(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5655011
(24)【登録日】2014年11月28日
(45)【発行日】2015年1月14日
(54)【発明の名称】公益事業体向けの無線広帯域通信ネットワーク
(51)【国際特許分類】
H04L 12/24 20060101AFI20141218BHJP
【FI】
H04L12/24
【請求項の数】14
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-551252(P2011-551252)
(86)(22)【出願日】2010年2月19日
(65)【公表番号】特表2012-518952(P2012-518952A)
(43)【公表日】2012年8月16日
(86)【国際出願番号】US2010024752
(87)【国際公開番号】WO2010096663
(87)【国際公開日】20100826
【審査請求日】2013年1月10日
(31)【優先権主張番号】61/154,037
(32)【優先日】2009年2月20日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】509294128
【氏名又は名称】アクララ パワー−ライン システムズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】スミス, ロナルド
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン, マーク
【審査官】
大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第04713837(US,A)
【文献】
米国特許第05528507(US,A)
【文献】
特開2009−033536(JP,A)
【文献】
特開2009−038624(JP,A)
【文献】
特開2006−238371(JP,A)
【文献】
特開2008−028810(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムの通信、指令、及び制御のために公益事業会社が使用するための多層通信ネットワークであって、
前記公益事業会社によって供給されるコモディティのそれぞれの顧客による使用と、前記公益事業会社の供給システムの運用と、前記システム全体にわたる前記コモディティの供給とに関する情報及びデータを取得する装置を含む第1の層と、
前記第1の層の一部を含む、定義された地理的な区域内の顧客施設から収集された前記情報及びデータが通信される第2の層であって、前記情報及びデータを受け取り収集するデータ収集手段を、それぞれの地理的な区域内に含む第2の層と、
それぞれのデータ収集手段によって収集された前記情報及びデータが通信される第3の層であって、前記収集された前記情報及びデータに基づいて前記供給システム全体にわたる運用状況の現時点での全体像を把握するために、前記システムからの全ての前記情報及びデータを収集し評価して、前記公益事業会社の供給システムの現在の運用状況を判定するためのネットワーク運用管理センタを含む第3の層とを備え、
前記装置は、メータ類、センサー類、設備類および遠隔監視機器を具備しており、前記装置は:
特定区域内の停電および水道管やガス管の漏れを検知した結果として生成される通知情報、または供給システム全体にわたって水やガスの消費量を監視し、制御し、水の無駄使いを防止し、ガス管内のガス圧や陰極腐食を監視した結果として生成される通知情報を通知するために、前記供給システムからのコマンドや指令に応答する動作;および、
要求された制御操作を実行するために前記装置に接続されている制御操作用設備に前記コマンドや指令を転送する動作;
を実行するように構成されていることを特徴とする、多層通信ネットワーク。
【請求項2】
情報及びデータが、定義された地理的な区域内の顧客施設から、その区域のための前記データ収集手段に第1の周波数で通信され、前記データ収集手段から前記ネットワーク運用管理センタに第2の周波数で通信される、請求項1に記載の通信ネットワーク。
【請求項3】
前記顧客施設と前記データ収集手段との間の通信は、約450MHzの周波数の上において実行される、請求項2に記載の通信ネットワーク。
【請求項4】
前記データ収集手段と前記ネットワーク運用管理センタとの間の通信は、約900MHzの周波数の上において実行される、請求項3に記載の通信ネットワーク。
【請求項5】
