(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5656555
(24)【登録日】2014年12月5日
(45)【発行日】2015年1月21日
(54)【発明の名称】工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘
(51)【国際特許分類】
E01F 13/00 20060101AFI20141225BHJP
【FI】
E01F13/00
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2010-235015(P2010-235015)
(22)【出願日】2010年10月20日
(65)【公開番号】特開2012-87531(P2012-87531A)
(43)【公開日】2012年5月10日
【審査請求日】2013年8月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】509126058
【氏名又は名称】安全興業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082832
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 邦章
(72)【発明者】
【氏名】田中 龍夫
(72)【発明者】
【氏名】森本 徹也
【審査官】
石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−027436(JP,A)
【文献】
特開平06−185023(JP,A)
【文献】
実開昭60−087215(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3087477(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3028979(JP,U)
【文献】
特開2002−294646(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工事用フェンスや標識の支柱を挿入して立設可能に支柱挿入孔を設けた台座であって、上記台座に人や車輛の通行規制の移動柵やバリケードを安定して設置可能にこれらの架設用の単管や架設棒に上記台座吊り下げ用の吊り下げ部を設けるもので、
上記台座の凹入して設けた吊り下げ部を閉じて台座を架設用の単管や架設棒に吊り下げ可能に、台座にブラケットの一端部側を取着して他端側を係脱自在に形成して台座を架設用の単管や架設棒に吊り下げ又は吊り外し可能に設けたことを特徴とする工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘。
【請求項2】
台座の側部に架設用の単管や架設棒に吊り下げ用の吊り下げ部を凹入して設け、上記台座の側部の一端部にブラケットを旋回可能にその一側部を装着するとともにブラケットの他側部を台座の他側部の係止部に係脱自在に設け、凹入して設けた吊り下げ部にブラケットを旋回自在として架設用の単管や架設棒に吊り下げ又は吊り外し可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘。
【請求項3】
台座の側部に架設用の単管や架設棒の外径より大きく吊り下げ部を凹入して設け、当該吊り下げ部の凹入部に対向するブラケット部を架設用の単管や架設棒の外周面にそって曲折して架設用の単管や架設棒に吊り下げ又は吊り外し可能としたことを特徴とする請求項1または2に記載の工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘。
【請求項4】
台座の側部の一端部にブラケットの一側部を旋回可能に装着し、ブラケットの他側部を台座に突設した吊り運び用把手の下側の係止部に挿入して係止自在に形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘。
【請求項5】
台座を所定の樹脂材でブロー成形し、台座を積み重ね可能にその一側面をやや突き出した突出面として他側面をやや凹ませた凹面部としたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘。
【請求項6】
台座の所定位置に1個ないし所定の間隔で複数個の支柱挿入孔を設けるとともに、この台座の両側部に平行に架設されたスタンド部に架設するための段落した吊り下げ部を設けたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路通行規制分野における、人や車輛等の通行規制や立ち入り禁止などの工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、工事現場や立ち入り禁止場所などに金網や樹脂のフェンスが立設され、また人や車輛等の通行規制や立ち入り禁止場所などに鉄製や樹脂製の移動柵やバリケードが立設されている。
【0003】
これらを立設する場合、フェンスにあっては、その両側等の支柱の下端部をコンクリートブロックや鋳物製の台座、水を充填する台座に設けた挿入孔に挿入して立設したり、単管を架設したバリケードでは、下段部の架設した単管に水を充填する重錘を単管を跨ぐようにして吊り下げたり、下方に架設した単管や架設材に水平状に重錘を架設したりして安定して設置できるようにしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記したようにフェンス用とバリケード用とで別々に台座と重錘を使用しているため、製造側、販売側、リース側にとってこれらの両方のものを用意しなければならなく、製造費、在庫量、販売価格、リース価格が高くなるものであった。
