特許第5656246号(P5656246)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5656246携帯端末、カメラの倍率調整方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5656246
(24)【登録日】2014年12月5日
(45)【発行日】2015年1月21日
(54)【発明の名称】携帯端末、カメラの倍率調整方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20141225BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20141225BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20141225BHJP
   H04N 5/228 20060101ALI20141225BHJP
   G03B 17/18 20060101ALI20141225BHJP
   G03B 17/56 20060101ALI20141225BHJP
【FI】
   H04N5/232 Z
   H04N5/225 B
   H04N5/222 B
   H04N5/232 A
   H04N5/228 Z
   G03B17/18 Z
   G03B17/56 B
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2010-221190(P2010-221190)
(22)【出願日】2010年9月30日
(65)【公開番号】特開2012-80193(P2012-80193A)
(43)【公開日】2012年4月19日
【審査請求日】2013年8月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】310006855
【氏名又は名称】NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】小池 諭
【審査官】 榎 一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−102099(JP,A)
【文献】 特開2008−097599(JP,A)
【文献】 特開2007−052304(JP,A)
【文献】 特開2003−348418(JP,A)
【文献】 特開平08−307765(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222〜257
G03B 17/18
G03B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラと表示画面とを有する携帯端末であって、
前記カメラが撮像した被撮像物を前記表示画面に表示する表示制御手段と、
前記表示画面に対する撮影者の目の位置を検出し、該目の位置から前記表示画面までの距離D1を測定する第1測定手段と、
前記カメラから前記被撮像物までの距離D2を測定する第2測定手段と、
前記第1測定手段が測定した距離D1に、前記第2測定手段が測定した距離D2を乗算した乗算値を、前記距離D1を前記距離D2に加算した加算値により除算し、該乗算値を該加算値により除算した演算値に基づいて、前記カメラの倍率を調整する調整手段と、を含む携帯端末。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末において、
前記調整手段は、前記演算値が大きくなるほど、前記カメラの倍率を大きくする、携帯端末。
【請求項3】
請求項1または2に記載の携帯装置において、
前記被撮像物は、所定マークが配置された案内板であり、
前記所定マークと特定情報とを互いに対応付けて記憶する記憶手段をさらに含み、
前記表示制御手段は、前記カメラが撮像した案内板内に前記所定マークを検出すると、
前記特定情報を前記表示画面に表示する、携帯端末。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯装置において、
前記カメラは、パン機能とチルト機能とを有し、
前記調整手段は、前記第1測定手段が検出した目の位置に基づいて、前記カメラの方向を設定する、携帯端末。
【請求項5】
カメラと表示画面とを有する携帯端末のカメラの倍率調整方法であって、
前記カメラが撮像した被撮像物を前記表示画面に表示する表示制御ステップと、
前記表示画面に対する撮影者の目の位置を検出し、該目の位置から前記表示画面までの距離D1を測定する第1測定ステップと、
前記カメラから前記被撮像物までの距離D2を測定する第2測定ステップと、
前記第1測定ステップにて測定された距離D1、前記第2測定ステップにて測定された距離D2を乗算した乗算値を、前記距離D1を前記距離D2に加算した加算値により除算し、該乗算値を該加算値により除算した演算値に基づいて、前記カメラの倍率を調整する調整ステップと、を含むカメラの倍率調整方法。
【請求項6】
カメラと表示画面とを有する携帯端末内のコンピュータに、
前記カメラが撮像した被撮像物を前記表示画面に表示する表示制御手順と、
前記表示画面に対する撮影者の目の位置を検出し、該目の位置から前記表示画面までの距離D1を測定する第1測定手順と、
前記カメラから前記被撮像物までの距離D2を測定する第2測定手順と、
