特許第5655236号(P5655236)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5655236それぞれ後面でコンタクトされる複数の半導体セルを備えた光起電モジュールの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5655236
(24)【登録日】2014年12月5日
(45)【発行日】2015年1月21日
(54)【発明の名称】それぞれ後面でコンタクトされる複数の半導体セルを備えた光起電モジュールの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/05 20140101AFI20141225BHJP
   H01L 31/18 20060101ALI20141225BHJP
【FI】
   H01L31/04 570
   H01L31/04 400
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-503140(P2013-503140)
(86)(22)【出願日】2011年4月8日
(65)【公表番号】特表2013-527976(P2013-527976A)
(43)【公表日】2013年7月4日
(86)【国際出願番号】EP2011055575
(87)【国際公開番号】WO2011124716
(87)【国際公開日】20111013
【審査請求日】2012年11月9日
(31)【優先権主張番号】102010003765.6
(32)【優先日】2010年4月8日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】514275657
【氏名又は名称】ソーラーワールド インダストリーズ テューリンゲン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】SolarWorld Industries Thueringen GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ウルリヒ シャーフ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス クーグラー
(72)【発明者】
【氏名】マルティン ツィッペル
(72)【発明者】
【氏名】パトリック シュティーラー
(72)【発明者】
【氏名】メティン コユンク
【審査官】 吉野 三寛
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭53−094194(JP,A)
【文献】 特表2009−527917(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/02−31/078,31/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ後面でコンタクトされる複数の半導体セル(1)を含み、各コンタクト面(2)上にコンタクト領域(3)が設けられている、光起電モジュール(20)の製造方法であって、
非導電性のシート状支持体(4)を用意するステップと、
前記支持体(4)上に各半導体セル(1)の各コンタクト面(2)を載置するステップと、
前記支持体(4)を貫通するように点状の穿孔を行って、各半導体セル(1)の各コンタクト面(2)の各コンタクト領域(3)上に複数の貫通孔(10)を形成するステップと、
前記支持体(4)上にコンタクト剤(11)を塗布して各貫通孔(10)を充填し、前記支持体(4)上を延在するコンタクト層(11a)を形成するステップと
を含む
ことを特徴とする光起電モジュールの製造方法。
【請求項2】
各半導体セル(1)の各コンタクト面(2)を載置した後、各半導体セル(1)を前記支持体(4)上でラミネートすることにより、各半導体セル(1)をラミネート材(7)によって覆う、請求項1記載の光起電モジュールの製造方法。
【請求項3】
前記コンタクト剤(11)を塗布した後、
絶縁カバー層(12)によって少なくとも部分的に前記コンタクト層(11a)を覆うステップと、
