特許第5653454号(P5653454)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社の特許一覧 ▶ テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特許5653454-バッテリセルタブモニター及び方法 図000002
  • 特許5653454-バッテリセルタブモニター及び方法 図000003
  • 特許5653454-バッテリセルタブモニター及び方法 図000004
  • 特許5653454-バッテリセルタブモニター及び方法 図000005
  • 特許5653454-バッテリセルタブモニター及び方法 図000006
  • 特許5653454-バッテリセルタブモニター及び方法 図000007
  • 特許5653454-バッテリセルタブモニター及び方法 図000008
  • 特許5653454-バッテリセルタブモニター及び方法 図000009
  • 特許5653454-バッテリセルタブモニター及び方法 図000010
  • 特許5653454-バッテリセルタブモニター及び方法 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5653454
(24)【登録日】2014年11月28日
(45)【発行日】2015年1月14日
(54)【発明の名称】バッテリセルタブモニター及び方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20141218BHJP
   G01R 31/36 20060101ALI20141218BHJP
【FI】
   H02J7/00 Q
   G01R31/36 A
【請求項の数】17
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-548942(P2012-548942)
(86)(22)【出願日】2010年12月13日
(65)【公表番号】特表2013-517755(P2013-517755A)
(43)【公表日】2013年5月16日
(86)【国際出願番号】US2010060087
(87)【国際公開番号】WO2011087658
(87)【国際公開日】20110721
【審査請求日】2013年12月6日
(31)【優先権主張番号】12/687,173
(32)【優先日】2010年1月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【上記1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】ジェイ ランダル クーパー
(72)【発明者】
【氏名】ウェイビアオ ジャン
(72)【発明者】
【氏名】カイル ダブリュー スコット
【審査官】 杉田 恵一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−151720(JP,A)
【文献】 特開2005−278396(JP,A)
【文献】 特開2005−327616(JP,A)
【文献】 特開2006−275928(JP,A)
【文献】 特開2007−256113(JP,A)
【文献】 特開2008−164567(JP,A)
【文献】 特開2009−17731(JP,A)
【文献】 特開2009−69056(JP,A)
【文献】 特開2009−95222(JP,A)
【文献】 特開2010−11722(JP,A)
【文献】 特開2010−187534(JP,A)
【文献】 西独国特許出願公開第3533437(DE,A)
【文献】 国際公開第99/001918(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 19/165
G01R 31/36
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のバッテリセルと第2のバッテリセルとに電気的に接続される導電要素に電気的に接続されるバッテリセルタブ監視回路であって、前記バッテリセルタブ監視回路が、
前記導電要素から電流をプルする、又は前記導電要素へ電流を駆動するように接続される電流源と、
前記電流源の動作を制御するように接続される制御回路と、
前記電流源の動作の間に電圧を検知するように接続される電圧測定回路と、
を含み、
前記制御回路が、前記電圧測定に少なくとも部分的に基づいて前記導電要素の状態を判定するように接続され、前記電流源が前記導電要素から電流をプルするように接続されるプルダウン電流源と前記導電要素へ電流を駆動するように接続されるプルアップ電流源とを含み、前記プルダウン電流源が第1のプルダウン電流源と第2のプルダウン電流源とを含み、前記プルアップ電流源が第1のプルアップ電流源と第2のプルアップ電流源とを含む、回路。
【請求項2】
請求項1に記載のバッテリセルタブ監視回路であって、
前記制御回路が前記第1のプルダウン電流源と前記第1のプルアップ電流源とを動作させ、前記導電要素の電気的接続が損なわれていないか周期的に判定する、回路。
【請求項3】
請求項1に記載のバッテリセルタブ監視回路であって、
