特許第5653973号(P5653973)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5653973青信号の有効度を100%とする交差点信号機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5653973
(24)【登録日】2014年11月28日
(45)【発行日】2015年1月14日
(54)【発明の名称】青信号の有効度を100%とする交差点信号機
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/07 20060101AFI20141218BHJP
【FI】
   G08G1/07 C
   G08G1/07 D
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-168749(P2012-168749)
(22)【出願日】2012年7月30日
(65)【公開番号】特開2014-26604(P2014-26604A)
(43)【公開日】2014年2月6日
【審査請求日】2013年10月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】596103112
【氏名又は名称】明石 昌毅
(74)【代理人】
【識別番号】100071216
【弁理士】
【氏名又は名称】明石 昌毅
(74)【代理人】
【識別番号】100130395
【弁理士】
【氏名又は名称】明石 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】明石 昌毅
【審査官】 根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−079256(JP,A)
【文献】 特開平09−081890(JP,A)
【文献】 特開平01−147699(JP,A)
【文献】 特開平5−166094(JP,A)
【文献】 特開平11−102497(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が互に対向する車輌走行帯域を有する第一および第二の道路が交わる交差点の信号機にして、前記第一および第二の道路は左側通行道路であるとして、
前記第一の道路の一方の車輌走行帯域に対する信号灯を青とし、その他の車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし且つ歩行者の一切の交差点通過を禁止する第一の信号モードと、
前記第一の道路の他方の車輌走行帯域に対する信号灯を青とし、その他の車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし且つ歩行者の一切の交差点通過を禁止する第二の信号モードと、
前記第二の道路の一方の車輌走行帯域に対する信号灯を青とし、その他の車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし且つ歩行者の一切の交差点通過を禁止する第三の信号モードと、
前記第二の道路の他方の車輌走行帯域に対する信号灯を青とし、その他の車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし且つ歩行者の一切の交差点通過を禁止する第四の信号モードと
、交差点を上から見て、信号灯を青とする車輌走行帯域が反時計回り方向に進行するよう切り換えられるように、循環させることを特徴とする信号機。
【請求項2】
循環させる信号モードに第五の信号モードを追加して含み、前記第五の信号モードに於いては前記車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし、歩行者に交差点の自由な通過を許可することを特徴とする請求項1に記載の信号機。
【請求項3】
1週間内の曜日および1日の内の時間帯の少なくとも一方に応じて循環させる前記信号モードの各一つの実行時間が個別に設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の信号機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交差点の信号機に係る。
【背景技術】
【0002】
交差点に於ける人や車の通行をできる限り滑らかにして交差点での車の渋滞を緩和し且つ人と車或いは車どうしの接触事故を無くすための交差点信号に関する発明が、下記の特許文献に例示する通り種々提案されている。特許文献1には、渋滞を少なくするとともに交通事故を減らすという2つの要請を同時に満たすよう信号機の灯色期間を最適制御すべく、交差点の各流入路から流入する交通量を計測し、各流入路の交通量予測値を算出し、計測した交通量と交通量予測値に基づいて、交差点の全流入路での信号待ち行列台数mを信号の1サイクル期間Tにわたって積分したコストC(s)を算出し、コストC(s)を最小にする青から他の色への灯色の切り替え最適時機Goptを求め、灯色切り替え最適時機Goptに関連する期間を設定し、この期間に於いてフラグFを立てることにより、ジレンマ感度制御処理を行うことを許可する交通信号制御方法が提案されている。