特許第5651776号(P5651776)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5651776ユーザタッチ操作モード適応方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5651776
(24)【登録日】2014年11月21日
(45)【発行日】2015年1月14日
(54)【発明の名称】ユーザタッチ操作モード適応方法および装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20141218BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20141218BHJP
【FI】
   G06F3/041 595
   G06F3/048 620
【請求項の数】13
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-522096(P2013-522096)
(86)(22)【出願日】2011年9月29日
(65)【公表番号】特表2013-532876(P2013-532876A)
(43)【公表日】2013年8月19日
(86)【国際出願番号】CN2011080323
(87)【国際公開番号】WO2012041237
(87)【国際公開日】20120405
【審査請求日】2013年2月4日
(31)【優先権主張番号】201010506145.0
(32)【優先日】2010年9月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】509248235
【氏名又は名称】ファーウェイ デバイス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一
(72)【発明者】
【氏名】チョウ インジュン
【審査官】 円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−082020(JP,A)
【文献】 特開2010−146279(JP,A)
【文献】 特開平11−272421(JP,A)
【文献】 特表2010−515980(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/048−3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチアクションを受信し、前記タッチアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標に応じて前記タッチアクションのタッチ範囲値を取得し、
前記タッチアクションの前記タッチ範囲値をタッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードとを区別する範囲閾値と比較し、前記範囲閾値が、タッチ・スライド・モードにおけるスライド・アクションの範囲値とタッチ・クリック・モードにおけるクリック・アクションの範囲値とに基づいて、ユーザ操作習慣に応じて予め設定されること、
を含み、
前記比較に基づき、前記タッチ範囲値が前記範囲閾値より大きい場合、前記タッチアクションはタッチ・スライド・モードであると決定し、前記タッチ範囲値が前記範囲閾値以下である場合、前記タッチアクションはタッチ・クリック・モードであると決定する
ユーザタッチ操作モード適応方法。
【請求項2】
前記タッチアクションを受信したとき、前記タッチアクションのタッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点に応じて前記タッチアクションのアクション時間を取得し、
前記タッチアクションが前記タッチ・クリック・モードである場合、前記タッチアクションの前記アクション時間を、ユーザ操作習慣に応じて設定される第1の時間閾値であって、タッチ・クリック・アクションとタッチ・ロングプレス・アクションとを区別する第1の時間閾値と比較すること、
をさらに含み、
前記アクション時間が前記第1の時間閾値より大きい場合、前記タッチアクションはタッチ・ロングプレス・アクションであり、前記アクション時間が前記第1の時間閾値以下である場合、前記タッチアクションはタッチ・クリック・アクションである、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タッチアクションを受信したとき、前記タッチアクションのタッチ・プレス時点および前記タッチアクション前のタッチ・クリック・アクションのタッチ・アップリフト時点に応じて、前記タッチアクションと前記タッチアクション前の前記タッチ・クリック・アクションとの間の時間間隔を取得し、
前記タッチアクションが前記タッチ・クリック・アクションである場合、前記タッチアクションと前記タッチアクション前の前記タッチ・クリック・アクションとの間の前記時間間隔を、ユーザ操作習慣に応じて設定される第2の時間閾値であって、タッチ・シングルクリック・アクションとタッチ・ダブルクリック・アクションとを区別する第2の時間閾値と比較すること、
をさらに含み、
前記時間間隔が前記第2の時間閾値より大きい場合、前記タッチアクションはタッチ・シングルクリック・アクションであり、前記時間間隔が前記第2の時間閾値以下である場合、前記タッチアクションはタッチ・ダブルクリック・アクションである、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記タッチ・クリック・モードにおける個々のアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標を収集し、前記タッチ・プレス座標および前記タッチ・アップリフト座標に応じて前記タッチ・クリック・モードにおける個々のアクションの範囲値を取得し、前記タッチ・クリック・モードにおける中の前記アクションの平均範囲値を計算し、
前記タッチ・スライド・モードにおける個々のアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標を収集し、前記タッチ・プレス座標および前記タッチ・アップリフト座標に応じて前記タッチ・スライド・モードにおける個々のアクションの範囲値を取得し、前記タッチ・スライド・モード中の前記アクションの平均範囲値を計算し、
