(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のユーザ端末と、当該ユーザ端末によって再生されるコンテンツを配信するコンテンツサーバと、複数の前記ユーザ端末によって再生される前記コンテンツに応じて当該ユーザ端末から送信されるコメントを受信してコメント記憶部に記憶させ、当該コメントを前記複数のユーザ端末に配信して表示させるコメントサーバとを備えたコミュニケーションシステムであって、
前記コメントサーバは、
前記コメント記憶部に記憶された前記コメントを識別するコメント識別情報毎に、当該コメントの属性を示すコメント属性情報が対応付けられて記憶されるコメント属性情報記憶部と、
前記ユーザ端末から送信される前記コメントと、当該コメントに対応付けられて当該ユーザ端末から送信されるコメント属性情報とを受信し、当該コメントのコメント識別情報と当該コメント属性情報とを対応付けて前記コメント属性情報記憶部に記憶させるコメント情報登録部と、
前記コメント記憶部に記憶された前記コメントと、当該コメントに対応付けられた前記コメント属性情報とを前記ユーザ端末に配信するコメント配信部と、
前記ユーザ端末によって再生される前記コンテンツが選択されると、定められた複数のコメント属性情報の項目のうち、当該コンテンツに付与されるコメントに対応付けるコメント属性情報の項目を選択するコメント属性情報定義部と、を備え、
前記ユーザ端末は、
前記コンテンツの再生に応じた前記コメントの表示を、当該コメントに対応する前記コメント属性情報に応じて変更する出力制御部と、
自身が送信するコメントの属性を示すコメント属性情報が記憶される属性情報記憶部と、
自端末において再生される前記コンテンツに応じて、自端末のユーザによって入力されるコメントを受付ける入力部と、
前記コンテンツの再生に応じてコメントが入力されると、当該コメントと、前記属性情報記憶部に記憶された前記コメント属性情報とを、前記コメントサーバに送信するコメント送信部と、備え、
前記ユーザ端末の前記属性情報記憶部には、前記コメント属性情報定義部によって選択されたコメント属性情報の項目に応じたコメント属性情報が記憶される
ことを特徴とするコミュニケーションシステム。
前記コメント属性情報の項目は、予めユーザによって入力される情報の項目、前記ユーザに関する情報であるユーザ属性情報に含まれる複数の項目から選択された項目、前記コンテンツを制作または提供する提供者から入力される項目に応じたコメント属性情報の項目、のうちいずれかであることを特徴とする請求項1記載のコミュニケーションシステム。
複数のユーザ端末と、当該ユーザ端末によって再生されるコンテンツを配信するコンテンツサーバと、複数の前記ユーザ端末によって再生される前記コンテンツに応じて当該ユーザ端末から送信されるコメントを受信してコメント記憶部に記憶させ、当該コメントを前記複数のユーザ端末に配信して表示させるコメントサーバとを備えたコミュニケーションシステムにおけるコミュニケーション方法であって、
前記コメントサーバのコメント情報登録部が、
前記ユーザ端末から送信される前記コメントと、当該コメントに対応付けられて当該ユーザ端末から送信されるコメント属性情報とを受信し、当該コメントを識別するコメント識別情報と当該コメント属性情報とを対応付けてコメント属性情報記憶部に記憶し、
前記コメントサーバのコメント配信部が、
前記コメント記憶部に記憶された前記コメントと、当該コメントに対応付けられた前記コメント属性情報とを前記ユーザ端末に配信し、
前記コメントサーバのコメント属性情報定義部が、
前記ユーザ端末によって再生される前記コンテンツが選択されると、定められた複数のコメント属性情報の項目のうち、当該コンテンツに付与されるコメントに対応付けるコメント属性情報の項目を選択し、
前記ユーザ端末の出力制御部が、
前記コンテンツの再生に応じた前記コメントの表示を、当該コメントに対応する前記コメント属性情報に応じて変更し、
前記ユーザ端末の入力部が、
自端末において再生される前記コンテンツに応じて、自端末のユーザによって入力されるコメントを受付け、
前記ユーザ端末のコメント送信部が、
前記コンテンツの再生に応じてコメントが入力されると、当該コメントと、前記属性情報記憶部に記憶された前記コメント属性情報とを、前記コメントサーバに送信し、
前記ユーザ端末の属性情報記憶部は、
前記ユーザ端末の前記属性情報記憶部には、前記コメント属性情報定義部によって選択されたコメント属性情報の項目に応じたコメント属性情報を、自身が送信するコメントの属性を示すコメント属性情報として記憶する