特許文献2には、過去に収集された車輌のアップリンクデータ(時々刻々の位置、速度、時刻データ)、信号切り換えタイミングのデータ、車輌感知器で得られた交通量のデータを同期させて統計処理し、その結果を利用して交通流挙動、特に交差点の停止線から行列内の停止位置までの距離を相関パラメータやテーブルデータを用いた統計解析により精度よく予測することが提案されている。特許文献3には、交差点での車輌の動きを円滑で安全なものとし、時間当たりの通過車輌を増加させるべく、交差点より手前に第1の補助信号機、更にそれより手前に第2の補助信号機を設け、これら第1および第2の補助信号機を交差点信号機に関連させて制御することが提案されている。特許文献4には、親信号制御装置と複数の子信号制御装置とを設け、車輌の流れに応じて適切なタイミングで信号灯器を制御するよう、親信号制御装置に対し各子信号制御装置を異なるタイミングにて連動させることが提案されている。特許文献5には、渋滞が広範囲に広がることを抑止し、また広範囲に広がった渋滞を緩和すべく、第1の信号機が設置された第1の交差点の下流につながる下流道路リンクのリンク旅行時間を取得し、下流道路リンクのリンク旅行時間と第1の信号機の切り替えタイミングに基づいて下流道路リンクの下流側に接続する第2の交差点に設置された第2の信号機の信号を切り替えるタイミングを決定することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-079455号公報
【特許文献2】特開2008-102849号公報
【特許文献3】特開2010-122722号公報
【特許文献4】特開2010-287125号公報
【特許文献5】特開2011-203933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の各特許文献に見られる通り、これまでの交差点に於ける信号処理の改善は、時々刻々に変化する交差点通過車輌の数の実体に合わせて交差点信号の切換タイミングを最適制御することに向けられている。しかし、かかる制御により交差点信号の切換タイミングを最適化するには、交差点を通過する車輌の走行状態を実測により把握する必要があり、そのための測定機器および測定データ処理装置に多額の費用を要し、それでも尚、車輌の車体の長さや加減速性能が多様化してくると、車輌走行状態の的確な把握や推定に大きな誤差が伴い、交差点信号切換タイミングの最適化制御に狂いが生ずることが懸念される。
【0005】
一方、交差点では、進行方向の信号が青になっても、右折車は対向車がある限り進行できず、また対向車が無く、或いは対向車の合間を縫って対向車線を横切っても、右折後の車線を横切る横断歩道上に歩行者がいれば、右折車はそこで一時待機を余儀なくされ、後続右折車に進路を空けることができないので、後続右折車は対向車の合間を縫って右折進行することができない。また左折に於いても、左折後の車線を横切る横断歩道上に歩行者がいれば、左折車はそこで一時待機を余儀なくされ、後続左折車に進路を空けることができないので、後続左折車は進行することができない。こうして、交差点に於いては、多くの車輌にとって、青信号の期間が無駄に費やされる事態が多発している。
【0006】
自己の車輌走行帯域に対する信号が青であるにも拘わらず車輌が進行できないということは、その間、信号機が有効に作動していないということを意味する。これは、交差点に於ける従来の交通整理が、交差点の通行を2つの交差する道路の間で切り換えるという概念に基づいていることに起因している。本発明は、一つの道路を進行方向が対向する2つの車道と認識し、交差点に於ける交通整理を相互に干渉する4車道の間で切り換えるという概念に基づいて整理することにより、青信号の有効度を100%とする交差点信号機を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決すべく、本発明は、各々が互に対向する車輌走行帯域を有する第一および第二の道路が交わる交差点の信号機にして、
前記第一の道路の一方の車輌走行帯域に対する信号灯を青とし、その他の車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし且つ歩行者の一切の交差点通過を禁止する第一の信号モードと、
前記第一の道路の他方の車輌走行帯域に対する信号灯を青とし、その他の車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし且つ歩行者の一切の交差点通過を禁止する第二の信号モードと、
前記第二の道路の一方の車輌走行帯域に対する信号灯を青とし、その他の車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし且つ歩行者の一切の交差点通過を禁止する第三の信号モードと、
前記第二の道路の他方の車輌走行帯域に対する信号灯を青とし、その他の車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし且つ歩行者の一切の交差点通過を禁止する第四の信号モードと
を含む複数の信号モードを循環させることを特徴とする信号機を提案するものである。
【0008】
