(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記濾材シートは、前記タンク内から前記燃料通路へ流通する燃料中の異物を捕集する捕集材を、当該捕集材よりも目の粗いカバー材により覆ってなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のサクションフィルタ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示のサクションフィルタでは、ポンプの吸入口に接続される芯部材を利用して、当該芯部材を繊維材の水溶液に浸すことにより、濾材が有底筒状に成形されている。そのため、サクションフィルタの製造に時間が掛かり過ぎてしまい、生産性の低下を惹起してしまう。
【0006】
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、生産性の高いサクションフィルタに関する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、タンク内の燃料をタンク外へ供給する燃料供給装置において、タンク内からポンプの吸入口に吸入される燃料を濾過するサクションフィルタであって、吸入口に接続され、当該吸入口への吸入燃料を導く燃料通路を形成する芯部材と、芯部材に被せられることにより有底筒状に成形されて底部がタンクの内底面と向き合い、タンク内から燃料通路へ流通する燃料を濾過する濾材シートとを、備え
、濾材シートが沿う有底筒状の芯部材は、底壁に設けられ、筒壁の内周側に収容される吸入口と嵌合することにより当該吸入口を燃料通路に連通させる嵌合孔と、嵌合孔の周囲において底壁を貫通し、濾材シートの外部と連通する燃料孔と、を有する。
【0008】
このようなサクションフィルタにおいて濾材シートは、表面積の大きな有底筒状に成形されることによる寿命及びポンプ性能の向上と、底部がタンクの内底面と向き合うことによる燃料の吸い切り性の向上とを、いずれも達成し得る。しかも、濾材シートの成形は、ポンプの吸入口と接続されることになる芯部材を利用して、当該芯部材に濾材シートを被せることにより実現されるので、サクションフィルタの製造に要する時間を短縮して高い生産性をも達成し得るのである。
また、上述のようなサクションフィルタにおいて濾材シートは、有底筒状の芯部材に被せられることで有底筒状への成形が容易となるので、製造時間の短縮による生産性の向上に貢献し得る。また、こうして濾材シートが沿うことになる有底筒状の芯部材内には、底壁の嵌合孔により筒壁内周側の吸入口と連通する燃料通路の燃料を、それら嵌合孔及び吸入口間の嵌合界面を通じて漏出させる事態が、懸念される。ここで、芯部材内への漏出燃料により底壁が押圧されると、吸入口は、当該底壁の嵌合孔から脱離して燃料通路との連通を解かれるおそれがある。しかし、嵌合孔の周囲において芯部材の底壁を貫通する燃料孔は、濾材シートの外部と連通することにより、芯部材内に漏出した燃料を当該外部に排出し得る。したがって、芯部材内に燃料が漏出することに起因して、吸入口と燃料通路との連通が解かれることによるポンプの性能低下を、回避可能となる。
【0009】
請求項2に記載の発明によると、芯部材は、吸入口を囲む周方向に間隔をあけて並ぶ複数のリブを、有し、濾材シートは、各リブに沿って山折り且つ各リブ間において谷折りされる。
【0010】
このようなサクションフィルタでは、芯部材のうち周方向に間隔をあけて並ぶ複数のリブを利用して、各リブに沿って山折り且つ各リブ間にて谷折りされてなる有底筒状に、濾材シートを成形し得る。こうして成形される濾材シートについては、吸入口を囲む周方向に山折部と谷折部とが交互に並ぶ形態となることで、表面積が可及的に増大するので、濾材寿命及びポンプ性能の向上に貢献できる。それと共に、濾材シートを芯部材の各リブに被せる簡単な成形操作を採用し得ることから、短時間でのサクションフィルタの製造を可能にして生産性を高めることもできる。
【0011】
請求項3に記載の発明によると、芯部材は、上記リブとしての複数の第一リブと、各第一リブ間から濾材シートの底部側に張り出す複数の第二リブと、を有し、有底筒状の濾材シートは、各第一リブに沿って山折りされてなる複数の第一山部と、各第一リブ間において谷折りされてなる複数の第一谷部とを、筒部に有すると共に、各第二リブに沿って山折りされることにより、各第一リブ間の第一谷部に対して折返方向が反転されてなる複数の第二山部と、各第二リブ間において谷折りされることにより、各第一リブに沿う第一山部に対して折返方向が反転されてなる複数の第二谷部とを、底部に有する。
【0012】
このようなサクションフィルタでは、芯部材のうち周方向に間隔をあけて並ぶ複数の第一リブを利用することによれば、各第一リブに沿って第一山折部を有し且つ各第一リブ間に第一谷折部を有する有底筒状濾材シートの筒部を、成形し得る。さらに、濾材シートの成形に際しては、芯部材のうち周方向に並ぶ第一リブ間から濾材シート底部側に張り出す複数の第二リブも、同時に利用できる。ここで、それら複数の第二リブを利用することによれば、第一谷折部から折返方向が反転してなる第二山折部を各第二リブに沿って有し且つ第一山折部から折返方向が反転してなる第二谷折部を各第二リブ間に第二谷折部を有する有底筒状濾材シートの底部も、成形し得る。こうしたことから、濾材シートを芯部材の各第二リブ及び各第一リブに順次被せる成形操作により、サクションフィルタを短時間で製造可能として生産性を高めることができる。それと共に、筒部の周方向に第一山折部と第一谷折部とが交互に並ぶのみならず、底部の周方向に第二山折部と第二谷折部とが交互に並ぶ濾材シートについては、表面積が十分に大きくなるので、濾材寿命及びポンプ性能の向上に貢献することもできる。
