【実施例】
【0049】
[吸油量の測定]
ポリアミド粒子の吸油量は、JIS K 5101に従って、煮亜麻仁油の吸油量を測定した。
【0050】
[細孔径分布の測定]
水銀圧入式細孔径分布測定装置PoreMaster60GT(Quanta chrome .Co製)を用い、測定を行なった。以下はその条件である。
【0051】
サンプル量 :約0.2g
サンプルセル:スモールセル(10mmΦ×3cm)
測定レンジ :全域
測定範囲 :細孔直径 400μm 〜 0.0036μm
計算範囲 :細孔直径 400μm 〜 0.0036μm
水銀接触角 :140deg
水銀表面張力:480dyn/cm
測定セル容積:0.5cc
測定回数 :1回
【0052】
[比表面積の測定]
高速比表面積・細孔径分布測定装置 NOVA−1200(Quanta chrome .Co製)を用い、測定を行なった。以下はその条件である。
・前処理条件:試料を測定セルに入れ、100℃真空下で30分間脱気した。
・測定原理 :定容法(ブランク補正型)
・検出法 :相対圧力;圧力トランデューサによるサンプルセル内の吸着平衡圧力と飽和蒸気圧の比
吸着ガス量;圧力トランデューサによる圧力検出とサーミスタによるマニホールド 温度検出から理想気体での注入ガス量を計算
セルサイズ:スモール・ペレット・セル
・吸着ガス :窒素ガス
・測定範囲 :0.01m2/g以上
・測定項目 :P/P0=0.1、0.2、0.3の吸着側3点
・解析項目 :BET多点法による比表面積
・測定回数 :同一試料で2回測定した。
【0053】
[結晶化度の測定]
ポリアミド微粒子の結晶化度は、DSC(示差走査熱量計)で測定した。流速40ml/min.窒素気流中で、昇温速度5℃/min、温度範囲120〜230℃の吸熱ピークの面積から結晶融解熱量を算出する。結晶化度は、算出した融解熱量とポリアミド微粒子を構成するポリアミドの結晶融解熱量との比から求める。ポリアミド微粒子を構成するポリアミドがポリアミド6の場合、結晶融解熱を189J/g、ポリアミド12の場合、結晶融解熱を209J/gとした。
【0054】
[粒度分布の測定]
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910(堀場製作所(株)製)を用い、測定した。以下はその条件である。
・測定モード:マニュアルフロー式セル測定
・測定範囲 :0.02μm 〜 1000μm
・分散媒 :2−プロパノール 200cc
・屈折率 :1.28 ― 0.001
・試料前処理:試料と分散媒をサンプル管に入れ、10分間超音波分散した。
・測定回数 :試料を替えて2回測定した。
【0055】
[実施例1]溶媒として2−ピロリドンを用いたポリアミド6粒子の製造
2−ピロリドンにポリアミド6のペレットを20重量%混合し得られた混合物を、窒素で置換した撹拌機がついた混合槽内で、200℃にてポリアミド6が完全に溶解するまで約60分間撹拌した。得られた均一溶液を1.5℃/分の冷却速度で室温まで冷却した。 この混合物に2−プロパノールを添加し、洗浄、ろ過によって溶媒を粗分離後、乾燥してポリアミド6の球状粒子を得た。得られた球状粒子を顕微鏡にて観察したところ粒径が130〜200μmの球状粒子が確認された(
図1参照)。また得られた粒子の粒径とその分布を粒度分布測定器を用いて確認した結果、この球状粒子のメジアン径は154.8μmであった。また、この球状粒子のBET比表面積は、30.6平方メートル/gであった。
【0056】
さらに、DSC測定を行なったところ結晶融解熱は103J/gであった。この値を用いて結晶化度を算出した結果、結晶化度は54%であった。水銀ポロシメータによる細孔径分布の測定結果は、累積比表面積が91平方メートル(m
2)/gで、水銀極大細孔直径が0.03μm、メジアン細孔直径が0.03μmであった。また、煮亜麻仁油吸油量が、195ml/gであった。
【0057】
