特許第5649718号(P5649718)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5649718アルミン酸塩基蛍光材料及びその調製方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5649718
(24)【登録日】2014年11月21日
(45)【発行日】2015年1月7日
(54)【発明の名称】アルミン酸塩基蛍光材料及びその調製方法
(51)【国際特許分類】
   C09K 11/80 20060101AFI20141211BHJP
   C09K 11/08 20060101ALI20141211BHJP
【FI】
   C09K11/80CPM
   C09K11/08 BZNM
   C09K11/08 G
【請求項の数】9
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-506440(P2013-506440)
(86)(22)【出願日】2010年4月30日
(65)【公表番号】特表2013-527275(P2013-527275A)
(43)【公表日】2013年6月27日
(86)【国際出願番号】CN2010072358
(87)【国際公開番号】WO2011134165
(87)【国際公開日】20111103
【審査請求日】2013年1月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】511215230
【氏名又は名称】オーシャンズ キング ライティング サイエンスアンドテクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】チョウ ミンジェ
(72)【発明者】
【氏名】リウ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】マ ウェンボ
【審査官】 井上 恵理
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第101701153(CN,A)
【文献】 特開2002−008592(JP,A)
【文献】 特開平08−209121(JP,A)
【文献】 特開平11−181419(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 11/00−11/89
CAplus/REGISTRY(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミン酸塩基蛍光材料であって、コアと、前記コアを被覆するハウジングと、を含み、前記コアが金属ナノ粒子であり、前記ハウジングは化学式が(Ce1−xTb)MgAl1119、xの取る値の範囲が0<x≦0.7、である蛍光粉であり、前記金属ナノ粒子がAg、Au、Pt、Pd、及びCuのうちの少なくとも1種である、アルミン酸塩基蛍光材料。
【請求項2】
前記コアとハウジングとのモル比が0よりも大きく、1×10−2よりも小さく、前記xの取る値の範囲が0.20≦x≦0.40である、ことを特徴とする請求項1に記載のアルミン酸塩基蛍光材料。
【請求項3】
アルミン酸塩基蛍光材料の調製方法であって、
金属ナノ粒子と相応する金属化合物であるクロロ金酸、硝酸銀、塩化白金酸、塩化パラジウム、及び硝酸銅のうちの少なくとも1種を溶解して、さらに助剤及び還元剤と順に混合して、金属ナノ粒子コロイド溶液を調製し得るステップと、
金属ナノ粒子コロイド溶液をポリビニルピロリドンに加えて撹拌処理を行って、金属ナノ粒子混合コロイド溶液を調製し得るステップと、
分子式(Ce1−xTb)MgAl1119(xの取る値の範囲が0<x≦0.7)における相応の元素化学量論比に基づいてAl塩と、Tb塩と、Ce塩と、Mg塩とを混合して、酸を加えて可溶性混合塩溶液を形成し、70℃〜90℃の下で金属ナノ粒子混合コロイド溶液を加えて金属混合液を得るステップと、
金属混合液にクエン酸一水和物を加え、さらに弱アルカリで混合液のpHを3〜5に調節した後、70℃〜90℃下で3時間〜6時間保温して、ウェットゲルを得、その後乾燥して乾燥ゲル前駆体を得るステップと、
前駆体をまず事前焼結し、さらに還元雰囲気において焼成し、冷却した後研磨して、前記アルミン酸塩基蛍光材料を得るステップと、を含む、アルミン酸塩基蛍光材料の調製方法。
【請求項4】
記助剤がポリビニルピロリドン(PVP)、クエン酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びラウリルスルホン酸ナトリウムのうちの少なくとも1種であり、
前記還元剤がヒドラジン水和物、アスコルビン酸、クエン酸ナトリウム、及び水素化ホウ素ナトリウムのうちの少なくとも1種である、ことを特徴とする請求項に記載のアルミン酸塩基蛍光材料の調製方法。
【請求項5】
