(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5654612
(24)【登録日】2014年11月28日
(45)【発行日】2015年1月14日
(54)【発明の名称】無線接続方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 16/26 20090101AFI20141218BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20141218BHJP
H04W 48/16 20090101ALI20141218BHJP
【FI】
H04W16/26
H04W84/12
H04W48/16 110
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-543463(P2012-543463)
(86)(22)【出願日】2011年4月15日
(65)【公表番号】特表2013-514019(P2013-514019A)
(43)【公表日】2013年4月22日
(86)【国際出願番号】CN2011072830
(87)【国際公開番号】WO2011131104
(87)【国際公開日】20111027
【審査請求日】2012年6月15日
(31)【優先権主張番号】201010153065.1
(32)【優先日】2010年4月21日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】509248235
【氏名又は名称】ファーウェイ デバイス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一
(72)【発明者】
【氏名】フア、ジン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、スジュン
【審査官】
遠山 敬彦
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2010/0150022(US,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第01848165(EP,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0157657(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0307484(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホームゲートウェイ(HGW)と顧客宅内装置(CPE)との間に無線接続を確立するために無線接続装置に適用可能な無線接続方法であって、
アップリンク無線設定情報を取得し、前記アップリンク無線設定情報を取得することは、
前記無線接続装置が起動された後、前記無線接続装置上にアップリンク無線設定情報が存在しないと前記無線接続装置が判定した場合、前記HGWに対応する前記アップリンク無線設定情報を取得すること、又は
前記無線接続装置が、前記アップリンク無線設定情報に基づいて前記HGWとの無線接続を確立することに失敗した場合、前記HGWに対応する前記アップリンク無線設定情報を取得すること、のいずれかを含み、
取得された前記アップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクを設定し、
前記アップリンク無線設定情報に基づいて、前記HGWとの無線接続を確立し、正常な接続確立の後、前記アップリンク無線設定情報に基づいて前記CPEとの無線接続を確立すること
を含む、方法。
【請求項2】
前記アップリンク無線設定情報を取得することは、
リレーエージェントを起動して設定ページを開き、
前記設定ページをスキャンすることによって前記アップリンク無線設定情報を取得すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記取得されたアップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクを設定するプロセスの後で、無線接続設定を暗号化し、前記無線接続設定の暗号化情報を保存すること
を更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
ホームゲートウェイ(HGW)と顧客宅内装置(CPE)との間の無線接続を確立することに適用可能な、無線接続装置であって、
アップリンク無線設定情報を取得するように構成された、取得モジュールと、
前記取得モジュールによって取得された前記アップリンク無線設定情報を使用して、ダウンリンクを設定するように構成された、設定モジュールと、
