(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記前面板は、前記ダンプ状態保持手段によって前記荷台部がダンプ状態で保持された状態で、前記解除手段によって前記収納状態が解除されることにより、自重で前方へ開放されることを特徴とする請求項1に記載の歩行型動力運搬車。
前記開放角度保持手段は、前記前面板の内面と前記荷台部の床面とが略面一の状態となる位置で前記前面板を保持することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の歩行型動力運搬車。
前記荷台部が前記ダンプ状態保持手段によりダンプ状態で保持された状態において、前記開放角度保持手段により前記所定の角度開放された位置で保持されている前記前面板の先端の高さを調節する高さ調節手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の歩行型動力運搬車。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2のような歩行型の除雪機を用いて除雪作業を行う場合、排雪板だけで雪を押しながら前進していくため、雪の抵抗と雪の重みによって全体の重心位置が前方に移動することで除雪機の後部が持ち上がり易くなり、除雪機の駆動力が雪への接地面に伝達し難くなっていた。そのため、作業者は、効率良く除雪しようとすれば、除雪機の操縦ハンドルを地面方向に押さえながら前進方向することが要求され、除雪作業を行う作業者の労力が大きくなっていた。また、このような除雪機は、一般的に軽量且つ安価に構成される家庭向け小型タイプのため、大きな駆動力を有する大型エンジンや駆動力を増加させるための部品等を搭載すると高価な除雪機となり、使用者にとって経済的な負担になるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みてなされたものであって、比較的安価な構成で除雪作業の労力を軽減することができる歩行型動力運搬車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の歩行型動力運搬車は、前方側へ傾動可能な荷台部
と、前記荷台部の前部に回転開閉可能に下端側が支持される前面板と、前記荷台部を水平状態で保持する水平状態保持手段と、前記前面板を前記荷台部側へ閉じた収納状態で保持する収納状態保持手段と、前記荷台部の水平状態の解除及び前記前面板の収納状態の解除を行う解除手段と、前記荷台部を前方側へ傾動させたダンプ状態で保持するダンプ状態保持手段と、前記前面板を前記収納状態から前方に所定の角度開放させた位置で保持する開放角度保持手段と、前記解除手段により前記収納状態が解除された前記前面板の開閉動作を行う前面板動作手段と、を備える
歩行型動力運搬車であって、前記荷台部の床面上で回転可能且つスライド可能に設けられるガイド部材と、前記ガイド部材を前記荷台部の床面上に固定する固定部材と、前記ガイド部材を前記荷台部の床面上で回転及びスライドさせた際に、前記ガイド部材と前記荷台部の後部に立設される後面板との間に生じる隙間を閉鎖するサブガイド板と、を備えること特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の歩行型動力運搬車では、前記前面板は、前記ダンプ状態保持手段によって前記荷台部がダンプ状態で保持された状態で、前記解除手段によって前記収納状態が解除されることにより、自重で前方へ開放されることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の歩行型動力運搬車は
、前記前面板は、前記収納状態において、前記荷台部の床面に垂直な方向に対して所定の角度前方側に傾斜した状態で設けられ、前記前面板の幅方向の両側には、前記収納状態において、前記前面板と、前記荷台部の幅方向の両側にそれぞれ設けられる側板との間に生じる隙間を閉鎖する前部ガイド板がそれぞれ取り外し可能に設けられ、前記荷台部の幅方向の両側には、外側に開閉可能な側板が設けられていること特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の歩行型動力運搬車は、前記サブガイド板が、前記ガイド部材に収納可能であることを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の歩行型動力運搬車は、前記開放角度保持手段が、前記前面板の内面と前記荷台部の床面とが略面一の状態となる位置で前記前面板を保持することを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の歩行型動力運搬車は、前記荷台部が前記ダンプ状態保持手段によりダンプ状態で保持された状態において、前記開放角度保持手段により前記所定の角度開放された位置で保持されている前記前面板の先端の高さを調節する高さ調節手段を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の歩行型動力運搬車によれば、荷台部をダンプさせた状態で、解除手段を用いて、前面板を任意の時期に回転開放させることができる。また、開放された前面板は、前面板動作手段によって必要に応じて開閉動作を行うことができる。そのため、作業者は、前方に移動して、前面板を開閉するための作業を行う必要がなく、除雪作業を行うための動作を容易に効率良く行うことができる。