前記データ収集手段が情報を必要とされる量だけ収集した際に、前記データ収集手段は、前記ネットワーク運用管理センタにアクセスするために呼び出しプロトコルを実行し、自身が収集した情報を転送する、請求項2に記載の通信ネットワーク。
【請求項6】
前記ネットワーク運用管理センタの各々は、一つ以上の前記データ収集手段から情報とデータを収集する、請求項1に記載の通信ネットワーク。
【請求項7】
1つの地理的な区域における前記データ収集手段が、前記データ収集手段によって収集された前記情報及びデータを、隣接する地理的な区域におけるデータ収集手段に通信し、それによって前記データ収集手段と前記ネットワークオペレーションセンタとの間に代替の通信経路を確立する、請求項6に記載の通信ネットワーク。
【請求項8】
前記第3の層が、地域内のデータ通信手段によって収集された情報及びデータが通信される地域的に離れた複数のタワーを更に含み、前記タワーが前記ネットワーク運用管理センタと通信する、請求項7に記載の通信ネットワーク。
【請求項9】
1つの地域における前記データ収集手段が、隣接する地域におけるタワーと通信し、それによって前記1つの地域における前記データ収集手段と前記ネットワークオペレーションセンタとの間に代替の通信経路を確立する、請求項8に記載の通信ネットワーク。
【請求項10】
それぞれのデータ収集手段と前記ネットワーク運用管理センタとの間の送信を容易にするために、前記データ収集手段の各々と前記ネットワーク運用管理センタとの間をそれぞれ結ぶ経路に置かれる中継データ収集手段を更に含む、請求項1に記載の通信ネットワーク。
【請求項11】
前記公益事業会社が電気を供給する、請求項1に記載の通信ネットワーク。
【請求項12】
前記公益事業会社がガスを供給する、請求項1に記載の通信ネットワーク。
【請求項13】
前記公益事業会社が水道を供給する、請求項1に記載の通信ネットワーク。
【請求項14】
それぞれが異なるコモディティを供給する少なくとも2つの公益事業会社によって同時に使用するための、請求項1に記載の通信ネットワーク。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本出願は、2009年2月20日に出願され、参照により本明細書に組み込まれる米国特許仮出願第61/154,037号に関し、その優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、多数の都市部顧客、都市周辺部顧客、及び地方顧客を有する可能性がある水道、ガス、又は電気の公益事業
体など、公益事業
体向けの供給システムにおける通信に関する。より詳細には、本発明は、とりわけ、システム全体にわたって公益事業
体の運営に関する情報を確認するために、公益事業
体がその顧客と、顧客の所在地に関わらず迅速且つ確実に通信することができる多層通信システムに関する。これは、例えば、システム内で停電があるかどうか、又はガス管若しくは送水管の破損があるかどうかを判定することと、何らかの結果として生じる問題の程度と、公益事業
体の現場の労働力を制御し管理することと、配置されている(即ち、現場の)公益事業
体の資産を監視することと、公益事業
体の供給構成要素の適時な制御と、必要に応じてセキュリティ監視を実施することと、公益事業
体によって提供される電気、ガス、又は水道の使用のピーク期間中における需要のレベルの制御とを含む。
【0003】
電気、水道、及びガスの公益事業
体は、様々な顧客に対応する。公益事業
体が、都市部の人口が密集した区域、それほど人口が密集していない都市周辺部の区域、及び顧客間に相当な距離があることが多い地方の区域における顧客に水道、ガス、又は電気などの
商品(コモディティ(commodity))を提供することは当たり前のことである。公益事業
体が、公益事業
体に非常に厳しい要求を出す産業消費者や、恐らくそれほど要求は多くないが、それでも固有の要件を有し得る多くのタイプの企業や、及び幅広い顧客の中で要求が比較的一貫している住宅顧客にサービスを提供することも当たり前のことである。
【0004】
これまで、公益事業
体が個々の顧客に固有のサービスを提供することは困難であった。これにはいくつかの理由がある。第一に、公益事業
体はいくつかの異なるレベルで稼働していることが理解されよう。一番上は全体的なシステムである。このレベルでは、公益事業
体は、公益事業
体の生産及び/又は配送能力並びに公益事業
体の供給システムにおける総需要を認識し、公益事業
体がほぼフル操業又はフル操業で稼働しているかどうかを判定する必要がある。例えば、電気の公益事業
