の付勢力に抗して他方向に回動され、上記ロック用係合部が上記出力保持用係合部に係合することにより、上記出力調整レバの回動された状態ひいては所定の出力状態が維持され、上記所定の出力状態が維持されている場合に、上記ロックレバを
ロックレバ用弾性部材の付勢力に抗して他の方向に回動させると、上記ロック用係合部の上記出力保持用係合部に対する係合が解除され、上記出力調整レバが
出力調整レバ用弾性部材の付勢力によって一方向に回動されて、復帰することを特徴とするものである。
又、請求項2記載のパルス洗浄器は、請求項1記載のパルス洗浄器において、
上記出力調整レバの操作部の先端側に回動用の支点が設けられているとともに上記操作部の後端側から上記本体ケース内部側に向けてアームが突設されていて、該アームの上記支点側の面に上記出力保持用係合部が設けられており、上記ロックレバのロック用係合部は上記出力調整レバの上記支点側から上記出力保持用係合部に係合されることを特徴とするものである。
又、請求項3記載のパルス洗浄器は、請求項1又は請求項2記載のパルス洗浄器において、上記
出力保持用係合部は複数設けられていて、出力を多段に調整可能に構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項4記載のパルス洗浄器は、請求項1〜請求項3の何れかに記載のパルス洗浄器において、上記
ロック用係合部は山型凸部であり、上記
出力保持用係合部は逆山型凹部であることを特徴とするものである。
又、請求項5記載のパルス洗浄器は、請求項1〜請求項4の何れかに記載のパルス洗浄器において、上記出力調整レバには、一方向への回動を一定量に規制するストッパと、他方向への回動を一定量に規制するストッパが設けられていることを特徴とするものである。
又、請求項6記載のパルス洗浄器は、請求項1〜請求項5の何れかに記載のパルス洗浄器において、上記
出力調整レバ用弾性部材
及び上記ロックレバ用弾性部材はコイルばねであることを特徴とするものである。
又、請求項7記載のパルス洗浄器は、請求項1〜請求項6の何れかに記載のパルス洗浄器において、上記駆動手段は、モータと、上記モータの出力軸に固定されたモータ用歯車と、上記モータ用歯車の回転を伝達する一個又は複数個の伝達用歯車と、上記伝達用歯車を回転可能に支持し上記本体ケースに固定された支持軸と、を具備し、上記洗浄液噴射手段は、シリンダと、このシリンダ内に往復動可能に内装され上記モータにより駆動されるピストンとからなるピストン・シリンダ機構を備えていて、上記伝達用歯車と上記ピストン・シリンダ機構のピストンには伝達用歯車の回転運動をピストンの往復運動に変換する回転・往復変換機構が設けられおり、上記伝達用歯車が上記支持軸を中心として回転することにより、上記回転・往復変換機構を介して上記ピストンを往復動させ、それによって、洗浄液を噴射するようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項8記載のパルス洗浄器は、請求項7記載のパルス洗浄器において、上記洗浄液噴射手段は、上記ピストン・シリンダ機構より供給される洗浄液が流通する供給路を具備したハウジングと、上記ハウジングに内装され上記ピストンの往動時にはシリンダ内の洗浄液の上記供給路側への流通を許容し上記ピストンの復動時には上記供給路側からの洗浄液の戻りを規制し、上記ピストン往動時に上記ハウジングに圧接される環状凸部を備えた逆止弁とを具備し、上記ハウジングには、上記ピストンの往動時に、上記逆止弁の環状凸部が嵌合する環状凹部が設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0026】
以上述べたように、請求項1記載のパルス洗浄器は、出力調整レバを一方向へ回動操作すると、ロックレバが上記出力調整レバによって弾性部材の付勢力に抗して他方向に回動され、ロック用係合部が出力保持用係合部に係合することにより、上記出力調整レバの回動された状態ひいては所定の出力状態が維持される構成となっている。また、回動操作した出力調整レバを操作する前の状態に戻すには、ロックレバを回動操作し、ロックレバと出力調整レバの係合を解除すれば、出力調整レバは弾性部材によって付勢されて回動操作時とは逆の方向に自動的に回動し、操作する前の状態へと戻る構成となっている。そのため、出力調整レバの回動操作のみで出力調整レバを段階的に一方向へと回動させることができ、また、ロックレバの操作で出力調整レバを回動操作する前の状態へ戻すことができるので、パルス洗浄器の駆動手段の出力調整が容易である。また、出力調整レバを一方向へ回動操作することで出力が段階的に大きくなっていき、且つ、その出力段階を保持できるように構成することも可能である。
また、請求項2に記載されたパルス洗浄器は、出力保持用係合部が複数設けられているため、上記駆動手段の出力を細かく調整することができる。
また、請求項3に記載されたパルス洗浄器は、上記ロック用係合部は山形凸部であり、上記出力保持用係合部は逆山形凹部である。そのため、上記ロック用係合部と上記出力保持用係合部との係合や係合解除、ひいては、上記出力調整用レバ及び上記ロックレバによる上記駆動手段の出力調整を円滑に行うことができる。
また、請求項4に記載されたパルス洗浄器は、上記出力調整レバの操作部と上記ロックレバの操作部が、本体ケースに対して同じ側に隣接・配置されているため、上記駆動手段の出力調整操作を容易に行うことができる。そのため、例えば、片手でパルス洗浄器を保持し、操作することが容易に可能となる。
