(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
分断されると独立の基板として扱われる複数の割基板部を有する多面取基板上への電子部品の装着に関連する作業を行う作業ヘッドを有する複数の作業装置を備えた電子部品実装ラインの管理方法において、
同一ロットにおける1枚目の前記多面取基板の各割基板部の位置決めマークを各作業装置においてそれぞれの認識カメラが撮像してそれぞれの認識処理装置が認識し、その認識結果を記憶手段が格納し、
同一ロットにおける2枚目以降の前記多面取基板については、前記電子部品実装ラインにおいて管理する先頭の作業装置においてのみ各割基板部の位置決めマークを前記認識カメラが撮像して前記認識処理装置が認識し、
2台目以降の作業装置において前記1枚目の前記多面取基板の各作業装置における各認識結果と2枚目以降の先頭の作業装置における前記多面取基板の認識結果と、前記多面取基板の全体の位置を認識するための基板認識マークのみを撮像して認識した結果とに基づいて2枚目以降の前記多面取基板について電子部品の装着に関連する作業を行う
ことを特徴とする電子部品実装ラインの管理方法。
分断されると独立の基板として扱われる複数の割基板部を有する多面取基板上への電子部品の装着に関連する作業を行う作業ヘッドを有する複数の作業装置を備えた電子部品実装ラインの管理方法において、
同一ロットにおける1枚目の前記多面取基板の各割基板部の位置決めマークを各作業装置においてそれぞれの認識カメラが撮像してそれぞれの認識処理装置が認識し、その認識結果を記憶手段が格納し、
同一ロットにおける2枚目以降の前記多面取基板については、前記電子部品実装ラインにおいて管理する先頭の作業装置においてのみ各割基板部の位置決めマークを前記認識カメラが撮像して前記認識処理装置が認識し、
前記1枚目の前記多面取基板の各作業装置における各認識結果と2枚目以降の先頭の作業装置における前記多面取基板の認識結果との差分を算出し、
2台目以降の作業装置において前記差分のデータと、この2台目以降の作業装置における1枚目の多面取基板の前記認識結果と、前記多面取基板の全体の位置を認識するための基板認識マークのみを撮像して認識した結果とに基づいて2枚目以降の前記多面取基板について電子部品の装着に関連する作業を行う
ことを特徴とする電子部品実装ラインの管理方法。
分断されると独立の基板として扱われる複数の割基板部を有する多面取基板上への電子部品の装着に関連する作業を行う作業ヘッドを有する複数の作業装置を備えた電子部品実装ラインの管理方法において、
同一ロットにおける1枚目の前記多面取基板の各割基板部の位置決めマークを各作業装置においてそれぞれの認識カメラが撮像してそれぞれの認識処理装置が認識し、その認識結果を記憶手段が格納し、
同一ロットにおける2枚目以降の前記多面取基板については、前記電子部品実装ラインにおいて管理する先頭の作業装置においてのみ各割基板部の位置決めマークを前記認識カメラが撮像して前記認識処理装置が認識し、
前記1枚目の前記多面取基板の先頭の作業装置の認識結果と各作業装置における1枚目の各認識結果との差分を算出し、
2台目以降の作業装置において前記差分のデータと、前記先頭の作業装置における2枚目以降の前記多面取基板の各認識結果と、前記多面取基板の全体の位置を認識するための基板認識マークのみを撮像して認識した結果とに基づいてこの2枚目以降の前記多面取基板について電子部品の装着に関連する作業を行う
ことを特徴とする電子部品実装ラインの管理方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、各作業装置毎に多面取基板の各割基板部の位置認識をするのでは、重複した位置認識作業を行なうので、電子部品実装ライン全体の生産性の向上が図れない。
【0005】
そこで、上流側作業装置で多面取基板についての検出した各割基板部位置情報に基づいて、下流側装置でこの受け継いだ前記多面取基板にこの割基板部位置情報を活用して作業する場合に、この多面取基板の生産性の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため第1の発明は、分断されると独立の基板として扱われる複数の割基板部を有する多面取基板上への電子部品の装着に関連する作業を行う作業ヘッドを有する複数の作業装置を備えた電子部品実装ラインの管理方法において、
同一ロットにおける1枚目の前記多面取基板の各割基板部の位置決めマークを各作業装置においてそれぞれの認識カメラが撮像してそれぞれの認識処理装置が認識し、その認識結果を記憶手段が格納し、
同一ロットにおける2枚目以降の前記多面取基板については、前記電子部品実装ラインにおいて管理する先頭の作業装置においてのみ各割基板部の位置決めマークを前記認識カメラが撮像して前記認識処理装置が認識し、
2台目以降の作業装置において前記1枚目の前記多面取基板の各作業装置における各認識結果と2枚目以降の先頭の作業装置における前記多面取基板の
認識結果と、前記多面取基板の全体の位置を認識するための基板認識マークのみを撮像して認識した結果とに基づいて2枚目以降の前記多面取基板について電子部品の装着に関連する作業を行う
ことを特徴とする。
【0007】
また第2の本発明は、分断されると独立の基板として扱われる複数の割基板部を有する多面取基板上への電子部品の装着に関連する作業を行う作業ヘッドを有する複数の作業装置を備えた電子部品実装ラインの管理方法において、
