【実施例】
【0202】
本発明は、純粋に本発明の例示を目的とする以下の実施例を参照することによりさらに理解される。本発明は、単に本発明の単一の局面の例証を目的とする例示される実施形態によって範囲を限定されない。機能的に等価な任意の方法は、本発明の範囲内である。本明細書中に記載されるものに加えて、前の記述および添付の図面から、本発明の様々な改変が当業者に明らかになる。そのような改変は、添付の請求項の範囲内に入る。
【0203】
別段述べられない限り、すべての温度は、摂氏温度(℃)である。また、これらの実施例およびその他の箇所において、省略形は、以下の意味を有する:
【0204】
【数1】
【0205】
【数2】
実施例1
[(4−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)4−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸エチルエステル
20mLの開放バイアル内で、SnCl
4を3−メトキシ−ベンゼンチオール(0.91g,6.5mmol)と2−エトキシカルボニル−マロン酸ジエチルエステル(2.27g,9.77mmol)とのそのままの(neat)混合物に加えた。その反応混合物を210℃の油浴内で2.5時間加熱した。冷却した後、その反応混合物を、シリカゲルクロマトグラフィ(3%〜50%EtOAc/CH
2Cl
2)に供することにより、4−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸エチルエステルを得た(100mg)。MS ESI(+)m/e:281.10(M+1)。
【0206】
b)[(4−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
2−メトキシエタノール(5.6mL)中の、4−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸エチルエステル(47mg,0.17mmol)とグリシンナトリウム(81mg,0.84mmol)との混合物を、一晩(20h)還流した。その反応混合物を濃縮し、粗残渣を水(60mL)に溶解し、1N HClを用いてpH3〜4に酸性化し、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、[(4−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を得た(41mg)。MS ESI(−)m/e:308.06(M−1)。
【0207】
実施例2
[(4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸エチルエステル
4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸エチルエステルを実施例1(a)に類似の条件下で調製した。MS ESI(+)m/e:311.12(M+1)。
【0208】
b)[(4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(4−ヒドロキシ−6,7−ジメトキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例1(b)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:338.14(M−1)。
【0209】
実施例3
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)2−トリチルスルファニル−安息香酸メチルエステル
トリエチルアミン(2.65g,26.2mmol)を、rtのCH
2Cl
2中の、2−メルカプト−安息香酸メチルエステル(4.0g,23.8mmol)と塩化トリチル(6.63g,23.8mmol)との混合物にゆっくり加えた。その反応混合物をrtで3時間撹拌し、水(100mL)で洗浄した。2相を分離し、水層をCH
2Cl
2(50mL)で抽出した。併せた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、2−トリチルスルファニル−安息香酸メチルエステル(9.6g)を得て、それをさらに精製することなく次の反応に直接使用した。MS ESI(+)m/e:411.15(M+1)。
【0210】
b)2−トリチルスルファニル−安息香酸
110mLのMeOH/THF/H
2O(1/2/1)中の、2−トリチルスルファニル−安息香酸メチルエステル(9.6g,23.4mmol)とLiOH(4.0g,95.2mmol)との混合物をrtで一晩撹拌した。その反応混合物を濃縮することにより、ほとんどの有機溶媒を除去し、水(150mL)で希釈した。固体を濾過して除去し、濾液を、3N HCl次いで1N HClを用いてpH4〜5に酸性化した。沈殿物を濾過により回収し、水ですすぎ、次いで、熱EtOAc(1L)に溶解した。冷却した後、有機溶液をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、2−トリチルスルファニル−安息香酸を得た(6.71g)。MS ESI(−)m/e:395.12(M−1)。
【0211】
c)4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
0℃の無水THF(39mL)中の2−トリチルスルファニル−安息香酸(4.0g,10.1mmol)の混合物に、HOBT(1.37g,10.1mmol)、次いでDCC(2.1g,10.1mmol)を加えた。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、懸濁液を3〜5℃で一晩冷蔵した。沈殿した固体を濾過して除去することにより、溶液1を得た。別のフラスコにおいて、マロン酸ジメチル(1.33g,10.1mmol)を無水THF(80mL)に溶解し、0℃に冷却した。その混合物に、NaH固体(鉱油中の60%分散物)(808mg,20.2mmol)を加え、その懸濁液を0℃で15分間撹拌した後、溶液1を加えた。得られた混合物を、0℃で5分間およびrtで3時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。その残渣を水(200mL)で希釈し、1N HCl水溶液を用いてpH3〜4に酸性化した。得られた沈殿物を回収し、水ですすぎ、次いで、CH
2Cl
2に溶解した。有機溶液をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、中間体を得た(4.66g)。この中間体の一部(0.51g)を8mlの(1/1)MeOH/3N HCl水溶液で処理し、4時間還流した。その反応混合物を50mLの水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(3%〜50%EtOAc/CH
2Cl
2)で精製することにより、4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを得た(48mg)。MS ESI(−)m/e:235.08(M−1)。
【0212】
d)[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
2−メトキシエタノール(13mL)中の、4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(105mg,0.44mmol)とグリシンナトリウム(215mg,2.22mmol)との混合物を5時間還流した。その反応混合物を濃縮し、粗残渣を水(50mL)に溶解し、1N HClを用いてpH3〜4に酸性化した。沈殿物を回収し、水ですすぎ、真空中で乾燥することにより、[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を得た(80mg)。MS ESI(−)m/e:278.10(M−1)。
【0213】
実施例4
[(6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)5−フルオロ−2−トリチルスルファニル−安息香酸メチルエステル
5−フルオロ−2−トリチルスルファニル−安息香酸メチルエステルを実施例3(a)に類似の条件下で調製した。MS ESI(+)m/e:443.17(M+1)。
【0214】
b)5−フルオロ−2−トリチルスルファニル−安息香酸
80mLのMeOH/THF/H
2O(1/2/1)中の、5−フルオロ−2−トリチルスルファニル−安息香酸メチルエステル(4.74g,11.2mmol)とLiOH(1.74g,41.4mmol)との混合物をrtで一晩撹拌した。その反応混合物を、1N HClを用いてpH4に酸性化した。沈殿物を濾過により回収し、水ですすぎ、真空中で乾燥することにより、5−フルオロ−2−トリチルスルファニル−安息香酸を得た(4.16g)。MS ESI(+)m/e:415.13(M+1)。
【0215】
c)6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
0℃の無水THF(40mL)中の5−フルオロ−2−トリチルスルファニル−安息香酸(4.10g,10.0mmol)の混合物に、HOBT(1.35g,10.0mmol)、次いでDCC(2.06g,10.0mmol)を加えた。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、その懸濁液を一晩冷蔵した(3〜5℃)。沈殿した固体を濾過して除去することにより、溶液1を得た。別のフラスコにおいて、マロン酸ジメチル(1.33g,10.1mmol)を無水THF(70mL)に溶解し、0℃に冷却した。その混合物に、NaH固体(鉱油中の60%分散物)(808mg,20.2mmol)を加え、その懸濁液を0℃で10分間撹拌した後、溶液1を加えた。得られた混合物を0℃で10分間およびrtで3時間撹拌し、次いで、濃縮した。その残渣を水(200mL)で希釈し、1N HCl水溶液を用いてpH3〜4に酸性化した。沈殿物を回収し、水ですすぎ、真空中で乾燥することにより、中間体を得た(3.5g)。その中間体を80mLの(1/1)MeOH/3N HClで処理し、2時間還流した。透明の反応溶液が注ぎ出され、それを水(150mL)で希釈した。沈殿物が形成され、それを回収し、水ですすぎ、乾燥した。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(3%〜70%EtOAc/ヘキサン類)で精製することにより、6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを得た(54mg)。MS ESI(−)m/e:253.09(M−1)。
【0216】
d)[(6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例3(d)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:295.92(M−1)。
【0217】
実施例5
[(7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)4−ブロモ−2−ジメチルチオカルバモイルオキシ−安息香酸メチルエステル
室温のDMF中の、4−ブロモ−2−ヒドロキシ−安息香酸メチルエステル(Mori,N.ら、Bull Chem.Soc.Jpn.1969,42(2),488−491)(29.3g,127mmol)と塩化ジメチルチオカルバモイル(17.2g,140mmol)との混合物に、DABCO(21.3g,190mmol)を加えた。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した後、水(1.25L)で希釈し、1N HClを用いて、およそ4のpHに酸性化した。沈殿物を回収し、水ですすぎ、真空中で乾燥することにより、4−ブロモ−2−ジメチルチオカルバモイルオキシ−安息香酸メチルエステルをオフホワイトの固体として得た(36.8g)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.84(d,J=8.2Hz,1H),7.43(dd,J=8.6,2.0Hz,1H),7.29(d,J=2.0Hz,1H),3.83(s,3H),3.45(s,3H),3.38(s,3H)。
【0218】
b)4−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸メチルエステル
固体の4−ブロモ−2−ジメチルチオカルバモイルオキシ−安息香酸メチルエステルを、マイクロ波反応器(CEM Discovery)内においてそのままで(neat)様々な時間にわたって(5分間〜40分間)180℃に加熱した(7回の反応に対して1回につき5g,15.7mmol)。7つすべての反応混合物を併せ、シリカゲルクロマトグラフィ(CH
2Cl
2中の50〜60%EtOAcで溶出)で精製することにより、4−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸メチルエステル23.08gを得た。MS ESI(+)m/e:320.04,318.00(M+1)。
【0219】
c)4−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸
(1/1/1)THF/MeOH/H
2O(21mL)中の、4−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸メチルエステル(2.04g,6.42mmol)と水酸化リチウム水和物(404mg,9.62mmol)との混合物を、室温で6時間撹拌した。その反応混合物を濃縮することにより、ほとんどの有機溶媒を除去した。その残渣を水(100mL)で希釈し、EtOAc(20mL)で抽出した(そのEtOAcは廃棄する)。水層を、1N HClを用いてpH3〜4に酸性化し、EtOAcで抽出した(2×100mL)。併せた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、4−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸を得た(1.67g)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ ppm)=7.76(m,2H),7.61(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),3.15(br s,3H),3.06(br s,3H)。
【0220】
d)2−(4−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−ベンゾイル)−マロン酸ジメチルエステル
0℃のTHF(160mL)中の4−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸(12.1g,39.8mmol)の混合物に、DCC(8.2g,39.8mmol)を加えた後、HOBT(5.37g,39.8mmol)を加えた。その反応混合物を0℃で2時間撹拌し、濾過することにより、溶液1を得た。別のフラスコにおいて、NaH(鉱油中の60%分散物)(1.43g,59.7mmol)を冷THF(320mL,0℃)に加え、マロン酸ジメチル(5.52g,41.79mmol)をゆっくり加えた。ガスの発生が止むまで、その反応混合物を0℃で15分間撹拌した。この混合物に、溶液1を加えた。得られた混合物を0℃で5分間、次いで室温で2時間撹拌し、濃縮した。その残渣を水(600mL)で処理し、1N HClを用いてpH4〜5に酸性化し、EtOAcで抽出し(2×300mL)、併せた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(CH
