(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(B)導電性有機高分子層を構成する導電性有機高分子化合物が、ポリチオフェン系、ポリアニリン系及びポリピロール系化合物の中から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の透明導電フィルム。
【背景技術】
【0002】
従来、無機導電材料として、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、アルミニウムをドープした酸化亜鉛などが知られており、そして、これらの中で、透明性及び電気特性に特に優れるITOを用いた透明導電フィルムが、液晶ディスプレイや、透明タッチパネルなどの透明電極等として多用されている。
このような透明導電フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルムやトリアセチルセルロースフィルムなどの透明フィルム表面に、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などのドライプロセスによって、ITO膜を設けたものがよく知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
ところで、タッチパネルは、現在約9割が抵抗膜方式を採用している。該抵抗膜方式のタッチパネルは、一般に透明プラスチック基材の片面にITO膜などの透明導電性薄膜を積層したタッチ側プラスチック基板と、ガラスなどの透明基材の片面にITO膜などの透明導電性薄膜を積層したディスプレイ側透明基板とを、絶縁スペーサを介して、各透明導電性薄膜が向き合うように対向配置させた構造を有している。
そして、入力は、ペンや指でタッチ側プラスチック基板のタッチ入力面(透明導電性薄膜側とは反対側の面をいう。)を押圧し、タッチ側プラスチック基板の透明導電性薄膜と、ディスプレイ側透明基板の透明導電性薄膜とを接触させて行う。
しかしながら、このような抵抗膜方式タッチパネルにおいては、入力操作を繰り返すことにより、すなわちタッチ側プラスチック基板の透明導電性薄膜とディスプレイ側透明基板の透明導電性薄膜との接触を繰り返すことにより、タッチ側プラスチック基板の透明導電性薄膜が摩耗したり、クラックが発生したり、さらには基材から剥離してしまうなどの問題が生じる。そこで、このような問題を解決するために、一般に透明プラスチック基板と透明導電性薄膜との間に、硬化樹脂からなるハードコート層を設けることが行われている。また、該透明プラスチック基板の透明導電性薄膜とは反対側の表面にもハードコート層を設けることが、よく行われている。
しかしながら、このような透明導電フィルムや透明導電プラスチック基板上に透明導電薄膜として用いられるITOは、レアメタルであるインジウムを用いているため高価であり、薄膜形成には、特殊なプロセスが必要となる。また硬くて脆いためハンドリングが悪いという問題がある。したがって、これらの問題を解決するために、導電性有機高分子化合物を使用することが検討されている(例えば、特許文献3及び4参照)。
しかしながら、導電性有機高分子化合物は、ITOと同等の電気特性を得ることが可能であるものの、得られた導電フィルムなどの透過率が低下するのを免れず、実用化に至っていないのが実状である。
このように、導電性有機高分子化合物は、ITOと同等の電気特性を得ようとした場合にITOに比べ透過率が低くなり、透過率を上げた場合には電気特性が悪化する(電気特性、透過率は膜厚依存性がある)。透過率が低い場合には、ディスプレイとしての視認性が低下する恐れがある。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の透明導電フィルムは、基材フィルム上に、下記の性状を有する(A)光学調整層及び(B)導電性有機高分子層が順に積層されてなることを特徴とする。
[基材フィルム]
本発明の透明導電フィルムにおいて用いられる基材フィルムに特に制限はなく、従来光学用フィルムの基材として公知のプラスチックフィルムの中から適宣選択して用いることができる。このようなプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム等を挙げることができる。
これらの基材フィルムは、透明、半透明のいずれであってもよく、また、着色されていてもよいし、無着色のものでもよく、用途に応じて適宜選択すればよい。