この2−ピロリドンを用いて製造したポリアミド6粒子粒度分布測定結果を表1に示す。また、ポリアミド粒子を、エポキシ樹脂(主剤(応研商事株式会社製 Epok812 25℃での粘度160CPS 25℃での比重1.24)、硬化剤(無水メチルナディック酸)、重合促進剤(DMP−30:2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール)をLuft法(Luft JH: Improvements in epoxy resin embedding methods, J Biophys Biochem Cytol, 9: 409−414, 1961)に準じて調合した)に添加して、70℃、12時間で硬化させたものを、切断して走査型電子顕微鏡で観察した。これを
図5および
図7に示す。SEM画像から明らかなように、貫通孔が外表部に存在し、独立孔が内部に存在している。貫通孔と独立孔の比は、8:2であった。
【0058】
[実施例2]溶媒として2−ピロリドンを用いたポリアミド6粒子の製造
実施例1において、溶液の冷却速度を100℃/分の速度として、氷温まで冷却した以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド6の球状粒子を得た。実施例1と同様に、観察または測定した結果は次のとおりである。
【0059】
顕微鏡観察:粒径が20〜40μmの球状粒子
メジアン径:28.1μm
BET比表面積:10.9m
2/g
粒度分布測定結果:表1に示す。
【0060】
[実施例3]溶媒として2−ピロリドンを用いたポリアミド6粒子の製造
実施例1において、使用したポリアミド6ペレットの量を15重量%とした以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド6の球状粒子を得た。実施例1と同様に、観察または測定した結果は次のとおりである。
【0061】
顕微鏡観察:粒径が80〜130μmの球状粒子
メジアン径:107.8μm
BET比表面積:11.9m
2/g
粒度分布測定結果:表1に示す。
【0062】
[実施例4]溶媒としてε−カプロラクタムを用いたポリアミド6粒子の製造
実施例1において、溶媒を2−ピロリドンからε−カプロラクタムに変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド6の球状粒子を得た。実施例1と同様に、観察または測定した結果は次のとおりである。
【0063】
顕微鏡観察:粒径が80〜130μmの球状粒子
メジアン径:102.2μm
BET比表面積:23.3m
2/g
粒度分布測定結果:表1に示す。
【0064】
[実施例5]溶媒としてε−カプロラクタムを用いたポリアミド6粒子の製造
実施例1において、溶媒を2−ピロリドンからε−カプロラクタムに変更し、また溶液の冷却速度を100℃/分の速度として、氷温まで冷却した以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド6の球状粒子を得た。実施例1と同様に、観察または測定した結果は次のとおりである。
【0065】
顕微鏡観察:粒径が40〜90μmの球状粒子
メジアン径:61.0μm
BET比表面積:19.9m
2/g
粒度分布測定結果:表1に示す。
【0066】
[実施例6]溶媒として2−ピロリドンを用いたポリアミド12粒子の製造
実施例1において、ポリアミド6をポリアミド12に変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリアミド12の球状粒子を得た。実施例1と同様に、観察または測定した結果は次のとおりである。
【0067】
顕微鏡観察:粒径が110〜180μmの球状粒子(
図2参照)。
【0068】
メジアン径:133.0μm
BET比表面積:8.7m
2/g
結晶融解熱:108J/g
結晶化度:52%
累積比表面積:92m
2/g
水銀極大細孔直径:0.18μm
メジアン細孔直径:0.12μm
煮亜麻仁油吸油量:180ml/g
粒度分布測定結果:表1に示す。
【0069】
