特許第5656310号(P5656310)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5656310モバイルデバイスのコンテキストを検出するための方法、および、コンテキスト検出モジュールを備えたモバイルデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5656310
(24)【登録日】2014年12月5日
(45)【発行日】2015年1月21日
(54)【発明の名称】モバイルデバイスのコンテキストを検出するための方法、および、コンテキスト検出モジュールを備えたモバイルデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/04 20090101AFI20141225BHJP
   H04W 52/00 20090101ALI20141225BHJP
   G06N 3/00 20060101ALI20141225BHJP
【FI】
   H04W48/04
   H04W52/00
   G06N3/00 550E
【請求項の数】14
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2014-545319(P2014-545319)
(86)(22)【出願日】2013年2月5日
(86)【国際出願番号】EP2013052187
(87)【国際公開番号】WO2013120723
(87)【国際公開日】20130822
【審査請求日】2014年6月10日
(31)【優先権主張番号】P.398136
(32)【優先日】2012年2月17日
(33)【優先権主張国】PL
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514073813
【氏名又は名称】バイナーテック エスピー. ゼット オー.オー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】アクサミット、パウェル
【審査官】 深津 始
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/001215(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 −H04W 99/00
H04B 7/24 −H04B 7/26
G06N 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセンサーとコンテキスト検出モジュールとを搭載したモバイルデバイスのコンテキストを検出するための方法であり、
前記複数のセンサーは、少なくとも1つのセンサーをそれぞれが有する少なくとも2つのセンサーグループへ割り当てられ、
各センサーグループには、前記各センサーグループに属する前記少なくとも1つのセンサーの情報に基づき、分類の結果の形態で前記モバイルデバイスの一の分類器により現在特定されているコンテキストを検出するグループの分類器が割り振られ
記少なくとも2つのセンサーグループが階層的に順序付けられ、
前記コンテキスト検出モジュールを用いて、
前記分類の結果は、前記特定されているコンテキストが発生したことを示す肯定的な結果、および、前記特定されているコンテキストが発生していないことを示す否定的な結果として示され、
記分類器により示される分類の結果を読み取ることにより前記モバイルデバイスの前記コンテキストが検出され、
前記分類は最も低いレベルのセンサーグループの前記分類器から開始され、
前記分類器により示される前記分類の結果が肯定的である毎に、または前記分類器により示される前記分類の結果が連続して複数回、否定的である毎に、1レベル高いレベルのセンサーグループに割り振られた前記少なくとも1つのセンサーの電源を入れ、前記1レベル高いレベルのセンサーグループに割り振られた前記分類器による分類をアクティブ化し、前記1レベル高いレベルのセンサーグループの前記分類器により示される前記コンテキストを読み取り、
前記1レベル高いレベルのセンサーグループの前記分類器により示される前記分類の結果に基づき、よりレベルが低いセンサーグループの前記分類器の設定の適応を実行する、方法。
【請求項2】
最も高いレベルのセンサーグループの前記分類器により示される前記分類の結果が肯定的である場合、
前記モバイルデバイスのユーザインタフェースの適応、
前記モバイルデバイスの動作中のアプリケーションの状態またはモードの変更、
アプリケーションの実行、
アプリケーションの終了、
前記モバイルデバイスの機能のアクティブ化、
前記モバイルデバイスの機能の非アクティブ化、
前記モバイルデバイスの設定の変更、
音声信号の再生、
音声通話の確立、
テキストメッセージの送信、
グラフィックメッセージの送信、
データ接続の確立、および、
データ送信
を含むセットから選択される少なくとも1つの動作が実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのセンサーの電源を入れることは、よりエネルギー効率の高いモードからよりエネルギー効率の低いモードへの前記少なくとも1つのセンサーの動作モードの変更に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
よりレベルが高いセンサーグループの電源を入れることと実質的に並行して、よりレベルが低いセンサーグループのセンサーの電源が切られる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのセンサーの電源を切ることは、よりエネルギー効率の低いモードからよりエネルギー効率の高いモードへの前記少なくとも1つのセンサーの動作モードの変更に基づく、請求項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つのセンサーは、一のセンサーの情報を読み取った後に低電力消費へ切り替えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
最も低いレベルのセンサーグループに属するセンサーのうち少なくとも1つは、一定のモードで電源が入れられる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
最も低いレベルのセンサーグループに属するセンサーのうち少なくとも1つの電源は、定期的に、または一定のスケジュールに従って入れられる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つのセンサーの、連続電力供給期間または電力供給スケジュールは、前記モバイルデバイスの内部状態、ユーザにより選択された前記モバイルデバイスの設定、前記ユーザのカレンダーへの入力、または、現在特定されている前記モバイルデバイスの前記コンテキストに応じる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
複数のセンサーと、
コンテキスト検出モジュールと
を備えるモバイルデバイスであり、
前記複数のセンサーは、少なくとも1つのセンサーをそれぞれが有する少なくとも2つのセンサーグループへ割り当てられ、
前記コンテキスト検出モジュールは、一のセンサーグループに属する前記少なくとも1つのセンサーの情報に基づき、分類の結果の形態で前記モバイルデバイスの一の分類器により現在特定されているコンテキストをそれぞれが検出する、事前定義されたセンサーグループに接続される分類器を有し、
前記少なくとも2つのセンサーグループは階層的に順序付けられ、
前記分類の結果は、前記特定されているコンテキストが発生したことを示す肯定的な結果、および、前記特定されているコンテキストが発生していないことを示す否定的な結果として示され、
前記コンテキスト検出モジュールは、前記分類器により示される分類の結果を読み取ることにより前記モバイルデバイスの前記コンテキストを検証し、
前記分類器の各々は、電力制御器に接続される分類判断モジュールを含み、
前記分類は最も低いレベルのセンサーグループの前記分類器から開始され、
前記電力制御器は、肯定的な分類の結果を示す前記分類器からの信号、または、連続する複数回の否定的な分類結果を示す前記分類器からの信号によりアクティブ化され、1レベル高いレベルのセンサーグループの前記分類器により示される前記コンテキストを読み取るために前記1レベル高いレベルのセンサーグループの電源を入れ、
前記分類器はさらに、よりレベルが高いセンサーグループの分類器により示される分類の結果に基づき前記分類器の設定を適応させる適応モジュールを含む、モバイルデバイス。
【請求項11】
少なくとも1つのセンサーグループは、加速度計、マイク、磁場センサー、コンパス、光センサー、カメラ、携帯電話基地局の信号強度センサー、無線送信機または中継局の近接センサー、および、衛星地理測位システムの受信機を含むセットから選択されるセンサーを含む、請求項10に記載のモバイルデバイス。
【請求項12】