【0005】
そのため、台座や重錘の製造費、在庫量、販売価格、リース価格を低減することが課題であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記のような点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、工事用フェンスや標識の支柱を挿入して立設可能に支柱挿入孔を設けた台座であって、上記台座に人や車輛の通行規制の移動柵やバリケードを安定して設置可能にこれらの架設用の単管や架設棒に
上記台座吊り下げ用の吊り下げ部を
設けるもので、上記台座の凹入して設けた吊り下げ部を閉じて台座を架設用の単管や架設棒に吊り下げ可能に、台座にブラケットの一端部側を取着して他端側を係脱自在に形成して台座を架設用の単管や架設棒に吊り下げ又は吊り外し可能に設けたことを特徴とする工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘を提供するにある。
【0007】
また、
台座の側部に架設用の単管や架設棒に吊り下げ用の吊り下げ部を凹入して設け、凹入して設けた吊り下げ部を閉じて台座を吊り下げ可能にブラケットを旋回して架設用の単管や架設棒に吊り下げ又は吊り外し可能に設けたことを特徴とする工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘を提供するにある。
【0008】
また、
台座の側部に架設用の単管や架設棒の外径より大きく吊り下げ部を凹入して設け、当該吊り下げ部の凹入部に対向するブラケット部を架設用の単管や架設棒の外周面にそって曲折して架設用の単管や架設棒に吊り下げ又は吊り外し可能としたことを特徴とする工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘を提供するにある。
【0009】
さらに、
台座の側部の一端部に
ブラケットを旋回可能にその一側部を装着し、ブラケットの他側部を
台座に突設した吊り運び用把手の下側
の係止部に挿入して係止
自在に形成したことを特徴とする工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘を提供するにある。
【0010】
さらにまた、
台座を所定の樹脂材でブロー成形し、台座を積み重ね可能にその一側面をやや突き出した突出面として他側面をやや凹ませた凹面部としたものであることを特徴とする工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘を提供するにある。
【0011】
さらにまた、
台座の所定位置に1個ないし所定の間隔で複数個の支柱挿入孔を設け、この台座の両側部に平行に架設された
スタンド部に架設するための段落した吊り下げ部を設けたことを特徴とする工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘を提供するにある。
【発明の効果】
【0012】
本発明の工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘は、工事用フェンスや標識の支柱を挿入して立設可能に支柱挿入孔を設けた台座であって、上記台座に人や車輛の通行規制の移動柵やバリケードを安定して設置可能にこれらの架設用の単管や架設棒に
上記台座吊り下げ用の吊り下げ部を
設けるもので、上記台座の凹入して設けた吊り下げ部を閉じて台座を架設用の単管や架設棒に吊り下げ可能に、台座にブラケットの一端部側を取着して他端側を係脱自在に形成して台座を架設用の単管や架設棒に吊り下げ又は吊り外し可能に設けたことによって、工事用フェンスや標識の支柱を
台座の支柱挿入孔に挿入して立設できるとともに、移動柵やバリケードの架設用の単管や架設棒
に台座の吊り下げ部を介して安定して設置することができ、フェンス用とバリケード用とに兼用できて、製造費、在庫量、販売価格、リース価格を低減することができる。
そして、移動柵やバリケードの架設用の単管や架設棒に台座を吊り下げ部を介して吊り下げても、ブラケットを介して吊り下げ部を閉じられて、台座が単管や架設棒からはずれないように安定して係止できて使用することができる。
【0013】
また、
台座の側部に架設用の単管や架設棒に吊り下げ用の吊り下げ部を凹入して設け、凹入して設けた吊り下げ部を閉じて
台座を吊り下げ可能にブラケット
を旋回して架設用の単管や架設棒に吊り下げ又は吊り外し可能に設けたことによって、移動柵やバリケードの架設用の単管や架設棒に台座兼重錘の吊り下げ部の凹入部を挿入して吊り下げられ、ブラケットで吊り下げ部の凹入部を閉じて、
台座が単管や架設棒からはずれないように係止できて使用することができる。
【0014】
また、
台座の側部に架設用の単管や架設棒の外径
より大きく吊り下げ部を凹入して設け、
当該吊り下げ部の凹入部に対向するブラケット部を架設用の単管や架設棒の外周面にそって曲折して架設用の単管や架設棒に吊り下げ又は吊り外し可能としたことによって、移動柵やバリケードの架設用の単管や架設棒に