【0016】
また、ダンプ状態保持手段によって荷台部をダンプ状態で保持することができるので、ダンプ状態で前面板を開放させたまま前進走行することで、荷台部の床面上に雪を積載しながら走行することができる。これにより、開放された前面板を通過して荷台部の床面上に積載された雪が、走行部の駆動力をロスさせることのない重みの役割を果たし、駆動力が雪の接地面に確実に伝達されるので、除雪作業を効率良く行うことができ、作業者の労力を低減することができる。
【0017】
また、開放角度保持手段によって前面板を前方に所定の角度開放させた位置で保持することができるので、荷台部をダンプ状態から水平状態にする場合でも、前面板が垂れ下がらないため、雪が落下するのを防止することができる。また、解放されている前面板を収納状態に戻すことにより、前面板上に載っている雪も跳ね上げられて水平状態の荷台部の床面上に積載されるので、そのまま雪を集雪場所へ運搬して、再びダンプ状態にすることで、雪を集雪場所へ容易に排出することができる。また、積雪時以外は、通常の荷物等を運搬するための歩行型動力運搬車として利用することができるので、経済的且つ利便性にも優れている。また、この歩行型動力運搬車を走行させるための駆動部は、従来の歩行型動力運搬車と同様に構成することができるので、特別なエンジンや部品等を設ける必要がなく、比較的安価に構成することができる。
【0018】
請求項2に記載の歩行型動力運搬車によれば、前面板は、ダンプ状態保持手段によって荷台部がダンプ状態で保持された状態で、解除手段によって収納状態が解除されることにより、自重で前方へ開放される。従って、前面板の開放をモータ等の動力を用いることなく、簡易な構成で作業者の任意のタイミングで行うことができる。
【0019】
請求項3に記載の歩行型動力運搬車によれば、荷台部をダンプさせて、前面板を開放させた状態で、ガイド部材を床面上で走行方向に対して斜めになるように回転させて固定し、サブガイド板により隙間を閉鎖し、ガイド部材の前端と逆方向に位置する側の一方の側板を開放し、更にガイド部材の前端と逆方向に位置する側の一方の前部ガイド板を取り外した状態で、前進走行することで、雪を片側に寄せていくような除雪作業を効率良く行うことができる。
【0020】
請求項4に記載の歩行型動力運搬車によれば、雪を片側に寄せていくような除雪作業を行う場合以外は、サブガイド板をガイド部材に収納することにより、サブガイド板が他の作業を行う際に邪魔になるのを防止することができる。
【0021】
請求項5に記載の歩行型動力運搬車によれば、開放角度保持手段によって、前面板の内面と荷台部の床面とが略面一の状態となる位置で前面板を保持するので、前進走行させた際に、荷台部の床面上に雪を効率良く積載しながら走行することができる。
【0022】
請求項6に記載の歩行型動力運搬車によれば、ダンプ状態で開放されている前面板の先端の高さを調節することができるので、積雪の仕方等に応じて除雪作業を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施形態に係る歩行型動力運搬車の一例を示す概略斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る歩行型動力運搬車の一例を示す概略側面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る歩行型動力運搬車の一例を示す平面図である。
【
図4】床板部の床面側の構造の一例を示す概略斜視図である。
【
図5】床板部の底面側の構造の一例を示す概略斜視図である。
【
図7】ガイド部材の内部構造の一例を示す概略斜視図であって、(a)はサブガイド板の収納時を示しており、(b)はサブガイド板の延長時を示している。
【
図8】スライド案内部材の一例を示す概略斜視図である。
【
図9】床板部の床面を水平状態で保持するための機構の一例について示す概略模式図である。
【
図10】荷台部をダンプさせた状態における荷台ロック金具とけん制板との関係について示す概略模式図である。
【
図11】荷台ダンプ保持レバー及び高さ調節板の構造の一例を示す概略斜視図である。
【
図12】前面板開閉ロッドの一例を示す概略斜視図である。
【
図13】前面板の収納状態を保持するための機構の一例について示す概略模式図である。
【
図14】前面板の収納状態を解除した際の状態について説明するための概略模式図である。
【
図15】荷台部が水平状態で保持され、且つ前面板が収納状態で保持された状態について説明するための概略模式図であって、(a)は、荷台部と前面板の状態を示しており、(b)は、カム部とピン部の状態を示している。
【
図16】荷台部がダンプ状態で保持され、且つ前面板が開放状態で保持された状態について説明するための概略模式図であって、(a)は、荷台部と前面板の状態を示しており、(b)は、カム部とピン部の状態を示している。
【
図17】荷台部が水平状態で保持され、且つ前面板が開放状態で保持された状態について説明するための概略模式図であって、(a)は、荷台部と前面板の状態を示しており、(b)は、カム部とピン部の状態を示している。
