特許第5655197号(P5655197)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5655197
(24)【登録日】2014年12月5日
(45)【発行日】2015年1月21日
(54)【発明の名称】半導体パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20141225BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20141225BHJP
【FI】
   H01L23/12 501T
   H01L23/12 E
   H01L21/60 311Q
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2010-241090(P2010-241090)
(22)【出願日】2010年10月27日
(65)【公開番号】特開2012-94704(P2012-94704A)
(43)【公開日】2012年5月17日
【審査請求日】2013年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】514231273
【氏名又は名称】リコー電子デバイス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146215
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 彰子
(72)【発明者】
【氏名】上里 英樹
【審査官】 小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−021519(JP,A)
【文献】 特開2001−313362(JP,A)
【文献】 特開2004−031790(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0211068(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H01L 21/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに電気的に分離された複数のリード部上にフリップチップ実装されたICチップが樹脂で封止されてなる半導体パッケージにおいて、
前記ICチップ内に1つ又は複数のアナログ回路が形成されており、
少なくとも1つのアナログ回路について、アナログ回路を構成する素子及び配線の少なくとも一部がその素子及び配線の基準となる電圧端子と電気的に接続されているリード部で覆われており、
前記リード部として、電源電圧が入力される入力端子リード部、負荷に接続される出力端子リード部、及び接地電位に接続されるグラウンド端子リード部を少なくとも備え、
前記ICチップは、前記入力端子リード部に入力された電圧を所定の電圧に変換して前記出力端子リード部から出力するための出力ドライバトランジスタと、前記負荷に供給される電圧に対する帰還電圧を生成するための帰還抵抗回路と、基準電圧を供給するための基準電圧発生回路と、前記帰還抵抗回路からの帰還電圧と前記基準電圧発生回路からの基準電圧を比較し、比較結果に応じて前記出力ドライバトランジスタの動作を制御するための差動増幅回路をもつ定電圧回路を備えた電源ICであり、
前記基準電圧発生回路、前記差動増幅回路間の基準電圧配線及び前記基準電圧発生回路は前記グラウンド端子リード部で覆われ、前記差動増幅回路を構成する素子及び配線の一部は前記入力端子リード部で覆われ、前記帰還抵抗回路、前記差動増幅回路間の帰還電圧配線及び前記帰還抵抗回路は前記出力端子リード部で覆われていることを特徴とする半導体パッケージ。
【請求項2】
複数の前記リード部のうち少なくとも1つのリード部は、前記ICチップに対向するICチップ実装面の面積が他のリード部のICチップ実装面の面積に比べて大きく形成されている請求項に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記リード部は、ICチップ実装面の面積が、ICチップ実装面とは反対側の面であって前記樹脂から露出する面の面積よりも大きく形成されている請求項1又は2に記載の半導体パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージに関し、特に、リード部上にフリップチップ実装されたICチップが樹脂で封止されてなる半導体パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