前記制御回路が前記第2のプルダウン電流源と前記第2のプルアップ電流源とを動作させ、前記導電要素の電気的接続の品質を周期的に監視する、回路。
【請求項4】
第1のバッテリセルと第2のバッテリセルとに電気的に接続される導電要素に電気的に接続されるバッテリセルタブ監視回路であって、前記回路が、
第1のバッテリセルと第2のバッテリセルとに電気的に接続される前記導電要素から電流をプルする、又は前記導電要素へ電流を駆動するように接続される電流源と、
前記電流源の動作を制御するように接続される制御回路と、
前記電流源の動作の間に電圧を検知するように接続される電圧測定回路と、
を含み、
前記制御回路が、前記電圧測定に少なくとも部分的に基づいて前記導電要素の導電状態の特性を判定するように接続され、
前記電流源が、前記導電要素から電流をプルするように接続されるプルダウン電流源と前記導電要素へ電流を駆動するように接続されるプルアップ電流源とを含み、
前記制御回路が前記プルアップ電流源と前記プルダウン電流源とを交互に動作するように制御して、前記第1のバッテリセルと前記第2のバッテリセルとの負荷を平衡化する、回路。
【請求項5】
請求項4に記載のバッテリセルタブ監視回路であって、
前記制御回路が前記プルダウン電流源の動作の間に電圧を第1の固定又は可変電圧閾値と比較し、更に、前記制御回路が前記プルアップ電流源の動作の間に電圧を第2の固定又は可変電圧閾値と比較する、回路。
【請求項6】
請求項4に記載のバッテリセルタブ監視回路であって、
前記制御回路が前記第1のバッテリセルと前記第2のバッテリセルとの相対的チャージに関する情報を受け取り、そして前記制御回路が前記プルアップ電流源と前記プルダウン電流源とを動作させて、前記第1のバッテリセルと前記第2のバッテリセルとの前記相対的チャージを平衡化する、回路。
【請求項7】
バッテリセル状態を監視する方法であって、
第1のバッテリセルと第2のバッテリセルとの間に配置される導電要素から電流をプルすることと、
前記導電要素から電流をプルする間に前記第1のバッテリセルの第1の電圧を検知することと、
前記第1のバッテリセルと前記第2のバッテリセルとの間に配置される前記導電要素へ電流をプッシュすることと、
前記導電要素へ電流をプッシュする間に前記第1のバッテリセルの第2の電圧を検知することと、
前記第1の電圧と前記第2の電圧とに少なくとも部分的に基づいて前記導電要素の接続状態を判定することと、
を含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記導電要素へ電流をプッシュすることと前記導電要素から電流をプルすることとが周期的に交互に行われる、方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法であって、
前記第1の電圧と前記第2の電圧とに少なくとも部分的に基づいて前記導電要素の前記接続状態を判定する前記ステップが、
前記第1の電圧を第1の電圧閾値と比較することと、
前記第2の電圧を第2の電圧閾値と比較することと、
前記第1の電圧閾値と比較した前記第1の電圧と、前記第2の電圧閾値と比較した前記第2の電圧との関数に従って前記導電要素の前記接続状態の表示を提供することと、
を含む、方法。
【請求項10】
請求項7に記載の方法であって、
前記第1の電圧と前記第2の電圧とに少なくとも部分的に基づいて前記導電要素の前記接続状態を判定する前記ステップが、
前記第1の電圧と初期電圧との間の差を第1の電圧閾値と比較して、第1の比較を作成することと、
前記第2の電圧と前記初期電圧との間の差を第2の電圧閾値と比較して、第2の比較を作成することと、
前記第1の比較と前記第2の比較とに従って前記導電要素の前記接続状態の表示を提供することと、
を含む、方法。
【請求項11】
請求項7に記載の方法であって、
前記導電要素へ電流をプッシュする前記ステップが、
第1の間隔で第1の電流をプッシュすることと、
第2の間隔で第2の電流をプッシュすることと、
を含む、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
前記第1の間隔で前記第1の電流をプッシュする前記ステップが、前記導電要素が検知回路に接続されているか否かを判定するために、1ミリアンペアの電流をプッシュすることを含み、
前記第2の間隔で前記第2の電流をプッシュする前記ステップが、前記導電要素と前記検知回路との間の前記接続の劣化を判定するために、10マイクロアンペアの電流をプッシュすることを含む、方法。
【請求項13】
請求項7に記載の方法であって、
前記第1のバッテリセルと前記第2のバッテリセルとの間のチャージの不平衡を判定することと、
前記導電要素を介して電流をプッシュすること又は電流をプルすることによって前記第1のバッテリセルと前記第2のバッテリセルとの間の前記チャージの不平衡を補正することと、
を更に含む、方法。
【請求項14】
第1のバッテリセルと第2のバッテリセルとに電気的に接続される導電要素に電気的に接続されるバッテリセルタブ監視装置であって、前記装置が、
第1の時間量の間に前記導電要素から第1の電流を周期的にプルするように接続される第1のプルダウン電流源と、
およそ前記第1の時間量の間に前記導電要素へ前記第1の電流にほぼ等しい電流を周期的にプッシュするように接続される第1のプルアップ電流源と、
