(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記空隙のうちの少なくとも1つは、前記第1締付デバイス又は前記第2締付デバイスを決まった位置に固定するためのねじ山部を有する第1端部を含むことを特徴とする、請求項2に記載のシステム。
前記シャフトは、前記ラグスクリューが前記背側プレート内で頭方向及び尾方向にスライドすることを可能とするように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
前記ラグスクリューは、カニューレが挿入される中心部を有し、該中心部は、前記圧縮ねじを受け入れる1又はそれ以上のねじ山を前記ラグスクリューの尾側端部に有することを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、従来的な脊椎骨折の修復に関連する多数の欠点を解消する。本明細書においては、具体的には歯状突起骨折のための、腹側プレートおよびラグスクリューからなる動的固定デバイスが開示される。腹側プレートは、歯状突起頸部の下方の第二頸椎体(C2)の尾方部分に対して取り付けられる。腹側プレートは、背側シャフト内に、カニューレが挿入される(cannulated)ラグスクリュー(カニューレラグスクリュー)を収容する。カニューレラグスクリューは、頭部方向の骨片内に固定された状態で骨折部位を跨ぐ。ラグスクリューは、背側シャフト内に収容されたおよび/または固定された圧縮ねじによりプレート内へと尾方向に牽引されて、骨折部位全体に圧縮力を印加することが可能である。
【0004】
本発明の一態様は、頸椎体表面に固定するための表面を有するプレートであって、このプレートが、中に形成された複数の空隙を備え、これらの空隙が、頸椎体にプレートを固定することが可能となるように位置決めされ、このプレートが、プレートの背側表面に結合されたシャフトをさらに備える、プレートと、第1の締付けデバイスおよび第2の締付けデバイスであって、この第1の締付けデバイスおよび第2の締付けデバイスが、プレート中に形成された1つまたは複数の空隙により受けられるように構成され、これらの締付けデバイスが、頸椎体表面にプレートを固定する、第1の締付けデバイスおよび第2の締付けデバイスと、シャフト中に収容されるように構成された固定デバイスであって、頸椎体およびこの頸椎体に対応する歯状突起の少なくとも一部分を越えて固定されるように構成され、頸椎体およびこの頸椎体に対応する歯状突起の少なくとも一部分にまで及ぶ圧縮力を印加するための圧縮ねじを備える、固定デバイスとを備える、頸椎固定システムに関する。
【0005】
本発明の別の態様は、当該患者の頸椎の少なくとも一部分を露出させるステップと、第二頸椎(C2)体および歯状突起の少なくとも一部分内に空隙を形成するステップと、C2椎体の一部分を貫通させて頭部方向に歯状突起内へとガイドワイヤを配置するステップと、ガイドワイヤ上において歯状突起内にカニューレラグスクリューを配置するステップと、C2椎体の下方表面上に腹側プレートを配置するステップであって、このプレートが、当該患者の頸椎のC2椎体表面の表面の少なくとも一部分に固定されるように構成されたプレート表面を備え、このプレートが、中に形成された複数の空隙を備え、これらの空隙が、頸椎体にプレートを固定することが可能となるように位置決めされ、このプレートが、プレートの背側表面に結合されたシャフトをさらに備え、腹側プレートが、シャフトにカニューレラグスクリューを位置合わせするような態様で配置される、ステップと、1つまたは複数の締付けデバイスにより1つまたは複数の空隙を貫通させてC2椎体に腹側プレートを固定するステップと、ラグスクリューの下方シャフト内に螺合された圧縮ねじから圧縮力を印加するステップであって、圧縮ねじの頭部が腹側プレートの下方エッジに接触すると、ラグスクリューが、シャフト内を尾方向に牽引されて、C2椎体とともに歯状突起骨折部全体に圧縮力を印加する、ステップとを含む、方法に関する。
【0006】
以下の説明および添付の図面を参照することにより、これらのおよび他の特徴が明らかになろう。この説明および図面においては、本発明の原理を利用し得る方式の中のいくつかを示唆するものとして、本発明の特定の実施形態を詳細に説明しているが、本発明は、それに応じて範囲を限定されないことが理解される。むしろ、本発明は、本明細書に添付された特許請求の範囲内に含まれるあらゆる変更、修正、および均等物を包含する。