また、実施例1と同様に、ポリアミド粒子にエポキシ樹脂を注入して硬化したサンプルを、走査型電子顕微鏡で観察した。これを
図6および
図8に示す。SEM画像から明らかなように、貫通孔が外表部に存在し、独立孔が内部に存在している。貫通孔と独立孔の比は、8:2であった。
【0070】
[実施例7]溶媒として2−ピロリドンを用いたポリアミド12粒子の製造
実施例6において、溶液の冷却速度を100℃/分の速度として、氷温まで冷却した以外は、実施例6と同様にして、ポリアミド12の球状粒子を得た。実施例1と同様に、観察または測定した結果は次のとおりである。
【0071】
顕微鏡観察:粒径が60〜120μmの球状粒子
メジアン径:86.9μm
BET比表面積:16.7m
2/g
粒度分布測定結果:表1に示す。
【0072】
[実施例8]溶媒として2−ピロリドンを用いたポリアミド12粒子の製造
実施例6において、使用したポリアミド12ペレットの量を15重量%とした以外は、実施例6と同様にして、ポリアミド12の球状粒子を得た。実施例1と同様に、観察または測定した結果は次のとおりである。
【0073】
顕微鏡観察:粒径が100〜180μmの球状粒子
メジアン径:119.6μm
BET比表面積:11.2m
2/g
粒度分布測定結果:表1に示す。
【0074】
[実施例9]溶媒として2−ピロリドンを用いたポリアミド66粒子の製造
2−ピロリドンにポリアミド66のペレットを5重量%混合して得られた混合物を、窒素で置換した撹拌機がついた混合槽内で、230℃にてポリアミド66が完全に溶解するまで約60分間撹拌した。得られた均一溶液を100℃/分の速度で氷温まで冷却した。この混合物に2−プロパノールを添加し、洗浄、ろ過によって溶媒を粗分離後、乾燥してポリアミド66の球状粒子を得た。実施例1と同様に、観察または測定した結果は次のとおりである。
【0075】
顕微鏡観察:粒径が70〜130μmの球状粒子
メジアン径:96.5μm
BET比表面積:3.3m
2/g
粒度分布測定結果:表1に示す。
【0076】
[実施例10]二酸化炭素を利用したポリアミド粒子の洗浄、乾燥
攪拌機、フィルター、圧力調整弁を備え持つ容積50mLのステンレス製オートクレーブに実施例6で得られたポリアミド粒子含有混合物(ポリアミド12粒子と2−ピロリドンの混合物)を10g添加し、系内を二酸化炭素で8MPaまで昇圧した。次に加熱して温度30℃にしてから、二酸化炭素をポンプで3mL/minで4時間流通させた。このとき圧力調整弁からは、溶媒として使用した2−ピロリドンと二酸化炭素が排出された。常圧まで系内圧力を低下させた後、開放して乾燥したポリアミド粒子を得た。実施例1と同様に、観察または測定した結果は次のとおりである。
【0077】
顕微鏡観察:粒径が110〜180μmの球状粒子
メジアン径:133.3μm
BET比表面積:8.8m
2/g
粒度分布測定結果:表1に示す。
【0078】
また、この球状粒子に残存する2−ピロリドンをガスクロマトグラフィーで測定したところ、97ppmであった。
【0079】
[比較例]溶媒としてエチレングリコールを用いたポリアミド12粒子の製造及び洗浄、乾燥
エチレングリコールにポリアミド12のペレットを10重量%混合して得られた混合物を、窒素で置換した撹拌機がついた混合槽内で、190℃にてポリアミド12が完全に溶解するまで約60分間撹拌した。得られた均一溶液を1.5℃/分の速度で室温まで冷却してポリアミド粒子含有混合物を得た。
【0080】
得られたポリアミド粒子含有混合物の10gを攪拌機、フィルター、圧力調整弁を備え持つ容積50mLのステンレス製オートクレーブに添加し、系内を二酸化炭素で8MPaまで昇圧した。次に加熱して温度30℃にし、二酸化炭素をポンプで3mL/minで4時間流通させた後、常圧まで系内圧力を低下させ開放したところ、溶媒として使用したエチレングリコールがオートクレーブ内に残存し、乾燥したポリアミド粒子を得ることは出来なかった。
【0081】
【表1】
【0082】
[実施例11]溶媒としてε−カプロラクタムを用いたポリアミド1010粒子の製造