【0015】
請求項
4に記載の発明によると、濾材シートの縁部は、溶着又は接着により芯部材に固定される。
【0016】
このようなサクションフィルタにおいて濾材シートの縁部は、溶着又は接着により固定される芯部材との間を、確実にシールされ得る。しかも、こうしたサクションフィルタは、芯部材に対して濾材シートを被せて溶着又は接着するだけで短時間に製造され得るので、生産性を高めることができる。
【0017】
請求項
5に記載の発明によると、濾材シートを外周側から押さえるリング部材を、さらに備え、濾材シートの縁部は、リング部材と芯部材との間に圧縮状態にて挟持されることにより、芯部材に固定される。
【0018】
このようなサクションフィルタにおいて濾材シートの縁部は、濾材シートを外周側から囲むリング部材と芯部材との間に圧縮状態にて挟持されることで、固定される芯部材との間を確実にシール可能である。しかも、こうしたサクションフィルタは、芯部材に濾材シート及びリング部材を順次被せるだけで短時間に製造され得るので、生産性を高めることができる。
【0019】
請求項
6に記載の発明によると、濾材シートは、タンク内から燃料通路へ流通する燃料中の異物を捕集する捕集材を、当該捕集材よりも目の粗いカバー材により覆ってなる。
【0020】
このようなサクションフィルタの濾材シートでは、燃料中の異物を捕集する捕集材が、粗目のカバー材により覆われて保護されるので、濾材寿命の向上に貢献できる。
【0021】
請求項
7に記載の発明によると、芯部材は、電動モータの回転に応じて吸入口から吸入した燃料をタンク外へ供給する電動ポンプの当該吸入口に、接続される。
【0022】
このようなサクションフィルタにおいて有底筒状の濾材シートによれば、電動モータの回転に応じて吸入口から電動ポンプに燃料吸入される際の圧損を適度に保ってベーパの発生を抑制し得るので、当該ベーパの発生による電動ポンプの性能低下につき、回避可能となる。
【0023】
請求項
8に記載の発明によると、芯部材は、燃料の噴出に応じて吸入口から吸入した燃料をタンク内へ移送するジェットポンプの当該吸入口に、接続される。
【0024】
このようなサクションフィルタにおいて有底筒状の濾材シートによれば、燃料の噴出に応じて吸入口からジェットポンプに燃料吸入される際の圧損を適度に保ってベーパの発生を抑制し得るので、当該ベーパの発生によるジェットポンプの性能低下につき、回避可能となる。
【0025】
請求項
9に記載の発明は、タンク内の燃料をタンク外へ供給する燃料供給装置であって、請求項1〜
8のいずれか一項に記載のサクションフィルタと、タンク内の燃料を吸入する吸入口にサクションフィルタの芯部材が接続されるポンプとを、備える。
【0026】
このような燃料供給装置においてサクションフィルタの濾材シートは、表面積の大きな有底筒状に成形されることによる濾材寿命及びポンプ性能の向上と、底部がタンクの内底面と向き合うことによる燃料の吸い切り性の向上とを、いずれも達成し得る。しかも、濾材シートの成形は、ポンプの吸入口と接続されることになる芯部材を利用して、当該芯部材に濾材シートを被せることにより実現されるので、サクションフィルタの製造、ひいては燃料供給装置の製造に要する時間を短縮して高い生産性をも達成し得る。
【0027】
請求項
10に記載の発明は、請求項1〜
8のいずれか一項に記載のサクションフィルタを製造する方法であって、芯部材において周方向に間隔をあけて並ぶ複数のリブに濾材シートを被せることにより、各リブに沿って山折り且つ各リブ間において谷折りされた有底筒状に、当該濾材シートを成形する成形工程と、成形工程により成形された濾材シートの縁部を、芯部材に固定する固定工程とを、含む。
【0028】
このようなサクションフィルタの製造方法によれば、表面積の大きな有底筒状に濾材シートを成形するので、濾材寿命及びポンプ性能の向上を達成し得る。しかも、ポンプの吸入口と接続されることになる芯部材を利用して、当該芯部材に被せて成形した濾材を固定するだけで、サクションフィルタを短時間に製造し得るので、高い生産性をも達成し得るのである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の第一実施形態による燃料供給装置を示す図であって、
図3のI−I線断面図である。
【
図2】本発明の第一実施形態による燃料供給装置を示す図であって、
図3のII−II線断面図である。
【
図3】本発明の第一実施形態による燃料供給装置を示す斜視図である。
【
図4】本発明の第一実施形態による燃料供給装置のポンプユニットを示す部分断面側面図である。
【
図5】本発明の第一実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタを示す斜視図である。
【
