(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記挙動は、前記測定装置が出力する音、前記測定装置が出力する画面表示、前記測定装置が出力する光、または前記測定装置が出力する振動、のうち少なくとも1つによって規定されることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
前記設定部が、前記出力部に、複数の異なる前記挙動それぞれ出力させ、外部からの入力によって、いずれかの挙動が選択された場合に、選択された挙動が対応づけられた識別情報を前記測定の結果に紐づけられる識別情報として特定する、ことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した特許文献1に記載の血糖測定値管理システムでは、測定データ管理装置の表示部には、予め設定されたニックネームが表示されるが、血糖値測定装置と測定データ管理装置とを接続する前に、血糖値測定装置に設定されたニックネームを確認する術がない。このため、使用すべき血糖値測定装置であるか否かを確認するためには、血糖値測定装置をひとつずつ測定データ管理装置に接続してニックネームを確認する必要がある。この結果、特に、複数の血糖値測定装置が使用される病棟などにおいては、医師、看護師などの医療従事者において、作業効率の低下を招くという問題が発生する。
【0007】
また、医療現場では、一つの測定装置で複数の患者に対して測定が行なわれる場合があるが、この場合に、測定データと患者の識別情報との紐付けを簡単に確認できないと、医療従事者において対応の確認に手間がかかってしまう。結果、この場合も、上述と同様に、作業効率の低下を招くという問題が発生する。
【0008】
本発明の目的の一例は、上述の課題を解決し、測定データと、当該測定データに対応する識別情報とを、簡便且つ確実に紐付け得る、測定装置および測定システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明における測定装置は、被測定者の状態を測定する測定装置であって、前記測定装置において設定可能な複数の挙動と、それぞれの挙動に対応づけられた識別情報とを記録する記録部と、前記挙動を出力する出力部と、外部からの入力に応じて、前記測定の結果に紐づけられる前記識別情報を特定し、特定した前記識別情報とそれに対応づけられた挙動とを、使用される識別情報及び挙動として設定する設定部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
このように上記本発明における測定装置は、設定可能な各挙動を出力できるので、医療従事者、被測定者である患者、といった装置の使用者は、挙動を元に、使用すべき識別番号を確認でき、これを測定装置に入力することができる。このため、本発明における測定装置によれば、測定データと、これに対応する識別情報とを、簡便且つ確実に紐付けることが可能となる。
【0011】
また、本発明における測定装置において、前記挙動は、前記測定装置が出力する音、前記測定装置が出力する画面表示、前記測定装置が出力する光、または、前記測定装置が出力する振動、のうち少なくとも1つによって規定されるのが好ましい。
【0012】
このように、測定装置を使用する者に応じて、画面表示を異ならせば、医療従事者、患者などの被測定者は、測定装置を目視するだけで、挙動の確認を容易に行うことができる。また、出力される光の種類、音の種類、または振動の種類を変化させることにより、視力が低下している被測定者であっても挙動の確認を容易に行うことができる。さらに、出力される画面表示、光の
種類、音の種類、振動の種類のうち、2以上を組み合わせれば、被測定者、医療従事者は、視覚だけでなく聴覚によっても確認できるので、より正確に挙動を確認することができる。
【0013】
また、上記本発明における測定装置においては、具体的には、前記設定部が、前記出力部に、複数の異なる前記挙動それぞれ出力させ、外部からの入力によって、いずれかの挙動が選択された場合に、選択された挙動が対応づけられた識別情報を前記測定の結果に紐づけられる識別情報として特定する、のが好ましい。この場合は、使用者である患者(被測定者)の視力が弱く、表示画面に表示された識別情報をはっきりと視認できない場合に、特に、有効となる。
【0014】
前記設定部における複数の異なる挙動の出力順序は、前記設定部において予め決定され、設定されていてもよいし、外部から追加的に当該順序が前記設定部に対して設定されてもよい。
【0015】
また、本発明における測定装置は、さらに、通信端末と相互に通信可能な通信部を備えている態様であるのが好ましい。
【0016】
このように構成された測定装置によれば、例えば通信端末を操作することにより測定装置を起動させるなど、測定装置を使いやすくすることができる。
【0017】
また、本発明における測定装置は、前記通信部が、前記通信端末から新たな挙動およびそれに対応づけられた識別情報が入力されると、それらを受け付け、前記記録部は、前記通信部が前記新たな挙動および前記それに対応づけられた識別情報の入力を受け付けた場合には、受付けられた前記新たな挙動および前記それに対応づけられた識別情報を記録する、態様であるのが好ましい。
【0018】
このように構成された測定装置によれば、測定装置を使用する使用者は、通信端末を操作することにより、測定装置から出力される挙動を新たに追加したり、変更したりすることができる。
【0019】