2Cl
2中の1%〜20%EtOAc)で精製することにより、2−(4−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−ベンゾイル)−マロン酸ジメチルエステルを得た(11.50g)。MS ESI(−)m/e:417.93,415.96(M−1)。
【0221】
e)7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
0.5M NaOMe/MeOH溶液(214mL)中の2−(4−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−ベンゾイル)−マロン酸ジメチルエステル(11.2g,26.79mmol)の混合物を6時間加熱還流した。一晩冷却した後、沈殿した固体を濾過により回収し、MeOHですすいだ後、エーテルですすいだ。その固体を真空中で乾燥することにより、7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(5.37g)をナトリウム塩として得た。
1H NMR(200MHz,DMSO−d
6): δ(ppm)=7.98(d,J=8.5Hz,1H),7.50(d,J=1.9Hz,1H),7.38(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),3.56(s,3H)。
【0222】
f)[(7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例3(d)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:355.94,358.02(M−1)。
【0223】
実施例6
[(4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
DMF中の7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)(150mg,0.48mmol)の混合物に、テトラメチルスズ(254mg,1.43mmol)およびPdCl
2(PPh
3)
2(17mg,0.024mmol)を加えた。得られた混合物を20秒間、窒素ガスでパージし、120〜125℃の油浴内で1時間加熱した。その反応混合物を水(15mL)で希釈し、懸濁された黒色固体を濾過して除去した。透明の濾液を、1N HClを用いてpH4に酸性化し、EtOAcで抽出した(2×)。併せた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をMeOH(1mL)で倍散し、固体を回収することにより、4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを得た(82mg)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=15.20(s,1H),8.23(d,J=8.5Hz,1H),7.17(m,2H),4.00(s,3H),2.44(s,3H)。
【0224】
b.)[(4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
2−メトキシエタノール(10mL)中の、4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(80mg,0.32mmol)とグリシンナトリウム(310mg,3.2mmol)との混合物を3時間還流した。その反応混合物を濃縮し、粗残渣を水(50mL)に溶解し、1N HClを用いてpH3〜4に酸性化し、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、[(4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を得た(89mg)。MS ESI(−)m/e:292.12(M−1)。
【0225】
実施例7
{[4−ヒドロキシ−7−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)4−ヒドロキシ−7−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
ジメトキシエタン(DME)(2.5mL)中の7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)(180mg,0.57mmol)の混合物に、4−メトキシフェニルボロン酸(104mg,0.69mmol)、Pd(PPh
3)
4固体(66mg,0.06mmol)、次いで2M Na
2CO
3水溶液(0.7mL)を加えた。得られた混合物を1分間、窒素ガスでパージし、2時間加熱還流した。冷却した後、その反応混合物を水(50mL)で希釈し、1N HClを用いてpH3〜4に酸性化した。沈殿物を濾過により回収し、水ですすぎ、CH
2Cl
2に溶解した。有機溶液をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をMeOH(5mL)で倍散し、固体を回収し、MeOH(2mL)ですすぎ、真空中で乾燥することにより、4−ヒドロキシ−7−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを得た(139mg)。MS ESI(+)m/e:343.11(M+1)。
【0226】
b){[4−ヒドロキシ−7−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
{[4−ヒドロキシ−7−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を実施例3(d)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:384.15(M−1)。
【0227】
実施例8
{[4−ヒドロキシ−7−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)4−ヒドロキシ−7−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−ヒドロキシ−7−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)および3−メトキシフェニルボロン酸から調製した。MS ESI(−)m/e:341.10(M−1)。
【0228】
b){[4−ヒドロキシ−7−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
{[4−ヒドロキシ−7−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を実施例6(b)に類似の条件下で調製した。粗生成物をさらに熱アセトニトリルで倍散し、固体を回収することにより、{[4−ヒドロキシ−7−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を得た。MS ESI(−)m/e:384.12(M−1)。
【0229】
実施例9
{[4−ヒドロキシ−7−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)4−ヒドロキシ−7−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−ヒドロキシ−7−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)および2−メトキシフェニルボロン酸から調製した。MS ESI(−)m/e:341.07(M−1)。
【0230】
b){[4−ヒドロキシ−7−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
{[4−ヒドロキシ−7−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を実施例6(b)に類似の条件下で調製した。粗生成物をさらにアセトニトリルで倍散し、固体を回収することにより、{[4−ヒドロキシ−7−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を得た。MS ESI(−)m/e:384.08(M−1)。
【0231】
実施例10
{[7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)および3,5−ジクロロフェニルボロン酸から調製した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(CH
2Cl
2中の5%〜60%EtOAcで溶出)で精製することにより、7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを得た。MS ESI(−)m/e:378.98(M−1)。
【0232】
b){[7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
{[7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を実施例3(d)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:421.96(M−1)。
【0233】
実施例11
{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)および4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸から調製した。MS ESI(−)m/e:379.05(M−1)。
【0234】
b){[4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を実施例6(b)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:422.06(M−1)。
【0235】
実施例12
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)およびフェニルボロン酸から調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=15.26(s,1H),8.40(d,J=9.1Hz,1H),7.65−7.45(m,7H),4.02(s,3H)。
【0236】
b)[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例3(d)に類似の条件下で調製した。粗生成物をさらにアセトニトリルで倍散し、固体を回収することにより、[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を得た。MS ESI(−)m/e:354.10(M−1)。
【0237】
実施例13
{[7−(4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)7−(4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
7−(4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)および4−フルオロフェニルボロン酸から調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=15.27(s,1H),8.39(d,J=8.5Hz,1H),7.60−7.50(m,4 H),7.21−7.17(m,2H),4.02(s,3H)。
【0238】
b){[7−(4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
{[7−(4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を実施例6(b)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:372.09(M−1)。
【0239】
実施例14
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−ピリミジン−5−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−ピリミジン−5−イル−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
ジメトキシエタン(DME)(3.1mL)中の7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)(220mg,0.70mmol)の混合物に、ピリミジン−5−イルボロン酸(104mg,0.84mmol)、Pd(PPh
3)
4固体(65mg,0.08mmol)、次いで2M Na
2CO
3水溶液(0.86mL)を加えた。得られた混合物を1分間、窒素ガスでパージし、2時間加熱還流した。冷却した後、その反応混合物を水(80mL)で希釈し、1N HClを用いてpH3〜4に酸性化し、EtOAcで抽出した。2相をCelite(登録商標)パッドで濾過することにより、透明の2層が形成された。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をMeOH(10mL)で倍散し、固体を回収し、MeOH(2mL)ですすぎ、真空中で乾燥することにより、4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−ピリミジン−5−イル−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを得た(79mg)。MS ESI(−)m/e:313.09(M−1)。
【0240】
b)[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−ピリミジン−5−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−ピリミジン−5−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例6(b)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:356.11(M−1)。
【0241】
実施例15
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸のナトリウム塩
a)4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例14(a)に類似の条件下で7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)および3−ピリジル−ボロン酸から調製した。MS ESI(+)m/e:314.12(M+1)。