上記の信号機は、更に、循環させる信号モードに第五の信号モードを含み、前記第五の信号モードに於いては前記車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし、歩行者に交差点の自由な通過を許可するようになっていてよい。
【0009】
前記第一および第二の道路は左側通行道路であるとして、前記第一〜第四の信号モードは、交差点を上から見て、信号灯を青とする車輌走行帯域が反時計回り方向に進行するよう切り換えられてよい。
【0010】
1週間内の曜日および1日の内の時間帯の少なくとも一方に応じて前記第一〜第五の信号モードの各一つの実行時間が個別に設定されてよい。
【発明の効果】
【0011】
各々が互に対向する車輌走行帯域を有する第一および第二の道路が交わる交差点の信号機が、
前記第一の道路の一方の車輌走行帯域に対する信号灯を青とし、その他の車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし且つ歩行者の一切の交差点通過を禁止する第一の信号モードと、
前記第一の道路の他方の車輌走行帯域に対する信号灯を青とし、その他の車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし且つ歩行者の一切の交差点通過を禁止する第二の信号モードと、
前記第二の道路の一方の車輌走行帯域に対する信号灯を青とし、その他の車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし且つ歩行者の一切の交差点通過を禁止する第三の信号モードと、
前記第二の道路の他方の車輌走行帯域に対する信号灯を青とし、その他の車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし且つ歩行者の一切の交差点通過を禁止する第四の信号モードと
を含む複数の信号モードを循環させるようになっていれば、前記第一〜第四のいずれの信号モードに於いても、信号灯が青とされた車輌走行帯域に於ける車輌は、対向車または歩行者によって進路を妨げられることなく、直進、左折、右折のいずれの方向にも進行することができ、いずれの車輌も信号灯が青とされた期間全体を有効に使用して交差点を通過することができ、青信号の無駄は一切生じない。
【0012】
上記の信号機が、更に、循環させる信号モードに第五の信号モードを含み、前記第五の信号モードに於いては前記車輌走行帯域の全てに対する信号灯を赤とし、歩行者に交差点の自由な通過を許可するようになっていれば、歩行者の安全な交差点通過を確保することができる。この場合、歩行者は交差点を斜めに通過することもできる。
【0013】
交差点の信号を上記のように前記第一〜第四の信号モードまたは第一〜第五の信号モードの循環とすれば、確かに信号モードの数が増えるが、各信号モードの持続時間を従来の2信号モードないし2信号モード+右折専用モードに於ける各信号モードの持続時間より短くし、4信号モードないし5信号モードが一巡する時間を従来の2信号モードないし2信号モード+右折専用モードが一巡する時間と同程度にすれば、全体としての信号待ち時間は変わらない。信号待ちの運転者や歩行者が苛立ち始めるのは、概ね、一つの信号が1分を越えて持続するときである。従来の2信号モードないし2信号モード+右折専用モードであれば、信号待ちの運転者や歩行者を苛立たせない信号切換の1サイクルの限界は約2分である。前記の5信号モードを2分で繰り返す場合、1信号モード当りの平均時間は24秒である。右折車や左折車が対向車や歩行者により進行を妨げられなければ、24秒あれば、かなりの台数の車輌が交差点を通過することができるが、信号が一つの状態に留まる時間が1分以内、特に40秒程度以内であれば、信号待ちの運転者や歩行者が苛立つことは皆無と思われるので、信号モードを上記のように5信号モードにて循環させるのであれば、信号待ちの運転者や歩行者を苛立たせることなく、1信号モード当りの平均時間を30〜40秒程度までとり、信号切換の1サイクルを2分30秒〜3分20秒程度まで延長することができると思われる。
【0014】
前記第一および第二の道路は左側通行道路であるとして、前記第一〜第四の信号モードは、交差点を上から見て、信号灯を青とする車輌走行帯域が反時計回り方向に進行するよう切り換えられれば、一つの信号モードが終了し、次の信号モードの開始によってそれに対応する車輌走行帯域の車輌が発進するとき、前の信号モード時の車輌の走行経路は次の信号モードで発進する先端車輌から最も離れているので、前の信号モード時の最終車輌に遅れが出ても、支障となりにくい。
【0015】
各交差点を横切る車輌および人の数およびその通過方向の変化には、多くの場合、1週間内の曜日や1日の内の時間帯に応じた特徴がある。車輌に対する前記第一〜第四の信号モードについてみれば、これらの内の車輌進行方向が互に対向する2つの信号モードに従う車輌の数は、朝と夕の通勤時間帯で互に大きく異なり且つその相違は朝と夕とで反転する場合が多々あると考えられる。そこで、1週間内の曜日や1日の内の時間帯に応じて前記第一〜第五の信号モードの各一つの実行時間が個別に設定されるようになっていれば、交差点に於ける車輌の通行を実測しなくても、1週間内の曜日や1日の内の時間帯に応じた交差点を横切る車輌および人の数およびその通過方向の変化に対して、交差点信号の切換えをより適切に対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明による信号機が前記第一〜第五の信号モードの一つにあるときの交差点の状況を例示する概略図である。