前記アップリンク無線設定情報に基づいて前記HGWとの無線接続を確立し、正常な接続確立の後、前記アップリンク無線設定情報に基づいて前記CPEとの無線接続を確立するように構成された、接続モジュールと
を備え、
前記取得モジュールは、
前記無線接続装置が起動された後、前記無線接続装置上にアップリンク無線設定情報が存在しないと前記無線接続装置が判定した場合、前記HGWに対応する前記アップリンク無線設定情報を取得するように更に構成されるか、又は
前記接続モジュールが前記アップリンク無線設定情報に基づいて前記HGWとの無線接続を確立することに失敗した場合、前記HGWに対応する前記アップリンク無線設定情報を取得するように更に構成される、無線接続装置。
【請求項5】
前記取得モジュールは、リレーエージェントを起動して設定ページを開き、前記設定ページをスキャンすることによって、前記アップリンク無線設定情報を取得するように更に構成される、
請求項4に記載の無線接続装置。
【請求項6】
取得されたアップリンク無線設定情報を使用して前記ダウンリンクを設定した後、無線接続設定を暗号化し、前記無線接続設定の暗号化情報を保存するように構成された、暗号化モジュール
を更に備える、請求項4又は5に記載の無線接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信技術に関し、特に無線接続方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ブロードバンド及び無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)サービスの急速な発展に伴い、ワイヤレスフィデリティ(WiFi)装置の使用が急拡大している。WiFi装置は無線接続のアップリンク装置として働き、ダウンリンク装置がWiFi装置との無線接続を確立して無線ネットワークにアクセスする。
【0003】
従来技術におけるアップリンク装置とダウンリンク装置との間の無線接続に関しては、サービス開発及び無線接続セキュリティを満たすための複数の無線設定(構成)モード(例えば、WiFi保護セットアップ(WPS)設定、デフォルトのカスタマイズされた設定、あるいは、Web又はコマンドラインに基づく設定)で、これら2つの装置について個々に無線設定(構成)が実行される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明を実施するプロセスにおいて、発明者は従来技術において少なくとも以下の欠点を見出した。
【0005】
WiFi信号のカバレッジ範囲は限られているため、アップリンク装置とダウンリンク装置との間の距離がWiFi信号のカバレッジ範囲を外れた場合、アップリンク装置とダウンリンク装置との間の無線接続に影響が及ぼされ、ダウンリンク装置は無線ネットワークに接続できなくなり、これによりユーザの使用感が悪化する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態は、WiFi信号のカバレッジ範囲を拡張し、無線接続の品質を向上させ、ネットワークトポロジを最適化し、ユーザの使用感を向上させるという目的のための無線接続方法及び装置を提供する。本発明による技術的解決法は、以下の通りである。
【0007】
本発明の一実施形態は、アップリンク装置とダウンリンク装置との間に無線接続装置を確立することに適用可能である無線接続方法を提供する。この方法は、
アップリンク無線設定情報を取得し、
取得されたアップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクを設定し、
アップリンク無線設定情報に基づいてアップリンク装置との無線接続を確立し、正常な接続確立の後、アップリンク無線設定情報に基づいてダウンリンク装置との無線接続を確立することを含む。
【0008】
本発明の一実施形態は、アップリンク装置とダウンリンク装置との間の無線接続を確立することに適用可能である無線接続装置を提供する。この装置は、
アップリンク無線設定情報を取得するように構成された取得モジュールと、
取得モジュールによって取得されたアップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクを設定するように構成された設定モジュールと、
アップリンク無線設定情報に基づいてアップリンク装置との無線接続を確立し、正常な接続確立の後、アップリンク無線設定情報に基づいてダウンリンク装置との無線接続を確立するように構成された接続モジュールと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明による技術的解決法は、以下の利点をもたらす。