【0242】
b)[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸のナトリウム塩
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸の二ナトリウム塩を実施例3(d)に類似の条件下で調製した。中性の形態の生成物(100mg)をアセトニトリル(3mL)および水(10mL)で処理した。その懸濁混合物に、2当量の1N NaOH水溶液を加えた。得られた透明の溶液を凍結乾燥することにより、[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸の二ナトリウム塩を得た(119mg)。
1H NMR(200MHz,D
2O): δ(ppm)=8.61(d,J=1.9Hz,1H),8.34(dd,J=5.1,1.5Hz,1H),8.12(d,J=8.4Hz,1H),7.94(dd,J=6.3,1.9Hz,1H),7.57(m,2H),7.35(dd,J=8.1,5.1Hz,1H),3.80(s,2H)。
【0243】
実施例16
{[7−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)7−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
7−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例14(a)に類似の条件下で7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)および5−フルオロ−3−ピリジル−ボロン酸から調製した。MS ESI(+)m/e:332.08(M+1)。
【0244】
b){[7−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
{[7−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を実施例6(b)に類似の条件下で調製した。MS ESI(+)m/e:375.14(M+1)。
【0245】
実施例17
{[7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)および3−クロロ−4−フルオロ−フェニルボロン酸から調製した。MS ESI(+)m/e:365.10(M+1)。
【0246】
b){[7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
{[7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を実施例3(d)に類似の条件下で調製した。粗生成物をCH
2Cl
2で倍散し、固体を回収し、乾燥することにより、{[7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を得た。MS ESI(−)m/e:406.08(M−1)。
【0247】
実施例18
[(4−ヒドロキシ−7−ナフタレン−2−イル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)4−ヒドロキシ−7−ナフタレン−2−イル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
ジメトキシエタン(DME)(3.1mL)中の7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)(220mg,0.70mmol)の混合物に、ナフタレン−2−イル−ボロン酸(144mg,0.84mmol)、Pd(PPh
3)
4固体(64mg,0.06mmol)、次いで2M Na
2CO
3水溶液(0.86mL)を加えた。得られた混合物を1分間、窒素ガスでパージし、3時間加熱還流した。冷却した後、その反応混合物を水(100mL)で希釈し、1N HClを用いてpH3〜4に酸性化した。沈殿物を濾過により回収し、CH
2Cl
2ですすぎ、固体を乾燥することにより、4−ヒドロキシ−7−ナフタレン−2−イル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを得た(119mg)。MS ESI(+)m/e:363.19(M+1)。
【0248】
b)[(4−ヒドロキシ−7−ナフタレン−2−イル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(4−ヒドロキシ−7−ナフタレン−2−イル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例3(d)に類似の条件下で調製した。粗生成物をMeOHで倍散し、固体を回収し、乾燥することにより、[(4−ヒドロキシ−7−ナフタレン−2−イル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を得た。MS ESI(+)m/e:406.14(M+1)。
【0249】
実施例19
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−p−トリル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−p−トリル−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−p−トリル−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)および4−メチル−フェニルボロン酸から調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=15.23(s,1H),8.38(d,J=8.7Hz,1H),7.64−7.51(m,4H),7.38−7.26(m,2H),4.02(s,3H),2.41(s,3H)。
【0250】
b)[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−p−トリル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−p−トリル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例3(d)に類似の条件下で調製した。MS ESI(+)m/e:370.13(M+1)。
【0251】
実施例20
[(7−ベンジル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)7−ベンジル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
THF(8mL)中の7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)(220mg,0.70mmol)の混合物に、ベンジルトリフルオロホウ酸カリウム(138mg,0.70mmol)、Cs
2CO
3(682mg,2.09mmol)、PdCl
2(PPh
3)
2(49mg,0.07mmol)、次いで、水(2mL)を加えた。得られた混合物を一晩(18h)還流した。冷却した後、その反応混合物を水(75mL)で希釈し、1N HClを用いてpH4に酸性化した。沈殿物を回収し、水ですすぎ、固体をCH
2Cl
2に溶解した。そのCH
2Cl
2溶液をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(5%〜100%EtOAc/CH
2Cl
2)で精製することにより、7−ベンジル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを得た(99mg)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=15.2(s,1H),8.25(d,J=8.2Hz,1H),7.36−7.16(m,7H),4.04(s,2H),4.00(s,3H)。
【0252】
b)[(7−ベンジル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(7−ベンジル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例3(d)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:368.16(M−1)。
【0253】
実施例21
[(7−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)ジメチル−チオカルバミン酸O−(2−アセチル−5−フルオロ−フェニル)エステル
1−(4−フルオロ−2−ヒドロキシ−フェニル)エタノン(4g,25.95mmol)、DABCO(3.06g,27.25mmol)およびN,N−ジメチルチオカルバモイル(dimethylthiocarboamoyl)クロリド(3.4g,27.25mmol)を共に、乾燥したフラスコ内に入れた。無水DMF(10mL)を加え、その反応物を室温で一晩(18h)撹拌した。その粗反応混合物を1N HClと氷との混合物上に注いだ。酸を加えたときに形成された油性残渣を酢酸エチルで抽出した。有機相を2体積の水および1体積のブラインで順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。その粗材料を、シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン類中の3%〜10%酢酸エチル)を用いて精製することにより、ジメチル−チオカルバミン酸O−(2−アセチル−5−フルオロ−フェニル)エステルを得た(5.9g,94%)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): 7.82(1H,dd),7.05(1H,dt),6.9(1H,dd),3.45(3H,s),3.39,(3H,s),2.52(3H,s)。
【0254】
b)ジメチル−チオカルバミン酸S−(2−アセチル−5−フルオロ−フェニル)エステル
ジメチル−チオカルバミン酸O−(2−アセチル−5−フルオロ−フェニル)エステル(5.1g,21.12mmol)をCEMマイクロ波装置内で75分間、180℃に加熱した。その反応物を冷却し、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン類中の10%〜30%酢酸エチル)に供することにより、ジメチル−チオカルバミン酸S−(2−アセチル−5−フルオロ−フェニル)エステルを得た(3.5g,69%)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): 7.62(1H,dd),7.33(1H,dd),7.1(1H,dt),3.05(6H,br s),2.57(3H,s)。
【0255】
c)7−フルオロ−4−ヒドロキシ−チオクロメン−2−オン
ジメチル−チオカルバミン酸S−(2−アセチル−5−フルオロ−フェニル)エステル(2.7g,11.2mmol)を乾燥THF(15mL)に溶解し、カニューレを介して、THF中の1Mカリウムtert−ブトキシド(22.4mL)が入ったフラスコに移した。その反応物を4時間にわたって外界温度においた。その反応混合物を真空中で濃縮し、水に溶解した。水層をジエチルエーテルで抽出し、有機相を廃棄した。水性部分を1N HClでpH3に酸性化し、沈殿物を濾過によって回収し、風乾することにより、7−フルオロ−4−ヒドロキシ−チオクロメン−2−オンを得て(2.0g,91%)、それをさらに精製することなく使用した。MS ESI(−)m/e:195.209(M−1)。
【0256】
d)[(7−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル
7−フルオロ−4−ヒドロキシ−チオクロメン−2−オン(2.0g,10.2mmol)を、トリエチルアミン(1.7mL,12.23mmol)とジクロロメタン(50mL)との混合物に溶解した。その溶液にイソシアナト−酢酸エチルエステル(1.4mL,12.23mmol)を加え、その反応物を外界温度で一晩(18h)撹拌した。その反応混合物を、1N HClを用いてpH3に酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン類中の10%〜40%酢酸エチル)で精製することにより、[(7−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステルを得た(900mg,30%)。MS ESI(−)m/e:324.117(M−1)。
【0257】
e)[(7−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(7−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル(150mg,0.461mmol)を、テトラヒドロフラン(5mL)とメタノール(5mL)との混合物に溶解した。その溶液に1N水酸化ナトリウム(1.85mL)を加え、その反応物を外界温度で一晩(18h)撹拌した。その反応物を真空中で濃縮し、残渣を水に溶解し、pH3になるように1N HClで処理したところ生成物が沈殿し、それを濾過により回収し、乾燥することにより、[(7−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を得た(100mg,75%)。MS ESI(−)m/e:296.23(M−1)。
【0258】
実施例22
[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−8−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)ジメチル−チオカルバミン酸O−(2−アセチル−6−ブロモ−4−クロロ−フェニル)エステル
実施例21(a)に類似の条件下で1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−ヒドロキシ−フェニル)−エタノンを用いて、ジメチル−チオカルバミン酸O−(2−アセチル−6−ブロモ−4−クロロ−フェニル)エステルを調製した。MS ESI(−)m/e:336.035(M−1)。
【0259】
b)ジメチル−チオカルバミン酸S−(2−アセチル−6−ブロモ−4−クロロ−フェニル)エステル
ジメチル−チオカルバミン酸S−(2−アセチル−6−ブロモ−4−クロロ−フェニル)エステルを実施例21(b)に類似の条件下で調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): 7.74(1H,d),7.35(1H,d),3.12(6H,br d),2.54(3H,s)。
【0260】
c)8−ブロモ−6−クロロ−4−ヒドロキシ−チオクロメン−2−オン
8−ブロモ−6−クロロ−4−ヒドロキシ−チオクロメン−2−オンを実施例21(c)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:291.07(M−1)。
【0261】
d)[(8−ブロモ−6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル
[(8−ブロモ−6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステルを実施例21(d)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:420.235(M−1)。
【0262】
e)[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−8−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル
[(8−ブロモ−6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル(500mg,1.19mmol)を無水N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解した。その反応物に、テトラメチルスズ(247μL,1.783mmol)、ジクロロ(ビス−トリフェニルホスフィノ)パラジウム(125mg,0.18mmol)および4オングストロームのモレキュラーシーブを順次加えた。その反応物を密閉し、油浴内で45分間、120℃に加熱した。その反応物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、水と分離させた。有機相を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。その粗材料をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン類中の15%〜45%酢酸エチル)で精製することにより、[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−8−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステルを得た(400mg,95%)。MS ESI(−)m/e:354.223(M−1)。
【0263】
f)[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−8−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−8−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例21(e)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:326.21(M−1)。
【0264】
実施例23
[(4−ヒドロキシ−8−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)[(4−ヒドロキシ−8−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−8−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸(95mg,0.29mmol)を1N水酸化ナトリウム(1.16mL)および水(1.84mL)に溶解した。10%炭素担持パラジウム(9.5mg)を加え、その溶液を真空パージし、水素ガス(1atm)で処理した。その反応物を外界温度で一晩(18h)撹拌し、粗混合物をCelite(登録商標)で濾過し、その濾過ケークを1N水酸化ナトリウムで洗浄した。水相を1N塩酸でpH3に酸性化し、その生成物を濾過によって回収することにより、[(4−ヒドロキシ−8−メチル−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を得た(75mg,88%)。MS ESI(+)m/e:392.22(M−1)。
【0265】
実施例24
[(1−ヒドロキシ−3−オキソ−3H−4−チア−フェナントレン−2−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)ジメチル−チオカルバミン酸O−(2−アセチル−ナフタレン−1−イル)エステル
実施例21(a)に類似の条件下で1−(1−ヒドロキシ−ナフタレン−2−イル)−エタノンを用いて、ジメチル−チオカルバミン酸O−(2−アセチル−ナフタレン−1−イル)エステルを調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): 7.90−7.80(4H,m),7.59−7.53(2H,m),3.58(3H,s),3.54(3H,s),2.66(3H,s)。
【0266】
b)ジメチル−チオカルバミン酸S−(2−アセチル−ナフタレン−1−イル)エステル
ジメチル−チオカルバミン酸S−(2−アセチル−ナフタレン−1−イル)エステルを実施例21(b)に類似の条件下で調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): 8.43(1H,d),8.0−7.82(2H,m),7.63−7.45(3H,m),3.25(3H,br s),3.02(3H,br s),2.65(3H,s)。
【0267】
c)1−ヒドロキシ−4−チア−フェナントレン−3−オン
1−ヒドロキシ−4−チア−フェナントレン−3−オンを実施例21(c)に類似の条件下で調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): 8.17(1H,d), 8.08−7.95(2H,m),7.77−7.69(3H,m),6.18(1H,s)。
【0268】
d)[(1−ヒドロキシ−3−オキソ−3H−4−チア−フェナントレン−2−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル
[(1−ヒドロキシ−3−オキソ−3H−4−チア−フェナントレン−2−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステルを実施例21(d)に類似の条件下で調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): 10.18(1H,br t),8.21(1H,d),8.05(1H,d),7.85−7.53(4H,m),4.28(2H,q),4.21(2H,d),1.34(3H,t)。
【0269】
e)[(1−ヒドロキシ−3−オキソ−3H−4−チア−フェナントレン−2−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(1−ヒドロキシ−3−オキソ−3H−4−チア−フェナントレン−2−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例21(e)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:328.132(M−1)。
【0270】
実施例25
[(1−ヒドロキシ−3−オキソ−3H−ベンゾ[f]チオクロメン−2−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)ジメチル−チオカルバミン酸O−(1−アセチル−ナフタレン−2−イル)エステル
実施例21(a)に類似の条件下で1−(2−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル)−エタノンを用いて、ジメチル−チオカルバミン酸O−(1−アセチル−ナフタレン−2−イル)エステルを調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): 7.89−7.75(3H,m),7.54−7.48(2H,m),7.26(1H,d),3.48(3H,s),3.37(3H,s),2.66(3H,s)。
【0271】
b)ジメチル−チオカルバミン酸S−(1−アセチル−ナフタレン−2−イル)エステル
ジメチル−チオカルバミン酸S−(1−アセチル−ナフタレン−2−イル)エステルを実施例21(b)に類似の条件下で調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): 7.70−7.49(4H,m),3.15(3H,br s),3.06(3H,br s),2.65(3H,s)。
【0272】
c)1−ヒドロキシ−ベンゾ[f]チオクロメン−3−オン
1−ヒドロキシ−ベンゾ[f]チオクロメン−3−オンを実施例21(c)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:227.297(M−1)。
【0273】
d)[(1−ヒドロキシ−3−オキソ−3H−ベンゾ[f]チオクロメン−2−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル
[(1−ヒドロキシ−3−オキソ−3H−ベンゾ[f]チオクロメン−2−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステルを実施例21(d)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:356.534(M−1)。
【0274】
e)[(1−ヒドロキシ−3−オキソ−3H−ベンゾ[f]チオクロメン−2−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(1−ヒドロキシ−3−オキソ−3H−ベンゾ[f]チオクロメン−2−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例21(e)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:328.069(M−1)。
【0275】
実施例26
[(7−ブトキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)3,3−ジ−(n−ブトキシ)ジフェニルジスルフィド
3,3−ジヒドロキシジフェニルジスルフィド(5.0g,20mmol)を無水N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)に溶解した。炭酸セシウム(13g,40mmol)およびヨウ化n−ブチル(4.55mL,40mmol)を順次加え、その反応物を外界温度で36時間撹拌した。その溶液を氷と1N HClとの混合物の上に注ぐことによって、その反応物をクエンチした。得られた油性残渣を塩化メチレンに抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン類中の1%〜7%酢酸エチル)で精製することにより、3,3−ジ−(n−ブトキシ)ジフェニルジスルフィドを得た(6.9g,95%)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): 7.17(1H,t), 7.04(2H,m),6.72(1H,m),3.90(2H,t),1.73(2H,m),1.54(2H,m),0.95(3H,t)。
【0276】
b)3−ブトキシ−ベンゼンチオール
3,3−ジ−(n−ブトキシ)ジフェニルジスルフィド(2.0g,5.52mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)とメタノール(3mL)との混合物に溶解した。この溶液に、10%硫酸(10mL)および亜鉛粉末(725mg,11mmol)を加え、その反応物を外界温度で8時間撹拌した。その反応物を真空中で濃縮し、残渣を塩化メチレンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮することにより、3−ブトキシ−ベンゼンチオールを得て(2.0g,100%)、それをさらに精製することなく直接使用した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): 7.107(1H,t),6.79(2H,m),6.65(1H,m),3.92(2H,t),3.43(1H,s),1.74(2H,m),1.53(2H,m),0.97(3H,t)。
【0277】
c)7−ブトキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸エチルエステル
3−ブトキシ−ベンゼンチオール(1.2g,6.58mmol)を2−エトキシカルボニル−マロン酸ジエチルエステル(2.1mL,9.87mmol)に溶解した。四塩化スズ(26μL,0.224mmol)を加え、その反応物を密閉し、210℃に加熱した。2時間後、その反応物を冷却し、直接、シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン類中の5%〜50%酢酸エチル)に供することにより、7−ブトキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸エチルエステルを得た(140mg,7%)。MS ESI(−)m/e:321.249(M−1)。
【0278】
d)[(7−ブトキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
2−メトキシエタノール(10mL)中の、7−ブトキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸エチルエステル(140mg,0.434mmol)とグリシンナトリウム(420mg,4.34mmol)との混合物を一晩(16h)還流した。反応混合物を濃縮し、粗残渣を水に溶解し、1N HClを用いてpH3に酸性化することにより、生成物が沈殿した。沈殿物を濾過により回収し、乾燥することにより、[(7−ブトキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を得た(120mg,80%)。MS ESI(−)m/e:350.21(M−1)。
【0279】
実施例27
[(6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)5−ブロモ−2−ジメチルチオカルバモイルオキシ−安息香酸メチルエステル
室温のDMF中の、5−ブロモ−2−ヒドロキシ−安息香酸メチルエステル(29.8g,129mmol)と塩化ジメチルチオカルバモイル(17.54g,142mmol)との混合物に、DABCO(21.7g,193.5mmol)を加えた。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した後、水(1.25L)で希釈し、1N HClを用いてpH約4に酸性化した。沈殿物を回収し、水ですすぎ、真空中で乾燥することにより、粗5−ブロモ−2−ジメチルチオカルバモイルオキシ−安息香酸メチルエステルをオフホワイトの固体として91%の収率で得た。その生成物を、精製することなく、その後の反応に直接使用した。
【0280】
b)5−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸メチルエステル
固体の5−ブロモ−2−ジメチルチオカルバモイルオキシ−安息香酸メチルエステル(10g,31.4mmol)をブロモベンゼン(60mL)に懸濁し、密閉された容器内で一晩、195℃に加熱した。その反応物を冷却し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン類中の10〜20%EtOAcで溶出)で精製することにより、5−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸メチルエステルを69%の収率で得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ ppm=8.00(s,1H),7.6(d,1H),7.56(d,1H),3.88(3,3H),3.096(br s,3H),3.027(br s,3H)。
【0281】
c)5−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸
(1/1/1)THF/MeOH/H
2O中の、5−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸メチルエステル(10.0g,31.42mmol)および水酸化リチウム水和物(1.98g,47.14mmol)との混合物(総体積70mL)を室温で4時間撹拌した。その反応混合物を濃縮することにより、ほとんどの有機溶媒を除去した。その残渣を水(500mL)で希釈し、EtOAc(100mL)で抽出した(そのEtOAcは廃棄する)。水層を、1N HClを用いてpH3〜4に酸性化し、EtOAcで抽出した(2×400mL)。併せた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、粗5−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸を得て、それをさらに精製することなく、直接使用した。
【0282】
d)2−(5−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−ベンゾイル)−マロン酸ジメチルエステル
0℃のTHF(80mL)中の粗5−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸(5.4g,17.75mmol)の混合物に、DCC(3.66g,17.75mmol)を加えた後、HOBT(2.4g,17.75mmol)を加えた。その反応混合物を0℃で3時間撹拌し、濾過することにより、溶液1を得た。別のフラスコにおいて、NaH(鉱油中の60%分散物)(1.06g,26.62mmol)を冷THF(170mL,0℃)に加え、マロン酸ジメチル(2.46g,18.63mmol)をゆっくり加えた。ガスの発生が止むまで、その反応混合物を0℃で15分間撹拌した。この混合物に、溶液1を加えた。得られた混合物を0℃で5分間、次いで室温で2時間撹拌し、濃縮した。その残渣を水(400mL)で処理し、1N HClを用いてpH4〜5に酸性化し、EtOAcで抽出し(2×200mL)、併せた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(CH
2Cl
2中の1%〜10%EtOAc)で精製することにより、2−(5−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−ベンゾイル)−マロン酸ジメチルエステルを得て(4.9g)、それをさらに精製することなく直接使用した。
【0283】
e)6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
0.5M NaOMe/MeOH溶液(94mL)中の2−(5−ブロモ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−ベンゾイル)−マロン酸ジメチルエステル(4.9g,11.71mmol)の混合物を6時間加熱還流した。一晩冷却した後、沈殿した固体を濾過によって回収し、MeOHですすいだ後、エーテルですすいだ。その固体を真空中で乾燥することにより、6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(1.9g)をナトリウム塩として得た。
1H NMR(200MHz,DMSO−d
6): δ(ppm)=8.164(s,1H),7.524(d,1H),7.23(d,1H),3.56(s,3H)。
【0284】
f)[(6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例3(d)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:355.8188,357.8660(M−1)。
【0285】
実施例28
2−(S)−[(6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−プロピオン酸
実施例3(d)に類似の条件下でL−アラニンを用いて、2−[(6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−プロピオン酸を調製した。MS ESI(−)m/e:369.86,371.9(M−1)。
【0286】
実施例29
{[7−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)7−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
7−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニルボロン酸を用いて7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルから調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=8.47(d,1H),8.03(s,2H),7.937(s,1H),7.66−7.56(m,2H),4.03(s,3H)。
【0287】
b){[7−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、{[7−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸(acetic)を調製した。MS ESI(−)m/e:489.9126(M−1)。
【0288】
実施例30
{[7−(3−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)7−(3−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
7−(3−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で3−フルオロ−フェニルボロン酸を用いて7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルから調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=8.41(d,1H),7.625−7.114(m,6H),4.02(s,3H)。
【0289】
b){[7−(3−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、7−(3−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:371.922(M−1)。
【0290】
実施例31
2−(S)−{[7−(3−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸
実施例3(d)に類似の条件下でL−アラニンを用いて、2−{[7−(3−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸を調製した。MS ESI(+)m/e:388.0266(M+1)。
【0291】
実施例32
{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で2−トリフルオロメチル−フェニルボロン酸を用いて7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例5e)から調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=8.376(d,1H),7.783−7.295(m,6H),4.024(s,3H)。
【0292】
b){[4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:421.930(M−1)。
【0293】
実施例33
{[6−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)6−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
6−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニルボロン酸を用いて6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(実施例27e)から調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=8.572(s,1H),8.037(s,2H),7.908(s,1H),7.820(d,1H),7.510(d,1H),4.04(s,3H)。
【0294】
b){[6−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、{[6−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:489.8597(M−1)。
【0295】
実施例34
{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)4−ヒドロキシ−2−オキソ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−ヒドロキシ−2−オキソ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で2−トリフルオロメチル−フェニルボロン酸を用いて6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルから調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=8.572(s,1H),7.838−7.676(m,4H),7.487−7.354(m,2H),4.028(s,3H)。
【0296】
b){[4−ヒドロキシ−2−オキソ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−6−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:421.9431(M−1)。
【0297】
実施例35
{[4−ヒドロキシ−6−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)4−ヒドロキシ−6−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−ヒドロキシ−6−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で4−メトキシ−フェニルボロン酸を用いて6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルから調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=8.521(s,1H),7.803−7.352(m,5H),7.001(s,1H),4.022(s,3H),3.864(s,3H)。
【0298】
b){[4−ヒドロキシ−6−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、{[4−ヒドロキシ−6−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:383.9676(M−1)。
【0299】
実施例36
{[6−(2−クロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)6−(2−クロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
6−(2−クロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で2−クロロ−フェニルボロン酸を用いて6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルから調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=8.412(s,1H),7.697(d,1H),7.490−7.305(m,5H),4.018(s,3H)。
【0300】
b){[6−(2−クロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、{[6−(2−クロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:387.9629,389.8753(M−1)。
【0301】
実施例37
{[6−(3−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)6−(3−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
6−(3−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で3−フルオロ−フェニルボロン酸を用いて6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルから調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=8.549(s,1H),7.814−7.664(m,2H),7.463−7.249(m,3H),7.132−7.042(m,1H),4.028(s,3H)。
【0302】
b){[6−(3−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、{[6−(3−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:371.9625(M−1)。
【0303】
実施例38
{[6−(4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)6−(4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
6−(4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で4−フルオロ−フェニルボロン酸を用いて6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルから調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=8.515(s,1H),7.765(d,1H),7.586(m,2H),7.427(d,1H),7.381−7.120(m,2H),4.026(s,3H)。
【0304】
