(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5649660
(24)【登録日】2014年11月21日
(45)【発行日】2015年1月7日
(54)【発明の名称】静電容量検出アセンブリー
(51)【国際特許分類】
G01B 7/00 20060101AFI20141211BHJP
B62D 1/04 20060101ALI20141211BHJP
B60R 21/015 20060101ALI20141211BHJP
B60N 2/56 20060101ALI20141211BHJP
B60N 2/44 20060101ALI20141211BHJP
A47C 7/62 20060101ALI20141211BHJP
【FI】
G01B7/00 102C
B62D1/04
B60R21/015
B60N2/56
B60N2/44
A47C7/62 Z
【請求項の数】13
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-546451(P2012-546451)
(86)(22)【出願日】2010年12月30日
(65)【公表番号】特表2013-516603(P2013-516603A)
(43)【公表日】2013年5月13日
(86)【国際出願番号】EP2010070937
(87)【国際公開番号】WO2011080323
(87)【国際公開日】20110707
【審査請求日】2013年7月10日
(31)【優先権主張番号】102009055424.6
(32)【優先日】2009年12月30日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】512143350
【氏名又は名称】タカタ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100105120
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 哲幸
(74)【代理人】
【識別番号】100106725
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 敏行
(72)【発明者】
【氏名】マルクス カンドラー
【審査官】
眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−018789(JP,A)
【文献】
特開平02−086085(JP,A)
【文献】
特表2006−501388(JP,A)
【文献】
特開昭63−305074(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 7/00−7/34
B62D 1/00−1/28
A47C 7/62
B60N 2/44
B60N 2/56
B60R 21/015
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用静電容量検出アセンブリーであって、
少なくとも1つの第1の導電要素(1)により形成されている静電容量検出要素と、
前記少なくとも1つの第1の導電要素(1)に接続され、周囲に対する前記少なくとも1つの第1の導電要素(1)の静電結合に依存する少なくとも1つの測定値を検出および評価する前記評価ユニット(6)と、
少なくとも1つの電気的に作動する発熱導電体(3)により構成されているとともに、前記少なくとも1つの第1の導電要素(1)と離れて配置されている発熱要素と、を備え、
前記少なくとも1つの第1の導電要素(1)は、内部導電体としての前記発熱導電体(3)を囲んでいる外部導電体として構成され、
更に、外部導電体としての前記少なくとも1つの第1の導電要素(1)と内部導電体としての前記発熱導電体(3)の間に、前記発熱導電体(3)を囲んでいる第2の導電要素(2)が続いていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。
【請求項2】
請求項1に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、
前記第1の導電要素(1)は、前記第1の導電要素(1)および前記発熱導電体(3)と交差している、検出アセンブリーの断面において、前記発熱導電体(3)を完全に囲んでいることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。
【請求項3】
請求項2に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、
前記第1の導電要素(1)は、前記第1の導電要素(1)および前記発熱導電体(3)と交差している、検出アセンブリーの断面において、閉じた曲線として前記発熱導電体(3)を囲んでいることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、
前記第1の導電要素(1)および前記発熱導電体(3)と交差している、検出アセンブリーの断面において延びる任意の線(g)を、断面における前記線(g)の空間方位に関係なく、断面において平行移動させることによって、前記発熱導電体(3)と交差することなく前記第1の導電要素(1)の2つの点を接続する曲線セカント(s)を形成する位置に運ぶことができるように、前記発熱導電体(3)および前記第1の導電要素(1)が互いに離されて配置されていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、
前記発熱導電体(3)は、誘電体(4)によって少なくとも部分的に囲まれていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。
【請求項6】
請求項5に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、
前記誘電体(4)は、圧力下で圧縮可能であることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、
検出アセンブリー(1、3)は、検出マット(103)の一部であることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。
【請求項8】
請求項7に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、
前記検出マット(103)は、少なくとも1つの自動車構成要素(101)を加熱するための発熱マットとして作用することを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、