リード部上にフリップチップ実装されたIC(Integrated Circuit)チップが樹脂で封止されてなる半導体パッケージがある。ここでのフリップチップ実装は、半導体パッケージの端子となるリード部とICチップの端子とを電気的に接続する手段として、ワイヤボンディング技術のようにワイヤによって接続するのではなく、アレイ状に並んだバンプと呼ばれる突起状の端子によって接続するものである。フリップチップ実装はワイヤボンディング技術に比べてICチップの実装面積を小さくすることができる。
【0003】
また、リード部上にフリップチップ実装されたICチップが樹脂で封止されてなる半導体パッケージは、ICチップの端子とリード部との間の配線が短いので電気的特性が良いという特徴もあり、小型化及び薄型化に対する要求の強い携帯機器の回路などに広く使われるようになってきている。また、ICチップで発生する熱をリード部を介して基板に伝えやすいため、発熱が問題になる電源ICにも向く実装方法である。
【0004】
ところで、電源ICのようなアナログ回路を使ったICは、外部からの電波やノイズの影響を受けやすい。アナログ回路で生成される電流や電圧は基準となる電圧から作り出される。その基準となる電圧と生成される電圧や電流は連動しており、アナログ回路を構成する素子や配線が基準となる電圧以外の電圧変動やノイズを受けると、素子や配線における電圧と基準となる電圧との間で差がでてしまい、アナログ回路で生成される電圧や電流に誤差が生じ、アナログ回路の特性変動がおこる。
ICチップ内に形成されたアナログ回路に対する外来ノイズの影響を低減する方法として、例えば特定のアナログ回路ブロックを再配線層で覆う方法がある(例えば特許文献1を参照。)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された方法は、特定のアナログ回路ブロックを再配線層で覆うために、再配線層を形成しなければならないという問題があった。
【0006】
本発明は、再配線層を形成しなくても、アナログ回路を構成する素子や配線に対する外来ノイズの影響を低減できる、リード部上にフリップチップ実装されたICチップが樹脂で封止されてなる半導体パッケージを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる半導体パッケージは、互いに電気的に分離された複数のリード部上にフリップチップ実装されたICチップが樹脂で封止されてなる半導体パッケージであって、上記ICチップ内に1つ又は複数のアナログ回路が形成されており、少なくとも1つのアナログ回路について、アナログ回路を構成する素子及び配線の少なくとも一部がその素子及び配線の基準となる電圧端子と電気的に接続されているリード部で覆われているものである。
また、「素子又は配線がリード部で覆われている」とは、半導体パッケージを上方から見て、素子又は配線の配置位置とリード部の配置位置が重なっていることを意味する。
このような構成は、リード部の平面形状に合わせてチップレイアウトをすることにより、もしくはチップレイアウトに合わせてリード部の平面形状を設計することにより、又はその両方により、形成することができる。
本発明の半導体パッケージにおいて、複数のアナログ回路を備えている場合、それらのアナログ回路のうち2つ以上のアナログ回路について、又は全部のアナログ回路について、各アナログ回路を構成する素子及び配線がその素子及び配線の基準となる電圧端子と電気的に接続されているリード部で覆われているようにしてもよい。
【0008】
本発明の半導体パッケージの一態様は、上記リード部として、電源電圧が入力される入力端子リード部、負荷に接続される出力端子リード部、及び接地電位に接続されるグラウンド端子リード部を少なくとも備えている。さらに、この態様で、上記ICチップは、上記入力端子リード部に入力された電圧を所定の電圧に変換して上記出力端子リード部から出力するための出力ドライバトランジスタと、上記負荷に供給される電圧に対する帰還電圧を生成するための帰還抵抗回路と、基準電圧を供給するための基準電圧発生回路と、上記帰還抵抗回路からの帰還電圧と上記基準電圧発生回路からの基準電圧を比較し、比較結果に応じて上記出力ドライバトランジスタの動作を制御するための差動増幅回路をもつ定電圧回路を備えた電源ICである。さらに、この態様で、上記基準電圧発生回路、上記差動増幅回路間の基準電圧配線及び上記基準電圧発生回路は上記グラウンド端子リード部で覆われ、上記差動増幅回路を構成する素子及び配線の一部は上記入力端子リード部で覆われ、上記帰還抵抗回路、上記差動増幅回路間の帰還電圧配線及び上記帰還抵抗回路は上記出力端子リード部で覆われている。ここで、差動増幅回路を構成する素子及び配線の一部とは、差動増幅回路を構成する素子及び配線のうち、入力端子リード部に入力される電源電圧を基準とする素子及び配線を意味する。