前記タッチ・クリック・モードにおける前記アクションの前記平均範囲値および前記タッチ・スライド・モードにおける前記アクションの前記平均範囲値に応じて、前記タッチ・クリック・モードと前記タッチ・スライド・モードとを区別する前記範囲閾値を設定すること、
をさらに含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
個々のタッチ・クリック・アクションのタッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点を収集し、前記タッチ・プレス時点および前記タッチ・アップリフト時点に応じて個々のタッチ・クリック・アクションのアクション時間を取得し、前記タッチ・クリック・アクションの平均アクション時間を計算し、
個々のタッチ・ロングプレス・アクションのタッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点を収集し、前記タッチ・プレス時点および前記タッチ・アップリフト時点に応じて個々のタッチ・ロングプレス・アクションのアクション時間を取得し、前記タッチ・ロングプレス・アクションの平均アクション時間を計算し、
前記タッチ・クリック・アクションの前記平均アクション時間および前記タッチ・ロングプレス・アクションの前記平均アクション時間に応じて、前記タッチ・クリック・アクションと前記タッチ・ロングプレス・アクションとを区別する第1の時間閾値を設定すること、
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記タッチ・クリック・アクションが前記タッチ・ダブルクリック・アクションである場合、個々のタッチ・クリック・アクションの前記タッチ・プレス時点および前記タッチ・アップリフト時点を収集することは、
個々のタッチ・ダブルクリック・アクションの第1のタッチ・アップリフト時点および第2のタッチ・プレス時点を収集し、前記第1のタッチ・アップリフト時点および前記第2のタッチ・プレス時点に応じて、前記タッチ・ダブルクリック・アクション中の2回の連続するクリック・アクションの間の時間間隔を取得し、平均時間間隔を計算し、
前記平均時間間隔に応じて、前記タッチ・シングルクリック・アクションと前記タッチ・ダブルクリック・アクションとを区別する前記第2の時間閾値を設定すること、
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
タッチアクションを受信するよう構成されている受信ユニットと、
前記受信ユニットによって受信された前記タッチアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標に応じて、前記タッチアクションのタッチ範囲値を取得するよう構成されている第1の実行ユニットと、
前記第1の実行ユニットによって取得された前記タッチアクションの前記タッチ範囲値をタッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードとを区別する範囲閾値と比較するよう構成され、前記範囲閾値が、タッチ・スライド・モードにおけるスライド・アクションの範囲値とタッチ・クリック・モードにおけるクリック・アクションの範囲値とに基づいて、ユーザ操作習慣に応じて予め設定されている第1の比較ユニットと、
前記比較に基づき、前記タッチ範囲値が前記範囲閾値より大きい場合、前記タッチアクションがタッチ・スライド・モードであると決定し、前記タッチ範囲値が前記範囲閾値以下である場合、前記タッチアクションがタッチ・クリック・モードであると決定するよう構成されている第1の結果ユニットと、
を備える、ユーザタッチ操作モード適応装置。
【請求項8】
前記受信ユニットによって受信された前記タッチアクションのタッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点に応じて、前記タッチアクションのアクション時間を取得するよう構成されている第2の実行ユニットと、
前記第1の結果ユニットが前記タッチアクションはタッチ・クリック・モードであると決定した場合、前記タッチアクションの前記アクション時間を、ユーザ操作習慣に応じて設定される第1の時間閾値であって、タッチ・クリック・アクションとタッチ・ロングプレス・アクションとを区別する第1の時間閾値と比較するよう構成されている第2の比較ユニットと、
前記アクション時間が前記第1の時間閾値より大きい場合、前記タッチアクションはタッチ・ロングプレス・アクションであると決定し、前記アクション時間が前記第1の時間閾値以下である場合、前記タッチアクションはタッチ・クリック・アクションであると決定するよう構成されている第2の結果ユニットと、
を備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記受信ユニットによって受信された前記タッチアクションのタッチ・プレス時点および前記タッチアクション前のタッチ・クリック・アクションのタッチ・アップリフト時点に応じて、前記タッチアクションと前記タッチアクション前の前記タッチ・クリック・アクションとの間の時間間隔を取得するよう構成されている第3の実行ユニットと、
前記第2の結果ユニットが前記タッチアクションは前記タッチ・クリック・アクションであると決定した場合、前記タッチアクションと前記タッチアクション前の前記タッチ・クリック・アクションとの間の前記時間間隔を、ユーザ操作習慣に応じて設定される第2の時間閾値であって、タッチ・シングルクリック・アクションとタッチ・ダブルクリック・アクションとを区別する第2の時間閾値と比較するよう構成されている第3の比較ユニットと、
前記時間間隔が前記第2の時間閾値より大きい場合、前記タッチアクションはタッチ・シングルクリック・アクションであると決定し、前記時間間隔が前記第2の時間閾値以下である場合、前記タッチアクションはタッチ・ダブルクリック・アクションであると決定するよう構成されている第3の結果ユニットと、
をさらに備える、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記タッチ・クリック・モードにおける個々のアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標を収集し、前記タッチ・プレス座標および前記タッチ・アップリフト座標に応じて前記タッチ・クリック・モードにおける個々のアクションの範囲値を取得し、前記タッチ・クリック・モードにおける前記アクションの平均範囲値を計算するよう構成されている第1の収集ユニットと、