第2の時間量の間に前記導電要素から第2の電流を周期的にプルするように接続される第2のプルダウン電流源と、
およそ前記第2の時間量の間に前記導電要素へ前記第2の電流にほぼ等しい電流を周期的に駆動するように接続される第2のプルアップ電流源と、
前記第1のプルダウン電流源、前記第1のプルアップ電流源、前記第2のプルダウン電流源、及び前記第2のプルアップ電流源の動作を制御するように接続される制御回路と、
前記第1のプルダウン電流源、前記第1のプルアップ電流源、前記第2のプルダウン電流源、及び前記第2のプルアップ電流源の動作の間電圧を検知するように接続される電圧測定回路と、
を含み、
前記制御回路が前記第1のプルダウン電流源と前記第1のプルアップ電流源との少なくとも1つの動作の間に電圧を第1の固定又は可変電圧閾値と比較し、前記制御回路が前記第2のプルダウン電流源と前記第2のプルアップ電流源との少なくとも1つの動作の間に電圧を第2の固定又は可変電圧閾値と比較するように、前記制御回路が前記測定された電圧に少なくとも部分的に基づいて前記導電要素の状態を判定するように接続される、装置。
【請求項15】
請求項14に記載のバッテリセルタブ監視装置であって、
前記制御回路が前記第1のバッテリセルと前記第2のバッテリセルとの相対的チャージに関する情報を受け取り、前記制御回路が前記第2のプルアップ電流源と前記第2のプルダウン電流源とを動作させて、前記第1のバッテリセルと前記第2のバッテリセルとの前記相対的チャージを平衡化する、装置。
【請求項16】
請求項15に記載のバッテリセルタブ監視装置であって、
前記第1の電流が1ミリアンペアであり、前記第2の電流が10マイクロアンペアである、装置。
【請求項17】
請求項14に記載のバッテリセルタブ監視装置であって、
前記第1のプルダウン電流源と前記第1のプルアップ電流源とが少なくとも1つのハードウエアベースの制御器により制御され、前記第2のプルダウン電流源と前記第2のプルアップ電流源とが少なくとも1つのファームウエアベースの制御器により制御される、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は全般的に電圧測定デバイス及び方法に関し、更に詳細にはバッテリスタック内のバッテリセルを監視するデバイス及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
2個又はそれ以上のバッテリセルを含むバッテリパックを備えて電子デバイスに電力を供給することが一般的である。例えば2個又はそれ以上のバッテリセルを直列にスタックし、より高電圧を生成して各種の電子デバイスに電力供給することができる。これらのバッテリが監視されてバッテリに残存するエネルギー量に関する情報が電力を供給するデバイスの使用者に提供される。幾つかの用途ではバッテリスタックの各セルが監視される。これは特定用途に関して各セルの電圧のドリフトが高過ぎる又は低過ぎる場合、或いは特定のセルが動作を停止した場合にバッテリスタックの全体的性能に影響を与える恐れがあるためである。
【0003】
バッテリパック内のバッテリセルを監視する回路は各セルの電圧、及び直列全体の電圧を監視する。典型的には機械的なタブによって各バッテリセルが監視回路に電気的に接続される。この機械的なタブは時間の経過と共にバッテリパックの落下等の物理的条件によって切断されることがある。タブがバッテリセルから切断されると、監視回路は個々のセルを監視する能力を失ってしまう。
【発明の概要】
【0004】
一般的に言えば、これらの種々の実施形態によると、バッテリセルタブ監視装置が、2個のバッテリセルの間に電気的に接続される導電要素を含む。導電要素は検知回路に接続される。検知回路は、導電要素から電流をプルするように接続されるプルダウン電流源、及び/又は導電要素へ電流を駆動するように接続されるプルアップ電流源を含む。プルダウン電流源及びプルアップ電流源の動作の間電圧を検知するように電圧測定回路が接続される。測定された電圧は導電要素の状態を判定するように用いられうる。例えば、或る閾値を越える絶対電圧又は電圧変動が、バッテリセルタブの破損の前兆でありうる、バッテリセルタブ等の導電要素曲がりや亀裂を示すことができる。また別の閾値を越える絶対電圧又は電圧変動が、導電要素がバッテリセルから完全に切断されていることを示すことができる。
【0005】
異なる絶対電圧及び電圧変動を検知するための1つの手法は、異なる電流を導電要素へプッシュすること、又は導電要素からプルすることである。電流をプッシュすることとプルすることを交互に行うことにより、電圧チェックに起因するバッテリセルの不平衡を軽減し、付加的な電圧読み出しを生成する機会を提供する。検知電流をプッシュする又はプルするために用いられる電流源は、不平衡が検出されたときにバッテリセルを平衡化するためにも用いられうる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の様々な実施形態に従って構成される例示のバッテリセルタブモニターの回路図である。
【0007】
図2】本発明の様々な実施形態に従って構成される例示のバッテリセルタブモニターの回路図である。
【0008】
図3】本発明の様々な実施形態に従って構成される例示のバッテリセルタブモニターの、固定電圧閾値を検出する動作のフローチャートである。
