(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ページメモリに記憶される1ページ目の画面データに対しては次ページへの切替を宣言する次ページボタンの画像をセットし、最終ページ目の画面データに対しては前ページへの切替を宣言する前ページボタンの画像をセットし、2ページ目から最終ページより1ページ前までの画面データには前記次ページボタンと前記前ページボタンの画像をセットするボタン画像編集手段、
をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載の画面作成サーバ。
前記第1の項目は、前記通信端末をログインした看護師が担当する患者の情報であり、前記第2の項目は、その患者に対して前記看護師が実施する看護行為の情報であることを特徴とする請求項1または2記載の画面作成サーバ。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、画面表示システムの一実施形態として、看護師業務支援システムについて図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は、看護師業務支援システム10の全体構成図である。本システム10は、病院基幹サーバ11と、看護師業務支援サーバ12と、複数の無線基地局13と、複数の看護師業務支援携帯端末14とを含む。病院基幹サーバ11、看護師業務支援サーバ12及び各無線基地局13は、有線のLAN15によって接続されている。各看護師業務支援携帯端末14は、バッテリを主電源とする携帯型の無線通信端末、いわゆるハンディターミナルであり、各無線基地局13との間で無線LAN16を構築する。各看護師業務支援携帯端末14は、それぞれ看護師が携帯して使用する。
【0014】
病院基幹サーバ11は、患者データベース111、看護師データベース112、病室データベース113等の病院基幹データベース110を管理する。
【0015】
患者データベース111には、全ての患者に関する様々なデータが記録される。詳しくは、各患者を識別するための患者IDに関連付けて、その患者の患者名、性別、年齢、診療科目、疾患、主治医、診療履歴、処置履歴等のデータが記録される。また、入院患者の場合には、さらに入院日、病室ID、退院予定日等のデータも記録される。
【0016】
看護師データベース112には、全ての看護師に関する様々なデータが記録される。詳しくは、各看護師を識別するための看護師IDに関連付けて、看護師名、担当診療科目、担当患者の患者ID、業務予定(日単位)、業務予定(患者単位)、業務実施結果等のデータが記録される。
【0017】
病室データベース113には、各病室に関する様々なデータが記録される。詳しくは、各病室の病室IDに関連付けて、その病室に設置されているベッド毎の識別番号、そのベッドを使用する入院患者の患者ID、入院日、退院予定日、主治医、担当看護師ID等のデータが記録される。
【0018】
看護師業務支援サーバ12は、業務画面作成アプリケーションプログラム128(
図4を参照)を実装しており、画面作成サーバとして機能する。看護師業務支援サーバ12は、業務画面作成アプリケーションプログラム128に従い、看護師業務支援携帯端末14の表示部に表示させるための画面を作成する。画面は、病院基幹データベース110に記録されている患者、看護師、病室などに関するデータを基に、看護師業務支援携帯端末14からの入力に応じて作成される。作成された画面データは、無線基地局13経由で看護師業務支援携帯端末14に無線送信される。
【0019】
また、看護師業務支援サーバ12は、各看護師業務支援携帯端末14から無線送信されたデータを無線基地局13経由で受信すると、その受信データを有線LAN15経由で病院基幹サーバ11に転送する。各看護師業務支援携帯端末14からのデータを受信した病院基幹サーバ11は、その受信データを基に病院基幹データベース110のデータを適宜更新する。
【0020】
図2及び
図3は、看護師業務支援携帯端末14の外観図とブロック図である。看護師業務支援携帯端末14は、携帯型の本体として、
図2で左側に配置される第1の部材21と、
図2で右側に配置される第2の部材22とを備える。第1の部材21及び第2の部材22は、いずれも略直方体状をなしている。第2の部材22は、ヒンジ等の止め具23を介して第1の部材21に回動自在に連結されている。この止め具23により、第2の部材22は、第1の部材21に対して第2の部材22を開いた状態(
図2)と閉じた状態(不図示)との間で開閉動作する。
【0021】