これらの基材フィルムの厚さは特に制限はなく、状況に応じて適宜選定されるが、通常15〜300μm程度、好ましくは30〜200μm、より好ましくは50〜200μmの範囲である。また、この基材フィルムは、その表面に設けられる層との密着性を向上させる目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は基材フィルムの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。
[(A)光学調整層]
本発明の透明導電フィルムにおいて、前述の基材フィルム上に、(A)層として光学調整層が設けられる。この光学調整層は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び活性エネルギー線硬化性樹脂の中から選ばれる少なくとも1種のバインダー樹脂と、平均粒径200nm以下の金属酸化物粒子とを含む層である。
当該光学調整層は、その屈折率を、該層の上に設けられる後述の(B)層である導電性有機高分子層の屈折率よりも高くすることによって、表面の反射率を小さくすることにより、全光線透過率を高くして、透明性を向上させる機能を有している。
(バインダー樹脂)
当該光学調整層においては、バインダー樹脂として、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び活性エネルギー線硬化性樹脂の中から選ばれる少なくとも1種の樹脂が用いられる。
<熱可塑性樹脂>
上記熱可塑性樹脂としては、透明性を有するものが好ましく、例えば芳香族ポリエステル系や脂肪族ポリエステル系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリシクロオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレートなどのセルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<熱硬化性樹脂>
熱硬化性樹脂とは、熱を加えることにより、重合、架橋、硬化する熱硬化性化合物の硬化物を指す。熱硬化性樹脂としては、例えば熱硬化付加反応型シリコーン樹脂を用いることができる。この付加反応型シリコーン樹脂としては、例えば分子中に官能基としてアルケニル基を有するポリオルガノシロキサンの中から選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。上記の分子中に官能基としてアルケニル基を有するポリオルガノシロキサンの好ましいものとしては、ビニル基を官能基とするポリジメチルシロキサン、ヘキセニル基を官能基とするポリジメチルシロキサン及びこれらの混合物などが挙げられる。
架橋剤としては、例えば一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するポリオルガノシロキサン、具体的には、ジメチルハイドロジェンシロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖ポリ(メチルハイドロジェンシロキサン)、ポリ(ハイドロジェンシルセスキオキサン)などが挙げられる。架橋剤の使用量は、付加反応型シリコーン樹脂100質量部に対し、通常0.1〜100質量部、好ましくは0.3〜50質量部の範囲で選定される。
触媒としては、通常白金系化合物が用いられる。この白金系化合物の例としては、微粒子状白金、炭素粉末担体上に吸着された微粒子状白金、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸のオレフィン錯体、パラジウム、ロジウム触媒などが挙げられる。触媒の使用量は、付加反応型シリコーン樹脂及び架橋剤の合計量に対し、白金系金属として1〜1000ppm程度である。
この熱硬化付加反応型シリコーン樹脂は、70〜160℃程度の温度に加熱することにより、硬化させることができる。
<活性エネルギー線硬化性樹脂>
活性エネルギー線硬化性樹脂とは、電磁波又は荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線又は電子線などのエネルギー線を照射することにより、重合、架橋、硬化する活性エネルギー線硬化性化合物の硬化物を指す。