検出アセンブリー(1、3)は、さらに、温度検出器を形成することを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、
検出アセンブリーは、自動車乗員が特定のシートに存在することを認識するために、自動車の部分への組み付け用に設計および構成されていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、
検出アセンブリーは、自動車シート(100)および/またはステアリングホイール(200)および/または安全ベルトシステムへの組み付け用に設計および構成されていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。
【請求項12】
シートフレームと、
前記シートフレームに設けられた少なくとも1つのシートクッション(102)と、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーを備える自動車シートであり、
前記自動車用静電容量検出アセンブリーは、シートの占有を認識するとともに、前記シートクッションを加熱するように作用することを特徴とする自動車シート。
【請求項13】
ステアリングホイールボディと、
前記ステアリングホイールボディに設けられ、請求項1〜11のいずれか1項に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーを備える自動車ステアリングホイールであって、
前記自動車用静電容量検出アセンブリーは、自動車運転手(I)がステアリングホイール上に手を置いていることを認識するとともに、ステアリングホイールを加熱するように作用することを特徴とする自動車ステアリングホイール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに対応する自動車用静電容量検出アセンブリーに関する。
【背景技術】
【0002】
このような静電容量検出アセンブリー(静電容量検出器)は、電極としての少なくとも1つの(第1の)電気導電要素によって形成され、また、評価ユニットに接続されているあるいは接続される少なくとも1つの静電容量検出要素を有している。評価ユニットは、周囲ならびに少なくとも1つの電気発熱要素に対する静電容量検出要素の静電結合に依存する少なくとも1つの測定値を決定し、評価する。少なくとも1つの電気発熱要素は、少なくとも1つの電気作動発熱導電体によって形成され、また、静電容量検出要素、特に、第1の電気導電要素と離れて配置されている。“導電要素”という用語は、一般的に、例えばケーブル、平導体、電気導電フィルムあるいは電気導電構成要素(電気導電アセンブリー)としての任意の形式で提供可能な1つあるいは複数部分の電気導電要素に対して用いられる。
【0003】
指定された評価ユニットは、特に、適切な自動車要素、例えば、自動車ボディの構成要素、自動車シートの構成要素あるいは前述した電気発熱要素によって規定される基準電位に対する静電容量検出要素の静電結合に依存する測定値(例えば、測定電流)の変化を決定し、評価することができる。ここで、静電結合、したがって、前記測定値は、静電容量検出要素の周囲に自動車乗員あるいは他の物体が存在することによって影響を受ける。静電容量検出要素が自動車シートに統合されている場合には、例えば、シート上に位置する自動車乗員の存在が決定され、また、乗員の状態が決定されあるいはチャイルドシートが認識される。
【0004】
静電容量検出要素を形成するために、電極としての少なくとも1つの電気導電要素を検出マット(sensor mat)上に設けることは、米国特許第6563231号明細書により公知である。検出マットは、自動車の特定のシートが自動車乗員によって占有されていることを決定するために、自動車部分に占有検出器(着座検出器)として配置されている。特に、検出マットは、静電容量検出要素として作用する電気導電要素とともに、例えば自動車シートのシート領域、特に、シートカバーとシートクッションの間、したがって、ほぼシートカバーの下部およびシートクッションの上部に配置されている。自動車乗員がこのような検出器を備えている自動車シート上に位置するか否かを決定するために、検出マットの静電容量と、例えば、自動車フロア(アース)あるいは検出マット内に統合されている少なくとも1つの基準導電要素によって規定される基準電位(零電位)のキャリア(carrier)が決定される。これは、決して(直接の)静電容量測定によって直接に見出す必要はなく、むしろ、前述した静電容量にリンクされている、任意の電気値の測定によって見出すことができる。対応する測定値は、(検出マットと基準電位のキャリアとの間の)静電容量に依存する。例えば、静電容量検出アセンブリーがステアリングホイール内に統合されているドイツ第10048956号特許明細書の場合のように、(静電容量検出要素として作用する電気導電要素内のあるいは電気導電要素への)電流の測定によって見出すことができる。
【0005】
自動車乗員が対応する自動車シート上に位置すると、静静容量は、乗員の静電結合による影響を受けることになり、静電容量は、シート表面(あるいは、そこに設けられている静電容量検出要素)と自動車乗員との間の静電容量ならびに自動車乗員と基準電位との間の静電容量との結合(特別な状態、例えばほぼ直列接続されている状態に依存する)に対応するものとなる。このため、他方の電極としての基準電位を有する基準導電要素を自動車シート内あるいは検出マット内に統合することによって、基準電位のキャリアと検出される自動車乗員との間の距離を減少することができ、これにより、測定感度を向上させることができる。
【0006】
このような配置を備えていることにより、自動車乗員が対応する自動車シート上に直接位置(着座)しているか否か、あるいは、幼児を乗せることができるチャイルドシートが自動車シート上に設けられているか否かを識別することができる。この評価は、対応するシートに割り当てられた1つまたは複数のエアバッグを、例えば、チャイルドシートが装着されていない時あるいは装着されている時に、選択的に非作動化させるために使用可能である。したがって、静電容量検出アセンブリーは、自動車の安全装置を作動(アクティベイト)あるいは停止(ディアクティベイト)させるためだけでなく、自動車の他の機能、例えば警報機能あるいは制御機能を作動(トリガー)させるための乗員検出器として使用することができる。
【0007】
更に、検出要素として作用する少なくとも1つの電気導電要素のほかに検出マット上に電気的に作動する発熱導電体を追加的に配置することは経験的に知られている。ここで、発熱導電体は、第1の電気導電要素から離れて配置され、また、ステアリングホイール、自動車シートあるいは他の自動車部分を加熱するために通電により熱を発生する。