第1の部材21は、第2の部材22を第1の部材21に対して開いたときに外側に露出される面21Aに、タッチパネル24を配置している。また、
図2で左側の側面21Bにサイドキー25を設けている。第2の部材22は、この第2の部材22を第1の部材21に対して開いたときに外側に露出される面22Aに、メンブレンキーボード26を配置している。
【0022】
タッチパネル24は、液晶ディスプレイ241の画面上にタッチパネルセンサ242を重ねて配置してなり、表示入力部24Aとテンキー部24Bとに区分されている。表示入力部24Aには、前記看護師業務支援サーバ12で作成される画面が表示される。テンキー部24Bには、「0」〜「9」のテンキーの他、「戻る」キー、「C」のクリアキー、「更新」キー、「△」及び「▽」の上下キー、「・」の小数点キーが配置される。
【0023】
メンブレンキーボード26には、マトリクス状に複数の固定キーが配置されている。各固定キーには、それぞれ看護師業務を支援するための機能が割り付けられている。
【0024】
例えば固定キー「ワークシート」には、看護師ワークシート画面を表示入力部24Aに表示させることを宣言するキーとしての機能が割り付けられている。固定キー「ケア」には、ケア処置入力画面を表示入力部24Aに表示させることを宣言するキーとしての機能が割り付けられている。固定キー「バイタル」には、バイタル情報入力画面を表示入力部24Aに表示させることを宣言するキーとしての機能が割り付けられている。固定キー「身長/体重」には、身長・体重入力画面を表示入力部24Aに表示させることを宣言するキーとしての機能が割り付けられている。
【0025】
看護師業務支援携帯端末14は、第1の部材21または第2の部材22のいずれか一方に、制御ボード30を内蔵している。制御ボード30には、
図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、時計部34、無線部35、キーコントローラ36及びタッチパネルコントローラ37が配置されている。CPU31と、ROM32、RAM33、時計部34、無線部35、キーコントローラ36及びタッチパネルコントローラ37とは、アドレスバス,データバス等のバスライン38で接続されている。
【0026】
ROM32は、看護師業務支援プログラム321を含むプログラムや設定データ等の固定的データを記憶する。RAM33は、ディスプレイ241に表示させる画面データや看護師業務支援サーバ12に送信するデータ等の可変的データを記憶する。時計部34は、現在の日付及び時刻を計時する。無線部35は、無線基地局13との間で無線LAN6を利用したデータの送受信を司る。キーコントローラ36は、前記サイドキー25及びメンブレンキーボード26の各固定キーを監視し、キー入力の有無を判別する。タッチパネルコントローラ37は、前記タッチパネル24のディスプレイ241に表示される画面を制御する。また、タッチパネルコントローラ37は、タッチパネルセンサ242の信号により画面上のタッチ位置を示す二次元座標を検出する。
【0027】
図4は、前記看護師業務支援サーバ12の要部構成を示すブロック図である。看護師業務支援サーバ12は、制御部本体としてCPU121を搭載する。また、メインメモリとしてのROM122及びRAM123と、補助記憶装置としてのHDD(Hard Disk Drive)124と、現在日時を計時する時計部125と、LAN15を通じて行うデータ通信を制御するLANコントローラ126とを備える。そして、CPU121と、ROM122,RAM123,HDD124,時計部125及びLANコントローラ126とを、アドレスバス,データバス等のバスライン127で接続している。
【0028】
ROM122には、前記業務画面作成アプリケーションプログラム128が記憶されている。
RAM123には、
図5に示すように、編集バッファ51と、ページメモリ52と、カウンタメモリ53とが形成されている。編集バッファ51は、前記看護師業務支援携帯端末14の表示入力部24Aに表示させる画面を編集する。ページメモリ52は、編集バッファ51で編集される画面データをページ毎に記憶する。カウンタメモリ53は、ページカウンタP、行数カウンタL及び患者数カウンタMを含む。
【0029】
かかる構成の看護師業務支援サーバ12は、
図6に示すように、バッファ区分手段61、判定手段62、第1の画面作成手段63、第2の画面作成手段64、ボタン画像編集手段65及び画面送信手段66を有する。
【0030】
バッファ区分手段61は、看護師業務支援携帯端末14のディスプレイ241に表示させる画面として、第1の項目が1列目に表示され、かつこの第1の項目に関連付けられた1乃至複数の第2の項目が2列目に表示される分割画面を作成する際に、編集バッファ51を、第1の項目がセットされる第1の領域51Aと第2の項目がセットされる第2の領域51BBとに区分する。