【
図18】荷台部が水平状態で保持され、前面板の収納状態が解除された状態について説明するための概略模式図であって、(a)は、荷台部と前面板の状態を示しており、(b)は、カム部とピン部の状態を示している。
【
図19】荷台ダンプ保持レバーの構造の一例を示す概略斜視図である。
【
図20】高さ調節板の構造の一例を示す概略斜視図である。
【
図21】雪を片側に寄せる除雪作業を行う際のダンプ前の除雪機構について説明するための概略平面図である。
【
図22】雪を片側に寄せる除雪作業を行う際の除雪機構について説明するための概略斜視図である。
【
図23】従来の荷台の前部に設けられる前面板を開放する方法の一例について説明するための概略模式図である。
【
図24】従来の荷台の前部に設けられる前面板を開放する方法の他の一例について説明するための概略模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係る歩行型動力運搬車の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本発明の実施形態に係る歩行型動力運搬車1は、積雪時以外の時は、荷物を積載して運搬することができ、積雪時には除雪作業を行うことができる歩行型クローラタイプの動力運搬車であって、
図1及び
図2に示すように、駆動部2によって駆動される走行部3と、除雪作業を行うための除雪機構4と、走行部3及び除雪機構4を支持する本体フレーム5と、該本体フレーム5の後方側に設けられ、走行部3の駆動を操作するための運転操作部6等を備えている。
【0025】
駆動部2は、走行部3を駆動させるためのものであって、例えば、エンジンや電動モータ等の原動機が用いられる。走行部3は、駆動部2によって駆動される車軸(不図示)と、該車軸に固定される後側の駆動輪7と、前側の従動輪8と、駆動輪7と従動輪8に巻回されたクローラベルト9等によりクローラ式に構成されている。また、走行部3は、詳しくは図示しないが、例えば、駆動部2からの駆動力が遠心クラッチ、減速機、伝動機構等を介して車軸に伝達されるものであり、従来公知の歩行型動力運搬車に用いられる構成を適用することができる。尚、走行部3は、ここではクローラ式のものを示しているが、これに限定されるものではなく、ホイール式のものであっても良い。
【0026】
除雪機構4は、積雪時に除雪作業を行うためのものであって、
図1〜
図3に示すように、荷物等の運搬対象物を積載可能な荷台部10と、該荷台部10の前部に回転開閉可能に設けられる前面板11と、該前面板11の幅方向の両側にそれぞれ設けられる前部ガイド板12等を備えている。荷台部10は、本体フレーム5上に前方側へ傾動可能に設けられており、本体フレーム5の両側には、クローラ式の走行部3がそれぞれ設けられている。また、本体フレーム5の後方側には、運転操作部6が設けられている。
【0027】
運転操作部6は、作業者が走行部3の駆動等を操作するためのものであって、クラッチレバー13や前後進切替レバー14等を備える操作盤15、ハンドル16、ブレーキ17等が設けられている。また、詳しくは図示しないが、操作盤15からはケーブルが駆動部2に接続され、操作盤15の操作によって駆動部2を駆動制御できるように構成されており、例えば、前後進切替レバー14の切替操作によって走行部3を前進駆動又は後進駆動させることができるようになっている。尚、操作盤15からケーブルの代わりに無線信号により駆動部2を駆動制御できるように構成されていても良い。
【0028】
荷台部10は、
図1〜3に示すように、荷物等の運搬対象物を積載可能な床面18aを有する床板部18と、該床板部18の後部に立設される後面板19と、床板部18の幅方向の両側にそれぞれ設けられる側板20とを有している。それぞれの側板20は、外側に回転開閉できるように下端部が床板部18の両側端でそれぞれ支持されている。また、後面板19は、荷台部10と運転操作部6を仕切るように、側板20よりも高く形成されて、床板部18の後部に立設されている。
【0029】
床板部18の底面18bには、
図5に示すように、前後方向に長尺な2つ板状の支持片18cが下方に突出するように平行に設けられている。また、支持片18cには、それぞれダンプ支点穴18dが形成されており、このダンプ支点穴18dが、
図2に示すように、本体フレーム5のダンプ支点5aで回転自在に軸支されることより、床板部18は本体フレーム5上で傾動可能に支持されている。
【0030】
床板部18の床面18a上には、
図1及び
図3に示すように、ガイド部材21と、該ガイド部材21を床面18上に固定するための固定部材として機能するノブボルト22と、ガイド部材21の内部に収納可能なサブガイド板23とが設けられている。
【0031】
ガイド部材21は、
図6及び
図7に示すように、左右のガイド板24a、24bと、ガイド板24a、24bをスライド可能に案内するためのスライド案内部材25と、ガイド板24a、24bの間に設けられる複数のライナー26とを備えている。ガイド板24a、24bは、互いに対称になるように形成されており、前後方向の長さは、床面18aの前後方向の長さより若干短く形成されている。また、ガイド板24a、24bの上端及び下端には、ガイド部材21が安定して床面18a上をスライドできるように、上下方向に対して外側に直角に折り曲げられた前後方向に長尺なスライド片27がそれぞれ形成されている。