ε−カプロラクタムにポリアミド1010のペレットを15重量%混合して得られた混合物を、窒素で置換した撹拌機がついた混合槽内で、200℃にてポリアミド1010が完全に溶解するまで約60分間撹拌した。得られた均一溶液を1.5℃/分の速度で室温まで冷却した。その後、実施例1と同様に処理して、ポリアミド1010の球状粒子を得た。実施例1と同様に、観察または測定した結果は次のとおりである。
【0083】
顕微鏡観察:粒径が70〜130μmの球状粒子(
図18参照)
メジアン径:110μm
BET比表面積:8.1m
2/g
【0084】
[実施例12]溶媒としてε−カプロラクタムを用いたポリアミド11粒子の製造
ε−カプロラクタムにポリアミド11のペレットを15重量%混合して得られた混合物を、窒素で置換した撹拌機がついた混合槽内で、200℃にてポリアミド11が完全に溶解するまで約60分間撹拌した。得られた均一溶液を1.5℃/分の速度で室温まで冷却した。その後、実施例1と同様に処理して、ポリアミド11の球状粒子を得た。実施例1と同様に、観察または測定した結果は次のとおりである。
【0085】
顕微鏡観察:粒径が70〜130μmの球状粒子
メジアン径:105μm
BET比表面積:9.3m
2/g
【0086】
[実施例13]溶媒としてε−カプロラクタムを用いたポリアミド610粒子の製造
ε−カプロラクタムにポリアミド610のペレットを15重量%混合して得られた混合物を、窒素で置換した撹拌機がついた混合槽内で、200℃にてポリアミド610が完全に溶解するまで約60分間撹拌した。得られた均一溶液を1.5℃/分の速度で室温まで冷却した。その後、実施例1と同様に処理して、ポリアミド610の球状粒子を得た。実施例1と同様に、観察または測定した結果は次のとおりである。
【0087】
顕微鏡観察:粒径が70〜130μmの球状粒子
メジアン径:108μm
BET比表面積:8.5m
2/g
【0088】
<使用実施例>
次に、本発明のポリアミド粒子の使用実施例を示す。
【0089】
[実施例U−1] ポリアミド粒子入り液体洗浄剤の製造
表2に示す配合量にてイオン交換水にラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、グリセリン、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヤシ油脂肪酸ジエタノールアミンを配合し、60℃で加熱溶解した。これにジステアリン酸エチレングリコールを表2に示す配合量で添加し、実施例1で得られたポリアミド粒子を表2に記載の配合量だけ添加し、均一に混合した。これを30℃まで冷却し、白色不透明のポリアミド粒子入り液体洗浄剤を製造した。
【0090】
[実施例U−2]
実施例6で得られたポリアミド粒子を用いた以外は、実施例U−1と同様にして、ポリアミド粒子入り液体洗浄剤を製造した。
【0091】
[比較例U−1]
ポリアミド粒子として、汎用のポリアミド12真球状粒子(東レ製 SP−500)を使用した以外は、実施例U−1と同様にして、ポリアミド粒子入り液体洗浄剤を製造した。
【0092】
ここで、汎用のポリアミド12真球状粒子(東レ製 SP−500)の表面および断面について、SEM写真で観察したところ、表面は真球状で多孔質に伴う細孔は確認できなかった(
図9)。外表部に貫通孔は存在しておらず、内部の独立孔の存在も認められなかった(
図10、11)。ここで、
図11は、実施例1と同様に、ポリアミド粒子にエポキシ樹脂を注入して硬化したサンプルを、走査型電子顕微鏡で観察した画像である。
【0093】
この汎用のポリアミド12真球状粒子の特性は次のとおりである。
【0094】
数平均粒子径:10μm
比表面積:1.2m
2/g
累積比表面積:21.7m
2/g
極大細孔直径:2.02μm
メジアン細孔直径:1.83μm
煮亜麻仁油吸油量:80mL/100g
【0095】
[比較例U−2]