【0031】
判定手段62は、第1の項目とこの第1の項目に関連付けられた第2の項目とを前記編集バッファ51にセットする際に、前記第2の項目に必要な行数が第2の領域51Bの残り行数を超えるか否かを判定する。
【0032】
第1の画面作成手段63は、判定手段62により第2の項目に必要な行数が第2の領域51Bの残り行数を超えないと判定されると、第1の項目を第1の領域51Aにセットし、かつ第2の項目を全て第2の領域51Bにセットする。
【0033】
第2の画面作成手段64は、判定手段62により第2の項目に必要な行数が第2の領域51Bの残り行数を超えると判定されると、第1の項目を第1の領域51Aにセットし、かつ第2の項目を第2の領域51Bの残り行数を超えない範囲で第2の領域51Bにセットした後、編集バッファ51のデータをページメモリ52に転送して編集バッファ51のデータをクリアし、その後、第1の項目を第1の領域51Aに再度セットし、かつ第2の項目の残りを第2の領域51Bにセットする。
【0034】
ボタン画像編集手段65は、ページメモリ52に記憶される1ページ目の画面データに対しては次ページへの切替を宣言する次ページボタン94の画像をセットし、最終ページ目の画面データに対しては前ページへの切替を宣言する前ページボタン95の画像をセットする。また、2ページ目から最終ページより1ページ前までの画面データには次ページボタン94と前ページボタン95の画像をセットする。
【0035】
画面送信手段66は、ページメモリ52に記憶される画面データを看護師業務支援携帯端末14に送信する。
【0036】
一方、看護師業務支援携帯端末14は、看護師を特定する看護師特定手段71と、看護師業務支援サーバ12からLAN15,16を通じて送信される画面データを受信する受信手段72と、この受信手段72で受信した画面データに基づいてディスプレイ241の画面を切り替える画面切替手段73とを有する。
【0037】
上述した看護師業務支援サーバ12及び看護師業務支援携帯端末14の各手段は、
図7〜
図11の流れ図及び
図12〜
図15の画面表示例によって説明される。
図7は、看護師業務支援携帯端末14のCPU31が、前記看護師業務支援プログラム321に従って実行する処理手順の主要部を示す流れ図である。
図8は、上記処理手順の中で、看護師業務支援サーバ12で実行されるログイン情報受信処理の手順を示す流れ図であり、
図9は、同じく画面タッチ情報受信処理の手順を示す流れ図である。
図10及び
図11は、
図8のステップST24で示される看護師ワークシート画面の作成処理手順を具体的に示す流れ図である。
【0038】
図示しない電源スイッチの投入により、看護師業務支援携帯端末14の電源がオンすると、看護師業務支援携帯端末14では、看護師業務支援プログラム321が起動する。このプログラム321の起動により、CPU31は、表示入力部24Aにログイン画面80を表示させる(ST1)。
【0039】
ログイン画面80の一例を
図12に示す。
図12に示すように、ログイン画面80には、看護師IDの入力欄81と、パスワードの入力欄82と、ログインボタン83とが表示される。そこで看護師は、テンキー部24Bを操作して、入力欄81,82に自らの看護師IDとパスワードを入力し、ログインボタン83にタッチする。
【0040】
ログイン画面80を表示させたCPU31は、ログインボタン83がタッチされるのを待機する(ST2)。タッチパネルセンサ242の信号によりログインボタン83のタッチ入力を検知すると(ST2のYES)、CPU31は、ログイン画面80の各入力欄81,82に入力されたデータ(看護師ID、パスワード)を含むログイン情報を、無線部35を介して看護師業務支援サーバ12に無線送信する(ST3)。このとき、ログイン情報のヘッダには、看護師業務支援携帯端末14毎に設定される固有の端末IDが付される。ここに、ステップST1〜ST3の処理は、看護師特定手段71を構成する。
【0041】
上記ログイン情報を受信した看護師業務支援サーバ12では、業務画面作成アプリケーションプログラム128が起動する。このプログラム128により、看護師業務支援サーバ12のCPU121は、
図8に示す手順の処理を開始する。
【0042】
先ず、上記ログイン情報に含まれる看護師IDとパスワードとから看護師を承認するか否かを判定する(ST21)。具体的には、予め各看護師の看護師IDに関連付けてパスワードが設定されており、看護師IDとともに入力されたパスワードが、当該看護師IDと関連付けて設定されたパスワードと一致するか否かを判定する。