【0009】
図4】本発明の様々な実施形態に従って構成されるときシステムで観察されうるサンプル波形である。
図5】本発明の様々な実施形態に従って構成されるときシステムで観察されうるサンプル波形である。
図6】本発明の様々な実施形態に従って構成されるときシステムで観察されうるサンプル波形である。
【0010】
図7】本発明の様々な実施形態に従って構成される例示のバッテリセルタブモニターの、電圧シフトを検出する動作のフローチャートである。
【0011】
図8】本発明の様々な実施形態に従って構成されるときシステムで観察されうるサンプル波形である。
図9】本発明の様々な実施形態に従って構成されるときシステムで観察されうるサンプル波形である。
図10】本発明の様々な実施形態に従って構成されるときシステムで観察されうるサンプル波形である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は例示の実施形態の回路100を示す。回路100は、第1のバッテリセル110及び第2のバッテリセル115に電気的に接続される導電要素105を含む。導電要素105は検知回路120に電気的に接続される。検知回路120は、導電要素105から電流をプルするように接続されるプルダウン電流源125を含む。検知回路120は、導電要素105へ電流を駆動するように接続されるプルアップ電流源130も含む。
【0013】
プルダウン電流源125及びプルアップ電流源130は各々1つの電流源だけで動作可能であるが、別の手法では各々が複数の独立制御可能な電流源を含みうる。図1の例ではプルダウン電流源125は、第1のプルダウン電流源127及び第2のプルダウン電流源129を含む。この例ではプルアップ電流源130が第1のプルアップ電流源132及び第2のプルアップ電流源135を含む。この例では検知回路120が第1の制御回路140及び第2の制御回路145を含む。1つの手法では第1のプルダウン電流源127は約1ミリアンペアの電流を提供し、そして第1の制御回路140によって制御される。第2のプルダウン電流源129は約10マイクロアンペアの電流を提供し、そして第2の制御回路145によって制御される。同様に第1のプルアップ電流源132は約1ミリアンペアの電流を提供し、そして第1の制御回路140によって制御され、第2のプルアップ電流源135は約10マイクロアンペアの電流を提供し、そして第2の制御回路145によって制御される。
【0014】
制御回路140及び145はハードウェアベースのコントローラ、又はファームウェアベースのコントローラでありうる。1つの手法では第1の制御回路140は、第1のプルアップ電流源132及び第1のプルダウン電流源127をオンオフすることができるハードウェアベースのコントローラを含む。第2の制御回路145は、第2のプルアップ電流源135及び第2のプルダウン電流源129をオンオフすることができるファームウェアベースのコントローラを含む。
【0015】
制御回路140及び145に関する例示の手法を図2を参照して説明する。ハードウェアベースのコントローラ240が、導電要素105からの電圧を異なる閾値電圧Vthl及びVth2と比較するように接続されるコンパレータ220及び222を含む。コンパレータ220及び222からの信号が、当業者に既知のもの等のハードウェア論理要素224に供給され、次にハードウェア論理要素224が、第1のプルアップ電流源132を制御するためのプッシュ電流制御信号228、及び第1のプルダウン電流源127を制御するためのプル電流制御信号226を提供する。
【0016】
図2に示すようなファームウェアベースのコントローラ245が、アナログデジタル変換器254に接続されるマイクロコントローラ252を含む。この手法ではアナログデジタル変換器254は、導電要素105から電圧を受け取り、これらの電圧信号をマイクロコントローラ252による処理のためのデジタル信号に変換するように接続される。マイクロコントローラ252はアナログデジタル変換器254の動作を制御するように接続される。またマイクロコントローラ252は、アナログデジタル変換器254によって供給される電圧デジタル信号に基づいて、第2のプルアップ電流源135を制御するためのプッシュ電流コントロール信号258、及び第2のプルダウン電流源129を制御するためのプル電流コントロール信号256を生成し、送信するようにプログラムされ構成される。スイッチ262、264、266、及び268がハードウェアベースのコントローラ240のための電圧検知及び電流提供を制御し、スイッチ272、274、276、及び278がファームウェアベースのコントローラ245のための電圧検知及び電流提供を制御する。
【0017】
再び図1を参照すると、検知回路100は、プルダウン電流源127及びプルアップ電流源132の動作の間電圧を検知するように接続される電圧測定回路150を含む。検知回路100は、プルダウン電流源129及びプルアップ電流源135の動作の間電圧を検知するように接続される第2の電圧測定回路155を含む。
【0018】