前記第1測定手順にて測定された距離D1に、前記第2測定手順にて測定された距離D2を乗算した乗算値を、前記距離D1を前記距離D2に加算した加算値により除算し、該乗算値を該加算値により除算した演算値に基づいて、前記カメラの倍率を調整する調整手順と、を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、カメラの倍率調整方法およびプログラムに関し、特には、カメラを有する携帯端末、カメラの倍率調整方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、被写体の大きさが一定になるようにズーム倍率を制御する撮像装置が記載されている。特許文献1に記載の撮像装置は、被写体の大きさを示す特徴量を出力する抽出手段と、所定の参照値を記憶する記憶部と、を備えている。
【0003】
特許文献1に記載の撮像装置は、抽出手段により出力された特徴量の示す被写体の大きさが、所定の参照値とほぼ等しくなるように、ズーム倍率を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−149311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の撮像装置は、被写体の大きさが一定になるようにズーム倍率を制御する。よって、特許文献1に記載のカメラを有する携帯端末が、表示板を撮像して表示板を表示画面に表示する場合、撮影者が表示画面を見る視点によっては、表示画面に表示される表示板が小さく見えることがある。
【0006】
このため、表示画面を用いて画像を撮影する撮影者にとっては、表示画面に表示された画像が見難く感じることがあるという課題があった。
【0007】
本発明の目的は、表示画面を用いて画像を撮影する撮影者にとって、表示画面に表示する画像を見易くすることが可能となる携帯端末、カメラの倍率調整方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の携帯端末は、カメラと表示画面とを有する携帯端末であって、前記カメラが撮像した被撮像物を前記表示画面に表示する表示制御手段と、前記表示画面に対する撮影者の目の位置を検出し、該目の位置から前記表示画面までの距離D1を測定する第1測定手段と、前記カメラから前記被撮像物までの距離D2を測定する第2測定手段と、前記第1測定手段が測定した距離D1と、前記第2測定手段が測定した距離D2と、に基づいて、前記カメラの倍率を調整する調整手段と、を含む。
【0009】
本発明のカメラの倍率調整方法は、カメラと表示画面とを有する携帯端末のカメラの倍率調整方法であって、前記カメラが撮像した被撮像物を前記表示画面に表示する表示制御ステップと、前記表示画面に対する撮影者の目の位置を検出し、該目の位置から前記表示画面までの距離D1を測定する第1測定ステップと、前記カメラから前記被撮像物までの距離D2を測定する第2測定ステップと、前記第1測定ステップにて測定された距離D1と、前記第2測定ステップにて測定された距離D2と、に基づいて、前記カメラの倍率を調整する調整ステップと、を含む。
【0010】
本発明のプログラムは、携帯端末内のコンピュータに、前記カメラが撮像した被撮像物を前記表示画面に表示する表示制御手順と、前記表示画面に対する撮影者の目の位置を検出し、該目の位置から前記表示画面までの距離D1を測定する第1測定手順と、前記カメラから前記被撮像物までの距離D2を測定する第2測定手順と、前記第1測定手順にて測定された距離D1と、前記第2測定手順にて測定された距離D2と、に基づいて、前記カメラの倍率を調整する調整手順と、を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、表示画面を用いて画像を撮影する撮影者にとって、表示画面に表示する画像を見易くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1の実施形態における携帯端末の構成例を示すブロック図である。
図2a】撮影者が表示画面を用いて案内板を撮影する状況を示す図である。
図2b】カメラ110の倍率の調整例を示す図である。
図3】カメラ110の倍率調整手法を説明するための図である。
図4】第2の実施形態のカメラ110の倍率調整手法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明の第1の実施形態における携帯端末の構成例を示すブロック図である。
【0015】
携帯端末100は、カメラ110と、表示制御部120と、表示画面130と、検出部140と、測定部150と、調整部160と、記憶部170と、を有する。本実施形態では、携帯端末100は、カメラ110と表示画面130と検出部140と測定部150とを備える第1筺体と、操作ボタンを備える第2筺体と、で構成される。また、第1筺体の表面には、表示画面130と検出部140とが設けられ、第1筺体の表面とは反対の裏面には、カメラ110と測定部150とが設けられる。
【0016】
カメラ110は、ズーム倍率を変更可能なズーム機能を有する。カメラ110は、画像を撮像する。カメラ110は、画像を撮像して、撮像した画像を示す画像信号を表示制御部120に出力する。
【0017】
表示制御部120は、一般的に表示制御手段と呼ぶことができる。
【0018】
表示制御部120は、カメラ110が撮像した画像を表示画面130に表示する。
【0019】
