特許第5654675号(P5654675)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

特許5654675ピペリジン誘導体及び代謝障害の治療のためのそれらの使用
この文献は図面が300枚以上あるため,図面を表示できません.
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5654675
(24)【登録日】2014年11月28日
(45)【発行日】2015年1月14日
(54)【発明の名称】ピペリジン誘導体及び代謝障害の治療のためのそれらの使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 211/26 20060101AFI20141218BHJP
   C07D 401/04 20060101ALI20141218BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20141218BHJP
   C07D 405/04 20060101ALI20141218BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20141218BHJP
   A61K 31/451 20060101ALI20141218BHJP
   A61K 31/453 20060101ALI20141218BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20141218BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20141218BHJP
【FI】
   C07D211/26CSP
   C07D401/04
   C07D401/14
   C07D405/04
   A61K31/4545
   A61K31/451
   A61K31/453
   A61P3/10
   A61P3/04
【請求項の数】16
【全頁数】272
(21)【出願番号】特願2013-517296(P2013-517296)
(86)(22)【出願日】2011年6月30日
(65)【公表番号】特表2013-533249(P2013-533249A)
(43)【公表日】2013年8月22日
(86)【国際出願番号】EP2011061012
(87)【国際公開番号】WO2012001107
(87)【国際公開日】20120105
【審査請求日】2013年3月19日
(31)【優先権主張番号】10168113.8
(32)【優先日】2010年7月1日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】503385923
【氏名又は名称】ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111501
【弁理士】
【氏名又は名称】滝澤 敏雄
(72)【発明者】
【氏名】ロート ゲラルト ユールゲン
(72)【発明者】
【氏名】フレック マルティン
(72)【発明者】
【氏名】レーマン−リンツ トルシュテン
(72)【発明者】
【氏名】ノイバウアー ハイケ
(72)【発明者】
【氏名】ノッセ ベルント
【審査官】 青鹿 喜芳
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/110611(WO,A1)
【文献】 国際公開第2004/037809(WO,A1)
【文献】 国際公開第2004/074291(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I

[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Ar1は、
フェニル、ナフチル、ピリジル、2H-ピリジン-2-オニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾトリアゾリル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル及び2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル(前記全ての単環式基又は二環式基は任意に1以上の置換基RAで置換されていてもよい)から成る群Ar1-G3より選択され、かつ、
RAは、
H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NO2、C1-6-アルキル、C3-10-カルボシクリル、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル、C1-6-アルキル-O-、C3-6-アルケニル-O-、C3-6-アルキニル-O-、C3-10-カルボシクリル-O-、C3-10-カルボシクリル-C-1-3-アルキル-O-、C1-6-アルキル-S-、C3-10-カルボシクリル-S-、C3-10-カルボシクリル-C-1-3-アルキル-S-、C1-4-アルキル-C(=O)-、RN1RN2N-、RN1RN2N-C2-3-アルキル-O-、RN1RN2N-C(=O)-、HO-C(=O)-、C1-6-アルキル-O-C(=O)-、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-O-、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル-O-、ヘテロシクリル-C(=O)-、フェニル、フェニル-C1-3-アルキル、フェニル-O-、フェニル-C1-3-アルキル-O-、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-3-アルキル、ヘテロアリール-O-及びヘテロアリール-C1-3-アルキル-O-から成る群RA-G3より選択され(ここで、
各ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、N-C1-4-アルキル-ピペラジン-1-イル、N-C1-4-アルキルスルホニル-ピペラジン-1-イル、モルフォリニル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニルから成る群、又は下記基
[この文献は図面を表示できません]

から成る群より選択され、各カルボシクリルは、C3-7-シクロアルキル、インダニル及びテトラヒドロナフチルから選択され、かつ、
各ヘテロアリールは、ピロリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、インドリル、キノリニル及びインダゾリルから成る群より選択され、かつ、
各カルボシクリル及びヘテロシクリル中、CH2-基は任意に-C(=O)-又は-C(=CRAlk2)-と置き換わっていてもよく、かつ、
各カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意に1つ以上のC1-3-アルキル(任意に以下に定義するように置換されていてもよい)で置換されていてもよく、
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意に1、2又は3個の置換基RCで置換されていてもよく、
各カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意にアリール又はフェニル又はピリジルで置換されていてもよく、
各フェニル及びヘテロアリール基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい)、
RCは、
F、Cl、Br、CN、OH、C1-4-アルキル-O-、C3-7-シクロアルキル-O-、C3-7-シクロアルキル-C-1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-4-アルキル)NH-、(C1-4-アルキル)2N-、H2N-C(=O)-、(C1-4-アルキル)NH-C(=O)-、(C1-4-アルキル)2N-C(=O)-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-
から成る群RC-G1より選択され(ここで、
各アルキル又はシクロアルキルは任意にF及びOHから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい)、かつ、
RN1は、H、C1-6-アルキル、C3-10-カルボシクリル、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル、C3-6-アルケニル、C3-6-アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル、フェニル、フェニル-C1-3-アルキル、ピリジル、ピリジル-C1-3-アルキルおよびオキサゾリル-C1-3-アルキルから成る群RN1-G2より選択され(ここで、
各カルボシクリルはC3-7-シクロアルキル、インダニルおよびテトラヒドロフラニルから選択され、
各ヘテロシクリルはテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルから選択され、

各カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意に1つ以上のC1-4-アルキルで置換されていてもよく、
各アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、
各アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリルは任意に、OH、C1-3-アルキル-O-、H2N-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から選択される置換基で置換されていてもよい)、
RN2は、H及びC1-6-アルキルから成る群RN2-G1より選択され、かつ
RAlkは、H及びC1-6-アルキル(1個以上のF原子で置換されていてもよい)
から成る群RAlk-G1より選択され、かつ、
Ar2は、下記基
[この文献は図面を表示できません]

から成る群(ここで、前記基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい)Ar2-G4より選択され、かつ、
Lは、
F、Cl、Br、CN、OH、C1-3-アルキル-、C1-3-アルキル-O-、C1-3-アルキル-S-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-及びヘテロシクリル
から成る群L-G2より選択され、
各アルキルは任意に1個以上のF原子で置換され、並びに/或いはOH、C1-3-アルキル-O-及びCNから選択される置換基で置換されていてもよく、
ヘテロシクリルは、C3-6-シクロアルキル環(1又は2個の-CH2-基が-O-、-NH-、-N(C1-3-アルキル)-から選択される基と置き換わっている)を表し、
かつアリール又はヘテロアリール基に付着している2つの置換基Lが互いに結合してC2-5-アルキレン架橋基(1又は2個の-CH2-基は、O、NH及びN(C1-4-アルキル)-から互いに独立に選択される基と置き換わっていてもよい)を形成していてもよく、前記C2-5-アルキレン架橋基は任意に1又は2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、かつ、
Xは、
直鎖C1-3-アルキレン基(任意に1つ以上のC1-3-アルキル及びC1-3-アルキル-O-C1-3-アルキルで置換されていてもよく、かつ2つのアルキル置換基が互いに結びついて一緒にC1-5-アルキレン架橋基(1又は2個の-CH2-基が、O、S、NH又はN(C1-4-アルキル)-から互いに独立に選択される基と置き換わっていてもよい)を形成していてもよく、前記C1-5-アルキレン架橋基は任意に1又は2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)
から成る群X-G1より選択され;かつ
Yは、
-C(=O)-、-C(=S)-及び-S(=O)2-から成る群Y-G1より選択され;
RNは、
H及びC1-3-アルキルから成る群RN-G1より選択され;
Tは、
C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル-、C1-6-アルキル-O-、C3-7-シクロアルキル-O-、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル-O-、C1-6-アルキル-S-、C3-7-シクロアルキル-S-、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル-S-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、RT1RT2-N-、RT1RT2-N-C1-3-アルキル-、RT1RT2-N-CO-、C1-4-アルキル-C(=O)-RT2N-C1-3-アルキル-、ヘテロシクリル、フェニルおよびヘテロアリールからなる群T-G2より選択され
(ここで、各シクロアルキル及びヘテロシクリル中、CH2-基は任意に-C(=O)-と置き換わっていてもよく、かつ
各シクロアルキル及びヘテロシクリルは、任意に1つ以上のC1-4-アルキル(1つ以上の置換基RCで置換されていてもよい)で置換されていてもよく、かつ
各アルキル、シクロアルキル及びヘテロシクリルは任意に1つ以上の置換基RCで置換されていてもよく、
ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロピラニルであり、かつ
ヘテロアリールは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル及びイソチアゾリルから成る群より選択され、かつ
各アリール及びヘテロアリール基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよく
RT1は、H、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル、フェニル及びピリジルから成る群RT1-G1より選択され
(ここで、
各シクロアルキルは任意に1つ以上のC1-4-アルキルで置換されていてもよく、かつ
各アルキル及びシクロアルキルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、
各アルキル及びシクロアルキルは任意に、OH、C1-3-アルキル-O-、C1-3-アルキル-C(=O)-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から選択される置換基で置換されていてもよく、
各フェニル及びピリジル基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい)、
RT2は、H及びC1-4-アルキルから成る群RT2-G1より選択される)、
或いは、
基TとRNが互いに結びついて一緒に、
[この文献は図面を表示できません]

(これらは全て任意に、F、Cl、Br、OH、CN、C1-4-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル、C1-4-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-4-アルキル)NH-、(C1-4-アルキル)2N-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-(ここで、各アルキル又はシクロアルキルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、かつ各アルキル又はシクロアルキルは任意に、Cl、Br、OH、CN、C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から選択される置換基で置換されていてもよい)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい)
からなる群(T-RN)-G2より選択される基
[この文献は図面を表示できません]
を形成してもよい)
の化合物(そのいずれの互変異性体及び立体異性体をも含む)、
又はその塩。
【請求項2】
Yが-C(=O)-であり、かつ、RNがHである、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
Lが、F、Cl、CN、OH、C1-3-アルキル-、C1-3-アルキル-O-、C1-3-アルキル-S-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-及びヘテロシクリル
から成る群より選択され、
各アルキルは任意に1個以上のF原子並びに/或いはOH、CH3-O-及びCNから選択される置換基で置換されていてもよく、かつ、
ヘテロシクリルはC3-6-シクロアルキル環(ここで、1又は2個の-CH2-基は-O-、-NH-、-N(C1-3-アルキル)-から選択される基と置き換わっている)を表し、
アリール又はヘテロアリール基の隣接C原子に結合している2つの置換基Lが互いに結びついて任意に1又は2個のCH3-基で置換されていてもよい、-CH2-CH2-O-、-O-CH2-CH2-O-又は-O-CH2-O-架橋基を形成していてもよい、
請求項1〜2のいずれか1項記載の化合物。
【請求項4】
RAが、F、Cl、Br、I、CN、C1-5-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C1-5-アルキル-O-、C3-5-アルケニル-O-、C3-5-アルキニル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル-O-、RN1RN2N-、フェニル、フェニル-O-、フェニル-C1-3-アルキル-O-、ヘテロアリール、ヘテロアリール-O-及びヘテロアリール-C1-3-アルキル-O-から成る群RA-G5より選択され、
各シクロアルキルは任意に1つ以上のC1-3-アルキル(後記定義どおりに置換されていてもよい)で置換されていてもよく、
各アルキル及びシクロアルキルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、
各シクロアルキル基中、CH2-基は任意に-O-と置き換わっていてもよく、
各アルキル及びシクロアルキルは、任意に1又は2個置換基RCで置換されていてもよく、
各RN1は、H、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C3-6-シクロアルキル-CH2-から成る群より選択され(ここで、各シクロアルキルは任意に1つ以上のC1-4-アルキルで置換されていてもよく、かつ各アルキル及びシクロアルキルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、かつ各アルキル及びシクロアルキルは任意にOH、C1-3-アルキル-O-及びH2N-から選択される置換基で置換されていてもよい)、
ヘテロアリールは、ピロリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ベンゾフラニル、インドリル及びキノリニルから成る群より選択され、
各フェニル及びヘテロアリール基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよく、
L、RcおよびRN2は請求項1の定義に従う、
請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
RAが、F、Cl、Br、I、CN、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、F3C-、HO-CH2CH2-、シクロプロピル、
【化1】
[この文献は図面を表示できません]

【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
【化6】
[この文献は図面を表示できません]

【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される、
請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
Xが直鎖C1-3-アルキレン基であり、任意にC1-3-アルキルから選択される1、2又は3個の基で置換されていてもよく、かつ2つのアルキル置換基が互いに結びついて一緒にC1-5-アルキレン架橋基を形成していてもよく、前記C1-5-アルキレン架橋基は任意に1又は2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
Xが、
[この文献は図面を表示できません]
のいずれかである、請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
Tが、H3C-、H2FC-、HF2C-、F3C-、NC-CH2-、F3C-CH2-、(H3C)2CF-、H5C2-、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、H3C-(H3CO)CH-、H3C-(HO)CH-、NC-CH2-、NC-CH2-CH2-、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロプロピル-CH2-、
[この文献は図面を表示できません]

-CH2-、HO-CH2-CH2-、(CH3)2CH-(HO)CH-、H3C-(HO)CH-,
H3C-O-CH2-、H3C-O-CH2-CH2-、
H3C-O-、
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
Tが、C1-3-アルキル、C3-5-シクロアルキル、C1-3-アルキル-O-及びRT1RT2-N-から成る群より選択され、
各シクロアルキルは任意に1つ以上のC1-3-アルキルで置換されていてもよく、かつ、
RT1及びRT2は、H及びC1-3-アルキルから互いに独立に選択される、
請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
Rcが、Cl、Br、CN、OH、C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、HO-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から成る群より選択される、請求項1または4記載の化合物。
【請求項11】
Ar1が、下記基
【化9】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
から成る群より選択され、
ここで、各環式基の右側のアスタリスクは、式(I)のコア構造のピペリジン環に連結される結合を示し、各環式基の左側にアスタリスクがある場合は置換基RA又はHに連結される結合を示し、さらに前記環式基はそれぞれ任意に1つ以上のさらなる置換基RAで置換されていてもよく、
RAは、F、Cl、Br、CN、F3C-、
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
から成る群RA-G7より選択され、
Ar2は、
[この文献は図面を表示できません]
であり、
Xは-CH(CH3)-であり、
RN'はH又はCH3であり、
Yは-C(=O)-であり、かつ
Tは、H3C-、F3C-、H3C-CH2-、H3C-O-、(H3C)2N-、
[この文献は図面を表示できません]
から成る群より選択される、
請求項1記載の化合物又はその塩。
【請求項12】
請求項1に記載の下記化合物:
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
又はその医薬的に許容できる塩。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物の医薬的に許容できる塩。
【請求項14】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容できる塩を含む医薬組成物。
【請求項15】
肥満症又は糖尿病の治療のための、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容できる塩を含む医薬組成物。
【請求項16】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の1種以上の化合物又はその1種以上の医薬的に許容できる塩と、1種以上の追加治療薬とを含む医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規化合物、特にピペリジン誘導体、該化合物の調製方法、それらのアセチルCoAカルボキシラーゼの阻害薬としての使用、それらの特にアセチルCoAカルボキシラーゼ酵素の阻害によって媒介される疾患及び状態の治療的使用方法、並びにそれらを含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
肥満症は、欧州、米国、日本国にとってのみならず、世界全体にとって主要な公衆衛生問題である。それは、糖尿病、脂質異常症、高血圧症、心血管疾患及び脳血管疾患を含めたいくつかの重篤な疾患と関連する。
発症機序はまだ完全には理解されていないが、過剰脂質の蓄積による標的組織におけるインスリン作用の障害が肥満症を続発性病態へ結びつける重要な機序と一般的にみなされている(G. Wolf, Nutrition Reviews Vol. 66(10):597-600; DB Savage, KF Petersen, GI Shulman, Physiol Rev. 2007;87:507-520)。従って、肥満症と関連する疾患の発生を解明するためには、インスリン標的組織における細胞の脂質代謝を理解することが非常に重要である。
脂質代謝の中心現象は、2つの哺乳類ACCイソ型ACC1(ACC-α、ACCAとも称する)及びACC2(ACC-β、ACCBとも称する)によるアセチルCoAのカルボキシル化経由のマロニルCoAの産生である(D Saggerson, Annu Rev Nutr. 2008;28:253-72)。産生されたマロニルCoAはde novo脂肪酸合成に用いられ、CPT-1の抑制物質として作用し、それによってミトコンドリアの脂肪酸酸化を調節する。さらに、マロニルCoAは、食物摂取を制御するために中心的に作用するとも記述され、膵臓からのインスリン分泌の制御(GD Lopaschuk, JR Ussher, JS Jaswal. Pharmacol Rev. 2010;62:237-64; D Saggerson Annu Rev Nutr. 2008;28:253-72)、さらに中間代謝の調節の統合で重要な役割を果たし得る。
従って、ACC1及びACC2は脂肪酸代謝の主レギュレーターであることが分かっており、現在は肥満症、糖尿病及び心血管合併症というヒト疾患を調節する魅力的標的と考えられている(SJ Wakil and LA Abu-Elheiga, J. Lipid Res. 2009. 50: S138-S143; L. Tong, HJ Harwood Jr. Journal of Cellular Biochemistry 99:1476-1488, 2006)。
【0003】
中間代謝におけるそのユニークな位置の結果として、ACCの阻害は、脂質生成組織(肝臓及び脂肪)内でのde novo脂肪酸生産を阻害する能力を与えながら同時に酸化的組織(肝臓、心臓、及び骨格筋)における脂肪酸酸化を刺激し、ひいては肥満症、糖尿病、インスリン抵抗性、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及び代謝症候群と関連する多数の心血管の危険因子に協奏的様式で有利に作用するための魅力的モダリティーを与える(L. Tong, HJ Harwood Jr. Journal of Cellular Biochemistry 99:1476-1488, 2006; JW Corbett, JH Jr.Harwood, Recent Pat Cardiovasc Drug Discov. 2007 Nov;2(3):162-80)。
さらに最近のデータは、脂質によって媒介される細胞毒性(脂肪毒性)は糖尿病関連腎症への感受性に関係があることを示している(レビューのためにはM Murea, BI Freedmann, JS Parks, PA Antinozzi, SC Elbein, LM Ma; Clin J Am Soc Nephrol. 2010; 5:2373-9を参照されたい)。日本国特許の大規模なゲノムワイド関連研究は、糖尿病性腎症リスクと関連するACC2遺伝子(ACACB)における単一ヌクレオチド多型を同定し、これは9の独立コホートで再現された。腎臓では、脂肪酸レベルの増加につながる脂肪酸代謝の調節不全が腎糸球体及び尿細管の機能障害をもたらすと考えられている(M Murea, BI Freedmann, JS Parks, PA Antinozzi, SC Elbein, LM Ma; Clin J Am Soc Nephrol. 2010; 5:2373-9)。従って、脂質酸化に関与する重要な分子としてACCを標的にする阻害薬は、糖尿病性腎症に好ましい影響を及ぼすために有益な可能性を有する。
さらに、インスリン抵抗性、調節が解除された脂質代謝、脂肪毒性及び筋肉内脂質増加は1型糖尿病の一因となるとも記載されている(IE Schauer, JK Snell-Bergeon, BC Bergman, DM Maahs, A Kretowski, RH Eckel, M Rewers Diabetes 2011;60:306-14; P Ebeling, B Essen-Gustavsson, JA Tuominen and VA Koivisto Diabetologia 41: 111-115; KJ Nadeau, JG Regensteiner, TA Bauer, MS Brown, JL Dorosz, A Hull, P Zeitler, B Draznin, JEB. Reusch J Clin Endocrinol Metab, 2010, 95:513-521)。従ってACC阻害薬は、1型糖尿病の治療用の興味深い薬物ともみなされている。
さらにACC阻害薬は、悪性細胞の急速な成長又はそれらの急速な増殖を持続するための内在性脂質合成に依存している侵入生物に起因する疾患の進行に介入する可能性をも有する。de novo脂質生成は、多くの腫瘍細胞の成長に必要なことが知られており、ACC上方制御は多くのヒト癌において、脂質生成を促進して急速な成長及び増殖の癌細胞の要求を満たすことが認められている(C Wang, S Rajput, K Watabe, DF Liao, D Cao Front Biosci 2010; 2:515-26)。これは、ACC阻害薬を用いた研究(癌細胞の成長停止及び選択的細胞毒性を誘導した)及びACCのRNA干渉媒介ノックダウンによる研究(様々なタイプの癌細胞の成長を阻害し、アポトーシスを誘導した)でさらに実証されている。さらに、ACC1は乳癌感受性遺伝子1(BRCA1)と関係があり、それによって調節される。普通に存在するBRCA1変異はACC1の活性化及び乳癌感受性をもたらす(C Wang, S Rajput, K Watabe, DF Liao, D Cao Front Biosci 2010; 2:515-26)。
さらに、限定するものではないが、アルツハイマー病、パーキンソン病及びてんかん等の中枢神経系障害では、ニューロンのエネルギー代謝障害が記述されている(Ogawa M, Fukuyama H, Ouchi Y, Yamauchi H, Kimura J, J Neurol Sci. 1996;139(1):78-82)。この代謝欠陥を標的にする処置は患者に有益であると立証することができる。従って、1つの有望な処置は、グルコースが低下したニューロン大脳性(neuronscerebral)脳ニューロンに代替基質としてケトン体を提供することである(ST Henderson Neurotherapeutics, 2008, 5:470-480; LC Costantini, LJ Barr, JL Vogel, ST Henderson BMC Neurosci. 2008, 9 Suppl 2:S16; KW Baranano, AL Hartman. Curr Treat Options Neurol. 2008;10:410-9)。それによって、脂肪酸酸化増加につながるACC阻害はケトン体の血中レベルの増加をもたらし、その結果、脳の代替エネルギー基質を与える。
前臨床及び臨床証拠は、ケトン体がパーキンソン病、AD、低酸素症、虚血症、筋萎縮性側索硬化症及び神経膠腫のモデルに神経保護効果を与え(LC Costantini, LJ Barr, JL Vogel, ST Henderson BMC Neurosci. 2008, 9 Suppl 2:S16)、アルツハイマー病患者の認知スコアを改善できることを示している(MA Reger, ST Henderson, C Hale, B Cholerton, LD Baker, GS Watson, K Hydea, D Chapmana, S Craft Neurobiology of Aging 25 (2004) 311-314)。ケトンレベル上昇の最終結果は、ミトコンドリア効率の改善及び反応性酸素種生成の減少である(レビューのためにはLC Costantini, LJ Barr, JL Vogel, ST Henderson BMC Neurosci. 2008, 9 Suppl 2:S16; KW Baranano, AL Hartman. Curr Treat Options Neurol. 2008;10:410-9を参照されたい)。
【0004】
さらに、抗真菌薬及び抗細菌薬としてのACC阻害薬は十分に裏付けされている(L. Tong, HJ Harwood Jr. Journal of Cellular Biochemistry 99:1476-1488, 2006)。さらに、ACC阻害薬を用いてウイルス感染症と闘うことができる。最近、ウイルスはそれらの細胞宿主の代謝ネットワークに頼って、ウイルス複製のエネルギーとビルディングブロックをもたらすことが発見された(Munger J, BD Bennett, A Parikh, XJ Feng, J McArdle, HA Rabitz, T Shenk, JD Rabinowitz. Nat Biotechnol. 2008;26:1179-86)。ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)によって誘導された代謝活性の変化を定量するためのフラックス測定アプローチは、HCMVによる感染が解糖、トリカルボン酸回路及び脂肪酸生合成を含めた中央炭素代謝の多くを介してフラックスを顕著に変えることを明らかにした。脂肪酸生合成の薬理学的阻害は、2種の分岐エンベロープウイルスの複製を抑制し(HCMV及びA型インフルエンザ)、脂肪酸合成が複製に必須であることを示唆している。これらの例は、アセチルCoAフラックス及びde novo脂肪酸生合成は、新たに合成された脂肪酸としてのウイルスの生存及び増殖にとって重大な意味を持ち、リン脂質はウイルスエンベロープの形成に重要であることを示している。利用できるリン脂質の絶対量に影響を与える代謝フラックスを変えると、エンベロープの化学組成及び物理的性質はウイルスの成長及び複製にマイナスの影響を及ぼす。従って、脂肪酸代謝に重要な酵素に作用するACC阻害薬は、抗ウイルス薬である可能性を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的
本発明の目的は、アセチルCoAカルボキシラーゼ酵素に対して作用する新規化合物、特に新規ピペリジン誘導体を提供することである。
本発明の別の目的は、ACC2に対して活性な新規化合物、特に新規ピペリジン誘導体を提供することである。
本発明のさらなる目的は、酵素アセチルCoAカルボキシラーゼ酵素にin vitro及び/又はin vivoで阻害効果があり、かつそれらを薬物として用いるのに適した薬理学的及び薬物動態学的特性を有する新規化合物、特に新規ピペリジン誘導体を提供することである。
本発明のさらなる目的は、酵素ACC2にin vitro及び/又はin vivoで阻害効果があり、かつそれらを薬物として用いるのに適した薬理学的及び薬物動態学的特性を有する新規化合物、特に新規ピペリジン誘導体を提供することである。
本発明のさらなる目的は、特に代謝障害、例えば肥満症及び/又は糖尿病の治療に有効なACC阻害薬を提供することである。
本発明のさらなる目的は、患者のアセチルCoAカルボキシラーゼ酵素の阻害によって媒介される疾患又は状態を治療する方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、本発明の少なくとも1種の化合物を含む医薬組成物を提供することである。
本発明のさらなる目的は、本発明の少なくとも1種の化合物と1種以上の追加治療薬の組合せを提供することである。
本発明のさらなる目的は、新規化合物、特にピペリジン誘導体の合成方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、新規化合物の合成方法に適した出発化合物及び/又は中間化合物を提供することである。
当業者には、上記説明並びに下記説明及び実施例で本発明のさらなる目的が明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の対象
本発明の範囲内では、今や驚くべきことに、後述する一般式(I)の新規化合物がアセチルCoAカルボキシラーゼ酵素に対して阻害活性を示すことが分かった。
本発明の別の態様によれば、後述する一般式(I)の新規化合物がACC2対して阻害活性を示すことが分かった。
従って、第1態様では、本発明は、下記一般式(I)
【0007】
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
【0008】
(式中、
Ar1は、アリール及びヘテロアリール(全て任意に1つ以上の置換基RAで置換されていてもよく、Ar1の隣接C原子に結合している2つの置換基RAが互いに結びついて一緒にC3-5-アルキレン架橋基(1、2又は3個のCH2基がO、C(=O)、S、S(=O)、S(=O)2、NH又はN(C1-4-アルキル)-と置き換わっていてもよい)を形成していてもよく、前記アルキレン架橋は任意に1又は2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)から成る群Ar1-G1より選択され;かつ
RAは、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、-NO2、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-10-カルボシクリル、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル、C1-6-アルキル-O-、C3-6-アルケニル-O-、C3-6-アルキニル-O-、C3-10-カルボシクリル-O-、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル-O-、C1-6-アルキル-S-、C1-6-アルキル-S(=O)-、C1-6-アルキル-S(=O)2-、C3-10-カルボシクリル-S-、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル-S-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C3-10-カルボシクリル-C(=O)-、RN1RN2N-、RN1RN2N-C2-3-アルキル-O-、RN1RN2N-C(=O)-、RN1RN2N-S(=O)2-、C1-6-アルキル-C(=O)-NRN1-、C1-6-アルキル-S(=O)2-NRN1-、C1-6-アルキル-C(=O)-NRN1-C1-3-アルキル-、HO-C(=O)-、C1-6-アルキル-O-C(=O)-、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-O-、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル-O-、ヘテロシクリル-C(=O)-、アリール、アリール-C1-3-アルキル、アリール-O-、アリール-C1-3-アルキル-O-、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-3-アルキル、ヘテロアリール-O-、ヘテロアリール-C1-3-アルキル-O-及びヘテロアリール-C(=O)-から成る群RA-G1より選択され(ここで、