前記タッチ・スライド・モードにおける個々のアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標を収集し、前記タッチ・プレス座標および前記タッチ・アップリフト座標に応じて前記タッチ・スライド・モードにおける個々のアクションの範囲値を取得し、前記タッチ・スライド・モードにおける前記アクションの平均範囲値を計算するよう構成されている第2の収集ユニットと、
前記第1の収集ユニットによって取得された前記タッチ・クリック・モードにおける前記アクションの前記平均範囲値および前記第2の収集ユニットによって取得された前記タッチ・スライド・モードにおける前記アクションの前記平均範囲値に応じて、前記タッチ・クリック・モードと前記タッチ・スライド・モードとを区別する前記範囲閾値を設定する第1の設定ユニットと、
をさらに備える、請求項7から9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
個々のタッチ・クリック・アクションのタッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点を収集し、前記タッチ・プレス時点および前記タッチ・アップリフト時点に応じて個々のタッチ・クリック・アクションのアクション時間を取得し、前記タッチ・クリック・アクションの平均アクション時間を計算するよう構成されている第3の収集ユニットと、
個々のタッチ・ロングプレス・アクションのタッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点を収集し、前記タッチ・プレス時点および前記タッチ・アップリフト時点に応じて個々のタッチ・ロングプレス・アクションのアクション時間を取得し、前記タッチ・ロングプレス・アクションの平均アクション時間を計算するよう構成されている第4の収集ユニットと、
前記第3の収集ユニットによって取得された前記タッチ・クリック・アクションの前記平均アクション時間および前記第4の収集ユニットによって取得された前記タッチ・ロングプレス・アクションの前記平均アクション時間に応じて、前記タッチ・クリック・アクションと前記タッチ・ロングプレス・アクションとを区別する第1の時間閾値を設定するよう構成されている第2の設定ユニットと、
をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記タッチ・クリック・アクションが前記タッチ・ダブルクリック・アクションである場合、前記第3の収集ユニットは、個々のタッチ・ダブルクリック・アクションの第1のタッチ・アップリフト時点および第2のタッチ・プレス時点を収集し、前記第1のタッチ・アップリフト時点および前記第2のタッチ・プレス時点に応じて、前記タッチ・ダブルクリック・アクション中の2回の連続するクリック・アクションの間の時間間隔を取得し、平均時間間隔を計算するようさらに構成され、
前記装置は、前記第3の収集ユニットによって取得された前記平均時間間隔に応じて、前記タッチ・シングルクリック・アクションと前記タッチ・ダブルクリック・アクションとを区別する前記第2の時間閾値を設定するよう構成されている第3の設定ユニットをさらに備える、
請求項11に記載の装置。
【請求項13】
請求項7から12のいずれか1項に記載のユーザタッチ操作モード適応装置を備える、タッチスクリーン端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明は、タッチスクリーン端末の分野に関し、特に、ユーザタッチ操作モード適応方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のところ、市場におけるタッチスクリーン端末は、たとえば、タッチ式携帯電話機、タッチ式MP3、およびタッチ式ノートブックを含む。タッチスクリーン端末では、ユーザタッチ操作モードは、タッチ・スライド・モードおよびタッチ・クリック・モードを含み、タッチ・スライド・モードは、タッチスクリーン上でのユーザのタッチ・スライドであり、タッチ・クリック・モードは、タッチスクリーン上でのユーザのタッチ・シングルクリックまたはタッチ・ダブルクリックである。ユーザのタッチアクションを受け取った後、タッチスクリーン端末は、端末内に設定された固有の閾値に応じてタッチアクションのモードを決定する。たとえば、タッチスクリーン型携帯電話機の携帯電話機イベントプロセッサでは、15画素がタッチ・クリック・モードおよびタッチ・スライド・モードを決定する閾値として広く使用される。タッチ・プレス・イベントが最初に受信され、次にタッチ・スライド・イベントが受信され、続いて受信されたタッチ・アップリフト・イベントとタッチ・プレス・イベントとの間の位置シフトが固定した15画素範囲内にあり、タッチ・スライド・イベントが同様に15画素の範囲内である場合、ユーザタッチ操作モードはタッチ・クリック・モードであると決定され、ユーザクリック操作が実行される。対照的に、位置シフトが15画素を上回る場合、ユーザタッチ操作モードはタッチ・スライド・モードであると決定され、ユーザスライド操作が実行される。
【0003】
本発明の実施において、様々なユーザの習慣に起因してユーザタッチ操作モードの識別において誤操作が起こりやすいことがわかっている。たとえば、一部のユーザはタッチペンを使用することに慣れ、接触面積が小さいので、判断に使用される画素範囲が小さ、ユーザの操作は閾値が3画素であれば正確に識別されることができる。一方で、一部のユーザは、指で操作することに慣れ、接触面積が大きいので、判断に使用される画素範囲が大きく、ユーザの操作は閾値が15画素であれば正確に識別されることができる。場合によっては様々なユーザの指サイズもまた様々であり、一部のユーザの操作は、閾値が20画素であれば正確に識別されることができる。その結果、ユーザタッチ操作モードの識別中に様々なユーザに同じ判定基準を使用することによって誤操作が起こりやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、様々なユーザの習慣に起因してユーザタッチ操作モードの識別誤りの問題を解決するための、ユーザタッチ操作モード適応方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の実施形態は、以下の技術的解決手法を採用する。