【0007】
一実施形態を参照として説明および/または図示する特徴は、1つまたは複数の他の実施形態においては同一のもしくは同様の方式で、および/または他の実施形態の特徴との組合せでもしくは代替として使用することができる。
【0008】
「備える/備えている」という用語は、本明細書において使用される場合には、記載した特徴、完全体、ステップ、または構成要素が存在することを具体的に述べるために用いられるが、1つまたは複数の他の特徴、完全体、ステップ、構成要素、またはそれらの群が存在することもしくは追加されることを排除するものではない点を強調しておく。
【0009】
以下の図面を参照することにより、本発明の多数の態様をより良好に理解することが可能となる。図面中の構成要素は、必ずしも縮尺通りではなく、むしろ本発明の原理を明示することに重点が置かれている。本発明のいくつかの部分の図示および説明を助けるために、図面の対応する部分が、例えば本発明にしたがって実際に作製された例示的なデバイスに比べて他のパーツとの関係においてより拡大されるなど、サイズ上において誇張される場合がある。本発明の図面または実施形態に示す要素および特徴は、1つまたは複数の他の図面または実施形態に示した要素および特徴と組み合わされてもよい。さらに、これらの図面においては、同様の参照数字が、複数の図面にわたって対応するパーツを指し、2つ以上の実施形態における同様のまたは類似のパーツを指すために使用される場合もある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】
図1に図示する脊柱の第二頸椎体であるC2椎体の例示的な断面図である。
【
図3】
図1に図示する脊柱の一部である椎体の例示的な冠状断面図である。
【
図4】
図1に示す複数の椎体の例示的な冠状断面図である。
【
図5A】本発明の態様による歯状突起骨折の前後方向図である。
【
図5B】本発明の態様による歯状突起骨折の側面図である。
【
図6】本発明の態様による例示的な固定システムを示す図である。
【
図8】本発明の態様による固定プレートの表面の例示的な斜視図である。
【
図9】
図8に図示する固定プレートの反対側の表面の例示的な斜視図である。
【
図10】
図8に図示する固定プレートの例示的な上面図である。
【
図11】本発明の態様による固定デバイスの例示的な平面図および断面図である。
【
図12】本発明の態様による例示的な一方法を示す図である。
【
図13A】本発明の態様によるガイドワイヤの挿入を示す図である。
【
図13B】本発明の態様によるガイドワイヤの挿入を示す図である。
【
図14A】本発明の態様によるC2椎体の中心を抜いた部分を示す図である。
【
図14B】本発明の態様によるC2椎体の中心を抜いた部分を示す図である。
【
図15A】本発明の態様による歯状突起における固定デバイスの例示的な位置決めを示す図である。
【
図15B】本発明の態様による歯状突起における固定デバイスの例示的な位置決めを示す図である。
【
図16A】固定デバイスラグスクリューがプレートのシャフトと位置合わせされるように固定された、本発明の態様によるプレートの例示的な図である。
【
図16B】固定デバイスラグスクリューがプレートのシャフトと位置合わせされるように固定された、本発明の態様によるプレートの例示的な図である。
【
図17A】固定デバイスラグスクリューがプレートのシャフトと位置合わせされるように固定された、本発明の態様によるプレートの例示的な図である。
【
図17B】固定デバイスラグスクリューがプレートのシャフトと位置合わせされるように固定されつつある本発明の態様によるプレートの例示的な図である。
【
図18A】本発明の態様による、椎体に固定されつつあるプレートの例示的な図である。
【
図18B】本発明の態様による、椎体に固定されつつあるプレートの例示的な図である。
【
図19A】本発明の態様による、椎体に固定されつつあるプレートの例示的な図である。
【
図19B】本発明の態様による、椎体に固定されつつあるプレートの例示的な図である。
【
図20A】本発明の態様による、シャフト内を尾方向に牽引されることによりC2椎体とともに歯状突起全体に圧縮力を印加するラグスクリューの例示的な図である。
【