体の場合、これは、稼働中に追加の発電能力を適時に導入することが必要かどうか、短期間のピーク需要に対応し、停電又は電圧低下を防止するために市場で追加の電気を購入することが必要かどうか、又は、公益事業
体が利用可能な発電能力に関して公益事業
体が持続可能な消費のレベルにまでシステムの負荷を低減するための負荷制限又は需要応答プロトコルを定めることが必要かどうかを判定することを含み得る。同様に、水道及びガスの公益事業
体は、満たされなければならない固有のニーズを有する。水道の公益事業
体は、例えば、渇水時に、水の消費量を監視及び制御し、不必要な又は過度の水の使用を防止することが必要な場合がある。ガスの公益事業
体は、例えば、ガスの消費量、システム全体におけるガス管の圧力、陰極腐食などを監視することが必要な場合がある。この監視は、公益事業
体の供給区域全体にわたって戦略的に配置された多数のセンサベースの通信ポイントを使用して達成される。
【0005】
次のレベルは、システム内の様々な地域に関する。これらの地域は主に地理的なもの(都市部、都市周辺部、地方)であるが、それぞれの地域は通常、多くの小地域を含む。このレベルでは、例えば、電気の公益事業
体は、局在化する傾向がある停電などの配電の問題を懸念するが、停電の多くは同時に(例えば、嵐の間に)発生し得ることを理解されたい。更に、電気、水道、又はガスを供給する公益事業
体は、異なる地域内でピーク需要の期間を経験する。例えば、製造業及び大企業が密集する傾向がある都市部の区域では、より高い又はピーク需要は通常、昼間の時間帯(午前の中ごろから午後遅く)に経験されるが、都市周辺部(住宅)の区域は、人々が自宅にいる早朝、午後遅く、及び夕方の時間帯により高い又はピーク需要を経験する傾向がある。
【0006】
第三は、個々のユーザ又は消費ポイントのレベルである。このレベルは、現在の及び全体的な
商品の消費量を測定するために顧客の所在地に設置された自動読取り式の複数の公益事業
体のメータのようなものを含む。通信目的で、メータはそれぞれの顧客の所在地に設置される。次いで、電気の公益事業
体は例えば同じ支線上の全てのメータと通信して、特定の地域で停電があるかどうか、及び、停電があった場合、停電の規模を判定することができる。公益事業
体は、メータを介して通信して、ピーク需要時におけるある地域の電気使用量を制御することもできる。公益事業
体は、メータと通信する負荷制御機器を使用してこれを行う。更に、メータは、停電がメータの所在地で発生した場合や、その他の理由で、公益事業
体といつでも通信する(即ち、非送信要求通信)ことができる。
【0007】
公益事業
体によってサービス提供される地理的な区域内の人口密度の範囲のため、いくつかの公益事業
体は、様々な異なる方法を使用して公益事業
体の顧客と通信することが有利であると分かっている。人口密度の高い都市部及び都市周辺部の区域では、公益事業
体は、データ及び他の情報が無線周波数(RF)を介して電気メータ、ガスメータ及び水道メータ、負荷制御装置、並びに他のデバイスとの間で送信される、RFベースの通信システムを使用し始めている。都心から離れた、より人口の少ない区域では、ユーザのデバイスとの通信は、例えば、電気の公益事業
体によって使用されるTWACS(登録商標)などの双方向自動通信システムを使用して、伝送回線で送られる。
【0008】
RF通信に関して、公益事業
体は現在、無線メッシュネットワーク(WMN)の使用を検討中である。そのようなネットワークは通常、何らかのトポロジに従って構成された多くの無線ノードを含む。適切に配備されたWMNの利点は、多層構成で動作している際に、カバレッジの区域にわたって相当な量のデータ及び他の情報を搬送できる高帯域幅の通信経路をWMNが提供するということである。
【発明の概要】
【0009】
本開示は、公益事業
体のガス、水道、又は電気の供給システムを介して公益事業
体によって供給される
商品の通信、指令、及び制御のために公益事業
体が使用するための、公益事業
体向けの多層通信ネットワークを対象とする。ネットワークは、システムのそれぞれの顧客による
商品の使用に関する情報及びデータや、システム全体にわたる様々な設備(例えば、支局又はデータ収集ポイント)の運用に関する情報及びデータや、システム全体にわたってどのように
商品が供給されているかに関する情報及びデータを公益事業