【0006】
タッチスクリーン端末に適用できるユーザタッチ操作モード適応方法は、タッチアクションを受信し、タッチアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標に応じてタッチアクションのタッチ範囲値を取得し、
タッチアクションのタッチ範囲値をユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードを区別する範囲閾値と比較すること、
を含み、タッチ範囲値が範囲閾値より大きい場合、タッチアクションは、タッチ・スライド・モードであり、タッチ範囲値が範囲閾値以下である場合、タッチアクションは、タッチ・クリック・モードである。
【0007】
ユーザタッチ操作モード適応装置は、
タッチアクションを受信するよう構成されている受信ユニットと、
受信ユニットによって受信されたタッチアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標に応じてタッチアクションのタッチ範囲値を取得するよう構成されている第1の実行ユニットと、
第1の実行ユニットによって取得されたタッチアクションのタッチ範囲値を、ユーザ操作習慣に応じて設定された範囲閾値であって、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードを区別する範囲閾値と比較するよう構成されている第1の比較ユニットと、
タッチ範囲値が範囲閾値より大きい場合、タッチアクションがタッチ・スライド・モードであると決定し、タッチ範囲値が範囲閾値以下である場合、タッチアクションがタッチ・クリック・モードであると決定するよう構成されている第1の結果ユニットと、
を含む。
【0008】
タッチスクリーン端末は、ユーザタッチ操作モード適応装置を含む。
【0009】
本発明の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応方法および装置では、タッチアクションのタッチ範囲値を、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードとを区別する範囲閾値と比較することにより、タッチアクションがタッチ・スライド・モードであるか、またはタッチ・クリック・モードであるかを決定することで、様々なユーザの習慣に起因してユーザタッチ操作モードの識別において起こりやすい誤操作の問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応方法のフローチャートである。
図2図1において、ユーザ操作習慣に応じて、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードとを区別する範囲閾値を設定する方法を示した図である。
図3】本発明の別の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応方法の第1のフローチャートである。
図4】本発明の別の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応方法の第2のフローチャートである。
図5図3および図4において、ユーザ操作習慣に応じて、タッチ・クリック・アクションとタッチ・ロングプレス・アクションとを区別する第1の時間閾値を設定する方法を示した図である。
図6図4において、ユーザ操作習慣に応じて、タッチ・シングルクリック・アクションとタッチ・ダブルクリック・アクションとを区別する第2の時間閾値を設定する方法を示した図である。
図7】本発明の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応装置の第1の概略構成図である。
図8】本発明の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応装置の第2の概略構成図である。
図9】本発明の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応装置の第3の概略構成図である。
図10】本発明の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応装置の第4の概略構成図である。
図11】本発明の実施形態によるタッチスクリーン端末の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の技術的解決手法が、本発明の添付図面を参照して以下に明瞭かつ完全に記載される。記載された実施形態は本発明の実施形態の全部ではなく、一部に過ぎないことは明らかである。本発明の実施形態に基づいて創造的な努力を要することなく当業者によって達成されるすべての他の実施形態は、当然に本発明の保護範囲に含まれるであろう。
【0012】
様々なユーザの習慣に起因してユーザタッチ操作モードの識別誤りの問題を解決するために、本発明の実施形態は、ユーザタッチ操作モード適応方法および装置を提供する。
【0013】
図1に示されるように、本発明の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応方法は、以下のステップを含む。
【0014】
ステップ101:タッチアクションを受信し、タッチアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標に応じてタッチアクションのタッチ範囲値を取得する。
【0015】
ステップ102:タッチアクションのタッチ範囲値を、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードを区別する範囲閾値と比較する。
【0016】
ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードを区別する範囲閾値は、図2に示されるような方法により設定することで取得されることができ、この方法は、具体的には以下のステップを含む。
【0017】