図2aは、撮影者1が、表示画面130を用いて案内板2を撮影する状況を示す図である。案内板2には、撮影者が行きたい目的地にAR(Augmented Reality:拡張現実)マーカが配置されている。案内板2は、一般的に被撮像物と呼ぶことができる。また、案内板2に配置されたARマークは、一般的に所定マークと呼ぶことができる。
【0020】
図2aでは、携帯端末100の有するカメラ110が、案内板2を撮像し、図1に示す表示制御部120が、カメラ110が撮像した案内板2を、表示画面130に表示する。
【0021】
検出部140は、一般的に第1測定手段と呼ぶことができる。
【0022】
検出部140は、表示画面130に対する撮影者の目の位置を検出する。また、検出部140は、撮影者の目の位置から表示画面130までの距離D1を測定する。
【0023】
検出部140として、本実施形態では、顔画像認識機能を有するカメラが用いられる。検出部140は、表示画面130を閲覧する撮影者の顔を撮像する。検出部140は、例えば、人間の目の特徴点を示す特徴データを予め記憶し、検出部140として用いられるカメラが撮像した撮影者の顔から特徴点を抽出する。検出部140は、抽出した特徴点と、特徴データに示される特徴点とを照合して、撮影者の目の位置を検出する。
【0024】
図2aに示すように、携帯端末100の有する検出部140は、撮影者の目の位置を検出すると、撮影者の目の位置と、携帯端末100の有する表示画面130との間の距離D1を測定する。検出部140は、例えば、オートフォーカス機能により距離D1を測定する。なお、検出部140は、赤外線を出射し、赤外線を出射してから撮影者で反射された赤外線を受信するまでの時間を計測して、距離D1を測定してもよい。
【0025】
図1に示す測定部150は、一般的に第2測定手段と呼ぶことができる。
【0026】
測定部150は、カメラ110から案内板までの距離D2を測定する。
【0027】
測定部150は、例えば、赤外線を出射し、赤外線を出射してから案内板2で反射された赤外線を受信するまでの時間を計測して、距離D2を測定する。なお、測定部150として、カメラ110が用いられても良い。測定部150としてカメラ110が用いられる場合、測定部150は、カメラ110が有するオートフォーカス機能により距離D2を測定する。
【0028】
調整部160は、一般的に調整手段と呼ぶことができる。
【0029】
調整部160は、検出部140が測定した距離D1と、測定部150が測定した距離D2と、に基づいて、カメラ110の倍率を調整する。
【0030】
図3は、調整部160によるカメラ110の倍率の調整手法を説明するための図である。
【0031】
図3では、調整部160は、検出部140が測定した距離D1と、測定部150が測定した距離D2と、携帯端末100が有する表示画面130の画面幅Wと、を用いて、表示画面130にて案内板2が遮られる幅(以下「撮像幅」と称する。)Sを算出する。
【0032】
調整部160は、例えば、以下の式により撮像幅Sを算出する。
【0033】
S = W・(D1+D2)/ D1
調整部160は、上式に基づいて、撮像幅Sを算出すると、カメラ110が撮像幅Sの範囲を撮像するように、カメラ110の倍率を調整する。なお、撮像幅Sを撮像するカメラ110の位置から案内板2までの距離D3は、撮像幅Sとカメラ110の画角θとを用いて、次式により表現することができる。
【0034】
D3 = S/tan(θ/2)
よって、カメラ110の倍率mは、以下のように表現できる。
【0035】
m = D2/D3 = D1・D2・tan(θ/2)/(W・(D1+D2))
m = k・D1・D2/(D1+D2)
なお、kは、tan(θ/2)/ Wにより表現される。
【0036】
上式より、調整部160は、距離D1を距離D2に乗算した乗算値を、距離D1を距離D2に加算した加算値により除算する。調整部160は、乗算値を加算値により除算した演算値(D1・D2/(D1+D2))に基づいて、カメラ110の倍率を調整する。調整部160は、演算値が大きくなるほど、カメラ110の倍率を大きくする。
【0037】
なお、撮像幅Sを用いてカメラ110の横方向の倍率を調整することにより、縦方向の倍率も調整されることになる。また、調整部160は、検出部140が測定した距離D1と、測定部150が測定した距離D2と、のいずれかが変化するたびに、カメラ110の倍率を調整する。
【0038】
記憶部170は、一般的に記憶手段と呼ぶことができる。
【0039】
記憶部170は、案内板に配置されているARマークを示すマーカ情報と、ARマーカの位置に示された建物に関する付加情報と、を互いに対応付けて対応情報として記憶する。付加情報には、ARマーカの位置に表示する星印と、ARマーカの位置までの経路と、が示されている。付加情報は、一般的に特定情報と呼ぶことができる。なお、対応情報は、例えば、無線LAN(Local Area Network)通信を用いて取得され、記憶部170に記憶される。
【0040】
表示制御部120は、カメラ110が撮像した案内板2内に、マーカ情報の示すARマーカを検出すると、記憶部170に記憶された付加情報を、表示画面130に表示する。表示制御部120は、例えば、表示画面130内のARマーカを検出した位置に、付加情報に示された星印を表示する。
【0041】