【0010】
無線接続装置は、アップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクを設定するので、これにより無線接続装置はアップリンク装置及びダウンリンク装置と同時に接続されることが可能になる。アップリンク装置とダウンリンク装置との間の無線接続が信号のカバレッジ範囲を超えた場合でも、無線接続装置はアップリンク装置とダウンリンク装置との間の無線接続を確立することが可能である。従って、無線信号のカバレッジ範囲が拡張され、無線接続の品質が保証され、ネットワークトポロジが最適化され、ユーザの使用感が向上する。
【0011】
本発明による技術的解決法をより明確に説明するために、本発明の実施形態に関係する添付の図面について、以下に紹介する。以下に紹介する添付の図面は網羅的なものではなく、当業者はこのような添付の図面から、いかなる創造的な活動も行うことなくその他の図面を導き出すことが可能であることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1の実施形態で提供される無線接続方法のフローチャートである。
【
図2】本発明の第2の実施形態で提供される無線接続方法のフローチャートである。
【
図3】本発明の第3の実施形態で提供される無線接続装置の構成を示す概略図である。
【
図4】本発明の第3の実施形態で提供される無線接続装置の別の構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の技術的解決法、目的、及び利点をより明確にするために、以下では本発明の実施形態について、添付の図面を参照してより詳細に説明する。
【0014】
実施形態1
図1を参照すると、本実施形態で提供される無線接続方法は、アップリンク装置とダウンリンク装置との間に無線接続装置を確立することに適用可能である。この方法は、以下のプロセスを含む。
【0015】
101.アップリンク無線設定情報を取得する。
【0016】
102.取得されたアップリンク無線設定情報を使用して、ダウンリンクを設定する。
【0017】
103.アップリンク無線設定情報に基づいて、アップリンク装置との無線接続を確立し、正常な接続確立の後、アップリンク無線設定情報に基づいて、ダウンリンク装置との無線接続を確立する。
【0018】
本実施形態で提供される方法を使用すれば、無線接続装置は、アップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクを設定するので、これにより無線接続装置はアップリンク装置及びダウンリンク装置と同時に接続されることが可能になる。アップリンク装置とダウンリンク装置との間の無線接続が信号のカバレッジ範囲を超えた場合でも、無線接続装置は、アップリンク装置とダウンリンク装置との間の無線接続を確立することが可能である。従って、無線信号のカバレッジ範囲が拡張され、ネットワークトポロジが最適化され、ユーザの使用感が向上する。
【0019】
実施形態2
本実施形態は、無線接続装置が取得されたアップリンク無線設定情報を使用して、ダウンリンクを設定することを可能にするので、これにより、無線接続装置がアップリンク装置及びダウンリンク装置と同時に接続されることが可能になり、無線信号のカバレッジ範囲が拡張される、無線接続方法を提供する。本実施形態における説明を容易にするために、WiFi装置は、ホームゲートウェイ(HGW)であると仮定する。すなわち、無線接続装置に対応するアップリンク装置はHGWであり、無線接続装置に対応するダウンリンク装置は、顧客宅内装置(Customer Premises Equipment)(CPE)である。
図2に示すように、この方法は、以下のプロセスを含む。
【0020】
201.アップリンク無線設定情報を取得し、取得されたアップリンク無線設定情報を使用して、ダウンリンクを設定する。
【0021】
具体的には、無線接続装置に対応するアップリンク装置は、無線接続装置の初期化時には未定であるため、無線接続装置の初期化時には暗号化は適用されず、デフォルトのアップリンク無線設定情報が適用され、ダウンリンクにデフォルトのサービスセット識別子(SSID)が適用される。すなわち、無線接続装置が最初に起動されたとき、無線接続装置上にアップリンク無線設定情報は存在せず、無線
接続装置はアップリンク無線設定情報を取得する必要がある。
【0022】