また、本発明における測定装置は、前記通信部が、前記通信端末から、前記測定装置を使用する使用者の識別情報に対応づけられた前記挙動を確認するための確認指示を受け付け、前記出力部が、前記通信部が前記確認指示を受け付けた場合には、前記測定装置を使用する使用者の識別情報に対応づけられた前記挙動を外部へ出力する、態様であるのが好ましい。
【0020】
このように構成された測定装置によれば、使用者が自己の識別情報に対応する挙動を容易に確認することができる。
【0021】
また、本発明における測定装置は、前記通信部が、前記設定部における前記識別情報の特定のため、前記出力部において挙動の出力を所定の順序で行なわせることを指示する識別番号特定指示を受付けた場合には、前記設定部は、前記出力部に、複数の異なる前記挙動それぞれを当該所定の順序で出力させる、態様であるのが好ましい。
【0022】
このように構成された測定装置によれば、識別情報に対応する挙動を自動的に容易に確認することができる。
【0023】
また、本発明における測定装置は、さらに、外部へ警告を行う警告部を備え、前記通信部は、前記通信端末との通信の状態において変化を検出した場合に、前記警告部に警告を行なわせる、態様であるのが好ましい。
【0024】
ここで、通信部が通信状態の変化を検出する場合としては、たとえば、測定装置において、通信端末から送信される信号の電波強度が閾値以下である場合または通信端末から送信される信号の電波S/N比が閾値以下である場合など、測定装置と通信端末との間の通信が困難になりつつある場合が含まれる。なお、本発明における測定装置は、前記測定装置と前記通信端末とが所定距離以上離れると、前記通信端末において警告音などが出力されるように前記通信端末へ警告信号を送信する構成であってもよい。
【0025】
このように構成された測定装置によれば、通信端末と測定装置とが離れることにより信号の送受信が行われない場合に警告が発せられるため、測定装置の置き忘れを防止することができる。
【0026】
上記目的を達成するため、本発明における測定システムは、被測定者の状態を測定する測定装置と、通信端末と、を備え、前記測定装置は、前記測定装置において設定可能な複数の異なる挙動と、それぞれの挙動に対応づけられた識別情報とを記録する記録部と、前記挙動を出力する出力部と、外部からの入力に応じて、前記測定の結果に紐づけられる前記識別情報を特定し、特定した前記識別情報とそれに対応づけられた挙動とを、使用される識別情報及び挙動として設定する設定部と、前記通信端末と相互に通信可能な通信部と、を備えている、ことを特徴とする。
【0027】
このように上記本発明における測定システムによれば、測定装置は、設定可能な各挙動を出力できるので、医療従事者、被測定者である患者、といった装置の使用者は、挙動を元に、使用すべき識別番号を確認でき、これを測定装置に入力することができる。このため、本発明における測定システムによれば、測定データと、これに対応する識別情報とを、簡便且つ確実に紐付けることが可能となる。また、本発明における測定システムによれば、例えば通信端末を操作することにより測定装置を起動させるなど、測定装置を使いやすくすることができる。
【0028】
また、本発明における測定システムは、前記通信部が、前記通信端末から新たな挙動およびそれに対応づけられた識別情報が入力されると、それらを受け付け、前記記録部は、前記通信部が前記新たな挙動および前記それに対応づけられた識別情報の入力を受け付けた場合には、受付けられた前記新たな挙動および前記それに対応づけられた識別情報を記録する、態様であるのが好ましい。
【0029】
このように構成された測定システムによれば、測定装置を使用する者は、通信端末を操作することにより、測定装置から出力される挙動を新たに追加したり、変更したりすることができる。
【0030】
また、本発明における測定システムは、前記通信部が、前記通信端末から、前記測定装置を使用する使用者の識別情報に対応づけられた前記挙動を確認するための確認指示を受け付け、前記出力部は、前記通信部が前記確認指示を受け付けた場合には、前記測定装置を使用する者の識別情報に対応づけられた前記挙動を外部へ出力する、態様であるのが好ましい。
【0031】
このように構成された測定システムによれば、使用者が自己の識別情報に対応する挙動を容易に確認することができる。
【0032】
また、本発明における測定システムは、前記測定装置が、さらに、外部へ警告を行う警告部を備え、前記通信部は、前記通信端末との通信の状態において変化を検出した場合に、前記警告部に警告を行なわせる、態様であるのが好ましい。
【0033】
ここで、通信部が通信状態の変化を検出する場合としては、たとえば、測定装置において、通信端末から送信される信号の電波強度が閾値以下である場合または通信端末から送信される信号の電波S/N比が閾値以下である場合など、測定装置と通信端末との間の通信が困難になりつつある場合が含まれる。なお、本発明における測定システムにおいて、測定装置は、前記測定装置と前記通信端末とが所定距離以上離れると、前記通信端末において警告音などが出力されるように前記通信端末へ警告信号を送信する構成であってもよい。
【0034】
このように構成された測定システムによれば、通信端末と測定装置とが離れることにより信号の送受信が行われない場合に警告が発せられるため、測定装置の置き忘れを防止することができる。
【発明の効果】
【0035】
以上のように、本発明における測定装置および測定システムによれば、測定データと、当該測定データに対応する識別情報とを、簡便且つ確実に紐付けることができる。
