【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、この目的は、上述の種類の摺動シャフトの場合、前記少なくとも1つの第1及び/又は第2案内要素が、前記第2シャフト部から離れる方を向く方向に及び/又は側方に開放されているという点で達成される。
【0007】
本発明により提案される解決法により、前記案内装置を、単純且つ信頼できるやり方で清浄することが可能となる。前記案内装置は、例えば、側方開口を設けることに起因して、すすぎ用流体によって単純且つ信頼できるやり方で不純物を取り除くことができる。
【0008】
更に、特に上述の種類の摺動シャフトの場合において、前記第1案内要素と前記第2案内要素とがその中で噛合する案内領域において前記第1シャフト部と前記第2シャフト部とが互いに当接するのみであり、これらの第1シャフト部及び前記第2シャフト部が、この案内領域から離れるように清浄間隙により互いから離間されていると好都合とすることができる。本発明により構想される前記清浄間隙は、洗浄機において前記器具をすすぐ又は洗浄する工程により、前記2つのシャフト部間の区域に進入する不純物を難なく除去できるという利点を有する。従って、前記清浄間隙は、従来のように互いに当接している前記シャフト部の間に液体が吸引されるのを防止する。それ故、包括的な清浄及び殺菌の目的で前記器具を分解する必要はない。好ましくは、前記清浄間隙は、清浄流体を容易に迸出できるほど十分大きい。
【0009】
好都合なことに、前記清浄間隙の寸法、特にその幅は、清浄流体の毛管効果の発生を防止するほど十分に大きい。前記清浄間隙の幅は、好ましくは0.2mmから2mmの間の範囲内にある。前記間隙の幅が、0.2mmから1mmまでの範囲内にあり、好ましくは0.6mmであると好都合である。前記清浄間隙を形成する目的で、前記第1及び/又は前記第2シャフト部に、適当な凹部又はスロットが設けられる。前記凹部(その深度が好ましくは前記清浄間隙の幅を規定する)が、一方のシャフト部上に設けられるだけで製造工程は特に単純になる。このことは、好ましくは前記第2シャフト部内に凹部があることにより現実化される。好ましくは、前記凹部は、前記案内領域から近位方向に、任意で前記第2シャフト部の近位端まで延びている。
【0010】
前記少なくとも1つの第1又は第2案内要素が案内溝の形態であり、対応する他方の案内要素が、前記案内溝に噛合式に係合する案内突起の形態であると有利である。確実に協動する、前記案内溝及び前記案内突起の形態を成す前記案内要素のおかげで、前記2つのシャフト部の、互いの上への確実且つ傾きのない案内を現実化することができる。
【0011】
前記摺動シャフトにより規定される長手方向軸に対して平行である規定の移動を単純なやり方で達成するために、前記少なくとも1つの第1又は第2案内要素が、少なくとも前記第1及び第2シャフト部間の相対変位経路に対応する範囲にわたって、前記摺動シャフトにより規定される長手方向軸に対して平行に延びていると好都合である。これによって、前記シャフト部が所望の移動経路全体にわたって互いの上へ案内されることを確実にすることができる。
【0012】
前記シャフト部が所望の移動経路にわたって互いに対して移動可能であることを確実にするために、前記案内要素のうちの他方が、前記摺動シャフトにより規定される長手方向軸に対して平行に、前記案内領域よりも小さい範囲にわたって延びていると有利である。その際、前記2つのシャフト部の互いに対する移動経路又は行程長は、前記第1及び第2案内要素の程度を適当に選ぶことにより、単純なやり方で予め規定することができる。
【0013】
前記案内装置の前記案内要素間の噛合接続を単純なやり方で作ることができるようにするために、前記少なくとも1つの第1案内要素又は前記少なくとも1つの第2案内要素が、その少なくとも1つの側部に切込みを備えて形成されると好都合である。これによって更に、前記2つの案内要素が互いに係合しているとき、前記シャフト部が前記摺動シャフトの前記長手方向軸に対して垂直な方向に互いから分離され得ないことをも確実にすることができる。
【0014】
有利には、前記案内装置により規定される動きの方向に対して直交方向である前記案内溝の前記幅が、前記第2シャフト部の方向に減少する。これによって特に、前記案内溝は鳩尾形溝の形態とすることができる。一方、前記構成が、T字形の断面を有する溝の形態をとることも考えられよう。
【0015】
唯1つの第1案内要素及び/又は唯1つの第2案内要素が実現されると、前記摺動シャフトの構造は特に単純になる。