【0009】
本発明の半導体パッケージの他の態様で、上記リード部は電源電圧が入力される入力端子リード部を備え、上記ICチップは差動増幅回路を備え、上記差動増幅回路を構成する素子及び配線の一部は上記入力端子リード部で覆われている。
【0010】
本発明の半導体パッケージのさらに他の態様で、上記リード部は接地電位に接続されるグラウンド端子リード部を備え、上記ICチップは基準電圧発生回路を備え、上記基準電圧発生回路を構成する素子及び配線、並びに上記基準電圧発生回路で生成された基準電圧を伝達するための基準電圧配線は、上記グラウンド端子リード部で覆われている。
【0011】
本発明の半導体パッケージのさらに他の態様で、上記リード部は負荷に接続される出力端子リード部を備え、上記ICチップは上記負荷に供給される電圧に対する帰還電圧を生成するための帰還抵抗回路を備え、上記帰還抵抗回路を構成する素子及び配線、並びに上記帰還抵抗回路で生成された帰還電圧を伝達するための帰還電圧配線は、上記出力端子リード部で覆われている。
【0012】
なお、本発明の半導体パッケージは、上記の態様のものに限定されるものではなく、互いに電気的に分離された複数のリード部上にフリップチップ実装されたICチップが樹脂で封止されてなる半導体パッケージであって、ICチップ内にアナログ回路が形成されている半導体パッケージであれば適用することができる。
【0013】
また、本発明の半導体パッケージにおいて、複数の上記リード部のうち少なくとも1つのリード部は、上記ICチップに対向するICチップ実装面の面積が他のリード部のICチップ実装面の面積に比べて大きく形成されているようにしてもよい。また、複数のリード部で、ICチップ実装面の面積が互いに異なっているものと当該面積が同一のものとが混在していてもよいし、全部のリード部でICチップ実装面の面積が互いに異なっていてもよい。
【0014】
また、上記リード部は、ICチップ実装面の面積が、ICチップ実装面とは反対側の面であって上記樹脂から露出する面の面積よりも大きく形成されているようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の半導体パッケージでは、ICチップ内に形成された少なくとも1つのアナログ回路について、アナログ回路を構成する素子又は配線がその素子又は配線の基準となる電圧端子と電気的に接続されているリード部で覆われているようにしたので、ICチップ内に形成されたアナログ回路を構成する素子や配線に対する外来ノイズの影響を低減させることができる。
【0016】
本発明の半導体パッケージの一態様では、ICチップとして、出力ドライバトランジスタ、帰還抵抗回路、基準電圧発生回路及び差動増幅回路をもつ定電圧回路を備えた電源ICを備え、基準電圧発生回路及び基準電圧配線はグラウンド端子リード部で覆われ、差動増幅回路を構成する素子及び配線の一部は入力端子リード部で覆われ、帰還抵抗回路及び帰還電圧配線は上記出力端子リード部で覆われているようにしたので、各アナログ回路及び配線に対する外来ノイズの影響を低減させることができ、安定した所定の電圧を負荷に供給することができる。
【0017】
本発明の半導体パッケージの他の態様では、リード部は電源電圧が入力される入力端子リード部を備え、ICチップは差動増幅回路を備え、差動増幅回路を構成する素子及び配線の一部は入力端子リード部で覆われているようにしたので、差動増幅回路に対する外来ノイズの影響を低減させることができる。
【0018】
本発明の半導体パッケージのさらに他の態様では、リード部は接地電位に接続されるグラウンド端子リード部を備え、ICチップは基準電圧発生回路を備え、基準電圧発生回路を構成する素子及び配線、並びに基準電圧発生回路で生成された基準電圧を伝達するための基準電圧配線は、グラウンド端子リード部で覆われているようにしたので、基準電圧発生回路及び基準電圧配線に対する外来ノイズの影響を低減させることができ、安定した基準電圧を供給することができる。
【0019】
本発明の半導体パッケージのさらに他の態様では、リード部は負荷に接続される出力端子リード部を備え、ICチップは負荷に供給される電圧に対する帰還電圧を生成するための帰還抵抗回路を備え、帰還抵抗回路を構成する素子及び配線、並びに帰還抵抗回路で生成された帰還電圧を伝達するための帰還電圧配線は、出力端子リード部で覆われているようにしたので、帰還抵抗回路及び帰還電圧配線に対する外来ノイズの影響を低減させることができ、安定した帰還電圧を供給することができる。
【0020】