また、請求項5に記載されたパルス洗浄器は、出力調整レバが必要以上に回動しないようにストッパが設けられている。そのため、確実な操作が可能であり、出力調整レバの押し込み過ぎ等による破損や動作不良を防止することができる。
また、請求項6に記載されたパルス洗浄器は、出力調整レバやロックレバは、コイルばねによって一の方向に付勢されるものであるため、構造を単純化することができる。
また、請求項7に記載されたパルス洗浄器は、伝達用歯車を支持する支持軸が本体ケースに固定されているため、支持軸が不用意に回転して本体ケースを摩耗させてしまうことを防ぐことができる。
また、請求項8に記載されたパルス洗浄器は、ピストン往動時にハウジングに圧接される環状凸部を備えた逆止弁を具備し、ハウジングにはピストンの往動時に逆止弁の環状凸部が嵌合する環状凹部が設けられている。そのため、逆止弁の環状凹部とピストンの環状凸部とが嵌合した際の両者の接触面積が大きく、シール性がより高くなる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、
図1乃至
図16を参照して、本願発明の一実施の形態を説明する。
【0029】
本実施の形態によるパルス洗浄器1は、
図1に示すように、上記パルス洗浄器1に電力を供給する電池が内蔵された電池ボックス3と、上記パルス洗浄器1に供給される洗浄液としての生理食塩水を保持する生理食塩水パック5と、上記パルス洗浄器1を通じて洗浄後の汚水を吸引する吸引ユニット7と接続されて使用される。
【0030】
上記パルス洗浄器1は、
図2に示すように、まず、本体ケース9があり、この本体ケース9は、
図4に示すような右側ケース9aと、
図5に示すような左側ケース9bとから構成されている。上記パルス洗浄器1から上記左側ケース9bを取り外すと、
図3に示すような内部構造を確認できる状態となる。
上記本体ケース9の先端側には、
図2に示すように、ノズルユニット10が着脱可能に接続されている。上記ノズルユニット10には、噴射ノズル10aと吸引ノズル10bが設けられており、この噴射ノズル10a及び吸引ノズル10bの先端にはキャップ10cが取り付けられている。
上記本体ケース9には、上記ノズルユニット10を着脱するためのロックフリ12が取り付けられている。
【0031】
また、上記本体ケース9の後端からは、
図2に示すように、吸引パイプ11、給水管13、電源ケーブル15が延長されている。上記吸引パイプ11には、
図3に示すように、既に説明した上記吸引ノズル10bが着脱可能に挿入されている。また、上記吸引パイプ11は、
図1に示すように、上記吸引ユニット7に接続されている。上記給水管13は、
図1に示すように、上記生理食塩水パック5に接続されている。上記生理食塩水パック5内の生理食塩水は、この給水管13を介して上記パルス洗浄器1に供給される。上記電源ケーブル15は、
図1に示すように、上記電池ボックス3内の電池に接続されており上記パルス洗浄器1に電力を供給するものである。
また、上記本体ケース9には、出力調整レバ17とロックレバ19が、回動可能に取り付けられている。
【0032】
次に、上記パルス洗浄器1の駆動手段について説明する。
図3に示すように、上記パルス洗浄器1の本体ケース9内には、動力としてモータ21が固定されている。上記モータ21の一方の端子21aにはリード線22aが接続されており、又、他方の端子21bにはリード線22bが接続されている。上記モータ21の出力軸21cには、歯車23が取り付けられている。また、上記本体ケース9内には上記歯車23と噛み合わされる歯車25が設置されている。上記歯車25は、大径歯車25aと小径歯車25bとからなっており、上記歯車23は大径歯車25aと噛み合っている。さらに、上記本体ケース9内には、上記歯車25と噛み合う歯車27が設置されている。上記歯車27は上記歯車25の小径歯車25bと噛み合っている。また、上記歯車27の反歯車25側の面には円柱状の凸部27aが偏心・配置されている。
【0033】
上記歯車25は支持軸29に回転可能に取り付けられている。また、上記歯車27は支持軸31に回転可能に取り付けられている。また、上記支持軸29は軸受33を介して上記本体ケース9に固定されおり、上記支持軸31は軸受35を介して上記本体ケース9に固定されている。すなわち、上記軸受33、35には穴33a、35aが形成されており、上記支持軸29は、その上端(
図3中上側端)を上記穴33aに圧入・固定され、上記支持軸31は、その上端(
図3中上側端)を穴35aに圧入・固定されている。
【0034】
また、
図6及び
図7に示すように、上記軸受33の両側には固定用凸部33b、33bが突出・形成されていて、上記軸受35の両側には固定用凸部35b、35bが突出・形成されている。
図6の(a)及び(b)に示すように、上記軸受33は上記固定用凸部33b、33bを上記本体ケース9に設けられた溝34、34に圧入された状態で固定されている。同様に、上記軸受35は上記固定用凸部35b、35bを上記本体ケース9に設けられた溝36、36に圧入された状態で固定されている。
【0035】
このような構造により、上記支持軸29、31は上記本体ケース9に固定されているため回転せず、上記歯車25、27が上記支持軸29、31を中心に回転することとなる。この構造は、上記支持軸29、31が不用意に回転してしまうことにより、上記軸受33、35や上記本体ケース9が摩耗してしまうことを防ぐためのものである。
【0036】
次に、洗浄液噴射手段の構成を説明する。
図3、
図7、
図8に示すように、上記本体ケース9内には、略円筒形のシリンダ37が設けられている。このシリンダ37内にはピストン39が、