前記絶縁カバー層(12)、前記支持体(4)および/または複数の導体路を貫通する点状の穿孔を行って、各半導体セル(1)の各コンタクト領域(3)に複数の貫通孔(10)を形成するステップと、
コンタクト剤(13)を前記絶縁カバー層(12)に塗布して各貫通孔(10)を充填し、前記絶縁カバー層(12)上を延在する別のコンタクト層(13a)を形成するステップと
により、少なくとも1つの別のコンタクト層(13a)を形成する、
請求項1または2記載の光起電モジュールの製造方法。
【請求項4】
前記コンタクト剤(11,13)の塗布を、印刷法もしくはスプレー塗布法もしくは選択的はんだ付け法によって行う、請求項1から3までのいずれか1項記載の光起電モジュールの製造方法。
【請求項5】
前記点状の穿孔を行う際に、前記支持体(4)上に配置された各半導体セル(1)の画像識別を行い、画像処理および/または基準点設定によって、個々の全半導体セル(1)上に穿孔装置(8)の直接の基準を形成する、請求項1から4までのいずれか1項記載の光起電モジュールの製造方法。
【請求項6】
透過光撮像装置(14,16,17)による画像識別のために透過像(18)を形成し、画像処理の際に各透過像での輪郭識別(19)を行い、該輪郭識別の結果に応じて、自動的に、そこから求められた各貫通孔(10)を形成すべき位置へ穿孔装置(8)を運動させる、請求項3記載の光起電モジュールの製造方法。
【請求項7】
前記点状の穿孔を、レーザー穿孔装置を用いたレーザー穿孔プロセスの形態で行う、請求項1から6までのいずれか1項記載の光起電モジュールの製造方法。
【請求項8】
レジスト系から成る保護層(25)を前記後面のコンタクト層(11a,13a)へ被着する、請求項1から7までのいずれか1項記載の光起電モジュールの製造方法。
【請求項9】
前記保護層(25)を前記光起電モジュール(20)の後面(22)の全面にわたって被着する、請求項8記載の光起電モジュールの製造方法。
【請求項10】
前記保護層(25)の被着を、ローラコーティングもしくは噴射コーティングもしくはシートラミネートもしくは粉末コーティングによって行う、請求項8または9記載の光起電モジュールの製造方法。
【請求項11】
前記レジスト系は単一の層を含む、請求項8から10までのいずれか1項記載の光起電モジュールの製造方法。
【請求項12】
前記レジスト系は複数の層を含む、請求項8から10までのいずれか1項記載の光起電モジュールの製造方法。
【請求項13】
デザイン要素を形成するために、前記保護層(25)にパターンを形成する、請求項8から12までのいずれか1項記載の光起電モジュールの製造方法。
【請求項14】
前記ラミネート材(7)はエチレンビニルアセテート(EVA)から成るかまたはケイ素有機化合物(シリコーン)をベースとしたプラスティックから成る、請求項2記載の光起電モジュールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれ後面でコンタクトされる複数の半導体セルを含む光起電モジュール、および、その製造方法に関する。
【0002】
従来技術
従来技術から公知の半導体ベースの光起電モジュールは複数の半導体セルの全体である。こうした光起電モジュールでは、外部光の入射作用のもとで電圧が形成される。各半導体セルは有利には相互に接続されており、これにより、光起電モジュールから高い電流強度の電力を取り出すことができる。このためには、各半導体セルのコンタクトを形成し、目的に合わせて光起電モジュール内部で配線を行うことが必要である。
【0003】
公知の光起電モジュールでは、配線接続のために、いわゆる小帯状体が用いられる。これは通常、帯状に構成された金属製(特に銅製)の導体セクションである。小帯状体とこれに接続された半導体セルとのあいだのコンタクトは、通常、軟はんだ接続によって形成される。この場合、半導体セルの上方の光活性面から隣の半導体セルの後面(光から遠い側)へのコンタクトが形成される。半導体セル上の、小帯状体とのあいだのコンタクト位置には、金属化されたコンタクト領域が位置しており、そこではんだ接続が行われる。
【0004】