前記センサーグループは、よりレベルが低いセンサーグループにおいて分類の結果を判断するのに要するエネルギー総量が、よりレベルが高いセンサーグループにおいて分類の結果を判断するのに要するエネルギー総量よりも少ないよう階層的に順序付けられる、請求項10に記載のモバイルデバイス。
【請求項13】
前記センサーグループは、よりレベルが高いセンサーグループにおける分類の結果が、よりレベルが低いセンサーグループの分類の結果より低い不確実性を有するように階層的に順序付けられる、請求項10に記載のモバイルデバイス。
【請求項14】
コンピュータで実行された場合に請求項1からのいずれか1項に記載の方法の全ての段階を実行するためのプログラムコード化手段を備えるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、モバイルデバイスのコンテキストを検出するための方法、および、特にモバイルデバイスが移動中の車両に位置付けられていることを検出するコンテキスト検出モジュールを有するモバイルデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、ラップトップ、PDA、タブレット、腕時計、音楽プレーヤー、衛星ナビゲーションデバイス、カメラなどのモバイルデバイスの所望される特徴は、そのデバイスが位置付けられている環境、ユーザの現在のアクティビティ、および/または、ユーザ自身の状況に関してデバイスが認識出来るということである。それら環境、アクティビティ、および状況は併せて、本説明の残りにおいてコンテキストと呼ばれる。コンテキストを認識出来ることにより、当該デバイスの有用性、並びに、その利用の快適性および安全性を向上させるのに役立つ。
【0003】
今日のモバイルデバイスには多数の異なるタイプのセンサーが搭載されている。それらはとりわけ、コンテキストに応じて、モバイルデバイスの個々の機能を自動的にアクティブ化および非アクティブ化することを可能とし、当該モバイルデバイスの設定を変更することを可能とする。殆どの場合において、センサーは間接的にのみコンテキストを示す。よって当産業においては、様々なタイプのセンサーからの信号に基づきコンテキストを判断するための有効かつ効率的な方法の精力的な開発が実施されている。
【0004】
コンテキストの特定的なケースとしては、モバイルデバイスのユーザが車などの車両を運転しているシチュエーションがある。そのような状況において、音声通話を発信したり受信したり、テキストメッセージを送受信したりするなどのデバイスの機能を利用することは勧められず、また多くの国々において法律で禁止されている。他方、それらの状況においては、ナビゲーションまたは、道路上の既知の障害に関する情報の外部データベースからダウンロードなどの他の機能をアクティブ化し、それら障害に接近していることを発信音、声、視覚情報、またはこれらの何らかの組み合わせによるメッセージを用いてユーザに知らせるのが有利であり得る。
【0005】
モバイルデバイスが移動中の車両に位置付けられていることを検出する公知のやり方の1つは、携帯電話の基地局の信号に基づきモバイルデバイスのおよその位置を判断し、そのように判断された位置の変化に基づきデバイスの時間経過に応じた平均速度を計算するやり方である。この方法に従って特定されるデバイスの位置は典型的には、数百メートルから数キロメートル程度の不確実性がある。ある時間内におけるデバイスの移動が大きければ大きいほど、加重平均速度の確実性も高くなる。実際の利用においてこのことは、車両内での移動の検出が最大で数十分程遅延しまうということと、実際には車両内でデバイスが移動していない時に車両内でデバイスが移動していることを示してしまうといった誤った分類が頻繁に起こるのを受け入れることとの間で妥協が生じることを意味する。
【0006】
モバイルデバイスが移動中の車両内にあることを検出するための他の周知かつ用いられている方法は、モバイル通信の基地局の信号よりもさらに正確な位置決めを提供する全地球衛星測位システムを用いてデバイスの移動速度を分析する方法である。しかしこのタイプの受信機はかなりの量のエネルギーを消費し、このことにより、しばしばユーザが許容出来ない程度にまで、電池を用いるモバイルデバイスの作動時間を大幅に短縮することになる。電力消費は、受信機の電源を入れる頻度を減らすこと、および位置決めの頻度を減らすことにより多くの場合低減される。しかしこのことにより、特定されているコンテキストの検出の遅延に繋がる。モバイルデバイスで用いられる電池の容量が比較的小さいことを考慮すると、移動の検出における遅延とエネルギー消費との間でなし得るこの方法において実現されうる妥協案は、多くの適用例において不十分であり得る。
【0007】
米国特許出願第2002/0128000A1号はモバイル通信デバイスで用いるためのシステムを開示している。システムは、車両内でのデバイスの移動を検出するために用いられるサブシステムを含む。検出は、携帯電話基地局からの信号に基づいて、または全地球衛星測位システムの受信機を用いて判断される、デバイスの移動の平均速度を測定することにより実行される。
【0008】
モバイルデバイスが車両内で用いられていることを検出するための工業規模で用いられている代替的な方法は、車両搭載された近距離無線送信機を用いる方法である。送信機は任意選択的に、車両のエンジンがかかっているときなど車両の動作の間のみアクティブ化され得る。モバイルデバイスには、送信機に対応する受信機が搭載されている。車両搭載された送信機の範囲内にモバイルデバイスがある場合、当該モバイルデバイスは車両内で用いられているものと想定される。この方法の不利な点は、車両内に追加の送信機が必要になるということであり、最近の携帯電話およびいくつかの現代の車の機器である汎用の送受信機のモジュールの場合においては、少なくともユーザの注意深い設定が必要になるということである。この場合の設定は、車両の内蔵型送信機の信号を検索し、将来の明白な識別のためにモバイルデバイスにネットワークアドレスを格納することに基づく。
【0009】
米国特許出願第2005/0255874A1号は、車両内での移動を検出するためのシステムおよび方法を開示しており、当該システムおよび方法は、車両の使用時にアクティブ化される車両搭載された近距離の無線送信機と、無線受信機を搭載したモバイルデバイスとからなる。モバイルデバイスは、車両搭載された送信機の信号が近くにあることに基づいて、用いられている車両内に自身があることを検出する。
【0010】
マイク、加速度計、光センサー、磁場センサー、コンパス、カメラなどの異なるセンサーからの信号の分析に基づいてデバイスのコンテキストを特定するやり方もある。個々のセンサーからの信号に含まれる情報は通常、デバイスのコンテキストを十分に高い確実性で判断するのに不十分である。よって、公知の方法の殆どは、複数のセンサーからの信号を並行して分析することからなる。このことにより、分類の有効性の大幅な向上に繋がるが、しかしこのことを達成するには、電力消費が多くなり、よって、電池により電力供給されるモバイルデバイスの作動時間が短縮されるといったマイナス面がある。個々の方法の説明においてエネルギー消費を低減させる課題について対処されているとすれば、そのような対処法は典型的には、センサーの電源を入れる頻度を減らし、サンプリングの頻度を減らすことによって解決を試みている。しかしこのことにより、デバイスのコンテキストの変化が検出されるまでの時間が長くなる。
【0011】
個々のセンサーまたはセンサーグループからの信号の分類の有効性は、ユーザにより提供されるフィードバックに基づく分類器の設定の適応的なカスタム設定のメカニズムによっても向上される。そのようなメカニズムは、デバイスの学習プロセスを意識的に行うことをユーザに要求する。ユーザによるデバイスとの自然な相互作用の分析に基づきコンテキストを判断する分類器を適応させるための公知の方法もあり、当該方法においては、その時点での実際のコンテキストが判断される。車両内での動きを検出する場合、そのような相互作用は、携帯電話がスピーカーフォンに接続されたこと、または、ナビゲーションのためのアプリケーションが実行されたということであり得る。しかしこの場合、分類器の設定の適応は、ユーザによる意図的な学習よりもはるかに遅い。そうしているうちに、ユーザがデバイスを用いているコンテキストを示す特定の特徴に分類器の設定が適応される前に、分類の結果は十分なものとはかけ離れたものになり得る。
【0012】
特許出願WO2010/133770A1は、モバイルデバイスのコンテキストを検出する方法を開示している。当該方法は、デバイスおよびそのユーザのコンテキストを示すデータをセンサーから取得し、それらの特徴を当該データから判断し、これらの特徴に対し、適応型線形分類器を用いた分類を行い、指定された特徴およびデバイスのユーザにより提供されるフィードバックに基づいて分類器の設定の適応を行うことに基づく。提案される分類器は複雑性が低く、より複雑な分類方法と比較した低エネルギー消費に影響を与える。そして、ユーザのフィードバックから導出される情報に基づく分類器の設定の適応は、分類の効率を高める。分類器のセッティングを校正するのに用いられるフィードバックは、正しい分類の結果を示す、または分類器により返された結果に対して肯定的にまたは否定的に投票することによりユーザにより直接的に、若しくは、ユーザが行う動作、またはそのような動作が行われないということから推測することにより間接的に提供される。