図3中左右方向に移動可能な状態で内装されている。上記ピストン39は、上記シリンダ37の内壁に摺接するピストン本体39aと、このピストン本体39aの
図3中右側に連設された接続部39cとから構成されている。上記接続部39cには長方形の両端を半円形状とした形状をなす貫通孔39bが設けられている。
【0037】
上記ピストン本体39aの外周には2つの環状溝39d、39dが設けられており、その環状溝39d、39dにはOリング41、41が圧入されている。また、既に説明した歯車27の凸部27aは、上記ピストン39の貫通孔39b内に移動可能に挿入・係合されている。上記凸部27aは上記歯車27の回転中心から偏心した位置にあり、上記貫通孔39bは幅(
図7(a)中横方向長さ)が上記凸部27aの径と等しいため、上記歯車27の回転によってピストン本体39aが上記シリンダ37内を前後方向(
図3中左右方向)に往復動することになる。
【0038】
上記シリンダ37の前方(
図3中左側)には、ハウジング43が接続されている。まず、上記ハウジング43には略円筒形状のハウジング本体43aがある。そして、上記ハウジング本体43aの後端側(
図3中右側)の外周側には、上記ハウジング本体43aよりも径が大きい略円筒形を成すハウジング外筒43bが形成されている。上記ハウジング外筒43bの後端(
図3中右側)には、上記ハウジング外筒43bよりも径が大きい略円筒形を成すシリンダ接続部43cが形成されている。上記ハウジング外筒43bとハウジング本体43aとの間には、空間が形成されており、これが給水路43dとなっている。
【0039】
上記ハウジング外筒43bには、上記給水路43dと連通した給水管接続部43eが突出・形成されている。上記給水管接続部43eには、前記給水管13が接続されている。
また、上記ハウジング外筒43bの上記シリンダ接続部43c側(
図3中右側)の端面には、
図7(c)にも示すように、環状溝43fが形成されている。上記環状溝43fの断面形状であるが、
図3、
図7(c)及び
図8(c)に示すように、開口部付近は底部側(
図7(c)中左方向)へ向かうほど幅が狭くなるテーパ形状となっており、また、底部は円弧状になっている。
また、上記ハウジング本体43aの先端(
図3中左側)には、噴射ノズル接続部43gが形成されている。上記噴射ノズル接続部43gには前記噴射ノズル10aが着脱可能に挿入・接続されている。
【0040】
図3、
図7、
図8に示すように、上記ハウジング43内には、ある程度伸縮するエラストマ素材製の逆止弁45が設置されている。上記逆止弁45は、
図9にも示すように、上記噴射ノズル10a側(
図3中左側)に形成された噴射側弁45aと、上記ピストン39側(
図3中右側)に形成された給水側弁45bとから構成されている。上記噴射側弁45aは、略円筒形で、上(
図3中上方向)から見ると、
図7(a)に示すように、閉弁時には、先端側(
図7中左側)が平たく窄まった形状となっており、開弁時には、
図8(a)に示すように、先端が開口されることになる。
尚、
図9は非使用時の状態を示しており、上記噴射側弁45aは自身の弾性復帰力によって閉じた状態にあるが、
図7(a)に示す場合には、ピストン39の後退動作により吸引されているので、
図9に示す非使用時の状態よりもさらに内側に湾曲になるように変形していて、それによって、確実に閉弁するように構成されている。
【0041】
上記噴射側弁45aにはテーパ状の段付部45cが形成されており、この段付部45cは上記ハウジング43のハウジング本体43aの
図3中右端の鍔部43hと係合している。
【0042】
上記給水側弁45bは、中心に上記噴射側弁45aの内側と連通した貫通孔を有する傘状の形状をなしている。上記給水側弁45bの外周縁部には、先端側(
図7中左側)に向けて、環状凸部45dが突出・形成されている。上記環状凸部45dの断面形状は、
図7(c)に示すように、先端側(
図7(c)中左側)に向けて細くなっていくテーパ形状を成しているとともに、その先端部は略半円形となっている。
【0043】
上記逆止弁45は、上記噴射側弁45aを上記ハウジング本体43a内に挿入されることで、上記ハウジング43に取り付けられる。その際、上記噴射側弁45aの段付部45cの外周面が上記ハウジング本体43aの内周面に弾性力により圧接される。また、上記噴射側弁45aの上記段付部45cの端面(
図8(a)中右側の端面)が、上記ハウジング本体43aの鍔部43hの内周面に弾性力により圧接する。これにより、上記逆止弁45は上記ハウジング43に固定されることになる。
【0044】
また、
図7に示すように、前記ピストン39が後退(
図7(a)中右側への移動)する際、上記逆止弁45の一部、すなわち、上記段付部45cよりも
図7(a)中右側の部分が
図7(a)中右側へ伸長する。それによって、上記逆止弁45の環状凸部45dの先端の上記ハウジング43の環状溝43fへの嵌合が解除される。
逆に、前記ピストン39が前進(
図7(a)中左側へ移動)する際、上記逆止弁45の伸長した部分が収縮することになる。すなわち、上記逆止弁45がその弾性力により収縮して上記給水側弁45bが上記パルス洗浄器1の先端側(
図3中左側)に付勢され、
図8(c)に示すように、上記逆止弁45の環状凸部45dの先端(
図8(c)中左側端)が上記ハウジング43の環状溝43fに密着し嵌合するようになっている。その際、上記逆止弁45の環状凸部45dの先端(
図8(c)中左側端)は、上記環状溝43fの形状に合わせて弾性変形している。
【0045】