ことを特徴とするコミュニケーション方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなコミュニケーションサービスにおいて、大量(例えば、数万)のユーザ端末から送信されるコメントの全てを全てのユーザ端末に配信しても、大量のコメントを受信したユーザ端末のユーザが全てのコメントを読んで把握することは困難であるとともに、コメントサーバやネットワーク、ユーザ端末等に過剰に負荷をかけることになる。これでは、ユーザ間でのコミュニケーションが成立しづらくなる場合があると考えられる。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、ユーザ同士でのコミュニケーションを円滑にするようなコメントを配信するコミュニケーションシステムおよびコミュニケーション方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、複数のユーザ端末と、当該ユーザ端末によって再生されるコンテンツを配信するコンテンツサーバと、複数の前記ユーザ端末によって再生される前記コンテンツに応じて当該ユーザ端末から送信されるコメントを受信してコメント記憶部に記憶させ、当該コメントを前記複数のユーザ端末に配信して表示させるコメントサーバとを備えたコミュニケーションシステムであって、前記コメントサーバは、前記コメント記憶部に記憶された前記コメントを識別するコメント識別情報毎に、当該コメントの属性を示すコメント属性情報が対応付けられて記憶されるコメント属性情報記憶部と、前記ユーザ端末から送信される前記コメントと、当該コメントに対応付けられて当該ユーザ端末から送信されるコメント属性情報とを受信し、当該コメントのコメント識別情報と当該コメント属性情報とを対応付けて前記コメント属性情報記憶部に記憶させるコメント情報登録部と、前記コメント記憶部に記憶された前記コメントと、当該コメントに対応付けられた前記コメント属性情報とを前記ユーザ端末に配信するコメント配信部と、を備え、前記ユーザ端末は、前記コンテンツの再生に応じた前記コメントの表示を、当該コメントに対応する前記コメント属性情報に応じて変更する出力制御部を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、上述のコミュニケーションシステムにおいて、前記ユーザ端末は、自身が送信するコメントの属性を示すコメント属性情報が記憶される属性情報記憶部と、自端末において再生される前記コンテンツに応じて、自端末のユーザによって入力されるコメントを受付ける入力部と、前記コンテンツの再生に応じてコメントが入力されると、当該コメントと、前記属性情報記憶部に記憶された前記コメント属性情報とを、前記コメントサーバに送信するコメント送信部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上述のコミュニケーションシステムにおいて、前記コメントサーバは、前記ユーザ端末によって再生される前記コンテンツが選択されると、定められた複数のコメント属性情報の項目のうち、当該コンテンツに付与されるコメントに対応付けるコメント属性情報の項目を選択するコメント属性情報定義部を備え、前記ユーザ端末の前記属性情報記憶部には、前記コメント属性情報定義部によって選択されたコメント属性情報の項目に応じたコメント属性情報が記憶されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上述のコミュニケーションシステムにおいて、前記コメント属性情報の項目は、予めユーザによって入力される情報の項目、前記ユーザに関する情報であるユーザ属性情報に含まれる複数の項目から選択された項目、前記コンテンツを制作または提供する提供者から入力される項目に応じたコメント属性情報の項目、のうちいずれかであることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上述のコミュニケーションシステムにおいて、配信対象とするコメント属性情報が定められた配信ルールに従って、前記コメント属性情報記憶部から、前記配信ルールによって配信対象として定められたコメント属性情報に対応するコメント属性情報が対応づけられたコメント識別情報を読み出し、読み出したコメント識別情報に対応するコメントを前記コメント記憶部から読み出すコメント抽出部を有し、前記コメント配信部は、前記コメント抽出部によって抽出された前記コメントを前記ユーザ端末に配信することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上述のコミュニケーションシステムにおいて、前記コミュニケーションシステムは、前記ユーザ端末に対応するユーザの属性を示すユーザ属性情報が記憶されるユーザ管理サーバを備え、前記ユーザ端末の、前記属性情報記憶部には、前記ユーザ管理サーバから読み出された前記ユーザ属性情報が、前記コメント属性情