【0043】
パスワードが一致しない場合、CPU121はログインした看護師を承認しない。この場合(ST22のNO)、CPU121は、ログイン情報に付された端末IDを送信先に指定して、ログインエラーのコマンドとログインエラー画面のデータとを送信する(ST23)。
【0044】
パスワードが一致する場合、CPU121はログインした看護師を承認する。この場合(ST22のYES)、CPU121は、ログイン情報に含まれる看護師IDを取得する。そして、患者データベース111、看護師データベース112及び病室データベース113のデータを基に、当該看護師IDで識別される看護師のワークシート画面90を作成する(ST24)。そして、ログイン情報に付された端末IDを送信先に指定して、ログイン許可のコマンドとともに看護師ワークシート画面90のデータを送信する(ST25)。
【0045】
こうして、看護師業務支援サーバ12から送信されるコマンドと画面のデータは、無線基地局13から無線LAN16を介して無線送信され、送信先に指定された端末IDの看護師業務支援携帯端末14にて受信される。
【0046】
ステップST3にてログイン情報を送信した看護師業務支援携帯端末14のCPU31は、看護師業務支援サーバ12からのコマンドを待機する(ST4:受信手段72)。ここで、ログインエラーのコマンドを受信した場合には(ST4のNO)、CPU31は、表示入力部24Aの画面を、そのコマンドとともに受信したログインエラー画面に切り替える。
【0047】
これに対し、ログイン許可のコマンドを受信した場合には(ST4のYES)、CPU31は、表示入力部24Aの画面を、そのコマンドとともに受信した看護師ワークシート画面90に切り換える(ST5:画面切替手段73)。
【0048】
しかる後、CPU31は、サイドキー25またはメンブレンキーボード26の固定キーが入力されるか(ST6)、画面90がタッチ入力されるのを待機する(ST7)。タッチパネルセンサ242の信号により画面90のタッチ入力を検知すると(ST7のYES)、CPU31は、タッチ位置を示す座標情報を取得する。例えばCPU31は、タッチパネル24の左下門をX−Y平面の原点(0,0)とし、この原点からタッチ位置までの距離を求めて、二次元座標(X,Y)に変換する。そして、取得した二次元座標と表示入力部24Aに表示中の画面情報とを含む画面タッチ情報を、無線部35を介して看護師業務支援サーバ12に無線送信する(ST8)。このときも、画面タッチ情報のヘッダには端末IDが付される。
【0049】
上記画面タッチ情報を受信した看護師業務支援サーバ12では、業務画面作成アプリケーションプログラム128が再び起動する。このプログラム128により、看護師業務支援サーバ12のCPU121は、
図9に示す手順の処理を開始する。
【0050】
先ず、CPU121は、上記画面タッチ情報に含まれる画面情報を取得する(ST31)。また、同画面タッチ情報に含まれるタッチ位置の二次元座標を取得する(ST32)。そして、この二次元座標を画面情報に当て嵌めて、タッチ位置に表示されている情報を認識する(ST33)。
【0051】
次に、CPU121は、前記患者データベース111、看護師データベース112及び病室データベース113のデータを基に、タッチ位置に表示されている情報が選択されたときの業務画面を作成する(ST34)。そして、上記端末IDを送信先に指定して、この業務画面のデータを送信する(ST35)。
【0052】
ステップST8にて画面タッチ情報を送信した看護師業務支援携帯端末14のCPU31は、看護師業務支援サーバ12からの画面データを待機する(ST9:受信手段72)。そして、画面データを受信したならば(ST9のYES)、CPU31は、表示入力部24Aの画面を受信データの画面に切り替える(ST10:画面切替手段73)。しかる後、CPU31は再び、サイドキー25またはメンブレンキーボード26の固定キーが入力されるか(ST6)、画面50がタッチされるのを待機する(ST7)。
【0053】
図13〜
図15は、看護師ワークシート画面90の一例である。
図13〜
図15に示すように、看護師ワークシート画面90は、画面に向かって左側が患者情報の表示欄91となっており、右側が看護項目の表示欄92となっている。そして表示欄91には、ログインした看護師が担当する病室IDと患者名が表示され、表示欄92にはその患者に対する看護の処置内容を示す1乃至複数の看護項目が表示される。表示欄91及び92は、それぞれ患者別に領域が区切られている。
【0054】