このような活性エネルギー線硬化性化合物としては、例えばラジカル重合型の光重合性プレポリマー及び/又は光重合性モノマーを挙げることができる。ラジカル重合型の光重合性プレポリマーとしては、例えばポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート系などが挙げられる。これらの光重合性プレポリマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、光重合性モノマーとしては、例えば1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能アクリレートが挙げられる。これらの光重合性モノマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、前記光重合性プレポリマーと併用してもよい。
本発明においては、前記の光重合性プレポリマー及び/又は光重合性モノマーは、所望により、従来公知の各種光重合開始剤を併用することができる。
その配合量は、前記光重合性プレポリマー及び/又は光重合性モノマー100質量部に対して、通常0.2〜10質量部の範囲で選ばれる。
このような光重合性プレポリマー及び/又は光重合性モノマー及び所望により光重合開始剤を含む活性エネルギー線硬化性化合物は、活性エネルギー線、例えば紫外線を照射することにより、硬化させることができる。なお、活性エネルギー線として、電子線を照射する場合には、光重合開始剤は必要としない。
本発明において、(A)層の光学調整層を構成するバインダー樹脂としては、前記例示したものの中で熱可塑性樹脂及び活性エネルギー線硬化性樹脂が好適である。付加反応型シリコーン樹脂を用いる熱硬化性樹脂は、コストが高くつく上、その上に設けられる(B)層の導電性有機高分子層との密着性に難点がある。また、当該光学調整層は薄膜で塗工するため、活性エネルギー線(紫外線)硬化性樹脂は、硬化の際、酸素阻害の影響を受けるおそれがあるので、特に熱可塑性樹脂が好ましい。
(金属酸化物粒子)
当該光学調整層には、屈折率調整のために金属酸化物粒子が用いられる。この金属酸化物粒子としては、例えば酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化ハフニウム、酸化錫、アンチモンドープ酸化錫(ATO)などの高屈折率金属酸化物粒子を挙げることができる。当該金属酸化物は、屈折率調整のために用いられているため、導電性を得るために、フィルム上に導電薄膜として用いられる従来のものに比べて、金属酸化物の使用量は極力少ない。
この金属酸化物粒子は、平均粒径が200nm以下であることを要する。該平均粒径が200nmを超えるとヘーズ値の増大を招き透明性が低下する。好ましい平均粒径は150nm以下である。また、その下限値は製造性の面から2nm程度である。
なお、上記金属酸化物粒子の平均粒径は、動的散乱法で測定した値である。
また、前記金属酸化物粒子の配合量は、前述したバインダー樹脂100質量部に対して、1〜700質量部程度が好ましい。この配合量が1質量部未満では屈折率の向上が困難であり、700質量部を超えると金属酸化物量が多く塗膜が弱くなり、金属酸化物の脱落が発生するおそれがある。より好ましい配合量は10〜600質量部、さらに好ましくは100〜400質量部である。
当該光学調整層
の屈折率が、その上に設けられる(B)層の導電性有機高分子層の屈折率よりも高くない場合には十分な反射防止効果が得られず、全光線透過率の向上が期待できない。前記金属酸化物粒子は、屈折率、透明性及び価格などを考慮して適宜選択すればよく、酸化チタン粒子、酸化錫粒子、アンチモンドープ酸化錫粒子が好適であり、特に酸化チタン粒子及び/又はアンチモンドープ酸化錫粒子が好適である。
(光学調整層の形成)
本発明の透明導電フィルムにおいては、前述した基材フィルム上に、(A)層として光学調整層を設けるが、そのためには、まず、光学調整層形成用塗工液を調製する。
適当な媒体中に、バインダー樹脂となる熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び活性エネルギー線硬化性樹脂の中から選ばれる少なくとも1種と、金属酸化物粒子とを所定の割合で溶解又は分散させてなる、固形分濃度0.1〜10質量%程度の光学調整層形成用塗工液を調製する。
次いで、基材フィルム上に、上記光学調整層形成用塗工液を、従来公知の方法、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて、所定の乾燥厚さになるように塗布し、70〜110℃程度で、30秒〜2分間程度乾燥する。さらに必要に応じて熱硬化や、活性エネルギー線の照射による硬化処理を行う。バインダー樹脂として、熱可塑性樹脂のみを用いる場合には、乾燥処理だけでよく、熱硬化や活性エネルギー線の照射による硬化処理を施さなくてもよく、操作が簡便で好ましい。