【0008】
静電容量センサー要素のほかに少なくとも1つの電気発熱要素および/または少なくとも1つの基準導電要素を備える静電容量検出システムでは、静電容量検出要素を形成する(第1の)電気導電要素ならびに電気発熱要素あるいはそれぞれの基準導電要素を形成する発熱導電体との間の規定された間隔の順守は、シートが自動車乗員によって占有されている(自動車乗員が着座している)ことに関する信頼できる告知を得ることができるようにするために重要である。測定結果に対する湿気および湿りの影響は、特に、検出要素と発熱要素あるいは検出要素と基準導電要素との間の距離に依存する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6563231号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、前述した欠点を避ける自動車用静電容量検出アセンブリーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この問題は、請求項1の特徴を有する静電容量検出アセンブリーを提供することによって解決される。
【0012】
したがって、静電容量検出要素を形成する検出アセンブリーの第1の電気導電要素は、(例えば、長手方向に沿った)外部電電体として設けられ、(特に、外部導電体が延びている方向−曲がっていてもよい−に沿って続いている)内部導電体の形式で、(自動車構成要素を加熱するように作用する)電気発熱要素を形成する発熱導電体を囲んでいる。
【0013】
これにより、発熱要素を形成する発熱導電体に関する静電容量検出要素を形成する第1の電気導電要素の規定された配置は、簡単な方法で達成される。この配置は、特に、第1の電気導電要素(外部導電体)と発熱導電体(内部導電体)の間の距離が、動作時に常に一定に保持されるように設定され、あるいは、任意の外部状態、例えば、圧力の影響に依存して、距離の規定された変化が可能であるように設定される。
【0014】
規定された状態を提供するために、特に、第1の導電要素および発熱導電体に交差(例えば、第1の導電要素と発熱導電体が延びている方向に対して実質的に垂直)している、検出アセンブリーの断面において、第1の導電要素が発熱導電体を完全に囲むように構成可能である。これは、第1の導電要素が、断面において、閉じている曲線の形式で発熱導電体を囲むことを意味する。
【0015】
検出アセンブリーの包括的な応用、例えば、周囲に人が存在することを検出するだけでなく、人の体格に関する告知を提供することができるようにするため、あるいは、チャイルドシートによってシートが占有されていることを認識することができるようにするために、第1の導電要素および発熱導電体と交差(例えば、実質的に垂直)している、検出アセンブリーの断面において延びている任意の線それぞれが、断面における線の空間方位に関係なく、断面において平行移動させることによって、発熱導電体と交差することなく第1の導電要素の曲線セカント(curve secant)を形成する位置に運ぶことができるように、発熱導電体および第1の導電要素が互いに離れて配置可能である。
【0016】
したがって、発熱導電体/内部導電体は、更に、(静電容量)測定に対する基準電位を(第1の導電要素に対する対の電極として)規定する基準導電要素(電位誘導要素)として作用可能である。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態では、第1の電気導電要素は、外部導電体として軸方向に沿ったカバ−を形成する。カバー内では、発熱導電体が、(長手方向に沿った)内部導電体として延びている。このような設計は、特に、シールドされた導電体、あるいは、ケーブルコア(cable core)として発熱導電体を有しているとともに外部カバーとして第1の導電要素を有する同軸ケーブルの種類に対応して実現される。
【0018】
したがって、外部導電体の形式の第1の導電要素−ならびに、任意選択可能な、内部導電体の形式の発熱導電体−は、ケーブルネットワーク、電気導電フィルム等によって形成される。
【0019】
本発明の変更例では、更に第2の導電要素が、外部導電体としての第1の導電要素と内部導電体としての発熱導電体の間に続いている。第2の導電要素は、特に第1の導電要素(外部導電体)と発熱導電体(内部導電体)を互いにシールドするために作動可能である。第2の導電要素は、所謂電位制御されたシールド(駆動されるシールド)を形成することができる。このような構成は、特に、3軸ケーブル、より一般的にはn軸ケーブルの形式に対応して実行される。
【0020】
内部発熱導電体と外部の第1の導電要素の間に続いている第2の(カバー形状の)導電要素は、ケーブルネットワーク(cable network)、電気導電フィルムとして形成可能である。
【0021】
したがって、発熱導電体および第2の導電要素は、好適には、第1および第2の導電要素ならびに発熱導電体と交差(例えば、実質的に垂直)する、検出アセンブリーの断面において延びている任意の適切な線を、断面における線の空間方位に関係なく、断面において平行移動させることによって、発熱導電体と交差することなく第2の導電要素の曲線セカントを形成する位置に運ぶことができるように互いに離れて配置される。これは、発熱導電体および第1の導電要素に対して、すでに前もって提供されている距離に対応する。
【0022】
内部導電体としての発熱導電体は、有利には、ガス、例えば空気によって、あるいは、(絶縁)固体ボディによって形成可能である誘電体によって囲まれる。
【0023】
誘電体は、検出アセンブリーの構成が直接に圧力に依存して変化するように、外部圧力の影響による変形に対応して圧縮可能であり、順に、静電容量に影響を与え、検出アセンブリーの領域内の圧力状態に関する決定を許容する。材料は、任意の最小圧力以上の外部圧力下で実質的に変形し、それに基づいて、例えば、検出配置を備えている自動車シートに腰を掛けている自動車乗員の重さに関する判断がなされる誘電体を含むことが可能である。エアバッグの任意の膨張動作の選択に対して重要である、より重いおよびより軽い自動車乗員の間の識別の外に、チャイルドシートによる占有と(小さい)自動車乗員との間の識別が特にサポートされている。
【0024】
誘電体の変形性は、変更に対応して、例えば、発熱導電体を囲んでいる誘電体を形成するために、異なる領域において異なる材料を使用することによって、位置非依存とすることができる。
【0025】