報として記憶されることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上述のコミュニケーションシステムにおいて、前記ユーザ端末の出力制御部は、前記コメントに対応する前記コメント属性に応じた色で、コメントの文字を表示することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上述のコミュニケーションシステムにおいて、複数のユーザ端末と、当該ユーザ端末によって再生されるコンテンツを配信するコンテンツサーバと、複数の前記ユーザ端末によって再生される前記コンテンツに応じて当該ユーザ端末から送信されるコメントを受信してコメント記憶部に記憶させ、当該コメントを前記複数のユーザ端末に配信して表示させるコメントサーバとを備えたコミュニケーションシステムにおけるコミュニケーション方法であって、前記コメントサーバのコメント情報登録部が、前記ユーザ端末から送信される前記コメントと、当該コメントに対応付けられて当該ユーザ端末から送信されるコメント属性情報とを受信し、当該コメントを識別するコメント識別情報と当該コメント属性情報とを対応付けてコメント属性情報記憶部に記憶し、前記コメントサーバのコメント配信部が、前記コメント記憶部に記憶された前記コメントと、当該コメントに対応付けられた前記コメント属性情報とを前記ユーザ端末に配信し、
前記コメントサーバのコメント属性情報定義部が、前記ユーザ端末によって再生される前記コンテンツが選択されると、定められた複数のコメント属性情報の項目のうち、当該コンテンツに付与されるコメントに対応付けるコメント属性情報の項目を選択し、前記ユーザ端末の出力制御部が、前記コンテンツの再生に応じた前記コメントの表示を、当該コメントに対応する前記コメント属性情報に応じて変更
し、前記ユーザ端末の入力部が、自端末において再生される前記コンテンツに応じて、自端末のユーザによって入力されるコメントを受付け、前記ユーザ端末のコメント送信部が、前記コンテンツの再生に応じてコメントが入力されると、当該コメントと、前記属性情報記憶部に記憶された前記コメント属性情報とを、前記コメントサーバに送信し、前記ユーザ端末の属性情報記憶部は、前記ユーザ端末の前記属性情報記憶部には、前記コメント属性情報定義部によって選択されたコメント属性情報の項目に応じたコメント属性情報を、自身が送信するコメントの属性を示すコメント属性情報として記憶することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、この発明によれば、コンテンツの再生に応じたコメントの表示を、コメントに対応するコメント属性情報に応じて変更することができ、ユーザ同士でのコミュニケーションを円滑にすることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態によるコミュニケーションシステム1の構成を示すブロック図である。
図1は、本実施形態によるコミュニケーションシステム1の構成を示すブロック図である。コミュニケーションシステム1は、ユーザ管理サーバ100と、コンテンツサーバ200と、コメントサーバ300と、複数のユーザ端末400(ユーザ端末400−1、ユーザ端末400−2、ユーザ端末400−3、・・・)とのコンピュータ装置を備えている。これらのコンピュータ装置は、ネットワークを介して接続されている。ここで、複数台のユーザ端末400−N(Nは任意の整数)は同様の構成であるため、特に区別しない場合にはユーザ端末400として説明する。
【0017】
ユーザ管理サーバ100は、コンテンツサーバ200およびコメントサーバ300によって提供されるコミュニケーションサービスへの接続要求をユーザ端末400から受信するコンピュータ装置である。ユーザ管理サーバ100は、ユーザ情報記憶部110と、属性情報送信部120とを備えている。
【0018】
ユーザ情報記憶部110には、ユーザ端末400のユーザを識別するユーザ識別情報毎に、ユーザアカウント情報と、ユーザの属性を示すユーザ属性情報とが対応付けられたユーザ情報が記憶される。ユーザアカウント情報は、コミュニケーションサービスを利用するために予め登録された情報であり、ユーザアカウント名、パスワードなどの情報が含まれる。ユーザ属性情報には、例えば、ハンドルネーム、生年月日、性別、血液型、住所などの項目に対応する情報が含まれる。
【0019】