体が取得する、様々な装置を含む。それぞれの情報源からの情報及びデータが処理されて、システム及びシステムの運用の最新の概要をシステム管理に提供する。これは、システム内の現在の問題及び所定の期間内に発生し得る考えられる将来の問題を特定することを含む。システムの現在の運用状況に関する情報をシステム管理に提供することに加えて、通信ネットワークは、システム内の現在の問題を特定する報告、問題を軽減する方法を特定する報告、及び考えられる将来の問題を未然に防ぐためにとることができるステップを特定する報告を送信する。このステップは、停電又は漏れが近いうちに発生し得る場所と、修理、交換などを必要とする老朽化した資産とを特定することを含む。
【0010】
ネットワークは、有線ノード及び無線ノードの両方をサポートする第1の層を含む。ノードは、公益事業
体の供給区域全体にわたって位置する家庭、工場、ビル及び他の施設を含む様々な拠点に設置された、様々なセンサ、計測器及び遠隔監視デバイスを含む。システムの第2の層は、センサ、計測器及び他のデバイスによって収集された情報が送信される複数のデータ収集装置(DCU(Data Collection Unit)又は支局ポイント)を包含する。複数のDCUはシステム内で利用され、それぞれのDCUは規定された地理的な区域内の拠点からの情報を収集する。それぞれの拠点からの情報は、第1の周波数でDCUに送信される。次いで、隣接する区域内のDCUは、それぞれの装置によって収集された情報を、中央又は地域の拠点、例えば、タワーに送信する。この収集された情報は、より高い第2の周波数で拠点に送信される。使用される送信周波数に関わらず、全てのデータ及び他の情報を適時且つ確実に送信するために、適切な帯域幅が利用可能である。
【0011】
システム内の様々な拠点は一緒にメッシュ化されて、例えば、現在、通信システムの一部が何らかの理由で使用できない又は信頼できない場合に、データの取扱い及び容易な通信を共に促進する。公益事業
体によってサービス提供される区域全体から収集されたかなりの量の情報を迅速に取り扱い、公益事業
体の運営の現在の概要を提供するためにその情報を処理し、サービス又は供給区域内の任意の場所で生じる状況に迅速且つ確実に対応することは、このシステムの特定の利点である。
【0012】
他の目的及び特徴は、一部は明白であり、一部は以下で指摘される。
【0013】
本発明の目的は、本明細書の一部を形成する図面に示される例示的な実施形態に記載されるように達成される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】公益事業
体によって使用される従来技術の通信システムを示す図である。
【
図1B】公益事業
体によって使用される従来技術の通信システムを示す図である。
【
図2】公益事業
体が使用するための、本発明の多層通信システムの第1の実施形態を表す図である。
【
図3A】通信システムの他の実施形態を表す図である。
【
図3B】通信システムの他の実施形態を表す図である。
【
図3C】通信システムの他の実施形態を表す図である。
【
図4】システムの好ましい実施形態を表す図である。
【0015】
対応する参照記号は、図面のいくつかの図全体を通して対応する部分を示す。
【0016】
以下の詳細な説明は、例として、限定することなく、本発明を例示する。この説明が、当業者が本発明を実施及び使用することを可能にし、現在、本発明を実施する最良の形態と考えられているものを含む、本発明のいくつかの実施形態、適応形態、変形形態、代替形態及び使用形態について記載していることは明らかである。更に、本発明は、本発明の用途において、以下の説明に記載される又は図面に示される構成の詳細及び要素の配置に限定されないことを理解されたい。本発明は他の実施形態が可能であり、様々な方法で実行又は実施することができる。又、本明細書において使用される術語及び用語は、説明のためのものであって、限定するものとしてみなされるべきではないことを理解されたい。
【0017】
図面を参照すると、
図1Aは、通信が公益事業
体10の支局SSなどに配置された通信端末CT間で送られる、現在使用されている通信システムを示す。送信信号OSは、送電線PL1〜PLnを介して、様々な顧客施設に設置された電気メータM1〜Mn及びN1〜Nnに送られる。信号内の、符号化されたコマンド又は命令に応答して、メータは応答信号RSによって送信拠点に情報を返送するか、又は必要とされる動作を実行する施設にあるデバイス(例えば、負荷制御装置)にコマンドを伝える。それぞれのメータはメータ独自の固有の識別子を有するので、メータは個別に通信端末と通信を送受することができる。
【0018】
図1Bでは、通信システムは、メータが送電線を介してメッセージを送受信するのではなく、RF通信の目的のためにRF通信リンクを利用する通信端末CT’を含む。やはり、それぞれのメータは、信号内のコマンド又は命令に応答して端末に情報を返送するか、又は、メータに結合された、要求された操作を実行するデバイスにコマンドを転送する。