b){[6−(4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、{[6−(4−フルオロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:371.9871(M−1)。
【0305】
実施例39
{[4−ヒドロキシ−6−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)4−ヒドロキシ−6−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−ヒドロキシ−6−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で2−メトキシ−フェニルボロン酸を用いて6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルから調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=8.481(s,1H),7.803(d,1H),7.627−7.789(m,1H),7.42−6.92(m,4H),4.022(s,3H),3.82(s,3H)。
【0306】
b){[4−ヒドロキシ−6−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、{[4−ヒドロキシ−6−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:383.9901(M−1)。
【0307】
実施例40
{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−6−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)4−ヒドロキシ−6−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−ヒドロキシ−6−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下で4−トリフルオロメトキシ−フェニルボロン酸を用いて6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルから調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=8.534(s,1H),7.782(d,1H),7.639(d,2H),7.444(d,1H),7.320(d,2H), 4.026(s,3H)。
【0308】
b){[4−ヒドロキシ−2−オキソ−6−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−6−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:437.9177(M−1)。
【0309】
実施例41
[(6−ベンゾイルアミノ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)6−ベンゾイルアミノ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
6−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチル(100mg,0.317mmol)、ベンズアミド(46mg,0.381mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(9mg,0.016mmol)、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(18mg,0.032mmol)および炭酸セシウム(206mg,0.634mmol)を、攪拌子を備えた、オーブン乾燥させたフラスコに一緒に加えた。無水1,4−ジオキサン(3mL)を注射器によって加え、その反応物を還流させた。一晩還流した後、その反応物を外界温度に冷却し、酢酸エチル(15mL)とブライン(15mL)とに分離させた。その二相性の混合物を真空濾過し、単離された固体を一晩乾燥することにより、表題化合物を得た(140mg)。MS ESI(−)m/e:353.9770(M−1)。
【0310】
b)[(6−ベンゾイルアミノ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、[(6−ベンゾイルアミノ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:396.9744(M−1)。
【0311】
実施例42
[(8−ベンジル−6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(8−ブロモ−6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル(22(d))(500mg,1.2mmol)をTHF−水(4:1;総体積20mL)に溶解した。その溶液に、ベンジルトリフルオロホウ酸カリウム(285mg,1.2mmol)、炭酸セシウム(1.2g,3.6mmol)およびビス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(II)二塩化物(168mg,0.24mmol)を加えた。その混合物を6時間加熱還流し、冷却し、濃縮した。その残渣を熱メタノール(20mL)で倍散し、濾過することにより、表題化合物を得た(395mg)。MS ESI(−)m/e:402.355,403.783(M−1)。
【0312】
実施例43
{[8−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
[(8−ブロモ−6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル(22(d))(500mg,1.2mmol)をDME−炭酸ナトリウム水溶液(2M)(7mL:1.5mL)に溶解した。その溶液に、3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニルボロン酸(372mg,1.44mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(0)(275mg,0.24mmol)を加えた。その混合物を6時間加熱還流し、冷却し、濃縮した。その残渣を熱メタノール(20mL)で倍散し、濾過することにより、表題化合物を得た(470mg)。MS ESI(−)m/e:524.114,526.018(M−1)。
【0313】
実施例44
[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル
[(8−ブロモ−6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル(22(d))(500mg,1.2mmol)を無水DMF(5mL)に溶解した。その溶液に、トリブチル−フェニル−スタンナン(467μL,1.43mmol)、ビス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(II)二塩化物(100mg,0.12mmol)および4Aモレキュラーシーブを加えた。その反応物を密閉し、その溶液を45分間、120℃に加熱した。その反応物を冷却し、酢酸エチル(25mL)および水(25mL)で希釈した。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、残渣を真空中で濃縮した。その残渣をシリカで濾過することにより、表題化合物を得て(418mg)、それをさらに精製することなく直接使用した。
【0314】
b)[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル(200mg,0.479mmol)をTHF−メタノール(1:1;総体積13mL)に溶解した。水酸化ナトリウム(1.5mmol,1.5mL;1M)を加え、その溶液を外界温度で一晩撹拌した。その反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を水(10mL)に溶解した。粗生成物を、1N HCl(3mL)を用いて沈殿させ、濾過により単離し、ヘキサン類で倍散することにより、表題化合物を得た(177mg)。MS ESI(+)m/e:390.118,392.226(M+1)。
【0315】
実施例45
{[6−クロロ−4−ヒドロキシ−8−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a){[6−クロロ−4−ヒドロキシ−8−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸エチルエステル
実施例44(a)に類似の条件下で1−メチル−5−トリブチルスタンナニル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾールを用いて、{[6−クロロ−4−ヒドロキシ−8−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸エチルエステルを調製した。MS ESI(−)m/e:488.151,490.171(M−1)。
【0316】
b)[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
{[6−クロロ−4−ヒドロキシ−8−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を実施例44(b)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:460.278,462.113(M−1)。
【0317】
実施例46
[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル
実施例44(a)に類似の条件下で3−トリブチルスタンナニル−ピリジンを用いて、[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステルを調製した。
【0318】
b)[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例44(b)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:389.167,391.342(M−1)。
【0319】
実施例47
[(8−ベンジル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−ベンジル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸(実施例42a)(70mg,0.173mmol)を水酸化ナトリウム水溶液(870μL、8mLの水における1M)に溶解し、10%炭素担持パラジウム(7mg)を加えた。その反応物を真空パージし、水素ガスの雰囲気下に置き、外界温度で一晩撹拌した。完了したら、その反応物をCelite(登録商標)パッドで濾過することにより、パラジウム触媒を除去した。その生成物を、1N HClを用いて沈殿させ、濾過によって単離し、乾燥することにより、表題化合物を得た(30mg)。MS ESI(−)m/e:368.093(M−1)。
【0320】
実施例48
{[8−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
{[8−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を実施例47(a)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:490.013(M−1)。
【0321】
実施例49
{[4−ヒドロキシ−8−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
{[4−ヒドロキシ−8−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を実施例47(a)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:426.025(M−1)。
【0322】
実施例50
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−ピリジン−3−イル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例47(a)に類似の条件下で調製した。MS ESI(+)m/e:357.003(M+1)。
【0323】
実施例51
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−フェニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例47(a)に類似の条件下で調製した。MS ESI(+)m/e:356.0427(M+1)。
【0324】
実施例52
[(5−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)ジメチル−チオカルバミン酸O−(2−アセチル−3−フルオロ−フェニル)エステル
1−(2−フルオロ−6−ヒドロキシ−フェニル)−エタノン(2.5g,16.22mmol)(Apollo Scientificから入手可能)を無水DMF(20mL)に溶解した。塩化ジメチルチオカルバモイル(2.2g,17.84mmol)およびDABCO(2.0g,17.84mmol)を順次、一度に加えた。その反応物を外界温度で一晩撹拌した。その反応物を、1N HCl−氷の混合物に注ぎ込むことによって、クエンチした。油性残渣をジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥した。粗残渣をSGC(ヘキサン類中の20%酢酸エチル)で精製することにより、表題化合物を得た(2.93g)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.407(dd,1H),7.026(t,1H),6.876(d,1H),3.404(s,3H),3.341(sd,3H), 2.58(d,3H)。
【0325】
b)ジメチル−チオカルバミン酸S−(2−アセチル−3−フルオロ−フェニル)エステル
ジメチル−チオカルバミン酸O−(2−アセチル−3−フルオロ−フェニル)エステル(2.75g,11.4mmol)を酢酸エチル(3mL)に溶解し、CEMマイクロ波容器に入れた。その容器を、CEM Discovery Microwaveを用いて8時間にわたって170℃に加熱した。冷却した後、その粗材料を直接精製することにより(SGC;ヘキサン類中の5%酢酸エチル)表題化合物を得た(2.1g)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.422−7.313(m,2H),7.233−7.094(m,1H),3.115−3.014(br d,6H),2.573(d,3H)。
【0326】
c)5−フルオロ−4−ヒドロキシ−チオクロメン−2−オン