ここで、ユーザ管理サーバ100は、ユーザ端末400から送信されるユーザアカウント情報と、予めユーザ情報記憶部110に記憶されているアカウント情報とを照合することにより、ユーザのログイン処理を行う。例えば、ユーザ端末400から送信されるユーザアカウント情報に一致するユーザアカウント情報をユーザ情報記憶部110から検出すれば、ログイン成功と判定し、コンテンツサーバ200やコメントサーバ300に接続するための接続先情報をユーザ端末400に配信することにより、ユーザ端末400によるコミュニケーションサービスの利用を許可する。一方、ユーザ端末400から送信されるユーザアカウント情報に一致するユーザアカウント情報をユーザ情報記憶部110から検出できなければ、ログイン失敗と判定し、コミュニケーションサービスの利用を許可しない。
【0020】
属性情報送信部120は、ログイン成功と判定したユーザ端末400に対して、そのユーザ端末400のユーザに対応するユーザ属性情報を送信する。ここで、属性情報送信部120は、後述するコメント配信ルール記憶部340に記憶されたコメント配信ルールを参照して、ユーザ属性情報のうち、コンテンツ毎に定められた項目のユーザ属性情報を送信するようにしても良い。属性情報送信部120がユーザ端末400に送信するユーザ属性情報は、ユーザ端末400がコメントサーバ300にコメントを送信する際に付与されるコメント属性情報として用いられる。
【0021】
コンテンツサーバ200は、ユーザ端末400によって再生されるコンテンツを配信するコンピュータ装置である。コンテンツサーバ200は、コンテンツ記憶部210と、コンテンツ配信部220とを備えている。
コンテンツ記憶部210には、ユーザ端末400に配信され再生されるコンテンツが記憶される。コンテンツ記憶部210に記憶されるコンテンツは、時間軸を伴う動画や音声などの情報である。コンテンツ記憶部210に記憶されるコンテンツは、予め記憶された情報でも良いし、リアルタイムに生成される情報でも良い。例えば、予め撮影された料理番組の動画情報でも良いし、生中継によりリアルタイムに入力される野球試合の動画情報でも良い。
コンテンツ配信部220は、ユーザ端末400から送信されるコンテンツ配信要求に応じて、コンテンツ記憶部210に記憶されたコンテンツを配信する。
【0022】
コメントサーバ300は、複数のユーザ端末400によって再生されるコンテンツに応じてユーザ端末400から送信されるコメントを受信し、受信したコメントを複数のユーザ端末400に配信して表示させるコンピュータ装置である。コメントサーバ300は、コメント記憶部310と、コメント属性情報記憶部320と、コメント情報登録部330と、コメント配信ルール記憶部340と、コメント抽出部350と、コメント配信部360と、コメント属性情報定義部370とを備えている。
【0023】
コメント記憶部310には、ユーザ端末400から送信されたコメントを識別するコメント識別情報毎に、コメントであるテキスト情報が対応付けられて記憶される。ここで、コメント記憶部310は、ユーザ端末400に配信されるコンテンツ毎に異なるコメントの記憶領域(スレッド)を備えるようにして良い。また、ひとつのコンテンツに対して、複数のスレッドを備えるようにしても良い。
【0024】
コメント属性情報記憶部320には、コメント記憶部310に記憶されたコメントを識別するコメント識別情報毎に、コメントの属性を示すコメント属性情報が対応付けられて記憶される。
図2は、コメント属性情報記憶部320に記憶されるコメント属性情報のデータ例を示す図である。ここでは、コメント属性情報として性別の項目が記憶されている例が示されている。例えば、コメント識別情報が「1」であるコメントには、コメント属性情報として「男性」が対応付けられて記憶されている。
【0025】
コメント情報登録部330は、ユーザ端末400から送信されるコメントと、そのコメントに対応付けられてユーザ端末400から送信されるコメント属性情報とを受信し、受信したコメントを識別するコメント識別情報を生成し、コメント記憶部310に記憶させる。コメント識別情報は、例えば一意なシーケンス番号などが適用できる。コメント情報登録部330は、生成したコメント識別情報と、受信したコメント属性情報とを対応付けてコメント属性情報記憶部320に記憶させる。
【0026】
コメント配信ルール記憶部340には、コメント記憶部310に記憶された複数のコメントをコメント属性情報に基づいて配信するためのルールが定められたコメント配信ルールが記憶されている。コメント配信ルールは、コンテンツを識別するコンテンツ識別情報毎に対応付けられて定められるようにしても良いし、ユーザを識別するユーザ識別情報毎に対応付けられて定められるようにしても良いし、その双方でも良い。例えば、コメント配信ルール記憶部340には、コンテンツ識別情報毎に対応付けて、そのコンテンツ識別情報に示されるコンテンツに対応付けて配信するコメント属性情報の項目が記憶される。例えば、コンテンツとともに配信するコメントのコメント属性情報がユーザ情報の性別であれば、ユーザの性別に一致する性別がコメント属性情報として対応付けられたコメントが抽出され、ユーザ端末400に配信される。ここで、コメント配信ルールは、予め定められたルールを適用しても良いし、ユーザ端末400がユーザからコメント配信ルールの入力を受付け、入力されたコメント配信ルールをコメントサーバ300に送信し、コメント配信ルール記憶部340に記憶されて適用されるようにしても良い。また、コメント配信ルールは、複数のコメント属性の複合条件により設定されても良いし、コメント属性毎の配信比率を定めるようにしても良い。例えば、コメント属性である性別が男性であるコメントを7割、女性であるコメントを3割の比率でコメントを配信するルールを定めるようにしても良い。