前記還元剤と金属イオンとのモル比が1.2〜4.8:1である、ことを特徴とする請求項に記載のアルミン酸塩基蛍光材料の調製方法。
【請求項6】
前記金属混合液の調製は、分子式(Ce1−xTb)MgAl1119における相応の元素化学量論比に基づいてAl塩と、Tb塩と、Ce塩と、Mg塩とを混合し、70℃〜90℃の下で金属ナノ粒子混合コロイド溶液を遠心、洗濯、及び乾燥することによって粉末を得、その後前記粉末を金属ナノ粒子混合コロイド溶液に加えて調製し得ることである、ことを特徴とする請求項に記載のアルミン酸塩基蛍光材料の調製方法。
【請求項7】
前記金属混合液の調製ステップにおけるAl塩がAL(NO、及びAlClのうちの1種または2種であり、
前記Tb塩がTb(NO、及びTbClのうちの1種または2種であり、
前記Ce塩がCe(NO、及びCeClのうちの1種または2種であり、
前記Mg塩がMg(OH)、MgCO、及びMg(NOのうちの1種または2種である、ことを特徴とする請求項3または6に記載のアルミン酸塩基蛍光材料の調製方法。
【請求項8】
前記前駆体の調製ステップにおけるクエン酸一水和物は、まずクエン酸一水和物のアルコール溶液に調製し、その使用量は、金属混合液における金属イオンとの総モル比が1〜3:1であり、
前記弱アルカリがアンモニア水であり、
前記乾燥が、まず50℃〜80℃下で事前乾燥を行い、さらに90℃〜150℃の下で加熱乾燥を行うことである、ことを特徴とする請求項に記載のアルミン酸塩基蛍光材料の調製方法。
【請求項9】
前記事前焼結が、600℃〜900℃の下で2時間〜6時間熱処理を行うことで、
前記焼成が、900℃〜1400℃の下で2時間〜5時間熱処理を行うことで、
前記還元雰囲気が、窒素ガスと水素ガスとの混合ガス、純水素ガス、及び一酸化炭素のうちのいずれか1種である、ことを特徴とする請求項に記載のアルミン酸塩基蛍光材料の調製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光材料技術分野に関し、具体的にはアルミン酸塩基蛍光材料及びその調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
研究により、蛍光粉の発光性能がその形態及び粒子径と大きな関係を持っており、球状、類球状及び3μm〜5μmの顆粒均一度の蛍光粉は発光強度が高いだけでなく、応用も便利であることが明らかになった。しかし、蛍光粉の発光性能はその調製方法とも密な関係を持っており、そのうち、高温固相法の調製プロセスが簡単で、工業化の生産に有利であるが、該方法の局限性によって、発光中心が基剤において均一に分散しないため、その発光効率に影響を与え、調製された発光粉の顆粒サイズが比較的大きく、ボールミルを行わなければならないが、ボールミル過程には不純物が混入しやすくて且つ格子欠陥を起こしやすいため、ボールミルによる粉末の物理的及び化学的な変化は蛍光粉の明度の低下に至り、その応用に対して不利である。そのため、如何にしてその調製方法を改善することによって蛍光粉の発光明度を向上させるかということは、これまでから、材料化学及び材料物理学の分野における発光材料の研究の重要な内容である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに鑑みて、粒度分布が均一で、構造が安定で、発光効率が高いアルミン酸塩基蛍光材料を提供する。
【0004】
また、プロセスが簡単で、設備に対する要求が低く、汚染がなく、反応が制御しやすく、工業化の量産に適応するアルミン酸塩基蛍光材料の調製方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記技術的課題を解決する本発明により採用される技術的手段は、
アルミン酸塩基蛍光材料であって、コアと、前記コアを被覆するハウジングと、を含み、前記コアが金属ナノ粒子であり、前記ハウジングは化学式が(Ce1−xTb)MgAl1119、xの取る値の範囲が0<x≦0.7、である蛍光粉である。
【0006】
また、アルミン酸塩基蛍光材料の調製方法であって、
金属ナノ粒子と相応する金属化合物を溶解して、さらに助剤及び還元剤と順に混合して、金属ナノ粒子コロイド溶液を調製し得るステップと、
金属ナノ粒子コロイド溶液をポリビニルピロリドンに加えて撹拌処理を行って、金属ナノ粒子混合コロイド溶液を調製し得るステップと、
分子式(Ce1−xTb)MgAl1119(xの取る値の範囲が0<x≦0.7)における相応の元素化学量論比に基づいてAl塩と、Tb塩と、Ce塩と、Mg塩とを混合して、酸を加えて可溶性混合塩溶液を形成し、70℃〜90℃の下で金属ナノ粒子混合コロイド溶液を加えて金属混合液を得るステップと、
金属混合液にクエン酸一水和物を加え、さらに弱アルカリで混合液のpHを3〜5に調節した後、70℃〜90℃の下で3時間〜6時間保温して、ウェットゲルを得、その後乾燥して乾燥ゲル前駆体を得るステップと、
前駆体をまず事前焼結し、さらに還元雰囲気において焼成し、冷却した後で研磨して、前記アルミン酸塩基蛍光材料を得るステップと、を含む。