表示制御部120は、例えば、調整部160がカメラ110の倍率を調整した後、カメラ110から画像信号を受け付けると、画像信号が示す案内板と、マーカ情報の示すARマークとを照合して、案内板内のARマーカを検出する。表示制御部120は、案内板内にARマーカを検出すると、画像信号が示す案内板と付加情報に示される星印とを重畳(合成)して、表示画面130に表示する。
【0042】
図2bは、調整部160がカメラ110の倍率を調整した状況を示す図である。図2bに示すように、携帯端末100は、表示画面130に表示する案内板2が、撮影者から見られる背景と調和するようにカメラ110の倍率を変更し、さらに、案内板2に関連する付加情報を、表示画面130に重畳して表示する。
【0043】
携帯端末100は、コンピュータにて実現されてもよい。この場合、コンピュータは、コンピュータにて読み取り可能なCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)のような記録媒体に記録されたプログラムを読込み実行することによって、カメラ110、表示制御部120、表示画面130、検出部140、測定部150、調整部160および記憶部170として機能する。記録媒体は、CD−ROMに限らず適宜変更可能である。
【0044】
本実施形態によれば、カメラ110が撮像した被撮像物の案内板を表示画面130に表示する携帯端末100では、検出部140が、表示画面130に対する撮影者の目の位置を検出し、その目の位置から表示画面130までの距離D1を測定し、測定部150が、カメラ110から案内板までの距離D2を測定する。調整部160は、検出部140が測定した距離D1と、測定部150が測定した距離D2と、に基づいて、カメラ110の倍率を調整する。
【0045】
具体的には、調整部160は、距離D1に距離D2を乗算した乗算値を、距離D1を距離D2に加算した加算値により除算し、乗算値を加算値により除算した演算値に基づいて、カメラ110の倍率を調整する。本実施形態では、調整部160は、演算値が大きくなるほど、カメラ110の倍率を大きくする。
【0046】
よって、携帯端末100は、撮影者の目の位置から表示画面130までの距離D1とカメラ110から案内板までの距離D2とに基づいてカメラ110の倍率を調整するため、案内板のうち表示画面130にて撮影者の視界が遮られる領域をカメラ110で撮像することが可能となる。このため、携帯端末100は、案内板のうち表示画面130にて撮影者の視界が遮られる領域を、表示画面130に表示することが可能となる。
【0047】
図2bに示すように、撮影者によって携帯端末100の周辺に見られる案内板の大きさよりも小さな案内板が表示画面130に表示されることがないので、携帯端末100は、表示画面130に表示する画像を、撮影者の視点からの景気に近づけることができる。よって、撮影者は、表示画面130を通して案内板を見ても、案内板全体を違和感なく見ることができ、表示画面130を通して景色を覗いているような感覚で、案内板全体を閲覧できる。
【0048】
したがって、本実施形態によれば、表示画面130を用いて画像を撮影する撮影者にとって、表示画面130に表示する画像を見易くすることが可能な携帯端末100を実現することができる。また、携帯端末100は、撮影者の身体にセンサなどの装置が装着されていない状況でも、表示画面130に対する撮影者の目の位置に応じて、カメラ110の倍率を適切に調整することができる。また、携帯端末100は、カメラ110の倍率を撮影者が操作することなく、表示画面130外の景色と調和した映像を提供することができる。
【0049】
また、本実施形態では、案内板に所定マークとしてARマークが配置されており、記憶部170には、ARマーカと付加情報(特定情報)とが対応付けて記憶されている。表示制御部120は、カメラ110が撮像した案内板内にARマークを検出すると、記憶部170内の付加情報を、表示画面130に表示する。
【0050】
よって、携帯端末100は、カメラ110の倍率を調整した後、案内板内に配置されたARマークを検出し、表示画面130に付加情報を表示する状況では、表示画面130に付加情報を違和感なく表示することが可能となる。
【0051】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態の基本的な構成は、第1の実施形態と同様である。第2の実施形態では、カメラ110は、パン機能とチルト機能とを有する。
【0052】
図4は、第2の実施形態のカメラ110の倍率調整手法を説明するための図である。
【0053】
図4では、検出部140が、撮影者の目の位置を検出すると、調整部160は、検出部140が検出した目の位置に基づいて、カメラ110の方向を設定する。
【0054】
本実施形態では、調整部160は、撮影者の目の位置から表示画面130の中心の方向と反対方向にカメラ110の方向を設定する。図4に示すように、調整部160は、撮影者の視線がカメラ110の画角を2等分するように、カメラ110の向きを変更する。
【0055】
このため、携帯端末100は、撮影者の視線に合わせて、カメラ110の向きを調整することができる。よって、携帯端末100は、撮影者の視線に応じて、撮影者の見易い画像を表示画面130に表示することが可能となる。
【0056】
以上説明した実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0057】
100 携帯端末
110 カメラ
120 表示制御部
130 表示画面
140 検出部
150 測定部
160 調整部
170 記憶部
図1
図2a
図2b
図3
図4