図1の例では、制御回路140及び電圧測定回路150は導電要素105の状態を判定するように接続される。例えば電圧測定回路150はプルダウン電流源127の動作の間測定される電圧を第1の電圧閾値と比較することができ、また電圧測定回路150はプルアップ電流源132の動作の間測定される電圧を第2の電圧閾値と比較することができる。測定された電圧といずれかの固定閾値との比較に基づき、或いは測定された電圧変動に基づき、制御回路140は導電要素105の状態を判定することができる。
【0019】
同様に、電圧測定回路155は、プルダウン電流源129の動作の間測定される電圧を第3の電圧閾値と比較することができ、また電圧測定回路155は、プルアップ電流源135の動作の間測定される電圧を第4の電圧閾値と比較することができる。測定された電圧といずれかの固定閾値との比較に基づき、或いは測定された電圧変動に基づき、制御回路145は導電要素105の状態を判定することができる。
【0020】
この例では、制御回路140がプルアップ電流源132及びプルダウン電流源127を交互に動作させるように制御して、第1のバッテリセル110と第2のバッテリセル115の負荷を平衡化する。バッテリセル110及び115の負荷を平衡化することに加えて、プルダウン電流源127とプルアップ電流源132との間で交互に動作させることが電圧測定回路150に正と負の両方向での電圧変動の比較を可能にさせ、測定の精度を確かなものにする。例えばプルダウン電流源127の動作の間行われる測定を、プルアップ電流源132の動作の間行われる測定と比較することができ、所与の測定が予想範囲内に入っているか否かを判定することができ、スプリアス測定を低減できる。
【0021】
他の手法では、回路100がプルアップ電流源130及びプルダウン電流源125の両方を含む必要はない。例えば回路100が他の既知の負荷平衡メカニズムを含む場合、負荷の不平衡を低減するためにプルアップ電流源130及びプルダウン電流源125を使用する必要性は低くなり、プルアップ電流源130又はプルダウン電流源125の1つを実装して、本明細書で説明されるような電圧チェックを実施することができる。このような手法では、使用されない電流源の要素は取り除くこともできるし、或いは回路100に残したままとすることもできる。
【0022】
多数の電流源を用いる別の手法では、制御回路140が第1のプルダウン電流源127及び/又は第1のプルアップ電流源132を動作させて、導電要素105の電気的接続が損なわれていないか周期的に判定する。制御回路145が第2のプルダウン電流源129及び/又は第2のプルアップ電流源135を動作させ、導電要素105の電気的接続の質を周期的に監視するようにしてもよい。
【0023】
そのような例の1つでは、導電要素105から約1ミリアンペアを約2ミリ秒間プルするように第1のプルダウン電流源127が制御される。次に導電要素105へ約1ミリアンペアを約2ミリ秒間プッシュするように第1のプルアップ電流源132が制御される。この例では、このチェックが8秒に1回実行される。電気的導電要素105が第1のバッテリセル110及び第2のバッテリセル115から切断されると、その結果の切断時の電圧が、プルダウン電流源127が動作しているときに起こるような低閾値と、プルアップ電流源132が動作しているときに起こるような高閾値との両方において、電圧測定回路150によって検知される。連続するチェックにおいて、これらの高閾値及び低閾値の両方に合致すると、そのデバイスが故障状態に入るような、そのデバイスが断線状態の導電要素又はタブであるとの信号を検知回路120が発生する。
【0024】
このように構成された検知回路120が約1ミリアンペアのようなより大きな電流を印加する又はプルすることによって、導電要素105が故障し、もはや第1のバッテリセル110及び第2のバッテリセル115と電気的接触状態ではないことを判定しうる或る閾値に電圧変動が到達するか否かを検知する。例えば約10マイクロアンペアのようなより小さい電流を導電要素105からプルする又は導電要素105へプッシュすることで導電要素105の磨耗を示す電圧変動を検知してもよい。
【0025】
回路100の別の用途では、制御回路145が第1のバッテリセル110及び第2のバッテリセル115の相対的チャージに関する情報を受け取ることができる。この手法では制御回路145がプルアップ電流源135及びプルダウン電流源129を動作させて、第1のバッテリセル110及び第2のバッテリセル115の相対的チャージを平衡化する。この手法では、当業界で既知であるような検知回路によって、第1のバッテリセル110と第2のバッテリセル115との間のチャージの不平衡を判定することができる。各種手法において検知回路が、図1に示すものから分離された制御回路を含んでよく、或いは制御回路140及び/又は制御回路145と通信してもよい。バッテリパック内のセル間のこのような不平衡が、例えばバッテリパックの故障等を含む性能の低下を引き起こす可能性がある。従って第1のバッテリセル110と第2のバッテリセル115との間のチャージの不平衡を判定すると、検知回路120は、電流源のいずれかを用いて導電要素105を介して電流をプッシュする又は電流をプルすることにより、第1のバッテリセル110と第2のバッテリセル115との間のチャージの不平衡を補正することができる。電流を選択的に特定のバッテリセルへプッシュすること及び特定のバッテリセルからプルすることによって、バッテリパックの相対的セルチャージを再平衡化することができる。更には不平衡の量に応じて、第1のプルダウン電流源127により一層大きな電流を印加し、或いは第2のプルダウン電流源129により一層小さな電流を印加するようにすることができる。これは補正すべきセルの不平衡の量に応じて行う。