同一ロットにおける1枚目の前記多面取基板の各割基板部の位置決めマークを各作業装置においてそれぞれの認識カメラが撮像してそれぞれの認識処理装置が認識し、その認識結果を記憶手段が格納し、
同一ロットにおける2枚目以降の前記多面取基板については、前記電子部品実装ラインにおいて管理する先頭の作業装置においてのみ各割基板部の位置決めマークを前記認識カメラが撮像して前記認識処理装置が認識し、
前記1枚目の前記多面取基板の各作業装置における各認識結果と2枚目以降の先頭の作業装置における前記多面取基板の認識結果との差分を算出し、
2台目以降の作業装置において前記差分の
データと、この2台目以降の作業装置における1枚目の多面取基板の
前記認識結果と、前記多面取基板の全体の位置を認識するための基板認識マークのみを撮像して認識した結果とに基づいて2枚目以降の前記多面取基板について電子部品の装着に関連する作業を行う
ことを特徴とする。
【0008】
更に第3の発明は、分断されると独立の基板として扱われる複数の割基板部を有する多面取基板上への電子部品の装着に関連する作業を行う作業ヘッドを有する複数の作業装置を備えた電子部品実装ラインの管理方法において、
同一ロットにおける1枚目の前記多面取基板の各割基板部の位置決めマークを各作業装置においてそれぞれの認識カメラが撮像してそれぞれの認識処理装置が認識し、その認識結果を記憶手段が格納し、
同一ロットにおける2枚目以降の前記多面取基板については、前記電子部品実装ラインにおいて管理する先頭の作業装置においてのみ各割基板部の位置決めマークを前記認識カメラが撮像して前記認識処理装置が認識し、
前記1枚目の前記多面取基板の先頭の作業装置の認識結果と各作業装置における1枚目の各認識結果との差分を算出し、
2台目以降の作業装置において前記差分の
データと、前記先頭の作業装置における2枚目以降の前記多面取基板の
各認識結果と、前記多面取基板の全体の位置を認識するための基板認識マークのみを撮像して認識した結果とに基づいてこの2枚目以降の前記多面取基板について電子部品の装着に関連する作業を行う
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、上流側作業装置で多面取基板についての検出した各割基板部位置情報に基づいて、下流側装置でこの受け継いだ前記多面取基板にこの割基板部位置情報を活用して作業する場合に、この多面取基板の生産性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に基づき本発明の実施形態につき説明する。
図1は分断されると独立の基板として扱われる複数の割基板部を有する多面取基板上に電子部品を装着する電子部品実装ラインの管理システムの概略図であり、この電子部品実装ラインは前記多面取基板上に半田クリームを塗布するスクリーン印刷機や、前記多面取基板上に接着剤を塗布する接着剤塗布装置や、多面取基板上に電子部品を装着する電子部品装着装置1、2、3、4などの作業装置を備えているが、これらの装置に限らず、電子部品実装ラインに電子部品の実装に係る他の装置も含んでもよい。
【0012】
そして、
図2に点線で分けられて示されるように、前記多面取基板6は夫々分断可能な6つの割基板部6Aから構成されて、分断されるとこの割基板部6Aは独立の基板として扱われる。多くの場合、同一の電子部品を同一の位置に装着し、同一の装着パターンが繰り返し配置される場合が多い。
【0013】
この多面取基板6には、基板全体の位置認識をするための基板認識マークM1と、各割基板部6Aにも各割基板部6Aの位置認識をするための基板認識マークM2が付されている。
【0014】
そして、前記電子部品装着装置1、2、3、4は相互に通信回線5を介して送受信が可能で有ると共に、それぞれ前記通信回線5を介してデータサーバ7にも接続されてこのデータサーバ7との間で送受信が可能である。
【0015】
次に、
図3に基づいて、他の電子部品装着装置2、3、4と同様な構造の電子部品装着装置1を例として説明する。先ず、電子部品装着装置1には、多面取基板6を搬送する搬送装置12と、この搬送装置12を挟んで手前側と奥側に配設される電子部品を供給するための部品供給装置13と、駆動源により一方向(Y方向)に移動可能な一対のビーム14A、14Bと、それぞれ複数(例えば、12本)の保持手段である吸着ノズル15を着脱可能に備えて前記各ビーム14A、14Bに沿った方向に各駆動源により移動可能で且つ回転可能な作業ヘッドとしての装着ヘッド16とが設けられている。
【0016】
前記搬送装置12は電子部品装着装置1の前後の中間部に配設され、上流側装置から多面取基板6を受け継ぐ基板供給部12Aと、前記各装着ヘッド16の吸着ノズル15に吸着保持された電子部品を装着するために基板供給部12Aから供給された多面取基板6を位置決め固定する基板位置決め部12Bと、この基板位置決め部12Bで電子部品が装着された多面取基板6を受け継いで下流側装置に搬送する基板排出部12Cとから構成され、これら基板供給部12A、基板位置決め部12B及び基板排出部12Cは多面取基板6の幅(搬送方向と直交する方向の幅)に合わせて間隔が調整できる一対の搬送コンベアから構成される。
【0017】