各カルボシクリル及びヘテロシクリル中、CH2-基は任意に-C(=O)-又は-C(=CRAlk2)-と置き換わっていてもよく、かつ
各カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意に1つ以上のC1-4-アルキル(任意に1つ以上の置換基RCで置換されていてもよい)で置換されていてもよく、かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意に1つ以上の置換基RCで置換されていてもよく、かつ
各ヘテロシクリルは、任意にアリール又はヘテロアリールで置換されていてもよく、かつ
各アリール及びヘテロアリール基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい)、
RCは、F、Cl、Br、CN、OH、C1-4-アルキル-O-、C3-7-シクロアルキル-O-、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-4-アルキル)NH-、(C1-4-アルキル)2N-、H2N-C(=O)-、(C1-4-アルキル)NH-C(=O)-、(C1-4-アルキル)2N-C(=O)-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-(ここで、各アルキル又はシクロアルキルは任意にF及びOHから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい)から成る群RC-G1より選択され、かつ
RN1は、H、C1-6-アルキル、C3-10-カルボシクリル、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル、C3-6-アルケニル、C3-6-アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル、アリール、アリール-C1-3-アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1-3-アルキルから成る群RN1-G1より選択され(ここで、
各カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意に1つ以上のC1-4-アルキル、アリール又はアリール-C1-3-アルキル-で置換されていてもよく、かつ
各カルボシクリル及びヘテロシクリル中、CH2-基は任意に-C(=O)-と置き換わっていてもよく、かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意に1つ以上の置換基RCで置換されていてもよく、かつ
各アリール及びヘテロアリール基は、任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい)、
RN2は、H及びC1-6-アルキルから成る群RN2-G1より選択され、かつ
RAlkは、H及びC1-6-アルキル(1個以上のF原子で置換されていてもよい)から成る群RAlk-G1より選択され、かつ
Ar2は、フェニル並びにN、O、又はSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む5又は6員単環式芳香族炭素環系(ここで、全ての前記基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい)から成る群Ar2-G1より選択され、かつ
Lは、F、Cl、Br、CN、OH、C1-4-アルキル-、C1-4-アルキル-O-、C1-4-アルキル-S-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、C1-4-アルキル-NRN2-S(=O)2-、H2N-、(C1-4-アルキル)NH-、(C1-4-アルキル)2N-、H2N-C1-4-アルキル-、(C1-4-アルキル)NH-C1-4-アルキル-、(C1-4-アルキル)2N-C1-4-アルキル-、C3-7-シクロアルキル-、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル-O-及びヘテロシクリル(ここで、各アルキルは任意に、1個以上のF原子並びに/或いはOH、C1-3-アルキル-O-及びCNから選択される置換基で置換されていてもよく;かつアリール又はヘテロアリール基に付着している2つの置換基Lが互いに結合してC2-5-アルキレン架橋基(1又は2個の-CH2-基は、O、S、NH及びN(C1-4-アルキル)-から互いに独立に選択される基と置き換わっていてもよい)を形成していてもよく、前記C2-5-アルキレン架橋基は任意に1又は2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)から成る群L-G1より選択され;
Xは、直鎖C1-3-アルキレン基(任意に1つ以上のC1-3-アルキル及びC1-3-アルキル-O-C1-3-アルキルで置換されていてもよく、かつ2つのアルキル置換基が互いに結びついて一緒にC1-5-アルキレン架橋基(1又は2個の-CH2-基が、O、S、NH又はN(C1-4-アルキル)-から互いに独立に選択される基と置き換わっていてもよい)を形成していてもよく、前記C1-5-アルキレン架橋基は任意に1又は2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)から成る群X-G1より選択され;かつ
Yは、-C(=O)-、-C(=S)-及び-S(=O)2-から成る群Y-G1より選択され;
RNは、H及びC1-3-アルキルから成る群RN-G1より選択され;
Tは、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-10-カルボシクリル、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル-、C1-6-アルキル-O-、C3-10-カルボシクリル-O-、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル-O-、C1-6-アルキル-S-、C3-10-カルボシクリル-S-、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル-S-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、RN1RN2-N-、RN1RN2-N-C1-3-アルキル-、RN1RN2-N-CO-、C1-4-アルキル-C(=O)-RN2N-C1-3-アルキル-、C1-3-アルキル-O-N=CH-、C1-4-アルキル-O-C(=O)-RN2N-C1-3-アルキル-、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1-3-アルキル-から成る群T-G1より選択され、ここで、
各カルボシクリル及びヘテロシクリル中、CH2-基は任意に-C(=O)-と置き換わっていてもよく、かつ
各カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意に1つ以上のC1-4-アルキル(1つ以上の置換基RCで置換されていてもよい)で置換されていてもよく、かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意に1つ以上の置換基RCで置換されていてもよく、かつ
各アリール及びヘテロアリール基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよく、
或いは基TとRNが互いに結びついて一緒に、任意にF、Cl、Br、OH、CN、C1-4-アルキル、C3-10-カルボシクリル、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル、C1-4-アルキル-O-、C3-7-シクロアルキル-O-、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-4-アルキル)NH-、(C1-4-アルキル)2N-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、HO-C(=O)-、C1-4-アルキル-O-C(=O)-(各アルキル又はカルボシクリルは任意にRCから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよいC2-5-アルキレンから成る群(T-RN)-G1より選択される基を形成していてもよい)
の化合物(そのいずれの互変異性体及び立体異性体をも含めて)、
又はその塩
又はその溶媒和物若しくは水和物
を提供する。
【0009】
さらなる態様では、本発明は、一般式(I)の化合物の調製方法及びこれらの方法における新規中間化合物に関する。
本発明のさらなる態様は、本発明の一般式(I)の化合物の塩、特にその医薬的に許容できる塩に関する。
さらなる態様では、本発明は、本発明の一般式(I)の1種以上の化合物又はその1種以上の医薬的に許容できる塩を、必要に応じて1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤と共に含む医薬組成物に関する。
さらなる態様では、本発明は、アセチルCoAカルボキシラーゼ酵素の活性を阻害することによって媒介される疾患又は状態の治療が必要な患者の該疾患又は状態の治療方法において、一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩を前記患者に投与することを特徴とする方法に関する。
本発明の別の態様により、代謝疾患又は障害の治療が必要な患者の該疾患又は状態の治療方法において、一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩を前記患者に投与することを特徴とする方法を提供する。
本発明の別の態様により、心血管疾患又は障害の治療が必要な患者の該疾患又は状態の治療方法において、一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩を前記患者に投与することを特徴とする方法を提供する。
本発明の別の態様により、神経変性疾患又は障害の治療が必要な患者の該疾患又は状態の治療方法において、一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩を前記患者に投与することを特徴とする方法を提供する。
本発明の別の態様により、癌、悪性障害又は腫瘍の治療が必要な患者の癌、悪性障害又は腫瘍の治療方法において、一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩を前記患者に投与することを特徴とする方法を提供する。
本発明の別の態様により、前述及び後述の治療方法用の薬物の製造のための一般式(I)の化合物又はその生理学的に許容できる塩の使用を提供する。
本発明の別の態様により、前述及び後述の治療方法用の一般式(I)の化合物又はその生理学的に許容できる塩を提供する。
さらなる態様では、本発明は、患者のアセチルCoAカルボキシラーゼ酵素の阻害によって媒介される疾患又は状態の治療方法であって、該治療が必要な患者に、治療的に有効な量の1種以上の追加治療薬と組み合わせて、治療的に有効な量の一般式(I)の化合物を投与する工程を含む方法に関する。
さらなる態様では、本発明は、酵素アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害によって媒介される疾患又は状態の治療又は予防のための、1種以上の追加治療薬と組み合わせた一般式(I)の化合物の使用に関する。
さらなる態様では、本発明は、一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩と、1種以上の追加治療薬とを、必要に応じて1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤と共に含む医薬組成物に関する。
当業者には、前述及び後述の明細書及び実験パートから本発明の他の態様が明らかになる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な説明
特に指定のない限り、基、残基及び置換基、特にAr1、Ar2、X、Y、RN、T、RA、RC、RN1、RN2、RAlk、L、Tは、上記及び後記定義どおりである。残基、置換基、又は基が、例えばRC、RN1、RN2又はLのように、化合物に数回現れる場合、それらは同一又は異なる意味を有してよい。本発明の個々の基及び置換基のいくつかの好ましい意味を以下に与える。どのこれらの定義もいずれも互いに組み合わせてよい。
Ar1
Ar1-G1:
基Ar1は、好ましくは前述及び後述の定義どおりの群Ar1-G1から選択される。
Ar1-G2:
一実施形態では、基Ar1は、フェニル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、ナフチル及びN、O、S、又はS(O)r(r=1又は2)から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む(前記ヘテロ原子の少なくとも1個は芳香環の一部である)5若しくは6員単環式又は9若しくは10員二環式環系から成る群Ar1-G2より選択され、かつ全ての前記基は、任意に1つ以上の置換基RAで置換されていてもよく、特に全ての前記基は、任意にRAで置換され、任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよく、かつAr1の隣接C原子に結合している2つの置換基RAが互いに結びついて一緒にC3-5-アルキレン架橋基(1、2又は3個のCH2-基がO、C(=O)、S、S(=O)、S(=O)2、NH又はN(C1-4-アルキル)-と置き換わっていてもよい)を形成していてもよく、前記アルキレン架橋基は任意に1又は2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい。
Ar1-G3:
別の実施形態では、基Ar1は、フェニル、ナフチル、ピリジル、2H-ピリジン-2-オニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾトリアゾリル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル及び2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニルから成る群Ar1-G3より選択され、ここで、前記二環式基は、好ましくは該二環式基の芳香環又はヘテロ芳香環を介して式(I)のコア構造のピペリジン環に連結しており、かつ全ての前記単環式基及び二環式基は任意に1つ以上の置換基RAで置換されていてもよく、特に全ての前記単環式基又は二環式基は任意に置換基RA及び任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
Ar1-G4:
別の実施形態では、基Ar1は、フェニル、ナフチル、ピリジル、2H-ピリジン-2-オニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、キノリニル、インドリル、ベンゾフラニル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル及び3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニルから成る群Ar1-G4より選択され、ここで、前記二環式基は、好ましくは該二環式基の芳香環又はヘテロ芳香環を介して式(I)のコア構造のピペリジン環に連結しており、かつ全ての前記単環式基及び二環式基は任意に1つ以上の置換基RAで置換されていてもよく、特に全ての前記単環式基又は二環式基は任意に置換基RA及び任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
Ar1-G5:
別の実施形態では、基Ar1は、下記基:
【0011】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0012】
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0013】
から成る群Ar1-G5より選択され、ここで、各環式基の右側のアスタリスクは、式(I)のコア構造のピペリジン環に連結される結合を示し、各環式基の左側にアスタリスクがある場合は置換基RA又はHに連結される結合を示し、さらに前記環式基はそれぞれ任意に1つ以上のさらなる置換基RA、特に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよく、置換基RNは前記及び後記定義どおりである。
Ar1-G6:
別の実施形態では、基Ar1は、下記基:
【0014】
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0015】
から成る群Ar1-G6より選択され、環式基の右側のアスタリスクは、式(I)のコア構造のピペリジン環に連結される結合を示し、環式基の左側のアスタリスクは置換基RA又はHに連結される結合を示し、さらに前記環式基は任意に1つ以上のさらなる置換基RA、特に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
群Ar1-G6のメンバーの例は、限定するものではないが、以下のとおりである。
【0016】
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
【0017】
Ar1-G7:
別の実施形態では、基Ar1は、1又は2個のN原子を含む6員芳香環から成る群Ar1-G7より選択され、ここで、前記環は任意に1つ以上の置換基RAで置換されていてもよく、特に前記環は任意に置換基RA及び任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。群Ar1-G7のメンバーの例は以下のとおりである。
【0018】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
【0019】
ここで、各環式基の右側のアスタリスクは、式(I)のコア構造のピペリジン環に連結される結合を示し、各環式基の左側のアスタリスクは置換基RAに連結される結合を示し、さらに前記環式基はそれぞれ任意に1つ以上のさらなる置換基RA、特に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
群Ar1-G7のメンバーの好ましい例は、限定するものではないが、以下のとおりである。
【0020】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0021】
RA
RA-G1:
基RAは、好ましくは前記及び後記定義どおりの群RA-G1から選択される。
RA-G2:
別の実施形態では、基RAは、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、NO2、C1-6-アルキル、C3-10-カルボシクリル、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル、C1-6-アルキル-O-、C3-6-アルケニル-O-、C3-6-アルキニル-O-、C3-10-カルボシクリル-O-、C3-10-カルボシクリル-C-1-3-アルキル-O-、C1-6-アルキル-S-、C3-10-カルボシクリル-S-、C3-10-カルボシクリル-C-1-3-アルキル-S-、C1-4-アルキル-C(=O)-、RN1RN2N-、RN1RN2N-C2-3-アルキル-O-、RN1RN2N-C(=O)-、HO-C(=O)-、C1-6-アルキル-O-C(=O)-、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-O-、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル-O-、ヘテロシクリル-C(=O)-、アリール、アリール-C1-3-アルキル、アリール-O-、アリール-C1-3-アルキル-O-、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-3-アルキル、ヘテロアリール-O-及びヘテロアリール-C1-3-アルキル-O-から成る群RA-G2より選択される。
ここで、ヘテロシクリルは、前記及び後記定義どおりであり、或いは各ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、N-C1-4-アルキル-ピペラジン-1-イル、N-C1-4-アルキルスルホニル-ピペジン-1-イル、モルフォリニル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニルから成る群又は下記基:
【0022】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0023】
から成る群より選択され;かつ
カルボシクリルは前記及び後記定義どおりであり、或いは各カルボシクリルは、好ましくはC3-7-シクロアルキル、インダニル及びテトラヒドロナフチルから選択され;かつ
ヘテロアリールは、前記及び後記定義どおりであり、或いは各ヘテロアリールは、好ましくはピロリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、インドリル、キノリニル及びインダゾリルから成る群より選択され;かつ
各ヘテロシクリル及びカルボシクリル中、-CH2-基は任意に-C(=O)-又は-C(=CRAlk2)-と置き換わっていてもよく;かつ
各カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意に1つ以上のC1-3-アルキル(後記定義どおおりに置換されていてもよい)で置換されていてもよく、かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意に1、2又は3個の置換基RC(前記及び後記定義どおりの群RC-G1、RC-G2又はRC-G3から選択され;なおさらに好ましくは、RCはCl、Br、CN、OH、C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、HO-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-及び(C1-3-アルキル)2N-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から選択される)で置換されていてもよく;かつ
各RN1は前記及び後記定義どおりの群RN1-G1、RN1-G2又はRN1-G3から選択され;かつ各RN2は前記及び後記定義どおりの群RN2-G1又はRN2-G2から選択され;かつ
各カルボシクリル又はヘテロシクリルは、任意にアリール又はヘテロアリール基、特にフェニル又はピリジルで置換されていてもよく、かつ
各アリール及びヘテロアリール基は、任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよく、ここで、Lは前記及び後記定義どおりの群L-G1、L-G2又はL-G3から選択される。
RA-G2a:
別の実施形態では、基RAは、C1-6-アルキル-O-、C3-6-アルケニル-O-、C3-6-アルキニル-O-、C3-10-カルボシクリル-O-、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル-O-、C1-6-アルキル-S-、C3-10-カルボシクリル-S-、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル-S-、ヘテロシクリル-O-及びヘテロシクリル-C1-3-アルキル-O-から成る群RA-G2aより選択され;
ここで、ヘテロシクリルは前記及び後記定義どおりであり、或いは各ヘテロシクリルは、好ましくはアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、N-C1-4-アルキル-ピペラジン-1-イル、N-C1-4-アルキルスルホニル-ピペラジン-1-イル、モルフォリニル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニルから成る群、又は下記基
【0024】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0025】
から成る群より選択され、かつ
カルボシクリルは前記及び後記定義どおりであり、或いはカルボシクリルは、好ましくはC3-7-シクロアルキル、インダニル及びテトラヒドロナフチルから選択され;かつ
各ヘテロシクリル及びカルボシクリル中、CH2-基は任意に-C(=O)-又は-C(=CRAlk2)-と置き換わっていてもよく;かつ
各カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意に1つ以上のC1-3-アルキル(後記定義どおりに置換されていてもよい)で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは、任意に1、2又は3個の置換基RC(前記及び後記定義どおりの群RC-G1、RC-G2又はRC-G3から選択される)で置換されていてもよく;なおさらに好ましくはRCは、Cl、Br、CN、OH、C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、HO-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-及び(C1-3-アルキル)2N-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から選択される。
RA-G2b:
別の実施形態では、基RAは、C1-6-アルキル、C3-10-カルボシクリル、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル、アリール、アリール-C1-3-アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1-3-アルキルから成る群RA-G2bより選択され;
ここで、ヘテロシクリルは前記及び後記定義どおりであり、或いは各ヘテロシクリルは、好ましくはアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、N-C1-4-アルキル-ピペラジン-1-イル、N-C1-4-アルキルスルホニル-ピペラジン-1-イル、モルフォリニル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニルから成る群、又は下記基
【0026】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0027】
から成る群より選択され;かつ
カルボシクリルは前記及び後記定義どおりであり、或いは各カルボシクリルは、好ましくはC3-7-シクロアルキル、インダニル及びテトラヒドロナフチルから選択され;かつ
ヘテロアリールは前記及び後記定義どおりであり、或いは各ヘテロアリールは、好ましくはピロリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、インドリル、キノリニル及びインダゾリルから成る群より選択され;かつ
各ヘテロシクリル及びカルボシクリル中、CH2-基は任意に-C(=O)-又は-C(=CRAlk2)-と置き換わっていてもよく;かつ
各カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意に1つ以上のC1-3-アルキル(後記定義どおりに置換されていてもよい)で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意に1、2又は3個の置換基RC(前記及び後記定義どおりの群RC-G1、RC-G2又はRC-G3から選択される)で置換されていてもよく;なおさらに好ましくはRCは、Cl、Br、CN、OH、C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、HO-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-及び(C1-3-アルキル)2N-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から選択され;かつ
各カルボシクリル又はヘテロシクリルは任意にアリール又はヘテロアリール基、特にフェニル又はピリジルで置換されていてもよく;かつ
各アリール及びヘテロアリール基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよく、ここで、Lは前記及び後記定義どおりの群L-G1、L-G2又はL-G3から選択される。
RA-G3:
別の実施形態では、基RAは、F、Cl、Br、I、CN、NO2、C1-6-アルキル、C3-10-カルボシクリル-、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル、C1-6-アルキル-O-、C3-6-アルケニル-O-、C3-6-アルキニル-O-、C1-4-アルキル-S-、C3-10-カルボシクリル-O-、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル-O-、C1-4-アルキル-C(=O)-、RN1RN2N-、RN1RN2N-C2-3-アルキル-O-、RN1RN2N-C(=O)-、HO-C(=O)-、C1-4-アルキル-O-C(=O)-、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル、ヘテロシクリル-O-、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル-O-、ヘテロシクリル-C(=O)-、フェニル、フェニル-O-、フェニル-C1-3-アルキル-、フェニル-C1-3-アルキル-O-、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-3-アルキル、ヘテロアリール-O-及びヘテロアリール-C1-3-アルキル-O-から成る群RA-G3より選択され;
ここで、各ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、N-C1-4-アルキル-ピペラジン-1-イル、N-C1-4-アルキルスルホニル-ピペラジン-1-イル、モルフォリニル、ジヒドロイソインドリル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニルから成る群、又は下記基
【0028】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0029】
から成る群より選択され;かつ
カルボシクリルは、前記及び後記定義どおりであり、或いは各カルボシクリルは好ましくはC3-6-シクロアルキル、インダニル及びテトラヒドロナフチルから選択され;最も好ましくはカルボシクリルはC3-6-シクロアルキルを表し;かつ
各カルボシクリル、ピロリジニル及びピペリジニル中、CH2-基は任意に-C(=O)-又は-C(=CRAlk2)-と置き換わっていてもよく;かつ
各ヘテロアリールは、ピロリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、インドリル及びキノリニルから成る群より選択され;かつ
各カルボシクリル又はヘテロシクリルは任意に1つ以上のC1-3-アルキル(後記定義どおりに置換されていてもよい)で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意に1又は2個の置換基RC(前記及び後記定義どおりの群RC-G1、RC-G2又はRC-G3から選択される)で置換されていてもよく;なおさらに好ましくはRCは、Cl、Br、CN、OH、C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、HO-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から選択され;かつ
各RN1は、群RN1-G1、RN1-G2又はRN1-G3から選択され;かつ各RN2は、前記及び後記定義どおりの群RN2-G1又はRN2-G2から選択され;かつ各カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意にアリール又はヘテロアリール基、特にフェニル又はピリジルで置換されていてもよく;かつ
各フェニル及びヘテロアリール基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよく、ここで、Lは、前記及び後記定義どおりの群L-G1、L-G2又はL-G3から選択される。
RA-G4:
別の実施形態では、基RAは、F、Cl、Br、I、CN、NO2、C1-6-アルキル、C3-10-カルボシクリル-、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル、C1-5-アルキル-O-、C3-5-アルケニル-O-、C3-5-アルキニル-O-、C3-10-カルボシクリル-O-、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル-O-、RN1RN2N-、RN1RN2N-C(=O)-、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル、ヘテロシクリル-O-、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル-O-、ヘテロシクリル-C(=O)-、フェニル、フェニル-O-、フェニル-C1-3-アルキル-、フェニル-C1-3-アルキル-O-、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-3-アルキル、ヘテロアリール-O-及びヘテロアリール-C1-3-アルキル-O-から成る群RA-G4より選択され;
カルボシクリルは前記及び後記定義どおりであり、或いは各カルボシクリルは好ましくは、C3-6-シクロアルキル、インダニル及びテトラヒドロナフチルから選択され;最も好ましくはカルボシクリルはC3-6-シクロアルキルを表し;かつ
各ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、N-C1-4-アルキル-ピペラジン-1-イル、N-C1-4-アルキルスルホニル-ピペラジン-1-イル、モルフォリニル、ジヒドロイソインドリル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニルから成る群、又は下記基:
【0030】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0031】
から成る群より選択され;かつ
各カルボシクリル及びヘテロシクリル中、CH2-基は任意に-C(=O)-又は-C(=CRAlk2)-と置き換わっていてもよく;かつ
各ヘテロアリールは、ピロリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、インドリル,及びキノリニルから成る群より選択され;かつ
各カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意に1つ以上のC1-3-アルキル(後記定義どおりに置換されていてもよい)で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意に1又は2個の置換基RC(前記及び後記定義どおりの群RC-G1、RC-G2又はRC-G3から選択される)で置換されていてもよく;なおさらに好ましくはRCはCl、Br、CN、OH、C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、HO-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から選択され;かつ
各RN1は、群RN1-G1、RN1-G2又はRN1-G3から選択され;かつ各RN2は、前記及び後記定義どおりの群RN2-G1又はRN2-G2から選択され;かつ
各カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意にアリール又はヘテロアリール基、特にフェニル又はピリジルで置換されていてもよく;かつ
各フェニル及びヘテロアリール基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよく、ここで、Lは前記及び後記定義どおりの群L-G1、L-G2又はL-G3から選択される。
RA-G5:
別の実施形態では、基RAは、F、Cl、Br、I、CN、C1-5-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C1-5-アルキル-O-、C3-5-アルケニル-O-、C3-5-アルキニル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル-O-、RN1RN2N-、フェニル、フェニル-O-、フェニル-C1-3-アルキル-O-、ヘテロアリール、ヘテロアリール-O-及びヘテロアリール-C1-3-アルキル-O-から成る群RA-G5より選択され;かつ
各シクロアルキルは任意に1つ以上のC1-3-アルキル(後記定義どおりに置換されていてもよい)で置換されていてもよく;かつ
各アルキル及びシクロアルキルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
各シクロアルキル基中、CH2-基は任意に-O-と置き換わっていてもよく;かつ
各アルキル及びシクロアルキルは、任意に1又は2個置換基RC(RCは前記及び後記定義どおりである)で置換されていてもよく;好ましくはRCは、Cl、Br、CN、OH、C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、HO-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-、HO-C(=O)-及びC1-3-アルキル-O-C(=O)-から成る群より選択され;かつ
各RN1は、前記及び後記定義どおりの群RN1-G1、RN1-G2又はRN1-G3から選択され;好ましくはRN1は、H、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C3-6-シクロアルキル-CH2-から成る群より選択され、ここで、各シクロアルキルは任意に1つ以上のC1-4-アルキルで置換されていてもよく、かつ各アルキル及びシクロアルキルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、かつ各アルキル及びシクロアルキルは任意にOH、C1-3-アルキル-O-及びH2N-から選択される置換基で置換されていてもよく;かつ
各RN2は、前記及び後記定義どおりの群RN2-G1又はRN2-G2から選択され;かつ
ヘテロアリールは、前記及び後記定義どおりであり;好ましくはヘテロアリールは、ピロリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ベンゾフラニル、インドリル及びキノリニルから成る群より選択され;かつ
各フェニル及びヘテロアリール基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよく、ここで、Lは、前記及び後記定義どおりの群L-G1、L-G2又はL-G3から選択される。
RA-G5a:
別の実施形態では、基RAは、C1-5-アルキル-O-、C3-5-アルケニル-O-、C3-5-アルキニル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-及びC3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル-O-から成る群RA-G5aより選択され;