【0016】
単一の前記第1及び/又は第2案内要素が、前記第1及び第2シャフト部の遠位端の近傍に配置されると有利である。特に前記工具要素が遠位端の近傍に配置される場合、このことにより、これらの工具要素が互いに協動する際にその最適な案内が可能になる。
【0017】
特に、上述の種類の摺動シャフトの場合、前記案内装置が、前記案内装置により規定される案内空間と前記器具の周囲との間の流体接続を確立するための少なくとも1つのすすぎ開口を含むことも好都合である。その際、前記案内空間に清浄用流体又はすすぎ用流体を導入することができ、清浄用流体又はすすぎ用流体はその案内空間から前記すすぎ開口を通して供給することもできる。前記案内装置を単純且つ信頼できるやり方で清浄できるようにするために、2つ、3つ、又はそれ以上のすすぎ開口を設けることができよう。
【0018】
前記案内空間を前記案内溝の内側により規定すれば、前記摺動シャフト器具の構造をより一層簡素化することができる。このような場合、特に、前記案内空間には、前記溝の側壁と、前記案内溝により規定されるスロットと対向する前記溝の基部とが接する。
【0019】
前記少なくとも1つのすすぎ開口が、前記案内溝に接する前記第1シャフト部の側壁にある貫通開口の形態であると、前記案内装置は、特に単純なやり方で製造することができる。例えば、矩形又は鳩尾形の案内溝の場合、1つ以上のすすぎ開口を装備することのできる側壁が合計3つ利用可能である。
【0020】
前記貫通開口がスロット又は細長い穴の形態であると、前記摺動シャフト器具の製造は更に簡素化される。
【0021】
本発明の更なる好適な実施形態によれば、特に上述の種類の摺動シャフトの場合にも、前記第2シャフト部が少なくとも2つの部品から構成され、この第2シャフト部が、前記第2工具要素を含む工具部と、前記工具部に接続されている摺動部とを含むことを実現することができる。前記第2シャフト部の前記少なくとも2片による構成により、特に、近位方向に増加する内部断面を有する切削材料収集器を、単純なやり方で製造することが可能となる。更に、前記2片構成により、2つの異なる材料から前記第2シャフト部を作成するという選択肢が与えられる。特に前記第2シャフト部の前記第2工具要素の場合、この第2工具要素が磨耗を受ける要素であるため、前記2片構成に起因して、前記工具部のみが前記第2工具要素への要求を満たす材料製であればよく、一方で前記摺動部への要求はないことから、製造費用を節約することができる。
【0022】
前記第2シャフト部を個々に構成できるようにするために、前記摺動部が摺動部材料製であり、前記工具部が工具部材料製であると有利である。それ故に、前記第2シャフト部のそれぞれの前記部品について、各種の使用にとって最適な材料を選択することができる。
【0023】
前記摺動部材料及び前記工具部材料が異なる材料であると好都合である。これにより、前記2つの部品の前記構成用に前記材料を選択する際、前記部品の各々について特別な要件を考慮することができる。
【0024】
有利には、前記工具部材料は金属である。特に、前記工具材料は器具スチールである。前記第1工具要素と合わせて骨を打ち抜くことができるように研磨することで鋭利にできる刃先の形態の第2工具要素を構成する上で、金属、特に器具スチールは著しく適している。
【0025】
前記摺動部材料が金属であると、前記摺動シャフトの安定性を単純なやり方で増すことができる。特に、前記金属は器具スチールとすることができる。
【0026】
前記摺動部材料が合成材料であると、前記摺動シャフトの製造費用は顕著に低減することができる。このようにして、前記摺動シャフトの製造は、特に簡素化することができる。例えば、前記摺動部は、前記合成材料から射出工程によって製造することができる。前記第2シャフト部を合成材料から部分的に製造することに起因して、使い捨ての品目とすることが特に適している。例えば前記第2工具要素が損傷し、又は刃先が鈍いおかげで使用不能となった場合、例えば、前記第1シャフト部は使用継続できる一方で、前記第2シャフト部は前記摺動シャフトから除去し、この第2シャフト部を交換しさえすればよい。このことは、前記摺動シャフトの使用者にとって取得費用が低減され、特に再処理費用も低減される。
【0027】
前記工具部と前記摺動部とが互いに不可分に接続されていると、前記摺動シャフトの取扱いを、そして安全性をも単純なやり方で改良することができる。その際、前記工具部及び前記摺動部は、従来の摺動シャフトの場合のように、前記使用者にとって単一体を形成する前記第2シャフト部を形成する。