ジメチル−チオカルバミン酸S−(2−アセチル−3−フルオロ−フェニル)エステル(2.1g,8.7mmol)を無水THF(25mL)に溶解した。この溶液を、高速で撹拌しているカリウムtert−ブトキシド溶液(22mL,1M,22mmol)にカニューレを介してゆっくり加えた。完全に加えたら、その反応物を外界温度で一晩撹拌した。その反応物を真空中で濃縮し、残渣を水に溶解し、等体積の5:1ヘキサン類(heaxanes):酢酸エチルで3回抽出した。有機部分を廃棄し、水相を1N HClで酸性化することにより、生成物が沈殿した。その生成物を濾過によって単離し、乾燥することにより、表題化合物を得た(1.59g)。
1H NMR(200MHz,DMSO−d
6): δ(ppm)=12.192(br s,1H),7.651−7.546(m,1H),7.421(d,1H),6.036(s,1H)。
【0327】
d)[(5−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル
5−フルオロ−4−ヒドロキシ−チオクロメン−2−オン(500mg,2.55mmol)を、CEMマイクロ波容器に入れ、無水DCM(5mL)に懸濁した。トリエチルアミン(710μL,5.1mmol)およびイソシアナト−酢酸エチルエステル(572μL,5.1mmol)を一度に加え、その反応物をCEM Discovery Microwaveシステムにおいて120℃に加熱した。3時間後、その反応物を冷却し、10体積のジクロロメタンで希釈し、等体積の1N HClで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥することにより、表題化合物を得て、それをさらに精製することなく次の工程で使用した。
【0328】
e)[(5−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(5−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を44(b)と類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:296.0255(M−1)。
【0329】
実施例53
[(7−シクロプロピル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)7−シクロプロピル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
7−シクロプロピル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例7(a)に類似の条件下でシクロプロピルボロン酸を用いて、7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルから調製した。その粗材料を精製することなく次の工程で使用した。
【0330】
b)[(7−シクロプロピル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、[(7−シクロプロピル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:317.9775(M−1)。
【0331】
実施例54
{[4−ヒドロキシ−7−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
a)4−ヒドロキシ−7−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−ヒドロキシ−7−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例44(a)に類似の条件下で1−メチル−5−トリブチルスタンナニル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾールを用いて、7−ブロモ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルから調製した。その粗材料を精製することなく次の工程で使用した。
【0332】
b){[4−ヒドロキシ−7−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸
実施例3(d)に類似の条件下でグリシンを用いて、{[4−ヒドロキシ−7−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:426.0042(M−1)。
【0333】
実施例55
2−(S)−{[4−ヒドロキシ−7−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸
実施例3(d)に類似の条件下でL−アラニンを用いて、2−{[4−ヒドロキシ−7−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸を調製した。MS ESI(−)m/e:440.0124(M−1)。
【0334】
実施例56
[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−フェニルエチニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−フェニルエチニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステル
実施例44(a)に類似の条件下でトリブチル−フェニルエチニル−スタンナンを用いて、[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−フェニルエチニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸エチルエステルを調製した。その粗材料を精製することなく次の工程で使用した。
【0335】
b)[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−フェニルエチニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−8−フェニルエチニル−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を実施例44(b)に類似の条件下で調製した。MS ESI(−)m/e:411.9288,413.8327(M−1)。
【0336】
実施例57
2−(S)−[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−プロピオン酸
2−メトキシエタノール(14mL)中の、4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル化合物3(c)(103mg,0.44mmol)と、L−アラニン(583mg,6.55mmol)と、NaOMe(285mg,5.28mmol)との混合物を6時間還流し、濃縮した。残渣を水(100mL)に溶解し、1N HCl溶液でpH=3〜4に酸性化した。沈殿物を回収し、水ですすいだ。それを真空中で乾燥し、次いでMeOH(10mL)に倍散した。固体を回収し、真空中で乾燥することにより、表題化合物を得た(57mg)。MS ESI(−)m/e:291.12(M−1)。
【0337】
実施例58
[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)6−クロロ−2,2−ジメチル−ベンゾ[d][1,3]オキサチイン−4−オン
CHCl
3中の、5−クロロ−2−メルカプト−安息香酸(2.5g,13.25mmol)(Biogene Organicsから商業的に入手可能)と、アセトン(7.9g,136mmol)と、(+/−)カンファースルホン酸(1.54g,6.63mmol)と、4Aモレキュラー(moleculare)シーブ(1.5g)との混合物を、3日間にわたって加熱還流(heated to refulx)した。反応混合物をCH
2Cl
2(100mL)で希釈し、次いで飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した(2×50mL)。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗残渣をシリカゲルパッドに通し、CH
2Cl
2で溶出した。濾液を濃縮することにより、表題化合物を得た(769mg)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=8.15(d,J=2.4Hz,1H),7.44(dd,J=8.3,2.0Hz,1H),7.21(d,J=8.3Hz,1H),1.83(s,6H)。
【0338】
b)6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
0℃のDMF(16mL)中の、上記化合物(750mg,3.25mmol)とマロン酸ジメチル(1.07g,8.13mmol)との冷混合物に、NaH(390mg,9.75mmol)(鉱油中の60%分散物(disopersed))を加えた。生じた混合物を0℃で5分間撹拌し、次いで、120℃の油浴内で一晩撹拌した。それを水(160mL)でクエンチし、1N HCl溶液を用いてpH=3〜4に酸性化した。沈殿物を回収し、水ですすいだ。真空中で乾燥した後、粗固体を熱MeOH(40mL)に倍散した。冷却した後、固体を回収し、乾燥することにより、表題化合物を得た(350mg)。MS ESI(−)m/e:268.98(M−1)。
【0339】
c)[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
2−メトキシエタノール(5mL)中の、上記エステル(eater)(120mg,0.44mmol)とグリシンナトリウム(213mg,2.2mmol)との混合物を150℃で35分間マイクロ波に供した。反応混合物を濃縮し、水(60mL)に溶解した。不溶性の固体を濾過して除去した。水性の濾液を、1N HCl溶液を用いて酸性化し、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、表題化合物を得た(129mg)。MS ESI(−)m/e:311.92(M−1)。
【0340】
実施例59
2−(S)−[(6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−プロピオン酸
2−メトキシエタノール(5.2mL)中の、6−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(化合物58(b))(100mg,0.37mmol)と、L−アラニン(165mg,1.85mmol)と、NaOMe(80mg,1.48mmol)との混合物を150℃で2時間マイクロ波に供し、濃縮した。残渣を水(60mL)に溶解した。不溶性の固体を濾過して除去した。水性の濾液を、1N HCl溶液を用いてpH=3〜4に酸性化した。沈殿物を回収し、乾燥した。次いで、それをMeOH(2mL)で倍散した。固体を回収し、真空中で乾燥することにより、表題化合物を得た(50mg)。MS ESI(−)m/e:325.93(M−1)。
【0341】
実施例60
[(7−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)4−クロロ−2−ヒドロキシ−安息香酸メチルエステル
MeOH(210mL)中の4−クロロサリチル酸(16g,92.6mmol)の混合物に、濃HCl溶液(5mL)を加えた。生じた溶液を23時間還流した。冷却した後、固体のNaHCO
3を加えることにより、その混合物を中和し、次いで、濃縮した。スラリーをEtOAcに懸濁し、シリカゲルプラグで濾過し、EtOAcで洗浄した。その濾液を1/4飽和NaHCO
3溶液(2×)、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、表題化合物を得た(17.2g)。MS ESI(−)m/e:185.0(M−1)。
【0342】
b)4−クロロ−2−ジメチルチオカルバモイルオキシ−安息香酸メチルエステル
DMF(40mL)中の上記のエステル(6.48g,34.7mmol)の混合物に、DABCO(11.6g,104mmol)および塩化ジメチルチオカルバモイル(4.5g,36.5mmol)を加えた。生じた混合物をrtで20時間撹拌し、EtOAc/1N HCl水溶液に注ぎ込んだ。有機相を1N HCl溶液、飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄した。それを濾過し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、表題化合物(8.86g)を淡黄色固体として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.93(d,J=8.2Hz,1H),7.28(dd,J=8.5,2.2Hz,1H),7.13(d,J=2.0Hz,1H). 3.83(s,3H),3.46(s,3H),3.38(s,3H)。
【0343】
c)4−クロロ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸メチルエステル
上記のそのままの(neat)エステル(8g)を砂浴内において3.5時間、ゆっくりと220℃に加熱した。冷却した後、その混合物をシリカゲルクロマトグラフィ(10%〜50%EtOAc/ヘキサン類で溶出)に供することにより、表題化合物7.14gを白色固体として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.84(d,J=8.5Hz,1H),7.62(d,J=2.0Hz,1H),7.38(dd,J=8.5,2.0Hz,1H). 3.88(s,3H),3.09(br d,6H)。
【0344】
d)4−クロロ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸
上記のエステル(5g,18.3mmol)をTHF(30mL)に溶解し、氷浴内で冷却した。次いで、1N NaOH水溶液をゆっくり加え、その混合物をrtで24時間撹拌した。それを水で希釈し、1N HClで酸性化し、EtOAcで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、表題化合物(4.74g)を白色固体として得た。MS ESI(+)m/e:259.99(M+1)。
【0345】
e)2−(4−クロロ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−ベンゾイル)−マロン酸ジメチルエステル
上記カルボン酸から、実施例5(d)に類似の条件下で2−(4−クロロ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−ベンゾイル)−マロン酸ジメチルエステルを調製した。MS ESI(+)m/e:375.96,374.00(M+1)。
【0346】
f)7−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
上記エステルから、実施例5(e)に類似の条件下で7−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを調製した。MS ESI(+)m/e:272.92,270.95(M+1)。
【0347】