【0019】
本発明によれば、
図2に示されるように、現在、公益事業
体10に提供される通信システム又はネットワーク12は、多層通信ネットワークである。ネットワーク12は、有線ノード及び無線ノード16の両方をサポートする、全体として14で示された第1の層を含む。家庭、工場、オフィスビル、病院などの様々な施設のうちの1つであってもよいノードは、電気メータ又は他のセンサ、計測器、監視制御及びデータ取得(SCADA:supervisory control and data acquisition)装置を含む遠隔監視機器、並びに、先進的メータリングインフラ(AMI:advanced metering infrastructure)又はスマートグリッド型のアプリケーションを含む。様々なノード16によって表される施設は、公益事業
体10及びその通信ネットワーク12によってサービス提供される区域の定義された地理的な部分内でひとかたまりにまとめられる。従って、
図2に示されるように、例えば、9つの別個の地理的な区域A1〜A9は通信ネットワーク12によってサービス提供される。
【0020】
データ収集装置(DCU)20は、それぞれの地理的な区域内に配置される。DCUは通信ネットワーク第2の層を含む。複数のノード16はそれぞれのDCUについてまとめられ、それぞれのノードはノードに関連するDCUと別個に通信する。それぞれのノードに配置された1つ又は複数のデバイスのタイプに関わらず、それぞれのノードを含む拠点で収集されたデータ及び情報は、選択された周波数帯内の周波数でノードからDCUに送信される。即ち、必要とされる情報をノードからDCUに送信し、任意のコマンド又は命令を、DCUを介して公益事業
体からノードに効率的に返送するための十分な帯域幅がある。例えば、それぞれのノードとそのノードに関連するDCUとの間の送信周波数は、450MHzである。例えば、周波数偏移(FSK:Frequency Shift Keying)変調技術を使用してデータ送信が行われる。450MHzの基になる周波数、及び、例えば12.5KHz間隔のチャネルを使用すると、FSKにより最大約1200ボーのボーレートが可能になる。このボーレートはノードとDCUとの間の通信について非常に満足できるものであり、送信されるデータの量に容易に対応する。
【0021】
現在の送信器設計は、入力デジタルデータストリームが与えられたRF搬送波上でFSKを作成する「波形整形」回路(図示せず)を含む。この波形整形はハードウェアに実装される。他のDCU実装としては、ハイエンドのMSP430マイクロコントローラを有する送受信基板(やはり図示せず)が挙げられる。このマイクロコントローラは、ダイレクトメモリアクセス(DMA)コントローラを有する。DMAと共にソフトウェア波形整形が実装されているので、ソフトウェアはデータの変調を制御する。
【0022】
当業者であれば、他の変調技術を使用できることが理解されよう。特に有利である1つの技術は、四位相偏移(QPSK:Quadrature Phase Shift Keying)である。QPSK変調により、ボーレートを9600ボーにまで上げることができる。FSKを使用した送信からQPSKを使用した送信にDCUを変更するために、上述のソフトウェアを修正することができる。QPSKの使用は、ノードとDCUとの間の通信に有利であるだけでなく、バックホール通信に関する利点をもたらす。9600ボーのバックホールチャネルは、システムのデータ要件に容易に対処する。例えば、これの1つの利点は、ノードとDCUとの間の通信に対する携帯電話事業者への如何なる依存も排除すること、及びそのような事業者に関連する運用コストを制限すること又は削減することである。
【0023】
図2に更に示されるように、それぞれのDCUは、図中ではタワーで示される地域センタ30と通信する。タワー30のうちの1つは、公益事業
体10のためのネットワークオペレーションセンタ(NOC:Network Operations Center)を含む。DCU20とタワー30との間の通信は、DCUがDCUと関連するノードと通信する周波数より高い、第2の周波数で行われる。やはり、例えば900Mhzであるこの周波数での帯域幅は、DCUとタワー30又はNOCとの間で通信される情報の量に対して十分である。DCUとDCUに関連するタワー又はNOCとの間の通信は連続的であるか、又は呼出し毎である。前者に関しては、DCUとDCUに報告するノードとの間で多重化プロトコルが確立される。後者に関しては、DCUがDCUに関連するノードから必要な量の情報を収集したとき、DCUは、例えばプリペイド電話カードを使用する人に類似した呼出しプロトコルを実行して、NOCにアクセスし、呼がつながると、DCUが収集した情報を伝送する。