ステップ201:タッチ・クリック・モードにおける個々のアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標を収集し、タッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標に応じてタッチ・クリック・モードにおける個々のアクションの範囲値を取得し、タッチ・クリック・モード中のアクションの平均範囲値を計算する。
【0018】
表1は、タッチ・クリック・モードにおけるアクションの平均範囲値を計算する具体的な方式を示す。
【表1】
【0019】
表中、タッチ・クリック・モードにおけるアクションの平均範囲値の単位は、画素である。
【0020】
ステップ202:タッチ・スライド・モードにおける個々のアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標を収集し、タッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標に応じてタッチ・スライド・モードにおける個々のアクションの範囲値を取得し、タッチ・スライド・モードにおけるアクションの平均範囲値を計算する。
【0021】
表2は、タッチ・クリック・モードにおけるアクションの平均範囲値を計算する具体的な方式を示す。
【表2】
【0022】
表中、タッチ・スライド・モードにおけるアクションの平均範囲値の単位は、画素である。
【0023】
ステップ203:タッチ・クリック・モードにおけるアクションの平均範囲値およびタッチ・スライド・モードにおけるアクションの平均範囲値に応じて、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードとを区別する範囲閾値を設定する。
【0024】
本実施形態では、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードとを区別する範囲閾値は、タッチ・クリック範囲とタッチ・スライド範囲との平均を求めることにより取得されてもよい。たとえば、閾値は、表1および表2における結果に応じて取得される(8+27)/2=17.5画素であってもよい。
【0025】
個人ごとに、タッチ・クリック・モードにおけるタッチスクリーンとの接触範囲と、タッチ・スライド・モードにおけるタッチスクリーンとの接触範囲との間の差は明らかであるため、明白な境界値がタッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードとの間に存在し、この値が、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードとを区別する範囲閾値として定義される。
【0026】
本実施形態では、収集を開始させる多数の条件が存在し、たとえば、ユーザがプリセットボタンを押下することによって座標の収集を開始させるためのデータ収集命令が生成される。或いは、座標の収集を開始させるデータ収集命令は、タッチスクリーン端末内の加入者識別モジュール(SIM)がユーザの変更を検知したときに発生させられる。ユーザの変更は、ユーザ名またはユーザ識別子(ID)の変更を判断することにより取得されることができる。具体的には、タッチスクリーン式携帯電話機内のSIMカードの変更は、SIMによって検知できる。
【0027】
具体的には、収集命令を受信したとき、ソフトウェア・インターフェースがタッチスクリーン上にポップアップさせられ、ソフトウェア・インターフェースは、ユーザに対してタッチ・クリック・モードで様々なエリアでアクションを順次実行するように指示し、そして、ユーザに対して様々なエリアで、タッチ・スライド・モードでアクションを順次実行するように指示する。
【0028】
ステップ103:タッチ範囲値が範囲閾値より大きい場合、タッチアクションはタッチ・スライド・モードであり、タッチ範囲値が範囲閾値以下である場合、タッチアクションはタッチ・クリック・モードである。
【0029】
本発明の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応方法では、タッチアクションがタッチ・スライド・モードであるか、またはタッチ・クリック・モードであるかは、タッチアクションのタッチ範囲値を、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードを区別する範囲閾値と比較することにより決定されるので、様々なユーザの習慣に起因してユーザタッチ操作モードの識別において起こりやすい誤操作の問題を解決する。
【0030】
本発明の実施形態による技術的解決手法を当業者に対してより明瞭にするために、ユーザタッチ操作モード適応方法を、具体的な実施形態を通じて詳細に説明する。
【0031】
図3に示されるように、本発明の別の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応方法は、以下のステップを含む。
【0032】
ステップ301:タッチアクションを受信し、タッチアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標に応じてタッチアクションのタッチ範囲値を取得する。
【0033】
ステップ304:タッチアクションのタッチ範囲値を、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードとを区別する範囲閾値と比較する。ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードを区別する範囲閾値は、図2に示されたような方法により設定することで取得されることができ、ここでは繰り返し説明しない。
【0034】
ステップ305:タッチ範囲値が範囲閾値より大きい場合、タッチアクションはタッチ・スライド・モードであり、タッチ範囲値が範囲閾値以下である場合、タッチアクションはタッチ・クリック・モードである。
【0035】
加えて、タッチ・クリック・モードにおいてタッチ・クリック・アクションとタッチ・ロングプレス・アクションとを区別するために、この方法は、以下のステップをさらに含む。
【0036】
ステップ304の前に、以下のステップが実行される。
【0037】
ステップ302:タッチアクションを受信したとき、タッチアクションのタッチ・プレス時点とタッチ・アップリフト時点とに応じてタッチアクションのアクション時間を取得する。
【0038】
ステップ305の後に、以下のステップが実行される。