このようにして、厚さが50〜500nm程度、好ましくは100〜200nmの光学調整層を形成することができる。この光学調整層の屈折率は、通常1.60〜2.00程度、好ましくは1.65〜1.90である。
[(B)導電性有機高分子層]
本発明の透明導電フィルムにおいては、前述のようにして形成された(A)層の光学調整層上に、(B)層として導電性有機高分子層が設けられる。
(導電性有機高分子化合物)
(B)層の導電性有機高分子層を構成する導電性有機高分子化合物としては、導電性を有し、適当な溶媒に溶解又は分散し得る高分子化合物であればよく、特に制限されず、例えばトランス型ポリアセチレン、シス型ポリアセチレン、ポリジアセチレンなどのポリアセチレン系;ポリ(p−フェニレン)やポリ(m−フェニレン)などのポリ(フェニレン)系;ポリチオフェン、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ(3−チオフェン−β−エタンスルホン酸)、ポリアルキレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホネートとの複合体などのポリチオフェン系;ポリアニリン、ポリメチルアニリン、ポリメトキシアニリンなどのポリアニリン系;ポリピロール、ポリ3−メチルピロール、ポリ3−オクチルピロールなどのポリピロール系;ポリ(p−フェニレンビニレン)などのポリ(フェニレンビニレン)系;ポリ(ビニレンスルフィド)系;ポリ(p−フェニレンスルフィド)系;ポリ(チエニレンビニレン)系化合物などが用いられる。これらの中で、性能及び入手の容易さなどの観点から、ポリチオフェン系、ポリアニリン系及びポリピロール系化合物が好ましく、着色性、導電性の観点から、ポリチオフェン系化合物がより好ましい。前記ポリアルキレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホネートとの複合体は例えば、ポリスチレンスルホン酸またはその塩と3価の鉄イオンの存在下、ペルオキソ二硫酸ナトリウムを酸化剤として、水性媒体中で酸化重合させることにより水性分散体として得られ、下記式(1)の構造を有する(例えば、[非特許文献1]及び[非特許文献2]参照)。
[ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホン酸)水性分散体]
上記ポリアルキレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホネートとの複合体またはその配合品の市販品としては、例えば、「SEPLEGYDA」[商品名、信越ポリマー(株)製]や、「CLEVIOS P」[商品名、H.C.Starck社製]などが挙げられる。
これらの導電性有機高分子化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【非特許文献1】Stephan Kirchmeyer & Knud Reuter,J.Mater.Chem.,2005,15,2077−2088
【非特許文献2】H.C.Starck社パンフレット、Product Information
【0009】
前記導電性有機高分子化合物自体が、良好な製膜性を有するものであれば、バインダー樹脂を用いなくてもよいが、製膜性に劣る場合には、バインダー樹脂と併用することができる。
このバインダー樹脂としては熱可塑性樹脂が好ましく、例えは芳香族ポリエステル系や脂肪族ポリエステル系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリシクロオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレートなどのセルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(導電性有機高分子層の形成)
導電性有機高分子層の形成には、まず導電性有機高分子層形成用塗工液を調製する。
適当な溶媒中に、前述した導電性有機高分子化合物、好ましくはポリチオフェン系、ポリアニリン系及びポリピロール系化合物の中から選ばれる少なくとも1種と、必要に応じて用いられるバインダー樹脂、好ましくは前述した熱可塑性樹脂及び、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などの各種添加剤を含む塗工液を調製し、前記光学調整層上に、従来公知の方法、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて、所定の乾燥厚さになるように塗布し、70〜130℃程度で、30秒〜2分間程度乾燥することにより、導電性有機高分子層を形成することができる。