【発明を実施するための形態】
【0037】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における測定装置について、図を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における測定装置10の外観を示す図である。
図2は、本発明の実施の形態1における測定装置10の内部構成を示すブロック図である。
【0038】
[装置構成]
最初に、
図1を用いて測定装置10の全体構成について説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態1における測定装置10は、被測定者の状態を測定するための医療機器であり、例えば、血糖値計、血圧計、乳酸値計、ケトン体測定装置、体温計、尿試験紙計、脂質測定装置などである。また、本実施の形態1では、測定装置10は、手の平に収まる程度の大きさで形成され、患者、医師、看護師などによって携帯可能であることが好ましい。以下においては、測定装置10が携帯可能であることを前提に説明する。具体的には、本実施の形態1においては、測定装置10は、被測定者の血液の血糖値を測定する、携帯型の血糖値計である場合について説明する。
【0039】
図1に示すように、測定装置10は、本体1において、表示画面2と、センサ挿入口3と、ボタン5と、を備えている。表示画面2は、測定装置10により測定された測定結果を表示するための画面である。センサ挿入口3には、短冊状のセンサ4が挿入される。センサ挿入口3の内部には、起動スイッチが設けられており、センサ4をセンサ挿入口3に挿入すると、起動スイッチがオン状態となり、測定装置10が動作状態に切り替えられる。なお、起動スイッチが設けられる箇所は、必ずしもセンサ挿入口3の内部である必要はなく、測定装置10の所望の箇所であっても良い。
【0040】
センサ4は、内部に試薬を有しており、患者などの被測定者から採血された血液がセンサ4に付着されると、センサ4の内部で血液と試薬とが反応する。そして、センサ4がセンサ挿入口3に挿入されると、動作状態となった測定装置10は、その本体1の内部で、試薬と反応した血液の血糖値を測定する。ボタン5は、被測定者、医療従事者が、その識別情報、日時情報などを測定装置10に入力する際に使用される。
【0041】
また、測定装置10は、被測定者に応じた挙動を設定可能に構成されており、必要に応じて、設定された挙動を出力する。本実施の形態1では、挙動は、測定装置10が出力する音、測定装置10が出力する画面表示、測定装置10が出力する光、および測定装置10が出力する振動、のうち少なくとも1つによって規定される。
【0042】
具体的には、まず、音による挙動としては、特定の音の発生、音の大きさの変化、音色の変化、音の強弱の変化、音の長さの変化、などが挙げられる。画面表示による挙動としては、特定の文字および数字の表示、特定の画像(写真など)の表示、表示に使用される色の変化、表示画面の明るさの変化、などが挙げられる。光による挙動としては、ボタン5の発光、ボタン5の色の変化、などが挙げられる。振動による挙動としては、特定の振動の発生、振動の大きさの変化、振動の強弱の変化、振動の長さの変化、などが挙げられる。また、本実施の形態1においては、測定装置10に設定される挙動は、上述の挙動のうちの1つであっても良いし、これらの挙動の組合せであっても良い。
【0043】
続いて、
図2を用いて、測定装置10の内部構成について説明する。
図2に示すように測定装置10は、記録部11と、設定部12と、出力部13と、を備えている。また、これらは、
図1に示した本体1の内部に備えられている。このうち、記録部11は、測定装置10において設定可能な複数の挙動と、それぞれの挙動に対応づけられた識別情報とを記録している。出力部13は、挙動を出力する。また、設定部12は、外部からの入力に応じて、測定の結果に紐づけられる識別情報を特定し、特定した識別情報とそれに対応づけられた挙動とを、使用される識別情報及び挙動として設定する。
【0044】
このように構成された測定装置10は、設定可能な各挙動を出力できるので、医療従事者、被測定者である患者、といった測定装置10の使用者は、出力された挙動を元に、使用すべき識別番号を確認でき、これを測定装置に入力することができる。このため、測定装置10によれば、測定データと、これに対応する識別情報とを、簡便且つ確実に紐付けることができる。また、この結果、医療従事者においては、従来のような煩雑な作業を行う必要がなくなるので、作業効率の低下が抑制される。
【0045】
ここで、本発明の実施の形態1に係る測定装置10の構成を、
図1および
図2に加えて
図3を用いて、更に具体的に説明する。
図3は、本発明の実施の形態1における測定装置10の記録部11に格納されたテーブルを示す図である。
【0046】
図2に示すように、本実施の形態1では、測定装置10は、記録部11と、設定部12と、出力部13とに加えて、更に、測定部15と、入力部16と、を備えている。
【0047】
入力部16は、ボタン5に接続され、ボタン5の操作による情報の入力を受け付け、受け付けた情報を設定部12に出力する。本実施の形態1において、入力部16が入力を受け付ける情報としては、識別情報、挙動、および測定情報などが挙げられる。なお、識別情報及び測定情報の入力は、新たに被測定者を登録する場合等に行なわれる。挙動の入力は、新たな被測定者の識別情報に挙動を対応づける場合、既に登録されている被測定者の挙動を変更する場合、等に行なわれる。