前記部品供給装置13は、キャスタ付きのカートのフィーダベース13A上に部品供給ユニット13Bを多数並設したものであり、部品供給側の先端部が多面取基板6の搬送路に臨むように装着装置本体に連結具(図示せず)を介して着脱可能に配設され、この連結具を解除して把手を引くと下面に設けられたキャスタにより移動できる構成である。
【0018】
この部品供給ユニット13Bには多数の電子部品をキャリアテープの凹部から成る各収納部に一定の間隔で収容したカバーテープで覆う収納テープが搭載されており、収納テープを間欠送りすると共にキャリアテープからカバーテープを剥離することで、部品供給ユニット13Bの部品取出位置に電子部品が1個ずつ供給され、各収納部から前記装着ヘッド16の吸着ノズル15により取出される。
【0019】
X方向に長い前後一対の前記ビーム14A、14Bは、Y方向リニアモータ17の駆動により左右一対の前後に延びたガイドに沿って前記各ビーム14A、14Bに固定されたスライダが摺動して個別にY方向に移動する。前記Y方向リニアモータ17は左右一対の基体11A、11Bに沿って固定された左右一対の固定子と、前記ビーム14A、14Bの両端部に設けられた取付板の下部に固定された可動子17Aとから構成される。
【0020】
また、前記ビーム14A、14Bにはその長手方向(X方向)にX方向リニアモータ19によりガイドに沿って移動する前記装着ヘッド16が夫々内側に設けられており、前記X方向リニアモータ19は各ビーム14A、14Bに固定された前後一対の固定子と、各固定子の間に位置して前記装着ヘッド16に設けられた可動子とから構成される。
【0021】
従って、各装着ヘッド16は向き合うように各ビーム14A、14Bの内側に設けられ、前記搬送装置12の基板位置決め部12B上の多面取基板6や部品供給ユニット13Bの部品取出し位置上方を移動する。
【0022】
そして、各装着ヘッド16には各バネにより下方へ付勢されている12本の吸着ノズル15が円周に沿って所定間隔を存して配設されており、各装着ヘッド16の3時と9時の位置に位置する吸着ノズル5により並設された複数の部品供給ユニット3Bから電子部品を同時に取出しすることも可能である。この吸着ノズル15は上下軸モータ20により昇降可能であり、またθ軸モータ21により装着ヘッド16を鉛直軸周りに回転させることにより、結果として各装着ヘッド16の各吸着ノズル15はX方向及びY方向に移動可能であり、垂直線回りに回転可能で、且つ上下動可能となっている。
【0023】
18は前記吸着ノズル15に吸着保持された電子部品を撮像する部品認識カメラで、22は多面取基板6に付された基板認識マークM1、M2を撮像するための基板認識カメラで各装着ヘッド16に搭載されている。
【0024】
23は種々の吸着ノズル15を収納するノズルストッカであり、前記搬送装置12の奥側位置に2個、手前側位置に2個設置可能であり、吸着ノズル15の形状・サイズが異なるために、異なる種類のものが準備される。
【0025】
図4は電子部品装着装置1の電子部品装着に係る制御のための制御ブロック図で、電子部品装着装置2、3、4についても同様な制御ブロック図であり、以下説明する。電子部品装着装置1の各要素は制御手段、判定手段としてのマイクロコンピュータなどから構成される制御装置31が統括制御しており、記憶装置33がバスライン34を介して制御装置31に接続されている。また、制御装置31には操作画面等を表示する表示装置としてのモニタ35及び該モニタ35の表示画面に形成された入力手段としてのタッチパネルスイッチ36がインターフェース37を介して接続されている。また、前記Y方向リニアモータ19等が駆動回路38、インターフェース37を介して前記制御装置31に接続されている。
【0026】
前記記憶装置33には、生産する多面取基板6の機種毎に電子部品装着装置1を動かすためのパターンプログラムデータが格納され、各パターンプログラムデータは、多面取基板6のX方向・Y方向のサイズ、厚み、基板認識の有無・各基板認識マークM1、M2の位置などから構成される基板情報データ、その装着順序毎(ステップ番号毎)に、多面取基板6内でのX座標、Y座標、角度情報、部品供給ユニット13Bの配置番号等から構成される装着データ、各部品供給ユニット13Bのフィーダベース13A上における配置番号に対応した各電子部品の種類の情報である部品配置データ、どの装着ヘッド16のどの位置にどの種類の吸着ノズル15が装着されているかを示すノズル配置データなどから構成される。
【0027】
また、前記記憶装置33には、この電子部品の種類を表す部品ID毎に電子部品の特徴等に関する部品ライブラリデータが格納されている。即ち、この部品ライブラリデータは、例えば部品ID毎にX方向及びY方向のサイズ、収納テープCの種類(エンボステープ、紙テープ)などから構成される。
【0028】
39はインターフェース37を介して前記制御装置31に接続される認識処理装置で、前記基板認識カメラ22や部品認識カメラ18により撮像して取込まれた画像の認識処理が該認識処理装置39にて行われ、制御装置31に処理結果が送出される。即ち、制御装置31は基板認識カメラ22や部品認識カメラ18により撮像された画像を認識処理(吸着ノズル16に吸着保持された電子部品或いは位置決めされた多面取基板6の位置ずれ量の算出など)するように指示を認識処理装置39に出力すると共に、認識処理結果を認識処理装置39から受取るものである。
