特許第5650046号(P5650046)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5650046
(24)【登録日】2014年11月21日
(45)【発行日】2015年1月7日
(54)【発明の名称】多目的ガス溶解装置
(51)【国際特許分類】
   B01F 1/00 20060101AFI20141211BHJP
   B01F 5/06 20060101ALI20141211BHJP
   B01F 3/04 20060101ALI20141211BHJP
   A61H 33/02 20060101ALI20141211BHJP
【FI】
   B01F1/00 B
   B01F5/06
   B01F3/04 A
   A61H33/02 A
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2011-97106(P2011-97106)
(22)【出願日】2011年4月25日
(65)【公開番号】特開2012-228637(P2012-228637A)
(43)【公開日】2012年11月22日
【審査請求日】2014年3月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511103764
【氏名又は名称】株式会社クリスタル技研
(74)【代理人】
【識別番号】100110537
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 繁
(72)【発明者】
【氏名】澤栗 央
【審査官】 藤崎 詔夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−018257(JP,A)
【文献】 特開平01−310726(JP,A)
【文献】 特開2009−078140(JP,A)
【文献】 特開2009−247950(JP,A)
【文献】 特開2003−126667(JP,A)
【文献】 特開2009−000687(JP,A)
【文献】 特開2006−334556(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/035102(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 1/00−5/26
A61H 33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端にネジ部を備え、内側に流通路を備えた同心円状の嵌合筒を有するキャップ状の上部接続管と、下端にネジ部を備え、内側に流通路を備えた同心円状の二重筒を有するキャップ状の下部接続管と、前記上部接続管と前記下部接続管と連結してキャップ状の内側嵌合する直筒状の外管と、前記上部接続管の嵌合筒に嵌合する小径内管と該小径内管に連続してテーパ面を介して一体に形成された大径内管とを備え、前記小径内管のテーパ面側には多数の細孔が形成され、前記外管の内径と前記大径内管の外径との間には隙間が形成される容器状の内管本体とから構成され、前記大径内管の底部と前記下部接続管の二重筒の上面との間に高さ空間が形成される寸法となっていることを特徴とする多目的ガス溶解装置。
【請求項2】
前記外管の内径と前記大径内管の外径との間には隙間0.01〜10mmが形成されることを特徴とする請求項1記載の多目的ガス溶解装置。
【請求項3】
前記大径内管の底と前記下部接続管の二重筒の上面との間に高さ空間100mmが形成される寸法となっていることを特徴とする請求項1記載の多目的ガス溶解装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、次亜塩素酸ナトリウム水又は温水に炭酸ガスを溶解して人工的に炭酸泉を生成する多目的ガス溶解装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、人工炭酸泉は、病院をはじめとする医療機関だけでなく、介護施設や温浴施設、エステティックサロン、フィットネスクラブなどで導入され、病気治療に留まらず、美容や健康目的として利用されている。
また、各家庭でも利用できる人工炭酸泉装置が登場し、誰でもより身近に炭酸泉を利用できるようになってきている。
炭酸ガスはその性質上、単純にお湯に大量の炭酸ガスを溶け込ませることはできないため、温水に炭酸ガスを溶かすための公知技術が開発されている。
【0003】