こうした光起電モジュールの光効率を高めるために、前述したコンタクトを半導体セルの後面(光から遠い側)へ完全に移行させる試みが行われてきた。光から遠い側には、それぞれの半導体セルのコンタクト面が形成される。この場合、共通のコンタクト面に配置されるコンタクト領域には種々の電位を接続しなければならない。多数の半導体セルを、実現すべき配線形態および所定の幾何学的位置で配置するに際しては、こうした要求によって、コンタクトの位置精度に負荷がかかり、誤接続や短絡を回避できない。この点に関連して、各半導体セルと種々の基板とを同時進行の接続過程で正確に位置決めしなければならないという問題点のために、後面コンタクトは、光起電モジュールのエネルギ効率の点では有利なのであるが、製造プロセスの点で複雑さをもたらし、特に、前述したモジュールの大量生産を困難にする。
【0005】
発明の開示
本発明の、それぞれ後面でコンタクトされる複数の半導体セルを備えた光起電モジュールの製造方法は、非導電性のシート状支持体を用意する第1のステップと、支持体上に各半導体セルの各コンタクト面を載置する第2のステップと、支持体を貫通するように点状の穿孔を行って、各半導体セルの各コンタクト面の各コンタクト領域上に複数の貫通孔を形成する第3のステップと、支持体上にコンタクト剤を塗布して各貫通孔を充填し、支持体上を延在するコンタクト層を形成する第4のステップとを含む。
【0006】
本発明の方法の基本的なアイデアは、まず複数の半導体セルを支持体上に配置し、各半導体セルのコンタクト面を支持体によって覆い、その次のステップではじめて各半導体セルの接続を形成するという点にある。つまり、各半導体セルのコンタクト位置は"開放孔を形成する"ことによって行われる。このときに形成される各貫通孔には、さらに次のステップで導電性材料が充填される。そして最後に、支持体の後面側に、各半導体セルに対するコンタクト層が被着されるのである。
【0007】
本発明の方法の利点は、半導体セルが支持体上の特定の位置に配置された後に、後面コンタクトの形成が行われることにある。このため、半導体セルを取り外すステップが本来の半導体セルのコンタクト形成ステップから独立に実行される。コンタクト点は個々の半導体セルの位置が設定された後に定められる。したがって、各半導体セルの位置をあらかじめ定められた導体路に合わせて調整する必要がない。むしろ、各導体路ないし各コンタクト点の延在状態が各半導体セルの実際の位置に合わせられるのである。これにより、大量生産において不可避的に発生する個々の半導体セルの位置トレランスの問題を完全に排除できる。
【0008】
有利には、各半導体セルの各コンタクト面を支持体上に載置するステップの後、各半導体セルがラミネートされる。こうして、半導体セルは支持体(シートおよびガラス)に固定に接続され、後続の方法ステップでばらばらになったり位置変更を生じたりすることがない。また、支持体およびその上でラミネートされた複数の半導体セルの接合体は、必要に応じて後の方法ステップに対して問題なく保存可能な中間生産品となる。
【0009】
必要に応じて、コンタクト剤を支持体上に塗布した後、少なくとも1つの別のコンタクト層が形成される。このために次の各ステップが行われる。すなわち、コンタクト層が、絶縁カバー層によって少なくとも部分的に覆われる。ついで、絶縁カバー層、支持体および/または複数の導体路を貫通する穿孔が行われ、各半導体セルの各コンタクト領域に貫通孔が形成される。続いて、コンタクト剤が絶縁カバー層に塗布されて貫通孔が充填され、絶縁カバー層上を延在する別のコンタクト層が形成される。これにより、半導体セル間の複雑な配線を問題なく実現できる。
【0010】
コンタクト剤は種々の手段で塗布できる。コンタクト剤の塗布は、印刷法もしくはスプレー塗布法もしくは選択的はんだ付け法によって実行可能である。
【0011】
本発明の方法の有利な実施形態では、点状の穿孔を行う際に、支持体上に配置された各半導体セルの画像識別が行われ、画像処理および/または基準点設定によって、個々の半導体セルに対して穿孔装置の直接の基準化が行われる。このことは、個々の全半導体セルの位置が実際の位置のとおりに識別されることを意味する。この場合、コンタクトのためのセクションが、画像によって識別されたちょうどの位置で露出される。このようにすれば、半導体セルを支持体上に載置するステップで発生する位置ずれが所定のトレランス範囲内にあっても問題なく補償できる。
【0012】