また、上記噴射ノズル10aは、上記本体ケース9の先端(
図3中左側端)に穿孔された貫通孔44を貫通して、前記ロックフリ12によって固定されている。上記ロックフリ12は、上記噴射ノズル10aが貫通する貫通孔12aが設けられたロックフリ本体12bと、このロックフリ本体12bの上端部(
図3中上側端)から後方(
図3中右側)へと延長・形成された板ばね部12cとからなる。上記板ばね部12cの後端(
図3中右端)は、上記本体ケース9に設けられた溝42内に挿入・固定されている。上記ロックフリ本体12bの貫通孔12aの
図3中上側は、
図3中左から右へ行くほど縮径するテーパ形状となっている。また、上記噴射ノズル10aの後端側(
図3中右側)の外周上には、上記ロックフリ12と係合する係合凸部10dが設けられている。また、上記ロックフリ本体12bの下端側(
図3中下側)は指などで押圧操作するための操作部12dとなっている。
【0046】
以上説明した、ピストン39、シリンダ37、ハウジング43、逆止弁45、噴射ノズル10aによって、洗浄液噴射手段が構成されている。
【0047】
図3に示すように、上記本体ケース9の右側ケース9aには、低速側接点47と、高速側接点49が固定されている。上記低速側接点47は、
図12(b)に示すように、円板の上側(
図12(b)中上側)の面が球面状に盛り上がった形状の頭部47aと、軸部47bから構成されている。又、上記高速側接点49も、上記低速側接点47と同じ形状であり、頭部49aと軸部49bとからなる。
【0048】
上記低速側接点47は、上記右側ケース9aに設けられた接点取付部51(
図4に示す)内に圧入されている。上記低速側接点47の頭部47aの下側(
図12(b)中下側)には、ラグ端子53が設置されている。上記低速側接点47の軸部47bが上記ラグ端子53の貫通孔を貫通し上記接点取付部51の下部(
図12(b)中下側部分)の小径穴51aに圧入され、上記低速側接点47の頭部47aが上記接点取付部51の上部(
図12(b)中上側部分)に圧入されることにより、上記低速側接点47が固定される。このとき、上記低速側接点47の頭部47aの球面状部分が上記接点取付部51の上方に突出するようになっている。また、上記ラグ端子53と上記低速側接点47は電気的に接続されることになり、上記ラグ端子53には上記電池ボックス3内の電池に接続されたリード線53aが接続される。
【0049】
上記高速側接点49も、上記右側ケース9aに設けられた接点取付部55(
図4に示す)内に圧入されている。上記高速側接点49の頭部49aの下側(
図12(b)中下側)には、ラグ端子56が設置されている。上記高速側接点49の軸部49bが上記ラグ端子56の貫通孔を貫通し上記接点取付部55の下部(
図12(b)中下側部分)の小径穴55aに圧入され、上記高速側接点49の頭部49aが上記接点取付部55の上部(
図12(b)中上側部分)に圧入されることにより、上記高速側接点49が固定される。このとき、上記高速側接点49の頭部49aの球面状部分が上記接点取付部55の上方に突出するようになっている。また、上記ラグ端子56と上記高速側接点49は電気的に接続されることになり、上記ラグ端子56には上記電池ボックス3内の電池に接続されたリード線56aが接続される。
【0050】
前述のように、上記本体ケース9には上記出力調整レバ17が回動可能に取り付けられている。まず、上記出力調整レバ17は、
図10に示すように、出力調整レバ操作部57がある。上記出力調整レバ操作部57の先端(
図10中左上側)からは、出力調整レバ支点アーム59が突出・形成されており、この出力調整レバ支点アーム59の両側面側(
図10中左下方向及び右上方向)には出力調整レバ回転軸59a、59aが突出・形成されている。
【0051】
上記出力調整レバ操作部57の後端側(
図10中右下側)からは、接点アーム61が突出・形成されている。上記接点アーム61は、上記出力調整レバ回転軸59aを中心とした略円弧状の形状となっており、その先端部の左側(
図10中左下側)には、出力調整レバ側ばね係合部61aが突出・形成されている。また、上記接点アーム61の先端の上記出力調整レバ支点アーム59側の面には、出力調整レバ側係合面61bが形成されている。上記出力調整レバ側係合面61bの下側(
図10中下側)には出力保持用係合部としての低速時係合凹部61cが形成されている。また、この低速時係合凹部61cの下側(
図10中下側)には出力保持用係合部としての高速時係合凹部61dが形成されている。上記低速時係合凹部61c及び上記高速時係合凹部61dは、逆山型に形成された凹部である。
【0052】
また、上記接点アーム61には、
図10に示すように、上記本体ケース9内に設置された上記出力調整レバ17の、
図3中時計回り方向への回動量を一定量に規制するストッパとしての段付部61e及び突起61fが設けられている。また、上記接点アーム61には、
図10に示すように、上記本体ケース9内に設置された上記出力調整レバ17の、
図3中反時計回り方向への回動量を一定量に規制するストッパとしての段付部61g、61gが設けられている。
【0053】
また、上記接点アーム61の、上記低速時係合凹部61cと上記高速時係合凹部61dとの間には、接点取付用貫通孔61hが穿孔されている。上記接点取付用貫通孔61hには、
図12(b)に示すように、可動接点63が取り付けられている。上記可動接点63は、半球状の頭部63aと軸部63bとから構成されている。上記可動接点63は、上記軸部63bを上記接点取付用貫通孔61h内に挿入されて、