【0026】
図1に示す例示の回路100の残部はバッテリセルに関連して用いられる検知回路120の動作に使用される周知の要素を含む。例えばレジスタ171、172、及び173がキャパシタ181及び182と共に動作して、第1のバッテリセル110、第2のバッテリセル115、及びバッテリセル110と115の組合せの電圧過渡現象をフィルタリングする。例えば幾つかの実現例では、レジスタ171、172、及び173、並びにキャパシタ181及び182を省略することが可能でありうる。また回路ノードVC1_CTABを省略して、VC1_CTAB回路ノードが省略された場合のレジスタ172の影響に考慮して、両方のプルダウン電流源及び両方のプルアップ電流源のために回路ノードVClのみを用いることも可能である。他の手法においては、追加の要素を加えることも可能である。
【0027】
バッテリセルタブ状態を監視する例示の方法を図3及び図1の例示の回路100を参照して説明する。この方法は導電要素105の状態を判定するために固定電圧閾値を用いるもので、ハードウェアベースの制御回路又はファームウェアベースの制御回路のいずれかによって実施可能である。方法300はステップ305として、第1のバッテリセル110と第2のバッテリセル115との間に配置される導電要素105から電流をプルすることを含む。方法はステップ310として、導電要素105から電流をプルする間、第1のバッテリセル110の第1の電圧を検知することを含む。方法はステップ315として、第1のバッテリセル110と第2のバッテリセル115との間に配置される導電要素105へ電流をプッシュすることを含み、ステップ320として、導電要素105に電流をプッシュする間、第1のバッテリセル110の第2の電圧を検知することを含む。図3に示すように、電流をプルするステップ305及び電流をプッシュするステップ315はどちらの順で行われてもよい。即ち導電要素105から電流をプルするステップ315が導電要素105を介して電流をプッシュするステップ305の前に行われてもよい。別の手法では、電流が導電要素105から引かれるか又は導電要素105へ押されるかのいずれかであるように、ステップ305及び310、又はステップ315及び320のいずれかが省略される。このような手法は他の既知の負荷平衡化法の適用を伴ってもよい。方法はステップ330として、第1の電圧及び第2の電圧に少なくとも部分的に基づいて導電要素105の接続状態を判定することを含む。
【0028】
導電要素105から電流をプルするステップ305及び導電要素105へ電流をプッシュするステップ315は、周期的に交互に行うことができる。1つの例では導電要素から電流をプルするステップ305及び/又は導電要素へ電流をプッシュするステップ315のいずれかが、第1の間隔で第1の電流をプッシュすること又はプルすること、及び第2の間隔で第2の電流をプッシュすること又はプルすることを含んでもよい。例えば第1の間隔で第1の電流をプルするステップが、導電要素105が検知回路120に接続されているか否かを判定するために約1ミリアンペアの電流をプルすることを含んでもよい。第2の間隔で第2の電流をプルするステップが、導電要素105と検知回路120との間の接続の劣化を判定するために約10マイクロアンペアの電流をプルすることを含んでもよい。
【0029】
1つの手法では導電要素105の接続状態を判定するステップ330がステップ310で測定される電圧に少なくとも部分的に基づいて行われ、ステップ340で、第1の電圧を第1の電圧閾値と比較し、そしてステップ350で、ステップ320で測定された第2の電圧を第2の電圧閾値と比較する。ステップ360で、第1の電圧閾値と比較した第1の電圧、及び第2の閾値と比較した第2の電圧の関数に従って導電要素105の接続状態の表示が提供される。特定の電圧閾値は特定の用途に従って変化する。
【0030】
例として図4は、導電要素105が接続され、低抵抗を有しているとき、1ミリアンペアの電流が印加された場合に予想される電流及び電圧の波形を示す。表示VC1及びVC1_CTABは図1の例示の回路上のノードを示し、表示された電流及び電圧が印加され測定される。VC1_CTABノードから1ミリアンペアの電流が引かれるとき、VC1ノードにおける電圧は、感知できるほどには変化せず、且つ固定の低閾値T1を超えない。同様に、VC1_CTABノードへ1ミリアンペアの電流が押されるとき、VC1ノードにおける電圧は、感知できるほどには変化せず、且つ固定の高閾値T2を超えない。従って導電要素105が接続されていることが宣言される。
【0031】
図5は導電要素105が切断されているか又は非常に高抵抗を有するときに予想される電流及び電圧の波形を示す。1ミリアンペア電流がVC1_CTABノードから引かれるか又はVC1_CTABノードへ押されると、VC1で測定される電圧が、プルダウン電流源127がアクティブのとき固定の低閾値T1を超え、プルアップ電流源132がアクティブのとき固定の高閾値T2を超える。この状態は導電要素105が切断され、開状態であることを示す。
