特許第5656319号(P5656319)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5656319
(24)【登録日】2014年12月5日
(45)【発行日】2015年1月21日
(54)【発明の名称】圧力センサー
(51)【国際特許分類】
   G01L 19/14 20060101AFI20141225BHJP
【FI】
   G01L19/14
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-229719(P2012-229719)
(22)【出願日】2012年10月17日
(65)【公開番号】特開2014-16333(P2014-16333A)
(43)【公開日】2014年1月30日
【審査請求日】2013年10月15日
(31)【優先権主張番号】特願2012-134313(P2012-134313)
(32)【優先日】2012年6月13日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000143949
【氏名又は名称】株式会社鷺宮製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100103218
【弁理士】
【氏名又は名称】牧村 浩次
(72)【発明者】
【氏名】石川 琢郎
(72)【発明者】
【氏名】滝本 和哉
(72)【発明者】
【氏名】石橋 和徳
【審査官】 岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−242030(JP,A)
【文献】 特開2012−68105(JP,A)
【文献】 実開平6−18941(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 7/00−23/32
G01L27/00−27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路が形成された継手部材と、
前記流路内の流体の圧力を検出するために、前記継手部材に固着され、継手部材の流路と対面するように配置された圧力検出エレメントと、
前記圧力検出エレメントに接続された外部リード線と、
前記継手部材のフランジ部と当接する基端部と、前記圧力検出エレメントのエレメント本体に嵌合するエレメント本体嵌合部と、封入樹脂収容部とから一体で構成されているカバー部材と、
前記カバー部材の内部に形成された間隙に充填され、接着剤を構成する封入樹脂部と、を備え、
前記カバー部材が、封入樹脂部を収容する部分において、略鉛直に立設された部分を備えた筒形状であることを特徴とする圧力センサー。
【請求項2】
前記圧力検出エレメントと、外部リード線を接続する基板とが、当接した状態で配置されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液封型の圧力センサーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、流体圧検出用の圧力センサーとして、特許文献1(特開2012−68105号公報)には、水分が外部から侵入しないように隙間のない構成にした液封型の圧力センサー100が開示されている。
【0003】
この圧力センサー100は、図6に示したように、圧力検出エレメント102と、継手部材104と、カバー部材106との結合体により構成されている。
【0004】
そして、圧力検出エレメント102の一方の端面(下底面)には、金属製のダイヤフラム108の外周縁部が溶接によって気密に固着されている。圧力検出エレメント102の下面に設けられたセンサーチップ110に、ワイヤーボンディング112を介して、リードピン114が接続されている。
【0005】
さらに、図6に示したように、このリードピン114が基板116に接続され、外部リード線118に接続されている。そして、カバー部材106内の空間は、接着剤からなる封入樹脂122が封入されており、さらに、カバー部材106と継手部材104との間の空間にも、接着剤からなる封入樹脂124が封入されている。これにより、隙間がなく、水分などの液体が内部に浸入するのが阻止されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012−68105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の特許文献1に記載されているような、液封型の圧力センサー100では、図6に示したように、防水ケースを構成するカバー部材106の形状が、大径部であるカバー本体部120aと、内径側に延設された段部120bと、この段部120bから垂直に立設された小径部120cとから構成されている構造である。
【0008】
このため、この特許文献1の圧力センサー100では、封入樹脂122が熱によって膨張した場合、内径側に延設された段部120bが存在するために、図6の矢印Bで示したように、熱応力が生じる。