g)[(7−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
上記エステルから、実施例3(d)に類似の条件下で[(7−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:313.92,311.92(M−1)。
【0348】
実施例61
2−(S)−[(7−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−プロピオン酸
2−メトキシエタノール(5mL)中の、7−クロロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(化合物60(f))(125mg,0.46mmol)と、L−アラニン(494mg,5.55mmol)と、NaOMe(249mg,4.62mmol)との混合物を115℃の砂浴内で24時間加熱した。1N HCl水溶液を加えることにより、生成物が沈殿した。固体を回収し、水ですすいだ。それを真空中で乾燥し、次いでMeOHで倍散することにより、表題化合物を得た(102mg)。MS ESI(−)m/e:327.96,325.97(M−1)。
【0349】
実施例62
[(6−ベンジルオキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)6−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−ベンゾ[1,3]ジオキシン−4−オン
10mLの無水トリフルオロ酢酸および4mLのアセトンを、16mLのトリフルオロ酢酸中の2,5−ジヒドロキシ安息香酸(Aldrichから入手可能)(2g,13mmol)のスラリーに加えた。その混合物を55℃で23時間撹拌し、次いで窒素雰囲気下、85℃で2.5時間撹拌した。その反応混合物を真空下で濃縮し、溶解し、トルエンから2回、再度濃縮し、真空下で乾燥した。その粗固体を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で2回およびブラインで1回洗浄した。有機画分を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(ヘキサン類中の5〜50%の勾配の酢酸エチルを用いてシリカゲルから溶出する)で精製することにより、表題生成物を黄色固体0.47gとして得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.43(d,J=2.8Hz,1H),7.08(dd,J=9.0,3.1Hz,1H),6.85(d,J=9.0Hz,1H),5.45(s,1H),1.71(s,6H)。
【0350】
b)6−ベンジルオキシ−2,2−ジメチル−ベンゾ[1,3]ジオキシン−4−オン
DMF(210mL)中の、上記化合物(20.3g,105mmol)と、臭化ベンジル(16.2mL,136mmol)と、Cs
2CO
3(44.2g,136mmol)との混合物をrtで20時間撹拌した。その反応混合物の体積を、高真空蒸発において約150mLに減少させ、次いでEtOAc/ヘキサン類混合物で希釈した。固体を濾過して除去し、濾液を高真空下で濃縮した。粗残渣をシリカゲルパッドに通し、(1/1)EtOAc/ヘキサン類で溶出することにより、表題化合物を得た(37.4g)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.48−6.85(m,8H),5.04(s,2H),1.71(s,6H)。
【0351】
c)5−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−安息香酸メチルエステル
NaOMe固体(5.67g,105mmol)を一度に、(1/1)MeOH/THF(420mL)中の上記化合物の混合物(34g,105mmol)に加えた。その反応(raction)混合物をrtで1時間撹拌し、その体積を1/3に濃縮した。次いで、それを1N HClとEtOAcとに分離した。有機相を水、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(10%〜40%EtOAc/ヘキサン類で溶出)で精製することにより、表題化合物(15g)を淡黄色固体として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=10.36(s,1H),7.41−7.10(m,7H),6.89(d,J=9.0Hz,1H),5.00(s,2H),3.94(s,3H)。
【0352】
d)5−ベンジルオキシ−2−ジメチルチオカルバモイルオキシ−安息香酸メチルエステル
上記エステルから、実施例60(b)に類似の条件下で5−ベンジルオキシ−2−ジメチルチオカルバモイルオキシ−安息香酸メチルエステルを調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.58(d,J=3.1Hz,1H),7.43−7.11(m,6H),7.02(d,J=8.6Hz,1H),5.06(s,2H),3.82(s,3H),3.46(s,3H),3.38(s,3H)。
【0353】
e)5−ベンジルオキシ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸メチルエステル
9.2gの上記エステルをマイクロ波反応に供し、その反応を一度に1g行った。1gの上記エステルをブロモベンゼン(4mL)に溶解し、マイクロ波反応器内において140分間、225℃で加熱した。併せた反応混合物を少量のEtOAcで希釈し、濾過することにより、固体を回収した。固体を少量のEtOAcで洗浄し、乾燥することにより、表題化合物を得た(4.75g)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.49−7.30(m,7H),7.05(dd,J=8.6,2.8Hz,1H),5.08(s,2H),3.86(s,3H),3.05(br s,36H)。
【0354】
f)5−ベンジルオキシ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸
上記エステルから、実施例60(d)に類似の条件下で5−ベンジルオキシ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−安息香酸を調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.49−7.31(m,7H),7.02(dd,J=8.6,3.1Hz,1H),5.09(s,2H),3.18(s,3H),3.06(s,3H)。
【0355】
g)2−(5−ベンジルオキシ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−ベンゾイル)−マロン酸ジメチルエステル
上記カルボン酸から、実施例5(d)に類似の条件下で2−(5−ベンジルオキシ−2−ジメチルカルバモイルスルファニル−ベンゾイル)−マロン酸ジメチルエステルを調製した。MS ESI(−)m/e:444.05(M−1)。
【0356】
h)6−ベンジルオキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
上記エステルから、実施例5(e)に類似の条件下で6−ベンジルオキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを調製した。
1H NMR(200MHz,DMSO−d6): δ(ppm)=7.71(d,J=2.8Hz,1H),7.47−7.32(m,5 H),7.16(d,J=8.6Hz,1H),7.05(dd,J=8.6,2.8Hz,1H),5.11(s,2H),3.54(s,3H)。
【0357】
i)[(6−ベンジルオキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
上記エステルから、実施例3(d)に類似の条件下で[(6−ベンジルオキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:383.95(M−1)。
【0358】
実施例63
[(6−シクロヘキシルメトキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)6−ベンジルオキシ−4−[2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニル)−エトキシ]−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
THF(7mL)中の、6−ベンジルオキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(化合物62(h),591mg,1.73mmol)と2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニル)−エタノール(687mg,2.42mmol)(J.Org.Chem.2005,70(4),1467−1470に公開されている手順に従って調製したもの)との混合物に、トリフェニルホスフィン(634mg,2.42mmol)およびDIAD(489mg,2.42mmol)を加えた。生じた混合物をrtで3.5時間撹拌した。濃縮した後、粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(0〜75%EtOAc/ヘキサン類で溶出)で精製することにより、表題化合物を得た(697mg)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.69−7.14(m,18H),5.83(s,2H),4.25−4.09(m,2H),3.49(s,3H),1.89−1.81(m,2H),1.08(s,9H)。
【0359】
b)4−(4,4−ジメチル−3,3−ジフェニル−ペンチルオキシ)−6−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
Pd/C(10%活性化,275mg)を、EtOAc/EtOH(7mL/5mL)中の上記エステル(690mg,1.13mmol)の混合物に加えた。その混合物を、高圧のH
2ガス下(25〜30psi)、rtで一晩、Parr振盪機において水素化した。それをセライトパッドで濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(10〜60%EtOAc/ヘキサン類で溶出)で精製することにより、表題化合物を得た(208mg)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.62−6.99(m,13H),4.77(s,1H),4.25(m,2H),3.57(s,3H),1.88(m,2H),1.07(s,9H)。
【0360】
c)6−シクロヘキシルメトキシ−4−(4,4−ジメチル−3,3−ジフェニル−ペンチルオキシ)−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
DMF(1mL)中の上記エステル(150mg,0.29mmol)の混合物に、臭化シクロヘキシルメチル(144mg,0.81mmol)およびCs
2CO
3(222mg,0.68mmol)を加えた。生じた混合物を50℃で一晩撹拌した。それをEtOAcで希釈し、次いで、水、ブラインで洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(0〜40%EtOAc/ヘキサン類で溶出)で精製することにより、表題化合物を得た(159mg)。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.59−7.08(m,13H),4.26−4.18(m,2H),3.81(d,J =7.8Hz,2H),3.54(s,3H),1.95−1.25(m,13H),1.08(s,9H)。
【0361】
d)6−シクロヘキシルメトキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
THF(1mL)中の、上記エステル(155mg,0.25mmol)とTBAF(THF中1M,0.5mL,0.5mmol)との混合物をrtで8時間撹拌した。それをEtOAcと0.1N HCl水溶液との混合物に注ぎ込んだ。有機相を水、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗残渣をヘキサン類、次いでMeOHで倍散し、乾燥することにより、表題化合物を得た(56mg)。MS ESI(−)m/e:347.04(M−1)。
【0362】
e)[(6−シクロヘキシルメトキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
上記エステルから、実施例3(d)に類似の条件下で[(6−シクロヘキシルメトキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:390.02(M−1)。
【0363】
実施例64
[(6−ヘキシルオキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
a)4−[2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニル)−エトキシ]−6−ヘキシルオキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
4−[2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニル)−エトキシ]−6−ヘキシルオキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを、実施例63(c)に類似の条件下で4−(4,4−ジメチル−3,3−ジフェニル−ペンチルオキシ)−6−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル(化合物63(b))および1−ヨード−ヘキサンから調製した。
1H NMR(200MHz,CDCl
3): δ(ppm)=7.59−7.07(m,13H),4.22(m,2H),3.97(t,J=6.4Hz,2H),3.54(s,3H),1.95−0.89(m,13H),1.08(s,9H)。
【0364】
b)6−ヘキシルオキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステル
上記エステルから、実施例63(d)に類似の条件下で6−ヘキシルオキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボン酸メチルエステルを調製した。MS ESI(−)m/e:335.06(M−1)。
【0365】
c)[(6−ヘキシルオキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸
上記エステルから、実施例3(d)に類似の条件下で[(6−ヘキシルオキシ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−チオクロメン−3−カルボニル)−アミノ]−酢酸を調製した。MS ESI(−)m/e:378.04(M−1)。