【0029】
次に、
図5に基づいて、以下、本発明の電子部品実装ラインの管理システムについて説明する。
【0030】
初めに、本管理システムにおける先頭の電子部品装着装置1は、その上流側作業装置(図示せず)から所定のロットにおける1枚目の多面取基板6を受け取り、基板位置決め部12Bにてこの多面取基板6を位置決め固定する。この多面取基板6の位置決めがされると、電子部品装着装置1に設けられた一方のビーム4AがY方向リニアモータ17の駆動によりY方向に移動すると共にX方向リニアモータ19によりビーム14Aに設けられた装着ヘッド16がX方向に移動し、対応する部品供給ユニット13Bの部品取出し位置上方まで移動して上下軸モータ20の駆動により装着ヘッド16に設けられた吸着ノズル15を下降させて部品供給ユニット13Bから電子部品を取出す。
【0031】
そして、取出した後は装着ヘッド16の吸着ノズル15を上昇させて、部品認識カメラ18上方を通過させ、この移動中に複数の吸着ノズル15に吸着保持された複数の電子部品を一括して撮像して、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して吸着ノズル15に対する位置ズレを把握する。
【0032】
また、各装着ヘッド16に設けられた基板認識カメラ22が多面取基板6上方位置まで移動して、多面取基板6に付されたこの多面取基板6全体の位置認識をするための基板認識マークM1、M1及び各割基板部6Aの位置認識をするための各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2を撮像し、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して多面取基板6の位置及び各割基板部6Aの位置が把握され記憶装置33に格納される。この場合、認識処理した結果による各割基板部6Aの各基板認識マークM2、M2の位置は前記通信回線5を介して送信されてデータサーバ7にも格納される。この場合、例えば、6つの割基板部6Aのうちの
図2の最左上部の一方の基板認識マークM2−1を例とすると、この多面取基板6の角度(基板認識マークM1、M1を認識することにより計測される角度であり、以下同じ。)を一定の角度(例えば、ゼロ度)のデータに変換した座標(X11,Y11)(
図5参照)が記憶装置33に格納されると共にデータサーバ7にも格納される。
【0033】
そして、装着データの装着座標に多面取基板6の位置決めマークM1、M1と各基板認識マークM2、M2の認識処理結果及び各部品認識処理結果を加味して、吸着ノズル15が位置ずれを補正しつつ、それぞれ電子部品を多面取基板6上に装着する。このようにして、多面取基板6上に全ての電子部品の装着をしたら、この多面取基板6を基板位置決め部12Bから基板排出部12Cを介して電子部品装着装置2に受け渡して、この多面取基板6上への電子部品の装着動作は終了する。
【0034】
以下電子部品装着装置1と同様に、電子部品装着装置1からこの1枚目の多面取基板6を受け継いだ電子部品装着装置2は、この多面取基板6を位置決め固定し、装着ヘッド16を移動させて吸着ノズル15が部品供給ユニット13Bから順次電子部品を取出す。
【0035】
そして、取出し後に前記装着ヘッド16を移動させて、部品認識カメラ18上方を通過させ、この移動中に複数の吸着ノズル15に吸着保持された複数の電子部品を一括して撮像して、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して吸着ノズル15に対する位置ズレを把握する。
【0036】
また、各装着ヘッド16に設けられた基板認識カメラ22が多面取基板6上方位置まで移動して、この多面取基板6全体の位置認識をするための基板認識マークM1、M1及び各割基板部6Aの位置認識をするための各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2を撮像し、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して多面取基板6の位置及び各割基板部6Aの位置が把握され記憶装置33に格納される。この場合、認識処理した結果による各割基板部6Aの各基板認識マークM2、M2の位置は前記通信回線5を介して送信されてデータサーバ7にも格納される。この場合、例えば、6つの割基板部6Aのうちの
図2の最左上部の一方の基板認識マークM2−1を例とすると、この多面取基板6の角度を一定の角度(例えば、ゼロ度)のデータに変換した座標(X21,Y21)(
図5参照)が記憶装置33に格納されると共に前記通信回線5を介して送信されてデータサーバ7にも格納される。
【0037】
そして、装着データの装着座標に多面取基板6の位置決めマークM1、M1と各基板認識マークM2、M2の認識処理結果及び各部品認識処理結果を加味して、吸着ノズル15が位置ずれを補正しつつ、それぞれ電子部品を多面取基板6上に装着する。このようにして、多面取基板6上に全ての電子部品の装着をしたら、この多面取基板6を電子部品装着装置3に受け渡して、この多面取基板6上への電子部品の装着動作は終了する。
【0038】