ここに、看護師ワークシート画面90は、第1の項目(患者情報)が1列目(表示欄91)に表示され、かつこの第1の項目に関連付けられた1乃至複数の第2の項目(看護項目)が2列目(表示欄92)に表示される分割画面である。このような分割画面は、
図10及び
図11の流れ図によって示される処理手順によって作成される。
【0055】
先ず、看護師業務支援サーバ12のCPU121は、病院基幹サーバ11に対して担当患者別看護項目情報を要求する。この要求には、ログイン情報から取得した看護師IDが含まれる。
【0056】
この要求に対し、病院基幹サーバ11は、看護師IDを検索キーとして看護師データベース112を検索する。そして、当該看護師IDに関連付けられて記録されている看護師名、担当診療科目、担当患者ID、業務予定(日単位)、業務予定(患者単位)等のデータを読み出す。次いで、病院基幹サーバ11は、上記担当患者IDを検索キーとして患者データベース111を検索する。そして、当該担当患者IDに関連付けられて記録されている患者名、性別、年齢、診療科目、疾患、主治医、入院日、病室ID、退院予定日等のデータを読み出す。さらに、病院基幹サーバ11は、上記病室IDを検索キーとして病室データベース113を検索する。そして、当該病室IDに関連付けられて記録されているベッド識別番号、患者ID、入院日、退院予定日、主治医、担当看護師ID等のデータを読み出す。そして、病院基幹サーバ11は、各データベース111,112,113から読み出したデータを看護師業務支援サーバ12に送信する。
【0057】
看護師業務支援サーバ12のCPU121は、病院基幹サーバ11から受信したデータを分析して、担当患者別の看護項目情報を取得する(ST41)。つまりは、ログインした看護師が担当する患者別の病室及びベッドの識別番号と患者名とに関連付けて、その患者に対する看護内容を列記した1乃至複数の看護項目を取得する。
【0058】
次に、CPU121は、編集バッファ51を表示欄91に対応した第1の領域51Aと、表示欄92に対応した第2の領域51Bとに区分する(ST42:バッファ区分手段61)。また、CPU121は、カウンタメモリ53のページカウンタP、行数カウンタL及び患者数カウンタMをいずれも“0”にリセットする(ST43)。
【0059】
次に、CPU121は、患者数カウンタMを“1”だけカウントアップする(ST44)。そして、この患者数カウンタMが、当該看護師の担当患者数を超えるか否かを判定する(ST45)。担当患者数は、前記担当患者別看護項目情報から導き出される。
【0060】
患者数カウンタMが担当患者数を超えない場合(ST45のNO)、CPU121は、前記担当患者別看護項目情報の中からM番目(Mは患者数カウンタMのカウント値)の患者情報、つまりは病室及びベッドの識別番号と患者名とを選択する。そして、この患者情報(病室及びベッドの識別番号と患者名)を、第1の領域51Aにセットする(ST46)。
【0061】
次いで、CPU121は、M番目の患者情報で特定される患者に対する看護項目数Kを計数する(ST47)。また、第2の領域51Bの最大行数Nから行数カウンタLの値を減算した差分値Aを算出する(ST48)。そして、看護項目数Kが差分値Aを超えるか否かを判定する(ST49:判定手段62)。
【0062】
看護項目数Kが差分値Aを超えない場合(ST49のNO)、CPU121は、M番目の患者に対するK個の看護項目を全て第2の領域51Bにセットする(ST50)ここに、上記ステップST46〜ST50の処理は、第1の画面作成手段63を構成する。
【0063】
しかる後、CPU121は、編集バッファ51の第1の領域51Aと第2の領域51Bに患者境界線のデータをセットする(ST51)。また、行数カウンタLに患者項目数Kを加算する(ST52)。その後、CPU121は、ステップST44の処理に戻り、患者数カウンタMをさらに“1”だけカウントアップする(ST44)。そして、この患者数カウンタMが、当該看護師の担当患者数を超えるか否かを判定する(ST45)。
【0064】
一方、看護項目数Kが差分値Aを超える場合には(ST49のYES)、CPU121は、M番目の患者に対する全ての看護項目のうち先頭からA番目(Aは差分値Aの値)までの項目を、第2の領域51Bにセットする(ST61)。次いで、CPU121は、ページカウンタPを“1”だけカウントアップする(ST62)。そして、ページカウンタPが“1”より大きいか否かを判定する(ST63)。
【0065】