ここで、各シクロアルキルは任意に1つ以上のC1-3-アルキル(後記定義どおりに置換されていてもよい)で置換されていてもよく;かつ
各アルキル及びシクロアルキルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
各シクロアルキル基中、CH2-基は任意に-O-と置き換わっていてもよく;かつ
各アルキル及びシクロアルキルは任意に1又は2個の置換基RC(ここで、RCは前記及び後記定義どおり)で置換されていてもよく;好ましくはRCはCl、Br、CN、OH、C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、HO-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-、HO-C(=O)-及びC1-3-アルキル-O-C(=O)-から成る群より選択される。
RA-G5b:
別の実施形態では、基RAは、C1-5-アルキル、C3-6-シクロアルキル、フェニル及びヘテロアリールから成る群RA-G5bより選択され;
ここで、各シクロアルキルは任意に1つ以上のC1-3-アルキル(後記定義どおりに置換されていてもよい)で置換されていてもよく;かつ
各アルキル及びシクロアルキルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
各シクロアルキル基中、CH2-基は任意に-O-と置き換わっていてもよく;かつ
各アルキル及びシクロアルキルは任意に1又は2個の置換基RC(ここで、RCは前記及び後記定義どおり)で置換されていてもよく;好ましくはRCは、Cl、Br、CN、OH、C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、HO-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-、HO-C(=O)-及びC1-3-アルキル-O-C(=O)-から成る群より選択され;かつ
ヘテロアリールは前記及び後記定義どおりであり;好ましくはヘテロアリールは、ピロリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ベンゾフラニル、インドリル及びキノリニルから成る群より選択され;かつ
各フェニル及びヘテロアリール基は、任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよく、ここで、Lは、前記及び後記定義どおりの群L-G1、L-G2又はL-G3から選択される。
前記及び後記定義どおりのRAについての実施形態では、基C3-n-アルケニル-O-及びC3-n-アルキニル-O-(nは整数)中の二重結合又は三重結合は好ましくは当該基のO原子と共役していないものと解釈する。
RA-G6:
別の実施形態では、基RAは、F、Cl、Br、I、CN、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、F3C-、HO-CH2CH2-、シクロプロピル、
【0032】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0033】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0034】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【0035】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0036】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0037】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0038】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
【0039】
から成る群RA-G6より選択され、
ここで、各アルキル基及び各シクロアルキル及びヘテロシクリル環は任意に1つ以上のF原子で置換されていてもよく;かつ
各フェニル及びヘテロアリール環は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
RA-G7:
別の実施形態では、基RAは、群RA-G7F、Cl、Br、CN、F3C-、
【0040】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
【0041】
から成る群RA-G7より選択される。
RC
RC-G1:
基RCは、好ましくは前記及び後記定義どおりの群RC-G1から選択される。
RC-G2:
別の実施形態では、基RCは、F、Cl、Br、CN、OH、C1-4-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-CH2-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-、C1-3-アルキル-C(=O)-、C1-3-アルキル-S(=O)2-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から成るRC-G2群より選択され、ここで、各アルキル又はシクロアルキルは任意にF及びOHから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
RC-G3:
別の実施形態では、基RCは、F、Cl、Br、CN、OH、C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-、C1-3-アルキル-C(=O)-、C1-3-アルキル-S(=O)2-、HO-C(=O)-及びC1-3-アルキル-O-C(=O)-から成る群RC-G3より選択され、ここで、各アルキルは任意に1個以上のF原子で置換されていてもよく、及び/又はOHで置換されていてもよい。
RN1
RN1-G1:
基RN1は、好ましくは前記及び後記定義どおりの群RN1-G1から選択される。
RN1-G2:
別の実施形態では、基RN1は、H、C1-6-アルキル、C3-10-カルボシクリル、C3-10-カルボシクリル-C1-3-アルキル、C3-6-アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1-3-アルキル、フェニル、フェニル-C1-3-アルキル、ピリジル、ピリジル-C1-3-アルキル及びオキサゾリル-C1-3-アルキルから成る群RN1-G2より選択され;
ここで、カルボシクリルは前記及び後記定義どおりであり、或いは各カルボシクリルは好ましくはC3-7-シクロアルキル、インダニル及びテトラヒドロフラニルから選択さ;かつ
ヘテロシクリルは前記及び後記定義どおりであり、或いは各ヘテロシクリルは好ましくはテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルフォリニルから選択され;かつ
ヘテロアリールは前記及び後記定義どおりであり、或いはヘテロアリールは好ましくはピリジル、ピラゾリル及びオキサゾリルを表し;かつ
各カルボシクリル及びヘテロシクリルは任意に1つ以上のC1-4-アルキルで置換されていてもよく;かつ
各アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル(ピペラジニル及びモルフォリニルを含め)は任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル(ピペラジニル及びモルフォリニルを含め)は任意に、OH、C1-3-アルキル-O-、H2N-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から選択される置換基で置換されていてもよく;かつ
各フェニル及びヘテロアリールは任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
アミノ基のN原子に結合しているアルケニル又はアルキニル基、例えばRN1については、二重結合又は三重結合は好ましくはN原子と共役していないものと解釈する。
RN1-G3:
別の実施形態では、基RN1はH、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C3-6-シクロアルキル-CH2-、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-CH2-、フェニル、フェニル-CH2-、ピリジル、ピリジル-CH2-、ピラゾリル-CH2-及びオキサゾリル-C1-3-アルキルから成る群RN1-G3より選択され;
ここで、ヘテロシクリルは前記及び後記定義どおりであり、或いは各ヘテロシクリルは好ましくはテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル及びピペリジニルから選択され;かつ
各シクロアルキル及びヘテロシクリルは任意に1つ以上のC1-4-アルキルで置換されていてもよく;かつ
各アルキル、シクロアルキル及びヘテロシクリルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、シクロアルキル及びヘテロシクリルは任意に、OH、C1-3-アルキル-O-、H2N-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から選択される置換基で置換されていてもよく;かつ
各フェニル及びヘテロアリール(ピリジル、ピラゾリル及びオキサゾリルを含め)は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
アミノ基のN原子に結合しているアルケニル又はアルキニル基、例えばRN1については、二重結合又は三重結合は好ましくはN原子と共役していないものと解釈する。
RN2
RN2-G1:
基RN2は、好ましくは前記及び後記定義どおりの群RN2-G1から選択される。
RN2-G2:
別の実施形態では、基RN2は、H及びC1-4-アルキルから成る群RN2-G2より選択される。
RAlk
RAlk-G1:
基RAlkは、好ましくは前記及び後記定義どおりの群RAlk-G1から選択される。
RAlk-G2:
別の実施形態では、基RAlkは、H及びC1-3-アルキル(1つ以上のF原子で置換されていてもよい)から成る群RAlk-G2より選択される。
Ar2
Ar2-G1:
基Ar2は、好ましくは前記及び後記定義どおりの群Ar2-G1から選択される。
Ar2-G2:
別の実施形態では、基Ar2は、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、ピラゾリル及びチアゾリルから成る群Ar2-G2より選択され、ここで、全ての前記基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
Ar2-G3:
別の実施形態では、基Ar2は、フェニル及びピリジルから成る群Ar2-G3より選択され、ここで、全ての前記基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
Ar2-G4:
別の実施形態では、基Ar2は下記基:
【0042】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【0043】
から成る群Ar2-G4より選択され、
ここで、前記基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
L:
L-G1:
基Lは好ましくは前記及び後記定義どおりの群L-G1から選択される。
L-G2:
別の実施形態では、基Lは、F、Cl、Br、CN、OH、C1-3-アルキル-、C1-3-アルキル-O-、C1-3-アルキル-S-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-及びヘテロシクリルから成る群L-G2より選択され;
ここで、各アルキルは任意に1個以上のF原子で置換され、並びに/或いはOH、C1-3-アルキル-O-及びCNから選択される置換基で置換されていてもよく;かつ
ヘテロシクリルは前記及び後記定義どおりであり、或いはヘテロシクリルは、好ましくはC3-6-シクロアルキル環(ここで、1又は2個の-CH2-基が-O-、-NH-、-N(C1-3-アルキル)-から選択される基と置き換わっている)を表し;かつ
アリール又はヘテロアリール基に結合している2つの置換基Lは互いに結びついてC2-5-アルキレン架橋基(1又は2個の-CH2-基がO、NH及びN(C1-4-アルキル)-から互いに独立に選択される基と置き換わっていてもよい)を形成していてもよく、前記C2-5-アルキレン架橋基は任意に1又は2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい。
L-G3:
別の実施形態では、基Lは、F、Cl、CN、OH、C1-3-アルキル-、C1-3-アルキル-O-、C1-3-アルキル-S-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-及びヘテロシクリルから成る群L-G3より選択され;
ここで、各アルキルは任意に1個以上のF原子並びに/或いはOH、CH3-O-及びCNから選択される置換基で置換されていてもよく;かつ
ヘテロシクリルは前記及び後記定義どおりであるか又はヘテロシクリルは好ましくはC3-6-シクロアルキル環(ここで、1又は2個の-CH2-基は-O-、-NH-、-N(C1-3-アルキル)-から選択される基と置き換わっている)を表し;かつ
アリール又はヘテロアリール基の隣接C原子に結合している2つの置換基Lが互いに結びついて-CH2-CH2-O-、-O-CH2-CH2-O-又は-O-CH2-O-架橋基(任意に1又は2個のCH3-基で置換されていてもよい)を形成していてもよい。
X:
X-G1:
基Xは、好ましくは前記及び後記定義どおりの群X-G1、特に直鎖C1-3-アルキレン基(任意にC1-3-アルキル及びC1-3-アルキル-O-C1-3-アルキルから選択される1、2又は3個の基で置換されていてもよく;なおさらに好ましくは任意にメチル、エチル又はメトキシメチルから独立に選択される1又は2個の基で置換されていてもよい)から成る群より選択され;ここで、2つのアルキル置換基が互いに結びついて一緒にC1-5-アルキレン架橋基(1又は2個のCH2-基がO、S、NH又はN(C1-4-アルキル)-と置き換わっていてもよい)を形成していてもよく、前記C1-5-アルキレン架橋基は任意に1又は2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい。
X-G2:
別の実施形態では、基Xは、下記基:
【0044】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0045】
から成るX-G2群より選択され、
なおさらに好ましくは下記基:
【0046】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
【0047】
から成る群X-G3より選択される。
X-GC1:
実施形態X-GC1によれば基Xは-CH2-であり、任意に1又は2個のC1-3-アルキル基、好ましくはメチル及びエチルから独立に選択される1又は2個の基で置換されていてもよく、かつ2つのアルキル置換基が互いに結びついて一緒にC2-5-アルキレン架橋基(1又は2個のCH2-基がO、S、NH又はN(C1-4-アルキル)-と置き換わっていてもよい)を形成していてもよく、前記C1-5-アルキレン架橋基は任意に1又は2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい。
この実施形態の例は以下のとおりである。
【0048】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0049】
X-GC1a:
実施形態X-GC1aによれば基Xは、
【0050】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0051】
であり、下記基
【0052】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0053】
及び
【0054】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0055】
を包含する。
基X-GC1の好ましい例は、
【0056】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0057】
であり、ここで、右側のアスタリスクは、式(I)のコア構造のN原子に連結される結合を示し、左側のアスタリスクは、Ar2に連結される結合を示す。
X-GC2:
別の実施形態X-GC2によれば基Xは-CH2-CH2-であり、任意に1つ以上のC1-3-アルキル基、好ましくはメチル及びエチルから独立に選択される1又は2個の基で置換されていてもよく、かつ2つのアルキル置換基が互いに結びついて一緒にC1-5-アルキレン架橋基(1又は2個のCH2-基がO、S、NH又はN(C1-4-アルキル)-と置き換わっていてもよい)を形成していてもよく、前記C1-5-アルキレン架橋基は任意に1又は2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい。
この実施形態の例は下記である。
【0058】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【0059】
X-GC3:
別の実施形態X-GC3によれば基Xは-CH2-CH2-CH2-であり、任意に1つ以上のC1-3-アルキル基、好ましくはメチル及びエチルから独立に選択される1又は2個の基で置換されていてもよく、かつ2個のアルキル置換基が互いに結びついて一緒にC1-5-アルキレン架橋基(1又は2個のCH2-基がO、S、NH又はN(C1-4-アルキル)-と置き換わっていてもよい)を形成していてもよく、前記C1-5-アルキレン架橋基は任意に1又は2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい。
この実施形態の例は下記である。
【0060】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0061】
Y:
Y-G1:
基Yは、好ましくは前記及び後記定義どおりの群Y-G1から選択される。
Y-G2:
別の実施形態では基Yは、-C(=O)-及び-S(=O)2-から成る群Y-G2より選択される。
Y-G3:
別の実施形態では、基Yは、-S(=O)2-から成る群Y-G3より選択される。
Y-G4:
別の実施形態では基Yは、-C(=O)-から成る群Y-G4より選択される。
RN
RN-G1:
基RNは、好ましくは前記及び後記定義どおりの群RN-G1より選択される。
RN-G2:
別の実施形態では基RNは、H及びメチルから成る群RN-G2より選択される。
RN-G3:
別の実施形態では基RNは、Hから成る群RN-G3より選択される。
T:
T-G1:
基Tは好ましくは前記及び後記定義どおりの群T-G1より選択される。
T-G2:
別の実施形態では、基Tは、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-7-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル、C1-6-アルキル-O-、C3-7-シクロアルキル-O-、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル-O-、C1-6-アルキル-S-、C3-7-シクロアルキル-S-、C3-7-シクロアルキル-C1-3-アルキル-S-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、RT1RT2-N-、RT1RT2-N-C1-3-アルキル-、RT1RT2-N-CO-、C1-4-アルキル-C(=O)-RT2N-C1-3-アルキル、ヘテロシクリル、フェニル及びヘテロアリールから成る群T-G2より選択され;
ここで、各シクロアルキル及びヘテロシクリル中、CH2-基は任意に-C(=O)-と置き換わっていてもよく;かつ
各シクロアルキル及びヘテロシクリルは任意に1つ以上のC1-4-アルキル(任意に1つ以上の置換基RCで置換されていてもよい)で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、シクロアルキル及びヘテロシクリルは任意に1つ以上の置換基RCで置換されていてもよく;かつ
RCは、前記及び後記定義どおりの群RC-G1、RC-G2又はRC-G3から選択され、
RT1は、前記及び後記定義どおりの群RT1-G1又はRT1-G2から選択され;かつ
RT2は、前記及び後記定義どおりの群RT2-G1又はRT2-G2から選択され;かつ
ヘテロシクリルは前記及び後記定義どおりであり;好ましくはヘテロシクリルはアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロピラニルであり;かつ
ヘテロアリールは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル及びイソチアゾリルから成る群より選択され;かつ
各アリール及びヘテロアリール基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
T-G3:
別の実施形態では基TはC1-4-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C1-4-アルキル-O-、RT1RT2-N-、ヘテロシクリル、フェニル及びヘテロアリールから成る群T-G3より選択され、
ここで、各シクロアルキル及びヘテロシクリル中、CH2-基は任意に-C(=O)-と置き換わっていてもよく;かつ
各シクロアルキル及びヘテロシクリルは任意に1つ以上のC1-4-アルキル(任意に1つ以上の置換基RCで置換されていてもよい)で置換されていてもよく;かつ
各アルキル、シクロアルキル及びヘテロシクリルは任意に1つ以上の置換基RCで置換されていてもよく;かつ
RCは、前記及び後記定義どおりのRC-G1、RC-G2又はRC-G3から成る群より選択され;かつ
RT1は、前記及び後記定義どおりの群RT1-G1又はRT1-G2から選択され;好ましくはRT1はH、C1-4-アルキル、C3-6-シクロアルキル又はC3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキルを表し;かつ
RT2は前記及び後記定義どおりの群RT2-G1又はRT2-G2から選択され;好ましくはRT2はH又はC1-4-アルキルを表し;かつ
ヘテロシクリルは前記及び後記定義どおりであり、好ましくはヘテロシクリルは下記基:
【0062】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0063】
から成る群より選択され;かつ
ヘテロアリールは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、イリダジニル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル及びチアゾリルから成る群より選択され;かつ
各ヘテロアリール基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
T-G4:
別の実施形態では基Tは、C1-3-アルキル、C3-5-シクロアルキル、C1-3-アルキル-O-及びRT1RT2-N-から成る群T-G4より選択され;
ここで、各シクロアルキルは任意に1つ以上のC1-3-アルキルで置換されていてもよく;かつ
RT1及びRT2は、H及びC1-3-アルキルから互いに独立に選択される。
基T-G4の好ましい例はH3C-、H3C-O-、(H3C)2N-、
【0064】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0065】
及び
【0066】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0067】
である。
T-G5:
別の実施形態では基Tは、H3C-、H2FC-、HF2C-、F3C-、NC-CH2-、F3C-CH2-、(H3C)2CF-、H5C2-、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、H3C-(H3CO)CH-、H3C-(HO)CH-、NC-CH2-、NC-CH2-CH2-、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロプロピル-CH2-、
【0068】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0069】
HO-CH2-、HO-CH2-CH2-、(CH3)2CH-(HO)CH-、H3C-(HO)CH-,
H3C-O-CH2-、H3C-O-CH2-CH2-、
H3C-O-、
【0070】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【0071】
から成る群T-G5より選択される。
T-G6:
別の実施形態では基Tは、H3C-、F3C-、H3C-CH2-、H3C-O-、(H3C)2N-
【0072】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0073】
から成る群T-G6より選択される。
T-G7:
別の実施形態では基Tは、H3C-、(H3C)2N-及びシクロプロピルから成る群T-G7より選択される。
(T-RN):
(T-RN)-G1:
一実施形態では基TとRNが互いに結びついて一緒に、好ましくは前記及び後記定義どおりの群(T-RN)-G1から選択される基を形成している。
(T-RN)-G2:
別の実施形態では、基
【0074】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
【0075】
が、下記基:
【0076】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0077】
(これらは全て任意に、F、Cl、Br、OH、CN、C1-4-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル、C1-4-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-4-アルキル)NH-、(C1-4-アルキル)2N-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-(ここで、各アルキル又はシクロアルキルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、かつ各アルキル又はシクロアルキルは任意に、Cl、Br、OH、CN、C1-3-アルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-O-、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル-O-、H2N-、(C1-3-アルキル)NH-、(C1-3-アルキル)2N-、C1-4-アルキル-C(=O)-、C1-4-アルキル-S(=O)2-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から選択される置換基で置換されていてもよい)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい)
から成る群(T-RN)-G2より選択されるように、基TとRNが互いに結びついている。
(T-RN)-G3:
別の実施形態では、基
【0078】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
【0079】
が、下記基:
【0080】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【0081】
(これらは全て1つ以上のF原子及び/又はC1-3-アルキルで置換されていてもよい)
から成る群(T-RN)-G3より選択されるように、基TとRNが互いに結びついている。
RT1
RT1-G1:
基RT1は好ましくはH、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル、フェニル及びピリジルから成る群RT1-G1より選択され、
ここで、各シクロアルキルは任意に1つ以上のC1-4-アルキルで置換されていてもよく、かつ
各アルキル及びシクロアルキルは任意にFから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、かつ
各アルキル及びシクロアルキルは任意に、OH、C1-3-アルキル-O-、C1-3-アルキル-C(=O)-、HO-C(=O)-及びC1-4-アルキル-O-C(=O)-から選択される置換基で置換されていてもよく;かつ
各フェニル及びピリジル基は任意に1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい。
RT1-G2:
別の実施形態では基RT1は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、HOOC-CH2-、H3C-CO-、フェニル、ピリジニル(ここで、前記基フェニル及びピリジルは1つ以上の置換基Lで置換されていてもよい)から成る群RT1-G2より選択される。
RT2
RT2-G1:
基RT2は好ましくはH及びC1-4-アルキルから成る群RT2-G1より選択される。
RT2-G2:
別の実施形態では基RT2は、H、メチル、エチル、n-プロピル及びイソプロピルから成る群RT2-G2より選択される。
本発明の好ましい下位概念の実施形態の例を下表に示す。表中、各実施形態の各置換基は、前記定義に従って定義され、かつ式(I)の全ての他の置換基は前記定義に従って定義される。
【0082】
[この文献は図面を表示できません]
【0083】
以下に式(I)の好ましい実施形態を一般式(I.1)〜(I.7a)を用いて記述する。ここで、そのいずれの互変異性体及び立体異性体、その水和物及び塩、特にその医薬的に許容できる塩が包含される。
【0084】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0085】
上記各式(I.1)〜(I.7a)中、RA、L、X及びTは前記及び後記定義どおりであり;かつ
rは0、1又は2であり;かつ
sは0、1又は2である。
本発明の上記式(I.1)〜(I.7a)の好ましい実施形態を下表に示す。表中、各実施形態の各基RA、X、T、Lは前記及び後記定義どおりであり、式(I)の全ての他の置換基は、前記定義に従って定義され、rは0、1又は2であり、sは0、1又は2である。
【0086】
[この文献は図面を表示できません]
【0087】
そのいずれの互変異性体及び立体異性体、その溶媒和物、水和物及び塩、特にその医薬的に許容できる塩をも含める。
1つの好ましい実施形態は、式(I)の化合物であって、式中、
Ar1が下記基:
【0088】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【0089】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
【0090】
(ここで、各環式基の右側のアスタリスクは、式(I)のコア構造のピペリジン環に連結される結合を示し、各環式基の左側アスタリスク存在する場合は置換基RA又はHに連結される結合を示し、さらに前記環式基はそれぞれ任意に1つ以上のさらなる置換基RAで置換されていてもよい)
から成る群より選択され、
RAは、F、Cl、Br、CN、F3C-、
【0091】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
【0092】
から成る群RA-G7より選択され、
Ar2は、
【0093】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0094】
であり、
Xは-CH(CH3)-であり、
RNはH又はCH3であり、
Yは-C(=O)-であり、かつ
Tは、H3C-、F3C-、H3C-CH2-、H3C-O-、(H3C)2N-、
【0095】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0096】
から成る群より選択される、化合物、
又はその塩に関する。
特に好ましい化合物は、下記:
【0097】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
【0098】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0099】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
【0100】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0101】
又はその医薬的に許容できる塩である。
また、後述する実験セクションでは、特に好ましい化合物をそれらの互変異性体及び立体異性体、その塩、又はそのいずれの溶媒和物又は水和物をも含めて記載する。
当業者に既知の方法及び有機合成の文献に記載の方法を利用して本発明の化合物を得ることができる。好ましくは、以下にさらに完全に説明する調製方法、特に実験セクションに記載の調製方法に類似して化合物を得る。
一般式(I)の化合物は下記方法により調製可能である。
【0102】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0103】
一般式(I)の化合物は、アリールハロゲン化物又はアリールトリフラート(II)とピペリジン(III)のパラジウム媒介ブッフバルト(Buchwald)反応又は銅媒介ウルマン(Ullmann)反応(式中、Zは脱離基であり、例えばCl、Br、I又はOTf(トリフラート)を表す)により調製可能である。
【0104】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0105】
代わりにアリール/ヘテロアリールハロゲン化物又はアリール/ヘテロアリールトリフラート(II)とピペリジン(III)の求核芳香族置換反応(SNAr)(式中、Zは脱離基であり、例えばCl、Br、I、S(=O)CH3又はトリフラートを表す)により一般式(I)の化合物を調製することができる。
【0106】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0107】
一般式(Ia)の化合物は、例えばTBTU、HOBt又はHATU等のカップリング試薬によって媒介されるアミン(IV)とカルボン酸(V)のアミドカップリング反応により調製可能である。或いは、カルボン酸等価物としてジケトン等のケトンを使用することができる。
【0108】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0109】
スルホニルクロリド(VI)を用いるアミン(IV)のスルホニル化により一般式(Ib)の化合物を調製することができる。
【0110】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0111】
アミン(IV)とカルバモイルクロリド(VII)又はイソシアナート(VIII)の反応等の尿素形成反応によって一般式(Ic)の化合物を調製することができる。
【0112】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0113】
或いは、一般式(Ic)の化合物は、CDI又はCDT等の試薬との反応後にアミン(IV)とアミン(XX)の反応により調製し得る。
【0114】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
【0115】
アミン(IV)とクロロホルマート(IX)の反応等のウレタン形成反応によって一般式(Id)の化合物を調製することができる。
【0116】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0117】
アゾジカルボキシラート(例えばDEAD、DIAT等)及びホスフィン(例えばトリフェニルホスフィン)等のカップリング試薬によって媒介される芳香族アルコール(XI)とアルコール(XII)の光延(Mitsunobu)反応によって一般式(X)の化合物を調製することができる。
【0118】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0119】
一般式(X)の化合物は、代わりに芳香族アルコール(XI)と求電子試薬(XIII)(式中、Zは脱離基であり、例えばCl、Br、I、S(=O)CH3又はトリフラートを表す)のアルキル化反応により調製可能である。
【0120】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0121】
アリール/ヘテロアリールハロゲン化物又はアリール/ヘテロアリールトリフラート(XV)とボロン酸(XVI)又はトリメチルボロキシンのパラジウム触媒鈴木カップリング反応(式中、Zは脱離基であり、例えばCl、Br、I又はトリフラートを表す)によって一般式(XIV)の化合物を調製することができる。
【0122】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0123】
ピリミジン(XVIII)と求核試薬R(XIX)の求核芳香族置換反応(SNAr)(式中、Zは脱離基であり、例えばCl、Br、I、S(=O)CH3又はトリフラートを表し、Rは例えばアルコール又はアミン等の求核試薬であり、反応はピリミジンの他の位置異性体又は他のヘテロアリールでも行なえる)によって一般式(XVII)の化合物を調製することができる。アルコールは求核試薬として使用する前に適切な塩基で脱プロトンしてよい。
【0124】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0125】
TBTU、HOBt又はHATU等のカップリング試薬で媒介されるアミン(XX)とカルボン酸(XXI)のアミドカップリング反応によって一般式(XXII)の化合物を調製することができる。
【0126】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0127】
水素化ホウ素ナトリウム、NaB(OAc)3H又はNaBH3(CN)等の還元剤を用いる芳香族アミン(XXIII)とアルデヒド(XXIV)の還元的アミノ化によって一般式(XXV)の化合物を調製することができる。
【0128】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0129】
塩化亜鉛(II)等の触媒を用いるニトリル(XXVI)とヒドロキシアミジン(XXVII)の縮合反応によって一般式(XXVIII)の化合物を調製することができる。
【0130】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0131】
ヒドロキシアミン(XXIX)と塩化カルボニル(XXX)の縮合反応によって一般式(XXIX)の化合物を調製することができる。
【0132】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0133】
臭化アセチル(XXXII)とチオアミド(XXXIII)の縮合反応によって一般式(XXXIV)の化合物を調製することができる。
【0134】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0135】
アミド(XXXV)とローソン(Lawessons)試薬又はP2S5等の試薬との反応によって一般式(XXXVI)の化合物を調製することができる。
【0136】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0137】
水素化ナトリウム等の塩基による脱プロトン後のアミド(XXXVII)とアルキル化剤RNZの反応(式中、Zは脱離基であり、例えばCl、Br、I、S(=O)CH3又はトリフラートを表す)によって一般式(XXXIX)の化合物を調製することができる。
【0138】
用語及び定義