図6】本発明の第一実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタを示す図であって、
図10のVI−VI線断面図である。
【
図7】本発明の第一実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタを示す図であって、
図10のVII−VII線断面図である。
【
図8】本発明の第一実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタを示す図であって、
図6のVIII−VIII線断面図である。
【
図9】本発明の第一実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタのうち芯部材を示す分解側面図である。
【
図10】本発明の第一実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタの底面図である。
【
図11】本発明の第一実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタのうち濾材シートを示す拡大断面図である。
【
図12】本発明の第一実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタの製造方法について説明するための模式図である。
【
図13】本発明の第一実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタの製造方法において使用するリング治具を示す底面図である。
【
図14】本発明の第二実施形態による燃料供給装置のポンプユニットを示す部分断面側面図である。
【
図15】本発明の第二実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタを示す図であって、
図7に対応する断面図である。
【
図16】本発明の第二実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタのうちリング部材を示す底面図である。
【
図17】本発明の第三実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタを示す図であって、
図22のXVII−XVII線断面図である。
【
図18】本発明の第三実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタを示す図であって、
図22のXVIII−XVIII線断面図である。
【
図19】本発明の第三実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタのうち芯部材を示す側面図である。
【
図20】本発明の第三実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタのうち芯部材を示す斜視図である。
【
図21】本発明の第三実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタを示す斜視図である。
【
図22】本発明の第三実施形態による燃料供給装置のサクションフィルタを示す底面図である。
【
図23】本発明の第四実施形態による燃料供給装置の構成を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
【0031】
(第一実施形態)
図1,2は、本発明の第一実施形態による燃料供給装置1を示している。燃料供給装置1は車両の燃料タンク2に搭載され、この燃料タンク2の内部から外部の内燃機関へ燃料を供給する。尚、燃料タンク2への燃料供給装置1の搭載状態を示す
図1,2の上下方向は、水平面上における車両の鉛直方向と実質的に一致している。
【0032】
(基本構成)
まず、燃料供給装置1の基本構成につき、説明する。燃料供給装置1は、フランジ10、サブタンク20、蓋部材30、調整機構40、ポンプユニット50、並びに残量検出器60を備えている。ここで、燃料供給装置1のフランジ10以外の要素20,30,40,50,60は、燃料タンク2内の所定位置に配置される。
【0033】
フランジ10は、樹脂により円盤状に形成されている。フランジ10は、燃料タンク2の天板部2aを貫通する貫通孔2bに嵌合装着され、当該貫通孔2bを閉塞している。フランジ10は、下方に向かって筒状に突出する固定筒部100を、有している。さらに、
図1〜3に示すようにフランジ10は、燃料供給管11及び電気コネクタ12を有している。燃料供給管11は、ポンプユニット50から吐出される燃料を、燃料タンク2外へ供給する。電気コネクタ12は、ポンプユニット50及び残量検出器60を外部と電気接続するためのターミナル(図示なし)を内包している。これにより、電気コネクタ12を通じてポンプユニット50の電動ポンプ52が外部から電力供給を受けて駆動制御されるようになっていると共に、同電気コネクタ12を通じて残量検出器60の残量検出信号が外部へ出力されるようになっている。
【0034】