【0048】
識別情報としては、被測定者ごとに設定された固有のID(Identifier)が挙げられる。また、識別情報は、被測定者毎に、食前、食後、運動前、運動後といった被測定者の状況も識別可能なIDであっても良い。加えて、医療機関においては、例えば、医療従事者毎、病棟毎に、測定装置10が割り当てられている場合がある。このような場合においては、識別情報は、医療従事者毎に設定されたID、病棟毎に設定されたIDであっても良い。本実施の形態1において、識別情報の識別対象は特に限定されるものではない。
【0049】
測定情報としては、被測定者ごとに管理されている過去の測定結果、または、身長、体重、年齢といった被測定者に固有の測定条件などが挙げられる。本実施の形態1では、測定情報も、識別情報と共に測定データに紐づけることができる。
【0050】
また、本実施の形態1では、設定部12は、入力操作の際に、識別情報、挙動、測定情報などの選択肢を表示部21に表示することができる。この場合は、医療従事者および被測定者といった測定装置10の使用者は、測定装置10において、ボタン5を介して実際の値を入力する必要はなく、ボタン5を用いて選択操作のみを行なえば良い。また、この場合、入力部16は、ボタンが押下されたことを設定部12に通知する。設定部12は、通知を受けると、画面上で反転表示などされている情報が選択されたと判断し、これを入力情報として取得する。
【0051】
例えば、
図3に示すように、測定装置10には、表示の態様、音の種類および振動の種類のそれぞれについて、予め複数のパターンが登録されているとする。この場合、医療従事者、被測定者といった使用者は、表示画面の態様(A1〜A4)、音の種類(B1〜B4)、振動の種類(C1〜C4)のそれぞれについて、画面上で、パターンを選択する。これにより、挙動の入力が完了することになる。
【0052】
記録部11は、
図3に示すテーブルを格納し、このテーブルに、入力された識別情報、挙動、および測定情報を、互いに対応づけて記録する。例えば、
図3の例では、テーブルには、識別情報「1」に対して、表示の態様として「A1」、音の種類として「B1」、振動の種類として「C1」、測定情報として「D1」が記録されている。なお、
図3の例では、識別情報、挙動、測定情報の3つが互いに対応づけられているが、本実施の形態1はこの例に限定されず、例えば、識別情報と挙動との2つのみが対応づけられていても良い。
【0053】
設定部12は、本実施の形態1では、まず、測定装置10が動作状態になると、記録部11が格納するテーブルを参照し、記録部11に複数の異なる挙動およびそれぞれに対応する識別情報が記録されているか否かを判断する。
【0054】
そして、設定部12は、記録部11に複数の異なる挙動およびそれぞれに対応する識別情報が記録されている場合には、測定装置10を使用する使用者に対して識別情報の入力を要求するため、識別情報入力指示を出力部13に出力する。そして、出力部13は、識別情報入力指示を受け取ると、表示画面2における表示の変更、音の発生、振動の発生といった挙動を出力して、使用者に対して識別情報の入力を要求することができる。
【0055】
設定部12は、識別情報入力指示に応じて、医療従事者、被測定者といった使用者が、ボタン5および入力部16を介して識別情報を入力した場合には、入力された識別情報を特定し、これを測定において使用される識別情報として設定する。また、設定部12は、使用者がボタン5によって表示画面2に表示されている選択肢の中から選択を行なった場合は、選択された識別情報を特定し、これを測定において使用される識別情報として設定する。
【0056】
そして、設定部12は、記録部11のテーブルを参照し、設定した識別情報に対応づけられた挙動を、使用される挙動、即ち、測定装置10の挙動として設定する。その後、設定部12は、設定された挙動を特定する情報を、出力部13に出力すると、出力部13は、設定された挙動を出力する。また、テーブルにおいて識別情報に測定情報が対応づけられている場合は、設定部12は、取得した識別情報に対応する測定情報を、測定部15に出力し、測定条件として設定する。
【0057】
なお、設定部12は、記録部11に記録されている挙動および識別情報がそれぞれ1つである場合は、例えば、測定装置が動作状態になったとき(起動時)に、記録部11に記録されている1つの挙動を設定する。この場合は、測定装置が動作状態になると同時に、出力部13から挙動が出力されるので、医療従事者および被測定者は使用すべき測定装置を容易に見つけることができる。
【0058】
測定部15は、センサ4がセンサ挿入口3に挿入されると、試薬と反応した血液の血糖値を測定する。このとき、測定部15は、設定部12により設定された測定条件(
図3参照)に基づいて測定結果を取得し、取得した測定結果を出力部13に出力する。
【0059】
出力部13は、表示部21と、音発生部22と、振動部23と、を備えている。具体的には、表示部21は、本実施の形態1では、液晶表示パネルなどの表示パネルであり、測定部15により出力された測定結果および日時情報を表示画面2に表示させることができる。音発生部22は、本実施の形態1では、スピーカであり、測定の開始時、終了時などに、外部へ音を出力することができる。振動部23は、圧電振動板、振動モータなどを備える振動ユニットであり、本体1を振動させることができる。また、振動部23は、音発生部22による音の発信と連動させて、振動を発生させることもできる。