【0032】
図6は導電要素105が接続され、中程度の抵抗を有しているとき予想される電流及び電圧の波形を示す。1ミリアンペアの電流がVC1_CTABノードから引かれるか又はVC1_CTABノードへ押されると、VC1で測定される電圧は変動するが、プルダウン電流源127がアクティブのとき固定の低閾値を超えず、プルアップ電流源132がアクティブのとき固定の高閾値を超えない。固定の閾値を超えなかったので、導電要素105が接続されていることをシステムは宣言する。
【0033】
バッテリセルタブ状態を監視する別の例示の方法を図7及び図1の例示の回路100を参照して説明する。この方法は導電要素105の状態を判定するために可変電圧閾値を用いるもので、ハードウェアベースの制御回路又はファームウェアベースの制御回路のいずれかによって使用されうる。方法700はステップ702として、第1のバッテリセル110の初期電圧を測定することを含む。その後の電圧測定がこの初期電圧と比較され導電要素105の状態を判定する。方法はステップ705として、第1のバッテリセル110と第2のバッテリセル115との間に配置される導電要素105から電流をプルすることを含む。方法はステップ710として、導電要素105から電流をプルすることに起因する、第1のバッテリセル110の電圧降下を検知することを含む。方法はステップ715として、第1のバッテリセル110と第2のバッテリセル115との間に配置される導電要素105へ電流をプッシュすることを含み、ステップ720として、導電要素105へ電流をプッシュすることに起因する、第1のバッテリセル110の電圧上昇を検知することを含む。
【0034】
図7に示すように、電流をプルするステップ705及び電流をプッシュするステップ715は、いずれの順で実施されてもよい。即ち、導電要素105へ電流をプッシュするステップ715を導電要素105から電流をプルするステップ705の前に行ってもよい。別の手法では、電流が導電要素105から引かれるか又は導電要素105へ押されるかのいずれかであるように、ステップ705及び710又はステップ715及び720のいずれかが省略される。このような手法が他の既知の負荷平衡化法の適用を伴ってもよい。方法はステップ730として、ステップ710及び720で検知される電圧降下及び電圧上昇に少なくとも部分的に基づいて導電要素105の接続状態を判定することを含む。
【0035】
1つの手法では、接続状態を判定することが、ステップ740で、第1の電圧と初期電圧との間の差を第1の閾値と比較して第1の比較を作成することと、ステップ750で、第2の電圧と初期電圧との間の差を第2の電圧閾値と比較して第2の比較を作成することを含む。1つの手法では第1の閾値及び第2の閾値は最後に測定された電圧に基づいて判定され、これらの閾値が電流源の1つの特定の動作の間総電圧変化を測定するようになされる。方法はステップ760で、第1の比較及び第2の比較に従って導電要素の接続状態の表示を提供することを含む。
【0036】
このような例の1つでは、ファームウェアベースの制御回路145が指令を出して、約8ミリ秒間、中央のタブ又は導電要素105から10マイクロアンペアの電流が引かれるようにすることができる。次に制御回路145がプルダウン電流源129を10ミリ秒間オフにして、その後制御回路145が第2のプルアップ電流源135を制御して、1マイクロアンペアの電流が導電要素105に約8ミリ秒間供給されるようにする。導電要素105が部分的に切断されている場合は、10マイクロアンペアの電流が導電要素105から引かれるか又は導電要素105へ押されることに起因して、導電要素105における電圧を制御回路145が検出することができる。この変動する電圧は、第1のバッテリセル110と第2のバッテリセル115との間に配置される導電要素105又は中央タブの磨耗を示す。
【0037】
例として、図8は導電要素105が接続され、低抵抗を有しているとき、10マイクロアンペアの電流が印加されたとき予想される電流及び電圧の波形を示す。表示VC1及びVC1_CTABは、図1の例示の回路上のノードを示すもので、表示された電流及び電圧が印加され測定される。10マイクロアンペアの電流がVC1_CTABノードから引かれるとき、VC1ノードにおける電圧は初期電圧から感知できる程には変化せず、且つ可変低閾値T3を超えない。同様に、10マイクロアンペアの電流がVC1_CTABノードへ押されるとき、VC1ノードにおける電圧は、感知できるほどには変化せず、且つ可変高閾値T4を超えない。従って導電要素105が接続されていると宣言される。
【0038】
図9は、導電要素105が切断されるか又は非常に高抵抗を有しているとき予想される電流及び電圧の波形の1つの候補となるセットを示す。10マイクロアンペアの電流がVC1_CTABノードから引かれるか或いはVC1_CTABノードへ押されると、VC1で測定される電圧が、プルダウン電流源129がアクティブであるとき可変低閾値T3を超え、プルアップ電流源132がアクティブであるとき可変高閾値T4を超える。この状態は、導電要素105が切断されて開状態であることを示す。この例から、低閾値T3及び高閾値T4が、電流源から電流を印加している間の電圧のデルタ又は変化を示すことがわかる。このように高閾値T4は、プルダウン電流源132からの電流の印加開始時の電圧から測定される。
