(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5652949
(24)【登録日】2014年11月28日
(45)【発行日】2015年1月14日
(54)【発明の名称】車両用の無段階トランスミッション装置
(51)【国際特許分類】
F16H 47/04 20060101AFI20141218BHJP
【FI】
F16H47/04 C
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2010-527376(P2010-527376)
(86)(22)【出願日】2008年8月15日
(65)【公表番号】特表2010-540864(P2010-540864A)
(43)【公表日】2010年12月24日
(86)【国際出願番号】EP2008060751
(87)【国際公開番号】WO2009047031
(87)【国際公開日】20090416
【審査請求日】2011年5月11日
(31)【優先権主張番号】102007047194.9
(32)【優先日】2007年10月2日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102008040450.0
(32)【優先日】2008年7月16日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500045121
【氏名又は名称】ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】ZF FRIEDRICHSHAFEN AG
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】ポーレンツ・ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】バイリィ・ゲルハルト
(72)【発明者】
【氏名】ラッツマン・トーマス
【審査官】
稲垣 彰彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−243018(JP,A)
【文献】
特開2004−270762(JP,A)
【文献】
特開2007−64269(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 47/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用の無段階トランスミッション装置(1)であって、トランスミッションハウジング内に配置されている可変器(3)、遊星歯車式トランスミッション装置(4)および切り替えトランスミッション装置(9)を有し、その際可変器が、斜軸構造の液圧式ユニット(3)として実施され、かつ少なくとも一つの調整ユニット(3A,3B)を有して形成されており、液圧式ユニット(3)が、共通のヨーク(12)を介して共通して調整可能に実施される、少なくとも一つの調整可能なポンプ装置(3A)と少なくとも一つの調整可能なモーター装置(3B)を備えており、ポンプ装置(3A)と連結される第一の軸(14)の領域において、遊星歯車式トランスミッション装置(4)と作用しあうよう結合されており、およびモーター装置(3B)と連結される第二の軸(15)の領域において切り替えトランスミッション装置(9)と作用しあうよう結合されており、
液圧式ユニット(3)および遊星歯車式トランスミッション装置(4)が一つのモジュール(2)を形成し、かつ一つの共通のキャリアプレート(19)上に配置されている無段階トランスミッション装置(1)において、
液圧式ユニット(3)が、幅と深さより長く、およびその長手延在部が、車両内での組み込み状態で少なくとも近似的に鉛直に向けられていることを特徴とする無段階トランスミッション装置(1)。
【請求項2】
遊星歯車式トランスミッション(4)の軸(13)が、車両駆動トレインの駆動機械と接続可能であるトランスミッション駆動軸(5)と相互作用し、かつ液圧式ユニットの両軸(14,15)が、遊星歯車式トランスミッション装置(4)の別の軸(6,7)と各々相互作用することを特徴とする請求項1に記載の無段階トランスミッション装置。
【請求項3】
液圧式ユニット(3)及び遊星歯車式トランスミッション装置(4)を含むモジュール(2)が、組み込み状態において、前進走行方向(X)に向かって車両の駆動機械に関し、右側または左側の車両サイドに配置されていることを特徴とする請求項2に記載の無段階トランスミッション装置。
【請求項4】
液圧式ユニット(3)が、車両内での組み込み状態において、空間的に、駆動機械と遊星歯車式トランスミッション装置(4)の間に位置取っていることを特徴とする請求項2に記載の無段階トランスミッション装置。
【請求項5】
液圧式ユニット(3)が、車両内での組み込み状態において、空間的に、遊星歯車式トランスミッション装置(4)と車両後軸の間に位置取っていることを特徴とする請求項2に記載の無段階トランスミッション装置。
【請求項6】