サブタンク20は、樹脂により有底円筒状に形成されている。サブタンク20は燃料タンク2内に収容されて、当該燃料タンク2の底部2c上に設置されている。サブタンク20の底部20aには、ジェットポンプ21が設けられている。ジェットポンプ21は、導入通路22及びジェットノズル23を有している。導入通路22は、燃料タンク2内とサブタンク20内とを連通している。ジェットノズル23は、ポンプユニット50のプレッシャレギュレータ54から排出される余剰燃料を、導入通路22内へ向かって噴出させる。この燃料の噴出に応じて、大気圧よりも低い負圧が導入通路22内に発生することで、燃料タンク2内の燃料が当該導入通路22内へと吸入されて、サブタンク20内に移送される。サブタンク20は、こうして移送された燃料を貯留する。
【0035】
蓋部材30は樹脂により形成され、逆有底円筒状に配置されている。蓋部材30の開口縁部は、サブタンク20の開口縁部に同軸上に嵌合装着されている。これにより蓋部材30は、燃料タンク2内に収容されてサブタンク20の開口を閉塞する形となっている。蓋部材30は、ポンプユニット50及び残量検出器60をそれぞれ燃料タンク2内にて保持する保持部301,302と、調整機構40の支柱41を収容する有底円筒状の収容部300とを、有している。
【0036】
図1,2に示すように調整機構40は、支柱41、一対の中間部材42,48並びに弾性部材43を有している。支柱41は、金属により長手円筒状に形成されている。支柱41は蓋部材30の収容部300に挿入され、当該収容部300に対して同軸方向にスライド移動可能となっている。
【0037】
第一中間部材42は、樹脂により二重円筒状に形成されている。第一中間部材42は、内筒部420及び外筒部421間に支柱41が挿入された状態で、収容部300に同軸上に収容されている。第一中間部材42は、内筒部420から突出する係合爪420aにて支柱41と係合することで、当該支柱41の下端部41bに対して固定されている。また、第一中間部材42は、収容部300の内周面300aに設けられて軸方向に延伸する二条の縦溝300bとスライド嵌合することで、当該収容部300に対して周方向の相対回転を規制され、且つ軸方向の相対位置変化を許容されている。ここまでの構成により、本実施形態において互いに一体に結合される要素20,30,50,60(以下では、これらの要素を単に「一体要素20,30,50,60」と表記する。)は、支柱41の周方向に回転不能且つ支柱41に対して軸方向に相対移動可能となっている。
【0038】
第二中間部材48は、樹脂により二重円筒状に形成されている。第二中間部材48は、内筒部480及び外筒部481間に支柱41が挿入された状態で、フランジ10の固定筒部100に対してスナップフィットにより固定されている。第二中間部材48は、内筒部480から突出する係合爪480aにて支柱41と係合することで、当該支柱41の上端部41aに対して固定されている。以上の構成により、フランジ10と一体要素20,30,50,60とは単独の支柱41を介して連結されている。
【0039】
弾性部材43は、本実施形態ではコイルスプリングからなり、第一中間部材42と収容部300の底部300cとの間に介装されている。弾性部材43は、収容部300を含む一体要素20,30,50,60を燃料タンク2の底部2c側へ向かって押圧するように、復原力を支柱41の軸方向に沿って発生する。これにより、一体要素20,30,50,60のうちサブタンク20の底部20aは、燃料タンク2の仕様や製造公差、変形等によらず底部2cへと押し付けられる。このような弾性部材43の機能と上述の中間部材42,48の機能とにより燃料タンク2内では、底部2cに対する一体要素20,30,50,60の配置位置が安定する。
【0040】
ポンプユニット50は、その下部をサブタンク20内に収容されていると共に、上部において蓋部材30から突出している。
図1,2,4に示すようにポンプユニット50は、サクションフィルタ51、電動ポンプ52、フレキシブル配線57、燃料フィルタ53、フレキシブルチューブ58、並びにプレッシャレギュレータ54を有している。
【0041】
サクションフィルタ51は、ポンプユニット50の最下部に設けられている。電動ポンプ52の吸入口52aと接続されるサクションフィルタ51は、当該電動ポンプ52がサブタンク20内から吸入する燃料中の大きな異物を除去する。
【0042】
電動ポンプ52は、ポンプユニット50においてサクションフィルタ51の上方に設けられ、吸入口52a及び吐出口52bをそれぞれ下方及び上方に向けている。
図2に示すように電動ポンプ52は、電動モータ52eにより駆動される回転部材52dを、吸入口52a及び吐出口52bと連通するポンプ室52g内に収容している。本実施形態の回転部材52dは、複数の羽根溝が周方向に並んでなる円盤状のインペラであり、軸方向が上下方向と実質的に一致する状態でポンプ室52gに内包されている。電動モータ52eは、湾曲自在なフレキシブル配線57を介して電気コネクタ12のターミナルと電気接続されており、当該ターミナルを通じた電力供給により回転部材52dを回転駆動する。かかる回転駆動によりサブタンク20内の燃料は、サクションフィルタ51を通じて吸入口52aに吸入され、回転部材52dの各羽根溝の働きによりポンプ室52g内で加圧されて、吐出口52bから吐出される。
【0043】