【0013】
米国公開特許公報第2009128286号は、自動車の動作に組み込まれた制御モジュールを含む自動車内の電子デバイスの利用を制御するためのシステムを開示しており、当該システムにおいては、制御モジュールは自動車の電気系統に接続され、自動車のグラフィカルユーザインタフェースを介して、制御、モニタリング、および更新される、制御モジュールは、自動車内の電子デバイスの利用を識別し、その利用が許可されるかを判断し、その利用が許可されないと判断された場合に電子デバイスの利用を阻止するためのメカニズムを含む。
【0014】
米国公開特許公報第2002128000号は、モバイル通信ユニットからの/への入力および出力通信のうち少なくとも1つに作用すべく適用される少なくとも1つのサービスを判断するサービスデバイスを含むモバイル通信ユニットで用いられるシステムを開示しており、サービスデバイスは、適応される少なくとも1つのサービスをモバイル通信ユニットの位置に応じて判断する。
【0015】
従来技術の解決方法に見られる不利な点のうち少なくともいくつかを緩和し、コンテキストを検出するための代替的なメカニズムの利用を提供する、モバイルデバイスのコンテキストを検出する方法、および自身のコンテキストの検出を可能とするモジュールを有するモバイルデバイスを定めるのが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0016】
本願発明は、複数のセンサーとコンテキスト検出モジュールとを搭載したモバイルデバイスのコンテキストを検出するための方法に関し、複数のセンサーは、少なくとも1つのセンサーをそれぞれが有する少なくとも2つのセンサーグループへ割り当てられ、各センサーグループには、各センサーグループに属する少なくとも1つのセンサーの情報に基づき、分類の結果の形態でモバイルデバイスの一の分類器により現在特定されているコンテキストを検出するグループの分類器が割り振られ、コンテキスト検出モジュールを用いて、少なくとも2つのセンサーグループが階層的に順序付けられ、現在アクティブなセンサーグループの分類器により示される分類の結果を読み取ることによりモバイルデバイスのコンテキストが検出され、特定されているコンテキストをアクティブなセンサーグループにおいて検出した場合に、よりレベルが高いセンサーグループの少なくとも1つのセンサーの電源を入れ、分類をアクティブ化し、よりレベルが高いセンサーグループの分類器により示されるコンテキストを読み取り、よりレベルが高いセンサーグループの分類器により示される分類の結果に基づき、よりレベルが低いセンサーグループの分類器の設定の適応を実行する。
【0017】
好ましくは、最も高いレベルのセンサーグループの分類器により示される分類の結果が肯定的である場合、モバイルデバイスのユーザインタフェースの適応、モバイルデバイスの動作中のアプリケーションの状態またはモードの変更、アプリケーションの実行、アプリケーションの終了、モバイルデバイスの機能のアクティブ化、モバイルデバイスの機能の非アクティブ化、モバイルデバイスの設定の変更、音声信号の再生、音声通話の確立、テキストメッセージの送信、グラフィックメッセージの送信、データ接続の確立、および、データ送信を含むセットから選択される少なくとも1つの動作が実行される。
【0018】
好ましくは、少なくとも1つのセンサーグループは、加速度計、マイク、磁場センサー、コンパス、光センサー、カメラ、携帯電話基地局の信号強度センサー、無線送信機または中継局の近接センサー、および、衛星地理測位システムの受信機を含むセットから選択されるセンサーを有する。
【0019】
好ましくは、衛星地理測位システムの受信機は、最も高いレベルのセンサーグループに属する。
【0020】
好ましくは、センサーグループは、よりレベルが低いセンサーグループにおいて分類の結果を判断するのに要するエネルギー総量が、よりレベルが高いセンサーグループにおいて分類の結果を判断するのに要するエネルギー総量よりも少ないよう階層的に順序付けられる。
【0021】
好ましくは、センサーグループは、よりレベルが高いセンサーグループにおける分類の結果が、よりレベルが低いセンサーグループの分類の結果より低い不確実性を有するように階層的に順序付けられる。
【0022】
好ましくは、少なくとも1つのセンサーの電源を入れることは、よりエネルギー効率の高いモードからよりエネルギー効率の低いモードへの少なくとも1つのセンサーの動作モードの変更に基づく。
【0023】
好ましくは、よりレベルが高いセンサーグループの電源を入れることと実質的に並行して、よりレベルが低いセンサーグループのセンサーの電源が切られる。
【0024】
好ましくは、少なくとも1つのセンサーの電源を切ることは、よりエネルギー効率の低いモードからよりエネルギー効率の高いモードへの少なくとも1つのセンサーの動作モードの変更に基づく。
【0025】
好ましくは、少なくとも1つのセンサーは、一のセンサーの情報を読み取った後に低電力消費へ切り替えられる。
【0026】
好ましくは、最も低いレベルのセンサーグループに属するセンサーのうち少なくとも1つは、一定のモードで電源が入れられる。
【0027】
好ましくは、最も低いレベルのセンサーグループに属するセンサーのうち少なくとも1つの電源は、定期的に、または一定のスケジュールに従って入れられる。
【0028】
好ましくは、少なくとも1つのセンサーの、連続電力供給期間または電力供給スケジュールは、モバイルデバイスの内部状態、ユーザにより選択されたモバイルデバイスの設定、ユーザのカレンダーへの入力、または、現在特定されているモバイルデバイスのコンテキストに応じる。
【0029】
好ましくは、一のセンサーグループに割り当てられた少なくとも1つのセンサーの情報は、一のセンサーグループに割り当てられた、一のセンサーグループに属する少なくとも1つのセンサーの読み取り情報に基づいて特徴ベクトルを判断する特徴判断モジュールにより読み取られる。
【0030】
好ましくは、特徴ベクトルはさらに、よりレベルが低いセンサーグループに属するセンサーの読み取り情報を含む。
【0031】
好ましくは、少なくとも1つの分類器には、分類の肯定的な結果を示す複数の特徴ベクトルを含む肯定的なパターンからなるセットと、分類の否定的な結果を示す複数の特徴ベクトルを含む否定的なパターンからなるセットとが格納される。
【0032】
好ましくは、少なくとも1つの分類器は、「k近傍法」の式に基づきモバイルデバイスのコンテキストを判断する。
【0033】
また本願発明は、複数のセンサーと、コンテキスト検出モジュールとを備えるモバイルデバイスを提供し、複数のセンサーは、少なくとも1つのセンサーをそれぞれが有する少なくとも2つのセンサーグループへ割り当てられ、コンテキスト検出モジュールは、一のセンサーグループに属するセンサーからの読み取り情報に基づき、分類の結果の形態でモバイルデバイスの一の分類器により現在特定されているコンテキストをそれぞれが検出する、特定のセンサーグループに関連付けられる分類器を有し、少なくとも2つのセンサーグループは階層的に順序付けられ、コンテキスト検出モジュールは、現在アクティブなセンサーグループの分類器により示される分類の結果を読み取ることによりモバイルデバイスのコンテキストを確認し、分類器の各々は、電力制御器に結合される分類判断モジュールを含み、電源制御器は、一のセンサーグループにおける分類判断モジュールによる特定されているコンテキストの検出を示す信号によりアクティブ化され、よりレベルが高いセンサーグループの分類器により示されるコンテキストを読み取るためによりレベルが高いセンサーグループの電源を入れ、分類器はさらに、よりレベルが高いセンサーグループの分類器により示される分類の結果に基づき分類器の設定を適応させる適応モジュールを含む。
【0034】
好ましくは、最も高いレベルのセンサーグループの分類器により示される分類の結果が肯定的である場合、デバイスは、モバイルデバイスのユーザインタフェースの適応、モバイルデバイスの動作中のアプリケーションの状態またはモードの変更、アプリケーションの実行、アプリケーションの終了、モバイルデバイスの機能のアクティブ化、モバイルデバイスの機能の非アクティブ化、モバイルデバイスの設定の変更、音声信号の再生、音声通話の確立、テキストメッセージの送信、グラフィックメッセージの送信、データ接続の確立、および、データ送信 を含むセットから選択される少なくとも1つの動作を実行する。
【0035】
好ましくは、少なくとも1つのセンサーグループは、加速度計、マイク、磁場センサー、コンパス、光センサー、カメラ、携帯電話基地局の信号強度センサー、無線送信機または中継局の近接センサー、および、衛星地理測位システムの受信機を含むセットから選択されるセンサーを含む。
【0036】
好ましくは、衛星地理測位システムの受信機は、最も高いレベルのセンサーグループに属する。
【0037】
好ましくは、センサーグループは、よりレベルが低いセンサーグループにおいて分類の結果を判断するのに要するエネルギー総量が、よりレベルが高いセンサーグループにおいて分類の結果を判断するのに要するエネルギー総量よりも少ないよう階層的に順序付けられる。