【0009】
これにより、その熱応力によって、図6の楕円形で囲った部分C、すなわち、封入樹脂124と封入樹脂122と、圧力検出エレメント102のエレメント本体126との間で剥離が生じて、図6の矢印Dで示したように、この剥離部分を介して、外部から水分が浸入して、絶縁不良、圧力検出エレメント102に腐食などの影響を及ぼし、正確な圧力の検出が行えない。
【0010】
また、図6に示したように、カバー部材106が、大径部であるカバー本体部120aと、内径側に延設された段部120bと、この段部120bから垂直に立設された小径部120cとから構成されているので、封入樹脂122を入れる際に、小径部120cを介して注入することになり、その結果、注入作業が複雑となり、手間がかかり、コストが高くつくことになる。
【0011】
さらに、封入樹脂122を入れる際に、小径部120cを介して注入するので、大径部であるカバー本体部120a全体に樹脂が行き渡らず、注入不良が生じたり、気泡が発生して、クラックが生じて、外部から水分が浸入して、絶縁不良や、圧力検出エレメント102に腐食などの影響を及ぼし、正確な圧力の検出が行えないことにもなる。
【0012】
本発明は、このような現状に鑑み、封入樹脂が熱によって膨張した場合にも、または、封入樹脂が冷却されて収縮した場合にも、封入樹脂と圧力検出エレメントのエレメント本体との間で、熱応力によって剥離が生じることがなく、外部から水分が浸入して、絶縁不良や、圧力検出エレメントに腐食などの影響を及ぼすことがなく、正確な圧力の検出が行える圧力センサーを提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、封入樹脂を入れる際に、注入作業が容易で、手間がかからず、コストも低減でき、しかも、防水ケースを構成するカバー全体に樹脂が行き渡り、注入不良が生じたり、気泡が発生して、クラックが生じたりすることなく、外部から水分が浸入して、絶縁不良や、圧力検出エレメントに腐食などの影響を及ぼすことがなく、正確な圧力の検出が行える圧力センサーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の圧力センサーは、
流路が形成された継手部材と、
前記流路内の流体の圧力を検出するために、前記継手部材に固着され、継手部材の流路と対面するように配置された圧力検出エレメントと、
前記圧力検出エレメントに接続された外部リード線と、
前記継手部材のフランジ部と当接する基端部と、前記圧力検出エレメントのエレメント本体に嵌合するエレメント本体嵌合部と、封入樹脂収容部とから一体で構成されているカバー部材と、
前記カバー部材の内部に形成された間隙に充填され、接着剤を構成する封入樹脂部と、を備え、
前記カバー部材が、封入樹脂部を収容する部分において、略鉛直に立設された部分を備えた筒形状であることを特徴とする。
【0015】
このように構成することによって、カバー部材が、継手部材のフランジ部と当接する基端部と、圧力検出エレメントのエレメント本体に嵌合するエレメント本体嵌合部と、封入樹脂収容部とから一体で構成され、封入樹脂部を収容する部分において、略鉛直に立設された部分を備えた筒形状であるので、従来のように、内径側に延設された段部が存在せず、カバー部材の封入樹脂部が開放された状態となっている。
【0016】
従って、封入樹脂が熱によって膨張した場合にも、または、封入樹脂が冷却されて収縮した場合にも、封入樹脂と圧力検出エレメントのエレメント本体との間で、熱応力によって剥離が生じることがなく、外部から水分が浸入して、絶縁不良や、圧力検出エレメントに腐食などの影響を及ぼすことがなく、正確な圧力の検出が行える。
【0017】
また、カバー部材が、封入樹脂部を収容する部分において、略鉛直に立設された部分を備えた筒形状であるので、従来のように、内径側に延設された段部、小径部が存在せず、カバー部材の封入樹脂部が開放された状態となっている。
【0018】
従って、封入樹脂を入れる際に、注入作業が容易で、手間がかからず、コストも低減でき、しかも、防水ケースを構成するカバー全体に樹脂が行き渡り、注入不良が生じたり、気泡が発生して、クラックが生じたりすることなく、外部から水分が浸入して、絶縁不良や、圧力検出エレメントに腐食などの影響を及ぼすことがなく、正確な圧力の検出が行える。
【0019】
また、本発明の圧力センサーは、前記圧力検出エレメントと、外部リード線を接続する基板とが、当接した状態で配置されていることを特徴とする。
【0020】
このように構成することによって、圧力検出エレメントと、外部リード線を接続する基板とが、当接した状態で配置されているので、圧力検出エレメントと、外部リード線を接続する基板との間に間隙が存在しない。このため、接着剤を構成する封入樹脂を注入した場合にも、圧力検出エレメントと、外部リード線を接続する基板との間に封入樹脂が存在しないことになる。
【0021】