キャリアプレート(19)が解除可能にトランスミッションハウジングと接続可能であり、かつトランスミッションハウジングの一部分であることを特徴とする請求項1に記載の無段階トランスミッション装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に詳細に定義される方式の車両用の無段階トランスミッション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無段階の液圧式駆動装置を有する液圧式機械式のトラクタートランスミッションが特許文献1より公知である。液圧式駆動装置は、内燃機関によって駆動される液圧式ポンプと、ポンプによって駆動される油圧モーターを備えている。ポンプと油圧モーターは、唯一の共通旋回部材を介して強制連結され、ポンプが最小角度と最大角度の間を旋回可能であって、一方、同時に同期してモーターが最大旋回角度から最小旋回角度へと旋回するよう、調整されている。ポンプは、体積流量の唯一の搬送方向に対して設計されている。クラッチを介して切り替え可能な複数の切り替え段を有する機械式の領域トランスミッション(Bereichsgetriebe)が、後段設置されている。
【0003】
更に、特許文献2からは出力分岐機構を有するトランスミッション装置が公知である。この出力分岐機構は、複数の走行領域の具現化のため、可変器、二重遊星歯車ユニットおよび切り替えトランスミッション装置を備えている。液圧式装置として仕上られる可変器のポンプ装置およびモーター装置は、共通のヨークを介して調整可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国許出願公開明細書 DE 10 2006 025 348 A1
【特許文献2】独国許出願公開明細書 DE 19 52 966 A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、先行技術より公知のトランスミッション装置を、可変器と遊星歯車式トランスミッション装置が、トランスミッション装置の組立ての際に簡単に組み込み可能であり、サービス目的のためには少ない労力で取り外し可能であるよう改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明によりこの課題は、請求項1に記載の特徴に従う無段階トランスミッション装置によって解決される。
【0007】
本発明に係る車両用の無段階トランスミッション装置は、トランスミッションハウジング内に配置されている可変器、遊星歯車式トランスミッション装置および切り替えトランスミッション装置を有し形成され、その際可変器は、第一の軸の領域および第二の軸の領域において、遊星歯車式トランスミッション装置および切り替えトランスミッション装置と作用しあうよう結合されている。
【0008】
発明に従い、可変器および遊星歯車式トランスミッション装置は、一つのモジュールを形成し、かつ一つの共通のキャリアプレート上に配置される。
【0009】
これによって、可変器およびこれと共同作用する遊星歯車式トランスミッション装置は、トランスミッション装置組立ての間、予め組み立てられたモジュールとして、少ない労力で組み込み可能であり、消耗の際には簡単な方法および方式で取り外すことが出来、かつ機能する予めチェックされたモジュールによって置き換えることが可能である。取り外されたモジュールを置き換えるモジュールは、サービス状況では、コストメリットを有しつつ、チェックされたユニットとして現場で車両に交換可能である。
【0010】
本発明によるトランスミッション装置の有利な改良形においては、遊星歯車式トランスミッションの軸が、車両駆動トレインの駆動機械と接続可能であるトランスミッション駆動軸と相互作用し、その際可変器の両軸が、遊星歯車式トランスミッション装置の別の軸と各々作用しあうように結合されている。これによって、トランスミッション軸の制限されてのみ調整可能な回転数が、可変器の無段階の回転数調整可能性と重ねあわされ、そして遊星歯車式トランスミッション装置の領域において、無段階に変更可能な回転数を有する少なくとも二つの軸が提供されるということが達成される。
【0011】
本発明による無段階トランスミッション装置の別の実施形は、同時に存在するトランスミッション装置の小さい設置空間要求にもかかわらず、出来る限り多くの出力を車両の駆動機械から、トランスミッション装置を介して車両の被動部分へと案内するために、少なくとも一つの調整ユニットを有する斜軸構造の液圧式ユニットとしてのを有して実施される。
【0012】
可変器、遊星歯車式トランスミッション装置および切り替えトランスミッション装置を介して具現化可能な、無段階トランスミッション装置の減速領域であって、その減速比が各々無段階に変更可能である減速領域は、液圧式ユニットが、共同して調整可能に仕上られている、少なくとも一つの調整可能なポンプ装置と少なくとも一つの調整可能なモーター装置を備えている本発明によるトランスミッション装置の他の実施形においては、広い範囲にわたって提供可能である。
【0013】
本発明に係る無段階トランスミッション装置の別の実施形では、可変器は、幅と深さより長く、およびその長手延在部が、車両内での組み込み状態で少なくとも近似的に鉛直に向けられており、これによって、例えば車道の非平坦部分およびくぼみなどを越えて走行する際に発生する、打撃のような負荷によって引き起こされ、可変器を傷める切り替え力(Stellkraefte)であって、望ましくない独立した位置調節(Verstellen)を少なくとも短時間引き起こす切り替え力が減少されまたは回避され、その際、この利益は、特に可変器を、ポンプ装置およびモーター装置を共通して調整する斜軸構造の液圧式ユニットとして実施することにより達成される。
【0014】