【0027】
コメント抽出部350は、コメント属性情報記憶部320に記憶された複数のコメント識別情報のうち、コメント配信ルール記憶部340に記憶されたコメント配信ルールによってユーザ端末400に配信することが定められたコメント属性情報に対応するコメント識別情報を抽出する。このように、コメント抽出部350は、コメント記憶部310に記憶されたコメントの実体情報を参照することなく、コメント抽出部350に記憶されたコメント識別情報を参照することにより、特定のコメント属性に対応するコメント識別情報を判定する。すなわち、コメント抽出部350は、特定のコメント属性情報が対応付けられたコメントを抽出するために、コメントの実体情報を読み込む必要がない。このため、例えば複数文字列であるコメントを参照しながらコメントの抽出処理を行うことに比べ、抽出処理のための処理負荷を低減することが可能である。
コメント配信部360は、コメント抽出部350によって抽出されたコメント識別情報に対応するコメントを、コメント記憶部310から読み出し、読み出したコメントと、コメント識別情報に対応するコメント属性情報とをユーザ端末400に配信する。
【0028】
コメント属性情報定義部370は、ユーザ端末400によって再生されるコンテンツが選択されると、定められた複数のコメント属性情報の項目のうち、そのコンテンツに付与されるコメントに対応付けるコメント属性情報の項目を選択する。コメント属性情報の項目とは、コメントに対応付けるコメント属性情報の種別である。コメント属性情報の項目には、例えば、予めユーザによって入力される情報の項目や、コンテンツ毎に定められ、一時的にユーザによって入力される情報などの項目が含まれる。例えば、コメント属性情報定義部370は、ハンドルネーム、生年月日、性別、血液型、住所などのユーザ属性情報に含まれる複数の項目からコメント属性情報の項目を選択するようにしても良い。あるいは、例えば野球中継のコンテンツが配信される場合には、ユーザが応援するチーム、勝敗予想、スコア予想などの項目を受信するようにしても良い。それぞれのコメント属性情報の項目には、定められた内容の情報が対応付けられる。項目に対応する内容は、例えば項目が性別であれば男性または女性のいずれかの情報である。また、例えば、スコア予想などの項目であれば、「1対3」、「1対1」、「1対0」などの様々な(無限の)選択肢から選択できるものであっても良い。
【0029】
ここで、コメント属性情報定義部370は、コンテンツ毎に予め定められたコメント属性情報の項目を選択するようにしても良いし、コンテンツ記憶部210に記憶されるコンテンツを制作または提供する提供者から入力される項目に応じたコメント属性情報の項目を選択するようにしても良い。あるいは、コメント属性情報定義部370は、ユーザ端末400からコメント属性情報の項目を受信し、受信した項目を選択することにより、コメントに対応付けるコメント属性情報の項目をユーザに選ばせるようにしても良い。また、コメント属性情報定義部370は、コンテンツが再生される実時間に応じて異なる項目を選択してユーザ端末400に付与させるようにしても良い。また、コメント属性情報定義部370は、ひとつのコメントに対して複数の項目のコメント属性情報を選択し、ひとつのコメントに対して複数の項目のコメント属性情報が付与されるように定義しても良い。
【0030】
ユーザ端末400は、コンテンツサーバ200から配信されるコンテンツを再生し、コメントサーバ300から配信されるコメントを合わせて出力するコンピュータ装置である。ユーザ端末400は、コンテンツ受信部410と、コメント受信部420と、出力制御部430と、出力部440と、属性情報記憶部450と、入力部460と、コメント属性管理部470と、コメント送信部480とを備えている。
【0031】
コンテンツ受信部410は、コンテンツサーバ200から配信されるコンテンツを受信し、自身の記憶部に記憶させる。
コメント受信部420は、コメントサーバ300から配信されるコメントを受信し、自身の記憶部に記憶させる。
【0032】