【0028】
有利には、前記工具部と前記摺動部とは、溶接、はんだ付け、又は粘着により共に接続されている。この記載した接続工程は、前記工具部と前記摺動部とを共に不可分に接続し、前記第2シャフト部を形成するユニットを作り出すことに著しく適している。
【0029】
前記摺動部が、この摺動部を前記工具部上へ成形する工程により製造されると有利である。特に、前記工具部が金属製である場合、前記摺動部は、第2のステップにおいて摺動部を工具部上へ成形することにより、前記工具部に接続することができる。これにより、前記摺動部材料は特に合成材料とすることができるが、金属とすることもできよう。
【0030】
前記工具部と前記摺動部とを接続する前記工程を促進するために、前記工具部が、近位方向に突出する、少なくとも部分的に成形可能な少なくとも1つの接続突起を有すると好都合である。その際、前記摺動部は、前記接続突起をオーバモールドすることにより、単純なやり方で前記工具部上へ成形することができ、これによって前記工具部に不可分に接続される。
【0031】
前記摺動部内に少なくとも1つのすすぎ貫通開口が形成されると、前記摺動シャフトの清浄可能性を単純なやり方で更に改良することができる。
【0032】
前記第1工具要素及び前記第2工具要素が共に穿孔工具を形成し、前記第1及び前記第2工具要素が互いに当接し協動する前記作用位置が、穿孔位置を規定すると有利である。この配置により、例えば、前記摺動シャフト器具が前記穿孔位置にあるときこの摺動シャフト器具によって所望のやり方で骨又は軟骨を除去することができる。
【0033】
更に、本発明によれば、上で提起された前記目的は、上述の種類の外科用摺動シャフトの場合、前記少なくとも1つの第1及び/又は第2案内要素が、前記第2シャフト部から離れる方を向く方向に及び/又は側方に開放されているという点で達成される。
【0034】
本発明により提案される解決法により、前記摺動シャフトの前記案内装置を、単純且つ信頼できるやり方で清浄することが可能になる。例えば、側方開口を設けることに起因して、すすぎ用流体によって前記案内装置の不純物を単純且つ信頼できるやり方で取り除くことができる。
【0035】
有利には、前記摺動シャフト器具は、上述の前記摺動シャフトのうちの1つを含む。従って、前記摺動シャフト器具も、上述の前記摺動シャフトの前記好適な実施形態と合わせた前述の前記利点を呈する。
【0036】
前記器具ハンドルが、前記摺動シャフトの近位端に配置又は形成されているハンドル部の形態であると、執刀医は前記摺動シャフト器具を、単純且つ確実なやり方で取り扱うことができる。
【0037】
本発明の好適な実施形態によれば、前記ハンドル部が、互いに対して移動可能となるように配置される第1及び第2ハンドル要素を含み、前記第1ハンドル要素が前記第1シャフト部に結合され、前記第2ハンドル要素が前記第2シャフト部に結合されることを実現することができる。このような構成を用いれば、前記2つのハンドル部の相対移動が、前記2つのシャフト部の互いに対する相対移動を単純なやり方で引き起こすことができる。
【0038】
前記第1及び前記第2ハンドル要素が、移動可能なやり方で互いの上に装着され、把持領域を規定すると、前記摺動シャフト器具の構造を単純なやり方で更に簡素化することができる。特に、把持領域とは、前記ハンドル要素が、例えば従来の剪刀と同様のやり方で互いの上に装着されている領域であると理解すべきである。
【0039】
前記第1及び/又は第2シャフト部上、及び/又は、前記第1及び/又は第2ハンドル要素上の前記把持領域は、前記第1及び第2シャフト部が互いに対して任意の位置にあるとき、清浄流体の毛管効果を防止するような寸法である少なくとも1つの把持領域開口を通り自由にアクセス可能な少なくとも1つの把持領域凹部を含むと更に有利である。知られている摺動シャフト器具とは対照的に、前記把持領域開口によっても、例えば清浄用流体又はすすぎ用流体を使用するすすぎ工程により、前記把持領域内の不純物を除去することが可能になる。前記把持領域開口の断面は任意の形状とすることができ、特に、孔の形態とすることができ、又は、例えば多角形の断面を有することができる。前記把持領域開口の最小直径又は最小幅が、0.2mmから10mmまでの範囲内にあると好都合である。
【0040】
前記第1シャフト部と前記第1ハンドル要素とが互いに不動に接続されていると、前記摺動シャフト器具の構造は更に簡素化することができる。特に、前記2つの部品は、好ましくは器具スチールから一体のやり方で形成することもできよう。