図2】本発明による信号機が図1に示す信号モードの次の信号モードにあるときの交差点の状況を例示する概略図である。
図3】本発明による信号機が図2に示す信号モードの次の信号モードにあるときの交差点の状況を例示する概略図である。
図4】本発明による信号機が図3に示す信号モードの次の信号モードにあるときの交差点の状況を例示する概略図である。
図5】本発明による信号機が図4に示す信号モードの次の信号モードにあるときの交差点の状況を例示する概略図である。
図6図1図5に示す交差点に於いて前記第一〜第五の信号モードを実行する車輌用信号機と歩行者用信号機の点灯態様の遷移を示すフロー図である。
図7図6に示す時間Ta〜Tjを1日に於ける時間の経過に応じて変化させる態様の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1図5に例示した交差点は、東西に走る片側2車線道路と南北に走る片側2車線道路とが交差する交差点であり、道路は左側通行によるものとし、東西に走る道路の交差点の手前には従来の右折専用車線と同じ追加車線が付設されている。但し、本発明によれば青信号での右折待機は生じないので、従来の右折専用車線は右折および直進車線として使用されてよい。交差点内には全ての方向に歩行者の歩行を許す横断歩道領域が設定されている。
【0018】
図1に示す信号モードは、東西道路を西から交差点に到来した車輌のみを通過させる「東行き」の信号モードである。この信号モードでは、東西道路を西から交差点に到来した車輌に対する信号灯が青とされた後最後に短時間だけ黄とされ、その他の方向から交差点に到来した車輌に対する信号灯および歩行者に対する信号灯は全て赤とされる。この信号モードは、図6に示す如く青時間Ta+黄時間Tbだけ持続される。青時間Taおよび黄時間Tbは、一日の間で、例えば図7に例示する如く変えられてよい。図示の例の如く、交差点に到達した車輌が予め左折または直進、直進、右折または直進に仕分けられていれば、いずれの車輌も先行車および併走車にのみ注意すれば、対向車や横断歩道上の人に進行を妨げられることなく、自由に進行することができるので、速やかに交差点を通過することができる。
【0019】
図2に示す信号モードは、図1に示す信号モードに続いて実行される信号モードであり、南北道路を南から交差点に到来した車輌のみを通過させる「北行き」の信号モードである。この信号モードは、図6に示す如く青時間Tc+黄時間Tdだけ持続される。青時間Tcおよび黄時間Tdは、一日の間で、例えば図7に例示する如く変えられてよい。この場合、図示の例の如く、交差点に到達した車輌が予め左折または直進と右折または直進とに仕分けられていれば、いずれの車輌も先行車にのみ注意すれば、対向車や横断歩道上の人に進行を妨げられることなく、自由に進行することができるので、速やかに交差点を通過することができる。
【0020】
図3に示す信号モードは、図2に示す信号モードに続いて実行される信号モードであり、東西道路を東から交差点に到来した車輌のみを通過させる「西行き」の信号モードである。この信号モードは、図6に示す如く青時間Te+黄時間Tfだけ持続される。青時間Teおよび黄時間Tfは、一日の間で、例えば図7に例示する如く変えられてよい。この場合にも、図示の例の如く、交差点に到達した車輌が予め左折または直進、直進、右折または直進に仕分けられていれば、いずれの車輌も先行車および併走車にのみ注意すれば、対向車や横断歩道上の人に進行を妨げられることなく、自由に進行することができるので、速やかに交差点を通過することができる。
【0021】
図4に示す信号モードは、図3に示す信号モードに続いて実行される信号モードであり、南北道路を北から交差点に到来した車輌のみを通過させる「南行き」の信号モードである。この信号モードは、図6に示す如く青時間Tg+黄時間Thだけ持続される。青時間Tgおよび黄時間Thは、一日の間で、例えば図7に例示する如く変えられてよい。この場合にも、図示の例の如く、交差点に到達した車輌が予め左折または直進と右折または直進とに仕分けられていれば、いずれの車輌も先行車にのみ注意すれば、対向車や横断歩道上の人に進行を妨げられることなく、自由に進行することができるので、速やかに交差点を通過することができる。
【0022】
図5に示す信号モードは、図4に示す信号モードに続いて実行される信号モードであり、東西南北の道路にて交差点に到来した車輌の全ての進行が止められ、交差点内を全ての方向に歩行できる横断歩道領域が歩行者に開放される。従って、交差点を斜め前方に進もうとする歩行者は、一度の信号で交差点を通過することができる。この信号モードは、図6に示す如く歩行者用信号が青とされる時間Ti+歩行者用信号の青が点滅される時間Tjだけ持続される。時間Tiおよび時間Tjは、一日の間で、例えば図7に例示する如く変えられてよい。
【0023】
以上に於いては本発明を一つの実施例について詳細に説明したが、かかる実施例について本発明の範囲内にて種々の修正が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7