図12(b)中上下に移動可能な状態で、上記接点アーム61に取り付けられている。
【0054】
上記可動接点63の頭部63aと上記接点アーム61の間には、ラグ端子64が取り付けられている。上記ラグ端子64は、その貫通孔を上記可動接点63の軸部63bに挿入されることで、上記可動接点63に取り付けられている。上記ラグ端子64には上記リード線22aが接続されており、これによって、上記可動接点63と上記モータ21の一方の端子が電気的に接続されることとなる。
【0055】
図12(b)に示すように、上記ラグ端子64の上側(
図12(b)中上側)には、コイルばね66が設置されている。上記コイルばね66は上記可動接点63の軸部63bに挿入されており、上記ラグ端子64を上記可動接点63の頭部63a側に付勢して当接させているとともに、上記可動接点63を
図12(b)中下側に常時付勢している。
【0056】
なお、上記低速側接点47及び上記高速側接点49は、上記出力調整レバ17の回動に伴う上記可動接点63の移動軌跡に沿った円弧上に配置されたものである。
【0057】
上記出力調整レバ17は、上記本体ケース9の右側ケース9a及び左側ケース9bに形成された出力調整レバ用軸受部65、65に、上記出力調整レバ側回転軸59a、59aを挿入されて、上記本体ケース9に回動可能に取り付けられる。また、
図3に示すように、上記出力調整レバ17の出力調整レバ側ばね係合部61aと、上記本体ケース9の右側ケース9aに突出・形成された本体ケース側出力調整レバ用ばね係合部67との間に、弾性部材としての出力調整レバ用ばね69が張設されている。
【0058】
また、前述のように、上記本体ケース9には上記ロックレバ19が回動可能に取り付けられている。まず、
図11に示すように、上記ロックレバ19にはロックレバ操作部71がある。上記ロックレバ操作部71の上端側(
図11中上側端)には、ロックレバ側ばね係合部71aが突出・形成されている。上記ロックレバ操作部71の前方(
図10中左上側)にはロックレバ支点アーム73が突出・形成されている。上記ロックレバ支点アーム73の先端部には両側面側(
図11中左下側及び右上側)に向けてロックレバ回転軸73a、73aが突出・形成されている。上記ロックレバ支点アーム73の先端から上方(
図11中上方向)に向けて、係合部アーム75が突出・形成されており、この係合部アーム75の先端から上記ロックレバ操作部71側(
図11中右下側)に向けて、ロック用係合部としてのロック用係合凸部75aが突出・形成されている。上記ロック用係合凸部75aは、上記低速時係合凹部61c及び上記高速時係合凹部61dに対応した山型の凸部である。
【0059】
また、上記ロックレバ支点アーム73の中ほどには、上方(
図11中上方向)に向けて、凸部77が突出・形成されている。上記凸部77は上記出力調整レバ17が回動操作された際、上記ロックレバ19のロックレバ支点アーム73が上記出力調整レバ17の段付部61eと段付部61gとの間の薄肉部に嵌り込まないようにするためのものである。
【0060】
上記ロックレバ19は、上記本体ケース9の右側ケース9a及び左側ケース9bに形成されたロックレバ用軸受部79、79に、上記ロックレバ回転軸73a、73aを挿入されて、上記本体ケース9に回動可能に取り付けられる。また、上記ロックレバ19のロックレバ側ばね係合部71aと、上記本体ケース9の右側ケース9aに突出・形成された、本体ケース側ロックレバ用ばね係合部81との間に、弾性部材としてのロックレバ用ばね83が張設されている。
【0061】
上記出力調整レバ17と上記ロックレバ19が上記本体ケース9に取り付けられると、上記ロックレバ操作部71は上記出力調整レバ操作部57の後ろ側(
図3中右側)近傍に位置することになる。また、上記出力調整レバ操作部57と上記ロックレバ操作部71は、上記本体ケース9に対して同じ側に出現するように配置されている。
【0062】
前述の構成において、上記電池ボックス3内の電池、上記モータ21、上記リード線22a、22b、上記低速側接点47、上記高速側接点49、上記ラグ端子53、56、上記リード線53a、56a、上記可動接点63、ラグ端子64によって構成されている電気回路は、
図16に示すようなものとなる。この電気回路は、上記電池ボックス3内に収納された第1電池85と第2電池87を電源としている。上記第1電池85は、本実施の形態の場合は、4本の単3型乾電池を直列に接続したもので、電圧は6Vである。上記第2電池87も、同じ構成のものである。
図16に示すように、上記第1電池85の(+)極と上記第2電池87の(−)極は、上記リード線53aと上記ラグ端子53を介して、上記低速側接点47に接続されている。また、上記第1電池85の(−)極は、上記リード線56aと上記ラグ端子56を介して、上記高速側接点49に接続されている。また、上記第2電池87の(+)極は、上記リード線22bを介して、上記モータ21の他方の端子21bと接続されている。また、前述したように、上記モータ21の一方の端子21aは、上記ラグ端子64及び上記リード線22aを介して、上記可動接点63と接続されている。
【0063】
次に、前述した構成のパルス洗浄器の動作について説明する。
まず、モータ21の駆動力によって、生理食塩水を噴射ノズル10aから噴射する仕組みを、
図7及び
図8を用いて説明する。
【0064】
まず、ピストン39が往復動する仕組みについて説明する。
上記モータ21の出力軸の回転は、歯車23、25、27へと順番に伝達される。上記歯車27が回転すると、上記歯車27の凸部27aは、その回転中心から偏心した位置にあるため、横方向から見ると前後(