可変器と遊星歯車式トランスミッション装置を備えるモジュールは、モジュールが、組み込み状態において、前進走行方向に向かって車両の駆動機械に関し、右側または左側の車両サイドに配置されている本発明に係るトランスミッション装置の好ましい実施形においては、簡単な方法と方式によって車両サイドから側方方向へ取り外すことが可能である。
【0015】
本発明による無段階トランスミッション装置の有利な改良形では、可変器は、車両内での組み込み状態において、車両の駆動機械と遊星歯車式トランスミッション装置の間に位置取っている。このため、トランスミッションハウジングへのアクセス性が側方に存在しない場合は、可変器および遊星歯車式トランスミッション装置を有するモジュールは、キャリアプレートを前進走行方向に抜き取ることで、簡単な方法および方式で車両から取り外すことが可能である。更にその上、適切にアクセスしやすい場合、モジュールは車両の下側から、追加的に車両パーツを分解することなく簡単に取り外すことが可能である。
【0016】
可変器が、組み込み状態において、遊星歯車式トランスミッション装置と車両後軸の間に配置されている場合、モジュールは、キャリアプレートを後進走行方向に抜き取ることで、簡単な方法および方式で車両から取り出すことができ、その際ここでもまた、適切にアクセスしやすい場合、車両の追加的な組立てをすることなくモジュールは車両の下側から取り外すことも可能であり、またキャビンを傾けることにより車両の上側から取り外すことも可能である。
【0017】
モジュールの組立ては、本発明に係る無段階トランスミッション装置の別の有利な実施形においては、キャリアプレートが解除可能にトランスミッションハウジングと接続されており、かつトランスミッションハウジングの一部分であることによって簡易化されている。というのは、可変器と遊星歯車式トランスミッション装置を有するモジュールの取り外しの際に、単にキャリアプレートがトランスミッションハウジングから解除されることができ、モジュールは、トランスミッションハウジングカバーまたはそのようなものを取り外す必要がないからである。
【0018】
本発明の更なる利益および有利な改良形は、請求の範囲の記載および図と関連して原理的に説明される実施例の記載から明らかになる。その際、明りょう性の観点から、実施例の説明では、構造および機能面で同一の部材には同じ参照符号が使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】可変器および遊星歯車式トランスミッション装置を含むモジュールを有する本発明に係る無段階トランスミッション装置の歯車ダイアグラム
【
図2】
図1によるトランスミッション装置1のモジュールの三次元単独図
【
図3】
図1によるトランスミッション装置の簡略三次元側方図。側方からの図。モジュールは前進走行方向に向かって駆動機械に関し右方の車両サイドの配置されている。
【
図4】
図3に対応する
図1のトランスミッション装置の図。モジュールは前進走行方向に向かって左方の車両サイドに配置されている。
【
図5】
図3に対応する図。モジュールは車両後軸の前方、右方の車両サイドに配置されている。
【
図6】
図5に対応する図。モジュールは車両後軸の前方、左方の車両サイドに配置されている。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、例えば農耕用車両に使用可能な、無段階減速比調整機構を有するトランスミッション装置1の歯車ダイアグラムを示す。トランスミッション装置1に関してこの場合には、前進走行のための三つの減速比領域または走行領域と、後進走行のための一つの減速比領域が具現可能であり、これらの中においてトランスミッション装置の減速比は無段階に調整可能である。
【0021】
トランスミッション装置1のトランスミッション減速比の無段階調整は、可変器3および遊星歯車式トランスミッション4を備える無段階の駆動装置ユニットまたはモジュール2を介して可能となる。遊星歯車式トランスミッション装置4を用いて、車両の駆動機械と連結されたトランスミッション駆動軸5の、制限されてのみ調整可能な回転数が、可変器3の無段階の回転数調整可能性と重ね合わせられる。この重ね合わせの結果として、遊星歯車式トランスミッション4の、無段階に変更可能な回転数を有する二つの軸6,7が、遊星歯車式トランスミッション装置4の領域に提供され、その際、第一の軸6は、遊星歯車式トランスミッション装置4のキャリアとして実施され、可変器3の調整可能なポンプ装置3Aと連結されている。第二の軸7は、平歯車のかみ合い部8を介して可変器3の調整可能なモーター装置3Bと相互作用している遊星歯車式トランスミッション装置4の太陽歯車である。液圧式ユニットとして実施されている可変器3のポンプ装置3Aおよびモーター装置3Bは、各々斜軸構造で形成され、旋回軸11の領域で共通のヨーク12を介して旋回可能である。
【0022】
無段階の駆動装置ユニット2は、可変器5の出力能力に依存しかつ遊星歯車式トランスミッション装置4の構造的形態にも依存して形成される切り替えトランスミッション装置9と連結されている。切り替えトランスミッション装置9を介して、出力の伝達が無段階の駆動装置ユニット2からトランスミッション被動軸10の方向へと行われる。更にその上、切り替えトランスミッション装置9の領域では、様々な減速比領域において要求される被動回転数が具現される。
【0023】