このようにして形成された(B)層の導電性有機高分子層の屈折率は、前述した理由から、前記(A)層の光学調整層の屈折率よりも低くすることが肝要であり、その厚さは、通常50〜500nm程度、好ましくは、180〜250nmである。また、その表面における波長550nmの反射率は5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましい。
この反射率が5%を超えると、反射光が増大し、透明導電フィルムの全光線透過率が低下し、透明性が悪くなる。
さらに、本発明の透明導電フィルムにおいては、表面抵抗率が300〜800Ω/□であり、かつ全光線透過率が86%以上であることが好ましい。導電性有機高分子層の厚さと表面抵抗率には相関関係があり、層の厚さが大きくなるほど表面抵抗率が低くなる傾向がある。表面抵抗率が300Ω/□未満の場合は、全光線透過率が低く視認性が悪化する可能性があるためディスプレイとして不向きである。表面抵抗率が800Ω/□を超える場合には、電極として不十分でありタッチパネルを駆動させることが困難である。また、全光線透過率が86%未満の場合は、視認性が悪化するためディスプレイとして不向きである。より好ましい表面抵抗率は400〜700Ω/□であり、さらに好ましくは500〜600Ω/□である。より好ましい全光線透過率は87%以上であり、さらに好ましくは88%以上である。
なお、上記の反射率、全光線透過率及び表面抵抗率の測定方法については後で詳述する。
[ハードコート層]
本発明の透明導電フィルムには、耐擦傷性を付与するために、必要に応じ、基材フィルムの裏面に、あるいは基材フィルムと、(A)光学調整層との間にハードコート層を設けることができる。なお、基材フィルムの裏面に設けられるハードコート層には、防眩機能を付与してもよい。
このハードコート層を形成するには、まず、ハードコート層形成用塗工液を調製する。
(ハードコード層形成用塗工液)
本発明において、基材フィルムの裏面に設けられる防眩機能を有するハードコート層形成用塗工液としては、例えば活性エネルギー線硬化性化合物と、無機微粒子や有機微粒子を含むものを用いることができる。
上記活性エネルギー線硬化性化合物としては、例えばラジカル重合型の光重合性プレポリマー及び/又は光重合性モノマーを挙げることができる。これらについては、前述の(A)光学調整層における活性エネルギー線硬化性化合物の説明において、例示したものと同じものを用いることができる。
上記無機微粒子としては、透明性の観点からシリカ系微粒子が好ましい。また、有機微粒子としては、例えばシリコーン系微粒子、メラミン系樹脂微粒子、アクリル系樹脂微粒子、アクリル−スチレン系共重合体微粒子、ポリカーボネート系微粒子、ポリエチレン系微粒子、ポリスチレン系微粒子、ベンゾグアナミン系樹脂微粒子などが挙げられる。
また、無機微粒子や有機微粒子の形状は特に制限されないが、球状、針状、不定形などのものが用いられる。防眩性能の観点からは、不定形のものが好ましい。
さらに、その平均粒径は、防眩性能の観点から、6〜10μmであることが好ましく、粒度分布は平均粒径±2μm以内の範囲の重量分率が70%以上であるものが好ましい。なお、上記微粒子の平均粒径及び粒度分布は、コールターカウンター法で測定した値をいう。
本発明において、この無機微粒子や有機微粒子は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組合わせて用いてもよく、また、その配合量は、防眩性能の観点から、前記の活性エネルギー線硬化性化合物100質量部に対して、好ましくは0.1〜30質量部、より好ましくは1〜20質量部である。
本発明で用いるハードコート層形成用塗工液は、必要に応じ、適当な溶媒中に、前述した活性エネルギー線硬化性化合物、無機微粒子や有機微粒子、及び所望により用いられる光重合開始剤や各種添加成分、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、シラン系カップリング剤、光安定剤、レベリング剤、消泡剤などを、それぞれ所定の割合で加え、溶解又は分散させることにより、調製することができる。