有利には、画像識別のために透過光撮像装置が設けられ、透過像が形成される。画像処理の際に各透過像の輪郭識別が行われ、この輪郭識別の結果に応じて、自動的に、求められた各貫通孔を形成すべき位置へ穿孔装置が運動される。
【0013】
有利には、点状の穿孔は、レーザー穿孔装置を用いたレーザー穿孔プロセスの形態で行われる。
【0014】
本発明はさらに光起電モジュールに関する。本発明の光起電モジュールは、それぞれ後面でコンタクトされる複数の半導体セルと、絶縁シートもしくは絶縁ラミネート材として構成された支持体とを含む。当該支持体は、各半導体セル間のコンタクトを形成するために導電性材料によって充填された第1の面上の複数の貫通孔と、第2の面を延在する少なくとも1つのコンタクト層とを有している。
【0015】
有利には、導電性材料は、導電性ラミネート材および/またはインクおよび/またはペーストおよび/またははんだである。
【0016】
本発明の製造方法および本発明の光起電モジュールを、図示の実施例に則して、以下に詳細に説明する。図は説明のための例示であり、本発明を何らかの形態へ限定するものでないことに注意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】半導体セルを支持体上に載置するステップを示す図である。
図2】支持体上の半導体セルをラミネートするステップを示す図である。
図3】ラミネートされた半導体セルをレーザー穿孔するステップを示す図である。
図4】半導体セルのコンタクトを形成するステップを示す図である。
図5】レーザー穿孔のステップを別の層構造体に行う様子を示す図である。
図6】コンタクト形成のステップを示す図である。
図7】支持体および半導体セルの接合体をスキャニングするステップを示す図である。
図8】レジスト系から成る保護層を備えた光起電モジュールを示す図である。
図9】レジスト系から成る保護層を備えた光起電モジュールを示す図である。
【0018】
実施例の説明
以下に、図示の実施例に則して、本発明の方法ステップを説明する。図1には複数の半導体セルを支持体上へ載置するステップが示されている。
【0019】
各半導体セル1は例えば結晶の光起電セルとして構成されている。各半導体セル1は特にケイ素もしくは同様の半導体材料から成り、各半導体セルに対して太陽光エネルギを電圧へ光起電変換する図示されていないドープ領域を有する。各半導体セル1は1つずつコンタクト面2を有しており、各コンタクト面2には複数のコンタクト領域3が設けられている。各コンタクト領域3は、ふつう、電解めっきによって金属化されているか、または、印刷されている。
【0020】
各半導体セル1、特にそのコンタクト面2の後面コンタクトのために、支持体4が設けられている。この支持体4はシート状の電気的絶縁材料もしくはシート状のラミネートから成っている。
【0021】
載置過程は、図1によれば、各半導体セル1がコンタクト面を下にして支持体上に載置されることにより、載置ステップ後に各コンタクト面2が支持体4によって完全に覆われるように行われる。こうした載置過程は載置機構5によって行われる。この実施例では、各半導体セルは、吸引装置6によって把持されて運動される。
【0022】
各半導体セルの堆積は、ここに図示されていない、有機光起電モジュール製造のための印刷・蒸着・ラミネートなどのプロセスによって行うことができる。こうした製造過程では、有機半導体として機能するポリマー、特に相応の電子パターンを有する共役ポリマー、もしくは、特別に合成されたハイブリッド材料が、シート状支持体に被着される。このようにして形成された接合体は高度な可撓性を有し、充分に薄く、さらなる処理もきわめて簡単であって、後続のプロセスステップを問題なく実行できる。
【0023】
図1に示されている載置過程に続いて、この実施例では、図2に示されているカプセル化ステップが行われる。ここでは、支持体4上に存在する各半導体セル1がラミネート材7によってカバーされる。ラミネートのために、例えば、プラスティックシートが用いられ、真空ラミネートの手法で各半導体セル1の上方へ被着される。ラミネート材7には特にエチレンビニルアセテートEVAもしくは有機ケイ素化合物をベースとしたプラスティック(シリコーン)などが適している。これらの材料は各半導体セルとともに全体で熱可塑性変形が可能である。
【0024】