【0032】
左右のガイド板24a、24bは、ライナー26を介して取付けられており、ガイド板24a、24bの間には、ライナー26の厚み分の隙間Sが形成されている。ライナー26の厚みは、ノブボルト22のボルト部分の直径より大きく形成されており、隙間S内をノブボルト22のボルト部分が通過できるようになっている。また、ガイド板24a、24bの前端側は、互いに若干内側を向くように形成されており、ガイド板24a、24bが、ライナー26を介して取付けられた際に、ガイド板24a、24bの前端が当接するようになっている。
【0033】
スライド案内部材25は、
図8に示すように、幅方向の両端にそれぞれ下方に折り曲げて形成されたガイド片25aを有している。このスライド案内部材25は、
図6に示すように、ライナー26を介して取り付けられた左右のガイド板24a、24bの上方に設けられており、左右のガイド片25a内にガイド板24a、24bの上端側のスライド片27がそれぞれ収まるようになっている。これにより、ガイド板24a、24bは、スライド案内部材25から外れることなく、ガイド片25aに沿ってスライドさせることができる。
【0034】
また、スライド案内部材25の略中央部には、ノブボルト22を挿通可能な挿通孔25bが形成されている。そして、床板部18の床面18a側の略中央部には、
図4に示すように、底面18b側まで貫通したボルト孔18eが形成されている。また、このボルト孔18eが形成された床面18aの位置と対応する底面18b側には、ボルト孔18eに連続して、
図5に示すように、内部に雌ネジが形成されているナット部18fが溶接されて設けられている。従って、左右のガイド片25a内にガイド板24a、24bの上端側のスライド片27がそれぞれ収まるように、左右のガイド板24a、24bの上方にスライド案内部材25を設けた状態で、挿通孔25bからノブボルト22を挿通させ、更にノブボルト22を床面18aの略中央に形成されたボルト孔18eに挿通させ、底面18b側に設けられたナット部18fと締結させることにより、
図1及び
図3に示すように、ガイド部材21を床面18a上に固定させることができる。また、ノブボルト22とナット部18fの締結を緩めることで、ノブボルト22を中心にガイド部材21を床面18a上で回転させることができる。
【0035】
また、床板部18の後部に立設された後面板19の前面19aの幅方向の中央には、
図3に示すように、断面コの字状の受け部材28が取り付けられている。従って、ガイド部材21を側板20と平行な状態で固定する場合には、
図3に示すように、ガイド部材21の後端を受け部材28に嵌め込んで、ノブボルト22とナット部18fを締結させることにより、ガイド部材21をより安定させた状態で床面18a上に固定させることができる。尚、ガイド部材21を回転させる際には、ノブボルト22とナット部18fの締結を緩めた後、ガイド部材21の後端が受け部材28から出るように、ガイド部材21を前方に若干スライドさせてから回転させる。
【0036】
サブガイド板23は、
図3及び
図6に示すように、ガイド部材21の後端側の隙間Sに収納できるようになっている。サブガイド板23は、
図7に示すように、略正方形又は長方形状に形成された薄板状の部材であって、ガイド部材21を床面18a上で回転及びスライドさせた際に、ガイド部材21の後端と後面板19との間に生じる隙間を閉鎖するようにガイド部材21の後端から延長するものである。サブガイド板23には、後部の下方側に設けられた回転軸部23aを中心とする90°の円弧状のスリット23bが形成されている。サブガイド板23は、一方のガイド板24の内面に固定され、回転軸部23aからスリット23bの円弧の半径分だけ上方に位置するピン(不図示)がスリット23bに挿入された状態で、ガイド板24a、24bとの間に取り付けられている。従って、サブガイド板23を回転軸部23aを中心としてスリット23bに沿って後方側へ90度回転させることにより、
図7(b)に示すように、ガイド部材21の後端から延長させることができる。このように、サブガイド板23を回転軸部23aだけでなく、スリット23bに一方のガイド板24の内面に固定されたピンを挿入することにより、ガイド板24a、24bの間に取り付けているので、回転軸部23aのみで回転可能に取り付けた場合よりも強度を向上させることができる。尚、本実施形態では、サブガイド板23を90°回転させることにより、ガイド部材21の後端から延長させるように構成しているが、サブガイド板をガイド部材21の後端からスライドさせて引き出すことができるように構成しても良い。
【0037】
前面板11は、
図1及び
図2に示すように、床板部18の前部に回転軸Aを中心に回転開閉可能に設けられるものであって、内面11a側が略平らな板状に形成されたスノープラウを用いている。また、この前面板11の両端には、それぞれ前部ガイド板12が取り外し可能なようにネジ止めされて取り付けられている。この前部ガイド板12は、前面板11が、
