特許第5655239号(P5655239)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.の特許一覧

<>
  • 特許5655239-電子装置ケース及び移動通信端末機 図000002
  • 特許5655239-電子装置ケース及び移動通信端末機 図000003
  • 特許5655239-電子装置ケース及び移動通信端末機 図000004
  • 特許5655239-電子装置ケース及び移動通信端末機 図000005
  • 特許5655239-電子装置ケース及び移動通信端末機 図000006
  • 特許5655239-電子装置ケース及び移動通信端末機 図000007
  • 特許5655239-電子装置ケース及び移動通信端末機 図000008
  • 特許5655239-電子装置ケース及び移動通信端末機 図000009
  • 特許5655239-電子装置ケース及び移動通信端末機 図000010
  • 特許5655239-電子装置ケース及び移動通信端末機 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5655239
(24)【登録日】2014年12月5日
(45)【発行日】2015年1月21日
(54)【発明の名称】電子装置ケース及び移動通信端末機
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/40 20060101AFI20141225BHJP
   H01P 11/00 20060101ALI20141225BHJP
   H01Q 1/24 20060101ALI20141225BHJP
   H01Q 9/42 20060101ALI20141225BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20141225BHJP
【FI】
   H01Q1/40
   H01P11/00 N
   H01Q1/24 Z
   H01Q9/42
   H04M1/02 C
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2011-42720(P2011-42720)
(22)【出願日】2011年2月28日
(65)【公開番号】特開2011-193455(P2011-193455A)
(43)【公開日】2011年9月29日
【審査請求日】2011年3月1日
【審判番号】不服2013-18722(P2013-18722/J1)
【審判請求日】2013年9月27日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0022826
(32)【優先日】2010年3月15日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】バエ、サング ウー
(72)【発明者】
【氏名】チョー、サング ユン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ダエ キュウ
(72)【発明者】
【氏名】ナム、ヒュン キリ
(72)【発明者】
【氏名】アン、チャン グワング
(72)【発明者】
【氏名】サング、ジェイ サク
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、ダエ セオング
(72)【発明者】
【氏名】リム、ダエ キイ
(72)【発明者】
【氏名】ハン、チャング モク
(72)【発明者】
【氏名】パク、ヒュン ドウ
【合議体】
【審判長】 菅原 道晴
【審判官】 河口 雅英
【審判官】 山澤 宏
(56)【参考文献】
【文献】 韓国登録特許第10−0935954号公報(KR,B1)
【文献】 特開2007−221513号公報(JP,A)
【文献】 特開2009−22001号公報(JP,A)
【文献】 特開2008−187741号公報(JP,A)
【文献】 特開2006−129038号公報(JP,A)
【文献】 特開2009−049992号公報(JP,A)
【文献】 特開2009−21932号公報(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/094494号(WO,A1)
【文献】 特開2008−72559号公報(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q1/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号を送信又は受信するアンテナパターン部と上記信号が電子装置の回路基板に送信又は受信されるようにする連結端子部とが形成される放射体と、
当該放射体固定されるようにモールド射出成形されて製造され、前記電子装置の外観を形成する電子装置ケースフレームと
を含み、
前記アンテナパターン部は、前記電子装置ケースフレームの最外殻に露出される複数の露出部と前記電子装置ケースフレームに埋め込まれるモールディング部とを備え、
