【実施例】
【0020】
図3は本発明第一実施例のモジュールの分解図であり、
図4は同モジュールの断面図である。図示されたモジュラー型空気圧式締結工具は、本体10、プッシュロッド20、第一
アタッチメントモジュール30及び第二
アタッチメントモジュール40を備え、第一
アタッチメントモジュール30は本体10と組み合わせてプッシュロッド20をデフォルトモードで操作し、第二
アタッチメントモジュール40は前記プッシュロッド20と組み合わせて締結部材の位置決め及び変形作業を行う。この実施例で示す第一
アタッチメントモジュール30及び第二
アタッチメントモジュール40はリベットナット100(締結部材)変形用の対応モジュールである。
【0021】
本体10内部にはシリンダ11を備え、前記シリンダ11の壁面には油通孔12を設け、前述の油通孔12は本体10上のメインコントロールバルブ15によって開閉され、前記シリンダ11後端には第一接続口16を設け、本体10の前記第一接続口16に対応する周縁部分には2つの空気通路13を設け、前記2つの空気通路13は本体10上のメインコントロールバルブ15及びサブコントロールバルブ14によって開閉される。前述の油通孔12、2つの空気通路13、サブコントロールバルブ14、メインコントロールバルブ15の構造と応用原理は公知技術であるので、ここでは再述しない。図示された2つの空気通路13の設置については、実際の実施時は2つの空気通路13が水平平行に設置された状態であるが、図の描写角度によっては1つしか見えないため、図示時には上下平行に設置されたように示す。実際の実施時には前記空気通路13の設置方式は図示されたものに限定されない。
【0022】
前記シリンダ11内に設けられたプッシュロッド20は中空状であり、前端には第二接続口21を設け、後端には前記シリンダ11と接合するピストン22を設け、ピストン22の前端位置に対応する部分に前述の油通孔12を設ける。
【0023】
第一
アタッチメントモジュール30は、前記第一接続口16に接続し、かつ前記ピストン22との間に復元スプリング31を設け、第一
アタッチメントモジュール30は前記メインコントロールバルブ15の開閉に合わせて前記本体10に相対する前記プッシュロッド20を往復移動させる。
【0024】
第二
アタッチメントモジュール40は、第二接続口21に接続し、リベットナット100(締結部材)を固定する締結部材固定部41と、前記締結部材固定部41に接続し前記プッシュロッド20と連動する時前記締結部材固定部41がそれに応じて位置を移動することで前記締結部材100を変形させる加力部42と、を設け、締結部材100後端を押圧して変形させる作業を行うケース46を備える。
【0025】
前記締結部材固定部41はリベットナット100に螺合するねじ部43備え、前記第一
アタッチメントモジュール30は空気圧モータ32と、前記空気圧モータ32と接続する中空状の内回転ロッド33を備え、前記空気圧モータ32の回転軸と中空状の内回転ロッド33は多辺形(例えば六辺形)角柱状を呈し対合する構造であり、前記内回転ロッド33は前記プッシュロッド20内部に貫設され、かつ前述の締結部材固定部41と接続する。前記空気圧モータ32は前記2つの空気通路13と接続し、メインコントロールバルブ15によって2つの空気通路13の空気供給方向を切り換え、前述のねじ部43とリベットナット100の螺合パターンを切り換える。前記加力部42は前記第二
アタッチメントモジュール40内部に設置され対応するリベットナット100の端縁部を打ちつけるものである。
【0026】
使用者はメインコントロールバルブ15とサブコントロールバルブ14の操作によって空気圧駆動方式でモジュラー型空気圧式締結工具のリベットナットに対する固定、引き抜き、変形等の工程を完成する。例えば、使用者がリベットナット100をねじ部43に被せた後、メインコントロールバルブ15を第一段まで押圧し外部接続のエアコンプレッサの空気を2つの空気通路13のうち1つの穴に注入し、空気圧モータ32に空気を入れ空気圧モータ32を回転させる。
回転する空気圧モータ32により内回転ロッド33と第二
アタッチメントモジュール40を駆動することで、リベットナット100をねじ部43に螺接する。その後使用者は更にメインコントロールバルブ15を第二弾まで押圧し、この動作によりエアコンプレッサの空気は本体10の底端のエアシリンダに入るとともにエアシリンダ内のプッシュロッドを押し上げ(これは公知技術なので再述しない)、押し上げられたプッシュロッドは油を油通孔12経由でピストン22前部の空間に圧入し、油圧を利用してピストン22を後向きに押す。
使用者がメインコントロールバルブ15ボタンを放した時、エアシリンダ内の空気は2つの空気通路13のもう1つの穴を経由して空気圧モータ32に入るとともに、空気圧モータ32を反対方向に回転させ、この反対方向の回転によりねじ部43がリベットナット100から引き抜かれる。ねじ部43のリベットナット100からの引き抜き方が不完全な場合、サブコントロールバルブ14を押圧し、サブコントロールバルブ14の押圧によりエアコンプレッサからの空気を2つの空気通路13に通し、前記空気通路13は前述のエアシリンダ内の空気を空気圧モータ32に入れた時と同じ穴であることから、これにより空気圧モータが回転する。
【0027】
図5は本発明第二実施例のモジュールの分解図であり、
図6は同モジュールの断面図である。この実施例と第一実施例は同じ技術手段に基づいた実施方式であり、前記第一
アタッチメントモジュール30及び第二
アタッチメントモジュール40はブラインドリベット200(締結部材)変形用の対応モジュールであり、図示されたブラインドリベット200の締結操作において異なるのは、締結部材固定部41がブラインドリベット200を挿入する挿入孔44を備え、前記挿入孔44内部には咬合体45を設け、第一クイックモジュール30は2つの空気通路13と通じず、かつ第一実施例で述べられた空気圧モータ32(
図3を参照)を備えず、前記加力部42は咬合体45と連動してブラインドリベット200を引き込む引き込み管であるという点である。
【0028】
図7は本発明第二実施例におけるシャフト収集器の増設を示す図であり、ブラインドリベット200の変形作業過程において、ブラインドリベット200のシャフトを引っ張り切断する必要があるので、シャフト排出が便利になるよう、第一
アタッチメントモジュール30の引き込み管(加力部42)の末端に対応する部分につながるようにシャフト排出孔34を設置し、ブラインドリベット締結作業がスムーズに進むよう、更に第一
アタッチメントモジュール30の後端にシャフト収集器35を連接する。
【0029】
第一、第二実施例をまとめると、本発明のモジュラー型空気圧式締結工具の設計により、第一
アタッチメントモジュール30と第二
アタッチメントモジュール40を同時に交換することで、実施に適合する締結部材の変更が可能になり、前記締結部材はリベットナット100又はブラインドリベット200のいずれかであり、使用する締結部材の変更過程において、第一
アタッチメントモジュール30と第二
アタッチメントモジュール40を一緒にペアで交換するので、先行技術が有する、リベットナット締結作業とブラインドリベット締結作業の操作方式が異なることにより構造上の衝突を招くという問題が生じないため、リベットナットとブラインドリベットの2種類の全く異なる部材を用いた締結方式を同一本体10上で切り換えて実施することで、本発明のモジュラー型空気圧式締結工具1つでリベットナット100とブラインドリベット200の両方を用いることができ、その実用性が大幅に広がる。
【0030】
以上の実施例の説明と図式は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明の構造、装置、特徴等に近似或いは相当するものは全て、本発明の発案目的及び特許請求の範囲内に属するものとする。