出力制御部430は、コンテンツ受信部410が受信したコンテンツと、コメント受信部420が受信したコメントとを合わせて出力部440に出力させる。
出力部440は、コンテンツに含まれる動画、コメントを出力するディスプレイや、コンテンツに含まれる音声情報を出力するスピーカなどが適用できる。例えば、
図3は、ユーザ端末400の出力部440に出力される画面例を示す図である。画面中の再生領域441には、コンテンツサーバ200から配信される動画と、他のユーザ端末400から送信されコメントサーバ300によって配信されたコメントとが重ね合わせて表示される。
コメントサーバ300から配信されたコメントは、符号442に示されるように、動画上の右から左に流れるようにスクロールして表示される。これにより、コミュニケーションサービスのユーザは、動画を視聴しながら、動画の内容に応じて入力されるコメントを他のユーザと共有し、コミュニケーションを図ることが可能となる。
【0033】
入力フォーム443には、入力部460を介してユーザからコメントが入力される。書込みボタン444は、クリックされることによって、入力フォーム443に入力されたテキストによるコメントや、コメント付与時間、動画識別情報、ユーザ識別情報などをユーザ管理サーバ100やコメントサーバ300に送信する。
【0034】
コメント一覧表示エリア445は、複数のユーザから入力されたコメントが表示される領域である。このようにリスト化されたコメントは、ユーザ端末400のコメント受信部420がコメントサーバ300から受信し、コメント受信部420の記憶領域に記憶される。コメント一覧表示エリア445には、コメントに付与された発言順序を示す番号(符号445a)、コメントを入力したユーザ名(符号445b)、コメントの書き込みをしたコメント付与時間(符号445c)、発言されたコメントの一部(符号445d)が、投稿された実時間情報の順に従って表示される。
【0035】
ここで、出力制御部430は、コンテンツの再生に応じたコメントの表示を、コメントに対応するコメント属性情報に応じて変更するようにしても良い。例えば、コメント属性が男性であるコメントを青色で、女性であるコメントをピンク色で表示させるような制御を行うようにしても良い。
【0036】
属性情報記憶部450には、自身が送信するコメントの属性を示すコメント属性情報が記憶される。ここで、属性情報記憶部450には、コメントサーバ300のコメント属性情報定義部370によって選択された項目に応じたコメント属性情報が記憶される。例えば、ユーザ端末400がユーザ管理サーバ100にログインした際、ユーザ管理サーバ100の属性情報送信部120から送信されるユーザ属性情報を、コメント属性管理部470が受信し、属性情報記憶部450に記憶させるようにしても良い。あるいは、属性情報記憶部450には、コメント属性管理部470によって、ユーザから入力部460に入力されたコメント属性情報が記憶されるようにしても良い。
入力部460は、キーボードやマウスなどの入力デバイスである。例えば、入力部460は、自端末において再生されるコンテンツに応じて、自端末のユーザによって入力されるコメントを受付ける。
【0037】
コメント属性管理部470は、コメント送信部480によって送信されるコメントに付与されるコメント属性を管理する。例えば、コメント属性管理部470は、ユーザ端末400が、コンテンツサーバ200から配信されるコンテンツを選択し、選択したコンテンツの配信要求をコンテンツサーバ200に送信すると、コンテンツサーバ200から、配信要求を行ったコンテンツに対応するコメントが記憶されたスレッドを識別するスレッド識別情報を読み出す。コメント属性管理部470は、コンテンツに対応するスレッド識別情報を、コメントサーバ300に送信する。また、コメントサーバ300から、スレッド識別情報に応じて、コメントサーバ300のコメント属性情報定義部370によって選択された、そのコンテンツに付与するコメントに対応付けるコメント属性情報の項目を示す情報を受信する。コメント属性管理部470は、コメントサーバ300のコメント属性情報定義部370によって選択された項目のコメント属性情報を、属性情報記憶部450に記憶させる。これにより、属性情報記憶部450に記憶されたコメント属性情報は、入力部460にコメントが入力されると、入力されたコメントに対応付けられてコメントサーバ300に送信され、コメント記憶部310内の対応するスレッドの記憶領域に記憶される。
【0038】