前記複数の露出部の最外殻面は前記電子装置ケースフレームの最外殻面と同一面を成し、
前記複数の露出部は、前記アンテナパターン部が前記電子装置ケースフレームの最外殻へ段差をなすように折れ曲がって形成され
前記複数の露出部のそれぞれは、前記電子装置ケースフレームのモールド射出成形のための電子装置ケースの製造金型に固定されるための挿入孔が形成される電子装置ケース。
【請求項2】
前記放射体は、前記放射体の一部であって前記アンテナパターン部と前記連結端子部とを連結する連結部を備え、
前記連結部は、前記アンテナパターン部が前記電子装置ケースフレームの一面に形成され、前記連結端子部が前記電子装置ケースフレームの一面の反対面に形成されるように連結する、請求項1に記載の電子装置ケース。
【請求項3】
前記連結端子部は、前記電子装置ケースフレームの前記アンテナパターン部が形成された一面の反対面から突出される放射体支持部によって接触され支持される、請求項1または請求項2に記載の電子装置ケース。
【請求項4】
前記電子装置ケースフレームの最外殻面は、前記複数の露出部を保護するためにコーティング膜が形成される、請求項1からの何れか1項に記載の電子装置ケース。
【請求項5】
前記電子装置ケースフレームの一面と接し前記電子装置の本体の外観を形成するカバーをさらに含む、請求項1からの何れか1項に記載の電子装置ケース。
【請求項6】
請求項1からの何れか1項に記載の電子装置ケースと、
前記連結端子部と連結されて前記放射体の信号を送信又は受信する回路基板と
を含む、移動通信端末機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置ケース及びその製造金型並びに移動通信端末機に関する。より詳細には、放射体を外側に形成する電子装置ケース及びその製造金型並びに移動通信端末機に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信を支援する携帯電話、PDA、ナビゲーション、ノートパソコン等の移動通信端末機は、現代社会に不可欠な重要な装置である。上記移動通信端末機は、CDMA、無線ラン、GSM、DMB等の機能が加わる傾向に発展しており、これら機能を可能にする最も重要な部品の一つがアンテナである。
【0003】
このような移動通信端末機に用いられるアンテナは、ロッドアンテナやヘリカルアンテナ等の外装型から、端末機内部に配置される内蔵型に発展する傾向にある。
【0004】
また、端末機用アンテナの開発において、最も重要なことは、アンテナの小型化及び体積に関することである。
【0005】
このような問題を解決するために多様な方法が提示されており、アンテナの空間問題を解決するための方法の一つがアンテナを機構物に一体化させるものである。
【0006】
ここで、機構物にアンテナを一体化させる方法としては、従来、機構物に接着剤を利用してフレキシブルアンテナを取り付けるか又はアンテナフィルムをIML(In−Mold Labelling)方式を利用してインモールドする方法、射出物突起を生成して融着する方法等が提示されてきている。
【0007】
しかしながら、アンテナを単に接着剤を利用して取り付ける場合は、信頼性の面及び適用空間の面において問題となるため、使用に制限があるという問題点がある。
【0008】
さらに、アンテナフィルムをIML(In−Mold Labelling)方式を利用してインモールドする方法は、製品の安定性は確保されるが、製作コストが高く、外観不良が発生する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、放射体を最外殻に形成して最上の放射性能を具現する電子装置ケース及びこれを含む移動通信端末機を提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、電子装置ケースの製造金型を提供することである。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、電子装置ケースを成形する場合、放射体を上記電子装置ケースの製造金型に安定的に固定することで、電子装置ケースの外観不良を減らすことである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態に係る電子装置ケースは、信号を送信又は受信するアンテナパターン部と上記信号が電子装置の回路基板に送信又は受信されるようにする連結端子部とが形成される放射体と、当該放射体がモールド射出成形されて製造され当該放射体を支持し電子装置の外観を形成する電子装置ケースフレームとを含み、上記アンテナパターン部は、上記電子装置ケースフレームの最外殻に露出される露出部を備えることを特徴とすることができる。
【0013】
本発明の一実施形態に係る電子装置ケースの上記露出部は、上記アンテナパターン部の一部に形成されることを特徴とすることができる。
【0014】
本発明の一実施形態に係る電子装置ケースの上記露出部は、上記電子装置ケースフレームのモールド射出成形のための電子装置ケースの製造金型に固定されるために、少なくとも一つの挿入孔が形成されることを特徴とすることができる。