加えて、無線接続装置が無線接続を確立したことがある場合、アップリンク無線設定情報が無線接続装置上に存在するはずである。そのようなアップリンク無線設定情報が現在のアップリンク装置に対応しない場合、無線接続装置は現在のアップリンク装置に対応するアップリンク無線設定情報を更に取得する必要がある。従って、アップリンク無線設定情報を取得するためのトリガ条件は、無線接続装置が起動された後、無線接続装置上にアップリンク無線設定情報が存在しないと判定された場合、又は、アップリンク装置との無線接続が失敗した場合、の少なくとも1つを含む。本実施形態では、トリガ条件は限定されない。
【0023】
本実施形態では、アップリンク無線設定情報を取得するモードも限定されない。モードは、以下の通りであってもよい(但し、以下に限定されない)。
【0024】
(i)アップリンク装置(HGW)及び無線接続装置の両方がWPS機能をサポートする場合、HGW及び無線接続装置上でWPS機能が起動された後で、無線接続装置はアップリンク無線設定情報を取得することが可能である。無線接続装置は、アップリンク無線設定情報を従来技術に基づくWPS機能(これについては、本実施形態では説明しない)を介して取得する。
【0025】
(ii)HGWがWPS機能をサポートしない場合、無線接続装置は、リレーエージェントを起動し、設定ページを開いた後で、設定ページをスキャンすることによって、アップリンク無線設定情報を取得し、アップリンク無線設定情報を正常に取得した後、リレーエージェント及び設定ページを閉じる。設定ページは、予め設定されていてもいなくてもよく、これについては、アップリンク無線設定情報を無線接続装置が入手可能である限り、本実施形態では限定されない。
【0026】
アップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクを設定する方法についても、本実施形態では限定されない。実際には、アップリンク無線設定情報は、ダウンリンクのための無線設定を完了するために、内部管理インタフェースを介してダウンリンクに送信されてもよい。
【0027】
必要に応じて、取得されたアップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクが設定された後、無線接続装置は再起動されてもよい。無線接続装置は、アップリンク無線設定情報が無線接続装置上に存在するかどうかを、起動のたびに判断してもよい。アップリンク無線設定情報が無線接続装置上に存在する場合、後続のプロセス202が直接実行され、ここでは、無線接続装置がアップリンク無線設定情報を取得するかどうかを、アップリンク装置への接続が成功したかどうかを判断することによって決定する。
【0028】
202.HGWとの無線接続を確立し、接続が成功したかどうかを判断する。接続が成功した場合、プロセス203に進み、接続が失敗した場合、プロセス201に戻る。
【0029】
HGWが正常に接続されたかどうかを判断することに関しては、無線接続装置上のアップリンク無線設定情報が現在のアップリンク装置に対応する場合、無線接続装置はアップリンク装置との無線接続を確立することが可能であり、すなわち、無線接続装置は、アップリンク無線設定情報に基づいて、アップリンク装置との無線接続を確立することが可能である。無線接続装置上のアップリンク無線設定情報が現在のアップリンク装置に対応しない場合、無線接続装置はアップリンク無線設定情報を再設定する必要がある、すなわち、プロセス201に戻る必要がある。
【0030】
203.ダウンリンクCPEとの無線接続を確立し、その後、手順は終了する。
【0031】
このプロセスにおいて、無線接続装置は、アップリンク装置と正常に接続されて、無線接続装置上のアップリンク無線設定情報が現在のアップリンク装置に対応することを確実にした後にのみ、ダウンリンク装置との接続を確立する。この目的のために、無線接続装置は、アップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクが設定された後にのみ、ダウンリンク装置との接続を確立する。このようにして、ダウンリンク装置はアップリンク装置を介して無線ネットワークに接続される、すなわち、無線接続装置はアップリンク装置への接続が成功した後、アップリンク無線設定情報に基づいて、ダウンリンク装置との無線接続を確立する。
【0032】
ダウンリンクCPE及びアップリンクHGWは、WiFiネットワークのカバレッジ範囲内に入り、かつ、アップリンク無線設定情報に基づいて、無線接続を確立することが可能であり、アップリンク無線設定情報は無線接続装置上に存在し、ダウンリンクがアップリンク無線設定情報を使用して設定される。従って、無線接続装置はアップリンクHGWとして働いて、ダウンリンクCPEとの無線接続を確立することが可能である。無線接続装置上の無線設定情報は、アップリンクHGW上の無線設定情報と同じである。従って、ダウンリンクCPEは、アップリンクHGWとの無線接続、及び無線接続装置との無線接続を、同じやり方で確立することが可能である。ダウンリンクCPEにとっては、2つのアップリンク装置が接続のために利用可能である。