【発明の効果】
【0007】
前記アルミン酸塩基蛍光材料及びその調製方法において、該アルミン酸塩基蛍光材料は金属ナノ粒子をコア、(Ce1−xTb)MgAl1119をハウジングとして構成された1つの球状または類球状の微小顆粒の蛍光材料を採用しており、該蛍光材料は粒度分布が均一で、構造が安定で、発光効率が高く、該アルミン酸塩基蛍光材料は湿式化学法を採用して調製され、合成反応の温度を下げただけでなく、該アルミン酸塩基蛍光材料のミクロ構造及びマイクロ性質を改善し、得られたアルミン酸塩基蛍光材料の粒度分布が均一で、材料の発光性能を有効に向上できるだけでなく、金属ナノ粒子の粒子径及び蛍光粉の厚さを制御することによってアルミン酸塩基蛍光材料の顆粒のサイズを円滑に調整でき、且つその他の不純物を導入せず、得られた製品の品質が高く、また、該アルミン酸塩基蛍光材料の調製方法は温度制御及び割合に基づいて各反応物を添加することのみで生成物を得ることができるため、該調製方法はプロセスが簡単で、設備に対する要求が低く、汚染がなく、制御しやすく、工業化の量産には適応する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下図面及び実施例に合わせて本発明に対してさらに説明する。図中、
図1】本発明実施例2により調製されたアルミン酸塩基蛍光材料の、加速電圧が1.5KVである時の陰極線の励起下における発光スペクトル対比図であり、そのうち、曲線1が、アルミン酸塩基蛍光材料の発射スペクトルであり、曲線2が、金属ナノ粒子Agが加えられなかった(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119蛍光粉の発射スペクトルである。
図2】本発明実施例2により調製されたアルミン酸塩基蛍光材料の、285nm励起光の励起下における発光スペクトル対比図であり、そのうち、曲線1が、アルミン酸塩基蛍光材料の発光スペクトルであり、曲線2が、金属ナノ粒子Agが加えられなかった(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119蛍光粉の発射スペクトルである。
図3】本発明実施例2により調製されたアルミン酸塩基蛍光材料の、543nmモニタリング下の励起スペクトル対比図であり、そのうち、曲線1がアルミン酸塩基蛍光材料の励起スペクトルであり、曲線2が金属ナノ粒子Agが加えられなかった(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119蛍光粉の励起スペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明晰にするため、以下は図面及び実施例に合わせて、本発明に対して詳細に説明する。理解すべきことは、ここで説明する具体的な実施例は本発明に対して解釈することに用いられるのみであり、本発明を制限することではない。
【0010】
本発明の実施例により提供されるアルミン酸塩基蛍光材料であって、コアと、前記コアを被覆するハウジングと、を含み、前記コアが金属ナノ粒子であり、前記ハウジングは化学式が(Ce1−xTb)MgAl1119、xの取る値の範囲が0<x≦0.7、である蛍光粉である。
【0011】
前記アルミン酸塩基蛍光材料の構造式が(Ce1−xTb)MgAl1119@yMに表示されることができ、@はMをコア、(Ce1−xTb)MgAl1119をハウジングにし、(Ce1−xTb)MgAl1119でMを包み込んだものを表示する。式中、xの取る値の範囲が0<x≦0.7、好ましくはxの取る値の範囲が0.20≦x≦0.40であり、yがMと(Ce1−xTb)MgAl1119とのモル比であり、yの取る値の範囲が0<y≦1×10−2、好ましくはyの取る値の範囲が1×10−4≦y≦5×10−3で、Mが金属ナノ粒子であり、好ましくはAg、Au、Pt、Pd、及びCuのうちの少なくとも1種の金属ナノ粒子である。 該アルミン酸塩基蛍光材料は、金属ナノ粒子をコアとし、(Ce1−xTb)MgAl1119をハウジングとして構成される1つの球状または類球状の微小顆粒の蛍光材料を採用し、該蛍光材料は粒度分布が均一で、構造が安定で、且つ金属表面に発生されるプラズモン共鳴によって蛍光を増強し、それによって、該蛍光材料の発光効率及び発光強度を大幅に向上させた。例えば、本発明の実施例により調製されたアルミン酸塩基蛍光材料のフォトルミネセンス(PL)の発光強度が40%にも向上し、本発明の実施例により調製されたアルミン酸塩基蛍光材料の陰極線ルミネセンス(CL)の発光強度が17%にも向上する。
【0012】
さらに、本発明の実施例は前記アルミン酸塩基蛍光材料の調製方法を提供し、
金属ナノ粒子と相応する金属化合物を溶解して、さらに助剤及び還元剤と順に混合して、金属ナノ粒子コロイド溶液を調製し得るステップと、
金属ナノ粒子コロイド溶液をポリビニルピロリドン表面処理剤に加えて撹拌処理を行って、金属ナノ粒子混合コロイド溶液を調製し得るステップと、