【0015】
本発明の一実施形態に係る電子装置ケースの上記露出部は、上記アンテナパターン部が上記電子装置ケースフレームの最外殻へ段差をなすように折れ曲がって形成されることを特徴とすることができる。
【0016】
本発明の一実施形態に係る電子装置ケースの上記放射体は、当該放射体の一部であって上記アンテナパターン部と上記連結端子部とを連結する連結部を備え、当該連結部は、上記アンテナパターン部が上記電子装置ケースフレームの一面に形成され、上記連結端子部が上記電子装置ケースフレームの一面の反対面に形成されるように連結することを特徴とすることができる。
【0017】
本発明の一実施形態に係る電子装置ケースの上記連結端子部は、上記電子装置ケースフレームの上記アンテナパターン部が形成された一面の反対面から突出される放射体支持部によって接触され支持されることを特徴とすることができる。
【0018】
本発明の一実施形態に係る電子装置ケースの上記電子装置ケースフレームの最外殻面は、上記露出部を保護するためにコーティング膜が形成されることを特徴とすることができる。
【0019】
本発明の一実施形態に係る電子装置ケースは、上記電子装置ケースフレームの一面と接し本体の外観を形成するカバーをさらに含むことができる。
【0020】
本発明の他の実施形態に係る移動通信端末機は、アンテナパターン部と連結端子部とを含んで形成される放射体がモールド射出成形されて製造される電子装置ケースフレームを含み、上記アンテナパターン部が上記電子装置ケースフレームの最外殻に露出される露出部を備える電子装置ケースと、上記連結端子部と連結されて上記放射体の信号を送信又は受信する回路基板とを含むことができる。
【0021】
本発明の他の実施形態に係る移動通信端末機の上記露出部は、上記アンテナパターン部の一部に形成されることを特徴とすることができる。
【0022】
本発明の他の実施形態に係る移動通信端末機の上記露出部は、上記電子装置ケースフレームのモールド射出成形のための電子装置ケースの製造金型に固定されるために、少なくとも一つの挿入孔が形成されることを特徴とすることができる。
【0023】
本発明の他の実施形態に係る移動通信端末機の上記露出部は、上記アンテナパターン部が上記電子装置ケースフレームの最外殻へ段差をなすように折れ曲がって形成されることを特徴とすることができる。
【0024】
本発明の他の実施形態に係る移動通信端末機の上記放射体は、当該放射体の一部であって上記アンテナパターン部と上記連結端子部とを連結する連結部を備え、当該連結部は、上記アンテナパターン部が上記電子装置ケースフレームの一面に形成され、上記連結端子部が上記電子装置ケースフレームの一面の反対面に形成されるように連結することを特徴とすることができる。
【0025】
本発明の他の実施形態に係る移動通信端末機の上記連結端子部は、上記電子装置ケースフレームの上記アンテナパターン部が形成された一面の反対面から突出される放射体支持部によって接触され支持されることを特徴とすることができる。
【0026】
本発明の他の実施形態に係る移動通信端末機の上記電子装置ケースフレームの最外殻面は、上記露出部を保護するために、コーティング膜が形成されることを特徴とすることができる。
【0027】
本発明の他の実施形態に係る移動通信端末機は、上記電子装置ケースフレームの一面と接し本体の外観を形成するカバーをさらに含むことができる。
【0028】
本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースの製造金型は、信号を送受信するアンテナパターン部と、電子装置の回路基板に連結される連結端子部と、上記アンテナパターン部と上記連結端子部とが異なる面を成すようにする連結部とを備える放射体が収容される上部金型及び下部金型と、当該上部金型と当該下部金型との合型によって生じる内部空間に樹脂材の流入によって上記放射体が樹脂材と結合して電子装置ケースを形成するように当該上部金型及び当該下部金型の少なくとも一つに形成される樹脂材流入部とを含み、上記上部金型は上記放射体と接触されることで上記電子装置ケースの最外殻に上記アンテナパターン部が露出されるようにし、上記内部空間によって上記放射体が上記電子装置ケースになることを特徴とすることができる。
【0029】
本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースの製造金型の上記アンテナパターン部は、少なくとも一つの挿入孔が形成され、上記上部金型は、上記放射体を上記内部空間に固定させるために上記挿入孔に挿入される締結ピンを備えることを特徴とすることができる。
【0030】
本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースの製造金型の上記締結ピンは、マグネットからなることを特徴とすることができる。
【0031】