ここで具体的に定義しない用語には、本開示及び文脈に照らして当業者がそれらに与えるであろう意味を与えるものとする。しかしながら、本明細書で使用する場合、反対の意味に特定されていない限り、示した意味を有し、下記慣例を順守する。
用語「本発明に従う化合物」、「式(I)の化合物」、「本発明の化合物」等は、本発明の式(I)の化合物をそれらの互変異性体、立体異性体並びにその混合物及びその塩、特にその医薬的に許容できる塩を含めて表し、かつ該化合物の溶媒和物及び水和物を、該化合物の該互変異性体、立体異性体及び塩の溶媒和物及び水和物を含めて表す。
用語「治療」及び「治療する」は、両方とも予防、すなわち予防的、又は療法的、すなわち、治癒的及び/又は対症療法的治療を包含する。従って、用語「治療」及び「治療する」は、既に前記状態を、特に顕性形態で発症している患者の療法的治療を含む。療法的治療は、特定徴候の症状を軽減するための対症療法或いは徴候の状態を逆転若しくは部分的に逆転させるため又は疾患の進行を停止若しくは減速させるための原因療法であってよい。従って、例えば長年にわたる療法的治療のみならず慢性療法のためにも本発明の組成物及び方法を利用することができる。さらに用語「治療」及び「治療する」は、予防的治療、すなわち前記状態を発症するリスクのある患者の治療、ひいては前記リスクの低減を含む。
本発明が治療を必要とする患者に言及するとき、本発明は、主に哺乳動物、特にヒトの治療に関する。
用語「治療的に有効な量」は、(i)特定の疾患又は状態を治療又は予防し、(ii)特定の疾患又は状態の1つ以上の症状を減弱させ、寛解させ、又は排除し、或いは(iii)ここに記載の特定の疾患又は状態の1つ以上の症状の発生を予防し、又は遅延させる、本発明の化合物の量を意味する。
本明細書で使用する用語「調節された」又は「調節すること」、「調節する」は、特に指定のない限り、本発明の1以上の化合物でアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)酵素を阻害することを指す。
本明細書で使用する用語「媒介された」又は「媒介すること」又は「媒介する」は、特に指定のない限り、(i)特定の疾患又は状態の、予防を含めた治療、(ii)特定の疾患又は状態の1つ以上の症状の減弱、寛解、又は排除、或いは(iii)ここに記載の特定の疾患又は状態の1つ以上の症状の発生の予防又は遅延を指す。
本明細書で使用する用語「置換される」は、指定原子、基又は部分上のいずれかの1個以上の水素原子が指示群から選ばれたものと置き換わることを意味する。但し、その原子の普通の原子価を超えず、かつ置換の結果、許容できる安定化合物をもたらすことを条件とする。
以下に定義する基、ラジカル、又は部分中、多くの場合、基の前に炭素原子数を特定し、例えば、C1-6-アルキルは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。一般的に、2個以上のサブ基を含む基では、最後に名付けられたサブ基がその基の付着点であり、例えば、置換基「アリール-C1-3-アルキル-」は、C1-3-アルキル-基に結合しているアリール基を意味し、C1-3-アルキル-基は、コア又は該置換基が付着している基に結合している。
本発明の化合物を化学名の形及び式として示す場合、矛盾がある場合は式が優先するものとする。
サブ基にアスタリスクを用いて、定義されたコア分子に連結している結合を示すことができる。
置換基の原子の数え方は、その置換基が付着しているコア又は基に最も近い原子から始める。
例えば、用語「3-カルボキシプロピル基」は下記置換基を表す。
【0139】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0140】
式中、カルボキシ基はプロピル基の第3炭素原子に付着している。用語「1-メチルプロピル-」、「2,2-ジメチルプロピル-」又は「シクロプロピルメチル-」基は下記基を表す。
【0141】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0142】
サブ基にアスタリスクを用いて、定義されたコア分子に連結している結合を示すことができる。
基の定義中、「各X、Y及びZ基は任意に〜で置換されていてもよい」等の表現は、各基X、各基Y及び各基Zが、それぞれ別々の基として又はそれぞれ構成基の一部として定義どおりに置換され得ることを意味する。例えば定義「RexはH、C1-3-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル又はC1-3-アルキル-O-を表し、ここで、各アルキル基は任意に1つ以上のLexで置換されていてもよい」等は、用語アルキルを含む前記基、すなわち、基C1-3-アルキル、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル及びC1-3-アルキル-O-のいずれも、アルキル部分が定義どおりにLexで置換され得ることを意味する。
以下、用語「二環式」はスピロ環式を包含する。
特に指定のない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲全体を通じて、与えられた化学式又は化学名は互変異性体及び全ての立体異性体、光学異性体、幾何異性体(例えばエナンチオマー、ジアステレオマー、E/Z異性体等…)並びにそのラセミ体のみならず別々のエナンチオマーの異なる比率の混合物、ジアステレオマーの混合物、又は前記形態のいずれかの混合物(該異性体及びエナンチオマーが存在する場合)、並びにその医薬的に許容できる塩を含めたその塩及び遊離化合物の溶媒和物又は該化合物の塩の溶媒和物を含めたその溶媒和物、例えば水和物を包含するものとする。
本明細書では「医薬的に許容できる」という表現を利用して、理にかなった医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応その他の問題又は合併症がなく、かつ妥当な利益/危険比で釣り合って、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに適している当該化合物、材料、組成物及び/又は剤形を表す。
本明細書では、「医薬的に許容できる塩」は開示化合物の誘導体であって、該親化合物の酸性塩又は塩基性塩を作ることによって親化合物が修飾されている誘導体を意味する。医薬的に許容できる塩の例として、限定するものではないが、アミン等の塩基性残基の鉱酸塩又は有機酸塩;カルボン酸等の酸性残基のアルカリ塩又は有機塩などが挙げられる。例えば、該塩として、酢酸塩、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、炭酸水素塩、酒石酸水素塩、臭化物/臭化水素酸塩、Ca-エデト酸塩/エデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物/塩酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エタンジスルホン酸塩、エストラート(estolate)、エシラート(esylate)、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、グリコリルアルスニラート(glycollylarsnilate)、ヘキシルレゾルシン酸塩(hexylresorcinate)、ヒドラバミン(hydrabamine)、ヒドロキシマレイン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、メシル酸塩、メチルブロミド、メチルニトラート、メチルスルファート、粘液酸塩(mucate)、ナプシル酸塩(napsylate)、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、フェニル酢酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクトウロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩(subacetate)、コハク酸塩、スルファミド、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩(teoclate)、トルエンスルホン酸塩、アンモニウム、ベンザチン(benzathine)、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン及びプロカインが挙げられる。アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛等の金属由来のカチオンとさらなる医薬的に許容できる塩を形成することができる(Pharmaceutical salts, Birge, S.M. et al., J. Pharm. Sci., (1977), 66, 1-19も参照されたい)。
【0143】
塩基性又は酸性部分を含む親化合物から通常の化学的方法で本発明の医薬的に許容できる塩を合成することができる。一般的に、これらの化合物の遊離の酸形態又は塩基形態を十分な量の適切な塩基又は酸と、水中或いはエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、若しくはアセトニトリル、又はその混合物等の有機希釈剤中で反応させることによって該塩を調製することができる。
本発明の化合物を精製又は単離するために有用な、上記酸以外の酸の塩(例えばトリフルオロ酢酸塩)も本発明の一部を構成する。
用語ハロゲンは一般的にフッ素、塩素、臭素及びヨウ素を意味する。
単独又は別の基と組み合わせた用語「C1-n-アルキル」(式中、nは1〜nの整数である)は、1〜n個のC原子を有する非環式飽和分岐又は直鎖炭化水素基を表す。例えば、用語C1-5-アルキルは、基H3C-、H3C-CH2-、H3C-CH2-CH2-、H3C-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH(CH3)-CH2-、H3C-C(CH3)2-、H3C-CH2-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH(CH3)-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH2-CH2-、H3C-CH2-C(CH3)2-、H3C-C(CH3)2-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH(CH3)-及びH3C-CH2-CH(CH2CH3)-を包含する。
単独又は別の基と組み合わせた用語「C1-n-アルキレン」は、1〜n個の炭素原子を含む非環式飽和分岐又は直鎖二価アルキル基を表す。例えば用語C1-4-アルキレンには-(CH2)-、-(CH2-CH2)-、-(CH(CH3))-、-(CH2-CH2-CH2)-、-(C(CH3)2)-、-(CH(CH2CH3))-、-(CH(CH3)-CH2)-、-(CH2-CH(CH3))-、-(CH2-CH2-CH2-CH2)-、-(CH2-CH2-CH(CH3))-、-(CH(CH3)-CH2-CH2)-、-(CH2-CH(CH3)-CH2)-、-(CH2-C(CH3)2)-、-(C (CH3)2-CH2)-、-(CH(CH3)-CH(CH3))-、-(CH2-CH(CH2CH3))-、-(CH(CH2CH3)-CH2)-、-(CH(CH2CH2CH3))-、-(CHCH(CH3)2)-及び-C(CH3)(CH2CH3)-が含まれる。
用語「C2-n-アルケニル」は、少なくとも2個の炭素原子を有する「C1-n-アルキル」の定義において定義される基が、前記基の当該炭素原子の少なくとも2個が互い二重結合で結ばれている場合の基について使用される。例えば用語C2-3-アルケニルには-CH=CH2、-CH=CH-CH3、-CH2-CH=CH2が含まれる。
用語「C2-n-アルケニレン」は、少なくとも2個の炭素原子を有する「C1-n-アルキレン」の定義において定義される基が、前記基の当該炭素原子の少なくとも2個が互い二重結合で結ばれている場合の基について使用される。例えば用語C2-3-アルケニレンには-CH=CH-、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-が含まれる。
用語「C2-n-アルキニル」は、少なくとも2個の炭素原子を有する「C1-n-アルキル」の定義において定義される基が、前記基の当該炭素原子の少なくとも2個が互い三重結合で結ばれている場合の基について使用される。例えば用語C2-3-アルキニルには-C≡CH、-C≡C-CH3、-CH2-C≡CHが含まれる。
用語「C2-n-アルキニレン」は、少なくとも2個の炭素原子を有する「C1-n-アルキレン」の定義において定義される基が、前記基の当該炭素原子の少なくとも2個が互い三重結合で結ばれている場合の基について使用される。例えば用語C2-3-アルキニレンには-C≡C-、-C≡C-CH2-、-CH2-C≡C-が含まれる。
単独又は別の基と組み合わせた用語「C3-n-カルボシクリル」は、3〜n個のC原子を有する単環式、二環式又は三環式飽和又は不飽和炭化水素基を表す。炭化水素基は、好ましくは非芳香族である。好ましくは3〜n個のC原子は1又は2個の環を形成する。二環式又は三環式環系の場合、それらの環が互いに単結合を介して付着されるか又は縮合されるか又はスピロ環式若しくは架橋環系を形成し得る。例えば用語C3-10-カルボシクリルにはC3-10-シクロアルキル、C3-10-シクロアルケニル、オクタヒドロペンタレニル、オクタヒドロインデニル、デカヒドロナフチル、インダニル、テトラヒドロナフチルが含まれる。最も好ましくは用語C3-n-カルボシクリルはC3-n-シクロアルキル、特にC3-7-シクロアルキルを表す。
単独又は別の基と組み合わせた用語「C3-n-シクロアルキル」(式中、nは整数4〜nである)は、3〜n個のC原子を有する環式飽和不分岐炭化水素基を意味する。環式基は、単環式、二環式、三環式又はスピロ環式であってよく、最も好ましくは単環式である。該シクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロドデシル、ビシクロ[3.2.1.]オクチル、スピロ[4.5]デシル、ノルピニル(norpinyl)、ノルボニル(norbonyl)、ノルカリル(norcaryl)、アダマンチル等が挙げられる。
単独又は別の基と組み合わせた用語「C3-n-シクロアルケニル」(式中、nは整数3〜nである)、3〜n個のC原子を有し、その少なくとも2個が互いに結合して二重結合を形成している環式の不飽和であるが非芳香族の不分岐炭化水素基を意味する。例えば用語C3-7-シクロアルケニルにはシクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプテニル、シクロヘプタジエニル及びシクロヘプタトリエニルが含まれる。
本明細書では、単独又は別の基と組み合わせた用語「アリール」は、6個の炭素原子を含む炭素環式芳香族単環式基を表し、さらに、芳香族、飽和又は不飽和であってよい第2の5又は6員炭素環式基に縮合し得る。アリールとして、限定するものではないが、フェニル、インダニル、インデニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル及びジヒドロナフチルが挙げられる。本明細書では、さらに好ましくは、単独又は別の基と組み合わせた用語「アリール」は、フェニル又はナフチル、最も好ましくはフェニルを意味する。
用語「ヘテロシクリル」は、N、O又はS(O)r(r=0、1又は2)から選択される1個以上のヘテロ原子を含み、さらにカルボニル基を有し得る飽和又は不飽和の単環式、二環式、三環式又はスピロ炭素環式、好ましくは単環式又は二環式環系を意味する。さらに好ましくは、単独又は別の基と組み合わせた用語「ヘテロシクリル」は、本明細書ではN、O又はS(O)r(r=0、1又は2)から選択される1個以上のヘテロ原子を含み、さらにカルボニル基を有し得る飽和又は不飽和、なおさらに好ましくは飽和単環式又は二環式環系を意味する。用語「ヘテロシクリル」は全ての可能な異性形を包含するものとする。該基の例として、アジリジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、アゼパニル、ピペラジニル、モルフォリニル、テトラヒドロフラノニル、テトラヒドロピラノニル、ピロリジノニル、ピペリジノニル、ピペラジノニル、モルフォリノリルが挙げられる。
従って、用語「ヘテロシクリル」には、適切な原子価が維持される限り、各形態が共有結合を介していずれの原子にも付着され得るようにラジカルとしては描写していない、以下の典型的構造が含まれる。
【0144】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0145】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0146】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0147】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0148】
用語「ヘテロアリール」は、N、O又はS(O)r(r=0、1又は2)から選択される1個以上のヘテロ原子を含む単環式又は多環式、好ましくは単環式又は二環式環系を意味し、ここで、ヘテロ原子の少なくとも1個は芳香環の一部であり、かつ前記環系はカルボニル基を有し得る。さらに好ましくは単独又は別の基と組み合わせた用語「ヘテロアリール」は、本明細書では、N、O又はS(O)r(r=0、1又は2)から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む単環式又は二環式環系を意味し、ここで、ヘテロ原子の少なくとも1個は芳香環の一部であり、かつ前記環系はカルボニル基を有し得る。用語「ヘテロアリール」は、全ての可能な異性形を包含するものとする。
従って、用語「ヘテロアリール」には、適切な原子価が維持される限り、各形態が共有結合を介していずれの原子にも付着され得るようにラジカルとしては描写していない、以下の典型的構造が含まれる。
【0149】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0150】
上記用語の多くは定義又は式中に繰り返し使用されることがあり、いずれの場合も互いに独立に上記意味を有する。
【0151】
薬理学的活性
下記ACC2アッセイを利用して本発明の化合物の活性を実証することができる。
分光光度的384ウェルアッセイ
アセチルCoAカルボキシラーゼによるマロニルCoA形成は、ATPの消費と化学量論的に関係がある。ACC2活性は、共役乳酸デヒドロゲナーゼ/ピルビン酸キナーゼ反応を利用してACC反応中に生成されたADPを測定するNADH関連速度論的方法で測定される。
生物学的試験では、溶解度を高めるためN末端で128個のアミノ酸を欠いているヒトACC2構築物(GenbankエントリーAJ575592のnt 385-6966)をクローン化する。次にバキュロウイルス発現系を用いて昆虫細胞で該タンパク質を発現させる。アニオン交換によりタンパク質精製を行なう。
全ての化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶かして10mMの濃度にする。
次に384ウェルプレート内で、適切に希釈したhACC2を用いて、最終アッセイ濃度(f.c.)が100mM Tris(pH 7.5)、10mMクエン酸三ナトリウム、25mM KHCO3、10mM MgCl2、0.5mg/mL BSA、3.75mM 還元Lグルタチオン、15U/mLの乳酸デヒドロゲナーゼ、0.5mMホスホエノールピルビン酸、15U/mLピルビン酸キナーゼで、1%の最終DMSO濃度で異なる濃度の化合物を用いてアッセイ反応を行なう。
次にNADH、アセチルコエンザイムA(両方とも200μM f.c.)及びATP(500uM f.c.)を添加して酵素反応を開始する。次に分光光度リーダーで15分にわたって340nmの波長で25℃にて光学密度の減少(勾配S)を決定する。
各アッセイのマイクロタイタープレートは、非阻害酵素用コントロールとして化合物の代わりにビヒクルを有するウェル(100% CTL;'HIGH')と、非特異的NADH分解用コントロールとしてアセチルCoAのないウェル(0% CTL;’LOW’)を含む。
%CTL=(S(化合物)−S(‘LOW’))/(S(‘HIGH’)-S(‘LOW’))*100の計算のため勾配Sを用いる。化合物は、100%CTL(阻害なし)と0%CTL(完全な阻害)の間の値を与えるであろう。
IC50値の決定では、lowコントロールの減算(S(化合物)-S(‘LOW’))後の試験化合物の存在下のサンプル勾配を使用する。
IC50値は、lowコントロールの減算(S(化合物)-S(‘LOW’))後に異なる薬用量における化合物勾配から非線形曲線の当てはめにより導かれる(方程式y=(A+((B-A)/(1+((C/x)^D)))))。
本発明の一般式(I)の化合物は例えば30000nM未満、特に1000nM未満、好ましくは300nM未満のIC50値を有する。
下表には、本発明の化合物のIC50(μM)として表現される活性を示してあり、IC50値は前述したようにACC2アッセイで決定される。用語「Ex.」は下記実験セクションの実施例番号を表す。
【0152】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0153】
本発明の一般式(I)の化合物及びその対応する塩は、酵素アセチルCoAカルボキシラーゼを阻害するそれらの能力を考慮すると、酵素アセチルCoAカルボキシラーゼ、特にACC2の活性の阻害によって影響を受け得るか又は媒介される当該全ての疾患又は状態の治療(予防的治療を含めて)に理論的に適している。
従って、本発明は薬物としての一般式(I)の化合物に関する。
さらに、本発明は、患者、好ましくはヒトのアセチルCoAカルボキシラーゼ酵素、特にACC2の阻害によって媒介される疾患又は状態の治療及び/又は予防のための一般式(I)の化合物の使用に関する。
さらに別の態様では、本発明は、哺乳動物のアセチルCoAカルボキシラーゼ酵素の阻害によって媒介される疾患又は状態の予防を含めた治療方法であって、該治療が必要な患者、好ましくはヒトに治療的に有効な量の本発明の化合物、又はその医薬組成物を投与する工程を含む方法に関する。
アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害によって媒介される疾患及び状態は、代謝疾患若しくは状態及び/又は心血管疾患若しくは状態及び/又は神経変性患若しくは状態を包含する。
一態様によれば、本発明の化合物は、糖尿病、特に2型糖尿病、1型糖尿病、及び糖尿病関連疾患、例えば高血糖症、代謝症候群、耐糖能障害、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、脂質異常症、高血圧症、高インスリン血症、及びインスリン抵抗性症候群、肝性インスリン抵抗性(大血管及び微小血管障害等の合併症、例えば血栓症、過凝固状態及び血栓形成促進性状態(動脈及び静脈)、高血圧、冠動脈疾患及び心不全、腹囲増大、凝固性亢進、高尿酸血症、微量アルブミン尿症等を含めて)の治療に適している。
【0154】
別の態様によれば、本発明の化合物は特に過体重、肥満(内臓(腹部)肥満を含めて)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)及び肥満関連障害、例えば体重増加又は体重維持等の治療に適している。
肥満及び過体重は通常、総体脂肪と相関性があり、疾患の相対的リスクを評価する肥満度指数(BMI)によって定義される。BMIは、キログラムの体重を身長の二乗で割ることによって計算される(kg/m2)。過体重は典型的に25〜29.9kg/m2のBMIとして定義され、肥満は典型的に30kg/m2以上のBMIとして定義される。
別の態様によれば、本発明の化合物は、糖尿病又は糖尿病関連障害(1型(インスリン依存性糖尿病、「IDDM」とも呼ばれる)及び2型(非インスリン依存性糖尿病、「NIDDM」とも呼ばれる)糖尿病、耐糖能障害、インスリン抵抗性、高血糖症、膵β細胞変性症及び糖尿病合併症(例えば大血管及び微小血管障害、アテローム性動脈硬化症、冠動脈心疾患、脳卒中、末梢血管疾患、腎症、高血圧症、神経障害、及び網膜症)を含めて)の進行又は発症の治療(予防、又は遅延を含めて)に特に適している。
さらに本発明の化合物は、一般的に脂質異常症及びさらに詳しくは血液中及び組織中で上昇した脂質濃度、LDL、HDL及びVLDL、特に高血漿トリグリセリド濃度、高い食後血漿トリグリセリド濃度、低HDLコレステロール濃度、低アポAリポタンパク質濃度、高LDLコレステロール濃度、高アポB脂質タンパク質濃度の調節不全(アテローム性動脈硬化症、冠動脈心疾患、脳血管障害、糖尿病、代謝症候群、肥満症、インスリン抵抗性及び/又は心血管障害を含めて)の治療に適している。
ACC阻害は、食物摂取に対する中枢性刺激作用をもたらし得る。従って本発明の化合物は神経性食欲不振症等の摂食障害の治療に適し得る。
さらに本発明の化合物は、パーキンソン病、アルツハイマー病、低酸素症、虚血症、筋萎縮性側索硬化症又は神経膠腫の患者に神経保護効果をもたらすことができ、アルツハイマー病患者の認知スコアを改善することができる。
【0155】
アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害によって媒介されるさらなる疾患及び状態は、限定するものではないが、下記のものを包含する。
A. 脂肪酸代謝障害及びグルコース利用障害;インスリン抵抗性に関与する障害;
B. 肝障害及びそれに関連する状態、下記:
脂肪肝、肝臓脂肪症、非アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アルコール性肝炎、急性脂肪肝、妊娠脂肪肝、薬剤性肝炎、鉄蓄積症、肝線維症、肝硬変、肝細胞腫、ウイルス肝炎など;
C. 皮膚障害及び状態並びに多価不飽和脂肪酸と関連する皮膚障害及び状態、例えば
−湿疹、ざ瘡、皮脂腺疾患、乾癬、ケロイド瘢痕形成又は阻止、粘膜脂肪酸組成物に関連する他の疾患;
D. 原発性高トリグリセリド血症又は家族性組織球性細網症(familial histiocytic reticulosis)、リポタンパク質リパーゼ欠乏症、高リポタンパク血症、アポリポタンパク質欠乏症(例えばアポCll又はアポE欠乏症)後の続発性高トリグリセリド血症;
E. 新生物細胞の増殖に関連する疾患又は状態、例えば良性又は悪性腫瘍、癌、新生物、腫瘍転移、発癌;
F. 神経、精神又は免疫障害又は状態に関連する疾患又は状態;
G. 例えば炎症反応、細胞増殖及び/又は他のACC媒介態様が関与する他の疾患又は状態は以下のとおりである:
−アテローム性動脈硬化症、例えば(それに限定するものではないが)、冠動脈硬化症(狭心症又は心筋梗塞、脳卒中、虚血発作及び一過性脳虚血発作(TIA)を含めて)、
−末梢動脈閉塞症、
−血管再狭窄又は再閉塞、
−慢性炎症性腸疾患、例えば、クローン病及び潰瘍性大腸炎等、
−膵炎、
−副鼻腔炎、
−網膜症、虚血性網膜症、
−脂肪細胞腫瘍、
−脂質性癌、例えば、脂肪肉腫等、
−固形腫瘍及び新生物、例えば(限定するものではないが)、胃腸管癌、肝臓癌、胆道癌、膵臓癌、内分泌腫瘍、肺癌、腎臓癌、尿管癌、生殖器癌、前立腺癌、乳癌(特に BRCA1変異を伴う乳癌)等、
−ACCが上方制御されている腫瘍、
−急性及び慢性骨髄増殖性疾患及びリンパ腫、血管新生
−神経変性障害(アルツハイマー病、多発性硬化症、パーキンソン病、てんかんを含めて)、
−紅斑性扁平上皮皮膚疾患、例えば、乾癬
−尋常性ざ瘡、
−PPARにより調節される他の皮膚障害及び皮膚科学的状態、
−湿疹及び神経皮膚炎、
−皮膚炎、例えば、脂漏性皮膚炎又は紫外皮膚炎、
−角膜炎及び角化症、例えば、脂漏性角化症、老年性角化症、光線性角化症、光誘導性角化症又は毛包性角化症等、
−ケロイド及びケロイド予防、
−細菌感染症、
−真菌感染症、
−疣贅(コンジローマ又は尖圭コンジローマを含めて)
−ウイルス感染症、例えば、ヒトB型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ウエストナイルウイルス(WNV)又はデングウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ポックスウイルス及びワクシニアウイルス(VV)、HCMV、A型インフルエンザ、ヒトパピローマウイルス(HPV)、性病性パピローマ感染症、ウイルス性疣贅、例えば、伝染性軟属腫、白板症等、
−丘疹皮膚疾患、例えば、扁平苔癬等、
−皮膚癌、例えば、基底細胞癌、メラノーマ又は皮膚T細胞リンパ腫等、
−局在型良性表皮性腫瘍、例えば、角皮症、表皮性母斑等、
−凍瘡;
−高血圧、
−多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、
−喘息、
−嚢胞性線維症、
−変形性関節症、
−エリテマトーデス(LE)又は炎症性リウマチ障害、例えば関節リウマチ等、
−血管炎、
−消耗性(悪液質)、
−痛風、
−虚血/再灌流症候群、
−急性呼吸促迫症候群(ARDS)、
−ウイルス疾患及び感染症、
−リポジストロフィー及びリポジストロフィー状態(薬物副作用を治療するためでもある);
−ミオパシー及び脂質ミオパシー(例えばカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI又はII欠乏症);
H. 筋肉の形成及び除脂肪量又は筋肉量形成。
【0156】
1日に適用できる一般式(I)の化合物の用量範囲は通常、患者の体重1kg当たり0.001〜10mg、例えば0.01〜8mgである。各薬用量単位は好都合には0.1〜1000mg、例えば0.5〜500mgを含有し得る。
実際の治療的に有効な量又は治療薬用量は、当然に当業者に既知の因子、例えば患者の年齢及び体重、投与経路及び疾患の重症度等によって決まる。いずれの場合も患者独特の状態に基づいて治療的に有効な量を送達できる薬用量と方法で組合せを投与することができる。
【0157】
医薬組成物
式(I)の化合物を投与するのに適した製剤は当業者には明白であり、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、座剤、ローゼンジ剤、トローチ剤、液剤、シロップ剤、エリキシル剤、サシェ剤、注射剤、注入剤及び散剤等が挙げられる。医薬的に活性な化合物の含量は有利には、全体として組成物の0.1〜90wt.-%、例えば1〜70wt.-%の範囲である。
例えば、式(I)の1種以上の化合物を既知の賦形剤、例えば不活性な希釈剤、担体、崩壊剤、アジュバント、界面活性剤、結合剤及び/又は潤沢剤と混合することによって適切な錠剤を得ることができる。錠剤が数層から成ることもある。
【0158】
併用療法
本発明の化合物は、1種以上の、好ましくは1種の追加治療薬とさらに併用してよい。一実施形態によれば、追加治療薬は例えば糖尿病、肥満症、糖尿病合併症、高血圧症、高脂血症等の代謝疾患又は状態と関連する疾患又は状態の治療に役立つ治療薬の群から選択される。
従って、本発明の化合物は、抗肥満薬(食欲抑制薬を含めて)、血糖を下げる薬剤、抗糖尿病薬、脂質異常症の治療薬(例えば脂質低減薬)、降圧薬、抗アテローム硬化症薬、抗炎症活性成分、悪性腫瘍の治療薬、抗血栓薬、心不全の治療薬並びに糖尿病に起因するか又は糖尿病と関連する合併症の治療薬から成る群より選択される1種以上の追加治療薬と併用可能である。
適切な抗肥満薬として、11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ-1(11β-HSD1型)阻害薬、ステアロイル-CoAデサチュラーゼ-1(SCD-1)阻害薬、MCR-4作動薬、コレシストキニン-A(CCK-A)作動薬、モノアミン再取り込み阻害薬、交感神経刺激薬、β3アドレナリン作動薬、ドーパミン作動薬、メラニン細胞刺激ホルモン類似体、5HT2c作動薬、メラニン濃縮ホルモン拮抗薬、レプチン(OBタンパク質)、レプチン類似体、レプチン作動薬、ガラニン拮抗薬、リパーゼ阻害薬、摂食障害薬、ニューロペプチドY拮抗薬(例えば、NPY Y5拮抗薬)、PYY3-36(その類似体を含めて)、甲状腺ホルモン様薬、デヒドロエピアンドロステロン又はその類似体、グルココルチコイド作動薬又は拮抗薬、オレキシン拮抗薬、グルカゴン様ペプチド-1作動薬、毛様体神経栄養因子、ヒトアグーチ関連タンパク質(AGRP)阻害薬、グレリン拮抗薬、GOAT(グレリンO-アシルトランスフェラーゼ)阻害薬、ヒスタミン3拮抗薬又は逆作動薬、ニューロメジンU作動薬、MTP/ApoB阻害薬(例えば、腸選択性MTP阻害薬)、オピオイド拮抗薬、オレキシン拮抗薬等が挙げられる。
【0159】
本発明の併用態様で使用するのに好ましい抗肥満薬として、腸選択性MTP阻害薬、CCKa作動薬、5HT2c作動薬、MCR4作動薬、リパーゼ阻害薬、オピオイド拮抗薬、オレオイル-エストロン、オビネピチド(obinepitide)、プラムリンチド(Symlin(登録商標))、テソフェンシン(tesofensine)(NS2330)、レプチン、リラグルチド、ブロモクリプチン、オルリスタット、エクセナチド(Byetta(登録商標))、及びAOD-9604(CAS番号221231-10-3)が挙げられる。
適切な抗糖尿病薬として、ナトリウム-グルコース共輸送体(SGLT)阻害薬、11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ-1(11β-HSD1型)阻害薬、ホスホジエステラーゼ(PDE)10阻害薬、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ(DGAT)1又は2阻害薬、スルホニル尿素(例えば、アセトヘキサミド、キオルプロプアミド、ジアビネス、グリベンクラミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド、グリクラジド、グリペンチド、グリキドン、グリソールアミド、トラザミド、及びトルブタミド)、メグリチニド、α-アミラーゼ阻害薬(例えば、テンダミスタット、トレスタチン及びAL-3688)、α-グルコシドヒドロラーゼ阻害薬(例えば、アカルボース)、α-グルコシダーゼ阻害薬(例えば、アジポシン、カミグリボース、エミグリタート、ミグリトール、ボグリボース、プラジマイシン-Q,及びサルボスタチン)、PPARγ作動薬(例えば、バラグリタゾン、シグリタゾン、ダルグリタゾン、エングリタゾン、イサグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン及びトログリタゾン)、PPARα/γ作動薬(例えば、CLX-0940、GW-1536、GW-20 1929、GW-2433、KRP-297、L-796449、LR-90、MK-0767及びSB-219994)、ビグアナイド薬(例えば、メトホルミン)、GLP-1誘導体、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)作動薬(例えば、ByettaTM、エキセンディン-3及びエキセンディン-4)、GLP-1受容体及びグルカゴン受容体共作動薬、グルカゴン受容体拮抗薬、GIP受容体拮抗薬、タンパク質チロシンホスファターゼ-1 B(PTP-1 B)阻害薬(例えば、トロズスクェミン、ヒルチオサール(hyrtiosal)抽出物)、SIRT-1活性化薬(例えばレセルバトロール)、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)阻害薬(例えば、シタグリプチン、ビルダグリプチン、アログリプチン、リナグリプチン及びサキサグリプチン)、インスリン分泌促進薬、GPR119作動薬、GPR40作動薬、TGR5作動薬、MNK2阻害薬、GOAT(グレリンO-アシルトランスフェラーゼ)阻害薬、脂肪酸酸化阻害薬、A2拮抗薬、c-junアミノ末端キナーゼ(JNK)阻害薬、インスリン、インスリン誘導体、速効性インスリン、吸入可能インスリン、経口インスリン、インスリン模倣薬、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害薬、VPAC2受容体作動薬及びグルコキナーゼ活性化薬が挙げられる。
好ましい抗糖尿病薬は、メトホルミン、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)作動薬(例えば、バイエッタ(Byetta)TM)、GLP-1受容体及びグルカゴン受容体共作動薬、ナトリウム-グルコース共輸送体(SGLT)阻害薬、11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ-1(11β-HSD1型)阻害薬及びDPP-IV阻害薬(例えばシタグリプチン、ビルダグリプチン、アログリプチン、リナグリプチン及びサキサグリプチン)である。
【0160】
好ましくは、運動及び/又は食事制限と共に、本発明の化合物及び/又は必要に応じて1種以上の追加治療薬と組み合わせて本発明の化合物を含む医薬組成物を投与する。
従って、別の態様では、本発明は、酵素アセチルCoAカルボキシラーゼ、特にACC2の阻害によって影響を受け得るか又は媒介される疾患又は状態の治療又は予防のための前述及び後述の1種以上の追加治療薬と組み合わせた本発明の使用に関する。
さらに別の態様では、本発明は、患者のアセチルCoAカルボキシラーゼ酵素の阻害によって媒介される疾患又は状態の治療(予防を含め)方法であって、該治療が必要な患者、好ましくはヒトに、治療的に有効な量の前述及び後述の1種以上の追加治療薬と組み合わせて治療的に有効な量の本発明の化合物を投与する工程を含む方法に関する。
追加治療薬と組み合わせた本発明の化合物の使用は、同時又は時間差で行ない得る。
本発明の化合物と1種以上の追加治療薬が両方とも1つの製剤、例えば錠剤又はカプセル剤に一緒に存在してもよく、或いは2つの同一若しくは異なる製剤に別々に、例えばいわゆるキットの一部として存在してもよい。
結果として、別の態様では、本発明は、本発明の化合物と、前述及び後述の1種以上の追加治療薬を、必要に応じて1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤と共に含む医薬組成物に関する。
本発明のさらなる態様には、真菌の外寄生と戦うため及び/又は真菌の外寄生を阻止するため、或いは作物に有害な雑草、昆虫、又はコナダニ等の他の有害生物を防除するための作物保護薬としての本発明の化合物の使用がある。本発明の別の態様は、植物病原性微生物、例えば植物病原性真菌を防除及び/又は阻止するための本発明の化合物又はその塩の使用に関する。従って、本発明の一態様は、殺真菌剤、殺虫剤、殺コナダニ剤及び/又は除草剤として使用するための式(I)の化合物又はその塩である。本発明の別の態様は、本発明の化合物を1種以上の適切な担体と一緒に含む農業用組成物に関する。本発明の別の態様は、本発明の化合物を少なくとも1種の追加殺真菌剤及び/又は全身獲得抵抗性誘発因子と組み合わせて1種以上の適切な担体と共に含む農業用組成物に関する。
【実施例】
【0161】
以下の実施例は、本発明を説明することを意図したものであり、本発明を限定するものではない。用語「周囲温度」及び「室温」は互換的に使用され、約20℃の温度を示す。
序文:
原則として、調製した化合物について1H-NMR及び/又は質量スペクトルを得た。Merckシリカゲル60 F254プレート及び254nmのUV線を用いてRf値を決定する。
実験パート
上記及び後記で下記略語を使用する。
【0162】
[この文献は図面を表示できません]
【0163】
分析方法
HPLC
【0164】
[この文献は図面を表示できません]
分析カラム:XBridge C18(Waters) 2.5μm;3.0×30mm;カラム温度:40℃;流れ:1.3mL/分。
【0165】
[この文献は図面を表示できません]
分析カラム:Sunfire C18(Waters) 3.5μm;4.6×50mm;カラム温度:60℃;流れ:2mL/分;検出210〜500nm。
【0166】
[この文献は図面を表示できません]
分析カラム:X-terra MS C18 (Waters) 2.5 μm;4.6×30mm;カラム温度rt;流れ:1.0mL/分;検出210〜420nm。
【0167】
[この文献は図面を表示できません]
分析カラム:Zorbax StableBond C18(Agilent) 1.8μm;3.0×30mm;カラム温度40℃;流れ:1.3mL/分。
【0168】
[この文献は図面を表示できません]
分析カラム:Sunfire C18 (Waters) 3.5μm;4.6×50mm;カラム温度60℃;流れ:1.5mL/分;検出210〜500nm。