本発明の更なる変更例では、材料は、検出器アセンブリーの通常の動作時に発生する圧力、例えば、検出器アセンブリーが自動車シート内に統合されている場合に、自動車乗員によって引き起こされる圧力において、実質的に変形しない誘電体として使用される。これにより、(静電容量)測定が、圧力に依存しない結果を提供することが保障される。
【0026】
検出アセンブリーと、特に、発熱導電体を囲んでいる誘電体を湿度から保護するために、すくなとも内部導電体としての発熱導電体(ならびに、任意選択可能な、発熱導電体を囲んでいる誘電体)を覆う(絶縁)保護カバーが設けられる。このような保護カバーは、例えば、外部導電体としての第1の導電要素と内部導電体としての発熱導電体との間あるいは外部導電体を越えて続いている。しかしながら、保護カバーは、検出アセンブリーの最外表面上に(代わりにあるいは付加的に)続いている。保護カバーは、追加のカバー要素によって形成可能であり、あるいは、例えば、絶縁ラッカーの形式で、配置内に直接に統合可能である。
【0027】
第1の導電要素は、特に、電流の実数部分、虚数部分および/または実行値を評価することによって湿気中においても信頼性のある結果を得るために、(測定電流としての)交流電流が供給される。
【0028】
本発明の検出アセンブリーは、一方ではシートの占有(着座)を認識するとともに、他方ではシートクッションを加熱することができるようにするために、特に、自動車シートの部分であってもよく、あるいは、一方ではステアリングホイール上に自動車運転手の手が置かれていることを決定し、他方ではステアリングホイールを加熱することができるようにするために、ステアリングホイールの部分であってもよい。最後に、アセンブリーは、自動車の安全ベルトシステムあるいは他の自動車構成要素に統合することができる。
【0029】
本発明のさらなる詳細および利点は、図面を用いて以下の実施の形態の説明によって明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】少なくとも1つの静電容量検出要素を含む、検出マットを有する自動車シートの概略図である。
【
図2】静電容量検出要素を形成する電気導電体の第1の実施の形態を示す図である。
【
図3】静電容量検出要素を形成する電気導電体の第2の実施の形態を示す図である。
【
図4】指定された評価ユニットを備える静電容量検出要素を示す図である。
【
図5】静電容量検出要素を形成する電気導電体の第3の実施の形態を示す図である。
【
図6】静電容量検出要素を備える自動車ステアリングホイールを通した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、シート台枠上に設けられているシートクッション101ならびにシート台枠上に(折り畳み可能に)ヒンジ結合されているバックレスト106を備え、それによって自動車シート上の自動車乗員Iは、一方ではシートクッション101上に着座し、他方では背後をバックレスト106に支持する。シートクッション101は、例えば、内張り102とカバー104を備えている。シート内張り102とカバー104の間のシートクッション101のシート表面の領域には、少なくとも静電容量検出要素を備える検出マット103が配置されている。後では、単に第1の導電要素あるいは第1の電気導電体として示される第1の電気導電要素は、検出マット内に統合可能であり、静電容量検出要素の電極を形成し、検出マット103、より正確には、検出マット103上に配置される少なくとも1つの静電容量検出要素(電極)と自動車シート100を含む自動車の基準電位との間の静電容量を決定するために評価ユニット6に接続される。
【0032】
評価ユニット6は、制御装置(図示されていない)と順に影響しあうことが可能であり、自動車シートが乗員Iによって占有される(着座する)ことに依存して、また、選択的に、乗員の大きさと重さに依存し、ならびに、対応する乗員が自動車シート100に直接に着座しているか否か、あるいは、幼児がチャイルドシートに連携されているか否かに依存して、自動車シートに指定された安全装置、例えば、エアバッグを作動あるいは停止させる。
【0033】
図1に示されている形式の配置では、検出マット103と基準電位との間の静電容量は、2つの静電容量、すなわち、検出マット103と自動車乗員Iとの間の静電容量C
SIおよび自動車乗員と基準電位との間の静電容量C
INの結合によって実質的に決定される。自動車シート100の占有状態の特に正確な決定が可能となるように自動車乗員Iと基準電位との適切な結合可能性ならびに(静電容量)測定に関する更なる詳細は、米国特許第6563231号に示されている。
【0034】
現時点では、シート占有関係の決定のために必要な静電容量測定に関係する検出マット103の電極を形成する電気導電体の設計は、特に重要である。
【0035】
図2の断面図では、シートカバー104の下の検出マット103の部分として配置され、静電容量検出要素あるいは検出マットの電極を形成する第1の電気導電体は、内部導電体としての電気発熱導電体3を収容し、発熱導電体を(完全に)カバー状に覆う外部導電体として実行される。内部導電体としての発熱導電体3は、長手方向(
図2の平面に対して直角)に続き、静電容量検出要素を形成する第1の導電体1は、発熱導電体3に沿って(同様に、
図2の平面に対して直角)に続いている。厳密には、外部導電体としての第1の導電体1および内部導電体としての発熱導電体3は、
図2の構成に対応して、シールドされている導電体の形式、例えば、ケーブルコアとしての内部導電体と外部カバーとしての外部導電体を有する同軸ケーブルの配置を形成する。これにより、発熱導電体3は、現時点では同時に形成され、また、(静電容量決定のための)基準電位を形成(規定)する(例えば、これまでにしばしば設けられている自動車の床面の代わりに)基準電位要素として設けられる(作用する)。
【0036】
発熱導電体3および第1の導電体1は、第1の導電体1と発熱導電体3に交差している、検出アセンブリーの断面において延びている任意の線g(
図2に破線で示されている)を、断面における線gの空間方位に関係なく、断面において平行移動させることによって、発熱導電体3と交差することなく第1の導電体1の曲線セカントsを形成する位置(したがって、断面において互いに離れて配置されている第1の導電体1の2つの点を接続する)に運ぶことができるように、互いに離れて配置される。
【0037】
発熱導電体3は、内部導電体としての発熱導電体3と外部導電体としての第1の導電体1の間に延びており、実施の形態において、(耐湿気の)保護カバー5bによって外部の第1の導電体の方向に囲まれている絶縁体あるいは誘電体4によって囲まれている。発熱導電体3は、電流を加えることによって熱を発生するように作用し、それによって、例えば、シートクッションのシート領域が加熱される。誘電体4の材料は、発熱導電体3内に生成される熱(誘電体4を通して逃げることができる)の十分な部分がシートクッション101を加熱するように選択される。