例えば、コメントサーバ300のコメント属性情報定義部370によって、ユーザから入力されるコメント属性情報の項目が選択された場合、コメント属性管理部470は、自端末のユーザから入力部460に入力されるコメント属性情報を受付け、入力されたコメント属性情報を属性情報記憶部450に記憶させる。例えば、野球の試合中継のコンテンツが配信される場合、入力部460は、試合を行なういずれのチームの応援を行なうかを示す情報の入力を受付ける。コメント属性管理部470は、応援チームを示す情報を、コメント属性情報として属性情報記憶部450に記憶させる。これにより、例えば野球の試合中継において同チームを応援するユーザ同士のコミュニケーションを促すことができる。また、コメント属性管理部470は、ユーザ管理サーバ100から送信されるユーザ属性情報を、コメント属性情報として属性情報記憶部450に記憶させるようにしても良い。
コメント送信部480は、コンテンツの再生に応じてコメントが入力されると、入力されたコメントと、属性情報記憶部450に記憶されたコメント属性情報とを、コメントサーバ300に送信する。
【0039】
次に、本実施形態によるコミュニケーションシステム1の動作例を説明する。
図4は、コミュニケーションシステム1の動作例を示すシーケンス図である。
ユーザ端末400−1は、ユーザから入力されるユーザアカウント情報を、ユーザ管理サーバ100に送信してログイン要求を行う。ユーザ管理サーバ100は、ユーザ端末400−1から送信されるユーザアカウント情報と、ユーザ情報記憶部110に記憶されたユーザアカウント情報とに基づいて、ログイン処理を行う(ステップS1)。ユーザ管理サーバ100の属性情報送信部120は、ログイン成功したユーザに対応するユーザ属性情報をユーザ情報記憶部110から読み出し、ユーザ端末400−1に送信する(ステップS2)。ユーザ端末400−1のコメント属性管理部470は、ユーザ管理サーバ100から送信されたユーザ属性情報を受信し、自身の記憶領域に記憶させる。
【0040】
ユーザ端末400−1は、コメントサーバ300に対してコメント配信要求を送信し、コンテンツサーバ200に対してコンテンツ配信要求を送信する(ステップS3)。コメントサーバ300のコメント属性情報定義部370は、ユーザ端末400−1によってコンテンツ配信要求が送信されたコンテンツに対応付けるコメント属性情報の項目を選択し、選択した項目を示す情報をユーザ端末400−1に送信する(ステップS4)。例えば、ユーザ属性情報のうち性別を示す項目が選択されると、ユーザ端末400−1のコメント属性管理部470は、ステップS2においてユーザ管理サーバ100から送信され自身の記憶領域に記憶したユーザ属性情報に含まれる性別の項目の情報を、コメント属性情報として属性情報記憶部450に記憶させる(ステップS5)。コンテンツサーバ200は、ユーザ端末400−1から送信されるコンテンツ配信要求に応じて、コンテンツの配信を開始する(ステップS6)。
【0041】
そして、ユーザ管理サーバ100は、コメントサーバ300のコメント配信ルール記憶部340に記憶された複数のコメント配信ルールのうち、ユーザ端末400−1に送信されるコンテンツのコンテンツ識別情報とユーザ端末400−1のユーザ識別情報とに応じたコメント配信ルールを判定する(ステップS7)。例えば、ユーザ端末400−1に送信されるコンテンツについて、ユーザ属性の性別の項目をコンテンツ属性とする配信ルールが定められていれば、ユーザ管理サーバ100は、ユーザ情報記憶部110からユーザ端末400−1のユーザに対応する性別を読み出す。例えば、ユーザに対応する性別が女性であれば、女性を示すコメント属性が付与されたコメントを、ユーザ端末400−1に配信すると判定する。コメント抽出部350は、ユーザ管理サーバ100によって判定されたコメント配信ルールに定められたコメント属性情報に応じたコメント識別情報を、コメント属性情報記憶部320から読み出す(ステップS8)。コメント抽出部350は、読み出したコメント識別情報に対応するコメントを、コメント記憶部310から読み出す(ステップS9)。コメント配信部360は、コメント抽出部350によって読み出されたコメントと、そのコメントに対応するコメント属性情報とを、ユーザ端末400−1に配信する(ステップS10)。ユーザ端末400−1の出力制御部430は、コメントサーバ300から配信されるコメントと、コンテンツサーバ200から配信されるコメントとを、出力部440に出力させる。この後、コメントサーバ300は、複数のユーザ端末400からコメントが送信されると、ステップS7およびステップS8と同様の処理を行い、リアルタイムにコメントを配信する。
【0042】
ユーザ端末400−1の出力部440によって出力されるコンテンツに応じて、ユーザから入力部460にコメントが入力されると(ステップS11)、コメント送信部480は、属性情報記憶部450に記憶されたコメント属性情報を読み出し、ステップS10において入力されたコメントに、読み出したコメント属性情報を付与して、コメントサーバ300に送信する(ステップS12)。コメントサーバ300のコメント情報登録部330は、ユーザ端末400−1から送信されたコメントとコメント属性情報とを受信し、コメント記憶部310およびコメント属性情報記憶部320に対応付けて記憶させる(ステップS13)。