本発明の半導体パッケージにおいて、複数のリード部のうち少なくとも1つのリード部は、ICチップに対向するICチップ実装面の面積が他のリード部のICチップ実装面の面積に比べて大きく形成されているようにすれば、そのリード部で覆われるべきアナログ回路を構成する素子及び配線のレイアウト面積を大きくすることができ、ICチップのレイアウト設計が容易になる。
【0021】
また、上記リード部は、ICチップ実装面の面積が、ICチップ実装面とは反対側の面であって上記樹脂から露出する面(露出面と称す。)の面積よりも大きく形成されているようにすれば、リード部の露出面サイズの制限等により当該露出面を大きくすることができない場合であっても、リード部のチップ面積実装面を大きくすることができ、ICチップのレイアウト設計が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】半導体パッケージの一実施例を説明するための平面図である。
図2図1のA−A’位置での断面図である。
図3】同実施例の裏面図である。
図4】同実施例に実装されているICチップの裏面図である。
図5】定電圧回路を備えた電源ICを示すブロック図である。
図6図5の定電圧回路を示す回路図である。
図7】半導体パッケージの他の実施例を説明するための平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、半導体パッケージの一実施例を説明するための平面図である。図1で、封止樹脂は外形のみが図示され、ICチップは仮想線(二点鎖線)で図示され、バンプ部は図示が省略されている。図2は、図1のA−A’位置での断面図である。図3は、この実施例の裏面図である。図4は、この実施例に実装されているICチップの裏面図である。図1から図4を参照してこの実施例について説明する。
【0024】
互いに電気的に分離された4つのリード部1a,1b,1c,1dをもつリードフレーム上にICチップ3がバンプ部5を介してフリップチップ実装されている。バンプ部5は例えばはんだによって形成されている。図4に示すように、ICチップ3には4つのパッド部3a,3b,3c,3dが設けられている。パッド部3aはバンプ部5を介してリード部1aに接続され、パッド部3bはバンプ部5を介してリード部1bに接続され、パッド部3cはバンプ部5を介してリード部1cに接続され、パッド部3dはバンプ部5を介してリード部1dに接続されている。
【0025】
リード部1a,1b,1c,1d、ICチップ3及びバンプ部5は封止樹脂7によって樹脂封止されている。リード部1a,1b,1c,1dはICチップ実装面(ICチップ3に対向する面)とは反対側の面に段差を備え、ICチップ実装面とは反対側の面の一部分のみが封止樹脂7の裏面に露出している。すなわち、リード部1a,1b,1c,1dは、ICチップ実装面の面積が、ICチップ実装面とは反対側の面であって封止樹脂7から露出する面の面積よりも大きく形成されている。
封止樹脂7の側面に、リード部1a,1b,1c,1dの側面の一部分が露出している。
【0026】
ICチップ3内に1つ又は複数のアナログ回路が形成されている。この実施例では、ICチップ3が定電圧回路を備えた電源ICである場合について説明する。
図5は、定電圧回路を備えた電源ICを示すブロック図である。
【0027】
電源ICは、電源を負荷に安定して供給すべく、定電圧回路9を備えている。
定電圧回路9は、電池などから供給される直流電圧VDDが入力される入力端子11a、負荷に接続される出力端子11b(VOUT)、接地電位(GND)に接続されるグラウンド端子11c、及び、イネーブル信号(CE)が入力されるイネーブル端子11dを備えている。
定電圧回路9は、さらに、基準電圧発生回路13、差動増幅回路15、PチャネルMOSトランジスタからなる出力ドライバトランジスタ17、負荷に供給される電圧に対する帰還電圧を生成するための帰還抵抗回路19を備えている。
【0028】
出力ドライバトランジスタ17は入力端子11aと出力端子11bの間に接続されている。基準電圧発生回路13と差動増幅回路15は入力端子11aとグラウンド端子11cの間に接続されている。帰還抵抗回路19は出力端子11bとグラウンド端子11cの間に直列に接続された抵抗素子R1,R2を備えている。イネーブル端子11dは基準電圧発生回路13と差動増幅回路15に接続されている。イネーブル端子11dは抵抗21を介してグラウンド端子11cにも接続されている。
【0029】
差動増幅回路15の出力端子は出力ドライバトランジスタ17のゲートに接続されている。基準電圧発生回路13で生成される基準電圧VREFは差動増幅回路15の反転入力端子(−)に入力される。帰還抵抗回路19で生成される帰還電圧VFBは差動増幅回路15の非反転入力端子(+)に入力される。差動増幅回路15は、帰還電圧VFBが基準電圧VREFに等しくなるように出力ドライバトランジスタ17の出力を制御する。