【0060】
出力部13は、設定部12により識別情報に対応する所定の挙動が設定されると、表示部21、音発生部22、および振動部23のうち、1つまたは2つ以上を用いて、設定された挙動に従った出力を行う。なお、出力部13は、測定装置10の電池残量に応じて、異なる挙動を外部へ発することも可能である。
【0061】
[装置動作]
次に、本発明の実施の形態1における測定装置10の動作について
図4および
図5を参照しながら説明する。
図4は、本発明の実施の形態1における測定装置10での事前準備処理の流れを示すフローチャートである。
図5は、本発明の実施の形態1における測定装置10での測定処理の流れを示すフローチャートである。
【0062】
装置動作:事前準備処理
まず、
図4を用いて、測定前に行なわれる事前準備処理について説明する。
図4に示すように、まず、医療従事者、被測定者といった使用者が、ボタン5を介して、被測定者の識別情報、設定したい挙動、測定情報を入力すると、入力部16は、これらの入力を受け付ける(ステップS1)。
【0063】
次に、入力部16は、入力された識別情報と挙動とを記録部11に出力し、記録部11に、これらを対応づけた状態でテーブルに格納させる(ステップS2)。なお、入力部16は、測定情報も、記録部11に出力することができる。この場合、記録部11は、測定情報も、識別情報及び挙動に対応づけた状態でテーブルに格納する。また、本実施の形態では、入力部16は、測定情報については、記録部11に出力しないで、設定部12に出力しても良い。この場合は、設定部12は、入力された識別情報に対応する測定情報を、測定部15に出力し、測定条件として設定する。
【0064】
装置動作:測定処理
続いて、
図5を用いて、測定装置10による測定処理について説明する。
まず、使用者が、センサ挿入口3にセンサ4を挿入すると、起動スイッチがオン状態となり、測定装置10が起動する。これにより、
図5に示すように、設定部12は、測定装置10を動作状態に切り替える(ステップS11)。
【0065】
次に、設定部12が、記録部11のテーブルを参照し、記録部11に複数の異なる挙動およびそれぞれに対応する識別情報が記録されているか否かを判定する(ステップS12)。
【0066】
そして、ステップS12の判定の結果、記録部11に複数の異なる挙動およびそれぞれに対応する識別情報が記録されている場合は(ステップS12:Yes)、設定部12は、出力部13に対して識別情報入力指示を出力する(ステップS13)。ステップS13が実行されると、出力部13においては、例えば、表示部21が、識別情報を入力すべき指示を表示画面2に表示し、音発生部22が、外部へ音を出力し、振動部23が、音に連動して測定装置10の本体1を振動させる。
【0067】
次に、使用者が、出力部13による各種出力に応じて、ボタン5を介して識別情報を入力した場合は、入力部16は、入力された識別情報を設定部12に出力するので、設定部12は、入力された識別情報を使用される識別情報として設定する(ステップS14)。また、使用者が、表示画面2に表示されている選択肢の中から、ボタン5によって識別
情報を選択する場合は、入力部16は、ボタンが押下されたことを設定部12に通知するので、設定部12は、選択された入力識別情報を使用される識別情報として設定する。
【0068】
次に、設定部12は、記録部11のテーブルを参照して、ステップS14で設定した識別情報に対応づけられた挙動を読み出し、読み出した挙動を設定する(ステップS15)。また、ステップS15では、設定部12は、設定した挙動を特定する情報を、挙動の種類に応じて、表示部21、音発生部22および振動部23に出力する。なお、識別情報に測定情報が対応づけられている場合は、設定部12は、これも読み出し、読み出した測定情報を測定部15に出力して、測定条件として設定する。
【0069】
次に、ステップS15
の実行
後、出力部13は設定された挙動に応じて、表示部21、音発生部22、および振動部23のうち、1つまたは2つ以上を用いて挙動の出力を行う(ステップS17)。
【0070】
そして、ステップS17が実行されると、使用者は、測定装置10から発せられる挙動が、想定している挙動と一致するか否かを判断することにより、使用すべき測定装置10であるか否かを確認することができる。また、使用者は、測定装置10が使用すべき測定装置である場合は、ボタン5によって確認を指示することができる。
【0071】
次に、使用者によって確認されると、測定部15は、ステップS15で設定された測定条件に沿って、血糖値を測定する(ステップS18)。その後、測定部15は、測定結果を表示部21に出力すると、表示部21は、測定結果を表示画面2に表示させる(ステップS19)。
【0072】
また、ステップS12の判定の結果、記録部11に記録されている挙動および識別情報が1つである場合(ステップS12:NO)は、設定部12は、記録部11のテーブルを参照し、記録されている挙動および測定情報を読み出す。そして、設定部12は、読み出した挙動を設定する(ステップS16)。
【0073】
また、設定部12は、識別情報に測定情報が対応づけられている場合は、これも読み出し、読み出した測定情報を測定部15に出力して、測定条件として設定する。更に、ステップS16でも、ステップS15と同様に、設定部12は、設定した挙動を特定する情報を、挙動の種類に応じて、表示部21、音発生部22および振動部23に出力する。
【0074】