図7(b)中左右方向)に往復動するように移動することになる。
上記歯車27の凸部27aは、上記ピストン39の貫通孔39b内に係合している。上記ピストン39の貫通孔39bは長方形の両端を半円形状とした貫通孔であり、その幅(
図7(a)中横方向長さ)が上記歯車27の凸部27aの径と等しく、その長さ(
図7(a)中縦方向長さ)は上記歯車27の凸部27aが回転運動によって移動する
図7(a)中縦方向の範囲に等しくなっている。そのため、上記歯車27の回転運動による上記凸部27aの移動により、上記ピストン39の貫通孔39bの内周面が付勢され、上記ピストン39はシリンダ37内を前後(
図7中左右方向)に往復動することとなる。
【0065】
次に上記ピストン39により、上記シリンダ37内に生理食塩水が吸入される場合について説明する。
上記ピストン39が、上記シリンダ37内を前方(
図7中左方向)から後方(
図7中右方向)に移動するときに、給水管13から上記シリンダ37内に生理食塩水を吸入する。このときの状態を示したのが、
図7である。
このとき、逆止弁45は、上記ピストン39の移動により後方(
図7中右方向)に引っ張られる。そのため、上記逆止弁45は、その段付部45cから給水側弁45b側が伸長し、上記給水側弁45bとハウジング43との間に隙間ができる。これにより、上記給水管13、上記ハウジング43の給水管接続部43e、上記ハウジング43の給水路43d及び上記シリンダ37内が連通する。そして、生理食塩水パック5内に保持した生理食塩水が、上記ピストン39の移動により上記シリンダ37内に吸入されることとなる。
また、このとき、上記逆止弁45の噴射側弁45aは、上記ピストン39の移動による吸引力と自身の弾性復帰力とにより、
図7(a)に示すように、先端(
図7(a)中左側端)が閉じることとなる。
【0066】
次に上記ピストン39により、上記シリンダ内に吸入された生理食塩水が、噴射ノズル10aから噴射される場合について、説明する。
上記ピストン39が、上記シリンダ37内を後方(
図8中右方向)から前方(
図8中左方向)に移動するときに、上記シリンダ37内に吸入された生理食塩水を上記噴射ノズル10aから噴射することとなる。このときの状態を示したのが、
図8である。
このとき、上記逆止弁45は、上記給水側弁45b側が上記ピストン39の移動により発生した水圧によって前方(
図8中左方向)に付勢され、上記給水側弁45bの環状凸部45dが、上記ハウジング43の環状溝43f内に入り込む。そのため、上記給水側弁45bによって、上記ハウジング43の給水路43dと上記シリンダ37内が完全に仕切られることになる。
一方、上記逆止弁45の噴射側弁45aは、上記ピストン39の前方(
図8中左方向)への移動により発生した水圧によって、
図8(b)に示すように、先端(
図8(a)中左側端)が付勢されて開く。これにより、上記シリンダ37内、上記ハウジング43のハウジング本体43a内及び上記噴射ノズル10aが連通し、上記ピストン39の前方(
図8中左方向)への移動により付勢された生理食塩水が噴射ノズル10aから、外部へと噴射される。
【0067】
このような生理食塩水の吸入と噴射の動作を繰り返すことで、パルス洗浄器1は、断続的に生理食塩水を噴射させることになる。
【0068】
次に、出力調整レバ17及びロックレバ19による上記モータ21の出力制御及びその操作について、
図12乃至
図16を用いて説明する。
【0069】
まず、上記モータ21が停止している状態では、上記出力調整レバ17及び上記ロックレバ19は、
図12(a)及び
図12(b)に示すような状態にある。すなわち、
図12(a)に示すように、上記出力調整レバ17は出力調整レバ用ばね69の弾性力によって、
図12(a)中時計回り方向に回動するよう付勢されるが、上記出力調整レバ17の段付部61e及び突起61fが本体ケース9に当接してストッパとして作用し、それ以上上記出力調整レバ17が
図12(a)中時計回り方向に回動しないように規制している。このとき、上記ロックレバ19もロックレバ用ばね83の弾性力によって、
図12(a)中時計回り方向に回動するように付勢されているが、上記ロックレバ19のロック用係合凸部75aが、上記出力調整レバ17の出力調整レバ側係合面61bに当接して、それ以上上記ロックレバ19が
図12(a)中時計回り方向に回動しないようになっている。
【0070】
このとき、可動接点63は、低速側接点47、高速側接点49の何れにも接触しておらず、上記パルス洗浄器1の電気回路は
図16(a)に示す状態となっている。すなわち、上記モータ21には一切電力が供給されていない状態となっているものである。
【0071】
次に、前述した、上記モータ21が停止している状態から、上記モータ21が低速で動作する状態に切り換える場合について説明する。
例えば、片手で上記パルス洗浄器1を保持し、その手で、上記出力調整レバ17を
図12(a)中反時計回り方向に回動させる操作を行い、
図12に示す状態から、
図13に示す状態とする。その際、上記出力調整レバ17は上記出力調整レバ側係合面において上記ロックレバ19を付勢し、上記ロックレバ19は上記ロックレバ用ばね83の弾性力に抗して
図12(a)中反時計回り方向に回動される。そして、上記出力調整レバ側係合面61bとロック用係合凸部75aとの当接が解除される。さらに、上記出力調整レバ17が回動されると、上記ロックレバ19が上記ロックレバ用ばね83の弾性力によって