図1,2,4に示すように燃料フィルタ53は、ポンプユニット50において電動ポンプ52を外周側と上方とから覆うように、設けられている。燃料フィルタ53を構成するフィルタケース55は、樹脂により形成されて内外二重の筒部55a,55bを有しており、それらのうち内筒部55aの内周側に電動ポンプ52が同軸上に配置されている。また、燃料フィルタ53を構成するフィルタエレメント56は、例えばハニカム状濾材等からなり、内筒部55aと外筒部55bとの間に収容されている。
【0044】
ここで筒部55a,55b間の空間は、フィルタエレメント56を挟む燃料上流側と燃料下流側とにて、それぞれ電動ポンプ52の吐出口52bと燃料フィルタ53の燃料出口59とに連通している。また、燃料出口59は、湾曲自在なフレキシブルチューブ58を介して燃料供給管11と接続されている。これらの構成により、吐出口52bから筒部55a,55b間へ吐出された燃料は、フィルタエレメント56により微細な異物を除去された状態で、燃料出口59から燃料供給管11へと向かって供給される。
【0045】
図4に示すようにプレッシャレギュレータ54は、ポンプユニット50において燃料フィルタ53の側方に、隣接して設けられている。燃料フィルタ53の燃料出口59と接続されるプレッシャレギュレータ54には、燃料タンク20外に配置された燃料供給管11へと供給する燃料の一部が流入する。これによりプレッシャレギュレータ54は、燃料供給管11に向かう燃料の圧力を調整しつつ、当該調圧時の余剰燃料をジェットポンプ21のジェットノズル23へ排出する。
【0046】
図1に示すように残量検出器60は、保持部302により蓋部材30上に保持されることで、サブタンク20外に配置されている。残量検出器60は、本実施形態ではセンダゲージであり、湾曲自在なフレキシブル配線67を介して電気コネクタ12のターミナルと電気接続されている。このターミナルを通じた電力供給により残量検出器60は、燃料タンク2内の燃料に浮かぶフロート(図示なし)と一体に設けられたアーム62の回転角に基づき、当該タンク2内の燃料残量を検出する。
【0047】
(サクションフィルタの詳細構成)
次に、燃料供給装置1の特徴部分であるサクションフィルタ51の構成につき、詳細に説明する。
図2,4に示すようにサクションフィルタ51は、芯部材510及び濾材シート511を備えている。
【0048】
図2,5〜9に示すように芯部材510は、キャップ512及びプロテクタ513を組み合わせて構成されている。キャップ512は、筒壁512aの下端部に底壁512bを有する有底円筒状に、樹脂成形されている。筒壁512aの内周側には、電動ポンプ52のうち吸入口52a及びポンプ室52gを形成する部分が同軸上に収容され、この収容状態において筒壁512aの上端部が、クリップ514を介してフィルタケース55に装着されている(特に
図2参照)。また、
図5〜8に示すように底壁512bには、電動ポンプ52の吸入口52aに嵌合接続される嵌合孔512cが、貫通している。それと共に、底壁512bにおいて嵌合孔512cの周囲となる中央部には、キャップ512内の燃料を下方に通過させる燃料孔512dも、貫通している。
【0049】
図6,7,9に示すようにプロテクタ513は、上下一対の環状部513a,513b間に複数のリブ513cを有するフレーム状に、樹脂成形されている。上側環状部513aは、キャップ512において筒壁512aの上端部から外周側へ向かって突出するフランジ512eと接触した状態で、当該筒壁512aの外周側に同軸上に嵌合している。下側環状部513bは、キャップ512において底壁512bから下方に向かって突出する複数の保持片512fと嵌合することにより、当該底壁512bとの間に隙間をあけている。
【0050】
図6〜9に示すように複数のリブ513cは、キャップ512内に収容された電動ポンプ52の吸入口52aを囲む周方向のうち約3/4周部分に、互いに等間隔をあけて並んでいる。これら各リブ513cは、環状部513a,513b間を軸方向に延伸し且つキャップ512の筒壁512aとの間に隙間をあける長手平板状に、形成されている。このような構成により芯部材510は、各リブ513c及び下側環状部513bがキャップ512との間に確保する隙間から、同キャップ512の嵌合孔512cを通じて吸入口52aに連通するように、燃料通路510aを形成している。
【0051】
図5〜8,10に示すように軟性の濾材シート511は、筒部511aの下端部に底部511bを有する有底円筒状に、芯部材510に沿って成形されている。芯部材510のうちプロテクタ513に被せられる筒部511aは、各リブ513cに沿って山折りされることで複数の山折部511cを外周側に突出させていると共に、各リブ513c間にて谷折りされることで複数の谷折部511dを内周側へ凹陥させている。このような構成により筒部511aは、底部511b側からの底面視形状(特に
図10参照)として、山折部511cと谷折部511dとが周方向に交互に並ぶ菊花形状を、呈している。
【0052】
図6,7に示すように、濾材シート511において筒部511aの上端部をなす縁部511eは、芯部材510のうちキャップ512のフランジ512eに固定されている。また、濾材シート511において縁部511eとは軸方向反対側に位置する底部511bは、
図2に示すサブタンク20の内底面20bに対して、略平行に向き合うフラット形状を呈している。この底部511bには、