従って、封入樹脂が熱によって膨張した場合に、または、封入樹脂が冷却されて収縮した場合にも、圧力検出エレメントと、外部リード線を接続する基板との間に熱応力が発生せず、基板と圧力検出エレメントが破損損傷することがなく、確実に圧力の検出を行うことができる。
【0022】
また、圧力検出エレメントと、外部リード線を接続する基板との間に熱応力が発生しないので、圧力検出エレメントと基板とを接続するリードピンとの接続部分が損傷して電気的接続が遮断されたり、基板と外部リード線とを接続する接続部分が損傷して電気的接続が遮断されたりすることがなく、確実に圧力の検出を行うことができる。
【0023】
さらに、圧力検出エレメントと、外部リード線を接続する基板とが、当接した状態で配置されているので、圧力検出エレメントと、外部リード線を接続する基板との間に間隙が存在しない。このため、接着剤を構成する封入樹脂の量が少なくなり、コストを低減することができるとともに、圧力センサーをコンパクトで小型化することが可能である。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、カバー部材が、継手部材のフランジ部と当接する基端部と、圧力検出エレメントのエレメント本体に嵌合するエレメント本体嵌合部と、封入樹脂収容部とから一体で構成され、封入樹脂部を収容する部分において、略鉛直に立設された部分を備えた筒形状であるので、従来のように、内径側に延設された段部が存在せず、カバー部材の封入樹脂部が開放された状態となっている。
【0025】
従って、封入樹脂が熱によって膨張した場合にも、または、封入樹脂が冷却されて収縮した場合にも、封入樹脂と圧力検出エレメントのエレメント本体との間で、熱応力によって剥離が生じることがなく、外部から水分が浸入して、絶縁不良や、圧力検出エレメントに腐食などの影響を及ぼすことがなく、正確な圧力の検出が行える。
【0026】
また、カバー部材が、封入樹脂部を収容する部分において、略鉛直に立設された部分を備えた筒形状であるので、従来のように、内径側に延設された段部、小径部が存在せず、カバー部材の封入樹脂部が開放された状態となっている。
【0027】
従って、封入樹脂を入れる際に、注入作業が容易で、手間がかからず、コストも低減でき、しかも、防水ケースを構成するカバー全体に樹脂が行き渡り、注入不良が生じたり、気泡が発生して、クラックが生じたりすることなく、外部から水分が浸入して、絶縁不良や、圧力検出エレメントに腐食などの影響を及ぼすことがなく、正確な圧力の検出が行える。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、本発明の圧力センサーの縦断面図である。
図2図2は、図1の本発明の圧力センサーの部分拡大縦断面図である。
図3図3は、本発明の圧力センサーの別の実施例の縦断面図である。
図4図4は、図3の本発明の圧力センサーの部分拡大縦断面図である。
図5図5は、応力解析を示す図である。
図6図6は、従来の液封型の圧力センサー100を示した縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
【実施例1】
【0030】
図1は、本発明の圧力センサーの縦断面図、図2は、図1の本発明の圧力センサーの部分拡大縦断面図である。
【0031】
図1図2において、符号10は、全体で本発明の圧力センサーを示している。
【0032】
図1に示したように、本発明の圧力センサー10は、液封型の圧力センサーであり、流路12が形成された継手部材14と、流路12内の流体の圧力を検出する圧力検出エレメント16とを備えている。
【0033】
そして、この継手部材14の流路12と対面するように、圧力検出エレメント16が配置され、その周縁部で継手部材14と溶接され固着されている。
【0034】
圧力検出エレメント16は、例えば、ステンレス、アルミニウムなどの金属製のエレメント本体18を備えており、このエレメント本体18に形成された中央開口20内に、ハーメチックガラス22が嵌め込まれて固着されている。
【0035】
また、図1に示したように、圧力検出エレメント16のエレメント本体18と、金属製のダイヤフラム24と、連通孔26が形成されたダイヤフラム保護カバー28とが、それらの外周縁部において溶接によって一体的に固着されている。
【0036】
そして、この構造によって、エレメント本体18の中央開口20の部分において、ハーメチックガラス22とダイヤフラム24との間に、オイルが封入される液封室30が形成されている。
【0037】
一方、図1に示したように、ハーメチックガラス22の液封室30の側の面部には、ワンチップ構造のセンサーチップ32が接着剤によって固定されている。
【0038】
このセンサーチップ32は、液封室30内に配設されており、圧力を検出する圧力素子と、この圧力検出素子の出力信号を処理する集積化された電子回路とが一体に形成された圧力センサーチップとして構成されている。
【0039】