【0038】
カバー状の外部導電体として設けられる第1の導電体1は、保護カバー5bによって囲まれている、発熱導電体3および誘電体4の(径方向)外側の近傍に存在する。第1の導電体は、現時点では、ケーブルネットワーク11の形式、あるいは、代わりに電気導電フィルムあるいは導電体パスの形式である導電材料によって形成される。
【0039】
結果として、
図1のシート100に乗員Iが存在する場合、静電容量検出要素(第1の導電体1)と乗員Iあるいは検出要素に面している乗員の体部分は、(静電容量C
S1を有する)第1の蓄電器を形成し、乗員Iならびに基準電位を規定する要素(発熱導電体3)は、(静電容量C
INを有する)第2の蓄電器を形成する。2つの蓄電器は、ほぼ直列に接続される。
【0040】
評価ユニット6は、検出アセンブリー1、3に接続され、自動車乗員Iによって生成される、静電容量検出要素(第1の導電体1)と基準電位(例えば、発熱導電体3によって規定される)との間の静電結合の結果としての測定値(例えば、測定電流)あるいは測定値の変化を検出することができる。特に、例えば、測定電流の強さ、周波数、振幅および/または位相が決定可能である。評価ユニット6の可能な具体的な設計が、
図4および対応する記載に示されている。
【0041】
変更例では、内部導電体としての発熱導電体2を囲んでいる誘電体4は、一方では、検出アセンブリーの通常の動作中に生じる力あるいは圧力で変形しないように、十分に強固に設計される。通常の動作中に生じる力および圧力は、特に、自動車シート100に自動車乗員Iが着座することによって印加される。この場合、誘電体4によって、力あるいは圧力が、(静電容量検出要素としての外部導電体1を使用する時に)実質的に静電容量に影響を与えないように、外部導電体としての第1の導電体1と内部導電体としての発熱導電体3との間の(径方向の)距離が、対応する自動車シートの占有に依存せずに常に一定に維持される。
【0042】
他方では、誘電体4に対して、自動車シート100に着座している自動車乗員の重さに依存して変形する(絶縁)材料を選択する可能性がある。そこで、誘電体4の材料は、例えば、幼児を含むチャイルドシートの重さの影響によって変形しないが、幼児を有するチャイルドシートの重さより大きく、例えば、小さい女性乗員(所謂、5%の女性)の重さに対応する力あるいは圧力の閾値においてのみ実質的に変形するように選択される。
【0043】
誘電体4の変形は、外部導電体としての第1の導電体1と内部導電体としての発熱導電体3との間の距離の変化を伴うため、静電容量検出要素としての第1の導電体1に関係する静電容量の値も、対応して変化する。結果として、検出アセンブリーは、指定された自動車シート100上に存在する自動車乗員に関する追加の情報を得るために、誘電体4を適切に選択することによって、圧力感応センサー(圧力センサー)として付加的に設計可能である。
【0044】
必要であれば、検出アセンブリーの位置依存あるいは方向依存圧力感度は、誘電体4の異なる領域14、42、43、44に対して異なる(絶縁)材料を用いることによって達成可能である。比較的大きい圧縮率(比較的大きい圧縮率あるいは小さい圧縮モジュール)を有する材料、ならびに、比較的小さい圧縮率(比較的に小さい圧縮率あるいは大きい圧縮モジュール)を有する材料の領域41、42、43、44が使用されることに依存して、外部導電体としての第1の導電体1と内部導電体としての発熱導電体3との間の距離の変化が検出アセンブリーに印加される力の位置および/または方向に依存することが達成される。
【0045】
材料が、圧力の影響に対して(変形による)任意の時間遅れで反応する誘電体として使用されることにより、静電容量あるいは静電容量に関係する(したがって、静電容量に依存する)測定値の時間依存測定によって、圧力の影響を観察、評価および考慮することができる。適切に反応遅れを選択することによって、特別なフェイスワイズ(phase-wise)測定が可能となる。すなわち、最初に(印加された力によって誘電体が遅れ変形する前に)、単なる静電結合の変化−シートの占有の結果として−が記録可能であり、そしてその結果(誘電体の変形中あるいは変形後)、誘電体の変形による静電結合への影響が記録され、それによってシートの占有の検出に対する追加のデータならびに異なる大きい/重い自動車乗員の間の識別が提供される。
【0046】
誘電体4の材料は、検出アセンブリーの構成要素間の距離、特に、静電容量検出要素として作動する外部の第1の導電体1と発熱導電体3(有利には、基準電位を同時に規定する)の間の距離が変化するように、−温度増加あるいは温度減少が存在しているか否かに依存して、−温度変化、すなわち、周囲温度の変化および/または発熱導電体3によって生成された温度変化によって伸びあるいは縮むように選択可能である。任意の状態(シートの占有あるいは非占有、ならびに、任意選択可能な、シートを占有している乗員の体格)で検出される静電容量における効果は、周囲の温度あるいは−発熱導電体3が作動している時−発熱導電体3によって生成された温度に関する決定を許容することである。自動車の装置、例えば、発熱装置自身あるいは空調ユニットは、一方では制御あるいは調節可能であり、他方では検出アセンブリーへの温度の影響を適切に考慮することができる。
【0047】
図3は、追加の第2の導電体が、外部導電体としての第1の導電体1と内部導電体としての発熱導電体3との間に延びている、
図2の検出アセンブリーの変更例を示している。第2の導電体は、(同様に)ケーブルネットワーク21として形成され、発熱導電体3および誘電体4をカバー状に囲んでいる。これにより、静電容量検出要素として作動する外部導電体の形式の第1の導電体1は、第1の導電体1と発熱導電体3との間の距離変化が静電容量に実質的に影響を与えないように、内部導電体の形式の発熱導電体3に対してシールドされる。第2の導電体2によって形成されるシールドは、所謂電位制御シールド(駆動されるシールド)として形成される。
【0048】
更に、さらなる(任意選択可能に、耐湿度)保護カバー5cが、第1の導電体1と第2の導電体2との間に続いている。実際には、必要に応じて、
図3に示されている全体で3つの保護カバー5a、5b、5cの1つまたは複数が設けられる。
【0049】
要約すると、