【0043】
なお、本実施形態では、コメント属性情報記憶部320〜コメント属性情報定義部370の機能部を、コメントサーバ300が備えることとしたが、これらの機能部を備える独立のサーバ装置であるコメント属性情報管理サーバを構成するようにしても良い。
また、コメントに付与する属性は、上述したようなユーザ属性情報等の他に、例えば、ユーザの趣味嗜好や、何らかの質問に対する一時的な回答などを適用しても良いし、ユーザの行動履歴に基づいて定められる情報であっても良い。この場合、例えば、ユーザのコンテンツの視聴履歴に基づいて趣味嗜好を判定し、判定した趣味嗜好を示す情報をコメント属性に適用しても良い。または、コンテンツの視聴時間帯によって属性を判定するようにしても良い。
また、本実施形態の動作例では、ユーザ管理サーバ100が、ステップS7においてコメント配信ルールを判定する例を説明したが、コメントサーバ300のコメント抽出部350がコメント配信ルールを判定し、判定したコメント配信ルールに応じたコメント識別情報をコメント属性情報記憶部320から抽出するようにしても良い。
【0044】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザ端末400に配信されるコメントを、一定のコメント属性が付与されたコメントに限定することができる。これにより、コメントを配信するコメントサーバ300の処理負荷、コメントが配信されるコメントサーバ300とユーザ端末400との間のネットワークの負荷、配信されるコメントを受信するユーザ端末400−1の処理負荷などを低減させることができる。また、ユーザ端末400に表示されるコメント数を低減させることができるため、ユーザが把握可能な程度の数のコメントがユーザ端末400に表示されるように制御することができる。また、同一の属性を持つユーザ間でコメントを共有させることができるため、その属性について内容の濃いコミュニケーションが行なわれることが期待できる。また、コミュニケーションサービスの提供者は、コメント配信ルールとして配信されるコメントのコメント属性を定めることで、意図に沿ったコミュニケーションの場を提供することが可能となる。
【0045】
なお、従来では、ユーザ間でのコミュニケーションが成立しづらくなる場合があると考えられる。そこで、ユーザ端末に配信されるコメント数を制限し、一定数以下のコメントがユーザ端末に配信されるように制御することが考えられる。このように配信されるコメント数を制限する場合には、ユーザ端末に配信されるコメントを不作為に間引くよりも、ユーザ同士でのコミュニケーションを円滑にするようなコメントを抽出して配信されるようにすることが望ましい。
【0046】
そこで、本実施形態では、ユーザ端末に配信されるコメント数を低減しつつ、ユーザ同士でのコミュニケーションを円滑にするようなコメントを抽出して配信することもできる。
【0047】
また、以上説明したように、本実施形態によれば、コンテンツサーバから配信され再生されるコンテンツの進行に応じたコメントを複数のユーザ端末間で共有するコミュニケーションシステムにおけるコメントサーバが、ユーザ端末から送信されたコメント毎に、コメントの属性を示すコメント属性情報を対応付けて記憶し、記憶した複数のコメントのうち、ユーザ端末に配信することが定められたコメント属性情報が対応付けられたコメントを抽出してユーザ端末に配信し、ユーザ端末は、コンテンツの再生に応じてコメントが入力されると、コメントと、自身が送信するコメントの属性を示すコメント属性情報とを、コメントサーバに送信するようにしたので、ユーザ端末は、コメントサーバに記憶されている複数のコメントのうち、定められたコメント属性情報が対応付けられたコメントのみを受信して表示することができる。これにより、ユーザ端末に表示されるコメント数を、ユーザが把握できる程度の数に抑えることが可能になり、ユーザ同士でのコミュニケーションを円滑にすることが期待できる。また、コメントサーバから全てのコメントが配信されることに比べて、コメントサーバから送信されるコメント数が低減するため、コメントサーバやネットワーク、ユーザ端末等にかかる負荷を抑えることが可能となる。
【0048】
なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりコメントの配信を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0049】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。