図2に示すように、荷台部10側(後方側)へ閉じられた収納状態において、床板部18の床面18aに垂直な方向に対して所定の角度前方側へ傾斜した状態で設けられることによって前面板11の両端から側板20の前端の間に生じる隙間を閉鎖することができる形状に形成されている。
【0038】
歩行型動力運搬車1では、通常の荷物等を荷台部10に積載して運搬する際には、床板部18の床面18aが水平な状態で保持される。そのため、除雪機構4は、
図9に示すように、床板部18の床面18aを水平な状態で保持するための手段として、
図5に示す床板部18の底面18bの後部に形成された軸部18gに回転自在に取り付けられる荷台ロック金具29と、本体フレーム5に設けられた荷台ロックピン30とを備えており、荷台ロック金具29に形成された溝状のカギ部29aと荷台ロックピン30が掛合することにより、床板部18は、ダンプ支点5aを中心に傾動することなく水平な状態で保持される。尚、
図9では水平状態で保持される際の荷台ロック金具29と荷台ロックピン30の状態を説明するため床板部18は省略して図示している。
【0039】
荷台ロック金具29は、
図9に示すように、上端に円筒状の軸穴29bが設けられており、この軸穴29bが、軸部18gに回転自在に取り付けられるようになっている。また、荷台ロック金具29には、床板部18の水平状態及び前面板11の収納状態を解除するために、ダンプワイヤー31の後端と前面板開放ワイヤー32の先端が取り付けられている。ダンプワイヤー31の先端は、
図2に示すように、後面板19に固定されている手動ダンプレバー33に備えられるダンプ解除レバー34に取り付けられている。従って、このダンプ解除レバー34を作業者が握ることで、ダンプワイヤー31が引っ張られ、それに伴いダンプワイヤー31の後端に連結されている荷台ロック金具29が軸部18gを中心に回転することにより、荷台ロックピン30からカギ部29aが外れて、床板部18の水平状態での保持が解除される。
【0040】
尚、本体フレーム5には、
図9に示すように、床板部18の水平状態における荷台ロック金具29の回転を制限するためのけん制板35が固定されている。従って、荷台ロックピン30からカギ部29aが外れた後、床板部18が水平な状態のまま、作業者がダンプ解除レバー34を更に握ったとしても、荷台ロック金具29がけん制板35に当接するため、ダンプワイヤー31及び前面板開放ワイヤー32がそれ以上引っ張られないようになっている。つまり、本実施形態の歩行型動力運搬車1では、床板部18が水平な状態において、前面板11は前方側へ回転開放しないように規制されている。また、荷台ロック金具29には、作業者がダンプ解除レバー34を握った際に、ダンプワイヤー31に働く張力と逆向きの張力を有するバネ部材が取り付けられており、軸部18gを中心に回転した荷台ロック金具29が元の位置に復元するように構成されている。
【0041】
ダンプ解除レバー34を用いて前面板開放ワイヤー32を引っ張って、前面板11を前方へ開放させる場合には、荷台ロックピン30からカギ部29aが外れて床板部18の水平状態での保持が解除された後、床板部18(荷台部10)を前方側へ傾動させて、ダンプ状態にすることにより、
図10に示すように、荷台ロック金具29がけん制板35に当接しない状態にする必要がある。動力運搬車1では、作業者は、床板部18の水平状態での保持が解除された状態で、後面板19に固定されている手動ダンプレバー33を持ち上げることにより、荷台部10を手動でダンプさせることができる。また、手動ダンプレバー33を下げることにより、荷台部10を降ろしていくと、荷台ロック金具29の下部に形成された直線状の傾斜部29cが荷台ロックピン30に当接し、この荷台ロックピン30によって荷台ロック金具29が軸部18gを中心に回転し、再びカギ部29aと荷台ロックピン30とが掛合し、荷台部10は水平状態で保持される。
【0042】
また、手動ダンプレバー33を用いてダンプされた荷台部10は、
図11に示す荷台ダンプ保持レバー36に取り付けられた高さ調節板37の溝部37aに、荷台部10の後部の下端側に設けられたダンプ保持固定ピン38が入ることにより、荷台部10がダンプ状態で保持される。荷台ダンプ保持レバー36は、
図3に示すように、本体フレーム5に回転可能に支持されている。荷台ダンプ保持レバー36の下方側にはカム部36aが形成されており、このカム部36aと、本体フレーム5に支持されるフットペダル39の前部39aとが引張バネ40により連結されている。フットペダル39は、略四角形の枠状に形成されており、前部39aが本体フレーム5に回転可能に支持されている。そのため、作業者は、フットペダル39の後部39bを踏むことにより、引張バネ40の張力によって、荷台ダンプ保持レバー36を前方側(荷台部10側)へ少し回転させることができる。また、高さ調節板37には、ダンプ保持固定ピン38を接触させながら、溝部37aと案内するための凹部37bが形成されている。従って、作業者は、フットペダル39を踏んで、荷台ダンプ保持レバー36を荷台部10側へ少し回転させ、ダンプ保持固定ピン38を高さ調節板37の凹部37bに接触させながら、手動ダンプレバー33で荷台部10をダンプさせていくことにより、ダンプ保持固定ピン38を溝部37aへ入れて、荷台部10をダンプ状態で保持することができる。このように、本実施形態では、荷台ダンプ保持レバー36に取り付けられた高さ調節板37の溝部37aと、荷台ダンプ保持固定ピン38とにより、荷台部10をダンプ状態で保持するダンプ状態保持手段が構成される。