【0038】
好ましくは、センサーグループは、より高いレベルのセンサーグループにおける分類の結果が、よりレベルが低いセンサーグループの分類の結果より低い不確実性を有するように階層的に順序付けられる。
【0039】
好ましくは、電源制御器は、よりエネルギー効率の高いモードからよりエネルギー効率の低いモードへ少なくとも1つのセンサーの動作モードを変更することにより、少なくとも1つのセンサーの電源を入れる。
【0040】
好ましくは、電源制御器は、よりレベルが高いセンサーグループの電源を入れることと実質的に並行して、よりレベルが低いセンサーグループのセンサーの電源を切る。
【0041】
好ましくは、少なくとも1つのセンサーの電源を切ることは、よりエネルギー効率の低いモードからよりエネルギー効率の高いモードへの少なくとも1つのセンサーの動作モードの変更に基づく。
【0042】
好ましくは、少なくとも1つのセンサーは、一のセンサーの情報を読み取った後に低電力消費へ切り替えられる。
【0043】
好ましくは、最も低いレベルのセンサーグループに属するセンサーのうち少なくとも1つは、一定のモードで電源が入れられる。
【0044】
好ましくは、最も低いレベルのセンサーグループに属するセンサーのうち少なくとも1つの電源は、定期的に、または一定のスケジュールに従って入れられる。
【0045】
好ましくは、少なくとも1つのセンサーの、連続電力供給期間または電力供給スケジュールは、モバイルデバイスの内部状態、ユーザにより選択されたモバイルデバイスの設定、ユーザのカレンダーへの入力、または、現在特定されているモバイルデバイスのコンテキストに応じる。
【0046】
好ましくは、コンテキスト検出モジュールには、一のセンサーグループにそれぞれが接続された、一のセンサーグループに属する少なくとも1つのセンサーの読み取り情報に基づいて特徴ベクトルを判断する特徴判断モジュールが搭載される。
【0047】
好ましくは、特徴ベクトルはさらに、よりレベルが低いセンサーグループに属するセンサーの読み取り情報を含む。
【0048】
好ましくは、少なくとも1つの分類器には、分類の肯定的な結果を示す複数の特徴ベクトルを含む肯定的なパターンからなるセットと、分類の否定的な結果を示す複数の特徴ベクトルを含む否定的なパターンからなるセットとが格納される。
【0049】
好ましくは、少なくとも1つの分類器は、「k近傍法」の式に基づきモバイルデバイスのコンテキストを判断する。
【0050】
本願発明の利点は、最少数のセンサーのみ電源を入れ、その頻度および期間を可能な限り最少および最短とすることによりコンテキストの効果的な検出を可能にするということである。しかし、電源が入れられるセンサーの数がより少なくなり、それらのセンサーから取得した信号を読み取る期間がより短くなるということは、得られる分類の結果の情報量がより少なくなり、それに関わる不確実性がより高くなるということである。よって、出来る限り多くの独立したセンサー(例えば、マイク−音波、加速度計−加速度)からの出来る限り多くの情報を考慮に入れるのが有利であり、また、それらセンサーは、それぞれ異なる物理現象に関わる信号を返すのが有利である。よって、センサーをグループ分けし、先行するレベルにより肯定的な結果が返された後にのみ次の分類レベルの電源を入れることからなる解決方法が、第1のオプションと第2のオプションとの間の有利な妥協案である。加えて、利用状況は多岐にわたり得るので、センサーにより読み取られる信号が全ての状況において正確に分類されるようにする1回の学習プロセスを、個々の分類器に関して行うことは非常に難しい。しかし、分類器が恒常的に誤った分類を行う状況にモバイルデバイスのユーザが置かれている場合、このことは、デバイスに関して予期されるものとは一致しない挙動に繋がり得、または、高いレベルのグループに属するセンサーが電力を定期的に入れられ、それらセンサーが読み取った信号を分類することになり得、これにより、電池のエネルギーが所望されるよりも早く消費されてしまうことになる。結果として、より高いレベルの分類器により返される分類の結果に基づいて、より低いレベルの分類器の設定を適応させるメカニズムが重要となる。重要なことは、それがユーザの動作を要さないメカニズムであるということである。より低いレベルの分類器は自身の適応能力により、その初期設定に関係なく、より高いレベルの分類器が同じ状況において返すであろう結果に最も近似する結果を返すように自身の設定を適応させる。任意の状況および分類器の初期設定に応じて幾度かの適応サイクルの後には、任意の状況に関する正確な結果を得るために、より高いレベルのグループに属するセンサーを有効化し、それらセンサーから発せられる信号を分類する必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
解決方法である主題は、図面上に示される例示的な実施形態において提示される。
図1】本願発明に係るモバイルデバイスの構造を提示する。
図2】デバイスのコンテキストを検出するための、モジュール間の信号経路の論理レイアウトを示す。
図3】コンテキストを検出するための方法の段階を提示する。
図4】分類器の概略図を示す。
図5】分類器の設定を適応させるための方法の段階を示す。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図1は、例えば携帯電話である、本願発明に係るモバイルデバイスの構造を示す。サンプルのデバイス100は、プロセッサ101、RAM102、不揮発性メモリ103、ユーザインタフェース104、3つのグループ110、120、130に割り当てられた4つのセンサー111、121、122、131、および、図2に詳細に示すコンテキスト検出モジュール109を含む。
【0053】
全ての回路は、電力およびデータ信号を供給するために用いられるバス105に接続される。グループへのセンサーの割り当ては物理的な性質のものであってもよく、例えば、任意のグループのセンサーが共通の電源または共通の通信バスを有するようなやり方で実装されてもよい。また、グループへのセンサーの割り当ては論理的なものでもあり得、例えば、システムの動作を管理するプロセッサが任意のグループに属する全てのセンサーの電源を同時に入れる、またはそれら電源のモードを同時に切り替えるようなやり方で実装されうる。図1は、グループ内のセンサーの編成の一例のみを示す。デバイスにおいては、それぞれが少なくとも1つのセンサーを備える少なくとも2つのセンサーグループをセットすることが重要である。
【0054】
センサーは複数の異なるタイプのものであり得、それらタイプには例えば、加速度計、マイク、磁場センサー、コンパス、光センサー、カメラ、携帯電話基地局の信号強度センサー、中継局近接センサーまたは無線送信機、および、衛星地理測位システムの受信機などが含まれる。「センサー」という用語は、機器の全てのデバイス、モジュール、または機能、若しくはそれらと関連付けられるソフトウェアなどを包含するよう幅広い意味で用いられる。そのようなセンサーの動作結果は、デバイスのコンテキストと直接的または間接的に関連付けられた信号または値である。
【0055】
図2は、コンテキスト検出モジュール109におけるデバイスのコンテキストの検出のための要素間の信号経路の論理図を示す。コンテキスト検出モジュール109は、専用の電子回路の形態で実現されるハードウェアモジュール、または、プロセッサ101により実行されるプログラムとして実現されるソフトウェアモジュールでありうる。ハードウェアの形態で実現されるモジュール109の場合、センサーは、モジュールの内部コンポーネントであり得、および/または、モジュールは、デバイスの標準的なコンポーネントであるセンサーを用いうる。センサーグループ110、120、130のそれぞれは、グループの分類器116、126、136に接続される115、125、135のグループの特徴判断モジュールに接続される。特徴判断モジュール115、125、135、および分類器116、126、136は特定の機能を実行する電子回路の形態で実装され得、または、例えば、必要な場合にRAM102にロードされ、プロセッサ101により実行される、デバイス100の不揮発性メモリ103に格納されたソフトウェアとして実装されうる。
【0056】
センサーからの信号は、例えば、所定の時間の間、特定の頻度でサンプリングされ得、さらに分析を行うためにRAMに格納され得る。しかしいくつかのタイプのセンサーに関しては、異なるアプローチが勧められ得る。例えば、温度センサーの場合、読み取りを1回行えば十分である。同センサーからの信号を登録した直後に、その電源は切られてもよく、信号の読み取りが停止されてもよい。このことにより、エネルギー消費が低減されうる。
【0057】