図3の検出アセンブリーは、ケーブルコアとしての発熱導電体3、外部導電体としての第1の導電体1およびセンターカバーとしての第2の導電体2を有する3軸ケーブルの形式に対応して形成される。第2の導電体2は、発熱導電体3/ケーブルコアを取り囲んでおり、また、第1の導電体1によって形成される外部カバーによって順に取り囲まれている。
【0050】
図4は、検出アセンブリー1、3によって発生される信号を評価するための下位の評価ユニット6とともに、検出マット103の部分としての、
図2あるいは3の断面に示されている形式の検出アセンブリー1、3を示している。
【0051】
評価ユニット6は、一方では、簡単に、基準電位に関して検出マット103の静電容量を検出するために作動する。静電容量は、対応する自動車シート100が自動車乗員Iにより占有されることによって、
図1に比べて、検出マット103と自動車乗員Iとの間の静電容量C
S1ならびに自動車乗員Iと基準電位との間の静電容量C
INを相互接続(例えば、直列に接続)することによって決定される。
【0052】
図4に示されている具体的な配置では、検出アセンブリーの第1の導電体1(外部導電体)は、交流電流、例えば、約120kHzの規定された周波数の正弦波信号を有する静電容量検出要素として設けられている。この理由により、エネルギー供給装置65は、評価ユニット6に割り当てられる。そして、規定された位相および振幅を有する(正弦波状の)交流電流は、信号発生装置61によって発生され、検出マット103あるいは検出アセンブリー1、3(より正確には、静電容量検出要素を形成する少なくとも1つの外部導電体1)に供給される。正弦波信号の発生は、評価ユニット6のマイクロプロセッサー60によって制御可能である。
【0053】
検出アセンブリー1、3に属する電気接続線に統合され、実施の形態において、信号発生装置61と検出アセンブリー1、3あるいは検出マット103との間に配置されている測定装置62によって、実際に供給される交流電流が測定され、そして、測定結果が評価ユニット6のマイクロプロセッサー60に供給される。信号発生装置61内で発生される交流電流のパラメータ、例えば振幅および位相を、測定装置62で実際に測定された対応するパラメータ、例えば振幅および位相と比較することによって、検出マット103あるいは検出アセンブリー1、3によって生じる前記パラメータの偏差、および周囲(例えば、自動車乗員)との間のその静電容量相互接続が決定される。
【0054】
この理由により、例えば有効電流部分(すなわち、交流電圧と同相である交流電流の部分あるいは実数分)、特に、位相シフト、および/または無効電流分(交流電流の虚数部分)、および/または電流の無効分あるいは実効値を決定するための基準として、特に振幅を決定するための基準として、決定される。
【0055】
これは、特に、基準電位に関する検出アセンブリーの静電容量に対する振幅偏差から決定され、また、シート内の湿度あるいは湿気によって生じる、漏れ電流に対する位相の偏差から決定される。
【0056】
このため、シートの占有、例えば“非占有”、“自動車乗員によって直接占有されている”ならびに“チャイルドシート内に存在する幼児によって占有されている”を決定するための関連する測定静電容量あるいは測定値を評価する時、シート占有に関する測定結果の間違った判断を避けるために、シート内の湿度および湿気が追加的に考慮される。
【0057】
シート占有に関して得られた情報は、自動車システム、特に、乗員安全システム、例えばエアバッグシステムを制御するために、インテーフェース68を介して制御装置に転送される。
【0058】
図5は、外部導電体の形式の静電容量検出要素1により構成され、断面において内部導電体としての発熱導電体3(任意選択可能に、基準電位要素として作動する)を取り囲んでおり、内部導電体としての発熱導電体3と外部導電体としての静電容量検出要素1との間に誘電体が延びている静電容量検出アセンブリーを示している。
図5に示されている配置は、特に外部導電体としての第1の導電体1ならびに発熱導電体3および誘電体4が、
図5の平面に直角に延びている
【0059】
本配置は、現時点では層により構成されているシステムであるという相違点を有しているが、
図2の配置の原理構成に関しては対応している。本配置は、−平導電体の形式に対応し、−以下に詳細に説明されているように、互いにくっつけられている(例えば、積層される)複数層により構成されている。
【0060】
図5には、外部の第1の導電体1、内部の発熱導電体3ならびにそれらの間に配置されている誘電体4が、さらなる誘電体4’によって外側を囲まれており、誘電体4’に対して、再度電気導電要素1’が近傍に存在する配置が示されている。基本的には、電気導電要素1、1’、…が適切な絶縁層によって互いに分離された状態で、n回外側に配置されている。
【0061】
互いに重なって配置されている(互いに積層されている)層の間のインターフェースは、
図5に破線で例示的に示されている。各層は、
図5の検出アセンブリーを形成している。
【0062】
最後に、
図6は、静電容量検出アセンブリー302が配置されているステアリングホイールリムの領域内における、ステアングホイール200を通る断面を示している。
【0063】
図6では、ステアリングホイール200は、リムの領域内に、カバー202、例えばステアリングホイール発泡体によって囲まれ、また、ステアリングホイールリムの外表面を規定するカバー204、例えば皮によって囲まれているスケルトン(骨組)201を有している。静電容量検出アセンブリー3は、カバー202を越えて、しかしながら外表面(カバー204によって規定されている)の下に配置されている。検出アセンブリーは、
図2あるいは3あるいは5に示されている形式の多くの配置1、3、すなわち、各場合において、外部導電体として設計された容量性の要素と内部導電体としての発熱導電体/基準電位要素により構成されている。
【0064】
本願発明は、「静電容量検出要素と、電気発熱要素を有する自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記静電容量検出要素は、少なくとも1つの第1の電気導電要素により構成されているとともに、評価ユニットに接続され、当該評価ユニットは、周囲に対する前記静電容量検出要素の静電結合に依存する少なくとも1つの測定値を検出および評価し、前記電気発熱要素は、少なくとも1つの電気的に作動する発熱導電体により構成されているとともに、前記第1の電気導電要素と離れて配置されており、前記第1の電気導電要素(1)は、内部導電体としての発熱導電体(3)を囲んでいる、外部導電要素として構成されていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様1)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記第1の導電要素(1)は、前記第1の導電要素(1)および前記発熱導電体(3)と交差している、検出アセンブリーの断面において、前記発熱導電体(3)を完全に囲んでいることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様2)を採り得る。