【0169】
[この文献は図面を表示できません]
分析カラム:XBridge C18 (Waters) 2.5μm;3.0×30mm;カラム温度60℃;流れ:1.3mL/分。
【0170】
方法G
[この文献は図面を表示できません]
【0171】
方法H
[この文献は図面を表示できません]
【0172】
[この文献は図面を表示できません]
【0173】
[この文献は図面を表示できません]
【0174】
[この文献は図面を表示できません]
分析カラム: XBridge-C8 (Waters), 5.0μm;4.6×150mm;カラム温度:rt;流れ:1.0mL/分
【0175】
方法L
[この文献は図面を表示できません]
【0176】
方法M
[この文献は図面を表示できません]
【0177】
方法N
[この文献は図面を表示できません]
【0178】
方法O
[この文献は図面を表示できません]
【0179】
方法P
[この文献は図面を表示できません]
【0180】
方法Q
[この文献は図面を表示できません]
【0181】
方法R
[この文献は図面を表示できません]
【0182】
方法S
[この文献は図面を表示できません]
【0183】
方法T
[この文献は図面を表示できません]
【0184】
方法U
[この文献は図面を表示できません]
【0185】
方法V
[この文献は図面を表示できません]
【0186】
方法W
[この文献は図面を表示できません]
【0187】
方法X
[この文献は図面を表示できません]
【0188】
方法Y
[この文献は図面を表示できません]
【0189】
方法Z
[この文献は図面を表示できません]
【0190】
方法AA
[この文献は図面を表示できません]
【0191】
方法AB
[この文献は図面を表示できません]
【0192】
方法AC
[この文献は図面を表示できません]

方法AD
[この文献は図面を表示できません]
【0193】
[この文献は図面を表示できません]
分析カラム: XBridge C18 (Waters) 2.5μm;3.0×30mm;カラム温度:40℃;流れ:1.3mL/分
【0194】
[この文献は図面を表示できません]
【0195】
出発化合物の調製
実施例I
実施例I.1
(S)-N-[1-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0196】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0197】
23.6mL(250mmol)の無水酢酸を200mLのジクロロメタン中50.0g(250mmol)の(S)-1-(4-ブロモフェニル)-エチルアミンに反応温度を30℃未満に維持しながら加える。rtで12時間撹拌を続ける。その後、飽和NaHCO3溶液を加える。有機層を分離し、水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発により除去する。
C10H12BrNO(M=242.1g/mol)、ESI-MS:240/242[M+H]+
Rt(HPLC):1.03分(方法L)
実施例I.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例I.2
N-[2-(4-ブロモ-フェニル)-1-メチル-エチル]-アセトアミド
【0198】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0199】
遊離体:2-(4-ブロモ-フェニル)-1-メチル-エチルアミン(J. Org. Chem. 1985, 50, 133)。C11H14BrNO (M = 256.1 g/mol), ESI-MS: 256 [M+H]+
Rt (HPLC):2.60分(方法C)
実施例I.3
(S)-シクロプロパンカルボン酸[1-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-アミド
【0200】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0201】
C12H14BrNO (M = 268.2 g/mol), ESI-MS: 268 [M+H]+
Rt (HPLC):2.76分(方法C)
実施例I.4
(S)-N-[1-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-プロピオンアミド
【0202】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0203】
C11H14BrNO (M = 256.1 g/mol), EI-MS: 256 [M]+
Rt (HPLC):1.05分(方法G)
実施例I.5
N-[1-(4-ブロモ-フェニル)-プロピル]-アセトアミド
【0204】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0205】
C11H14BrNO (M = 256.1 g/mol), ESI-MS: 256 [M+H]+
Rt (HPLC):1.08分(方法G)
実施例I.6
(R)-N-[1-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0206】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0207】
遊離体:(R)-1-(4-ブロモフェニル)-エチルアミン
C10H12BrNO (M = 242.1 g/mol), ESI-MS: 242 [M+H]+
Rt (HPLC):1.63分(方法A)
実施例I.7
N-[1-(4-ブロモ-フェニル)-シクロプロピル]-アセトアミド
【0208】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0209】
C11H12BrNO (M = 254.1 g/mol), ESI-MS: 255 [M+H]+
Rt (HPLC):1.58分(方法A)
【0210】
実施例II
実施例II.1
(S)-[1-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-カルバミン酸メチルエステル
【0211】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0212】
17.2g(105mmol)のCDTを300mLのジクロロメタン中20.0g(100mmol)の(S)-1-(4-ブロモフェニル)-エチルアミンと17.6mL(125mmol)のTEAの混合物に0℃で加える。5℃で15分間撹拌を続ける。その後、溶媒を真空中で除去し、50mLのメタノールに取る。33.4mL(180mmol)のナトリウムメトキシド(メタノール中30%)を加えてrtで48時間撹拌を続ける。その後、溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチルに取って飽和KHSO4溶液(2×)と水で洗浄する。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発により除去する。
C10H12BrNO2 (M = 258.1 g/mol), ESI-MS: 258 [M+H]+
Rt (HPLC):2.60分(方法A)
実施例II.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例II.2
(S)-3-[1-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-1,1-ジメチル尿素
【0213】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0214】
遊離体:ジメチルアミン
C11H15BrN2O (M = 271.2 g/mol), ESI-MS: 271 [M+H]+
Rt (HPLC):1.68分(方法A)
【0215】
実施例III
実施例III.1
(S)-N-[1-(4-ヨード-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0216】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0217】
9.01g(47.3mmol)のヨウ化銅(I)を1.3Lの1,4-ジオキサン中114.6g(473.3mmol)の(S)-N-[1-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-アセトアミド(I.1)、283.8g(1.893mmol)のヨウ化ナトリウム及び10.43g(118.3mmol)のN,N’-ジメチルエチレンジアミンの混合物に加える。混合物を120℃で60時間撹拌する。その後、溶媒を蒸発させ、残渣を2Lのジクロロメタンに懸濁させて氷(1kg)、アンモニア(1L)及び水(2L)の混合物に注ぐ。有機層を分離し、水層をジクロロメタン(2×)で洗浄し、混ぜ合わせた有機層を水(2×)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させて残渣をジエチルエーテルで洗浄する。
C10H12INO (M = 289.1 g/mol), ESI-MS: 290 [M+H]+
Rf (TLC):0.57 (シリカゲル、ジクロロメタン:メタノール 9:1)
実施例III.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例III.2
N-[2-(4-ヨード-フェニル)-1-メチル-エチル]-アセトアミド
【0218】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0219】
C11H14INO (M = 303.1 g/mol), ESI-MS: 304 [M+H]+
Rt (HPLC):2.85分(方法C)
【0220】
実施例IV
実施例IV.1
(S)-N-[1-(4-ピリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0221】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0222】
不活性ガス雰囲気下で181mg(0.248mmol)のPdCl2(dppf)×CH2Cl2を300mLの1,4-ジオキサンと100mLのメタノール中30.0g(124mmol)の(S)-N-[1-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-アセトアミド(I.1)、139mL(279mmol)の2N炭酸ナトリウム溶液及び16.8g(136mmol)のピリジン-4-ボロン酸の混合物に加える。混合物を還流温度で5時間撹拌する。その後、残渣を水(3L)に注いでジクロロメタン(3×)で抽出する。混ぜ合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させる。溶媒を蒸発させて残渣をアセトン及びtert-ブチルメチルエーテルと摩砕する。
C15H16N2O (M = 240.3 g/mol), ESI-MS: 241 [M+H]+
Rt (HPLC):1.44分(方法A)
実施例IV.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例IV.2
(S)-[1-(4-ピリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-カルバミン酸メチルエステル
【0223】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0224】
C15H16N2O2 (M = 256.3 g/mol), ESI-MS: 257 [M+H]+
Rt (HPLC):1.60分(方法A)
実施例IV.3
(S)-1,1-ジメチル-3-[1-(4-ピリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-尿素
【0225】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
C16H19N3O (M = 269.3 g/mol), ESI-MS: 270 [M+H]+
Rt (HPLC):1.49分(方法A)
【0226】
実施例IV.4
(S)-シクロプロパンカルボン酸 [1-(4-ピリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アミド
【0227】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【0228】
C17H18N2O (M = 266.3 g/mol), ESI-MS: 267 [M+H]+
Rt (HPLC):1.56分(方法A)
実施例IV.5
(S)-[1-(4-ピリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル
【0229】
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
【0230】
遊離体:(S)-[1-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル
C18H22N2O2 (M = 298.4 g/mol), ESI-MS: 299 [M+H]+
Rt (HPLC):1.92分(方法A)
実施例IV.6
(S)-N-[1-(4-ピリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-プロピオンアミド
【0231】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0232】
C16H18N2O (M = 254.3 g/mol), ESI-MS: 255 [M+H]+
Rt (HPLC):0.94分(方法G)
実施例IV.7
N-[1-(4-ピリジン-4-イル-フェニル)-プロピル]-アセトアミド
【0233】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0234】
C16H18N2O (M = 254.3 g/mol), ESI-MS: 255 [M+H]+
Rt (HPLC):0.84分(方法G)
実施例IV.9
(R)-N-[1-(4-ピリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0235】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
C15H16N2O (M = 240.3 g/mol), ESI-MS: 241 [M+H]+
Rt (HPLC):1.40分(方法A)
実施例IV.10
N-[1-(4-ピリジン-4-イル-フェニル)-シクロプロピル]-アセトアミド
【0237】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0238】
C16H16N2O (M = 252.3 g/mol), ESI-MS: 253 [M+H]+
Rt (HPLC):1.41分(方法A)
【0239】
実施例V
実施例V.1
(S)-N-[1-(ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0240】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0241】
195mLの1N HClを500mLのエタノール中の21.9g(91.1mmol)の(S)-N-[1-(4-ピリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(IV.1)に加える。2.00gの酸化白金(IV)を用いてrtで6.5時間混合物を水素化(3バール)する。その後、触媒をろ別し、溶媒を蒸発させ、残渣を水に取り、1N NaOHで中和して酢酸エチル/メタノールで抽出する。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させる。水層を塩化ナトリウムで飽和させてTHFで抽出する。有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、溶媒を蒸発させる。混ぜ合わせた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;溶出液A:THF、溶出液B:THF/メタノール/アンモニア2:1:0.1)で精製して所望生成物を得る。
C15H22N2O (M = 246.3 g/mol), ESI-MS: 247 [M+H]+
Rt (HPLC):1.42分(方法A)
実施例V.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例V.2
(S)-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-カルバミン酸メチルエステル
【0242】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0243】
C15H22N2O2 (M = 262.3 g/mol), ESI-MS: 263 [M+H]+
Rt (HPLC):1.60分(方法A)
実施例V.3
(S)-1,1-ジメチル-3-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-尿素
【0244】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0245】
C16H25N3O (M = 275.4 g/mol), ESI-MS: 276 [M+H]+
Rt (HPLC):1.48分(方法A)
実施例V.4
(S)-シクロプロパンカルボン酸[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アミド
【0246】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0247】
C17H24N2O (M = 272.4 g/mol), ESI-MS: 273 [M+H]+
Rt (HPLC):1.12分(方法A)
実施例V.5
(S)-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル
【0248】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0249】
C18H28N2O2 (M = 304.4 g/mol), ESI-MS: 305 [M+H]+
Rt (HPLC):1.12分(方法A)
実施例V.6
(R)-N-[1-(ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0250】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0251】
C15H22N2O (M = 246.3 g/mol), ESI-MS: 247 [M+H]+
Rt (HPLC):1.10分(方法A)
実施例V.7
N-(1-(4-(ピペリジン-4-イル)フェニル)シクロプロピル)アセトアミド
【0252】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0253】
C16H22N2O (M = 258.4 g/mol), ESI-MS: 259 [M+H]+
Rt (HPLC):1.40分(方法A)
【0254】
実施例VI
実施例VI.1
4-[4-(2-アセチルアミノ-プロピル)-フェニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
【0255】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0256】
不活性ガス雰囲気下で303mg(1.00mmol)のN-[2-(4-ヨード-フェニル)-1-メチル-エチル]-アセトアミド(III.2)を5mLのDMF中の309mg(1.00mmol)の4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル、49mg(0.060mmol)のPdCl2(dppf)×CH2Cl2及び415mg(3.00mol)のK2CO3の混合物に加える。混合物をrtで48時間撹拌する。その後、溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチルに取って水で洗浄する。硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、溶媒を真空中で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル)で精製して所望生成物を得る。
C21H30N2O3 (M = 358.5 g/mol), ESI-MS: 376 [M+NH4]+
Rf (TLC):0.20 (シリカゲル, DCM/酢酸エチル 1:1)
【0257】
実施例VII
実施例VII.1
4-[4-(2-アセチルアミノ-プロピル)-フェニル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
【0258】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0259】
100mLのメタノール中2.20g(6.14mmol)の4-[4-(2-アセチルアミノ-プロピル)-フェニル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(VI.1)を250mgの炭素上パラジウム(10%)を用いてrtで7.0時間水素化(345kPa(50psi))する。その後、触媒をろ別し、溶媒を蒸発させて所望生成物を得る。
C21H32N2O3 (M = 360.5 g/mol), ESI-MS: 361 [M+H]+
Rf (TLC):0.40 (シリカゲル, DCM/メタノール 9:1)
【0260】
実施例VIII
実施例VIII.1
N-[1-メチル-2-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0261】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0262】
50mLのジクロロメタン中2.10g(5.83mmol)の4-[4-(2-アセチルアミノ-プロピル)-フェニル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(VII.1)を4.4mL(58.3mmol)のトリフルオロ酢酸に加える。混合物をrtで3時間撹拌する。その後、溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチルに取って飽和NaHCO3溶液で洗浄する。硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、溶媒を真空中で除去して残渣をジエチルエーテルから再結晶させる。
C16H24N2O (M = 260.4 g/mol), ESI-MS: 261 [M+H]+
Rf (TLC):0.20 (シリカゲル, DCM/メタノール/NH4OH 5:1:0.02)
【0263】
実施例IX
実施例IX.1
5-(4-ヨード-ピリジン-2-イルオキシ)-ピリミジン
【0264】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0265】
200mLのDMF中の259mg(26.9mmol)のピリミジン-5-オール(J. Chem. Soc. 1956, 2033)を108mg(26.9mmol)の水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散液)に加える。混合物をrtで20分間撹拌する。その後、500mg(22.4mmol)の2-フルオロ-4-ヨードピリジンを加えて混合物を80℃で12時間撹拌する。引き続き混合物を水に注いで酢酸エチル(3×)で抽出する。混ぜ合わせた有機層を食塩水で洗浄する。硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、溶媒を真空中で除去して残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘプタン/酢酸エチル,勾配0→60%)で精製して所望生成物を得る。
C9H6IN3O (M = 299.1 g/mol), ESI-MS: 300 [M+H]+
実施例IX.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例IX.2
4-ヨード-2-フェノキシ-ピリジン
【0266】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0267】
C11H8INO (M = 297.1 g/mol), ESI-MS: 298 [M+H]+
実施例IX.3
5-ブロモ-2-シクロプロピルメトキシ-ピリミジン
【0268】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0269】
遊離体:5-ブロモ-2-クロロ-ピリミジン/シクロプロピルメタノール
C8H9BrN2O (M = 229.1 g/mol), ESI-MS: 229 [M+H]+
Rt (HPLC):0.98分(方法H)
実施例IX.4
5-ブロモ-2-エトキシ-4-メトキシ-ピリミジン
【0270】
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
【0271】
遊離体:5-ブロモ-2-クロロ-4-メトキシ-ピリミジン/エタノール
C7H9BrN2O2 (M = 233.1 g/mol), EI-MS: 232 [M]+
Rt (HPLC): 0.97分(方法F)
実施例IX.5
5-ブロモ-2-シクロプロピルメトキシ-4-メトキシ-ピリミジン
【0272】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0273】
遊離体:5-ブロモ-2-クロロ-4-メトキシ-ピリミジン/シクロプロピルメタノール
C9H11BrN2O2 (M = 259.1 g/mol), EI-MS: 258 [M]+
Rt (HPLC): 1.09分(方法F)
実施例IX.6
5-(5-ブロモ-ピリジン-2-イルオキシ)-ピリミジン
【0274】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0275】
遊離体:2,5-ジブロモ-ピリジン/5-ヒドロキシピリミジン
塩基として炭酸セシウム、溶媒としてDMAを使用
C9H6BrN3O (M = 252.1 g/mol), EI-MS: 252 [M]+
Rt (HPLC): 1.16分(方法M)
実施例IX.7
4-ブロモ-2-フェノキシ-ピリジン
【0276】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0277】
遊離体:4-ブロモ-2-フルオロ-ピリジン/フェノール
C11H8BrNO (M = 250.1 g/mol), ESI-MS: 250 [M+H]+
Rt (HPLC): 1.12分(方法G)
【0278】
実施例X
実施例X.1
4-ヨード-1-プロピル-1H-ピリジン-2-オン
【0279】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0280】
10mのLDMF中の2.0g(9.05mmol)の4-ヨード-1H-ピリジン-2-オンと3.13g(22.6mmol)の炭酸カリウムの混合物に1.05mL(10.9mmol)の1-ヨードプロパンを加える。混合物をrtで2時間撹拌する。引き続き混合物を水に注ぎ、酢酸エチル(2×)で抽出する。混ぜ合わせた有機層を飽和NaHCO3溶液で洗浄する。硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、溶媒を真空中で除去して残渣をHPLC(カラム:Agilent Stablebond C18、7μM;溶出液A:水+0.15%のHCOOH、溶出液B: MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C8H10INO (M = 263.1 g/mol), ESI-MS: 264 [M+H]+
Rt (HPLC):1.51分(方法A)
実施例X.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例X.2
1-ブロモ-2-メトキシ-4-プロポキシ-ベンゼン
【0281】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0282】
遊離体:4-ブロモ-3-メトキシ-フェノール/1-ブロモプロパン
C10H13BrO2 (M = 245.1 g/mol), ESI-MS: 245 [M+H]+
Rt (HPLC):2.12分(方法A)
実施例X.3
1-ブロモ-2-メチル-4-プロポキシ-ベンゼン
【0283】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0284】
遊離体:4-ブロモ-3-メチル-フェノール/1-ブロモプロパン
C10H13BrO (M = 229.1 g/mol)
Rt (HPLC):2.31分(方法A)
Rf (TLC):0.79 (シリカゲル, シクロヘキサン/酢酸エチル 9:1)
実施例X.4
1-ブロモ-2-クロロ-4-プロポキシ-ベンゼン
【0285】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0286】
遊離体:4-ブロモ-3-クロロ-フェノール/1-ブロモプロパン
C9H10BrClO (M = 249.5 g/mol)
Rt (HPLC):2.37分(方法A)
Rf (TLC):0.78 (シリカゲル, シクロヘキサン/酢酸エチル 9:1)
実施例X.5
1-ブロモ-4-シクロプロピルメトキシ-2-メトキシ-ベンゼン
【0287】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
【0288】
遊離体:4-ブロモ-3-メトキシ-フェノール/クロロメチルシクロプロパン
C11H13BrO2 (M = 257.1 g/mol), ESI-MS: 257 [M+H]+
Rt (HPLC):2.11分(方法A)
実施例X.6
1-ブロモ-4-シクロブトキシ-2-メトキシ-ベンゼン
【0289】
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0290】
遊離体:4-ブロモ-3-メトキシ-フェノール/シクロブチルブロミド
C11H13BrO2 (M = 257.1 g/mol)
ESI-MS: 257 [M+H]+
Rt (HPLC):2.18分(方法A)
実施例X.7
1-ブロモ-4-エトキシ-2-メトキシ-ベンゼン
【0291】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
遊離体:4-ブロモ-3-メトキシ-フェノール/ブロモエタン
C9H11BrO2 (M = 231.1 g/mol)
ESI-MS: 231 [M+H]+
Rt (HPLC): 2.00分(方法A)
実施例X.8
1-ブロモ-4-sec-ブチルオキシ-2-メトキシ-ベンゼン
【0292】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0293】
遊離体:4-ブロモ-3-メトキシ-フェノール/2-ブロモブタン
C11H15BrO2 (M = 259.1 g/mol)
ESI-MS: 259 [M+H]+
Rt (HPLC):2.21分(方法A)
実施例X.9
2-ブロモ-5-イソプロポキシ-ベンゾニトリル
【0294】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0295】
遊離体:2-ブロモ-5-ヒドロキシ-ベンゾニトリル/2-ブロモプロパン
C10H10BrNO (M = 240.1 g/mol)
EI-MS: 239 [M]+
Rt (HPLC):1.98分(方法A)
実施例X.10
2-ブロモ-5-シクロブトキシ-ベンゾニトリル
【0296】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0297】
遊離体:2-ブロモ-5-ヒドロキシ-ベンゾニトリル/シクロブチルブロミド
C11H10BrNO (M = 252.1 g/mol)
EI-MS: 251 [M]+
Rt (HPLC):2.07分(方法A)
実施例X.11
2-ブロモ-5-プロポキシ-ベンゾニトリル
【0298】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0299】
遊離体:2-ブロモ-5-ヒドロキシ-ベンゾニトリル/1-ブロモプロパン
C10H10BrNO (M = 240.1 g/mol)
ESI-MS: 257 [M+NH4]+
Rt (HPLC):2.27分(方法A)
実施例X.12
2-ブロモ-5-シクロプロピルメトキシ-ベンゾニトリル
【0300】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0301】
遊離体:2-ブロモ-5-ヒドロキシ-ベンゾニトリル/クロロメチルシクロプロパン
C11H10BrNO (M = 252.1 g/mol)
ESI-MS: 252 [M+H]+
Rt (HPLC):2.00分(方法A)
実施例X.13
2-ブロモ-5-エトキシ-ベンゾニトリル
【0302】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0303】
遊離体:2-ブロモ-5-ヒドロキシ-ベンゾニトリル/ブロモエタン
C9H8BrNO (M = 226.1 g/mol)
ESI-MS: 226 [M+H]+
Rt (HPLC):1.82分(方法A)
実施例X.14
5-ブトキシ-2-フルオロ-ベンゾニトリル
【0304】
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
【0305】
遊離体:2-フルオロ-5-ヒドロキシ-ベンゾニトリル/1-ブロモブタン
C11H12FNO (M = 193.2 g/mol)
Rt (HPLC):2.02分(方法A)
Rf (TLC):0.64 (シリカ;シクロヘキサン/酢酸エチル 8:2)
実施例X.15
1-ブロモ-2-フルオロ-4-プロポキシ-ベンゼン
【0306】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
【0307】
遊離体:4-ブロモ-3-フルオロ-フェノール/1-ブロモプロパン
C9H10BrFO (M = 233.1 g/mol)
EI-MS: 232 [M]+
Rt (HPLC):2.12分(方法F)
実施例X.16
5-sec-ブトキシ-2-フルオロ-ベンゾニトリル
【0308】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0309】
遊離体:2-フルオロ-5-ヒドロキシ-ベンゾニトリル/2-ブロモブタン
C11H12FNO (M = 193.2 g/mol)
Rt (HPLC):1.86分(方法F)
Rf (TLC):0.60 (シリカ;シクロヘキサン/酢酸エチル 8:2)
実施例X.17
1-ブロモ-2-フルオロ-4-イソプロポキシ-ベンゼン
【0310】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0311】
遊離体:4-ブロモ-3-フルオロ-フェノール/2-ブロモプロパン
C9H10BrFO (M = 233.1 g/mol)
Rt (HPLC):2.25分(方法F)
Rf (TLC):0.27 (シリカ;シクロヘキサン)
実施例X.18
1-ブロモ-4-シクロプロピルメトキシ-2-フルオロ-ベンゼン
【0312】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0313】
遊離体:4-ブロモ-3-フルオロ-フェノール/ クロロメチルシクロプロパン
C10H10BrFO (M = 245.1 g/mol)
EI-MS: 244 [M]+
Rt (HPLC):2.08分(方法F)
実施例X.19
1-ブロモ-4-エトキシ-2-フルオロ-ベンゼン
【0314】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0315】
遊離体:4-ブロモ-3-フルオロ-フェノール/エチルブロミド
C8H8BrFO (M = 219.1 g/mol)
Rf (TLC):0.57分(シリカゲル, CyH)
Rt (HPLC):2.16分(方法F)
実施例X.20
1-ブロモ-3-シクロブトキシ-ベンゼン
【0316】
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
【0317】
遊離体:3-ブロモ-フェノール/クロロ-シクロブタン
C10H11BrO (M = 227.1 g/mol)
Rf (TLC):0.58 (シリカゲル, CyH)
Rt (HPLC):1.40分(方法L)
実施例X.21
1-ブロモ-2-フルオロ-4-(3-メトキシ-プロポキシ)-ベンゼン
【0318】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0319】
遊離体:4-ブロモ-3-フルオロ-フェノール/1-ブロモ-3-メトキシプロパン
C10H12BrFO2 (M = 263.1 g/mol),
Rf (TLC):0.49 (シリカゲル, CyH/EtOAc 9/1)
Rt (HPLC):0.72分(方法H)
実施例X.22
2-クロロ-5-エトキシ-3-フルオロ-ピリジン
【0320】
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0321】
遊離体:2-クロロ-3-フルオロ-5-ヒドロキシ-ピリジン/エチルブロミド
C7H7ClFNO (M = 175.6 g/mol), ESI-MS: 176 [M+H]+
Rt (HPLC): 1.07分(方法L)
実施例X.23
1-ブロモ-4-(2-シクロプロピル-エトキシ)-2-フルオロ-ベンゼン
【0322】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0323】
遊離体:4-ブロモ-3-フルオロ-フェノール/(2-ヨード-エチル)-シクロプロパン
C11H12BrFO (M = 259.1 g/mol),
Rf (TLC):0.71 (シリカゲル, CyH/EtOAc 9/1)Rt (HPLC):1.43分(方法L)
実施例X.24
2-クロロ-5-シクロプロピルメトキシ-3-フルオロ-ピリジン
【0324】
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0325】
遊離体:2-クロロ-3-フルオロ-5-ヒドロキシ-ピリジン/(ブロモメチル)シクロプロパン
C9H9ClFNO (M = 201.6 g/mol), ESI-MS: 202 [M+H]+
Rt (HPLC): 1.20分(方法L)
実施例X.25
2-クロロ-3-フルオロ-5-プロポキシ-ピリジン
【0326】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0327】
遊離体:2-クロロ-3-フルオロ-5-ヒドロキシ-ピリジン/1-ブロモプロパン
C8H9ClFNO (M = 189.6 g/mol), ESI-MS: 190 [M+H]+
Rt (HPLC): 1.19分(方法L)
実施例X.26
2-クロロ-5-プロポキシ-ピリミジン
【0328】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0329】
遊離体:2-クロロ-5-ヒドロキシ-ピリミジン/1-ブロモプロパン
C7H9ClN2O (M = 172.6 g/mol), ESI-MS: 173 [M+H]+
Rt (HPLC): 1.53分(方法A)
実施例X.27
1-ブロモ-4-(2,2-ジフルオロ-シクロプロピルメトキシ)-ベンゼン