図6,7,10に示すように、内部の芯部材510により形成される燃料孔512dを外部に連通させるための通孔511hが、厚さ方向に貫通している。そして、こうした底部511bがサブタンク20の内底面20bから離間する本実施形態では、サクションフィルタ51がポンプユニット50によりフローティング保持されているのである。
【0053】
ここで濾材シート511は、例えば単層又は多層繊維状の不織布、メッシュ布、濾紙若しくはそれらのうち少なくとも二種類の重ね合わせにより構成可能であるが、特に本実施形態では
図6〜8,11に示すように、捕集材515及びカバー材516を重ね合わせて構成されている。捕集材515は、目の細かい樹脂(合成繊維)からなる不織布であり、サブタンク20内から燃料通路510aへ流通する燃料中の異物を捕集する。また一方、カバー材516は、捕集材515よりも目の粗い樹脂(合成繊維)からなるメッシュ布であり、濾材シート511がなす有底円筒状の状態で捕集材515を外周側及び下方から覆って保護している。そして、これら樹脂製の二材515,516からなる濾材シート511は、樹脂製キャップ512のフランジ512eに対して、本実施形態では溶着又は接着により固定されている。
【0054】
以上によりサクションフィルタ51は、サブタンク20内から電動ポンプ52の吸入口52aへ吸入させる燃料につき、濾材シート511により濾過して、芯部材510の燃料通路510aを通じて当該吸入口52aに導く。それと共にサクションフィルタ51は、芯部材510内にて底壁512bと電動ポンプ52との間に溜まった燃料につき、燃料孔512dから外部へと排出することもできる。
【0055】
(サクションフィルタの製造方法)
次に、上述の如き特徴的構成のサクションフィルタ51を製造する方法につき、説明する。まず、
図12(a),(b)に示す成形工程では、濾材シート511をプロテクタ513に被せて有底円筒状に成形し、当該プロテクタ513をキャップ512に外嵌して芯部材510を形成する。このとき、濾材シート511の成形には、
図12(a),13に示すように、プロテクタ513の各リブ513c間に対応する複数箇所から突起部517aが内周側へ突出する円環状のリング治具517を、使用する。使用方法としては、下側環状部513bに被せた濾材シート511を、各突起部517aと各リブ513cとの間に挟み込むようにして、
図12(a)の如くリング治具517を、下側環状部513bの外周側から上側環状部513aの外周側に向かって嵌め込むことになる。こうした嵌め込みの結果、濾材シート511において各リブ513cに被せられる部分は、
図12(b)の如き山折部511c及び谷折部511dを交互に有する筒部511aとして、成形されることになる。
【0056】
以上の成形工程の後、リング治具517を芯部材510から取り外して実行する
図12(c)の固定工程では、芯部材510のうちキャップ512のフランジ512eに濾材シート511の縁部511eを、固定する。このとき固定方法としては、フランジ512e及び縁部511eの少なくとも一方を溶融させることによる溶着、又は接着剤を塗布することによる接着を、本実施形態では採用する。ここで特に溶着に関して、縁部511eの融点よりフランジ512eの融点が低い場合には、縁部511eをなすカバー材516(メッシュ布)の目にフランジ512eの溶融樹脂を入り込ませると、アンカー効果により両者511e,512e間のシール性を高め得る。
【0057】
(作用効果)
ここまで説明の第一実施形態において、燃料供給装置1に設けられるサクションフィルタ51の濾材シート511は、表面積の大きな有底円筒状に成形される。故に、サブタンク20内の燃料が電動モータ52eの回転に応じて吸入口52aに吸入される際の圧損を適度に保って、ベーパの発生による電動ポンプ52の性能低下(例えば、車両の加速性等の走行性を悪化させるようなベーパロックが考えられる。)を回避したり、濾材シート511の目詰まりによる寿命低下を回避できる。それと共に、底部511bがサブタンク20の内底面20bと向き合う有底円筒状に成形される濾材シート511によれば、それら底部511b及び内底面20b間の燃料をも吸入口52aに吸入させ得るので、燃料の吸い切り性が向上する。しかも、こうした効果を齎す有底円筒状への成形は、サクションフィルタ51のうち吸入口52aに接続される芯部材510を利用して、当該芯部材510に濾材シート511を被せて沿わせるだけで、容易に実現され得る。これによれば、サクションフィルタ51の製造、ひいては燃料供給装置1の製造に要する時間を短縮して、高い生産性を達成できるのである。
【0058】
但し、濾材シート511が沿う芯部材510のうち有底円筒状のキャップ512内には、底壁512bの嵌合孔512cにより吸入口52aと連通する燃料通路510aの燃料が、それら嵌合孔512c及び吸入口52a間の嵌合界面を通じて漏出し易い。ここでキャップ512内において底壁512bが、電動ポンプ52との間への漏出燃料によって押圧されると、吸入口52aは、当該底壁512bの嵌合孔512cから脱離して燃料通路510aとの連通を解かれるおそれがある。しかし、嵌合孔の512cの周囲において底壁512bを貫通することで濾材シート511の外部と連通する燃料孔512dによれば、キャップ512内のうち底壁512b及び電動ポンプ52間に漏出した燃料を、当該外部に排出し得る。したがって、キャップ512内に燃料が漏出することに起因して、吸入口52aと燃料通路510aとの連通が解かれることによる電動ポンプ52の性能低下を、回避可能となるのである。