ページカウンタPが“1”の場合、編集バッファ51の画面データは1ページ目のデータである。この場合(ST63のNO)、CPU121は、編集バッファ51の画面データに次ページボタン94のイメージデータを付加する(ST64)。これに対し、ページカウンタPが“1”より大きい場合には、編集バッファ51の画面データは2頁目以降でありかつ最終ページではない。この場合(ST63のYES)、CPU121は、編集バッファ51の画面データに次ページボタン94と前ページボタン95のイメージデータを付加する(ST65)。
【0066】
次に、CPU121は、編集バッファ51のデータをページメモリ52のPページ目(PはページカウンタPの値)の領域に保存する(ST66)。しかる後、CPU121は、編集バッファ51のデータをクリアする(ST67)。また、行数カウンタLを“0”にリセットする(ST68)。
【0067】
次に、CPU121は、M番目の患者情報(病室及びベッドの識別番号と患者名)を、第1の領域51Aに再度セットする(ST68)。また、M番目の患者に対する全看護項目のうち残りの看護項目、つまりはK−A個の看護項目を編集バッファ51の第2の領域51Bにセットする(ST69)。ここに、上記ステップST46〜ST49及びステップST61〜ST70の処理は、第2の画面作成手段64を構成する。
【0068】
しかる後、編集バッファ51の第1の領域51Aと第2の領域51Bに患者境界線のデータをセットする(ST71)。また、患者項目数Kから差分値Aを減算した値[K−A]を、行数カウンタLに加算する(ST72)。その後、CPU121は、ステップST44の処理に戻り、患者数カウンタMをさらに“1”だけカウントアップする(ST44)。そして、この患者数カウンタMが、当該看護師の担当患者数を超えるか否かを判定する(ST45)。
【0069】
こうして、CPU121は、患者数カウンタMが担当患者数を超えるまで、ステップST46〜ST52またはステップST46〜ST49及びステップST61〜ST72の処理を繰り返す。
【0070】
患者数カウンタMが担当患者数を超えた場合には(ST45のYES)、CPU121は、ページカウンタPを“1”だけカウントアップする(ST53)。そして、ページカウンタPが“1”より大きいか否かを判定する(ST54)。ページカウンタPが“1”の場合(ST54のNO)、今回作成された看護師ワークシート画面90のページ数は1頁である。このため、前記次ページボタン94及び前ページボタン95の付加は行わない。
【0071】
これに対し、ページカウンタPが“1”より大きい場合には(ST54のYES)、今回作成された看護師ワークシート画面90のページ数は複数頁であり、編集バッファ51に記憶されているデータはその最終ページである。そこでCPU121は、編集バッファ51に記憶されているデータに前ページボタン95のイメージデータを付加する(ST55)。しかる後、CPU121は、編集バッファ51のデータをページメモリ52のPページ目(PはページカウンタPの値)にセットする(ST56)。ここに、ステップST55及びステップST64,ST65の各処理は、ボタン画像編集手段を構成する。
【0072】
上述した看護師ワークシート画面作成処理が実行されることにより、ページメモリ52には、編集バッファ51を使用してページ単位に作成された看護師ワークシートの画面データがページ毎に保存される。看護師ワークシート画面作成処理が終了すると、前述したように、ステップST25として、CPU121は、ログイン情報に付された端末IDを送信先に指定して、ログイン許可のコマンドとともに看護師ワークシート画面90のデータを送信する。ここに、ステップST25の処理は、画面送信手段を構成する。
【0073】
図13〜
図15に示した看護師ワークシート画面90の例は、患者名[AAAA],[BBBB],[CCCC],[DDDD],[EEEE],[FFFF],[GGGG],[HHHH],[JJJJ]の計9名の患者を担当する看護師に対するワークシート画面90である。この看護師は、患者名[AAAA]の患者に対しては2項目の看護行為を、[BBBB]の患者に対しては4項目の看護行為を、[CCCC]の患者に対しては3項目の看護行為を、[DDDD]の患者に対しては2項目の看護行為を、[EEEE]のの患者に対しては5項目の看護行為を、[FFFF]の患者に対しては3項目の看護行為を、[GGGG]の患者に対しては5項目の看護行為を、[HHHH]の患者に対しては4項目の看護行為を、[JJJJ]の患者に対しては3項目の看護行為を実施する。なお、第2の領域51Bの最大行数Nを“11”と仮定する。
【0074】
この場合、1人目の患者(患者名[AAAA])から4人目の患者(患者名[DDDD])までで看護項目が11項目に達するので、看護師ワークシート画面90の1ページ目(