以下電子部品装着装置1、2と同様に、電子部品装着装置3、4においても、またN台目の電子部品装着装置においても、上述の動作が行われることとなるが、認識処理した結果による各割基板部6Aの各基板認識マークM2、M2の位置は記憶装置33に格納されると共にデータサーバ7にも格納される。N台目の電子部品装着装置の場合、例えば、6つの割基板部6Aのうちの
図2の最左上部の一方の基板認識マークM2−1を例とすると、この多面取基板6の角度を一定の角度(例えば、ゼロ度)のデータに変換した座標(XN1,YN1)が記憶装置33に格納される(
図5参照)と共に前記通信回線5を介して送信されてデータサーバ7にも格納される。
【0039】
次に、電子部品装着装置1がその上流側作業装置から同じロットにおける2枚目の多面取基板6を受け取った場合の動作について説明すると、初めに基板位置決め部12Bにてこの多面取基板6を位置決め固定し、装着ヘッド16を移動させて吸着ノズル15が部品供給ユニット13Bから順次電子部品を取出す。
【0040】
そして、取出し後に前記装着ヘッド16を移動させて、部品認識カメラ18上方を通過させ、この移動中に複数の吸着ノズル15に吸着保持された複数の電子部品を一括して撮像して、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して吸着ノズル15に対する位置ズレを把握する。
【0041】
また、各装着ヘッド16に設けられた基板認識カメラ22が多面取基板6上方位置まで移動して、この多面取基板6全体の位置認識をするための基板認識マークM1、M1及び各割基板部6Aの位置認識をするための各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2を撮像し、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して多面取基板6の位置及び各割基板部6Aの位置を把握する。この場合、認識処理した結果による各割基板部6Aの各基板認識マークM2、M2の位置は記憶装置33に格納されると共にデータサーバ7にも格納される。この場合、例えば、6つの割基板部6Aのうちの
図2の最左上部の一方の基板認識マークM2−1を例とすると、この多面取基板6の角度を一定の角度(例えば、ゼロ度)のデータに変換した座標(X12,Y12)(
図5参照)が記憶装置33に格納されると共に前記通信回線5を介して送信されてデータサーバ7にも格納される。
【0042】
そして、データサーバ7(記憶装置33にも)に格納されたこの電子部品装着装置1における前述した1枚目の各基板認識マークM2−1の座標と2枚目の各基板認識マークM2−1の座標との差分をこの電子部品装着装置1の制御装置31が算出して自己の記憶装置33に格納すると共に前記通信回線5を介して送信されてデータサーバ7にも格納され、且つ電子部品装着装置2、3、4、N台目の電子部品装着装置にも前記通信回線5を介して送信されて各電子部品装着装置の記憶装置33に格納される。例えば、6つの割基板部6Aのうちの
図2の最左上部の一方の基板認識マークM2−1を例とすると、1枚目の各基板認識マークM2−1の一方の座標(X11,Y11)と2枚目の各基板認識マークM2−1の一方の座標(X12,Y12)との差分は座標(X12−X11,Y12−Y11)(
図5及び
図6参照)となり、データサーバ7及び電子部品装着装置1、2、3、4、N台目の電子部品装着装置の記憶装置33に格納される。
【0043】
そして、電子部品装着装置1において、装着データの装着座標に2枚目の多面取基板6の位置決めマークM1、M1及び各基板認識マークM2、M2の認識処理結果及び各部品認識処理結果を加味して、吸着ノズル15が位置ずれを補正しつつ、それぞれ電子部品をこの2枚目の多面取基板6上に装着する。このようにして、多面取基板6上に全ての電子部品の装着をしたら、この多面取基板6を電子部品装着装置2に受け渡して、この多面取基板6上への電子部品の装着動作は終了する。
【0044】
次に、電子部品装着装置2がその上流の電子部品装着装置1から前述した2枚目の多面取基板6を受け取った場合の動作について説明すると、この多面取基板6を位置決め固定し、装着ヘッド16を移動させて吸着ノズル15が部品供給ユニット13Bから順次電子部品を取出す。
【0045】
そして、取出し後に前記装着ヘッド16を移動させて、部品認識カメラ18上方を通過させ、この移動中に複数の吸着ノズル15に吸着保持された複数の電子部品を一括して撮像して、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して吸着ノズル15に対する位置ズレを把握する。
【0046】
また、各装着ヘッド16に設けられた基板認識カメラ22が多面取基板6上方位置まで移動して、各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2を撮像することなく、この多面取基板6全体の位置認識をするための基板認識マークM1、M1のみを撮像し、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して多面取基板6の位置を把握し、記憶装置33に格納される。
【0047】