また、本願発明は、「態様2に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記第1の導電要素(1)は、前記第1の導電要素(1)および前記発熱導電体(3)と交差している、検出アセンブリーの断面において、閉じた曲線として前記発熱導電体(3)を囲んでいることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様3)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜3のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記第1の導電要素(1)および前記発熱導電体(3)と交差している、検出アセンブリーの断面において延びている任意の線(g)を、断面における前記線(g)の空間方位に関係なく、断面において平行移動させることによって、前記発熱導電体(3)と交差することなく前記第1の導電要素(1)の曲線セカント(s)を形成する位置に運ぶことができるように、前記発熱導電体(3)および前記第1の導電要素(1)が互いに離されて配置されていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様4)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜4のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記第1の導電要素(1)は、外部導電要素として長手方向に延びるカバーを形成し、当該カバー内で、前記発熱導電体(3)が内部導電体として延びていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様5)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜5のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記第1の導電要素(1)は、ケーブルネットワークあるいは電気導電フィルムによって形成されていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様6)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜6のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、外部導電要素としての前記第1の導電要素(1)と内部導電体としての前記発熱導電体(3)は、同軸ケーブル設計を形成することを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様7)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜7のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、外部導電要素としての前記第1の導電要素(1)と内部導電体としての前記発熱導電体(3)は、シールドされたケーブル設計を形成することを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様8)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜8のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、第2の導電要素(2)が、外部導電体としての前記第1の導電要素(1)と内部導電体としての前記発熱導電体(3)の間に追加的に続いていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様9)を採り得る。
また、本願発明は、「態様9に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記第2の導電要素(2)は、前記第1の導電要素(1)と前記発熱導電体(3)を互いにシールドしていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様10)を採り得る。
また、本願発明は、「態様9または10に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記第2の導電要素(2)は、電位制御シールドとして設けられていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様11)を採り得る。
また、本願発明は、「態様7〜11のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記第1および第2の導電要素(1,2)ならびに前記発熱導電体(3)は、n軸ケーブル設計を形成することを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様12)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜12のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記発熱導電体(3)は、誘電体(4)によって少なくとも部分的に囲まれていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様13)を採り得る。
また、本願発明は、「態様13に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記誘電体(4)は、圧力下で圧縮可能であることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様14)を採り得る。
また、本願発明は、「態様14に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記誘電体(4)の圧縮性は、位置依存および/または方向依存であることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様15)を採り得る。