図20B】本発明の態様による、シャフト内を尾方向に牽引されることによりC2椎体とともに歯状突起全体に圧縮力を印加するラグスクリューの例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照として実施形態を説明する。これらの図面においては、同様の参照数字が、図面全体にわたって同様の要素を指すために使用される。これらの図面は、必ずしも縮尺通りではないことが理解されよう。
【0012】
本明細書は、脊椎骨折を治療するための新規のシステムおよび方法を説明する。本発明の態様は、例えば歯状突起骨折などの椎体の治療に関連して説明される。しかし、本発明の態様は、歯状突起骨折への適用に限定されない点を理解されたい。これらのシステムおよび方法は、橈骨、上腕骨、大腿骨、脛骨、または踵骨などの骨などを含むがそれらに限定されない、多様な骨タイプにおける骨折治療に適用可能である。
【0013】
図1を参照すると、ヒトの例示的な脊柱10が図示される。脊柱10は、椎骨12、仙骨14、および尾骨(coccyx)16(尾骨(tail bone)とも呼ばれる)と呼ばれる複数の固有の形状を有する骨を備える。脊柱10を構成する椎骨12の個数は、動物の種によって決定される。ヒトにおいては、7つの頸椎18、12個の胸椎20、および5つの腰椎22を含む24個の椎骨12が存在する。本発明の態様は、
図1に図示するような脊椎の第二頸椎(C2)に関連して説明する。C2は、頭部を担持する第一頸椎C1(環椎)が上で回転するためのピボット(枢支点)を形成する。C2骨の顕著な特徴は、
図2において断面図で示すように、体部の上方表面から垂直方向に立設する強靭な歯状突起(odontoid process)(「歯突起」)(本明細書においては「歯状突起(odontoid)とも呼ぶ)である。
【0014】
図1に図示するように側面から見た場合に、脊柱10は、S字形状湾曲を形成する。この湾曲は、重たい頭部を支持する役割を果たす。
図1、
図3、および
図4に図示するように、各椎骨12は、椎骨12の腹側(すなわち正面側または胸側)に延在する椎体26を備える。
図3および
図4に図示する椎体26は、本質的に例示のものであり、専ら例示を目的として提示される。椎体26は、概して楕円円盤の形状である。椎体26は、緻密皮質骨28から形成された外側部分を含む。皮質骨28は、網状海綿骨(reticulated cancellous bone)または海綿骨(spongy bone)32(髄様骨または骨小柱とも呼ぶ)の内部ボリューム30を囲む。椎間円板34と呼ばれる「クッション」が、椎体26同士の間に位置する。
【0015】
椎間孔36と呼ばれる開口が、各椎骨12の後側(すなわち背面側)に位置する。脊髄神経節39が、椎間孔36を貫通する。脊髄38が、脊柱管37を貫通する。椎弓40が、脊柱管37を囲む。椎弓40の椎弓根42が、椎体26に隣接する。棘突起44は、椎弓40の後部から延在し、左右の横突起46もまた椎弓40の後部から延在する。
【0016】
以下の開示は、歯状突起骨折を修復するための新規のシステムおよび方法に焦点を置く。上述のように、本明細書において述べるシステムおよび方法は、他の治療に適用可能であってもよい。
【0017】
例示的なII型歯状突起骨折を、
図5A(前後方向図(anterior−posterior view))および
図5B(側面図(lateral view))において図示する。II型歯状突起骨折は、しばしば手術を要する。
図5A〜
図5Bに図示するように、II型歯状突起骨折は、C2頸椎体54からの歯状突起52の骨折(F)である。II型歯状突起骨折は、一般的には歯状突起52の基部において発生し、これは基部がC2椎体54に付いているためである。II型歯状突起骨折の治療オプションには、ハロ固定(halo stabilization)、C1〜C2間癒合、または内部固定が含まれる。ハロ固定は、多くの場合、患者にとって耐えにくいものである。C1〜C2間癒合は、一般的には、頸椎回転の50%を無効にする。単一のまたは双対のカニューレねじによる腹側ねじ固定は、典型的な内部固定技術である。かかる固定方法は、しばしば、C2椎体の不十分な固定に伴って骨折部の十分な安定化を実現しない。
【0018】
頸椎固定システム100を
図6に図示する。この頸椎固定システム100は、概して、プレート102、締付けデバイス104(例えば締付けねじ)、固定デバイス106(例えばラグスクリュー)、および動的圧縮ねじ108を備える。
【0019】