【0330】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0331】
遊離体:4-ブロモ-3-フェノール/ 2-ブロモメチル-1,1-ジフルオロ-シクロプロパン
C10H9BrF2O (M = 263.1 g/mol), EI-MS: 262 [M]+
Rt (HPLC):1.15分(方法G)
実施例X.28
1-ブロモ-4-(2-シクロプロピル-エトキシ)-ベンゼン
【0332】
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
【0333】
遊離体:4-ブロモ-フェノール/(2-ヨード-エチル)-シクロプロパン
C11H13BrO (M = 241.1 g/mol), EI-MS: 240 [M]+
Rt (HPLC):1.30分(方法G)
実施例X.29
2-クロロ-5-シクロプロピルメトキシ-ピリミジン
【0334】
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
【0335】
遊離体:2-クロロ-5-ヒドロキシ-ピリミジン/(ブロモメチル)シクロプロパン
C8H9ClN2O (M = 184.6 g/mol), ESI-MS: 185 [M+H]+
Rt (HPLC): 1.23分(方法N)
実施例X.30
2-クロロ-5-(2,2-ジフルオロシクロプロピルメトキシ)-ピリミジン
【0336】
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0337】
遊離体:2-クロロ-5-ヒドロキシ-ピリミジン/2-ブロモメチル-1,1-ジフルオロ-シクロプロパン
C8H7ClF2N2O (M = 220.6 g/mol), ESI-MS: 221 [M+H]+
Rt (HPLC): 1.21分(方法N)
実施例X.31
1-ブロモ-4-(2,2-ジフルオロ-シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロ-ベンゼン
【0338】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
【0339】
遊離体:4-ブロモ-3-フルオロ-フェノール/ 2-ブロモメチル-1,1-ジフルオロ-シクロプロパン
C10H8BrF3O (M = 281.1 g/mol), EI-MS: 282 [M+H]+
Rt (HPLC):1.31分(方法L)
実施例X.32
4-ブロモ-2-エトキシ-5-フルオロ-ピリジン
【0340】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【0341】
遊離体:4-ブロモ-5-フルオロ-ピリジン-2-オール/ヨウ化エチル
塩基として塩化メチレン中の炭酸銀を使用
C7H7BrFNO (M = 220.0 g/mol), EI-MS: 220 [M+H]+
Rt (HPLC):1.27分(方法M)
【0342】
実施例XI
実施例XI.1
N-(2-クロロ-ピリミジン-5-イル)-アセトアミド
【0343】
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
【0344】
78μL(0.83mmol)の無水酢酸を20mLのジクロロメタン中100mg(0.77mmol)の2-クロロ-ピリミジン-5-イルアミンに0℃で加える。引き続き115μLのTEAを加えてrtで12時間撹拌を続ける。その後、溶媒を蒸発により除去して残渣を水で洗浄する。
C6H6ClN3O (M = 171.6 g/mol)
ESI-MS: 172 [M+H]+
Rt (HPLC):0.86分(方法A)
【0345】
実施例XII
実施例XII.1
(S)-(1-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル
【0346】
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0347】
6.21g(19.1mmol)の炭酸セシウムを50mLのトルエン/10mLのtert-ブタノール中の5.80mg(19.1mmol)の(S)-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル(V.5)、4.21g(21.0mmol)の1-ブロモ-4-エトキシ-ベンゼン、454mg(0.953mmol)のX-Phos及び214mg(0.953mmol)の酢酸パラジウム(II)の混合物に加える。混合物を不活性ガス雰囲気下120℃で3時間撹拌する。その後、混合物を水に注いで酢酸エチルで抽出する。有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させる。溶媒を真空中で除去して残渣をアセトニトリルから再結晶させる。
C26H36N2O3 (M = 424.6 g/mol)
ESI-MS: 425 [M+H]+
Rt (HPLC):2.10分(方法A)
【0348】
実施例XIII
実施例XIII.1
(S)-1-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチルアミン二塩酸塩
【0349】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0350】
11.3mL(14.1mmol)のHCl(メタノール中1.25N)を25mLのジクロロメタン中900mg(2.12mmol)の(S)-(1-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル(XII.1)に加える。混合物をrtで14時間及び50℃で1時間撹拌する。その後、溶媒を真空中で除去して所望生成物を得る。
C21H28N2O・2HCl (M = 397.4 g/mol)
ESI-MS: 325 [M+H]+
Rt (HPLC):1.11分(方法D)
NaOH(水中10%)を添加してジクロロメタンで即時抽出することによって、対応する遊離塩基を合成する。有機層を水(2×)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させて所望生成物を得る。
【0351】
実施例XIV
実施例XIV.1
(S)-N-(1-{4-[1-(6-クロロ-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0352】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0353】
0.34mL(2.43mmol)のTEAを3mLのTHF中の181mg(1.22mmol)の4,6-ジクロロピリミジンと300mg(1.22mmol)の(S)-N-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)の混合物に加える。混合物を80℃で5分間及びrtで2時間撹拌する。その後、水を加えて混合物をジクロロメタン(2×)で抽出する。混ぜ合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させる。溶媒を蒸発させて残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;ジクロロメタン/メタノール、勾配98:2→95:5)で精製して所望生成物を得る。
C19H23ClN4O (M = 358.9 g/mol)
ESI-MS: 359 [M+H]+
Rt (HPLC):2.00分(方法B)
実施例XIV.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例XIV.2
N-(2-{4-[1-(2-クロロ-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-1-メチル-エチル)-アセトアミド
【0354】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
【0355】
遊離体:VIII.1/2,4-ジクロロピリミジン
(塩基としてK2CO3、溶媒としてアセトンを使用する)
C20H25ClN4O (M = 372.9 g/mol)
ESI-MS: 373 [M+H]+
実施例XIV.3
(S)-N-(1-{4-[1-(2-クロロ-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0356】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
【0357】
遊離体:V.1/4,6-ジクロロピリミジン
C19H23ClN4O (M = 358.9 g/mol); ESI-MS: 359 [M+H]+
Rt (HPLC):2.00分(方法P)
実施例XIV.4
(S)-シクロプロパンカルボン酸(1-{4-[1-(2-クロロ-5-シアノ-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アミド
【0358】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0359】
遊離体:V.4 / 2,4-ジクロロ-5-シアノピリミジン
(塩基としてK2CO3、溶媒としてアセトンを使用する)
C22H24ClN5O (M = 409.9 g/mol); ESI-MS: 410 [M+H]+
Rt (HPLC):1.97分(方法T)
実施例XIV.5
(S)-シクロプロパンカルボン酸(1-{4-[1-(4-クロロ-5-シアノ-ピリミジン-2-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アミド
【0360】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0361】
遊離体:V.4/2,4-ジクロロ-5-シアノピリミジン
(塩基としてK2CO3、溶媒としてアセトンを使用する)
C22H24ClN5O (M = 409.9 g/mol); ESI-MS: 410 [M+H]+
Rt (HPLC):2.07分(方法T)
実施例XIV.6
(S)-シクロプロパンカルボン酸(1-{4-[1-(6-クロロ-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アミド
【0362】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0363】
遊離体:V.4 / 4,6-ジクロロピリミジン
C21H25ClN4O (M = 384.9 g/mol); ESI-MS: 385 [M+H]+
Rt (HPLC):1.19分(方法L)
実施例XIV.7
(S)-3-(1-{4-[1-(6-クロロ-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-1,1-ジメチル-尿素
【0364】
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
【0365】
遊離体:V.3 / 4,6-ジクロロピリミジン
C20H26ClN5O (M = 387.9 g/mol); ESI-MS: 388 [M+H]+
Rt (HPLC):1.17分(方法L)
実施例XIV.8
(S)-N-(1-{4-[1-(4-クロロ-ピリミジン-2-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0366】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0367】
遊離体:V.1/4,6-ジクロロピリミジン、溶媒DMF;化合物XIV.3を第2生成物として得る。
C19H23ClN4O (M = 358.9 g/mol); ESI-MS: 359 [M+H]+
Rt (HPLC):1.34分(方法L)
【0368】
実施例XV
実施例XV.1
5-クロロ-2-フェニルオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン
【0369】
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
【0370】
7.82g(64.0mmol)の安息香酸と20mLのPOCl3を一緒に100℃で30分間撹拌する。45分以内で7.00g(42.7mmol)の2,6-ジクロロ-5-アミノピリミジンを数回に分けて加える。反応混合物を同温度でさらに2時間撹拌する。その後、混合物を氷冷NaOH水溶液に慎重に加える。結果として生じる沈殿物をろ別し、水で洗浄し、乾燥させる。
C11H6ClN3O(M = 231.6 g/mol); ESI-MS: 232 [M+H]+
Rt (HPLC):2.22 (方法I)
実施例XV.1に類似して下記化合物を調製する。
【0371】
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0372】
実施例XV.5
5-クロロ-2-ピリジン-4-イル-オキサゾロ[5,4-d]ピリミジン
【0373】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0374】
a)
25g(126mmol)の2-クロロ-5-ニトロ-ピリミジン-4-オール、2.0gのPtO2及び2.5LのMeOHを1時間水素化(345kPa(50psi))する。混合物をろ過し、濃縮し、乾燥させて5-アミノ-2-クロロ-ピリミジン-4-オールを得る。
b)
5.88g(47.7mmol)のイソニコチン酸と7.74g(47.7mmol)の1,1’-カルボニルジイミダゾールを30mLのDMF中45℃で30分間撹拌した後に8.0g(47.7mmol)の5-アミノ-2-クロロ-ピリミジン-4-オールを加える。混合物をrtで12時間撹拌し、濃縮し、HPLC(逆相、水(+0.1%TFA)/MeOH)で精製してN-(2-クロロ-4-ヒドロキシ-ピリミジン-5-イル)-イソニコチンアミドを得る。
c)
12.0g(35.9mmol)のポリマー結合型トリフェニルホスフィンと5.03mL(35.9mmol)のトリエチルアミンを40mLの1,2-ジクロロエタン中4.77g(20.0mmol)のヘキサクロロエタンに加える。混合物をrtで5分間撹拌する。20mLの1,2-ジクロロエタン中1.00g(4.0mmol)のN-(2-クロロ-4-ヒドロキシ-ピリミジン-5-イル)-イソニコチンアミドを加えて混合物をrtで12時間撹拌する。引き続き混合物を真空中で濃縮し、ジエチルエーテルで処理し、ろ過し、再び濃縮する。残渣をHPLC(逆相;水(+0.1%のTFA)/MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C10H5ClN4O(M = 232.6 g/mol); ESI-MS: 233 [M+H]+
【0375】
実施例XVI
実施例XVI.1
1-ブロモ-4-(2-ブロモエトキシ)ベンゼン
【0376】
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
【0377】
a)
55.0g(318mmol)の4-ブロモフェノール及び14.1g(352mmol)のNaOHを110mLの水に加える。41.1mL(477mmol)のジブロモエタンをゆっくり加えて反応混合物を還流下で16時間撹拌する。後に反応混合物をジクロロメタンで抽出し、溶媒を真空中で除去する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/EtOAc 4/1)で精製する。
b)
52.0g(186mmol)の1-ブロモ-4-(2-ブロモエトキシ)ベンゼンを300mLのTHFに加えて0℃に冷却する。30分以内でこの混合物に25.0g(223mmol)のKOtBuを数回に分けて加える。冷浴を除去し、反応混合物をrtで一晩撹拌する。水を添加して反応をクエンチする。結果として生じる混合物をEtOAc(2×)で抽出する。有機相を混ぜ合わせ、食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去する。結果として生じる生成物をさらに精製せずに使用する。
c)
39.0g(176mmol)の1-ブロモ-4-ビニルオキシベンゼンと32.4mL(441mmol)のクロロヨードメタンを500mLのジクロロエタンに加えて0℃に冷却する。1時間中200mL(200mmol)のジエチル亜鉛溶液(c=ヘキサン中1mol/l)を加えて0℃で2時間撹拌を続ける。200mLのNH4Cl飽和水溶液を添加して反応をクエンチし、TBME(2×)で抽出する。有機相を混ぜ合わせ、食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,PE)で精製する。
C9H9BrO(M = 213.1 g/mol)
EI-MS: 212/214 [M]+
Rf (TLC):0.4 (シリカゲル, PE)
実施例XVI.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例XVI.2/XVI.3では、適切なフェノールをMeOH/水(1/1)混合物中でNaOHとrtで1時間反応させることによって、工程a)のフェノラートを前もって作る。次に溶媒を真空中で除去し、結果として生じるナトリウム塩をジブロモ-エタン(5当量)と100℃で24時間反応させる。水を添加して反応混合物をクエンチし、DCMで抽出する。
実施例XVI.4工程aのため:アセトン中のジフェノール及びジブロモエタン(8当量)にCs2CO3(5当量)を加えて反応混合物を90℃で45分間撹拌する。水を添加して反応混合物をクエンチし、EtOAcで抽出する。
【0378】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0379】
実施例XVII
実施例XVII.1
(S)-2-{4-[4-(1-アセチルアミノ-エチル)-フェニル]-ピペリジン-1-イル}-ピリミジン-5-カルボン酸
【0380】
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
【0381】
80mLのNMP中1.52g(8.5mmol)の2-クロロピリミジン-5-カルボン酸メチルエステルを2.1g(8.5mmol)の(S)-N-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)及び2.9mL(17.1mmol)のDIPEAに加えて混合物を100℃で4時間撹拌する。溶媒を真空中で除去する。残渣を100mLのMeOHで処理し、10mLの4N水酸化ナトリウム溶液を加える。混合物を60℃で1時間撹拌する。rtに冷ました後、pHが酸性になるまで4N HCl溶液を加える。沈殿物を収集し、乾燥させて所望生成物を得る。
C20H24N4O3 (M = 368.4 g/mol); ESI-MS: 369 [M+H]+
Rt (HPLC):2.04分(方法P)
【0382】
実施例XVIII
実施例XVIII.1
(S)-シクロプロパンカルボン酸(1-{4-[1-(5-ヨード-ピリミジン-2-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アミド
【0383】
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0384】
10mLのNMP中633mg(2.5mmol)の2-クロロ-5-ヨードピリミジン、757mg(2.5mmol)の(S)-シクロプロパンカルボン酸[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アミド(V.4)及び0.855mL(5.0mmol)のDIPEAを130℃で2時間撹拌する。rtに冷ました後、混合物を水で処理し、沈殿物をろ過で収集してエーテルと摩砕して所望化合物を得る。
C21H25IN4O (M = 476.4 g/mol); ESI-MS: 477 [M+H]+
Rt (HPLC):2.25分(方法P)
実施例XVIII.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例XVIII.2
(S)-3-(1-{4-[1-(5-ヨード-ピリミジン-2-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-1,1-ジメチル-尿素
【0385】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0386】
遊離体:V.3 / 2-クロロ-5-ヨードピリミジン
C20H26IN5O (M = 479.4 g/mol); ESI-MS: 480 [M+H]+
Rt (HPLC):2.22分(方法P)
【0387】
実施例XIX
実施例XIX.1
(S)-N-{1-[4-(2'-フルオロ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,4']ビピリジニル-4-イル)-フェニル]-エチル}-アセトアミド
【0388】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
【0389】
10mLのTHFと10mLのDMF中の1.41g(5.74mmol)の(S)-N-[1-(ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)に0.80mL(5.74mmol)のトリエチルアミン及び0.60g(5.21mmol)の2,4-ジフルオロピリジンを加える。混合物を0℃で12時間撹拌する。引き続き混合物を真空中で濃縮し、残渣をHPLC(C18 RP Sunfire;水(+0.1%のTFA)/MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C20H24FN3O (M = 341.4 g/mol); ESI-MS: 342 [M+H]+
Rt (HPLC):1.59分(方法T)
【0390】
実施例XX
実施例XX.1
(S)-N-(1-{4-[1-(4-ヒドロキシ-3-メチル-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0391】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0392】
40mLのジオキサン中760mg(4.06mmol)の4-ブロモ-2-メチルフェノール、1.7g(16.24mmol)のナトリウム-tert-ブチラート及び484mg(1.62mmol)の2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニルの混合物に1.0g(4.06mmol)の(S)-N-[1-(ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)を加える。引き続き371.7mg(0.41mmol)のトリス-(ジベンジリデンアセトン)-パラジウム(0)をアルゴン雰囲気下で加えて混合物を45℃で12時間撹拌する。次に混合物を水に注ぎ、1N HCl溶液を用いて酸性にしてジクロロメタンで抽出する。引き続きDCM溶液を1N HCl溶液で2回抽出し、混ぜ合わせた水層を固体Na2HPO4で中性pHにする。次に沈殿物をDCM/MeOHで処理し、溶媒を真空中で除去する。残渣をHPLC(カラム:C18 RP Sunfire;溶出液A:水+0.1%TFA、溶出液B:MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C20H28N2O2 (M = 352.5 g/mol); ESI-MS: 353 [M+H]+
Rt (HPLC):1.14分(方法P)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例XX.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例XX.6では反応の最後に溶媒を真空中で除去し、残渣に2N HClを加える。水層をEtOAcで抽出し、ろ過してから4N NaOHで塩基性にする。結果として生じる沈殿物をろ過して真空中で乾燥させる。
【0393】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
実施例XXI
実施例XXI.1
(S)-1-ベンジル-4-[4-(1-プロピオニルアミノ-エチル)-フェニル]-ピリジニウムブロミド
【0395】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0396】
120mLのアセトン中9.60g(37.7mmol)の(S)-N-[1-(4-ピリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-プロピオンアミド(IV.6)に4.91mL(41.5mmol)の臭化ベンジルを加える。混合物を12時間還流させる。その後、沈殿物をろ別し、アセトンで洗浄し、50℃で乾燥させて所望生成物を得る。
C23H25N2O*Br (M = 425.4 g/mol), EI-MS: 345 [M]+
Rt (HPLC):1.03分(方法O)
実施例XXI.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例XXI.2
1-ベンジル-4-[4-(1-アセチルアミノ-プロピル)-フェニル]-ピリジニウムブロミド
【0397】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
【0398】
C23H25N2O*Br (M = 425.4 g/mol), EI-MS: 345 [M]+
Rt (HPLC):0.93分(方法N)
【0399】
実施例XXII
実施例XXII.1
(S)-N-{1-[4-(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-フェニル]-エチル}-プロピオンアミド
【0400】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
【0401】
270mLのエタノール中13.60g(32.0mmol)の(S)-1-ベンジル-4-[4-(1-プロピオニルアミノ-エチル)-フェニル]-ピリジニウムブロミド(XXI.1)に2.42g(64.1mmol)の水素化ホウ素ナトリウムを0℃でゆっくりで加える。混合物をrtで48時間撹拌する。その後、溶媒を真空中で除去し、酢酸エチルを加える。混合物を1N HClで抽出する。水相を4N NaOHで中和し、沈殿物をろ別し、45℃で乾燥させて所望生成物を得る。
C23H28N2O (M = 348.5 g/mol), ESI-MS: 349 [M+H]+
Rt (HPLC):0.91分(方法N)
実施例XXII.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例XXII.2
(N-{1-[4-(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-フェニル]-プロピル}-アセトアミド
【0402】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
【0403】
C23H28N2O (M = 348.5 g/mol), ESI-MS: 349 [M+H]+
Rt (HPLC):0.93分(方法N)
【0404】
実施例XXIII
実施例XXIII.1
(S)-N-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-プロピオンアミド
【0405】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0406】
130mLのエタノール中の9.58g(27.5mmol)の((S)-N-{1-[4-(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-フェニル]-エチル}-プロピオンアミド(XXII.1)を0.80gのPd/C(10%)を用いて50℃で7時間水素化(3バール)する。その後、触媒をろ別し、溶媒を蒸発させる。残渣をHPLC(カラム:Gemini Phenomenex、10μM;溶出液A:水+0.30%NH4OH、溶出液B:アセトン)で精製して所望生成物を得る。
C16H24N2O (M = 260.4 g/mol), ESI-MS: 261 [M+H]+
Rt (HPLC):0.69分(方法N)
実施例XXIII.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例XXIII.2
N-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-プロピル]-アセトアミド
【0407】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
C16H24N2O (M = 260.4 g/mol), ESI-MS: 261 [M+H]+
Rt (HPLC):0.72分(方法N)
【0408】
実施例XXIV
実施例XXIV.1
2-クロロ-5-(1-メタンスルホニル-シクロプロピル)-ピリジン
【0409】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【0410】
9mLのNaOH溶液(水中50%)と9mLのジクロロメタンをrtで混合し、137mg(0.42mmol)のテトラブチルアンモニウムブロミドと0.87g(4.25mmol)の2-クロロ-5-[(メチルスルホニル)メチル]ピリジンを添加した後、1.83mL(21.2mmol)のジブロモメタンを加える。混合物を35℃で12時間撹拌する。引き続き混合物をジクロロメタンで抽出し、混ぜ合わせた有機相を水及び食塩水で洗浄する。溶媒を真空中で除去し、残渣をHPLC(シリカゲル、シクロヘキサン/酢酸エチル)で精製して所望生成物を得る。
C9H10ClNO2S (M = 231.7 g/mol), ESI-MS: 232 [M+H]+
【0411】
実施例XXV
実施例XXV.1
2-クロロ-チアゾール-4-カルボン酸メチルアミド
【0412】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0413】
8.0mLのジクロロメタン中の445mg(2.44mmol)の2-クロロ-チアゾール-4-カルボニルクロリドに0.38mL(2.69mmol)のトリエチルアミンとメチルアミンの2モル濃度溶液(THF中)1.35mL(2.69mmol)の混合物を加える。混合物を一晩撹拌し、濃縮して残渣を水及びNaHCO3溶液で抽出する。酢酸エチルによる抽出後、有機相を混ぜ合わせ、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して所望生成物を得る。
C5H5ClN2OS (M = 176.6 g/mol), ESI-MS: 177 [M+H]+
Rf (シクロヘキサン/酢酸エチル = 1:1) = 0.3
【0414】
実施例XXVI
実施例XXVI.1
6-ブロモ-2,4-ジメチル-ベンゾオキサゾール
【0415】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
【0416】
a)
5mLのジクロロメタン中0.50g(2.31mmol)の4-ブロモ-2-メトキシ-6-メチル-フェニルアミンを氷/エタノールで冷却し、5mLのジクロロメタン中0.24mL(2.49mmol)の三臭化ホウ素をゆっくり加える。冷却しながら30分間及びrtで2時間撹拌を続ける。混合物を氷上に注ぎ、30分間放置し、水層をジクロロメタンで抽出する。混合物が塩基性pHを示すまで水相をNaHCO3で処理した後、ジクロロメタンで抽出する。混ぜ合わせた有機相を乾燥させ、濃縮して所望生成物を得、さらに精製せずに使用する。
b)
30mLのキシレン中1.5g(7.42mmol)の2-アミノ-5-ブロモ-3-メチル-フェノールに1.15mL(8.19mmol)のトリエチルアミン、0.68g(2.70mmol)のピリジニウムp-トルエンスルホナート及び0.55mL(7.74mmol)の塩化アセチルを加える。混合物を3日間還流させる。引き続き溶媒を真空中で除去し、残渣を50mLの酢酸エチルで抽出する。混合物を水で2回抽出する。混ぜ合わせた水層を酢酸エチルで抽出する。混ぜ合わせた有機層を乾燥させ、濃縮して所望生成物を得る。
C9H8BrNO (M = 226.1 g/mol), ESI-MS: 226 [M+H]+
Rt (HPLC):1.55分(方法Q)
【0417】
実施例XXVII
実施例XXVII.1
(S)-N-{1-[4-(1-シアノ-ピペリジン-4-イル)-フェニル]-エチル}-アセトアミド
【0418】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0419】
1.37g(13.0mmol)の臭化シアンを15mLのTHFと15mLのジクロロメタン中の2.0g(8.12mmol)の(S)-N-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)と4.86mL(28.4mmol)のDIPEAの混合物に加える。混合物をrtで4時間撹拌する。その後、溶媒を真空中で除去する。残渣を酢酸エチルに取り、混合物を水で洗浄し、有機層を濃縮する。ジエチルエーテルの添加後、沈殿物をろ過で収集した後、ジエチルエーテルで洗浄して所望生成物を得る。
C16H21N3O (M = 271.4 g/mol); ESI-MS: 272 [M+H]+
Rt (HPLC):2.10分(方法R)
実施例XXVII.2
(S)-N-(1-{4-[1-(N-ヒドロキシカルバミミドイル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0420】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
【0421】
256.4mg(3.69mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩を20mLのエタノール中の1.0g(3.69mmol)の(S)-N-{1-[4-(1-シアノ-ピペリジン-4-イル)-フェニル]-エチル}-アセトアミド(XXVII.1)と0.63mL(3.69mmol)のDIPEAの混合物に加える。混合物を4時間還流させ、追加量50mgのヒドロキシルアミン塩酸塩を加えて2時間還流を続ける。溶媒を真空中で除去し、水を加える。次に混合物をHPLC(RP C18 Xbridge、水(+0.1%アンモニア)/MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C16H24N4O2 (M = 304.4 g/mol); ESI-MS: 305 [M+H]+
Rt (HPLC):1.89分(方法S)
【0422】
実施例XXVIII
実施例XXVIII.1
7-ブロモ-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ-[1,4]-ジオキセピン
【0423】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
【0424】
a)
50mLのDCM中1.00g(7.57mmol)の4-フルオロカテコールに10mLのDCM中0.58mL(11.4mmol)の臭素を加える。反応混合物をrtで3時間撹拌する。次に溶媒を真空中で除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 9/1)で精製する。
b)
25mLのDMF中1.50g(7.25mmol)の4-ブロモ-5-フルオロベンゼン-1,2-ジオールに5.90g(18.1mmol)のCs2CO3及び0.89mL(8.70mmol)の1,3-ジブロモプロパンを加える。反応混合物を一晩120℃で撹拌する。溶媒を真空中で除去し、残渣に水を加える。数回EtOAcで抽出した後、有機相を混ぜ合わせ、NaCl飽和水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させる。溶媒を真空中で除去し、結果として生じる残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、PE/EtOAc9/1→7/3)で精製する。
C9H8BrFO2 (M = 247.1 g/mol),EI-MS: 246/248 [M]+
Rf (TLC):0.50 (シリカゲル, PE/EtOAc 4/1)
実施例XXVIII.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例XXVIII.2
6-ブロモ-5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン
【0425】
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
【0426】
遊離体:3-フルオロカテコール(工程a)/ジブロモエタン(工程b)、行程bでは、塩基としてK2CO3及び溶媒としてACNを使用した。
C8H6BrFO2 (M = 233.0 g/mol), EI-MS: 232 [M]+
【0427】
実施例XXIX
実施例XXIX.1
(S)-N-{1-[4-(1-(2-ブロモアセチル)ピペリジン-4-イル)-フェニル]-エチル}-アセトアミド
【0428】
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
【0429】
530μl(6.09mmol)のブロモアセチルブロミドを20mLのジクロロメタン中1.50g(6.09mmol)の(S)-N-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)と1.03mL(7.31mmol)のTEAの氷冷混合物に滴加する。次に冷浴を除去し、混合物をrtに戻してから水を添加してクエンチする。混合物をDCMで抽出し、有機層を混ぜ合わせ、水で洗浄し、MgSO4で乾燥させる。溶媒を真空中で除去し、粗生成物をさらに精製せずに使用する。
C17H23BrN2O2 (M = 367.3 g/mol); ESI-MS: 367 [M+H]+
Rt (HPLC):0.83分(方法G)
実施例XXX
(E)-5-ブロモペンタ-2-エン
【0430】
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
【0431】
1.00g(11.6mmol)の1-シクロプロピルエタノールに0℃で慎重に364μL(3.83mmol)のPBr3を添加し、混合物をrtに戻す。次に1滴の水を加えて混合物を塩基性酸化アルミニウムでろ過する。
C5H9Br (M = 149.0 g/mol); EI-MS: 148 [M]+
実施例XXXI
2-メトキシ-4-プロポキシアニリン
【0432】
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
【0433】
a)
23mLのDMF中1.80g(10.5mmol)の4-フルオロ-2-メトキシ-1-ニトロ-ベンゼンと0.87mL(11.6mmol)の1-プロパノールに0℃で278mg(11.6mmol)のNaHを加える。反応混合物を0℃で30分間撹拌してからrtに戻す。水を添加して反応をクエンチする。結果として生じる混合物をEtOAcで抽出する。有機層を水(2×)で洗浄し、MgSO4で乾燥させる。溶媒を真空中で除去し、残渣をHPLC(RP C18 Xbridge、水(+0.3%アンモニア)/MeOH)で精製する。
b)
20mLのEtOAc中1.40g(6.63mmol)の2-メトキシ-1-ニトロ-4-プロポキシベンゼンに100mgのPd/C(5%)を加えてrtにて345kPa(50psi)の水素圧で水素化する。混合物をろ過し、溶媒を真空中で除去する。粗生成物をさらに精製せずに使用する。
C10H15NO2 (M = 181.2 g/mol),EI-MS: 182 [M]+
Rt (HPLC):1.50 (方法F)
【0434】
実施例XXXII
実施例XXXII.1
1-(2-メトキシ-4-プロポキシフェニル)ピペリジン-4-オン
【0435】
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