台座の吊り下げ部の凹入部を挿入して吊り下げると、ブラケット
に曲折して部分で架設用の単管や架設棒に吊り下げられ、台座が単管や架設棒に
安定してはずれないように係止できて使用することができる。
【0015】
さらに、台座の側部の一端部に
ブラケットを旋回可能にその一側部を装着し、ブラケットの他側部を
台座に突設した吊り運び用把手の下側
の係止部に挿入して係止
自在に形成したことによって、台座の側部にブラケットを旋回してブラケットの他側部を
台座の吊り運び用把手の下側
の係止部に係止
自在にできて、上記したブラケットを閉じたときにブラケットを介してロック状態にできて、移動柵やバリケードの架設用の単管や架設棒に台座兼重錘が単管や架設棒からはずれないように係止して使用することができる。
【0016】
さらにまた、
台座を所定の樹脂材でブロー成形し、台座を積み重ね可能にその一側面をやや突き出した突出面として他側面をやや凹ませた凹面部としたことによって、台座を中空状に形成して、水や砂、モルタル、生コンクリート等の流動物を装填することでき、保管や搬送時には軽量で、使用時には水や砂、モルタルの流動物を装填して安定よく設置することができるとともに、台座の側面同士を嵌合して複数個の台座を積み重ねて保管したり、搬送することができる。
【0017】
さらにまた、
台座の所定位置に1個ないし所定の間隔で複数個の支柱挿入孔を設けるとともに、この台座の両側部に平行に架設された
スタンド部に架設するための段落した吊り下げ部を設けたことによって、工事用フェンスの一側端の支柱を台座兼重錘の支柱挿入孔に挿入して工事用フェンスや標識を単独で立設したり、一直線状やT字状、十字状等に設置するようにでき、所要の立ち入り禁止区域と標示することができ、また移動柵やバリケードの下方に架設した
スタンド部に水平状に段落した吊り下げ部を介して安定して架設でき、工事用フェンスの
台座および移動柵やバリケードの重錘として設置することができ、上記したようにフェンス用とバリケード用とに兼用できて、製造費、在庫量、販売価格、リース価格を低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘は、工事用フェンスや標識の支柱を挿入して立設可能に支柱挿入孔を設けた台座であって、上記台座に人や車輛の通行規制の移動柵やバリケードを安定して設置可能にこれらの架設用の単管や架設棒
に上記台座吊り下げ用の吊り下げ部を
設けるもので、上記台座の凹入して設けた吊り下げ部を閉じて台座を架設用の単管や架設棒に吊り下げ可能に、台座にブラケットの一端部側を取着して他端側を係脱自在に形成して台座を架設用の単管や架設棒に吊り下げ又は吊り外し可能に設けたことを特徴としている。
【0020】
工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘1は、
図1〜
図3のように重錘を兼ねるようにしたほぼ直方体状の中空の台座2としていて、その台座2の中央部に1ないし複数個の支柱挿入孔3を台座2に垂直に貫通して設け、金網や樹脂の組立式などの工事用フェンスやコーン等の標識の支柱4の下端部を挿入して立設するようにしている。
【0021】
支柱挿入孔3は、
図1のように台座2に1ないし所定の間隔で複数個(図上では2個)を並べて設けられるもので、工事用フェンスを立設したり、一直線状に隣接して設置したり、必要により3個として工事用フェンスを一直線状に隣接したり、T字状に設置したり、十字状等に設置するようにできる。台座2の両側にスリット状に把手部5を設けて、容易に持ち運びできるようにしている。
【0022】
また、
図1のように台座2の一側部(図上では上側)の中央部に半円筒状等に凹設して台座2に垂直に貫通
状態に吊り下げ部6を設け、
図2のように人や車輛の通行規制の移動柵やバリケードの架設用の単管7や架設棒、スタンド部に吊り下げて安定して設置可能としている。
【0023】
上記吊り下げ部6は、
図1〜
図3のように台座2に架設用の単管7や架設棒の少なくとも外径より大きく凹設し、凹設した吊り下げ部6を閉じて、上記台座2を重錘としても利用可能に、台座兼重錘1を吊り下げ可能にブラケット8を配設している。ブラケット8は、ブラケット8側で台座兼重錘1を吊り下げ可能に単管7や架設棒の外周面にそって凹ませる
(図上、上向き)のが好ましい。
【0024】
上記台座兼重錘1の台座2の吊り下げ部6を配設した一側部(図上では上側)には、
図1〜
図3のようにT字状のブラケット支着部9を一体的に垂直状に突設し、ブラケット7の側部に上記T字状のブラケット支着部9に挿入して旋回可能にブラケット装着部10を開孔し、ブラケット支着部9にブラケット装着部10を挿入してブラケット7を旋回して、ブラケット8の他端部を台座2に突設した吊り運び用把手11の下側部に挿入して係止可能に形成している。
【0025】
吊り運び用把手11は、
図1、
図2のように台座兼重錘1を容易に吊り下げ、吊り運び可能に逆L字状にブラケット8の上方側に突き出し、
図1、
図3のようにその根元部に一側方の間隙をやや少なくした凹み部12を設けてブラケット8の側端部を挿入して係止状態とし、安定してブラケット8の凹み部12でバリケードの単管7や架設棒に吊り下げられるようにしている。
【0026】