分子式(Ce1−xTb)MgAl1119における相応の元素化学量論比に基づいてAl塩と、Tb塩と、Ce塩と、Mg塩とを混合して、酸を加えて可溶性混合塩溶液を形成し、70℃〜90℃の下で金属ナノ粒子混合コロイド溶液を加えて金属混合液を得るステップと、
金属混合液にクエン酸一水和物を加え、さらに弱アルカリで混合液のpHを3〜5に調節した後、70℃〜90℃下で3時間〜6時間保温して、ウェットゲルを得、その後乾燥して乾燥ゲル前駆体を得るステップと、
前駆体をまず事前焼結を行い、さらに還元雰囲気において焼成し、冷却した後研磨して、前記アルミン酸塩基蛍光材料を得るステップと、を含む。
【0013】
好ましくは、前記金属ナノ粒子コロイド溶液の調製方法は、金属ナノ粒子と相応する金属塩をエタノール溶剤または水に溶解して完全に溶解させ、その後磁力撹拌下で、助剤を加え、その後還元剤を加え、全体の体系を10 min〜45min反応させた後1×10−43mol/L〜4×10−3mol/Lの金属ナノ顆粒コロイド溶液を得る。該ステップにおける金属ナノ粒子の金属は、Ag、Au、Pt、PdまたはCuが好ましく、該金属塩は、クロロ金酸、硝酸銀、塩化白金酸、塩化パラジウム、または硝酸銅金属塩が好ましく、助剤は、ポリビニルピロリドン(PVP)、クエン酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びラウリルスルホン酸ナトリウムのうちの少なくとも1種であることが好ましく、その添加量は、金属ナノ顆粒コロイド溶液における金属ナノ粒子の最終濃度が1×10−4mol/L〜4×10−3mol/Lであることを保証しなければならず、該助剤が分散の役割を果たし、金属ナノ粒子と相応する金属塩溶液を均一の分散液に形成させ、最終の金属ナノ粒子コロイド溶液に凝集を発生することを防止し、前記還元剤は、ヒドラジン水和物、アスコルビン酸、クェン酸ナトリウム、及び水素化ホウ素ナトリウムのうちの少なくとも1種であることが好ましく、その添加量は、金属イオンとのモル比が1.2:1〜4.8:1であることが好ましく、アルコール溶剤は、エタノール、及びエチレングリコールのうちの1種または2種が好ましい。
【0014】
前記金属ナノ粒子混合コロイド溶液の調製方法は、好ましくは、金属ナノ粒子コロイド溶液をポリビニルピロリドン(PVP)表面処理剤溶液に加え、撹拌処理して金属ナノ粒子1×10−4mol/L〜4×10−3mol/Lを含有する金属ナノ粒子混合コロイド溶液を得る。PVPを添加することの目的は金属ナノ粒子に対して表面処理を行うことにあり、処理時間は6時間〜24時間が好ましい。該金属ナノ粒子に対して表面処理を行った後、さらに得られた金属ナノ粒子混合コロイド溶液に対して遠心、洗濯、及び乾燥を行って金属ナノ粒子粉末を得ることができる。表面処理剤の添加量は、金属ナノ粒子混合コロイド溶液における金属ナノ粒子の最終濃度が1×10−4〜4×10−3mol/Lであることを保証しなければならず、表面処理剤を添加することの目的は、金属ナノ粒子の吸着及び沈積性を改善することにあり、撹拌反応の目的は、金属ナノ粒子の表面粗さを増加し、金属ナノ粒子の付着及び沈積に有利であることにある。
【0015】
前記金属混合液の調製方法は、好ましくは、分子式(Ce1−xTb)MgAl1119における相応の元素化学量論比に基づいてAl塩と、Tb塩と、Ce塩と、Mg塩とを磁力撹拌下で混合し、酸を加えて可溶性混合塩溶液を形成し、70℃〜90℃の下で金属ナノ粒子混合コロイド溶液または/及び金属ナノ粒子粉末に加え、十分に均一に撹拌した後金属混合液を得る。該ステップにおけるAl塩はAl(NO、及びAl Clのうちの1種または2種が好ましく、Tb塩はTb(NO、TbClのうちの1種または2種が好ましく、Ce塩はCe(NO、及びCeClのうちの1種または2種が好ましく、Mg塩はMg(NO、及びMgClのうちの1種または2種が好ましく、該ステップにおける温度は水浴で加熱制御を行うことが好ましく、各塩の相互混合、溶解する過程において酸を加えることの目的は金属塩の溶解を加速することにあり、該酸は本技術分野に常用されている酸であり、好ましくは稀HNOを添加して溶解共力し、その添加量は金属塩が完全に溶解するまでの量に準ずる。
【0016】