この際用いる溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、塩化メチレン、塩化エチレンなどのハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤などが挙げられる。
このようにして調製されたハードコート層形成用塗工液の濃度、粘度としては、コーティング可能なものであればよく、特に制限されず、状況に応じて適宜選定することができる。
このようにして調製されたハードコート層形成用塗工液を、基材フィルムの裏面に、従来公知の方法、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて、コーティングして塗膜を形成させ、乾燥後、これに活性エネルギー線を照射して該塗膜を硬化させることにより、防眩機能をもつハードコート層が形成される。
活性エネルギー線としては、例えば紫外線や電子線などが挙げられる。上記紫外線は、高圧水銀ランプ、無電極ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプなどで得られ、照射量は、通常100〜500mJ/cm
2であり、一方電子線は、電子線加速器などによって得られ、照射量は、通常150〜350kVである。この活性エネルギー線の中では、特に紫外線が好適である。なお、電子線を使用する場合は、光重合開始剤を添加することなく、硬化膜を得ることができる。
このようにして形成されたハードコート層の厚さは、本発明においては、使用した有機微粒子の平均粒径よりも大きいことが好ましく、したがって、下限は2μm程度であり、上限はハードコート層の硬化収縮によってハードコートフィルムがカールすることを防止する観点から20μm程度である。好ましい厚さは5〜15μmの範囲であり、特に好ましい厚さは、8〜12μmである。
本発明の透明導電フィルムに対して、さらに防眩性が要求される場合には、JIS K 5600に準拠して測定される60°鏡面光沢度は、100以下が好ましく、80以下がより好ましい。100を超えると防眩効果が十分に発揮されない。
一方、基材フィルムと(A)光学調整層との間にハードコート層を設ける場合には、例えば前述した防眩性機能をもつハードコート層形成用塗工液から、シリカ微粒子や有機微粒子を除いた塗工液を調製し、この塗工液を基材フィルム上に、前記と同様にしてコーティングして塗膜を形成させ、乾燥後、これに活性エネルギー線を照射して、該塗膜を硬化させることにより、ハードコート層を形成する。次いでこのハードコート層上に、前述と同様にして、(A)層の光学調整層を形成すればよい。
本発明の透明導電フィルムにおいては、基材フィルムの裏面に設けられたハードコート層上に、必要に応じて、防汚コート層を設けることができる。この防汚コート層は、一般にフッ素系樹脂を含む塗工液を、従来公知の方法、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて、該ハードコート層上にコーティングし、塗膜を形成させ、乾燥処理することにより、形成することができる。
この防汚コート層の厚さは、通常1〜10nm、好ましくは3〜8nmの範囲である。
次に、本発明の透明導電フィルムにおける構成の異なる例について、Fig.1〜Fig.4により説明する。
Fig.1〜Fig.4は、それぞれ本発明の透明導電フィルムの構成の異なる例を示す断面模式図であって、Fig.1は、基材フィルム1上に、(A)光学調整層2及び(B)導電性有機高分子層3が順に積層された構成の透明導電フィルム10を示し、Fig.2は、上記Fig.1において、基材フィルム1の裏面に、さらにハードコート層4−aが積層された構成の透明導電フィルム20を示す。
Fig.3は、上記Fig.1において、基材フィルム1と(A)光学調整層2との間に、さらにハードコート層4−bが設けられた構成の透明導電フィルム30を示し、Fig.4は、上記Fig.1において、基材フィルム1の裏面及び基材フィルム1と(A)光学調整層2との間に、それぞれ、さらにハードコート層4−a及び4−bが設けられた構成の透明導電フィルム40を示す。
このような本発明の透明導電フィルムは、高価なレアメタルであるインジウムを用いた錫ドープ酸化インジウム(ITO)を使用することなく、該ITOと同等の電気特性と透過率を有し、ディスプレイ用透明電極など、特にタッチパネル用電極として好適に用いられる。
【実施例】
【0010】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例における諸特性は、以下に示す方法に従って測定した。
(1)透明導電フィルムの表面抵抗率