【0039】
図10は、導電要素105が接続され、中程度の抵抗を有しているとき予想される電流及び電圧の波形の1つの候補となるセットを示す。この例では図5の例とは異なり、VC1ノードで測定される電圧が、プルダウン電流源129がアクティブのとき低閾値T3を超え、プルアップ電流源135がアクティブのとき高閾値T4を超える。これはこの例ではより小さいデルタの閾値が印加されたことを反映している。更に、各種の状態をテストするために閾値は可変であってよい。このように特定の閾値が超えられると抵抗の大きさを判定でき、従って導電要素105の磨耗量を判定できる。
【0040】
図1を再び参照すると、この方法を実行するための特定の例示の回路は、第1のバッテリセル110及び第2のバッテリセル115に電気的に接続され、検知回路120に電気的に接続される導電要素105を含みうる。検知回路120は、第1の時間量の間、導電要素105から第1の電流を周期的にプルするように接続される第1のプルダウン電流源127と、およそ第1の時間量の間、第1の電流にほぼ等しい電流を導電要素105へ周期的にプッシュするように接続される第1のプルアップ電流源132を含む。第2の時間量の間、第2の電流を導電要素105から周期的にプルするように第2のプルダウン電流源129が接続され、およそ第2の時間量の間、第2の電流にほぼ等しい電流を導電要素105へ周期的に駆動するように第2のプルアップ電流源135が接続される。この例では、第1の電流が約1ミリアンペアであり、第2の電流が約10マイクロアンペアである。
【0041】
第1のプルダウン電流源127及び第1のプルアップ電流源132の動作を制御するように第1の制御回路140が接続され、第2のプルダウン電流源129及び第2のプルアップ電流源135の動作を制御するように第2の制御回路145が接続される。第1のプルダウン電流源127及び第1のプルアップ電流源132の動作の間電圧を検知するように第1の電圧測定回路150が接続され、第2のプルダウン電流源129及び第2のプルアップ電流源135の動作の間電圧を検知するように第2の電圧測定回路155が接続される。
【0042】
制御回路140及び145は、測定された電圧に少なくとも部分的に基づいて導電要素105の状態を判定するように接続されており、制御回路140及び145が第1のプルダウン電流源127及び第1のプルアップ電流源132の少なくとも1つの動作の間電圧を第1の電圧閾値と比較し、そして制御回路140及び145が第2のプルダウン電流源129及び第2のプルアップ電流源135の少なくとも1つの動作の間電圧を第2の電圧閾値と比較するようになっている。この例では、第1のプルダウン電流源127及び第1のプルアップ電流源132は、少なくとも1つのハードウェアベースの制御回路140によって制御され、第2のプルダウン電流源129及び第2のプルアップ電流源135は、少なくとも1つのファームウェアベースの制御回路145によって制御される。また制御回路145が第1のバッテリセル110及び第2のバッテリセル115の相対的チャージに関する情報を受け取るように構成されて、制御回路145が第2のプルアップ電流源135及び第2のプルダウン電流源129を動作させ、第1のバッテリセル110及び第2のバッテリセル115の相対的チャージを平衡化するようにすることもできる。
【0043】
このように構成された、本明細書で説明されるようなバッテリセルタブ監視回路が、2個のバッテリセルの間の接続タブが切断されたとき、及びバッテリセルタブの破損の前兆でありうる磨耗の兆候をバッテリセルタブが示したときを判定することができる。また回路の種々の変更によって、選択的に電流をバッテリセルタブへプッシュすることか又はバッテリセルタブからプルすることを可能にし、バッテリセルチャージが不平衡となったときバッテリスタック内のバッテリセルのチャージを平衡化することができる。
【0044】
例示の実施形態の文脈で説明したような特徴又はステップのすべて又はその幾つかを有する例示の実施形態の文脈で説明した一つ又はそれ以上の特徴又はステップの異なる組合せを有する実施形態も、本明細書に包含されることを意図している。当業者にとっては本発明の請求の範囲内で他の多くの実施形態及び変形が可能であることが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0045】
100・・・回路
105・・・導電要素
110・・・第1のバッテリセル
115・・・第2のバッテリセル
120・・・検知回路
125・・・プルダウン電流源
127・・・第1のプルダウン電流源
129・・・第2のプルダウン電流源
130・・・プルアップ電流源
132・・・第1のプルアップ電流源
135・・・第2のプルアップ電流源
140・・・第1の制御回路
145・・・第2の制御回路
171、172、173・・・レジスタ
181、182・・・キャパシタ
220、222・・・コンパレータ
224・・・ハードウェア論理要素
240・・・コントローラ
245・・・コントローラ
252・・・マイクロコントローラ
254・・・アナログデジタル変換器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10