切り替えトランスミッション装置9は摩擦により保持される四つの切り替え要素S1からS4を備えており、その際、閉じた第一の切り替え要素においてはトランスミッション装置1内では後進走行のための走行領域が導入される。切り替え要素S2からS4は前進走行のための三つの走行領域を具現するために設けられている。
【0024】
遊星歯車式トランスミッション装置4の第二の太陽歯車13は、トランスミッション駆動軸5と接続されている。よって、可変器軸14および15は、トランスミッション駆動軸5と直接の接続を有さない遊星歯車式トランスミッション装置4の各々の軸6,7に連結されている。更にその上、可変器軸14および15は遊星歯車式トランスミッション装置4の軸6,7に軸平行に配置され、その際可変器軸14は軸6,7に同軸に位置決めされている。
【0025】
無段階の駆動装置ユニットまたはモジュール2が
図2に単独図として示されている。
図2の描写から、可変器3も遊星歯車式トランスミッション装置4も、並びに可変器3と遊星歯車式トランスミッション装置4の間の全ての必要な連結軸も、共通のキャリアプレート19上に組みつけられていることが分かる。このキャリアプレートは、この場合にはトランスミッション装置1のトランスミッションハウジングの一部を形成している。
【0026】
可変器3を少なくとも短時間独立して位置調節する(verstellen)切り替え力(Stellkraft)であり、ポンプ装置3Aとモーター装置3Bを互いに強固に連結する可変器3のヨーク12を傷める(angreifen)切り替え力であって、例えば車道の非平坦部分およびくぼみなどを越えて走行する際に、打撃のような負荷によって引き起こされる切り替え力を回避するために、可変器3の旋回軸11の向きは、
図3に示されている車両中の組み込み姿勢では、少なくとも車両垂直軸16に近づけられた向きに相当している。これによって、運転状態により引き起こされ可変器3での損傷を引き起こす力の作用方向は、基本的に可変器3の旋回軸11に垂直に向けられ、このため可変器3またはそのポンプ装置3Aまたはそのモーター装置3Bの力は位置調節されない。
【0027】
補足として、可変器3は、
図3では矢印Xを付されている車両の前進走行方向において、図では詳細に表されていない車両の駆動機械と、遊星歯車式トランスミッション装置4および切り替えトランスミッション装置9の間に配置されている。トランスミッション装置1は、一方では半径方向における少ない設置空間要求が、他方では長い軸方向長さが特長的である。これによって、モジュール2は、前進走行方向Xにおける可変器3の前方の配置に基づき、キャリアプレート19を解除することによって簡単にトランスミッションハウジングから取り外すことができ、その際、可変器3と遊星歯車式トランスミッション装置4はキャリアプレート19と共に、車両の各実施形に応じて、車両前方軸に関し前へ向かってか、車両上方面に関し下へ向かってか、または車両垂直軸16の方向へ上へ向かって車両フレーム17から取り出すことが可能である。この車両フレームは、他の車両コンポーネントの脇で、トランスミッション装置のために提供される設置空間の車両内での境を成している。
【0028】
可変器3が、この場合のように少なくとも領域としてトランスミッション装置1のオイル設備18の下方に配置されている場合、可変器3は適切な防水隔壁装置によって、詳細には図示されていないトランスミッション装置1のオイルサンプ内に配置される液圧流体から区分けられ、トランスミッション装置1の運転状態においていわゆるチャーニング損失(Planschverlust)と、これに伴うトランスミッション装置1の全体効率の低下(Beeintraechtigung)を簡単な方法と方式によって回避する。
【0029】
可変器3と遊星歯車式トランスミッション装置4をキャリアプレート19上に組み付けることは、無段階の減速比変更を具現化するために設けられるトランスミッションコンポーネントをサービス状況において少ない組立て労力でもって取り外し、動作するモジュールによって置き換える可能性を、構造的に簡単な方法および方式で提供する。その際、破損したモジュール2は、現場のサービス状況で、予めチェックされたユニットと交換することが可能である。
【0030】
トランスミッション装置1の
図4に表された実施形においては、無段階の駆動装置ユニットまたはモジュール2は、車両の前進走行方向Xに向かって車両の左側であって、トランスミッション装置1の、車両の駆動機械に向いた側の領域に配置されている。
図5および6に示される、トランスミッション装置1の別の実施形においては、モジュール2は、車両の前進走行方向Xに関し車両後方軸の前であって、各々車両の左側または右側に配置されており、このため有利にはキャリアプレート19をトランスミッションハウジングから解除した後、側方方向においてトランスミッション装置1のトランスミッションハウジングから取出し可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 トランスミッション装置
2 無段階駆動装置ユニット
3 可変器
3A ポンプ装置
3B モーター装置
4 遊星歯車式トランスミッション装置
5 トランスミッション駆動軸
6 軸、遊星歯車式トランスミッション
7 軸、太陽歯車
8 平歯車のかみ合い部
9 切り替えトランスミッション装置
10 トランスミッション被動軸
11 旋回軸
12 ヨーク
13 第二の太陽歯車
14,15 可変器軸
16 車両垂直軸
17 車両フレーム
18 オイル設備
19 キャリアプレート
S1〜S4 切り替え要素
X 前進走行方向