【0030】
図6は、図5の定電圧回路を示す回路図である。
基準電圧発生回路13について説明する。入力端子11aとグラウンド端子11cの間に直列に接続された定電流源I1とエンハンスメント型NchMOSトランジスタM1によって構成されている。定電流源I1は例えばディプリーション型MOSトランジスタで形成される。トランジスタM1は、ゲート及びドレインが定電流源I1に接続され、ソースがグラウンド端子11cに接続されている。基準電圧発生回路13で生成される基準電圧VREFは、定電流源I1とトランジスタM1の間の電圧である。すなわち、基準電圧VREFはトランジスタM1のゲート−ソース間電圧であり、接地電位を基準に生成される電圧である。基準電圧VREFは基準電圧配線23を介して差動増幅回路15に供給される。
【0031】
差動増幅回路15について説明する。一対の差動入力用NchMOSトランジスタM2,M3のドレインがそれぞれPchMOSトランジスタM4,M5を介して入力端子11aに接続されている。トランジスタM4,M5のゲートは、互いに接続され、いずれか一方の差動入力用NchMOSトランジスタ、例えばトランジスタM2のドレインに接続されている。これにより、トランジスタM4,M5は負荷の役割を果たしている。トランジスタM2のゲートには基準電圧配線23を介して基準電圧VREFが入力される。トランジスタM3のゲートには帰還抵抗回路19で生成された帰還電圧VFBが帰還電圧配線25を介して入力される。トランジスタM2,M3のソースは互いに接続され、定電流源I2を介してグラウンド端子11cに接続されている。定電流源I2は、例えばゲートが基準電圧配線23に接続されたエンハンスメント型NchMOSトランジスタで形成される。
【0032】
差動増幅回路15には、バッファ回路を構成するPchMOSトランジスタM6も設けられている。トランジスタM6のソースは入力端子11aに接続されている。トランジスタM6のゲートはトランジスタM3,M5間の接続点に接続されている。トランジスタM6のドレインは定電流源I3を介してグラウンド端子11cに接続されている。又は断続回路に接続され、NMOSトランジスタNCH9のゲートは基準電圧部9aに接続されている。定電流源I3は、例えばゲートが基準電圧配線23に接続されたエンハンスメント型NchMOSトランジスタで形成される。トランジスタM6と定電流源I3の間の接続点が差動増幅回路15の出力端子となる。差動増幅回路15の出力端子は出力ドライバトランジスタ17のゲートに接続されている。
さらに、差動増幅回路15には、トランジスタM3,M5間の接続点とトランジスタM6と定電流源I3の間の接続点との間に直列に接続された抵抗素子R3と容量素子C2からなる、位相補償のためのRC回路も設けられている。
【0033】
帰還抵抗回路19について説明する。帰還抵抗回路19は抵抗素子R1,R2及び容量素子C1を備えている。抵抗素子R1,R2は出力端子11bとグラウンド端子11cの間に直列に接続されている。容量素子C1は、出力端子11bと抵抗素子R1の間の接続点と帰還電圧配線25との間に接続されている。帰還抵抗回路19で生成される帰還電圧VFBは、抵抗素子R1,R2の間の電圧であり、出力端子11cの電圧を基準に生成される電圧である。帰還電圧VFBは帰還電圧配線25を介して差動増幅回路15に供給される。
【0034】
図5及び図6を参照して説明した電源ICの入力端子11aは、図4を参照して説明したICチップ3の入力端子パッド部3a及び図1から図3を参照して説明した半導体パッケージのバンプ部5を介して入力端子リード部1aに接続される。同様に、出力端子11bは出力端子パッド部3b及びバンプ部5を介して出力端子リード部1bに接続され、グラウンド端子11cはグラウンド端子パッド部3c及びバンプ部5を介してグラウンド端子リード部1cに接続され、イネーブル端子11dはイネーブル端子パッド部3d及びバンプ部5を介してイネーブル端子リード部1dに接続される。
【0035】
ICチップ3で、基準電圧発生回路13及び基準電圧配線23はICチップ3がリードフレームに実装されたときにグラウンド端子リード部1cで覆われる位置に形成される。少なくともトランジスタM1及び基準電圧配線23はグラウンド端子リード部1cで覆われる位置に形成される。基準電圧発生回路13で生成される基準電圧VREFの基準となる電圧端子はグラウンド端子11cである。定電流源I1に流れる電流は通常数十nA(ナノアンペア)〜数μA(マイクロアンペア)程度の小さい電流であり、外来ノイズの影響を受けやすいが、少なくともトランジスタM1及び基準電圧配線23が、グラウンド端子11cと電気的に接続されているグラウンド端子リード部1cで覆われていることにより、基準電圧発生回路13及び基準電圧配線23に対する外来ノイズの影響を低減させることができる。これにより、安定した基準電圧VREFが供給される。