【0436】
8.5mLのEtOHと1.8mLの水中1.20g(6.62mmol)の2-メトキシ-4-プロポキシアニリン(実施例XXXI)を還流下で撹拌する。30分間で2.19g(6.62mmol)のN-メチル-N-ベンジル-4-オキソピペリジニウムヨージド(Org. Lett. 1999, 1, 1261-1262)を数回に分けて加える。還流下で撹拌を1時間続ける。次に反応混合物をrtに冷ました後、水とDCMを加える。層を分け、有機層をMgSO4で乾燥させ、ろ過し、溶媒を真空中で除去する。結果として生じる残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、PE/EtOAc 8/2)で精製する。
C15H21NO3 (M = 263.3 g/mol),ESI-MS: 264 [M+H]+
Rt (HPLC):1.80 (方法F)
実施例XXXII.1に類似して下記化合物を調製する。
【0437】
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
【0438】
実施例XXXIII
実施例XXXIII.1
1-(2-メトキシ-4-プロポキシフェニル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イルトリフルオロメタンスルホナート
【0439】
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
【0440】
6mLのTHF中0.60g(2.28mmol)の実施例XXXII.1と0.85g(2.39mmol)のN,N-ビス-(トリフルオロメタンスルホニル)-アニリンに-70℃で2.51mL(2.51mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(c=1.0mol/l)を1時間かけて加える。冷浴を除去し、混合物をrtに戻す。半飽和NaHCO3水溶液を加え、結果として生じる混合物をDCM(2×)で抽出する。有機層を混ぜ合わせ、MgSO4で乾燥させ、溶媒を真空中で除去する。結果として生じる残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、PE/EtOAc 8/2)で精製する。
C16H20F3NO5S (M = 395.4 g/mol),ESI-MS: 396 [M+H]+
Rt (HPLC):1.68 (方法F)
実施例XXXIII.1に類似して下記化合物を調製する。
【0441】
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
【0442】
実施例XXXIV
(S)-2,2,2-トリフルオロ-N-{1-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-エチル}-アセトアミド
【0443】
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
【0444】
13.0g(43.9mmol)の(S)-N-(1-(4-ブロモフェニル)エチル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド及び14.5g(148mmol)のKOAcを130mLのDMSOに加える。脱気後、13.7g(52.9mmol)のビス(ピナコラト)二ホウ素と1.10mg(1.35mmol)のPdCl2(dppf)*CH2Cl2の混合物を加え、混合物を90℃で3時間撹拌する。350mLのEtOAcと100mLの水を加え、結果として生じる混合物をセライト上でろ過する。有機層を分け、水(2×)及びNaCl飽和水溶液(2×)で洗浄する。有機相をMgSO4で乾燥させ、溶媒を真空中で除去する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CyH/EtOAc 95/5→1/1)で精製する。
C16H21BF3NO3(M = 343.2 g/mol),ESI-MS: 361 [M+NH4]+
【0445】
実施例XXXV
実施例XXXV.1
(S)-2,2,2-トリフルオロ-N-{1-[4-(1-(2-メトキシ-4-プロポキシフェニル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)フェニル]-エチル}-アセトアミド
【0446】
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
【0447】
6mLのジオキサンと6mLのMeOH中0.30g(0.76mmol)の実施例XXXIII.1及び260mg(0.76mmol)の実施例XXXIVに0.76mL(1.52mmol)のNa2CO3水溶液(c=2mol/L)及び21.3mg(0.03mmol)のPd(PPh3)Cl2を加える。反応混合物を95℃で3時間撹拌する。水とDCMを加えて層を分ける。有機層をMgSO4で乾燥させ、溶媒を真空中で除去する。結果として生じる残渣をHPLC(RP C18 Xbridge、水(+0.3%アンモニア)/MeOH)で精製する。
C25H29F3N2O3 (M = 462.5 g/mol),ESI-MS: 463 [M+H]+
Rt (HPLC):2.20 (方法F)
実施例XXXV.1に類似して下記化合物を調製する。
【0448】
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
【0449】
実施例XXXVI
1-ブロモ-4-(3,3,3-トリフルオロプロポキシ)ベンゼン
【0450】
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
【0451】
3.81g(22.0mmol)の4-ブロモフェノール、2.76g(24.2mmol)の3,3,3-トリフルオロ-1-プロパノール及び5.77g(22.0mmol)のトリフェニルホスフィンを50mLのDCMに加えて0℃に冷却する。次に4.55mL(22.0mmol)のジイソプロピルアゾジカルボキシラートを加えて混合物をrtに温めて一晩撹拌を続ける。次に反応混合物を水に注ぎ、DCMで抽出する。有機層を混ぜ合わせ、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、溶媒を真空中で除去する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、PE/EtOAc 8/2)で精製する。
C9H8BrF3O(M = 269.1 g/mol), ESI-MS: 301 [M+MeOH+H]+
Rt (HPLC):1.90分(方法A)
【0452】
実施例XXXVII
実施例XXXVII.1
3-ブロモ-6-エトキシ-ピリジン-2-カルボニトリル
【0453】
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
【0454】
a)
100mLのDCM中の4.50g(22.3mmol)の3-ブロモ-6-エトキシ-ピリジンを20.5g(89.1mmol)のmCPBAに数回に分けて加える。反応混合物をrtで一晩撹拌し、MgSO4を加えて100gの塩基性酸化アルミニウム上でろ過する。溶媒を真空中で除去した後、DCMとNaHCO3水溶液を加えて層を分ける。水層をNaClで飽和させ、DCMで数回抽出する。有機層を混ぜ合わせて溶媒を真空中で除去する。シリカゲルのプラグを通して残渣をろ過する。
b)
1.00g(4.59mmol)の5-ブロモ-2-エトキシ-ピリジン-1-オキシド、2.46mL(18.3mmol)のトリメチルシリルシリルシアニド及び1.92mL(13.8mmol)のTEAを10mLのACN中で一緒に100℃で24時間撹拌する。次に揮発性成分を真空中で除去し、残渣をDCMに溶かし、NaHCO3水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、シリカゲルのプラグを通してろ過する。次に溶媒を真空中で除去する。
C8H7BrN2O (M = 227.1 g/mol),ESI-MS: 227 [M+H]+
Rf (TLC):0.85 (シリカゲル, PE/EtOAc 7/3)
実施例XXXVII.1に類似して下記化合物を調製する。
実施例XXXVII.2及びXXXVII.3では、行程aの中間体を塩基性酸化アルミニウム上のろ過後にHPLCで精製する。
【0455】
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
【0456】
実施例XXXVIII
3-ブロモ-2,6-ジエトキシ-ピリジン
【0457】
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
1mLのDMF中の59.1μL(1.00mmol)のエタノールに25.3mg(1.00mmol)のNaHを添加した後、109mg(0.50mmol)の3-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-2-カルボニトリルを加える。結果として生じる混合物を50℃で1時間撹拌する。次に反応混合物を水上に注ぎ、TBMEで抽出する。有機層を混ぜ合わせ、MgSO4で乾燥させ、ろ過して溶媒を真空中で除去する。
C9H12BrNO2(M = 246.1 g/mol), ESI-MS: 246 [M+H]+
【0459】
最終化合物の調製
実施例1
実施例1.1
(S)-N-(1-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0460】
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
【0461】
147mg(0.60mmol)の(S)-N-[1-(ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)を2.0mLの1,4-ジオキサン中100mg(0.50mmol)の1-ブロモ-4-エトキシ-ベンゼン、197mg(2.00mmol)のtert-酪酸ナトリウム、59mg(0.20mmol)の2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニル及び46mg(0.05mmol)のトリス-(ジベンジリデンアセトン)-二パラジウム(0)の混合物に加える。混合物を45℃で4時間撹拌する。その後、混合物をセライト上でろ過する。ろ液から溶媒を真空中で除去する。残渣をHPLC(カラム:Waters XBridge 5μM;溶出液A:水+0.3%NH4OH、溶出液B:MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C23H30N2O2(M = 366.5 g/mol)
ESI-MS: 367 [M+H]+
Rt (HPLC):2.11分(方法A)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例1.1に類似して一般式(1-1)の下記化合物を調製する。
或いは下記実施例で反応条件として120℃までの反応温度又は120℃までのマイクロ波オーブン内での加熱を利用する。
例えば、実施例1.177では反応温度が110℃であり;実施例1.184及び1.185では反応条件がマイクロ波オーブン内で80℃にて45分である。
【0462】
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
【0463】
【化196】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0464】
列表題「遊離体」に示す遊離体を用いて、実施例1.1に類似して一般式(1-2)の下記化合物を調製する。
【0465】
【化197】
[この文献は図面を表示できません]
【0466】
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
【0467】
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例1.1に類似して一般式(1-3)の下記化合物を調製する。
【0468】
【化199】
[この文献は図面を表示できません]
【0469】
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
【0470】
実施例2
実施例2.1
N-(2-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-1-メチル-エチル)-アセトアミド
【0471】
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
【0472】
3.0mLのトルエン/tert-ブタノール(5:1)を130mg(0.50mmol)のN-[1-メチル-2-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(VIII.1)、100mg(0.50mmol)の1-ブロモ-4-エトキシ-ベンゼン、80mg(0.83mmol)のtert-酪酸ナトリウム、20mg(0.040mmol)のX-Phos及び10mg(0.040mmol)の酢酸パラジウム(II)の混合物に加える。混合物を封管内でマイクロ波照射下150℃で10分間撹拌する。その後、混合物を1mLの0.1N HClに注ぐ。1mLの濃アンモニアを加えて混合物を酢酸エチル(3×)で抽出する。混ぜ合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去する。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;DCM/MeOH 19:1)で精製して所望生成物を得る。
C24H32N2O2(M = 380.5 g/mol), ESI-MS: 381 [M+H]+
Rt (HPLC):2.15分(方法C)
列表題「遊離体」に示す遊離体を用いて、実施例2.1に類似して一般式(2-1)の下記化合物を調製する。
実施例2.3〜2.12ではピペリジンビルディングブロックを適切な臭化アリール(1当量)、tert-酪酸ナトリウム(4当量)、2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニル(0.4当量)及びトリス-(ジベンジリデンアセトン)-二パラジウム(0)(0.1当量)の1,4-ジオキサン中の混合物に加える。反応混合物を45℃で一晩撹拌し、その後HPLCで精製する。
【0473】
【化202】
[この文献は図面を表示できません]
【0474】
【化203】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0475】
列表題「遊離体」に示す遊離体を用いて、実施例2.1に類似して一般式(2-2)の下記化合物を調製する。
【0476】
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
【0477】
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
実施例3
実施例3.1
(S)-N-{1-[4-(6'-フェノキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,3']ビピリジニル-4-イル)-フェニル]-エチル}-アセトアミド
【0479】
【化206】
[この文献は図面を表示できません]
【0480】
不活性ガス雰囲気下、123mg(0.50mmol)の(S)-N-[1-(ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)を149mg(0.50mmol)の5-ヨード-2-フェノキシ-ピリジン(J. Organomet. Chem. 2003, 677, 57)、212mg(1.00mmol)のK3PO4、62mg(1.00mmol)のエチレングリコール及び5mg(0.025mmol)のヨウ化銅(I)の5.0mLの2-プロパノール中の混合物に加える。混合物を封管内80℃で12時間撹拌する。冷却後、沈殿物をろ別し、アセトニトリルで洗浄する。沈殿物をHPLC(カラム:Agilent Zorbax Stablebond C18、8μM;溶出液A:水+0.3%NH4OH、溶出液B:MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C26H29N3O2(M = 415.5 g/mol), ESI-MS: 416 [M+H]+
Rt (HPLC):2.08分(方法A)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例3.1に類似して一般式(3-1)の下記化合物を調製する。
【0481】
【化207】
[この文献は図面を表示できません]
【0482】
【化208】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0483】
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例3.1に類似して一般式(3-2)の下記化合物を調製する。
【0484】
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
【0485】
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
【0486】
実施例4
実施例4.1
(S)-N-(1-{4-[1-(3-シアノピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル]フェニル}エチル)アセトアミド
【0487】
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
【0488】
50μL(0.29mmol)のDIPEAを1.45mLのNMP中の14mg(0.10mmol)の2-クロロニコチンニトリルと29mg(0.11mmol)の(S)-N-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)の混合物に加える。混合物を130℃で一晩撹拌する。引き続き溶媒を真空中で除去し、残渣をDMFに取り、逆相HPLC(水/MeOH、0.1%TFA)を用いて混合物を精製して所望生成物を得る。
C10H11NO (M = 348.4 g/mol), ESI-MS: 349 [M+H]+
Rt (HPLC):1.89分(方法B)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例4.1に類似して一般式(4-1)の下記化合物を調製する。実施例4.52及び4.53では反応混合物をマイクロ波オーブン内130℃で2時間撹拌する。
【0489】
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
【0490】
【化213】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0491】
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、溶媒として還流エタノールを用いて実施例4.1に類似して一般式(4-1)の化合物を調製する。
【0492】
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
【0493】
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
【0494】
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、溶媒としてマイクロ波照射下で還流DMA及び塩基として炭酸カリウムを用いて実施例4.1に類似して一般式(4-1)の下記化合物を調製する。
【0495】
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
【0496】
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
【0497】
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、溶媒として還流DMSO及び塩基としてN,N-ジイソプロピルエチルアミンを用いて実施例4.1に類似して一般式(4-1)の下記化合物を調製する。
【0498】
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
【0499】
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
【0500】
実施例5
実施例5.1
(S)-N-{1-[4-(5'-エトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ビピリジニル-4-イル)-フェニル]-エチル}-アセトアミド
【0501】
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
【0502】
250mg(1.24mmol)の2-ブロモ-5-エトキシ-ピリジンを250mg(1.02mmol)の(S)-N-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)に加える。混合物を180℃で1時間加熱する。引き続き残渣をDMF/メタノールに取り、混合物を逆相HPLC(カラム:Waters XBridge 5μM;溶出液A:水+0.3%NH4OH、溶出液B:MeOH+0.3%NH4OH)で精製して所望生成物を得る。
C22H29N3O2 (M = 367.5 g/mol), ESI-MS: 368 [M+H]+
Rt (HPLC):2.20分(方法A)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例5.1に類似して一般式(5-1)の下記化合物を調製する。化合物5.5〜5.35及び5.38〜5.56の調製ではDIPEA(3.0当量)を加え、溶媒としてNMPを用いて反応混合物を130℃で一晩撹拌する。化合物5.36及び5.37の調製では塩基として炭酸カリウム(2.0当量)を使用し、溶媒としてアセトンを用いて反応混合物を0℃で2時間撹拌する。
【0503】
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
【0504】
【化222】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0505】
実施例5.200
(S)-N-(1-{4-[1-(6-クロロ-2-ピロリジン-1-イル-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0506】
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
【0507】
1mLのTHF中の22mg(0.1mmol)の4,6-ジクロロ-2-ピロリジン-1-イル-ピリミジンに17μL(0.1 mol)のDIPEA及び25mg(0.1mmol)の(S)-N-[1-(4-ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)を加える。混合物をrtで一晩撹拌する。溶媒を真空中で除去し、残渣を逆相HPLC(溶出液A:水+0.1%TFA、溶出液B:MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C23H30ClN5O (M = 427.97 g/mol), ESI-MS: 428 [M+H]+
Rt (HPLC):1.91分(方法T)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例5.200に類似して一般式(5-2)の下記化合物を調製する。
【0508】
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
【0509】
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
【0510】
実施例6
実施例6.1
(S)-2-シアノ-N-(1-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0511】
【化226】
[この文献は図面を表示できません]
【0512】
1mLのDMF中7.0mg(0.08mmol)のシアノ酢酸に35μL(0.20mmol)のDIPEA及び29mg(0.08mmol)のTBTUを加えて混合物をrtで10分間撹拌する。引き続き1mLのDMF中29mg(0.09mmol)の(S)-1-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチルアミン(XIII.1)を加えて撹拌を一晩続ける。塩基性酸化アルミニウムを通して混合物をろ過した後、DMF/MeOH(9:1)で洗浄し、真空中で濃縮する。残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(水/MeOH、0.1%TFA)で精製し、対応フラクションを濃縮して所望生成物を得る。
C10H11NO (M = 391.5 g/mol), ESI-MS: 392 [M+H]+
Rt (HPLC):1.18分(方法B)
【0513】
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例6.1に類似して一般式(6-1)の下記化合物を調製する。
【0514】
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
【0515】
【化228】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0516】
実施例7
実施例7.1
(S)-N-[1-(4-{1-[4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルオキシ)-フェニル]-ピペリジン-4-イル}-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0517】
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
【0518】
34mg(0.10mmol)の(S)-N-{1-(4-[1-(4-ヒドロキシフェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド(化合物1.48)、15mg(0.15mmol)のテトラヒドロ-4H-ピラン-4-オール及び39mg(0.15mmol)のトリフェニルホスフィン(固形担体上)を2mLの無水THFに0℃で懸濁させる。35mg(0.15mmol)のジ-tert-ブチルアゾジカルボキシラートを加えて混合物をrtに温める。一晩撹拌を続けた後、0.5当量のトリフェニルホスフィン(固形担体上)及び0.5当量のジ-tert-ブチルアゾジカルボキシラートを加える。2時間rtで撹拌した後、混合物を塩基性酸化アルミニウム上でろ過し、DMF/MeOH(9:1)で洗浄する。エバポレーション後、残渣を逆相HPLC(水/MeOH、0.1%TFA)で精製して所望生成物を得る。
C26H34N2O3(M = 422.5 g/mol), ESI-MS: 423 [M+H]+
Rt (HPLC):1.26分(方法B)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例7.1に類似して一般式(7-1)の下記化合物を調製する。
【0519】
【化230】
[この文献は図面を表示できません]
【0520】
【化231】
[この文献は図面を表示できません]
【0521】
実施例8
実施例8.1
(S)-N-[1-(4-{1-[4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルオキシ)-フェニル]-ピペリジン-4-イル}-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0522】
【化232】
[この文献は図面を表示できません]
【0523】
17μL(0.15mmol)の1-ブロモ-2-エトキシ-エタン及び35mg(0.25mmol)のK2CO3を2mLのACN中34mg(0.10mmol)の(S)-N-{1-(4-[1-(4-ヒドロキシフェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド(化合物1.48)に加える。混合物を90℃で4時間撹拌した後、11μL(0.10mmol)の1-ブロモ-2-エトキシ-エタンを加える。90℃で一晩撹拌を続ける。溶媒を真空中で除去し、残渣を逆相HPLC(水/MeOH、0.1%TFA)で精製して所望生成物を得る。
C10H11NO (M = 410.5 g/mol), ESI-MS: 411 [M+H]+
Rt (HPLC):1.40分(方法B)
実施例8.1に類似して一般式(8-1)の下記化合物を調製する。実施例8.63〜8.67では溶媒としてDMFを用いて反応混合物を60℃で一晩撹拌する。実施例8.67では、後でHCl(MeOH中1.25mol/L)との反応によってBoc保護を除去する。実施例8.68では溶媒としてDMSOを用いて反応混合物を100℃で5時間撹拌する。使用する遊離体は列表題「E 1」及び「E 2」に示してある。
【0524】
【化233】
[この文献は図面を表示できません]
【0525】
【化234】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0526】
実施例9
実施例9.1
(S)-N-[1-(4-{1-[3-(イソペンチルオキシ)-フェニル]-ピペリジン-4-イル}-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0527】
【化235】
[この文献は図面を表示できません]
【0528】
8mg(0.2mmol)のNaH(鉱油中60%)を34mg(0.10mmol)の(S)-N-{1-(4-[1-(3-ヒドロキシフェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド(化合物1.27)と23mg(0.15mmol)の1-ブロモ-3-メチルブタンの2mLのDMF中の混合物に0℃で加える。混合物を70℃で3日間撹拌する。反応混合物を水でクエンチし、ろ過し、溶媒を蒸発させる。残渣を逆相HPLC(水/MeOH、0.1%TFA)で精製して所望生成物を得る。
C10H11NO (M = 408.6 g/mol), ESI-MS: 409 [M+H]+
Rt (HPLC):1.60分(方法B)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例9.1に類似して一般式(9-1)の下記化合物を調製する。
【0529】
【化236】
[この文献は図面を表示できません]
【0530】
【化237】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0531】
実施例10
実施例10.1
(S)-N-[1-(4-{1-[5-(4-シアノ-3-フルオロフェニル)-ピリミジン-2-イル]-ピペリジン-4-イル}-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0532】
【化238】
[この文献は図面を表示できません]
【0533】
アルゴン雰囲気下で0.1mLのNa2CO3飽和溶液及び3mg(0.004mmol)のビス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(II)クロリドを16mg(0.10mmol)の4-シアノ-3-フルオロフェニルボロン酸と45mg(0.10mmol)の(S)-N-(1-{4-[1-(5-ヨードピリミジン-2-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド(化合物4.43)の2mLのジオキサン/1mLのMeOH中の混合物に加える。混合物を70℃で6時間撹拌した。その後、混合物をDMFで希釈してろ過した。ろ液を逆相HPLC(水/MeOH、0.1%TFA)で精製して所望生成物を得た。
C10H11NO (M = 443.5 g/mol), ESI-MS: 444 [M+H]+
Rt (HPLC):2.28分(方法B)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例10.1に類似して一般式(10-1)の下記化合物を調製する。Boc保護されたアミノボロン酸を使用する場合、最後にTFA/CH2Cl2=1:1(5%H2O)を用いてBoc基を除去する。
【0534】
【化239】
[この文献は図面を表示できません]
【0535】
【化240】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0536】
ビス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(II)クロリド/Na2CO3の代わりにトルエン/水中の酢酸パラジウム(II)/トリシクロヘキシルホスフィン/リン酸トリカリウム水和物を用いて実施例10.1に類似して一般式(10-2)の下記化合物を調製する。使用する遊離体は列表題「E 1」及び「E 2」に示してある。
【0537】
【化241】
[この文献は図面を表示できません]
【0538】
【化242】
[この文献は図面を表示できません]
【0539】
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例10.1に類似して一般式(10-3)の下記化合物を調製する。
【0540】
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
【0541】
【化244】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0542】
実施例11
実施例11.1
(S)-N-(1-{4-[1-(6-プロポキシ-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0543】
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
【0544】
1.33mL(2.79mmol)のナトリウムn-プロポキシド(n-プロパノール中20%)を0.5mLのアセトニトリル中200mg(0.56mmol)の(S)-N-(1-{4-[1-(6-クロロ-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド(XIV.1)に加える。混合物をマイクロ波照射下140℃で1分間加熱する。その後、水を加えて混合物をジクロロメタンで抽出する。溶媒を蒸発させ、残渣を逆相HPLC(カラム:Waters XBridge 5μM;溶出液A:水+0.3%NH4OH、溶出液B:MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C22H30N4O2 (M = 382.5 g/mol), ESI-MS: 383 [M+H]+
Rt (HPLC):2.04分(方法A)
実施例11.1に類似して一般式(11-1)の下記化合物を調製する。遊離アルコールを使用する場合、対応するアルコール(5.0当量)をそれぞれNMP、XIV.1又はXIV.3に溶かし、カリウムtert-ブトキシド(2.5当量)を加えて混合物を130℃で一晩撹拌する。求核試薬としてアミノを使用する場合、対応するアミン(5.0当量)をDMSOに溶かす。DIPEA(5.0〜10.0当量)及びXIV.1又はXIV.3をそれぞれ加えて混合物を130℃で一晩撹拌する。第2生成物として化合物11.116を得る。使用する遊離体は列表題「E 1」及び「E 2」に示してある。
【0545】
【化246】
[この文献は図面を表示できません]
【0546】
【化247】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0547】
実施例12
実施例12.1
N-[2-(4-{1-[2-(シクロペンチル-メチル-アミノ)-ピリミジン-4-イル]-ピペリジン-4-イル}-フェニル)-1-メチル-エチル]-アセトアミド
【0548】
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
【0549】
181μL(1.61mmol)のN-メチル-シクロペンチルアミンを3mLのアセトニトリル中の120mg(0.32mmol)のN-(2-{4-[1-(2-クロロ-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-1-メチル-エチル)-アセトアミド(XIV.2)に加える。混合物をマイクロ波照射下150℃で30分間加熱する。その後、溶媒を蒸発させ、残渣を逆相HPLC(溶出液A:水+0.1%TFA、溶出液B:アセトニトリル+0.1%TFA)で精製して所望生成物を得る。
C26H37N5O (M = 435.6 g/mol), ESI-MS: 436 [M+H]+
【0550】
実施例13
実施例13.1
(S)-N-(1-{4-[1-(2-シアノ-4-プロポキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0551】
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
【0552】
2mLのDMSO中100mg(0.41mmol)の(S)-N-[1-(ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)を97mg(0.41mmol)の2-ブロモ-5-プロポキシ-ベンゾニトリル、112mg(0.82mmol)の炭酸カリウム、7.7mg(0.041mmol)のヨウ化銅(I)及び9mg(0.08mmol)の(L)-プロリンの混合物に不活性ガス雰囲気下で加える。混合物を90℃で7日間撹拌する。その後、水を加えて混合物を酢酸エチルで抽出する。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去する。残渣をHPLC(カラム:Waters XBridge 5μM;溶出液A:水+0.3% NH4OH、溶出液B:MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C25H31N3O2(M = 405.5 g/mol), ESI-MS: 406 [M+H]+
Rt (HPLC):2.23分(方法A)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例13.1に類似して一般式(13-1)の下記化合物を調製する。
【0553】
【化250】
[この文献は図面を表示できません]
【0554】
【化251】
[この文献は図面を表示できません]
【0555】
実施例14
実施例14.1
(S)-1-(1-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-3-メチル-尿素
【0556】
【化252】
[この文献は図面を表示できません]
【0557】
2mLのDMF中100mg(0.31mmol)の(S)-1-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチルアミン(XIII.1)に87μL(0.62mmol)のTEA及び52mg(0.32mmol)のCDIを0℃で加えて混合物を0℃で30分間撹拌する。引き続き48mg(1.54mmol)のメチルアミンを加えて50℃で1時間撹拌を続ける。塩基性酸化アルミニウムを通して混合物をろ過し、真空中で濃縮する。残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(水+0.15%NH4OH;アセトン)で精製し、対応フラクションを濃縮して所望生成物を得る。
C23H31N3O2 (M = 381.5 g/mol), ESI-MS: 382 [M+H]+
Rt (HPLC):2.10分(方法A)
実施例14.1に類似して一般式(14-1)の下記化合物を調製する。実施例14.5の場合、CDIの代わりにCDTを用いる。使用する遊離体は列表題「E 1」及び「E 2」に示してある。
