【実施例】
【0026】
[実施例1]
<上白糖及びポークエキスを含有する油中水型油脂組成物>
なたね油(商品名:なたね白絞油;ボーソー油脂社製)90gを200ml容ビーカーに入れ、これを70℃まで加熱し、ショ糖ステアリン酸エステル(商品名:リョ−トーシュガーエステルS−570;三菱化学フーズ社製)0.15g、およびポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:ポエムPR−100;理研ビタミン社製)0.15gを加え、クレアミックス(型式:CLM−0.8S;エム・テクニック社製)を用いて、回転数4000rpmで5分間攪拌・混合した。得られた混合物に上白糖(商品名:精製上白糖ST;大日本明治製糖社製)8.5g及びポークエキス(商品名:ポークエキスG;水分含有量44.0質量%;理研ビタミン社製)1.5gを加え、該クレアミックスを用いて、回転数4000rpmで5分間攪拌・混合し、油中水型油脂組成物(実施例品1)を得た。
【0027】
[比較例1]
実施例1に記載のショ糖ステアリン酸エステル0.15gおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステル0.15gに替えて、ショ糖ステアリン酸エステル(商品名:リョ−トーシュガーエステルS−570;三菱化学フーズ社製)0.30gを使用したこと以外は、実施例1と同様に実施し、油中水型油脂組成物(比較例品1)を得た。
【0028】
[比較例2]
実施例1に記載のショ糖ステアリン酸エステル0.15gおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステル0.15gに替えて、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:ポエムPR−100;理研ビタミン社製)0.30gを使用したこと以外は、実施例1と同様に実施し、油中水型油脂組成物(比較例品2)を得た。
【0029】
[対照例1]
実施例1に記載のショ糖ステアリン酸エステル0.15gおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステル0.15gを使用しなかったこと以外は、実施例1と同様に実施し、油中水型油脂組成物(対照例品1)を得た。
【0030】
<凝集の評価1>
上記実施例、比較例および対照例の実施中に、凝集の程度を目視により観察し評価した。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
表1から明らかなように、本発明の方法(実施例1)によれば油中水型油脂組成物の製造時に凝集は生じなかった。これに対し、比較例1および2並びに対照例1の方法ではいずれも凝集が見られ、本発明の方法に比べて劣っていた。なお、油中水型油脂組成物(実施例品1)は、25℃に設定した恒温槽内で製造後約24時間保存した結果、保存中にも凝集は発生せず、安定性も良好であった。
【0033】
[実施例2]
<オニオンパウダー及びトマトペーストを含有する油中水型油脂組成物>
なたね油(商品名:なたね白絞油;ボーソー油脂社製)95gを200ml容ビーカーに入れ、これを70℃まで加熱し、ショ糖ステアリン酸エステル(商品名:リョ−トーシュガーエステルS−570;三菱化学フーズ社製)0.15gおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:ポエムPR−100;理研ビタミン社製)0.15gを加え、クレアミックス(型式:CLM−0.8S;エム・テクニック社製)を用いて、回転数4000rpmで5分間攪拌・混合した。得られた混合物にオニオンパウダー(商品名:オニオンエキスパウダーGF;日研フード社製)4.5g及びトマトペースト(商品名:トマトペーストトルコ産CB;水分含有量70.0質量%;カゴメ社製)0.5gを加え、該クレアミックスを用いて、回転数4000rpmで5分間攪拌・混合し、油中水型油脂組成物(実施品2)を得た。
【0034】
[比較例3]
実施例2に記載のショ糖ステアリン酸エステル0.15gおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステル0.15gに替えて、ショ糖ステアリン酸エステル(商品名:リョ−トーシュガーエステルS−570;三菱化学フーズ社製)0.30gを使用したこと以外は、実施例2と同様に実施し、油中水型油脂組成物(比較例品3)を得た。
【0035】
[比較例4]
実施例2に記載のショ糖ステアリン酸エステル0.15gおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステル0.15gに替えて、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:ポエムPR−100;理研ビタミン社製)0.30gを使用したこと以外は、実施例2と同様に実施し、油中水型油脂組成物(比較例品4)を得た。
【0036】
[対照例2]
実施例1に記載のショ糖ステアリン酸エステル0.15gおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステル0.15gを使用しなかったこと以外は、実施例2と同様に実施し、油中水型油脂組成物(対照例品2)を得た。
【0037】
<凝集の評価2>
上記実施例、比較例および対照例の実施中に、凝集の程度を目視により観察し評価した。結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
表2から明らかなように、本発明の方法(実施例2)によれば油中水型油脂組成物の製造時に凝集は生じなかった。これに対し、比較例3および4並びに対照例2の方法ではいずれも凝集が見られ、本発明の方法に比べて劣っていた。なお、油中水型油脂組成物(実施例品2)は、25℃に設定した恒温槽内で製造後約24時間保存した結果、保存中にも凝集は発生せず、安定性も良好であった。
【0040】
[実施例3]
<オニオンパウダー及びチキンブイヨンを含有する油中水型油脂組成物>
なたね油(商品名:なたね白絞油;ボーソー油脂社製)95gを200ml容ビーカーに入れ、これを70℃まで加熱し、ショ糖ステアリン酸エステル(商品名:リョ−トーシュガーエステルS−570;三菱化学フーズ社製)0.15g、およびポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:ポエムPR−100;理研ビタミン社製)0.15gを加え、クレアミックス(型式:CLM−0.8S;エム・テクニック社製)を用いて、回転数4000rpmで5分間攪拌・混合した。得られた混合物にオニオンパウダー(商品名:オニオンエキスパウダーGF;日研フード社製)4.5g及びチキンブイヨン(商品名:チキンブイヨンRK16;水分含有量87.0質量%;日本ピュアフード社製)0.5gを加え、該クレアミックスを用いて、回転数4000rpmで5分間攪拌・混合し、油中水型油脂組成物(実施例品3)を得た。
【0041】
[比較例5]
実施例3に記載のショ糖ステアリン酸エステル0.15gおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステル0.15gに替えて、ショ糖ステアリン酸エステル(商品名:リョ−トーシュガーエステルS−570;三菱化学フーズ社製)0.30gを使用したこと以外は、実施例3と同様に実施し、油中水型油脂組成物(比較例品5)を得た。
【0042】
[比較例6]
実施例3に記載のショ糖ステアリン酸エステル0.15gおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステル0.15gに替えて、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:ポエムPR−100;理研ビタミン社製)0.30gを使用したこと以外は、実施例3と同様に実施し、油中水型油脂組成物(比較例品6)を得た。
【0043】
[対照例3]
実施例3に記載のショ糖ステアリン酸エステル0.15gおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステル0.15gを使用しなかったこと以外は、実施例2と同様に実施し、油中水型油脂組成物(対照例品3)を得た。
【0044】
<凝集の評価3>
上記実施例、比較例および対照例の実施中に、凝集の程度を目視により観察し評価した。結果を表3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】
表3から明らかなように、本発明の方法(実施例3)によれば油中水型油脂組成物の製造時に凝集は生じなかった。これに対し、比較例5および6並びに対照例3の方法ではいずれも凝集が見られ、本発明の方法に比べて劣っていた。なお、油中水型油脂組成物(実施例品3)は、25℃に設定した恒温槽内で製造後約24時間保存した結果、保存中にも凝集は発生せず、安定性も良好であった。