熱可塑性ラミネート材に代えて、"ダムアンドフィル"の名称で知られる反応性ラミネート材料を利用してもよい。これは特に注型もしくは塗布の可能な物質もしくは混合物であり、電磁放射を作用させると透明に硬化される。これにより、支持体上の各半導体セルを全体で透光性を保ちつつカプセル化することができる。
【0025】
カプセル化ステップの後、シート状支持体と各半導体セルとカプセル化部とから成る接合体が形成され、半導体セルが周囲影響から最適に遮蔽される。この接合体は問題なく半製品として保管でき、時宜に応じてさらに処理することができる。これにより、光起電モジュールの製造プロセスをきわめてフレキシブルに実行できるようになる。
【0026】
図2に示されているラミネート過程およびカプセル化過程は、ここに図示されていないガラス支持体(後に完成する光起電モジュールの支持体)上での付加的なラミネート過程と組み合わされても良い。この場合、ガラス支持体はラミネート材7の上に直接に載置され、当該ラミネート材7が各半導体セルおよびシート状支持体の接合体とガラス支持体との接合材となる。
【0027】
この時点で光起電モジュールはほぼ完成する。続いて、最後の製造ステップとして、各半導体セルのコンタクトが行われる。このコンタクトステップはそれ以前のステップと時間的および空間的に完全に別個に実行することができる。
【0028】
図3には、図2に示されている接合体が次のステップにかけられる様子が示されている。ここでは、支持体4が層構造体の上面を形成している。最初、接合体内に配置された各半導体セルが、後述するスキャニング過程により走査される。このとき求められた各半導体セルおよび特にそのコンタクト領域の位置データがレーザー穿孔装置8へ供給される。当該レーザー穿孔装置8は各半導体セル1のわきを通過し、必要な位置で接合体へレーザー光9を照射する。これにより、一連の貫通孔10と露出されたコンタクト領域3とが各半導体セル1に対して形成される。
【0029】
図4では、レーザー穿孔ステップに続いてコンタクト形成ステップが行われる様子が示されている。このステップでは、貫通孔10に導電性材料11が充填される。充填された貫通孔10は各半導体セルの選択的なコンタクト点を形成する。
【0030】
この場合、導電性材料は支持体表面の導体路構造体に沿って堆積され、これにより、光起電モジュールの後面コンタクトが形成される。導体路構造体および導電性材料としての充填物は後面のコンタクト層11aを形成する。
【0031】
図4に示されているのは、本発明の光起電モジュール20の第1の実施例である。光起電モジュール20は前面21および後面22を有しており、前面21は光起電モジュール20の光入力側であり、後面22は光起電モジュール20の光から遠い側である。
【0032】
コンタクト層を堆積および被着するために、種々の手法を利用可能である。有利には、印刷プロセスを適用し、導電性材料として、高導電性のインクもしくはペースト、特にはナノ銀インクもしくはナノ銀ペーストを用いることができる。
【0033】
同様に、導電性材料の蒸着もしくはプロッティングを行うことができる。有利には、まず導電性滴の利用によって貫通孔が点状に充填される。このために必要な位置データは直接にレーザー穿孔装置の位置メモリから取り出される。続いて、制御ユニットにおいて、個々のコンタクト点間の接続に必要な導体路(形状、長さなど)が計算される。この導体路の計算値は制御パルスへ変換され、この制御パルスがプロットペンもしくは蒸着ノズルの駆動機構へ供給される。駆動機構はプロットペンもしくは蒸着ノズルを支持体表面の上方で運動させる。この場合、プロットペンもしくは蒸着ノズルは実際の導体路の塗布を行っている。
【0034】
ここで、充填された貫通孔10は、本発明の方法の当該の実施例では、典型的には半導体セルの選択的なコンタクト点を形成する。
【0035】
基本的に、複数のコンタクト路もしくはコンタクト面を被着することができる。このことに関する実施例が図5図6に示されている。先行して形成された導体路構造体は、次のコンタクト面を被着するために、電気的絶縁性のカバー層12によって少なくとも部分的にカバーされる。カバー層12は例えばラミネート過程によって被着することもでき、この場合にはEVAシートなどの他の材料も利用可能である。また、スプレー塗布プロセスもしくはスクリーン印刷プロセスなども可能である。