このように記録された信号は、特徴判断モジュール115、125、135に送信される。センサーからの信号はさらに、当該信号の任意の数の特徴的な特性を判断することからなる処理をさらに受けるのが好ましい。それら特徴は、例えば、信号の時間領域特性(例えば、信号の平均値、最小値、最大値、範囲、中央値、標準偏差、分散値、電力)、周波数領域特性(例えば、特定の周波数の信号電力スペクトル密度、特定の周波数帯域の信号強度)、または、時間と周波数とが組み合わせられた領域の特性(例えば、特定の時間的瞬間および特定の周波数の信号スペクトログラム)であり得る。判断される信号特性の選択は、例えば、主成分分析(PCA)の方法を用いて、多くのやり方で任意で、または客観的に行われ得る。いくつかのセンサーでは、返された値は直接的に分類され得、よって上述した処理は必要ではない。この場合、特徴判断モジュールは、センサーから読み取られた値を変換されていない形態で分類器へ提供する。例えば、そのようなセンサーは、温度センサーまたは光強度センサーであり得る。
【0058】
特徴判断モジュール115、125、135により判断された信号特性、および/または、直接的に分類される値はその後、分類器116、126、136の任意のセンサーグループに関連付けられた特徴ベクトルの形態で送信される。分類器は、任意のコンテキストが存在するか否かを示す値に特徴ベクトルをマッピングする。この値は「分類の結果」と呼ばれる。分類器が検出するよう設定されているコンテキストは以下において「特定されているコンテキスト」と呼ばれ、そのことが発生したことを示す分類の結果は「肯定的な分類」または「肯定的な分類の結果」である。全ての考え得るコンテキストのセットにおいて、特定されているコンテキストを補足するのは「ニュートラルなコンテキスト」であり、その存在を示す分類の結果は、「否定的な分類」または「否定的な分類の結果」である。分類の結果が2進値である場合、2つの考え得る値のうち一方(例えば1の値)が肯定的な分類を示し、他方(例えば0の値)が否定的な分類を示す。また分類の結果は、分類器により判断される、コンテキストが特定された確率を直接的または間接的に示す実数の値であり得る。この場合、分類の結果が肯定的な分類または否定的な分類であるとの判断は、例えば、分類の結果と一定の閾値との比較の結果であり得る。例えば、確立された閾値よりも高い分類の結果は肯定的な分類を示し得、一定の閾値以下の分類の結果は否定的な分類を示し得る。
【0059】
本願発明において、分類器116、126、136は適応的である。このことが意味するのは、任意の時間における正しい分類の結果を直接的または間接的に示す、分類器116、126、136に供給されるフィードバック信号に基づき、分類器116、126、136の設定が変更され得るということである。適応型の分類器の実施形態は、説明の以下のセクションにおいて示される。
【0060】
センサーグループ110、120、130、並びに、関連付けられた特徴判断モジュール115、125、135および分類器116、126、136は、階層的に配置される。つまり、最も低いレベルのグループおよび最も高いレベルのグループ、並びに、それらの中間のレベルのグループが決定される。好ましくは、センサーグループの階層は、よりレベルが低いセンサーグループからの信号/値の1回の分類に必要なエネルギー総量が、よりレベルが高いセンサーグループからの信号/値を分類するのに必要なエネルギー総量よりも少なくなるようなやり方で選択される。また、より高いレベルのグループのセンサーからの信号/値の分類の結果の不確実性は、よりレベルが低いセンサーグループからの信号/値の分類の結果よりも低いことも好ましい。
【0061】
例えば、移動中の車両内にデバイスが存在するということが検出されるコンテキストである場合、衛星地理測位システムの受信機のセンサーが最も高いレベルのグループに属するのが好ましい。そのようなセンサーを用いることにより、モバイルデバイスが車両内で移動中であるか否かの問いに関する不確実性の負荷が小さくなる。この答えは、デバイスの移動の仕方から、さらにはデバイスの移動速度と、採用される任意の閾値速度とを比べることによって推測され得る。しかし衛星測位システムの受信機の利用は、かなりの量のエネルギー消費を伴い、このことが理由となり、衛星測位システムの受信機は最後に電源が入れられるセンサーグループ内で用いられ、全ての先行するグループの分類器が肯定的な分類を行うまで電源を入れられない。
【0062】
図3は、本願発明の実施形態に係るコンテキスト検出方法の段階を示す。よりレベルが低いセンサーグループからの信号/値の分類の結果が肯定的である場合、段階203により提示されるように、より高いレベルのグループに属するセンサーの電源が入れられ、それらセンサーからの信号/値の分類がアクティブ化される。「センサーの電源を入れる」とは、電源の供給を当該センサーに向けることと、その動作モードをよりエネルギー効率の高いものからよりエネルギー効率の低いものへ変更することとの両方が含まれる。原則として、より高いレベルのセンサーからなるグループの電源を入れることに併せて、よりレベルが低いセンサーグループの電源を切ること、つまり、物理的な電力の切断が行われ、または、よりエネルギー効率の低い動作モードからよりエネルギー効率の高い動作モードへの変更が行われる。センサーの電源を切ることは、センサーのタイプに応じて、または、モバイルデバイスの構造に応じて行われ得、例えば、起動時間がより長いセンサーの場合には、電源を切る頻度は低くてよい。
【0063】
「分類をアクティブ化する」とは、センサーから信号/値を読み取り、特徴判断モジュールにより信号の特徴的な特性を判断し、受信した特徴ベクトルに基づき分類器により特定された分類の結果を判断することを意味する。以下において、「グループアクティブ化」という用語は、任意のグループのセンサーのために電源を入れること、および、このグループに属するセンサーからの信号/値の分類をアクティブ化することを意味する。
【0064】
段階202により提示されるように、最も低いレベルのグループに属するセンサーのために電源を入れること、およびそれらセンサーからの信号/値の分類は、継続的に行われ得(周期的な分類が次々と即座に行われることも意味する)、または定期的に行われ得る。定期的な分類の場合、期間は一定であり得、若しくは特定のスケジュールに応じて、または、例えば、時刻、ユーザのカレンダー、電話の電源への接続、または、モバイルデバイスの現在位置に応じて可変であり得る。例えば、夜間、時折、デバイスのユーザが勤務中である間、またはユーザのカレンダーに計画された活動がある場合などには期間を拡大することも可能である。コンテキストを検出するための開始信号を生成するやり方のこれらの例は、段階201に示されている。
【0065】
最も低いレベルのグループに属するセンサーのうち少なくとも1つは継続的なやり方で動作するのが好ましい。携帯電話の場合、そのようなセンサーは例えば、範囲内にある携帯電話基地局、および/または、それらからの信号の強度に関する情報を提供する無線モジュールであり得る。携帯電話の場合、無線モジュールを無効化することは実際的ではない。なぜならば、無線モジュールにより提供される接続性はデバイスの基本的な機能であるからである。この場合、本願発明に係る方法は、センサーから返される信号および値の頻繁な、さらには継続的な分類を可能とする。これは、例えば移動中の車両内におけるデバイスの存在を含む特定のコンテキストの検出におけるレイテンシーを低減するのに有益であり得る。
【0066】
特定の実施形態において、第1のステージのグループに属するセンサーのうち少なくとも1つは、定期的に、または一定のスケジュールに従ってアクティブ化される。短い期間の間センサーの電源を入れ、好ましくは可能な限りより長い期間の間、電源を切ることにより、センサーの継続的な動作に関わるエネルギーの節約に繋がる。センサーは一定間隔で、または、毎日、毎週、または毎月など所定のスケジュールに従って定期的に電源を入れられ得る。好ましい一実施形態において、センサーがアクティブ化される期間、または、センサーがアクティブ化される際に従うスケジュールは、モバイルデバイスの内部状態、若しくはユーザにより選択されるデバイスの設定、またはデバイスがカレンダーを搭載している場合にはそのカレンダーへのユーザによる入力に応じる。例えば、その経過後にセンサーの電源が入れられることになる期間は、電池電力での予想される作動期間が減少するにつれて、または、例えば、画面を暗くする、無線ネットワークモジュールの電源を切る、近距離無線通信モジュールを無効化するなどユーザが電池電力を節約したがっていることを示唆するようなデバイスの設定の変更に応答して延長され得る。
【0067】
例えば、特定されているコンテキスト(例えば、「車両の移動」)の検出を開始させる信号は、段階201において一定間隔を置いて定期的に生成される。結果として、コンテキストの検出は段階202において、最も低いレベルのグループのアクティブ化から開始される。当該グループの分類器が肯定的な分類の結果を返した場合、段階203において、1つのレベルだけ高いグループがアクティブ化される。このグループの分類器が肯定的な分類の結果を返した場合、段階204においてより低いレベルのグループの分類器の適応が実行され、その後、段階205においてさらに高いレベルグループがあるか否かの検証が行われる。検証の結果が肯定的な場合、段階203へ戻り、より高い次のレベルのグループのアクティブ化が行われる。検証の結果が否定的な場合、処理は段階201に進み、コンテキストの検出を開始させる信号を待機する。しかし、段階203において分類器が否定的な分類の結果を返した場合、段階206においてより低いレベルのグループの分類器の適応が行われ、その後、方法は直接的に段階201へ進む。