前記前駆体の調製方法は、好ましくは、まず金属混合液における金属イオンの総モルの1倍〜3倍であるクエン酸一水和物を量ってアルコール溶液に溶解して、0.87mol/L〜2.6mol/Lの濃度のクエン酸一水和物・アルコール溶液に調製し、さらにそれを前記金属混合液に滴下し、その後弱アルカリで該混合液のpHを3〜5に調製した後、70℃〜90℃の下で水浴で3時間〜6時間撹拌保温してウェットゲルを得、その後乾燥して乾燥ゲル前駆体を得る。該ステップにおけるクエン酸一水和物は金属混合液に直接加えることもできるが、本ステップの反応速度のため、クエン酸一水和物を金属混合液に迅速且つ均一に分散させるように、好ましくはクエン酸一水和物をアルコール溶液に調製する。前記アルコールはエタノールが好ましいが、エタノールに限定されず、メタノール、エチレングリコールなどのその他の常用のアルコール溶剤を使用してもよい。前記弱アルカリはアンモニア水が好ましいが、アンモニア水に限定されず、本ステップにおける体系のpHを3〜5に調節した後、アンモニアの揮発を防止するように、さらに反応体系を密封することが必要である。前記乾燥では、まずは50℃〜80℃の下で送風乾燥箱で事前乾燥を行い、さらに90〜150℃の下で加熱乾燥することが好ましく、事前乾燥は自然に乾かす、日に当てて干すなどのその他の方法を採用してもよい。本ステップにおけるクエン酸一水和物が錯体化の役割を果たし、弱アルカリの選択にアンモニア水が好ましいことの理由はその他の不純物の混入を防止することにある。 前記事前焼結は、好ましくは、前駆体を高温炉に置いて600℃〜900℃の下で2時間〜6時間熱処理を行い、事前焼結した後の前駆体はまず研磨を行って、その後それを高温炉または管状炉に置いて焼成を行うことができ、そうすると前駆体における有機物の十分な除去に有利であり、焼成は、好ましくは、事前焼結処理した後の前駆体を箱式高温炉または管状炉に置き、還元雰囲気及び900℃〜1400℃の下で2時間〜5時間熱処理を行い、該還元雰囲気は、窒素ガスと水素ガスとの混合ガス、純水素ガス、及び一酸化炭素のうちのいずれか1種であることが好ましく、還元雰囲気は窒素ガスと水素ガスとの混合ガスが好適に選択された場合、窒素ガスと水素ガスとの混合ガスの体積比は、95:5または90:10が好ましい。
【0017】
該アルミン酸塩基蛍光材料は湿式化学法を採用して調製され、合成反応の温度を下げただけでなく、該アルミン酸塩基蛍光材料のミクロ構造及びマイクロ性質を改善し、得られたアルミン酸塩基蛍光材料の粒度分布が均一で、材料の発光性能を有効に向上できるだけでなく、金属ナノ粒子の粒子径及び(Ce1−xTb)MgAl1119蛍光粉の厚さを制御することによってアルミン酸塩基蛍光材料の顆粒のサイズを円滑に調整でき、且つその他の不純物を導入せず、得られた製品の品質が高く、また、該アルミン酸塩基蛍光材料の調製方法は温度制御及び割合に基づいて各反応物を添加することのみで生成物を得ることができるため、該調製方法はプロセスが簡単で、設備に対する要求が低く、汚染がなく、制御しやすく、工業化の量産には適応する。
【0018】
以下、複数の実施例を通じて例を挙げてアルミン酸塩基蛍光材料の異なる組成及びその調製方法、並びにその性能などを説明する。
【0019】
実施例1
ゾルゲル被覆法によって構造式が(Ce0.3Tb0.7)MgAl1119@Auであるアルミン酸塩基蛍光材料を調製する
16.4mgクロロ金酸を量って7.5mlエタノールに溶解し、完全に溶解した後、撹拌下で、56mgクエン酸ナトリウム及び24mg臭化セチルトリメチルアンモニウムを加えて、溶液Aを得、7.6mg水素化ホウ素ナトリウムを量って10mlエタノールに溶解して、0.02mol/L濃度の水素化ホウ素ナトリウム・アルコール溶液10mlを得、磁力撹拌下で、溶液Aに2.5ml水素化ホウ素ナトリウム・アルコール溶液を加え、30分間続けて反応させて、Au含有量が4×10−3mol/LであるAuナノ粒子コロイド溶液を得、その後0.2gPVPを量って5ml脱イオン水に溶解し、その後0.5mlの濃度が4×10−3mol/LであるAuナノ粒子コロイド溶液を加え、24時間撹拌して、Auナノ粒子混合コロイド溶液Bを得、使用待ちとする。
【0020】
1.0mol/LのAl(NO)22ml、0.2 mol/LのTb(NO)7ml、及び0.5mol/LのCe(NO)1.2ml溶液を取ってコニカルフラスコに加え、且つ0.1646g MgCOを加え、さらに2ml、体積比1:1に基づく水とHNOとの希釈液を加えて溶解共力し、磁力撹拌下で、水浴加熱を行い、水浴温度を70℃に制御し、その後前記Auナノ粒子混合コロイド溶液Bを加え、十分に均一に撹拌して金属混合液Cを得、10.9273gクエン酸一水和物(その使用量は、金属混合液Cにおける総金属イオンモルの2倍である)を取って30mlエタノールに溶かして溶液に調製し、該溶液を前記金属混合液Cに滴下し、さらにアンモニア水を加えてpHを約3に調節し、密封を行い、その後70℃水浴に入れて3時間撹拌保温した後、60℃の送風乾燥箱に入れて一夜乾燥し、その後100℃で完全に乾燥させて前駆体を得、前駆体を高温炉に入れて、600℃で6時間事前焼結し、室温まで冷却し、研磨した後それをさらに管式炉に入れて、1400℃の下で、還元雰囲気(体積比N/H=90:10)において2時間焼成した後、自然冷却し、取り出して研磨した後所望の発光材料(Ce0.3Tb0.7)MgAl1119@Auを得る。 実施例2
ゾルゲル被覆法によって構造式が(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119@Agであるアルミン酸塩基蛍光材料を調製する