【0033】
すなわち、アップリンクHGWとダウンリンクCPEとの間の距離が無線信号のカバレッジ範囲を超えた場合、最初にアップリンクHGWが無線接続装置との無線接続を確立し、次に、無線接続装置がダウンリンクCPEとの無線接続を確立するので、これにより、ダウンリンクCPEは無線ネットワークに正常にアクセスすることが可能になる。例えば、アップリンクHGWによって送信される無線信号は、周囲5mをカバーすることが可能である。もちろん、5mは本実施形態における例にすぎず、本実施形態は無線信号のカバーされる領域に関して限定されない。実際には、カバーされる領域は実際の状況に応じて調節可能である。アップリンクHGWがダウンリンクCPEから5m未満離れている場合のみ、ダウンリンクCPEはアップリンクHGWに接続することによって無線ネットワークにアクセスすることが可能であり、2つの装置が相互に5mを超えて離れている場合、無線接続は失敗する。本実施形態で提供される方法が適用されると、無線接続装置は5m以内にあるアップリンクHGWと接続されることが可能であり、ダウンリンクCPEは5mを超えて無線接続装置との無線接続を確立することが可能であり、依然として無線ネットワークにアクセスすることが可能である。従って、本実施形態における方法は無線ネットワークのカバレッジ範囲を実質的に拡張し、無線接続の品質を向上させる。
【0034】
必要に応じて、無線接続のセキュリティを確実にするために、無線接続装置はアップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクを設定した後、
無線接続設定の暗号化を実行し、
前記無線接続設定の暗号化情報を保存することが可能である。このようにして、ユーザは暗号化情報を介して正常に認証された後にのみ、無線接続を使用することが可能になる。暗号化プロセスは、従来技術に基づき、本実施形態では限定されない。
【0035】
本実施形態で提供される方法を使用すれば、無線接続装置はアップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクを設定するので、これにより、無線接続装置はアップリンク装置及びダウンリンク装置と同時に接続されることが可能になる。アップリンク装置とダウンリンク装置との間の無線接続が信号のカバレッジ範囲を超えた場合でも、無線接続装置は、アップリンク装置とダウンリンク装置との間の無線接続を確立することが可能である。従って、無線信号のカバレッジ範囲が拡張され、無線接続の品質が保証され、ネットワークトポロジが最適化され、ユーザの使用感が向上する。
【0036】
実施形態3
図3を参照すると、本実施形態で提供される無線接続装置は、アップリンク装置とダウンリンク装置との間の無線接続を確立することに適用可能である。この装置は、取得モジュール301と、設定モジュール302と、接続モジュール303とを含む。
【0037】
取得モジュール301は、アップリンク無線設定情報を取得するように構成される。本実施形態では、無線接続装置に対応するアップリンク装置は、無線接続装置の初期化時には未定であるため、無線接続装置の初期化時には暗号化は適用されず、デフォルトのアップリンク無線設定情報が適用され、ダウンリンクにデフォルトのSSIDが適用される。すなわち、無線接続装置が最初に起動されたときに、無線接続装置上にアップリンク無線設定情報は存在せず、無線装置はアップリンク無線設定情報を取得する必要がある。
【0038】
加えて、無線接続装置が無線接続を確立したことがある場合、アップリンク無線設定情報が無線接続装置上に存在するはずである。このようなアップリンク無線設定情報が現在のアップリンク装置に対応しない場合、無線接続装置は、現在のアップリンク装置に対応するアップリンク無線設定情報を更に取得する必要がある。従って、取得モジュール301は、無線接続装置が起動された後、無線接続装置上にアップリンク無線設定情報が存在しないと無線接続装置が判定した場合、アップリンク装置に対応するアップリンク無線設定情報を取得するように更に構成されるか、又は、取得モジュール301は、接続モジュールがアップリンク無線設定情報に基づいて、アップリンク装置との無線接続を確立することに失敗した場合、アップリンク装置に対応するアップリンク無線設定情報を取得するように更に構成され、これについては、本実施形態では限定されない。
【0039】
この実施形態では、アップリンク無線設定情報を取得するモードは、以下の通りであってもよい(但し、以下に限定されない)。
【0040】