本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースの製造金型の上記上部金型と上記下部金型との合型によって生じる内部空間は、上記連結端子部を収容し上記連結端子部を支持する放射体支持部が形成されるようにする放射体支持部形成溝を備えることを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明に係る電子装置ケース及びその製造金型並びに移動通信端末機によると、放射体の体積を最大限に活用するように、放射体を電子装置ケースフレームの最外殻に備えることで、最上の放射特性の具現が可能になる。
【0033】
さらに、電子装置ケースを成形する場合、放射体を電子装置ケースの製造金型の内部空間に安定的に固定することで、電子装置ケースの外観不良を減らし、射出進行時に高温及び高圧の射出液に耐えることができる構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の一実施形態に係る電子装置である移動通信端末機を示す概略斜視図である。
図2】本発明の他の実施形態に係る電子装置ケースの斜視図である。
図3】本発明の他の実施形態に係る電子装置ケースに提供される放射体を示す概略斜視図である。
図4】本発明の他の実施形態に係る電子装置ケースを製造するために電子装置ケースの製造金型に樹脂材が充填される態様を示す概略断面図である。
図5】本発明の他の実施形態に係る電子装置ケースを適用した移動通信端末機を示す概略斜視図である。
図6】本発明の他の実施形態に係る電子装置ケースにコーティング膜が形成された移動通信端末機を示す概略斜視図である。
図7】本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースに提供される放射体を示す概略斜視図である。
図8】本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースを製造するために電子装置ケースの製造金型に樹脂材が充填される態様を示す概略断面図である。
図9】本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースを適用した移動通信端末機を示す概略斜視図である。
図10】本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースにコーティング膜が形成された移動通信端末機を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下では、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。但し、本発明の思想は、提示される実施形態に制限されることなく、本発明の思想を理解する当業者は、同一思想の範囲内で他の構成要素の追加、変更、削除などを通じて、退歩的な他の発明や本発明の思想の範囲内に含まれる他の実施形態を容易に提案することができるが、これもまた本願発明の思想の範囲内に含まれると言えるはずである。
【0036】
なお、各実施形態の図面に示される同一又は類似する思想の範囲内の機能が同一又は類似する構成要素は、同一又は類似する参照符号を付して説明する。
【0037】
図1は、本発明の一実施形態に係る電子装置である移動通信端末機を示す概略斜視図であり、図2は、本発明の他の実施形態に係る電子装置ケースの斜視図である。
【0038】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施形態に係る電子装置ケース300は、移動通信端末機200のカバー210の内部に位置することができ、上記カバー210は、スリムカバーであっても良い。
【0039】
また、上記カバー210は、上記電子装置ケース300のみならずバッテリー220もカバーすることができ、外部衝撃等によって上記移動通信端末機200が破損されることを防止することができる。
【0040】
上記電子装置ケース300は、アンテナパターン部10と連結端子部30とを含んで形成される放射体100と、電子装置ケースフレーム310とを含むことができる。
【0041】
上記連結端子部30は、回路基板400の端子410と連結されることができ、これによって上記電子装置ケース300が移動通信端末機200内でアンテナ性能を具現することが可能になる。
【0042】
なお、上記電子装置ケース300の上面には、上記放射体100の保護のためにコーティング膜320が形成されることができるが、本発明の一実施形態に係る電子装置ケース300の具現のために必ずしも必須の構成ではない。
【0043】
図3は、本発明の他の実施形態に係る電子装置ケースに提供される放射体を示す概略斜視図であり、図4は、本発明の他の実施形態に係る電子装置ケースを製造するために電子装置ケースの製造金型に樹脂材が充填される態様を示す概略断面図であり、図5は、本発明の他の実施形態に係る電子装置ケースを適用した移動通信端末機を示す概略斜視図であり、図6は、本発明の他の実施形態に係る電子装置ケースにコーティング膜が形成された移動通信端末機を示す概略斜視図である。
【0044】
図3図5及び図6を参照すると、本発明の他の実施形態に係る電子装置ケース300は、アンテナパターン部10と連結端子部30とを含んで形成される放射体100と電子装置ケースフレーム310とを含むことができる。