3.4mg硝酸銀及び35.28mgクエン酸ナトリウムを量って18.4ml脱イオン水に溶解し、1.5分間撹拌して溶液Aを得、その後、3.8mg水素化ホウ素ナトリウムを10mlエタノールに溶解して得た0.01mol/L濃度の水素化ホウ素ナトリウム・アルコール溶液1.6mlを溶液Aに滴下し、2分間続けて撹拌して反応させて、1×10−3mol/LのAgナノ粒子コロイド溶液を得、0.1gPVPを量って7ml脱イオン水に加えて溶解し、その後3mlの濃度が1×10−3mol/LであるAgナノ粒子コロイド溶液を加え、12時間撹拌して、Agナノ粒子混合コロイド溶液Bを得、使用待ちとする。
【0021】
1.0mol/LのAl(NO)22ml、0.2 mol/LのTb(NO)3.3ml、及び0.5mol/LのCe(NO)2.7ml溶液を取ってコニカルフラスコに加え、且つ0.1167g Mg(OH)を加え、さらに1ml、体積比1:1に基づく水とHNOとの希釈液を加えて溶解共力し、磁力撹拌下で、水浴加熱を行い、水浴温度を80℃に制御し、その後前記Agナノ粒子混合コロイド溶液Bを加え、十分に均一に撹拌して金属混合液Cを得、10.9273gクエン酸一水和物(その使用量は、金属混合液Cにおける総金属イオンモルの2倍である)を取って30mlエタノールに溶かして溶液に調製し、該溶液を前記金属混合液Cに滴下し、さらにアンモニア水を加えてpHを約4に調節し、密封を行い、その後80℃水浴に入れて6時間撹拌保温した後、60℃の送風乾燥箱に入れて一夜乾燥し、その後100℃で完全に乾燥させて前駆体を得、前駆体を高温炉に入れて、900℃で6時間事前焼結し、室温まで冷却し、研磨した後それをさらに管式炉に入れて、1300℃の下で、還元雰囲気(体積比N/H=95:5)において2時間焼成した後、自然冷却し、取り出して研磨した後所望の発光材料(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119@Agを得る。同時に、同様な条件を使用して、金属顆粒が被覆されていなかった蛍光粉(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119を調製し得る。
【0022】
図1は本実施例により調製された(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119@Agと(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119@との蛍光粉の陰極線発射スペクトル対比図であり、図から分かれるように、543nmにおける発射ピックは、金属ナノ粒子が被覆された後の蛍光粉の発光強度が、被覆されなかったサンプルと比べ、17%も向上した。
【0023】
図2及び図3はそれぞれ本実施例により調製された(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119@Agと(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119@との蛍光粉の発射スペクトル及び励起スペクトルの対比図であり、図2から分かるように、543nmにおける発射ピックは、金属ナノ粒子が被覆された後の蛍光粉の発光強度が、被覆されなかったサンプルと比べ、40%も向上した。
【0024】
実施例3
ゾルゲル被覆法によって構造式が(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119@Ptであるアルミン酸塩基蛍光材料を調製する
5.2mg塩化白金酸を量って17mlエタノールに加え、完全に溶解した後撹拌下で8mgクエン酸ナトリウム及び1.2mgラウリルスルホン酸ナトリウムを加えて溶液Aを得、その後、0.4mg水素化ホウ素ナトリウムを10mlエタノールに溶解して得た1×10−3mol/L濃度の水素化ホウ素ナトリウム・アルコール溶液0.4mlを溶液Aに滴下し、5分間反応させて、さらに1×10−2mol/L濃度のヒドラジン水和物溶液2.6mlを加え、40分間反応させて、Pt含有量が5×10−4mol/LであるPtナノ粒子コロイド溶液を得、0.15gPVPを量って6ml脱イオン水に溶解し、その後2mlの5×10−4mol/L濃度のPtナノ粒子コロイド溶液を加え、18時間撹拌して、遠心、洗濯、ろ過、乾燥してPtナノ粉末を得、使用待ちとする。
【0025】