JIS K 7194に準拠して試験片を作成し、三菱化学(株)製、表面抵抗率計「ロレスターEP(四探針プローブ)」を用い、導電性有機高分子層面が測定面になるように試験片を置いて表面抵抗率を測定した。
(2)透明導電フィルムの全光線透過率
日本電色工業(株)製、ヘーズメーター「NDH2000」を用い、JIS K 7361−1に準拠して測定した。
(3)透明導電フィルムの反射率
(株)島津製作所製、紫外可視分光光度計「UV−3101PC」を用い、導電性有機高分子層面が入射光側になるように試験片を黒アクリル板に固定した後、550nmの波長における反射率を測定した。
(4)(A)層及び(B)層の屈折率
フィルメトリクス(株)製、薄膜測定装置「F20」を用い測定した。
(5)透明導電フィルムの60°鏡面光沢度
日本電色工業(株)製、グロスメーター「VG2000」を使用し、導電性有機高分子層の反対面が入射光側になるように試験片を置き、JIS K 5600に準拠して測定した。
(6)金属酸化物粒子の平均粒径
動的散乱法により測定した。
実施例1
(1)(A)光学調整層の形成
ポリエステル樹脂[東洋紡績(株)製、「バイロナールMD1245」、固形分濃度30質量%、水希釈]100質量部と、酸化チタン水分散体[テイカ(株)製、「ND146」、平均粒径10nm、固形分濃度25質量%]240質量部と、精製水566質量部を均一に混合して、固形分濃度1.5質量%の光学調整層形成用塗工液を調製した。
次に、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)製、「A4300」]の表面にマイヤーバーで塗工した後、100℃で1分間乾燥して厚さ200nmの光学調整層を形成した。
(2)(B)導電性有機高分子層の形成
ポリチオフェンコート[信越ポリマー(株)製、「SEPLEGYDA」、固形分濃度2.4質量%]100質量部を、上記(1)で形成した光学調整層表面に、マイヤーバーを用いて塗工したのち、130℃で1分間乾燥して厚さ200nmの導電性有機高分子層を形成することにより、透明導電フィルムを得た。諸特性の測定結果を第1表に示す。
実施例2
(1)(A)光学調整層の形成
ポリエステル樹脂[東洋紡績(株)製、「バイロン20SS」、固形分30質量%、トルエン/メチルエチルケトン希釈]100質量部と、アンチモンドープ酸化錫トルエン分散体[石原産業(株)製、「SNS−10T」、平均粒径90nm、固形分30質量%]200質量部と、トルエン270質量部を均一に混合して、固形分濃度3質量%の光学調整層形成用塗工液を調製した。
次に、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)製、「A4300」]の表面にマイヤーバーで塗工した後、100℃で1分間乾燥して厚さ200nmの光学調整層を形成した。
(2)(B)導電性有機高分子層の形成
実施例1(2)と同様にして、上記(1)で形成した光学調整層表面に導電性有機高分子層を形成することにより、透明導電フィルムを得た。諸特性の測定結果を第1表に示す。
実施例3
(1)(A)光学調整層の形成
紫外線硬化型コート剤[大日精化工業(株)製、「セイカビームEXF−01L(NS)」、固形分100%]100質量部と、アンチモンドープ酸化錫トルエン分散体「SNS−10T」(前出)400質量部と、トルエン450質量部とを均一に混合して、固形分濃度3質量%の光学調整層形成用塗工液を調製した。
次に、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)製、「A4300」]の表面にマイヤーバーで塗工した後、80℃で1分間乾燥後、高圧水銀ランプで500mJ/cm
2の紫外線を照射して厚さ200nmの光学調整層を形成した。
(2)(B)導電性有機高分子層の形成
実施例1(2)と同様にして、上記(1)で形成した光学調整層表面に導電性有機高分子層を形成することにより、透明導電フィルムを得た。諸特性の測定結果を第1表に示す。
実施例4
実施例1で得られた透明導電フィルムにおける基材のPETフィルムの裏面に、紫外線硬化型ハードコート剤[大日精化工業(株)製、「セイカビームEXF−01L(NS)」、固形分100%]100質量部と、トルエン100質量部とを均一に混合して得られた固形分濃度50質量%のハードコート剤をマイヤーバーで塗工した後、80℃で1分間乾燥後、高圧水銀ランプで250mJ/cm
2の紫外線を照射して厚さ5μmのハードコート層を有する透明導電フィルムを得た。諸特性の測定結果を第1表に示す。