【0068】
段階202において肯定的な分類が行われた場合、常に、より低いレベルのグループの分類器を適応させるのに用いられ得る、より高いレベルのグループの分類器の分類の結果がある。このやり方により、より低いレベルのグループの分類器は、より低いレベルのグループの分類器が誤って肯定的な結果を返すシチュエーションにおいて特に、より高いレベルのグループの分類器から「学習」する。適応によって、任意の時間においてユーザが存在する環境の特定の特性に合わせて、より低いレベルのグループの分類器の設定がカスタム設定され、これにより、分類、特にその選択性の効率が向上する。より低いレベルのグループの分類器の各肯定的な分類により、より高いレベルのグループに属するセンサーの電源が入れられることになり、誤った肯定的な結果が返される頻度が低くなることにより、エネルギー消費が低減されることになる。
【0069】
より低いレベルの分類器が長い時間の間、特定されているコンテキストを適切に検出出来ないようなシチュエーションを避けるべく、段階207において、例えば、最も低いレベルの分類器が否定的な結果を返した場合であっても、連続して所定の回数だけ否定的な分類があった場合などに、より高いレベルのグループがアクティブ化されてもよい。この場合、より高いレベルのグループの分類器による分類の結果に関係なく、段階208において、より低いレベルのグループの分類器の適応が実行され、段階209において、より高いレベルのグループがさらにあるか否かの確認が行われる。確認の結果が肯定的な場合、処理は段階207に戻り、より高い次のレベルのグループがアクティブ化される。確認の結果が否定的な場合、処理は段階201へと進み、コンテキスト検出を開始させる信号を待機する。提示される手順は特定されているコンテキストが存在しているにも関わらず否定的な分類の結果を誤って返す分類器の感度を向上させ得る。
【0070】
コンテキストを検出するための提示される方法は、任意の時点において、1つのあるグループに属するセンサーのみを用いる。他のセンサーはこの時点では電源が切られ得、これにより、デバイスがコンテキストを検出するために消費するエネルギーを大幅に低減することが出来る。低電力消費は特に、ニュートラルなコンテキストが存在している場合においてコンテキスト検出が通常、最も低いレベルのグループのみがアクティブ化されて終了するという事実によって達成される(段階202)。
【0071】
いずれの場合であっても、より高いレベルのグループがアクティブ化される場合(段階203、207)、分類されることになる特徴ベクトルと、より低いレベルのグループの分類器の分類の結果との両方が一時的に格納される。より低いレベルのグループの分類器に送信される、より高いレベルのグループの分類器の分類の結果と併せて、それらは、より低いレベルのグループの分類器の設定を適応させるために用いられる(段階204、206、208)。好ましくは、段階204、206、208において、全てのより低いレベルのグループに属する分類器の設定の適応が行われる。
【0072】
本願発明において、適応型の分類器は、多くの異なるやり方で実装され得る。分類器の好ましい実施形態の例は、図4に示される。「k近傍法」に基づく、典型的な分類器のアルゴリズムを修正したバージョンである。この分類器は、各クラスの複数のパターンからなる別個のセットに基づく。ここで、各パターンは、分類のために入力パラメータとして提供される特徴と同じ形態の特徴ベクトルである。分類器は、セットのパターンの追加、削除、および交換から成る設定適応メカニズムを備える。バイナリー方式の分類の場合、分類器は2つのパターンセット141、142に基づく。1つのセットは、特定されているコンテキストに対応するパターンを含み、以下において、「肯定的なパターンセット」141と呼ぶ。しかし第2のセットは、ニュートラルなコンテキストに対応するパターンを含み、以下において、「否定的なパターンセット」142と呼ぶ。各パターンは任意のグループのセンサーからの信号、および/または、直接的に分類される値に基づいて判断される複数の特徴から成るセットを含むベクトルである。各セットに含まれるパターンの数は任意選択的に決められ得る。しかし好ましくは、分類の有効性のために、各セットには50以上のパターンが含まれる。また好ましくは、分類の結果の判断に必要となる演算量を制限するべく、各セットには1,000以下のパターンが含まれる。分類器は、様々な状況において記録され、特定されているコンテキストおよびニュートラルなコンテキストを表す信号から導出される事前定義された一群のパターンを有する。
【0073】
分類は、特徴判断モジュールにより読み取られる特徴ベクトルから、両方のセット141、142に含まれる各パターンまでの距離を分類判断モジュール143により判断することから成る。その後、判断された距離は、特定の距離が関連付けられた特定のパターンとの関連付けを維持しつつ最小の距離から最大の距離の順に並べ替えられる。分類される特徴ベクトルからの距離が最も小さい「k」個の最初のパターンのうち各々について、大部分が肯定的なパターンセット内に含まれる場合、分類の結果は肯定的である。そうでない場合、分類の結果は否定的である。「k」パラメータは、1以上の自然数である。両方のセットを代表するパターンの数が、分類される特徴ベクトルからの距離が最も小さい「k」個の最初のパターン間で等しくなるようなシチュエーションを避けるべく、「k」は奇数であるべきである。分類される特徴ベクトルとパターンとの間の距離は、例えば、ユークリッド距離またはマハラノビスビス距離として多くのやり方で計算され得る。分類の結果は、分類器と電力制御器145との両方の出力として提供され、肯定的な分類の結果が得られた場合には、よりレベルが高いセンサーグループの電源が入れられる。
【0074】
特定の実施形態において、より高いレベルのグループのメンバーであるセンサーからの信号の少なくとも1つの特徴は、より低いレベルのグループに属するセンサーからの信号の少なくとも1つの特徴と併せて分類される。本願発明の方法によると、1より高いレベルのグループに属する分類器は、より低いレベルのグループに属する分類器からの肯定的な分類の結果に応答してアクティブ化される。よって、より高いレベルのグループの分類器による分類に関連する特徴ベクトル分類器は、特徴を判断することの追加的なコストを生じさせることなくより低いレベルのグループに属する分類器による分類を前に受けた特徴のうちいずれか、または全てにより補われうる。互いに異なるグループに属するセンサーからの信号に基づき判断される個々の特徴の間には、特定されているコンテキスト、および/またはニュートラルなコンテキストに固有の関係がありうる。これらの特徴が別個の分類器による分類を受ける場合、これらの関係は分類の結果に影響を与えない。よって、全体的な分類の効率性は、より高いレベルのグループに属する分類器が、より低いレベルのグループに属する分類器による分類を前に受けた特徴も考慮に入れることによって恩恵を受ける。
【0075】
示される実施形態において、分類器の設定の適応は、図5に示されるフロー図に従って適応モジュール144により実現される。最初に、直前の分類の後に格納された分類を受けた特徴ベクトル(ベクトルA)と、以下において「結果A」と呼ばれる直前の分類の結果がロードされる301。その後、より高いレベルのグループに属する他の分類器の分類の結果(結果B)が読み取られ、分類器の設定を適応させるのに用いられる302。
【0076】
結果Aおよび結果Bが肯定的な場合、ベクトルAが肯定的なパターンのセットに追加される303。
【0077】
結果Aが肯定的で、結果Bが否定的な場合、肯定的なパターンのセットからベクトルAとの距離が最も短いパターンが削除され、ベクトルAが否定的なパターンのセットに追加される304。
【0078】
結果Aが否定的で、結果Bが肯定的な場合、否定的なパターンのセットからベクトルAとの距離が最も短いパターンが削除され、ベクトルAが肯定的なパターンのセットに追加される305。
【0079】
結果Aおよび結果Bが否定的な場合、ベクトルAが否定的なパターンのセットに追加される306。
【0080】
ベクトルAをパターンのセットに追加することによりセット内のパターンの最大数を超えてしまう場合、セット内の全てのパターンのペア間の距離が計算され、距離が最も近いパターンのペア(N個のパターン)が見つけ出され、それらパターン間の距離(距離N)が判断される。その後、ベクトルAと、セットに含まれる全てのパターンとの間の距離が判断され、ベクトルAからの距離(距離A)が最も短いパターンが見つけられる。距離Nが距離Aよりも短い場合、N個のパターンのうち1つを(そのようなパターンがあれば)、ベクトルAで置き換える。
【0081】
例えば車両内での移動など特定されているコンテキストの検出に応じてのモバイルデバイスの動作モードの変更は、分類器およびセンサーの動作モードを、例えば、全てのグループのより頻繁な定期的なアクティブ化など検出モードとは異なるサイクルに切り替えることに関連付けられてもよい。またそのような状況は、個々の分類器の感度を高めるための適応にも用いられ得る。