1.0mol/LのAl(NO)22ml、0.2 mol/LのTb(NO)3.3ml、及び0.5mol/LのCe(NO)2.7ml溶液を取ってコニカルフラスコに加え、且つ0.1167g Mg(OH)を加え、さらに1ml、体積比1:1に基づく水とHNOとの希釈液を加えて溶解共力し、磁力撹拌下で、水浴加熱を行い、水浴温度を90℃に制御し、その後前記金属ナノ粉末を加え、十分に均一に撹拌して金属混合液Bを得、5.4637gクエン酸一水和物(その使用量は、金属混合液Bにおける総金属イオンモルの1倍である)を取って30mlエタノールに溶かして溶液に調製し、該溶液を前記金属混合液Bに滴下し、さらにアンモニア水を加えてpHを約5に調節し、密封を行い、その後90℃水浴に入れて5時間撹拌保温した後、80℃の送風乾燥箱に入れて一夜乾燥し、その後150℃で完全に乾燥させて前駆体を得、前駆体を高温炉に入れて、800℃で2時間事前焼結し、室温まで冷却し、研磨した後それをさらに管式炉に入れて、900℃の下で、還元雰囲気(体積比N/H=90:10)において5時間焼成した後、自然冷却し、取り出して研磨した後所望の発光材料(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119@Ptを得る。
【0026】
実施例4
ゾルゲル被覆法によって構造式が(Ce0.6Tb0.40)MgAl1119@Pdであるアルミン酸塩基蛍光材料を調製する
0.43mg塩化パラジウム(PdCl・2HO)を量って15ml脱イオン水に溶解し、完全に溶解した後撹拌下で1.1gクエン酸ナトリウム及び0.4gラウリル硫酸ナトリウムを加えて、溶液Aを得、0.038g水素化ホウ素ナトリウムを量って10mlエタノールに溶解して得た0.1mol/L濃度の水素化ホウ素ナトリウム・アルコール溶液5mlをA溶液に徐々に滴下し、20分間反応させて、Pd含有量が5×10−3mol/LであるPdナノ粒子コロイド溶液を得、0.3gPVPを量って脱イオン水に加えて溶解し、その後4mlの5×10−3mol/L濃度のPdのナノ粒子コロイド溶液を加え、16時間撹拌して、Pdナノ粒子混合コロイド溶液Bを得、使用待ちとする。
【0027】
1.0mol/LのAl(NO)22ml、0.2 mol/LのTb(NO)4.0ml、及び0.5mol/LのCe(NO)2.7ml溶液を取ってコニカルフラスコに加え、且つ0.1167g Mg(OH)を加え、さらに1ml、体積比1:1に基づく水とHNOとの希釈液を加えて溶解共力し、磁力撹拌下で、水浴加熱を行い、水浴温度を80℃に制御し、その後前記Pdナノ粒子混合コロイド溶液Bを加え、十分に均一に撹拌して金属混合液Cを得、16.3911gクエン酸一水和物(その使用量は、金属混合液Cにおける総金属イオンモルの3倍である)を取って30mlエタノールに溶かして溶液に調製し、該溶液を前記金属混合液Cに滴下し、さらにアンモニア水を加えてpHを約5に調節し、密封を行い、その後85℃水浴に入れて5時間保温した後、80℃の送風乾燥箱に入れて一夜乾燥し、その後100℃で完全に乾燥させて前駆体を得、前駆体を高温炉に入れて、800℃で2時間事前焼結し、室温まで冷却し、研磨した後それをさらに管式炉に入れて、900℃の下で、還元雰囲気(体積比N/H=90:10)において5時間焼成した後、自然冷却し、取り出して研磨した後所望の発光材料(Ce0.6Tb0.40)MgAl1119@Pdを得る。
【0028】
実施例5
ゾルゲル被覆法によって構造式が(Ce0.80Tb0.20)MgAl1119@Cuであるアルミン酸塩基蛍光材料を調製する
2.3mg硝酸銅を量って16mlエタノールに溶解し、完全に溶解した後、撹拌下で12PVPを加えて溶液Aを得、その後、0.4mg水素化ホウ素ナトリウムを10mlエタノールに溶解して得た1×10−3mol/L濃度の水素化ホウ素ナトリウム・アルコール溶液4mlを溶液Aに徐々に滴下し、2分間続けて撹拌して反応させて、4×10−4mol/LのCuナノ粒子コロイド溶液を得、0.05gPVPを量って5ml脱イオン水に加えて溶解し、その後0.5mlの濃度が4×10−4mol/LであるCuナノ粒子コロイド溶液を加え、24時間撹拌して、Cuナノ粒子混合コロイド溶液Bを得、使用待ちとする。
【0029】
1.0mol/LのAl(NO)22ml、0.2 mol/LのTb(NO)2.0ml、及び0.5mol/LのCe(NO)3.2ml溶液を取ってコニカルフラスコに加え、且つ0.1167g Mg(OH)を加え、磁力撹拌下で、水浴加熱を行い、水浴温度を80℃に制御し、その後前記Cuナノ粒子混合コロイド溶液Bを加え、十分に均一に撹拌して金属混合液Cを得、10.9273gクエン酸一水和物(その使用量は、金属混合液Cにおける総金属イオン物質の量の2倍である)を取って30mlエタノールに溶かして溶液に調製し、該溶液を前記金属混合液Cに滴下し、さらに1mol/L炭酸ナトリウム溶液を加えてpHを約4に調節し、密封を行い、その後80℃水浴に入れて6時間保温し、自然乾かした後、さらに100℃で完全に乾燥させて前駆体を得、前駆体を高温炉に入れて、900℃で6時間事前焼結し、室温まで冷却し、研磨した後それをさらに管式炉に入れて、1200℃下で、還元雰囲気(CO)において2時間焼成した後、自然冷却し、取り出して研磨した後所望の発光材料(Ce0.80Tb0.20)MgAl1119@Cuを得る。
【0030】
実施例6