実施例5
(1)防眩性ハードコート層の形成
紫外線硬化型ハードコート剤[大日精化工業(株)製、「セイカビームEXF−01L(NS)」、固形分100%]100質量部と、不定形シリコーンビーズ[モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、「トスパール240」]5質量部と、エチルセロソルブ75質量部と、イソブタノール75質量部とを均一に混合し、固形分濃度40質量%の防眩性ハードコート剤を調製した。このハードコート剤を、実施例1で得られた透明導電フィルムにおける基材のPETフィルムの裏面に、マイヤーバーで塗工した後、80℃で1分間乾燥後、高圧水銀ランプで250mJ/cm
2の紫外線を照射して厚さ4μmの防眩性ハードコート層を有する透明導電フィルムを得た。諸特性の測定結果を第1表に示す。
実施例6
(1)クリアハードコート層の形成
紫外線硬化型ハードコート剤[大日精化工業(株)製、「セイカビームEXF−01L(NS)」、固形分100%]100質量部と、トルエン100質量部とを均一に混合し、固形分濃度50質量%のハードコート剤を調製した。
次に、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)製、「A4300」]の表面にマイヤーバーで塗工した後、80℃で1分間乾燥後、高圧水銀ランプで250mJ/cm
2の紫外線を照射して厚さ5μmのハードコート層を形成した。
(2)(A)光学調整層の形成
実施例1と同様にして、上記(1)で形成したハードコート層表面に、光学調整層を形成した。
(3)(B)導電性有機高分子層の形成
上記(2)で得た光学調整層表面に、実施例1(2)と同様にして導電性有機高分子層を形成した。
(4)クリアハードコート層の形成
基材のPETフィルムの裏面に、上記(1)と同様にしてハードコート層を形成することにより、基材フィルムの両面にハードコート層が設けられた透明導電フィルムを得た。諸特性の評価結果を第1表に示す。
比較例1
「ポリチオフェンコート」(前出)100質量部を、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)製、「A4300」]の表面にマイヤーバーで塗工した後、130℃で1分間乾燥して、厚さ200nmの導電性有機高分子層を形成することにより、透明導電フィルムを得た。諸特性の測定結果を第1表に示す。
比較例2
(1)ポリエステル樹脂層の形成
ポリエステル樹脂[東洋紡績(株)製、「バイロン20SS」、固形分30質量%、トルエン/メチルエチルケトン希釈]100質量部と、トルエン720質量部と、メチルエチルケトン180質量部とを均一に混合し、固形分濃度3質量%のポリエステル樹脂層形成用塗工液を調製した。
次に、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)製、「A4300」]の表面に、上記塗工液をマイヤーバーで塗工した後、100℃で1分間乾燥して厚さ200nmのポリエステル樹脂層を形成した。
(2)導電性有機高分子層の形成
「ポリチオフェンコート」(前出)100質量部を、上記(1)で形成したポリエステル樹脂層表面に、マイヤーバーを用いて積層した後、130℃で1分間乾燥して、厚さ200nmの導電性有機高分子層を形成することにより、透明導電フィルムを得た。諸特性の測定結果を第1表に示す。
参考例1
(1)光学調整層の形成
ポリエステル樹脂[東洋紡績(株)製、「バイロン20SS」、固形分30質量%。トルエン/メチルエチルケトン希釈]100質量部と、アンチモンドープ酸化錫トルエン分散体[石原産業(株)製、「SNS−10T」、平均粒径90nm、固形分30質量%]900質量部と、トルエン9000質量部を均一に混合して、固形分濃度3質量%の光学調整層形成用塗工液を調製した。
次に、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)製、「A4300」]の表面に、上記塗工液をマイヤーバーで塗工した後、100℃で1分間乾燥して厚さ200nmの光学調整層を形成した。
(2)(B)導電性有機高分子層の形成
実施例1(2)と同様にして、上記(1)で形成した光学調整層表面に導電性有機高分子層を形成することにより、透明導電フィルムを作製しようとしたが、この導電性有機高分子層積層時に、光学調整層中の金属酸化物の脱落が多く、良好な面状態の導電性有機高分子層が形成するのが難しかった。なお(1)で形成した光学調整層の屈折率は1.78であった。
【表1】