【0039】
ステップ306:タッチアクションがタッチ・クリック・モードである場合、タッチアクションのアクション時間を、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・アクションとタッチ・ロングプレス・アクションとを区別する第1の時間閾値と比較する。
【0040】
本実施形態では、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・アクションとタッチ・ロングプレス・アクションとを区別する第1の時間閾値は、図5に示されたような方法により設定することで取得されることができ、この方法は、具体的には以下のステップを含む。
【0041】
ステップ501:個々のタッチ・クリック・アクションのタッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点を収集し、タッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点に応じて個々のタッチ・クリック・アクションのアクション時間を取得し、タッチ・クリック・アクションの平均アクション時間を計算する。
【0042】
ステップ502:個々のタッチ・ロングプレス・アクションのタッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点を収集し、タッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点に応じて個々のタッチ・ロングプレス・アクションのアクション時間を取得し、タッチ・ロングプレス・アクションの平均アクション時間を計算する。
【0043】
ステップ503:タッチ・クリック・アクションの平均アクション時間およびタッチ・ロングプレス・アクションの平均アクション時間に応じてタッチ・クリック・アクションとタッチ・ロングプレス・アクションとを区別する第1の時間閾値を設定する。
【0044】
ステップ307:アクション時間が第1の時間閾値より大きい場合、タッチアクションはタッチ・ロングプレス・アクションであり、アクション時間が第1の時間閾値以下である場合、タッチアクションはタッチ・クリック・アクションである。
【0045】
加えて、図4に示されるように、タッチ・クリック・アクションにおいてタッチ・シングルクリック・アクションとタッチ・ダブルクリック・アクションとを区別するために、この方法は、以下のステップをさらに含む。
【0046】
ステップ304の前に、以下のステップが実行される。
【0047】
ステップ303:タッチアクションを受信したとき、タッチアクションのタッチ・プレス時点およびタッチアクション前のタッチ・クリック・アクションのタッチ・アップリフト時点に応じて、タッチアクションとタッチアクション前のタッチ・クリック・アクションとの間の時間間隔を取得する。
【0048】
ステップ307の後に、以下のステップが実行される。
【0049】
ステップ308:タッチアクションがタッチ・クリック・アクションである場合、タッチアクションとタッチアクション前のタッチ・クリック・アクションとの間の時間間隔を、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・シングルクリック・アクションとタッチ・ダブルクリック・アクションとを区別する第2の時間閾値と比較する。
【0050】
本実施形態では、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・シングルクリック・アクションをタッチ・ダブルクリック・アクションと区別する第2の時間閾値は、図6に示されたような方法により設定することで取得されることができ、この方法は、具体的には以下のステップを含む。
【0051】
ステップ601:個々のタッチ・ダブルクリック・アクションの第1のタッチ・アップリフト時点および第2のタッチ・プレス時点を収集し、第1のタッチ・アップリフト時点および第2のタッチ・プレス時点に応じてタッチ・ダブルクリック・アクション中の2回の連続するクリック・アクションの間の時間間隔を取得し、平均時間間隔を計算する。
【0052】
ステップ602:平均時間間隔に応じて、タッチ・シングルクリック・アクションとタッチ・ダブルクリック・アクションとを区別する第2の時間閾値を設定する。
【0053】
ステップ309:時間間隔が第2の時間閾値より大きい場合、タッチアクションはタッチ・シングルクリック・アクションであり、時間間隔が第2の時間閾値以下である場合、タッチアクションはタッチ・ダブルクリック・アクションである。
【0054】
本発明の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応方法では、タッチアクションのタッチ範囲値を、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・モードをタッチ・スライド・モードと区別する範囲閾値と比較することにより、タッチアクションがタッチ・スライド・モードであるか、またはタッチ・クリック・モードであるかを決定するので、様々なユーザの習慣に起因してユーザタッチ操作モードの識別中に起こりやすい誤操作の問題を解決する。
【0055】
図7に示されるように、本発明の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応装置は、受信ユニット701と、第1の実行ユニット702と、第1の比較ユニット703と、第1の結果ユニット704とを含む。
【0056】
受信ユニット701は、タッチアクションを受信するよう構成されている。具体的な実施方法は、図1に示されたステップ101の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0057】
第1の実行ユニット702は、受信ユニットによって受信されたタッチアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標に応じてタッチアクションのタッチ範囲値を取得するよう構成されている。具体的な実施方法は、図1に示されたステップ101の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0058】