プレート102は、頸椎体の表面の少なくとも一部分に対して外形が合致し得るプレート表面110を備える。プレート表面10は、頸椎体にプレート102を固定するように構成される。例えば、プレート表面110は、歯状突起頸部の下方のC2椎体の腹側尾部(anterior caudal portion)に対して適用するように設計されてもよい。一実施形態においては、プレート102は、歯状突起頸部の下方のC2椎体の腹側下方表面(anterior inferior surface)上に同一平面上に位置するように輪郭づけされてもよい。
図6を参照すると、プレート102は、
図5Bおよび
図7に図示するC2椎体の腹側嘴状表面(anterior beaklike surface)に合わせて輪郭づけされる。プレート102は、任意の適切な材料から作製されてもよい。適切な材料には、例えば、医用グレードのステンレス鋼、コバルトクロム、チタン、セラミック、複合材料、エポキシ材料、およびトラベキュラーメタル材料等々が含まれる。
【0020】
プレート102は、
図8に図示するように、プレート中に形成された複数の空隙112を備える。これらの空隙112は、頸椎体に対するプレート102の固定が可能となるように位置決めされる。例えば、空隙112は、頸椎体の上にプレートを固定するために、プレート102の本体中に形成された1つまたは複数の固定角度の固定ねじ穴を備えてもよい。一般的には、空隙112は、頸椎体にプレートを固定するために使用される締付けデバイス104に固定的に係合するかまたはロックするために、プレート102中に形成されたねじ山が付けられた壁部を有する。一実施形態においては、空隙112は、例えば
図9に図示するように、上下(inferior to sperior)配向および内外(medial to lateral)配向において所定の態様で角度をつけられてもよい。一実施形態においては、空隙は、前後方向に25〜35度の角度で、および内外方向に5〜15度の角度で構成される。
【0021】
また、空隙112は、
図9に図示するように、プレート空隙112を形成するプレートの表面上にねじ山114を備えてもよい。対応するねじ山を有する締付けデバイス104(例えば固定ねじ)を定位置にロックするために、空隙112を形成するプレート102の側部に沿ってねじ山114が設けられてもよい。プレート102は、頸椎体にプレート102を固定するのに適した個数の空隙112を備えてもよい。例えば、2〜4つの空隙112が、頸椎体にプレート102を固定するために締付け具と組み合わせて使用するのに適した個数の空隙でありうる。
【0022】
図10に図示するように、プレート102は、プレート102の背側(後方、posterior)表面に結合されたシャフト116をさらに備える。好ましくは、シャフト116は、一体デバイス(例えば単体構成体)としてプレート102に形成されてもよい。あるいは、シャフト116は、プレート102に対して別個に取り付けられてもよい。シャフト116は、以下において論じるように、固定デバイス106を収容するために実質的に中空であってもよい。プレートシャフト116は、
図10に示すように、背側プレートシャフト116内におけるラグスクリューの回転を阻止するように、外側側部が平坦状であってもよい。一般的には、シャフト116は、プレート102と同一の材料から作製される。あるいは、シャフト116は、プレート102とは異なる材料から作製されてもよい。
【0023】
上述のように、頸椎固定システム100は、締付けデバイス104を備える。締付けデバイス104は、プレート中に形成された少なくとも1つの空隙112により受けられるように構成される。一般的には、各空隙112は、頸椎体にプレート102を固定するために使用される別個の締付けデバイス104を受けるように構成される。頸椎体にプレート102を固定するために、全ての空隙112が締付けデバイス104を必要とするわけではない点が、当業者には容易に理解されよう。例えば、1つまたは複数の空隙112が、頸椎体にプレート102を固定するために使用されなくてもよい。
【0024】
一実施形態においては、締付けデバイス104は、医用グレードねじであってもよい。例えば、第1の締付けデバイス104が、固定ねじ(例えば固定用頭部を有するチタン製のカニューレねじ山付き骨ねじまたは非カニューレねじ山付き骨ねじ)の形態であってもよい。上述のように、システム100は、頸椎体にプレート102を十分に固定するために、任意の個数の締付けデバイス104を備えてもよい。例えば、システム102は、締付けデバイス104を受けることができる1つまたは複数の対の空隙112を備えてもよい。締付けデバイス104は、プレート102上の空隙112内にロックする少なくとも1つの固定ねじを備えてもよい。