【0043】
また、荷台部10をダンプ状態で保持した状態で、作業者は、ダンプ解除レバー34を更に握ることにより、ダンプワイヤー31及び荷台ロック金具29を介して前面板開放ワイヤー32を引っ張ることができる。除雪機構4では、前面板開放ワイヤー32の後端は、
図13に示すように、前面板開閉リンク41の平板状のリンク板41aに取り付けられている。このリンク板41aには、上下に所定の間隔を有し、動力運搬車1の幅方向側へ突出するように2本の丸棒41bが設けられている。また、前面板開閉リンク41は、本体フレーム5に回転自在に取り付けられる棒状の支持軸41cを備えており、前面板開放ワイヤー32が引っ張られると、それに伴いリンク板41aも回転するように構成されている。
【0044】
また、前面板開閉リンク41には、
図13に示すように、前面板開閉ロッド42が接続されている。前面板開閉ロッド42の先端には、
図12に示すように、幅方向に長尺な支持部材42aが設けられており、この支持部材42aは、前面板11の後端部の底面11bに形成されている固定片11Cに固定される。また、前面板開閉ロッド42の後部側は、2本の丸棒41bの間を通って、支持軸41cに載置された状態で設けられている。前面板開閉ロッド42の後部には、下方に突出するよう凸部42bが形成されており、この凸部42bが支持軸41cに当接することにより、前面板開閉ロッド42が後方へ移動するのを規制し、前面板11の収納状態を保持している。つまり、本実施形態では、前面板開閉リンク41の支持軸41cと前面板開閉ロッド42の凸部42bにより、前面板11を収納状態で保持する収納状態保持手段が構成されている。
【0045】
前面板11を収納状態から前方側へ回転開放する場合には、荷台部10をダンプ状態で保持した状態で、作業者が、ダンプ解除レバー34を握ることにより、ダンプワイヤー31及び荷台ロック金具29を介して前面板開放ワイヤー32を引っ張る。これにより、前面板開放ワイヤー32の後端と連結されている平板状のリンク板41aが回転し、このリンク板41aに設けられる下側の丸棒41bによって、前面板開閉ロッド42が持ち上げられ、凸部42bが支持軸41cを乗り越え、
図14に示すように、支持軸41cの後方に位置し、前面板11の収納状態が解除される。これに伴い、前面板11は、自重により前方側へ回転開放することになる。このように、本実施形態では、ダンプ解除レバー34、ダンプワイヤー31、及び前面板開放ワイヤー32が、荷台部10の水平状態の解除及び前面板11の収納状態の解除を行う解除手段として機能する。
【0046】
本体フレーム5に回転可能に支持されているフットペダル39の前部39aには、
図15(a)に示すように、当該前部39aの動きに伴って回動する板状の回動部材39dが設けられている。また、本体フレーム5には、回動部材39dが後方側へ所定の角度以上回転するのを規制するための規制部材43が設けられている。回動部材39dの下部には、幅方向の外側へ突出するピン部39eが形成されており、このピン部39eは、前面板収納ロッド44の後部側に形成されている前後方向に長尺な長穴44aに遊嵌されている。
【0047】
また、前面板収納ロッド44の先端部は、前面板収納アームリンク45の高さ方向の略中央に取り付けられている。前面板収納アームリンク45は、下端側が本体フレーム5に回転自在に支持されており、上端側には、前面板収納アーム46の後端が回転自在に取り付けられている。また、前面板収納アーム46の先端側は、前面板11の固定片11cに固定されている前面板開閉ロッド42の支持部材42aの端部に取り付けられている。従って、
図16(a)に示すように、前面板11が前方へ開放した状態において、作業者がフットペダル39を踏み込むと、回動部材39dが前方へ回動し、ピン部39eが長穴44aの前部に当接して、前面板収納ロッド44を前方へと押し出す。これにより、前面板収納アームリンク45は、前面板収納ロッド44に押されて、下端側の回転軸を中心として前方側へ回動し、それに伴って前面板収納アーム46も前方側へと押し出されることにより、前面板11を後方側へと回転させ、収納させることができる。この際、前板開閉ロッド42は、支持部材42aに取り付けられている前面板収納アーム46と共に前方側へ移動し、凸部42bが支持軸41cを乗り越えて、
図12に示すように、支持軸41cの前方に位置した状態に戻るので、再び前面板11の収納状態を保持することができる。このように、本実施形態では、フットペダル39、前面板収納ロッド44、前面板収納アームリンク45、及び前面板収納アーム46によって、収納状態の解除時における前面板11の開閉動作を行う前面板動作手段が構成されている。尚、
図15〜18では、前面板動作手段の動作を説明するために、一方側の前面板収納ロッド44、前面板収納アームリンク45、及び前面板収納アーム46のみを図示して説明しているが、これらは床板部18の幅方向の中心に対して対称になるよう両側に備えられている。また、
図15〜18では、走行部3については省略して図示している。
【0048】