【0558】
【化253】
[この文献は図面を表示できません]
【0559】
【化254】
[この文献は図面を表示できません]
【0560】
実施例14.50
(S)-1-シクロプロピル-3-(1-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-1-メチル-尿素
【0561】
【化255】
[この文献は図面を表示できません]
【0562】
1.5mLのジオキサン中32.5mg(0.10mmol)の(S)-1-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチルアミン(XIII.1)に30μL(0.20mmol)のDBU及び33mg(0.20mmol)のCDTをrtで加えて混合物を5分間撹拌する。引き続き8.5mg(0.15mmol)のシクロプロピル-メチル-アミンを加えて撹拌を一晩続ける。混合物を真空中で濃縮する。残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(水+0.1%TFA:MeOH)で精製し、対応フラクションを濃縮して所望生成物を得る。
C26H35N3O2 (M = 421.6 g/mol), ESI-MS: 422 [M+H]+
Rt (HPLC):1.24分(方法B)
実施例14.50に類似して一般式(14-1)の下記化合物を調製する。試薬として芳香族アミンを使用する場合、活性化工程を逆にし、芳香族アミンをXIII.1に添加する前にまずCDTで処理する。使用する遊離体は列表題「E 1」及び「E 2」に示してある。
【0563】
【化256】
[この文献は図面を表示できません]
【0564】
【化257】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0565】
実施例15
実施例15.1
(S)-(4-{4-[4-(1-アセチルアミノ-エチル)-フェニル]-ピペリジン-1-イル}-フェニル)-酢酸メチルエステル
【0566】
【化258】
[この文献は図面を表示できません]
【0567】
1.2mLのトルエン/tert-ブタノール(5:1)を100mg(0.41mmol)の(S)-N-[1-(ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)、93mg(0.41mmol)の4-ブロモ-フェニル-酢酸メチルエステル、10mg(0.020mmol)のX-Phos及び4.5mg(0.020mmol)の酢酸パラジウム(II)の混合物に加える。最後に132mg(0.41mmol)の炭酸セシウムを不活性ガス雰囲気下で加える。混合物を封管内90℃で不活性雰囲気下で12時間撹拌する。その後、混合物を1mLのメタノールで希釈し、残渣をHPLC(カラム:Waters XBridge 5μM;溶出液A:水+0.10%NH4OH、溶出液B:MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C24H30N2O3(M = 394.5 g/mol), ESI-MS: 395 [M+H]+
Rt (HPLC):1.10分(方法F)
列表題「遊離体」に示す遊離体を用いて、実施例15.1に類似して一般式(15-1)の下記化合物を調製する。
【0568】
【化259】
[この文献は図面を表示できません]
【0569】
【化260】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0570】
列表題「遊離体」に示す遊離体を用いて、実施例15.1に類似して一般式(15-2)の下記化合物を調製する。
【0571】
【化261】
[この文献は図面を表示できません]
【0572】
【化262】
[この文献は図面を表示できません]
【0573】
列表題「遊離体」に示す遊離体を用いて、実施例15.1に類似して一般式(15-3)の下記化合物を調製する。
【0574】
【化263】
[この文献は図面を表示できません]
【0575】
【化264】
[この文献は図面を表示できません]
【0576】
実施例16
実施例16.1
(S)-N-(1-{4-[1-(2-エトキシ-ピリミジン-5-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0577】
【化265】
[この文献は図面を表示できません]
【0578】
3.0mLのトルエンを100mg(0.41mmol)の(S)-N-[1-(ピペリジン-4-イル-フェニル)-エチル]-アセトアミド(V.1)、82mg(0.41mmol)の5-ブロモ-2-エトキシ-ピリミジン、24mg(0.082mmol)のBINAP及び9.1mg(0.041mmol)の酢酸パラジウム(II)の混合物に加える。最後に200mg(0.61mmol)の炭酸セシウムを不活性ガス雰囲気下で加える。混合物を封管内120℃で不活性ガス雰囲気下で12時間撹拌する。その後、1mLの水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を分けて水で洗浄する。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去する。残渣をHPLC(カラム:Waters XBridge 5μM;溶出液A:水+0.30%NH4OH、溶出液B:MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C21H28N4O2(M = 368.5 g/mol), ESI-MS: 369 [M+H]+
Rt (HPLC):1.02分(方法G)
列表題「遊離体」に示す遊離体を用いて、実施例16.1に類似して一般式(16-1)の下記化合物を調製する。
【0579】
【化266】
[この文献は図面を表示できません]
【0580】
【化267】
[この文献は図面を表示できません]
【0581】
実施例17
実施例17.1
(S)-N-(1-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-メタンスルホンアミド
【0582】
【化268】
[この文献は図面を表示できません]
【0583】
17mg(0.15mmol)のメタンスルホニルクロリドに2mLのジクロロメタン中32mg(0.1mmol)の(S)-1-{4-[1-(4-エトキシ-フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチルアミン(XIII.1)と42μLのトリエチルアミンの溶液を加える。混合物をrtで2日間撹拌する。溶媒を減圧下で除去し、残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(水/MeOH、0.1%TFA)で精製し、対応フラクションを濃縮して所望生成物を得る。
C22H30N2O3S (M = 402.6 g/mol), ESI-MS: 403 [M+H]+
Rt (HPLC):0.37分(方法B)
列表題「遊離体」に示す遊離体を用いて、実施例17.1に類似して一般式(17-1)の下記化合物を調製する。
【0584】
【化269】
[この文献は図面を表示できません]
【0585】
【化270】
[この文献は図面を表示できません]
【0586】
実施例18
実施例18.1
(S)-2-{4-[4-(1-アセチルアミノ-エチル)-フェニル]-ピペリジン-1-イル}-ピリミジン-5-カルボン酸メチル-ピリジン-4-イルメチル-アミド
【0587】
【化271】
[この文献は図面を表示できません]
【0588】
2mLのDMF中36.8mg(0.1mmol)の(S)-2-{4-[4-(1-アセチルアミノ-エチル)-フェニル]-ピペリジン-1-イル}-ピリミジン-5-カルボン酸(XVII.1)と51μL(0.3mmol)のDIPEAに38.0mg(0.1mmol)のHATUを加えて混合物をrtで15分間撹拌する。引き続き混合物を12.2mg(0.1mmol)のメチルピリジン-4-イルメチルアミンに加えて12時間撹拌を続ける。溶媒を真空中で除去し、残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(水+0.1%NH4OH/MeOH)で精製し、対応フラクションを濃縮して所望生成物を得る。
C27H32N6O2 (M = 472.6 g/mol), ESI-MS: 473 [M+H]+
Rt (HPLC):1.56 (方法W)
実施例18.1に類似して一般式(18-1)の下記化合物18.1〜18.40を調製し、実施例18.1に類似して化合物18.41〜18.89を調製するが、バッチサイズを0.01mmolの酸XVII.1に減少させる。これらの化合物を塩基性酸化アルミニウムを通すろ過により精製した後、DMF/MeOH(9:1)で洗浄し、真空中で濃縮して所望生成物を得る。Boc保護されたジアミンを使用する場合、最後にDCM/TFA=1/1(5%H2O)を用いてBoc保護基を除去する。使用する遊離体は列表題「遊離体」に示してある。
【0589】
【化272】
[この文献は図面を表示できません]
【0590】
【化273】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0591】
実施例19
実施例19.1
(S)-N-{1-[4-(2'-イソブトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,4']ビピリジニル-4-イル)-フェニル]-エチル}-アセトアミド
【0592】
【化274】
[この文献は図面を表示できません]
【0593】
2mLのジオキサン中34mg(0.10mmol)の(S)-N-{1-[4-(2'-フルオロ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,4']ビピリジニル-4-イル)-フェニル]-エチル}-アセトアミド(XIX.1)と74mg(1.0mmol)のイソブチルアルコールの混合物に20mg(0.50mmol)のNaH(鉱油中60%)を加える。混合物を130℃で12時間撹拌する。溶媒を真空中で除去し、残渣をHPLC(RP X-Bridge;水(+0.1%TFA)/MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C24H33N3O2 (M = 395.5 g/mol), ESI-MS: 396 [M+H]+
Rt (HPLC):1.35分(方法L)
列表題「遊離体」に示す遊離体を用いて、実施例19.1に類似して一般式(19-1)の下記化合物を調製する。
【0594】
【化275】
[この文献は図面を表示できません]
【0595】
【化276】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0596】
実施例20
実施例20.1
(S)-シクロプロパンカルボン酸(1-{4-[1-(6-イソプロポキシ-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アミド
【0597】
【化277】
[この文献は図面を表示できません]
【0598】
25mg(1.04mmol)の水素化ナトリウムを2mLの2-プロパノールに加えて80℃で10分間加熱する。その後、80mg(0.21mmol)の(S)-シクロプロパンカルボン酸(1-{4-[1-(6-クロロ-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アミド(XIV.6)を加える。混合物を80℃で12時間加熱する。その後、水を加えて混合物をジクロロメタンで抽出する。溶媒を蒸発させ、残渣を逆相HPLC(カラム:Waters XBridge 5μM;溶出液A:水+0.3%NH4OH、溶出液B:MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C22H32N4O2 (M = 408.5 g/mol), ESI-MS: 409 [M+H]+
Rt (HPLC):1.31分(方法L)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例20.1に類似して一般式(20-1)の下記化合物を調製する。
【0599】
【化278】
[この文献は図面を表示できません]
【0600】
【化279】
[この文献は図面を表示できません]
【0601】
実施例21
実施例21.1
(S)-N-(1-{4-[1-(4-メトキシ-5-フェニル-ピリミジン-2-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0602】
【化280】
[この文献は図面を表示できません]
【0603】
4mLのMeOH中43.5mg(0.10mmol)の(S)-N-(1-{4-[1-(4-クロロ-5-フェニル-ピリミジン-2-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド(5.50mmol)に0.074mL(0.40mmol)のナトリウムメトキシドを加えて混合物を80℃で3時間撹拌する。冷却後、粗混合物をHPLC(C18 RP Sunfire;水(+0.1%TFA)/MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C26H30N4O2 (M = 430.5 g/mol), ESI-MS: 431 [M+H]+
Rt (HPLC):1.88分(方法P)
実施例21.2
(S)-N-(1-{4-[1-(4-メチル-5-フェニル-ピリミジン-2-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0604】
【化281】
[この文献は図面を表示できません]
【0605】
1mLのMeOHと2mLのジオキサン中43.5mg(0.10mmol)の(S)-N-(1-{4-[1-(4-クロロ-5-フェニル-ピリミジン-2-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド(5.50mmol)にアルゴン雰囲気下で0.042mL(0.30mmol)のトリメチルボロキシン、0.1mLのNaHCO3溶液(2mmol/mL)及び2.9mg(0.0042mmol)のビス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(II)クロリドを加えて混合物を80℃で3時間撹拌する。その後、さらに100μL(0.7mmol)のトリメチルボロキシンと2.9mg(0.0042mmol)のビス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(II)クロリドを加えて80℃で撹拌を12時間続ける。混合物をDMFで希釈し、ろ過し、HPLC(C18 RP Sunfire;水(+0.1%TFA)/MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C26H30N4O (M = 414.5 g/mol), ESI-MS: 415 [M+H]+
Rt (HPLC):2.28分(方法P)
実施例21.3
(S)-N-(1-{4-[1-(4-メチルアミノ-5-フェニル-ピリミジン-2-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0606】
【化282】
[この文献は図面を表示できません]
【0607】
2mLのジメチルアセトアミド中34.0mg(0.078mmol)の(S)-N-(1-{4-[1-(4-クロロ-5-フェニル-ピリミジン-2-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド(5.50mmol)に0.027mL(0.16mmol)のDIPEA及び1.15mL(2.3mmol)のメチルアミンを加える。混合物を100℃で16時間撹拌する。引き続き粗混合物をHPLC(C18 RP Sunfire;水(+0.1%TFA)/MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C26H31N5O (M = 429.6 g/mol), ESI-MS: 430 [M+H]+
Rt (HPLC):1.66分(方法P)
【0608】
実施例22
実施例22.1
(S)-N-(1-{4-[1-(2-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0609】
【化283】
[この文献は図面を表示できません]
【0610】
アルゴン雰囲気下で0.2mLのNa2CO3溶液(2mol/L)及び3mg(0.004mmol)のビス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(II)クロリドを2mLのジオキサン/1mLのMeOH中50mg(0.30mmol)の3,4-(メチレンジオキシ)フェニルボロン酸と36mg(0.10mmol)の(S)-N-(1-{4-[1-(2-クロロ-ピリミジン-4-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド(化合物XIV.3)の混合物に加える。混合物を90℃で3時間撹拌する。その後、混合物をDMF/水で希釈し、ろ過する。ろ液を逆相HPLC(水(+0.1%TFA)/MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C26H28N4O3 (M = 444.5 g/mol), ESI-MS: 445 [M+H]+
Rt (HPLC):1.38分(方法E)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例10.1に類似して一般式(22-1)の下記化合物を調製する。
【0611】
【化284】
[この文献は図面を表示できません]
【0612】
【化285】
[この文献は図面を表示できません]

[この文献は図面を表示できません]
【0613】
実施例23
実施例23.1
(S)-N-[1-(4-{1-[5-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-ピリミジン-2-イル]-ピペリジン-4-イル}-フェニル)-エチル]-アセトアミド
【0614】
【化286】
[この文献は図面を表示できません]
【0615】
a)
4mLのDMF中74.0mg(0.2mmol)の(S)-2-{4-[4-(1-アセチルアミノ-エチル)-フェニル]-ピペリジン-1-イル}-ピリミジン-5-カルボン酸(XVII.1)と42μL(0.24mmol)のDIPEAに77.0mg(0.2mmol)のTBTUを加えて混合物をrtで10分間撹拌する。引き続き40.0mg(0.37mmol)のo-フェニレンジアミンを加えて5時間撹拌を続ける。混合物を塩基性酸化アルミニウムを通してろ過し、DMF/MeOH(9:1)で洗浄する。溶媒を真空中で除去し、粗生成物を直接次工程で使用する。
C26H30N6O2 (M = 458.6 g/mol), ESI-MS: 459 [M+H]+
Rt (HPLC):1.79 (方法P)
b)
2mLのHOAc中92mgの(S)-2-{4-[4-(1-アセチルアミノ-エチル)-フェニル]-ピペリジン-1-イル}-ピリミジン-5-カルボン酸(2-アミノ-フェニル)-アミドの混合物を110℃で12時間還流させる。真空中での濃縮後、水を加えて沈殿物をろ過で収集して所望生成物を得る。
C26H28N6O (M = 440.5 g/mol), ESI-MS: 441 [M+H]+
Rt (HPLC):1.69分(方法P)
【0616】
実施例24
実施例24.1
(S)-N-(1-{4-[1-(4-(プロピルアミノ)フェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0617】
【化287】
[この文献は図面を表示できません]
【0618】
1mLのDCM中75.0mg(0.22mmol)のアニリンXX.6に16.2μl(0.22mmol)のプロピオンアルデヒドを加え、結果として生じる混合物をrtで30分間撹拌する。次に51.8mg(0.24mmol)のNaB(OAc)3Hを加えて混合物をrtで一晩撹拌する。その後、混合物を直接HPLC(水/MeOH/TFA)で精製する。
C24H33N3O (M = 379.5 g/mol), ESI-MS: 380 [M+H]+
Rt (HPLC):1.08分(方法N)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例24.1に類似して一般式(24-1)の下記化合物を調製する。
【0619】
【化288】
[この文献は図面を表示できません]
【0620】
【化289】
[この文献は図面を表示できません]
【0621】
実施例25
実施例25.1
(S)-N-(1-{4-[1-(3-イソプロピル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0622】
【化290】
[この文献は図面を表示できません]
【0623】
0.9mL(0.45mmol)の塩化亜鉛(II)(THF中0.5M溶液)を12mLの酢酸エチル中の40.7mg(0.15mmol)の(S)-N-{1-[4-(1-シアノ-ピペリジン-4-イル)-フェニル]-エチル}-アセトアミド(XXVII.1)と30.6mg(0.30mmol)のN’-ヒドロキシ-2-メチルプロパンイミドアミドの混合物に滴加する。混合物をrtで12時間撹拌する。その後、溶媒を真空中で除去し、15mLのエタノール及び2mLの濃HCl溶液を加える。混合物を3時間還流させる。引き続き混合物を濃縮し、水を加え、沈殿物を収集し、水で洗浄して所望生成物を得る。
C20H28N4O2 (M = 356.5 g/mol), ESI-MS: 357 [M+H]+
Rt (HPLC):2.06分(方法S)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例25.1に類似して一般式(25-1)の下記化合物を調製する。
【0624】
【化291】
[この文献は図面を表示できません]
【0625】
【化292】
[この文献は図面を表示できません]
【0626】
実施例26
実施例26.1
(S)-N-(1-{4-[1-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド
【0627】
【化293】
[この文献は図面を表示できません]
【0628】
0.019mL(0.16mmol)の塩化ベンゾイルを4mLのTHF中の45.7mg(0.15mmol)の(S)-N-(1-{4-[1-(N-ヒドロキシカルバミミドイル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド(XXVII.2)と0.063mL(0.45mmol)のトリエチルアミンの混合物に加える。混合物を80℃で12時間撹拌し、引き続きHPLC(RP C18 Sunfire;水(+0.1%TFA)/MeOH)で精製して所望生成物を得る。
C23H26N4O2 (M = 390.5 g/mol), ESI-MS: 391 [M+H]+
Rt (HPLC):2.12分(方法T)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例26.1に類似して一般式(26-1)の下記化合物を調製する。
【0629】
【化294】
[この文献は図面を表示できません]
【0630】
【化295】
[この文献は図面を表示できません]
【0631】
実施例27
実施例27.1
N-((1S)-1-(4-(1-(4-((2-メチルシクロプロピル)メトキシ)フェニル)-ピペリジン-4-イル)フェニル)-エチル)アセトアミド
【0632】
【化296】
[この文献は図面を表示できません]
【0633】
50mg(0.15mmol)の(S)-N-{1-(4-[1-(4-ヒドロキシフェニル)-ピペリジン-4-イル]-フェニル}-エチル)-アセトアミド(化合物1.48)、14mg(0.16mmol)の2-メチルシクロプロパンメタノール及び38.8mg(0.15mmol)のトリフェニルホスフィンを2mLの2-メチル-テトラヒドロフランに0℃で加える。30.5μl(0.15mmol)のジ-イソプロピルアゾジカルボキシラートを加えて混合物をrtに戻す。一晩撹拌を続けた後、0.5当量のトリフェニルホスフィンと0.5当量のジ-イソプロピルアゾジカルボキシラートを加える。撹拌を1日続け、再びさらにトリフェニルホスフィン及びジ-イソプロピルアゾジカルボキシラートを加えて50℃で16時間撹拌を続ける。次に混合物をろ過し、逆相HPLC(水/MeOH、0.1%FA)で精製して所望生成物を得る。
C26H34N2O2 (M = 406.6 g/mol), ESI-MS: 407 [M+H]+
Rt (HPLC):1.58分(方法A)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例27.1に類似して一般式(27-1)の下記化合物を調製する。
【0634】
【化297】
[この文献は図面を表示できません]
【0635】
【化298】
[この文献は図面を表示できません]
【0636】
実施例28
実施例28.1
(S)-3-(4-(4-(1-アセトアミドエチル)フェニル)ピペリジン-1-イル)安息香酸
【0637】
【化299】
[この文献は図面を表示できません]
【0638】
2.90g(7.62mmol)のエステル15.02を50mLのMeOHと8mLの1N NaOH水溶液に加える。反応混合物を70℃で1時間撹拌する。rtに冷ました後、溶液を希HCl水溶液で酸性にし、結果として生じる沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空中50℃で乾燥させる。
C22H26N2O3 (M = 366.5 g/mol), ESI-MS: 367 [M+H]+
Rt (HPLC):1.11分(方法H)
【0639】
実施例29
実施例29.1
(S)-N-(1-(4-(1-(3-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-2-カルボニル)フェニル)ピペリジン-4-イル)フェニル)エチル)アセトアミド
【0640】
【化300】
[この文献は図面を表示できません]
【0641】
2mLのDMF中73.3mg(0.20mmol)の実施例28.1に64.2mg(0.20mmol)のTBTU及び41.8μL(0.20mmol)のTEAを加えて混合物をrtで15分間撹拌する。次に26.6mg(0.20mmol)の1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリンを加えて1時間撹拌を続ける。反応混合物を直接HPLC(水+0.1%NH4OH/MeOH)で精製する。
C31H35N3O2 (M = 481.6 g/mol), ESI-MS: 482 [M+H]+
Rt (HPLC):1.39分(方法O)
実施例29.1に類似して下記化合物を調製する。使用する遊離体は列表題「遊離体」に示してある。
【0642】
【化301】
[この文献は図面を表示できません]
【0643】
【化302】
[この文献は図面を表示できません]
【0644】
実施例30
実施例30.1
(S)-N-1-(4-(1-(4-エトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)フェニル)エチル)-3-オキソブタンアミド
【0645】
【化303】
[この文献は図面を表示できません]
【0646】
150mg(0.46mmol)のアミンXIII.1を1.5mLのTHFと5.65mg(0.05mmol)のDMAPに加えて0℃に冷却する。次に42.8mg(0.51mmol)のジケテンを加え、結果として生じる混合物を0℃で1時間撹拌する。溶媒を真空中で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;PE/酢酸エチル、勾配80:20→50:50)で精製する。
C25H32N2O3 (M = 408.5 g/mol), ESI-MS: 409 [M+H]+
Rt (HPLC):0.88分(方法AD)
【0647】
実施例31
実施例31.1
(S)-メチル 3-(1-(4-(1-(4-エトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)フェニル)エチルアミノ)-3-オキソプロパノアート
【0648】
【化304】
[この文献は図面を表示できません]
【0649】
324mg(1.00mmol)のアミンXIII.1を10mLのTHFと154μL(1.10mmol)のTEAに加える。混合物を冷却しながら108μL(1.00mmol)のメチルマロニルクロリドを滴加する。結果として生じる混合物をrtで一晩撹拌する。混合物をろ過し、溶媒を真空中で除去して残渣をHPLC(水+0.15%FA/アセトン)で精製する。
C25H32N2O4 (M = 424.5 g/mol), ESI-MS: 425 [M+H]+
Rt (HPLC):0.73分(方法AD)
【0650】
実施例32
実施例32.1
(S)-3-(1-(4-(1-(4-エトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)フェニル)エチルアミノ)-3-オキソプロパン酸
【0651】
【化305】
[この文献は図面を表示できません]
【0652】
250mg(0.59mmol)のエステル31.1を5mLのEtOHと0.6mLの1N NaOH水溶液に加えてrtで撹拌する。溶媒を真空中で除去し、残渣をDCMとpH7-緩衝水溶液に分配する。有機層を分離し、水で洗浄し、MgSO4で乾燥させて溶媒を真空中で除去する。
C24H30N2O4 (M = 410.5 g/mol), ESI-MS: 411 [M+H]+
Rt (HPLC):0.90分(方法G)
【0653】
実施例33
実施例33.1
(S)-N-(1-{4-[1-(4-エトキシフェニル)ピペリジン-4-イル]フェニル}エチル)マロンアミド
【0654】
【化306】
[この文献は図面を表示できません]
【0655】
1mLのDMF中50.0mg(0.12mmol)のカルボン酸32.1に25.3μL(0.18mmol)のTEA、41.1mg(0.13mmol)のTBTU及び200μLのアンモニア水溶液(32%)を加える。次に混合物をろ過し、HPLC(水/MeOH、0.15%NH4OH)で精製する。
C24H31N3O3 (M = 409.5 g/mol), ESI-MS: 410 [M+H]+
Rt (HPLC):1.10分(方法G)
列表題「E 1」及び「E 2」に示す遊離体を用いて、実施例33.1に類似して一般式(33-1)の下記化合物を調製する。
【0656】
【化307】
[この文献は図面を表示できません]
【0657】
【化308】
[この文献は図面を表示できません]
【0658】
実施例34
実施例34.1
(S)-N-(1-(4-(1-(2-(ピリジン-2-イル)チアゾール-5-イル)ピペリジン-4-イル)フェニル)エチル)アセトアミド
【0659】
【化309】
[この文献は図面を表示できません]
【0660】
90.0mg(0.25mmol)のアセチルブロミドXXIX.1及び33.9mg(0.25mmol)のピリジン-2-カルボチオ酸アミドを2mLのエタノールに加えて80℃で4時間撹拌する。次に反応混合物を直接HPLC(水+0.3%NH4OH/MeOH)で精製する。
C23H26N4OS (M = 406.5 g/mol), ESI-MS: 407 [M+H]+
Rt (HPLC):1.16分(方法G)
実施例34.1に類似して下記化合物を調製する。使用する遊離体は列表題「遊離体」に示してある。
【0661】
【化310】
[この文献は図面を表示できません]
【0662】
【化311】
[この文献は図面を表示できません]
【0663】
実施例35
実施例35.1
(S)-2-アミノ-N-(1-{4-[1-(4-エトキシフェニル)ピペリジン-4-イル]フェニル}エチル)アセトアミド
【0664】
【化312】
[この文献は図面を表示できません]
【0665】
ジクロロメタン中250mg(0.50mmol)の実施例6.49に2.02mLのメタノールHCl溶液(c=1.25mol/l)を加える。混合物を一晩還流させ、溶媒を真空中で除去し、残渣に水を加える。次に混合物を希NaOH水溶液で塩基性にし、結果として生じる沈殿物を収集し、DCMに溶かし、水で洗浄し、MgSO4で乾燥させる。溶媒を真空中で除去する。
C24H33N3O2 (M = 395.5 g/mol), ESI-MS: 396 [M+H]+
Rt (HPLC):1.16分(方法G)
【0666】
実施例36
実施例36.1
(S)-2-(ジメチルアミノ)-N-(1-{4-[1-(4-エトキシフェニル)ピペリジン-4-イル]フェニル}エチル)アセトアミド
【0667】
【化313】
[この文献は図面を表示できません]
【0668】
5mLのTHF中59.3mg(0.15mmol)の実施例35.1に36.5μL(0.45mmol)のホルマリン、1mLのpH-5緩衝水溶液及び95.4mgのナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを加える。結果として生じる混合物をrtで2時間撹拌し、直接HPLC(水+0.15%NH4OH/MeOH)で精製する。
C26H37N3O2 (M = 423.6 g/mol), ESI-MS: 424 [M+H]+
Rt (HPLC):1.22分(方法G)
【0669】
実施例37
実施例37.1
(S)-2-(4-(4-(1-アセトアミドエチル)フェニル)ピペリジン-1-イル)-5-エトキシベンズアミド
【0670】
【化314】
[この文献は図面を表示できません]
【0671】
2mLのDMSO中50.0mg(0.13mmol)の実施例13.3を0℃に冷却し、19.5mg(0.14mmol)のK2CO3を添加する。次に113μLのH2O2(水中30%)を加え、混合物をrtに戻して一晩撹拌する。さらに113μLのH2O2(水中30%)を加えて45℃で2時間撹拌を続ける。反応混合物をろ過し、直接HPLC(水+0.15%FA/MeOH)で精製する。
C23H29N3O3 (M = 409.5 g/mol), ESI-MS: 410 [M+H]+
Rt (HPLC):1.09分(方法G)
【0672】
実施例38
実施例38.1
(S)-N-(1-(4-(1-(4-エトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)フェニル)エチル)エタンチオアミド
【0673】
【化315】
[この文献は図面を表示できません]
【0674】
50.0mg(0.14mmol)の実施例1.1及び55.1mg(0.14mmol)のローソン(Lawesson)試薬を3mLのトルエン中で2時間還流させる。次に溶媒を真空中で除去し、残渣をHPLC(水+0.3%NH4OH/MeOH)で精製する。
C23H30N2OS (M = 382.6 g/mol), ESI-MS:383 [M+H]+
Rt (HPLC):1.22分(方法G)
実施例38.1に類似して下記化合物を調製する。使用する遊離体は列表題「遊離体」に示してある。
【0675】
【化316】
[この文献は図面を表示できません]
【0676】
【化317】
[この文献は図面を表示できません]
【0677】
実施例39
実施例39.1
(S)-N-(1-(4-(1-(4-シクロプロピルメトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)フェニル)エチル)-N-メチルアセトアミド
【0678】
【化318】
[この文献は図面を表示できません]
【0679】
2.5mLのTHF中32.2mg(1.27mmol)のNaHに0℃で50.0mg(0.13mmol)の実施例1.26を加える。混合物を0℃で10分間撹拌した後、15.9μL(0.26mmol)のヨウ化メチルを加えて混合物をrtで2時間撹拌する。水とNH4Cl飽和水溶液を添加して反応をクエンチする。結果として生じる混合物をDCMで抽出し、有機層を混ぜ合わせてMgSO4で乾燥させる。溶媒を真空中で除去し、残渣をACNといくらかの水に再び溶かして凍結乾燥させる。
C26H34N2O2 (M = 406.6 g/mol), ESI-MS: 407 [M+H]+
Rt (HPLC):2.36分(方法F)
実施例39.1に類似して下記化合物を調製する。使用する遊離体は列表題「遊離体」に示してある。
【0680】
【化319】
[この文献は図面を表示できません]
【0681】
【化320】
[この文献は図面を表示できません]
【0682】
実施例40
実施例40.1
(S)-2,2,2-トリフルオロ-N-{1-[4-(1-(2-メトキシ-4-プロポキシフェニル)ピペリジン-4-イル)フェニル]-エチル}アセトアミド
【0683】
【化321】
[この文献は図面を表示できません]
【0684】
5mLのMeOH中100mg(0.22mmol)の実施例XXXV.1に10mgのPd/Cを入れて水素(345kPa(50psi)雰囲気内でrtにて一晩撹拌する。次に反応混合物をろ過し、溶媒を真空中で除去し、結果として生じる残渣をHPLC(RP C18 Xbridge、水(+0.3%アンモニア)/MeOH)で精製する。
C25H31F3N2O3 (M = 464.5 g/mol),EI-MS: 465 [M+H]+
Rt (HPLC):2.40分(方法F)
実施例XXXIII.1に類似して下記化合物を調製する。
【0685】
【化322】
[この文献は図面を表示できません]
【0686】
製剤例
技術上周知の方法に類似して得られる下記製剤例は、これらの例の文脈に本発明を限定することなく、本発明をさらに完全に説明するのに役立つ。用語「活性物質」は、1種以上の本発明の化合物をその塩を含めて表す。
実施例1:50mgの活性物質を含む錠剤
組成:
(1)活性物質 50.0mg
(2)ラクトース 98.0mg
(3)トウモロコシデンプン 50.0mg
(4)ポリビニルピロリドン 15.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
215.0mg
製法:
(1)、(2)及び(3)を一緒に混合し、(4)の水溶液を用いて造粒する。この乾燥粒状材料に(5)を加える。この混合物から、二平面の、両面にファセットがあり、片面に分割ノッチを有する錠剤をプレス加工する。
錠剤の直径:9mm。
【0687】
実施例2:350mgの活性物質を含む錠剤
組成:
(1)活性物質 350.0mg
(2)ラクトース 136.0mg
(3)トウモロコシデンプン 80.0mg
(4)ポリビニルピロリドン 30.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 4.0mg
600.0mg
製法:
(1)、(2)及び(3)を一緒に混合し、(4)の水溶液を用いて造粒する。この乾燥粒状材料に(5)を加える。この混合物から、二平面の、両面にファセットがあり、片面に分割ノッチを有する錠剤をプレス加工する。
錠剤の直径:12mm。
【0688】
実施例3:50mgの活性物質を含むカプセル剤
組成:
(1)活性物質 50.0mg
(2)乾燥トウモロコシデンプン 58.0mg
(3)粉末ラクトース 50.0mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
160.0mg
製法:
(1)を(3)と摩砕する。この摩砕剤を(2)と(4)の混合物に激しく混合しながら加える。この粉末混合物をカプセル充填機で3号サイズの硬ゼラチンカプセルに詰める。
【0689】
実施例4:350mgの活性物質を含むカプセル剤
組成:
(1)活性物質 350.0mg
(2)乾燥トウモロコシデンプン 46.0mg
(3)粉末ラクトース 30.0mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 4.0mg
430.0mg
製法:
(1)を(3)と摩砕する。この摩砕剤を(2)と(4)の混合物に激しく混合しながら加える。この粉末混合物をカプセル充填機で0号サイズの硬ゼラチンカプセルに詰める。
【0690】
実施例5:2mL当たり35mgの活性物質を含むドライアンプル
組成:
活性物質 35.0mg
マンニトール 100.0mg
注射用水を加えて 2.0mLへ
製法:
活性物質とマンニトールを水に溶かす。パッケージング後、溶液を凍結乾燥させる。すぐに使える溶液を作るためには、生成物を注射用水に溶かす。