ステップS16の実行後は、上述したステップS17〜S19が実行され、最終的に、測定結果が表示画面2に表示される。
【0075】
ここで、
図6および
図7を用いて、医療従事者および被測定者といった使用者が、挙動によって、使用すべき測定装置を確認する様子を説明する。
図6は、複数の測定装置10(測定装置10a,10b,10c)の中から、被測定者である患者が測定に使用すべき測定装置10(測定装置10a)を確認する状況を示す図である。
図7は、1つの測定装置10を複数の被測定者の測定に用いられる場合において、被測定者である患者が、自己の測定情報が測定装置10に設定されているか否かを確認する状況を示す図である。
【0076】
図6に示す例では、病棟内において複数の測定装置10a、10b、10cが使用される状況が示されている。また、
図6に示す例では、各測定装置の記録部11には、1つの挙動とそれに対応する1つの識別情報のみが記録されているとする。このような場合において、医療従事者または被測定者が、各測定装置を起動すれば、各測定装置において上述のステップS16が実行されるので、測定装置10a、10b、10cは、それぞれ対応する挙動を出力する。このため、医療従事者および被測定者は、使用すべき測定装置10aを簡単に見つけることができる。
【0077】
また、
図7に示す例では、1つの測定装置10が複数の患者で使用される状況が示されている。
図7に示す状況下では、被測定者である患者に固有の測定情報が測定部15に設定され、患者ごとの測定結果が正確に管理されることが重要である。このため、測定装置10の記録部11には、複数の異なる挙動と、それぞれに対応する識別情報とが記録されている。
【0078】
図7に示すように、入力部16に自己の識別情報を入力した患者は、測定装置10が外部へ発する挙動が、自ら予め入力した挙動と一致するか否かを判断することができる。そして、この判断結果から、患者は、測定装置10に自己の測定情報が設定されていることを容易に確認することができる。
【0079】
続いて、
図8を用いて、測定装置10において、患者が、出力された挙動によって、自身の識別情報に対応する挙動を選択できるようになっている場合について説明する。
図8は、被測定者である患者が測定装置からの挙動に基づいて選択操作を行なっている状況を示す図であり、
図8(a)〜(c)はそれぞれ異なる挙動が出力されている状態を示している。
【0080】
図8の例では、測定装置10において、設定部12は、出力部13に、複数の異なる挙動それぞれを出力させ、いずれかの挙動が患者によって選択された場合に、選択された挙動が対応づけられた識別情報を、患者の識別情報として設定する。また、設定部12は、この場合、選択された挙動に対応づけられた測定情報を、測定条件として設定する。
【0081】
具体的には、
図8に示すように、患者(識別情報3)が、ボタン操作によって挙動の確認を指示すると、設定部12は、出力部13に、テーブルに記憶されている挙動を順に出力させる。
【0082】
そして、例えば、
図8(a)に示すように、まず、識別情報1に対応づけられた挙動(A1、B1、C1)が出力される(
図3参照)。続いて、
図8(b)に示すように、識別情報2に対応づけられた挙動(A2、B2、C2)が出力される。更に、
図8(c)に示すように、識別情報3に対応づけられた挙動(A3、B3、C3)が出力される。
【0083】
そして、
図8の例において、患者の識別情報は識別情報3であるので、患者は、挙動(A3、B3、C3)が出力されると、ボタン操作によって、これを選択する。その後、設定部12は、選択された挙動を使用すべき挙動として設定し、それに対応づけられている識別情報、即ち、識別情報3を患者の識別情報として設定し、更に、選択された挙動に対応づけられている測定情報D1を測定条件として設定する(
図3参照)。
図8に示す態様は、特に、患者の視力が弱く、表示画面に表示された識別情報をはっきりと視認できない場合に、有効となる。
【0084】
[効果]
このように、本発明の実施の形態1に係る測定装置10では、設定可能な各挙動を出力でき、医療従事者、患者といった使用者は、出力された各挙動を元に、使用すべき識別番号を選択することができる。このため、測定装置10によれば、使用すべき識別情報と測定データとの紐付けを、簡便、且つ確実なものとすることができる。また、医療従事者においては、従来のような煩雑な作業を行う必要がなくなるので、作業効率の低下が抑制される。
【0085】
また、本発明の実施の形態1における測定装置10において、挙動は、測定装置10が出力する音、測定装置10が出力する画面表示、測定装置10が出力する光、および測定装置10が出力する振動、のうち少なくとも1つによって規定されている。
【0086】
このため、測定装置10を使用者に応じて、例えば、画面表示を異ならせば、患者などの被測定者、医療従事者は、測定装置10を目視するだけで、挙動の確認を容易に行うことができる。また、測定装置10の被測定者に応じて、出力される光の種類、音の種類、振動の種類を異ならせば、視力が低下している被測定者(患者)であっても挙動の確認を容易に行うことができる。さらに、画面表示、光の種類、音の種類、振動の種類のうち、2つ以上を組み合わせれば、被測定者、医療従事者は、視覚だけでなく聴覚によっても確認できるので、より正確に挙動を確認することができる。
【0087】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における測定装置および測定システムについて、図を参照しながら説明する。本発明の実施の形態2に係る測定装置10は、通信端末と相互に通信可能であるように構成されているものである。以下では、実施の形態1と異なる点について主に説明する。