また、フットペダル39には、荷台ダンプ保持レバー36が設けられている側のサイド部39cに、
図15(b)に示すような丸棒状のストッパー39fが設けられており、荷台部10が水平状態の場合には、このストッパー39fは、カム部36aの下部に形成されている2つの凹部36b、36cのうち、前方側の凹部36bに掛合した状態になっている。また、荷台部10をダンプ状態で保持するために、作業者がフットペダル39の後部39bを踏むことにより、引張バネ40の張力によって、荷台ダンプ保持レバー36を前方側(荷台部10側)へ回転させ、ダンプ保持固定ピン38を高さ調節板37の溝部37aへ掛合させた場合には、
図16(b)に示すように、ストッパー39fは、後方側の凹部36cへと移動し、凹部36cに掛合した状態になる。
【0049】
そして、荷台部10がダンプ状態で保持された状態で、作業者が、ダンプ解除レバー34を握ることにより、前面板11を前方側へ回転開放すると、前面板収納アーム46は、後方側へ押し出され、それに伴って前面板収納アームリンク45は、後方側へ回動する。これにより、前面板収納ロッド44も前面板収納アームリンク45によって後方へ押され、長穴44aの前部がピン部39eに当接するが、ストッパー39fが凹部36に掛合されているので、回動部材39dが後方へ回動することなく、そのままの状態で維持される。そのため、前面板11は、所定の角度前方へ開放した位置で保持されることになる。この際、
図16に示すように、前面板収納アーム46の後端側の回転軸Bは、側面側から見た場合に、荷台ダンプ支点5aと重なるように位置し、前面板11は、内面11aと床板部18の床面18aが略面一の状態となる位置で保持される。
【0050】
また、荷台部10のダンプ状態の保持を解除するために、荷台ダンプ保持レバー36を後方側へ1段階引いて、ダンプ保持固定ピン38と37の溝部37aの掛合状態を解除すると、ストッパー39fは、
図17(b)に示すように、再び前方側の凹部36bに掛合した状態に戻る。そして、この状態から、作業者が手動ダンプレバー33を押し下げることにより、荷台部10をダンプ状態から水平状態に戻すことができる。この際、
図17(a)に示すように、前面板収納アーム46の後端側の回転軸Bは、側面側から見た場合に、荷台ダンプ支点5aと重なるように位置しており、ストッパー39fは凹部36bに掛合した状態のままであるので、前面板11の内面11aと床板部18の床面18aが略面一の状態のまま、荷台部10をダンプ状態から水平状態に戻すことができる。つまり、本実施形態では、フットペダル39に設けられるストッパー39fと、荷台ダンプ保持レバー36のカム部36aに形成されている凹部36b、36cとが、前面板11を所定の角度だけ前方側へ回転開放させた位置で保持するための開放角度保持手段としての機能を果たしている。従って、除雪機構4では、前面板11の内面11aと床板部18の床面18aのなす角度を変化させることなく、ダンプ状態から水平状態に戻すことができるので、例えば、前面板11の内面11aに雪が積載されている状態で、荷台部10をダンプ状態から水平状態に戻した場合でも、雪の重みによって前面板11が前方側へ垂れ下がることがないため、雪を落下させることを防止することができる。
【0051】
尚、作業者が、
図16(a)又は
図17(a)の状態において、フットペダル39を踏んで、前面板11を開放状態から収納状態に戻す際には、前面板収納アームリンク45が、前面板収納ロッド44に押されて、下端側の回転軸を中心として前方側へ回動し、それに伴って前面板収納アーム46も前方側へと押し出されるので、前面板収納アーム46の後端側の回転軸Bは、
図15(b)に示すように、荷台ダンプ支点5aよりも前方側に移動することになる。
【0052】
また、荷台部10の水平状態から荷台ダンプ保持レバー36を後方側へ引くことにより、
図18(b)に示すように、ストッパー39fは、凹部36bから外れて、カム部36aの前方に移動する。これにより、前面板11の所定の開放角度での保持状態が解除され、
図18(a)に示すように、前面板11を前方側へ垂れさせることができる。また、この状態で、作業者が前面板11を収納状態に戻すまで踏み込まないよう力を調節して、フットペダル39を踏んだり離したりすることで、前面板11を回転軸Aを中心にバタつかせることができる。これにより、作業者は、前面板11の所まで移動することなく、前面板11に積載された雪等を容易に振り払うことができる。
【0053】
また、除雪機構4には、荷台部10がダンプ状態において、前方側へ回転開放された状態の前面板11の先端の高さを微調節するための手段として、
図11に示すように、荷台ダンプ保持レバー36に高さ調節板37、高さ微調節用のノブボルト47、蝶ネジ48、及び矢印付きのボルト49が設けられている。荷台ダンプ保持レバー36には、
図19に示すように、高さ調節板37を取り付けるために、蝶ネジ48のネジ部が挿通可能な孔が形成された取り付片36dが前方側へ突出するよう設けられている。また、取り付片36dの下方には、ボルト49のネジ部が挿通可能な孔が形成された取付け片36eが前方側へ突出するよう設けられている。また、取付け片36dと略同じ高さの反対側(後方側)には、ノブボルト47を挿通可能な挿通部36fが設けられている。