この場合、電子部品装着装置2においては各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2の撮像及び認識はしないが、電子部品装着装置1における前述した1枚目の各基板認識マークM2、M2の座標と2枚目の各基板認識マークM2、M2の座標との差分はデータサーバ7及び電子部品装着装置2にも送信されてこの電子部品装着装置2の記憶装置33に格納されており、前記差分に基づいて、電子部品装着装置2の制御装置31がこの2枚目の各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2の位置を算出して、自己の記憶装置33に格納する。
【0048】
即ち、6つの割基板部6Aのうちの
図2の最左上部の一方の基板認識マークM2−1を例とすると、この多面取基板6の角度を一定の角度(例えば、ゼロ度)のデータに変換した座標(X22,Y22)が算出されて記憶装置33に格納される(
図5参照)が、電子部品装着装置2における1枚目の一方の基板認識マークM2−1の座標(X21,Y21)に前記電子部品装着装置1における1枚目と2枚目との前記差分の座標(X12−X11,Y12−Y11)を加味して算出される。具体的にはX22=X21+(X12−X11)、Y22=Y21+(Y12−Y11)となる。
【0049】
なお、この場合、前記座標(X22,Y22)について、電子部品装着装置1の1枚目の各割基板部6Aの各基板認識マークM2の座標と電子部品装着装置2における1枚目の各割基板部6Aの各基板認識マークM2との差分と、電子部品装着装置1の2枚目の各割基板部6Aの各基板認識マークM2の座標を加味して、算出してもよい。
【0050】
即ち、6つの割基板部6Aのうちの
図2の最左上部の一方の基板認識マークM2−1を例とすると、この多面取基板6の角度を一定の角度(例えば、ゼロ度)のデータに変換した座標(X22,Y22)が算出されて記憶装置33に格納される(
図5参照)が、電子部品装着装置1の1枚目の基板認識マークM2−1の座標(X11,Y11)と同じく電子部品装着装置2における1枚目の基板認識マークM2(X21,Y21)との差分と、電子部品装着装置1の2枚目の基板認識マークM2−1の座標(X12,Y12)を加味して座標(X22,Y22)を算出する。具体的にはX22=(X21−X11)+X12、Y22=(Y21−Y11)+Y12となる。この場合、1枚目の多面取基板6の1台目の電子部品装着装置1の基板認識マークM2−1の認識結果(座標((X11,Y11))と2台目の電子部品装着装置2の同認識結果(座標((X21,Y21))の差分(X21−X11)及び(Y21−Y11)は2台目の電子部品装着装置2の記憶装置33に記憶され、例えば2枚目の多面取基板6の同基板認識マークM2−1の座標(X22,Y22)の算出は1台目の電子部品装着装置1の同認識結果(座標((X12,Y12))を電子部品装着装置1からか又は電子部品装着装置1より受信したデータサーバ7から受信して電子部品装着装置2で行われる。また、3台目の電子部品装着装置3以降の電子部品装着装置も、自身の記憶装置が記憶する差分に電子部品装着装置1からか又は電子部品装着装置1より受信したデータサーバ7から受信した1台目の電子部品装着装置1の同認識結果(座標((X12,Y12))を加味して2枚目の多面取基板6の同基板認識マークM2−1の座標の算出が電子部品装着装置2で行われる。
【0051】
そして、電子部品装着装置2において、装着データの装着座標に2枚目の多面取基板6の位置決めマークM1、M1の認識処理結果、前記座標(X22,Y22)及び各部品認識処理結果を加味して、吸着ノズル15が位置ずれを補正しつつ、それぞれ電子部品をこの2枚目の多面取基板6上に装着する。このようにして、多面取基板6上に全ての電子部品の装着をしたら、この多面取基板6を電子部品装着装置2に受け渡して、この多面取基板6上への電子部品の装着動作は終了する。
【0052】
また電子部品装着装置3、4においても、またN台目の電子部品装着装置においても、電子部品装着装置2と同様に、各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2の撮像及び認識はしないが、電子部品装着装置1における前述した1枚目の各基板認識マークM2、M2の座標と2枚目の各基板認識マークM2、M2の座標との差分に電子部品装着装置3、4、N台目の電子部品装着装置における1枚目の各基板認識マークM2、M2の座標を加味して、或いは電子部品装着装置3、4、N台目の電子部品装着装置における1枚目の各割基板部6Aの各基板認識マークM2の座標と電子部品装着装置1における1枚目の各割基板部6Aの各基板認識マークM2の座標との差分の座標と、電子部品装着装置2の2枚目の各割基板部6Aの各基板認識マークM2の座標を加味して、更に各部品認識処理結果を加味して、この2枚目の多面取基板6上に電子部品を装着する。
【0053】
即ち、電子部品実装ラインにおけるN台目の電子部品装着装置においては、6つの割基板部6Aのうちの
図2の最左上部の一方の基板認識マークM2−1を例とすると、この多面取基板6の角度を一定の角度(例えば、ゼロ度)のデータに変換した座標(XN2,YN2)は、電子部品装着装置1における前述した1枚目の基板認識マークM2−1の一方の座標(X11,Y11)と2枚目の各基板認識マークM2−1の一方の座標(X12,Y12)との差分の座標(X12−X11,Y12−Y11)(データサーバ7又は電子部品装着装置1から受信されている。)に、N台目の電子部品装着装置における1枚目の基板認識マークM2−1の一方の座標(XN1,YN1)を加味して、算出される。具体的にはXN2=XN1+(X12−X11)、YN2=YN1+(Y12−Y11)となる。