【0025】
また、頸椎固定システム100は、固定デバイス106(例えばラグタイプの固定デバイス)を備える。例示的な固定デバイス106を
図11に図示する。この固定デバイス106は、プレート102のプレート背側シャフト116内に収容されるように構成される。さらに、この固定デバイス106は、シャフト116を貫通して延在し、頸椎体54および歯状突起52の少なくとも一部分を横断して固定されるように構成されてもよい。一実施形態においては、固定デバイス106は、頭部無しの4.5〜5.5ミリメートルの部分的にねじ山を有する海綿状(cencellous)タイプのラグスクリューである。固定デバイス106(例えばラグスクリュー)の長さは、例えば25〜40ミリメートルの間で様々であってもよい。一実施形態においては、ラグスクリューは、完全にカニューレが挿入されるものであり(cannulated)、ガイドワイヤを収容する。ガイドワイヤは、例えば0.25〜0.5mmの直径を有してもよい。
図11に示すように、固定デバイス106の下方端部は、上記で論じたポスト116の平坦な側面に対応する平坦な側面を備える。
【0026】
固定デバイス106のカニューレが挿入される中央部分は、
図11に示すように、尾方端部120において、圧縮ねじ108を受けるようにねじ山をつけられてもよい。ラグスクリューの下方端部中に小型の圧縮ねじを螺合することにより、ラグスクリューが尾方向にプレート102内に牽引され、これにより、以下において論じるように、
図21Aおよび
図21Bに図示するように、骨折部位に圧縮が加えられる。ラグスクリューは、シャフト116内において頭尾方向(cephalad and caudal)にスライドするように設計される。
【0027】
圧縮ねじ108は、固定デバイス106内を通って固定デバイス106の下方端部すなわち尾方端部内まで挿入されてもよい。締め付けられると、圧縮ねじ108は、頸椎体およびこの頸椎体に対応する歯状突起の少なくとも一部分にまで及ぶ圧縮力を印加して、頸椎体に対して歯状突起をしっかりと固定する。
【0028】
さらに、本発明の態様は、当該患者に頸椎固定システム100を設置するための方法200に関する。
図12を参照すると、ブロック202においては、当該患者の頸椎の少なくとも一部分が露出されて、修復すべき椎体をむき出しにする。この椎体へのアクセスは、椎体内における標的位置、介在する解剖学的構造体、および所望の処置複雑性に応じて、多数の様々な方向から実施されてもよい。例えば、アクセスは、椎弓根42を貫通して(椎弓根通過で)、椎弓根の外部から(椎弓根外からで)、椎体のいずれかの側部に沿って(後外側からで)、外側方向から、または腹側から得ることも可能である。さらに、かかるアプローチは、クローズでの低侵襲処置またはオープンでの処置と共に用いられてもよい。
【0029】
好ましい一実施形態においては、患者は、ファクチャ(facture)を整復させ得るように患者の頭部がトングまたは何らかの他のデバイスもしくは機構によって固定された状態において、仰臥姿勢におかれてもよい。骨折の整復を誘導するために、および/または頸椎固定システム100の1つまたは複数の構成要素を配置するために、一平面蛍光透視法および/または二平面蛍光透視法を利用してもよい。一実施形態においては、頸椎の腹側露光が実施される。例えば、外科医の好みに応じて左または右の切開部が、C2椎体の下方に長手方向に形成される。かかる切開は、ガイドワイヤ、固定デバイス106(例えばラグスクリュー)、および締付けデバイス104の適切な角度設定を可能にすることが判明している。
【0030】
ブロック204においては、
図13Aおよび
図13Bに示すように、ガイドワイヤ(W1)が、C2の一部分を貫通して頭部方向に歯状突起内へと配置される。ガイドワイヤを歯状突起内へと正確に配置するために、C字アームガイドまたは他のそのようなデバイスを使用してもよい。
【0031】
ブロック206においては、第2のガイドワイヤ(W2)が、骨折した歯状突起の回転を戻しまたは調節するのを可能にするために、歯状突起内に配置されてもよい。第2のガイドワイヤW2は、外科医が、歯状突起の整列を解剖学的に所望の位置へと調節することが可能となるように使用されてもよい。