【0082】
本願発明は、携帯電話、ラップトップ、PDA、タブレット、腕時計、音楽プレーヤー、衛星ナビゲーションデバイス、カメラなど様々なモバイルデバイスに用いられ得る。
【0083】
検出されるコンテキストが、モバイルデバイスが移動中の車両内に存在するということである場合、本願発明は特に車などの車両に適用され得るが、バイク、スクーター、モペッド、および電車など他の車両にも用いられ得る。
【0084】
本説明に示される解決方法は例示に過ぎず、本願発明に係る解決方法の多くの考えられ得る実施例のいくつかに過ぎない。
【0085】
例えば、2以上の特定されているコンテキストを検出することが可能である。この場合、センサーのグループへの編成は、全ての特定されているコンテキストに関して1つであってもよく、または、それぞれの特定されているコンテキストに関して異なってもよい。全ての特定されているコンテキストに関して、センサーのグループへの編成が1つである場合、任意のグループにおいて、別個の分類器がそれぞれの特定されているコンテキストに関連付けられ得る。
【0086】
代替的に、それぞれのグループ内で個別に、例えば、2以上の特定されているコンテキストを検出する単一の分類器が用いられ得る。この場合、特定されているコンテキストのうちいずれかの検出により、より高いレベルの適切なグループのアクティブ化に繋がり得る。この場合、特定されているコンテキストと関連付けられた分類器が用いられる。このタイプの分類器が第1のレベルより高いレベルのグループに属する場合、より低いレベルのグループにおける特定されているコンテキストとは異なるコンテキストを示すそれぞれの分類の結果は、否定的な分類の結果と見なされ得、より高いレベルのグループの分類の結果がより低いレベルのグループとは異なるコンテキストを示す場合、より高いレベルのグループの結果が適切であると想定され得る。
【0087】
2以上の特定されているコンテキストを検出する「k近傍法」に基づく分類器適応アルゴリズムが、バイナリー方式の分類器の場合と同様に起こりうる。異なる点は、異なるパターンセットが補足/修正されるという点であるが、この場合も、より高いレベルのグループの分類器に示されるコンテキストと関連付けられたセットに特徴ベクトルを追加し、任意の時間に誤って検出されたコンテキストに関連付けられたセットからベクトルを削除するやり方で行われる。
【0088】
より低いレベルのグループの分類器の適応に用いられるより高いレベルのグループの分類器の分類の結果に、その結果の確実性を少なくとも間接的に示す値が関連している場合、適応の処理は、この値に応じて行われうる。例えば、最も単純なやり方は当該値を特定の閾値と比較し、当該分類の信頼性に関する結果が高い場合のみ適応を行うことである。代替的に、2以上のニュートラルなコンテキストを定義する分類器も用いられ得る。この場合、検出されるニュートラルなコンテキストのタイプは、得られる否定的な分類の結果の確実性に関する情報を間接的に保持し得、よって、ニュートラルなコンテキストの種類は、より低いレベルのグループの分類器の適応に影響を与えうる。
【0089】
また、本願発明の変形例の例示的な好ましい方法は、任意の時間において得られる、より低いレベルのグループの肯定的な分類の結果が(段階202または203)、任意の適用例に関して十分に高い程度の確実性で定義される場合に、より高いレベルのグループのアクティブ化を抑制することも伴い得る。この場合、段階204においてより低いレベルのグループの分類器の考えられ得る適応の後に、より高いレベルのグループがあるか否かに関係なく方法は、次のサイクルのコンテキストの検出を開始させる信号を待機する201。この場合、コンテキスト検出モジュール109全体での分類の結果は、コンテキストの検出を完了させたグループに属する分類器により返された分類の結果である。
なお、本願明細書に記載の実施形態によれば、以下の構成もまた開示される。
[項目1]
複数のセンサーとコンテキスト検出モジュールとを搭載したモバイルデバイスのコンテキストを検出するための方法であり、
前記複数のセンサーは、少なくとも1つのセンサーをそれぞれが有する少なくとも2つのセンサーグループへ割り当てられ、
各センサーグループには、前記各センサーグループに属する前記少なくとも1つのセンサーの情報に基づき、分類の結果の形態で前記モバイルデバイスの一の分類器により現在特定されているコンテキストを検出するグループの分類器が割り振られ、
前記コンテキスト検出モジュールを用いて、
前記少なくとも2つのセンサーグループが階層的に順序付けられ、
現在アクティブなセンサーグループの前記分類器により示される分類の結果を読み取ることにより前記モバイルデバイスの前記コンテキストが検出され、
特定されているコンテキストを前記アクティブなセンサーグループにおいて検出した場合に、1レベル高いレベルのセンサーグループの前記少なくとも1つのセンサーの電源を入れ、分類をアクティブ化し、前記1レベル高いレベルのセンサーグループの前記分類器により示される前記コンテキストを読み取り、
前記1レベル高いレベルのセンサーグループの前記分類器により示される前記分類の結果に基づき、よりレベルが低いセンサーグループの前記分類器の設定の適応を実行する、方法。
[項目2]
最も高いレベルのセンサーグループの前記分類器により示される前記分類の結果が肯定的である場合、
前記モバイルデバイスのユーザインタフェースの適応、
前記モバイルデバイスの動作中のアプリケーションの状態またはモードの変更、
アプリケーションの実行、
アプリケーションの終了、
前記モバイルデバイスの機能のアクティブ化、
前記モバイルデバイスの機能の非アクティブ化、
前記モバイルデバイスの設定の変更、
音声信号の再生、
音声通話の確立、
テキストメッセージの送信、
グラフィックメッセージの送信、
データ接続の確立、および、
データ送信
を含むセットから選択される少なくとも1つの動作が実行される、項目1に記載の方法。
[項目3]
少なくとも1つのセンサーグループは、加速度計、マイク、磁場センサー、コンパス、光センサー、カメラ、携帯電話基地局の信号強度センサー、無線送信機または中継局の近接センサー、および、衛星地理測位システムの受信機を含むセットから選択されるセンサーを有する、項目1に記載の方法。
[項目4]
前記衛星地理測位システムの前記受信機は、最も高いレベルのセンサーグループに属する、項目3に記載の方法。
[項目5]
前記センサーグループは、よりレベルが低いセンサーグループにおいて分類の結果を判断するのに要するエネルギー総量が、よりレベルが高いセンサーグループにおいて分類の結果を判断するのに要するエネルギー総量よりも少ないよう階層的に順序付けられる、項目1に記載の方法。
[項目6]
前記センサーグループは、より高いレベルのセンサーグループにおける分類の結果が、よりレベルが低いセンサーグループの分類の結果より低い不確実性を有するように階層的に順序付けられる、項目1に記載の方法。
[項目7]
前記少なくとも1つのセンサーの電源を入れることは、よりエネルギー効率の高いモードからよりエネルギー効率の低いモードへの前記少なくとも1つのセンサーの動作モードの変更に基づく、項目1に記載の方法。
[項目8]
よりレベルが高いセンサーグループの電源を入れることと実質的に並行して、よりレベルが低いセンサーグループのセンサーの電源が切られる、項目1に記載の方法。
[項目9]
前記少なくとも1つのセンサーの電源を切ることは、よりエネルギー効率の低いモードからよりエネルギー効率の高いモードへの前記少なくとも1つのセンサーの動作モードの変更に基づく、項目8に記載の方法。
[項目10]
少なくとも1つのセンサーは、一のセンサーの情報を読み取った後に低電力消費へ切り替えられる、項目1に記載の方法。
[項目11]
最も低いレベルのセンサーグループに属するセンサーのうち少なくとも1つは、一定のモードで電源が入れられる、項目1に記載の方法。
[項目12]
最も低いレベルのセンサーグループに属するセンサーのうち少なくとも1つの電源は、定期的に、または一定のスケジュールに従って入れられる、項目1に記載の方法。
[項目13]
少なくとも1つのセンサーの、連続電力供給期間または電力供給スケジュールは、前記モバイルデバイスの内部状態、ユーザにより選択された前記モバイルデバイスの設定、前記ユーザのカレンダーへの入力、または、現在特定されている前記モバイルデバイスの前記コンテキストに応じる、項目1に記載の方法。
[項目14]
一のセンサーグループに割り当てられた前記少なくとも1つのセンサーの情報は、前記一のセンサーグループに割り当てられた、前記一のセンサーグループに属する前記少なくとも1つのセンサーの読み取り情報に基づいて特徴ベクトルを判断する特徴判断モジュールにより読み取られる、項目1に記載の方法。
[項目15]
前記特徴ベクトルはさらに、よりレベルが低いセンサーグループに属するセンサーの読み取り情報を含む、項目14に記載の方法。
[項目16]