第1の比較ユニット703は、第1の実行ユニットによって取得されたタッチアクションのタッチ範囲値をユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードとを区別する範囲閾値と比較するよう構成されている。具体的な実施方法は、図1に示されたステップ102の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0059】
第1の結果ユニット704は、タッチ範囲値が範囲閾値より大きい場合にタッチアクションがタッチ・スライド・モードであると決定し、タッチ範囲値が範囲閾値以下である場合にタッチアクションがタッチ・クリック・モードであると決定するよう構成されている。具体的な実施方法は、図1に示されたステップ103の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0060】
加えて、タッチ・クリック・モードにおいてタッチ・クリック・アクションとタッチ・ロングプレス・アクションとを区別するために、この装置は図8に示されるように、第2の実行ユニット705と、第2の比較ユニット706と、第2の結果ユニット707とをさらに含む。
【0061】
第2の実行ユニット705は、受信ユニットによって受信されたタッチアクションのタッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点に応じてタッチアクションのアクション時間を取得するよう構成されている。具体的な実施方法は、図3に示されたステップ302の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0062】
第2の比較ユニット706は、第1の結果ユニットがタッチアクションはタッチ・クリック・モードであると決定した場合に、タッチアクションのアクション時間を、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・アクションとタッチ・ロングプレス・アクションとを区別する第1の時間閾値と比較するよう構成されている。具体的な実施方法は、図3に示されたステップ306の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0063】
第2の結果ユニット707は、アクション時間が第1の時間閾値より大きい場合にタッチアクションがタッチ・ロングプレス・アクションであると決定し、アクション時間が第1の時間閾値以下である場合にタッチアクションがタッチ・クリック・アクションであると決定するよう構成されている。具体的な実施方法は、図3に示されたステップ307の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0064】
加えて、タッチ・クリック・アクションにおいてタッチ・シングルクリック・アクションとタッチ・ダブルクリック・アクションとを区別するために、この装置は図9に示されるように、第3の実行ユニット708と、第3の比較ユニット709と、第3の結果ユニット710とをさらに含む。
【0065】
第3の実行ユニット708は、受信ユニットによって受信されたタッチアクションのタッチ・プレス時点およびタッチアクション前のタッチ・クリック・アクションのタッチ・アップリフト時点に応じて、タッチアクションとタッチアクション前のタッチ・クリック・アクションとの間の時間間隔を取得するよう構成されている。具体的な実施方法は、図4に示されたステップ303の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0066】
第3の比較ユニット709は、第2の結果ユニットがタッチアクションはタッチ・クリック・アクションであると決定した場合、タッチアクションとタッチアクション前のタッチ・クリック・アクションとの間の時間間隔を、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・シングルクリック・アクションとタッチ・ダブルクリック・アクションとを区別する第2の時間閾値と比較するよう構成されている。具体的な実施方法は、図4に示されたステップ308の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0067】
第3の結果ユニット710は、時間間隔が第2の時間閾値より大きい場合に、タッチアクションがタッチ・シングルクリック・アクションであると決定し、時間間隔が第2の時間閾値以下である場合に、タッチアクションがタッチ・ダブルクリック・アクションであると決定するよう構成されている。具体的な実施方法は、図4に示されたステップ309の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0068】
加えて、この装置は図10に示されるように、第1の収集ユニット1001と、第2の収集ユニット1002と、第1の設定ユニット1003と、第3の収集ユニット1004と、第4の収集ユニット1005と、第2の設定ユニット1006とをさらに含む。
【0069】
第1の収集ユニット1001は、タッチ・クリック・モードにおける個々のアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標を収集し、タッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標に応じてタッチ・クリック・モードにおける個々のアクションの範囲値を取得し、タッチ・クリック・モードにおけるアクションの平均範囲値を計算するよう構成されている。具体的な実施方法は、図2に示されたステップ201の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0070】
第2の収集ユニット1002は、タッチ・スライド・モードにおける個々のアクションのタッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標を収集し、タッチ・プレス座標およびタッチ・アップリフト座標に応じてタッチ・スライド・モードにおける個々のアクションの範囲値を取得し、タッチ・スライド・モードにおけるアクションの平均範囲値を計算するよう構成されている。具体的な実施方法は、図2に示されたステップ202の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0071】