【0032】
ブロック208においては、C2椎体に歯状突起を固定するために必要となる固定デバイスの長さを決定するために、長さの決定が行われる。一実施形態においては、深さゲージが、ブロック204に関連して上述したガイドワイヤW1の上に配置される。固定デバイスの長さは、様々な方式(例えばX線、CTスキャン、ガイドワイヤを用いない測定、等々)で決定し得ることが、当業者には理解されよう。
【0033】
ブロック210においては、
図14Aおよび
図14Bに示すように、穴が、ガイドワイヤW1を介して、カニューレが挿入される比較的幅広の段付きドリル(step drill)により、歯状突起の先端部外部から尾側から頭側への方向(caudal to cephalad direction)へと穿孔されて、C2椎体の腹側下方嘴状部内の中心を抜く。一実施形態においては、穴は、約2.5〜4.0mmであり、穴の尾方部分は、プレート背側シャフト116を収容するのに十分な広さを有する。ここに開示する直径は本質的に例示的なものであり、任意の適切な直径が本開示の範囲内に含まれることが、当業者には理解されよう。カニューレが挿入される調節可能段付きドリルは、ブロック208において実施された測定により決定された長さに合わせて調節される。
図14Aにおいて示すように、穴は、段付きドリルを使用することにより、
図14Aの下部部分よりも下部部分がより幅広となる。
【0034】
ブロック212においては、カニューレラグスクリュー(本明細書においては固定デバイス106とも呼ぶ)が、ガイドワイヤW1を介して歯状突起内に配置される。一実施形態においては、ラグスクリューは、シャフト116内に固定し得るように頭部が無い。ラグスクリューが、挿入され、適切に位置決めされると、ガイドワイヤW1は、除去されてもよい。しかし、好ましくは、ガイドワイヤは、プレート102が定位置に来るまでは、もとの場所に保管されない。
図15Aおよび
図15Bは、歯状突起内におけるラグスクリューの位置決めを図示する。一般的には、プレート102は、プレート102の位置決めを比較的容易にするために、ガイドワイヤ(W1)上を摺動される。
【0035】
ブロック214においては、腹側(前方、anterior)プレート102は、C2下方椎体上に固定される。上記で論じたように、プレート102は、当該患者の頸椎の頸椎体表面の表面の少なくとも一部分に外形が合致するプレート表面を備える。さらに、プレートは、頸椎体へのプレートの固定を可能にするように位置決めされた、プレート中に形成された複数の空隙112を備え、プレートの背側表面に結合されたシャフト116をさらに備える。プレート102は、
図16A、
図16B、
図17A、および
図17Bに図示するように、ラグスクリューがシャフトと位置合わせされるように、固定される。プレート102は、上記において論じ、
図18A、
図18B、
図19A、および
図19Bに図示するように、1つまたは複数の締付けデバイス104により1つまたは複数の空隙112を貫通してC2椎体に固定される。
【0036】
ブロック216においては、圧縮力が、ラグスクリューの下方シャフト内に螺合された圧縮ねじから印加される。
図20Aおよび
図20Bに図示するように、圧縮ねじ108の頭部が、腹側プレートの下方エッジに接触すると、ラグスクリューは、シャフト内を尾方向に牽引されて、歯状突起骨折部全体に圧縮力を印加する。
【0037】
別様の定義がない限り、上述の方法ステップは、同時に、または多数の組合せもしくは実行順序において連続的に、実行することが可能である。具体的に言えば、流れ図の順序は、限定的なものとして見なすべきではない。例えば以下の説明または流れ図の中で特定の順序で示される2つ以上の方法ステップが、異なる順序で(例えば逆順で)または実質的に同時に実行されてもよい。さらに、特に明示しない限り、上述の複数の方法ステップは、任意であり、実行されなくてもよい。
【0038】
いくつかの実施形態を図示し説明したが、当業者は、本明細書を通読および理解した際に、添付の特許請求の範囲内に含まれる均等物および修正形態を思いつくであろうことが理解される。
【0039】
関連出願データ
本出願は、2010年3月10日に出願された米国仮特許出願第61/312,377号および2010年3月11日に出願された米国仮特許出願第61/312,957号の出願日に基づく利益を主張するものである、該出願は、参照により本明細書に組み込まれる。