図13を参照)が作成される。次いで、5人目の患者(患者名[EEEE])から7人目の患者(患者名[GGGG])の3項目目までで看護項目が11項目に達するので、看護師ワークシート画面90の2ページ目(
図14を参照)が作成される。そして最後に、7人目の患者(患者名[GGGG])の4項目目から9人目の患者(患者名[JJJJ])までで看護師ワークシート画面90の3ページ目(
図15を参照)が作成される。
【0075】
ここで、
図13〜
図15に示すように、画面に向かって左側に患者情報の表示欄91が形成され、かつ右側に看護項目の表示欄92が形成される看護師ワークシート画面90は、タッチパネル24を構成するディスプレイ241の表示入力部24Aの全域を利用して表示される。したがって、画面の一部にスクロールバーを配置する場合と比較して一画面で表示可能な情報量を増加させることができる。
【0076】
しかも、表示欄91に表示される看護項目が2ページの3項目と3ページ目の2項目とに分断された7人目の患者(患者名[GGGG])に対し、本実施形態では、2ページ目のみならず3ページ目にも、それぞれの看護項目に対して病室及びベッドの識別番号と患者名とからなる患者情報が関連付けられて表示欄91に表示されている。したがって、表示欄92に表示される看護項目が別ページに分断された場合でも、各ページに表示される看護項目と患者情報との対応関係が不明確になることはない。
【0077】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。
例えば、前記実施形態では分割画面の一例として看護師ワークシート画面90を示したが、分割画面は看護師ワークシート画面90に限定されるものではない。看護師業務支援携帯端末14等のような携帯型の通信端末のディスプレイに表示される画面であって、第1の項目が1列目に表示され、かつこの第1の項目に関連付けられた1乃至複数の第2の項目が2列目に表示される画面であれば、本発明を適用できるものである。
【0078】
なお、前記実施形態は、看護師業務支援サーバ12の内部のプログラム記憶部であるROM32に発明の機能を実現させる画面作成プログラム、すなわち看護師業務支援プログラムが予め記録されているものとした。しかしこれに限らず、同様のプログラムがネットワークからサーバ12にダウンロードされてもよい。あるいは、記録媒体に記録された同様のプログラムが、サーバ12にインストールされてもよい。記録媒体は、CD−ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。また、プログラムのインストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0079】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]通信端末のディスプレイに表示させる画面を編集する編集バッファと、前記編集バッファで編集される画面データをページ毎に記憶するページメモリと、前記通信端末のディスプレイに表示させる画面として、第1の項目が1列目に表示され、かつこの第1の項目に関連付けられた1乃至複数の第2の項目が2列目に表示される分割画面を作成する際に、前記編集バッファを、前記第1の項目がセットされる第1の領域と前記第2の項目がセットされる第2の領域とに区分するバッファ区分手段と、前記第1の項目とこの第1の項目に関連付けられた前記第2の項目とを前記編集バッファにセットする際に、前記第2の項目に必要な行数が前記第2の領域の残り行数を超えるか否かを判定する判定手段と、この判定手段により前記第2の項目に必要な行数が前記第2の領域の残り行数を超えないと判定されると、前記第1の項目を前記第1の領域にセットし、かつ前記第2の項目を全て前記第2の領域にセットする第1の画面作成手段と、前記判定手段により前記第2の項目に必要な行数が前記第2の領域の残り行数を超えると判定されると、前記第1の項目を前記第1の領域にセットし、かつ前記第2の項目を前記第2の領域の残り行数を超えない範囲で前記第2の領域にセットした後、前記編集バッファのデータを前記ページメモリに転送して前記編集バッファをクリアし、その後、前記第1の項目を前記第1の領域に再度セットし、かつ前記第2の項目の残りを前記第2の領域にセットする第2の画面作成手段と、前記ページメモリに記憶された画面データを前記通信端末に送信する画面送信手段と、を具備したことを特徴とする画面作成サーバ。