【0036】
このようにして形成される接合体では、図3に示されているレーザー穿孔ステップを繰り返すことにより、半導体セルの他のコンタクト領域3にも露出部分10をさらに形成し、これらを導電性材料13によって充填して、第2の導体路層13aを形成すると有利である。こうして、さらなるコンタクト面を形成すれば、必要に応じて付加的な電子素子および電子回路を設けることもできる。これは特にバイパスダイオード回路の製造の際に有利である。
【0037】
図7には、前述したスキャニング過程の詳細な概念図が示されている。この実施例では、スキャニング過程が透過光撮像プロセスとして実行されている。このために設けられる透過光撮像装置は、接合体を透過する光15を形成するための、移動可能な光源14から成っている。光源14としてX線源が利用され、この場合、光15はX線である。
【0038】
この光15はアレイ16に捕捉され、アレイ16によって光路に存在する各半導体セル1の透過像が検出される。こうして求められたローデータは、画像処理装置17、特には画像処理プログラムを備えたコンピュータへ伝送される。
【0039】
画像処理装置は透過像についてパターン識別を行い、画像に含まれる形状の位置を求めて記憶し、そのデータをレーザー穿孔装置の制御ユニットへ伝送する。
【0040】
さらに、半導体セルの一部の透過像18が概略的に示されている。金属製のコンタクト領域の吸収能が高いことにより、その位置を一義的に確認可能な輪郭19が明瞭に示されている。
【0041】
コンタクト領域の画像識別は、基準指標の検出によって置換もしくは補完することができる。この場合、X線画像において明瞭に示されている基準パターンを含む半導体セルが支持体上に堆積され、露出したコンタクト領域のすべての位置が、既知の基準パターンに対して基準指標の位置から計算可能となる。基準指標として、特には、個々の半導体セルのすべてに対して局所的座標系を定めるクロスパターンが用いられる。当該局所的座標系は画像形成プロセスによって検出される。よって、座標系内の個々のコンタクト領域の位置が全半導体セルにおいて既知となる。このようにして、コンタクト領域が透過像において輪郭を有さない場合にも、各コンタクト領域をそれぞれ基準指標の位置から求めることができる。
【0042】
なお、本発明によって製造される光起電モジュール20は、きわめて有利に、レジスト系から成る保護層25を後面コンタクト層11a,13aに被着する手段を有する。この場合、レジスト系から成る保護層25は、単独のコンタクト層11(図8)を含む光起電モジュール20の後面22にも、複数のコンタクト層11,13(図9)を含む後面22にも被着可能である。
【0043】
従来は、このような天候に対する保護層は、ふつう、ポリビニルフルオリド(テドラー)プラスティック接合シートもしくはガラスから形成されていた。しかし、こうした材料はレジストに比べて高価であり、処理時のフレキシビリティも劣る。特に有利には、保護層25は必要に応じて局所的に特定の位置にのみ配置することもできるし、また、光起電モジュール20の後面22の全面にわたって設けることもできる。
【0044】
レジスト系から成る保護層25の被着は、ローラコーティング、噴射コーティング、フィルムラミネート、粉末コーティングなどのプロセスによって行うことができる。レジスト系はこの場合1つの層のみから成っていても、これに代えて、複数の層を含んでいてもよい。有利には、複数の層から成る保護層25によって、製造工程に起因する、光起電モジュール20の後面22の平坦でないトポグラフィを補償することができる。
【0045】
保護層25の被着後、必要な場合には、付加的な硬化および乾燥のための個別のプロセスステップを行ってもよい。
【0046】
さらに、本発明の方法によれば、デザイン要素を形成するために、保護層25にパターンを形成することもできる。デザイン要素は、例えば、色ないし色効果や、あらゆるタイプの文字、数字、シンボルであってよい。保護層25へのデザイン要素の書き込みは公知の技術によって行われる。
【0047】
当業者には、本発明の範囲内での実施例の選択および修正が可能である。有利な実施形態は従属請求項に記載されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9