(i)アップリンク装置(HGW)及び無線接続装置の両方がWPS機能をサポートする場合、HGW及び無線接続装置上でWPS機能が起動された後で、無線接続装置はアップリンク無線設定情報を取得することが可能である。無線接続装置はアップリンク無線設定情報を、従来技術に基づくWPS機能(これについては、この実施形態では説明しない)を介して取得する。
【0041】
(ii)HGWがWPS機能をサポートしない場合、無線接続装置はリレーエージェントを起動し、設定ページを開いた後で、設定ページをスキャンすることによってアップリンク無線設定情報を取得し、アップリンク無線設定情報を正常に取得した後、リレーエージェント及び設定ページを閉じる。設定ページは、予め設定されていてもいなくてもよく、これについては、アップリンク無線設定情報を無線接続装置が入手可能である限り、本実施形態では限定されない。
【0042】
すなわち、取得モジュール301はリレーエージェントを起動し、設定ページを開き、設定ページをスキャンすることによって、アップリンク無線設定情報を取得するように、更に構成される。
【0043】
設定モジュール302は、取得モジュール301によって取得されたアップリンク無線設定情報を使用して、ダウンリンクを設定するように構成される。
【0044】
接続モジュール303は、アップリンク無線設定情報に基づいてアップリンク装置との無線接続を確立し、正常な接続確立の後、アップリンク無線設定情報に基づいて、ダウンリンク装置との無線接続を確立するように構成される。
【0045】
必要に応じて、
図4に示すように、無線接続装置は、
取得されたアップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクを設定した後、無線接続設定を暗号化し、
前記無線接続設定の暗号化情報を保存するように構成された、暗号化モジュール304を更に含む。
【0046】
暗号化動作は、設定モジュール302が取得されたアップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクを設定した後で、又は、接続モジュール303が接続動作を終了した後で、暗号化モジュール304によって実行されてもよく、これについては、本実施形態では限定されないことに留意されたい。本実施形態では、接続モジュール303が接続動作を終了した後で暗号化動作が実行される場合を、例として取り上げる。
【0047】
本実施形態で提供される無線接続装置は、アップリンク無線設定情報を使用してダウンリンクを設定するので、これにより、無線接続装置はアップリンク装置及びダウンリンク装置と同時に接続されることが可能になる。アップリンク装置とダウンリンク装置との間の無線接続が信号のカバレッジ範囲を超えた場合でも、無線接続装置はアップリンク装置とダウンリンク装置との間の無線接続を確立することが可能である。従って、無線信号のカバレッジ範囲が拡張され、無線接続の品質が保証され、ネットワークトポロジが最適化され、ユーザの使用感が向上する。
【0048】
上記の実施形態における無線接続を確立するための無線接続装置の機能モジュールは、例示にすぎないことに留意されたい。実際には、このようなモジュールの機能は異なる機能モジュールによって実行されてもよく、すなわち、装置の内部構成は、上記の機能の全て又は一部を実施するための異なる機能モジュールに分割されてもよい。加えて、上記の無線接続装置と上記の無線接続方法とは同じ概念に基づくものであり、詳細な実施プロセスは方法の実施形態で説明されているので、ここでは詳細な説明は繰り返さない。
【0049】
上記の実施形態の順序番号は説明を容易にすることのみを意図するものであり、各実施形態の優先度又は選好を表すものではない。
【0050】
当業者は、本発明の実施形態が、ソフトウェアと必須の汎用ハードウェアプラットフォームとを介して実施できることを明確に理解するであろう。上記の理解に基づいて、本発明の実施形態による技術的解決法の本質、又は従来技術に寄与する部分は、ソフトウェア製品の形態で実質的に実施されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、ROM/RAM、磁気ディスク、又は光ディスクなどの記憶媒体内に記憶されてもよく、本発明の実施形態において、又は本発明の実施形態のいくつかの部分において説明された方法を実行するよう、コンピュータ装置(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置)に指示するいくつかの命令を含む。
【0051】
前述の実施形態は、本発明を限定することを意図するものではない。当業者にとって、本発明の原理から逸脱することなく行われる任意の修正、均等な置換、及び改良は、本発明の保護範囲内に含まれる。