簡単な構造で炭酸ガスを効率よく溶解させることができ、給湯圧が低い給湯器からの送水でも簡単に高濃度炭酸温水を作ることができ、蛇口を開閉するだけで自動的に炭酸泉が生成吐水される便利な炭酸泉生成方法および装置が知られている(特許文献1を参照)。
この公知技術は、タンクなどの圧力容器を有し、その圧力容器の上部に炭酸ガス空間を持ち、容器上部から給湯器や送水ポンプにより送られたお湯を容器内に勢いよく噴射し、その噴射流が容器内に溜められて炭酸ガスを巻き込んでお湯に衝突することにより、容器内の温水が炭酸ガスで泡立つ状態を作り、温水と炭酸ガスの接触面積を大幅に増大して、比較的低圧下でも炭酸ガスを温水に効率よく溶解させる炭酸泉生成方法および装置である。
【0004】
また、短時間で高濃度の炭酸水が容易に得られる炭酸泉生成装置(特許文献2を参照)やガス溶解製造装置(特許文献3を参照)が本発明者によって開発されている。
これらの公知技術は、炭酸ガス供給手段と、液体供給手段と、前記炭酸ガス供給手段と前記液体供給手段とに連結された炭酸ガス溶解器を備えた炭酸泉生成装置であって、前記炭酸ガス溶解器は、内径側に蛇腹状の凹凸を長手方向に連続して形成した管材によって形成され、前記管材をコイル状に巻回した外側流路と、該外側流路の端部を折り返して接続されて外側流路の内側に管材をコイル状に巻回した内側流路とからなり、前記液体供給手段より供給される温水を炭酸泉に変えて供給する炭酸泉生成装置やガス溶解製造装置である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010‐119811号公報
【特許文献2】特開2008‐212495号公報
【特許文献3】特開2008‐212495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、簡単な構造で次亜塩素酸ナトリウム水又は温水に炭酸ガスを効率よく溶解して人工的に炭酸泉を生成する多目的ガス溶解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の多目的ガス溶解装置は、先端にネジ部を備え、内側に流通路を備えた同心円状の嵌合筒を有するキャップ状の上部接続管と、下端にネジ部を備え、内側に流通路を備えた同心円状の二重筒を有するキャップ状の下部接続管と、前記上部接続管と前記下部接続管と連結してキャップ状の内側嵌合する直筒状の外管と、前記上部接続管の嵌合筒に嵌合する小径内管と該小径内管に連続してテーパ面を介して一体に形成された大径内管とを備え、前記小径内管のテーパ面側には多数の細孔が形成され、前記外管の内径と前記大径内管の外径との間には隙間が形成される容器状の内管本体とから構成され、前記大径内管の底部と前記下部接続管の二重筒の上面との間に高さ空間が形成される寸法となっている
前記外管の内径と前記大径内管の外径との間には隙間0.01〜10mmが形成される。
前記大径内管の底と前記下部接続管の二重筒の上面との間に高さ空間100mmが形成される寸法となっている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の多目的ガス溶解装置は、先端にネジ部を備え、内側に流通路を備えた同心円状の嵌合筒を有するキャップ状の上部接続管と、下端にネジ部を備え、内側に流通路を備えた同心円状の二重筒を有するキャップ状の下部接続管と、前記上部接続管と前記下部接続管と連結してキャップ状の内側嵌合する直筒状の外管と、前記上部接続管の嵌合筒に嵌合する小径内管と該小径内管に連続してテーパ面を介して一体に形成された大径内管とを備え、前記小径内管のテーパ面側には多数の細孔が形成され、前記外管の内径と前記大径内管の外径との間には隙間が形成される容器状の内管本体とから構成され、前記大径内管の底部と前記下部接続管の二重筒の上面との間に高さ空間が形成される寸法となっているため、簡単な構造で温水に炭酸ガスを効率よく溶解して人工的に炭酸泉を生成することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の多目的ガス溶解装置の要部断面正面図である。
図2】本発明の多目的ガス溶解装置の分解断面図である。
図3】本発明の多目的ガス溶解装置の上方部分の拡大断面図である。
図4】本発明の多目的ガス溶解装置の下方部分の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の多目的ガス溶解装置の一実施例を添付図面に基づいて、以下に説明する。