【0088】
図9は、本発明の実施の形態2における測定装置10を含む測定システム100の構成を示すブロック図である。
【0089】
[システム構成]
図9に示すように、本発明の実施の形態2における測定システム100は、測定装置10と、通信端末30と、を備えている。
【0090】
通信端末30は、被測定者である患者、医療従事者である医師および看護師、などによって携帯されることを前提としている。また、通信端末30は、測定装置10と無線により通信可能な携帯型の通信端末である。具体的には、通信端末30としては、アプリケーションプログラムを実行可能な携帯端末用のOS(Operating System)を搭載した、いわゆる「スマートフォン」、さらには、タブレット型の情報端末などが挙げられる。また、通信端末30は、測定装置10と通信を行うための専用の機器であってもよい。
【0091】
また、通信端末30は、通信モジュール31と、データ処理部32と、入力部33と、ディスプレイパネル34と、フラッシュメモリ35と、を備えている。
【0092】
通信モジュール31は、測定装置10の通信部18との間で、データの送信および受信を行う。データ処理部32は、OSに導入されたアプリケーションブログラムの実行によって構築され、通信モジュール31を介して通信部18に操作指示などの信号を出力する。
【0093】
入力部33は、キーボード、タッチパネルといった、通信端末30に搭載された入力機器である。通信端末30を使用する使用者は、入力部33を介して、測定装置10に対してデータを入力したり、指示を行なったりすることができる。
【0094】
ディスプレイパネル34は、液晶表示パネルなどの表示画面である。フラッシュメモリ35は、通信端末30において利用される情報を格納している。
【0095】
測定装置10は、通信端末30と相互に通信可能な通信部18と、警告部19と、を備えている。通信部18は、通信端末30の通信モジュール31の通信方式に対応している。本実施の形態2において利用可能な通信方式としては、無線LANを利用した通信方式、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))を利用した通信方式が挙げられる。
【0096】
また、特に無線LANを利用した通信方式を用いる場合は、アクセスポイントを介さずに直接通信を行うアドホック・モードにより、1対1で予め対応づけられた測定装置10と通信端末30との間で通信が行われる。
【0097】
通信部18は、通信端末30から新たな挙動およびそれに対応する識別情報が入力されると、それらを受け付けることができ、受け付けた挙動、識別情報および測定情報を入力部16に出力する。入力部16は、通信部18から出力された新たな挙動、それに対応する識別情報および測定情報を記録部11に出力し、記録部11がこれら新たな挙動、それに対応する識別情報および測定情報を記録する。
【0098】
これにより、使用者は、通信端末30を操作することで、記録部11に、新たな挙動、それに対応する識別情報および測定情報を追加すること、および、既に記録されている挙動、それに対応する識別情報および測定情報を変更することが可能である。
【0099】
また、本実施の形態2では、通信部18は、通信端末30からの挙動の確認を受け付け、これを設定部12に通知することができる。この場合、設定部12は、
図8の例と同様に、設定部12は、出力部13に、テーブルに記憶されている挙動を順に出力させる。また、本実施の形態2では、通信部18は、通信端末30から、各挙動の出力の順序も受け付けることができ、この場合は、出力部13は、受け付けた順序で挙動を出力する。
【0100】
そして、いずれかの挙動が選択されると、設定部12は、選択された挙動が対応づけられた識別情報を、使用する識別情報として設定する。また、設定部12は、この場合、選択された挙動に対応づけられた測定情報を、測定条件として設定する。
【0101】
また、通信部18は、通信端末30から、設定した識別情報に対応する挙動を確認するための確認指示を受け付けることもできる。そして、通信部18は、通信端末30から確認指示を受け付けると、出力部13に、現在設定されている挙動を、画面表示、音、振動等によって出力させる。これにより、使用者は、自己の識別情報に対する挙動を確認することができる。
【0102】
さらに、通信部18は、設定部12における識別情報のため、出力部13において挙動の出力を所定の順序で行なわせることを指示する識別番号特定指示を受付けることもできる。そして、通信部18が識別番号特定指示を受け付けると、設定部12は、出力部13に、所定の順序で挙動を外部へ出力させる。これにより、使用者は、自動的に所望の順序で挙動を容易に確認することができる。
【0103】
また、通信部18は、測定装置10が動作状態にある場合であって、たとえば、通信端末30から閾値時間以上信号を受信しない場合には、警告部19に警告信号を出力する。また、通信部18は、通信端末30から閾値時間以上信号を受信しない場合に限らず、通信端末30との間における通信状態の変化を検出した場合に、警告部19に警告信号を出力することもできる。
【0104】