【0059】
また、サクションフィルタ51の濾材シート511については、芯部材510のうち周方向に間隔をあけて並ぶ複数のリブ513cを利用して、各リブ513cに沿った山折部511c及び各リブ513c間の谷折部511dを成形し得る。こうして成形される濾材シート511については、吸入口52aを囲む周方向に山折部511cと谷折部511dとが交互に並ぶ形態となることで、表面積が可及的に増大するので、濾材シート511の寿命及び電動ポンプ52の性能向上に貢献できる。それと共に、濾材シート511を各リブ513cに被せる簡単な成形操作を採用し得ることから、短時間でのサクションフィルタ51の製造を可能にして生産性を高めることもできる。
【0060】
さらに、サクションフィルタ51において濾材シート511は、異物捕集用の捕集材515を粗目のカバー材516により保護した状態で構成されているので、寿命の向上に貢献し得る。また、濾材シート511の縁部511eは、芯部材510をなすキャップ512に対して溶着又は接着により固定されるので、当該芯部材510との間を確実にシールされ得る。しかも、こうしたサクションフィルタ51は、芯部材510に対して濾材シート511を被せて溶着又は接着するだけで、短時間に製造され得るので、生産性を高めることができるのである。
【0061】
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図14に示すように、円環状のリング部材1517をさらに備えた第二実施形態のサクションフィルタ1051において、濾材シート511の縁部511eは、芯部材510に対して当該リング部材1517により固定されている。
【0062】
具体的に、
図15,16に示すようにリング部材1517は、第一実施形態で説明したリング治具517に準ずる構成、即ちプロテクタ513の各リブ513c間に対応する複数箇所から突起部1517aが内周側へ突出する構成を、有している。かかる構成によりリング部材1517は、プロテクタ513の各リブ513cとの間に縁部511eを圧縮状態にて挟持することで、濾材シート511を外周側から押さえて各リブ513cに固定している。ここで縁部511eの圧縮については、濾材シート511の厚さが例えば非圧縮時の80%以下となるように行われることで、縁部511eと芯部材510との間を確実にシール可能となる。
【0063】
ここまでの説明の如き第二実施形態のサクションフィルタ1051を製造するには、第一実施形態の
図12(a),(b)の工程において、リング治具517の代わりにリング部材1517を使用することで、濾材シート511を成形すると同時に、縁部511eを芯部材510に固定する。即ち、濾材シート511の成形と縁部511eの固定とを、一工程にて一挙に実現する。この場合、芯部材510に濾材シート511及びリング部材1517を順次被せるだけで、サクションフィルタ51を短時間に製造し得るので、生産性を高めることができるのである。
【0064】
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図17,18に示すように、芯部材2510のキャップ2512に二種類のリブ2512g,2512hが複数ずつ設けられる第三実施形態のサクションフィルタ2051では、当該キャップ2512に沿って濾材シート2511が有底円筒状に成形されている。
【0065】
図17〜20に示すように複数の第一リブ2512gは、キャップ2512内に収容された吸入口52aを囲む周方向のうち約3/4周部分に、互いに等間隔をあけて並んでいる。有底円筒状のキャップ2512において各第一リブ2512gは、筒壁2512aから外周側に且つ底壁2512bから下方に突出する平板状に、形成されている。また一方、複数の第二リブ2512hは、各第一リブ2512g間から濾材シート2511の底部2511b側に張り出す形態にて、互いに等間隔をあけて並んでいる。これら各第二リブ2512hは、底壁2512bから各第一リブ2512gよりも下方に突出する平板状に、形成されている。
【0066】
このようなリブ2512g,2512hを備えることにより、
図17,18の如く第三実施形態の芯部材2510には、第一実施形態のプロテクタ513が省かれている。そのため、芯部材2510では、周方向に隣り合うリブ2512g,2512h間の各隙間から嵌合孔512cを通じて吸入口52aに連通するように、燃料通路2510aが形成されている。尚、本実施形態においてキャップ2512の底壁2512bには、燃料孔512dが設けられていない。
【0067】
また、
図17,18,21,22に示すように、芯部材2510に沿って被せられた有底円筒状の濾材シート2511は、筒部2511a及び底部2511bの双方に、山折部2511c/2511f及び谷折部2511d/2511g(符号間の「/」は、「又は」を意味する。以下、同様。)を有している。具体的に濾材シート2511は、各第一リブ2512gに沿って山折りされてなる複数の第一山折部2511cと、各第一リブ2512g間にて谷折りされてなる複数の第一谷折部2511dとを、筒部2511aに有している。それと共に濾材シート2511は、各第二リブ2512hに沿って山折りされてなる複数の第二山折部2511fと、各第二リブ2512h間にて谷折りされてなる複数の第二谷折部2511gとを、底部2511bに有している。