【0045】
上記放射体100は、アルミニウムや銅等の導電材からなるため、外部信号を受信して移動通信端末機200等の電子装置の信号処理装置に伝達することができる。また、上記放射体100は、多様な帯域の外部信号を受信するために、メアンダライン(meander line)を成すアンテナパターン部10を有することができる。
【0046】
上記放射体100は、外部信号を受信するアンテナパターン部10と、上記外部信号を電子装置に伝送するように上記電子装置の回路基板と連結される連結端子部30とが異なる面を成すように構成されることができる。
【0047】
また、上記放射体100は、当該放射体100を折り曲げて3次元構造からなることができ、上記アンテナパターン部10と上記連結端子部30とは、連結部20によって連結されることができる。
【0048】
上記連結部20は、上記アンテナパターン部10と上記連結端子部30とが異なる面を成すようにすることができ、上記電子装置ケース300に埋め込まれない上記連結端子部30は、上記電子装置ケースフレーム310の反対面310bから露出されることができる。
【0049】
即ち、上記連結部20を基準として上記放射体100が折れ曲がって上記アンテナパターン部10と上記連結端子部30とを形成することで、当該放射体100が3次元の曲面状に具現されることができる。
【0050】
3次元の曲面状の上記放射体100を支持するために、上記電子装置ケースフレーム310の反対面310bには、放射体支持部40が突出されることができる。
【0051】
上記放射体支持部40は、上記電子装置ケースフレーム310の反対面310bから露出される上記連結端子部30と上記連結部20とを堅固に支持することができる。
【0052】
上記連結端子部30は、受信された外部信号を電子装置に伝送し、上記放射体100の一部を折り曲げ加工、フォーミング(forming)加工及びドローイング(drawing)加工することで形成されることができる。
【0053】
また、上記連結端子部30は、上記放射体100とは別途に製造された後、当該放射体100に連結されて製造されることができ、回路基板400の端子410と連結されることができる。
【0054】
ここで、上記放射体100の上記アンテナパターン部10は、挿入孔50を備えることができ、当該挿入孔50は、上記電子装置ケースフレーム310のモールド射出成形のための電子装置ケースの製造金型500に上記放射体100を固定させる機能をすることができる。
【0055】
上記挿入孔50は、複数形成されることができ、上記電子装置ケースの製造金型500に上記放射体100を固定させることができるのであれば個数及びサイズに制限はない。
【0056】
なお、図3から図6において上記電子装置ケースフレーム310は、平らな平面部を有する構造として示されているが、当該電子装置ケースフレーム310は、平らな平面部と曲率を有するカーブ部とからなる立体構造であっても良い。
【0057】
したがって、上記放射体100は、上記電子装置ケースフレーム310のカーブ部に配置されるように、フレキシブル特性を有することができる。
【0058】
上記電子装置ケースフレーム310は、射出構造物であり、上記アンテナパターン部10が当該電子装置ケースフレーム310の一面310aに形成され、上記連結端子部30が当該電子装置ケースフレーム310の一面310aの反対面310bに形成されることができる。
【0059】
図4及び図5を参照すると、上記放射体100を提供した後、当該放射体100を電子装置ケースの製造金型500の内部空間530に配置することができる。
【0060】
上記内部空間530は、上部金型520と下部金型510との合型によって形成されるものであって、当該上部金型520又は当該下部金型510に形成された溝が、当該上部金型520と当該下部金型510との合型によって内部空間530になる。
【0061】
上記上部金型520と上記下部金型510とが合型されると、上記放射体100に形成された挿入孔50に、上記上部金型520に形成される締結ピン525が挿入されることで、上記内部空間530に上記放射体100が固定されることができる。
【0062】
上記内部空間530に上記放射体100が固定されることで、上記電子装置ケース300の外観不良を減らし、射出進行時に高温及び高圧の射出液に耐えることができる。
【0063】
ここで、上記締結ピン525は、マグネットからなることができ、マグネットからなる当該締結ピン525は、上記放射体100を固定させる支持力を強くすることができる。
【0064】
即ち、上記内部空間530に位置する上記放射体100は、上記締結ピン525によって上記上部金型520に接することになり、当該放射体100と上記下部金型510との間の空間に樹脂材が充填される。
【0065】
上記上部金型520と上記下部金型510との合型によって生じる内部空間530に樹脂材の流入によって上記放射体100が樹脂材と結合して上記電子装置ケース300を形成するように、当該上部金型520及び当該下部金型510の少なくとも一つに樹脂材流入部540が形成されることができる。