たとえば、通信部18は、通信端末30から送信される信号の電波強度を検出して、この電波強度が閾値以下である場合には測定装置と通信端末との間の通信が困難であると判断して警告部19に警告信号を出力する。また、通信部18は、通信端末30から送信される信号の電波S/N比を検出して、この電波S/N比が閾値以下である場合も同様に、測定装置と通信端末との間の通信が困難であると判断して警告部19に警告信号を出力する。
【0105】
さらに、通信部18は、通信端末30との間における通信状態の変化を検出した場合に限らず、GPS(Global Positioning System)などを利用して測定装置10と通信端末30との距離を示す距離情報を取得し、この距離に基づいて測定装置10と通信端末30とが所定距離以上離れていることを検出した場合に、警告部19に警告信号を出力することもできる。
【0106】
また、警告部19は、通信部18から出力された警告信号に基づいて、外部へ警告を行う。この警告は、例えば、外部へ音を出力すること、または、測定装置10を振動させることなどによって行うことができる。
【0107】
加えて、本実施の形態2は、通信端末30から外部へと警告が行われる構成であってもよい。たとえば、測定装置10の通信部18は、測定装置10と通信端末30とが所定距離以上離れていることを検出した場合には、通信端末30が警告音などを出力するように通信端末30へ警告信号を送信する構成であってもよい。
【0108】
なお、本発明の実施の形態2における測定装置10の上述していない構成は、
図2に示した実施の形態1における測定装置10の各構成と同様であるので、説明を省略する。
【0109】
[装置動作]
次に、本発明の実施の形態2における測定システム100の動作について説明する。まず、本実施の形態2に係る測定装置10は、実施の形態1で
図4に示した事前準備処理と同様の事前準備処理を実行する。また、本実施の形態2に係る測定装置10は、実施の形態1において
図5に示した測定処理と同様の測定処理を実行する。従って、以下の説明では、適宜
図4及び
図5参照する。
【0110】
但し、本実施の形態2においては、
図4に示す事前準備処理のステップS1での入力は、通信端末30から通信部18へ情報が出力されることにより実行される。また、
図5に示す測定処理のステップS11での動作状態の設定、及びステップS14での識別情報入力も、通信端末30から通信部18へ情報が出力されることにより実行される。
【0111】
さらに、本実施の形態2においては、測定装置10は、
図5に示す測定処理と並行して、測定装置10の置き忘れ防止のための警告処理を実行することもできる。
図10は、本発明の実施の形態2における測定装置での警告処理の流れを示すフローチャートである。
【0112】
図10に示すように、まず、通信部18は、測定装置10が動作状態にある場合に、通信端末30から信号を受信していない時間が閾値以上となっているかどうかを判定する(ステップS21)。
【0113】
ステップS21の判定の結果、通信端末30から信号を受信していない時間が閾値以上となっていない場合は、通信部18は、設定時間の経過後に再度ステップS21を実行する。一方、ステップS21の判定の結果、通信端末30から信号を受信していない時間が閾値以上となっている場合は、通信部18は、警告部19に警告を指示するため、警告信号を出力する(ステップS22)。
【0114】
ステップS22が実行されると、警告部19は、通信部18から出力された警告信号に基づいて、外部へ警告を行う。これにより、医療従事者、被測定者といった使用者は、測定装置10と通信端末30との間の通信が途切れていることを確認することができる。
【0115】
[効果]
このように、本発明の実施の形態2に係る測定装置10は、通信端末30と相互に通信可能な通信部18を備えているため、例えば通信端末30を操作することにより測定装置10を起動させるなど、測定装置10を使いやすくすることができる。
【0116】
また、本発明の実施の形態2における測定装置10において、通信部18は、通信端末30から新たな挙動およびそれに対応する識別情報が入力されると、それらを受け付ける。また、記録部11は、通信部18が新たな挙動およびそれに対応する識別情報の入力を受け付けた場合には、受付けられた新たな挙動およびそれに対応する識別情報を記録する。
【0117】
このため、測定装置10を使用する使用者は、通信端末30を操作することにより、測定装置10から出力される挙動を新たに追加したり、変更したりすることができる。
【0118】
また、本発明の実施の形態2における測定装置10において、通信部18は、通信端末30から、測定装置10を使用する使用者の識別情報に対応する挙動を確認するための確認指示を受け付ける。また、出力部13は、通信部18が確認指示を受け付けた場合には、測定装置10を使用する使用者の識別情報に対応する挙動を外部へ出力する。
【0119】
このため、使用者が自己の識別情報に対応する挙動を容易に確認することができる。
【0120】
また、本発明の実施の形態2における測定装置10において、通信部18は、通信端末30から閾値時間以上信号を受信しない場合、通信端末30から送信される信号の電波強度が閾値以下である場合、または、通信端末30から送信される信号の電波S/N比が閾値以下である場合など、通信状態の変化を検出したには、警告部19に警告信号を出力することができる。また、警告部19は、通信部18から出力された警告信号に基づいて、外部へと警告を行う。
【0121】
このため、通信端末30と測定装置10とが離れることにより信号の送受信が行われない場合に警告が発せられるため、測定装置10の置き忘れを防止することができる。