【0041】
第2ハンドル要素と第2シャフト部とが、移動可能なやり方で互いに接続されていると、前記第2ハンドル要素から前記第2シャフト部に、単純且つ信頼できるやり方で作動力を伝達することができる。
【0042】
前記第2ハンドル要素が前記第2シャフト部に枢動式に結合されていると、前記摺動シャフト器具の特に単純な構造を達成することができる。
【0043】
前記第2ハンドル要素が、前記ハンドル部上に枢動式に装着されていると、それも好都合とすることができる。故に、特に、前記第2ハンドル要素の装着を、前記第1ハンドル要素と無関係に達成することができる。
【0044】
更に、本発明の更なる好適な実施形態において、前記第1及び前記第2工具要素の間の間隔が最大となる静止位置から前記摺動シャフト器具が偏向され且つ前記第1及び第2工具要素の間の間隔が前記静止位置におけるよりも小さい位置から、前記摺動シャフト器具を自動で元に戻すための復帰装置を実現することができる。この種類の復帰装置のおかげで、前記摺動シャフト器具が作動していないときには前記工具要素が互いから離間されることを確実にすることができる。その際、摺動シャフト器具は、前記使用者により把握することができ、そのことにより、前記工具要素が所望のやり方で協動することに起因して、手術に着手する用意が即座にできる。
【0045】
前記復帰装置が、前記ハンドル部上に配置されると、又はこのハンドル部に適用されると、前記摺動シャフト器具は特に単純且つコンパクトなやり方で構成することができる。例えば、前記ハンドル部の少なくとも1つのハンドル要素と、少なくとも1つのシャフト部とが強制結合されている場合、前記復帰装置は、このハンドル要素への圧力に起因して、前記静止位置への前記シャフト部の相対移動を引き起こすことができる。前記復帰装置は、少なくとも1つの復帰部材を含む場合、単純なやり方で形成することができる。2つ又は3つの復帰部材を設けておくことも考えられる。特に、これらの復帰部材は、互いに直接係合し、共に協動するように配置及び/又は形成することができる。
【0046】
前記復帰装置が、前記摺動シャフト器具を基本位置に保持する少なくとも1つの付勢要素を含むと好都合である。
【0047】
前記少なくとも1つの付勢要素又は前記少なくとも1つの復帰部材がばね要素の形態であると、前記摺動シャフト器具の製造は更に簡素化される。前記ばね要素は、特に、コイルばね又は板ばねの形態とすることができる。
【0048】
前記少なくとも1つの付勢要素が、前記第1及び/又は第2ハンドル要素の突起上に配置されると好都合である。これによって、特に板ばねを使用する際、前記付勢要素は、毛管効果に起因して前記ハンドル要素と前記少なくとも1つの付勢要素との間に流体を再び吸引し得るという欠点を有する、前記第1又は第2ハンドル要素に直接当接することが、単純なやり方で防止される。前記付勢要素と前記第1及び/又は第2ハンドル要素との間の間隔は、好ましくは、少なくとも0.2mmに達する。このような間隔は、例えば突起又は座金の形態のスペーサ要素によって単純なやり方で達成することができる。
【0049】
骨から骨材料を単純且つ安全なやり方で打ち抜くことができるようにするために、前記摺動シャフト器具が骨パンチの形態であることが好都合である。
【0050】
以上の記載は、特に、摺動シャフトの、更には外科用摺動シャフト器具の、この後に明確に詳述する次の実施形態を含む。
1.互いに対して変位可能となるように配置される第1シャフト部(14’;14”)及び第2シャフト部(18’;18”)、並びに、前記第1シャフト部(14’;14”)に対する前記第2シャフト部(18’;18”)の移動を案内するための案内装置(30’;30”)を含み、
前記第1シャフト部(14’;14”)が第1工具要素(20’)を担持し、前記第2シャフト部(18’;18”)が第2工具要素(28’)を担持し、前記第1及び第2工具要素(20’;28’)が、作用位置では協動し及び/又は互いに当接し、且つ、前記作用位置から偏向した位置では互いから離間され又は前記作用位置におけるよりも互いから遠くに離間されている、
外科用摺動シャフト器具(10’;10”)用の摺動シャフト(12’;12”)であって、
前記案内装置(30’;30”)が、前記第1シャフト部(14’;14”)上に配置される少なくとも1つの第1案内要素(32’;32”)と、前記少なくとも1つの第1案内要素(32’;32”)と協動し且つ前記第2シャフト部(18’;18”)上に配置される少なくとも1つの第2案内要素(38’;38”)とを含み、