第1の設定ユニット1003は、第1の収集ユニットによって取得されたタッチ・クリック・モードにおけるアクションの平均範囲値および第2の収集ユニットによって取得されたタッチ・スライド・モードにおけるアクションの平均範囲値に応じて、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードとを区別する範囲閾値を設定するよう構成されている。具体的な実施方法は、図2に示されたステップ203の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0072】
第3の収集ユニット1004は、個々のタッチ・クリック・アクションのタッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点を収集し、タッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点に応じて個々のタッチ・クリック・アクションのアクション時間を取得し、タッチ・クリック・アクションの平均アクション時間を計算するよう構成されている。具体的な実施方法は、図5に示されたステップ501の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0073】
第4の収集ユニット1005は、個々のタッチ・ロングプレス・アクションのタッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点を収集し、タッチ・プレス時点およびタッチ・アップリフト時点に応じて個々のタッチ・ロングプレス・アクションのアクション時間を取得し、タッチ・ロングプレス・アクションの平均アクション時間を計算するよう構成されている。具体的な実施方法は、図5に示されたステップ502の説明を参照してもよく、ここでは繰り返し説明しない。
【0074】
第2の設定ユニット1006は、第3の収集ユニットによって取得されたタッチ・クリック・アクションの平均アクション時間および第4の収集ユニットによって取得されたタッチ・ロングプレス・アクションの平均アクション時間に応じて、タッチ・クリック・アクションとタッチ・ロングプレス・アクションとを区別する第1の時間閾値を設定するために構成されている。具体的な実施方法は、図5に示されたステップ503の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0075】
加えて、第3の収集ユニット1004は、個々のタッチ・ダブルクリック・アクションの第1のタッチ・アップリフト時点および第2のタッチ・プレス時点を収集し、第1のタッチ・アップリフト時点および第2のタッチ・プレス時点に応じて、タッチ・ダブルクリック・アクションにおける2回の連続するクリック・アクションの間の時間間隔を取得し、平均時間間隔を計算するようさらに構成されている。具体的な実施方法は、図6に示されたステップ601の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0076】
この装置は、第3の設定ユニット1007をさらに含む。
【0077】
第3の設定ユニット1007は、第3の収集ユニットによって取得された平均時間間隔に応じて、タッチ・シングルクリック・アクションとタッチ・ダブルクリック・アクションとを区別する第2の時間閾値を設定するよう構成されている。具体的な実施方法は、図6に示されたステップ602の説明を参照でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0078】
本発明の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応装置によれば、タッチアクションのタッチ範囲値を、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・モードをタッチ・スライド・モードと区別する範囲閾値と比較することにより、タッチアクションがタッチ・スライド・モードであるか、またはタッチ・クリック・モードであるかを決定するので、様々なユーザの習慣に起因してユーザタッチ操作モードの識別誤りの問題を解決する。
【0079】
図11に示されるように、本発明の実施形態によるタッチスクリーン端末は、主として、中央処理ユニット(CPU)と、無線周波数(RF)ユニットと、ベースバンド回路とを含む。RFユニットおよびベースバンド回路は、CPUに連結されている。加えて、CPUに接続されているSIMカードと、記憶装置(たとえば、FLASHおよびRAM)と、ショート・メッセージ・モジュールと、タッチ・ディスプレイ・スクリーンとがさらに含まれる。図7から図10に示されたようなユーザタッチ操作モード適応装置は、CPU内に設定される。
【0080】
本発明の実施形態によるタッチスクリーン端末によれば、タッチアクションのタッチ範囲値を、ユーザ操作習慣に応じて設定され、タッチ・クリック・モードとタッチ・スライド・モードとを識別する範囲閾値と比較することにより、タッチアクションがタッチ・スライド・モードであるか、またはタッチ・クリック・モードであるかを決定するので、様々なユーザの習慣に起因してユーザタッチ操作モードの識別誤りの問題を解決する。
【0081】
本発明の実施形態によるユーザタッチ操作モード適応方法および装置は、タッチスクリーン端末に適用できる。
【0082】
当業者は、本発明の実施形態による方法のステップの全部または一部が関連するハードウェアに指令するプログラムによって実施されてもよいことを理解するであろう。プログラムは、ROM/RAM、磁気ディスク、または、光ディスクのようなコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に保存されてもよい。
【0083】
上記説明は、本発明の保護範囲を限定することが意図するものではなく、本発明の具体的な実施形態に過ぎない。本発明の技術的範囲において当業者によって容易に行われる変形、等価な置換、または改良は、いずれも添付の特許請求の範囲によって規定されたような発明の保護範囲に当然に含まれるものである。
図1
図2
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図10
図11