ゾルゲル被覆法によって構造式が(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119@Agであるアルミン酸塩基蛍光材料を調製する
それぞれ0.0429gAgNO、0.0733gクエン酸ナトリウム、0.05gPVPを量って、それぞれ0.025mol/L濃度のAgNO水溶液10ml、0.025mol/L濃度のクエン酸ナトリウム水溶液10ml、及び5mg/mL濃度のPVP水溶液10mlを得、その後2mlのAgNO水溶液を取って30mlの脱イオン水に加え、同時に4mlのPVPを加えて撹拌を行って、溶液Aを得、100℃に加熱し、その後溶液Aにクエン酸ナトリウム水溶液4mlを滴下し、15分間反応させて、1×10−3mol/LのAgナノ粒子コロイド溶液を得、0.05gPVPを量って4mlの脱イオン水に溶解し、その後10ml濃度が1×10−3mol/LであるAg金属ナノ粒子コロイド溶液を加え、24時間撹拌して、Agナノ粒子混合コロイド溶液Bを得、使用待ちとする。
【0031】
1.0mol/LのAl(NO)22ml、0.2 mol/LのTb(NO)3.3ml、及び0.5mol/LのCe(NO)2.7ml溶液を取ってコニカルフラスコに加え、且つ0.1167g Mg(OH)を加え、さらに、1ml、体積比1:1に基づく水とHNOとの希釈液を加えて溶解共力し、磁力撹拌下で、水浴加熱を行い、水浴温度を80℃に制御し、その後前記Agナノ粒子混合コロイド溶液Bを加え、十分に均一に撹拌して金属混合液Cを得、10.9273gクエン酸一水和物(その使用量は、金属混合液Cにおける総金属イオン物質の量の2倍である)を取って30mlエタノールに溶かして溶液に調製し、該溶液を前記金属混合液Cに滴下し、さらにアンモニア水を加えてpHを約4に調節し、密封を行い、その後80℃水浴に入れて6時間保温した後、60℃の送風乾燥箱に入れて一夜乾燥し、その後100℃で完全に乾燥させて前駆体を得、前駆体を高温炉に入れて、900℃で6時間事前焼結し、室温まで冷却し、研磨した後それをさらに管式炉に入れて、1300℃下で、還元雰囲気(H)において3時間焼成した後、自然冷却し、取り出して研磨した後所望の発光材料(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119@Agを得る。
【0032】
実施例7
ゾルゲル被覆法によって構造式が(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119@Pt/Auであるアルミン酸塩基蛍光材料を調製する
6.2mgクロロ金酸(AuCl・HCl・4HO)及び7.8mg塩化白金酸(HPtCl・6HO)を量って28ml脱イオン水に溶解し、完全に溶解した後、22mgクエン酸ナトリウム及び20mgPVPを量って、且つ磁力撹拌の環境下で前記混合溶液に溶解して、溶液Aを得、新たに調製された水素化ホウ素ナトリウム5.7mgを量って10ml脱イオン水に溶解し、10ml、1.5×10−2mol/L濃度の水素化ホウ素ナトリウム水溶液を得、磁力撹拌の環境下で、溶液Aに2ml、1.5×10−2mol/L濃度の水素化ホウ素ナトリウム水溶液を一回性に加え、その後20分間続けて反応させて、30ml、総金属濃度が1×10−3mol/LであるPt/Auナノ粒子コロイド溶液を得、5ml得られたPt/Auナノ粒子コロイド溶液を量って、Pt/Auナノ粒子コロイド溶液に20mgPVPを加え、且つ6時間磁力撹拌して、表面処理された後のPt/Auナノ粒子混合コロイド溶液Bを得る。
【0033】
1.0mol/LのAlCl22ml、0.2 mol/LのTbCl3.3ml、及び0.5mol/LのCeCl2.7ml溶液を取ってコニカルフラスコに加え、且つ0.2968g Mg(NO)を加え、磁力撹拌下で、水浴加熱を行い、水浴温度を80℃に制御し、その後前記Pt/Auナノ粒子混合コロイド溶液Bを加え、十分に均一に撹拌して金属混合液Cを得、10.9273gクエン酸一水和物(その使用量は、金属混合液Cにおける総金属イオン物質の量の2倍である)を取って30mlエタノールに溶かして溶液に調製し、該溶液を前記金属混合液Cに滴下し、さらにアンモニア水を加えてpHを約4に調節し、密封を行い、その後80℃水浴に入れて6時間保温した後、60℃の送風乾燥箱に入れて一夜乾燥し、その後120℃で完全に乾燥させて前駆体を得、前駆体を高温炉に入れて、900℃で6時間事前焼結し、室温まで冷却し、研磨した後それをさらに管式炉に入れて、1300℃の下で、還元雰囲気(H)において3時間焼成した後、自然冷却し、取り出して研磨した後所望の発光材料(Ce0.67Tb0.33)MgAl1119@Pt/Auを得る。
【0034】
以上に説明した実施例は本発明の好適な実施例にすぎず、本発明を制限するものではない。本発明の主旨及び原則内に行われたいずれの修正、等価の変更及び改良等は、すべて本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3