前記案内要素が、形状嵌合式に噛合して前記第1シャフト部(14’;14”)に対する前記第2シャフト部(18’;18”)の移動を案内する、
摺動シャフトにおいて、
協動する前記案内要素(32’、38’;32”、38”)の製造公差を補償するための公差補償装置(160;160’)を特徴とする摺動シャフト。
2.実施形態1に記載の摺動シャフトであって、前記作用位置において製造公差が補償可能となるやり方で、前記公差補償装置(160;160’)が形成され配置されること、を特徴とする摺動シャフト。
3.実施形態1又は2に記載の摺動シャフトであって、
前記少なくとも1つの第1又は第2案内要素(32’;32”)が案内溝(34’;34”)の形態であること、及び、
対応する他方の前記案内要素(38’;38”)が、前記案内溝(34’;34”)に噛合式に又は略形状嵌合式に係合する案内突起(40’;40”)の形態であること、
を特徴とする摺動シャフト。
4.実施形態1〜3のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記公差補償装置(160;160’)が、前記第2案内要素(38’;38”)を前記第1案内要素(32’;32”)に抗して付勢するための圧力装置(162;162’)を含むこと、を特徴とする摺動シャフト。
5.実施形態4に記載の摺動シャフトであって、前記圧力装置(162;162’)が、前記第1及び/又は第2案内要素(38’;38”)上に形成又は配置されること、を特徴とする摺動シャフト。
6.実施形態4又は5に記載の摺動シャフトであって、前記圧力装置(160;160’)が、前記第2案内要素(38’;38”)を前記第1案内要素(32’;32”)に抗して付勢するための少なくとも1つの付勢要素(164;164’)を含むこと、を特徴とする摺動シャフト。
7.実施形態6に記載の摺動シャフトであって、前記少なくとも1つの付勢要素(164;164’)が、前記第2案内要素(38’;38”)が前記第1案内要素(32’;32”)を押圧可能なやり方で配置され形成されるばね要素(166;166’)の形態であること、を特徴とする摺動シャフト。
8.実施形態6又は7に記載の摺動シャフトであって、前記少なくとも1つの付勢要素(164;164’)が、前記第1及び/又は第2案内要素(38’;38”)上に配置又は形成されること、を特徴とする摺動シャフト。
9.実施形態6〜8のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記少なくとも1つの付勢要素(164;164’)と前記第1又は第2案内要素(32’、38’;32”、38”)とが一体のやり方で形成されること、を特徴とする摺動シャフト。
10.実施形態6〜9のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記少なくとも1つの付勢要素(164;164’)が、自らによって及ぼされる力に抗して、前記第2シャフト部(18’;18”)から離れる方を向く圧力面(178;178’)と、前記第2シャフト部(18’;18”)の下面(36’;36”)との間の間隔が最大となる基本位置から、前記第2シャフト部(18’;18”)から離れる方を向く前記圧力面(178;178’)と、前記第2シャフト部(18’;18”)の前記下面(36’;36”)との間の間隔が最小となる圧力位置へと移動可能であること、を特徴とする摺動シャフト。
11.実施形態6〜10のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記少なくとも1つの付勢要素(164’)が自由端(182)を有すること、を特徴とする摺動シャフト。
12.実施形態11に記載の摺動シャフトであって、前記自由端(182)が、前記第2案内要素(38”)から、近位方向で前記第1シャフト部(14”)の方向に突出していること、を特徴とする摺動シャフト。
13.実施形態6〜12のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記付勢要素(164)が、前記摺動シャフト(12’)により規定される長手方向軸(16)に対して垂直に配向されている鏡面(180)に対して鏡像対称となるように形成されること、を特徴とする摺動シャフト。
14.実施形態6〜13のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記付勢要素(164)の近位端及び/又は遠位端が、前記第2案内要素(38’)上に保持されること、を特徴とする摺動シャフト。