少なくとも1つの分類器には、前記分類の肯定的な結果を示す複数の特徴ベクトルを含む肯定的なパターンからなるセットと、前記分類の否定的な結果を示す複数の特徴ベクトルを含む否定的なパターンからなるセットとが格納される、項目1に記載の方法。
[項目17]
少なくとも1つの分類器は、「k近傍法」の式に基づき前記モバイルデバイスの前記コンテキストを判断する、項目1に記載の方法。
[項目18]
複数のセンサーと、
コンテキスト検出モジュールと
を備えるモバイルデバイスであり、
前記複数のセンサーは、少なくとも1つのセンサーをそれぞれが有する少なくとも2つのセンサーグループへ割り当てられ、
前記コンテキスト検出モジュールは、一のセンサーグループに属する前記少なくとも1つのセンサーの情報に基づき、分類の結果の形態で前記モバイルデバイスの一の分類器により現在特定されているコンテキストをそれぞれが検出する、事前定義されたセンサーグループに接続される分類器を有し、
前記少なくとも2つのセンサーグループは階層的に順序付けられ、
前記コンテキスト検出モジュールは、現在アクティブなセンサーグループの前記分類器により示される分類の結果を読み取ることにより前記モバイルデバイスの前記コンテキストを検証し、
前記分類器の各々は、電力制御器に接続される分類判断モジュールを含み、
前記電力制御器は、前記一のセンサーグループにおける前記分類判断モジュールによる前記特定されているコンテキストの検出を示す信号によりアクティブ化され、1レベル高いレベルのセンサーグループの前記分類器により示される前記コンテキストを読み取るために前記1レベル高いレベルのセンサーグループの電源を入れ、
前記分類器はさらに、よりレベルが高いセンサーグループの分類器により示される分類の結果に基づき前記分類器の設定を適応させる適応モジュールを含む、モバイルデバイス。
[項目19]
最も高いレベルのセンサーグループの前記分類器により示される前記分類の結果が肯定的である場合、
前記モバイルデバイスのユーザインタフェースの適応、
前記モバイルデバイスの動作中のアプリケーションの状態またはモードの変更、
アプリケーションの実行、
アプリケーションの終了、
前記モバイルデバイスの機能のアクティブ化、
前記モバイルデバイスの機能の非アクティブ化、
前記モバイルデバイスの設定の変更、
音声信号の再生、
音声通話の確立、
テキストメッセージの送信、
グラフィックメッセージの送信、
データ接続の確立、および、
データ送信
を含むセットから選択される少なくとも1つの動作を実行する、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目20]
少なくとも1つのセンサーグループは、加速度計、マイク、磁場センサー、コンパス、光センサー、カメラ、携帯電話基地局の信号強度センサー、無線送信機または中継局の近接センサー、および、衛星地理測位システムの受信機を含むセットから選択されるセンサーを含む、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目21]
前記衛星地理測位システムの前記受信機は、最も高いレベルのセンサーグループに属する、項目20に記載のモバイルデバイス。
[項目22]
前記センサーグループは、よりレベルが低いセンサーグループにおいて分類の結果を判断するのに要するエネルギー総量が、よりレベルが高いセンサーグループにおいて分類の結果を判断するのに要するエネルギー総量よりも少ないよう階層的に順序付けられる、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目23]
前記センサーグループは、よりレベルが高いセンサーグループにおける分類の結果が、よりレベルが低いセンサーグループの分類の結果より低い不確実性を有するように階層的に順序付けられる、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目24]
前記電力制御器は、よりエネルギー効率の高いモードからよりエネルギー効率の低いモードへ少なくとも1つのセンサーの動作モードを変更することにより、前記少なくとも1つのセンサーの電源を入れる、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目25]
前記電力制御器は、よりレベルが高いセンサーグループの電源を入れることと実質的に並行して、よりレベルが低いセンサーグループのセンサーの電源を切る、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目26]
前記少なくとも1つのセンサーの電源を切ることは、よりエネルギー効率の低いモードからよりエネルギー効率の高いモードへの前記少なくとも1つのセンサーの動作モードの変更に基づく、項目25に記載のモバイルデバイス。
[項目27]
少なくとも1つのセンサーは、一のセンサーの情報を読み取った後に低電力消費へ切り替えられる、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目28]
最も低いレベルのセンサーグループに属するセンサーのうち少なくとも1つは、一定のモードで電源が入れられる、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目29]
最も低いレベルのセンサーグループに属するセンサーのうち少なくとも1つの電源は、定期的に、または一定のスケジュールに従って入れられる、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目30]
少なくとも1つのセンサーの、連続電力供給期間または電力供給スケジュールは、前記モバイルデバイスの内部状態、ユーザにより選択された前記モバイルデバイスの設定、前記ユーザのカレンダーへの入力、または、現在特定されている前記モバイルデバイスの前記コンテキストに応じる、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目31]
前記コンテキスト検出モジュールには、一のセンサーグループにそれぞれが接続された、前記一のセンサーグループに属する前記少なくとも1つのセンサーの読み取り情報に基づいて特徴ベクトルを判断する特徴判断モジュールが搭載される、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目32]
前記特徴ベクトルはさらに、よりレベルが低いセンサーグループに属するセンサーの読み取り情報を含む、項目31に記載のモバイルデバイス。
[項目33]
少なくとも1つの分類器には、前記分類の肯定的な結果を示す複数の特徴ベクトルを含む肯定的なパターンからなるセットと、前記分類の否定的な結果を示す複数の特徴ベクトルを含む否定的なパターンからなるセットとが格納される、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目34]
少なくとも1つの分類器は、「k近傍法」の式に基づき前記モバイルデバイスの前記コンテキストを判断する、項目18に記載のモバイルデバイス。
[項目35]
コンピュータで実行された場合に項目1から17のいずれか1項に記載の方法の全ての段階を実行するためのプログラムコード化手段を備えるコンピュータプログラム。
[項目36]
コンピュータで実行された場合に項目1から17のいずれか1項に記載の方法の全ての段階を実行するためのコンピュータ実行可能命令を格納したコンピュータ可読媒体。
【要約】
【解決手段】複数のセンサー(111、121、122、131)とコンテキスト検出モジュール(109)とを搭載したモバイルデバイス(100)のコンテキストを検出するための方法であり、複数のセンサー(111、121、122、131)は、それぞれが少なくとも1つのセンサー(111、121、122、131)を有する少なくとも2つのセンサーグループ(110、120、130)へ割り当てられ、各センサーグループ(110、120、130)には、各センサーグループに属する少なくとも1つのセンサー(111、121、122、131)の情報に基づき、分類の結果の形態でモバイルデバイス(100)の一の分類器により現在特定されているコンテキストを検出するグループの分類器(116、126、136)が割り振られ、コンテキスト検出モジュールを用いて、少なくとも2つのセンサーグループ(110、102、130)が階層的に順序付けられ、現在アクティブなセンサーグループの分類器(116、126、136)により示される分類の結果を読み取ることによりモバイルデバイスのコンテキストが検出され、特定されているコンテキストをアクティブなセンサーグループにおいて検出した場合に、1レベル高いレベルのセンサーグループ(110、120、130)の少なくとも1つのセンサーの電源を入れ、分類をアクティブ化し、1レベル高いレベルのセンサーグループの分類器により示されるコンテキストを読み取り、1レベル高いレベルのセンサーグループの分類器(116、126、136)により示される分類の結果に基づき、よりレベルが低いセンサーグループの分類器(116、126、136)の設定の適応を実行する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5