また、ハーメチックガラス22には、センサーチップ32に対する信号の入出力を行うための複数個のリードピン34が、それぞれ、貫通状態で、ハーメチック処理により固定されている。
この実施例では、図示しないが、リードピン34は全部で8本設けられている。すなわち、入出力用の端子として後述する、外部リード線62a(Vout)、62b(Vcc)、62c(GND)用の3本のリードピン34と、センサーチップ32の調整用の端子として5本のリードピン34とが設けられている。
【0040】
リードピン34は、例えば、金製またはアルミニウム製のワイヤー36によって、センサーチップ32と導通接続(ワイヤーボンディング)され、センサーチップ32の外部出力端子や外部入力端子を構成している。
【0041】
そして、継手部材14の流路12から圧力室40内に伝達された流体圧は、ダイヤフラム保護カバー28の連通孔26を通ってダイヤフラム24の表面を押圧し、この押圧力を液封室30内のセンサーチップ32により検知するようにしている。
【0042】
また、図1に示したように、圧力検出エレメント16の上方には、一定間隔離間して、基板38が設けられ、この基板38の一方の端部に形成された貫通孔38aを貫通するように、リードピン34の先端34aが挿通され、基板38の図示しない回路に電気的に、例えば、半田付けにより接続されている。
【0043】
一方、基板38の他方の端部には、外部リード線54が、基板38の図示しない回路に電気的に、例えば、半田付けにより接続されている。
【0044】
また、図1に示したように、継手部材14のフランジ部14aと当接した状態で、カバー部材42の基端部44が装着されている。カバー部材42の基端部44と、継手部材14のフランジ部14aとの間は、例えば、半田付け、溶接、接着剤などによって固着されている。
【0045】
なお、カバー部材42の基端部44と、継手部材14のフランジ部14aとの間を固着したが、嵌合して装着するようにすることも可能である。
【0046】
この場合、図1に示したように、カバー部材42は、このように継手部材14のフランジ部14aと当接する基端部44と、圧力検出エレメント16のエレメント本体18に嵌合するエレメント本体嵌合部46と、このエレメント本体嵌合部46より僅かに小径で、封入樹脂部52を収容する封入樹脂収容部48とから、一体で構成されている。
【0047】
また、図1に示したように、カバー部材42は、この封入樹脂収容部48が、略鉛直に立設された部分を構成しており、その上方に開口部50を有する筒形状となっている。
【0048】
この場合、カバー部材42の形状が、封入樹脂部52を収容する部分である封入樹脂収容部48において、略鉛直に立設された部分であるという意味における「略鉛直」とは、図2に示したように、例えば、圧力検出エレメント16のエレメント本体18の上面18aと、封入樹脂収容部48とのなす角度αが、90°近傍、好ましくは、90°よりも±1°の範囲にあれば、後述する効果を奏することができる。
【0049】
これにより、図1に示したように、カバー部材42の封入樹脂収容部48の内部に間隙Sが形成されており、この間隙Sに、カバー部材42の開口部50側から、接着剤を構成する封入樹脂が充填され、封入樹脂部52が形成されている。
【0050】
このように構成される本発明の圧力センサー10では、図1に示したように、カバー部材42が、封入樹脂部52を収容する部分である封入樹脂収容部48において、略鉛直に立設された部分であり、この略鉛直に立設された部分を備えた筒形状であるので、従来のように、内径側に延設された段部が存在せず、カバー部材42の封入樹脂部52が開放された状態となっている。
【0051】
従って、封入樹脂が熱によって膨張した場合にも、または、封入樹脂が冷却されて収縮した場合にも、図2に示したように、封入樹脂部52と圧力検出エレメント16のエレメント本体18との間(図2の楕円形で囲った部分A)で、熱応力によって剥離が生じることがなく、外部から水分が浸入して、絶縁不良や、圧力検出エレメントに腐食などの影響を及ぼすことがなく、正確な圧力の検出が行える。
【0052】
また、図1に示したように、カバー部材42が、封入樹脂部52を収容する部分である封入樹脂収容部48において、略鉛直に立設された部分を備えた筒形状であるので、従来のように、内径側に延設された段部、小径部が存在せず、カバー部材42の封入樹脂収容部48の内部の間隙Sに封入された封入樹脂部52が、カバー部材42の開口部50により開放された状態となっている。
【0053】
従って、封入樹脂を入れる際に、注入作業が容易で、手間がかからず、コストも低減でき、しかも、防水ケースを構成するカバー部材42全体に樹脂が行き渡り、注入不良が生じたり、気泡が発生して、クラックが生じたりすることなく、外部から水分が浸入して、絶縁不良や、圧力検出エレメント16に腐食などの影響を及ぼすことがなく、正確な圧力の検出が行える。
【実施例2】
【0054】