図12(a)中時計回り方向に回動され、上記ロックレバ19のロック用係合凸部75aが上記出力調整レバ17の低速時係合凹部61cと係合する。上記ロック用係合凸部75aと上記低速時係合凹部61cとの係合により、上記出力調整レバ17の回動が規制され、
図13に示すような状態となる。
【0072】
このとき、上記可動接点63は、
図13(b)及び
図13(c)に示すように、低速側接点47と当接し、上記パルス洗浄器1の電気回路は
図16(b)に示す状態となっている。すなわち、上記モータ21には第2電池87のみによる6Vの電圧が掛けられており、上記パルス洗浄器1が低速で動作する状態となっている。
また、上記可動接点63は、コイルばね66によって上記低速側接点47側(
図13(b)中下側)に付勢されている。
【0073】
次に、上記モータ21が低速で駆動している状態から、上記モータが高速で駆動する筐体へと切り換える場合について説明する。
上記出力調整レバ17を、
図13(a)に示す状態から更に
図13(a)中反時計回り方向に回動させると、上記ロックレバ19は上記出力調整レバ17に付勢されて、上記ロックレバ用ばね83の弾性力に抗して
図13(a)中反時計回り方向に回動される。そして、上記ロック用係合凸部75aと上記低速時係合凹部61cとの係合が解除される。その後、更に、上記出力調整レバ17が回動されると、上記ロックレバ19は上記ロックレバ用ばね83の弾性力によって
図13(a)中時計回り方向に回動され、上記ロックレバ19のロック用係合凸部75aが上記出力調整レバ17の高速時係合凹部61dと係合する。上記ロック用係合凸部75aと上記高速時係合凹部61dとの係合により、上記出力調整レバ17の回動が規制され、
図14に示すような状態となる。
【0074】
このとき、上記可動接点63は、
図14(b)及び
図14(c)に示すように、高速側接点49と当接し、上記パルス洗浄器1の電気回路は
図16(c)に示す状態となっている。すなわち、上記モータ21には第1電池85及び上記第2電池87が直列に接続され12Vの電圧が掛けられており、上記パルス洗浄器1が高速で動作する状態となっている。
また、低速時と同様に、上記可動接点63は、コイルばね66によって上記高速側接点49側(
図14(b)中下側)に付勢されている。
なお、上記出力調整レバ17の段付部61g、61gは上記本体ケース9に当接し、この状態から更に上記出力調整レバ17が
図14(a)中反時計回り方向に回動されないように規制して、ストッパとして作用している。また、上記ロックレバ19の凸部77が上記出力調整レバ17の接点アーム61の段付部61e付近に引っかかり、上記ロックレバ19が上記出力調整レバ17の段付部61eと段付部61gとの間に形成された薄肉部に嵌り込まないようになっている。これによって、後述する上記ロックレバ19の
図14(a)中反時計回り方向への回動操作を行うときに、上記ロックレバ19のロックレバ支点アーム73が上記出力調整レバ17の段付部61eに引っ掛かってしまうことを防止している。
【0075】
次に、上記モータ21が高速で駆動している状態から、上記モータ21が停止する状態へと切り換える場合について説明する。
上記ロックレバ19を、例えば小指や薬指によって、
図14(a)中反時計回り方向に回動させると、上記ロックレバ19のロック用係合凸部75aと上記出力調整レバ17の高速時係合凹部61dとの係合が解除される。これにより、上記ロック用係合凸部75aと上記高速時係合凹部61dとの係合による上記出力調整レバ17の回動の規制が解除されることなり、上記出力調整レバ17から指を離せば、上記出力調整レバ17は上記出力調整レバ用ばね69によって
図14(a)中時計回り方向に回動される。その際、上記可動接点63
と上記高速側接点49との電気的接続が解除される。
【0076】
そして、上記出力調整レバ17の段付部61e及び突起61fが本体ケース9に当接して、上記出力調整用レバ17の上記出力調整レバ用ばね69による回動が規制され、
図15に示すような状態となる。その後、上記ロックレバ19から指を離すと、上記ロックレバ19は上記ロックレバ用ばね83の弾性力によって
図14(a)中時計回り方向に回動され、
図12に示す状態となる。
【0077】
なお、上述した上記ロックレバ19の操作は、上記モータ21が高速で駆動している状態から、上記モータ21が停止する状態へと切り換えるものであるが、同様の操作によって、上記モータ21が低速で駆動している状態から停止する状態へと切り換えることや、上記モータ21が高速で駆動している状態から低速で駆動している状態へと切り換えることも可能である。
【0078】
次に、ノズルユニット10の上記パルス洗浄器1への取り付けについて説明する。
上記ノズルユニット10を取り付ける場合は、まず、噴射ノズル10aが上記本体ケース9の貫通孔44、及び、ロックフリ本体12bの貫通孔12a、を貫通し、上記ハウジング43の噴射ノズル接続部43gへと挿入される。それと同時に、吸引ノズル10bは、
図3に示すように、吸引パイプ11に挿入・接続される。その際、上記噴射ノズル10aの後端部(
図3中右側部分)が
図3中右側へと移動していくと、上記噴射ノズル10aの係合凸部10dと上記ロックフリ本体12bの貫通孔12aとの相互作用によって、上記ロックフリ本体12bが板ばね部12cの弾性力に抗して持ち上げられる。その後、さらに、上記噴射ノズル10aの後端部(
図3中右側部分)が
図3中右側へと移動していくと、上記板ばね部12cの弾性力によって上記ロックフリ本体12bが再び元の位置に戻り、上記噴射ノズル10aの係合凸部10dが上記ロックフリ本体12bと上記ハウジング43の噴射ノズル接続部43gとの間に係合・固定される。こうして、上記ノズルユニット10は上記パルス洗浄器1に取り付けられる。