【0068】
ここで特に、
図21,22に示す第三実施形態では、各第一山折部2511cの山筋と各第二谷折部2511gの谷筋とが連なるように、各第一山折部2511cに対して各第二谷折部2511gの折り返し方向が反転されている。同様に第三実施形態では、各第一谷折部2511dの谷筋と各第二山折部2511fの山筋とが連なるように、各第一谷折部2511dに対して各第二山折部2511fの折り返し方向が反転されている。以上により濾材シート2511は、底面視形状(特に
図22参照)として、第一山折部2511cと第一谷折部2511dとが筒部2511aの周方向に交互に並び、第二山折部2511fと第二谷折部2511gとが底部2511bの周方向に交互に並ぶ菊花形状を、呈している。尚、本実施形態において濾材シート2511の底部2511bには、通孔511hが設けられていない。
【0069】
ここまでの説明の如き第三実施形態のサクションフィルタ2051を製造するには、第一実施形態の
図12(a),(b)の成形工程において、各谷折部2511d,2511g間の対応箇所に突出部を設けたリング治具を、第一実施形態のリング治具517に代えて使用する。この場合、濾材シート2511をキャップ2512の各第二リブ2512h及び各第一リブ2512gに順次被せる成形操作を実行した後、溶着又は接着による簡単な固定工程を実行するだけで、サクションフィルタ2051を短時間に製造し得る。しかも、第一リブ2512g及び第二リブ2512hにそれぞれ被せられる筒部2511a及び底部2511bにおいて、山折部2511c/2511fと谷折部2511d/2511gとが交互に並ぶ濾材シート2511については、表面積が十分に大きくなる。これらのことから第三実施形態によれば、生産性を高めることのみならず、濾材寿命及びポンプ性能の向上に貢献できるのである。
【0070】
(第四実施形態)
本発明の第四実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図23に示すように、第四実施形態において車両の燃料タンク3002は、同車両のドライブシャフト3004を挟む両側にそれぞれ凹部3002a,3002bを有する鞍形であり、それら凹部3002a,3002bに跨って燃料供給装置3001が配置されている。この燃料供給装置3001には、第一実施形態のジェットポンプ21とは別構成のジェットポンプ3021と、第一実施形態のサクションフィルタ51と実質同一構成のサクションフィルタ3051(但し、濾材シート511の底部511bは、凹部3002aの内底面3002cと向き合っている。)とが、追加されている。
【0071】
ジェットポンプ3021は、移送配管3025、導入通路3022及びジェットノズル3023を有している。移送配管3025は、凹部3002a,3002b間に跨って燃料タンク3002内に配置されている。移送配管3025において凹部3002a側の端部は、サクションフィルタ3051のうち芯部材510のキャップ512が形成する嵌合孔512cに対し、ジェットポンプ3021の吸入口3025aとして嵌合接続されている。導入通路3022は、移送配管3025の凹部3002b側の端部とサブタンク20内とに連通している。ジェットノズル3023は、プレッシャレギュレータ54からの排出燃料のうちジェットポンプ21側への供給燃料とは分流された燃料を、導入通路3022内へ向かって噴出させる。この燃料の噴出に応じた負圧が導入通路3022内に発生することで、凹部3002a内の燃料が当該導入通路3022内へと吸入されてサブタンク20内に移送されることとなる。
【0072】
ここまで説明の如き第四実施形態において、燃料供給装置3001に設けられるサクションフィルタ3051の濾材シート511は、第一実施形態と同様、表面積の大きな有底円筒状(
図23参照)に成形されている。故に、燃料タンク2内の燃料が導入通路3022への燃料噴出に応じて吸入口3025aに吸入される際の圧損を適度に保って、ベーパの発生によるジェットポンプ3021の性能低下を回避したり、濾材シート511の目詰まりによる寿命低下を回避できる。それと共に、第一実施形態と同様の原理から、ジェットポンプ3021の性能低下の回避を燃料孔512d(図示なし)の形成により、またジェットポンプ3021の性能向上を山折部511c及び谷折部511d(
図23参照)の交互形成により、達成できるのである。
【0073】
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
【0074】
具体的に第一〜第四実施形態では、芯部材510,2510の筒部511a,2511aの外周面を、山折り及び谷折りのない円筒面又はテーパ面に形成してもよい。また、第一、第二及び第四実施形態では、第三実施形態に準じて、芯部材510及び濾材シート511にそれぞれ燃料孔512d及び通孔511hを形成しなくてもよい。さらに第四実施形態では、第二実施形態のサクションフィルタ1051又は第三実施形態のサクションフィルタ2051を、サクションフィルタ3051に代えて採用してもよい。