ポリアミド粒子として、汎用のポリアミド12多孔質非球状粒子(アトフィナ製 Orgasol 2002 UD NAT COS)を使用した以外は、実施例U−1と同様にして、ポリアミド粒子入り液体洗浄剤を製造した。
【0096】
ここで、汎用のポリアミド12多孔質非球状粒子(アトフィナ製 Orgasol 2002 UD NAT COS)の表面および断面について、SEM写真で観察したところ、表面は凹凸状で多孔質に伴う細孔が確認された(
図12参照)。外表部に貫通孔はほとんど存在しておらず、内部の独立孔の存在は認められなかった(
図13、14)。ここで、
図14は、実施例1と同様に、ポリアミド粒子にエポキシ樹脂を注入して硬化したサンプルを、走査型電子顕微鏡で観察した画像である。
【0097】
この汎用のポリアミド12多孔質非球状粒子の特性は次のとおりである。
【0098】
数平均粒子径:7μm
比表面積:8.2m
2/g
累積比表面積:30.1m
2/g
極大細孔直径:1.88μm
メジアン細孔直径:1.68μm
煮亜麻仁油吸油量:80mL/100g
【0099】
[比較例U−3]
ポリアミド粒子として、汎用のポリアミド6多孔質粒子(メタルカラー製 TR−1)を使用した以外は、実施例U−1と同様にして、ポリアミド粒子入り液体洗浄剤を製造した。
【0100】
ここで、汎用のポリアミド6多孔質粒子(メタルカラー製 TR−1)の表面および断面について、SEM写真で観察したところ、表面は凹凸状で多孔質に伴う細孔が確認された(
図15)。外表部に貫通孔はほとんど存在しておらず、内部の独立孔の存在は認められなかった(
図16、17)。ここで、
図17は、実施例1と同様に、ポリアミド粒子にエポキシ樹脂を注入して硬化したサンプルを、走査型電子顕微鏡で観察した画像である。
【0101】
この汎用のポリアミド6多孔質粒子の特性は次のとおりである。
【0102】
数平均粒子径:15μm
比表面積:2.5m
2/g
累積比表面積:34.7m
2/g
極大細孔直径:5.36μm
メジアン細孔直径:5.05μm
煮亜麻仁油吸油量:130mL/100g
【0103】
次に、実施例U−1〜2、比較例U−1〜3で得られた液体洗浄剤に関し1)スクラブ感、2)すすぎ時のスクラブの落ち易さ、3)使用後のヒリヒリ感、4)洗浄効果について下記の基準にて評価した。その結果を表3に示す。
【0104】
(1)スクラブ感、2)すすぎ時のスクラブの落ち易さ、3)使用後のヒリヒリ感の評価)の評価基準
【0105】
(スクラブ感)
十分強い :3点
ふつう :2点
少し物足りない :1点
(スクラブの落ち易さ)
非常に落ち易い :3点
ふつう :2点
少し落ちにくい :1点
(ヒリヒリ感)
なし :3点
少しある :2点
ある :1点
【0106】
これらの各評価項目の平均値を算出し、以下の基準で判定した。尚、評価は10人のパネラーにより、2回行った。
2.5点以上3.0点以下:◎
2.0点以上2.5点未満:○
1.5点以上2.0点未満:△
1.0点以上1.5点未満:×
【0107】
(4)洗浄効果の評価)
カーボンブラックを手のひらに2mg/cm
2塗布し、乾燥後、実施例U−1〜2、比較例U−1〜3で得られた液体洗浄剤をつけて指による摩擦洗浄を一定回数行い、さらに、水洗、乾燥後、手のひら1cm
2当たりに残ったカーボンブラックの度合いを実体顕微鏡で観察した。
なお、評価は下記の5段階とした。
5:洗浄力高い(皮膚細部の汚れがほぼ全量除去)
4:洗浄力高い(皮膚細部の汚れが8〜9割程度除去)
3:洗浄力中位(皮膚細部の汚れが6〜7割程度除去)
2:洗浄力中位(皮膚細部の汚れが4〜5割程度除去)
1:洗浄力低い(皮膚細部の汚れが2〜3割程度除去)
【0108】
【表2】
【0109】
【表3】
【0110】
[結果]
実施例1、6で得られたポリアミド粒子を用いた実施例U−1、U−2は、高いスクラブ感を有し、皮膚に対する高い安全性を有しているという結果であった。また、洗浄力も高く皮膚細部の汚れ除去にも極めて有効であった。
【0111】
これに対し、比較例U−1、U−2、U−3は、スクラブ感があまりなく、洗浄効果もやや高い程度であった。