図1の要部断面正面図に示すように、本発明の多目的ガス溶解装置は、先端にネジ部1を備え、内側に流通路を備えた同心円状の嵌合筒2を有する上部接続管3と、下端にネジ部4を備え、内側に流通路を備えた同心円状の二重筒5を有する下部接続管6と、前記上部接続管3と前記下部接続管6と連結して内側嵌合する直筒状の外管7と、前記上部接続管3の嵌合筒2に嵌合する小径内管8と該小径内管8に連続してテーパ面9を介して一体に形成された大径内管10とを備え、前記外管7に内蔵される容器状の内管本体11とから構成される。
【0011】
図2の分解断面図に示すように、前記上部接続管3は、キャップ状をなしており、次亜塩素酸ナトリウム水又は温水と炭酸ガスの気液混合流体を供給する供給管(図示せず)に接続されるネジ部1を先端に備え、キャップ状の内奥側に流通路を備えた同心円状の嵌合筒2を設け、該嵌合筒2に前記内管本体11の小径内管8を接合させる。また、キャップ状の内径側には前記外管7の外径側が嵌合されて一体化される。
前記下部接続管6は、逆向きのキャップ状をなしており、生成された炭酸泉を排出する排出管(図示せず)に接続されるネジ部4を下端に備え、キャップ状の内側に流通路を備えた同心円状の二重筒5を設け、またキャップ状の内径側には前記外管7の外径側が嵌合されて一体化される。
前記外管7は、直筒状をなしており、前記上部接続管3と前記下部接続管6とを連結してなり、筒内には前記内管本体11が内蔵収納される。
前記内管本体11は、容器状をなしており、前記上部接続管3の嵌合筒2に嵌合する小径内管8と、該小径内管8に連続してテーパ面9を介して一体に形成された大径内管10とを備え、前記小径内管8のテーパ面側には多数の細孔12が形成される。
また、前記外管7の内径と前記内管本体11の大径内管10の外径との間には隙間0.01〜10mmが形成され、前記細孔12から噴出した炭酸泉が前記隙間を円環状に下流側に噴流となって流下する。
さらに、前記大径内管10の底と前記下部接続管6の上面との間に高さ空間100mmが形成される寸法となっている。
【0012】
次に、本発明の多目的ガス溶解装置の操作動作を添付図面に基づいて、以下に説明する。
図3の上部拡大断面図に示す上部接続管3のネジ部1を、次亜塩素酸ナトリウム水又は温水と炭酸ガスの気液混合流体を供給する供給管(図示せず)に螺合固定し、一方、図4の下部拡大断面図に示す下部接続管6のネジ部4を、生成された炭酸泉を排出する排出管(図示せず)に螺合固定する。尚、前記排出管(図示せず)は先端に蛇口、シャワー等を備えたものを使用する。
図3に示すように、液体の次亜塩素酸ナトリウム水又は温水と気泡の炭酸ガスとの気液混合流体は、前記上部接続管3の嵌合筒2を通って小径内管8に流入し、図4に示す大径内管10の底部13に突き当たり逆流して上昇する。
前記内管本体11の容器内部に溜まった気液混合流体は、小径内8に多数形成した細孔12から噴出し、外7と内管本体11の空間に細泡の噴流となって流れ出る。前記細孔12から気液混合流体の噴出の際、液体の次亜塩素酸ナトリウム水又は温水と気泡の炭酸ガスが撹拌され、炭酸ガスが次亜塩素酸ナトリウム水又は温水に溶解する。
7と内管本体11の空間に流れ出た炭酸ガス溶解流体は、テーパ面9に沿って下流へ流れ、外7と大径内10の隙間を環状噴流体となって流れ出る。
図4に示すように、下部接続管6の二重筒5の外側へ流れ下り、前記下部接続管6の底部14に衝突して逆流して上昇し、前記二重筒5の上部から二重筒5の内部に流れ込む。前記下部接続管6の底部14に衝突して逆流して上昇する際に、前記炭酸ガス溶解流体は完全に溶解した炭酸泉となって大径内管10の底と前記下部接続管6の上面との間に空間から前記二重筒5に流れ込む。
この生成された炭酸泉は、前記二重筒5から流通路を介して排出管(図示せず)に排出され、蛇口、シャワー等を介して炭酸泉が利用される。
【産業上の利用可能性】
【0013】
一般家庭や美容室、理容室、病院、介護施設、福祉施設、エステ等の各種施設で利用可能であり、pH値が非常に高いアルカリ性質であるシャンプーやパーマ液その他の溶剤によって、アルカリ化してしまった髪を中和させて、髪を健康な状態である弱酸性に戻し、また、炭酸泉における炭酸ガス特有の発泡によって毛穴に詰まった脂肪を取り除き、頭皮の血行を促進することにより、頭髪の育毛効果についても期待できる。
【符号の説明】
【0014】
1 ネジ部
2 嵌合筒
3 上部接続管
4 ネジ部
5 二重筒
6 下部接続管
7 外管
8 小径内管
9 テーパ面
10 大径内管
11 内管本体
12 細孔
13 底部
14 底部
図1
図2
図3
図4