また、本願発明は、「態様15に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記誘電体(4)の異なる領域(41、42、43、44)は、異なる材料で構成されていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様16)を採り得る。
また、本願発明は、「態様14〜16のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記誘電体(4)は、前記誘電体(4)が、予め定められた閾値以上の圧力の影響下でのみ実質的に圧縮されるように、材料で構成されているとともに設計されていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様17)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜13のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記誘電体(4)は、検出アセンブリー(1、3)の通常の動作中に生じる圧力では実質的に変形しないことを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様18)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜18のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、検出アセンブリーは、少なくとも前記発熱導電体(3)を囲んでいる、少なくとも1つの耐水保護カバー(5a、5b、5c)により構成されていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様19)を採り得る。
また、本願発明は、「態様13〜19のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記保護カバー(5a、5b、5c)は、前記誘電体(4)を囲んでいることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様20)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜20のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、電位誘導要素としての前記発熱導電体(3)は、基準電位を規定することを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様21)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜21のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記第1の導電要素(1)は、交流電流が供給され、前記交流電流のパラメータを決定するための測定装置(62)が、前記交流電流への検出アセンブリー(1、3)の影響を決定するために設けられていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様22)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜22のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、検出アセンブリー(1、3)は、検出マット(103)の一部であることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様23)を採り得る。
また、本願発明は、「態様23に記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、前記検出マット(103)は、少なくとも1つの自動車構成要素(101)を加熱するための発熱マットとして作用することを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様24)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜24のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、検出アセンブリー(1、3)は、さらに、温度検出器を形成することを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様25)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜25のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、検出アセンブリーは、自動車乗員が特定のシートに存在することを認識するために、自動車の部分への組み付け用に設計および構成されていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様26)を採り得る。
また、本願発明は、「態様1〜26のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーであって、検出アセンブリーは、自動車シート(100)および/またはステアリングホイール(200)および/または安全ベルトシステムへの組み付け用に設計および構成されていることを特徴とする自動車用静電容量検出アセンブリー。」という態様(態様27)を採り得る。
また、本願発明は、「シートフレームと、前記シートフレームに設けられた少なくとも1つのシートクッション(102)と、態様1〜27のいずれか1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーを備える自動車シートであり、前記自動車用静電容量検出アセンブリーは、シートの占有を認識するとともに、前記シートクッションを加熱するように作用することを特徴とする自動車シート。」という態様(態様28)を採り得る。
また、本願発明は、「ステアリングホイールボディと、前記ステアリングホイールボディに設けられ、態様1〜27の少なくとも1つに記載の自動車用静電容量検出アセンブリーを備える自動車ステアリングホイールであって、前記自動車用静電容量検出アセンブリーは、自動車運転手(I)がステアリングホイール上に手を置いていることを認識するとともに、ステアリングホイールを加熱するように作用することを特徴とする自動車ステアリングホイール。」という態様(態様29)を採り得る。