【0024】
やはり
図2に示されるように、DCUに最も近いタワー30又はNOCと直接通信することに加え、それぞれのDCUは、DCUからDCUに関連するNOCへの間接的な経路を確立することができるように隣接するDCUと通信することもできる。又、それぞれのNOCは、システムにおける他のNOCのそれぞれと通信することができる。その結果が、公益事業
体による収集及び処理のための情報をある施設のメータ又は他のデバイスから公益事業
体に送るために、多数のルーティングを確立するか、又は確立することができる、メッシュ化された通信ネットワーク又はシステム20であって、公益事業
体内で運用を監視し管理する。当業者であれば、特定の通信経路又はルーティングは、通信が送られる時点のシステム内の条件に従って一時的なものであってもよいことが理解されよう。例えば、ルーティングテーブル(図示せず)は動的に生成されて、
図2に示される様々なルーティング経路を使用して、配備区域又は地形に基づいてルータとコントローラとの間の通信を方向づける。
【0025】
通信システム20は、公益事業
体10のニーズを完全にサポートするように設計され、そのようなニーズは、とりわけ、自動メータ読取り(有線又は無線)又はインフラと、需要応答用途及び関連する用途(負荷制御又は家庭内通信など)と、給電線切替え、コンデンサ(cap)バンク監視、SCADAなどの、用途に対してより速い通信速度が必要な供給自動化と、労働力管理又はトラック内通信をサポートする移動性用途と、公益事業
体の資産(供給支局又は送信支局など)又は水道/ガスの供給のためのセキュリティ用途と、センサ用途(漏れ検出、陰極検出、部分排出システム、又は公益事業
体の資産全体の監視など)とを含む。
【0026】
図3A〜
図3C及び
図4に示されるように、多くの構成でシステム12を配置することができる。
図2Aの通信システム12Aでは、例えば、DCU22は、ノード16に接続されたDCU20とNOC30との間の多くの経路に置かれる。中間にあるDCU22は、DCU20とNOC30との間の中継器として働き、DCU20とNOCとの間にかなりの距離がある場合に有益である。
【0027】
図3Bを参照すると、通信システム12Bでは、それぞれのDCU20は、タワー搭載装置である中央のDCU24と通信するものとして示されている。同じく、DCU24はNOC30と通信する。
【0028】
図3Cを参照すると、通信システム12Cは、1つ又は複数のDCU20がやはりタワー搭載装置であるDCU24と通信することを除けば、
図3Bに示されるものと類似している。DCU24は、互いに通信するとともに、NOC30と通信する。従って、個々のノードからの情報をネットワークオペレーションセンタに送る、複数の通信経路が確立される。
【0029】
図4では、通信システム12Dは、DCUに関連するノード16と通信する多くのDCU20を含む。ここで、中間にあるDCU24の代わりに、それぞれのDCU20は、少なくとも1つの他のDCU20と通信し、NOC30と直接通信する。やはり、システムに対する全ての通信要件を一緒にメッシュ化するために使用することができる、複数の通信経路が存在する。
【0030】
通信システム20の構成に関わらず、全てのDCU20は、DCUが公益事業
体のネットワークへのイーサネット接続を有する場合、公益事業
体10にデータをホップすることができる。更に、特により大きい公益事業
体では、システムは、公益事業
体によって配備されたフレームリレー又はファイバポイントと、インターフェース接続するか、又は接続される。
【0031】
当業者であれば、説明されてはいないが、他のシステム構成が本発明の範囲内で可能であることが理解されよう。
【0032】
最後に、上記の通信システムは電気の公益事業
体向けのものであるが、水道及びガスを供給する公益事業
体などの他のタイプの公益事業
体向けにこのシステムが容易に実装されることを理解されたい。ほぼ同じ人口及び地理的な区域にサービス提供する2つ又はそれ以上の公益事業
体は、それぞれの各公益事業
体が別個に使用するために、顧客から関連したデータを収集する複合システムを使用できることも理解されたい。そのような複合システムは、設置、運用及び維持に関して規模の経済性をもたらす。
【0033】
上記を考慮すれば、本開示のいくつかの目的及び利点が達成され、他の有利な結果が得られていることが理解されよう。