[2]前記ページメモリに記憶される1ページ目の画面データに対しては次ページへの切替を宣言する次ページボタンの画像をセットし、最終ページ目の画面データに対しては前ページへの切替を宣言する前ページボタンの画像をセットし、2ページ目から最終ページより1ページ前までの画面データには前記次ページボタンと前記前ページボタンの画像をセットするボタン画像編集手段、をさらに具備したことを特徴とする付記[1]記載の画面作成サーバ。
[3]前記第1の項目は、前記通信端末をログインした看護師が担当する患者の情報であり、前記第2の項目は、その患者に対して前記看護師が実施する看護行為の情報であることを特徴とする付記[1]または[2]記載の画面作成サーバ。
[4]ディスプレイを備えた携帯型の通信端末と、前記通信端末とネットワークを通じて接続される画面作成サーバとを具備し、前記通信端末は、前記画面作成サーバから前記ネットワークを通じて送信される画面データを受信する受信手段と、この受信手段で受信した画面データに基づいて前記ディスプレイの画面を切り替える画面切替手段と、を具備し、前記画面作成サーバは、前記通信端末のディスプレイに表示させる画面を編集する編集バッファと、前記編集バッファで編集されるページ単位の画面データをページ毎に記憶するページメモリと、前記通信端末のディスプレイに表示させる画面を編集する編集バッファと、前記編集バッファで編集される画面データをページ毎に記憶するページメモリと、前記通信端末のディスプレイに表示させる画面として、第1の項目が1列目に表示され、かつこの第1の項目に関連付けられた1乃至複数の第2の項目が2列目に表示される分割画面を作成する際に、前記編集バッファを、前記第1の項目がセットされる第1の領域と前記第2の項目がセットされる第2の領域とに区分するバッファ区分手段と、前記第1の項目とこの第1の項目に関連付けられた前記第2の項目とを前記編集バッファにセットする際に、前記第2の項目に必要な行数が前記第2の領域の残り行数を超えるか否かを判定する判定手段と、この判定手段により前記第2の項目に必要な行数が前記第2の領域の残り行数を超えないと判定されると、前記第1の項目を前記第1の領域にセットし、かつ前記第2の項目を全て前記第2の領域にセットする第1の画面作成手段と、前記判定手段により前記第2の項目に必要な行数が前記第2の領域の残り行数を超えると判定されると、前記第1の項目を前記第1の領域にセットし、かつ前記第2の項目を前記第2の領域の残り行数を超えない範囲で前記第2の領域にセットした後、前記編集バッファのデータを前記ページメモリに転送して前記編集バッファをクリアし、その後、前記第1の項目を前記第1の領域に再度セットし、かつ前記第2の項目の残りを前記第2の領域にセットする第2の画面作成手段と、前記ページメモリに記憶された画面データを前記通信端末に送信する画面送信手段と、を具備したことを特徴とする画面表示システム。
[5]前記通信端末は、看護師を特定する看護師特定手段、をさらに具備し、前記画面作成サーバは、前記看護師特定手段により特定された看護師が担当する患者の情報を第1の情報とし、その患者に対して前記看護師が実施する看護行為の情報を第2の情報とすることを特徴とする付記[4]記載の画面表示システム。
[6]携帯型の通信端末とネットワークを通じて接続されるコンピュータに、前記通信端末のディスプレイに表示させる画面として、第1の項目が1列目に表示され、かつこの第1の項目に関連付けられた1乃至複数の第2の項目が2列目に表示される分割画面を作成する際に、前記ディスプレイに表示させる画面を編集するための編集バッファを、前記第1の項目がセットされる第1の領域と前記第2の項目がセットされる第2の領域とに区分させるバッファ区分機能と、前記第1の項目とこの第1の項目に関連付けられた前記第2の項目とを前記編集バッファにセットする際に、前記第2の項目に必要な行数が前記第2の領域の残り行数を超えるか否かを判定させる判定機能と、この判定機能により前記第2の項目に必要な行数が前記第2の領域の残り行数を超えないと判定されると、前記第1の項目を前記第1の領域にセットさせ、かつ前記第2の項目を全て前記第2の領域にセットさせる第1の画面作成機能と、前記判定機能により前記第2の項目に必要な行数が前記第2の領域の残り行数を超えると判定されると、前記第1の項目を前記第1の領域にセットさせ、かつ前記第2の項目を前記第2の領域の残り行数を超えない範囲で前記第2の領域にセットさせた後、前記編集バッファのデータを、前記編集バッファで編集される画面データをページ毎に記憶するためのページメモリに転送して前記編集バッファをクリアさせ、その後、前記第1の項目を前記第1の領域に再度セットさせ、かつ前記第2の項目の残りを前記第2の領域にセットさせる第2の画面作成機能と、前記ページメモリに記憶された画面データを前記通信端末に送信させる画面送信機能と、を実現させるための画面作成プログラム。