上記した台座兼重錘1は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等の所要の樹脂材をブロー成形や射出成形等で成形でき、その一端面をやや突き出した突出面13とし、他側面をやや凹ませた凹面部14とし、これらを嵌合して複数個の台座兼重錘1を積み重ねて保管したり、搬送できるようにしている。15は、上記中空状の台座兼重錘1に水や砂、モルタル、生コンクリートのいずれかの流動物を装填する注入口であり、栓で閉塞することができる。出し入れ可能な水や砂とするのが好ましい。なお、台座兼重錘1は、コンクリートブロックや鋳物で一体的に成形することも可能である。
【0027】
なお、把手部5または吊り運び用把手11の一方は省略することも可能であり、また適宜の必要な位置に取り付け可能であり、ブラケット8は締弛ねじで締弛自在に取り付けるようにすることも可能である。また、吊り下げ部6としては、逆U字状の凹所部とすることもでき、支柱挿入孔3も適宜の位置に開孔して設置することができる。
【0028】
また、台座兼重錘を平坦状の直方体状の台座として、上記と同様にその台座の中央部に1ないし複数個の支柱挿入孔を台座に垂直に貫通して設けるとともに、下面側の両側部に段落した吊り下げ部を設けて、移動柵やバリケードの下方に架設した単管や架設材に水平状に段落した吊り下げ部を介して安定して架設可能とするとともに、工事用フェンスや標識の台座として兼用するようにもできる。
【0029】
さらに、台座兼重錘は、上記した直方体状の形状に限らずに、円盤状、多角柱形状など、上記した本発明の趣旨にもとづいて設置場所に対応した適宜な好ましい実施態様とすることができる。
【実施例】
【0030】
図1以下は、本発明の一実施例を示すものである。工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘1は、
図1〜
図3のようにほぼ直方体状の中空の台座2にポリプロピレンの樹脂材をブロー成形し、その台座2の中央部に所定の間隔で2個並べて支柱挿入孔3を台座2に垂直に貫通して設け、
図3のように倒置して金網や樹脂の組立式などの工事用フェンスやコーン等の標識の支柱4の下端部を挿入して立設できるようにし、両側にスリット状に把手部5を一体的に設けて容易に持ち運びできるように成形している。
【0031】
また、
図1、
図2のように台座2の一側部の中央部に架設用の単管7の少なくとも外径より大きく凹設して台座2に垂直に貫通
状態に吊り下げ部6を設け、凹設した吊り下げ部6を閉じて台座兼重錘1を吊り下げ可能にブラケット8を側面に配設し、ブラケット8側で台座兼重錘1を吊り下げ可能にブラケット8に単管7の外径にそって円弧状に凹ませて、人や車輛の通行規制の移動柵やバリケードの架設用の単管7に吊り下げて設置可能としている。
【0032】
上記台座2の一側部には、
図1〜
図3のようにT字状のブラケット支着部9を一体的に突設し、ブロー成形で細状に中空に一体的に成形したブラケット8の側部に上記T字状のブラケット支着部9に挿入して旋回可能にブラケット装着部10を楕円状の開孔状態とし、ブラケット支着部9にブラケット装着部10を挿入してブラケット8を旋回して、ブラケット8の他端部を台座2に
図2のように突設した吊り運び用把手11の下側部に挿入して係止可能に形成している。
【0033】
吊り運び用把手11の根元部には、
図4のように一側方の間隙をやや少なくしてブラケット8の側端部を挿入して係止状態とし、ブラケット8の側端部を挿入して係止状態とし、安定してブラケット8の凹み部12でバリケードの単管7に吊り下げておけるようにしている。
【0034】
上記した台座兼重錘1は、その一側面をやや突き出した突出面13とし、他側面をやや凹ませた凹面部14とし、これらを嵌合して複数個の台座兼重錘1を積み重ねて保管したり、搬送できるようにしている。
【0035】
したがって、本発明の工事用フェンスや移動柵の台座兼重錘1は、
図3のように工事用フェンスや標識の支柱4を台座兼重錘1の支柱挿入孔3に挿入して立設できるとともに、
図2のように移動柵やバリケードの架設用の単管7に台座兼重錘1の吊り下げ部6を介して吊り下げられて安定して設置することができ、フェンス用とバリケード用とに兼用できて、製造費、在庫量、販売価格、リース価格を低減することができる。
【0036】
また、台座兼重錘1に所定の間隔で1個ないし複数個の支柱挿入孔3を設けることによって、工事用フェンスや標識を単独で立設したり、一直線状やT字状、十字状等に設置するようにでき、所要の立ち入り禁止区域として標示することができる。
【0037】
さらに、台座兼重錘1の側部
の一端部にブラケット8の側部を旋回可能に装着し、ブラケット8を閉じたときにロック状態にできて、台座兼重錘1を単管7からはずれないように係止して使用することができる。
【0038】
さらにまた、台座兼重錘を中空状に形成して、水や砂、モルタル、生コンクリートのいずれかの流動物を装填するようにすることによって、保管や搬送時には軽量で、使用時には水や砂、モルタルの流動物を装填して安定よく設置することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、道路通行規制分野における、人や車輛等の通行規制や立ち入り禁止などの標識、工事用フェンスや移動柵の立設する台座や重錘として広く利用することができる。
【符号の説明】
【0040】
1…台座兼重錘 2…台座 3…支柱挿入孔胴体 4…支柱 6…吊り下げ部 7…単管 8…ブラケット 9…ブラケット支着部 10…ブラケット装着部