15.実施形態1〜14のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記少なくとも1つの第1案内要素又は前記少なくとも1つの第2案内要素(38’;38”)が、少なくとも1つの側面に切込みを備えて形成されること、を特徴とする摺動シャフト。
16.実施形態3〜16のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記案内装置(30’;30”)により規定される移動方向(16)に対して直交する方向における前記案内溝(34’;34”)の幅が、前記第2シャフト部(18’;18”)の方向に低減していること、を特徴とする摺動シャフト。
17.実施形態1〜16のいずれかに記載の摺動シャフトであって、単一の第1案内要素及び/又は単一の第2案内要素(32’、38’;32”、38”)が設けられること、を特徴とする摺動シャフト。
18.実施形態17に記載の摺動シャフトであって、前記単一の第1案内要素及び/又は第2案内要素(32’、38’;32”、38”)が、前記第1及び第2シャフト部(14’、18’;14”、18”)の遠位端の領域に配置されること、を特徴とする摺動シャフト。
19.実施形態1〜18のいずれか又は実施形態1の前文に記載の摺動シャフトであって、前記第2シャフト部(18’;18”)が、少なくとも2つの部品から形成され、前記第2工具要素(28’)を含む工具部(128)と、前記工具部(128)に接続されている摺動部(130)とを含むこと、を特徴とする摺動シャフト。
20.実施形態19に記載の摺動シャフトであって、前記摺動部(130)が摺動部材料製であり、前記工具部が工具部材料製であること、を特徴とする摺動シャフト。
21.実施形態20に記載の摺動シャフトであって、前記工具部材料及び前記摺動部材料が異なる材料であること、を特徴とする摺動シャフト。
22.実施形態20又は21に記載の摺動シャフトであって、前記工具部材料が金属、特に器具スチールであること、を特徴とする摺動シャフト。
23.実施形態20〜22のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記摺動部材料が金属、特に器具スチールであること、を特徴とする摺動シャフト。
24.実施形態20〜22のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記摺動部材料が合成材料であること、を特徴とする摺動シャフト。
25.実施形態19〜24のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記工具部(128)と前記摺動部(130)とが互いに不可分に接続されていること、を特徴とする摺動シャフト。
26.実施形態25に記載の摺動シャフトであって、前記工具部(128)と前記摺動部(130)とが、溶接、はんだ付け、又は接着により共に接続されていること、を特徴とする摺動シャフト。
27.実施形態25に記載の摺動シャフトであって、前記摺動部(130)が、該摺動部を前記工具部(128)上へ成形することにより製造されること、を特徴とする摺動シャフト。
28.実施形態19〜27のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記工具部(128)が、近位方向に突出し且つ少なくとも部分的に成形可能な少なくとも1つの接続突起(156)を含むこと、を特徴とする摺動シャフト。
29.実施形態18〜28のいずれかに記載の摺動シャフトであって、
前記工具部(128)が近位側で開放されていること、及び、
前記摺動部(130)が近位側で前記工具部(128)を閉鎖すること、
を特徴とする摺動シャフト。
30.実施形態1〜29のいずれかに記載の摺動シャフトであって、前記第2工具要素(28’;28”)が刃先(26’)の形態であること、を特徴とする摺動シャフト。
31.実施形態1〜30のいずれかに記載の摺動シャフトであって、
前記第1工具要素(20’;20”)と前記第2工具要素(28’;28”)とが共に穿孔工具(176;176’)を形成すること、及び、
前記第1工具要素及び前記第2工具要素(20’、28’;20”、28”)が互いに当接し協動する前記作用位置が穿孔位置を規定すること、を特徴とする摺動シャフト。