【0054】
或いはN台目の電子部品装着装置の1枚目の割基板部6Aの基板認識マークM2−1の一方の座標(XN1,YN1)と電子部品装着装置1における1枚目の割基板部6Aの基板認識マークM2−1の一方の座標(X11,Y11)との差分の座標(XN1−X11,YN−Y11)と、電子部品装着装置1の2枚目の割基板部6Aの基板認識マークM2−1の一方の座標(X12,Y12)を加味して、算出してもよく、以降の説明では省略するが、同様に適用することができる。
【0055】
そして、この算出された結果に各部品認識処理結果を加味して、電子部品実装ラインにおけるN台目の電子部品装着装置において、この2枚目の多面取基板6上に電子部品を装着する。
【0056】
次に、電子部品装着装置1がその上流側作業装置から同じロットにおけるn枚目の多面取基板6を受け取った場合の動作について説明すると、初めにこの多面取基板6を位置決め固定し、装着ヘッド16に設けられた吸着ノズル15が部品供給ユニット13Bから電子部品を取出す。
【0057】
そして、取出した後は、装着ヘッド16の吸着ノズル15を部品認識カメラ18上方を通過させ、この移動中に複数の吸着ノズル15に吸着保持された複数の電子部品を一括して撮像して、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して吸着ノズル15に対する位置ズレを把握する。
【0058】
また、基板認識カメラ22が多面取基板6上方位置まで移動して、この多面取基板6全体の位置認識をするための基板認識マークM1、M1及び各割基板部6Aの位置認識をするための各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2を撮像し、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して多面取基板6の位置及び各割基板部6Aの位置が把握され記憶装置33に格納される。この場合、認識処理した結果による各割基板部6Aの各基板認識マークM2、M2の位置は前記通信回線5を介して送信されてデータサーバ7にも格納される。この場合、例えば、6つの割基板部6Aのうちの
図2の最左上部の一方の基板認識マークM2−1を例とすると、この多面取基板6の角度を一定の角度(例えば、ゼロ度)のデータに変換した座標(X1n,Y1n)(
図5参照)が記憶装置33に格納されると共にデータサーバ7にも格納される。
【0059】
そして、データサーバ7(記憶装置33にも)に格納されたこの電子部品装着装置1における前述した1枚目の各基板認識マークM2−1の座標とn枚目の各基板認識マークM2−1の座標との差分をこの電子部品装着装置1の制御装置31が算出して自己の記憶装置33に格納すると共に前記通信回線5を介して送信されてデータサーバ7にも格納され、且つ電子部品装着装置2、3、4、N台目の電子部品装着装置にも前記通信回線5を介して送信されて各電子部品装着装置の記憶装置33に格納される。例えば、6つの割基板部6Aのうちの
図2の最左上部の一方の基板認識マークM2−1を例とすると、1枚目の各基板認識マークM2−1の一方の座標(X11,Y11)とn枚目の各基板認識マークM2−1の一方の座標(X1n,Y1n)との差分は座標(X1n−X11,Y1n−Y11)となり、データサーバ7及び電子部品装着装置1、2、3、4、N台目の電子部品装着装置の記憶装置33に格納される。
【0060】
そして、電子部品装着装置1において、装着データの装着座標にn枚目の多面取基板6の位置決めマークM1、M1及び各基板認識マークM2、M2の認識処理結果及び各部品認識処理結果を加味して、吸着ノズル15が位置ずれを補正しつつ、それぞれ電子部品をこの2枚目の多面取基板6上に装着する。このようにして、多面取基板6上に全ての電子部品の装着をしたら、この多面取基板6を電子部品装着装置2に受け渡して、この多面取基板6上への電子部品の装着動作は終了する。
【0061】
次に、電子部品装着装置2がその上流の電子部品装着装置1から前述したn枚目の多面取基板6を受け取った場合の動作について説明すると、初めにこの多面取基板6を位置決め固定し、装着ヘッド16に設けられた吸着ノズル15が部品供給ユニット13Bから電子部品を取出し、吸着ノズル15を部品認識カメラ18上方を通過させ、この移動中に複数の吸着ノズル15に吸着保持された複数の電子部品を一括して撮像して、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して吸着ノズル15に対する位置ズレを把握する。
【0062】
また、各装着ヘッド16に設けられた基板認識カメラ22が多面取基板6上方位置まで移動して、各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2を撮像することなく、この多面取基板6全体の位置認識をするための基板認識マークM1、M1のみを撮像し、この撮像された画像を認識処理装置39が認識処理して多面取基板6の位置を把握する。
【0063】