【0079】
上記ノズルユニット10を取り外す場合は、まず、上記ロックフリ本体12bの操作部12dを上記板ばね部12cの弾性力に抗して、
図3中上方向に押圧操作する。それによって、上記噴射ノズル10aとロックフリ12との係合が解除される。その後、上記噴射ノズル10aを上記ハウジング43の噴射ノズル接続部43gから引き抜き、上記吸引ノズル10bを上記吸引パイプ11から引き抜くことで、上記ノズルユニット10を取り外すことができる。
【0080】
以上、本実施の形態によるパルス洗浄器によると、以下のような効果を奏することができる。
まず、出力調整レバ17を、一方向に回動させるだけで、モータ21を「停止状態」、「低速動作状態」、「高速動作状態」の順に切り換ることができ、且つ、その低速動作状態、高速動作状態が自動的に保持されるように構成されているので、その使い勝手が大幅に向上しているものである。
また、例えば、人差し指や中指で操作される上記出力調整レバ17の出力調整レバ操作部57の近傍であって同じ側にロックレバ19のロックレバ操作部71が配置されているので、上記出力調整レバ17を一方向に回動操作する前の状態に戻す操作も行い易い。すなわち、本実施の形態によるパルス洗浄器1を片手で保持して操作する場合であっても、上記モータ21の出力を増加させる操作も、上記モータ21の出力を低下させる操作も、容易に行うことが可能である。
また、上記出力調整レバ17に上記ロックレバ19のロック用係合凸部75aが係合する係合凹部は、低速時係合凹部61cと高速時係合凹部61dの2つが設けられている。そのため、上記モータ21の出力を、停止状態、低速動作状態、高速動作状態の3段階に調整することができる。
【0081】
また、上記ロックレバ19のロック用係合凸部75aが山型凸部であり、上記出力調整レバ17の低速時係合凹部61cや高速時係合凹部61dが逆山型凹部となっている。そのため、上記出力調整レバ17や上記ロックレバ19を回動操作した際、ロック用係合凸部75aと低速時係合凹部61cや高速時係合凹部61dとの係合や係合の解除が円滑に行われ、上記パルス洗浄器1の操作を快適に行うことができる。
また、上記出力調整レバ17には、必要以上に回動されることを防ぐストッパとして段付部61g、61gや段付部61e及び突起61fが設けられている。そのため、上記出力調整レバ17ひいては上記パルス洗浄器1を確実に動作させることができ、且つ、上記パルス洗浄器1が上記出力調整レバ17の操作によって破損してしまうのを防ぐことができる。
また、上記ロックレバ19には凸部77が形成されており、上記出力調整レバ17が回動操作された際、上記ロックレバ19が上記出力調整レバ17の段付部61e・段付部61g間の薄肉部に嵌り込まないようになっている。そのため、いかなる場合も上記ロックレバ19を確実に操作できるようになっている。このことによっても、上記パルス洗浄器1の確実な動作や破損の防止が担保されている。
【0082】
また、上記出力調整レバ17の接点アーム61に取り付けられた可動接点63は、コイルばね66によって、
図12(b)中下側に向けて常時付勢されている。そのため、上記可動接点63が低速側接点47や高速側接点49に乗り上げて当接する際に、上記可動接点63は低速側接点47や高速側接点49に付勢されて当接するため、上記可動接点63の「ガタツキ」がなく、接点同士の接触によるチャタリングを防止することができる。よって、上記パルス洗浄器1がノイズを発することを防止し、周辺の医療機器への悪影響を防ぐことができる。
【0083】
また、歯車25の支持軸29及び歯車27の支持軸31は、本体ケース9に圧入・固定された軸受34及び軸受36に圧入・固定されている。そのため、上記支持軸29及び支持軸31は回転せず、上記歯車25及び歯車27が上記支持軸29及び支持軸31を中心に回転することになる。よって、上記支持軸29や上記支持軸31が不用意に回転して、上記軸受34、上記軸受36及び上記本体ケース9が摩耗してしまい、不具合が発生するのを防ぐことができる。
【0084】
また、ハウジング43には環状溝43fが形成されており、上記ハウジング43内に設置された逆止弁45の給水側弁45bには、上記環状溝43fに対応する環状凸部45dが形成されている。そのため、上記逆止弁45の給水側弁45bが上記ハウジング43に当接した際、上記環状溝43f内に上記環状凸部45dの先端部が嵌り込み、上記環状凸部45dの先端部が上記環状溝43fの形状に合わせて変形するため、上記給水側弁45bとハウジング43の気密性が高くなる。また、上記環状溝43fの断面形状は、開口部付近は底部側へ向かうほど幅が狭くなるテーパ形状であり、底部が円弧状の断面形状となっていて、上記環状凸部45dの先端部の断面形状は略半円形であることから、上記逆止弁45の環状凸部45dと上記環状溝43fの接触面積が大きくなり、このことによっても気密性が増している。また、上記環状溝43f開口部付近のテーパ形状と上記逆止弁45の環状凸部45dとの相互作用によるくさび効果によっても、気密性が増している。
【0085】
なお、本願発明は、前記一実施の形態に限定されない。
例えば、出力調整レバに設けられた出力保持用係合部の数は、前記一実施の形態のように、2つに限られず、1つである場合や、3つ以上である場合も考えられる。
また、ロック用係合部や出力保持用係合部の形状は、様々な形状が考えられる。
また、各構成要素の形状、寸法、配置は、本実施の形態のものに限られず、様々なものが考えられる。