図3は、本発明の圧力センサーの別の実施例の縦断面図、図4は、図3の本発明の圧力センサーの部分拡大縦断面図、図5は、応力解析を示す図である。
【0055】
この実施例の圧力センサー10は、図1図2に示した圧力センサー10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0056】
図1図2に示した実施例1の実施例の圧力センサー10では、圧力検出エレメント16の上方に、一定間隔離間して、基板38が設けられていた。
【0057】
これに対して、この実施例の圧力センサー10では、図3図4に示したように、圧力検出エレメント16と、外部リード線54を接続する基板38とが、当接した状態で配置されている。
【0058】
このように構成することによって、図3図4に示したように、圧力検出エレメント16と、外部リード線54を接続する基板38とが、当接した状態で配置されているので、圧力検出エレメント16と、外部リード線54を接続する基板38との間に間隙が存在しない。このため、接着剤を構成する封入樹脂を注入した場合にも、圧力検出エレメント16と、外部リード線54を接続する基板38との間に封入樹脂部52が存在しないことになる。
【0059】
従って、封入樹脂が熱によって膨張した場合に、または、封入樹脂が冷却されて収縮した場合にも、圧力検出エレメント16と、外部リード線54を接続する基板との間に熱応力が発生せず、基板38と圧力検出エレメント16が破損損傷することがなく、確実に圧力の検出を行うことができる。
【0060】
また、圧力検出エレメント16と、外部リード線54を接続する基板38との間に熱応力が発生しないので、圧力検出エレメント16と基板38とを接続するリードピン34との接続部分(リードピン34の先端34a)が損傷して電気的接続が遮断されたり、基板38と外部リード線54とを接続する接続部分(54a)が損傷して電気的接続が遮断されたりすることがなく、確実に圧力の検出を行うことができる。
【0061】
さらに、図3図4に示したように、圧力検出エレメント16と、外部リード線54を接続する基板38とが、当接した状態で配置されているので、圧力検出エレメント16と、外部リード線54を接続する基板38との間に間隙が存在しない。このため、接着剤を構成する封入樹脂の量が少なくなり、コストを低減することができるとともに、圧力センサーをコンパクトで小型化することが可能である。
【0062】
図5は、100℃から−40℃に変化させた場合の応力解析を示す図であり、図5(A)に示したように、特許文献1の圧力センサー100のように、防水ケースを構成するカバー部材106の形状が、大径部であるカバー本体部120aと、内径側に延設された段部120bと、この段部120bから垂直に立設された小径部120cとから構成されている構造であれば、封入樹脂122と、圧力検出エレメント102のエレメント本体126との間において、応力値が21MPaと大きい。
【0063】
これに対して、図5(B)に示したように、本発明の圧力センサー10のように、防水ケースを構成するカバー部材42の形状が、封入樹脂部52を収容する部分である封入樹脂収容部48において、略鉛直に立設された部分であり、この略鉛直に立設された部分を備えた筒形状である場合には、応力値が6MPaと、約3分の1に低減できることが分かる。
【0064】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、カバー部材42を、継手部材14のフランジ部14aと当接する基端部44と、圧力検出エレメント16のエレメント本体18に嵌合するエレメント本体嵌合部46と、このエレメント本体嵌合部46より僅かに小径で、封入樹脂部52を収容する封入樹脂収容部48とから、一体で構成したが、別部材から構成して相互に固着したカバー部材とすることも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、液封型の圧力センサーに適用することができる。
【符号の説明】
【0066】
10 圧力センサー
12 流路
14 継手部材
14a フランジ部
16 圧力検出エレメント
18 エレメント本体
18a 上面
20 中央開口
22 ハーメチックガラス
24 ダイヤフラム
26 連通孔
28 ダイヤフラム保護カバー
30 液封室
32 センサーチップ
34 リードピン
34a 先端
36 ワイヤー
38 基板
38a 貫通孔
40 圧力室
42 カバー部材
44 基端部
46 エレメント本体嵌合部
48 封入樹脂収容部
50 開口部
52 封入樹脂部
54 外部リード線
100 圧力センサー
102 圧力検出エレメント
104 継手部材
106 カバー部材
108 ダイヤフラム
110 センサーチップ
112 ワイヤーボンディング
114 リードピン
116 基板
118 外部リード線
120a カバー本体部
120b 段部
120c 小径部
122 封入樹脂
124 封入樹脂
126 エレメント本体
図1
図2
図3
図4
図5
図6