【0054】
高さ調節板37は、
図20に示すように、荷台ダンプ保持レバー36の取り付片36dに対応する位置に、蝶ネジ48のネジ部を挿通可能な高さ方向に長尺な長穴37cと、取り付片36eに対応する位置に、ボルト49のネジ部を挿通可能な高さ方向に長尺な長穴37dとがそれぞれ形成されている。また、高さ調整板37の表面の長穴37dの横には、作業者に前面板11の先端の目標の高さを知らせるための高さ表示部37eが形成されている。また、高さ調整板37の裏面には、取付け片36dの挿通部36fを通過したノブボルト47のネジ部に螺合可能なように内側に雌ネジが形成されたナット部37fが設けられている。
【0055】
高さ調節板37は、
図11に示すように、表面側から長穴37c及び取り付片36dに形成された孔に蝶ネジ48のネジ部を通して、裏側からナット(不図示)によって締結することにより、荷台ダンプ保持レバー36に取り付けられる。また、ボルト49は、高さ調節板37の表面側に高さ表示部37eを指す矢印が現れるように、長穴37d及び取り付片36eに形成された孔を通って、裏側からナット(不図示)によって締められる。また、ノブボルト47は、付け片36dの挿通部36fを通して、ナット部37fに螺合される。この状態で、蝶ネジ48とナットの締結を緩め、ボルト49を右に回すことにより、高さ調節板37は少し上昇する。それに伴って、溝部37aによってダンプ状態で保持されている荷台部10は少し前方側へと傾動するので、前面板11の先端は下がることになる。このように、本実施形態では、積雪量や路面の状況に応じて、ボルト49によって前面板11の先端の高さを微調節することができる。尚、前面板11の先端の高さを調節した後は、再び蝶ネジ48とナットを締結することにより、前面板11の先端の高さをその位置で維持することができる。
【0056】
以下、本実施形態の歩行型動力運搬車1を用いて除雪作業を行う際の動作について説明する。歩行型動力運搬車1を用いた除雪作業方法としては、例えば、
図16(a)に示すように、荷台部10をダンプ状態で保持し、前面板11を前方側に開放した状態で、走行部3によって前進走行させる方法がある。このように、荷台部10をダンプ状態で保持し、前面板11を開放させたまま前進走行することで、床板部18の床面18a上に雪を積載しながら走行することができるので、前面板11を通過して床面18a上に積載された雪が、走行部3の駆動力をロスさせることのない重みの役割を果たし、駆動力を雪の接地面に確実に伝達することができる。また、このような方法により、例えば、駐車場の隅部等の車両の邪魔にならないような所定の場所に雪を押して行き、集雪することが可能である。
【0057】
また、他の除雪作業方法としては、雪を所定の排斥場所まで運搬する方法がある。この方法では、まず上記の除雪作業方法と同様に、荷台部10をダンプ状態で保持し、前面板11を前方側に開放した状態で、走行部3によって前進走行させる。そして、床面18a上に雪が積載された状態になると、一旦走行を停止し、
図17(a)に示すように、荷台部10をダンプ状態から水平状態に戻し、更に前面板11を開放状態から収納状態に戻すことにより、床板部18上に雪を積載させる。その後、再び走行を開始し、所定の排斥場所まで雪を運搬する。そして、排斥場所で、再び荷台部10をダンプ状態にし、前面板11を開放することで、床板部18に積載されていた雪を排斥する。この際、フットペダル39を何度か少し踏んで、前面板11を開閉動作させることにより、雪を排斥し易くすることができる。雪の排斥が完了すると、再び荷台部10を水平状態に戻し、前面板11を収納状態にしてから、目的の除雪作業を行う場所へ向かい、必要に応じて同様の作業を繰り返す。
【0058】
更に、他の除雪作業方法としては、床板部18上を雪が通過するように走行しながら、雪を片側に寄せていく方法がある。この方法では、まず
図21に示すように、ガイド部材21を床板面18a上の略対角線上に位置するよう回転させ、先端側が前部ガイド板12又は側板20内面に当接するまでスライドさせる。また、サブガイド板23をガイド部材21の後端から延長させて後面板19の端部に当接させ、ガイド部材21の後端と後面板19との間に生じる隙間を閉鎖する。そして、ガイド部材21の先端と当接する前部ガイド板12の反対側に位置する前部ガイド板12を取り外し、更にこの取り外された前部ガイド板12側の側板20を外側に開放させる。その後、
図22に示すように、荷台部10をダンプ状態で保持し、前面板11を開放する。この状態で、走行部3によって前進走行することにより、床板部18の床面18a上を通過した雪を開放された側板20側に寄せながら走行することができる。この際、床面18a上に積載されている雪が、走行部3の駆動力をロスさせることのない重みの役割を果たし、駆動力を雪の接地面に確実に伝達することができる。また、本実施形態に係る歩行型動力運搬車1では、積雪時以外の時には、ガイド部材21を床面板18a上から取り外すことにより、土や肥料、その他の荷物等を運搬するための通常の歩行型動力運搬車として利用することができる。
【0059】
尚、本発明の実施の形態は上述の形態に限るものではなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。