この場合、電子部品装着装置2においては各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2の撮像及び認識はしないが、電子部品装着装置1における前述した1枚目の各基板認識マークM2、M2の座標とn枚目の各基板認識マークM2、M2の座標との差分は電子部品装着装置2にも送信されてこの電子部品装着装置2の記憶装置33に格納されており、前記差分に基づいて、電子部品装着装置2の制御装置31がこのn枚目の各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2の位置を算出して、自己の記憶装置33に格納する。
【0064】
即ち、6つの割基板部6Aのうちの
図2の最左上部の一方の基板認識マークM2−1を例とすると、この多面取基板6の角度を一定の角度(例えば、ゼロ度)のデータに変換した座標(X2n,Y2n)が算出されて記憶装置33に格納される(
図5参照)が、電子部品装着装置2における1枚目の一方の基板認識マークM2−1の座標(X21,Y21)に前記差分の座標(X1n−X11,Y1n−Y11)を加味して算出される。具体的にはX2n=X21+(X1n−X11)、Y2n=Y21+(Y1n−Y11)となる。
【0065】
なお、この場合、前記座標(X2n,Y2n)について、電子部品装着装置1の1枚目の各割基板部6Aの各基板認識マークM2の座標と電子部品装着装置2における1枚目の各割基板部6Aの各基板認識マークM2との差分と、電子部品装着装置1のn枚目の各割基板部6Aの各基板認識マークM2の座標を加味して、算出してもよい。
【0066】
そして、電子部品装着装置2において、装着データの装着座標にn枚目の多面取基板6の位置決めマークM1、M1の認識処理結果、前記座標(X2n,Y2n)及び各部品認識処理結果を加味して、吸着ノズル15が位置ずれを補正しつつ、それぞれ電子部品をこの2枚目の多面取基板6上に装着する。このようにして、多面取基板6上に全ての電子部品の装着をしたら、この多面取基板6を電子部品装着装置2に受け渡して、この多面取基板6上への電子部品の装着動作は終 了する。
【0067】
また電子部品装着装置3、4においても、またN台目の電子部品装着装置においても、電子部品装着装置2と同様に、各割基板部6A毎の基板認識マークM2、M2の撮像及び認識はしないが、電子部品装着装置1における前述した1枚目の各基板認識マークM2、M2の座標とn枚目の各基板認識マークM2、M2の座標との差分に電子部品装着装置3、4、N台目の電子部品装着装置における1枚目の各基板認識マークM2、M2の座標を加味して、或いは電子部品装着装置3、4、N台目の電子部品装着装置における1枚目の各割基板部6Aの各基板認識マークM2の座標と電子部品装着装置1における1枚目の各割基板部6Aの各基板認識マークM2の座標との差分の座標と、電子部品装着装置1のn枚目の各割基板部6Aの各基板認識マークM2の座標を加味して、更に各部品認識処理結果を加味して、この2枚目の多面取基板6上に電子部品を装着する。
【0068】
即ち、電子部品実装ラインにおけるN台目の電子部品装着装置においてn枚目の多面取基板6については、6つの割基板部6Aのうちの
図2の最左上部の一方の基板認識マークM2−1を例とすると、この多面取基板6の角度を一定の角度(例えば、ゼロ度)のデータに変換した座標(XNn,YNn)は、電子部品装着装置1における前述した1枚目の基板認識マークM2−1の一方の座標(X11,Y11)とn枚目の各基板認識マークM2−1の一方の座標(X1n,Y1n)との差分の座標(X1n−X11,Y1n−Y11)にN台目の電子部品装着装置における1枚目の基板認識マークM2−1の一方の座標(XN1,YN1)を加味して、算出される。
【0069】
或いはN台目の電子部品装着装置の1枚目の割基板部6Aの基板認識マークM2−1の一方の座標(XN1,YN1)と電子部品装着装置1における1枚目の割基板部6Aの基板認識マークM2−1の一方の座標(X11,Y11)との差分の座標(XN1−X11,YN1−Y11)と、電子部品装着装置1のn枚目の割基板部6Aの基板認識マークM2−1の一方の座標(X1n,Y1n)を加味して、算出してもよく、以降の説明では省略するが、同様に適用することができる。
【0070】
そして、この算出された結果に各部品認識処理結果を加味して、電子部品実装ラインにおけるN台目の電子部品装着装置において、このn枚目の多面取基板6上に電子部品を装着する。
【0071】
以上の実施形態によれば、各電子部品装着装置毎に多面取基板の各割基板部の位置認識を行なう必要がないので、重複した位置認識作業を省くことができ、電子部品実装ライン全体の生産性の向上が図れる。
【0072】
なお、上流電子部品装着装置で生産する多面取基板についての検出した各割基板部位置認識情報などを下流電子部品装着装置に、この基板の受渡しの都度、この受渡しと共に送信することが考えられる。しかし、各電子部品装着装置において、この各割基板部位置認識情報に基づいて電子部品の装着に関連する作業を装着ヘッドが行っても、各装着ヘッドのビームへの取付け誤差やビームの製造精度などにより、上流電子部品装着装置で検出した各割基板部位置情報だけに基づいて下流電子部品装着装置で装着作業をおこなっても、必ずしも同じ装着精度が得られないが、以上の実施形態によれば、かかる問題点も解消することができる。
【0073】
以上のように本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。