【0036】
さらに、ICチップ3で、差動増幅回路15を構成する素子及び配線のうち、入力端子11aを基準となる電圧端子とする素子及び配線は、ICチップ3がリードフレームに実装されたときに入力端子リード部1aで覆われる位置に形成される。少なくとも抵抗素子R3及び容量素子R2は入力端子リード部1aで覆われる位置に形成される。位相補償に必要なRC回路を構成する抵抗素子R3及び容量素子R2が外来ノイズの影響を受けると、差動増幅回路15の出力が発振してしまうことがあるが、少なくとも抵抗素子R3及び容量素子R2が、入力端子11aと電気的に接続されている入力端子リード部1aで覆われていることにより、差動増幅回路15に対する外来ノイズの影響を低減させることができる。これにより、差動増幅回路15に対する外来ノイズの影響を低減させることができる。
また、トランジスタM4,M5,M6及びそれらのトランジスタのゲートにつながる配線は、基準となる電圧端子が入力端子11aなので、これらの素子及び配線も入力端子リード部1aで覆われることが好ましい。
【0037】
さらに、ICチップ3で、帰還抵抗回路19及び帰還電圧配線25はICチップ3がリードフレームに実装されたときに出力端子リード部1bで覆われる位置に形成される。少なくとも抵抗素子R1、容量素子C1及び帰還電圧配線25は出力端子リード部1bで覆われる位置に形成される。帰還抵抗回路19で生成される帰還電圧の基準となる電圧端子は出力端子11bである。抵抗素子R1、容量素子C1、帰還電圧配線25が外来ノイズの影響を受けると、帰還電圧が変動してしまうことがあるが、少なくとも抵抗素子R1、容量素子C1及び帰還電圧配線25が、出力端子11bと電気的に接続されている出力端子リード部1bで覆われていることにより、帰還抵抗回路19及び帰還電圧配線25に対する外来ノイズの影響を低減させることができる。これにより、安定した帰還電圧が供給される。
【0038】
このように、電源ICを備えた本発明の半導体パッケージは、各アナログ回路13,15,19について外来ノイズの影響を低減させることができるので、安定した所定の電圧を負荷に供給することができる。
【0039】
上記実施例では、リード部1a,1b,1c,1dのICチップ実装面の面積は同じであるが、リード部1a,1b,1c,1dのうち少なくとも1つについて、ICチップ実装面の面積が他のリード部のICチップ実装面の面積に比べて大きく形成されているようにしてもよい。
例えば、図7に示すように、リード部1bのICチップ実装面の面積がリード部1a,1c,1dのICチップ実装面の面積に比べて大きく形成されていてもよい。これにより、ICチップ3で、リード部1bで覆われるべきアナログ回路を構成する素子及び配線のレイアウト面積を大きくすることができ、ICチップ3のレイアウト設計が容易になる。
【0040】
以上、本発明の実施例を説明したが、上記実施例における各部材の個数や形状、配置、回路構成等は一例であり、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0041】
例えば、リード部1a,1b,1c,1dは、ICチップ実装面の面積が露出面の面積よりも大きく形成されているが、本発明の半導体パッケージは、リード部におけるICチップ実装面面積と露出面面積が同じであってもよい。
また、上記実施例では、リード部1a,1b,1c,1dとしてリードフレームに形成されたものを用いているが、本発明の半導体パッケージにおけるリード部は電鋳技術によって形成されたものであってもよい。
また、上記実施例では、本発明の半導体パッケージをリードレスタイプのパッケージに適用しているが、本発明の半導体パッケージは封止樹脂からリードが突出している半導体パッケージにも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、例えば電源IC等のアナログ回路を備えたICチップがリード部にフリップチップ実装されて樹脂封止された半導体パッケージに適用できる。
【符号の説明】
【0043】
1a,1b,1c,1d リード部
3 ICチップ
7 封止樹脂
9 定電圧回路
13 基準電圧発生回路
15 差動増幅回路
17 出力ドライバトランジスタ
19 帰還抵抗回路
23 基準電圧配線
25 帰還電圧配線
【先行技術文献】
【特許文献】
【0044】
【特許文献1】特開2004−031790号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7