【0066】
上記樹脂材流入部540に流入された樹脂材は、上記放射体100と上記下部金型510との間の空間に充填されることで、上記アンテナパターン部10が最外殻に露出される上記電子装置ケース300が製造されることができる。本実施形態に係る電子装置ケース300においては、アンテナパターン部10の全体が、電子装置ケースフレーム310の最外殻に露出される露出部である。
【0067】
上記アンテナパターン部10が電子装置ケースフレーム310の最外殻に露出されると、放射体の体積を最大限に活用することができるため、最上の放射特性の具現が可能になる。
【0068】
なお、上記電子装置ケース300の上面には、上記放射体100の保護のためにコーティング膜320が形成されることができるが、本発明の一実施形態に係る電子装置ケース300の具現のために必ずしも必須の構成ではない。
【0069】
また、上記電子装置ケース300は、上記電子装置ケースフレーム310の一面と接し本体の外観を形成するカバー210をさらに含むことができる。
【0070】
上記上部金型520と上記下部金型510との合型によって生じる内部空間530は、上記連結端子部30を収容し当該連結端子部30を支持する放射体支持部40が形成されるようにする放射体支持部形成溝545を備えることができる。
【0071】
図7は、本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースに提供される放射体を示す概略斜視図であり、図8は、本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースを製造するために電子装置ケースの製造金型に樹脂材が充填される態様を示す概略断面図であり、図9は、本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースを適用した移動通信端末機を示す概略斜視図であり、図10は、本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースにコーティング膜が形成された移動通信端末機を示す概略斜視図である。
【0072】
図7から図10を参照すると、本発明のさらに他の実施形態に係る電子装置ケースに提供される放射体100は、上記アンテナパターン部10の一部に電子装置ケースフレーム310の最外殻に露出される露出部60を備えることができる。
【0073】
上記露出部60を除いては上述した一実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0074】
上記露出部60は、上記アンテナパターン部10の一部が上記電子装置ケースフレーム310の最外殻へ段差をなすように折れ曲がって形成されることができるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、本発明の思想を理解する当業者の水準で変更可能であることをここで明らかにしておく。
【0075】
なお、上記露出部60の個数及び露出面積に制限はない。
【0076】
上記露出部60には、挿入孔50が備えられることができ、当該挿入孔50は、上記電子装置ケースフレーム310のモールド射出成形のための電子装置ケースの製造金型500に上記放射体100を固定させる機能をすることができる。
【0077】
上記挿入孔50は、複数形成されることができ、上記電子装置ケースの製造金型500に上記放射体100を固定させることができるのであれば個数及びサイズに制限はない。
【0078】
なお、上記電子装置ケース300の上面には、上記放射体100の保護のためにコーティング膜320が形成されることができるが、本発明の一実施形態に係る電子装置ケース300の具現のために必ずしも必須の構成ではない。
【0079】
また、上記電子装置ケース300は、上記電子装置ケースフレーム310の一面と接し本体の外観を形成するカバー210をさらに含むことができる。
【0080】
以上のことから、上記放射体100の上記アンテナパターン部10に形成された上記挿入孔50に、上記電子装置ケースの製造金型500に形成された上記締結ピン525が挿入されることで、上記放射体100が、上記上部金型520に接触され上記電子装置ケースの製造金型500の内部空間530に固定され支持されるため、上記電子装置ケース300の外観不良を減らし、射出進行時に高温及び高圧の射出液に耐えることができる。
【0081】
さらに、上記アンテナパターン部10の少なくとも一部が上記電子装置ケースフレーム310の最外殻に露出されるため、放射体の体積を最大限に活用することができ、最上の放射特性の具現が可能になる。
【符号の説明】
【0082】
10 アンテナパターン部
20 連結部
30 連結端子部
50 挿入孔
60 露出部
100 放射体
200 移動通信端末機
300 電子装置ケース
310 電子装置ケースフレーム
500 電子装置ケースの製造金型
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10