32.実施形態1〜31のいずれかに記載の摺動シャフトであって、器具ハンドル(45’)への解放可能な接続のための少なくとも1つの結合要素(112;114)を特徴とする摺動シャフト。
33.器具ハンドル(45’)と、前記器具ハンドル(45’)によって動作可能な摺動シャフト(12’;12”)とを含み、
前記摺動シャフト(12’;12”)が、互いに対して移動可能となるように配置される第1シャフト部(14’;14”)及び第2シャフト部(18’;18”)、並びに、前記第1シャフト部(14’;14”)に対する前記第2シャフト部(18’;18”)の移動を案内するための案内装置(30’;30”)を含み、
前記第1シャフト部(14’;14”)が第1工具要素(20’;20”)を担持し、前記第2シャフト部(18’;18”)が第2工具要素(28’;28”)を担持し、前記第1及び第2工具要素(20’、28”;20”、28”)が、作用位置では協動し及び/又は互いに当接し、且つ、前記作用位置から偏向した位置では互いから離間され又は前記作用位置におけるよりも互いから遠くに離間されている、
外科用摺動シャフト器具(10’;10”)であって、
前記案内装置(30’;30”)が、前記第1シャフト部(14’;14”)上に配置される少なくとも1つの第1案内要素(32’;32”)と、前記少なくとも1つの第1案内要素(32’;32”)と協動し且つ前記第2シャフト部(18’;18”)上に配置される少なくとも1つの第2案内要素(38’;38”)とを含み、
前記案内要素が、形状嵌合式に噛合して前記第1シャフト部(14’;14”)に対する前記第2シャフト部(18’;18”)の移動を案内する、
外科用摺動シャフト器具において、
協動する前記案内要素(32’、38’;32”、38”)の製造公差を補償するための公差補償装置(160;160’)を特徴とする外科用摺動シャフト器具。
34.実施形態33に記載の摺動シャフト器具であって、実施形態2〜31のいずれかに記載の摺動シャフト(12’;12”)を特徴とする摺動シャフト器具。
35.実施形態33又は34に記載の摺動シャフト器具であって、前記器具ハンドル(45’)と前記摺動シャフト(12’;12”)とが、解放可能なやり方で互いに接続可能であること、を特徴とする摺動シャフト器具。
36.実施形態33〜35のいずれかに記載の摺動シャフト器具であって、前記器具ハンドル(45’)を前記摺動シャフト(12’;12”)に解放可能なやり方で接続するための結合装置(110)を特徴とする摺動シャフト器具。
37.実施形態33又は34に記載の摺動シャフト器具であって、前記器具ハンドル(45)と前記摺動シャフト(12)とが互いに不可分に接続されていること、を特徴とする摺動シャフト器具。
38.実施形態33〜37のいずれかに記載の外科用摺動シャフト器具であって、前記器具ハンドル(45;45’)が、該摺動シャフト器具(10;10’)の近位端を形成すること、を特徴とする摺動シャフト器具。
39.実施形態15に記載の外科用摺動シャフト器具であって、
前記器具ハンドル(45)が、互いに対して移動可能であるように配置される第1及び第2ハンドル要素(46、48)を含むこと、
前記第1ハンドル要素(46)が前記第1シャフト部(14)に結合されていること、及び、
前記第2ハンドル要素(48)が前記第2シャフト部(18)に結合されていること、
を特徴とする摺動シャフト器具。
40.実施形態39に記載の外科用摺動シャフト器具であって、前記第1シャフト部(14)と前記第1ハンドル要素(46)とが互いに不動に接続されていること、を特徴とする摺動シャフト器具。
41.実施形態39又は40に記載の外科用摺動シャフト器具であって、前記第2シャフト部(18)と前記第2ハンドル要素(48)とが、移動可能なやり方で互いに接続されていること、を特徴とする摺動シャフト器具。
42.実施形態39〜41のいずれかに記載の外科用摺動シャフト器具であって、前記第2ハンドル要素(48)が、前記第2シャフト部(18)に枢動式に結合されていること、を特徴とする摺動シャフト器具。
43.実施形態39〜42のいずれかに記載の外科用摺動シャフト器具であって、前記第2ハンドル要素(48)が、前記器具ハンドル(45)上に枢動式に装着されていること、を特徴とする摺動シャフト器具。
44.実施形態33〜43のいずれかに記載の摺動シャフト器具であって、前記摺動シャフト器具(10;10’;10”)が骨パンチ(10;10’;10”)の形態であること、を特徴とする摺動シャフト器具。
【0051】
本発明の好適な実施形態の以下の記載は、図面と合わせて検討されると、より詳細な説明を提供するように働く。